(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
相対的に回転し且つ軸心が重なる同芯の二軸のうちの内軸の先端に分散用のロータを備え、前記内軸を外側から囲う筒状の外軸の先端に前記ロータを収納する回転容器を備えた分散装置を含む分散システムであって、
前記内軸は、前記内軸の内部に、外部から供給される分散対象材を流入させて前記回転容器に導く供給流路と、
前記回転容器内で分散処理された分散対象材を流入させて外部に導く排出流路と、を有し、
前記分散装置は、前記内軸および前記外軸のうち、少なくとも前記内軸を回転させる駆動機構と、
前記排出流路から分散対象材の排出と前記排出流路への洗浄溶媒の供給を切替える切替部と、
前記排出流路から前記回転容器に供給した前記洗浄溶媒が前記供給流路を通じて外部に流出するのを規制する規制部と、を備え、
前記回転容器は、当該回転容器から外部に前記洗浄溶媒を排出する排出部を有する、
ことを特徴とする分散システム。
前記供給流路および前記排出流路のうち、いずれか一方の流路が前記内軸の内部に設けられる筒状部の内部に形成され、他方の流路が前記筒状部の外側に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分散システム。
前記分散用のロータは、当該ロータの外周面と前記回転容器の内壁面との間に分散処理用の間隙を形成し、前記ロータの内部にメディア分離部を有するとともに前記ロータの外周面に前記ロータの内部と前記間隙とを連通する開口を有する有底筒状であり、
前記分散用のロータは、前記分散処理用の間隙を通過した前記分散対象材を前記ロータの内部に導いて、前記メディア分離部により、当該分散対象材に混在する前記メディアを分離し、当該メディアを前記開口から前記間隙に戻す一方で、前記分散対象材を前記排出流路に導くように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の分散システム。
前記規制部は、前記供給流路を通って前記回転容器へ供給される前記分散対象材によって前記供給流路を開く一方、前記分散対象材が前記回転容器へ供給されていない時には前記供給流路を閉じる弁体であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の分散システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の分散装置は、一対の回転軸が対向配備されているので、水平配置したときに設置面積が大きくなるといった不都合が生じている。すなわち、おおよそ2本の回転軸の長さ、回転容器および2台の回転駆動機構の大きさ分の長さが必要になる。また、分散装置内のメンテナンスを行う場合、一方の回転軸の先端の装着物(分散ロータまたは回転容器)、回転軸および回転駆動機構を一緒に水平移動させ、各回転軸の先端の分散ロータと回転容器が完全に分離するまでの移動距離分の長さ、2本分の回転軸の長さおよび回転駆動機構の大きさ分の長さを加算した合計長さのスペースが必要になる。すなわち、装置全長の2倍程度の長さのスペースが必要になる。
【0005】
また、従来の分散装置は、内部の分散ロータおよび回転容器内を洗浄する場合、収納容器内から冷媒を除去し、回転軸から収納容器を取り外した後でなければ回転容器と分散ロータを分離することができず、内部のメンテナンスに至るまでに非常に手間がかかるといった不都合も生じている。また、収納容器の取り外し作業時および回転容器と分散ロータの分離作業時において、それぞれの内部に残存している冷媒または分散対象材が外部に漏れて環境を汚染するといった問題もある。
【0006】
さらに、従来の分散装置は、分散対象材の種類によっては分散処理中の発熱によって高温になり、当該分散対象材を装置外に排出するまでに温度を十分に低下させることができないといった問題がある。
【0007】
本発明は、このような課題を解決すべくなされたものであり、設置面積を抑えつつも装置のメンテナンスを効率よく行うことができ、且つ分散対象材を外部に排出するまでにその温度を効率よく調整することが可能な分散装置を備えた分散システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下のような分散システムを提供する。
【0009】
相対的に回転し且つ軸心が重なる同芯の二軸のうちの内軸の先端に分散用のロータを備え、前記内軸を外側から囲う筒状の外軸の先端に前記ロータを収納する回転容器を備えた分散装置を含む分散システムであって、
前記内軸は、前記内軸の内部に、外部から供給される分散対象材を流入させて前記回転容器に導く供給流路と、
前記回転容器内で分散処理された分散対象材を流入させて外部に導く排出流路と、を有し、
前記分散装置は、前記内軸および前記外軸のうち、少なくとも前記内軸を回転させる駆動機構と、
前記排出流路から分散対象材の排出と前記排出流路への洗浄溶媒の供給を切替える切替部と、 前記排出流路から分散対象材の排出と前記排出流路への洗浄溶媒の供給を切替える切替部と
、
前記排出流路から前記回転容器に供給した前記洗浄溶媒が前記供給流路を通じて外部に流出するのを規制する規制部と、を備え、
前記回転容器は、当該回転容器から外部に前記洗浄溶媒を排出する排出部を有する、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、内軸および外軸の軸心が重なり合った状態で配置されるので、従来の対向二軸型の分散装置よりも設置面積を小さくすることができる。
【0011】
また、内軸および外軸が回転容器の片側のみに設けられており、回転容器と内軸の間のみにシール(例えばメカニカルシール)を設ければよいので部品点数を削減することができ、ひいては回転容器と回転軸の間からの分散対象材の漏れを防ぐ設計が容易になる。
【0012】
また、この構成の分散装置は、例えば、分散対象材の供給口、洗浄溶媒の供給口および分散処理後の分散対象材の排出口が内軸の一端に集約されている構成を採用することができる。これにより、外部設置の各供給源から内軸までの供給流路および排出流路から外部設置の回収部までの各経路のレイアウト設計も容易になる。
【0013】
また、内軸の内部に供給流路および排出流路を有するので、回転容器で発熱して温度上昇した分散対象材を、排出流路を通じて外部に排出する過程で供給流路から供給される処理前の分散対象材(例えば室温以下)によって処理済みの分散対象材を冷却することができる。
【0014】
また、回転容器が、片持ち支持されており有底面側に対向二軸型のような回転軸や他の構造物が存在しないので、回転容器の分離が容易になり、ひいてはメンテナンス効率が向上する。
【0015】
また、切替部によって排出流路から分散対象材の排出と排出流路への洗浄溶媒の供給が切り替えられるので、分散装置から回転容器を分離することなくロータおよび回転容器内の洗浄によるメンテナンスをすることができる。なお、切替部は、分散装置内に有していてもよいし、分散装置の外部に有していてもよい。
【0016】
