(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記閉塞部材は、前記針上に移動可能に配置され、かつ、前記第1状態にあるときに前記針に対して第1位置に、かつ、前記第2状態にあるときに前記針に対して第2位置にあるように構成され、前記第2位置は前記第1位置と異なる、請求項1に記載のデバイス。
前記閉塞部材は、前記針上に移動可能に配置され、かつ、前記第1状態にあるときに前記針に対して第1回転位置に、かつ、前記第2状態にあるときに前記針に対して第2回転位置にあるように構成され、前記第2回転位置は前記第1回転位置とは異なる、請求項1に記載のデバイス。
前記針の前記先端側表面は傾斜先端側表面であり、前記閉塞部材の前記先端側表面は傾斜先端側表面であり、前記針の前記傾斜先端側表面と前記閉塞部材の前記傾斜先端側表面とは、前記閉塞部材が前記第1状態にあるときに実質的に同一平面上にある、請求項1に記載のデバイス。
前記閉塞部材が前記第2状態にあるときに前記針の前記傾斜先端側表面と前記閉塞部材の前記傾斜先端側表面とが非平行であるように、前記閉塞部材が前記第1状態から前記第2状態に前記針に対して回転させられる、請求項4に記載のデバイス。
前記閉塞部材に連結されたアクチュエータであって、前記アクチュエータに作用される力に応答して前記第1状態から前記第2状態に前記閉塞部材を切り替えるように構成されたアクチュエータをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
前記閉塞部材又は前記針の少なくとも一方の前記先端側表面は、前記閉塞部材又は前記針の少なくとも一方の前記先端側表面の汚染をそれぞれ低減するように構成されたコーティングを含む、請求項1に記載のデバイス。
前記ハウジングは、前記針が患者に挿入された後にサンプルリザーバに連結されるように構成され、前記閉塞部材は、患者への針の挿入中、前記閉塞部材が前記第2状態に移行させられるときに実質的に汚染を含まない所定の量の体液が、患者から前記針の前記内腔及び前記流体流路を介して前記サンプルリザーバまで移送されるように、前記内腔の前記開口部を閉塞するように構成される、請求項1に記載のデバイス。
前記閉塞部材の先端側表面は、患者への挿入中に前記針の前記開口部が閉塞されるように前記第1状態にあるときに前記針の先端側表面に整列する、請求項1に記載のデバイス。
前記閉塞部材が前記第2状態にあるときに前記針の前記傾斜先端側表面と前記閉塞部材の前記傾斜先端側表面とが同一平面上にないように、前記閉塞部材が前記第1状態から前記第2状態に前記針に対して並進させられる、請求項4に記載のデバイス。
前記閉塞部材は、前記針に回転可能に連結され、かつ、前記第1状態にあるときに前記針に対して第1回転位置に、前記第2状態にあるときに前記針に対して第2回転位置にあるように構成され、前記アクチュエータは、前記力に応答して回転し、前記針に対する前記第1回転位置と前記針に対する前記第2回転位置との間で前記閉塞部材を移行させるように構成される、請求項7に記載のデバイス。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1038] いくつかの実施形態では、患者に及び/又は患者から流体を非経口的に移送するための流体移送デバイスは、ハウジングと、針と、閉塞機構と、を含む。ハウジングは、流体流路を規定し、流体リザーバに結合可能である。針は、患者に挿入されるように構成された先端部分と、ハウジングの流体流路に流体的に連結されるように構成された基端部分と、を有する。針は基端部分と先端部分との間に内腔を規定する。閉塞機構は、針と流体流路との間の流体の流れを選択的に制御するように作動可能である。閉塞機構は、患者に挿入中に針の内腔が閉塞する第1構成と、針が患者に挿入された後、針の内腔が閉塞されず、患者への又は患者からの流体移送を可能にする第2構成と、の間において移動可能な閉塞部材を含む。
【0010】
[1039] いくつかの実施形態では、患者に及び/又は患者から流体を非経口的に移送するための流体移送デバイスは、針及び閉塞機構を含む。針は、流体リザーバに流体的に連結されるように構成された基端部分と、患者に挿入されるように構成された先端部分と、を有する。針は基端部分と先端部分との間に内腔を規定する。閉塞機構は、患者と流体リザーバとの間の流体の流れを選択的に制御するよう動作可能である。閉塞機構は、患者に挿入中に針の内腔が閉塞する第1構成と、針が患者に挿入された後、針の内腔が閉塞されず、患者への又は患者からの流体移送を可能にする第2構成と、を有する。針の先端部分が患者に挿入されると、閉塞機構は第1構成から第2構成へと自動的に移行するように構成されている。
【0011】
[1040] いくつかの実施形態では、患者に又は患者から流体を移送するための方法では、針及び閉塞機構を有する非経口移送デバイスを使用する。針は内腔を規定し、患者に挿入されるように構成されている。閉塞機構は、針の内腔を通る患者への又は患者からの流体の流れを選択的に制御するよう動作可能である。当該方法は、閉塞機構を、組織、体液及び汚染物質が内腔に入ることを防止するため針の内腔が閉塞される第1構成において配置するステップを含む。当該方法は、針を患者に挿入するステップと、針が患者に挿入された後、閉塞機構を、針の内腔が閉塞されず、患者への又は患者からの流体移送を可能にする第2構成へと移動させるステップと、を含む。
【0012】
[1041] 本明細書中に記載する場合、「体液」は、血液、脳脊髄液、尿、胆汁、リンパ液、唾液、滑液、漿液、胸膜液、羊水等又はこれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない患者の体から得られる任意の流体を含みうる。
【0013】
[1042] 本明細書で使用する場合、用語「一式」は、複数の特徴又は複数の部分を有する単一の特徴を意味しうる。例えば、壁一式について述べる場合、壁一式は、相異なる部分を有する1つの壁とみなすこともでき、あるいは、壁一式は、複数の壁とみなすこともできる。同様に、一体的に組み立てられた物品には壁一式を含みうる。このような壁一式には、例えば、互いに不連続な複数の部分を含みうる。壁一式は、また、別個に作製され、後に互いに接合される(例えば、溶接部、接着剤又は任意の適切な方法により)複数の物品から作製されうる。
【0014】
[1043] 本明細書で使用する場合、「基端側」及び「先端側」という語は、それぞれ、デバイスを患者と接触させる使用者に近付く方向及び当該使用者から離れる方向を意味する。従って、例えば、患者の体に最初に触れるデバイスの端部が先端であり、このデバイスの反対端(例えば、使用者によって操作されるデバイスの端部)はデバイスの基端である。
【0015】
[1044]
図1及び
図2は、それぞれ第1構成及び第2構成にある一実施形態による流体移送デバイス100の概略図である。全般的に、流体移送デバイス100(本明細書中においては「移送デバイス」とも呼ばれる)は、穿刺部材(例えば、針、トロカール、カニューレ等)の、患者への挿入を容易にし、穿刺部材の内腔を選択的に閉塞させることによって例えば皮膚常在微生物による汚染を低減した状態で患者へと又は患者から流体を移送するように構成されている。
【0016】
[1045]
図1に示すように、移送デバイス100は、ハウジング101と、針120と、閉塞機構140と、を含む。さらに詳細に本明細書中に記載されるように、移送デバイス100は、移送デバイス100から流体の流れを受け取ることができる及び/又は流体の流れを移送デバイス100へと移送することができる流体リザーバ130に結合されうる。ハウジング101は任意の適切な形状、サイズ又は構成とすることができ、その特定の実施形態に関しては本明細書中にさらに詳細に記載する。
図1に示すように、ハウジング101の一部は、少なくとも一時的に、針120に物理的かつ流体的に連結されうる。例えば、いくつかの実施形態では、ハウジング101の先端部分は、針120内に含まれるロック機構(
図1及び
図2には不図示)に物理的かつ流体的に連結するように構成されたポート(
図1及び
図2には不図示)を含みうる。このような実施形態においては、ロック機構は、例えば、ポートに係合しうるLuer-Lok(登録商標)等とされうる。いくつかの実施形態では、ハウジング101は針120の少なくとも一部と一体に形成されうる。このようにして、さらに詳細に本明細書中に記載されるように、ハウジング101の一部は、針120によって規定される内腔123を通じて患者から体液を受け入れることができる及び/又は患者に非経口流体を送達することができる。
【0017】
[1046] 同様に、ハウジング101は流体リザーバ130に流体的に連結されている。いくつかの実施形態では、ハウジング101の基端部分は、ポート、又は流体リザーバ130の一部に係合し、ハウジング101を流体リザーバ130に物理的かつ流体的に連結することができるロック機構(例えば、Luer-Lok(登録商標))を含みうる。他の実施形態においては、ハウジング101は、ハウジング101を流体リザーバ130に流体的に連結するように構成された例えばカニューレなどの介在構造体に結合されうる。
図1及び
