【実施例】
【0525】
以下に実施例を記載するが、これらは上記の説明と共に本発明の一部の実施形態を非限定的な様式で例示するものである。
【0526】
実施例1
本発明の実施形態の一部に係る細胞透過基を含有する例示化合物の化学合成
一般的に、アミノグリコシド(AG)抗生物質は、生理学的なpHで電荷を有し、したがってこれらは、胃腸管を介した吸収が限定的である可能性があることから、典型的には注射で投与される。加えてAGは、真核細胞への限定的な透過性を示すため、細胞内取り込みの制約を克服するためにはより多くの投薬量でそれらを投与することが必要であり、その結果、副作用を引き起こし、翻訳療法における使用を限定的なものとする。本実施例に記載の化合物は、これらの問題を解決するために設計された。
【0527】
胃腸管吸収の問題を和らげるために、疑似二糖足場上でパロマミン由来のアミノグリコシドのN1位に、アルキル/アリール基を結合させた。例示化合物NB144、NB145、NB146およびNB147(本明細書に記載の表1を参照)を、それぞれN−1位のイソプロピル、ベンジル、プロピルおよびプロピル置換を示すように調製した。
【0528】
細胞内取り込みの制約を和らげるために、細胞透過性基を有する一連の化合物を、それらの細胞内取り込みが増加するように調製した。これらの化合物は、足場上の様々な位置に細胞透過性基、例えばグアニジン基など、を導入することにより調製した。
【0529】
以下は、上記の表1に示される本発明の一部の実施形態に係る例示化合物を調製するためのプロセスである。
【0530】
化合物NB144、NB145およびNB146の合成を、以下の一般的なスキーム2に示したように、化合物1から開始して2工程で達成した(これまでにBaasov et al., Bioorg. Med. Chem.,2010, 18, pp. 3735-3746で報告された通りに調製した)(試薬および条件:(i)RCHO、H
2O、1MのHCl、NaBCNH
3またはRCHO、MeOH、NaBH
4 0℃;(ii)PMe
3、NaOH、THF、室温)。
【0531】
【化17】
【0532】
第一アミンの脂肪族アルデヒドによるモノアルキル化を、シアノ水素化ホウ素ナトリウムを含む水中で実行し、一方でベンズアルデヒドの場合は、メタノール/NaBH
4を使用した。この工程の総収量は、35〜58%のモノアルキル化/ベンジル化生成物2a〜cであった(スキーム2)。次いでシュタウディンガー反応を実行して、最終的な化合物NB144、NB145およびNB146を68〜85%の優れた収量で得た。
【0533】
NB144の合成:
【化18】
【0534】
NB144を上記のスキーム2に従って、前駆化合物1から開始して調製した。化合物1(0.5グラム、1.2mmol)を溶解し、水(15mL)中で0℃で15分間撹拌し、塩酸の1M溶液を一滴ずつ添加して、反応混合物のpHを約2〜3に調整した。約2当量のイソブチルアルデヒド(0.2mL)を反応混合物に添加し、室温で15分間撹拌した。得られた溶液を0℃に冷却し、NaBCNH
3(30mg、1.5当量)を添加し、進行をTLCでモニターした。反応の1時間後、出発原料が消費されて望ましい生成物になるまで類似のプロセスを繰り返した。完了後、反応混合物を蒸発させ、カラムクロマトグラフィーに供し、モノアルキル化生成物である化合物2a(0.2グラム、35%)を得た。化合物2aをTHF(5mL)およびNaOH水溶液(1mM、5.0mL)の混合物中に溶解した。混合物を室温で10分間撹拌し、その後、PMe
3(THF中の1M溶液、2.0mL、2.0mmol)を添加した。TLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)10:15:6:15]により反応の進行をモニターしたところ、1時間後に完了が判明した。生成物をシリカゲルの短いカラムでのカラムクロマトグラフィーで精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(200mL)、CH
2Cl
2(200mL)、EtOAc(100mL)、およびMeOH(200mL)で洗浄した。次いで生成物をMeNH
2(EtOH中の33%溶液)およびMeOH(8:2)の混合物で溶出した。生成物を含有する分画を合わせて、乾燥するまで蒸発させた。残留物を、少量の水に再溶解し、再度蒸発させて(2〜3回繰り返す)、NB144の遊離アミンの形態を得た。上記の生成物をAmberlite CG50(NH
4+型)の短いカラムに通過させることにより、分析的に純粋な生成物を得た。カラムを最初にMeOH/H
2O(3:2)の混合物で洗浄し、次いで生成物をMeOH/H
2O/NH
4OH(8:1:1)の混合物で溶出して、表題の化合物NB144を得た(0.150グラム、85%)。貯蔵および生物学的試験のために、NB144をその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基を水中に溶解し、H
2SO
4(0.1N)でpHを約7.0に調整し、凍結乾燥した。
【0535】
1HNMR(500MHz,CD
3OD):「環I」:δ
H=1.21(d,3H,J=6.0Hz,CH
3)、2.70(dd,1H,J
1=3.4,J
2=10.0Hz,H−2’)、3.21(t,1H,J=10.0Hz,H−4’)、3.48(t,1H,J=9.0Hz,H−3’)、3.81(dd,1H,J
1=3.4,J
2=10.0Hz,H−5’)、4.09(m,1H,H−6’)、5.16(d,1H,J=2.5Hz,H−1’);「環II」:δ
H=1.11(m,1H,H−2
ax)、2.14(td,1H,J
1=4.5,J
2=12.5Hz,H−2
eq)、2.46(m,1H,H−1)、2.71(m,1H,H−3)、3.19(m,2H,H−4およびH−6)、3.44(t,1H,J=9.1Hz,H−5)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=0.96(t,3H,J=3.1Hz)、0.97(t,3H,J=3.2Hz)、1.79(m,1H)、2.32(m,1H)、2.56(m,1H)。
【0536】
13CNMR(125MHz,CD
3OD):δ
C=16.6、20.8、20.9、29.0、34.6、51.5、55.8、57.4、58.9、67.8、73.6、75.8、76.5(2C)、77.8、90.9、103.2(C−1’)。
【0537】
MALDI TOFMS:C
17H
36N
3O
7([M+H]
+)の計算値m/e:394.2;実測値m/e:394.1。
【0538】
NB145の合成:
【化19】
【0539】
NB145を上記スキーム2に従って前駆化合物1から開始して調製した。化合物1(0.5グラム、1.2mmol)およびベンズアルデヒド(0.3グラム、4mmol)を溶解し、メタノール(15mL)中で室温で15分間撹拌した。得られた溶液を0℃に冷却し、NaBH
4(100mg)を添加し、進行をTLCでモニターした。完了後、反応混合物を蒸発させ、カラムクロマトグラフィーに供して、モノベンジル化された化合物2bを0.3グラム、50%収量で得た。化合物2bをTHF(5mL)およびNaOH水溶液(1mM、5.0mL)の混合物中に溶解した。混合物を室温で10分間撹拌し、その後、PMe
3(THF中の1M溶液、2.0mL、2.0mmol)を添加した。TLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)10:15:6:15]により反応の進行をモニターしたところ、1時間後に完了が判明した。生成物をシリカゲルの短いカラムでのカラムクロマトグラフィーで精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(200mL)、CH
2Cl
2(200mL)、EtOAc(100mL)、およびMeOH(200mL)で洗浄した。次いで生成物をMeNH
2(EtOH中の33%溶液)およびMeOH(8:2)の混合物で溶出した。生成物を含有する分画を合わせて、乾燥するまで蒸発させた。残留物を、少量の水に再溶解し、再度蒸発させて(2〜3回繰り返す)、NB145の遊離アミンの形態を得た。上記の生成物をAmberlite CG50(NH
4+型)の短いカラムに通過させることにより、分析的に純粋な生成物を得た。カラムを最初にMeOH/H
2O(3:2)の混合物で洗浄し、次いで生成物をMeOH/H
2O/NH
4OH(8:1:1)の混合物で溶出して、NB145を得た(0.200グラム、75%収量)。貯蔵および生物学的試験のために、NB145をその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基を水中に溶解させ、H
2SO
4(0.1N)でpHを約7.0に調整し、凍結乾燥した。
【0540】
1HNMR(500MHz,CD
3OD):「環I」:δ
H=1.21(d,3H,J=6.0Hz,CH
3)、2.73(dd,1H,J
1=4.6,J
2=10.3Hz,H−2’)、3.23(t,1H,J=10.0Hz,H−4’)、3.49(t,1H,J=9.0Hz,H−3’)、3.82(dd,1H,J
1=3.4,J
2=10.0Hz,H−5’)、4.12(m,1H,H−6’)、5.18(d,1H,J=2.5Hz,H−1’);「環II」:δ
H=1.15(m,1H,H−2
ax)、2.23(td,1H,J
1=4.5,J
2=12.5Hz,H−2
eq)、2.56(m,1H,H−1)、2.70(m,1H,H−3)、3.22(t,1H,J=9.2Hz,H−6)、3.28(t,1H,J=9.0Hz,H−4)、3.43(t,1H,J=9.1Hz,H−5)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=3.65(d,1H,J=12.5Hz)、3.92(d,1H,J=12.5Hz)、7.28〜7.37(m,5H,Ar)。
【0541】
13CNMR(125MHz,CD
3OD):δ
C=16.4、34.2、51.1、51.6、57.2、57.8、67.6、73.2、75.7、76.3、76.4、77.7、90.2、102.9(C−1’)、128.3(Ar)、129.4(Ar)、129.6(Ar)、140.3(Ar)。
【0542】
MALDI TOFMS C
20H
34N
3O
7([M+H]
+)の計算値m/e:428.2;実測値m/e:428.1。
【0543】
NB146の合成:
【化20】
【0544】
NB146を上記スキーム2に従って化合物1から開始して調製した。化合物1(0.5グラム、1.2mmol)を溶解し、水(15mL)中で0℃で15分間撹拌し、塩酸の1M溶液を一滴ずつ添加して、反応混合物のpHを約2〜3に調整した。約2当量のプロピルアルデヒド(0.2mL)を反応混合物に添加し、室温で15分間撹拌した。得られた溶液を0℃に冷却し、NaBCNH
3(30mg、1.5当量)を添加し、進行をTLCでモニターした。反応の1時間後、出発原料が消費されて望ましい生成物になるまで類似のプロセスを繰り返した。完了後、反応混合物を蒸発させ、カラムクロマトグラフィーに供して、0.325g(58%)の化合物2cを得た。
【0545】
1HNMR(500MHz,CD
3OD):「環I」:δ
H=1.27(d,3H,J=6.0Hz,CH
3)、3.09(dd,1H,J
1=4.2,J
2=10.5Hz,H−2’)、3.39(dd,1H,J
1=8.7,J
2=10.0Hz,H−4’)、3.94(m,2H,H−3’およびH−5’)、4.04(m,1H,H−6’)、5.73(d,1H,J=3.5Hz,H−1’);「環II」:δ
H=1.26(m,1H,H−2
ax)、2.31(td,1H,J
1=4.5,J
2=12.5Hz,H−2
eq)、2.54(m,1H,H−1)、3.15(m,1H,H−3)、3.46〜3.54(m,3H,H−4,H−5およびH−6)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=0.98(t,3H,J=7.2Hz)、1.56(m,2H)、2.53(m,1H)、2.72(m,1H)。
【0546】
13CNMR(125MHz,CD
3OD):δ
C=11.9、18.1、23.6、32.6(C−2)、49.7、57.9、61.7、64.7、69.4、72.3、74.3、75.2、76.7、78.6、80.7、98.6(C−1’)。
【0547】
MALDI TOFMS C
16H
30N
7O
7([M+H]
+)の計算値m/e:432.2;実測値m/e:432.2。
【0548】
化合物2c(0.325グラム、0.75mmol)をTHF(5mL)およびNaOH水溶液(1mM、5.0mL)の混合物中に溶解した。混合物を室温で10分間撹拌し、その後、PMe
3(THF中の1M溶液、2.0mL、2.0mmol)を添加した。TLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)10:15:6:15]により反応の進行をモニターしたところ、1時間後に完了が判明した。生成物をシリカゲルの短いカラムでのカラムクロマトグラフィーで精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(200mL)、CH
2Cl
2(200mL)、EtOAc(100mL)、およびMeOH(200mL)で洗浄した。次いで生成物を80%MeOH中の20%MeNH
2(EtOH中の33%溶液)の混合物で溶出した。生成物を含有する分画を合わせて、乾燥するまで蒸発させた。残留物を、少量の水に再溶解し、再度蒸発させて(2〜3回繰り返す)、NB146の遊離アミンの形態を得た。上記の生成物をAmberlite CG50(NH
4+型)の短いカラムに通過させることにより、分析的に純粋な生成物を得た。カラムを最初にMeOH/H
2O(3:2)の混合物で洗浄し、次いで生成物をMeOH/H
2O/NH
4OH(8:1:1)の混合物で溶出して、NB146を得た(0.175グラム、68%収量)。貯蔵および生物学的試験のために、化合物をその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基を水中に溶解し、H
2SO
4(0.1N)でpHを約7.0に調整し、凍結乾燥した。
【0549】
1HNMR(500MHz,CD
3OD):「環I」:δ
H=1.21(d,3H,J=6.0Hz,CH
3)、2.71(dd,1H,J
1=4.2,J
2=10.3Hz,H−2’)、3.21(t,1H,J=10.0Hz,H−4’)、3.48(t,1H,J=9.6Hz,H−3’)、3.81(dd,1H,J
1=3.4,J
2=10.0Hz,H−5’)、4.09(m,1H,H−6’)、5.16(d,1H,J=2.5Hz,H−1’);「環II」:δ
H=1.10(m,1H,H−2
ax)、2.14(td,1H,J
1=4.5,J
2=12.5Hz,H−2
eq)、2.49(m,1H,H−1)、2.69(m,1H,H−3)、3.20(m,2H,H−4およびH−6)、3.44(t,1H,J=9.1Hz,H−5)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=0.97(t,3H,J=7.2Hz)、1.57(m,2H)、2.49(m,1H)、2.71(m,1H)。
【0550】
13CNMR(125MHz,CD
3OD):δ
C=11.9、16.6、23.7、34.6(C−2)、49.7、51.4、57.4、58.9、67.8、73.5、75.8、76.5、76.6、77.8、90.8、103.2(C−1’)。
【0551】
MALDI TOFMS C
16H
34N
3O
7([M+H]
+)の計算値m/e:380.2;実測値m/e:380.1。
【0552】
NB147の合成:
【化21】
【0553】
NB147を、下記のスキーム3(試薬および条件:a)5.5当量のAc
2O、Py、−20℃、24時間;b)BF
3・OEt
2、MS、CH
2Cl
2、−30℃、3時間;c)THF、0.5MのNaOH、60℃、24時間;d)PMe3、NaOH、THF、室温)に従って、化合物2c(NB146の前駆体、上記のスキーム2を参照)から開始して調製した。
【0554】
【化22】
【0555】
簡単に言えば、化合物2cを選択的にアセチル化して、必要なアクセプターAを得て、次いでこれを、公知技術のようにしてトリクロロアセトイミデートドナーBでグリコシル化して(Nudelman, I. et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 2006, 16, pp. 6310-6315)、対応する三糖Cを91%の単離した収量で得た。それに続く、全てのエステルおよびアミド保護を除去するための強塩基での処理(NaOH、60℃)、およびアジ化物をアミンに変換するためのシュタウディンガー反応を包含する2つの脱保護工程により、標的NB147を2工程で81%の収量で得た。最終産物は、全ての中間体も併せて、生成物の構造を割り当てるための1D−TOXYと連携させた
1H、1
3Cおよび2D−NMRを包含するあらゆる標準的な分析技術によって特徴付けられる。
【0556】
NB147の合成:
化合物2c(750mg、1.0当量)を無水ピリジン(8mL)中に溶解し、−20℃に冷却した。この温度で、無水酢酸(2.0mL、5.6当量)を一滴ずつ添加し、そのまま−20℃で反応を進行させた。TLCにより反応の進行をモニターしたところ、17時間後に完了が判明した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO
3の水溶液、HCl(2%)、NaHCO
3の飽和水溶液、およびブラインで抽出した。合わせた有機相を無水MgSO
4上で脱水し、濃縮した。未精製の生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物Aを得た(600mg、54%収量)。無水CH
2Cl
2(15mL)を、粉末化し、火炎乾燥した4Å分子篩(2.0グラム)に添加し、続いてアクセプターA(500mg、1.0当量)および公知のドナーB(2.5グラム、4.0当量)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、次いで−30℃に冷却した。この温度で、触媒となる量のBF
3・Et
2O(0.15ml)を添加し、混合物を−30℃で撹拌し、TLCにより反応の進行をモニターしたところ、60分後に完了が判明した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)に供して、表題の化合物C(715mg)を91%収量で得た。上記工程で得た化合物C(715mg)を最少量のTHF中に溶解し、NaOHの0.5M溶液で処理し、60℃で一晩還流した。その後、反応混合物を室温に冷却し、乾燥するまで蒸発させた。未精製の生成物を、DOWEX−H
+イオン交換カラムによって精製して、表題の化合物D(400mg)を95%収量で得た。
【0557】
1H NMR(500MHz,CD
3OD):「環I」:δ
H=1.25(d,3H,J=6.0Hz,CH
3)、3.12(dd,1H,J
1=3.4,J
2=10.0Hz,H−2’)、3.34(t,1H,J=9.0Hz,H−4’)、3.96(m,1H,H−3’およびH−5’)、4.04(m,1H,H−6’)、6.00(d,1H,J=3.2Hz,H−1’);「環II」:δ
H=1.20(m,1H,H−2ax)、2.27(td,1H,J
1=4.5,J
2=12.5Hz,H−2eq)、2.54(m,1H,H−1)、3.24(t,1H,J=9.0Hz,H−6)、3.50(m,1H,H−3)、3.64(t,1H,J=9.5Hz,H−5)、3.72(t,1H,J=9.0Hz,H−4);「環III」:δ
H=3.48〜3.59(m,2H,H−5”およびH−5”)、4.01(m,1H,H−4”)、4.05(m,1H,H−3”) 4.15(m,1H,H−2”)、5.36(s,1H,H−1”)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=0.98(t,3H,J=7.2Hz)、1.55(m,2H)、2.50(m,1H)、2.70(m,1H)。
【0558】
13C NMR(125MHz,CD
3OD):δ
C=11.9、17.9、23.8、32.7、49.7、54.4、58.0、62.3、64.9、69.3、72.5、72.6、74.4、75.1、76.3(2C)、76.9、82.4、86.2、97.3(C−1’)、110.7(C−1”)。
【0559】
MALDI TOFMS:C
21H
37N
10O
10([M+H]
+)の計算値m/e:589.2;実測値m/e:589.1。
【0560】
THF(3mL)およびNaOH水溶液(1mM、5mL)の混合物中に上記工程で得た化合物D(380mg、1.0当量)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、5mL、7.8当量)を添加した。反応の進行をTLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)、10:15:6:15]によりモニターしたところ、3時間後に完了が判明した。反応混合物を、シリカゲルの短いカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(100mL)、CH
2Cl
2(100mL)、EtOH(50mL)、およびMeOH(100mL)で洗浄した。次いで生成物を80%MeOH中の5%MeNH
2溶液(EtOH中の33%溶液)の混合物で溶出した。生成物を含有する分画を合わせて、真空中で蒸発させた。上記の生成物をAmberlite CG50(NH
4+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。最初に、カラムを水で洗浄し、次いで生成物を水中の10%NH
4OHの混合物で溶出して、化合物NB147を得た(230mg、67%収量)。貯蔵および生物学的試験のために、化合物NB147を、以下のようにしてその硫酸塩の形態に変換した。遊離塩基の形態を水中に溶解させ、pHをH
2SO
4(0.1N)で6.7に調整し、凍結乾燥して、NB147の硫酸塩を得た。
【0561】
1HNMR(500MHz,CD
3OD):「環I」:δ
H=1.22(d,3H,J=6.0Hz,CH
3)、2.61(dd,1H,J
1=3.4,J
2=9.0Hz,H−2’)、3.23(t,1H,J=10.0Hz,H−4’)、3.54(t,1H,J=9.6Hz,H−3’)、3.81(dd,1H,J
1=3.4,J
2=10.0Hz,H−5’)、4.12(m,1H,H−6’)、5.20(d,1H,J=3.5Hz,H−1’);「環II」:δ
H=1.12(m,1H,H−2ax)、2.10(td,1H,J
1=4.5,J
2=12.5Hz,H−2eq)、2.49(m,1H,H−1)、2.75(m,1H,H−3)、3.32(t,1H,J=9.0Hz,H−6)、3.38(t,1H,J=9.5Hz,H−4)、3.52(t,1H,J=9.0Hz,H−5);「環III」δ
H:2.80(dd,1H,J
1=7.0,J
2=13.5Hz,H−5”)、2.94(dd,1H,J
1=4.3,J
2=13.5Hz,H−5”)、3.86(m,1H,H−4”)、3.96(t,1H,J=5.4Hz,H−3”)、4.07(m,1H,H−2”)、5.26(d,1H,J=2.6Hz,H−1”)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=0.97(t,3H,J=7.2Hz)、1.53(m,2H)、2.49(m,1H)、2.71(m,1H)。
【0562】
13CNMR(125MHz,CD
3OD):δc=11.9、16.7、23.7、34.7(C−2)、45.2、49.7、52.5、57.9、58.6、67.9、72.5、73.6、75.3、76.3、76.4、76.7、84.9、85.6、87.1、102.0(C−1’)、110.3(C−1”)。
【0563】
MALDI TOFMS:C
21H
43N
4O
10([M+H]
+)の計算値m/e:511.2;実測値m/e:511.1。
【0564】
NB150(そのTFA酸付加塩として示したもの)の合成:
【化23】
【0565】
NB150を下記のスキーム4に従って化合物1から開始して調製した。簡単に言えば、保護したグアニジニル化試薬および塩基としてのEt
3Nによる遊離のN−1アミンのグアニジニル化により、所望の化合物3を得た。Boc脱保護をTFAにより行って、グアニジニウム部分に遊離アミンを有する化合物4を生産した。最終的に、シュタウディンガー反応を使用して、アジ化物の保護を除去し、結果として最終産物NB150を得た(スキーム4、試薬および条件:(a)Et
3N、H
2O/ジオキサン、81%(b)TFA、CH
2Cl
2、0℃→25℃(c)(i)PMe
3、THF、0.1MのNaOH、(ii)生成物をイオン交換カラムからMeOH中の2%TFAの混合物を用いて溶出し、2工程で83%の収量であった)。
【0566】
【化24】
【0567】
H
2O(1mL)中の化合物1(2.69グラム、1当量)の溶液に、1,4−ジオキサン(5mL)とN,N’−ジBoc−N”−トリフリルグアニジン(4.05グラム、1.5当量)とを、溶液が比較的透明なままになるように一部ずつ交互に添加した。5分後、NEt
3(3mL、3当量)を室温で添加した。24時間後、1,4−ジオキサンを蒸発させ、残った残留物およびH
2Oを、CHCl
3(3×10mL)で抽出し、H
2Oおよびブラインで洗浄し、MgSO
4上で脱水した。グアニジニル化した生成物から、シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl
3/MeOH)により化合物3(3.51グラム、81%)を単離した。
【0568】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ
H=5.37(d,1H,J=3.6Hz,H−1)、4.03(t,1H,J=9.7Hz,H−3)、4.04〜4.00(m,1H,H−6)、3.81(dd,1H,J=9.7,5.7Hz,H−5)、3.58(t,1H,J=9.3Hz,H−4)、3.37(dd,1H,J=10.5,4.2Hz,H−2)、1.31(d,3H,J=5.7Hz,CH3〜6);「環II」:δ
H=4.19〜4.10(m,1H,H−1)、3.67(t,1H,J=9.2Hz,H−5)、3.54〜3.47(m,1H,H−3)、3.41〜3.32(m,2H,H−4,H−6)、2.40(dt,1H,J=12.5,4.1Hz,H−2eq)、1.50(dd,1H,J=19.7,8.8Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=11.46(s,1H,NH)、8.54(d,1H,J=7.0Hz,NH)、1.49(s,9H,Boc)、1.48(s,9H,Boc)。
【0569】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ
C=162.7、157.2、153.2、98.7(C1’)、84.0(Boc)、82.2、80.3(Boc)、77.2(C5)、76.3、74.1(C4’)、73.6(C5’)、72.3(C3’)、70.3(C6’)、63.6、59.4(C3)、50.1(C1)、33.0(C2)、28.4(Boc)、28.2(Boc)、19.3(CH
3−6’)。
【0570】
MALDI TOFMS:C
24H
41N
9O
11([M+H]
+)の計算値m/e 632.6;実測値m/e 632.6。
【0571】
10℃のCH
2Cl
2(15mL)中の化合物3(498mg、1当量)の溶液に、TFA(6mL)を一滴ずつ添加し、添加後、反応混合物をそのまま室温にした。TLC(CH
2Cl
2/MeOH 8:2)により反応の進行をモニターしたところ、3時間で反応の完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、未精製の生成物4(686mg)を得た。未精製の生成物を、シュタウディンガー反応に供した。
【0572】
THF(3.0mL)およびNaOH水溶液(1mM、5.0mL)の混合物中に化合物4(686mg、1当量)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、0.55mL、8当量)を一滴ずつ添加し、混合物をさらに一晩撹拌した。反応の完了は、TLC(TFA/MeOH 1:49)により示された。上記の混合物をAmberlite CG50(NH4+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。カラムを、以下の溶媒:ヘキサン、THF、EtOAc、MeOHおよびCH
3CNで洗浄した。次いで生成物をTFA/MeOH(1:49)の混合物で溶出させて、NB150を得た。貯蔵および生物学的試験のために、NB150を水中に溶解させ、凍結乾燥して、NB150のTFA塩を得た(2工程で701mg、83%)。
【0573】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.41(d,1H,J=4.1Hz,H−1)、4.25(qd,1H,J=6.2,1.8Hz,H−6)、3.93(dd,1H,J=10.2,2.2Hz,H,5)、3.81(dd,1H,J=10.6,8.9Hz,H−4)、3.39〜3.27(m,2H)、1.22(d,3H,J=6.4Hz,CH
3−6);「環II」:δ
H=3.72(t,1H,J=9.6Hz,H−5)、3.62〜3.52(m,2H,H−1,H−6)、3.48〜3.35(m,2H,H−3,H−4)、2.30(dt,1H,J=12.4,4.1Hz,H−2eq)、1.71(dd,1H,J=24.9,12.3Hz,H−2ax)。
【0574】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ
C=159.2、100.1(C1’)、85.6(C5)、77.0(C5’)、76.5、76.3(C4)、72.2、71.8(C4’)、66.0(C6’)、56.4、52.9、51.0(C3)、32.1(C2)、15.7(CH
3−6’)。
【0575】
MALDI TOFMS:C
14H
29N
5O
7([M+H]
+)の計算値m/e 380.4;実測値m/e 380.8。
【0576】
NB151およびNB152を、2つの異なるアクセプター6および7と、後述のスキーム5に示したようにグアニジニウム基を含有するドナー5とのグリコシル化反応と、それに続く脱保護工程により調製した。
【0577】
【化25】
【0578】
スキーム5におけるアクセプター6および7の合成を、これまでに公開された手順に従って実行した(Nudelman, I. et al., Bioorg. Med. Chem., 2010, 18, pp. 3735-3746)。後述のスキーム6で例示されるように、公知のリボース誘導体A(これまでに、Nudelman, I. et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 2006, 16, pp. 6310-6315で報告されている)からドナー5の合成を行った。
【0579】
ワンポット反応で2つの化学的工程を使用することによって、すなわち、H
2、Pd/Cによりアジ化物をアミンに還元し、得られたアミンをグアニジニウム試薬および塩基としてのEt
3Nと反応させて、所望の化合物Bを得ることによって、化合物Aを化合物Bに変換した。次の2工程は、化合物Cを得るためのSTolのN−ブロモスクシンイミド(NBS)での脱保護、および最終的な活性ドナー5を得るためのトリクロロアセトイミデート基の置換であった(スキーム6、試薬および条件:(a)H
2、Pd/C、DIPEA、95%(b)NBS、アセトン/H
2O、−25℃、83%(c)CCl
3CN、K
2CO
3、0℃→25℃、50%のドナー5)。
【0580】
【化26】
【0581】
ドナー5を、EtOAc(15mL)中の化合物A(6.87グラム、1当量)の溶液を撹拌することにより調製し、N,N’−ジBoc−N”−トリフリルグアニジン(5.48グラム、1当量;Santana, A.G. et al., J. Org. Chem., 2010, 75(15), pp. 5371-5374に従う)、20モル%のPd/C(5%w/w)、およびジエチルイソプロピルアミン(DIPEA)(2.71グラム、1.5当量)を添加した。3回の真空/水素サイクルを実行し、混合物をH
2雰囲気(バルーン)下で一晩さらに撹拌した。反応の完了は、TLCにより判明した(EtOAc/ヘキサン 1:4)。次いで反応混合物をCelite(登録商標)パッドで濾過し、これを酢酸エチルで2回洗浄し、合わせた濾液を蒸発させた。残留物のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 15:85)により、必要なグアニジニル化化合物Bを得た(9.44グラム、95%収量)。
【0582】
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ
H=11.48(s,1H,NH)、8.73(t,1H,J=4.4Hz,NH)、7.91(dd,4H J=10.0,8.8Hz,STol)、7.51(t,4H,J=8.6Hz,Bz)、7.35(dd,4H,J=7.9Hz,Bz)、7.17(d,2H,J=7.8Hz,Bz)、5.65(t,1H,J=4.5Hz,H−2)、5.52(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、5.38(t,1H,J=5.4Hz,H−3)、4.48(dt,1H,J=7.3,5.3Hz,H−4)、3.90(ddd,1H,J=13.6,5.5,4.5Hz,H−5)、3.55〜3.44(m,1H,H−5’)、1.49(s,9H,Boc)、1.45(s,9H,Boc)。
【0583】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ
C=21.3(STol)、43.1(C−5)、72.9(C−3)、75.1(C−2)、79.4,80.2(C−4)、83.3,88.9(C−1)、127.7、128.5(2C)、129.2(2C)、129.9、130.1、133.5(2C)、134.7、139.1、153.1(Boc)、156.5(Boc)、163.5(Boc)、165.1(Bz)、165.3(Bz)。
【0584】
MALDI TOFMS:C
37H
43N
3O
9S([M+H]
+)の計算値m/e 706.8;実測値m/e 706.6。
【0585】
アセトン/H
