特許第6862080号(P6862080)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6862080ガスタービン部品及びガスタービン部品を製作する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6862080
(24)【登録日】2021年4月2日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】ガスタービン部品及びガスタービン部品を製作する方法
(51)【国際特許分類】
   F02C 7/00 20060101AFI20210412BHJP
   F02C 7/28 20060101ALI20210412BHJP
   F01D 5/28 20060101ALI20210412BHJP
   C22C 19/05 20060101ALI20210412BHJP
   B23P 9/00 20060101ALN20210412BHJP
【FI】
   F02C7/00 D
   F02C7/00 C
   F02C7/28 E
   F01D5/28
   C22C19/05 C
   !B23P9/00
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-105951(P2015-105951)
(22)【出願日】2015年5月26日
(65)【公開番号】特開2016-6319(P2016-6319A)
(43)【公開日】2016年1月14日
【審査請求日】2018年5月23日
(31)【優先権主張番号】14/292,969
(32)【優先日】2014年6月2日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(72)【発明者】
【氏名】ポール・スティーブン・ディマシオ
(72)【発明者】
【氏名】ビクター・ジョン・モーガン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・ロバート・パロリーニ
(72)【発明者】
【氏名】グレン・カーティス・タサシェール
(72)【発明者】
【氏名】フレドリック・ウッドロウ・ロバーツ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・マッコーネル・デルヴォー
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブ・ジョン・キットルソン
【審査官】 小岩 智明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−211702(JP,A)
【文献】 特開2002−241961(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/172745(WO,A1)
【文献】 特開2003−120327(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/167312(WO,A1)
【文献】 特開2011−046598(JP,A)
【文献】 特開2014−055543(JP,A)
【文献】 特開平10−196305(JP,A)
【文献】 特表2003−527480(JP,A)
【文献】 特表平10−500174(JP,A)
【文献】 特開2005−014090(JP,A)
【文献】 特開2012−112290(JP,A)
【文献】 特開2011−033028(JP,A)
【文献】 特表2010−517779(JP,A)
【文献】 特開2002−371346(JP,A)
【文献】 特開2001−192862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02C 7/00− 7/28
F01D 5/28,11/00−11/24,25/00
F16J 15/00−15/56
C22C 19/05,30/00
B23P 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品を製作するプロセスであって、
前記セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品の高温ガス経路に沿ってシールスロット内に配置された表面を改修して、3ミクロン未満の表面粗さを有する改修表面を製作する工程と、
金属製のシールが前記改修表面に接触するように前記シールを前記シールスロット内に配置する工程と、
を含み、
前記改修表面は、実質的に繊維を欠いており、
前記改修は、
ケイ素と炭素とを含む材料を蒸着する工程を含む、プロセス。
