【文献】
油化製品総合カタログ,日油株式会社,2019年 2月,9頁,[令和2年11月30日検索],インターネット<URL:https://www.nof.co.jp/business/oleo/pdf/comprehensive.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
重合体(A)が、その構成単量体として、さらに、アルキル基が炭素数1〜4の直鎖アルキル基である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)を含有してなる請求項1〜5のいずれかに記載の摩擦調整剤。
重合体(A)が、さらに、単量体(a)と単量体(b)以外の窒素原子含有単量体(d)、単量体(a)以外の水酸基含有単量体(e)、及びリン原子含有単量体(f)からなる群から選ばれる1種以上を構成単量体とする共重合体である請求項1〜6のいずれかに記載の摩擦調整剤。
さらに、清浄剤、分散剤、酸化防止剤、油性向上剤、摩擦摩耗調整剤、極圧剤、消泡剤、抗乳化剤及び腐食防止剤からなる群から選ばれる1種以上の添加剤を含有してなる請求項8または9記載の潤滑油組成物。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の摩擦調整剤は、下記一般式(1)で表される単量体(a1)および下記一般式(2)で表される単量体(a2)からなる群より選ばれる1種以上の単量体(a)を必須構成単量体とする重合体(A)を含有してなる摩擦調整剤であって、単量体(a)の溶解性パラメーターが9.4〜11.0(cal/cm
3)
1/2である摩擦調整剤及び摩擦調整剤を含有してなる潤滑油組成物である。
【0015】
一般式(1)におけるA
1はラジカル重合性基を有する1価の基であり、具体的にはビニル基、(メタ)アクリロイル基などである。
一般式(2)におけるA
2はラジカル重合性基を有する2価の基であり、具体的にはフマル酸、マレイン酸の2個のカルボキシル基から水酸基を除いた2価の残基などである。
これらの単量体(a)のうち、摩擦低減の観点から好ましくは、一般式(1)におけるA
1がビニル基、(メタ)アクリロイル基の(a1)であり、更に好ましくは(メタ)アクリロイル基の(a1)である。
【0016】
一般式(1)の−X
1−および一般式(2)における2個の−X
1−は、それぞれ独立に−O−又はNH−で表される基であり、これらのうち、摩擦低減の観点から好ましくは−O−である。
【0017】
一般式(1)と一般式(2)におけるR
1Oはそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレンオキシ基であり、炭素数2〜4のアルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基、1,2−又は1,3−プロピレンオキシ基、及び1,2−、1,3−又は1,4−ブチレンオキシ基が挙げられる。これらのうち、摩擦低減の観点から好ましくはエチレンオキシ基、1,2−又は1,3−プロピレンオキシ基であり、更に好ましくはエチレンオキシ基である。
【0018】
一般式(1)におけるp、および一般式(2)におけるqとrはそれぞれ4〜500の数であり、摩擦低減と基油溶解性の観点から好ましくは4〜200の整数、更に好ましくは6〜200の整数、特に好ましくは8〜100の整数である。
複数個のR
1Oは同一でも異なっていてもよい。
【0019】
一般式(1)におけるR
2、および一般式(2)における2個のR
2は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜44のアルキル基又は炭素数1〜44のアルキル基を有するフェニル基であり、アルキル基は直鎖でも分岐でもよい。
具体的には、炭素数1〜44のアルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、n−トリデシル基、イソトリデシル基、n−テトラデシル基、イソテトラデシル基、n−ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、2−エチルペンタデシル基、2−オクチルノニル基、2−(3−メチルヘキシル)−7−メチル−ノニル基、n−オクタデシル基、イソオクタデシル基、2−ヘキシルウンデシル基、1−ヘキシルトリデシル基、2−エチルヘプタデシル基、n−イコシル基、2−オクチルウンデシル基、イソイコシル基、1−ウンデシルドデシル基、1−オクチルペンタデシル基、2−デシルトリデシル基、n−テトライコシル基、2−デシルテトラデシル基、2−ドデシルペンタデシル基、2−ドデシルヘキサデシル基、n−トリアコンチル基、2−テトラデシルオクタデシル基、n−ヘキサトリアコンチル基、n−テトラコンチル基、2−エチルテトラコンチル基及びオレフィン[例えばプロピレンオリゴマー(2〜14量体)、エチレン/プロピレンオリゴマー(2〜20量体)及びイソブテンオリゴマー(2〜10量体)等]から得られるオキソアルコールから水酸基を除いた残基等が挙げられる。
【0020】
分岐アルキルフェニル基は、フェニル基、ベンジル基、トリル基、エチルフェニル基、2,4−キシリル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ドシルフェニル基、2,4−ジデシルフェニル基、2,4−ジテトラデシルフェニル基、2,4,6−トリドデシルフェニル基等が挙げられる。
【0021】
R
2は、摩擦低減の観点から好ましくは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルキル基を有するフェニル基であり、更に好ましくは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルキル基を有するフェニル基、特に好ましくは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、最も好ましくは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。アルキル基は直鎖でも分岐でもよい。
【0022】
単量体(a)は、潤滑油への溶解性の観点から、特定の溶解度パラメーター(以下「SP値」と略記することがある。)を有するものが好ましい。
SP値の範囲は、9.4〜11.0(cal/cm
3)
1/2であり、好ましくは9.4〜10.5(cal/cm
3)
1/2であり、さらに好ましくは9.4〜10.0(cal/cm
3)
1/2である。
SP値が9.4(cal/cm
3)
1/2未満では摩擦低減効果が低く、11.0(cal/cm
3)
1/2を超えると基油への溶解性が低下する。
なお、2種以上の単量体(a)を併用する場合のSP値は、それらのSP値の重量比による相加平均値による。
【0023】
なお、本発明におけるSP値は、Fedors法(Polymer Engineering and Science,Feburuary,1974,Vol.14、No.2 P.147〜154)に記載の方法で算出される値である。
【0024】
