【実施例1】
【0052】
図1に記載のとおりのクロスフローろ過システムを構築し、バイオリアクタからの生物流体で作動させた。システムを通る生物流体の循環は、生物流体容器内の生物流体の濃縮および透過液ラインからの廃棄物の収集をもたらす。インラインポンプ2からの加圧された流れが中断され、対向流の流れが、前記保持液フロー戻りラインおよび無菌空気源に動作可能に接続された内部ポンプから開始される。生物流体容器への弁が封じられ、ドレーンライン弁が開かれ、濃縮された生物流体の流れをシステムから排出し、回収できるようになる。
【0053】
生物流体の感染を回避するために、生物流体と接触する全てのシステム構成要素は、培養の前に適切に殺菌されるべきである。システムまたはシステムの部品を組み立て、オートクレーブまたは放射線によって殺菌することができ、あるいは1つ以上の構成要素を予め殺菌し、無菌のシステムにおいて組み立てることができる。組み立てを容易にするために、殺菌されたシステムの部品または構成要素は、例えばReadyMateタイプ(GE Healthcare)の無菌コネクタを備えることができる。あるいは、殺菌されたシステムの部品/構成要素を無菌のパッケージに収容し、無菌クリーンルーム内で組み立ててもよい。
【0054】
さらに別の実施形態においては、加圧法を使用して、a)フィルタの透過液側で流体を回収することもできる。この実施形態においては、ポンプがフィルタの透過液側の上部接続部に接続され、圧力が、定量的処理を可能にするために、流体をCFFフィルタを通ってプロセスの終わりに向かって定量的に押し出す。
【0055】
このように、本発明の典型的な実施形態に適用されるとおりの本発明の基本的な新規な特徴を図示し、説明し、指摘したが、例示した装置および方法の形態および詳細ならびにそれらの動作において、種々の省略および置換ならびに変更を、当業者であれば本発明の技術的思想および技術的範囲から離れることなく行うことができることを、理解できるであろう。さらに、実質的に同じ機能を実質的に同じやり方で実行して同じ結果を達成する要素および/または方法の各ステップのあらゆる組み合わせが、本発明の技術的範囲に包含されるように明らかに意図されている。さらに、本発明の上記開示のいずれかの形態または実施形態に関連して図示および/または説明した構造および/または要素ならびに/あるいは方法の各ステップは、上記で開示または説明あるいは提案した任意の他の形態または実施形態に、一般的な設計上の選択の問題として組み込み可能であることを、理解すべきである。したがって、添付の特許請求の範囲の技術的範囲によって示されるとおりにのみ限定されることが意図されている。
[実施態様1]
作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のためのプロセスであって、
a.前記クロスフローろ過システム(20)の一端の無菌空気源(5)に動作可能に接続された蠕動ポンプなどの内部ポンプ(4)を作動させることによって前記クロスフローろ過システム(20)の全体に内部の(統合された)加圧された流れを生じさせるステップと、
b.前記クロスフローろ過システム(20)の他端に動作可能に接続されたドレーン弁(6)において前記生物流体を回収するステップと
を含むプロセス。
[実施態様2]
前記内部ポンプ(4)は、蠕動ポンプである、実施態様1に記載のプロセス。
[実施態様3]
前記クロスフローろ過システム(20)は、流路を形成するように互いに接続された一連のチューブ、弁(7)、センサ、および導管(10)を備える、実施態様1または2に記載のプロセス。
[実施態様4]
前記無菌空気源(5)に動作可能に接続された内部ポンプ(4)は、生物流体容器(1a)に隣接する前記クロスフローろ過システム(20)の末端の近くに位置する、実施態様1乃至3のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様5]
前記無菌空気源(5)に動作可能に接続された内部ポンプ(4)は、生物流体容器(1a)に隣接する前記クロスフローろ過システム(20)の末端に位置する、実施態様1乃至3のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様6]
前記内部の加圧された流れを生じさせるステップは、10〜10,000rpmの間で流れを加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、実施態様1乃至5のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様7]
前記内部の加圧された流れを生じさせるステップは、100〜1000rpmの間で流れを加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、実施態様1乃至6のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様8]
前記内部の加圧された流れを生じさせるステップは、1mL/分〜1L/分のフロー出力を加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、実施態様1乃至6のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様9]
前記内部ポンプ(4)は、1psi〜150psiの間で流れを加圧する、実施態様8に記載のプロセス。
[実施態様10]
前記内部ポンプ(4)は、14psi〜100psiの間で流れを加圧する、実施態様8に記載のプロセス。
[実施態様11]
前記内部の加圧された流れを生じさせるステップは、14〜50psiの間で流れを加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、実施態様1乃至10のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様12]