図2にはハウジング101の外側配置されるものとして示されているが、いくつかの実施形態では、流体リザーバ130はハウジング101の実質的に内部に配置されうる(例えば、ハウジング101の少なくとも一部が流体リザーバ130を規定しうる)。このようにして、さらに詳細に本明細書中に記載されるように、ハウジング101は針120と流体リザーバ130との間に流体流路108を規定するように構成されうる。流体リザーバ130は、例えば、「Systems and Methods for Parenterally Procuring Bodily-Fluid Samples with Reduced Contamination」と題される、2007年12月13日に出願の米国特許第8,197,420号(「‘420特許」)(この開示全体を参照により本明細書中に組み込む)に記載されているものなどの任意の適切なリザーバとされうる。いくつかの実施形態では、当該流体リザーバは、例えば、BIOMERIEUX,INC製のBacT/ALERT(登録商標)SN又はBacT/ALERT(登録商標)FA及び/又はBecton Dickinson製の標準的なVacutainer(登録商標)又はMicrotainer(登録商標)などの周知の流体リザーバに類似しうる。このようにして、外部流体リザーバは、リザーバの内部容積内に負圧又は亜大気圧が存在するように構成されうる。他の実施形態においては、流体リザーバ130は、患者への送達を意図した流体(例えば生理食塩水、薬剤等)を含みうる。さらに他の実施形態においては、流体リザーバ130は、バイアル、マイクロバイアル、マイクロリットルバイアル、容器、マイクロ容器、ナノバイアル(例えば、Theranos製のNanotainer(商標))等の任意の適切なリザーバとされうる。いくつかの実施形態では、流体リザーバ130は、例えば、培地等を含みうる好気培養瓶、嫌気培養瓶等などの任意の適切なサンプル又は培養瓶とされうる。このようにして、培養瓶は体液サンプルを受け入れることができ、この体液サンプルは、その後、例えば、グラム陽性菌、グラム陰性菌、酵母及び/又は任意の他の有機体の存在について検査することが可能であり、その後、特定の有機体を同定するため、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づくシステムを使用して検査される。場合によっては、培養瓶は体液サンプルを受け入れることができ、(培養瓶内に配置された)培地は任意の適切な有機体の存在に関して検査されうる。そのような培地の検査で良い結果が得られた場合、当該培地は、その後、特定の有機体を同定するためにPCRに基づくシステムを使用して検査されうる。
【0018】
[1047] 移送デバイス100の針120は基端部分121及び先端部分122を有し、その間に内腔123を規定する。基端部分121は針120をハウジング101に物理的かつ流体的に結合することができる(例えば、上述のように基端部分121はロック機構となりうる)。いくつかの実施形態では、ハウジング101の一部を針120の基端部分121の周囲に形成することができ、それによって、針120をハウジング101に結合する。例えば、いくつかの実施形態では、針120は金属(例えば、ステンレス鋼等)又はエンジニアリングプラスチック(例えば、ポリマー、熱可塑性プラスチック、ガラス充填ポリマー、カーボン充填ポリマー、セラミック系ポリマー等)から形成することができ、ハウジング101は熱可塑性プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、シリコーン、ウレタン及びシリコン/ウレタンコポリマー(ハイブリッド)材料等)から形成することができる。そのような実施形態においては、ハウジング101に針120を固定的に結合するため、ハウジング101は、例えば、針120の基端部分121周囲にオーバーモールド成形されうる。
【0019】
[1048] 針120の先端部分122は、患者に流体を送達するため又は患者から流体を受け取るため患者の一部に挿入することができる。例えば、いくつかの実施形態では、先端部分は、例えば静脈内に先端部分122を配置するために患者の一部を穿刺するように構成された鋭利な箇所(例えば斜端)を備えた先端を含みうる。他の実施形態においては、患者の一部への先端部分120の挿入を容易にするための穿刺部材(例えば内腔を規定する針)は針120内に可動的に配置されうる(例えばトロカール)。いくつかの実施形態では、針120の少なくとも一部(例えば先端部分)は、静脈穿刺中に除去された細菌を死滅させるように調合されかつ流体サンプル及び/又は患者の汚染を防止する抗生物質を含みうる。例えば、針120の外部表面及び/又は内腔123の一部は、その抗生物質が含まれたコーティングを含みうる。いくつかの実施形態では、穿刺部材(例えば、トロカール)はその抗生物質が含まれたコーティングを含みうる。針120の先端部分122は、針120の内腔123を針120外部の容積と流体連通させる1つ又は複数の開口部を規定しうる。例えば、いくつかの実施形態では、先端(例えば、先)は実質的に開口している。他の実施形態においては、先端は閉鎖することができ、針120は針120の周縁に沿って(すなわち針120の側壁に沿って)1つ又は複数の開口部を規定しうる。そのような実施形態においては、開口部は任意の適切な状態で配置されうる。例えば、いくつかの実施形態では、開口部は針120の長さに沿って直線的に配置されうる。他の実施形態においては、開口部は針120の周縁に沿って直線状に(例えば、針120の長さに対して垂直に)配置されうる。さらに他の実施形態においては、開口部は非線形配置で配置されうる。
【0020】
[1049] 移送デバイス100の閉塞機構140はハウジング101内に含まれうる又はハウジング101に結合されうる。いくつかの実施形態では、閉塞機構140は少なくとも部分的にハウジング101内に配置されうる。閉塞機構140は流体の流れを誘導する、閉塞する又はそうでなければ制御するように構成された任意の適切な機構とされうる。より具体的には、閉塞機構140は、第1構成(
図1)と第2構成(
図2)との間において移動されうる(例えば、押される、引かれる、回転される、摺動される、曲げられる、又はそうでなければ再構成される)閉塞部材141を含む。いくつかの実施形態では、閉塞部材141は手動で移動されうる。他の実施形態においては、閉塞部材141は閉塞機構140の一部の作動によって押し動かされる。さらに他の実施形態においては、さらに詳細に本明細書中に記載されるように、閉塞部材140は第1構成から第2構成へと自動的に転換しうる(例えば再構成する)。
【0021】
[1050] 第1構成にある間、閉塞部材141は針120によって規定される内腔123の少なくとも一部をハウジング101によって規定される流体流路108から流体的に隔離することができ、第2構成(
図2)へと移動すると、閉塞部材141は、針120の内腔123がハウジング101の流体流路108と流体連通することを可能にしうる。例えば、いくつかの実施形態では、第1構成にある場合、閉塞部材141の先端側にある内腔123の一部がハウジング101によって規定される流体流路108から流体的に隔離されるように閉塞部材141は少なくとも部分的に針120の内腔123内に配置されうる。このような実施形態においては、第2構成にある場合、針120のほぼ内腔123全体がハウジング101によって規定される流体流路108と流体連通する(例えば、
図2を参照)ように閉塞部材141が内腔123から取り外される。
【0022】
[1051]
図1及び
図2に閉塞部材141は針120内に配置されるものとして示されるが、他の実施形態においては、閉塞部材141は針120の少なくとも一部の周囲に配置されうる。例えば、いくつかの実施形態では、閉塞部材141は、針120の少なくとも一部を実質的に取り囲むシース等を形成しうる。このような実施形態においては、第1構成にある場合、閉塞部材141は、針120によって規定される1つ又は複数の開口部(上述の)を遮断する又は取り囲むことが可能であり、かつ、針120に対して(すなわち第2構成へと)移動し、1つ又は複数の開口部を実質的に露出させることが可能である。このようにして、針120の内腔123はハウジング101の流体流路108との流体連通を維持することができ、閉塞部材141は針120の内腔123を針120の実質的に外部の容積から流体的に隔離することができる。いくつかの実施形態では、針120の一部が閉塞機構140を形成することができる。例えば、針120の少なくとも一部は、特定条件にさらされると再構成する(例えば、体内の温度にさらされると移動して開口部を形成することができる)形状記憶合金から形成されうる。他の実施形態においては、針120の少なくとも一部は、体液にさらされると溶解するように構成されうる(例えば、先端部分122が患者に挿入されるとコーティングが体液と接触し、それによって溶解するようにコーティングが針120の一部の周囲に配置される)。
【0023】
[1052] 使用時、閉塞部材141は、針120の内腔123の少なくとも一部をハウジング101によって規定される流体流路108から流体的に隔離するために第1構成にありうる。針120の先端部分122は、例えば静脈内に配置するために患者の一部に挿入されうる。このようにして、静脈穿刺イベント時に(例えば、針120及び/又は閉塞部材141が患者の皮膚を穿刺する際に)除去された皮膚常在微生物がハウジング101の流体流路108から隔離される。針120の先端部分122が静脈内に配置されると、
図2の矢印AAによって示されるように、閉塞部材141は第2構成に移動しうる。例えば、閉塞部材141は針120が静脈内に挿入される際、針120の内腔123の一部内において第1構成となることが可能であり、かつ、閉塞部材141は移送デバイス100を第2構成にするために針120の内腔123から実質的に取り出すことが可能である。このようにして、針120の内腔123は、体液と流体連通し、ハウジング101の流体流路108とも流体連通する。
【0024】
[1053]
図1及び