(a)の数平均分子量(以下、Mnと略記することがある。)は、摩擦低減の観点から、好ましくは300〜20,000であり、更に好ましくは300〜10,000、特に好ましくは300〜7,000、最も好ましくは300〜4,000である。
なお、(a)のMn及び後述する(共)重合体(A)の重量平均分子量(以下、Mwと略記することがある。)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより以下の条件で測定することができる。
【0025】
<(a)のMn、(A)のMwの測定条件>
装置 :「HLC−802A」[東ソー(株)製]
カラム :「TSK gel GMH6」[東ソー(株)製]2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量:100μl
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、9,100、18,100、37,900、96,400、190,000、355,000、1,090,000、2,890,000)[東ソー(株)製]
【0026】
単量体(a)は、公知の製造方法によって得ることができる。
具体的には水、又は炭素数1〜44の1価アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを開環付加し、得られた化合物又はポリアルキレングリコール(両末端ヒドロキシル基)と(メタ)アクリル酸、フマル酸及びマレイン酸をエステル化反応させて得る方法が挙げられる。
この際に(メタ)アクリル酸と反応させたときはモノエステルの単量体(a1)であり、フマル酸、マレイン酸をエステル化反応させたときはジエステルの単量体(a2)である。
【0027】
炭素数1〜44の1価アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを開環付加反応させる際の反応温度は、反応時間の観点から好ましくは70〜150℃であり、更に好ましくは90℃〜130℃である。反応圧力は好ましくは−0.1〜0.5MPaである。反応時間は、好ましくは2〜24時間であり、更に好ましくは3〜10時間である。反応は主に触媒存在下で行われる。
上記反応の触媒としては、通常用いられる公知の触媒でよく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ触媒、三フッ化ホウ素、四塩化錫等のルイス酸触媒等が挙げられる。触媒の使用量は、反応物の仕上がり量に対して好ましくは0.01〜5質量%であり、更に好ましくは0.1〜0.5質量%である。 開環付加反応終了後は、触媒は、吸着剤を用いて吸着・ろ過し、除去する方法、中和して触媒を不活性化する方法等によって処理することが望ましい。
【0028】
得られた化合物又はポリアルキレングリコール(両末端ヒドロキシル基)と(メタ)アクリル酸をエステル化反応させる際の反応温度は、反応時間及び(メタ)アクリル酸の重合防止の観点から好ましくは80〜150℃であり、更に好ましくは90℃〜130℃である。またエステル化反応は、生成する水を除去する目的で反応圧力を減圧にしてもよい。好ましい反応圧力は、反応時間及び(メタ)アクリル酸の重合防止の観点から好ましくは0.007〜0.095MPaであり、更に好ましくは0.01〜0.092MPaである。反応時間は、好ましくは2〜24時間であり、更に好ましくは3〜10時間である。エステル化反応は、触媒存在下で行われるのが望ましい。
【0029】
上記エステル化反応の触媒としては、通常用いられる公知の触媒でよく、硫酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。またエステル化反応には溶剤を使用してもよく、溶剤としては非水溶で沸点が150℃以下のもの、例えばシクロヘキサン及びトルエン等が挙げられる。
【0030】
単量体(a)のうちの一般式(1)で表される(a1)の具体例としては、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、n−ブトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、n−ヘキシルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、2−エチルヘキシルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、n−デシルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、n−ドデシルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、n−テトラデシルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、n−オクタデシルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、2−デシルテトラデシルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、2−ドデシルヘキサデシルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、2−テトラデシルオクタデシルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、フェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ベンジルオキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ドデシルフェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート(プロピレンオキサイドを4〜100モル付加)などのモノ(メタ)アクリレート(a11);
メトキシポリエチレングリコールモノアルキルビニルエーテル(炭素数2〜20のアルキレン基、1−エレンオキサイドを4〜100モル付加)、エトキシポリエチレングリコールモノアルキルビニルエーテル(炭素数2〜20のアルキレン基、1−エレンオキサイドを4〜100モル付加)、n−ブトキシポリエチレングリコールモノアルキルビニルエーテル(炭素数2〜20のアルキレン基、1−エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ポリエチレングリコールモノアルキルビニルエーテル(炭素数2〜20のアルキレン基、1−エレンオキサイドを4〜100モル付加)などのビニル基を有する単量体(a12);
メキシポリエチレングリコールモノフマレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、メキシポリエチレングリコールモノマレエート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、
