(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6862408
(24)【登録日】2021年4月2日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】収容袋および収容袋製造方法
(51)【国際特許分類】
B65D 27/00 20060101AFI20210412BHJP
B65D 25/20 20060101ALI20210412BHJP
G09F 3/18 20060101ALN20210412BHJP
【FI】
B65D27/00 T
B65D25/20 Y
!G09F3/18 Z
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-236190(P2018-236190)
(22)【出願日】2018年12月18日
(65)【公開番号】特開2020-97431(P2020-97431A)
(43)【公開日】2020年6月25日
【審査請求日】2018年12月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】591097964
【氏名又は名称】光村印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】佐野 茉莉子
(72)【発明者】
【氏名】水口 克己
【審査官】
種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭57−103472(JP,U)
【文献】
特開平09−272546(JP,A)
【文献】
実開昭49−078318(JP,U)
【文献】
特開平04−352651(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 27/00
B65D 25/20
G09F 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表シートと、バリア層を有しない裏シート本体との二層で構成され、被収容対象が収容される収容部と、被貼付対象に貼り付けられる貼り付け部とを有する収容袋であって、
前記収容部が、前記表シートと前記裏シート本体から分割された一方であって前記裏シート本体の一部である裏シートとで構成され、かつ、前記表シートと前記裏シートとの間に収容領域を有し、
前記裏シート本体から分割された他方であって前記裏シート本体の一部であり、前記裏シートに隣接し、離型層を有する剥離シートが、粘着層を介して前記表シートの裏面に貼り付けられたことで、前記貼り付け部が形成された、
ことを特徴とする収容袋。
【請求項2】
前記表シートが、収容部構成面部と、この収容部構成面部に連接した貼り付け部構成面部とを有し、
前記収容部構成面部における裏面の端部に備えられた接着部を介して、前記収容部構成面部と前記裏シートとが接着され、前記収容部構成面部における裏面の他の端部と前記裏シートとの間に開口部が形成され、
前記貼り付け部構成面部における裏面に備えられた前記粘着層を介して、前記貼り付け部構成面部に前記剥離シートが貼り付けられた、
ことを特徴とする請求項1に記載された収容袋。
【請求項3】
前記収容部構成面部における裏面の端部間に備えられた接着部を介して、前記収容部構成面部と前記裏シートとが接着されたことで、複数の前記収容領域を有する、
ことを特徴とする請求項2に記載された収容袋。
【請求項4】
前記表シートが透明である、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載された収容袋。
【請求項5】
前記貼り付け部が、前記収容部の開口部に隣接した、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載された収容袋。
【請求項6】
バリア層を有しない裏シート本体における表面の一端部または両端部に離型剤を塗布し、紫外線を照射して前記離型剤を乾燥させることで、離型層を形成する手順と、
前記離型層上に粘着剤を塗布して粘着層を形成する手順と、
前記裏シート本体における前記離型層を除いた端部に接着部を形成する手順と、
前記粘着剤を乾燥させる手順を経ずに、前記粘着層および前記接着部を介して前記裏シート本体に表シートを貼り合わせる手順と、
前記裏シート本体において前記粘着層と前記接着部との間を切断する手順と、を経る、
ことを特徴とする収容袋製造方法。
【請求項7】
前記接着部を形成する手順において、前記裏シート本体における前記離型層を除いた端部間に接着部を形成し、