【請求項2】
セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品を製作するプロセスであって、
セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品の表面を改修して、6ミクロン未満の表面粗さの改修表面を製作する工程を含み、
前記改修表面は、金属製の延性シールと接触し、
前記改修は、
非研磨材料を使用して前記表面を研磨機械加工する工程を含み、
非研磨材料を使用して前記表面を研磨機械加工する工程は、
前記表面の裂け目に前記非研磨材料の少なくとも一部を堆積させる工程を含む、プロセス。
【請求項3】
ガスタービン部品のセラミックマトリックス複合材料表面を研磨機械加工するプロセスであって、
非研磨材料を準備する工程と、
前記非研磨材料を前記セラミックマトリックス複合材料表面に隣接して配置する工程と、
前記非研磨材料の少なくとも一部を、少なくとも約300の研磨機械加工サイクルを実行することで前記セラミックマトリックス複合材料表面の裂け目に堆積させる工程と、
を含み、
前記セラミックマトリックス複合材料表面は、金属製の延性シールと接触し、
前記研磨機械加工サイクルの各々は、非研磨材料又はセラミックマトリックス複合材料表面の少なくとも一方を他方に対して移動させることを含む、ことを特徴とするプロセス。
【請求項4】
セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品を製作するプロセスであって、
前記セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品のシールスロット内の表面を改修して、6ミクロン未満の表面粗さを有する改修表面を製作する工程と、
金属製の延性シールを前記シールスロット内に配置する工程と、
を含み、
前記表面は、前記延性シールと接触するセラミックマトリックス複合材料ガスタービンの回転翼形部のダブテール取付け面、及び前記セラミックマトリックス複合材料ガスタービンの非回転翼形部のダブテール取付け面からなるグループから選択され、
前記改修表面は、実質的に繊維を欠いており、
前記改修は、
非研磨材料を使用して前記表面を研磨機械加工する工程とを含み、
非研磨材料を使用して前記表面を研磨機械加工する工程は、
前記表面の裂け目に前記非研磨材料の少なくとも一部を堆積させる工程を含み、
前記裂け目は、補強されていないマトリックスプライ及び繊維強化プライからなるグループから選択されるプライによって形成される、プロセス。
【請求項5】
前記表面はセラミックマトリックス複合材料ガスタービンの回転翼形部のダブテール取付け面、及び前記セラミックマトリックス複合材料ガスタービンの非回転翼形部のダブテール取付け面からなるグループから選択される、請求項2または3に記載のプロセス。
【請求項6】
前記改修は、研磨材料を使用して前記表面を研磨機械加工する工程と、非研磨材料を使用して前記表面を研磨機械加工する工程を含む、請求項2または4に記載のプロセス。
【請求項7】
前記裂け目は、補強されていないマトリックスプライ及び繊維強化プライからなるグループから選択されるプライによって形成される、請求項2、3、5または記載のプロセス。
【請求項8】
前記プロセスは、製造プロセスである、請求項2乃至のいずれかに記載のプロセス。
【請求項9】
前記プロセスは、修理プロセスである、請求項2乃至のいずれかに記載のプロセス。
【請求項10】
前記改修表面は、約0.015重量%のホウ素、約0.05重量%から約0.15重量%の炭素、約20重量%から約24重量%のクロム、約3重量%の鉄、約0.02重量%から約0.12重量%のランタン、約1.25重量%のマンガン、約20重量%から約24重量%のニッケル、約0.2重量%から約0.5重量%のケイ素、約13重量%から約15重量%のタングステン、及び残部コバルトの組成物を有する堆積材料を含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
前記表面は、前記セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品の高温ガス経路に沿ってシールスロット内に位置決めされ、前記表面は、前記シールスロット内に配置され得た他の表面に対向して配置される、請求項乃至1のいずれかに記載のプロセス。
【請求項12】
約500から約10,000の研磨機械加工サイクルを実行する工程をさらに含む、請求項2乃至のいずれかに記載のプロセス。
【請求項13】
前記非研磨材料は、ニッケル基合金を含む、請求項2乃至のいずれかに記載のプロセス。
【請求項14】