ヘキサオキシポリエチレングリコールモノフマレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ブトキシポリエチレングリコールモノフマレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ポリエチレングリコールモノマレエート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ポリエチレングリコールモノフマレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)などのモノフマレート、ジフマレート(a13)が挙げられる。
【0031】
単量体(a)のうちの一般式(2)で表される(a2)の具体例としては、ポリエチレングリコールジフマレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、メトキシポリエチレングリコールジフマレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ブトキシポリエチレングリコールジフマレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ポリエチレングリコールジマレエート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、メトキシポリエチレングリコールジマレエート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、ブトキシポリエチレングリコールジマレエート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、等が挙げられる。
【0032】
単量体(a)のうち、摩擦低減の観点から(a1)が好ましく、さらに好ましくは(a11)である。
具体例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜100モル付加)、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜40モル付加)、エトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜29モル付加)、n−ブトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エレンオキサイドを4〜5モル付加)である。これらのSP値は9.4〜11.0(cal/cm
3)
1/2である。
【0033】
本発明における共重合体(A)は、摩擦低減の観点から下記一般式(3)で表される単量体(b)を構成単量体とすることが好ましい。
【0035】
一般式(3)における−X
2−は、−O−又はNH−で表される基であり、これらのうち、摩擦低減の観点から好ましくは−O−である。
【0036】
一般式(3)におけるR
3は、水素原子又はメチル基であり、これらのうち、粘度指数向上効果の観点から好ましいのは、メチル基である。
【0037】
一般式(3)におけるR
4は直鎖又は分岐の炭素数8〜44のアルキル基である。
具体的には、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ウンデシル基、イソウンデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、n−トリデシル基、イソトリデシル基、n−テトラデシル基、2−エチルドデシル基、n−ペンタデシル基、2−メチルテトラデシル基、n−ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、イソヘプタデシル基、2−エチルペンタデシル基、2−オクチルノニル基、2−(3−メチルヘキシル)−7−メチル−ノニル基、n−オクタデシル基、イソオクタデシル基、2−ヘキシルウンデシル基、2−エチルヘプタデシル基、1−ヘキシルトリデシル基、n−イコシル基、2−オクチルウンデシル基、イソイコシル基、1−ウンデシルドデシル基、1−オクチルペンタデシル基、2−デシルトリデシル基、n−テトライコシル基、2−デシルテトラデシル基、2−ドデシルペンタデシル基、2−ヘプチルイコシル基、2−ドデシルヘキサデシル基、n−トリアコンチル基、2−テトラデシルオクタデシル基、n−ヘキサトリアコンチル基、n−テトラコンチル基、2−エチルテトラコンチル基及びオレフィン[例えばプロピレンオリゴマー(2〜14量体)、エチレン/プロピレンオリゴマー(2〜20量体)及びイソブテンオリゴマー(2〜10量体)等]から得られるオキソアルコールから水酸基を除いた残基等が挙げられる。
【0038】
R
4のうち好ましいのは、直鎖又は分岐の炭素数10〜34のアルキル基であり、更に好ましいのは炭素数12〜32のアルキル基であり、特に好ましいのは炭素数16〜32のアルキル基であり、最も好ましいのは炭素数16〜22の直鎖アルキル基、及び炭素数18〜32の分岐アルキル基である。
【0039】
本発明における共重合体(A)は、アルキル基が炭素数1〜4の直鎖アルキル基である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)を構成単量体とする共重合体であることが、摩擦低減の観点から好ましい。
【0040】
アルキル基が炭素数1〜4の直鎖アルキル基である(メタ)アクリル酸アルキルエステル(c)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル及び(メタ)アクリル酸n−ブチルが挙げられる。
(c)のうち好ましいのは、炭素数1〜3の直鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであり、更に好ましいのは(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリル酸エチルであり、特に好ましいのは(メタ)アクリル酸メチルである。
【0041】
(A)は、更に単量体(a)と単量体(b)以外の窒素原子含有ビニル単量体(d)、単量体(a)を除く水酸基含有ビニル単量体(e)及びリン原子含有ビニル単量体(f)からなる群から選ばれる1種以上を構成単量体とする共重合体であることが、粘度指数向上効果の観点から好ましい。
単量体(a)と併用される窒素原子含有ビニル単量体(d)としては、以下の単量体(d1)〜(d4)が挙げられる。
【0042】
アミド基含有ビニル単量体(d1):
(メタ)アクリルアミド、モノアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したもの;例えばN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチル(メタ)アクリルアミド等]、モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したもの;例えばN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド等]、N−ビニルカルボン酸アミド[N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−n−又はイソプロピオニルアミド及びN−ビニルヒドロキシアセトアミド等]等のアミド基のみに窒素原子を有するものが挙げられる。