図2に図示しないが、いくつかの実施形態では、閉塞機構140は、閉塞部材141を第1構成と第2構成との間において移動させるように構成されたアクチュエータを含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、アクチュエータは、押しボタン、スライダ、トグル、プルタブ、ハンドル、ダイアル、レバー、電子スイッチ又は任意の他の適切なアクチュエータとされうる。このようにして、アクチュエータは、閉塞部材141の第1構成に対応する第1位置と、第1位置とは異なる、閉塞部材141の第2構成に対応する第2位置と、の間において移動しうる。いくつかの実施形態では、アクチュエータは一方向の動作用に構成されうる。例えば、アクチュエータはその第1位置からその第2位置へと移動することができるが、その第2位置からその第1位置へと移動することはできない。このようにして、閉塞部材140はその第1構成の前にその第2構成へと移動することが妨げられる。
【0025】
[1054] 針120の長さに垂直な横断方向に(例えば矢印AAの方向に)移動するものとして
図1及び
図2に示されるが、他の実施形態においては、閉塞部材141は第1構成と第2構成との間において任意の適切な手法又は方向で移動することができる。例えば、いくつかの実施形態では、閉塞部材141は第1構成と第2構成との間において回転運動で移動することができる。他の実施形態においては、閉塞部材141は基端側又は先端側方向に(例えば、矢印AAの方向に実質的に垂直に)移動しうる。
【0026】
[1055]
図1及び
図2には図示しないが、いくつかの実施形態では、移送デバイス100及び/又はその一部は、患者から体液のサンプルを引き出すように構成された及び/又は流体を患者に非経口的に送達するように構成された任意の適切な移送デバイス又はシステム内に含まれうる。例えば、いくつかの実施形態では、移送デバイス100及び/又はその一部は、「Apparatus and Methods for Disinfection of a Specimen Container」と題される、2014年3月3日に出願された、同時係属中の米国仮特許出願第61/947,076号、「Sterile Bodily-Fluid Collection Device and Methods」と題される、2013年12月4日出願の米国特許出願第14/096,826号、又は「Fluid Diversion Mechanism for Bodily-Fluid Sampling」と題される、2012年10月12日出願の米国特許第8,535,241号に記載されている移送デバイスのいずれかに含まれうる。これら開示の内容全体を参照によって本明細書に組み込む。従って、移送デバイス100は、例えば皮膚常在微生物、望ましくない身体組織等による汚染を低減した状態で患者から体液のサンプルを引き出す及び/又は流体を患者に非経口的に送達するために、任意の適切な移送デバイスとともに使用されうる。
【0027】
[1056]
図3〜
図5は、一実施形態による流体移送デバイス200(本明細書中においては「移送デバイス」とも呼ばれる)を示す。移送デバイス200は、ハウジング201と、針220と、閉塞機構240と、を含む。針220は、基端部分221及び先端部分222を有し、その間に内腔223を規定する。
図1及び
図2を参照して上記したように、針220の基端部分221は、ハウジング201の先端部分203に物理的かつ流体的に連結される。さらに詳細に本明細書中に記載されるように、針220の内腔223を通じて患者へと又は患者から流体が移送されうるように先端部分222は患者に挿入されるように構成されている。
【0028】
[1057] ハウジング201は、基端部分202と、先端部分203と、中間部分204と、を含む。
図3に示すように、ハウジング201は、公知の翼状針に実質的に類似する全体形状を有しうる。ハウジング201は任意の適切な形状、サイズ又は構成とされうる。例えば、実質的に円筒状として
図3に示されるが、ハウジング201は、正方形、矩形、多角形及び/又は任意の他の非円筒形状とすることができる。このように、ハウジング201の全体形状は、公知の翼状針と類似する幾何学的特徴を含むことによって移送デバイス201の取り扱いを容易にしうる。上述のように、ハウジング201の先端部分203は針220の基端部分221に物理的かつ流体的に連結されうる。基端部分202はカニューレ205に結合されうる。例えば、
図4及び
図5に示すように、カニューレ205の一部は、ハウジング201の基端部分202によって規定される開口部207内に配置されうる。開口部207内に配置されると、カニューレ205はハウジング201の中間部分204に物理的かつ流体的に連結されうる。より具体的には、カニューレ205がハウジング201の中間部分204に物理的かつ流体的に結合されると、カニューレ205は、ハウジング201の中間部分204によって規定される流体流路208と流体連通する内腔209を規定する。
【0029】
[1058] ハウジング201の中間部分204は、閉塞機構240の一部に結合されうる及び/又は閉塞機構240の一部を受け入れることができるポート206を含む。さらに、閉塞機構240は、例えば、閉塞部材241に結合された係合部材247を含むスタイレットとされうる。
図4に示すように、係合部材247をポート206に接触させるため、閉塞部材241の一部はポート206によって規定される開口部210内に配置される。係合部材247はポート206に任意の適切な手法で結合されうる。例えば、いくつかの実施形態では、係合部材247の表面とポートの表面とは、ねじ状カップリング、プレス嵌め(すなわち摩擦嵌合)、スナップフィット、任意の数の相手凹部(mating recesses)等を形成しうる。さらに詳細に本明細書中に記載されるように、閉塞機構240は、移送デバイス200の第1構成に関連する第1構成(例えば
図4を参照)と、移送デバイス200の第2構成に関連する第2構成(例えば
図5を参照)との間において移動しうる。
【0030】
[1059]
図4に示すように、閉塞機構240の係合部材247がポート206に結合されると(例えば第1構成)、閉塞部材241の基端部分242は開口部210内に配置され、閉塞部材241は、ハウジング201の流体流路208及び針220によって規定される内腔223内に延在しうる。より具体的には、閉塞部材241は、閉塞部材241の先端部分243が針220の先端部分222と実質的に整列されるように針220の内腔223内に延在しうる。換言すると、閉塞部材241の先端表面は針220の先端表面と実質的に平行しかつ整列しうる(例えば同一平面上にある)。
【0031】
[1060] 閉塞部材241の配置構成は、閉塞部材241の外部表面が内腔223を規定する針220の内部表面に接触するような状態とされうる。このようにして、閉塞部材241の外部表面と針220の内部表面とは摩擦嵌合を形成しうる。換言すると、閉塞部材240の少なくとも先端部分243の外径は針220の少なくとも先端部分222の内径よりもわずかに大きくされうる。従って、閉塞部材241と針220とは摩擦嵌合を形成しうる(少なくとも針220の先端部分222において)。従って、閉塞部材241の先端部分243が針220の先端部分222と整列すると、内腔223は、針220外部の容積(例えば、針220に対して基端側に配置された容積)から実質的に流体的に隔離される。換言すると、針220の内腔223は閉塞部材241によって閉塞される。
【0032】
[1061] 使用時、移送デバイス200は第1構成(
図4)となることが可能であり、かつ、カニューレ205の基端部分は流体リザーバ(不図示)に物理的かつ流体的に連結されうる。流体リザーバは、例えば、患者から体液を受け取るように構成された及び/又は非経口流体を患者に送達するように構成された周知の流体リザーバなどの任意の適切な流体リザーバとされうる。いくつかの実施形態では、流体リザーバは、例えば、Vacutainer(登録商標)、BacT/ALERT(登録商標)SN、BacT/ALERT(登録商標)FA及び/又は
図1及び
図2の流体リザーバ130を参照して上述した容器、バイアル、ボトル、リザーバ等のいずれとすることもできる。いくつかの実施形態では、外部流体リザーバは、リザーバの内部容積内に負圧が存在するように構成されうる。他の実施形態においては、流体リザーバは患者に送達されることを意図した液体を含みうる。流体リザーバはカニューレ205に任意の適切な手法で結合されうる。例えば、いくつかの実施形態では、カニューレ205は流体リザーバのポートの周囲に配置されうる。他の実施形態においては、基端部分カニューレ205は、流体リザーバに嵌合的に結合するように構成されたLuer Lok(登録商標)(不図示)を含みうる。さらに他の実施形態においては、カニューレ205の基端部分は、穿刺可能なセプタム(例えば、Vacutainer(登録商標)に含まれるものなど)を穿刺するように構成された穿刺部材(不図示)を含みうる。
【0033】
[1062] カニューレ205が流体リザーバに結合され、かつ、移送デバイス200及び閉塞機構240が第1構成にある状態において、使用者(例えば、医師、看護師、技術者、瀉血医等)は移送デバイス200を操作して患者に針220を挿入することができる。このようにして、針220の先端部分222は、患者の皮膚を穿刺して針220の先端部分222を例えば静脈内に配置することができる。場合によっては、静脈穿刺イベント(例えば、静脈内への針220の先端部分222の挿入)により、例えば、挿入部位から皮膚常在微生物が除去される場合がある。従って、閉塞機構240が、針220の内腔223を閉塞部材241が閉塞する第1構成にある状態において、内腔223は、患者の皮膚表面に存在する可能性のある除去された皮膚常在微生物及び/又は他の望ましくない外部汚染物質(例えば、周囲空気からの、患者の静脈を触診又は再触診する際に医療関係者の指から移る、組立時及び/又は包装開封時等に採取用具に移る汚染物質、細菌、真菌、酵母等)から隔離される。