前記粘着層および前記接着部を介して前記裏シート本体に表シートを貼り合わせる手順において、単一または複数の収容領域を形成する、
ことを特徴とする請求項6に記載された収容袋製造方法。
【請求項8】
前記粘着剤を塗布することで前記接着部を形成する、
ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載された収容袋製造方法。
【請求項9】
前記粘着層を形成する手順と、前記接着部を形成する手順とを同時に経る、
ことを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか1項に記載された収容袋製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被収容対象を収容するための収容袋、および、収容袋製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、荷物を発送する際、例えば、内容物の納品明細書、請求書、案内文などを添付する場合、デリバリーパックが用いられている。このデリバリーパックは、納品明細書などが収容され、荷物の外装である箱の外面に貼り付けられる。デリバリーパックによれば、受取人は、開梱する前に納品明細書などを確認することができる。
【0003】
一般的に、デリバリーパックは、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、紙などのシートが二枚重ねられて袋状に形成され、裏面に粘着層を介して離型紙が貼り付けられている。製造者は、購入したタック紙またはタックフィルムの表面にシートを貼り付けてデリバリーパックを製造するか、または、離型紙を含めてタック紙またはタックフィルムを製造して表面にシートを貼り付けてデリバリーパックを製造する。後者の製造過程について付言すれば、ロール状の紙にシリコーンなどの離型剤が塗布され、熱風乾燥炉などを経て離型剤を乾燥させることで、離型紙が作製される。一般的に、離型紙には、離型剤が含浸し過ぎないよう、バリア層として予め樹脂が含浸されている目止め紙やグラシン紙などが用いられる。離型紙は、再びロール状に巻き取られて数日間のエージングを経る。離型紙に粘着剤が塗布され、熱風乾燥炉などを経て粘着剤の水分を乾燥させた後、粘着層にシートが貼り付けられてタック紙が作製される。タック紙の表面にシートが接着され、適当な製品の大きさに切断されて、デリバリーパックが完成する。
【0004】
例えば、下記特許文献1に記載された袋は、二層のシートで形成された袋本体の裏面に接着層が形成され、この接着層に離型紙が貼り付けられている。すなわち、三層構造で袋が構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】登録実用新案第3130324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記したとおり、一般的なデリバリーパックも、特許文献1に記載された収納袋も、三層構造であることから、三層分の材料費を要する。
【0007】
本発明は、上記の実情に鑑みて提案されたものである。すなわち、比較的安価な二層構造の収容袋および収容袋製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る収容袋は、被収容対象が収容される収容部と、被貼付対象に貼り付けられる貼り付け部とを有する収容袋であって、前記収容部が、表シートと裏シートとの間に収容領域を有し、前記裏シートに隣接した剥離シートが粘着層を介して前記表シートの裏面に貼り付けられたことで、前記貼り付け部が形成された、ことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る収容袋は、上記の構成に加えて、前記表シートが、収容部構成面部と、この収容部構成面部に連接した貼り付け部構成面部とを有し、前記収容部構成面部における裏面の端部に備えられた接着部を介して、前記収容部構成面部と前記裏シートとが接着され、前記収容部構成面部における裏面の他の端部と前記裏シートとの間に開口部が形成され、前記貼り付け部構成面部における裏面に備えられた前記粘着層を介して、前記貼り付け部構成面部に前記剥離シートが貼り付けられた、ことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る収容袋は、上記の構成に加えて、前記収容部構成面部における裏面の端部間に備えられた接着部を介して、前記収容部構成面部と前記裏シートとが接着されたことで、複数の前記収容領域を有する、ことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る収容袋は、上記の構成に加えて、バリア層を有しない前記剥離シートの表面に含浸した離型層を有する、ことを特徴とする。