【0043】
ニトロ基含有単量体(d2):
4−ニトロスチレン等が挙げられる。
【0044】
1〜3級アミノ基含有ビニル単量体(d3):
1級アミノ基含有ビニル単量体{炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン及びクロチルアミン等]、アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレート等]};2級アミノ基含有ビニル単量体{モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミン等]};3級アミノ基含有ビニル単量体{ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、窒素原子を有する脂環式(メタ)アクリレート[モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]、芳香族ビニル系単量体[N,N−ジフェニルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノスチレン、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルチオピロリドン等]}、及びこれらの塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩又は低級アルキル(炭素数1〜8)モノカルボン酸(酢酸及びプロピオン酸等)塩等が挙げられる。
【0045】
ニトリル基含有ビニル単量体(d4):
(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
【0046】
窒素原子含有ビニル単量体(d)のうち好ましいのは、(d1)及び(d3)であり、更に好ましいのは、N,N−ジフェニルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートである。
【0047】
単量体(a)と併用される水酸基含有ビニル単量体(e)としては、具体的には以下のものが挙げられる。
水酸基含有芳香族ビニル単量体(p−ヒドロキシスチレン等)、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等]、モノ−又はジ−ヒドロキシアルキル(炭素数1〜4)置換(メタ)アクリルアミド[N,N−ジヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ−2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等]、ビニルアルコール、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−オクテノール及び1−ウンデセノール等]、炭素数4〜12のアルケンモノオール又はアルケンジオール[1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル(2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル等)、多価(3〜8価)アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、糖類及び蔗糖等)のアルケニル(炭素数3〜10)エーテル又は(メタ)アクリレート[蔗糖(メタ)アリルエーテル等]等;が挙げられる。
【0048】
単量体(a)と併用されるリン原子含有単量体(f)としては、以下の単量体(f1)〜(f2)が挙げられる。
【0049】
リン酸エステル基含有単量体(f1):
(メタ)アクリロイロキシアルキル(炭素数2〜4)リン酸エステル[(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート及び(メタ)アクリロイロキシイソプロピルホスフェート]及びリン酸アルケニルエステル[リン酸ビニル、リン酸アリル、リン酸プロペニル、リン酸イソプロペニル、リン酸ブテニル、リン酸ペンテニル、リン酸オクテニル、リン酸デセニル及びリン酸ドデセニル等]等が挙げられる。
【0050】
ホスホノ基含有単量体(f2):
(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数2〜4)ホスホン酸[(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホン酸等]及びアルケニル(炭素数2〜12)ホスホン酸[ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸及びオクテニルホスホン酸等]等が挙げられる。
【0051】
リン原子含有単量体(f)のうち好ましいのは(f1)であり、更に好ましいのは(メタ)アクリロイロキシアルキル(炭素数2〜4)リン酸エステルであり、特に好ましいのは(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェートである。
【0052】
(A)は、単量体(a)〜(f)に加え、以下の単量体(g)〜(n)を構成単量体としてもよい。
【0053】
アルコキシアルキルエーテル単量体(g);
メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシヘプチル(メタ)アクリレート、メトキシヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシペンチル(メタ)アクリレート、メトキシオクチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート、エチキシヘプチル(メタ)アクリレート、エトキシヘキシル(メタ)アクリレート、エトキシペンチル(メタ)アクリレート、エトキシオクチル(メタ)アクリレート、プロキシメチル(メタ)アクリレート、プロキシエチル(メタ)アクリレート、プロキシプロピル(メタ)アクリレート、プロキシブチル(メタ)アクリレート、プロキシヘプチル(メタ)アクリレート、プロキシヘキシル(メタ)アクリレート、プロキシペンチル(メタ)アクリレート、プロキシオクチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、ブトキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシヘプチル(メタ)アクリレート、ブトキシヘキシル(メタ)アクリレート、ブトキシペンチル(メタ)アクリレート、ブトキシオクチル(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
単量体(g)のうち、好ましいのは、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレートである。
【0054】
脂肪族炭化水素系ビニル単量体(h):