前記改修は、前記表面にろう付けペーストの施工をする工程と、非研磨材料を使用して前記表面を研磨機械加工する工程を含む、請求項2または記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスタービン部品、及びガスタービン部品を製作する方法に関する。より具体的には、本発明は、セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品及びセラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品を製作する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特定のセラミックマトリックス複合材料(CMC)は、被覆繊維で強化されたセラミックマトリックスを有する組成物を含む。この組成物は、強固かつ軽量で耐熱性があり様々な異なるシステムへの適用が可能である。しかしながら、例えば、タービン部品のシールスロット領域での露出繊維は、機械加工が難しくシーリングに必要な表面仕上げを行うことが困難である。
【0003】
タービン部品がガスタービンの高温ガス経路内にある場合、シールスロット領域は、高温作動温度にさらされる可能性がある。この領域の高温下の露出繊維は、望ましいものではなく部品寿命が短くなる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,820,334号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本技術分野においては、従来技術との比較で1つ又はそれ以上の改善点を示すプロセス及び物品が所望されることになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの実施形態において、セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品を製作するプロセスは、セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品の表面を改修して、6ミクロン未満の表面粗さの改修表面を製作するプロセスを含む。改修は、表面に補強されていないマトリックスプライを施工する、表面にケイ素を蒸着する、表面をホーニング仕上げする、表面にろう付けペースを施工する、又はこれらを組み合わせたものからなる手法のグループから選択される。
【0007】
別の実施形態において、セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品を製作するプロセスは、セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品の高温ガス経路に沿ってシールスロット内に配置された表面を改修して、3ミクロン未満の表面粗さを有する改修表面を製作するプロセスと、シールをシールスロット内に配置するプロセスとを含む。改修表面は、実質的に繊維を欠いている。改修は、表面に補強されていないマトリックスプライを施工する、表面にケイ素を蒸着する、表面をホーニング仕上げする、表面にろう付けペースを施工する、又はこれらを組み合わせたものからなる手法のグループから選択される。
【0008】
別の実施形態において、6ミクロン未満の表面粗さを有する改修表面を含む、セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品である。改修表面は、セラミックマトリックス複合材料ガスタービン部品の表面に施工された補強されていないマトリックスプライ、表面に蒸着されたケイ素、ホーニング仕上げ表面、表面に施工されたろう付けペースト、及びこれらを組み合わせたものから成るグループから選択される。
【0009】
別の実施形態において、セラミックマトリックス複合材料表面をホーニング仕上げするプロセスは、非研磨材料を準備するプロセスと、非研磨材料をセラミックマトリックス複合材料表面に隣接して配置するプロセスと、非研磨材料の少なくとも一部を、少なくとも約300のホーニング仕上げサイクルを実行することでセラミックマトリックス複合材料表面の裂け目に堆積させるプロセスとを含む、ホーニング仕上げサイクルの各々は、非研磨材料又はセラミックマトリックス複合材料表面の少なくとも一方を他方に対して移動させることを含む。
【0010】
本発明の他の特徴及び利点は、例証として本発明の原理を示す添付図面を参照しながら、以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施形態による、ガスタービン部品を製作するプロセスの概略図。