【0012】
本発明に係る収容袋は、上記の構成に加えて、前記表シートが透明である、ことを特徴とする。
【0013】
本発明に係る収容袋は、上記の構成に加えて、前記貼り付け部が、前記収容部の開口部に隣接した、ことを特徴とする。
【0014】
本発明に係る収容袋製造方法は、裏シート本体における表面の一端部または両端部に離型剤を塗布して乾燥させることで、離型層を形成する手順と、前記離型層上に粘着剤を塗布して粘着層を形成する手順と、前記裏シート本体における前記離型層を除いた端部に接着部を形成する手順と、前記粘着層および前記接着部を介して前記裏シート本体に表シートを貼り合わせる手順と、前記裏シート本体において前記粘着層と前記接着部との間を切断する手順と、を経る、ことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る収容袋製造方法は、上記の構成に加えて、前記接着部を形成する手順において、前記裏シート本体における前記離型層を除いた端部間に接着部を形成し、前記粘着層および前記接着部を介して前記裏シート本体に表シートを貼り合わせる手順において、単一または複数の収容領域を形成する、ことを特徴とする。
【0016】
本発明に係る収容袋製造方法は、上記の構成に加えて、前記粘着剤を塗布することで前記接着部を形成する、ことを特徴とする。
【0017】
本発明に係る収容袋製造方法は、上記の構成に加えて、前記粘着層を形成する手順と、前記接着部を形成する手順とを同時に経る、ことを特徴とする。
【0018】
本発明に係る収容袋製造方法は、上記の構成に加えて、前記裏シート本体にバリア層を有しない紙を用い、紫外線を照射することで前記離型剤を乾燥させる、ことを特徴とする。
【0019】
本発明に係る収容袋製造方法は、上記の構成に加えて、前記粘着剤を乾燥させる手順を経ない、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る収容袋は、収容部が、表シートと裏シートとの間に収容領域を有し、裏シートに隣接した剥離シートが粘着層を介して表シートの裏面に貼り付けられたことで、貼り付け部が形成されている。すなわち、収容部が、表シートと裏シートとの二層構造であり、貼り付け部が、表シートと剥離シートとの二層構造であり、収容袋は全体として二層構造である。したがって、三層構造と比較して、材料費が安価である。
【0021】
本発明に係る収容袋は、表シートが、収容部構成面部と、この収容部構成面部に連接した貼り付け部構成面部とを有し、収容部構成面部における裏面の端部に備えられた接着部を介して、収容部構成面部と裏シートとが接着され、収容部構成面部における裏面の他の端部と裏シートとの間に開口部が形成され、貼り付け部構成面部における裏面に備えられた粘着層を介して、貼り付け部構成面部に剥離シートが貼り付けられていてもよい。すなわち、収容袋は、表シートの収容部構成面部と裏シートとが重ねられ、表シートの貼り付け部構成面部と剥離シートとが重ねられた二層構造である。したがって、三層構造と比較して、材料費が安価である。
【0022】
本発明に係る収容袋は、収容部構成面部における裏面の端部間に備えられた接着部を介して、収容部構成面部と裏シートとが接着されたことで、複数の収容領域を有することもできる。したがって、被収容対象を、複数の収容領域ごとに区別して収容することができる。この場合であっても、収容袋は全体として二層構造であるため、三層構造と比較して、材料費が安価である。
【0023】
本発明に係る収容袋は、バリア層を有しない剥離シートの表面に、含浸した離型層を有することもできる。この場合、バリア層を有する剥離シートを用いるよりも安価な紙を剥離シートに用いることができる。
【0024】
本発明に係る収容袋は、表シートが透明であってもよい。透明の素材は、一般的に紙製ではないため、紙製ではない表シートと紙製の裏シート本体とから収容袋を実現することができる。また、収容部に収容された被収容対象が、表シートを通して透けるため、外側から被収容対象を視認することができる。
【0025】
本発明に係る収容袋は、貼り付け部を収容部の開口部に隣接するように配置すれば、開口部を貼り付け部で閉じることができる。