炭素数2〜20のアルケン(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等)及び炭素数4〜12のアルカジエン(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘプタジエン及び1,7−オクタジエン等)等が挙げられる。
【0055】
脂環式炭化水素系ビニル単量体(i):
シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等が挙げられる。
【0056】
芳香族炭化水素系ビニル単量体(j):
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレン、インデン、4−クロチルベンゼン及び2−ビニルナフタレン等が挙げられる。
【0057】
ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン類(k):
炭素数2〜12の飽和脂肪酸のビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びオクタン酸ビニル等)、炭素数1〜12のアルキル、アリール又はアルコキシアルキルビニルエーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル及びビニル−2−ブトキシエチルエーテル等)及び炭素数1〜8のアルキル又はアリールビニルケトン(メチルビニルケトン、エチルビニルケトン及びフェニルビニルケトン等)等が挙げられる。
【0058】
エポキシ基含有ビニル単量体(l):
グリシジル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
【0059】
ハロゲン元素含有ビニル単量体(m):
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル及びハロゲン化スチレン(ジクロロスチレン等)等が挙げられる。
【0060】
不飽和ポリカルボン酸のエステル(n):
不飽和ポリカルボン酸のアルキル、シクロアルキル又はアラルキルエステル[不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸及びイタコン酸等)の炭素数1〜8のアルキルジエステル(ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルマレエート及びジオクチルマレエート)]等が挙げられる。
【0061】
重合体(A)を構成する単量体(a)の割合は、摩擦低減の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは15〜80重量%であり、更に好ましくは20〜70重量%、特に好ましくは30〜65重量%、最も好ましくは32〜65重量%である。
(A)を構成する単量体(b)の割合は、摩擦低減と基油溶解性の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは20〜85重量%であり、更に好ましくは30〜80重量%、特に好ましくは35〜70重量%である。
(A)を構成する単量体(c)の割合は、摩擦低減の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜50重量%であり、更に好ましくは0〜45重量%、特に好ましくは2〜40重量%である。
(A)を構成する単量体(d)〜(f)の合計の含有量は、摩擦低減の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜20重量%であり、更に好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは2〜10重量%である。
(A)を構成する(g)〜(n)の合計の含有量は、摩擦低減の観点から、(A)の重量に基づいて、好ましくは0〜10重量%であり、更に好ましくは1〜7重量%、特に好ましくは2〜5重量%である。
【0062】
重合体(A)のSP値は、8.5〜10.0(cal/cm
3)
1/2が好ましく、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、より好ましくは8.7〜9.8((cal/cm
3)
1/2、さらに好ましくは8.8〜9.6(cal/cm
3)
1/2であり、特に好ましくは8.8〜9.4(cal/cm
3)
1/2である。
なお、2種以上の単量体からなる共重合体である場合の(A)のSP値は、(A)を構成する単量体それぞれのSP値を前記の方法で算出し、それぞれの単量体のSP値を、構成単量体単位のモル分率に基づいて平均した値である。(A)のSP値は、使用する単量体のSP値、モル分率を適宜調整することにより8.5〜10.0(cal/cm
3)
1/2にすることができる。
【0063】
重合体(A)のSP値と基油のSP値の差の絶対値は、粘度指数向上効果及び潤滑油への溶解性の観点から、好ましくは0.5〜1.7(cal/cm
3)
1/2であり、更に好ましくは0.6〜1.2(cal/cm
3)
1/2、特に好ましくは0.6〜1.0(cal/cm
3)
1/2であり、最も好ましくは0.7〜0.9(cal/cm
3)
1/2である。
差の絶対値が0.5(cal/cm
3)
1/2未満では摩擦低減効果が低く、1.7(cal/cm
3)
1/2を超えると基油への溶解性が低下する。
【0064】
(A)のMwは、粘度指数向上効果及び潤滑油組成物の低温粘度の観点から、好ましくは5,000〜2,000,000であり、更に好ましくは7,000〜1,000,000であり、特に好ましくは10,000〜600,000であり、最も好ましくは15,000〜500,000である。
【0065】
(A)は、公知の製造方法によって得ることができ、具体的には前記の単量体を溶剤中で重合触媒存在下に溶液重合することにより得る方法が挙げられる。
溶剤としては、トルエン、キシレン、炭素数9〜10のアルキルベンゼン、メチルエチ
ルケトン、酢酸エチル、2−プロパノール及び鉱物油等が挙げられる。
重合触媒としては、アゾ系触媒(アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスバレロニトリル等)、過酸化物系触媒(ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキサイド及びラウリルパーオキサイド等)及びレドックス系触媒(ベンゾイルパーオキサイドと3級アミンの混合物等)が挙げられる。更に必要により、公知の連鎖移動剤(炭素数2〜20のアルキルメルカプタン等)を使用することもできる。
重合温度は、好ましくは25〜140℃であり、更に好ましくは50〜120℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合、乳化重合又は懸濁重合により(A)を得ることができる。
(A)が共重合体である場合の重合形態としては、ランダム付加重合体又は交互共重合体のいずれでもよく、また、グラフト共重合体又はブロック共重合体のいずれでもよい。
【0066】