2O(50:5mL)の混合物中に化合物B(3グラム、1当量)を撹拌した溶液を、−25℃に冷却した。10分間撹拌した後、NBS(3グラム、4当量)を一部ずつ添加した。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 1:4)によりモニターしたところ、反応が1.5時間で完了したことが判明した。この段階で反応物をEtOAcで希釈した(50mL)。希釈した溶液を、NaHCO
3(2×30mL)で抽出した。次いで有機相を飽和NaCl溶液で洗浄し、無水MgSO
4上で脱水した。乾燥するまで溶媒を蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 1:4)に供して、化合物Cを得た(13.3グラム、83%)。
【0586】
MALDI TOFMS:C
30H
37N
3O
10([M+H]
+)の計算値m/e 600.6;実測値m/e 600.9。
【0587】
アルゴン雰囲気下で蒸留したCH
2Cl
2(85mL)中に化合物C(6.66グラム、1当量)を撹拌した溶液を、0℃に冷却した。10分間撹拌した後、CCl
3CN(12.82グラム、8当量)を一滴ずつ添加した。次いでK
2CO
3(4.6グラム、3当量)および乾燥させたMgSO
4(8.5グラム)を添加した。0℃で30分間撹拌した後、混合物をそのまま室温に温め、一晩撹拌した。反応の完了は、TLCにより判明した(EtOAc/ヘキサン 1:4)。次いで反応混合物をCelite(登録商標)パッドで濾過し、これをEtOAcで2回洗浄し、合わせた濾液を蒸発させた。残留物のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 15:85+1mlのEt
3N)により、必要なドナー5を得た(4グラム、48%)。
【0588】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):δ
H=11.41(s,1H,NH)、8.67(s,1H,NH)、8.64(t,1H,J=5.4Hz,NH)、7.96(dd,2H,J=8.2,1.1Hz,Bz)、7.90(dd,2H,J=8.2,1.0Hz,Bz)、7.56(t,1H,J=7.5Hz,Bz)、7.51(t,1H,J=7.5Hz,Bz)、7.40(t,2H,J=7.9Hz,Bz)、7.33(t,2H,J=7.9Hz,Bz)、6.54(s,1H,H−1)、5.91(d,1H,J=4.8Hz,H−2)、5.68(dd,1H,J=7.0,4.9Hz,H−3)、4.71(td,1H,J=7.2,4.7Hz,H−4)、4.03(ddd,1H,J=14.0,6.3,4.9Hz,H−5)、3.79(ddd,1H,J=13.9,7.3,4.9Hz,H−5’)、1.43(s,9H,Boc)、1.41(s,9H,Boc)。
【0589】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ
C=28.1(Boc)、28.3(Boc)、43.5(C5)、72.6(C3)、74.9(C2)、80.9(C4)、102.7(C1)、128.5、128.6、129.9、130.0、133.5、133.7、153.0、156.6、160.6、163.5、165.0、165.4。
【0590】
MALDI TOFMS:C
32H
37Cl
3N
4O
10([M+H]
+)の計算値m/e 745.0;実測値m/e 745.5。
【0591】
NB151(そのTFA酸付加塩ととして示したもの)の合成:
【化27】
【0592】
NB151を、後述のスキーム7に示すようにアクセプター6およびドナー5から開始して調製した(試薬および条件:(a)BF
3・Et
2O、CH
2Cl
2、−30℃、54%(b)MeNH
2、52%(c)TFA、CH
2Cl
2、0℃→25℃(d)(i)PMe
3、THF、0.1MのNaOH、(ii)生成物をイオン交換カラムからMeOH中の2%TFAの混合物を用いて溶出し、2工程で85%であった)。
【0593】
【化28】
【0594】
無水CH
2Cl
2(19mL)を、粉末化し火炎乾燥した4Å分子篩(1.6グラム)に添加し、続いてアクセプター6(142mg、1当量)およびドナー5(546mg、3当量)を添加した。混合物を−50℃まで冷却し、BF
3・Et
2Oを一滴ずつ添加した。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 3:7)によりモニターしたところ、反応が30分間で完了したことが判明した。反応物をEtOAcで希釈し、Celite(登録商標)のパッドを通過させて濾過した。Celite(登録商標)をEtOAcで徹底的に洗浄した後、洗浄液を合わせ、乾燥するまで蒸発させた。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 3:7)によって精製して、化合物Aを得た(496mg、40%)。
【0595】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ
H=5.92(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、5.38(dd,1H,J=10.7,9.3Hz,H−3)、4.98(dd,1H,J=6.7,2.0Hz,H−6)、4.95(dd,1H,J=10.5,9.3Hz,H−4)、4.45(dd,1H,J=10.6,2.0Hz,H−5)、3.80(dd,1H,J=10.9,3.9Hz,H−2)、1.24(d,3H,J=6.7Hz,CH
3−6);「環II」:δ
H=5.02(t,1H,J=9.9Hz,H−6)、3.83(t,1H,J=9.4Hz,H−5)、3.74(t,1H,J=9.7Hz,H−4)、3.58〜3.46(m,2H,H−1,H−3)、2.38(dt,1H,J=13.2,4.7Hz,H−2eq)、1.48(dd,1H,J=26.5,12.9Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.62(d,1H,J=4.3Hz,H−1)、5.57(s,1H,H−3)、5.30(dd,1H,J=7.3,5.2Hz,H−2)、4.58(dt,1H,J=7.4,2.7Hz,H−4)、4.06(ddd,1H,J=14.5,6.0,3.9Hz,H−5)、3.59(ddd,1H,J=13.8,8.4,3.8Hz,H−5);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=11.53(s,1H,NH)、8.72(dd,1H,J=6.2,4.2Hz,NH)、7.92〜7.87(m,4H,Bz)、7.57〜7.49(m,2H,Bz)、7.39〜7.32(m,4H,Bz)、2.07(s,3H,Ac)、2.05(s,3H,Ac)、2.04(s,3H,Ac)、1.69(s,3H,Ac)、1.54(s,9H,Boc)、1.46(s,9H,Boc)。
【0596】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ
C=170.2(Ac)、170.2(Ac)、170.1(Ac)、169.9(Ac)、165.6(Bz)、165.2(Bz)、163.5、156.4、153.4、133.8(Bz)、133.6(Bz)、129.9(Bz)、129.8(Bz)、128.6(Bz)、128.5(Bz)、108.1(C3”)、96.5(C1’)、80.1(C5)、79.5(C4”)、77.5(C4)、74.7(C1”)、73.7(C6)、72.2(C2”)、71.1(C3’)、70.2(C5’)、69.2(C4’)、68.7(C6’)、61.6(C2’)、58.9、58.6、43.8(C5”)、32.4(C2)、28.3(Boc)、28.3(Boc)、21.3(Ac)、21.0(Ac)、20.9(Ac)、20.7(Ac)、13.7(CH
3−6’)。
【0597】
MALDI TOFMS:C
51H
64N
12O
20([M+H]
+)の計算値m/e 1166.1;実測値m/e 1166.1。
【0598】
化合物A(495mg)をMeNH
2の溶液(EtOH中の33%溶液、20mL)に室温で一晩溶解させた。反応の完了は、TLC(MeOH/EtOAc 1:4)により示された。その後、反応混合物を乾燥するまで蒸発させた。未精製の生成物を、カラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc 1:4)に供して、化合物Bを得た(175mg、52%)。
【0599】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.95(d,1H,J=3.0Hz,H−1)、4.03〜3.99(m,1H,H−5)、3.98〜3.90(m,2H,H−3,H−6)、3.38(t,1H,J=8.9Hz,H−4)、3.17(dd,1H,J=10.6,5.2Hz,H−2)、1.24(d,3H,J=4.5Hz,CH
3−6);「環II」:δ
H=3.69(t,1H,J=10.0Hz,H−4)、3.62(t,1H,J=9.6Hz,H−5)、3.54(ddd,1H,J=15.4,10.9,4.4Hz,H−1)、3.48〜3.40(m,1H,H−3)、3.37(t,J=9.9Hz,H−6)、2.21(dt,1H,J=11.7,4.0Hz,H−2eq)、1.32(dd,1H,J=26.2,13.1Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.35(s,1H,H−1)、4.21(d,1H,J=4.3Hz,H−2)、4.06〜3.99(m,1H,H−3)、3.85(dd,1H,J=14.2,1.1Hz,H−4)、3.43(dd,1H,J=13.9,1.3Hz,H−5);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=1.55(s,9H,Boc)、1.49(s,9H,Boc)。
【0600】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ
C=164.4、157.7、154.0、111.4(C1”)、97.6(C1’)、85.2(C5)、81.6、77.6、77.0(C4)、76.4(C2”)、75.0、74.4、73.0、72.4、69.7、64.6、62.1、61.5、45.0(C5”)、33.3(C2)、28.6(Boc)、28.4(Boc)、18.3(CH
3−6’)。
【0601】
MALDI TOFMS:C
29H
48N
12O
14([M+Na]
+)の計算値m/e 811.7;実測値m/e 811.8。
【0602】
−10℃のCH
2Cl
2(10mL)中の化合物B(175mg、1当量)の溶液に、TFA(3.2mL)を一滴ずつ添加し、添加後、反応混合物をそのまま室温にした。TLC(CH
2Cl
2/MeOH 8:2)により反応の進行をモニターしたところ、3時間で反応の完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、未精製の生成物C(185mg)を得た。未精製の生成物を、シュタウディンガー反応に供した。
【0603】
THF(3mL)およびNaOH水溶液(1mM、5.0mL)の混合物中に化合物C(185mg、1当量)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、3mL、7.8当量)を一滴ずつ添加し、混合物をさらに一晩撹拌した。反応の完了は、TLC(TFA/MeOH 1:49)により示された。上記の混合物をAmberlite CG50(NH4+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。カラムを、以下の溶媒:ヘキサン、THF、EtOAc、MeOHおよびCH3CNで洗浄した。次いで生成物をTFA/MeOH(1:49)の混合物で溶出し、NB151を得た。貯蔵および生物学的試験のために、NB151を水中に溶解し、凍結乾燥して、NB151のTFA塩を得た(2工程で574mg、85%)。
【0604】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.54(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、4.30〜4.20(m,1H,H−6)、3.90(dd,1H,J=9.6,1.9Hz,H−5)、3.83(t,1H,J=9.6Hz,H−3)、3.40〜3.29(m,2H,H−2,H−4)、1.20(d,3H,J=7.3Hz,CH
3−6);「環II」:δ
H=3.97(t,1H,J=9.8Hz,H−4)、3.82(t,1H,J=8.9Hz,H−5)、3.64(t,1H,J=9.7Hz,H−6)、3.51(ddd,1H,J=18.4,14.2,8.3Hz,H−1)、3.31〜3.21(m,1H,H−3)、2.48(dt,1H,J=12.6,3.9Hz,H−2eq)、1.85(dd,1H,J=25.1,12.3Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.31(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、4.09(t,1H,J=4.9Hz,H−2)、4.06〜3.97(m,2H,H−3,H−4)、3.56〜3.46(m,2H,H−5)。
【0605】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ
C=159.1、110.9(C1”)、98.5(C1’)、85.1、82.5、82.0(C4)、77.5(C5’)、75.6(C2”)、73.6(C6)、71.8、71.7、71.3、66.2(C6’)、55.8、50.9(C1)、50.9(C3)、44.5(C5”)、29.6(C2)、15.85(CH
3−C6’)。
【0606】
MALDI TOFMS:C
19H
38N
6O
10([M+H]
+)の計算値m/e 511.5;実測値m/e 511.9。
【0607】
NB152(そのTFA酸付加塩として示したもの)の合成:
【化29】
【0608】
NB152を、スキーム7に示すようにアクセプター7およびドナー5から開始して調製した(試薬および条件:(a)BF
3・Et
2O、CH
2Cl
2、−30℃、40%(b)MeNH
2、78%(c)TFA、CH
2Cl
2、0℃→25℃(d)(i)PMe
3、THF、0.1MのNaOH、(ii)イオン交換カラムからMeOH中の2%TFAの混合物を用いて生成物を溶出させ、2工程で88%であった)。
【0609】
【化30】
【0610】
粉末化し、火炎乾燥した4Å分子篩(5.85グラム)に、無水CH
2Cl
2(78mL)を添加し、続いてアクセプター7(755mg、1当量)およびドナー5(2.3グラム、3当量)を添加した。混合物を−50℃まで冷却し、BF
3・Et
2Oを一滴ずつ添加した。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 3:7)によりモニターしたところ、反応が10分間で完了したことが判明した。反応物をEtOAcで希釈し、Celite(登録商標)のパッドを通過させて濾過した。Celite(登録商標)をEtOAcで徹底的に洗浄した後、洗浄液を合わせ、乾燥するまで蒸発させた。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 3:7)によって精製して、化合物Aを得た(496mg、40%)。
【0611】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ
H=5.90(d,1H,J=3.9Hz,H−1)、5.39(t,J=10.4Hz,1H)、4.98(dd,1H,J=12.2,8.0Hz,H−4)、4.48(d,1H,J=10.6Hz,H−5)、3.79(dd,1H,J=10.7,3.9Hz,H−2)、1.24(d,3H,J=6.7Hz,CH
3−6);「環II」:δ
H=4.91(t,1H,J=10.1Hz,H−6)、4.03〜3.96(m,1H,H−1)、3.93(t,1H,J=9.2Hz,H−5)、3.71(t,1H,J=9.4Hz,H−4)、3.64〜3.54(m,1H,H−3)、2.54(dt,1H,J=12.6,4.1Hz,H−2eq)、1.35(dd,1H,J=24.8,12.3Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.69(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、5.61(s,1H,H−3)、5.37(dd,1H,J=7.0,5.4Hz,H−2)、4.57(dd,1H,J=8.3,4.8Hz,H−4)、4.11〜4.01(m,1H,H−5)、3.61〜3.50(m,1H,H−5);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=11.54(s,1H)、8.72(t,J=4.3Hz,1H)、7.99〜7.78(m,6H,Bz)、7.42〜7.30(m,4H,Bz)、5.18(dd,1H,J=6.7,5.0Hz)、3.54〜3.45(m,2H)、2.14〜2.02(m,1H)、1.57〜1.52(m,1H)、2.29(s,3H,Ac)、2.21(s,3H,Ac)、2.07(s,3H,Ac)、2.06(s,3H,Ac)、2.05(s,3H,Ac)、1.54(s,9H,Boc)、1.45(s,9H,Boc)。
【0612】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ
C=177.1、170.2(Ac)、170.1(Ac)、170.0(Ac)、169.9(Ac)、165.5(Bz)、165.1(Bz)、164.1、157.3、153.6、133.7(Bz)、129.7(Bz)、128.8(Bz)、108.1(C3”)、96.6(C1’)、80.5(C5)、78.9(C4”)、77.7(C4)、74.8(C1”)、73.3(C6)、72.2、71.5、70.9、70.4(C5’)、68.6(C4’)、61.6(C2’)、58.7(C3)、49.0(C1)、43.8(C5”)、32.9(C2)、28.3(Boc)、28.1(Boc)、21.0(Ac)、20.9(Ac)、20.5(Ac)、13.9(CH
3−6’)。
【0613】
MALDI TOFMS:C
57H
73N
13O
23([M+H]
+)の計算値m/e 1309.3;実測値m/e 1309.7。
【0614】
化合物A(50mg)をMeNH
2(EtOH中の33%溶液、2mL)の溶液に室温で一晩溶解した。反応の完了は、TLC(MeOH/EtOAc 1:4)により示された。反応の完了後、反応混合物を乾燥するまで蒸発させた。未精製の生成物を、カラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc 1:49)に供して、化合物Bを得た(27mg、78%)。
【0615】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.98(d,1H,J=2.8Hz,H−1)、4.08〜3.91(m,2H,H−5,H−6)、3.96(t,1H,J=9.5Hz,H−3)、3.36(t,1H,J=9.6Hz,H−4)、3.18(dd,1H,J=10.8,5.2Hz,H−2)、1.26(d,3H,J=3.9Hz,CH3〜6);「環II」:δ
H=3.63〜3.72(m,2H,H−1,H−4,H−5)、3.54〜3.58(m,1H,H−1)、3.34〜3.38(m,2H,H−3,H−6)、2.15(dt,1H,J=12.9,4.0Hz,H−2eq)、1.48(dd,1H,J=25.0,12.7Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.37(s,1H,H−1)、4.19(d,1H,J=4.0Hz,H−2)、4.01(s,1H,H−3)、3.88(d,1H,J=15.2Hz,H−4)、3.38(d,2H,J=14.4Hz,H−5);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=4.15(dd,1H,J=3.9,8.8Hz)、3.53〜3.44(m,2H)、2.13〜1.99(m,1H)、1.92〜1.82(m,1H)、1.54(s,9H,Boc)、1.47(s,9H,Boc)。
【0616】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ
C=177.4、164.5、157.7(Boc)、154.0(Boc)、111.4(C1”)、97.6(C1’)、86.1、81.6、80.5、77.1、76.5(C2”)、75.7(C5”)、75.1、74.5、73.2、72.3、70.2、69.4、64.6(C2’)、61.9(C1)、50.5、47.5、45.3、34.7、32.1(C2)、28.4(Boc)、26.3(Boc)、18.1(CH3〜6’)。
【0617】
MALDI TOFMS:C
33H
55N
13O
16([M+Na]
+)の計算値m/e 912.8;実測値m/e 912.7。
【0618】
−10℃のCH
2Cl
2(3.3mL)中の化合物B(109mg、1当量)の溶液に、TFA(1.3mL)を一滴ずつ添加し、添加後、反応混合物をそのまま室温にした。TLC(CH
2Cl
2/MeOH 8:2)により反応の進行をモニターしたところ、2時間で反応の完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、未精製の生成物C(169mg)を得た。未精製の生成物を、シュタウディンガー反応に供した。
【0619】
THF(3mL)およびNaOH水溶液(1mM、5.0mL)の混合物中に化合物C(169mg、1当量)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、2.74mL、7.8当量)を一滴ずつ添加し、混合物をさらに一晩撹拌した。反応の完了は、TLC(TFA/MeOH 1:49)により示された。上記の混合物をAmberlite CG50(NH4
+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。カラムを、以下の溶媒:ヘキサン、THF、EtOAc、MeOHおよびCH
3CNで洗浄した。次いで生成物をTFA/MeOH(1:49)の混合物で溶出して、NB152を得た。貯蔵および生物学的試験のために、NB152を水中に溶解し、凍結乾燥して、NB152のTFA塩を得た(2工程で350mg、88%)。
【0620】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.52(d,1H,J=3.9Hz,H−1)、4.22(d,1H,J=5.8Hz,H−6)、3.88(d,1H,J=9.1Hz,H−5)、3.81(t,1H,J=9.6Hz,H−4)、3.36〜3.28(m,2H,H−2,H−3)、1.19(d,3H,J=6.32Hz,CH
3−6);「環II」:δ
H=3.93〜3.83(m,2H,H−1,H−4)、3.75(t,1H,J=9.1Hz,H−5)、3.60(t,1H,J=9.7Hz,H−6)、3.45〜3.37(m,1H,H−3)、2.20(dt,1H,J=13.1,3.8Hz,H−2eq)、1.69(dd,1H,J=25.2,12.4Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.28(d,1H,J=3.5Hz,H−1)、4.07(t,1H,J=4.3Hz,H−2)、4.04〜3.96(m,2H,H−3,H−4)、3.49(t,2H,J=5.2Hz,H−5);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=4.21(dd,1H,J=4.5,8.9Hz)、3.14〜3.01(m,2H)、2.15〜2.03(m,1H)、2.03〜1.97(m,1H)。
【0621】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ
C=176.2、159.2、111.2(C1”)、98.5(C1’)、86.0(C5)、82.44、82.1、77.4、75.8(C2”)、74.7(C6)、71.8、71.8、71.4(C4’)、71.0(C6’)、66.2、55.9、51.4(C3)、49.8、44.5(C5”)、37.8、32.7、31.7(C2)、15.9(CH
3−6’)。
【0622】
MALDI TOFMS:C
23H
45N
7O
11([M+H]
+)の計算値m/e 612.6;実測値m/e 612.9。
【0623】
実施例2
実施例1の化合物の細胞に基づくアッセイにおけるリードスルー活性
【0624】
実験方法:
本発明の実施形態に係る試験化合物によるナンセンス変異の抑制(リードスルー活性)を、例えば米国特許第8,895,519号およびVecsler, M. et al.[PLoS ONE, 2011, 6(6) p. e20733]に記載のように、インビトロにおいて、選ばれた遺伝子中に変異を内包するレポータープラスミドを使用して試験した。
【0625】
簡単に言えば、HEK−293T細胞をプラスミドでトランスフェクトし、トランスフェクションの24時間後に細胞を溶解し、ホタルルシフェラーゼおよびウミシイタケルシフェラーゼの発現レベルについて試験した。野生型(WT)プラスミドはホタルルシフェラーゼおよびウミシイタケルシフェラーゼの両方を発現したが、変異プラスミドは、挿入した配列に見出される終止コドンのためにウミシイタケルシフェラーゼのみを発現した。試験化合物のリードスルー活性アッセイにおいて、トランスフェクションの6時間後に本化合物を細胞懸濁液に添加した。本化合物が未成熟ナンセンス/終止コドン変異の抑制を発揮した場合には、ホタルルシフェラーゼが発現され、数倍異なる発現が観察された。
【0626】
結果:
試験化合物が、ヒト細胞において疾患を引き起こすナンセンス変異の機能的な抑制を誘導できるかどうかを決定するために、レット症候群を引き起こす天然に存在する未成熟終止コドン変異を含有するcDNAからの、ホタルルシフェラーゼおよびウミシイタケルシフェラーゼの合成をアッセイした。全てのケースにおいて、変異は、フレーム内にアルギニン残基の代わりにオーカー(UGA)終止コドンを導入しており、R168X、R270XおよびR294X変異はそれぞれ、UGAG、UGAAおよびUGAUテトラヌクレオチド終結シグナルをもたらす。
【0627】
レット症候群変異のリードスルー活性を表1に示した化合物を使用して試験し、変異抑制を、ホタル/ウミシイタケ比の値に基づいて計算し、試験化合物(対照)なしで得られた同比で値を正規化した。結果をWTで観察された発現レベルと比較する。一般的に、ウミシイタケレポーター遺伝子は試験した遺伝子の上流に存在し、ホタルレポーター遺伝子は下流に存在するため、リードスルー活性は、下流発現の上流発現に対する比(ホタル/ウミシイタケ発現の比)を計算して、この比の、WT配列を使用した同測定値に対する割合(パーセント)、すなわちWTで観察された発現レベル比の正規化した比として記録することにより定量化することができる。代替として、ホタル/ウミシイタケ発現比は、対照実験(リードスルー誘導性化合物なし)で観察されたホタル/ウミシイタケ発現比に対して正規化してもよい。WTにおけるホタル/ウミシイタケ発現比は、実質的にリードスルー誘導性化合物の存在に非感受性であり、さらに対照実験も、何も存在しないために実質的にリードスルー誘導性化合物の存在に非感受性であることから、2つの正規化方法は、下記で示された結果からわかるように、類似の傾向を示すと考えられる。
【0628】
同じ化合物および対照を使用するが、ただしWT配列を使用して測定した、同じホタル/ウミシイタケ発現比は、リードスルー活性に関係のない、試験化合物の一般的な発現レベルに対する作用を意味し、それによって試験化合物が、典型的なアミノグリコシド抗生物質のようにタンパク質合成阻害活性を発揮するかどうかを示すと考えられる。WT測定はまた、実験誤差の指標でもある。
【0629】
したがって、本発明の一部の実施形態に係る所与のリードスルー誘導性化合物が、ある程度のリードスルー活性を発揮する場合、測定は、対照(リードスルー誘導性化合物なし)で観察されたホタル/ウミシイタケ発現比と比較して大きいホタル/ウミシイタケ発現比、および高い比例値(数百パーセントもの規模で)を示すと考えられる。リードスルー活性がない場合、不活性な化合物と対照の両方に対するホタル/ウミシイタケ発現比は、絶対的に小さく、比例的に類似し、約100%の値となることが予測される。
【0630】
図2A〜2Cは、未成熟終止コドン変異R168X(
図2A)、R270X(
図2B)およびR294X(
図2C)を引き起こすレット症候群のリードスルーレベルを示す比較棒グラフであり、これらは、表1に示した化合物を0.3mMおよび1mMの濃度で発現細胞と接触させた場合、および対照試料(化合物の添加なし)の場合に測定および計算した、ホタル/ウミシイタケ発現比とWTで観察された発現比との比較に基づくものである。
【0631】
図3A〜3Cは、未成熟終止コドン変異R168X(
図3A)、R270X(
図3B)およびR294X(
図3C)を引き起こすレット症候群のリードスルーレベルを示す比較棒グラフであり、これらは、表1に示した化合物を0.3mMおよび1mMの濃度で発現細胞と接触させた場合、および対照試料(化合物の添加なし)の場合に測定および計算した値を、対照試料について観察された値(100%)に対するホタル/ウミシイタケ発現比として提供し、WTで観察された発現比との比較に基づくものである。
【0632】
図2A〜2Cからわかるように、本発明の一部の実施形態に係る例示化合物は、3種全てのレット症候群変異モデルにおいて傑出した用量依存性のリードスルー活性を示した。化合物NB150およびNB151は、0.3および1mMの用量でアミノグリコシド抗生物質製剤G418(Geneticin)で示されたレベルに類似したリードスルー活性を示した。この結果は、G418の有意な細胞傷害性に関連する可能性があり、したがってこれは、全体的な限定されたリードスルーレベルに関連していた。
【0633】
図3A〜3Cからわかるように、対照(未処理細胞)と比較したリードスルー活性は、野生型細胞では影響を受けない(およそ100%)。しかしながら、3種全てのレット症候群変異モデルにおいて、リードスルー活性に対して異なる処理の有意な用量依存性の影響がある(>100%)。化合物NB150、NB151およびNB152は、0.3および1mMの用量でアミノグリコシド抗生物質製剤G418(Geneticin)で示されたレベルに類似したリードスルー活性を示した。この結果は、G418の有意な細胞傷害性に関連する可能性があり、したがってこれは、全体的な限定されたリードスルーレベルに関連していた。
【0634】
実施例3
実施例1の化合物の細胞非含有アッセイにおけるリードスルー活性
【0635】
実験方法:
プラスミドをインビトロで転写させ、ウサギ網状赤血球(TNTミックス)を使用して翻訳し、次いでホタルルシフェラーゼおよびウミシイタケルシフェラーゼの発現レベルについて試験した。WTプラスミドは、ホタルルシフェラーゼおよびウミシイタケルシフェラーゼの両方を発現したが、変異プラスミドは、挿入された配列に見出される終止コドンのためにウミシイタケルシフェラーゼのみを発現した。化合物をインビトロの転写/翻訳反応混合物に添加することによって、リードスルーアッセイを試験化合物および対照で実施した。化合物が未成熟ナンセンス/終止コドン変異の抑制を発揮した場合は、ホタルルシフェラーゼが発現され、その発現において数倍異なる発現が観察された。
【0636】
結果:
嚢胞性線維症(CF)変異G542Xのリードスルー活性を表1に示した化合物を使用して試験し、変異抑制を、ホタル/ウミシイタケ発現比の値に基づいて計算し、WTおよび対照試料(試験化合物なし)の発現レベルに対して正規化した。
【0637】
図4A〜4Fは、本発明の実施形態に係る3つの例示化合物であるNB144、NB145およびNB146について、0〜50μMの濃度範囲内で実施した、嚢胞性線維症のG542Xナンセンス変異抑制の、用量応答性細胞非含有アッセイの結果を示す図である。
図4Aは、WT配列の下流に見出されるホタルルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図4Bは、G542X変異配列の下流に見出されるホタルルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図4Cは、WT配列の上流に見出されるウミシイタケルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図4Dは、G542X変異配列の上流に見出されるウミシイタケルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図4Eは、WT配列で測定したホタル/ウミシイタケ発現比を示し、
図4Fは、G542X変異配列で測定したホタル/ウミシイタケ発現比を示す。
【0638】
図4A〜4Fからわかるように、WT配列の上流または下流の発現レベルは、試験化合物の濃度に対して極めて非感受性であり、試験化合物が高濃度のとき、発現レベルの減少は相対的に小さく、これはおそらく残留したそれらのタンパク質合成阻害作用のためである(
図4A、4Cおよび4Eを参照)。それとは際立って対照的に、変異配列の下流の発現レベルは強い用量依存性の応答を示す。これは、変異配列の上流では見られず(
図4Bおよび4Dを参照)、それゆえに上流の発現レベルに対する下流の発現レベルの比率(ホタル/ウミシイタケ発現比)も強い用量依存性の応答を示し、これは、試験化合物の変異抑制活性の指標である(
図4F)。
【0639】
図5A〜5Bは、本発明の実施形態に係る3つの例示化合物であるNB144、NB145およびNB146について、0〜50μMの濃度範囲内で実施した、嚢胞性線維症のG542Xナンセンス変異抑制の、用量応答性細胞非含有アッセイの結果を示す図である。
図5Aは、対照実験(化合物の添加なし)で得られた発現レベルに対する割合としての、変異配列の下流に見出されるホタルルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図5Bは、対照実験における発現レベルに対する割合としての、変異配列の下流および上流におけるホタル/ウミシイタケ発現比を示す。
【0640】
図5A〜5Bからわかるように、本発明の実施形態に係る3つの例示化合物の変異抑制活性は、明らかに3種全ての化合物について用量依存性であり、特にNB146は、より高いタンパク質合成阻害作用(
図4A、4Cおよび4Eを参照)を示し、この作用はホタルルシフェラーゼ遺伝子について顕著だった。