前記無菌空気源(5)は、受動的に供給され、あるいは約1〜10リットル/分の流量で供給される、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様1乃至11のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様13]
前記内部の加圧された流れを生じさせるステップは、約2リットル/分で流れを加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様1乃至12のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様14]
前記内部の加圧された流れを生じさせるステップは、流量の1〜100%のポンプ流量の百分率として測定される、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様1乃至13のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様15]
前記内部の加圧された流れを生じさせるステップの空気は、受動的に供給される、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様1乃至14のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様16]
前記内部の加圧された流れを生じさせるステップは、最大流量の約25%である、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様1乃至15のいずれか1項に記載のプロセス。
[実施態様17]
i.生物流体容器(1a)と、
ii.クロスフローろ過フィルタ(3)と、
iii.前記生物流体容器(1a)から前記クロスフローろ過フィルタ(3)へと動作可能に接続され、フィードフローを含んでいるフィードフローライン(11)と、
iv.前記クロスフローろ過フィルタ(3)から前記生物流体容器(1a)へと動作可能に接続され、ろ過されなかった流れを含んでいる保持液フロー戻りライン(12)と、
v.前記クロスフローろ過フィルタ(3)に動作可能に接続され、(ろ過された)透過液フローを含んでいる透過液フローライン(13)と、
vi.前記保持液フロー戻りライン(12)および無菌空気源(5)に動作可能に接続された内部ポンプ(4)と、
vii.前記フィードフローライン(11)に動作可能に接続(弁)されたドレーンライン(14)と
を備えるクロスフローろ過システム(20)(20)からの生物流体の向上した回収のためのシステム(代替的に、透過液フローが既に分離されている)であって、
viii.前記内部ポンプ(4)が作動させられて、前記動作可能に接続されたポンプ/無菌空気源(5)から前記ドレーン弁(6)へと前記クロスフローろ過システム(20)の全体の流れを加圧し、前記ドレーン弁(6)において前記流れが回収される、クロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のためのシステム。
[実施態様18]
前記内部の加圧された流れの発生は、10〜10,000rpmの間で流れを加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、クロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様17に記載のシステム。
[実施態様19]
前記内部の加圧された流れの発生は、100〜1000rpmの間で流れを加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様17に記載のシステム。
[実施態様20]
前記内部の加圧された流れの発生は、1mL/分〜1L/分のフロー出力を加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様17乃至19のいずれか1項に記載のシステム。
[実施態様21]
前記空気の圧力は、標準圧力(14psi)〜150psiである、実施態様20に記載のシステム。
[実施態様22]
前記内部ポンプ(4)は、14〜100psiの間で流れを加圧する、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様17乃至21のいずれか1項に記載のシステム。
[実施態様23]
前記内部の加圧された流れの発生は、14〜50psiの間で流れを加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様17乃至21のいずれか1項に記載のシステム。
[実施態様24]
前記無菌空気は、約1〜10リットル/分の流量で供給される、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様17乃至23のいずれか1項に記載のシステム。
[実施態様25]
前記内部の加圧された流れの発生は、約2リットル/分で流れを加圧する内部ポンプ(4)によって作動させられる、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様24に記載のシステム。
[実施態様26]
前記内部の加圧された流れの発生は、流量の1〜100%のポンプ流量の百分率として測定される、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様17乃至25のいずれか1項に記載のシステム。
[実施態様27]
前記無菌空気は、受動的に供給される、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様17乃至26のいずれか1項に記載のシステム。
[実施態様28]
前記無菌空気は、最大流量の約25%において加圧される、作動させられたクロスフローろ過システム(20)からの生物流体の向上した回収のための実施態様17乃至27のいずれか1項に記載のシステム。