特許第6861964号(P6861964)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6861964
(24)【登録日】2021年4月2日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】錠剤入り定量錠剤容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/04 20060101AFI20210412BHJP
   B65D 47/20 20060101ALI20210412BHJP
   A61J 7/02 20060101ALI20210412BHJP
   B65D 47/22 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   B65D83/04 Z
   B65D47/20 100
   A61J7/02
   B65D47/22
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-232511(P2016-232511)
(22)【出願日】2016年11月30日
(65)【公開番号】特開2018-90257(P2018-90257A)
(43)【公開日】2018年6月14日
【審査請求日】2019年6月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100076598
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 一豊
(74)【代理人】
【識別番号】100165607
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 一成
(74)【代理人】
【識別番号】100196690
【弁理士】
【氏名又は名称】森合 透
(72)【発明者】
【氏名】前田 信也
【審査官】 米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−208744(JP,A)
【文献】 特開2009−102064(JP,A)
【文献】 特開2014−040260(JP,A)
【文献】 特開2013−028369(JP,A)
【文献】 特開平11−147554(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/04
A61J 7/02
B65D 47/20−47/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部(23)の上側に口頚部(21)を起立し、内部を錠剤(T)の収納部とする有底筒状の容器体(20)と、前記錠剤(T)を吐出する吐出口(13)を有して前記口頚部(21)に装着されるノズル体(10)と、を備えた錠剤入り定量錠剤容器であって、
前記吐出ノズル(11)は前記吐出口(13)が平断面楕円形を成す内壁を有して径方向に弾性変形可能であると共に、前記楕円形の短径側の内壁に錠剤遮断体(14)を突設しており、
該錠剤遮断体(14)と対面する内壁との間隔の最短距離が、扁平状に形成された錠剤(T)の短径部分の長さより短いことを特徴とする錠剤入り定量錠剤容器。
【請求項2】
前記錠剤遮断体(14)の形状が半楕円体又は半球体である請求項1に記載の錠剤入り定量錠剤容器。
【請求項3】
前記吐出ノズル(11)の壁の厚さが、前記錠剤遮断体(14)と対面する短径の延長線上の部分で最も薄くなるように形成された請求項1又は2に記載の錠剤入り定量錠剤容器。
【請求項4】
前記吐出ノズル(11)の外壁の平断面形状が略長方形であり、該略長方形の短辺部に滑り止めリブ(15)が突設されている請求項1〜3のいずれかに記載の錠剤入り定量錠剤容器。
【請求項5】
前記吐出ノズル(11)が、前記錠剤遮蔽体(14)の下方に錠剤(T)を収納する貯留空間(11a)を備えている請求項1〜4のいずれかに記載の錠剤入り定量錠剤容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器内に収納された錠剤を一個又は所望数だけを取り出すことができる定量錠剤容器に関する。
【背景技術】
【0002】
飲食し易いように予め所定の形状(例えば、球形、長球形、円盤形、膨出円盤形等)に加工された粒状の医薬品や食品(以下、「錠剤」という。)を収納容器から取り出す方法として、容器を反転傾斜させて容器に軽い振動を加えて錠剤を開口部近傍まで移動させ、その状態からさらに軽い振動を加えて必要な個数を落下させて手のひらで受け取る方法がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、口頚部を起立した容器体と、口頚部外面に嵌合されたキャップ本体の頂壁に振出し孔を開口すると共に、振出し孔を開閉自在に蓋板で密閉するキャップとからなる、断面円形ないし楕円形状の錠剤の振出し容器において、振出し孔の周囲の頂壁部分下面に傾斜面又は段差による凹部を振出し孔内への錠剤導入口として形成すると共に、錠剤の短径部分直径を基準として、振出し孔の直径、振出し孔の中心から口頚部内壁面までの最短距離及び錠剤導入口の下端直径の各寸法を最適化することにより、開蓋して容器体を倒立させるように傾けることで一個の錠剤だけを振り出すことができるようにした錠剤容器が提案されている。