【0641】
図6A〜6Fは、本発明の実施形態に係る3つの例示化合物であるNB150、NB151およびNB152について、0〜50μMの濃度範囲内で実施した、嚢胞性線維症のG542Xナンセンス変異抑制の、用量応答性細胞非含有アッセイの結果を示す図であり、
図6Aは、WT配列の下流に見出されるホタルルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図6Bは、G542X変異配列の下流に見出されるホタルルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図6Cは、WT配列の上流に見出されるウミシイタケルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図6Dは、G542X変異配列の上流に見出されるウミシイタケルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図6Eは、WT配列で測定したホタル/ウミシイタケ発現比を示し、
図6Fは、G542X変異配列で測定したホタル/ウミシイタケ発現比を示す。
【0642】
図7A〜7Bは、本発明の実施形態に係る3つの例示化合物であるNB150、NB151およびNB152について、0〜50μMの濃度範囲で実施した、嚢胞性線維症のG542Xナンセンス変異抑制用量応答性細胞非含有アッセイの結果を示す図であり、
図7Aは、対照実験(化合物の添加なし)で示された発現レベルに対する割合としての、変異配列の下流に見出されるホタルルシフェラーゼの発現レベルを示し、
図7Bは、対照実験における発現レベルに対する割合としての、変異配列の下流および上流におけるホタル/ウミシイタケ発現比を示す。
【0643】
図6A〜6Fおよび
図7A〜7Bからわかるように、化合物NB150、NB151およびNB152もまた、
図4A〜4Fおよび
図5A〜5Bにおいて例示化合物NB144、NB145およびNB146に関して観察されたのと実質的に同じ変異抑制活性、すなわち傑出した用量依存性のリードスルー活性を示した。これは、NB152について、特にウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子に関して見られたように、タンパク質合成阻害とある程度相関している。
【0644】
図8A〜8Cは、本発明の実施形態に係る6つの例示化合物であるNB144、NB145、NB146、NB150、NB151およびNB152について、5μMの濃度で実施した、レット症候群のR168X(
図8A)、R270X(
図8B)およびR294X(
図8C)ナンセンス変異抑制の細胞非含有アッセイの結果を示す。ここで示した通り、対照(未処理の細胞抽出物)と比較した場合、野生型細胞抽出物は影響を受けないが(およそ100%)、3種全てのレット症候群変異モデルにおいて、リードスルー活性に対して種々の処理が有意な影響(>>>100%)を与えた。
【0645】
図8A〜8Cからわかるように、試験化合物のリードスルー活性は、タンパク質合成阻害作用よりも顕著且つ実質的であることから、試験された例示化合物の、相対的に低い阻害性副作用と、ナンセンス変異を抑制することにおける有効性が実証された。N1置換誘導体のなかでも、NB146が、NB144およびNB145と比較してより優れた活性を示し、グアニジン誘導体のなかでも、疑似三糖NB152が、NB150およびNB151と比較してより高い活性を示した。これらのデータから、N1位に疎水性部分を包含することは、アミノグリコシドの生物学的作用に顕著な作用を有することが示唆される。
【0646】
実施例4
本発明の一部の実施形態に係る例示的なジオール含有アミノグリコシドの化学合成
【0647】
一般的な技術:
NMRスペクトル(1H、13C、DEPT、2D−COSY、1D TOCSY、HMQC、HMBCなど)を、Bruker Avance(商標)500分光計で慣例的に記録した。報告された化学シフト(ppmで)は、溶媒としてCDCl
3を含む内部Me
4Si(δ=0.0)、および溶媒としてMeOD(δ=3.35)に対するものである。
13C NMRスペクトルを、Bruker Avance(商標)500分光計において125.8MHzで記録し、化学シフトを、CDCl
3の溶媒シグナル(δ=77.00)、またはMeODの溶媒シグナル(δ=49.0)に対して報告した(ppmで)。
【0648】
エレクトロスプレーイオン化(ESI)下でのBruker Daltonix Apex 3質量分析計、またはTSQ−70B質量分析計(Finnigan Mat)のいずれかで質量スペクトル分析を達成した。
【0649】
シリカゲル60F254(0.25mm、Merck)でのTLCにより反応をモニターし、10%H
2SO
4(800mL)中に(NH
4)Mo
7O
24・4H
2O(120グラム)および(NH
4)
2Ce(NO
3)
6(5グラム)を含有する黄色の溶液を注入することによりスポットを可視化した。
【0650】
フラッシュカラムクロマトグラフィーをシリカゲル60(70〜230メッシュ)で実行した。
【0651】
全ての反応を、別段の指定がない限り、アルゴン雰囲気下で無水溶媒を用いて行った。
【0652】
G418(geneticin)およびゲンタマイシンをSigmaから購入した。全ての他の化学物質および生化学的物質を、別段の指定がない限り、商業的な供給源から得た。
【0653】
以下の表3に示した化合物NB153、NB155、NB156およびNB157は、上述した通り、さらに後述の詳細の通りに実質的に調製した。
【0654】
全ての構造を、質量分析と共に、1D TOCSY、2D COSY、2D
1H−
13C HMQCおよびHMBCなどの様々な1Dおよび2DのNMR技術の組合せにより確認した。
【0655】
【表3a】
【0656】
【表3b】
【0657】
疑似二糖NB153およびNB155の合成:
NB153およびNB155疑似二糖は、6’,7’−ジオールのC6’位における2つのジアステレオマーであり、それぞれ6’−(R)配置および6’−(S)配置を示す。
【0658】
化合物NB153およびNB155の合成は、以下のスキーム8に示した。
【化31】
【0659】
試薬および条件:(i)(a)TIPSCl、DMF、4−DMAP、0〜25℃、83%;(b)PMBCl、NaH、DMF、0〜25℃、84%;(ii)(a)TBAF、THF、0〜25℃、88%;(b)IBX、EtOAc、80℃、85%;(c)CH
3P(Ph)
3I、n−BuLi、THF、0〜25℃、56%;(iii)K
2OsO
4・2H
2O、NMO、アセトン/H
2O/t−BuOH、93%(3:1の比率);(iv)(a)DDQ、CH
2Cl
2/H
2O;(b)Ac
2O、Py、0〜25℃、2工程で91%;(c)NaOMe、MeOH、60%;(v)PMe
3、THF、NaOH(0.1M)、73%[NB153];78%[NB155]。
【0660】
簡単に言えば、ペルアジド誘導体18をTIPSClで選択的に保護し、残存するヒドロキシルをpメトキシベンジル(PMB)基で保護して、19を得た。TBAFによるシリル基の選択的な脱保護に続いて、2−ヨードキシ安息香酸(IBX)による酸化およびウィッティヒ反応を行い、末端のアルケン20を得た。アルケン20をジヒドロキシ化して、6−ジアステレオマーの分離不可能な混合物としてジオール21を提供した。21のDDQによる処理に続いて、アセチル化(Ac
2O)および脱アセチル化(NaOMe)工程を行い、6’−ジアステレオマーの混合物(約3:1の比率)を得て、これをカラムクロマトグラフィーによりうまく分離して、主要なジアステレオマー22および副ジアステレオマー23を得た。6’位における絶対配置を、以下で詳述するように
1H−NMRの磁気異方性を使用することによって割り当て、それによりそれぞれ主および副ジアステレオマーの6−(R)−および6−(S)−配置を確立した。2つのジアステレオマー22および23を別々にシュタウディンガー反応に供して、それぞれ疑似二糖NB153およびNB155を生産した。
【0661】
(2R,3S,4R,5R,6S)−5−アジド−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ジヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)−2−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール(化合物18)の合成:化合物18をこれまでに公開された手順[Nyffeler et al. J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 10773-10778]に従って調製した。簡単に言えば、パロマミン(1.0グラム、3.0mmol)、NaHCO
3(3.1グラム、36.9mmol)および硫酸銅(II)(6mg、0.24mmol)を水(5.0mL)中に溶解した。Tf
2O(4.6mL、27.6mmol)およびNaN
3(3.6グラム、55.7mmol)から調製されたトリフリン酸アジドストック溶液を添加し、続いてメタノール(40mL)を添加して、均一な溶液を得た。反応混合物(青色)を室温で激しく撹拌し、反応の完了を青色から緑色への変化によりモニターした。48時間撹拌した後、TLC(EtOAc/MeOH 95:5)分析により反応の完了が判明した。乾燥するまで溶媒を蒸発させ、残留物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc100%)に供することによって、化合物18を得た(650mg、52%収量)。
【0662】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ=H 5.69(d,1H,J=3.7Hz,H−1)、3.99(ddd,1H,J=9.9,4.1,2.6Hz,H−5)、3.94(dd,1H,J=10.2,9.1Hz,H−3)、3.84(dd,1H,J=11.9,2.3Hz,H−6)、3.78(dd,1H,J=11.8,4.4Hz,H−6)、3.46(dd,1H,J=9.7,9.3Hz,H−4)、3.13(dd,1H,J=10.5,3.7Hz,H−2);「環II」:δH 3.80(t,1H,J=8.8Hz,H−5)、3.77〜3.67(m,3H,H−1,H−3,H−4)、3.56(t,1H,J=9.6Hz,H−6)、2.59〜2.48(m,1H)、1.68(dd,1H,J=26.3,12.7Hz,H−2)。
【0663】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ=C 99.3(C1’)、80.7、77.8(C5)、77.7(C6)、73.9(C5’)、72.4(C3’)、71.6、64.8(C2’)、62.1(C6’)、61.6、60.9、33.1(C2)。
【0664】
MALDI TOFMS:C
12H
19N
9O
7([M+K]+)の計算値m/e 440.3;実測値m/e 440.2。
【0665】
(((2R,3S,4R,5R,6S)−5−アジド−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)−3,4−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メトキシ)トリイソプロピルシラン(化合物19)の合成:化合物18(11.6グラム、28.9mmol)を無水DMF(80mL)中に溶解し、0℃に冷却した。トリイソプロピルシリルクロリド(TIPSCl、8mL、37.3mmol)を一滴ずつ添加し、続いて4−DMAP(10.6グラム、86.7mmol)を添加した。反応混合物を撹拌しながらそのまま室温にし、TLC(EtOAc/ヘキサン 7:3)により反応の進行をモニターしたところ、5時間後に完了が判明した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)およびH
2O(20mL)で希釈し、2つに相分離した。水相を酢酸エチルで徹底的に洗浄した(4×30mL)。合わせた有機相を、飽和NaCl溶液で洗浄し、無水MgSO
4上で脱水した。乾燥するまで溶媒を蒸発させ、残留物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 25:75)に供して、対応するシリルエーテル(18a)を得た(13.3グラム、83%)。
【0666】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.14(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、4.09〜4.02(m,2H,H−3,H−6)、3.98(td,1H,J1=8.0,J2=4.5Hz,H−5)、3.82(dd,1H,J1=9.5,J2=8.0Hz,H−6)、3.66(t,1H,J=9.0Hz,H−4)、3.48(dd,1H,J1=10.5,J2=4.0Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.52(t,1H,J=8.0Hz,H−5)、3.47〜3.37(m,2H,H−1,H−6)、3.34〜3.22(m,2H,H−3,H−4)、2.29(dt,1H,J1=12.0,J2=4.0Hz,H−2eq)、1.47(ddd,1H,J1=J2=J3=12.0Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 1.16〜1.09(m,3H,TIPS)、1.07(s,12H,TIPS)、1.06(s,6H,TIPS)。
【0667】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 99.3(C1’)、83.4(C4)、76.1(C5)、75.5(C6)、75.1(C4’)、72.6(C3’)、69.6(C5’)、66.0(C6’)、63.5(C2’)、59.8(C1)、58.9(C3)、32.1(C2)、17.9(2C,TIPS)、11.8(TIPS)。
【0668】
MALDI TOFMS:C
21H
39N
9O
7Si([M+Na]+)の計算値m/e 580.6;実測値m/e 580.3。
【0669】
DMF(200mL)中に上記のシリルエーテル(9.82グラム、17.6mmol)および水素化ナトリウム(3.38グラム、140mmol)を撹拌した溶液に、0℃でp−メトキシベンジルクロリド(14.3mL、105.3mmol)を添加した。TLC(EtOAc/ヘキサン 3:7)により反応の進行をモニターした。8時間後、反応が完了し、氷を少量ずつ添加して、反応をクエンチした。混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(2×50mL)で洗浄した。合わせた水層をジエチルエーテル(2×50mL)で抽出し、合わせた有機相を無水MgSO
4上で脱水し、乾燥するまで蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製し(EtOAc/ヘキサン 8:92)、それによって化合物19を得た(15.28グラム、84%)。
【0670】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.45(d,1H,J=3.5Hz,H−1)、3.94(m,2H,H−3,H−5)、3.88〜3.78(m,2H,H−6)、3.59(t,1H,J=9.5Hz,H−4)、3.17(dd,1H,J1=10.5,J2=3.5Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.56〜3.42(m,2H,H−4,H−5)、3.41〜3.32(m,1H,H−1)、3.32〜3.20(m,2H,H−3,H−6)、2.17(dt,1H,J1=12.5,J2=4.0Hz,H−2eq)、1.34(ddd,1H,J1=J2=J3=12.5Hz,H−2ax); スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.21(d,2H,J=8.0Hz,PMB)、7.17(d,6H,J=8.0Hz,PMB)、6.85〜6.72(m,8H,PMB)、4.86(d,1H,J=10.0Hz,PMB)、4.80〜4.65(m,6H,PMB)、4.61(d,1H,J=10.0Hz,PMB)、3.74〜3.68(m,12H,PMB)、1.04〜0.94(m,21H,TIPS)。
【0671】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 159.5(PMB)、159.4(PMB)、159.3(PMB)、159.2(PMB)、130.7(PMB)、130.3(PMB)、130.2(PMB)、129.9(PMB)、129.8(PMB)、129.7(PMB)、129.3(PMB)、128.7(PMB)、113.9(2C,PMB)、97.5(C1’)、84.5、84.4、79.8、77.9(C4’)、76.9、75.6(PMB)、75.2(PMB)、74.9(PMB)、74.5(PMB)、72.9、63.5(C2’)、62.3(C6’)、60.3(C1)、59.5、55.3(4C,PMB)、32.4(C2)、18.1(2C,TIPS)、12.1(TIPS)。
【0672】
MALDI TOFMS:C
53H
71N
9O
11Si([M+Na]+)の計算値m/e 1061.2;実測値m/e 1061.6。
【0673】
(2R,3R,4R,5R,6R)−3−アジド−2−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)−4,5−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)−6−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン(化合物20)の合成:0℃でTHF(230mL)中に化合物19(19.82グラム、19mmol)を撹拌した溶液に、TBAF(11.05mL、38.1mmol)を添加し、TLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)により反応の進行をモニターした。19時間後、乾燥するまで溶媒を蒸発させ、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 3:7)に供することによって、対応する6’−アルコールを得た(14.74グラム、88%)。
【0674】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.51(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、3.98(dt,1H,J1=8.0,J2=2.0Hz,H−5)、3.92(t,1H,J=10.0Hz,H−3)、3.70(dd,1H,J1=12.0,J2=2.0Hz,H−6)、3.64(dd,1H,J1=12.0,J2=2.0Hz,H−6)、3.49(dd,1H,J1=10.0,J2=8.0Hz,H−4)、3.17(dd,1H,J1=10.0,J2=4.0Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.53〜3.44(m,2H,H−4,H−5)、3.38(ddd,1H,J1=12.5,J2=10.0,J3=4.5Hz,H−1)、3.34〜3.24(m,2H,H−3,H−6)、2.20(dt,1H,J1=12.5,J2=4.5Hz,H−2eq)、1.36(ddd,1H,J1=J2=J3=12.5Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.23(d,2H,J=8.0Hz,PMB)、7.20〜7.14(m,6H,PMB)、6.83〜6.75(m,8H,PMB)、4.89(d,1H,J=10.0Hz,PMB)、4.80〜4.68(m,6H,PMB)、4.55(d,1H,J=10.0Hz,PMB)、3.73〜3.7(m,12H,PMB)。
【0675】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 159.5(PMB)、159.4(2C,PMB)、159.2(PMB)、130.2(PMB)、130.1(2C,PMB)、129.9(PMB)、129.8(PMB)、129.6(2C,PMB)、128.8(PMB)、114.0(2C,PMB)、113.9(2C,PMB)、97.6(C1’)、84.4,84.3,79.8(C3’)、77.4,75.6(PMB)、75.2(PMB)、75.1(PMB)、74.6(PMB)、72.0(C5’)、63.3(C2’)、61.4(C6’)、60.3(C1)、59.5,55.3(3C,PMB)、32.4(C2)。
【0676】
MALDI TOFMS:C44H
51N
9O
11([M+Na]+)の計算値m/e 903.3;実測値m/e 903.9。
【0677】
上記反応から得た6’−アルコール(100mg、0.11mmol)を含む酢酸エチル(5mL)の溶液に、IBX(95mg、0.33mmol)を一部ずつ添加した。得られた懸濁液を80℃で加熱し、激しく撹拌した。反応の完了(3.5時間)がTLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)により判明した後、反応物を室温に冷却し、Celite(登録商標)を通過させて濾過した。Celite(登録商標)を酢酸エチル(2×50mL)で徹底的に洗浄し、合わせた有機相を減圧下で蒸発させた。未精製の生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 35:65)に供し、それによって6’−アルデヒドを得た(85mg、85%)。
【0678】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 9.53(s,1H,H−6)、5.56(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、4.60(d,1H,J=10.0Hz,H−4)、3.98(dd,1H,J1=J2=10.0Hz,H−3)、3.52〜3.45(m,1H,H−5)、3.17(dd,1H,J1=10.0,J2=4.0Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.53〜3.43(m,2H,H−4,H−5)、3.37(ddd,1H,J1=12.0,J2=10.0,J3=4.0Hz,H−1)、3.33〜3.24(m,2H,H−3,H−6)、2.20(dt,1H,J1=12.5,J2=4.0Hz,H−2eq)、1.35(ddd,1H,J1=J2=J3=12.5Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.23(d,2H,J=8.0Hz,PMB)、7.19〜7.10(m,6H,PMB)、6.83〜6.72(m,8H,PMB)、4.89(d,1H,J=10.0Hz,PMB)、4.80〜4.64(m,6H,PMB)、4.51(d,1H,J=10.0Hz,PMB)、3.73(s,3H,PMB)、3.71(s,6H,PMB)、3.70(s,3H,PMB)。
【0679】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 197.3(CHO)、159.7(PMB)、159.6(2C,PMB)、159.2(PMB)、130.2(PMB)、130.0(PMB)、129.9(2C,PMB)、129.7(PMB)、129.6(PMB)、129.3(PMB)、128.6(PMB)、114.1(PMB)、114.0(3C,PMB)、97.5(C1’)、84.3,84.2,79.8(C3’)、78.0,77.6,75.6(PMB)、75.5(PMB)、75.2(C4’)、75.1(PMB)、74.8(PMB)、62.8(C2’)、60.2(C1)、59.1,55.4(PMB)、55.3(PMB)、32.21(C2)。
【0680】
MALDI TOFMS:C44H49N9O11([M+Na]+)の計算値m/e 902.3;実測値m/e 902.3。
【0681】
メチルトリフェニルホスホニウムヨージド(70mg、0.19mmol)を含む0℃の無水THFである冷却した懸濁液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、136μL)を一滴ずつ添加し、得られた黄色の溶液を0℃でさらに30分間撹拌した。その後、前の工程で得た6’−アルデヒド(61mg、0.069mmol)を含む無水THF(0.3mL)を0℃でさらに添加し、反応液を室温で追加の1.5時間にわたりそのまま撹拌した。反応の完了がTLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)により示された後、反応を飽和NH
4Cl溶液でクエンチした。相分離し、水相を、エーテル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相を、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、乾燥するまで蒸発させた。未精製の生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 2.5:7.5)によって精製して、化合物20を得た(27mg、56%)。
【0682】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.83〜5.74(m,1H,H−6)、5.47(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、5.37(d,1H,J=16.5Hz,H−7trans)、5.21(d,1H,J=9.5Hz,H−7cis)、4.49(dd,1H,J1=9.5,J2=7.5Hz,H−5)、3.90(t,1H,J=9.5Hz,H−3)、3.25〜3.14(m,2H,H−2,H−4);「環II」:δ=H 3.54〜3.44(m,2H,H−4,H−5)、3.38(ddd,1H,J1=12.0,J2=9.5,J3=4.0Hz,H−1)、3.34〜3.25(m,2H,H−3,H−6)、2.21(dt,1H,J1=12.5,J2=4.0Hz,H−2eq)、1.38(ddd,1H,J1=J2=J3=12.5Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.25〜7.09(m,8H,PMB)、6.84〜6.73(m,8H,PMB)、4.88(d,1H,J=10.0Hz,PMB)、4.77(dd,2H,J=10.0,2.5Hz,PMB)、4.74〜4.66(m,3H,PMB)、4.59(d,1H,J=10.5Hz,PMB)、4.52(d,1H,J=10.5Hz,PMB)、3.73(s,3H,PMB)、3.72(s,6H,PMB)、3.71(s,3H,PMB)。
【0683】
13C NMR(125MHz,CDCl3):δ=C 159.5(PMB)、159.4(2C,PMB)、159.2(PMB)、134.9(C6’)、130.3(PMB)、130.2(2C,PMB)、129.9(2C,PMB)、129.6(2C,PMB)、128.7(PMB)、118.8(C7’)、114.0(PMB)、113.9(2C,PMB)、97.6(C1’)、84.4、84.3、82.4(C4’)、79.4(C3’)、77.6、75.6(PMB)、75.3(PMB)、75.0(PMB)、74.6(PMB)、72.7(C5’)、63.4(C2’)、60.3(C1)、59.3、55.4(PMB)、55.3(PMB)、32.3(C2)。
【0684】
MALDI TOFMS:C45H51N9O10([M+Na]+)の計算値m/e 900.9;実測値m/e 900.5。
【0685】
1−((2R,3S,4R,5R,6S)−5−アジド−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)−3,4−ビス((4−メトキシベンジル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)エタン−1,2−ジオール(化合物21)の合成:アセトン(5mL)中に化合物20(383mg、0.436mmol)を撹拌した溶液に、水(1.5mL)およびt−BuOH(5mL)、K
2OsO
4・2H2O(16mg、0.043mmol)およびNMO(181μL)を逐次的に添加した。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)によりモニターしたところ、24時間後に完了が判明した。次いで乾燥するまで溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc中に溶解し、それにNa
2S
2O
3の水溶液を添加した。相分離し、有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4上で脱水し、蒸発させた。未精製の生成物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 1:1)に供することによって、化合物21を6’−ジアステレオマーの混合物として得た(370mg、93%)。
【0686】
(2R,3S,4R,5R,6S)−5−アジド−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ジヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)−2−((R)−1,2−ジヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール(化合物22)および(2R,3S,4R,5R,6S)−5−アジド−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ジヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)−2−((S)−1,2−ジヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール(化合物23)の合成:上記で得た化合物21(220mg、1.0当量)を、塩化メチレンおよび水(20:1v/v、15mL)中の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(DDQ)(383mg、6当量)と共に室温で撹拌した。DDQの添加後、暗緑色の電荷移動複合体が即座に形成され、反応が進行するにつれてゆっくりオレンジ色に変化した。TLC(EtOAc/MeOH 98:2)によって、反応が15時間後に完了したことが判明した。次いで溶媒を蒸発させ、残留物を事前の分析を行わずにシリカゲルカラム上にロードした。表題の化合物の高い極性のために、このカラムクロマトグラフィーにより、DDQ反応副産物の部分だけを除去することができた。それゆえに、分析的に純粋な生成物を得るために、生成物を含有する分画を合わせ、蒸発させ、次いで以下のように残留物を過アセチル化および脱アセチル化工程に供した。上記で得た粗生成物を無水ピリジン(5mL)中に溶解させ、0℃に冷却した。無水酢酸(0.73mL、9当量)を一滴ずつ添加し、続いて4−DMAP(0.621グラム、6当量)を添加した。反応の完了(2時間)がTLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)により示された後、反応物をEtOAc(20mL)で希釈し、5%HCl溶液、飽和NaHCO
3、およびブラインで洗浄し、無水MgSO
4上で脱水した。乾燥するまで溶媒を蒸発させ、残留物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 3:7)に供することによって、対応する過酢酸塩を6’−ジアステレオマーの分離不可能な混合物として得た(150mg、2工程で91%)。
【0687】
上記で得た過酢酸塩(215mg、0.314mmol)を無水MeOH(5mL)中に溶解し、撹拌溶液にNaOMe(152mg、2.81mmol)を室温で一部ずつ添加した。TLC(EtOAc/MeOH 95:5)により反応の進行をモニターしたところ、4時間後に完了が判明した。反応混合物を短いシリカゲルカラムに通過し、生成物をMeOHで溶出した。本化合物を含む画分を合わせ、蒸発させ、未精製の生成物を追加のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH 99:1)に供することにより、2つのジアステレオマー、すなわち主(Rf=0.36)および副(Rf=0.2)ジアステレオマーに完全に分離した。後に主ジアステレオマーを、以下で詳述するように、6’−(R)−ジアステレオマー(化合物22)に割り当て、副ジアステレオマーを6’−(S)−ジアステレオマー(化合物23)に割り当てた。
【0688】
主ジアステレオマー(22):
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ=H 5.68(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、4.04(dd,1H,J1=9.5,J2=4.0Hz,H−4)、3.97〜3.92(m,1H,H−6)、3.93(t,1H,J=10.0Hz,H−3)、3.79(dd,1H,J=11.5,3.5Hz,H−7)、3.70(dd,1H,J1=11.5,J2=7.0Hz,H−7)、3.58(t,1H,J=9.5Hz,H−5)、3.13(dd,1H,J1=10.0,J2=4.0Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.57〜3.47(m,3H,H−3,H−4,H−5)、3.44(ddd,1H,J1=16.5,J2=8.5,J3=4.0Hz,H−1)、3.29(t,1H,J=9.5Hz,H−6)、2.26(dt,1H,J1=12.5,J2=4.0Hz,H−2eq)、1.43(ddd,1H,J1=J2=J3=12.5Hz,H−2ax)。
【0689】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ=C 99.1(C1’)、80.5、77.9(C6)、77.9、74.8(C6’)、73.7(C4’)、72.9(C5’)、72.3(C3’)、64.5(C2’)、64.3(C7’)、61.7(C1)、61.0、33.3(C2)。
【0690】
MALDI TOFMS:C
13H
27N
3O