さらに、メディアは、単体で視認できない非常に小さいものが利用される場合がある。このような場合、従来であれば作業者が回転容器を分解して洗浄する際に回転容器の内部に堆積または付着している部分(回転軸や内壁など)を目視で探しながら回収しているが故に微量なメディアの付着部分などを見落としてしまい十分に回収することができない。しかしながら、この構成によれば、規制部によって回転容器から供給流路を通じて分散装置の外部に洗浄溶媒が流出するのを規制するので、排出流路および回転容器内に洗浄溶媒を充填して洗浄し、その後に洗浄溶媒を排出部から排出すれば洗浄溶媒と一緒に回転容器内のメディアをより確実に回収することができる。したがって、分散装置の内部を洗浄する際に分散装置を分解することなく効率よくメンテナンスを行うことが可能になる。
【0017】
なお、上記構成において、前記供給流路を介して前記回転容器に供給する前記分散対象材を貯留する第一貯留槽と、
前記排出流路を介して前記回転容器に供給する前記洗浄溶媒を貯留する第二貯留槽と、
を備えていてもよい。
【0018】
この構成によれば、第一貯留部から供給流路を通じて回転容器へ分散対象材の供給と第二貯留槽から排出流路を通じて回転容器への洗浄溶媒の供給を好適に実現することができる。
【0019】
上記構成において、例えば、前記供給流路および前記排出流路のうち、いずれか一方の流路が前記内軸の内部に設けられる筒状部の内部に形成され、他方の流路が前記筒状部の外側に形成される。
【0020】
この構成によれば、供給流路および排出流路の一方が内軸の中心に筒状部として配置され、他方の流路が筒状部を外側から囲うように配置される。したがって、筒状部の内部に供給流路を設けた場合は、排出流路を通過する分散処理後の分散対象材を内側から冷却することができる。筒状部の内部に排出流路を設けた場合は、筒状部を通過する分散処理後の分散対象材を外側から冷却することができる。
【0021】
上記構成において、前記分散用のロータは、当該ロータの外周面と前記回転容器の内壁面との間に分散処理用の間隙を形成し、前記ロータの内部にメディア分離部を有するとともに前記ロータの外周面に前記ロータの内部と前記間隙とを連通する開口を有する有底筒状であり、
前記分散用のロータは、前記分散処理用の間隙を通過した前記分散対象材を前記ロータの内部に導いて、前記メディア分離部により、当該分散対象材に混在する前記メディアを分離し、当該メディアを前記開口から前記間隙に戻す一方で、前記分散対象材を前記排出流路に導くように構成されていることを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、メディア分離部から排出流路に分散処理後の分散対象材を送り出す過程で、この分散対象材からメディアが分離されてメディア分離部から分散処理用の間隙に戻される一巡のサイクルを生じさせる。したがって、メディアの再利用により分散対象材を効率よく分散することができる。
【0023】
さらに、メディア処理部で分散対象材から分離回収された異物(例えば、スクリーンに目詰まりしている粉砕または欠けたメディア)は、洗浄時に排出流路から圧送されてくる洗浄溶媒によってメディア処理部から押し戻され、その後に回転容器を通って排出部から排出される。
【0025】
上記構成において、規制部は、例えば前記供給流路を通って前記回転容器へ供給される前記分散対象材によって前記供給流路を開く一方、前記分散対象材が前記回転容器へ供給されていない時には前記供給流路を閉じる弁体である。
【0026】
この構成によれば、分散対象材の供給が停止されている間、供給流路内の弁体は供給流路を閉じている。それ故に、回転容器から外部に分散対象材を排出する方向とは逆方向から洗浄溶媒(洗浄液、水などを含む)が回転容器内に導かれるとき、弁体が供給流路を閉じているので流入することがなく、排出流路および回転容器の各内部が洗浄溶媒により洗浄される。
【0027】
また、洗浄時には供給流路が弁体によって閉じられているので、洗浄溶媒が供給流路に流入しない。したがって、例えば、筒状部の出口から上流に向けて洗浄溶媒が逆流し、分散対象材と液体が混じるのを防止することができる。さらに、液体が供給流路に残らないので、分散装置を分解したとき、供給流路に残った液体が外部に漏れて環境を汚染するのを防止することができる。
【0028】
さらに、本開示の分散装置は、例えば、分散対象材の供給口、洗浄溶媒の供給口および分散処理後の分散対象材の排出口が内軸の一端に集約されている構成を採用することができる。これにより、外部設置の各供給源から内軸までの供給流路および排出流路から外部設置の回収部までの各経路のレイアウト設計も容易になる。
【0029】
上記構成において、前記筒状部は前記内軸とは別個の部材からなり、駆動機構によって前記内軸から独立して回転することが好ましい。
【0030】
この構成において、筒状部は、内軸とは別個の部材である。この筒状部が駆動機構によって内軸から独立して回転する。この筒状部の回転に伴って、供給流路から投入される分散対象材が筒状部を通過するときに流速が増し、供給流路から回転容器に流入する際の圧力損失を低減することができる。また、筒状部の回転および/または内軸の回転により排出流路内を通過する分散対象材の流速も増す。したがって、分散装置内において分散対象材を効率よく循環させることが可能になる。なお、内軸および筒状部の回転駆動を同期させながら異なる速度で回転させて相対的な速度差を有する場合および同じ速度で回転させる場合のいずれであっても上述の圧力損失を低減することができる。ここで、内軸および筒状部の回転速度の相対的な速度差には筒状部の回転が停止している場合も含む。
【0031】
上記構成において、前記回転容器は、内部温度を調整する液体を循環させる流路を外周壁の内部に有することが好ましい。
【0032】
この構成によれば、回転容器を冷媒に浸漬させるための収容容器を回転容器の外周を囲うように設ける必要がない。したがって、回転容器の外周面が外部に露出する構成が採用されることができる。従って、分散装置を分解してメンテナンスをしたい場合、外軸から回転容器を取り外すだけでその内部のロータおよび回転容器を容易にメンテナンスすることができる。また、従来の分散装置のように、収納容器内の冷媒に回転容器を浸漬させる必要がないので、収納容器を取り外すときに発生する冷媒の漏れによる環境汚染を回避することができる。さらに、この構成によれば、回転容器と温度調整用のジャケットが一体化されているので、部品点数を削減でき、ひいては構成を簡素化することができる。
【0033】
なお、上記構成において、例えば、前記筒状部は、多角筒形であってもよい。
【0034】
この構成によれば、この筒状部の回転に伴って、供給流路から投入される分散対象材が筒状部を通過するときに流速が増し、供給流路から回転容器に流入する際の圧力損失を低減することができる。また、筒状部の回転および/または内軸の回転により排出流路内を通過する分散対象材の流速も増す。したがって、分散装置内において分散対象材を効率よく循環させることが可能になる。なお、内軸および筒状部の回転駆動を同期させながら異なる速度で回転させて相対的な速度差を有する場合および同じ速度で回転させる場合のいずれであっても上述の圧力損失を低減することができる。ここで、内軸および筒状部の回転速度の相対的な速度差には筒状部の回転が停止している場合も含む。
【発明の効果】