【0004】
しかし、特許文献1の錠剤容器では、容器体を倒立させると最初の一個の錠剤が振出し孔を通過した後に、振出し孔の左右前後上方の各方面から来る後続の錠剤が相互に支え合う形となって、錠剤導入口の振出し孔への出口を閉塞することで後続の錠剤の吐出を防ぐように設計されているので、容器体内の錠剤の数が少なくなった時や容器体の倒立のさせ方によっては、後続の錠剤が相互に支え合うバランスが崩れやすくなり、複数の錠剤が意図せずに吐出されてしまう場合があるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−165558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記した従来技術における問題点を解消すべく、錠剤を所定量だけ取り出す定量錠剤容器において、容器内に収納された錠剤を一個又は所望数だけ簡単な操作で安定して取り出すことができる定量錠剤容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の主たる構成は、
胴部の上側に口頚部を起立し、内部を錠剤の収納部とする有底筒状の容器体と、錠剤を吐出する吐出口を有して口頚部(21)に装着されるノズル体と、を備えた錠剤入り定量錠剤容器であって、
吐出ノズルは吐出口が平断面楕円形を成す内壁を有して径方向に弾性変形可能であると共に、楕円形の短径側の内壁に錠剤遮断体を突設しており、
錠剤遮断体と対面する内壁との間隔の最短距離が、扁平状に形成された錠剤の短径部分の長さより短いことを特徴とする。
【0008】
上記構成では、吐出ノズルに外力を及ぼさず弾性変形させていない時には、錠剤遮断体と対面する吐出ノズルの内壁との間隔の最短距離が錠剤の短径部分の長さより短いため、ノズル内壁に突設された錠剤遮断体によって錠剤の吐出口方向への移動が遮断されているが、吐出ノズルに外力を及ぼして錠剤遮断体と対面する吐出ノズル内壁との間隔を広げるように吐出ノズルを弾性変形させることによって、錠剤を必要な個数だけ吐出することができる。その後、吐出ノズルへの外力を解くだけで吐出ノズルが元の形状に復元するため、再び錠剤遮断体により後続の錠剤の吐出口方向への移動が遮断され、錠剤を必要以上に吐出することを防ぐことができる。
また楕円形の短径側の内壁に錠剤遮断体が突設されていることによって、錠剤の吐出口方向への移動が確実に遮蔽させることが達成される。
【0009】
また、本発明の他の構成は、上記主たる構成において、錠剤遮断体の形状が半楕円体ないし半球体である。
【0010】
上記構成では、吐出口に向かう錠剤を一定の方向にスムーズに整列させることができるので、より確実に錠剤を必要な個数だけ吐出することが可能である。また、吐出口から吐出される錠剤に追従して吐出口に向かっている錠剤を錠剤遮断体が挟み込むことがないため、吐出ノズル内部で錠剤が詰まることを防止することができる。
【0012】
上記構成では、楕円形の短径側の内壁に錠剤遮断体が突設されていることによって、錠剤の吐出口方向への移動が確実に遮蔽させることが達成される。
【0013】
また、本発明の他の構成は、吐出ノズルの壁の厚さが、錠剤遮断体と対面する短径の延長線上の部分で最も薄くなるように形成されている。
【0014】
上記構成では、錠剤遮断体と対面する短径の延長線上の部分で吐出ノズルの壁の厚さを最も薄くすることによって、吐出ノズルへの外力によって外側に膨らむ様に変形し易くなり、吐出ノズルの内径が拡径し、錠剤が錠剤遮断体で遮蔽されず、吐出口まで通過可能となる。
【0015】
また、本発明の他の構成は、吐出ノズルの外壁の平断面形状が略長方形であり、該略長方形の短辺部に滑り止めリブが突設されている。
【0016】
上記構成では、吐出ノズルの外壁には滑り止めリブが突設されているため、指先がスベリ難くなっており、確実に吐出ノズルの側面を押圧することが可能である。
【0017】
更に、本発明の他の構成は、吐出ノズルが錠剤遮蔽体の下方に錠剤を収納する貯留空間を備えているものである。
【0018】
上記構成では、吐出ノズルが錠剤遮蔽体の下方に貯留空間を備えていることによって、所定量の錠剤をスムーズに吐出することが可能となった。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明の主たる構成においては、容器内に収納された錠剤を一個又は所望数だけ簡単な操作で安定して取り出すことができる。
