【実施例2】
【0032】
処方例1 飲料
処方 含有量(%)
1.ノブドウ30%エタノール抽出物(製造例1) 0.05
2.N−アセチルグルコサミン 2.00
3.マルチトール 5.00
4.リンゴ酸 1.00
5.香料 0.50
6.精製水 91.45
[製造方法]成分1〜5を成分6の一部に攪拌溶解する。次いで、成分6の残りを加えて混合し、90℃に加熱して30mLのガラス瓶に充填する。
[用法]1日当り1本(30mL)を摂取する。
【0033】
処方例2 飲料
処方 含有量(%)
1.ノブドウ30%エタノール抽出物(製造例1) 0.05
2.マルチトール 5.00
3.リンゴ酸 1.00
4.香料 0.50
5.精製水 93.45
[製造方法]成分1〜4を成分5の一部に攪拌溶解する。次いで、成分5の残りを加えて混合し、90℃に加熱して30mLのガラス瓶に充填する。
[用法]1日当り1本(30mL)を摂取する。
【0034】
処方例3 飲料
処方 含有量(%)
1.ノブドウ50%エタノール抽出物(製造例2) 0.02
2.N−アセチルグルコサミン 1.50
3.コラーゲンペプチド 15.00
4.マルチトール 5.00
5.リンゴ酸 1.00
6.香料 0.50
7.精製水 76.98
[製造方法]成分1〜6を成分7の一部に攪拌溶解する。次いで、成分7の残りを加えて混合し、90℃に加熱して30mLのガラス瓶に充填する。
[用法]1日当り1本(30mL)を摂取する。
【0035】
処方例4 散剤
処方 含有量(%)
1.ノブドウ70%エタノール抽出物(製造例3) 0.1
2.N−アセチルグルコサミン 30.0
3.乾燥コーンスターチ 25.0
4.微結晶セルロース 44.9
[製造方法]成分1〜4を混合し、散剤とする。
[用法]1日当り1包(3g)を摂取する。
【0036】
処方例5 錠剤
処方 含有量(%)
1.ノブドウ70%エタノール抽出物(製造例3) 2.5
2.N−アセチルグルコサミン 40.0
3.乳糖 10.0
4.コーンスターチ 5.0
5.結晶セルロース 40.0
6.グリセリン脂肪酸エステル 2.5
[製造方法]成分1〜5を混合し、次いで10%の水を結合剤として加えて、押出し造粒後、乾燥する。成型した顆粒に成分6を加えて混合し、打錠する。1錠0.5gとする。
[用法]1日当り4錠を摂取する。
【0037】
処方例6 ゼリー
処方 含有量(%)
1.ノブドウエタノール抽出物(製造例4) 0.3
2.N−アセチルグルコサミン 1.5
3.カラギーナン 2.0
4.ゼラチン 1.0
5.砂糖 27.0
6.精製水 68.2
[製造方法]成分1〜6を混合し、加熱しながら煮詰め、ゼリーの型に流し込み、冷却する。
[用法]1日当り1個(100g)を摂取する。
【0038】
処方例7 顆粒剤
処方 含有量(%)
1.ノブドウ熱水抽出物(製造例5) 0.05
2.N−アセチルグルコサミン 30.00
3.乳糖 49.95
4.セルロース 20.00
[製造方法]成分1〜4を流動槽により造粒し、顆粒剤を得る。
[用法]1日当り1包(1g)を摂取する。
【0039】
比較例1 従来の飲料
処方例1の飲料において、ノブドウ30%エタノール抽出物、N−アセチルグルコサミンを水に置換えたものを従来の飲料とした。
【0040】
比較例2 N−アセチルグルコサミンを含有する従来の飲料
処方例1の飲料において、ノブドウ30%エタノール抽出物を水に置換えたものを、N−アセチルグルコサミンを含有する従来の飲料とした。
【実施例3】
【0041】
試験例1 ノブドウによるヒアルロン酸合成促進作用の検討