【0035】
本発明の分散システムは、分散装置の設置面積を抑えつつも装置内部のメンテナンスを効率よく行うことができ、且つ分散処理後の分散対象材を外部に排出するまでにその温度を効率よく調整することができる。
【発明を実施するための形態】
【0037】
<第一実施形態>
以下、本発明に係る分散システムに含まれる分散装置の一実施形態について、図面に基づき詳細に説明する。なお、本実施形態の分散装置では、ビーズを用いて一次粒子の凝集体を含む分散対象材を溶媒と混合して分散させる分散装置(例えばビーズミル)について説明するが、本発明は分散装置としてだけでなく、分散対象材の一次粒子を細かく砕く粉砕装置としても利用することができる。また、本実施形態では、後述する駆動機構と連結して相対的に回転し且つ軸心が重なる同芯の二軸が水平方向に配設される水平型の分散装置について説明するが、軸心が垂直方向に沿って配設される縦型の分散装置についても同様に適用可能である。なお、ビーズはメディアの一例であり、分散対象材の種類、粒子の硬さ、粒子径、投入される溶媒(原料ペースト)の粘度や比重などに応じて、適宜に選択する。
【0038】
分散装置1は、
図1に示すように、基台2から立設された保持部3によって、回転駆動する装置本体が水平に片持ち支持されている。また、分散装置1は、
図2の断面図に示すように、内軸4とこの内軸4を外側から囲う外軸5からなる同芯の二軸を有し、一方の内軸4の先端に分散用のロータ6を備え、他方の外軸5の先端にロータ6を収納する回転容器7を備えている。
【0039】
内軸4は筒状部材であり、その内部に外部から供給される分散対象材を回転容器7の内部に導く供給流路8Aを形成する筒状部8と、回転容器7の内部で分散処理された分散対象材を外部に導く排出流路9を有する。すなわち、本実施形態では供給流路8Aが内軸4の径方向内側に配置され、排出流路9が供給流路8Aの外側、すなわち内軸4の径方向外側に配置されている。なお、本実施形態では、内軸4は円筒部材であるが、多角形の筒状部材であってもよい。
【0040】
筒状部8は、内軸4の内径よりも小さい外径を有する円筒状部材であり、内軸4の軸心と一致する同一軸心に配置されている。また、筒状部8は、基端側で内軸4に固定されており、内軸4と一緒に回転するように構成されている。また、筒状部8内の供給流路8Aは、基端側に分散対象材を流入させる入口10を有し、先端側にロータ6の中央を貫通して回転容器7の有底面に対向する出口11(
図3を参照)を有する。筒状部8の先端側は、所定長さの範囲で基端側の外径および内径よりも拡張された拡張部12を有する。この構成により、拡張部12の外周面と内軸4の内壁面は、接触しない程度に限りなく近接しているが、密着していてもよい。
【0041】
拡張部12は、先端に出口11を開閉する逆止弁13を備えている。逆止弁13は、供給流路8Aを通って回転容器7へ供給される分散対象材によって供給流路8Aを開く一方、分散対象材が回転容器7へ供給されていないときには供給流路8Aを閉じているように構成されている。本実施形態では、逆止弁13を使用しているが、これに限定されるものではなく、適宜のタイミングで出口11を開閉可能な構成であればよい。なお、他の構成の弁体を採用する場合、当該弁体の位置は、出口11に限定されず、供給流路8Aの内部であってもよいし、分散装置1の外部であってもよいが分散システム内に有していればよい。なお、逆止弁13は、本発明の規制部に相当する。
【0042】
排出流路9は、筒状部8の外周面と内軸4の内壁面とによって形成された所定幅の間隙によって形成されている。また、排出流路9は、先端側で後述するスクリーン30を介してロータ内部空間26と連通している(
図3を参照)。すなわち、ロータ内部空間26から分散処理後の分散対象材のみが排出流路9に導かれ、基端側の排出口14から外部に排出される。なお、排出流路9の先端側の内部には、内軸4と筒状部8の先端側の微小な間隙から流入する分散処理中の分散対象材が流入しないようにシール材が設けられている。
【0043】
また、内軸4は、基端側に従動プーリ15を有する。従動プーリ15は、
図6に示すように、モータなどの駆動源16の回転軸の先端に設けられた駆動プーリ17とチェーンベルト18を介して駆動連結されている。なお、従動プーリ15、駆動源16、駆動プーリ17およびチェーンベルト18は、本発明の駆動機構を構成する。
【0044】
なお、内軸4は、基台2の縦壁からその軸方向に延在する筒状の保持部3に基端側を挿通し、軸心方向に所定間隔をおいて設けた複数の軸受Bを介して保持部3の内部で回転可能に片持ち支持されている。
【0045】
外軸5は、内軸4を収納している筒状の保持部3を外側から囲い、この保持部3との間に軸心方向に所定間隔をおいて設けた複数の軸受B1によって回転可能に片持ち支持されている。この外軸5は、さらに回転容器7の蓋体21と固定連結されており保持部3の周りに回転する従動プーリ22を有する。従動プーリ22は、モータなどの外軸用の駆動源23の回転軸の先端に設けられた駆動プーリ24とチェーンベルト25を介して駆動連結されている。従動プーリ22、駆動源23、駆動プーリ24およびチェーンベルト25は、本発明の駆動機構を構成する。
【0046】
なお、本実施形態は、駆動機構として駆動源23から動力を分配して、この分配動力を伝達するための動力伝達機構を介在させてもよい。例えば、動力伝達機構にクラッチや減速機などを含ませてもよい。
【0047】
ロータ6は、
図3ないし
図5に示すように、先端側に有底面を有する有底円筒状である。このロータ6は、その外周面と回転容器7の内壁面との間に環状の分散処理用の隙間S1を形成し、且つ回転容器7と軸心を一致させた状態で、回転容器7の内部で回転可能に収容されている。本実施形態では、ロータ6は、内軸4の基端に向けて開口したロータ内部空間26を有する。さらに、ロータ6は、中央に内軸4の軸方向に貫通する貫通孔を有する。この貫通孔に内軸4が挿通および連結固定されている。したがって、ロータ6は、内軸4と一体となって回転可能に片持ち支持されている。
【0048】
また、ロータ6は、ロータ内部空間26から径方向の中心向きに等間隔に複数個の貫通孔27を有する。この貫通孔27は、内軸4の外周に形成された複数個の貫通孔と連通接続している。すなわち、この貫通孔27を介して分散処理後の分散対象材が、内軸4の内部に形成された排出流路9に導かれる。
【0049】
また、ロータ6は、外周面から径方向の外向きに突出する複数の撹拌突起28を備える。このロータ6は、外周面および撹拌突起28によってメディアであるビーズに運動エネルギーを与えて分散対象材を分散させる。
【0050】
ロータ6の周壁部には、その軸心に平行な方向に沿って細長く延在するビーズ排出開口部29が設けられている。このビーズ排出開口部29は、ロータ周壁部を貫通した状態で設けられ、分散処理用の隙間S1とロータ内部空間26とを連通させている。この構成により、分散処理用の隙間Sおよびロータ内部空間26の開口を通ってロータ内部空間26に導入されたビーズを、ビーズ排出開口部29を通じて分散処理用の隙間Sに戻す。
【0051】