【0034】
[1063]
図5の矢印BBによって示されるように、針220の先端部分222が静脈内に配置された状態で、閉塞機構240を第2構成に移動させて移送デバイスを第2構成にすることができる。例えば、閉塞部材241が針220の内腔223及びハウジング201の流体流路208から取り外されるように、閉塞機構240の係合部材247はポート206から取り外され(例えば、引き抜かれる又は引っ張られる)、矢印BBの方向に移動されうる。
図3〜
図5に図示しないが、中間部分204は、例えば、閉塞部材241の取り外しにより残った開口部を密閉するように構成された自己密閉式セプタムを含みうる。従って、
図5の矢印CCによって示されるように、カニューレ205が流体リザーバ(不図示)に流体的に連結された状態において、第2構成への閉塞機構240の動きは、(例えば、ハウジング201の流体流路208及びカニューレ205の内腔209を通じて)針220の内腔223を患者の静脈と流体連通させるとともに流体リザーバと流体連通させる。換言すると、汚染物質(例えば、皮膚常在微生物及び/又は他の望ましくない外部汚染物質)を実質的に含まない流体の流れが針220の内腔223、ハウジング201の流体流路208及びカニューレ205の内腔209を通じて患者へと又は患者から移送されうるように針220の内腔223は実質的に閉塞されていない。
【0035】
[1064]
図3〜
図5に図示しないが、いくつかの実施形態では、移送デバイス200及び/又はその一部は、患者から体液のサンプルを引き出す及び/又は例えば、皮膚常在微生物、望ましくない身体組織等による汚染を実質的に含まない流体を患者に非経口的に送達するように構成された任意の適切な移送デバイス又はシステム内に含まれうる。例えば、いくつかの実施形態では、移送デバイス200及び/又はその一部は、
図1及び
図2の移送デバイス100を参照して上記した移送デバイスのいずれにも含まれうる。
【0036】
[1065] 閉塞部材240は第1構成から第2構成へと手動で動作するものとして
図5に示されるが、他の実施形態においては、移送デバイスは、閉塞機構を第1構成から第2構成へと移動させるのに動作可能なアクチュエータを有する閉塞機構を含みうる。例えば、
図6〜
図12は、一実施形態による流体移送デバイス300(本明細書中においては「移送デバイス」とも呼ばれる)を示す。移送デバイス300は、ハウジング301と、針320と、閉塞機構340と、を含む。針320は基端部分321及び先端部分322を有し、その間に内腔323を規定する。さらに詳細に本明細書中に記載されるように、針320の基端部分321は閉塞部材340のシャトル部材360に物理的かつ流体的に連結される。さらに詳細に本明細書中に記載されるように、針320の内腔323を通じて患者へと又は患者から流体が移送されうるように先端部分322は患者に挿入されるように構成されている。
【0037】
[1066] ハウジング301は、基端部分302と、先端部分303と、中間部分304と、を有する。
図6に示すように、ハウジング301は
図3を参照して示されかつ記載されているハウジング201に実質的に類似する全体形状を有しうる。
図7に示すように、ハウジング301は、基端部分302と先端部分303との間に、閉塞機構340及び付勢部材370を実質的に密閉する及び/又は収容する内部容積312を規定する。ハウジング301の基端部分302及び先端部分303は実質的に開口している。このようにして、先端部分303は、その後、シャトル部材360の先端部分362に物理的かつ流体的に連結されうる針320の基端部分321を受け入れることができる。基端部分302は、その後、シャトル部材360の基端部分361に物理的かつ流体的に連結されうるカニューレ305の一部を受け入れることができる。
図6及び
図7に示すように、さらに詳細に本明細書中に記載されるように、ハウジング301は、また、閉塞機構340が第1構成と第2構成との間において移動する際にシャトル部材360の引込み部365を可動的に受け入れることができるスロット311を規定する。従って、閉塞機構340をハウジング301の内部容積312内に配置するが、ハウジング301の全体的なサイズは例えば公知の翼状針に依然実質的に類似しうる。
【0038】
[1067] 閉塞機構340は閉塞部材341及びシャトル部材360を含む。上述のように、シャトル部材360の先端部分362は針320の基端部分321に物理的かつ流体的に連結される。針320は、例えば、
図1及び
図2を参照して上述したような任意の適切な手法でシャトル部材360に結合されうる。他の実施形態においては、シャトル部材360の少なくとも一部は針320と一体に形成されうる。例えば、いくつかの実施形態では、シャトル360の少なくとも一部及び針320は
図1及び
図2を参照して上述したような熱可塑性プラスチックから形成されうる。そのような実施形態においては、針320は、例えば、鋭利な先端を有するカニューレとされうる。
【0039】
[1068]
図7に示すように、シャトル部材360は、ハウジング301の内部容積312内に配置された付勢部材370(例えばばね等)に接触しうるフランジ363を含む。より具体的には、付勢部材370はハウジング301の内部先端側表面とフランジ363の表面との間に配置されうる。場合によっては、付勢部材370は直接的又は間接的のいずれかにおいて作動され、第1構成(例えば圧縮構成)から第2構成(例えば伸張構成)へと移動することができる。そのような例においては、付勢部材370の動きがシャトル部材360を付勢し、ハウジング301に対する第1位置からハウジング301に対する第2位置へと移動させる。例えば、いくつかの実施形態では、針320及び/又は閉塞部材341が患者の体に挿入された後、シャトル部材360をハウジング301に対して移動させ、針320及び/又は閉塞部材341を抜去することができる。さらに、いくつかの実施形態では、ハウジング301は、針320に隣接しうるカニューレ(
図6〜
図12に不図示)を含みうる又はカニューレに結合されている。そのような実施形態においては、針320は静脈穿刺イベントにおいて動作可能であり、その後、シャトル部材360がハウジング301に対する第2位置へと移動すると抜去することができ(閉塞部材341あり又はなしで)、それによって、カニューレが患者内に配置されたままにする。
【0040】
[1069]
図7〜
図11に示すように、閉塞部材341は、基端部分342及び先端部分343を有し、第1構成と第2構成との間において移動することができる。閉塞部材341の基端部分342は、シャトル部材360の引込み部365の表面から延出するカップリング突起物366に結合されている。
図8に示すように、閉塞部材341の基端部分342は、カップリング突起物366に閉塞部材341を結合するために、カップリング突起物366によって規定されるチャネル内に配置されうる。例えば、閉塞部材341の基端部分342は、チャネルを規定するカップリング突起物366の表面とプレス嵌めを形成しうる。いくつかの実施形態では、閉塞部材341の基端部分342内の予荷重応力により、チャネルを規定するカップリング突起物366の表面と基端部分342とが接触した状態に維持されうる。従って、
図8に示すように、閉塞部材341の少なくとも一部はカップリング突起物366の周囲に巻き付けられうる。さらに詳細に本明細書中に記載されるように、閉塞部材341のより大きな部分がシャトル部材360のカップリング突起物366の周囲に巻き付けられる(すなわち巻かれる)ように閉塞部材341が作動され、第1構成から第2構成へと移動することができる。
【0041】
[1070] 第1構成にある間、閉塞部材341の先端部分343は針320の内腔323内に配置される。
図9に示すように、閉塞部材341は、閉塞部材341の先端部分343が針320の先端部分322と実質的に整列されるように針320の内腔323内に延在しうる。閉塞部材341及び針320の配置構成は、
図4及び
図5を参照して上述した閉塞部材241及び針220の配置構成に実質的に類似しうる又は同じとされうる。従って、閉塞部材341の先端部分343が針320の先端部分322と整列すると、内腔323は針320の外部の容積(例えば、針320に対して基端側に配置された容積)から実質的に流体的に隔離される。換言すると、針320の内腔323は閉塞部材341によって閉塞される。
【0042】
[1071] 使用時、移送デバイス300は第1構成(
図7)となることが可能であり、カニューレ305の基端部分は流体リザーバ(不図示)に物理的かつ流体的に連結されうる。流体リザーバは、例えば、
図1及び
図2の流体リザーバ130を参照して上述したものなどの任意の適切な流体リザーバとされうる。カニューレ305が流体リザーバに結合され、移送デバイス300及び閉塞部材341が第1構成にある状態において、使用者(例えば、医師、看護師、技術者、瀉血医等)は移送デバイス300を操作して患者に針320を挿入することができる。このようにして、針320の先端部分322は患者の皮膚を穿刺して針320の先端部分322を例えば静脈内に配置することができる。場合によっては、静脈穿刺イベント(例えば、静脈内への針320の先端部分322の挿入)により、例えば、挿入部位から皮膚常在微生物が除去される場合がある。従って、閉塞部材341が、閉塞部材341が針320の内腔323を閉塞する第1構成にある状態において、内腔323は除去された皮膚常在微生物及び/又は他の望ましくない外部汚染物質から隔離される。
【0043】
[1072]
図10の矢印DDによって示されるように、針320の先端部分322が静脈内に配置された状態において、閉塞部材341は第2構成に移動し、移送デバイス300を第2構成にすることができる。例えば、使用者は閉塞部材341を第1構成から第2構成へと移動させるのに動作可能なアクチュエータ(