図2】本開示の実施形態による、マトリックスプライ改修されたガスタービン部品表面の概略図。
図3】本開示の実施形態による、化学蒸着改修されたガスタービン部品表面の概略図。
図4】本開示の実施形態による、ホーニング仕上げされたガスタービン部品表面の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
可能な限り、図面全体を通じて同じ要素を示すために同じ参照符号が使用される。
【0013】
ガスタービン部品及びガスタービン部品を製造するためのプロセスが提供される。本開示の実施形態は、例えば、本明細書に開示された1つ又はそれ以上の特徴を含んでいない概念に比較して、セラミックマトリックス複合材料部品の機械加工性が向上する、セラミックマトリックス複合材料部品の寿命期間が長くなる、露出繊維の数を増やすことなくセラミックマトリックス複合材料部品を修理する方法を提供する、セラミックマトリックス複合材料繊維の高温ガス経路雰囲気への露出を低減する、セラミックマトリックス複合材料繊維の酸化を低減する、小さな表面粗さを提供する、漏洩を低減する、シール損耗を低減する、繊維被覆損傷を低減する、及びこれらを組み合わせたものを提供するものである。
【0014】
図1を参照すると、1つの実施形態において、プロセス100は、CMCガスタービン部品110等のセラミックマトリックス複合材料(CMC)部品を製作するための製造プロセスを含む。別の実施形態において、プロセス100は、小さな表面粗さの改修された表面113を製作するために、CMCガスタービン部品110の表面111を改修するプロセスを含む。1つの実施形態において、プロセス100は、改修表面113を製作してCMC部品の寿命期間を延ばすための修理プロセスを含む。CMCガスタービン部品110の表面111の改修プロセスは、限定されるものではないが、例えば、表面111上に補強されていないマトリックスプライ201を施工すること(図2)、表面111上に材料を堆積させること(図3)、表面111をホーニング仕上げすること(図4)、表面111にろう付けペーストを施工すること、又はこれらの組み合わせである任意の適切な手法を含む。プロセス100では、用語「ホーニング仕上げ(honing)」は、表面111のホーニング仕上げ、バニシ仕上げ、及び/又は研磨を包含する。小さな表面粗さに関する適切な数値は、限定されるものではないが、6ミクロン未満、3ミクロン未満、約3と約6ミクロンの間、2ミクロン未満、約1ミクロンと約3ミクロンの間、約1ミクロンと約2ミクロンの間、又はこれらの任意の組み合わせ、部分的組み合わせ、又は部分的範囲の表面粗さである。
【0015】
表面111は、例えば、限定されるものではないが、高温ガス経路部品表面、タービンシュラウド表面、シーリング表面、シールスロット表面、スラッシュ面シールスロット表面、CMCガスタービン部品110のダンパーピン用ダンパーキャビティ表面、CMCガスタービン110のダブテール取付け面上の表面、露出CMC繊維を有することができる任意の他の部品又は特徴部の表面、又はこれらの組み合わせ等の、露出CMC繊維を有することができる任意の表面を含む。例えば、1つの実施形態において、表面111は、CMCガスタービン部品110の高温ガス経路に沿ってシールスロット表面を含む。別の実施形態において、表面111は、シールスロット内に位置決めされたシールを含む。さらに他の実施形態において、表面111は、CMCガスタービン回転又は非回転翼形部のダブテール取付け面を含む。
【0016】
表面111の適切な材料としては、限定されるものではないが、CMC材料、ニッケル基合金、又はこれらの組み合わせを含む。1つの実施例において、ニッケル基合金は、約0.015重量%のホウ素、約0.05重量%から約0.15重量%の炭素、約20重量%から約24重量%のクロム、約3重量%の鉄、約0.02重量%から約0.12重量%のランタン、約1.25重量%のマンガン、約20重量%から約24重量%のニッケル、約0.2重量%から約0.5重量%のケイ素、約13重量%から約15重量%のタングステン、及び残部コバルトの組成を有する。別の実施例において、ニッケル基合金は、約19重量%から約21重量%の間のクロム、約15重量%のタングステン、約9重量%から約11重量%の間のニッケル、約3重量%の鉄、約1重量%から約2重量%の間のマンガン、約0.40重量%のケイ素、約0.030重量%の硫黄、及び残部コバルトの組成を有する。
【0017】