【0026】
本発明に係る収容袋製造方法は、裏シート本体における表面の一端部または両端部に離型剤を塗布して乾燥させることで、離型層を形成する手順と、離型層上に粘着剤を塗布して粘着層を形成する手順と、裏シート本体における離型層を除いた端部に接着部を形成する手順と、粘着層および接着部を介して裏シート本体に表シートを貼り合わせる手順と、裏シート本体において粘着層と接着部との間を切断する手順と、を経る。裏シート本体は、粘着層と接着部との間が切断されることで、粘着層と貼り合わさった側が離型紙となるため、裏シート本体は切断される前において元々一枚のシートである。そのため、離型紙を裏シート本体と別に用意する必要がない。したがって、収容袋が、表シートと裏シート本体とで二層構造で実現し、三層構造と比較して、安価な材料費で収容袋を製造することができる。
【0027】
本発明に係る収容袋製造方法は、接着部を形成する手順において、裏シート本体における離型層を除いた端部間に接着部を形成し、粘着層および接着部を介して裏シート本体に表シートを貼り合わせることにより、単一または複数の収容領域を形成することができる。したがって、被収容対象を複数の収容領域ごとに区別して収容することができる収容袋が、二層構造で実現し、三層構造と比較して、安価な材料費で収容袋を製造することができる。また、裏シート本体における離型層を除いた端部に加えて、この端部間にも同時に粘着剤が塗布されるため、高速で収容袋を製造することができる。
【0028】
本発明に係る収容袋製造方法は、粘着剤を塗布することで接着部を形成することができる。この場合、粘着層を構成する粘着剤で、粘着層と接着部とを形成することができるため、接着剤を用いる場合と比較して材料を簡素化することができる。
【0029】
本発明に係る収容袋製造方法は、粘着層を形成する手順と、接着部を形成する手順とを同時に経てもよい。この場合、粘着層と接着部とが同時に形成されるため、工程を簡略化することができる。
【0030】
本発明に係る収容袋製造方法は、紫外線を照射することで乾燥する離型剤を用いることができる。この場合、離型剤が過度に含浸する前に紫外線で乾燥するため、バリア層を有しない安価な紙を用いることができる。また、離型剤が紫外線で瞬時に乾燥するため、離型剤を熱風乾燥炉で乾燥させる手順や、ロール状に巻き取って長時間エージングする必要がなく、一台の装置で一気に収容袋を製造することができる。
【0031】
本発明に係る収容袋製造方法は、粘着層を乾燥させる手順を経なくてもよい。すなわち、バリア層を有しない裏シート本体を用いることで、従来必要としていた、溶媒を含む粘着剤を乾燥させる手順を、収容袋の形態となる前に経る必要がない。一般的にバリア層を有する紙は、バリア層によって透湿性が低下するが、裏シート本体がバリア層を有しない場合、透湿性が維持される。この裏シート本体に塗布された粘着剤は、乾燥する前に表シートが貼り合わせられた場合であっても、裏シート本体を介して自然乾燥する。したがって、粘着剤を乾燥させる手順を経ずに、効率よく、一台の装置で一気に収容袋を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】
図1は、本発明の第一実施形態に係る収容袋の使用状態が示された概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の第一実施形態に係る収容袋の概略が示され、(a)は平面図、(b)は(a)におけるI−I断面側面図である。
【
図3】
図3は、本発明の第一実施形態に係る収容袋の使用状態の概略が示された断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の第二実施形態に係る収容袋の概略が示され、(a)は平面図、(b)は(a)におけるII−II断面側面図である。
【
図5】
図5は、本発明の第三実施形態に係る収容袋の概略が示され、(a)は平面図、(b)は(a)におけるIII−III断面側面図である。
【
図6】
図6は、本発明の他の実施形態に係る収容袋の概略が示され、(a)は第四実施形態における平面図、(b)は第五実施形態における平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の第一実施形態に係る収容袋を図面に基づいて説明する。
図1は、第一実施形態に係る収容袋10の使用状態が示されている。
図2は、収容袋10の概略が示されている。
【0034】