図6〜12に不図示)を操作することができる。いくつかの実施形態では、アクチュエータは押しボタン、トグル、スライド、電気回路又は任意の他の適切なアクチュエータとすることができる。いくつかの実施形態では、使用者は、例えば、ハウジング301の中間部分304の領域を圧迫して閉塞部材341を作動させることができる。このようにして、
図11に示すように、閉塞部材341はシャトル部材360の引込み部365のカップリング突起物366の周囲に巻き付くことができる。閉塞部材341の巻き付き動作により閉塞部材341の先端部分343が基端側方向(例えば、
図10の矢印DDの方向)に移動し、それによって、閉塞部材341の先端部分343を針320の内腔323から除去する(例えば、
図11及び
図12を参照)。
【0044】
[1073] 従って、カニューレ305が流体リザーバ(不図示)に流体的に連結された状態において、第2構成への閉塞部材341の動きにより針320の内腔323が患者の静脈と流体連通するとともに、流体リザーバと流体連通する。さらに、閉塞部材341が第2構成にある際(例えば、先端部分322はシャトル部材360の内腔364内に配置される(
図11))、針320の内腔323が流体リザーバと流体連通するように針320の基端部分322はシャトル部材360に物理的かつ流体的に連結される(上述のように)。このようにして、汚染物(例えば皮膚常在微生物)を実質的に含まない流体の流れが針320の内腔323、シャトル部材360の内腔364及びカニューレ305の内腔309を通じて患者へと又は患者から移送されうるように針320の内腔323は実質的に閉塞されていない。
【0045】
[1074] 上述のように、場合によっては、針320が患者の静脈内に配置されると、使用者は移送デバイス300を操作して、シャトル部材360をハウジング301に対して第1位置から第2位置へと移動させることができる。従って、針320及び閉塞機構340はハウジング301に対して引き込まれうる(すなわち基端側方向に移動する)。いくつかの実施形態では、移送デバイス300の配置構成は、針320及び閉塞機構340が引き込まれてもハウジング301の先端部分303に結合されたカニューレが静脈内に維持されるような状態とされうる。
【0046】
[1075]
図6〜
図12に図示しないが、いくつかの実施形態では、移送デバイス300及び/又はその一部は、患者から体液のサンプルを引き出す及び/又は例えば皮膚常在微生物、望ましくない身体組織等による汚染を実質的に含まない流体を患者に非経口的に送達するように構成された任意の適切な移送デバイス又はシステム内に含まれうる。例えば、いくつかの実施形態では、移送デバイス300及び/又はその一部は
図1及び
図2の移送デバイス100を参照して上記した移送デバイスのいずれにも含まれうる。
【0047】
[1076]
図6〜
図12を参照し、閉塞部材341は針320の内腔323内に配置されるものとして上に図示しかつ記載したが、他の実施形態においては、移送デバイスは、針の周囲に配置された閉塞部材を含みうる。換言すると、移送デバイスの針は閉塞部材の内腔内に配置されうる。例えば、
図13〜
図17は、流体移送デバイス400(一実施形態による本明細書中においては「移送デバイス」とも呼ばれる)を示す。移送デバイス400は、ハウジング401と、針420と、閉塞機構440(本明細書中においては「閉塞部材」とも呼ばれる)と、を含む。針420は基端部分421及び先端部分422を有し、その間に内腔423を規定する。
図1及び
図2を参照して上記したように、針420の基端部分421はハウジング401の先端部分403に物理的かつ流体的に連結される。針420の先端部分422は、針420の内腔423を針420の外部の容積と流体連通させる、針420の周縁に沿って配置された開口部又はアパーチャ425一式を規定する。より具体的には、針420の先端部分422は、針420の先端を閉塞する中実の(すなわち閉じた)先端424(例えば
図15を参照)を有する。従って、針420の周縁の周囲に配置された開口部425は、上述の、開口した先端表面を有する針220及び針320よりもむしろ、内腔423を針420の外部の容積に流体連通させる。このようにして、さらに詳細に本明細書中に記載されるように、針420の開口部425及び内腔423を通じて患者へと又は患者から流体が移送されうるように針420は患者に挿入されうる。
【0048】
[1077] ハウジング401は、基端部分402と、先端部分403と、中間部分404と、を有する。
図13に示すように、ハウジング401は
図3を参照して示されかつ記載されているハウジング201に実質的に類似する全体形状を有しうる。上述のように、ハウジング401の先端部分403は針420の基端部分421に物理的かつ流体的に連結されうる。基端部分402はカニューレ405に結合されうる。例えば、
図14に示すように、カニューレ405の一部はハウジング401の基端部分402によって規定される開口部407内に配置されうる。
図3〜5を参照して上記したように、開口部407内に配置されると、カニューレ405はハウジング401の中間部分404に物理的かつ流体的に連結されうる。従って、カニューレ405によって規定される内腔409は、ハウジング401の中間部分404によって規定される流体流路408と流体連通される。
【0049】
[1078] 閉塞機構440は、基端部分442及び先端部分443を有し、その間に内腔444を規定する。閉塞機構440は、針420の一部の周囲に配置され、かつ第1構成(
図14)と第2構成(
図16)との間において移動可能でありうる。同様に、閉塞部材(機構)440は、針420の少なくとも一部が閉塞部材440の内腔444内に配置されるように針420周囲に可動的に配置される。
図14及び
図15に示すように、第1構成にある場合、閉塞部材440の先端部分443は針420の先端部分422と実質的に整列される。換言すると、閉塞部材440が第1構成にある場合、閉塞部材440の先端表面は針420の先端表面と実質的に平行しかつ整列しうる(例えば同一平面上にある)。
【0050】
[1079] 閉塞部材440の配置構成は、針420の外部表面が内腔444を規定する閉塞部材440の内部表面に接触するような状態とされうる。このようにして、閉塞部材440の内部表面と針420の外部表面とは摩擦嵌合を形成しうる(例えば、
図3〜
図5を参照して上記した針220及び閉塞部材221と類似の配置構成)。
図15に示すように、閉塞部材440の先端部分443が針420の先端部分422と整列すると、針420の開口部425は閉塞部材440の内腔444内に配置される。従って、針420の内腔423は針420の外部の容積(例えば、針420に対して基端側に配置された容積)から実質的に流体的に隔離される。換言すると、針420の開口部425及び内腔423は閉塞部材440によって閉塞される。
【0051】
[1080] 使用時、移送デバイス400は第1構成(
図14)となることが可能であり、カニューレ405の基端部分は流体リザーバ(不図示)に物理的かつ流体的に連結されうる。流体リザーバは、例えば、
図1及び
図2の流体リザーバ130を参照して上述したものなどの任意の適切な流体リザーバとされうる。カニューレ405が流体リザーバに結合され、かつ移送デバイス400が第1構成にある状態において、使用者(例えば、医師、看護師、技術者、瀉血医等)は移送デバイス400を操作して患者に針420を挿入することができる。このようにして、針420の先端部分422は患者の皮膚を穿刺して針420の先端部分422を例えば静脈内に配置することができる。場合によっては、静脈穿刺イベント(例えば、静脈内への針420の先端部分422の挿入)により、例えば、挿入部位から皮膚常在微生物が除去される場合がある。従って、針420が閉じた先端424(
図15)を有し、かつ閉塞部材440が開口部425を閉塞している状態において、針420の内腔423は除去された皮膚常在微生物及び/又は他の望ましくない外部汚染物質から隔離される。
【0052】
[1081] 針420の先端部分422が静脈内に配置されると、
図16の矢印EEによって示されるように、閉塞部材440は第2構成に移動し、移送デバイス400を第2構成へと配置しうる。例えば、使用者は、閉塞部材440の基端部分442がハウジング401の先端部分403に接触するように閉塞部材440を針420の長手方向においてEE方向(すなわち基端側方向)に摺動させることができる。このようにして、
図17に示すように、閉塞部材440の先端部分443は針420の開口部425に対して先端側位置へと移動させることができる。従って、針420の開口部425は実質的に閉塞されておらず、内腔423を針420が配置される静脈と流体連通させることができる。従って、第2構成への閉塞部材440の動きにより、流体リザーバ(不図示)を患者の静脈に針420の開口部425及び内腔423、ハウジング401の流体流路408及びカニューレ405の内腔409を通じて流体連通させる。換言すると、汚染物(例えば皮膚常在微生物)を実質的に含まない流体の流れが針420の開口部425及び内腔423、ハウジング401の流体流路408及びカニューレ405の内腔409を通じて患者へと又は患者から移送されうるように針420の開口部425は実質的に閉塞されていない。
【0053】
[1082] 閉塞部材440の先端部分443が針420の先端部分422と実質的に整列する(例えば、同一平面上にある)ものとして
図13〜