軟骨前駆細胞ATDC5をDMEM/F−12(1:1)+5%FBS中でコンフルエントになるまで培養した後、分化誘導培地(DMEM/F−12(1:1)+5%FBS+1%Insulin−Transferrin−Selenium−G Supplement(GIBCO))に置換え、分化を開始した。分化開始7日目にノブドウ30%エタノール抽出物(製造例1)を添加した。試料添加24時間後に抽出したRNAからcDNA溶液を調製し、SYBR Greenを用いたリアルタイムPCR法で遺伝子発現解析を行った。遺伝子発現解析はヒアルロン酸合成酵素HAS2で行った。その際、GAPDH(Glyceraldehyde−3−Phosphate Dehydrogenase)を内部標準として、目的遺伝子とGAPDHの比率から発現量を算出した。尚、遺伝子発現解析に使用したプライマーは次の通りである。
【0042】
HAS2用のプライマーセット
(配列番号1)GGGTGGAAAGAGAGAAGTCATGTAC
(配列番号2)AAGACCTTCACCATCTCCACAGA
【0043】
試験例1の結果を表1に示す。ノブドウ30%エタノール抽出物により、HAS2の遺伝子発現量は増加した。よって、ノブドウ30%エタノール抽出物には、ヒアルロン酸合成促進作用があることが示された。
【0044】
【表1】
【0045】
尚、試験例1のノブドウによるヒアルロン酸合成促進作用の検討で、ノブドウ30%エタノール抽出物を、製造例2、3、4,5のノブドウ抽出物に置き換えた場合のいずれにおいても同様の効果が得られた。以上の結果から、ノブドウによるヒアルロン酸量増加作用、関節疾患予防改善作用、生理的飛蚊症予防改善作用、及び皮膚老化予防改善作用が期待できる。
【0046】
試験例2 ノブドウとN−アセチルグルコサミンの併用によるヒアルロン酸合成促進作用の検討
線維芽細胞NB1をDMEM(GIBCO)+10%FBS中でコンフルエントになるまで培養した後、ノブドウ30%エタノール抽出物(製造例1)、N−アセチルグルコサミン(Sigma Aldrich)を添加した。試料添加30時間後に抽出したRNAからcDNA溶液を調製し、SYBR Greenを用いたリアルタイムPCR法で遺伝子発現解析を行った。遺伝子発現解析はヒアルロン酸合成酵素HAS2で行った。その際、GAPDH(Glyceraldehyde−3−Phosphate Dehydrogenase)を内部標準として、目的遺伝子とGAPDHの比率から発現量を算出した。尚、遺伝子発現解析に使用したプライマーは次の通りである。
【0047】
HAS2用のプライマーセット
(配列番号3)TGGATGACCTACGAAGCGATTA
(配列番号4)GCTGGATTACTGTGGCAATGAG
【0048】
試験例2の結果を表2に示す。ノブドウ30%エタノール抽出物により、HAS2の遺伝子発現量は増加した。また、ノブドウ30%エタノール抽出物とN−アセチルグルコサミンを個別に添加するよりも同時に添加した場合の方が、HAS2の遺伝子発現量は極めて著しく増加した。よって、ノブドウ30%エタノール抽出物には、ヒアルロン酸合成促進作用があり、N−アセチルグルコサミンと併用することで、極めて著しいヒアルロン酸合成促進作用があることが示された。
【0049】
【表2】
【0050】
尚、試験例2のノブドウとN−アセチルグルコサミンの併用によるヒアルロン酸合成促進作用の検討で、ノブドウ30%エタノール抽出物を、製造例2、3、4,5のノブドウ抽出物に置き換えた場合のいずれにおいても同様の効果が得られた。以上の結果から、ノブドウとN−アセチルグルコサミンを併用することで、極めて著しいヒアルロン酸量増加作用、関節疾患予防改善作用、生理的飛蚊症予防改善作用、及び皮膚老化予防改善作用が期待できる。
【0051】
試験例3 軟骨細胞を用いた関節疾患予防改善作用の検討