ビーズ排出開口部29の延在方向の長さは、ロータ内部空間26の深さに応じて適宜に設定されている。ビーズ排出開口部29の幅は、ロータ6の外径などに応じて適宜に設定されている。本実施形態では、ビーズ排出開口部29の延在方向の長さは、ロータ内部空間26の深さと略同じに設定されている。本実施形態では複数本のビーズ排出開口部29が、ロータ周壁部において周方向に等間隔で形成されている。なお、ビーズ排出開口部29は、本発明の開口に相当する。
【0052】
撹拌突起28は、先端が丸い円柱状であり、その先端が回転容器7の内壁面に接触しない高さに設定されている。この撹拌突起28は、内軸4の軸心に平行な直線状に等間隔に設けられている。本実施形態では、隣接するビーズ排出開口部29の間の外周面に等間隔で撹拌突起28が直線状に整列して設けられている。なお、撹拌突起28は、分散対象材の成分や分散レベルに応じて本数、大きさ、高さ、位置およびこれらの組合せを適宜に設定変更してもよい。また、撹拌突起28を有しない構成であってもよい。例えば、円柱状の撹拌突起28に代えて、軸心方向に所定長さを有するブレード状の突起としても良いし、半球状の突起であってもよい。
【0053】
ロータ内部空間26は、スクリーン30を有する。スクリーン30は、筒状であり、ロータ内部空間26を軸心方向に二分割し、且つロータ6と軸心を一致させた状態で、ロータ内部空間26に回転可能に収容されている。本実施形態のスクリーン30は、ロータ6と一体となって回転する。したがって、スクリーン30は、分散対象材からビーズや異物などを分離して二分割された軸心側の空間S2に分散処理後の分散対象材を導き、貫通孔27を通じて排出流路9に排出する。
【0054】
回転容器7は、有底円筒状であり、蓋体21に着脱可能に取り付けられている。蓋体21が外軸5と連結固定されているので、回転容器7は、外軸5と一体となって保持部3に水平に片持ち支持されている。なお、回転容器7の内部に複数の分散用のビーズが収容される。
【0055】
また、回転容器7の周側壁31は、その内部に流路32が形成されている。この流路32に冷媒または温水を供給および循環させることにより、回転容器7の内部の温度調整を可能にする。すなわち、回転容器7自体が温度調整用のジャケットとして機能する。
【0056】
また、回転容器7は、内壁面に径方向の内向きに突出する複数の撹拌突起33を有する。この回転容器7は、ロータ6の外周面に有する撹拌突起28および撹拌突起33によって内部に収容したビーズに運動エネルギーを与えて分散対象材を分散させる。
【0057】
撹拌突起33は、先端が丸い円柱状であり、その先端がロータ6の外周面およびこの外周面に設けた撹拌突起28と接触しないように互い違いに配置されている。この撹拌突起33は、内軸4の軸心に平行な直線状に等間隔に設けられている。なお、撹拌突起33は、分散対象材の成分や分散レベルに応じて本数、大きさ、高さ、位置およびこれらの組合せを適宜に設定変更してもよい。例えば、撹拌突起33を有しない構成であってもよい。また、円柱状の撹拌突起33に代えて、軸心方向に所定長さを有するブレード状の突起としても良いし、半球状の突起であってもよい。
【0058】
さらに、回転容器7は、
図6に示すように、外周に係合連結部34を備えている。係合連結部34は、本実施形態においてワイヤ35の先端に備わったフック金具36を係合させるものであればよく、例えばリングや円形に打ち抜いた金属プレートである。
【0059】
蓋体21は、
図2および
図3に示すように、その中央を貫通する内軸4との間にメカニカルシール37を有する。なお、本実施形態は、メカニカルシール37に代えて、他のシール構造を採用することもできる。
【0060】
内軸4の駆動伝達機構は、内軸4の外部に露出する表面に設ける係合部と係合する。本実施形態における係合部は、従動プーリ15であり、当該従動プーリ15、駆動源16、駆動プーリ17およびチェーンベルト18が、本発明の駆動伝達機構として機能する。この駆動伝達機構は、
図1および
図6に示すように、本実施形態において、内軸4の基端側に配置されている。しかしながら、内軸4の駆動伝達機構は、外軸5との位置関係にもよるが、内軸4の基端X1からメカニカルシール37の間の範囲であれば適宜に配置を変更することも可能である。
【0061】
外軸5の駆動伝達機構は、外部に露出する表面に設けられた係合部と係合する。本実施形態における係合部は、従動プーリ22であり、当該従動プーリ22、駆動源23、駆動プーリ24およびチェーンベルト25が、本発明の駆動伝達機構として機能する。この駆動伝達機構は、保持部3の長さに応じて配置を変更することが可能である。例えば、保持部3が、基端側まで延在している場合、或いは基端側のみだけに有する場合、外軸5の駆動伝達機構を基端X1側に配置することが可能である。特に、外軸5は、内軸4を外側から囲うように配置されるので、互いの駆動伝達機構が重ならずに近くに配置される。なお、本実施形態では外軸5の駆動伝達機構は、基端X1から蓋体21の手前までの範囲に配置が可能となっているが、回転容器7の表面を利用して回転容器7自体を回転させてもよい。
【0062】
内軸4の駆動源16および外軸5の駆動源23は、
図1および
図6に示すように、基台2の内部に収容されている。各駆動源16、23は、本実施形態のように、内軸4の基端X1から回転容器7の端面である有底面の位置X2までの範囲に配置され、駆動機構全体がこの範囲に収まることが好ましい。本実施形態では、駆動機構の配置を以下のように設定している。
【0063】
すなわち、内軸4および外軸5は、軸心が重なる同芯の二軸に構成されているので、駆動伝達機構の従動プーリ15、22を各軸4、5に設ける。また、従動プーリ15、22を各軸4、5に設ける位置または範囲が定まると、その位置から各軸に直交する方向に各チェーンベルト18、25が引き出され、各駆動源16、23に設けられた各駆動プーリ17、24のそれぞれに巻き掛けられる。それ故に駆動伝達機構は、内軸4および外軸5に直行する方向に配置される。
【0064】
この配置に伴い駆動伝達機構の各軸4、5とは反対のチェーンベルト18、25の他端側に設けられる駆動源16、23は、内軸4、外軸5、ロータ6および回転容器7からなる分散装置1の本体と隣り合うように配置される。したがって、各駆動源16、23の大きさに応じて配置する範囲がおおよそ定まる。例えば、分散装置1で駆動伝達機構の連結可能な最端の位置を基準に設定しようとすると内軸4の分散対象材を流入させる基端X1が基準位置となり、この基準位置から回転容器7の先端側の端面(有底面)までの間に駆動源16、23が設けられる。すなわち、駆動源16、23および駆動伝達機構を備えた駆動機構が、分散装置1のうち回転駆動する本体(回転体)の全長X2(軸方向の長さ)を超えずに配置される。
【0065】
しかしながら、本実施形態は、蓋体21から回転容器7を完全に分離可能な位置X3までの範囲に両駆動源16、23が収まるように配置してもよい。位置X3は、例えば蓋体21から回転容器7を分離し、装置内部のロータ6が完全に露出し、且つ回転容器7を前後左右に移動させることが可能な位置として設定される。換言すれば、ロータ6および回転容器7のメンテナンスを容易にする範囲であり、この範囲内であれば、駆動源16、23の一部が分散装置1の基台2からはみ出した状態で配置してもよい。したがって、駆動源16、23は、基端X1からX3の範囲で同じ高さに並列配置してもよいし、上下に配置してもよいし、或いは基台2の手前と奥に配置してもよい。すなわち、駆動源16、23は、基端X1から位置X3の範囲で任意のレイアウトで配置することができ、ひいては高出力で大型のモータなどの駆動源を利用することも可能になる。