図17に示されかつ記載されているが、他の実施形態においては、閉塞部材440の先端部分443は針420の先端側先端424からずらすことができる。例えば、いくつかの実施形態では、針は、針の残りの部分の直径よりも大きな直径を有する先端側先端を含みうる。そのような実施形態においては、閉塞部材は、針の残りの部分(例えば先端側先端以外)の直径に実質的に一致する内径を有する内腔を規定することが可能であり、かつ、閉塞部材は、針の先端側先端の直径に実質的に一致する外径を有することが可能である。従って、第1構成にある場合、先端側先端の直径から閉塞部材の外径へと実質的に滑らかな移行が成されるように閉塞部材は先端側先端に隣接して配置されうる。いくつかの実施形態では、針の先端側先端から残りの部分への直径の変化は、任意の実質的にライナとすることが可能であり、かつ任意の所与の角度で配置することが可能な肩部を形成する。他の実施形態においては、肩部は実質的に非線形とされうる。さらに、閉塞部材の先端側表面の配置構成は、閉塞部材の先端側表面が針の肩部に嵌合的に結合するような状態とされうる。
【0054】
[1083]
図13〜
図17に図示しないが、いくつかの実施形態では、移送デバイス400及び/又はその一部は、患者から体液のサンプルを引き出す及び/又は例えば皮膚常在微生物、望ましくない身体組織等による汚染を実質的に含まない流体を患者に非経口的に送達するように構成された任意の適切な移送デバイス又はシステム内に含まれうる。例えば、いくつかの実施形態では、移送デバイス100及び/又はその一部は
図1及び
図2の移送デバイス400を参照して上述した移送デバイスのいずれにも含まれうる。
【0055】
[1084]
図13〜
図17に、閉塞部材440は針420の長さに沿って第1構成から第2構成へと並進する(摺動する)ものとして示されかつ記載されているが、他の実施形態においては、移送デバイスは、針に対して回転して第1構成から第2構成へと移動する閉塞機構(閉塞部材)を含みうる。例えば、
図18〜
図22は、流体移送デバイス500(一実施形態による本明細書中においては「移送デバイス」とも呼ばれる)を示す。移送デバイス500は、ハウジング501と、針520と、閉塞機構540(本明細書中においては「閉塞部材」とも呼ばれる)と、を含む。針520は、基端部分521及び先端部分522を有し、その間に内腔523を規定する。
図1及び
図2を参照して上記したように、針520の基端部分521はハウジング501の先端部分503に物理的かつ流体的に連結される。針520の先端部分522は、針520の周縁に沿って配置された、針520の内腔523を針520の外部の容積に流体連通させる開口部525一式を規定する。より具体的には、針520の先端部分522は、針520の先端を閉塞する中実の(すなわち閉じた)先端524(例えば、
図20を参照)を有する。従って、針520は、
図13〜
図17を参照して上に示しかつ記載した針520に実質的に類似しうる。このようにして、さらに詳細に本明細書中に記載されるように、患者へと又は患者から針520の開口部525及び内腔523を通じて流体が移送されうるように針520は患者に挿入されうる。
【0056】
[1085] ハウジング501は、基端部分502と、先端部分503と、中間部分504と、を有する。
図18に示すように、ハウジング501は、
図3を参照して示されかつ記載されているハウジング201に実質的に類似する全体形状を有しうる。上述のように、ハウジング501の先端部分503は針520の基端部分521に物理的かつ流体的に連結されうる。基端部分502はカニューレ505に結合されうる。例えば、
図19に示すように、カニューレ505の一部は、ハウジング501の基端部分502によって規定される開口部507内に配置されうる。
図3〜
図5を参照して上記したように、開口部507内に配置されるとカニューレ505はハウジング501の中間部分504に物理的かつ流体的に連結されうる。従って、カニューレ505によって規定される内腔509は、ハウジング501の中間部分504によって規定される流体流路508と流体連通される。
【0057】
[1086] 閉塞機構540は、基端部分542及び先端部分543を有し、その間に内腔544を規定する。閉塞部材540の基端部分542はハウジング501の先端部分503に隣接して配置される。閉塞機構540は、針520の一部の周囲に配置され、第1構成(
図19)と第2構成(
図21)との間において移動可能とされうる。同様に、閉塞部材(機構)540は、針520の少なくとも一部が閉塞部材540の内腔544内に配置されるように針520周囲に可動的に配置される。
図19及び
図20に示すように、第1構成にある場合、閉塞部材540の先端部分543は、針520の先端部分522と実質的に整列され、かつ針520に対し、開口部525を閉塞するように配置される。さらに、閉塞部材540の配置構成は、針520の外部表面が、内腔544を規定する閉塞部材540の内部表面に接触するような状態とされうる。このようにして、
図13〜
図17を参照して上記したように、閉塞部材540の内部表面と針520の外部表面とが摩擦嵌合を形成しうる。従って、針520の内腔523は、針520の外部の容積(例えば、針520に対して基端側に配置された容積)から実質的に流体的に隔離される。換言すると、針520の開口部525及び内腔523は閉塞部材540によって閉塞される。
【0058】
[1087] 使用時、移送デバイス500は第1構成(
図19)となることが可能であり、カニューレ505の基端部分は流体リザーバ(不図示)に物理的かつ流体的に連結されうる。流体リザーバは、例えば、
図1及び
図2の流体リザーバ130を参照して上述したものなどの任意の適切な流体リザーバとされうる。カニューレ505が流体リザーバに結合され、かつ、移送デバイス500が第1構成にある状態において、使用者(例えば、医師、看護師、技術者、瀉血医等)は移送デバイス500を操作して患者に針520を挿入することができる。このようにして、針520の先端部分522は患者の皮膚を穿刺して針520の先端部分522を例えば静脈内に配置することができる。場合によっては、静脈穿刺イベント(例えば、静脈内への針520の先端部分522の挿入)により、例えば、挿入部位から皮膚常在微生物が除去される場合がある。従って、針520が閉じた先端524(
図20)を有し、かつ閉塞部材540が開口部525を閉塞している状態において、針520の内腔523は除去された皮膚常在微生物から隔離される。
【0059】
[1088] 針520の先端部分522が静脈内に配置されると、
図21の矢印FFによって示されるように、閉塞部材540は第1構成から第2構成へと移動し、移送デバイス500を第2構成にすることができる。例えば、使用者は、閉塞部材540の先端部分543が針520の先端部分522に対して回転するように閉塞部材540をFF方向に回転させることができる。さらに、針520の先端部分522及び閉塞部材540の先端部分543はそれぞれ角度表面(angles surface)(例えば、鋭利な先端)を含む。従って、閉塞部材540の回転により針520の先端側表面と閉塞部材540の先端側表面とは整列しない。このようにして、閉塞部材540を回転して針520の開口部525を露出させることができるように開口部525は実質的に閉塞されず(
図22に示すように)、それによって、内腔523を針520が配置される静脈に流体連通させる。
【0060】
[1089] 第2構成への閉塞部材540の動きは、流体リザーバ(不図示)を針520の開口部525及び内腔523、ハウジング501の流体流路508及びカニューレ505の内腔509を通じて患者の静脈に流体連通させる。換言すると、
図21の矢印GGによって示されるように、汚染物(例えば皮膚常在微生物)を実質的に含まない流体の流れが針520の開口部525及び内腔523、ハウジング501の流体流路508及びカニューレ505の内腔509を通じて患者へと又は患者から移送されうるように針520の開口部525は実質的に閉塞されていない。
【0061】
[1090]
図22に、針520は、針520の周縁に配置された単一の開口部525を含むものとして示されるが、他の実施形態においては、針525は任意の適切な数の開口部525を任意の適切な配置構成において規定しうる。例えば、いくつかの実施形態では、針520は、針520の周縁に沿って(例えば、針520の長さに対して垂直に)1つより多い開口部525を規定しうる。他の実施形態においては、2以上の開口部525は、針520の長さに沿って直線的に配置されうる(例えば、
図22に示される既存の開口部525に隣接して)。従って、閉塞部材540が針520に対して回転すると、直線的に整列された開口部525は実質的に閉塞され得ない。さらに他の実施形態においては、開口部525は非線形配置で配置されうる。
【0062】
[1091]
図18〜
図22に図示しないが、いくつかの実施形態では、移送デバイス500及び/又はその一部は、患者から体液のサンプルを引き出す及び/又は例えば皮膚常在微生物、望ましくない身体組織等による汚染を実質的に含まない流体を患者に非経口的に送達するように構成された任意の適切な移送デバイス又はシステム内に含まれうる。例えば、いくつかの実施形態では、移送デバイス500及び/又はその一部は
図1及び
図2の移送デバイス100を参照して上記した移送デバイスのいずれにも含まれうる。
【0063】
[1092] 閉塞部材540が第1構成にある場合、閉塞部材540の先端側表面は針520の先端側表面と整列する(例えば、同一平面上にある)ものとして示されかつ記載されているが、他の実施形態においては、移送デバイスは、実質的に針全体に少なくとも一時的に外接する閉塞部材を含みうる。例えば、
図23〜
図27は、一実施形態による流体移送デバイス600(本明細書中においては「移送デバイス」とも呼ばれる)を示す。移送デバイス600は、ハウジング601と、針620と、閉塞機構640(本明細書中においては「閉塞部材」とも呼ばれる)と、を含む。針620は基端部分621及び先端部分622を有し、その間に内腔623を規定する。