また、本発明の構成においては、錠剤遮断体の形状を半楕円体又は半球体とすることによって、吐出口に向かう錠剤を一定の方向にスムーズに整列させることができるので、より確実に錠剤を必要な個数だけ吐出することが可能であり、また、吐出口から吐出される錠剤に追従して吐出口に向かっている錠剤を錠剤遮断体が挟み込むことがないため、吐出ノズル内部で錠剤が詰まることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施例を示す定量錠剤容器のキャップ体が取り外された状態の側面図である。
図2】(a)は図1の定量錠剤容器の吐出ノズルを正面の上方から見た平面図であり、(b)は図1の定量錠剤容器をAA面(紙面に直交する面)に沿って切断した縦断正面図である。
図3】(a)は図1の定量錠剤容器の吐出ノズルを側面の上方から見た平面図であり、(b)は図1の定量錠剤容器をAA面に直交する面(紙面と平行な面)に沿って切断した縦断側面図である。
図4】定量錠剤容器から錠剤を吐出する操作の第一段階の概略説明図である。
図5】定量錠剤容器から錠剤を吐出する操作の第二段階の概略説明図である。
図6】定量錠剤容器から錠剤を吐出する操作の第三段階の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の一実施例を示す定量錠剤容器のキャップ体が取り外された状態の側面図である。図2(a)は図1の定量錠剤容器の吐出ノズルを正面の上方から見た平面図であり、(b)は図1の定量錠剤容器をAA面(紙面に直交する面)に沿って切断した縦断正面図である。図3(a)は図1の定量錠剤容器の吐出ノズルを側面の上方から見た平面図であり、(b)は図1の定量錠剤容器をAA面に直交する面(紙面と平行な面)に沿って切断した縦断側面図である。
【0022】
本発明に係る定量錠剤容器1は、扁平楕円状に形成された錠剤Tを内容物として収容し、これを所定数ずつ取り出すことができるようにしたものである。なお、この定量錠剤容器1に収容する内容物は、扁平楕円状に形成された錠剤Tに限らず、例えば球状や角柱状に形成された錠剤等の他の粒状物とすることもできる。
【0023】
定量錠剤容器1は、複数の錠剤Tを収容する容器体20と、この容器体20に組み付き錠剤Tを吐出させる吐出ノズル11を備えたノズル体10とから構成されている。そして、ノズル体10は吐出ノズル11の吐出口13を閉栓するキャップ体30が螺合されている。
【0024】
ノズル体10は弾性変形可能な吐出ノズル11と、後述する容器体20の口頚部21に係止するための係止突部を有するノズル支持体12から構成されている。吐出ノズル11は、錠剤Tが吐出する吐出口13を起立設しており、その内壁には錠剤Tの吐出を規制するために半楕円体又は半球体の錠剤遮断体14が突設されている。そして、吐出ノズル11内面には、錠剤遮蔽体14の容器体側となる下方に錠剤Tを収納する貯留空間11aが設けられている。吐出ノズル11の内壁の平断面形状は楕円形であり、この楕円形の短径側の内壁に錠剤遮断体14が突設されている。そして吐出ノズル11の外壁の平断面形状は略長方形であり、その略長方形の短辺部に滑り止めリブ15が突設されている。このため、吐出ノズル11の壁の厚さは、錠剤遮断体14と対面する短径の延長線上の部分で最も薄くなるように形成されることになる。弾性変形可能な吐出ノズル11には、エラストマー等の軟材質が用いられる。
【0025】
ノズル支持体12は、吐出ノズル11の下端部の環状傾斜部16に組み付いており、その上面には環状傾斜部16に続いて下降傾斜したテーパー壁部と縁端部に環状平坦部17を周設している。この環状平坦部17の周端から、外周に雄ネジ部18aが刻設された外周垂下体18が垂下設されている。また、外周垂下体18の内周面側には、後述する容器体20の口頚部21の容器側係止突部21aを乗り越え係止するノズル側係止突部18bが設けられている。ノズル支持体12の下面からは、容器体20の口頚部21の内側面に密に組み付くシール片19が垂下設されている。ノズル支持体12は、容器体20に係止するためエラストマーに比べ強度を有するポリプロピレン等の合成樹脂が用いられる。
【0026】
吐出ノズル11とノズル支持体12は、それぞれの部材を組み合わせて一体としてもよいが、部品数削減や組み立て工程削減の観点から2材成形又はインサート成形等によって一部材とさせることが好ましく、更には、成形時に部材のセット工程が省け一層のコスト削減が図れる2材成形がより好ましい。
【0027】
容器体20は、胴部23の内面上側の肩部22を介して口頚部21を起立し、胴部23の下端に底部24を連設しており、その内部を錠剤Tの収納部とする有底筒状に構成されている。口頚部21には容器側係止突部21aが設けられ、ノズル側係止突部18bが乗り越え係止し、ノズル体10が装着される。
【0028】