本発明の潤滑油組成物は、本発明の摩擦調整剤及び基油を含有してなる。基油としては、鉱物油(溶剤精製油、パラフィン油、イソパラフィンを含有する高粘度指数油、イソパラフィンの水素化分解による高粘度指数油及びナフテン油等)、合成潤滑油[炭化水素系合成潤滑油(ポリ−α−オレフィン系合成潤滑油等)及びエステル系合成潤滑油等]及びこれらの混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのは鉱物油及びエステル系合成潤滑油であり、更に好ましくは鉱物油である。
【0067】
基油の100℃における動粘度(JIS−K2283で測定したもの)は、粘度指数向上効果の観点から好ましくは1〜15mm
2/sであり、更に好ましくは2〜5mm
2/sである。
基油の粘度指数(JIS−K2283で測定したもの)は、粘度指数向上効果の観点から好ましくは90以上であり、更に好ましくは100以上である。
【0068】
基油の曇り点(JIS−K2269で測定したもの)は、好ましくは−5℃以下であり、更に好ましくは−15℃以下である。基油の曇り点がこの範囲内であると潤滑油組成物の低温粘度が良好である。
【0069】
本発明の潤滑油組成物における摩擦調整剤の含有率は、基油の重量に基づいて、好ましくは0.1〜30重量%であり、更に好ましくは0.5〜20重量%であり、特に好ましくは1.0〜10重量%である。
【0070】
本発明の潤滑油組成物は、ギヤ油(デファレンシャル油及び工業用ギヤ油等)、MTF、変速機油[ATF及びbelt−CVTF等]、トラクション油(トロイダル−CVTF等)、ショックアブソーバー油、パワーステアリング油、作動油(建設機械用作動油及び工業用作動油等)及びエンジン油等に好適に用いられる。これらのうち好ましいのは、ギヤ油、MTF、変速機油、トラクション油及びエンジン油であり、更に好ましいのはデファレンシャル油、MTF、ATF、belt−CVTF及びエンジン油であり、特に好ましいのはMTF、ATF、belt−CVTF及びエンジン油である。
【0071】
本発明の潤滑油組成物は、各種添加剤を含有してもよい。添加剤としては、以下のものが挙げられる。
(1)粘度指数向上剤:
(C1〜7)アルキル(メタ)アクリレート/(C8〜40)直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート共重合体、分散モノマー(アミンモノマー等)/(C1〜7)アルキル(メタ)アクリレート/(C8〜40)直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート共重合体、ヒドロキシ基含有モノマー/(C1〜7)アルキル(メタ)アクリレート/(C8〜40)直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート共重合体、櫛形ポリマー[(C1〜7)アルキル(メタ)アクリレート/(C8〜40)直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート/ポリオレフィンマクロモノマー]、エチレン/(C1〜18)アルキル(メタ)アクリレート共重合体、ポリイソブチレン、ポリアルキルスチレン、エチレン/プロピレン共重合体、スチレン/マレイン酸エステル共重合体、スチレン/イソプレン水素化共重合体等;
(2)清浄剤:
塩基性、過塩基性又は中性の金属塩[スルフォネート(石油スルフォネート、アルキルベンゼンスルフォネート及びアルキルナフタレンスルフォネート等)の過塩基性又はアルカリ土類金属塩等]、サリシレート類、フェネート類、ナフテネート類、カーボネート類、フォスフォネート類及びこれらの混合物;
(3)分散剤:
コハク酸イミド類(ビス−又はモノ−ポリブテニルコハク酸イミド類)、マンニッヒ縮合物及びボレート類等;
(4)酸化防止剤:
ヒンダードフェノール類及び芳香族2級アミン類等;
(5)油性向上剤:
長鎖脂肪酸及びそれらのエステル(オレイン酸及びオレイン酸エステル等)、長鎖アミン及びそれらのアミド(オレイルアミン及びオレイルアミド等)等;
(6)摩擦摩耗調整剤:
モリブデン系及び亜鉛系化合物(モリブデンジチオフォスフェート、モリブデンジチオカーバメート及びジンクジアルキルジチオフォスフェート等)等;
(7)極圧剤:
硫黄系化合物(モノ又はジスルフィド、スルフォキシド及び硫黄フォスファイド化合物)、フォスファイド化合物及び塩素系化合物(塩素化パラフィン等)等;
(8)消泡剤:
シリコン油、金属石けん、脂肪酸エステル及びフォスフェート化合物等;
(9)抗乳化剤:
4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム塩等)、硫酸化油及びフォスフェート(ポリオキシエチレン含有非イオン性界面活性剤のフォスフェート等)等;
(10)腐食防止剤:
窒素原子含有化合物(ベンゾトリアゾール及び1,3,4−チオジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート等)等;
(11)流動点効果剤:
ポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルアクリレート、ポリアルキルスチレン、ポリビニルアセテート等。
【実施例】
【0072】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下において、実施例14、15、29及び30は参考例1〜4を意味する。
【0073】
<製造例1>[単量体(a−1)の製造]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、メタノール16.0重量部(0.5モル部)及び水酸化カリウム2.5重量部を投入し、窒素置換後密閉し、130℃に昇温した。撹拌下でエチレンオキサイド(以下、EOと略記する)506.6重量部(11.5モル部)を圧力が0.5MPa以下になるように調整しながら滴下ボンベから10時間かけて滴下した後、130℃で5時間熟成した。次いで90℃に冷却後、吸着処理剤「キョーワード600」[協和化学工業(株)製]20重量部を投入し、90℃で1時間撹拌して水酸化カリウムを吸着処理した後、吸着処理剤をろ過してメタノールEO23モル付加物を得た。
温度調節器、バキューム撹拌翼、減圧装置、ジムロート冷却管、分留管、留出液受け用フラスコ、窒素流入口及び流出口を備えた反応容器に、メタノールEO23モル付加物300重量部、メタクリル酸34.8重量部、トルエン150重量部及びパラトルエンスルホン酸4重量部を投入し、撹拌下115℃まで昇温した。次いで、115℃で8時間エステル化反応を行い、留出水を分離した。更に25℃まで冷却し、1H−NMRでエステル化反応物を確認(収率98モル%)した。
10重量%水酸化ナトリウム水溶液200重量部を投入して撹拌し、パラトルエンスルホン酸及び過剰のメタクリル酸を十分に中和した。分液ロートで上澄み液を回収し、120℃に昇温後、同温度で減圧下(0.027〜0.040MPa)トルエンを2時間かけて除去し、本発明の単量体(a−1)を得た。
(a−1)は、一般式(1)におけるA
1はメタクリロイル基、R
1はエチレン基、p=23、R
2はメチル基で表される単量体である。SP値は9.4である。
【0074】