図1に示されているとおり、収容袋10は、被収容対象1としての納品明細書、請求書、案内文、商品サンプルなどが収容され、荷物の外装である被添付対象としての箱2の外面に貼り付けられるものである。したがって、収容袋10は、被収容対象1が収容される収容部11と、箱2に貼り付けられる貼り付け部12とを有している。なお、箱2に対して収容袋10が貼り付けられる位置は任意であり、箱2の側面の他、上面であってもよい。
【0035】
図2に示されているとおり、収容袋10は長方形であり、二枚のシートが貼り合わさった二層構造である。収容袋10は、長方形の表シート13と長方形の裏シート本体24とを有し、裏シート本体24が、裏シート25と剥離シート26とに分割されている。すなわち、表シート13と裏シート25とが袋状に形成されたことで、間に収容領域21を有する収容部11が形成され、表シート13と剥離シート26とで貼り付け部12が形成されている。貼り付け部12は、収容部11の両端に連接されている。収容袋10の形状は任意であり、正方形などであってもよいが、被収容対象1が、封筒などであることに鑑みれば、封筒が収まる長方形であることが好ましい。
【0036】
表シート13は、この表シート13の中央であって大半の面積を占める収容部構成面部14と、この収容部構成面部14の両側に連接した貼り付け部構成面部15とを有している。収容部構成面部14と貼り付け部構成面部15との面積比率は任意であるが、被収容対象1を収容する収容部11としての機能に鑑みれば、収容部構成面部14の方が広いことが好ましい。収容部構成面部14における裏面の四つの端部のうち、長辺の第一端部16、この第一端部16と平面方向において対峙した長辺の第二端部17、および、片方の短辺の第三端部18は、各端部16,17,18に沿った接着部としての接着層19を有している。各端部16,17,18における接着層19は互いに連接され、裏シート25が接着されている。一方で、収容部構成面部14における裏面のもう片方の短辺である端部は、接着層19を有しておらず、裏シート25との間に開口部20が形成されている。したがって、接着層19によって囲われた内側に、収容領域21が形成され、開口部20が収容領域21に通じている。
【0037】
貼り付け部構成面部15における裏面は、粘着層22と摘み代23とを有している。粘着層22は、貼り付け部構成面部15よりも若干狭く、粘着層22を有していない部分である貼り付け部構成面部15の端部に、摘み代23が形成されている。なお、摘み代23は、収容部11に近い側、または、収容部11の反対側である端側にのみ形成されていてもよい。粘着層22は、剥離シート26が貼り付けられている。剥離シート26は、表面に含浸した離型層27を有している。離型層27は、粘着層22よりも若干広く、粘着層22を覆っている。
【0038】
裏シート25は、表シート13の収容部構成面部14と同じ形状であり、接着層19を介して収容部構成面部14に接着されている。剥離シート26は、平面方向において裏シート25の両端に隣接し、表シート13の貼り付け部構成面部15と同じ形状であり、粘着層22を介して貼り付け部構成面部15に貼り付けられている。したがって、貼り付け部構成面部15と剥離シート26とで構成された貼り付け部12は、収容部11の開口部20に隣接している。
【0039】
表シート13は、プラスチック製の透明なフィルムであり、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどである。透明度は任意であるが、収容された被収容対象1が透けて視認できる程度であることが好ましい。裏シート本体24は、例えば上質紙などの非塗工紙であり、換言すれば、例えばシリコーンなどの離型剤が過度に含浸することを防ぐためのバリア層を有する目止め紙や、グラシン紙などではない。
【0040】
上記のとおり、収容袋10が構成されている。次に、収容袋10の使用方法を説明する。
図3は、収容袋10の使用状態の概略が示されている。
【0041】
図3に示されているとおり、開口20から、収容部11に被収容対象1が収められる。剥離シート26が、表シート13から剥がされると、表シート13において粘着層22が露出する。この状態で、収容袋10が、箱2に当てられると、粘着層22を介して、収容袋10が箱2に貼り付けられる。貼り付け部12が開口部20に隣接しているため、粘着層22が箱2に貼り付くことで、開口部20が塞がれる。
【0042】
なお、収容袋10は、箱2などの外面に貼り付けられず、例えば、貼り付け部12が裏側に折られて裏シート25の裏面に貼り付けられることで、封筒としても用いられる。この場合、被添付対象は、裏シート25の裏面となる。また、表シート13が、透明ではない紙であれば、被収容対象1を秘匿することもできる。