8([M+H]+)の計算値m/e 432.3;実測値m/e 432.8。
【0691】
副ジアステレオマー(23):
1H NMR(500MHz,MeOD):環I’:δ=H 5.72(d,1H,J=3.6Hz,H−1)、4.00(ddd,1H,J1=6.8,J2=6.0,J3=1.1Hz,H−6)、3.97〜3.91(m,2H,H−5,H−3)、3.74〜3.67(m,2H,H−7,H−7)、3.64〜3.59(m,1H,H−4)、3.10(dd,1H,J1=10.5,J2=3.7Hz,H−1);「環II」:δ=H 3.57〜3.50(m,2H,H−1,H−6)、3.45〜3.37(m,2H,H−3,H−4)、3.26(t,1H,J=9.5Hz,H−5)、2.24(dt,1H,J1=12.8,J2=4.4Hz,H−2eq)、1.40(ddd,1H,J1=J2=J3=12.5Hz,H−2ax)。
【0692】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ=C 99.1(C−1’)、80.1(C−4)、78.0(C−6)、77.8(C−5)、73.1(C−5’)、72.3(C−3’)、71.3(C−4’)、70.8(C−6’)、65.3(C−7’)、64.4(C−2’)、61.7(C−3)、61.1(C−1)、33.3(C−2)。
【0693】
MALDI TOFMS:C13H27N3O8([M+H]+)の計算値m/e 432.3;実測値m/e 432.8。
【0694】
(2R,3S,4R,5R,6S)−5−アミノ−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアミノ−2,3−ジヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)−2−((R)−1,2−ジヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール[NB153((R)−ジアステレオマー)]の合成:THF(3mL)およびNaOH水溶液(1mM、5mL)の混合物中に化合物22(82mg、0.19mmol)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、0.15mL、2.5mmol)を添加した。反応の進行をTLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)、10:15:6:15]によりモニターしたところ、1時間後に完了が判明した。その後反応混合物をシリカゲルの短いカラムでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(100mL)、CH
2Cl
2(100mL)、EtOH(50mL)、およびMeOH(100mL)で洗浄した。次いで生成物を5%MeNH
2溶液(EtOH中の33%溶液)を含む80%MeOHである混合物で溶出した。生成物を含有する画分を合わせて、真空中で蒸発させた。上記の生成物をAmberlite CG50(NH4
+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。最初に、カラムを水で洗浄し、次いで生成物を10%NH
4OH水溶液である混合物で溶出することによって、NB153(49.0mg、73%)を得た。貯蔵および生物学的試験のために、NB153を、以下のようにしてその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基の形態を水中に溶解させ、pHをH
2SO
4(0.1N)で6.7に調整し、凍結乾燥して、NB153の硫酸塩を白色の泡沫状の固体として得た。
【0695】
1H−NMR(500MHz,MeOD,−NH2型):「環I」:δ=H 5.18(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、3.98〜3.93(m,1H,H−6)、3.90(dd,1H,J1=10.0,J2=4.0Hz,H−4)、3.76(dd,1H,J1=11.5,J2=4.0Hz,H−7)、3.70(dd,1H,J1=11.5,J2=6.0Hz,H−7)、3.51(t,1H,J=10.0Hz,H−3)、3.44(m,1H,H−5)、2.74(dd,1H,J1=10.0,J2=4.0Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.43(t,1H,J=9.0Hz,H−5)、3.20(t,1H,J=9.0Hz,H−4)、3.10(t,1H,J=9.5Hz,H−6)、2.77(ddd,1H,J1=10.5,J2=9.0,J3=5.0Hz,H−3)、2.66(ddd,1H,J1=10.5,J2=9.5,J3=5.0Hz,H−1)、2.02(dt,1H,J1=12.5,J2=4.0Hz,H−2eq)、1.22(ddd,1H,J1=J2=J3=12.5Hz,H−2ax)。
【0696】
13C NMR(125MHz,MeOD):δC 102.9(C−1’)、90.0(C−4)、78.2(C−6)、77.5、75.6(C−3’)、74.3(C−4’)、73.6(C−6’)、73.3、63.3(C−7’)、57.1(C−2’)、52.4(C−3)、51.3(C−1)、36.7(C2)。
【0697】
MALDI TOFMS:C
13H
27N
3O
8([M+H]+)の計算値m/e 354.3;実測値m/e 354.8。
【0698】
(2R,3S,4R,5R,6S)−5−アミノ−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアミノ−2,3−ジヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)−2−((S)−1,2−ジヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール[NB155((S)−ジアステレオマー)]の合成:THF(3mL)およびNaOH水溶液(1mM、5mL)の混合物中に化合物23(52mg、0.12mmol)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、0.15mL、2.5mmol)を添加した。反応の進行をTLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)、10:15:6:15]によりモニターしたところ、1時間後に完了が判明した。反応混合物を、シリカゲルの短いカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(100mL)、CH
2Cl
2(100mL)、EtOH(50mL)、およびMeOH(100mL)で洗浄した。次いで生成物を5%MeNH
2溶液(EtOH中の33%溶液)を含む80%MeOHである混合物で溶出した。生成物を含有する画分を合わせて、真空中で蒸発させた。上記の生成物をAmberlite CG50(NH4
+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。最初に、カラムを水で洗浄し、次いで生成物を10%NH
4OH水溶液である混合物で溶出することによって、NB155を得た(36.0mg、78%)。貯蔵および生物学的試験のために、NB155を、以下のようにしてその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基の形態を水中に溶解させ、pHをH
2SO
4(0.1N)で6.7に調整し、凍結乾燥して、NB155の硫酸塩を白色の泡沫状の固体として得た。
【0699】
1H NMR(500MHz,MeOD,−NH2型):「環I」:δ=H 5.28(d,1H,J=3.8Hz,H−1’)、3.97(td,1H,J1=7.1,J2=1.0Hz,H−6’)、3.89〜3.82(m,1H,H−4’)、3.63(d,2H,J=7.2Hz,H−7’,H−7’)、3.59〜3.51(m,2H,H−5’,H−3’)、2.72(m,1H,H−2’);「環II」:δ=H 3.41(t,1H,J=9.1Hz,H−5)、3.20(t,1H,J=9.2Hz,H−4)、3.08(t,1H,J=9.4Hz,H−6)、2.74(m,1H,H−3)、2.64(ddd,1H,J1=12.2,J2=9.7,J3=4.1Hz,H−1)、2.00(dt,1H,J1=12.9,J2=4.1Hz,H−2eq)、1.21(ddd,1H,J1=J2=J3=12.3Hz,H−2ax)。
【0700】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ=C 102.9(C−1’)、89.6(C−4)、79.0(C−6)、77.9(C−5)、75.8(C−3’)、72.3(C−4’)、71.1(C−5’)、70.2(C−6’)、63.2(C−7’)、57.1(C−2’)、52.4(C−1)、51.4(C−3)、37.7(C−2)。
【0701】
MALDI TOFMS:C
13H
27N
3O
8([M+H]+)の計算値m/e 354.3;実測値m/e 354.8。
【0702】
疑似三糖NB156およびNB157の合成:
化合物NB156およびNB157の合成を以下のスキーム9に示したが、これらの合成は、NB153およびNB155の場合と実質的に同じ化学的変換を使用することにより、中間化合物22から達成した。
【0703】
【化32】
【0704】
試薬および条件:(i)Ac
2O、Py.、−20℃、53%;(ii)BF
3−OEt
2、CH
2Cl
2、−30℃、27の85%、28の93%;(iii)(a)MeNH
2、r.t.、80%(R=H)、98%(R=CH
3);(b)PMe
3、THF、NaOH(0.1M)、NB156の60%、NB157の64%。
【0705】
簡単に言えば、低温でAc
2Oを用いた化合物22の位置選択的なアセチル化により、対応するC5アクセプター化合物24を得た。24をグリコシル化するために、もっぱらβ−アノマーとして、対応する疑似三糖27および28のそれぞれの単離収量が85%および93%となるように供給するトリクロロアセミデートドナー25および26を供給した。メチルアミンによる処理に続いて、シュタウディンガー反応を行い、NB156およびNB157を得た。
【0706】
NB156の合成:
(2R,3S,4R,5R,6S)−6−(((1R,2S,3S,4R,6S)−3−アセトキシ−4,6−ジアジド−2−ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)−5−アジド−2−((R)−1,2−ジアセトキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジイルジアセテート(24)の合成:化合物22(370mg、0.857mmol)を無水ピリジン(8mL)中に溶解し、−20℃に冷却した。無水酢酸(0.45mL、4.8mmol)を一滴ずつ添加し、反応をそのまま−20℃で進行させた。TLCにより反応の進行をモニターしたところ、17時間後に完了が判明した。反応混合物をEtOAcで希釈し、HClの水溶液(2%)、NaHCO
3の飽和水溶液、およびブラインで抽出した。合わせた有機相を無水MgSO
4上で脱水し、濃縮した。未精製の生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 3:7)によって精製して、化合物24を得た(292mg、53%収量)。
【0707】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.45(dd,1H,J1=10.5,J2=9.3Hz,H−3’)、5.37(d,1H,J=3.5Hz,H−1’)、5.19(ddd,1H,J1=7.6,J2=4.0,J3=2.0Hz,H−6’)、5.07(dd,1H,J1=10.4,J2=9.2Hz,H−4’)、4.40(dd,1H,J1=10.5,J2=1.8Hz,H−5’)、4.31(dd,1H,J1=12.0,J2=4.1Hz,H−7’)、4.19〜4.08(m,1H,H−7’)、3.63〜3.56(m,1H,H−2’);「環II」:δ=H 4.91(dd,1H,J1=12.8,J2=7.1Hz,H−6) 3.66(td,1H,J1=9.6,J2=3.5Hz,H−5)、3.53(ddd,1H,J1=12.4,J2=10.1,J3=4.5Hz,H−1)、3.45(dd,1H,J1=19.1,J2=9.2Hz,H−4)、3.38〜3.31(m,1H,H−3)、2.38(dt,1H,J1=13.2,J2=4.4Hz,H−2eq)、1.58(ddd,1H,J1=J2=J3=12.6Hz,H−2ax)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 2.17(s,3H,CH
3CO)、2.08(d,9H,J=1.5Hz,CH
3CO)、2.04(s,3H,CH
3CO)。
【0708】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 170.7(C=O)、170.6(C=O)、170.2(C=O)、170.0(C=O)、169.9(C=O)、98.5(C−1’)、82.9(C−4)、75.1(C−6)、74.6(C−5)、71.4(C−3’)、70.0(C−6’)、69.9(C−5’)、68.9(C−4’)、61.8(C−7’)、61.5(C−2’)、58.2(C−3)、58.0(C−1)、32.0(C−2)、20.96(CH
3)、20.92(CH
3)、20.89(CH
3)、20.86(CH
3)、20.8(CH
3)、20.7(CH
3)。
【0709】
MALDI TOFMS:C
23H
31N
9O
13([M+Na]+)の計算値m/e 664.20;実測値m/e 664.20。
【0710】
(2S,3S,4S,5R)−2−(((1S,2S,3R,5S,6R)−2−アセトキシ−3,5−ジアジド−6−(((2S,3R,4R,5S,6R)−4,5−ジアセトキシ−3−アジド−6−((R)−1,2−ジアセトキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)−5−(アジドメチル)テトラヒドロフラン−3,4−ジイルジベンゾエート(27)の合成:無水CH
2Cl
2(15mL)を、粉末化し、火炎乾燥した4Å分子篩(2.0グラム)に添加し、続いてアクセプター化合物24(292mg、0.455mmol)およびドナー化合物25(1.0グラム、1.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、次いで−30℃に冷却した。触媒となる量のBF
3−Et
2O(50μL)を添加し、混合物を−30℃で撹拌し、TLCにより反応の進行をモニターしたところ、60分後に完了が判明した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)に供して、化合物27を得た(393mg、85%収量)。
【0711】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.87(d,1H,J=3.8Hz,H−1)、5.42〜5.34(m,1H,H−3)、5.24〜5.13(m,1H,H−6)、5.10〜5.03(m,1H,H−4)、4.54(dd,1H,J1=10.5,J2=2.2Hz,H−5)、4.33(dd,1H,J1=12.0,J2=4.1Hz,H−7)、4.20(dd,1H,J1=11.9,J2=7.8Hz,H−7)、3.50(dd,1H,J1=10.9,J2=3.8Hz,H−2);「環II」:δ=H 5.01(t,1H,J=10.0Hz,H−6)、3.87(t,1H,J=9.3Hz,H−5)、3.71(t,1H,J=9.5Hz,H−4)、3.57〜3.48(m,2H,H−1,H−3)、2.38(dt,1H,J1=12.9,J2=4.3Hz,H−2eq)、1.52(ddd,1H,J1=J2=J3=12.7Hz,H−2ax);「環III」:δ=H 5.61(s,1H,H−1)、5.57(d,1H,J=4.7Hz,H−2)、5.42〜5.35(m,1H,H−3)、4.59〜4.47(m,1H,H−4)、3.63〜3.55(m,2H,H−5,H−5)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.93(d,2H,J=7.1Hz,Ar)、7.87(d,2H,J=7.1Hz,Ar)、7.54(dt,2H,J1=19.0,J2=7.4Hz,Ar)、7.39(t,2H,J=7.8Hz,Ar)、7.34(t,2H,J=7.8Hz,Ar)、2.29(s,3H,CH
3)、2.08〜2.04(m,12H,4xCH
3)。
【0712】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 170.7(C=O)、170.1(C=O)、170.08(C=O)、170.06(C=O)、169.9(C=O)、165.5(Ar)、165.2(Ar)、133.8(Ar)、133.7(Ar)、129.8(Ar)、129.7(Ar)、128.8(Ar)、128.68(Ar)、128.63(Ar)、128.5(Ar)、107.7(C−1”)、96.1(C−1’)、80.9(C−4”)、79.8(C−5)、77.2(C−4)、74.5(C−2”)、73.9(C−6)、72.0(C−3’)、70.7(C−3”)、69.9(C−6’)、69.2(C−5’)、68.8(C−4’)、61.5(C−7’)、61.4(C−2’)、58.9(C−3)、58.3(C−1)、53.1(C−5”)、32.1(C−2)、21.04(CH
3)、21.03(CH
3)、20.8(CH
3)、20.7(CH
3)、20.6(CH
3)。
【0713】
MALDI TOFMS:C
42H
46N
12O
18([M+Na]+)の計算値m/e 1029.31;実測値m/e 1029.29。
【0714】
(2R,3S,4R,5R,6S)−5−アミノ−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアミノ−2−(((2S,3S,4R,5R)−5−(アミノメチル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)オキシ)−3−ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)−2−((R)−1,2−ジヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール(NB156)の合成:グリコシル化生成物27(393mg、0.390mmol)を、MeNH
2(EtOH中の33%溶液、15mL)の溶液で処理し、TLC(EtOAc/MeOH 85:15)により反応の進行をモニターしたところ、12時間後に完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc 2:8)に供することによって、対応する完全に脱エステル化したペルアジド誘導体を80%収量で得た(183mg)。
【0715】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ=H 5.89(d,1H,J=3.8Hz,H−1)、3.97(dd,1H,J1=9.7,J2=4.6Hz,H−5)、3.84(dd,2H,J1=12.0,J2=7.1Hz,H−6,H−3)、3.69(d,1H,J=8.5Hz,H−7)、3.60(dd,1H,J1=11.6,J2=6.4Hz,H−7)、3.45(dd,1H,J1=10.0,J2=8.7Hz,H−4)、3.06(dd,1H,J1=10.6,J2=4.4Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.62〜3.54(m,2H,H−4,H−5)、3.50〜3.43(m,1H,H−3)、3.40〜3.33(m,1H,H−1)、3.33〜3.26(m,1H,H−6)、2.12(dt,1H,J1=13.3,J2=4.4Hz,H−2 eq)、1.29(ddd,1H,J1=J2=J3=12.4Hz,H−2 ax);「環III」:δ=H 5.28(d,1H,J=0.8Hz,H−1)、4.11(dd,1H,J1=4.4,J2=0.8Hz,H−2)、3.98(dd,1H,J1=7.4,J2=4.2Hz,H−3)、3.94(dd,1H,J1=7.0,J2=3.4Hz,H−4)、3.49(dd,1H,J1=13.3,J2=2.8Hz,H−5)、3.41(dd,1H,J1=13.1,J2=6.3Hz,H−5)。
【0716】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ=C 111.2(C−1”)、97.4(C−1’)、85.2(C−4)、82.3(C−5’)、77.6(C−6)、76.8(C−5)、76.3(C−2”)、74.6(C−6’)、73.3(C−3”)、73.2(C−4’)、72.7(C−4”)、72.5(C−3’)、64.7(C−2’)、64.1(C−7’)、61.9(C−3)、61.4(C−1)、54.5(C−5”)、33.1(C−2)。
【0717】
MALDI TOFMS:C
18H
28N
12O
11([M+Na]+)の計算値m/e 611.20;実測値m/e 611.19。
【0718】
THF(3mL)とNaOH水溶液(1mM、5mL)との混合物中に上記反応で得たペルアジド誘導体(183mg、0.311mmol)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、0.22mL、3.0mmol)を添加した。反応の進行をTLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)、10:15:6:15]によりモニターしたところ、1時間後に完了が判明した。反応混合物を、シリカゲルの短いカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(100mL)、CH
2Cl
2(100mL)、EtOH(50mL)、およびMeOH(100mL)で洗浄した。次いで生成物を5%MeNH
2溶液(EtOH中の33%溶液)を含む80%MeOHである混合物で溶出した。生成物を含有する画分を合わせて、真空中で蒸発させた。上記の生成物をAmberlite CG50(NH4
+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。最初に、カラムを水で洗浄し、次いで生成物を10%NH
4OH水溶液である混合物で溶出することによって、化合物NB156を遊離塩基の形態として得た(90.0mg、60%)。
【0719】
貯蔵および生物学的試験のために、NB156を、以下のようにしてその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基の形態を水中に溶解させ、pHをH
2SO
4(0.1N)で6.7に調整し、凍結乾燥して、NB156の硫酸塩を白色の泡沫状の固体として得た。
【0720】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ=H 5.18(d,1H,J=3.6Hz,H−1)、3.91(dt,1H,J1=6.3,J2=3.9Hz,H−6)、3.85(dd,1H,J1=10.2,J2=2.8Hz,H−5)、3.70(dd,1H,J1=11.5,J2=3.7Hz,H−7)、3.64(dd,1H,J1=11.5,J2=6.4Hz,H7)、3.50(dd,1H,J1=10.0,J2=9.0Hz,H−3)、3.40(t,1H,J=9.5Hz,H−4)、2.60(dd,1H,J=10.2,3.3Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.44(t,1H,J=9.2Hz,H−5)、3.33(dd,1H,J1=11.0,J2=7.6Hz,H−4)、3.13(t,1H,J=9.5Hz,H−6)、2.79〜2.70(m,1H,H−3)、2.60(td,1H,J1=9.4,J2=4.4Hz,H−1)、1.93(dt,1H,J1=13.0,J2=4.0Hz,H−2eq)、1.16(ddd,1H,J1=J2=J3=12.4Hz,H−2ax);「環III」:δ=H 5.20(d,1H,J=2.7Hz,H−1)、4.04(dd,1H,J1=5.1,J2=2.8Hz,H−2)、3.95〜3.90(m,1H,H−3)、3.83(dt,1H,J1=5.3,J2=3.4Hz,H−4)、2.89(dd,1H,J1=13.2,J2=4.0Hz,H−5)、2.75(dd,1H,J1=13.2,J2=7.3Hz,H−5)。
【0721】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ=C 110.6(C−1”)、101.7(C−1’)、86.8(C−4)、85.5(C−5)、84.7(C−4”)、78.8(C−6)、76.2(C−2”)、75.3(C−3’)、74.7(C−5’)、73.8(C−6’)、73.0(C−4’)、72.5(C−3”)、63.4(C−7’)、57.5(C−2’)、52.5(C−3)、52.3(C−1)、45.2(C−5”)、37.5(C−2)。
【0722】
MALDI TOFMS:C
18H
36N
4O
11([M+H]+)の計算値m/e 485.24;実測値m/e 485.19。
【0723】
NB157の合成:
(2S,3S,4S,5R)−2−(((1S,2S,3R,5S,6R)−2−アセトキシ−3,5−ジアジド−6−(((2S,3R,4R,5S,6R)−4,5−ジアセトキシ−3−アジド−6−((R)−1,2−ジアセトキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)シクロヘキシル)オキシ)−5−((S)−1−アジドエチル)テトラヒドロフラン−3,4−ジイルジベンゾエート(化合物28)の合成:無水CH
2C
l2(15mL)を、粉末化し火炎乾燥した4Å分子篩(2.0グラム)に添加し、続いてアクセプター化合物24(265mg、0.413mmol)およびドナー化合物26(0.895グラム、1.65mmol)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、次いで−30℃に冷却した。この温度で、触媒となる量のBF
3−Et
2O(50μL)を添加し、混合物を−30℃で撹拌した。TLCにより反応の進行をモニターしたところ、60分後に完了が判明した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)に供して、化合物28を93%収量で得た(393mg)。
【0724】
1H NMR(600MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.88(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、3.58(dd,1H,J1=10.7,J2=4.0Hz,H−2)、5.36(dd,1H,J1=10.6,J2=9.3Hz,H−3)、5.07(dd,1H,J1=10.5,J2=9.3Hz,H−4)、4.53(dd,1H,J1=10.6,J2=2.2Hz,H−5)、5.18(ddd,1H,J1=7.5,J2=4.1,J3=2.2Hz,H−6)、4.33(dd,1H,J1=12.0,J2=3.9Hz,H−7)、4.19(dd,1H,J1=12.1,J2=7.6Hz,H−7);「環II」:δ=H 5.01(t,1H,J=9.9Hz,H−6)、3.84(t,1H,J=9.4Hz,H−5)、3.71(t,1H,J=9.5Hz,H−4)、3.52(ddd,2H,J1=12.5,J2=10.0,J3=4.6Hz,H−1,H−3)、2.39(dt,1H,J1=5.2,J2=4.5Hz,H−2eq)、1.52(ddd,1H,J1=J2=J3=12.7Hz,H−2ax);「環III」:δ=H 5.60(t,2H,J=2.3Hz,H−1,H−2)、5.41(dd,1H,J1=7.6,J2=4.9Hz,H−3)、4.33(t,1H,J=7.3Hz,H−4)、3.77〜3.64(m,1H,H−5)、1.24(d,3H,J=6.8Hz,6−CH3)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.92〜7.89(m,2H,Ar)、7.89〜7.85(m,2H,Ar)、7.60〜7.50(m,2H,Ar)、7.39(t,2H,J=7.8Hz,Ar)、7.34(t,2H,J=7.9Hz,Ar)、2.41〜2.35(m,3H,CH
3)、2.08(s,3H,CH
3)、2.07(s,3H,CH
3)、2.07(s,3H,CH
3)、2.05(s,3H,CH
3)。
【0725】
13C NMR(151MHz,CDCl
3):δ=C 170.7(C=O)、170.3(C=O)、170.07(C=O)、170.03(C=O)、169.9(C=O)、165.5(Ar)、165.0(Ar)、133.8(Ar)、133.7(Ar)、129.8(Ar)、129.7(Ar)、128.8(Ar)、128.6(Ar)、128.58(Ar)、128.56(Ar)、107.8(C−1”)、96.1(C−1’)、84.6(C−4”)、79.7(C−5)、77.6(C−4)、74.7(C−2”)、73.7(C−6)、72.0(C−3”)、71.0(C−3)、70.0(C−6’)、69.2(C−4’)、68.9(C−5’)、61.7(C−2’)、61.5(C−7’)、59.6(C−5”)、58.9(C−1)、58.5(C−3)、32.2(C−2)、21.1(CH
3)、21.0(CH
3)、20.8(CH
3)、20.79(CH
3)、20.78(CH
3)、15.8(C−6”,CH
3)。
【0726】
MALDI TOFMS:C
43H
48N
12O
18([M+Na]+)の計算値m/e 1043.32;実測値m/e 1043.30。
【0727】
(2R,3S,4R,5R,6S)−5−アミノ−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアミノ−2−(((2S,3S,4R,5R)−5−((S)−1−アミノエチル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)オキシ)−3−ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)−2−((R)−1,2−ジヒドロキシエチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4−ジオール(NB157)の合成:グリコシル化生成物である化合物28(0.393グラム、0.384mmol)を、MeNH
2(EtOH中の33%溶液、15mL)の溶液で処理し、TLC(EtOAc/MeOH 85:15)により反応の進行をモニターしたところ、12時間後に完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc 2:8)に供し、対応する完全に脱エステル化したペルアジド誘導体を98%収量で得た(230mg)。
【0728】
1H NMR(600MHz,MeOD):「環I」:δ=H 5.98(d,1H,J=3.8Hz,H−1)、3.11(dd,1H,J1=10.5,J2=3.8Hz,H−2)、4.03(dd,1H,J1=9.7,J2=4.5Hz,H−4)、3.96〜3.88(m,2H,H−3,H−6)、3.50(dd,1H,J1=10.0,J2=8.8Hz,H−5)、3.75(dd,1H,J1=11.2,J2=2.5Hz,H−7)、3.66(dd,1H,J1=11.6,J2=6.5Hz,H−7);「環II」:δ=H 3.69〜3.64(m,1H,H−4)、3.60(t,1H,J=8.9Hz,H−5)、3.52(ddd,1H,J1=12.3,J2=9.7,J3=4.4Hz,H−3)、3.42(ddd,1H,J1=11.9,J2=9.7,J3=4.4Hz,H−1)、3.38〜3.33(m,1H,H−6)、2.18(dt,1H,J1=12.6,J2=4.4Hz,H−2eq)、1.52〜1.17(m,1H,H−2ax);「環III」:δ=H 5.31(d,1H,J=0.5Hz,H−1)、4.17(dd,1H,J1=4.8,J2=0.6Hz,H−2)、4.10(dd,1H,J1=7.2,J2=4.7Hz,H−3)、3.78〜3.70(m,1H,H−4)、3.69〜3.57(m,1H,H−5)、1.33(d,3H,J=6.7Hz,6−CH
3)。
【0729】
13C NMR(151MHz,MeOD):δ=C 110.79(C−1”)、97.41(C−1’)、86.03(C−4”)、85.24(C−5)、77.47(C−6)、76.76(C−4)、76.47(C−2”)、74.60(C−6’)、73.42(C−3)、73.31(C−4’)、72.77(C−3”)、72.60(C−3’)、64.66(C−2’)、64.13(C−7’)、61.96(C−1)、61.51(C−5’)、60.86(C−5”)、33.17(C−2)、16.06(C−6”,CH
3)。
【0730】
MALDI TOFMS:C
19H
30N
12O
11([M+Na]+)の計算値m/e 625.22;実測値m/e 625.20。
【0731】
THF(3mL)とNaOH水溶液(1mM、5mL)との混合物に上記反応から得たペルアジド誘導体(230mg、0.381mmol)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、0.22mL、3.0mmol)を添加した。反応の進行をTLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)、10:15:6:15]によりモニターしたところ、1時間後に完了が判明した。反応混合物を、シリカゲルの短いカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(100mL)、CH
2Cl
2(100mL)、EtOH(50mL)、およびMeOH(100mL)で洗浄した。次いで生成物を5%MeNH
2溶液(EtOH中の33%溶液)を含む80%MeOHである混合物で溶出した。生成物を含有する画分を合わせて、真空中で蒸発させた。上記の生成物をAmberlite CG50(NH4+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。最初に、カラムを水で洗浄し、次いで生成物を10%NH
4OH水溶液である混合物で溶出することによって、NB157をその遊離塩基の形態で得た(123mg、64%)。
【0732】