図1及び
図2を参照して上記したように、針620の基端部分621はハウジング601の先端部分603に物理的かつ流体的に連結される。針620の先端部分622は、針620の周縁に沿って配置された、針620の内腔623を針620の外部の容積と流体連通させる開口部625一式を規定する。先端部分622は、また、静脈穿刺イベント時に除去されうる皮膚の少なくとも一部を保持するように構成されうる凹部626を規定する。このようにして、さらに詳細に本明細書中に記載されるように、針620の開口部625及び内腔623を通じて患者へと又は患者から流体が移送されうるように針620が患者に挿入されうる。
【0064】
[1093] ハウジング601は、基端部分602と、先端部分603と、中間部分604と、を有する。
図23に示すように、ハウジング601は、
図3を参照して示されかつ記載されているハウジング201に実質的に類似する全体形状を有しうる。上述のように、ハウジング601の先端部分603は針620の基端部分621に物理的かつ流体的に連結されうる。基端部分602はカニューレ605に結合されうる。例えば、
図24に示すように、カニューレ605の一部は、ハウジング601の基端部分602によって規定される開口部607内に配置されうる。
図3〜
図5を参照して上記したように、開口部607内に配置されるとカニューレ605はハウジング601の中間部分604と物理的かつ流体的に連結されうる。従って、カニューレ605によって規定される内腔609は、ハウジング601の中間部分604によって規定される流体流路608と流体連通される。
【0065】
[1094] 閉塞機構640は、基端部分642及び先端部分643を有し、その間に内腔644を規定する。閉塞部材640の基端部分642はハウジング601の中間部分604に結合されうる。閉塞部材640の先端部分643は針620の先端部分622を選択的に密閉しうる把持部645一式を含む。さらに詳細に本明細書中に記載されるように、先端部分643は、針620の開口部625と選択的に整列されうる開口部646一式を規定する。このようにして、閉塞機構640は、針の一部620の周囲に配置され、第1構成(
図23)と、第2構成(
図24及び
図25)と、第3の構成(
図26及び
図27)との間において移動可能とされうる。同様に、針620が閉塞部材640の内腔644内に少なくとも一時的に配置されるように閉塞部材(機構)640は針620の周囲に可動的に配置される。
【0066】
[1095]
図23に示すように、第1構成にある場合、閉塞部材640の把持部645は針620の先端部分622を密閉する。使用時、カニューレ605の基端部分は流体リザーバ(不図示)に物理的かつ流体的に連結されうる。流体リザーバは、例えば、
図1及び
図2の流体リザーバ130を参照して上述したものなどの任意の適切な流体リザーバとされうる。カニューレ605が流体リザーバに結合され、かつ、移送デバイス600が第1構成にある状態において、使用者(例えば、医師、看護師、技術者、瀉血医等)は移送デバイス600を操作し、閉塞部材640を針620に対して移動し(
図24の矢印HHによって示される)、それによって、閉塞部材640を第2構成に配置することができる。例えば、いくつかの実施形態では、閉塞部材640は(例えば、同様のベロー部などの)少なくとも変形されうる部分を含みうる比較的可撓性の材料から形成されうる。従って、閉塞部材640の先端部分643は針620の先端部分622に対して基端側方向(すなわちHH方向)に移動することができる。
【0067】
[1096]
図25に示すように、閉塞部材640の先端部分643の基端側への動きは、把持部645が開構成へと移動し、針620の先端部分622を露出させるような動きである。さらに、閉塞部材640の開口部646は針620によって規定される開口部625に対して基端側位置へと移動する。従って、針620の開口部625は閉塞部材640によって実質的に閉塞される。閉塞部材640が第2構成にある状態において、使用者は移送デバイス600を操作して患者に針620を挿入することができる。このようにして、針620の先端部分622は患者の皮膚を穿刺して、針620の先端部分622を例えば静脈内に配置することができる。場合によっては、静脈穿刺イベント(例えば、静脈内への針620の先端部分622の挿入)により、例えば皮膚常在微生物を含みうる皮膚の一部を挿入部位から除去しうる。従って、針620の先端部分622が凹部626を形成する状態において、除去された皮膚(例えば、皮膚「切片」)は凹部626内に配置されうる。さらに、閉塞部材640が開口部625を閉塞している状態において、針620の内腔623は除去された皮膚常在微生物から隔離される。
【0068】
[1097]
図26の矢印IIによって示されるように、針620の先端部分622が静脈内に配置されると、閉塞部材640は第2構成から第3の構成へと移動することができる。いくつかの実施形態では、第3の構成は第1構成に実質的に類似しうる。例えば、把持部645が針620の先端部分622の周囲に再度配置されるように閉塞部材640の先端部分643は先端側方向(すなわちII方向)に移動しうる。このようにして、除去された皮膚切片は閉塞部材640の把持部645によって実質的に針620の凹部626内に保持されうる。さらに、
図27に示すように、閉塞部材640の開口部646は針620の開口部625と再度整列させることができる。従って、第2構成から第3の構成への閉塞部材640の動きにより、閉塞部材640の開口部646、針620の開口部625及び内腔623、ハウジング601の流体流路608及びカニューレ605の内腔609を通じて流体リザーバ(不図示)を患者の静脈に流体連通させる。換言すると、汚染物(例えば皮膚常在微生物)を実質的に含まない流体の流れが閉塞部材640の開口部646、針620の開口部625及び内腔623、ハウジング601の流体流路608及びカニューレ605の内腔609を通じて患者へと又は患者から移送されうるように、針620の開口部625は実質的に閉塞されない。
【0069】
[1098]
図23〜
図27に図示しないが、いくつかの実施形態では、移送デバイス600及び/又はその一部は、患者から体液のサンプルを引き出す及び/又は例えば皮膚常在微生物、望ましくない身体組織等による汚染を実質的に含まない流体を患者に非経口的に送達するように構成された任意の適切な移送デバイス又はシステム内に含まれうる。例えば、いくつかの実施形態では、移送デバイス600及び/又はその一部は
図1及び
図2の移送デバイス100を参照して上記した移送デバイスのいずれにも含まれうる。
【0070】
[1099] 上述の移送デバイス200、300、400、500及び600は閉塞部材(例えば、閉塞部材241、341、440、540及び640)を含むが、他の実施形態においては、移送デバイスは第1、閉塞構成と、第2、非閉塞構成との間において転換可能な針等を含みうる。例えば、
図28〜
図30は、一実施形態による流体移送デバイス700(本明細書中において「移送デバイス」とも呼ばれる)を示す。移送デバイス700はハウジング701及び針720を含む。ハウジング701は、基端部分702と、先端部分703と、中間部分704と、を有する。
図28に示すように、ハウジング701は
図3を参照して示されかつ記載されているハウジング201に実質的に類似する全体形状を有しうる。さらに詳細に本明細書中に記載されるように、ハウジング701の先端部分703は針720の基端部分(不図示)に物理的かつ流体的に連結されうる。基端部分702はカニューレ705に結合されうる。例えば、カニューレ705の一部はハウジング701の基端部分702によって規定される開口部(不図示)内に配置されうる。
図3〜
図5を参照して上記したように、開口部(不図示)内に配置されると、カニューレ705はハウジング701の中間部分704に物理的かつ流体的に連結されうる。従って、カニューレ705によって規定される内腔(不図示)はハウジング701の中間部分704によって規定される流体流路(不図示)と流体連通される。
【0071】
[1100] 針720は基端部分(不図示)及び先端部分722を有し、その間に内腔723を規定する。
図1及び
図2を参照して上記したように、針720の基端部分(不図示)はハウジング701の先端部分703に物理的かつ流体的に連結される。針720の先端部分722は第1構成(
図29)と第2構成(
図30)との間において転換可能となりうる先端側先端724を含む。例えば、いくつかの実施形態では、針の少なくとも先端部分720はニチノール等のような形状記憶合金から形成されうる。このようにして、針720の先端側先端724は、例えば、特定温度まで加熱した場合、濡れた場合等のような特定条件にさらされると、第1構成から第2構成へと転換するように構成されうる。このようにして、第1構成にある場合、針720の先端側先端724は実質的に閉じることが可能であり、特定条件に置かれた場合、先端側先端724は開構成(例えば第2構成)へと転換することが可能である。
【0072】
[1101] 使用時、移送デバイス700は第1構成(
図29)となることが可能であり、カニューレ705の基端部分は流体リザーバ(不図示)に物理的かつ流体的に連結されうる。流体リザーバは、例えば、
図1及び