試験例1と同様の方法でATDC5を分化させ、分化開始7日後にIL1β(PEPROTECH)1ng/mL及びノブドウ30%エタノール抽出物(製造例1)を添加した。試料添加24時間後に遺伝子発現解析及び蛍光免疫染色を行った。遺伝子発現解析は試験例1と同様の方法で行い、ヒアルロン酸合成酵素HAS2、ヒアルロン酸分解酵素HYAL1、コラーゲン合成酵素COL2、コラーゲン分解酵素MMP3、MMP13、軟骨細胞の転写因子HIF2A、SOX9、IκBα、p50、p65、炎症性サイトカインIL1β、IL6を測定し、目的遺伝子と内部標準であるGAPDHの比率から発現量を算出した。免疫蛍光染色は、試料添加24時間後に4%paraformaldehydeで置換えて15分間常温静置し、NFκB p65(C20)(コスモバイオ)、DAPI(Roche)で染色を行い、NFκBが核内移行した細胞数の割合を比較した。尚、遺伝子発現解析に使用したプライマーは次の通りである。
【0052】
HYAL1用のプライマーセット
(配列番号5)GTACCAAGGAATCATGCCAG
(配列番号6)CTCAGGATAACTTGGATGGC
COL2用のプライマーセット
(配列番号7)TGTAATAAGAGCCCAGCTACCA
(配列番号8)TCTCCAGGATACCCAAACCC
MMP3用のプライマーセット
(配列番号9)TGATGAACGATGGACAGAGGAT
(配列番号10)GGGAGTGGCCAAGTTCATGA
MMP13用のプライマーセット
(配列番号11)TGCGGAGCTGTTTTTAACGA
(配列番号12)TGCTCATATGCAGCATCAATACG
HIF2A用のプライマーセット
(配列番号13)GATAACTTGTACCTGAAAGCCT
(配列番号14)TAGTTCTACCTGAGTAAGTCCC
SOX9用のプライマーセット
(配列番号15)ACCCACCACTCCCAAAACC
(配列番号16)CGCCCCTCTCGCTTCAG
IκBα用のプライマーセット
(配列番号17)AATCTCCAGATGCTACCCGA
(配列番号18)CATCATAGGGCAGCTCATCC
p50用のプライマーセット
(配列番号19)CTTGTAACTGGAGTTTGACGG
(配列番号20)ATGAAACATTTGCCCAGTTCC
p65用のプライマーセット
(配列番号21)AGTATCCATAGCTTCCAGAACC
(配列番号22)ACTGCATTCAAGTCATAGTCC
IL1β用のプライマーセット
(配列番号23)GATGATAACCTGCTGGTGTGTGA
(配列番号24)GTTGTTCATCTCGGAGCCTGTAG
IL6用のプライマーセット
(配列番号25)TTCTCTGGGAAATCGTGGAAA
(配列番号26)CTGCAAGTGCATCATCGTTGTT
【0053】
試験例3の遺伝子発現解析の結果を表3に示す。ノブドウ30%エタノール抽出物は、IL1βによるHAS2、COL2、SOX9の減少を抑制した。また、ノブドウ30%エタノール抽出物は、IL1βによるHYAL1、MMP3、MMP13、IκBα、p50、p65、IL1β、IL6の増加を抑制した。よって、ノブドウ30%エタノール抽出物による関節疾患予防改善作用が期待できる。
【0054】
【表3】
【0055】
試験例3の蛍光免疫染色の結果を表4に示す。ノブドウ30%エタノール抽出物により、IL1βによるNFκBが核内移行した細胞数の割合の増加が抑制された。よって、ノブドウ30%エタノール抽出物による関節疾患予防改善作用が期待できる。
【0056】
【表4】
【0057】
尚、試験例3の軟骨細胞を用いた関節疾患予防改善作用の検討で、ノブドウ30%エタノール抽出物を、製造例2、3、4,5のノブドウ抽出物に置き換えた場合のいずれにおいても同様の効果が得られた。以上の結果から、ノブドウによる関節疾患予防改善作用が期待できる。
【0058】
試験例4 関節疾患モデルを用いた関節疾患予防改善作用の検討