貯蔵および生物学的試験のために、NB157を、以下のようにしてその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基の形態を水中に溶解させ、pHをH
2SO
4(0.1N)で6.7に調整し、凍結乾燥して、NB157の硫酸塩を白色の泡沫状の固体として得た。
【0733】
1H NMR(600MHz,MeOD):「環I」:δ=H 5.25(d,1H,J=3.6Hz,H−1)、4.00〜3.94(m,1H,H−6)、3.90(dd,1H,J1=9.9,J2=3.5Hz,H−5)、3.56〜3.50(m,1H,H−3)、3.47(dd,1H,J1=18.3,J2=8.8Hz,H−4)、2.66(dd,1H,J1=10.3,J2=3.5Hz,H−2)、3.76(dd,1H,J1=11.5,J2=3.7Hz,H−7)、3.70(dd,1H,J1=11.5,J2=6.4Hz,H−7)、;「環II」:δ=H 3.48(dd,1H,J1=15.9,J2=6.7Hz,H−5)、3.37(dd,1H,J1=16.5,J2=7.2Hz,H−4)、3.18(dd,1H,J1=13.1,J2=5.6Hz,H−6)、2.78(dd,1H,J1=9.9,J2=8.2Hz,H−3)、2.64(dd,1H,J1=22.9,J2=10.3Hz,H−1)、1.96(dt,1H,J1=7.8,J2=3.7Hz,H−2eq)、1.23(ddd,1H,J1=J2=J3=12.5Hz,H−2ax);「環III」:δ=H 5.26(d,1H,J=2.7Hz,H−1)、4.05(d,1H,J=1.8Hz,H−2)、4.01(t,1H,J=5.7Hz,H−3)、3.56(t,1H,J=6.3Hz,H−4)、3.01〜2.86(m,1H,H−5)、1.16(d,3H,J=6.4Hz,6−CH
3)。
【0734】
13C NMR(151MHz,MeOD):δ=C 109.78(C−1”)、101.67(C−1’)、88.61(C−4”)、86.80(C−4)、84.86(C−5)、78.70(C−6)、76.28(C−2”)、75.46(C−3’)、74.72(C−5’)、73.79(C−6’)、73.07(C−4’)、72.30(C−3”)、63.43(C−7’)、57.55(C−2’)、52.53(C−3)、52.35(C−1)、50.68(C−5”)、49.85(C−4)、37.64(C−2)、19.37(C−6”,CH
3)。
【0735】
MALDI TOFMS:C
19H
38N
4O
11([M+H]+)の計算値m/e 498.25;実測値m/e 499.26。
【0736】
NB153およびNB155の6’位における絶対配置の決定:
NB153およびNB155中の側鎖C6’−アルコールにおける絶対立体化学を決定するために、主C6’−ジアステレオマーであるアルコール31をスキーム10に示すように合成した。
【0737】
【化33】
【0738】
二級アルコール上の保護基の変化は、スキーム8の経路で経る様々な合成工程における中間生成物の収量および単離を改善すると仮定した。スキーム8におけるPMB保護を、スキーム10に示したベンジル保護で置き換えた。したがって、TIPS保護された化合物18aのベンジル化に続いて、TBAFでのシリルの脱保護を行い、6’−アルコール29を全体的に優れた収量で得た。デス−マーチンペルヨージナン(DMP)酸化により、対応するアルデヒドを得て、これを、ウィッティヒ試薬で処理して、末端のアルケン30を得た。ジヒドロキシル化工程に続いて、一級アルコールの選択的なベンジル化を行い、所望の6’−アルコール31を2つの6’−ジアステレオマーの混合物として得た。数々の異なる溶媒系でのカラムクロマトグラフィーを使用することによってこの混合物を分離する試みは、うまくいかないことが証明されており、イミダゾールの存在下におけるt−ブチルジメチルシリルクロリド(TBDMSCl)での混合物31のシリル化の進行は非常に遅く、主要な6’−ジアステレオマーの選択性が高いことが見出された。この利点を使用して、主要なジアステレオマー32のシリル化された生成物をその純粋な形態で単離することができた。32のTBAFでの処理により、望ましい生成物31が生産され、これを配置の割り当てに使用した。
【0739】
化合物31の6’位における絶対立体化学を割り当てるために、主要なジアステレオマー31を、DCC、4−DMAPおよびCSA6の存在下で、公知の絶対立体化学を有する(R)−2−メトキシ−2(1−ナフチル)プロパン酸[(R)−MαNP]33および[(S)−MαNP]34で別々にカップリングして、スキーム11に示すように、それぞれのエステル(R,X)−MαNP35および(S,X)−MαNP36を得た。
【0740】
【化34】
【0741】
((2R,3S,4R,5R,6S)−5−アジド−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ビス(ベンジルオキシ)シクロヘキシル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)メタノール(29)の合成:DMF(5mL)中にシリルエーテル化合物18a(0.2グラム、0.358mmol)および水素化ナトリウム(0.114グラム、4.75mmol)を撹拌した溶液に、0℃で臭化ベンジル(0.255mL、2.14mmol)を添加した。TLC(EtOAc/ヘキサン 3:7)により反応の進行をモニターした。8時間後、反応が完了し、氷を少量ずつ添加して、反応をクエンチした。混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈し、水(2×50mL)で洗浄した。合わせた水層をジエチルエーテル(2×50mL)で抽出し、合わせた有機相を無水MgSO
4上で脱水し、乾燥するまで蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 8:92)で精製して、過ベンジル化されたシリルエーテルを得た(0.243グラム、74%)。
【0742】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.46(d,1H,J=3.3Hz,H−1)、3.97(dd,1H,J1=17.7,J2=8.2Hz,H−3,H−5)、3.90(d,1H,J=11.6,H−6)、3.84(d,1H,J=11.0,H−6)、3.72〜3.53(m,1H,H−4)、3.19(dd,1H,J1=10.6,J2=4.4Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.53(m,2H,H−4,H−5)、3.40(td,1H,J1=9.9,J2=5.3Hz,H−1)、3.30(ddd,2H,J1=17.6,J2=15.1,J3=9.2Hz,H−3,H−6)、2.21(dd,1H,J1=8.2,J2=4.2Hz,H−2eq)、1.34(dt,1H,J1=J2=J3=12.9Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.28(m,20H,Bn)、4.94(m,2H,O(CH2)Bn)、4.80(m,6H,O(CH2)Bn)、1.14〜0.95(m,21H,TIPS)。
【0743】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δC 138.54(Bn)、138.17(Bn)、138.03(Bn)、137.49(Bn)、128.61(Bn)、128.58(Bn)、128.55(Bn)、128.31(Bn)、128.28(Bn)、128.14(Bn)、127.99(Bn)、127.78(Bn)、127.72(Bn)、127.10(Bn)、97.7(C1’)、84.8、84.62、80.2、77.3 76.0、75.7、75.2、74.9、72.9、63.5(C2’)、62.3(C6)、60.4(C1)、59.5、32.5(C2)、18.2(TIPS)、18.1(TIPS)、12.1(TIPS)。
【0744】
0℃でTHF(100mL)中に上記工程から得た過ベンジル化されたシリルエーテル化合物(9.24グラム、10.0mmol)を撹拌した溶液に、TBAF(9.0mL、31.0mmol)を添加し、TLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)により反応の進行をモニターした。15時間後、乾燥するまで溶媒を蒸発させ、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 3:7)に供して、対応する過ベンジル化された6’−アルコール29を得た(7.0グラム、91%)。
【0745】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.60(d,1H,J=3.8Hz,H−1)、4.11(d,1H,J=10.0Hz,H−5)、4.05(t,1H,J=9.7Hz,H−3)、3.83(dd,1H,J1=12.0,J2=2.0Hz,H−6)、3.76(dd,1H,J1=12.1,J2=2.9Hz,H−6)、3.69〜3.57(m,1H,H−4)、3.28(dd,1H,J1=10.6,J2=4.6Hz,H−2);「環II」:δ=H 3.60〜3.57(m,2H,H−4,H−5)、3.55〜3.46(m,1H,H−1)、3.46〜3.37(m,2H,H−3,H−6)、2.31(dt,1H,J1=13.2,J2=4.5Hz,H−2eq)、1.47(ddd,1H,J1=J2=J3=10.6Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.52〜7.28(m,20H,Bn)、5.04(d,1H,J=10.8Hz,O(CH
2)Bn)、4.93(dd,2H,J1=10.7,J2=6.0Hz,O(CH
2)Bn)、4.90〜4.86(m,3H,O(CH
2)Bn)、4.84(d,1H,J=10.5Hz,O(CH
2)Bn)、4.71(d,1H,J=11.2Hz,O(CH
2)Bn)。
【0746】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 138.0(Bn)、138.0(Bn)、137.8(Bn)、137.3(Bn)、128.6(Bn)、128.6(Bn)、128.5(Bn)、128.2(Bn)、128.1(Bn)、128.1(Bn)、128.0(Bn)、128.0(Bn)、127.7(Bn)、127.1(Bn)、97.7(C1’)、84.7、84.5、80.1(C3’)、77.6、77.5、76.0、75.6、75.3、75.0、72.0(C5’)、63.4(C2’)、61.4(C6’)、60.3、59.4、32.4(C2)。
【0747】
(2R,3R,4R,5R,6R)−3−アジド−4,5−ビス(ベンジルオキシ)−2−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ビス(ベンジルオキシ)シクロヘキシル)オキシ)−6−ビニルテトラヒドロ−2H−ピラン(30)の合成:6’−アルコール29(1.0グラム、1.31mmol)の酢酸エチル(40mL)溶液に、IBX(1.1グラム、3.92mmol)を一部ずつ添加した。得られた懸濁液を80℃で加熱し、激しく撹拌した。反応の完了(3.5時間)がTLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)により示された後、反応物を室温に冷却し、Celite(登録商標)を通過させて濾過した。Celite(登録商標)を酢酸エチル(2×50mL)で徹底的に洗浄し、合わせた有機相を減圧下で蒸発させた。未精製の生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 35:65)に供して、6’−アルデヒドを得た(0.925グラム、92%)。
【0748】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 9.62(s,1H,H−6(CHO))、5.62(s,1H,H−1)、4.69(d,1H,J=9.9Hz,H−4)、4.01(t,1H,J=9.3Hz,H−3)、3.56(dd,1H,J1=18.0,J2=9.1Hz,H−5)、3.19(d,1H,J=14.0,H−2);「環II」:δ=H 3.56(dd,2H,J1=18.0,J2=9.1Hz,H−4,H−5)、3.44(d,1H,J=11.7Hz,H−1)、3.37(t,2H,J=8.2Hz,H−3,H−6)、2.28(d,1H,J1=10.2Hz,H−2eq)、1.44(ddd,1H,J1=J2=J3=14.0Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.27(m,20H,Bn)、5.00(d,1H,J=10.9Hz,O(CH
2)Bn)、4.92〜4.75(m,6H,O(CH
2)Bn)、4.63(d,1H,J=10.7Hz,O(CH
2)Bn)。
【0749】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 197.2(CHO)、138.0(Bn)、137.5(Bn)、137.3(Bn)、137.1(Bn)、128.7(Bn)、128.6(Bn)、128.6(Bn)、128.6(Bn)、128.3(Bn)、128.3(Bn)、128.2(Bn)、128.1(Bn)、97.6(C1’)、84.6、84.3、80.1(C3’)、78.4、77.7、76.1、75.8、75.3、75.2、62.8(C2’)、60.3、59.1(C1)、32.2(C2)。
【0750】
0℃の無水THF中のメチルトリフェニルホスホニウムヨージド(0.966グラム、2.7mmol)の冷却した懸濁液に、n−BuLi(ヘキサン中1.6M、0.32mL)を一滴ずつ添加し、得られた黄色の溶液を0℃でさらに30分間撹拌した。無水THF(0.3mL)に、上記の工程で得た6’−アルデヒド(0.822グラム、1.08mmol)を0℃で添加し、反応液を室温でさらに1.5時間そのまま撹拌した。反応の完了がTLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)により示された後、反応を飽和NH
4Cl溶液でクエンチした。相分離し、水相をエーテル(2×10mL)で抽出した。合わせた有機相を、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で脱水し、乾燥するまで蒸発させた。未精製の生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 2.5:7.5)によって精製して、化合物30を得た(0.4グラム、50%)。
【0751】
1H NMR(400MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.89(ddd,1H,J1=17.2,J2=10.4,J3=6.8Hz,H−6)、5.56(d,1H,J=3.9Hz,H−1)、5.47(d,1H,J=17.2Hz,H−7trans)、5.33〜5.27(m,1H,H−7cis)、4.64〜4.56(m,1H,H−5)、4.09(m,H−3)、3.32〜3.27(m,2H,H−2,H−4);「環II」:δ=H 3.69〜3.56(m,2H,H−4,H−5)、3.54〜3.45(m,1H,H−1)、3.45〜3.35(m,2H,H−3,H−6)、2.31(dt,1H,J1=13.2,J2=4.5Hz,H−2eq)、1.49(ddd,1H,J1=J2=J3=12.6Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.32〜7.29(m,20H,Bn)、5.02(d,1H,J=10.9Hz,O(CH
2)Bn)、4.94(dd,1H,J1=9.9,J2=5.4Hz,O(CH
2)Bn)、4.89(d,1H,J=6.6Hz,O(CH
2)Bn)、4.83(dd,2H,J=10.7,8.5Hz,O(CH
2)Bn)、4.73(d,1H,J=10.9Hz,O(CH
2)Bn)、4.67(d,1H,J=10.9Hz,O(CH
2)Bn)、4.64〜4.56(m,1H,O(CH
2)Bn)。
【0752】
13C NMR(100MHz,CDCl
3):δ=C 138.2(Bn)、138.0(Bn)、138.0(Bn)、137.4(Bn)、134.9(Bn)、128.6(Bn)、128.5(Bn)、128.5(Bn)、128.5(Bn)、128.3(Bn)、128.2(Bn)、128.1(Bn)、127.9(Bn)、127.9(Bn)、127.7(Bn)、127.0(Bn)、118.9(C7’)、97.7(C1’)、84.7、84.5、82.7(C4’)、79.7(C3’)、77.7、76.05、75.6、75.3、75.0、72.7(C5’)、63.4(C2’)、60.3(C1)、59.3、32.4(C2)。
【0753】
1−((2R,3S,4R,5R,6S)−5−アジド−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ビス(ベンジルオキシ)シクロヘキシル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−2−(ベンジルオキシ)エタノール(31)の合成:アセトン(10mL)、水(3mL)およびt−BuOH(10mL)中に化合物30(402mg、0.53mmol)を撹拌した溶液に、K2OsO
4・2H
2O(16mg、0.051mmol)およびNMO(0.22mL)を逐次的に添加した。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)によりモニターしたところ、24時間後に完了が判明した。その後、乾燥するまで溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc中に溶解し、それにNa
2S
2O
3の水溶液を添加した。相分離し、有機相をブラインで洗浄し、MgSO
4上で脱水し、蒸発させた。未精製の生成物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 1:1)に供して、ジヒドロキシ化した生成物を6’−ジアステレオマーの混合物として得た(300mg、72%)。
【0754】
トルエン/MeOH(10:1、7mL)中の上記工程で得たジヒドロキシ化した化合物(0.3グラム、0.378mmol)およびBu
2SnO(0.103グラム、0.413mmol)の混合物を3時間還流し、減圧下で濃縮した。トルエン(3mL)中のこの残留物の溶液に、臭化テトラブチルアンモニウム(0.122グラム、0.378mmol)およびBnBr(0.09mL、0.756mmol)を添加した。混合物を85℃で一晩撹拌し、CH
2Cl
2(10mL)および飽和NaHCO
3(2mL)の添加によりクエンチした。Celite(登録商標)のパッドを介して濾過した後、有機相をH
2O(3mL)、ブライン(5mL)で洗浄し、MgSO
4上で脱水し、減圧下で濃縮した。未精製の生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 2:3)で精製して、化合物31を6’−ジアステレオマーの混合物として得た(0.280グラム、84%)。
【0755】
(1−((2S,3S,4R,5R,6S)−5−アジド−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ビス(ベンジルオキシ)シクロヘキシル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−2−ベンジルオキシ)エトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン(32)の合成:化合物31(205mg、0.232mmol)を無水DMF(5mL)中に溶解させ、0℃に冷却した。t−ブチルジメチルシリルクロリド(TBSCl、45mg、0.298mmol)を添加し、続いてイミダゾール(39mg、0.572mmol)を添加した。反応混合物を撹拌しながらそのまま室温にし、TLC(EtOAc/ヘキサン 3:7)により反応の進行をモニターした。TLCによれば、延長した反応時間(24時間)の後でさえも反応は完了せず、この段階で、酢酸エチル(10mL)およびH
2O(10mL)の混合物を添加することによって反応を止め、2つに相分離した。水相を酢酸エチル(4×30mL)で徹底的に洗浄した。合わせた有機相を飽和NaCl溶液で洗浄し、無水MgSO
4上で脱水した。乾燥するまで溶媒を蒸発させ、残留物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 25:75)に供して、対応するシリルエーテル(32)を純粋な主ジアステレオマーとして得た(85mg、23%)。
【0756】
1−((2R,3S,4R,5R,6S)−5−アジド−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−6−(((1R,2R,3S,4R,6S)−4,6−ジアジド−2,3−ビス(ベンジルオキシ)シクロヘキシル)オキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−2−(ベンジルオキシ)エタノール(純粋な主ジアステレオマーとしての31)の合成:室温でTHF(3mL)中に化合物32(60mg、0.06mmol)を撹拌した溶液に、TBAF(0.052mL、0.179mmol)を添加し、反応液を50℃で一晩還流した。反応の完了がTLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)により示された後、乾燥するまで溶媒を蒸発させ、得られた残留物を、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 3:7)に供して、単一のジアステレオマー31を得た(52mg、95%)。
【0757】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.53(d,1H,J=3.9Hz,H−1)、4.17(dd,1H,J1=10.0,J2=2.4Hz,H−5)、4.12(m,1H,H−6)、3.96(dd,1H,J1=10.3,J2=8.9Hz,H−3)、3.69〜3.61(m,1H,H−4)、3.50〜3.45(m,2H,H−7,H−7)、3.22(dd,1H,J1=10.3,J2=3.9Hz,H−2)、3.59(BrS,1H,6’−OH);「環II」:δ=H 3.58〜3.49(m,2H,H−4,H−5)、3.44〜3.11(m,3H,H−1,H−3,H−6)、2.23(dt,1H,J1=13.2,J2=4.5Hz,H−2eq)、1.38(ddd,1H,J1=J2=J3=12.6Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 7.29〜7.23(m,25H,Bn)、4.98(d,1H,J=10.8Hz,O(CH
2)Bn)、4.92〜4.74(m,6H,O(CH
2)Bn)、4.65(d,1H,J=11.1Hz,O(CH
2)Bn)、4.42(q,2H,J=11.9Hz,O(CH
2)Bn)。
【0758】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 138.0(Bn)、138.0(Bn)、137.9(Bn)、137.7(Bn)、137.3(Bn)、128.6(Bn)、128.6(Bn)、128.5(Bn)、128.5(Bn)、128.5(Bn)、128.3(Bn)、128.1(Bn)、128.1(Bn)、128.0(Bn)、127.9(Bn)、127.8(Bn)、127.7(Bn)、127.6(Bn)、127.0(Bn)、97.4(C1’)、84.6、84.4、80.8、78.4(C4’)、77.5、76.0(Bn)、75.6(Bn)、75.3(Bn)、74.6(Bn)、73.4(Bn)、71.8、71.6、71.2(C7’)、63.3(C2’)、60.2(C1)、59.5(C3)、32.4(C2)。
【0759】
(R,X)−エステルの合成:(R)−2−メトキシ−2(1−ナフチル)プロパン酸[(R)−MαNP](0.01グラム、0.04mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP、0.006グラム、0.049mmol)、10−カンファースルホン酸(CSA、0.002グラム、0.008mmol)、および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、0.047グラム、0.22mmol)の混合物を、0℃でCH
2Cl
2(3mL)中で撹拌した。上記で得た主要なアルコール31(0.038グラム、0.043mmol)をCH
2Cl
2(2ml)中に溶解し、上記の撹拌した混合物にゆっくり添加し、室温で72時間そのまま反応させた。混合物をEtOAcで希釈し、1%HCl溶液、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)に供して、所望のエステル(R,X)−35(0.008グラム、17%)を得た。
【0760】
1H NMR(600MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.55(dd,1H,J=9.9,3.7Hz,H−6)、4.87(d,1H,J=3.4Hz,H−1)、3.86(d,1H,J=10.0Hz,H−4)、3.50〜3.46(m,1H,H−7)、3.38(d,1H,J=10.2Hz,H−3)、3.36〜3.32(m,1H,H−7)、1.55〜1.50(m,1H,H−5)、1.28(dd,1H,J1=10.4,J2=3.9Hz,H−2)、「環II」:δ=H 3.51(d,1H,J1=9.7Hz,H−6)、3.43(dt,3H,J1=12.1,J2=7.8Hz,H−4,H−5,H−3)、3.25(ddd,1H,J1=12.6,J2=10.0,J3=4.6Hz,H−1)、2.23(dd,1H,J1=10.9,J2=6.5Hz,H−2eq)、1.46〜1.39(m,1H,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=8.39(d,1H,J=8.7Hz,Ar)、7.80〜7.75(m,2H,Ar)、7.63(d,1H,J=6.4Hz,Ar)、7.54(t,2H,J=7.6Hz,Ar)、7.47〜7.40(m,2H,Ar)、7.38(d,2H,J=7.1Hz,Ar)、7.37〜7.33(m,2H,Ar)、7.32〜7.27(m,9H,Ar)、7.23(ddd,4H,J1=6.5,J2=4.7,J3=2.2Hz,Ar)、7.20(d,3H,J=8.0Hz,Ar)、7.09(ddd,1H,J1=8.5,J2=6.8,J3=1.5Hz,Ar)、7.06〜7.02(m,1H,Ar)、6.96〜6.92(m,2H,Ar)、5.01(d,1H,J=11.2Hz,O(CH
2)Bn)、4.88(d,2H,J=4.1Hz,O(CH
2)Bn)、4.84(d,1H,J=10.8Hz,O(CH
2)Bn)、4.59(d,1H,J=11.4Hz,O(CH
2)Bn)、4.50(d,1H,J=11.3Hz,O(CH
2)Bn)、4.44(d,1H,J=11.8Hz,O(CH
2)Bn)、4.25(d,1H,J=11.9Hz,O(CH
2)Bn)、3.99(d,1H,J=11.3Hz,O(CH
2)Bn)、3.71(d,1H,J=11.3Hz,O(CH
2)Bn)、3.07(s,1H,OCH
3)、2.02(s,3H,CH
3)。
【0761】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 173.3(Ar)、138.5(Ar)、138.4(Ar)、137.9(Ar)、137.7(Ar)、137.3(Ar) 135.3(Ar)、134.2(Ar)、131.8(Ar)、130.1(Ar)、128.9(Ar)、128.65(Ar)、128.62(Ar)、128.5(Ar)、128.46(Ar)、128.44(Ar)、128.22(Ar)、128.22(Ar)、127.76(Ar)、127.71(Ar)、127.5(Ar)、127.4(Ar)、127.2(Ar)、126.7(Ar)、126.4(Ar)、126.3(Ar)、126.2(Ar)、124.8(Ar)、99.7(C1’)、84.5、84.43(s)、81.1、79.8、77.0、76.7、76.1、75.1、74.2、74.2、73.7、72.7、70.2、69.8、61.8、60.2、59.1、50.7、32.3、31.1、29.8、21.5(CH
3)。
【0762】
(S,X)−エステル(36)の合成:(S)−2−メトキシ−2(1−ナフチル)プロパン酸[(S)−MαNP](0.007グラム、0.03mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP、0.005グラム、0.04mmol)、10−カンファースルホン酸(CSA、0.001グラム、0.004mmol)、および1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、0.034グラム、0.16mmol)の混合物を、0℃でCH
2Cl
2(3mL)中で撹拌した。上記で得た主要なアルコール31(0.028グラム、0.031mmol)、をCH
2Cl
2(2ml)中に溶解し、上記の撹拌した混合物にゆっくり添加し、室温で72時間そのまま反応させた。混合物をEtOAcで希釈し、1%HCl溶液、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)に供して、所望のエステル(S,X)−36(0.007グラム、20%)を得た。
【0763】
1H NMR(600MHz,CDCl
3):「環I」:δ=H 5.49(dd,1H,J=8.5,4.4Hz,H−6)、5.17(d,1H,J=3.8Hz,H−1)、4.04(d,1H,J=10.0Hz,H−4)、3.58(t,1H,J=9.8Hz,H−3)、3.25(d,1H,J=8.5Hz,H−7)、3.22(dd,1H,J1=10.7,J2=4.6Hz,H−7)、2.34(dd,1H,J1=17.0,J2=6.3Hz,H−5)、2.12〜2.02(m,1H,H−2) 「環II」:δ=H 3.51(dt,2H,J1=17.8,J2=9.3Hz,H−4,H−5)、3.46〜3.37(m,2H,H−1,H−6)、3.33〜3.27(m,1H,H−3)、2.25(dt,1H,J1=13.2,J2=4.5Hz,H−2eq)、1.43(ddd,1H,J1=J2=J3=12.6Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=H 8.08(d,1H,J=8.8Hz,Ar)、7.89(d,1H,J=7.3Hz,)、7.76(dd,2H,J1=15.9,J2=8.1Hz,Ar)、7.46(t,2H,J=7.5Hz,)、7.44〜7.41(m,1H,Ar)、7.39(d,1H,J=7.5Hz,Ar)、7.36(t,2H,J=7.3Hz,Ar)、7.34〜7.27(m,8H,Ar)、7.25〜7.23(m,2H,Ar)、7.23〜7.19(m,6H,Ar)、7.16(t,1H,J=7.1Hz,Ar)、7.14〜7.09(m,3H,Ar)、6.91〜6.87(m,2H,Ar)、5.01(d,1H,J=11.1Hz,O(CH
2)Bn)、4.90〜4.79(m,3H,O(CH
2)Bn)、4.63(q,2H,J=11.1Hz,O(CH
2)Bn)、4.22〜4.15(m,2H,O(CH
2)Bn)、4.12(d,1H,J=11.0Hz,O(CH
2)Bn)、3.66(d,1H,J=11.0Hz,O(CH
2)Bn)、3.29(S,3H,OCH
3)、1.97(s,3H,CH
3)。
【0764】
13C NMR(125MHz,CDCl
3):δ=C 172.7(Ar)、138.3(Ar)、138.0(Ar)、137.9(Ar)、137.7(Ar)、137.3(Ar) 134.1(Ar)、130.5(Ar)、129.3(Ar)、129.1(Ar)、128.6(Ar)、128.6(Ar)、128.4(Ar)、128.4(Ar)、128.3(Ar)、128.3(Ar)、128.2(Ar)、127.9(Ar)、127.7(Ar)、127.7(Ar)、127.6(Ar)、127.6(Ar)、127.5(Ar)、126.9(Ar)、126.1(Ar)、125.6(Ar)、125.1(Ar)、125.1(Ar)、124.6(Ar)、97.1(C1’)、84.5(C5)、84.5(C4)、81.2、80.1(C3’)、77.9(C5’)、77.3、77.0(C4)、76.1、75.2、74.8、74.4、74.3(C6’)、72.8、70.4(C4’)、69.4(C7’)、62.5(C2’)、60.2(C3)、59.1(C1)、51.4(OCH
3)、32.3(C2)、29.85、21.9(CH
3)。
【0765】
次いで6’位(Xで示される)における絶対立体化学を、セクター則7に基づき、NMRスペクトル中の割り当てられたプロトンの化学シフト値の差に依存する
1H NMR磁気異方性によって決定した(
図9A〜Bを参照)。
図9Aで示されるように、H−5’(−0.82)の化学シフトにおける差[Δδ=δ(R,X)−δ(S,X)]はマイナスであったが、H−7’、7’(+0.23、+0.10)の場合はプラスであった。
図9Bに示されるセクター則によれば、構造(R,X)−MαNP35および(S,X)−MαNP36は、OMαNPが前に配置され、H−6’が後ろに配置され、同時にΔδプラスとΔδマイナス部分がそれぞれ右側と左側に位置されるように配列される。これらのデータから、化合物31の6’炭素原子におけるR配置(X=R)を確認した。
【0766】
この研究から、主要なおよび副ジアステレオマーである化合物NB153およびNB155が、6’位における(R)−および(S)−配置を示す、すなわち6’−(R)−NB153および6’−(S)−NB155であることが確立された。
【0767】
実施例5
実施例4の例示化合物の活性アッセイ
実験アッセイ手順および結果分析は実質的に上述した通り行ったが、さらなる詳細を以下に示す。
【0768】
材料および方法:
全ての生物学的試験において、全ての試験されたアミノグリコシドは、それらの硫酸塩の形態であった[硫酸塩のMw(グラム/mol)は以下の通りであった:化合物1−437.1、NB74−564.3、NB124−605.9、NB153−526.8、NB155−512.2、NB156−705.9、NB157−746.6、G418−692.7、ゲンタマイシン−653.2]。
【0769】
二重のルシフェラーゼリードスルーアッセイ:
PCDH15、CFTR、およびIDUAのcDNA由来の、試験したナンセンス変異または対応する野生型(wt)コドンと、その上流および下流に隣接する4〜6個のコドンとを含むDNAフラグメントを、以下の相補的オリゴヌクレオチド対をアニーリングすることにより作製した。
【0770】
アッシャー症候群:
p.R3Xmut/wt:
5’−GATCCCAGAAGATGTTTT/CGACAGTTTTATCTCTGGACAGAGCT−3’、および
5’−CTGTCAGAGATAAAACTGTCA/GAAACATCTTCTG−3’。
p.R245Xmut/wt:
5’GATCCAAAATCTGAATGAGAGGT/CGAACCACCACCACCACCCTCGAGCT−3’および
5’−CGAGGGTGGTGGTGGTTGTTCG/ACCTCTCATTCAGATTTTG−3’。
【0771】
嚢胞性線維症:
p.G542Xmut/wt:
5’−TCGACCAATATAGTTCTTT/GGAGAAGGTGGAATCGAGCT−3’および
5’−CGATTCCACCTTCTCA/GAAGAACTATATTGG−3’。
【0772】
ハーラー症候群:
p.Q70Xmut/wt:
5’−TCGACCCTCAGCTGGGACT/CAGCAGCTCAACCTCGAGCT−3’および
5’−CGAGGTTGAGCTGCTA/GGTCCCAGCTGAGG−3’。
【0773】
p2LucプラスミドのポリリンカーのBamHIおよびSacI制限部位の間(p.R3Xおよびp.R245X)またはSalIおよびSacI制限部位の間(残りの全て)に、フレーム内となるようにフラグメントを挿入した。インビトロでのリードスルーアッセイのために、得られたプラスミドを、試験したアミノグリコシドを添加して、TNT網状赤血球ライセートクイック転写/翻訳組合せアッセイ(TNT Reticulocyte Lysate Quick Coupled Transcription/Translation System)を使用して転写および翻訳した。30℃での90分のインキュベーション後、デュアルルシフェラーゼレポーターアッセイシステム(Promega(商標))を使用してルシフェラーゼ活性を決定した。終止コドンのリードスルーを公知技術のようにして計算した[Grentzmann et al. RNA 1998, 4, 479-486]。
【0774】
タンパク質翻訳阻害試験:
異なるアミノグリコシドによるインビトロにおける原核生物の翻訳阻害を、pBESTlucプラスミド(Promega)を含む大腸菌S30の環状DNA抽出物を使用し、製造元のプロトコールに従って、転写/翻訳組合せアッセイで定量化した。様々な濃度の試験されたアミノグリコシドを含有した翻訳反応(25μL)を37℃で60分間インキュベートし、氷上で5分間冷却し、希釈試薬(トリス−リン酸緩衝液(25mM、pH7.8)、DTT(2mM)、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラアセテート(2mM)、グリセロール(10%)、Triton X−100(1%)およびBSA(1mg/mL))で96−ウェルプレートに希釈した。インビトロにおける真核生物の翻訳阻害を、製造元のプロトコールに従ってルシフェラーゼT7対照DNAプラスミドを含むTNT(登録商標)T7クイック転写/翻訳系の組合せ(Promega)を使用することによって定量化した。様々な濃度の試験したアミノグリコシドを含有する翻訳反応液(25μL)を30℃で60分間インキュベートし、氷上で5分間冷却し、希釈試薬で希釈し、96−ウェルプレートに移した。原核生物系と真核生物系の両方において、ルシフェラーゼアッセイ試薬(50μL;Promega)の添加直後に発光を測定し、FLx800蛍光マイクロプレートリーダー(Biotek)で光の放出を記録した。Grafit 5ソフトウェアを使用し、濃度−応答曲線を少なくとも2つの独立した実験のデータに当てはめることによって、半最大阻害濃度(IC50)値を得た。
【0775】
抗菌活性試験:
臨床研究所規格委員会(NCCLS:National Committee for Clinical Laboratory Standards)(NCCLS.“National Committee for Clinical Laboratory Standards, Performance standards for antimicrobial susceptibility testing.(臨床研究所規格委員会、抗微生物の感受性試験に関する性能基準)、第5情報別冊:“Approved Standard M100-S5(承認基準M100−S5)”ペンシルベニア州ビラノバ:NCCLS、1994)に従い、二重微量希釈法を使用してMIC値を測定することにより、2種の代表的なグラム陰性株菌(大腸菌R477−100)およびグラム陽性株(枯草菌ATCC−6633)菌について、比較抗菌活性を決定した。全ての実験を3回繰り返したところ、3つの異なる実験で類似した結果を得た。
【0776】
結果:
図10は、USH1遺伝病を代表するR3Xナンセンス変異コンストラクトにおける化合物1(−■−)、NB153(−▲−)、およびNB155(−△−)により誘導された、インビトロにおける終止コドンの抑制レベルを示す比較プロットを示す。
【0777】
これらの比較PTC抑制活性試験は、C7’−ヒドロキシル基(NB153)を化合物1に取り付けることにより、そのインビトロにおけるリードスルー活性が劇的に増加し、その作用はNB155の作用より顕著であることを示す。これらのデータは、追加のヒドロキシル基に起因する活性の改善を示し、RNA標的認識における6’位の立体化学の役割をさらに強調する。化合物1の活性と比べてNB155の活性が多少高いことが観察されたが、これは、NB155における追加の7’−ヒドロキシルによって、6’位における配置上の不利益を克服できることを示唆している。
【0778】
化合物NB156およびNB157における追加の7’−ヒドロキシルの影響を、以下に示すように、7’−ヒドロキシルが存在しない点が化合物NB156およびNB157と異なる、公知の化合物NB74およびNB124と比べることで評価した。
【0779】
【化35】
【0780】
一揃いのデュアルルシフェラーゼレポータープラスミドを使用して活性を試験し、当該プラスミドは、USH1、CF、およびMPS I−Hのそれぞれの特徴となるPCDH15、CFTR、およびIDUA遺伝子に由来する未成熟終止コドンの周りに異なる配列構造(contests)を含有するものである。例示したナンセンスレポーターは、USH1についてはR3XおよびR245X、CFについてはG542X、およびMPS I−HについてはQ70Xであった。
【0781】
得られたデータを
図11A〜11Dに示した。これらは、R3X(USH1)(
図11A)、R245X(USH1)(
図11B)、Q70X(HS)(
図11C)、およびG542X(CF)(
図11D)を代表するナンセンスコンストラクトにおける、NB74(−△−)、NB156(−▲−)、およびゲンタマイシン(−−■−−)(左)ならびにNB124(−Δ−)、NB157(−▲−)、およびゲンタマイシン(−−■−−)(右)により誘導されたインビトロにおける終止コドン抑制レベルの比較プロットを示す。結果は、少なくとも3回の独立した実験の平均である。
【0782】
図11A〜11Dによって明らかに示されるように、NB153で示されたC7’−ヒドロキシル基の正の影響は、疑似三糖でも保持されている。試験した全ての変異において、NB156のリードスルー活性は、構造的に関連するNB74の活性より実質的に優れており、NB157の活性は、その構造的に関連するNB124より優れている。加えて、試験した全ての変異において、NB156およびNB157の両方の活性は、臨床薬であるゲンタマイシンの活性より有意に優れていた。
【0783】
真核生物の細胞質内リボソームへの特異性を評価するために、真核生物系における化合物NB74、NB124、NB156およびNB157の比較タンパク質翻訳阻害を、転写/翻訳組合せアッセイを使用して決定した。
【0784】
全ての生物学的試験において、全てのAGがそれらの硫酸塩の形態であったことから、濃度は、各AGの遊離アミン形態を指す。真核生物および原核生物に対する半最大阻害値(IC
50EukおよびIC
50Pro)は、公知のように、転写/翻訳組合せアッセイで活性ルシフェラーゼを検出することで定量化した。最小阻害濃度(MIC)値を、二重微量希釈方法を使用することによって決定した。
【0785】
以下の表4に、得られたデータを示す。
【0786】
【表4】
【0787】
得られたデータから、NB157(半最大阻害濃度値IC
50Euk=1.2μM)が真核生物の翻訳を阻害する効能は、NB156の効能(IC
50Euk=13.9μM)およびゲンタマイシンの効能(IC
50Euk=62μM)よりも大きいことが示され、これは、
図11A〜Dに示されるPTC抑制活性と類似している。加えて、NB156およびNB157は、それぞれが構造的に関連する化合物NB74およびNB124よりも1.85倍および1.25倍高く真核生物のリボソームに対して特異的である。これらのデータから、NB156およびNB157の上昇したPTC抑制活性は、それらの真核生物のリボソームに対する特異性の増加に関連することを示す。
【0788】
表4の測定されたIC
50ProおよびMIC値から、NB156およびNB157が、原核生物のリボソームを阻害する効能とそれに続く抗菌活性が、それらの構造的に関連する化合物NB74およびNB124のそれぞれと非常に類似していることが示された。観察されたこれら化合物による細菌リボソームに対する類似の影響から、NB156およびNB157は、ゲンタマイシンおよびG418よりも聴器毒性が低いことが示唆される。
【0789】
したがって、本明細書では、新しい薬理作用ポイントである7’−ヒドロキシル基は、原核生物対真核生物における選択性およびそれに続くPTC抑制活性に有意に影響を与える、グルコサミン環(環I)の有用な構造的エレメントとして示す。
【0790】
さらなるアッセイを、実質的に上述と同様に実行した。
図12A〜13Bに得られたデータの一部を示す。
【0791】
これらのアッセイにおいて、広範にわたる終止コドン変異の宝庫に対して、NB156およびNB157の存在下におけるリードスルーを試験した。簡単に言えば、漸増用量のNB156およびNB157の、ナンセンス変異に対するそれらのリードスルー特性を試験した。試験には、対照としてのそれぞれの特異的な相補的DNA(cDNA)の野生型(WT)配列と、終止コドン変異を保有するプラスミドとを使用して、デュアルルシフェラーゼアッセイを実施した。異なるcDNA由来のDNA断片は、変異型または野生型のコドンが、その上流側および下流側に隣接する4個〜6個のコドンによって囲まれているWTまたはナンセンス変異のいずれかを使用して調製した。各配列につき、cDNA配列をp2lucプラスミドのポリリンカーに挿入した。
【0792】
以下の表5に、試験した変異およびそれと関連する遺伝病を示す。
【0793】
【表5】
【0794】
図12Aは、終止コドン変異リードスルーの比較プロットであって、リードスルーのパーセントをNB156を用いたWTの濃度(50%ウミシイタケまでのリードスルー)に対する関数として示し、変異G542X、W392X、R1282X、Q2522X、R3X、Q70X、R578X、R168X、R245X、R31X、mdX、R270X、R3381X、R553X、Q251XおよびR294Xのリードスルーを比較したものである。
【0795】
図12Bは、終止コドン変異リードスルーの比較プロットであって、NB156に曝露した後の未処理対照におけるリードスルーの増加倍率をNB156の濃度に対する関数として示し、変異G542X、W392X、R1282X、Q2522X、R3X、Q70X、R578X、R168X、R245X、R31X、mdx、R270X、R3381X、R553X、Q251XおよびR294Xのリードスルーを比較したものである。
【0796】
図13Aは、終止コドン変異リードスルーの比較プロットであって、リードスルーのパーセントをNB157を用いたWTの濃度(50%ウミシイタケまでのリードスルー)に対する関数として示し、変異G542X、W392X、R1282X、Q2522X、R3X、Q70X、R578X、R168X、R245X、R31X、mdX、R270X、R3381X、R553X、Q251XおよびR294X(上記の表5を参照)のリードスルーを比較したものである。
【0797】
図13Bは、終止コドン変異リードスルーの比較プロットであって、NB157に曝露した後の未処理対照におけるリードスルーの増加倍率をNB157の濃度に対する関数として示し、変異G542X、W392X、R1282X、Q2522X、R3X、Q70X、R578X、R168X、R245X、R31X、mdX、R270X、R3381X、R553X、Q251XおよびR294X(上記の表5を参照)のリードスルーを比較したものである。
【0798】
追加の比較アッセイにおいて、NB156の終止コドン変異に対するリードスルー活性をNB74の活性と比較した。全ての試験された変異において、NB156は、NB74より活性であることが明らかとなった。
【0799】
これらのデータによって、NB156およびNB157による様々な終止コドン変異に対してリードスルー活性がさらに明らかとなった。
【0800】
実施例6
本発明の一部の実施形態に係る不飽和グルコサミン(環I)を含有する例示化合物
アミノグリコシド構造の例示的な新しい修飾を、環I(グルコサミン環)に不飽和を挿入することにより実施した。C4’−OHまたはC3’,C4’−ヒドロキシルを除き得、同時に環Iに不飽和基を導入することは、G1408とのよりよい偽対相互作用およびA1491との改善されたπ−πスタッキングのために、結合ポケット内で環を比較的「自由に」移動できるようにすると考えられた。
【0801】
化学合成
以下の例示的なアミノ糖化合物であるNB154、NB158およびNB159を合成した。
【0802】
【化36】
【0803】
全ての構造を、質量分析と共に、1D TOCSY、2D COSY、2D
1H−
13C HMQCおよびHMBCなどの様々な1Dおよび2D NMR技術の組合せによって確認し、特徴付けた。
【0804】
NB154の合成:
以下のスキーム12に、NB154の合成を示す。
【0805】
【化37】
【0806】
簡単に言えば、合成はパロマミンから開始した。パロマミンは、過去に報告されているように、市販の硫酸パロモマイシン(paromomicin)の酸性(HCl/MeOH)加水分解によって得られる。最初に、CuSO
4の存在下でトリフリック無水物およびNaN
3からインサイチュでトリフリン酸アジドを生成する作用により、パロマミンをトリアジドに変換して、パロマミンペルアジド(18)を得た。パロマミンペルアジドを得たら、酸性条件下でベンズアルデヒドジメチルアセタールを使用して、4’,6’−OH基を対応するベブジリデン(bebzylidene)アセタール(42)に変換した。他のヒドロキシ基を、無水酢酸の存在下、塩基性条件下で酢酸エステルに変換した(43)。穏やかな酸性環境下での化合物43におけるアリーリデン基の脱保護によりジオール44が形成され、これをさらなるその後の官能基変換に供して所望の化合物を得た。選択的な酸化が実行されるように4’−OH基と6’−OH基を区別するために、化合物43中の6’−OH基を、tert−ブチルジフェニルシリルクロリド(TBDPSCl)での選択的な保護によりそのシリルエーテル45として保護し、一方で他のヒドロキシル基を、塩基条件(Et
3N)下で塩化メシル(MsCl)を使用してメシル酸エステルとしてマスクすることによって、化合物46を優れた収量で得た。
【0807】
TBAFを使用したシリル脱保護中の4’−OMエステル官能基の加水分解を回避するために、TBAF反応混合物をAcOHで緩衝化し、6’−OH官能性分子47得て、その分子で4’−OMエステルを無傷のままにした。ワンポット反応でのC−6’ヒドロキシル基のDMP酸化とそれに続く塩基性条件下における4’−OMエステルの付随的な消去により、対応するα、β−不飽和アルデヒド48の形成が優れた収量で起こる。化合物48は、ルーシェ還元条件でアリル型のアルコール49をもたらし、これをNaOMe、続いてシュタウディンガー反応で処理することで、疑似二糖NB154を得た。
【0808】
1,3,2’−ペルアジド−パロマミン(18)の合成:硫酸パロモマイシンを酸性条件(HCl/MeOH)下でパロマミンに加水分解した。CuSO
4の存在下でトリフリック無水物およびNaN
3からインサイチュでトリフリン酸アジドを生成することにより、パロマミンをトリアジドに変換した。
【0809】
トリフリン酸アジドの生成:0℃の水(9.0mL)およびトルエン(9.0mL)中にNaN
3(3.6グラム、18当量)を徹底的に撹拌した溶液に、トリフリック無水物(4.6mL、9.0当量)を一滴ずつ添加し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。その後温度を10℃に上げ、二相系を2時間撹拌した。次いでNaHCO
3の飽和水溶液を、ガスの評価が終わるまで一滴ずつ添加した。相分離し、水相をトルエン(2×9mL)で抽出した。合わせた有機相は、ジアゾ転移反応に使用した。
【0810】
ジアゾ転移反応:パロマミン(1.0グラム、1.0当量)、NaHCO
3(3.1グラム、12.0当量)および硫酸銅(II)を水(5.0mL)中に溶解した。トリフリン酸アジドストック溶液を添加し、続いてメタノール(40mL)を添加することにより、均一な溶液を得た。青色の反応混合物を室温で激しく撹拌した。アミンの完全な変換が、青色から緑色への変化により判明した。48時間撹拌した後、TLC(EtOAc/MeOH 95:5)分析により反応の完了が判明した。その後、乾燥するまで溶媒を蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc 100%)に供した。
【0811】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.69(d,1H,J=3.7Hz,H−1)、3.99(ddd,1H,J=9.9,4.1,2.6Hz,H−5)、3.94(dd,1H,J=10.2,9.1Hz,H−3)、3.84(dd,1H,J=11.9,2.3Hz,H−6)、3.78(dd,1H,J=11.8,4.4Hz,H−6)、3.46(dd,1H,J=9.7,9.3Hz,H−4)、3.13(dd,1H,J=10.5,3.7Hz,H−2);「環II」:δ
H=3.80(t,1H,J=8.8Hz,H−5)、3.77〜3.67(m,3H,H−1,H−3,H−4)、3.56(t,1H,J=9.6Hz,H−6)、2.59〜2.48(m,1H)、1.68(dd,1H,J=26.3,12.7Hz,H−2)。
【0812】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ
C=99.3(C1’)、80.7、77.8(C5)、77.7(C6)、73.9(C5’)、72.4(C3’)、71.6、64.8(C2’)、62.1(C6’)、61.6、60.9、33.1(C2)。
【0813】
MALDI TOFMS:C
12H
19N
9O
7([M+K]
+)の計算値m/e 440.3;実測値m/e 440.2)。
【0814】
4’,6’−O−ベンジリデン−1,2’,3−トリアジド−パロマミン(42)の調製:化合物18(1グラム、2.49mmol)を乾燥DMF(20mL)中に溶解させ、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(0.87mL、5.79mmol)および触媒となる量のCSAを添加した。反応混合物を60℃で撹拌し、TLC(EtOAc60%、ヘキサン40%)により反応の進行をモニターしたところ、2時間後に反応の完了が判明した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO
3の飽和水溶液およびブラインで抽出した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、濾過し、減圧下で濃縮した。未精製の生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 1:1)によって精製して、化合物42を得た(1.0グラム、83%収量)。
【0815】
1H NMR(600MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.69(d,1H,J=3.5Hz,H−1)、4.27(dd,1H,J
1=10.0,J
2=5.0Hz,H−6)、4.20(td,1H,J
1=10.1,J
2=5.0Hz,H−6)、4.15(t,1H,J=9.7Hz,H−3)、3.81(t,1H,J=10.1Hz,H−5)、3.59(t,1H,J=9.56Hz,H−4)、3.31(dd,1H,J
1=10.4,J
2=4.6Hz,H−2);「環II」:δ
H=3.57(t,1H,J=8.2Hz,H−5)、3.54〜3.48(m,2H,H−3,H−4)、3.45(ddd,1H,J=14.7,11.3,5.5Hz,H−1)、3.31(t,1H,J=9.7Hz,H−6)、2.28(dt,1H,J
1=8.5,J
2=3.9Hz,H−2eq)、1.46(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.3Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:7.58〜7.50(m,2H)、7.43〜7.35(m,3H,Ar)、7.43〜7.35(m,3H,Ar)、5.63(s,1H,PhCH)。
【0816】
13C NMR(150MHz,MeOD):δ
c=139.10(Ar)、129.98(Ar)、129.07(Ar)、127.56(Ar)、103.14(PhCH)、100.36(C−1’)、83.06、81.33、77.82、77.81、69.85(C−5’)、69.59(C−6’)、65.23(s)、64.58(s)、61.76(s)、60.95(s)、33.21(C−2)。
【0817】
MALDI TOFMS:C
19H
24N
9O
7([M+H]+)の計算値m/e 490.4;実測値m/e 490.0。
【0818】
4’,6’−O−ベンジリデン−1,2’,3−トリアジド−ペルアセチルパロマミン(43)の調製:化合物42(1.4グラム、2.94mmol)を無水ピリジン(8mL)中に溶解し、無水酢酸(1.4mL、14.8mmol)、および4−DMAP(3.2グラム、26.1mmol)を添加した。TLCにより反応の進行をモニターしたところ、4時間後に完了が判明した。反応混合物をEtOAcで希釈し、HClの水溶液(2%)、NaHCO
3の飽和水溶液、およびブラインで抽出した。合わせた有機相を無水MgSO
4上で脱水し、濃縮した。未精製の生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 4:6)によって精製して、43を得た(1.32グラム、73%収量)。
【0819】
1H NMR(600MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.57(dd,1H,J
1=10.3,J
2=9.6Hz,H−3)、5.15(d,1H,J=3.2Hz,H−1)、4.31(dt,2H,J
1=13.0,J
2=5.0Hz,H−5,H−6)、3.73(dd,1H,J
1=14.4,J
2=5.6Hz,H−6)、3.62(t,1H,J=9.3Hz,H−4)、3.24(dd,1H,J
1=10.5,J
2=4.0Hz,H−2);「環II」:δ
H=5.17(t,1H,J=9.7Hz,H−5)、4.92(t,1H,J=10.0Hz,H−6)、3.74〜3.56(m,2H,H−4,H−1)、3.46(ddd,1H,J
1=12.2,J
2=10.1,J
3=4.9Hz,H−3)、2.43(dt,1H J
1=13.0,J
2=4.5Hz,H−2)、1.59(ddd,1H,J
1=25.8,J
2=12.8Hz,H−2);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=7.44(dt,J
1=5.0,J
2=3.0Hz,2H,Ar)、7.39〜7.30(m,3H,Ar)、5.49(s,1H,PhCH)。
【0820】
13C NMR(150MHz,CDCl
3):δ
c=170.06(C=O)、169.76(C=O)、169.37(C=O)、136.93(Ar)、129.26(Ar)、128.36(Ar)、126.30(Ar)、101.74(PhCH)、100.22(C−1’)、79.17(C−4’)、78.72(C−4)、74.27(C−6)、73.72(C−5)、68.69(C−6’)、68.63(C−3’)、63.51(C−5’)、61.46(C−2’)、58.29(C−3)、57.68(C−1)、31.77(C−2)、20.87(CH
3CO)、20.67(CH
3CO)、20.64(CH
3CO)。
【0821】
(1S,2S,3R,4S,6R)−3−(((2S,3R,4R,5S,6R)−4−アセトキシ−3−アジド−5−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−4,6−ジアジドシクロヘキサン−1,2−ジイルジアセテート(44)の調製:化合物43(1.32グラム、2.14mmol)をAcOH/H
2O(5:1、10mL)の混合物中に溶解し、溶液を60℃で一晩撹拌した。反応の完了がTLCによって判明した後、水性の酢酸を蒸発により除去した。未精製の残留物をEtOAc中に溶解し、NaHCO
3の飽和水溶液、およびブラインで抽出した。合わせた有機相を無水MgSO
4上で脱水し、濃縮した。未精製の生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 6:4)によって精製して、44を得た(771mg、68%収量)。
【0822】
1H NMR(600MHz,CDCl
3):「環I」:δ
H=5.28(t,1H,J=9.9Hz,H−3)、5.13(d,1H,J=3.6Hz,H−1)、4.09(d,1H,J=10.0Hz,H−4)、3.95〜3.79(m,2H,H−6,H−6)、3.67(t,1H,J=9.1Hz,H−5)、3.28(dd,1H,J
1=10.3,J
2=3.5Hz,H−2);「環II」:δ
H=5.12(t,1H,J=9.8Hz,H−5)、4.91(t,1H,J=10.0Hz,H−6)、3.73〜3.67(m,1H,H−3)、3.63(t,1H,J=9.7Hz,H−4)、3.52(td,1H,J=12.1,4.6Hz,H−1)、2.42(dt,1H,J
1=13.2,J
2=4.4Hz,H−2)、1.59(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.6Hz,H−2););スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=2.15(s,3H,CH
3C=O)、2.11〜2.02(m,6H,CH
3C=O)。
【0823】
13C NMR(150MHz,CDCl
3):δ
c=171.78(C=O)、170.10(C=O)、169.73(C=O)、99.33(C−1’)、78.79(C−4)、74.21(C−6)、73.68(C−5)、73.03(C−3’)、72.62(C−4’)、69.45(C−5’)、61.64(C−6’)、61.02(C−2’)、58.71(C−1)、57.65(C−3)、31.98(C−2)、21.06(CH
3CO)、20.72(CH
3CO)、20.66(CH
3CO)。
【0824】
(1S,2S,3R,4S,6R)−3−(((2S,3R,4S)−4−アセトキシ−3−アジド−6−ホルミル−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−4,6−ジアジドシクロヘキサン−1,2−ジイルジアセテート(48)の調製:0℃でCH
2Cl
2(3mL)中に化合物47(88mg、0.145mmol)を撹拌した溶液に、DMP(123mg、0.289mmol)を一部ずつ添加し、得られた混合物を0℃で40分間撹拌した。次いで反応混合物をそのまま室温にし、さらに3時間撹拌した。反応の完了がTLCにより判明した後、Et
3N(0.2mL)をワンポットで室温で添加し、混合物を30分間撹拌した。その後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水、続いてブラインで洗浄した。合わせた有機相を無水MgSO
4上で脱水し、濃縮した。未精製の生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 3:7)によって精製して、48を得た(50mg、68%収量)。
【0825】
1H NMR(600MHz,CDCl
3):「環I」:δ
H=5.93(d,1H,J=2.6Hz,H−4)、5.76(dd,1H,J
1=9.4,J
2=2.4Hz,H−3)、5.38(d,1H,J=2.6Hz,H−1)、3.71(dd,1H,J
1=9.4,J
2=2.7Hz,H−2);「環II」:δ
H=5.13(t,1H,J=9.9Hz,H−5)、4.90(t,1H,J=10.0Hz,H−6)、3.82(t,1H,J=9.8Hz,H−4)、3.60(ddd,1H,J
1=12.6,J
2=10.2,J
3=4.6Hz,H−1)、3.42(ddd,1H,J
1=12.6,J
2=10.0,J
3=4.6Hz,H−3)、2.31(dt,1H,J
1=13.5,J
2=4.6Hz,H−2)、1.49(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.7Hz,H−2);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=9.24(s,1H,CHO)、2.14(s,3H,CH
3CO)、2.08(s,3H,CH
3CO)、2.06(s,3H,CH
3CO)。
【0826】
13C NMR(150MHz,CDCl
3):δ
c=185.12(CHO)、170.01(C=O)、169.87(C=O)、169.48(C=O)、148.79(C−5’)、116.71(C−4’)、98.98(C−1’)、79.20(C−4)、73.99(C−6)、73.25(C−5)、66.43(C−3’)、59.14(C−3)、58.50(C−2’)、57.84(C−1)、32.14(C−2)、20.91(CH
3CO)、20.69(CH
3CO)、20.64(CH
3CO)。
【0827】
(1S,2S,3R,4S,6R)−3−(((2S,3R,4S)−4−アセトキシ−3−アジド−6−(ヒドロキシメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)−4,6−ジアジドシクロヘキサン−1,2−ジイルジアセテート(49)の調製:0℃に冷却した乾燥MeOH(10mL)中にアルデヒド48(1.0グラム、1.97mmol)を撹拌した溶液に、CeCl
3・7H
2O(734mg、1.97mmol)およびNaBH
4(74mg、1.95mmol)を連続的に添加した。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 2:3)によりモニターしたところ、1時間後に完了が判明した。MeOHを完全に蒸発させ、H
2Oを添加した。水層をEtOAcで抽出した。合わせた有機相を、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で脱水し、乾燥するまで蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン)で精製し、対応するアリルアルコール49を得た(960mg、96%)。
【0828】
1H NMR(600MHz,CDCl
3):「環I」:δ
H=5.44(d,1H,J=5.9,H−3)、5.25(d,1H,J=2.4Hz,H−1)、5.03(d,1H,J=2.7Hz,H−4)、4.09〜3.96(m,2H,H−6,H−6)、3.58(dd,1H,J
1=7.0,J
2=2.5Hz,H−2);「環II」:δ
H=5.12(t,1H,J=9.9Hz,H−5)、4.89(t,1H,J=10.0Hz,H−6)、3.79(t,1H,J=9.8Hz,H−4)、3.69〜3.54(m,1H,H−1)、3.48(ddd,1H,J
1=12.6,J
2=10.0,J
3=4.6Hz,H−3)、2.30(dt,1H,J
1=13.4,J
2=4.5Hz,H−2eq)、1.44(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.8Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=2.57(brs,1H,6’−OH)、2.06(s,3H,CH
3)、2.04(s,6H,CH
3)。
【0829】
13C NMR(150MHz,CDCl
3):δ
C=170.0(CH
3−CO)、169.9(CH
3−CO)、169.4(CH
3−CO)、152.6(C5’)、98.3(C1’)、96.3(C4’)、78.8(C4)、73.9(C6)、73.3(C5)、66.6(C3’)、61.7(C6’)、59.3(C3)、58.9(C2’)、57.8(C1)、32.3(C2)、21.0(CH
3)、20.6(CH
3)、20.5(CH
3)。
【0830】
(1S,2R,3R,4S,6R)−4,6−ジアジド−3−(((2S,3R,4S)−3−アジド−4−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)シクロヘキサン−1,2−ジオール(50)の調製:アルゴン雰囲気下で乾燥MeOH(15mL)中にアルコール49(960mg、1.88mmol)を撹拌した溶液に、NaOMe(459mg、8.49mmol)を添加した。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 3:2)によりモニターしたところ、6時間後に完了が判明した。次いで反応混合物をシリカゲルカラムのパッドを通過させ、カラムをMeOHで洗浄した。合わせた有機相を乾燥するまで蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン)で精製して、化合物50を得た(700mg、97%)。
【0831】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.80(d,1H,J=2.5Hz,H−1)、5.03(dt,1H,J
1=2.5,J