【0066】
基台2の上方には、
図6に示すように、ガイドレール38および可動台39が設けられている。ガイドレール38は、内軸4および外軸5の軸心の鉛直上にあり、この軸心と平行して延在している。ガイドレール38は、分散装置1の基台2に収まる長さに設定されている。
【0067】
可動台39は、ガイドレール38に沿って往復移動する。また、可動台39は、下面に係合連結部40を備えている。係合連結部40は、本実施形態においてワイヤ35の先端に備わったフック金具36を係合させるものであればよく、例えばリングや円形に打ち抜いた金属プレートである。さらに、可動台39は、ガイドレール38から脱落しないように、ストッパおよび制動装置を備えている。制動装置は、本実施形態において、例えば手動ブレーキや電磁ブレーキが挙げられる。
【0068】
したがって、回転容器7の係合連結部34と可動台39の係合連結部40のそれぞれにワイヤ35の両端に備わったフック金具36を係合させて可動台39を軸心方向の先端に向けて移動させることにより、蓋体21から回転容器7を容易に分離することができる。なお、本実施形態では、ワイヤ35によって回転容器7を懸垂保持しているが、ワイヤ35以外のもので懸垂保持してもよい。
【0069】
なお、分散装置1に投入される分散対象材としては、リチウムイオン二次電池の電池材料、パネルディスプレイに用いるカラーフィルタ用顔料や反射防止剤などの塗工材料、コンデンサなどの電子部品用材料、塗料・インキ・絵具などの有機・無機顔料、その他の有機・無機材料などが挙げられる。この分散対象材は、分散装置1の筒状部8の入口10から投入される。この投入は、分散対象材を流路内で圧送するためのポンプによって連続的に行われる。
【0070】
また、本実施形態では、粒化用メディアとして、分散対象材に比べて、比重および径が大きいビーズが用いられている。粒化用メディアとして用いられるビーズは、分散対象材の種類、粒子の硬さ、初期の粒子径、最終的な粒子径、投入されるスラリー(分散対象材および溶媒)の粘度、比重などに応じて、その径、比重、材料などを適宜に選択する。ビーズとして採用される材料には、例えばジルコニアなどのセラミックス系、ガラス系、クローム鋼などの金属系などを例示することができる。
【0071】
次に、上記の分散装置1によって分散対象材を分散処理する一巡の動作について説明する。
【0072】
先ず、ビーズを回転容器7の内部に充填し、駆動源16、23を駆動させて内軸4および外軸5のそれぞれを回転させる。同時に内軸4の先端のロータ6および外軸5の先端の回転容器7が回転する。このとき、ロータ6の回転速度が回転容器7の回転速度よりも大きくなるように各駆動源16、23の回転速度が調整されている。すなわち、ロータ6と回転容器7が、相対的な速度差を有しながら回転する。したがって、少なくともロータ6が回転し、回転容器7が停止した状態であってもよい。
【0073】
通常運転では回転容器7に所定量の分散対象材を投入し、排出口14から分散対象材が排出されることを確認した後に内軸4および外軸5を回転させる。なお、通常運転とは異なり、内軸4および外軸5を回転させてから分散対象材を供給流路8Aの入口から投入してもよい。
【0074】
図3の実線の矢印に示すように、分散対象材は、ポンプによって供給流路8Aの内部を圧送され、先端の逆止弁13の付勢力に抗して出口11を開き、回転容器7の内部に流入する。
【0075】
分散対象材は、回転容器7の有底面に衝突し、ロータ6と回転容器7の回転に伴う遠心力によって、回転容器7の外縁部に導かれ、ロータ6の外周面と回転容器7の内壁面との間の分散処理用の間隙S1を通ってロータ内部空間26に流入する。分散対象材が間隙S1を通過する過程で、分散対象材はビーズと衝突して微粒子化(分散)されるとともに、ロータ6の外周面に設けた撹拌突起28および回転容器7の内壁面に設けた撹拌突起33との衝突および剪断によって分散される。
【0076】
また、回転容器7が回転しているので、この回転に伴う遠心力をビーズに作用させて回転容器7の内壁面に押し付ける。ビーズは分散対象材よりも比重が大きいので、分散対象材の流れが速くなっても(分散対象材の供給圧が高くなっても)、この流れに対する抵抗が増す。
【0077】
また、分散対象材とともに間隙S1に存するビーズの一部が、分散処理済みの分散対象材と一緒にロータ内部空間26に流入する。しかしながら、ロータ6およびスクリーン30が内軸4に備わっており、同じ速度で回転しているので、十分な遠心力がビーズに作用し、ビーズは、ロータ内部空間26からビーズ排出開口部29を通じて分散処理用の間隙S1に戻される。すなわち、ロータ6およびスクリーン30が協動して本発明のメディア分離部を構成する。
【0078】
また、スクリーン30が回転することにより、ビーズによる目詰まりも生じていない。なお、分散処理中に破砕したビーズの破片などの異物は、スクリーン30によってキャッチされ排出流路9に流れ込まない。
【0079】
ロータ内部空間26に流入する分散処理後の分散対象材は、スクリーン30を通過して貯留用の間隙S2に一時的に貯留されるが、回転容器7に連続的に投入される分散対象材によって間隙S2から貫通孔27を通って排出流路9に流入する。分散対象材は、排出流路9から外部に排出され、所定の容器などに回収される。
【0080】
所定の量の分散対象材の投入が終了すると、逆止弁13が内軸4の基端に向かう付勢力によって出口11を閉じる。以上で一巡の分散処理が完了する。
【0081】
上記の構成の分散装置1によれば、相対的に回転し且つ軸心が重なり合う同芯の二軸の内軸4の先端に分散用のロータ6を備え、外軸5の先端に回転容器7を備えており、さらに、外軸5が内軸4を囲うように同じ位置に配置されているので、内軸4および外軸5を回転させる駆動伝達機構を配置する位置または範囲が回転容器7の片側に定まり、且つ駆動伝達機構に応じた駆動源16、23を配置する位置もおおよそ定まる。すなわち、内軸4の基端X1から回転容器7の端面(有底面)までの分散装置の回転駆動する本体の全長内に収まる範囲に駆動機構を設けることができる。換言すれば、分散装置1の基台2の内部に駆動機構を収容することが可能となり、従来の対向二軸型の分散装置に比べて設置面積を抑えることができる。
【0082】
また、内軸4の内部に筒状部8を備えることにより、内軸4の内部に分散対象材を回転容器7に導く供給流路8Aおよび回転容器7から外部に排出するための排出流路9を備えることができる。したがって、内軸4の内部で分散対象材を往復循環させることができ、分散対象材を投入する入口10および排出口14が内軸4の基端に集約される。したがって、この基端を基準に分散対象材を貯留する貯留槽および分散処理後の分散対象材の回収容器までの搬送経路のレイアウト設計が容易になる。
【0083】