<製造例2>[単量体(a−2)の製造]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、メタノール16.0重量部(0.5モル部)及び水酸化カリウム2.5重量部を投入し、窒素置換後密閉し、130℃に昇温した。撹拌下で、EO198.2重量部(4.5モル部)を圧力が0.5MPa以下になるように調整しながら滴下ボンベから10時間かけて滴下した後、130℃で5時間熟成した。
次いで90℃に冷却後、吸着処理剤「キョーワード600」[協和化学工業(株)製]20重量部を投入し、90℃で1時間撹拌して水酸化カリウムを吸着処理した後、吸着処理剤をろ過してメタノールEO9モル付加物を得た。
温度調節器、バキューム撹拌翼、減圧装置、ジムロート冷却管、分留管、留出液受け用フラスコ、窒素流入口及び流出口を備えた反応容器に、メタノールEO9モル付加物300重量部、メタクリル酸80.0重量部、トルエン150重量部及びパラトルエンスルホン酸4重量部を投入し、撹拌下115℃まで昇温した。次いで、115℃で8時間エステル化反応を行い、留出水を分離した。更に25℃まで冷却し、1H−NMRでエステル化反応物を確認(収率98モル%)した。
10重量%水酸化ナトリウム水溶液200重量部を投入して撹拌し、パラトルエンスルホン酸及び過剰のメタクリル酸を十分に中和した。分液ロートで上澄み液を回収し、120℃に昇温後、同温度で減圧下(0.027〜0.040MPa)トルエンを2時間かけて除去し、本発明の単量体(a−2)を得た。
(a−2)は、一般式(1)におけるA
1はメタクリロイル基、R
1はエチレン基、p=9、R
2はメチル基で表される単量体である。SP値は9.5である。
【0075】
<製造例3>[単量体(a−3)の製造]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、メタノール16.0重量部(0.5モル部)及び水酸化カリウム2.5重量部を投入し、窒素置換後密閉し、130℃に昇温した。撹拌下エチレンオキサイド(以下EOと略記する)1982.3重量部(45モル部)を圧力が0.5MPa以下になるように調整しながら滴下ボンベから10時間かけて滴下した後、130℃で5時間熟成した。次いで90℃に冷却後、吸着処理剤「キョーワード600」[協和化学工業(株)製]20重量部を投入し、90℃で1時間撹拌して水酸化カリウムを吸着処理した後、吸着処理剤をろ過してメタノールEO90モル付加物を得た。
温度調節器、バキューム撹拌翼、減圧装置、ジムロート冷却管、分留管、留出液受け用フラスコ、窒素流入口及び流出口を備えた反応容器に、メタノールEO90モル付加物300重量部、メタクリル酸9.5重量部、トルエン150重量部及びパラトルエンスルホン酸4重量部を投入し、撹拌下115℃まで昇温した。次いで、115℃で8時間エステル化反応を行い、留出水を分離した。更に25℃まで冷却し、1H−NMRでエステル化反応物を確認(収率98モル%)した。
10重量%水酸化ナトリウム水溶液200重量部を投入して撹拌し、パラトルエンスルホン酸及び過剰のメタクリル酸を十分に中和した。分液ロートで上澄み液を回収し、120℃に昇温後、同温度で減圧下(0.027〜0.040MPa)トルエンを2時間かけて除去し、本発明の単量体(a−3)を得た。
(a−3)は、一般式(1)におけるA
1はメタクリロイル基、R
1はエチレン基、p=90、R
2はメチル基で表される単量体である。SP値は9.4である。
【0076】
<製造例4>[単量体(a−4)の製造]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、ブタノール37.1重量部(0.5モル部)及び水酸化カリウム2.5重量部を投入し、窒素置換後密閉し、130℃に昇温した。撹拌下エチレンオキサイド(以下EOと略記する)330.4重量部(7.5モル部)を圧力が0.5MPa以下になるように調整しながら滴下ボンベから10時間かけて滴下した後、130℃で5時間熟成した。次いで90℃に冷却後、吸着処理剤「キョーワード600」[協和化学工業(株)製]20重量部を投入し、90℃で1時間撹拌して水酸化カリウムを吸着処理した後、吸着処理剤をろ過してブタノールEO15モル付加物を得た。
温度調節器、バキューム撹拌翼、減圧装置、ジムロート冷却管、分留管、留出液受け用フラスコ、窒素流入口及び流出口を備えた反応容器に、ブタノールEO15モル付加物300重量部、メタクリル酸48.2重量部、トルエン150重量部及びパラトルエンスルホン酸4重量部を投入し、撹拌下115℃まで昇温した。次いで、115℃で8時間エステル化反応を行い、留出水を分離した。更に25℃まで冷却し、1H−NMRでエステル化反応物を確認(収率98モル%)した。
10重量%水酸化ナトリウム水溶液200重量部を投入して撹拌し、パラトルエンスルホン酸及び過剰のメタクリル酸を十分に中和した。分液ロートで上澄み液を回収し、120℃に昇温後、同温度で減圧下(0.027〜0.040MPa)トルエンを2時間かけて除去し、本発明の単量体(a−4)を得た。
(a−4)は、一般式(1)におけるA
1はメタクリロイル基、R
1はエチレン基、p=15、R
2はn−ブチル基で表される単量体である。SP値は9.4である。
【0077】
<製造例5>[単量体(a−5)の製造]
温度調節器、バキューム撹拌翼、減圧装置、ジムロート冷却管、分留管、留出液受け用フラスコ、窒素流入口及び流出口を備えた反応容器に、ポリエチレングリコール−350(EO8モル付加物)300重量部、メタクリル酸367.5重量部、トルエン150重量部及びパラトルエンスルホン酸8重量部を投入し、撹拌下115℃まで昇温した。次いで、115℃で8時間エステル化反応を行い、留出水を分離した。更に25℃まで冷却し、1H−NMRでエステル化反応物を確認(収率98モル%)した。
20重量%水酸化ナトリウム水溶液800重量部を投入して撹拌し、パラトルエンスルホン酸及び過剰のメタクリル酸を十分に中和した。分液ロートで上澄み液を回収し、120℃に昇温後、同温度で減圧下(0.027〜0.040MPa)トルエンを2時間かけて除去し、本発明の単量体(a−5)を得た。
(a−5)は、一般式(1)におけるA
1はメタクリロイル基、R
1はエチレン基、p=8、R
2は水酸基で表される単量体である。SP値は10.6である。
【0078】
<製造例6>[単量体(a−6)の製造]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、テトラメチレングリコールモノビニルエーテル58.0重量部(0.5モル部)及び水酸化カリウム3.5重量部を投入し、窒素置換後密閉し、130℃に昇温した。撹拌下エチレンオキサイド(以下EOと略記する)198.2重量部(4.5モル部)を圧力が0.5MPa以下になるように調整しながら滴下ボンベから10時間かけて滴下した後、130℃で5時間熟成した。次いで90℃に冷却後、吸着処理剤「キョーワード600」[協和化学工業(株)製]20重量部を投入し、90℃で1時間撹拌して水酸化カリウムを吸着処理した後、吸着処理剤をろ過して、本発明の単量体(a−6)のテトラメチレングリコールモノビニルエーテルEO9モル付加物を得た。
(a−6)は、一般式(1)におけるA
1はビニル基を有する1価の基[CH