【0043】
次に、収容袋製造方法を説明する。収容袋製造方法は、単一の収容袋製造装置(図示省略)によって実現され、いわゆるワンパス製造で収容袋10が製造される。
【0044】
収容袋製造装置は、ロール状の表シート13である表シートロール、および、ロール状の裏シート本体24である裏シートロールからシートを送り出す給紙部と、裏シート本体24の一部に離型層27を形成するコーティング部と、粘着層22および接着層19を形成するコーティング部と、表シート13と裏シート本体24とを貼り合わせるラミネート部と、裏シート本体24を裏シート25と剥離シート26とに切断し、収容袋10を所定の大きさに切断するカット部とを有する。なお、収容袋製造装置は、表シート13および/または裏シート本体24に印刷を施すプリント部を有していてもよい。
【0045】
給紙部にセットされた表シートロールおよび裏シートロールからシートが送り出される。コーティング部では、裏シート本体24における表面の両端部にのみ離型剤が塗布され、乾燥させられることで、離型層27が形成される。離型剤は、例えば無溶剤シリコーンなどである。ここで、裏シート本体24は、バリア層を有していないため、離型剤の含浸を抑制することが困難であるが、紫外線を照射することで、離型剤が過度に含浸する前に瞬時に乾燥する。
【0046】
コーティング部では、離型層27上に粘着剤が塗布されて粘着層22が形成され、同時に、両端部の離型層27間において、裏シート本体24の表面における離型層27、および、収容領域21を除いた各端部16,17,18(換言すれば、表シート13の収容部構成面部14における端部と対面する部分)に粘着剤が塗布されて接着層19が形成される。粘着剤は、例えば、水性糊などである。粘着層22および接着層19を乾燥させる手順を経ずに、ラミネート部において、粘着層22および接着層19を介して裏シート本体24に表シート13が貼り合わせられる。各端部16,17,18で囲まれた箇所が、単一の収容領域21となる。ここで、裏シート本体24はバリア層を有していないため、透湿性が維持され、表シート13が貼り合わせられた後であっても、粘着層22が自然乾燥する。すなわち、収容袋製造方法においては、収容袋10の形態となる前において、粘着層22を強制的に乾燥させる手順を経ない。
【0047】
カット部では、裏シート本体24において粘着層22と接着層19との間が切断され、裏シート本体24が裏シート25と剥離シート26とに分割される。最後に、製品に適した所定の大きさに切断され、収容袋10が完成する。
【0048】
以上のとおり、収容袋製造方法が実行される。次に、本実施形態の効果を説明する。
【0049】
上記したとおり、収容袋10は、長方形の表シート13と長方形の裏シート本体24との二枚のシートが貼り合わさった二層構造であり、裏シート本体24が、裏シート25と剥離シート26とに分割されている。表シート13の収容部構成面部14と裏シート25とが、接着層19を介して接着されて袋状に形成されたことで収容部11が形成され、表シート13の貼り付け部構成面部15と剥離シート26とで貼り付け部12が形成されている。したがって、三層構造と比較して、材料費が安価である。
【0050】
また、裏シート本体24は、粘着層22と接着層19との間が切断されることで、粘着層22と貼り合わさった側が離型紙となるため、裏シート本体24は切断される前において元々一枚のシートである。そのため、離型紙を裏シート25と別に用意する必要がない。したがって、収容袋10が、表シート13と裏シート25とで二層構造で実現し、三層構造と比較して、安価な材料費で収容袋10を製造することができる。
【0051】
収容袋10の裏シート本体24は、バリア層を有しない上質紙などであり、裏シート本体24の剥離シート26は、表面に含浸した無溶剤シリコーンなどによる離型層27を有している。ここで、裏シート本体24は、バリア層を有していないため、無溶剤シリコーンの過度の含浸を抑制することが困難であるが、紫外線を照射することで、離型剤が過度に含浸する前に瞬時に乾燥する。したがって、剥離シート27に、バリア層を有しない安価な紙を用いることができる。また、無溶剤シリコーンが紫外線で瞬時に乾燥するため、無溶剤シリコーンを長時間に渡って乾燥させる手順を経ずに、一台の収容袋製造装置で一気に収容袋10を製造することができる。
【0052】