図2の流体リザーバ130を参照して上述したものなどの任意の適切な流体リザーバとされうる。カニューレ705が流体リザーバに結合され、かつ移送デバイス700が第1構成にある状態において、使用者(例えば、医師、看護師、技術者、瀉血医等)は移送デバイス700を操作して患者に針720を挿入することができる。このようにして、針720の先端部分722は患者の皮膚を穿刺し、針720の先端部分722を例えば静脈内に配置することができる。場合によっては、静脈穿刺イベント(例えば、静脈内の針720の先端部分722の挿入)により、例えば、挿入部位から皮膚常在微生物が除去される場合がある。従って、針720が第1構成にある状態において、内腔723が実質的に閉塞されるように、先端側先端724は実質的に閉じている(
図29)。このようにして、針720が患者に挿入されると、針720の内腔723は除去された皮膚常在微生物から隔離される。針720の先端部分722が静脈内に配置されると、先端側先端724は第1構成から第2構成(
図30)へと転換することができる。従って、先端側先端724は開構成へと転換され、内腔723を針720が配置される静脈に流体連通させる。さらに、第2構成への先端側先端724の動きにより、流体リザーバ(不図示)を患者の静脈に針720の内腔723、ハウジング701の流体流路(不図示)及びカニューレ705の内腔(不図示)を通じて流体連通させる。換言すると、汚染物(例えば皮膚常在微生物)を実質的に含まない流体の流れが針720の内腔723、ハウジング701の流体流路(不図示)及びカニューレ705の内腔(不図示)を通じて患者へと又は患者から移送されうるように針720の内腔723は実質的に閉塞されていない。
【0073】
[1102] 針720は再構成されうる材料から形成されるものとして上記したが、他の実施形態においては、針720は第1構成から第2構成へと転換可能なコーティング等を含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、針720は流体と接触すると(例えば、患者の静脈内に配置されると)溶解しうる材料で被覆されうる。
【0074】
[1103]
図28〜
図30に図示しないが、いくつかの実施形態では、移送デバイス700及び/又はその一部は、患者から体液のサンプルを引き出す及び/又は例えば皮膚常在微生物、望ましくない身体組織等による汚染を実質的に含まない流体を患者に非経口的に送達するように構成された任意の適切な移送デバイス又はシステム内に含まれうる。例えば、いくつかの実施形態では、移送デバイス700及び/又はその一部は
図1及び
図2の移送デバイス100を参照して上記した移送デバイスのいずれにも含まれうる。
【0075】
[1104]
図31は、一実施形態による、非経口流体移送デバイスを用いて患者に又は患者から流体を移送するからの方法890を示すフローチャートである。非経口流体移送デバイスは、本明細書中に記載される任意の適切な移送デバイスとされうる(例えば、移送デバイス100、200、300、400、500、600及び/又は700)。このようにして、非経口流体移送デバイス(本明細書中においては「移送デバイス」とも呼ばれる)は少なくとも針及び閉塞機構を含む。針は、内腔を規定することが可能であり、かつ、患者に挿入されるように構成されている。閉塞機構は、針内腔を通る患者への又は患者からの流体の流れを選択的に制御するよう動作可能である。
【0076】
[1105] 方法890は、891の、針の内腔が閉塞して、組織又は他の望ましくない外部汚染物質が内腔に入ることを妨げる第1構成に閉塞機構を配置するステップを含む。例えば、いくつかの実施形態では、閉塞機構は、内腔の少なくとも一部が、閉塞部材の先端側部分から流体的に隔離されるように針の内腔の一部内に配置された閉塞部材を含みうる(例えば、移送デバイス200(
図3〜
図5)及び移送デバイス300(
図6〜
図12)を参照して上記したように)。他の実施形態においては、閉塞部材は針の周囲に配置することが可能であり、かつ針によって規定される開口部及び/又はポートを閉塞するように配置することが可能である(例えば、移送デバイス400(
図13〜
図17)、移送デバイス500(
図18〜
図22)及び/又は移送デバイス600(
図23〜
図27)を参照して上記したように)。さらに他の実施形態においては、針の一部は閉塞部材を形成する及び/又は規定することが可能である(例えば、移送デバイス700(
図28〜
図30)を参照して上記したように)。
【0077】
[1106] 第1構成にある間、針は892において患者に挿入される。このようにして、針の先端部分を患者の皮膚に穿刺して針の先端部分を例えば静脈内に配置することができる。場合によっては、静脈穿刺イベント(例えば、静脈内への針の先端部分の挿入)により、例えば、挿入部位から皮膚常在微生物が除去される場合がある。他の例においては、上述のように、外部汚染物質及び微生物が患者の皮膚に存在する場合がある。従って、閉塞機構が、閉塞部材が針の内腔を閉塞する第1構成にある状態において、内腔は除去された皮膚常在微生物及び/又は他の望ましくない外部汚染物質から隔離される。
【0078】
[1107] 針が患者に挿入された後、893において、閉塞機構は針の内腔が閉塞されず、患者への又は患者からの流体移送を可能にする第2構成へと移動する。例えば、閉塞部材は第1構成から第2構成へと並進、回転、転換、溶解及び/又はそうでなければ再構成することが可能である。このようにして、閉塞部材は、内腔が実質的に閉塞されないように針に対して移動することが可能である。いくつかの実施形態では、閉塞部材は第1構成から第2構成へと手動で移動することが可能である。他の実施形態においては、閉塞部材は第1構成から第2構成へと自動的に移動又は転換することが可能である。さらに他の実施形態においては、使用者は閉塞部材を第1構成から第2構成へと移動又は転換するにあたり動作可能なアクチュエータ等を操作することが可能である。
【0079】
[1108] いくつかの実施形態では、針及び/又は移送デバイスの任意の他の適切な部分は流体リザーバ(不図示)に物理的かつ流体的に連結されうる。流体リザーバは、例えば、非経口流体を採取する及び/又は送達するように構成された周知の流体リザーバなどの任意の適切な流体リザーバとされうる。従って、流体が患者と流体リザーバとの間において移送されうる。場合によっては、本明細書中に記載される実施形態及び方法は、例えば、2012年10月12日出願の「Fluid Diversion Mechanism for Bodily-Fluid Sampling」という名称の米国特許第8,535,241号並びに2012年10月11日出願の、「Systems and Methods for Delivering a Fluid to a Patient With Reduced Contamination」という名称の米国仮特許出願第61/712,468号に記載されているもの等の流体移送デバイスとともに使用されうる。これら開示の内容全体を参照によって本明細書に援用する。このような例においては、本明細書中の実施形態及び方法により示されかつ記載されるように針の内腔を閉塞することによって、分流量内に含まれる例えば皮膚常在微生物などの汚染物質の量(例えば、濃度及び/又は容量比)が減少する。従って、サンプル量を抜き取る前に抜き取られる分流量が低減しうる。さらに、分流量が採取された後に針の内腔を通じて抜き取られるサンプル量は、場合によっては、サンプル量を試験する際に偽陽性又は偽陰性の結果につながる可能性がある汚染物質等を実質的に含まないものとすることが可能である。
【0080】
[1109] 種々の実施形態について上記したが、それらは単に例として示したものであり、限定ではないことは理解すべきである。上述の方法及びステップが特定順序で起こる特定事象を示す場合、本開示による利益を得る当業者であれば、特定ステップの順序は変更してもよく、かつそのような変更は本発明の変形形態によるものであることを認識するであろう。さらに、可能な場合、ステップのうち特定のものは同時に並列プロセスで実施してもよく、上述のように順次実施してもよい。さらに、特定ステップを次のステップへと進む前に一部完了してもよい。
【0081】
[1110] 種々の実施形態を特に示しかつ記載したが、形態及び細部に種々の変更を施してもよい。例えば、
図21に関しては、閉塞部材541は1つの方向に回転するものとして示されかつ記載されているが、他の実施形態においては、アクチュエータを第1方向(例えば、
図21の矢印FFの方向に)及び第1方向とは逆の第2方向に回転させることが可能である。そのような実施形態においては、第2方向の回転は移送デバイスを第1構成と第2構成との間において移動させるように構成することが可能である。他の実施形態においては、第2方向におけるアクチュエータの回転は制限することが可能である。
【0082】
[1111] 種々の実施形態を特定の特徴及び/又は構成要素の組み合わせを有するものとして記載したが、本明細書中に記載される実施形態のいずれかの任意の特徴及び/又は構成要素の任意の組み合わせ又は副組み合わせを有する他の実施形態も可能である。
【0083】
[1112] 種々の構成要素の特定の構成もまた変更することができる。例えば、種々の構成要素のサイズ及び特定の形状は、本明細書中に記載される機能をなお提供しつつも、示される実施形態とは異なることが可能である。より具体的には、流体リザーバ内への所望の体液流量又は患者への所望の非経口流体流量に対し種々の構成要素のサイズ及び形状を特に選択することができる。同様に、所望の流体リザーバに対し種々の構成要素のサイズ及び/又は特定の形状を特に選択することができる。例えば、本明細書中に記載される実施形態の一部は、任意の適切な容器、マイクロ容器、マイクロリットル容器、バイアル、マイクロバイアル、マイクロリットルバイアル、ナノバイアル、サンプル瓶、培養瓶等を、このように規定される容積内に体液が抜き取られる前に消毒部材と接触させて、それに関連する1つ又は複数のインターフェースを滅菌することができるように変更することが可能である。