また、内軸4および外軸5が回転容器7の片側のみに設けられており、かつ、回転容器7と回転軸との間に設けるシール(例えばメカニカルシール)は、内軸4と回転容器7の間に設けるだけでよいので、シールの部品点数を削減することができ、ひいては回転容器7と回転軸の間からの分散対象材の漏れを防ぐ設計が容易になる。
【0084】
また、回転容器7の周側壁31の内部に温度調整の冷媒などを循環する流路32を設けているので、回転容器7の外周面が外部に露出するように構成することが可能となり、従来の対向二軸式の分散装置のように回転容器を冷媒の充填された収納容器に浸漬させる必要がない。したがって、分散装置を分解するメンテナンス時に収納容器からの冷媒などの漏れによる環境汚染が生じない。
【0085】
また、外軸5の従動プーリ22と一体的に連結された蓋体21から回転容器7の固定を解除するだけで回転容器7を外軸5および蓋体21から分離されるので、ロータ6に容易にアクセスが可能となり、メンテナンス作業を効率よく行うことができる。
【0086】
さらに、分散対象材は、種類にもよるが分散処理中に発熱して高温になることがある。しかしながら、上記構成の分散装置1によれば、分散処理後の分散対象材が、供給流路8Aを構成する筒状部8の外周面に接触しながら排出流路9を通過するので、処理後の分散対象材よりも温度の低い分散対象材を供給流路8Aに圧送し続けることにより、筒状部8の外周面を介して分散対象材を内側から冷却することができる。換言すれば、分散装置1から分散対象材を排出する直前まで冷却するので、従来装置に比べて冷却効率がよい。
【0087】
<第二実施形態>
本実施形態は、第一実施形態の分散装置1に洗浄機能を有する分散システムの構成について説明する。したがって、異なる構成について詳述し、第一実施形態と同一の構成については同一符号を付すに留める。
【0088】
本実施形態の分散装置1は、
図7に示すように、第一貯留槽41、第一回収容器42、第二貯留槽43および第二回収容器44を備えている。
【0089】
第一貯留槽41は、分散処理前の分散対象材を貯留しており、外部供給流路45を介して分散装置1の供給流路8Aの入口10と連通接続している。外部供給流路45は、経路上に電磁弁46およびポンプP1を備えている。
【0090】
電磁弁46は、分散装置1への分散対象材の供給と停止を切り替える。ポンプP1は、電磁弁46を開いて第一貯留槽41から流入する分散対象材を分散装置1へと圧送する。
【0091】
第一回収容器42は、分散装置1により分散処理された分散対象材を回収する。したがって、第一回収容器42は、外部排出流路47を介して分散装置1の排出流路9の排出口14と連通接続している。
【0092】
第二貯留槽43は、分散装置1の内部を洗浄する洗浄溶媒を貯留している。また、第二貯留槽43は、外部排出流路47の経路に設けられた電磁弁48から分岐する供給流路49と連通接続されている。第二貯留槽43と電磁弁48の間にポンプP2を備えている。なお、電磁弁48は、本発明の切替部に相当する。
【0093】
本実施形態において、電磁弁48は三方向電磁弁であり、分散装置1において分散処理中に排出口14から排出される分散対象材を第一回収容器42に導く。分散装置1の内部を洗浄するとき、電磁弁48は、第二貯留槽43から供給される洗浄溶媒を排出口14に導く。ポンプP2は、洗浄中は洗浄溶媒を排出口14に向けて圧送する。
【0094】
第二回収容器44は、メンテナンスの際に回転容器7の有底面に設けられた排出部50に連結した洗浄溶媒回収用の排出流路51と連通接続し、ロータ6および回転容器7の内部を洗浄した洗浄溶媒を回収する。
【0095】
次に、上記の分散システムの動作について説明する。
【0096】
<分散処理時の動作>
先ず電磁弁46を開いて第一貯留槽41から分散対象材の供給を開始して回転容器7に分散対象材を投入し、所定量の未分散の分散対象材が排出口14から排出されることを確認した後に駆動源16、23を作動させ、ロータ6および回転容器7を回転させる。装置外に排出される未分散の分散対象材を捨て流すことにより、装置内を分散対象材に適した環境に整えることができる。
【0097】
このとき、分散対象材は、
図3および
図7の実線の矢印に示すように、ポンプP1によって外部供給流路45を圧送され、分散装置1の内軸4に設けられた入口10から供給流路8Aに流入する。分散対象材は、供給流路8Aの内部を圧送され、先端の逆止弁13の付勢力に抗して出口11を開き、回転容器7の内部に流入する。
【0098】
分散対象材は、回転容器7の有底面に衝突し、ロータ6と回転容器7の回転に伴う遠心力によって、回転容器7の外縁部に導かれ、ロータ6の外周面と回転容器7の内壁面との間の分散処理用の間隙S1を通ってロータ内部空間26に流入する。分散対象材が間隙S1を通過する過程で、分散対象材はビーズ同士の衝突およびビーズ同士の擦れ(ズリ)によって微粒子化(分散)されるとともに、ロータ6の外周面に設けた撹拌突起28および回転容器7の内壁面に設けた撹拌突起33との衝突および剪断によって分散される。
【0099】
また、回転容器7が回転しているので、この回転に伴う遠心力をビーズに作用させて回転容器7の内壁面に押し付ける。ビーズは分散対象材よりも比重が大きいので、分散対象材の流れが速くなっても(分散対象材の供給圧が高くなっても)、この流れに対する抵抗が増す。
【0100】
また、分散対象材とともに間隙S1に存するビーズの一部が、分散処理済みの分散対象材と一緒にロータ内部空間26に流入する。しかしながら、ロータ6およびスクリーン30が内軸4に備わっているので、同じ速度で回転している。したがって、十分な遠心力がビーズに作用し、ビーズは、ロータ内部空間26からビーズ排出開口部29を通じて分散処理用の間隙S1に戻される。
【0101】
ロータ内部空間26に流入する分散処理後の分散対象材は、スクリーン30を通過して貯留用の間隙S2に一時的に貯留されるが、回転容器7に連続的に投入される分散対象材によって間隙S2から排出流路9に流入する。
【0102】
分散対象材は、排出流路9から外部排出流路47に流入する。装置作動時に電磁弁48による流路の切り替えにより、分散対象材は、第一回収容器42に導かれ、回収される。
【0103】
以上が分散対象材の供給から処理後に回収されるまでの分散システムにおける一巡の動作であり、所定量の分散処理対象材の分散処理が完了するまで、この動作が繰り返される。
【0104】
<洗浄処理時の動作>
電磁弁48を切替操作して第二貯留槽43の供給流路49と外部排出流路47を連通する。次に、第二貯留槽43から洗浄溶媒が供給される。
図7の実線の矢印に示すように、洗浄溶媒が、供給流路49から電磁弁48を経由して外部排出流路47に導かれる。このとき、分散対象材を供給する外部供給流路45に設けられた電磁弁46は閉じられている。
【0105】
洗浄溶媒は、ポンプP2によって分散対象材の流れとは逆に外部排出流路47を圧送され、分散装置1の内軸4に設けられた排出口14から排出流路9に流入する。洗浄溶媒は、排出流路9において分散対象材とは逆向きに圧送され、スクリーン30を介してロータ6のロータ内部空間26に流入する。このときの洗浄溶媒の逆流によってスクリーン30に目詰まりしている異物などが回転容器7の方へと押し出される。
【0106】