関節疾患のモデルとして関節炎誘発マウスを以下の方法を用いて作製した。始めに、ウシ関節由来II型コラーゲン(コラーゲン技術研修会)に等量のフロイント完全アジュバント(Chondrex)を添加し、混合して均一なエマルジョン溶液を調製した。次いで、6週齢の雄性DBA/1Jマウスに対し、調製したエマルジョン溶液0.1mLを尾部皮内投与した。1回目の投与から21日後、上記フロイント完全アジュバントをフロイント不完全アジュバント(Sigma Aldrich)に換えて調製したエマルジョン溶液を尾部皮内投与し、関節炎を誘発した。試験では、対照群、関節炎誘発マウス群、関節炎誘発マウス+2%ノブドウ30%エタノール抽出物群の3群を設けた。関節炎誘発マウス+2%ノブドウ30%エタノール抽出物群には、ノブドウ30%エタノール抽出物を2%混合した粉末飼料を、1回目の投与後から自由摂取させた。1回目の投与後21日目から35日目まで経時的に、マウスの四肢における関節炎発症の程度を目視により判断し、発症率の算出、関節炎スコア判定、後肢肥厚測定を行った。関節炎スコアは0点(指の腫脹を認めない)、1点(1〜2本の腫脹を認める)、2点(3〜5本の腫脹や、紅斑を認める)、3点(指や足全体に強い腫脹と紅斑を認める)、4点(肢全体に強い腫脹と紅斑を認める)として1肢毎に判定を行い、四肢の合計を個体当りの関節炎スコアとして算出した。後肢肥厚は足の甲と足底の距離を厚み測定器(PEACOCK)を用いて測定した。また、35日目には右後肢の皮膚、筋肉を除く膝関節周辺組織を採取し、試験例1と同様の方法で遺伝子発現解析を行った。HYAL1、MMP3、MMP13、IL1β、IL6を測定し、目的遺伝子と内部標準であるGAPDHの比率から発現量を算出した。
【0059】
試験例4の発症率の結果を表5、関節炎スコアの結果を表6、後肢肥厚の結果を表7に示す。ノブドウ30%エタノール抽出物を摂取することで、関節炎誘発マウスにおける発症率、関節炎スコア、後肢肥厚の増加が抑制された。試験例4の遺伝子発現解析の結果を表8に示す。ノブドウ30%エタノール抽出物を摂取することで、関節炎誘発マウスにおけるHYAL1、MMP3、MMP13、IL1β、IL6の増加が抑制された。ノブドウ30%エタノール抽出物は、ヒアルロン酸、コラーゲンの分解と炎症を抑制する作用を示すことから、ノブドウによる関節疾患予防改善作用が期待できる。
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】
【表8】
【0064】
尚、試験例4の関節疾患モデルを用いた関節疾患予防改善作用の検討で、ノブドウ30%エタノール抽出物を、製造例2、3、4,5のノブドウ抽出物に置き換えた場合のいずれにおいても同様の効果が得られた。以上の結果から、ノブドウによる関節疾患予防改善作用が期待できる。
【0065】
試験例5 関節疾患予防改善作用の検討
日常生活で膝、肩、腰等の関節の痛みや違和感を感じている男女40人(35〜89歳)を10人ずつ4群に分け、それぞれにノブドウとN−アセチルグルコサミンを含有する飲料(処方例1)、ノブドウを含有する飲料(処方例2)、N−アセチルグルコサミンを含有する従来の飲料(比較例2)、従来の飲料(比較例1)を用いて、1回30mLを1日1回、3ヶ月間摂取させた。本試験による違和感とは、きしみ、重さ、引っかかり、曲げづらさ、こわばり等を指す。飲用3ヵ月後に、関節の痛みや違和感の自覚症状に関するアンケートを行った。アンケートでは、関節の痛みや違和感が、「改善した」「やや改善した」「変化なし」「悪化した」の4段階の回答を設け、「改善した」を2点、「やや改善した」を1点、「変化なし」を0点、「悪化した」を−1点として、関節の痛みや違和感の自覚症状の合計点を算出した。
【0066】
試験例5の関節の痛みや違和感の自覚症状に関するアンケートの結果を表9に示す。その結果、従来の飲料を摂取した群と比較して、N−アセチルグルコサミンを含有する従来の飲料を摂取した群とノブドウを含有する飲料を摂取した群で関節の痛みや違和感の自覚症状が改善した。さらに、ノブドウとN−アセチルグルコサミンを含有する飲料を摂取した群は他の群と比較して関節の痛みや違和感の自覚症状が極めて著しく改善した。よって、ノブドウは関節の痛みや違和感の自覚症状を改善することから、関節疾患予防改善作用が示された。また、ノブドウとN−アセチルグルコサミンを併用することで、極めて著しい関節疾患予防改善作用が示された。なお、試験期間中、膝、肩、腰等の関節の痛みや違和感以外の不調や体調悪化を訴えた被験者は一人もいなかった。