2=1.0Hz,H−4)、4.47〜4.39(m,1H,H−3)、4.06〜3.96(m,2H,H−6)、3.42(dd,1H,J
1=8.0,J
2=2.5Hz,H−2);「環II」:δ
H=3.61(t,1H,J=9.5Hz,H−4)、3.52(t,1H,J=9.5Hz,H−5)、3.46(ddd,1H,J
1=12.5,J
2=9.5,J
3=4.5Hz,H−3)、3.43〜3.37(m,1H,H−1)、3.26(t,1H,J=9.5Hz,H−6)、2.16(dt,1H,J
1=12.5,J
2=4.5Hz,H−2eq)、1.29(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.5Hz,H−2ax)。
【0832】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ
C=152.6、100.5(C4’)、99.6(C1’)、81.7(C4)、77.9(C6)、77.6(C5)、64.9(C3’)、63.8(C2’)、62.0(C1)、61.9(C6’)、61.6(C3)、33.7(C2)。
【0833】
MALDI TOFMS:C
12H
17N
9O
6([M+Na]
+)の計算値m/e 406.3;実測値m/e 406.3。
【0834】
(1S,2R,3R,4S,6R)−4,6−ジアミノ−3−(((2S,3R,4S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オキシ)シクロヘキサン−1,2−ジオール(NB154)の調製:THF(3.0mL)およびNaOH水溶液(1mM、5.0mL)の混合物中に化合物50(256mg、1.0当量)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、0.55mL、7.8当量)を添加した。反応の進行をTLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)、10:15:6:15]によりモニターしたところ、3.5時間後に完了が判明した。反応混合物を、シリカゲルの短いカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(100mL)、CH
2Cl
2(100mL)、EtOH(50mL)、およびMeOH(100mL)で洗浄した。次いで生成物を80%MeOH中の5%MeNH
2溶液(EtOH中の33%溶液)の混合物で溶出した。生成物を含有する画分を合わせて、真空中で蒸発させた。上記の生成物をAmberlite CG50(NH
4+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。最初に、カラムを水で洗浄し、次いで生成物を水中の10%NH
4OHの混合物で溶出して、NB154を得た(184mg、90%)。
【0835】
貯蔵および生物学的試験のために、NB154を、以下のようにしてその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基の形態を水中に溶解し、pHをH
2SO
4(0.1N)で7に調整し、凍結乾燥して、NB154の硫酸塩を得た。
【0836】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.40(d,1H,J=2.5Hz,H−1)、4.98(d,1H,J=3.0Hz,H−4)、4.06(dd,1H,J
1=7.0,J
2=3.0Hz,H−3)、4.01〜3.91(m,2H,H−6)、2.92(dd,1H,J
1=7.0,J
2=2.5Hz,H−2);「環II」:δ
H=3.41〜3.35(m,2H,H−4,H−5)、3.09(t,1H,J=9.5Hz,H−6)、2.76〜2.70(m,1H,H−3)、2.66(ddd,1H,J
1=12.5,J
2=10.0,J
3=4.5Hz,H−1)、2.03(dt,1H,J
1=12.5,J
2=4.5Hz,H−2eq)、1.24(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.5Hz,H−2ax)。
【0837】
13C NMR(125MHz,MeOD):δ
C=152.6、101.8(C1’)、101.5(C4’)、86.7、78.8(C6)、77.7、68.0(C3’)、62.5(C6’)、55.6(C2’)、52.4(C3)、51.2(C1)、36.6(C2)。
【0838】
MALDI TOFMS:C
12H
23N
3O
6([M+H]
+)の計算値m/e 306.3;実測値m/e 306.8。
【0839】
NB158およびNB159の合成:
NB158およびNB159を、スキーム13に示したようにして調製した。
【0840】
【化38】
【0841】
簡単に言えば、疑似三糖であるNB158およびNB159の合成を、ピリジン中の無水酢酸を使用した低温(−20℃)での50の位置選択的なアセチル化によって得られる、対応するアクセプター51から達成した。アクセプター51を、触媒となる量のBF
3・OEt
2を用いてトリクロロアセトイミデートドナー52および53とグリコシル化反応させることで、保護された疑似三糖54および55を、主として対応するβ−アノマーとして優れた収量で得た。メチルアミンおよびシュタウディンガー反応での疑似三糖54および55の全体的なエステル脱保護により、アジ化物を対応するアミンに変換することで、化合物NB158およびNB159を得た。
【0842】
((2S,3R,4S)−4−アセトキシ−2−(((1R,2S,3S,4R,6S)−3−アセトキシ−4,6−ジアジド−2−ヒドロキシシクロヘキシル)オキシ)−3−アジド−3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−6−イル)酢酸メチル(51)の調製:化合物50(700mg、1.82mmol)を無水ピリジン(8mL)中に溶解し、−20℃に冷却した。この温度で、無水酢酸(0.6mL、6.19mmol)を一滴ずつ添加し、反応をそのまま−20℃で進行させた。TLCにより反応の進行をモニターしたところ、17時間後に完了が判明した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO
3の水溶液、HCl(2%)、NaHCO
3の飽和水溶液、およびブラインで抽出した。合わせた有機相を無水MgSO
4上で脱水し、濃縮した。未精製の生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、51を得た(520mg、56%)。
【0843】
1H NMR(600MHz,CDCl
3):「環I」:δ
H=5.62(d,1H,J=8.7,H−3)、5.59(d,1H,J=2.8Hz,H−1)、5.03(d,1H,J=2.7Hz,H−4)、4.52(q,2H,J=13.4Hz,H−6,H−6)、3.77(dd,1H,J
1=8.7,J
2=2.8Hz,H−2);「環II」:δ
H=4.86(t,1H,J=9.9Hz,H−6)、3.69(td,1H,J
1=9.5,J
2=4.3Hz,H−5)、3.58(t,1H,J=9.5Hz,H−4)、3.50(ddd,1H,J
1=12.6,J
2=10.0,J
3=4.6Hz,H−1)、3.37(ddd,1H,J
1=12.6,J
2=9.8,J
3=4.6Hz,H−3)、2.28(dt,1H,J
1=13.5,J
2=4.6Hz,H−2eq)、1.43(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.6Hz,H−2ax);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=2.17(s,3H,CH
3)、2.12(s,3H,CH
3)、2.10(s,3H,CH
3)。
【0844】
13C NMR(150MHz,CDCl
3):δ
C=170.9(CH
3−CO)、170.4(CH
3−CO)、170.4(CH
3−CO)、148.2(C5’)、99.1(C4’)、98.8(C1’)、83.1(C4)、75.7(C6)、74.7(C5)、67.4(C3’)、62.4(C6’)、59.7(C2’)、59.1(C3)、58.0(C1)、32.6(C2)、21.1(CH
3)、20.9(CH
3)、20.9(CH
3)。
【0845】
グリコシル化生成物(54)の調製:無水CH
2Cl
2(15mL)を粉末化し、火炎乾燥した4Å分子篩(2.0グラム)に添加し、続いてアクセプター51(270mg、0.53mmol)およびドナー52(1.115グラム、2.11mmol)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、次いで−30℃に冷却した。この温度で、触媒となる量のBF
3・Et
2O(0.1ml)を添加し、混合物を−30℃で撹拌し、TLCにより反応の進行をモニターしたところ、60分後に完了が判明した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)に供して、化合物54を80%収量で得た(370mg)。
【0846】
1H NMR(600MHz,CDCl
3):「環I」:δ
H=5.69(d,1H,J=2.3,H−1)、5.43(dd,1H,J
1=6.4,J
2=4.0Hz,H−3)、5.07(d,1H,J=3.3Hz,H−4)、4.55(q,2H,J=13.3Hz,H−6,H−6)、3.92(dd,1H,J
1=6.8,J
2=2.3Hz,H−2);「環II」:δ
H=5.0(t,1H,J=10.1Hz,H−6)、3.87(t,1H,J=9.4Hz,H−5)、3.79(t,1H,J=9.6Hz,H−4)、3.49(ddd,1H,J
1=12.2,J
2=10.0,J
3=4.3Hz,H−1)、3.43(ddd,1H,J
1=12.1,J
2=9.8,J
3=4.5Hz,H−3)、2.34〜2.22(m,1H,H−2eq)、1.45(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.7Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.56(d,1H,J=1.1Hz,H−1)、5.55〜5.53(m,1H,H−2)、5.44(dd,1H,J
1=6.8,J
2=5.3Hz,H−3)、4.57〜4.49(m,1H,H−4)、3.66(dd,1H,J
1=13.5,J
2=3.6Hz,H−5)、3.56(dd,1H,J
1=13.3,J
2=6.0Hz,H−5);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=7.93(t,2H,J=4.2Hz,Ar)、7.88(dd,2H,J
1=8.3,J
2=1.2Hz,Ar)、7.59〜7.50(m,2H,Ar)、7.39(t,2H,J=7.9Hz,Ar)、7.34(t,2H,J=7.9Hz,Ar)、2.29(s,3H,CH
3)、2.10(s,3H,CH
3)、2.09(s,3H,CH
3)。
【0847】
13C NMR(150MHz,CDCl
3):δ
C=170.3(CH
3−CO)、170.1(CH
3−CO)、170.0(CH
3−CO)、165.5(C
6H
5−CO)、165.2(C
6H
5−CO)、149.3(C5’)、133.8(Ar)、133.7(Ar)、129.7(Ar)、129.7(Ar)、128.8(Ar)、128.7(Ar)、128.6(Ar)、128.5(Ar)、107.5(C1”)、97.9(C1’)、97.8(C4’)、80.8(C4”,C4)、78.9(C5)、74.7(C2”)、73.9(C6)、71.7(C3’)、66.8(C3”)、62.3(C6’)、59.8(C3)、59.3(C2’)、58.4(C1)、52.7(C5”)、32.5(C2)、21.1(CH
3)、20.9(CH
3)、20.8(CH
3)。
【0848】
化合物56の調製:グリコシル化生成物54(370mg、0.422mmol)を、MeNH
2(EtOH中の33%溶液、15mL)の溶液で処理し、TLC(EtOAc/MeOH 85:15)により反応の進行をモニターしたところ、12時間後に完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc 2:8)に供して、対応する完全に保護されていないペルアジド誘導体56を97%収量で得た(237mg)。
【0849】
1H NMR(600MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.83(d,1H,J=2.5,H−1)、5.02(dd,1H,J
1=1.8,J
2=1.1Hz,H−4)、4.35(dd,1H,J
1=4.4,J
2=2.4Hz,H−3)、4.05〜3.94(m,2H,H−6,H−6)、3.53(dd,1H,J
1=7.6,J
2=4.2Hz,H−2);「環II」:δ
H=3.70(t,1H,J=9.7Hz,H−4)、3.62(t,1H,J=9.1Hz,H−5)、3.49〜3.41(m,1H,H−3)、3.39(dt,1H,J
1=9.8,J
2=4.9Hz,H−1)、3.37〜3.34(m,1H,H−6)、2.12(dt,1H,J
1=13.0,J
2=4.5Hz,H−2eq)、1.23(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.5Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.37(d,1H,J=1.3Hz,H−1)、4.16(dd,1H,J
1=4.7,J
2=1.3Hz,H−2)、4.10(dd,1H,J
1=7.7,J
2=4.2Hz,H−3)、4.02(dd,1H,J
1=7.0,J
2=2.7Hz,H−4)、3.59(dd,1H,J
1=13.3,J
2=3.2Hz,H−5)、3.50(dd,1H,J
1=13.2,J
2=6.4Hz,H−5);
13C NMR(150MHz,MeOD):δ
C=152.8(C5’)、111.1(C1”)、100.1(C4’)、98.8(C1’)、83.9(C5)、82.4(C4”)、79.7(C4)、77.5(C6)、76.2(C2”)、72.4(C3”)、65.3(C3’)、64.0(C2’)、62.1(C6’)、61.9(C1)、61.7(C3)、54.2(C5”)、33.5(C2)。
【0850】
NB158の調製:THF(3mL)およびNaOH水溶液(1mM、5mL)の混合物中に化合物56(237mg、0.438mmol)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、3.5mL、40.1mmol)を添加した。反応の進行をTLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)、10:15:6:15]によりモニターしたところ、3時間後に完了が判明した。反応混合物を、シリカゲルの短いカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(100mL)、CH
2Cl
2(100mL)、EtOH(50mL)、およびMeOH(100mL)で洗浄した。次いで生成物を80%MeOH中の5%MeNH
2溶液(EtOH中の33%溶液)の混合物で溶出した。生成物を含有する画分を合わせて、真空中で蒸発させた。上記の生成物をAmberlite CG50(NH
4+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。最初に、カラムを水で洗浄し、次いで生成物を水中の10%NH
4OHの混合物で溶出して、NB158を得た(138mg、75%)。
【0851】
貯蔵および生物学的試験のために、NB158を、以下のようにしてその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基の形態を水中に溶解し、pHをH
2SO
4(0.1N)で6.7に調整し、凍結乾燥して、NB158の硫酸塩を得た。
【0852】
1H NMR(600MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.40(d,1H,J=2.0,H−1)、5.01(d,1H,J=3.7Hz,H−4)、4.04(t,1H,J=5.3Hz,H−3)、4.0(s,2H,H−6,H−6)、3.09(dd,1H,J
1=5.1,J
2=1.9Hz,H−2);「環II」:δ
H=3.57〜3.50(m,2H,H−4,H−5)、3.19(t,1H,J=9.1Hz,H−6)、2.79(ddd,1H,J
1=12.5,J
2=9.3,J
3=4.3Hz,H−3)、2.67(ddd,1H,J
1=11.8,J
2=9.9,J
3=4.1Hz,H−1)、2.04(dt,1H,J
1=8.3,J
2=6.2Hz,H−2eq)、1.24(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.3Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.29(s,1H,H−1)、4.14(d,1H,J=5.4Hz,H−2)、4.06〜4.02(m,1H,H−3)、3.92〜3.87(m,1H,H−4)、2.98(dd,1H,J
1=13.0,J
2=4.4Hz,H−5)、2.84(dd,1H,J
1=12.9,J
2=8.4Hz,H−5);
13C NMR(150MHz,MeOD):δ
C=153.4(C5’)、110.6(C1”)、100.5(C4’,C1’)、84.9(C5)、84.45(C4)、84.41(C4”)、78.9(C6)、76.3(C2”)、72.8(C3”)、67.8(C3’)、62.3(C6’)、55.0(C2’)、52.5(C1)、51.4(C3)、45.4(C5”)、37.2(C2)。
【0853】
グリコシル化生成物(55)の調製:無水CH
2Cl
2(15mL)を、粉末化し火炎乾燥した4Å分子篩(2.0グラム)に添加し、続いてアクセプター51(265mg、0.520mmol)およびドナー53(1.12グラム、2.06mmol)を添加した。反応混合物を室温で10分間撹拌し、次いで−30℃に冷却した。この温度で、触媒となる量のBF
3・Et
2O(0.1ml)を添加し、混合物を−30℃で撹拌し、TLCにより反応の進行をモニターしたところ、60分後に完了が判明した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)に供して、化合物55を64%収量で得た(295mg)。
【0854】
1H NMR(600MHz,CDCl
3):「環I」:δ
H=5.69(d,1H,J=2.4,H−1)、5.42(dd,1H,J
1=6.7,J
2=3.8Hz,H−3)、5.06(d,1H,J=3.0Hz,H−4)、4.54(q,2H,J=13.3Hz,H−6,H−6)、3.96(dd,1H,J
1=6.8,J
2=2.5Hz,H−2);「環II」:δ
H=4.99(t,1H,J=9.9Hz,H−6)、3.87(t,1H,J=9.5Hz,H−5)、3.78(t,1H,J=9.5Hz,H−4)、3.50(ddd,1H,J
1=12.6,J
2=10.1,J
3=4.6Hz,H−1)、3.41(ddd,1H,J
1=12.5,J
2=9.7,J
3=4.6Hz,H−3)、2.28(dt,1H,J
1=13.2,J
2=4.6Hz,H−2eq)、1.44(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.7Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.58(s,1H,H−1)、5.54(d,1H,J=4.9Hz,H−2)、5.44(dd,1H,J
1=7.5,J
2=5.1Hz,H−3)、4.31(dd,1H,J
1=7.1,J
2=6.0Hz,H−4)、3.67(p,1H,J=6.7Hz,H−5)、1.31(d,3H,J=6.8Hz,6−CH
3);スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ
H=7.89(ddt,4H,J
1=14.3,J
2=8.4,J
3=1.4Hz,Ar)、7.57〜7.50(m,2H,Ar)、7.40〜7.32(m,4H,Ar)、2.35(s,3H,CH
3)、2.10(s,3H,CH
3)、2.08(s,3H,CH
3)。
【0855】
13C NMR(150MHz,CDCl
3):δ
C=170.3(CH
3−CO)、170.2(CH
3−CO)、170.1(CH
3−CO)、165.5(C
6H
5−CO)、165.0(C
6H
5−CO)、149.3(C5’)、133.76(Ar)、133.71(Ar)、129.75(Ar)、129.69(Ar)、128.8(Ar)、128.66(Ar)、128.61(Ar)、128.5(Ar)、107.2(C1”)、97.88(C1’)、97.87(C4’)、80.7(C4”)、81.0(C4)、78.2(C5)、74.6(C2”)、73.7(C6)、71.9(C3’)、66.9(C3”)、62.3(C6’)、59.7(C3)、59.5(C2’)、58.8(C5”)、58.4(C1)、32.5(C2)、21.08(CH
3)、21.01(CH
3)、20.8(CH
3)、15.6(6”−CH
3)。
【0856】
化合物57の調製:グリコシル化生成物55(295mg、0.331mmol)を、MeNH
2(EtOH中の33%溶液、15mL)の溶液で処理し、TLC(EtOAc/MeOH 85:15)により反応の進行をモニターしたところ、12時間後に完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、カラムクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc 2:8)に供して、対応する完全に保護されていないペルアジド誘導体57を99%収量で得た(180mg)。
【0857】
1H NMR(600MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.91(d,1H,J=2.6,H−1)、5.06(d,1H,J=2.3Hz,H−4)、4.42(ddt,1H,J
1=8.0,J
2=2.7,J
3=1.4,Hz,H−3)、4.07〜3.99(m,2H,H−6,H−6)、3.55(dd,1H,J
1=7.9,J
2=3.6Hz,H−2);「環II」:δ
H=3.74(t,1H,J=9.6Hz,H−4)、3.66(t,1H,J=9.0Hz,H−5)、3.47(ddd,2H,J
1=12.1,J
2=8.2,J
3=3.3Hz,H−1,H−3)、3.42〜3.40(m,1H,H−6)、2.17(dt,1H,J
1=13.2,J
2=4.4Hz,H−2eq)、1.28(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.3Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.41(d,1H,J=1.9Hz,H−1)、4.22〜4.18(m,2H,H−2,H−3)、3.81(dd,1H,J
1=9.2,J
2=3.2Hz,H−4)、3.72〜3.66(m,1H,H−5)、1.40(d,3H,J=6.8Hz,6−CH
3)。
【0858】
13C NMR(150MHz,MeOD):δ
C=152.5(C5’)、110.5(C1”)、100.3(C4’)、98.6(C1’)、86.3(C4”)、83.4(C4)、79.4(C4)、77.4(C6)、76.2(C2”)、72.6(C3”)、65.3(C3’)、64.0(C2’)、62.1(C6’)、61.9(C1)、61.7(C3)、60.6(C5”)、33.5(C2)、16.0(6”−CH
3)。
【0859】
NB159の調製:THF(3mL)およびNaOH水溶液(1mM、5mL)の混合物中に化合物57(180mg、0.324mmol)を撹拌した溶液に、PMe
3(THF中の1M溶液、3.5mL、40.1mmol)を添加した。反応の進行をTLC[CH
2Cl
2/MeOH/H
2O/MeNH
2(EtOH中の33%溶液)、10:15:6:15]によりモニターしたところ、3時間後に完了が判明した。反応混合物を、シリカゲルの短いカラムでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。カラムを、以下の溶媒:THF(100mL)、CH
2Cl
2(100mL)、EtOH(50mL)、およびMeOH(100mL)で洗浄した。次いで生成物を80%MeOH中の5%MeNH
2溶液(EtOH中の33%溶液)の混合物で溶出した。生成物を含有する画分を合わせて、真空中で蒸発させた。上記の生成物をAmberlite CG50(NH
4+型)の短いカラムに通過させることにより、純粋な生成物を得た。最初に、カラムを水で洗浄し、次いで生成物を水中の10%NH
4OHの混合物で溶出し、NB159を得た(110mg、76%)。
【0860】
貯蔵および生物学的試験のために、NB159を、以下のようにしてその硫酸塩の形態に変換した:遊離塩基の形態を水中に溶解させ、pHをH
2SO
4(0.1N)で6.7に調整し、凍結乾燥して、NB159の硫酸塩を得た。
【0861】
1H NMR(600MHz,MeOD):「環I」:δ
H=5.39(s,1H,H−1)、5.01(d,1H,J=3.4Hz,H−4)、4.02(t,1H,J=4.0Hz,H−3)、4.0(d,2H,J=2.7 H−6,H−6)、3.07(d,1H,J=6.2Hz,H−2);「環II」:δ
H=3.54(dd,2H,J
1=20.3,J
2=10.7Hz,H−4,H−5)、3.18(t,1H,J=9.3Hz,H−6)、2.79(ddd,1H,J
1=12.8,J
2=6.9,J
3=4.0Hz,H−3)、2.67(ddd,1H,J
1=9.6,J
2=5.1,J
3=3.9Hz,H−1)、2.04(dt,1H,J
1=13.1,J
2=4.3Hz,H−2eq)、1.24(ddd,1H,J
1=J
2=J
3=12.3Hz,H−2ax);「環III」:δ
H=5.29(s,1H,H−1)、4.11(dd,1H,J
1=14.7,J
2=6.2Hz,H−2,H−3)、3.59〜3.54(m,1H,H−4)、2.98(t,1H,J=5.8Hz,H−5)、1.19(d,3H,J=7.9Hz,6−CH
3)。
【0862】
13C NMR(150MHz,MeOD):δ
C=153.4(C5’)、109.8(C1”)、100.4(C1’)、100.3(C4’)、88.5(C4”)、84.5(C4)、84.0(C5)、78.8(C6)、76.4(C2”)、72.9(C3”)、67.8(C3’)、62.4(C6’)、55.0(C2’)、52.6(C1)、51.4(C3)、51.3(C5”)、37.2(C2)、18.9(6”−CH
3)。
【0863】
リードスルー活性
予備的な比較のためのインビトロのPTC抑制活性アッセイを、実質的に本明細書に記載した通りに実行したところ、NB154は、パロマミンよりほぼ3.5倍高いリードスルー活性を有し、程度の差はあるが、NB82の活性と類似の活性を有することが明らかとなった。
【0864】
比較のためのインビトロのPTC抑制活性アッセイを、実質的に本明細書に記載した通りに実行したところ、NB158およびNB159のどちらも、それらに対応する、構造的に関連する化合物NB30およびNB118と比較して、類似のまたはそれよりわずかに低い活性を示すことがさらに明らかとなった。
【0865】
しかしながら、NB154、NB158およびNB159について測定された原核生物タンパク質の合成阻害およびそれに続く抗菌活性は、以下の表6に示したように、対応するパロマミン、NB30、およびNB118よりも有意に低く、これは、これらの化合物は極めて低い毒性を示す可能性が高いことを示唆している。
【0866】
【表6】
【0867】
実施例7
本発明の一部の実施形態に係る多重エステル化した例示化合物
細胞透過性を改善する目的で、公知のアミノグリコシドへの追加の化学的修飾を導入した。この修飾は、プロドラッグタイプの化合物を生成するための、アミノグリコシドの2つ以上のヒドロキシ基の多重エステル化を含んでいた。この戦略の合理性は、(i)何らかの疎水性R−基を化合物に結合させることは、その脂肪親和性を改善すると予想され、したがって細胞の確率および取り込みを増加させること;(ii)細胞内エステラーゼが、プロドラッグを加水分解して、活性な薬物を再生すると考えられること;および(iii)所望のプロドラッグの薬物動態学的特性が改善される可能性があることであった。
【0868】
最初に、G418の以下の3つの多重エステル化した誘導体を合成した:ポリ安息香酸誘導体であるBz−G418、ポリイソ酪酸誘導体であるiBut−G418、およびポリ酢酸誘導体であるAc−G418。次いで同じ合成プロトコールを使用して、Bz−NB124も合成した。以下のスキーム14は、これらの化合物の化学構造を示す。
【0869】
【化39】
【0870】
多重エステル化したG418化合物の合成:
最終的な化合物63、65および67(それぞれBz−G418、iBut−G418およびAc−G418)の合成を市販のG418から実行した。これをスキーム15に示す。
【0871】
【化40】
【0872】
試薬および条件:(a)Boc
2O、H
2O/MeOH、Et
3N、50℃、57%(b)RCOCl、Py、4−DMAP、72%(c)TFA、DCM、72%。
【0873】
まずG418を、その遊離のアミン基でのBoc保護に供し、それによって、後のエステル化誘導体およびTFAを介したBoc脱保護工程のための中間体として役立つ化合物61を得た。Boc保護戦略の選択は、エステル官能基を修飾することなくさらなる選択的な脱保護を実行する必要性から生じたものである。得られた最終的な化合物63、65および67は、TFA付加塩に変換され、それによりアミンがエステル官能基と反応することを防ぐ。
【0874】
G418と二炭酸ジ−tert−ブチルとの反応により、過Boc化および三Boc化した生成物の混合物を得て、ここから過Boc化生成物61をカラムクロマトグラフィーにより単離した。化合物61の単離後、合成を3つの異なる合成経路に分けた(スキーム15を参照)。塩化ベンゾイル、塩化アセチルおよび塩化イソブチリルでの化合物61のエステル化反応を別々に実行して、それぞれ化合物62、64、および66を得た。反応混合物を50℃に加熱して化合物62を得た。エステル化反応に続いて、TFAによりBoc保護基の除去を行い、それによって化合物63、65および67を得た。全ての得られた化合物において、4”ヒドロキシルは遊離のままであったが、これはおそらく3級のヒドロキシルの反応性がより低いためである。
【0875】
化合物61の調製:20mLのMeOH:H
2O(1:1)中にG418(5グラム、10.06mmol)を撹拌した溶液に、Et
3N(120mmol)を一滴ずつ添加し、続いて二炭酸ジ−tert−ブチル(13.095グラム、60mmol)を添加した。反応混合物を50℃に加熱し、そのまま一晩撹拌した。反応の進行をTLC[MeOH/EtOAc、1:9]によりモニターしたところ、24時間後に完了が判明した。その後、MeOHを蒸発させ、残存する水溶液をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で脱水した。残留物のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、100%EtOAc)により、化合物1を白色の固体として得た(3.96グラム、57%)。
【0876】
1H NMR(500MHz,MeOD):δ=5.45(d,1H,J=9.6Hz,H−1’)、5.21(d,1H,J=2.3Hz,H−1”)、4.25〜4.01(m,4H)、3.79(dd,J=9.9,2.8Hz,1H)、3.63(t,J=8.4Hz,1H)、3.47(m,6H)、3.24〜3.17(m,1H) 2.94(s,3H,NCH3−C3”)、2.14〜1.92(m,1H,H−2)、1.44(m,4H,H−2,CH3−C4”)、1.24(d,J=6.2Hz,3H)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ1.44(m,36H,Boc)。
【0877】
13C NMR(126MHz,MeOD):δ=159.30(カルバメート)、159.03(カルバメート)、158.62(カルバメート)、158.05(カルバメート)、100.08(C−1”)、99.09(C−1’)、82.33,81.27(ROC(CH
3)
3)、80.84(ROC(CH
3)
3)、80.20(ROC(CH
3)
3)、77.19(ROC(CH
3)
3)、75.02、74.71、73.70、73.52、73.26、71.08、70.93、68.70、66.14、61.53、60.20、59.00、56.80、28.85(ROC(CH
3)
3)、28.84(ROC(CH
3)
3)、28.84(ROC(CH
3)
3)、28.83(ROC(CH
3)
3)、28.83(ROC(CH
3)
3)、28.82(ROC(CH
3)
3)、28.79(ROC(CH
3)
3)、28.74(ROC(CH
3)
3)、22.58、22.14。
【0878】
MALDI TOFMS:C
40H
72N
4O
18([M+Na]
+)の計算値m/e 919.48;実測値m/e 919.79。
【0879】
化合物62の調製:化合物61(0.6グラム、0.668mmol)を無水ピリジン(15mL)中に溶解した。溶液を氷槽中で撹拌しながら冷却し、塩化ベンゾイル(3mL、8.02mmol)を一滴ずつ添加した。氷槽を除去し、4−DMAP(触媒)を添加し、反応混合物を60℃に加熱し、一晩そのままにした。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 5:5)によりモニターした。反応の完了がTLCにより判明した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、5%HCl溶液、NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させ、続いて残留物のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、4:6)に供することにより、化合物62を白色の固体として得た(0.687グラム、72%)。