洗浄溶媒は、ロータ内部空間26の開口およびビーズ排出開口部29から分散処理用の間隙S1および回転容器7の底面へと流入する。所定量の洗浄溶媒が、回転容器7の内部に溜ると、洗浄溶媒の供給を一次停止する。
【0107】
次に、駆動源16、23を作動させ、ロータ6および回転容器7を回転する。所定時間をかけてロータ6および回転容器7を回転させて洗浄処理を行った後、駆動源16、23を停止し、これに伴ってロータ6および回転容器7の回転を停止する。
【0108】
回転容器7の排出部50および第二回収容器44に排出流路51を接続して連通する。排出部50が回転容器7の端部の角部に斜め下向きに設けられているので、排出部50および第二回収容器44を、排出流路51を介して連通接続すると、回転容器7の内部の洗浄溶媒が第二回収容器44に排出される。
【0109】
洗浄溶媒の排出に伴って、第二貯留槽43からの洗浄溶媒の供給を再び開始する。このとき、洗浄溶媒を回転容器7に充填した後にロータ6および回転容器7を回転させることにより、洗浄時に再びスクリーン30に目詰まりしていた異物がスクリーン30から再除去され、洗浄溶媒と一緒に第二回収容器44に回収される。さらに、回転容器7に充填したメディアも洗浄溶媒と一緒に回転容器7から排出して第二回収容器44に回収される。
【0110】
所定量の洗浄溶媒を分散装置1に供給しながら所定時間をかけて洗浄処理を行った後、第二貯留槽43からの洗浄溶媒の供給を停止する。その後、ポンプP2によって外部排出流路47を介して排出流路9にエアーを送り込みながら排出流路9、ロータ6および回転容器7の内部に投入した洗浄溶媒の全てを第二回収容器44に回収する。なお、このエアーの供給によって、分散装置1の内部の乾燥処理も行う。
【0111】
以上で洗浄溶媒の供給から処理後に回収されるまでの分散システムにおける一巡の動作が完了する。
【0112】
この構成によれば、電磁弁48を切替操作して外部排出流路47と第二貯留槽43を連通接続するので、分散装置1の排出口14から排出流路9に洗浄溶媒が導かれる。したがって、分散装置1の排出流路9を洗浄溶媒が、ポンプP2によって分散対象材とは逆向きに圧送されるので、スクリーン30に目詰まりしている粉砕または欠けたメディアなどの異物を除去しながらロータ6および回転容器7の内部を洗浄し、洗浄後の洗浄溶媒を回転容器7に設けられた排出部50から外部に直接に排出することができる。すなわち、分散装置1を分解して内部のロータ6および回転容器7の内側を個々に洗浄する必要がないので、メンテナンス作業を効率よく行うことができる。
【0113】
さらに、メディアは、単体で視認できない非常に小さいものが利用される場合がある。このような場合、従来であれば作業者が回転容器7を分解して洗浄する際に回転容器7の内部に堆積または付着している部分(回転軸や内壁など)を目視で探しながら回収しているが故に微量なメディアの付着部分などを見落としてしまい十分に回収することができない。しかしながら、この構成によれば、逆止弁13によって回転容器7から供給流路8Aを通じて分散装置1の外部に洗浄溶媒が流出するのを規制するので、排出流路9および回転容器7に洗浄溶媒を充填して洗浄し、その後に洗浄溶媒を回転容器7に設けた排出部50から排出することにより、洗浄溶媒と一緒に全てのメディアも回転容器7から確実に回収することができる。
【0114】
<付記>
本発明は、さらに以下の発明を開示している。
すなわち、相対的に回転し且つ軸心が重なる同芯の二軸のうちの内軸の先端に分散用のロータを備え、前記内軸を外側から囲う筒状の外軸の先端に前記ロータを収納する回転容器を備えた分散装置であって、
前記内軸および前記外軸の少なくとも前記内軸を回転させる駆動機構を備え、
前記内軸は、その内部に外部から供給される分散対象材を流入させて前記回転容器に導く供給流路と、
前記回転容器内で分散処理された分散対象材を流入させて外部に導く排出流路を有し、
前記駆動機構は、少なくとも1つの駆動源と、
前記少なくとも1つの駆動源から、前記軸心を中心として回転する回転体に、前記回転体を回転させるための回転駆動力を伝達するように構成された駆動伝達機構と、を備え、
前記回転体は、少なくとも前記内軸および前記外軸を含み、
前記少なくとも1つの駆動源は、前記内軸の分散対象材を流入させる基端から前記外軸の先端に備えた前記回転容器の先端側の端面(有底面)までの間に設ける
ことを特徴とする分散装置。
【0115】
この構成によれば、内軸および外軸の軸心が重なり合った状態で配置されるので、従来の対向二軸型の分散装置よりも設置面積を小さくすることができる。また、駆動伝達機構が、内軸および外軸などの回転体に連結される。すなわち、同芯の二軸の外軸および内軸が回転容器の片側に配置されるので、従来の対向二軸型の分散装置における駆動源間の距離と比べて、駆動伝達機構と各軸との連結可能な範囲間の距離を短くできる。
【0116】
また、駆動伝達機構を各軸に連結する位置または範囲が定まると、駆動伝達機構に応じた駆動源の大きさから、駆動源の配置される位置および範囲がおおよそ定められることができる。例えば、分散装置で駆動伝達機構の連結可能な最端の位置を基準に設定しようとすると内軸の分散対象材を流入させる基端が基準位置となり、この基準位置から回転容器の先端側の端面(有底面)までの間に駆動源を設けることができる。すなわち、駆動源および駆動伝達機構を備えた駆動機構が、分散装置のうち回転駆動する本体の全長(軸方向の長さ)を超えずに配置される。したがって、分散装置の本体の設置範囲内に駆動源および駆動伝達機構を収めて配置することができ、従来の対向二軸型の分散装置のように回転容器を挟んで配置された回転軸の個々に駆動機構を設ける必要がないので、分散装置の設置面積を従来の対向二軸型の分散装置よりも大幅に抑制することができる。なお、駆動伝達機構は、例えば、内軸の外部に露出する表面に設けられた係合部(例えば、従動プーリ15)と係合する。内軸が回転する時には内軸とともにロータが回転する。駆動伝達機構は、例えば、外軸の外部に露出する表面に設けられた係合部(例えば、従動プーリ22)と係合する。駆動伝達機構は、回転容器の外部に露出する表面にもうけられた係合部と係合してもよい。外軸又は回転容器のいずれか一方が回転する時には他方も共に回転する。
【0117】
なお、上記構成において、前記駆動伝達機構は、内軸および外軸のそれぞれに設けた従動プーリと、
前記駆動源に設けた駆動プーリと、
前記従動プーリと前記駆動プーリを巻き掛けた伝達ベルト(チェーンベルト)とから構成されていることを特徴とする分散装置。
【0118】
この構成によれば、駆動伝達機構は、内軸および外軸のそれぞれに設けた従動プーリと駆動源の駆動プーリとにわたって伝達ベルトが巻き掛けられる。すなわち、駆動機構は、内軸および外軸に直行する方向に配置される。この配置に伴い駆動伝達機構の各軸側と反対の他端側に設けられる駆動源は、内軸、外軸、ロータおよび回転容器からなる分散装置の本体と隣り合うように配置される。すなわち、駆動機構は、分散装置の本体の全長の範囲内に収めて配置することが可能となる。
【0119】
上記構成において、前記ロータおよび前記回転容器は、前記内軸および前記外軸を軸受を介して保持する基台に水平に片持ち支持されており、