2=CH−O−(CH
2)
4−]、XはO、R
1はエチレン基、p=9、R
2は水素原子、f=1で表される単量体である。SP値は10.2である。
【0079】
<製造例7>[単量体(a−7)の製造]
撹拌機、加熱冷却装置及び滴下ボンベを備えた耐圧反応容器に、メタノール16.0重量部(0.5モル部)及び水酸化カリウム2.5重量部を投入し、窒素置換後密閉し、130℃に昇温した。撹拌下エチレンオキサイド(以下EOと略記する)198.2重量部(4.5モル部)を圧力が0.5MPa以下になるように調整しながら滴下ボンベから10時間かけて滴下した後、130℃で5時間熟成した。次いで90℃に冷却後、吸着処理剤「キョーワード600」[協和化学工業(株)製]20重量部を投入し、90℃で1時間撹拌して水酸化カリウムを吸着処理した後、吸着処理剤をろ過してメタノールEO9モル付加物を得た。
温度調節器、バキューム撹拌翼、減圧装置、ジムロート冷却管、分留管、留出液受け用フラスコ、窒素流入口及び流出口を備えた反応容器に、メタノールEO9モル付加物428重量部、マレイン酸58.0重量部、トルエン250重量部及びパラトルエンスルホン酸8重量部を投入し、撹拌下115℃まで昇温した。次いで、115℃で8時間エステル化反応を行い、留出水を分離した。更に25℃まで冷却し、1H−NMRでエステル化反応物を確認(収率98モル%)した。
10重量%水酸化ナトリウム水溶液200重量部を投入して撹拌し、パラトルエンスルホン酸及び過剰のメタクリル酸を十分に中和した。分液ロートで上澄み液を回収し、120℃に昇温後、同温度で減圧下(0.027〜0.040MPa)トルエンを2時間かけて除去し、本発明の単量体(a−7)を得た。
(a−7)は、一般式(2)におけるA
2は、マレイン酸の2個のカルボキシル基からそれぞれ2個の水酸基を除いた残 基、R
1はエチレン基、p=9、R
2はメチル基で表される単量体である。SP値は9.6である。
【0080】
<実施例1〜15、比較例1〜13>
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、酢酸エチル185重量部、表1に単量体配合物100重量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部及び2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.2重量部を投入し、窒素置換(気相酸素濃度100ppm)を行った後、密閉下、撹拌しながら76℃に昇温し、同温度で6時間重合反応を行った。
鉱物油[SP値:8.3(cal/cm
3)
1/2、100℃の動粘度:2.2mm2/s、粘度指数:105]43重量部、120〜130℃に昇温後、同温度で減圧下(0.027〜0.040MPa)未反応の単量体及び酢酸エチルを2時間かけて除去し、重合体(A−1)〜(A−15)、(H−1)〜(H−13)からなる摩擦調整剤(R−1)〜(R−15)、(S−1)〜(S−13)を得た。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
表1と2に記載の単量体は、以下に記載した通りである。
(a’−1):2−[2−(エトキシエトキシ)エトキシ]エチルメタクリレート[SP値9.5。一般式(1)におけるA
1はメタクリロイル基、R
1はエチレン基、p=3、R
2はエチル基。]
(a’−2):イソトリデシルオキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキサイドを20モル付加)[SP値9.3。一般式(1)におけるA
1はメタクリロイル基、R
1はエチレン基、p=20、R
2はイソトリデシル基。]
(a’−3):ヘキサデシルオキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキサイドを25モル付加)とオクタデシルオキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキサイドを25モル付加)の混合物[SP値9.3。一般式(1)におけるA
1はメタクリロイル基、R
1はエチレン基、p=25、R
2はヘキサデシル基。]
(a’−4):ポリエチレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキサイドを4モル付加)[SP値11.5。一般式(1)におけるA
1はメタクリロイル基、R
1はエチレン基、p=4、R
2は水酸基。]
(b−1):メタクリル酸ドデシル
(b−2):メタクリル酸ドデシル−ペンタデシル
(b−3):メタクリル酸n−ヘキサデシル
(b−4):メタクリル酸n−オクタデシル
(b−5):メタクリル酸2−デシルテトラデシル
(b−6):メタクリル酸2−ドシルヘキサデシル
(b−7):メタクリル酸2−テトラデシルオクタデシル
(c−1):メタクリル酸メチル
(c−2):メタクリル酸エチル
(d−1):N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
(e−1):アクリル酸2−ヒドロキシエチル
(e−2):メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
(e−3):メタクリル酸2−ヒドロキシイソブチル
【0084】
<実施例16〜30、比較例14〜26>
摩擦調整剤剤(R−1)〜(R−15)、比較サンプル(S−1)〜(S−13)を下記の基油に、基油の重量に対して2重量%(添加量は固形物換算)になるよう添加し、さらに基油1、2及び3の配合比を調整して100℃動粘度が7.0mm
2/sに調整して、実施例16〜30の潤滑油組成物(V−1)〜(V−15)、および比較例14〜26の(W−1)〜(W−13)を得た。
【0085】
潤滑油組成物(V−1)〜(V−15)、(W−1)〜(W−13)の摩擦評価を以下の方法で測定した。
基油1:動粘度4.2mm
2/s(100℃)、19.6mm
2/s(40℃)、粘度指数=122の鉱物油
基油2:動粘度6.4mm
2/s(100℃)、35.5mm
2/s(40℃)、粘度指数=132の鉱物油
基油2:動粘度7.6mm
2/s(100℃)、47.0mm
2/s(40℃)、粘度指数=128の鉱物油
【0086】
<摩擦評価>
機器:PCS Instruments MTM−2
ディスク:MTM polished disc(standard)(0.01micron)
ボール:Drilled 3/4 AISI52100precision steel ball
速度 :10mm/s〜3,000mm/s
温度 :80℃、100℃、135℃
スライディング/ローリング比:50%
負荷 :30N
摩擦評価の結果としてストライベック曲線が得られ、各温度における速度:10、100、1,000mm/sの摩擦係数を測定結果とする。
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
表3と表4の結果から明らかなように、本発明の摩擦調整剤を含有してなる潤滑油組成物(実施例16〜30)は、比較例14〜26の潤滑油組成物と比較して、摩擦低減効果が高い。