【0880】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=5.49(d,1H,J=4.9Hz,H−1)、4.89〜4.77(m,2H,H−3,H−4)、4.69〜4.31(m,1H,H−6)、4.01(dd,1H,J=9.8,3.3Hz,H−5)、3.72(dd,1H,J=11.4,3.1Hz,H−2)、1.57〜0.63(m,3H,H−7)。「環II」:δ=5.45(dd,1H,J=7.6,3.5Hz,H−4)、5.19(dd,1H,J=14.8,4.8Hz,H−5)、4.08〜3.96(m,1H,H−6)、3.24〜2.98(m,2H,H−1,H−3)、1.92〜1.66(m,1H,H−2 eq)、.57〜0.63(m,1H,H−2 ax)「環III」:δ=5.47(dd,1H,J=7.9,1.5Hz,H−2)、5.32(d,1H,J=4.0Hz,H−1)、4.43(dd,1H,J=11.6,1.7Hz,H−3)、δ3.44(d,1H,J=12.9Hz,H−5)、2.89(s,3H,NCH
3−C3”)、2.57(d,1H,J=13.2Hz,H−5)、1.57〜0.63(m,3H,CH
3−C4”)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=8.13〜7.20(m,25H,Ph)、1.57〜0.63(m,36H,Boc)。
【0881】
13C NMR(126MHz,CDCl
3):δ=165.83(C=O)、165.75(C=O)、165.34(C=O)、165.12(C=O)、165.07(C=O)、155.00(カルバメート)、154.84(カルバメート)、154.73(カルバメート)、154.67(カルバメート)、133.76(Ph)、133.66(Ph)、133.58(Ph)、133.41(Ph)、133.38(Ph)、133.22(Ph)、133.12(Ph)、132.95(Ph)、132.90(Ph)、130.15(Ph)、130.03(Ph)、129.99(Ph)、129.96(Ph)、129.90(Ph)、129.77(Ph)、129.41(Ph)、129.30(Ph)、128.79(Ph)、128.75(Ph)、128.67(Ph)、128.61(Ph)、128.54(Ph)、128.32(Ph)、128.23(Ph)、128.03(Ph)、98.12(C−1”)、96.84(C−1’)、80.18(C−5)、79.88(ROC(CH
3)
3)、79.76(ROC(CH
3)
3)、79.52(ROC(CH
3)
3)、79.44 ROC(CH
3)
3)、79.43(ROC(CH
3)
3)、79.36(C−6’)、78.54(C−5’) 75.84(C−6)、73.03(C−4)、72.39(C−2”)、70.75(C−4’)、70.04(C−3’)、69.05(C−4) 69.20(C−5”)、55.67(s)、54.80(C−3”)、53.37(s)、52.89(C−3)、52.50(C−1)、49.15(C−2’)、49.13(s)、49.02(s)、41.26(NCH3−C3”)、31.54(s)、30.32(s)、29.62(s)、28.44(Boc)、28.21(Boc)、28.20(Boc)、28.18(ROC(CH
3)
3)、28.15(ROC(CH
3)
3)、28.09(ROC(CH
3)
3)、28.02(ROC(CH
3)
3)、27.89(ROC(CH
3)
3)、27.88(ROC(CH
3)
3)、27.86(C−6’−CH
3)、22.29、20.84(C−4”−CH
3)。
【0882】
MALDI TOFMS:C
75H
92N
4O
23([M+Na]
+)の計算値m/e 1440.55;実測値m/e 1440.41。
【0883】
G418−Bz(63)の調製:化合物62(0.687グラム、0.523mmol)を新たに蒸留したDCM(7mL)中に溶解し、氷槽で冷却し、TFA(2ml)を一滴ずつ添加した。反応混合物をそのまま室温にした。反応の進行をTLC(Et
3N/MeOH 1:9)によりモニターしたところ、4時間後に反応の完了が判明した。反応混合物をその後乾燥するまで蒸発させて、G418−Bzを得た。貯蔵および生物学的試験のために、G418−Bzを水およびメタノール中に溶解し、凍結乾燥して、G418−BzのTFA塩を得た(0.511グラム、72%)。
【0884】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ=5.72(dd,1H,J=7.6,4.8Hz,H−3)、5.60(dd,1H,J=6.7,6.0Hz,H−4)、5.47(bs,1H,H−1)、5.40〜5.36(m,1H,H−6)、4.47(dd,1H,J=5.9,4.6Hz,H−5)、3.76(dd,1H,J=3.7,1.6Hz,H−2)、1.35(d,3H,J=3.6Hz,H−7)。「環II」:δ=5.64(d,1H,J=8.1Hz,H−5)、4.55(s,1H,H−4)、4.30(s,1H,H−6)、δ3.86〜3.67(m,2H,H−3,H−1) 2.55(dt,1H,J=12.5,4.2Hz,H−2 eq)、2.12(q,1H,J=12.8Hz,H−2 ax)。「環III」:δ=5.34(dd,1H,J=10.2,3.3Hz,H−2)、5.29(d,1H,J=4.1Hz,H−1)、3.82(d,1H,J=10.3Hz,H−3)、δ3.76(d,1H,J=15.1Hz,H−5)、3.13(d,1H,J=12.2Hz,H−5)、δ2.89(s,1H)、2.89(s,3H,NCH3−C3”)、1.26(s,3H,CH3−C4”)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=8.16(d,2H J=7.5Hz,Ph)、8.03(dd,5H,J=16.4,7.5Hz,Ph)、7.93(d,2H,J=7.7Hz,Ph)、7.70(dd,3H,J=13.9,7.5Hz,Ph)、7.57(dt,6H,J=12.2,5.8Hz,Ph)、7.47〜7.25(m,10H,Ph)。
【0885】
13C NMR(126MHz,MeOD):δ=167.17(C=O)、166.89(C=O)、166.84(C=O)、166.42(C=O)、166.41(C=O)、163.61(TFA)、163.33(TFA)、163.06(TFA)、162.78(TFA)、135.21(Ph)、134.93(Ph)、134.89(Ph)、134.78(Ph)、134.56(Ph)、134.22(Ph)、134.03(Ph)、131.00(Ph)、130.98(Ph)、130.95(Ph)、130.85(Ph)、130.76(Ph)、130.71(Ph)、130.59(Ph)、130.47(Ph)、130.33(Ph)、130.22(Ph)、129.95(Ph)、129.76(Ph)、129.67(Ph)、129.63(Ph)、129.58(Ph)、129.51(Ph)、129.46(Ph)、104.39(C−1”)、99.84(C−1’)、83.40(C−5)、76.05(C−5’)、71.73(C−2”)、71.64(C−3’) 70.77(C−5)、70.44(C−6)、69.05(C−4) 68.50(C−4’)、63.51(C−5”)、52.46(C−3) 50.18(C−3”)、50.10(C−2’)、49.62(C−1) 36.05(NCH3−C3”)、29.15(C−2)、22.27(C−6’−CH
3)、16.94(C−4”−CH
3)。
【0886】
MALDI TOFMS:C
55H
60N
4O
15([M+H]
+)の計算値m/e 1017.08;実測値m/e 1018.18。
【0887】
化合物64の調製:化合物61(0.5グラム、0.557mmol)を無水ピリジン(15mL)中に溶解した。溶液を氷槽中で撹拌しながら冷却し、塩化イソブチリル(0.7ml、6.684mmol)を一滴ずつ添加した。氷槽を除去し、4−DMAP(触媒)を添加し、反応混合物を60℃に加熱し、一晩そのままにした。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 4:6)によりモニターした。反応の完了がTLCにより判明した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、5%HCl溶液、NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させた。残留物のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、3:7)により、化合物64を白色の固体として得た(0.490、75%)。
【0888】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=5.27(dd,1H,J=11.8,3.5Hz,H−3)、5.05(d,1H,J=3.7Hz,H−1)、5.00〜4.96(m,2H,H−6,H−4)、4.59〜4.54(m,1H,H−5)、3.27(d,1H,J=11.9Hz,H−2)、1.45〜1.01(m,3H,H−7)。「環II」:δ=4.94(dd,1H,J=9.7,8.3Hz,H−5)、4.81〜4.73(m,1H,H−6)、4.24〜4.18(m,1H,H−4)、4.00〜3.90(m,1H,H−1,H−3)、1.45〜1.01(m,2H,H−2 eq,H−2 ax)。「環III」:δ=4.98(d,1H,J=4.7Hz,H−1)、4.89〜4.85(m,1H,H−2)、3.55(dd,1H,J=11.4,1.4Hz,H−3)、3.38(dd,1H,J=4.0,2.5Hz,H−5)、3.32(dd,1H,J=13.6,1.6Hz,H−5)、2.96(s,3H,NCH
3−C3”)、1.45〜1.01(m,3H,CH
3−C4”)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=6.76(d,1H,J=1.3Hz,RNHCOOR)、5.85(d,1H,J=2.1Hz,RNHCOOR)、5.83(d,1H,J=2.3Hz,RNHCOOR)、5.72(d,1H,J=4.3Hz,RNHCOOR)、1.45〜1.01(m,71H,Boc,i−But)。
【0889】
13C NMR(126MHz,CDCl
3):δ=175.90(C=O)、175.50(C=O)、175.45(C=O)、175.39(C=O)、174.73(C=O)、157.49(カルバメート)、156.54(カルバメート)、156.16(カルバメート)、155.79(カルバメート)、99.41(C−1”)、99.01(C−1’)、83.09(s)、82.29(s)、81.73(C−6)、79.93(ROC(CH
3)
3)、79.79(ROC(CH
3)
3)、79.76(ROC(CH
3)
3)、79.64(ROC(CH
3)
3)、79.45(C−4)、77.40(s)、75.69(s)、74.74(C−5)、74.42(s)、73.50(s)、71.20(C−6’)、71.10(s)、70.59(C−3”)、70.51(s)、70.10(C−5”)、69.73(s)、69.05(C−4)、68.98(s)、68.91(C−2”)、68.37(C−4’)、67.47(s)、67.25(C−3’)、65.38(C−2’)、55.72(s)、54.52(C−5’)、52.60(s)、52.53(d,J=17.3Hz)、50.83(C−3)、49.23(C−1)、41.20(N−CH
3)、34.17(i−But)、34.10(i−But)、34.04(i−But)、33.98(i−But)、33.74(i−But)、29.91(s)、29.61(C−2)、28.40(i−But)、28.36(i−But)、28.34(i−But)、28.30(i−But)、28.26(i−But)、28.18(i−But)、22.90(s)、18.83(ROC(CH
3)
3)、18.73(ROC(CH
3)
3)、18.72(ROC(CH
3)
3)、18.61(ROC(CH
3)
3)、18.58(ROC(CH
3)
3)、18.49(ROC(CH
3)
3)、18.34(C−6’−CH
3)、17.91(C−4”−CH
3)。
【0890】
MALDI TOFMS:C
60H
102N
4O
23([M+Na]
+)の計算値m/e 1270.46;実測値m/e 1270.42。
【0891】
G418−i−But(65)の調製:化合物64(0.490グラム、0.42mmol)を新たに蒸留したDCM(10mL)中に溶解し、氷槽で冷却し、TFA(2mL)を一滴ずつ添加し、反応混合物をそのまま室温にした。反応の進行をTLC(Et
3N/MeOH 1:9)によりモニターしたところ、4時間後に反応の完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させて、G418−i−Butを得た。貯蔵および生物学的試験のために、G418−i−Butを水およびメタノール中に溶解し、凍結乾燥して、G418−i−ButのTFA塩を得た(0.408グラム、78%)。
【0892】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ=5.38(dd,1H,J=8.8,6.2Hz,H−3)、5.25(d,1H,J=5.9Hz,H−1)、5.23〜5.16(m,H,H−6)、5.07(dd,1H,J=6.6,6.1Hz,H−4)、4.09(dd,1H,J=6.0,5.3Hz,H−5)、3.62(dd,1H,J=4.6,2.0Hz,H−2)、1.31(d,3H,J=6.7Hz,H−7)。「環II」:δ=5.50(dd,1H,J=11.3,7.3Hz,H−5)、4.21〜4.14(m,2H,H−4,H−6)、3.70(m,2H,H−1.H−3)、2.61〜2.54(m,1H,H−2,eq)、2.17(ddd,J=12.69,1H,H−2,ax)。「環III」:δ=5.29(d,1H,J=3.1Hz,H−1)、5.21(dd,1H,J=8.8,2.7Hz,H−2)、3.66(d,1H,J=9.7Hz,H−3)、3.74(d,1H,J=13.0Hz,H−5)、3.45(d,1H,J=12.5Hz,H−5)、2.88(s,3H,NCH3−C3”)、1.38(s,3H,CH3−C4”)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=1.21(m,35H,i−But)。
【0893】
13C NMR(126MHz,MeOD):δ=177.35(C=O)、177.3(C=O 177.19(C=O)、176.83(C=O)、176.67(C=O)、163.22(TFA)、162.94(TFA)、162.66(TFA)、162.38(TFA)、121.44(TFA)、119.12(TFA)、116.80(TFA)、114.47(TFA)、97.77(C−1”)、92.81(C−1’)、81.81(C−6)、77.48(C−4)、76.61(C−5’)、74.59(C−5)、70.03(C−3’)、69.71(C−6’)、69.24(C−5”)、69.05(C−4)、68.27(C−2”)、67.26(C−4’)、63.62(C−3”)、51.66(C−2’)、50.29(C−3)、49.86(C−1)、35.56(NCH3−C3”)、35.22(i−But)、35.18(i−But)、34.93(i−But)、34.87(i−But)、34.80(i−But)、28.61(C−2)、27.71(s)、23.19(s)、19.27(i−But)、19.24(i−But)、19.18(i−But)、19.16(i−But)、19.10(i−But)、18.98(i−But)、18.72(i−But)、18.67(C−6’−CH
3)、16.20(C−4”−CH
3)。
【0894】
MALDI TOFMS:C
36H
63N
4O
13([M+H
2O]
+)の計算値m/e 777.9;実測値m/e 777.54。
【0895】
化合物66の調製:化合物61(0.3グラム、0.334mmol)を無水ピリジン(8mL)中に溶解した。溶液を氷槽中で撹拌しながら冷却し、塩化アセチル(0.3ml、4.008mmol)を一滴ずつ添加した。氷槽を除去し、4−DMAP(触媒)を添加し、反応液を60℃に加熱し、一晩そのままにした。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 6.5:4.5)によりモニターした。反応の完了がTLCにより判明した後、反応混合物をEtOAcで希釈し、5%HCl溶液、NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させた。残留物のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、5:5)により、化合物66を白色の固体として得た(0.25グラム、68%)。
【0896】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=5.38(d,1H,J=11.5Hz,H−1)、5.20(dd,1H,J=2.4,1.3Hz,H−3)、4.60(dd,1H,J=11.4,3.5Hz,H−4)、4.45(dd,1H,J=11.8,1.3Hz,H−4)、4.14〜4.09(m,1H,H−5)、3.31(dd,1H,J=12.4,1.0Hz,H−2)、1.46〜1.20(m,3H,H−7)。「環II」:δ=3.95〜3.68(m,3H,H−4,H−5,H−6)、3.65〜3.20(m,2H,H−1,H−3)、2.73〜2.49(m,1H,H−2)、2.46〜2.26(m,1H,H−2)。「環III」:δ=5.20〜5.18(m,2H,H−1,H−2)、4.18〜4.12(m,1H,H−3)、3.80〜3.73(m,1H,H−5)、3.57〜3.51(m,1H,H−5)、2.94(s,3H,NCH3−C3”)、1.46〜1.20(m,3H,CH3−C4”)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=6.74(s,1H,RNHCOOR)、5.90(s,1H,RNHCOOR)、5.88(s,1H,RNHCOOR)、5.52(s,2H,RNHCOOR)、2.13〜1.92(m,12H,Ac)、1.47〜1.21(m,36H,Boc)。
【0897】
13C NMR(126MHz,CDCl
3):δ=170.76(C=O)、170.59(C=O)、169.70(C=O)、169.31(C=O)、157.65(カルバメート)、156.98(カルバメート)、156.42(カルバメート)、155.63(カルバメート)、99.48(C−1”)、98.39(C−1’)、85.88(C−6)、82.50(C−4)、80.04(s)、79.95(ROC(CH
3)
3)、79.80(ROC(CH
3)
3)、79.64(ROC(CH
3)
3)、79.38(ROC(CH
3)
3)、79.29(s)、75.66(C−5)、74.32(s)、71.89(C−3’)、70.58(C−2’)、70.35(C−5’)、70.32(C−2”)、70.29(C−3”)、69.05(C−4)、68.70(C−6’)、60.35(C−5”)、54.37(C−4’)、50.28(C−3)、50.08(C−1)、41.19(N−CH
3)、30.50(C−2)、28.38(ROC(CH
3)
3)、28.34(ROC(CH
3)
3)、28.29(ROC(CH
3)
3)、28.27(ROC(CH
3)
3)、28.21(ROC(CH
3)
3)、28.14(ROC(CH
3)
3)、22.93(s)、21.70(C−4”−CH
3)、20.82(Ac)、20.72(Ac)、20.70(Ac)、20.63(Ac)、14.13(C−6’−CH
3)。
【0898】
MALDI TOFMS:C
48H
80N
4O
22([M+Na]
+)の計算値m/e 1088.16;実測値m/e 1088.27。
【0899】
G418−Ac(67)の調製:化合物66(0.25グラム、0.23mmol)を新たに蒸留したDCM(5mL)中に溶解し、氷槽で冷却し、TFA(1mL)を一滴ずつ添加した。反応混合物をそのまま室温にした。反応の進行をTLC(Et
3N/MeOH 1:9)によりモニターしたところ、4時間後に反応の完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させて、G418−Acを得た。貯蔵および生物学的試験のために、G418−Acを水およびメタノール中に溶解し、凍結乾燥して、G418−AcのTFA塩を得た(0.19グラム、73%)。
【0900】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ=5.28(d,1H,J=3.8Hz,H−1)、5.08(dd,1H,J=10.5,9.3Hz,H−3)、4.67(dd,1H,J=10.0,8.8Hz,H−4)、4.62〜4.60(m,1H,H−6)、4.02(dd,1H,J=10.0,1.5Hz,H−5)、3.40(dd,1H,J=10.9,3.7Hz,H−2)、0.89(d,3H J=6.1Hz,H−7’)。)。「環II」:δ=3.82〜3.77(m,3H,H−4,H−5,H−6)、3.56〜3.46(m,2H,H−1,H−3)、2.52(dd,1H,J=8.0,4.0Hz,H−2)、2.00〜1.90(m,1H,H−2)。「環III」:δ=5.28(d,1H,J=4.2Hz,H−1)、5.14(dd,1H,J=11.2,3.1Hz,H−2)、3.66(d,1H,J=11.0Hz,H−3)、3.90(d,1H,J=6.9Hz,H−5)、3.56〜3.46(m,1H,H−52.76)、(s,3H,NCH
3−C3”)、1.26(s,3H,CH
3−C4”)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=2.08(s,3H,アセテート)、2.00(s,3H,アセテート)、1.97(s,3H,アセテート)、1.97(s,3H,アセテート)。
【0901】
13C NMR(126MHz,MeOD):δ=171.65(カルボニル)、171.43(カルボニル)、171.09(カルボニル)、162.93(TFA)、162.64(TFA)、162.36(TFA)、162.05(TFA)、121.33(TFA)、119.00(TFA)、116.68(TFA)、114.36(TFA)、99.35(C−1’)、97.99(C−1”)、84.02(C−6)、83.43(C−4)、75.15(C−5)、73.17(C−5’)、70.85(C−6’)、70.62(C−2”)、70.16(C−3’)、69.57(C−4’)、69.09(C−5”)、69.05(C−4)、62.74(C−3”)、53.44(C−2’)、49.87(C−3)、49.73(C−1)、35.81(N−CH
3)、29.19(C−2)、22.05(C−4”−CH
3)、21.04(アセテート)、20.96(アセテート)、20.69(アセテート)、20.50(アセテート)、13.81(C−7’)。
【0902】
MALDI TOFMS:C
28H
48N
4O
14([M+Na]
+)の計算値m/e 664.32;実測値m/e 664.32。
【0903】
Bz−NB124の合成:
ベンジルエステルを特徴とし、本明細書ではNB124−BzエステルまたはBz−NB124とも称される、NB124の例示的な多重エステル化した形態を、以下のスキーム16に示したように調製した。
【0904】
【化41】
【0905】
出発原料NB124を公知の記載に基づき合成した[Kandasamy et al., J. Med. Chem. 2012]。その遊離アミン形態としてのNB124を、Boc保護で全てのアミンを保護することによりさらに修飾して、化合物71を得た。次に、2級のヒドロキシルを、塩化ベンゾイルでの処理によって対応する安息香酸エステルに変換して、化合物72を得た。最終的に、TFAでの処理によってBoc脱保護を実行し、それにより所望の化合物NB124−BzをTFA塩として得た。
【0906】
化合物71の調製:
10mLのMeOH:H
2O(1:1)中にNB124(0.5グラム、1.036mmol)を撹拌した溶液に、Et
3N(8.289mmol)を一滴ずつ添加し、続いて二炭酸ジ−tert−ブチル(4グラム、18.648mmol)を添加した。反応液を50℃に加熱した。反応の進行をTLC[MeOH/EtOAc、1:9]によりモニターしたところ、24時間後に完了が判明した。その後、MeOHを蒸発させ、残存する水溶液をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、MgSO
4上で脱水した。残留物のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、100%EtOAc)により、化合物71を白色の固体として得た(0.580グラム、60%)。
【0907】
1H NMR(500MHz,MeOD):δ=5.52(s,1H,H−1’)、5.16(s,1H,H−1”)、4.12(m,3H)、3.89(dd,J=10.0,3.0Hz,1H)、3.78(d,J=6.3Hz,2H)、3.68〜3.48(m,6H)、3.43(dd,J=15.6,7.4Hz,1H)、3.33〜3.24(m,1H)、1.96(d,J=15.6Hz,1H)、1.51〜1.47(m,40H,Boc) 1.27(dd,6H,J=10.2,4.0Hz,C6’−CH
3,C5”−CH
3)。
【0908】
13C NMR(126MHz,MeOD):δ=157.27(カルバメート)、157.03(カルバメート)、156.85(カルバメート)、156.78(カルバメート)、109.99(C−1”)、96.61(C−1’)、86.23、84.35、82.32、79.38、78.78、77.17、74.09、73.66、72.83、72.30、70.49、70.11、69.28、66.91、62.86、60.09、55.20、55.12、51.03、49.64、34.47、29.46、29.31、27.46(カルバメート)、27.44(カルバメート)、27.33(カルバメート)、26.09、26.07、15.65、13.04。
【0909】
MALDI TOFMS:C
39H
70N
4O
18([M+Na]
+)の計算値m/e 905.99;実測値m/e 905.61。
【0910】
化合物72の調製:
化合物71(0.195グラム、0.129mmol)を無水ピリジン(8mL)中に溶解した。溶液を氷槽中で撹拌しながら冷却し、塩化ベンゾイル(0.2ml、1.552mmol)を一滴ずつ添加した。氷槽を除去し、4−DMAP(触媒)を添加し、反応液を50℃に加熱し、一晩そのままにした。反応の進行をTLC(EtOAc/ヘキサン 1:1)によりモニターした。反応の完了がTLCにより判明した後、得られた反応混合物をEtOAcで希釈し、5%HCl溶液、NaHCO
3およびブラインで洗浄した。合わせた有機相をMgSO
4上で脱水し、蒸発させた。残留物のカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン、1:1)により、化合物70を白色の固体として得た(0.269グラム、80%)。
【0911】
1H NMR(500MHz,CDCl
3):「環I」:δ=5.81(d,1H,J=4.1Hz,H−1)、5.55(dd,1H J=10.5,9.0Hz,H−3)、5.49(dd,1H J=5.6,4.3Hz,H−4)、5.26〜5.21(m,1H,H−6)、4.61(dd,1H,J=9.4,2.1Hz,H−5)、4.42(dd,1H,J=7.3,1.1Hz,H−2)、1.55(d,3H J=6.5Hz,H−7)。「環II」:δ=5.40(dd,1H,J=3.6,2.0Hz,H−4)、5.27(dd,1H,J=3.5,1.4Hz,H−5)、4.13〜4.05(m,1H,H−6)、3.93〜3.84(m,2H,H−1,H−3)、1.55(dd,1H,J=4.9,1.1Hz,H−2 eq)、1.24〜1.20(m,1H,H−2 ax)。「環III」:δ=5.39(d,1H,J=4.7Hz,H−1)、5.28(dd,1H,J=12.8,6.1Hz,H−3)、5.10(dd,1H,J=9.5,4.6Hz,H−2)、3.76〜3.64(m,1H,H−4)、1.55(d,1H,J=6.5Hz,H−5)、1.22(d,3H,J=6.3Hz,H−6)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=8.14〜7.13(m,30H,Ph)、1.51(s,9H,Boc)、1.39(s,9H,Boc)、1.25(s,9H,Boc)、1.12(s,9H,Boc)。
【0912】
13C NMR(101MHz,CDCl
3):δ=166.39(C=O)、165.94(C=O)、165.49(C=O)、165.36(C=O)、164.94(C=O)、164.41(C=O)、155.59(カルバメート)、155.28(カルバメート)、155.05(カルバメート)、154.78(カルバメート)、133.44(Ph)、133.36(Ph)、133.23(Ph)、133.05(Ph)、132.95(Ph)、130.38(Ph)、130.24(Ph)、129.96(Ph)、129.88(Ph)、129.82(Ph)、129.55(Ph)、129.31(Ph)、129.11(Ph)、128.96(Ph)、128.87(Ph)、128.78(Ph)、128.29(Ph)、128.22(Ph)、128.13(Ph)、107.44(C−1”)、97.30(C−1’)、82.93(C−6)、81.67、80.03(ROC(CH
3)
3)、79.56(ROC(CH
3)
3)、79.40(ROC(CH
3)
3)、79.19(ROC(CH
3)
3)、78.32(C−3)、75.77(C−4)、75.68(C−3”) 75.15(C−5)、72.48(C−4’)、70.02(C−2”)、70.69(C−6’)、70.07(C−5’)、69.94(C−3’)、60.33(C−4”)、53.26(C−2’)、50.2(C−5”) 49.68(C−3)、47.64(C−1)、34.82(C−2)、28.47(ROC(CH
3)
3)、28.42(ROC(CH
3)
3)、27.95(ROC(CH
3)
3)、27.80(ROC(CH
3)
3)、20.97(C−7’)、17.73(C−6”)、14.18(C−6”)。
【0913】
MALDI TOFMS:C
81H
94N
4O
24([M+Na]
+)の計算値m/e 1530.81;実測値m/e 1530.81。
【0914】
NB124−Bzの調製:化合物72(0.189グラム、0.125mmol)を新たに蒸留したDCM(5mL)中に溶解し、氷槽で冷却し、TFA(1mL)を一滴ずつ添加した。反応混合物をそのまま室温にした。反応の進行をTLC(Et
3N/MeOH 1:99)によりモニターしたところ、4時間後に反応の完了が判明した。反応混合物を乾燥するまで蒸発させ、NB124−Bzを得た。貯蔵および生物学的試験のために、NB124−Bzを水およびメタノール中に溶解し、凍結乾燥して、NB124−BzのTFA塩を得た(0.191グラム、97%)。
【0915】
1H NMR(500MHz,MeOD):「環I」:δ=6.53(d,1H,J=3.8Hz,H−1)、6.10(dd,1H J=10.6,9.9Hz,H−3)、5.76(dd,1H J=10.1,9.2Hz,H−4)、5.53〜5.47(m,1H,H−6)、4.53(dd,1H,J=9.8,3.9Hz,H−5)、4.09(d,1H J=13.5Hz,H−2)、1.46(d,3H,J=3.2Hz,H−7)。「環II」:δ=5.51(dd,1H,J=10.0,8.6Hz,H−4)、4.85〜4.81(m,1H,H−5)、4.47(dd,1H,J=10.1,8.2Hz,H−6)、3.88〜3.77(m,2H,H−1,H−3)、2.68〜2.61(m,1H,H−2)、2.19〜2.09(m,1H,H−2)。「環III」:δ=5.77(s,1H,H−1)、5.50(dd,1H,J=8.8,4.3Hz,H−3)、5.40(dd,1H,J=3.5,0.4Hz,H−2)、4.10(dd,1H,J=10.0,8.6Hz,H−4)、3.52〜3.46(m,1H,H−5)、0.96(d,3H,J=6.6Hz,H−6)。スペクトル中の追加のピークを以下のように同定した:δ=8.03〜7.81(m,Ph)、7.65〜7.24(m,Ph)、7.01(m,Ph)。
【0916】
13C NMR(126MHz,MeOD):δ=167.31(C=O)、167.13(C=O)、166.92(C=O)、166.76(C=O)、165.67(C=O)、165.14(C=O)、163.27(TFA)、162.99(TFA)、162.70(TFA)、162.43(TFA)、135.04(Ph)、134.91(Ph)、134.90(Ph)、134.87(Ph)、134.84(Ph)、134.57(Ph)、134.03(Ph)、130.97(Ph)、130.82(Ph)、130.70(Ph)、130.51(Ph)、129.95(Ph)、129.86(Ph)、129.69(Ph)、129.67(Ph)、129.60(Ph)、129.58(Ph)、129.50(Ph)、129.45(Ph)、129.34(Ph)、129.24(Ph)、129.02(Ph)、121.29(TFA)、118.98(TFA)、116.66(TFA)、114.35(TFA)、107.23(C−1”)、92.70(C−1’)、81.08(C−5)、80.78(C−2’)、76.93(C−6)、76.76(C−2”)、75.28(C−4)、72.95(C−3”)、72.48(C−5’)、71.82(C−3’)、71.48(C−6’)、70.92(C−4’)、53.85(C−4”)、52.34(C−5”)、50.26(C−3)、50.04(C−1)、29.28(C−2)、16.61(C−7’)、14.19(C−6”)。
【0917】
MALDI TOFMS:C
61H
62N
4O
16([M+Na]
+)の計算値m/e 1129.42;実測値m/e 1129.42。
【0918】
本発明をその特定の実施形態とともに記載したが、多数の代替法、改変および変法も当業者に明らかとなる。したがって、添付の特許請求の範囲の趣旨および広い範囲内に入るすべてのこのような代替法、改変および変法も包含するものとする。
【0919】
本明細書で述べた全ての刊行物、特許、および特許出願は、当該刊行物、特許、または特許出願について具体的かつ個別に記載した場合と同様に、参照によりそれらが完全に本明細書に組み込まれるものとする。さらに、本願におけるいかなる参考文献の引用または記載も、そのような参考文献が本願に対する従来技術として存在することの自認と解釈すべきではない。セクションの見出しの使用についても、それらを必ずしも限定として解釈すべきではない。