前記基台の上方に設けた前記内軸および前記外軸と平行なガイドに沿って移動する可動部を備え、
前記可動部および前記回転容器は、互いを連結する連結部をそれぞれに備えていることが好ましい。
【0120】
この構成によれば、分散装置は水平設置型であり、回転容器と可動部を互いに連結することにより、可動部を水平移動させるだけで回転容器のみを容易に移動させることができる。すなわち、分散装置の内部のメンテナンスが容易になる。
【0121】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能である。
【0122】
(1)上記の分散装置1において、内軸4および外軸5のそれぞれに駆動機構を備えているが、1台の駆動機構によって内軸4および外軸5を回転する構成であってもよい。例えば、
図8に示すように、駆動源23の回転軸に2つの駆動プーリ17、24を備える。内軸4の従動プーリ15と駆動プーリ17をチェーンベルト18で駆動連結し、外軸5の従動プーリ22と駆動プーリ24をチェーンベルト25で連結することにより、内軸4と外軸5を同時に回転させることができる。従動プーリ15、22および駆動プーリ17、24の外径を適宜に変更することにより、ロータ6と回転容器7の相対速度を変更することができる。
【0123】
この構成によれば、1つの駆動機構によって内軸4および外軸5を回転させるので、分散装置1をさらに小型化することができる。
【0124】
(2)上記の分散装置1において、内軸4の供給流路8Aを回転可能に構成してもよい。例えば、
図9に示すように、筒状部8の軸長さを内軸4よりも長くし、その先端に従動プーリ52を備える。この従動プーリ52は、例えば、駆動源16の回転軸に先端に備えた駆動プーリ53にチェーンベルト54を介して駆動源16から動力伝達するように構成する。その際、内軸4と供給流路8Aに相対的な回転速度の差を持たせるために、従動プーリ15、52の直径を適宜に設定する。
【0125】
この構成によれば、供給流路8Aの内部および排出流路9の内部において、分散対象材が連続的に分散処理される。すなわち、搬送経路で搬送中の分散対象材に分散処理が行われるので、回転容器7内のみで分散処理を行う場合に比べて処理時間を短出することができる。
【0126】
上記各実施形態のように、筒状部8が内軸4と同じ速度で一体的に回転する場合であっても供給流路8Aから投入される分散対象材が筒状部8を通過するときに流速が増し、供給流路8Aから回転容器7に流入する際の圧力損失を低減することができるが、筒状部8を回転させる場合はより顕著に圧力損失を低減することが可能になる。また、筒状部8の回転および/または内軸4の回転により排出流路9を通過する分散対象材の流速も増す。したがって、分散装置1において分散対象材を効率よく循環させることが可能になる。なお、内軸4および筒状部8の回転駆動を同期させながら異なる速度で回転させて相対的な速度差を有する場合および同じ速度で回転させる場合のいずれであっても上述の圧力損失を低減することができる。ここで、内軸4および筒状部8の回転速度の相対的な速度差には筒状部8の回転が停止している場合も含まれる。
【0127】
なお、本実施形態において、内軸4および筒状部8の回転には、同じ駆動源16を利用しているが、別個の駆動源および駆動伝達機構を利用して個々に回転させてもよい。この構成によれば、内軸4および筒状部8の回転を同期させながら回転速度の相対的な速度差を任意に設定変更することができる。
【0128】
(3)上記の第二実施形態は、分散対象材の流れと逆向きに洗浄溶媒を排出流路9から供給して分散装置1の内部を洗浄しているが、内軸4の供給流路8Aから洗浄溶媒を供給する正循環によって洗浄するように構成してもよい。例えば、
図10に示すように、分散対象材を貯留する第一貯留槽41および第二貯留槽43を個々の供給流路を介して電磁弁55に接続し、この電磁弁55から先の外部供給流路45に供給する対象(分散対象材または洗浄溶媒)を適宜に変更可能にする。また、外部排出流路47に電磁弁56を設けて、分散処理後の分散対象材を回収する第一回収容器42への流路と洗浄処理後の洗浄溶媒を回収する流路を分岐して個々に回収する。また、適宜に排出部50から洗浄溶媒を排出して第二回収容器で回収してもよい。
【0129】
この構成によれば、正循環により分散装置1の内部の洗浄処理を行う場合であっても内軸4の基端側に分散対象材の供給と排出および洗浄溶媒の供給および排出の2系統が集約されるので、装置レイアウトが容易になり、ひいては装置全体の設置面積を抑制することができる。また、供給流路8Aの内部も洗浄することができる。すなわち、分散対象材が通過する経路内の全てを洗浄することができる。
【0130】
(4)上記の各実施形態の分散装置1において、内軸4の排出流路9を内軸4の周側壁の内部に形成してもよい。すなわち、
図11に示すように、内軸4の周側壁の基端から先端に向けて環状の有底溝8Cを形成し、この有底溝8Cとロータ内部空間26を連通する横孔を内軸4に形成することにより排出流路9を形成する。この構成によれば、上記の実施形態の分散装置1と同じ作用・効果を奏する。また、この構成によれば、内軸4の内部に筒状部8からなる供給流路8Aを別個に配置する必要がないので、部品点数を減らし構成を簡素化することができる。
【0131】
(5)上記の各実施形態では、筒状部8が円筒であったが、多角筒形であってもよい。この場合、筒状部8の外形および内形のうち少なくとも一つが多角形であればよい。この構成において、例えば外形および内形が多角形の場合、筒状部8の外側と内側に形成される角部よって分散対象材が効率よく分散および混合される。すなわち、供給流路8Aおよび排出流路9を通過する過程で分散対象材が分散および混合されるので、生産効率が向上する。
【0132】
(6)上記の各実施形態において、筒状部8は、その外周または内壁の少なくとも一方に基端から先端にかけて螺旋状の溝を有してもよい。すなわち、筒状部8がスクリューとして機能する。この構成によれば、分散対象材の分散効率がさらに向上する。
【0133】
(7)上記の実施形態の分散システムは、分散装置1の供給流路8Aの出口11に逆止弁13を有する構成であったが、供給流路8Aの内部に逆止弁13を設けてもよいし、或いは供給流路8Aと連通接続する外部供給流路45(
図7を参照)の電磁弁46を逆止弁13の代わりに使用してもよい。いずれの構成であっても分散対象材を貯留する貯留槽に洗浄溶媒が逆流するのを防止することができる。
【解決手段】分散システムの分散装置1は、相対的に回転し且つ軸心が重なる同芯の二軸のうちの内軸4の先端に分散用のロータ6を備え、内軸4を外側から囲う筒状の外軸5の先端にロータ6を収納する回転容器7を備える。分散装置1は、内軸4および外軸5を回転させる駆動機構を備える。内軸4は、筒状のその内部に外部から供給される分散対象材を流入させて回転容器7に導く供給流路8Aを形成する筒状部8を備える。内軸4は、筒状部8の外周面と内軸4の内壁面の間に回転容器7内で分散処理された分散対象材を流入させて外部に導く排出流路9を有する。排出流路9から分散対象材の排出と排出流路9への洗浄溶媒の供給を切替える電磁弁48と、回転容器7に洗浄溶媒を外部に排出する排出部50を備える。