収容袋10は、水性糊などの粘着層22および接着層19を乾燥させる手順を経ずに、粘着層22および接着層19を介して裏シート本体24に表シート13が貼り合わせられている。裏シート本体24はバリア層を有していないため、透湿性が維持され、表シート13が貼り合わせられた後であっても、裏シート本体24を介して粘着層22が自然乾燥する。したがって、収容袋10の形態となる前に粘着剤を乾燥させる手順を経ずに、効率よく、一台の収容袋製造装置で一気に収容袋10を製造することができる。
【0053】
また、表シート13が、透湿性が低いプラスチック製の透明なフィルムなどであっても、裏シート本体24の透湿性によって、粘着層22が自然乾燥するため、紙製ではない表シート13と紙製の裏シート本体24とから収容袋10を実現することができる。また、表シート13が透明であれば、収容部11に収容された被収容対象1が、表シート13を通して透けるため、外側から被収容対象1を視認することができる。
【0054】
収容袋10では、貼り付け部構成面部15と剥離シート26とで構成された貼り付け部12が、収容部11の開口部20に隣接している。したがって、粘着層22が箱2に貼り付くことで、開口部20を貼り付け部12で閉じることができる。
【0055】
収容袋10では、裏シート25が、表シート13の収容部構成面部14と同じ形状であるため、収容部11の全体で、被収容対象1を覆うことができる。したがって、被収容対象1の脱落や紛失を防ぐことができる。
【0056】
収容袋製造方法は、ロール状に巻き取る手順や、エージングを経ないため、各手順を一台の収容袋製造装置で実現して一気に収容袋10を製造することができる。また、粘着層22を構成する粘着剤と、接着層19を構成する粘着剤とが同一の水性糊であって、同時に塗布されるため、工程を簡略化して収容袋10を製造することができる。
【0057】
次に、本発明の第二実施形態ないし第五実施形態に係る収容袋を図面に基づいて説明する。
図4は、第二実施形態に係る収容袋210の概略が示され、
図5は、第三実施形態に係る収容袋310の概略が示され、
図6は、第四実施形態に係る収容袋410および第五実施形態に係る収容袋510の概略が示されている。なお、以下では、主に第一実施形態に係る収容袋10と異なる構成が説明され、同様の構成の説明は適宜省略されている。
【0058】
図4に示されているとおり、収容袋210は、収容袋10と比較して、端部18に接着層19を有していない。収容袋10は、表シート13と裏シート25とが筒状に形成されたことで、間に収容領域21を有する収容部11が形成されている。収容部構成面部14における裏面の四つの端部のうち、長辺の第一端部16および第二端部17は、各端部16,17に沿った接着層19を有している。一方で、収容部構成面部14における裏面の短辺の端部は、接着層19を有しておらず、裏シート25との間に二つの開口部20が形成されている。したがって、接着層19間の内側に、収容領域21が形成され、両端の開口部20が収容領域21に通じている。収容袋210は、収容袋製造装置のコーティング部において、裏シート本体24の表面における離型層27上、および、収容領域21を除いた各端部16,17に粘着剤が塗布されて接着層19が形成される。他の構成は、収容袋10と同様である。
【0059】
図5に示されているとおり、収容袋310は、収容袋10と比較して、貼り付け部12が、収容部11における片方の端にのみ連接されている。収容袋310は、収容袋製造装置のコーティング部において、裏シート本体24における表面の一端部にのみ離型剤が塗布されて乾燥させられることで、離型層27が形成される。他の構成は、収容袋10と同様である。
【0060】
図6(a)に示されているとおり、収容袋410は、収容袋10と比較して、端部18に接着層19を有していない。収容袋10は、表シート13と裏シート25とが筒状に形成されたことで、間に二つの収容領域21を有する収容部11が形成されている。収容部構成面部14における裏面の四つの端部のうち、長辺の第一端部16、第二端部17および各端部16,17の間に形成された中間部28は接着層19を有している。中間部28は、各端部16,17に対して平行であって、各端部16,17同士のほぼ中間に形成されている。中間部28と各端部16,17との間に、収容領域21がそれぞれ形成されている。一方で、収容部構成面部14における裏面の短辺の端部は、接着層19を有しておらず、裏シート25との間に複数の開口部20が形成されている。
【0061】