改修表面113は、小さな表面粗さの任意の適切な表面を含む。1つの実施形態において、改修表面113の組成は、表面111と同じか又は実質的に同じである。他の実施形態において、改修表面113は、その上に材料301が堆積された表面111を含む。表面111上に堆積するのに適する1つの材料はケイ素である。表面111上に堆積するのに適する他の材料としては、限定されるものではないが、約0.015重量%のホウ素、約0.05重量%から約0.15重量%の炭素、約20重量%から約24重量%のクロム、約3重量%の鉄、約0.02重量%から約0.12重量%のランタン、約1.25重量%のマンガン、約20重量%から約24重量%のニッケル、約0.2重量%から約0.5重量%のケイ素、約13重量%から約15重量%のタングステン、及び残部コバルトの組成の材料;約50重量%から約55重量%の間のニッケル、約17重量%から約21重量%の間のクロム、約2.80重量%から約3.30重量%の間のモリブデン、約0.35重量%のマンガン、約0.35重量%のケイ素、約0.08重量%の炭素、及び残部鉄の組成の材料;及びこれらを組み合わせた材料である。別の実施形態において、材料301は、表面111内の繊維プライの裂け目に堆積され、改修表面113を製作して摩擦係数、表面粗さ、シール摩損、又はこれらを組み合わせたもの低減するようになっている。
【0018】
図2を参照すると、1つの実施形態において、補強されていないマトリックスプライ201を施工することは、CMCガスタービン部品110のシーリング表面に任意の適切な数のマトリックスだけのプライをレイアップすることを含む。マトリックスだけのプライの適切な数は、例えば、少なくとも3プライ、少なくとも4プライ、少なくとも5プライ、3から5の間のプライ、又はこれらの任意の組み合わせ、部分的組み合わせ、又は部分的範囲の数である。本明細書で用いる場合、用語「マトリックスだけ(matrix−only)」は、例えば、繊維が無い又は実質的に無いことで、補強されていないことを指す。別の実施形態において、CMCガスタービン部品110に施工されている補強されていないマトリックスプライ201は、シーリング表面と一体化する。例えば、別の実施形態において、補強されていないマトリックスプライ201をCMCガスタービン部品110に絡みあわせて(interlacing)CMCガスタービン部品110の一体化部分を形成する。
【0019】
図3を参照すると、1つの実施形態において、表面111上への材料301の堆積は、材料301の蒸着、例えば化学蒸着(CVD)又は物理蒸着(PVD)を含む。別の実施形態において、ケイ素は、大気CVD、低圧CVD、超真空CVD、プラズマ助長又はプラズマ強化CVD、ハイブリッド物理−化学CVD、拡散、又はこれらを組み合わせたもの用いてシールスロットキャビティの表面111上に堆積される。
【0020】
図4を参照すると、1つの実施形態において、表面111のホーニング仕上げは、研磨材料及び/又は非研磨材料を用いて表面111を機械加工してホーニング仕上げ表面401を形成することを含む。研磨材料の例としては、限定されるものではないが、コランダム、炭化ケイ素、立方晶窒化ホウ素、ダイヤモンド、及びこれらを組み合わせた粒を含有する研磨石を含む。1つの実施形態において、表面111を研磨材料でホーニング仕上げすることは、振動ダイヤモンドを使用して、シールスロット内の表面111の粗さを小さくしてホーニング仕上げ表面401を形成することを含む。非研磨材料の例としては、限定されるものではないが、約0.015重量%のホウ素、約0.05重量%から約0.15重量%の炭素、約20重量%から約24重量%のクロム、約3重量%の鉄、約0.02重量%から約0.12重量%のランタン、約1.25重量%のマンガン、約20重量%から約24重量%のニッケル、約0.2重量%から約0.5重量%のケイ素、約13重量%から約15重量%のタングステン、及び残部コバルトの組成のニッケル基合金;約19重量%から約21重量%の間のクロム、約15重量%のタングステン、約9重量%から約11重量%の間のニッケル、約3重量%の鉄、約1重量%から約2重量%の間のマンガン、約0.40重量%のケイ素、約0.030重量%の硫黄、及び残部コバルトの組成のニッケル基合金;他のニッケル基超合金、及びこれらを組み合わせたものを含む。非研磨材料を用いた表面111のホーニング仕上げは、補強されていないマトリックスプライ201及び/又は繊維強化プライの裂け目に材料を堆積させ、表面粗さを小さくする及び/又は表面111のコンプライアンスを高くする。他の実施形態において、例えば、回転又は非回転翼形部のダブテール取付け面等の表面111上へ非研磨材料を堆積させると、表面111の摩擦係数が低減する。
【0021】