【0067】
【表9】
【0068】
試験例6 生理的飛蚊症予防改善作用の検討
日常生活で生理的飛蚊症の症状である視界内の小さな影が気になる男女60人(25〜70歳)を15人ずつ4群に分け、それぞれにノブドウとN−アセチルグルコサミンを含有する飲料(処方例1)、ノブドウを含有する飲料(処方例2)、N−アセチルグルコサミンを含有する従来の飲料(比較例2)、従来の飲料(比較例1)を用いて、1回30mLを1日1回、3ヶ月間摂取させ、飲用3ヵ月後の視界内の小さな影の自覚症状に関するアンケートを行った。アンケートでは、視界内の小さな影が、「見えなくなった」「少なくなった」「変化なし」「多くなった」の4段階の回答を設け、「見えなくなった」を2点、「少なくなった」を1点、「変化なし」を0点、「多くなった」を−1点として、視界内の小さな影の自覚症状の合計点を算出した。
【0069】
試験例6の視界の自覚症状に関するアンケートの結果を表10に示す。その結果、従来の飲料を摂取した群と比較して、N−アセチルグルコサミンを含有する従来の飲料を摂取した群とノブドウを含有する飲料を摂取した群で視界内の小さな影の自覚症状が改善した。さらに、ノブドウとN−アセチルグルコサミンを含有する飲料を摂取した群は他の群と比較して視界内の小さな影の自覚症状が極めて著しく改善した。よって、ノブドウは視界内の小さな影の自覚症状を改善することから、生理的飛蚊症予防改善作用が示された。また、ノブドウとN−アセチルグルコサミンを併用することで、極めて著しい生理的飛蚊症予防改善作用が示された。なお、試験期間中、視界の小さな影以外の不調や体調悪化を訴えた被験者は一人もいなかった。
【0070】
【表10】
【0071】
試験例7 皮膚老化予防改善作用の検討
日常生活でしわが気になる男女40人(20〜78歳)を10人ずつ4群に分け、それぞれにノブドウとN−アセチルグルコサミンを含有する飲料(処方例1)、ノブドウを含有する飲料(処方例2)、N−アセチルグルコサミンを含有する従来の飲料(比較例2)、従来の飲料(比較例1)を用いて、1回30mLを1日1回、3ヶ月間摂取させた。飲用3ヵ月後に、しわの自覚症状に関するアンケートを行った。アンケートでは、しわが、「減少した」「やや減少した」「変化なし」「増加した」の4段階の回答を設け、「減少した」を2点、「やや減少した」を1点、「変化なし」を0点、「減少した」を−1点として、しわの自覚症状の合計点を算出した。
【0072】
試験例7のしわの自覚症状に関するアンケートの結果を表11に示す。その結果、従来の飲料を摂取した群と比較して、N−アセチルグルコサミンを含有する従来の飲料を摂取した群とノブドウを含有する飲料を摂取した群でしわの自覚症状が改善した。さらに、ノブドウとN−アセチルグルコサミンを含有する飲料を摂取した群は他の群と比較してしわの自覚症状が極めて著しく改善した。よって、ノブドウはしわの自覚症状を改善することから、皮膚老化予防改善作用が示された。また、ノブドウとN−アセチルグルコサミンを併用することで、極めて著しい皮膚老化予防改善作用が示された。なお、試験期間中、しわの悩み以外の不調や体調悪化を訴えた被験者は一人もいなかった。
【0073】
【表11】
【0074】
ノブドウはヒアルロン酸合成促進作用を有し、更にN−アセチルグルコサミンと組み合わせて使用することで極めて著しいヒアルロン酸合成促進作用を示すことが明らかとなった。以上の作用を有することから、ヒアルロン酸量増加剤、関節疾患予防改善剤、生理的飛蚊症予防改善剤、皮膚老化予防改善剤、及びこれらの用途を有する食品組成物に利用することができる。