収容袋410は、収容袋製造装置のコーティング部において、裏シート本体24の表面における離型層27、収容領域21を除いた各端部16,17、および、各端部16,17同士のほぼ中間であって各端部16,17と間を空けて各端部16,17に対して平行な中間部28に、粘着剤が塗布されて接着層19が形成される。ラミネート部において、粘着層22および接着層19を介して裏シート本体24に表シート13が貼り合わせられると、第一端部16と中間部28とで囲まれた箇所と、第二端部17と中間部28とで囲まれた箇所とが、それぞれ収容領域21となる。他の構成は、収容袋10と同様である。
【0062】
図6(b)に示されているとおり、収容袋510は、収容袋10と比較して、端部18に接着層19を有していない。収容袋10は、表シート13と裏シート25とが筒状に形成されたことで、間に二つの収容領域21を有する収容部11が形成されている。収容部構成面部14における裏面の四つの端部のうち、長辺の第一端部16、第二端部17および各端部16,17の間に渡って形成された中間部28は接着層19を有している。中間部28は、各端部16,17に対して直角であって、収容部構成面部14のほぼ中間に形成されている。中間部28と各端部16,17との間に、収容領域21がそれぞれ形成されている。一方で、収容部構成面部14における裏面の短辺の端部は、接着層19を有しておらず、裏シート25との間に二つの開口部20が形成されている。
【0063】
収容袋510は、収容袋製造装置のコーティング部において、裏シート本体24の表面における離型層27、収容領域21を除いた各端部16,17、および、収容部構成面部14のほぼ中間において各端部16,17間に渡って各端部16,17に対して直角な中間部28に、粘着剤が塗布されて接着層19が形成される。ラミネート部において、粘着層22および接着層19を介して裏シート本体24に表シート13が貼り合わせられると、第一端部16、第二端部17および中間部28とで囲まれた二箇所が、それぞれ収容領域21となる。他の構成は、収容袋10と同様である。
【0064】
上記した収容袋210,310,410,510も、収容袋10と同様の効果を奏する。
【0065】
加えて、収容袋410,510は、収容部構成面部14における裏面の端部間に形成された中間層28の接着層19を介して、収容部構成面部14と裏シート13とが接着されたことで、複数の収容領域21を有している。したがって、被収容対象1を、複数の収容領域21ごとに区別して収容することができる。この場合であっても、収容袋410,510は全体として二層構造であるため、三層構造と比較して、材料費が安価である。また、収容袋製造方法によれば、裏シート本体24の表面における離型層27、および、収容領域21を除いた各端部16,17に加えて、中間部28にも同時に粘着剤が塗布されるため、工程を簡略化して収容袋410,510を製造することができる。
【0066】
なお、上記した各実施形態において、粘着剤の塗布は、例えば、ホットメルト型や溶剤型であってもよい。また、接着部は、例えば、液体接着剤による接着の他、ホットメルト接着剤、ヒートシール、超音波などの溶着であってもよい。また、粘着層22と接着層19とで、異種の粘着剤を用いてもよい。また、離型層27上に粘着層22を形成する手順と、裏シート本体24の表面における各端部に接着層19を形成する手順とを、別々に経てもよく、その際の順番はどちらが先でもよい。また、収容袋410,510における中間部28の位置は任意であり、例えば、中間ではなく、片方に寄っていてもよいし、斜めに形成されていてもよい。また、中間部28の数も任意である。中間部28の配置に応じて収容領域21の大きさが変化し、中間部28の数に応じて収容領域21の数が変化する。
表シート13には、透明フィルムのほか、紙を用いてもよい。裏シート本体24には、バリア層を有する目止め紙やフィルムを用いてもよい。ただし、表シート13と裏シート本体24との両方に、透湿性の無い素材、例えば、両方にフィルムを用いる場合、粘着剤はホットメルト型を用いるか、溶媒を含む粘着剤を使用する場合は貼り合せる前に乾燥工程を経るのがよい。
【0067】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 被収容対象
2 箱(被添付対象)
10,210,310,410,510 収容袋
11 収容部
12 貼り付け部
13 表シート
14 収容部構成面部
15 貼り付け部構成面部
16 第一端部
17 第二端部
18 第三端部
19 接着層(接着部)
20 開口部
21 収容領域
22 粘着層
23 摘み代
24 裏シート本体
25 裏シート
26 剥離シート
27 離型層
28 中間部