キャップ体30は、内周面下方にノズル体10の雄ネジ部18aと螺合する雌ネジ部31を刻設しており、キャップ体30が最終段階まで螺合した状態で、キャップ体30の内周下面が軟材質の吐出ノズル11の吐出口13に押し当たるように閉栓する構成となり、これによって気密性を向上させることができる。
【0029】
次に、このように構成された定量錠剤容器の作用について図4図6を用いて説明する。
まず初めに、定量錠剤容器1に螺着しているキャップ体30を取り外し、錠剤Tを吐出する操作の第一段階として図4に示されるように、容器体20を傾け倒立状態とし、一方の手のひらに吐出ノズル11を近づけ又は押し当てて、容器体20を握っている他方の手の親指や人差し指等の指先を吐出ノズル11の側面に配置させる。
なお、この倒立状態で吐出ノズル11に外力を加えていない時、貯留空間11aに錠剤Tが収まり、錠剤遮断体14と対面する吐出ノズル11の内壁との間隔の最短距離が、錠剤Tの短径部分の長さより短いので、錠剤Tは錠剤遮断体14で移動が遮断されるため吐出ノズル11を通過することができないので、錠剤Tは貯留空間11aに一錠貯留される。
【0030】
その後の錠剤Tを吐出する操作の第二段階として、図5に示されるように、弾性変形可能な吐出ノズル11の平断面形状で略長方形の短辺部の外壁を指先で押圧することで、錠剤遮断体と対面する短径の延長線上の部分で吐出ノズルの壁の厚さを最も薄くした、略長方形の長辺部が外側に膨らむように変形する。この時、吐出ノズル11の内壁の平断面形状が楕円形で、楕円形の短径側の内壁に錠剤遮断体14が突設されているため、押圧により弾性変形した吐出ノズル11の内壁の平断面形状が略円形状となり、これに伴い錠剤遮断体14と対面する吐出ノズル11内壁との間隔が広がる。この間隔が広がることで吐出ノズル11の内径が拡径し、貯留空間11aに貯留していた錠剤Tが吐出ノズル11を通過可能となり、錠剤Tが一個吐出口13から吐出される。
この指先の押圧時、吐出ノズル11の外壁には滑り止めリブ15が突設されているため、指先がスベリ難くなっており、確実に吐出ノズル11の側面を押圧することが可能である。そして、錠剤遮断体14の形状を半楕円体又は半球体することで、吐出ノズル11内に入った錠剤Tを一定の方向にスムーズに誘導させ整列させることができるため、より確実に錠剤Tを必要な個数だけ吐出することができる。また、錠剤Tを貯留空間11aに貯留できることで、錠剤Tをスムーズに吐出することが可能である。
【0031】
次に、最終の第三段階では、図6に示されるように、吐出ノズル11の外壁を押圧した指先の力を緩めたことで、吐出ノズル11の形状が復元し、錠剤遮断体14と対面する吐出ノズル11内壁との間隔が再度狭まり、後続の錠剤Tは錠剤遮断体14により吐出口13方向への通過を遮断され、貯留空間11aに錠剤Tが再び1錠貯留する。この後続の錠剤Tの吐出を遮断する時に、錠剤遮断体14の形状が半楕円体又は半球体であるため、吐出口13方向に向かっている錠剤Tを錠剤遮断体14が挟み込んでも、錠剤遮断体14と錠剤Tが共に曲面を有しているので錠剤Tを容器体20内部側に押し戻せるため、吐出ノズル11内部で錠剤Tが詰まることを防止することができる。
【0032】
また、錠剤Tを複数個所望するときは、倒立状態で所望数吐出されるまで吐出ノズル11を押圧し続ける、又は吐出ノズル11を押圧する、指先の力を緩める動作を複数回に分けて行うことによって、所望数の錠剤Tを得ることができる。
【0033】
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば上記実施形態の定量錠剤容器1では、容器体20とキャップ体30をネジで螺合させているが、確実に密閉性を保持できるのであれば、その係合方法は特に限定されない。
また、貯留空間11aの容器軸方向の長さは、錠剤Tの形状や大きさ或いは吐出量に応じて適宜変更可能である。
更に、定量錠剤容器は合成樹脂を用い、例えば、射出成形方法によって製造することができるものであるが、その材質については特に限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0034】
以上説明したように、本発明によれば、簡素化された構造のもとで、一個又は所望数だけの錠剤を簡単な操作で正確に取り出すことができるため、定量錠剤容器の分野における用途展開をさらに広い領域で図ることができる。
【符号の説明】
【0035】
1 ;定量錠剤容器
10 ;ノズル体
11 ;吐出ノズル
11a;貯留空間
12 ;ノズル支持体
13 ;吐出口
14 ;錠剤遮断体
15 ;滑り止めリブ
16 ;環状傾斜部
17 ;環状平坦部
18 ;外周垂下体
18a;雄ネジ部
18b;ノズル側係止突部
19 ;シール片
20 ;容器体
21 ;口頚部
21a;容器側係止突部
22 ;肩部
23 ;胴部
24 ;底部
30 ;キャップ体
31 ;雌ネジ部
T ;錠剤
図1
図2
図3
図4
図5
図6