1つの実施形態において、表面111のホーニング仕上げは、少なくとも華氏約400度、華氏約400度から約1300度の間、華氏約450度から約1200度の間、華氏約550度から約1200度の間、華氏約550度から約850度の間、華氏約850度から約1200度の間、華氏約1000度から約1200度の間、又はこれらの任意の組み合わせ、部分的組み合わせ、又は部分的範囲のホーニング仕上げ温度を伴う。ホーニング仕上げ温度が高くなると、表面111のホーニング仕上げで形成される改修表面113の摩擦係数が小さくなる。別の実施形態において、表面111のホーニング仕上げは、少なくとも約30,000psi、約30,000psiから約100,000psiの間、約40,000psiから約80,000psiの間、約60,000psiから約80,000psiの間、約70,000psiから約80,000psiの間、又はこれらの任意の組み合わせ、部分的組み合わせ、又は部分的範囲のホーニング仕上げ接触圧を伴う。ホーニング仕上げ接触圧は、接触面積で除算した表面111上の垂直力である。別の実施形態において、表面111のホーニング仕上げは、約0.0001から約0.050インチの間、約0.0001から約0.040インチの間、約0.0005から約0.040インチの間、約0.001から約0.040インチの間、又はこれらの任意の組み合わせ、部分的組み合わせ、又は部分的範囲のホーニング変位を伴う。ホーニング仕上げ変位は、研磨材料又は非研磨材料と表面111との間の相対移動である。
【0022】
ホーニング仕上げサイクル数は、ホーニング仕上げ温度、ホーニング仕上げ接触圧、及び/又はホーニング仕上げ変位に基づいて選択される。1つの実施例において、ホーニング仕上げ温度及び/又はホーニング仕上げ接触圧が高くなると、少ないホーニング仕上げサイクル数で同じ又は実質的に同じ表面111の摩擦係数がもたらされる。他の実施例において、ホーニング仕上げサイクル数は、ホーニング仕上げ変位のばらつきに伴って変化する。適切なホーニング仕上げサイクル数は、少なくとも約300サイクル、少なくとも約500サイクル、約100から約10,000サイクルの間、約300から約10,000サイクルの間、約500から約10,000サイクルの間、又はこれらの任意の組み合わせ、部分的組み合わせ、又は部分的範囲のサイクルである。
【0023】
CMCガスタービン部品110の表面111の改修により、露出CMC繊維が低減するか又は除外される。1つの実施形態において、改修は、補強されていないマトリックスプライ201の施工、ケイ素301の蒸着、ろう付けペーストの施工、又は独立した露出表面をもたらす任意の他の適切な手法によって表面111上に独立した露出表面をもたらす。別の実施形態において、独立した露出表面は、例えば、限定されるものではないが、表面111のホーニング仕上げ、放電加工(EDM)、又はこれらの組み合わせ等の任意の適切な精密仕上げ手法で精密仕上げされる。代替的な実施形態において、表面111のホーニング仕上げは、CMC繊維の露出部を除去して、独立した露出表面をもたらすことなく表面111上の露出CMC繊維を低減するか又は除外する。
【0024】
露出CMC繊維を低減又は除外することで、プロセス100は、CMC繊維及び/又は露出CMC繊維を欠いている又は実質的に欠いている改修表面113を形成する。1つの実施形態において、改修表面113は、CMCガスタービン部品110の表面粗さを小さくするか、CMC繊維の高温酸素雰囲気への露出を低減して繊維被覆応力を低減するか、又はこれらを組み合わせたものを提供する。別の実施形態において、改修表面113の小さな表面粗さによって、高度の表面仕上げを実現する機械加工が容易になる。別の実施形態において、小さな表面粗さ及び/又は高度な表面仕上げにより、部品の漏れ率が低減し、機械切削が低減し、耐シール摩耗性が向上し、又はこれらを組み合わせたものが提供される。加えて、1つの実施形態において、表面111の改修により、硬質CMC接合面と延性シールとの間の結合部の摩耗が低減し、CMCガスタービン部品110のマトリックス内の遊離ケイ素とシールの金属との間の反応が阻止される。
【0025】
本発明は、1つ又はそれ以上の実施形態を参照して説明されているが、当業者であれば、本発明の範疇から逸脱することなく、種々の変更を行い得ること及びその要素を均等物に置き換え得ることを理解できるはずである。加えて、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況又は物的事項を本発明の教示に適合するように多くの修正を行うことができる。従って、本発明は、本発明を実施するために企図される最良の形態として開示した特定の実施形態に限定されるものではなく、また本発明は、添付の特許請求の範囲の技術的範囲内に属する全ての実施形態を包含することを意図している。
【符号の説明】
【0026】
100 プロセス
110 CMCガスタービン部品
111 表面
113 改修表面
図1
図2
図3
図4