(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、
図12に記載の天井埋め込み型空気調和機101においては、ドレンパン109に室内送風機107の高静圧が作用するとともに、室内送風機107からの吹出空気の一部がドレン水とともに導水管111内に流れ込んでいた。このため、ドレンポンプユニット110の導水口112に排水されるドレン水は、混入する空気の動圧が作用し、ドレン水流入の勢いが強くなっていた。したがって、特許文献1に記載の水滴飛散防止の方法は、この場合のドレン水の飛び散りを回避する方策としては不十分であった。
【0007】
本開示は、空気の混入により勢いよくドレンタンクへ落水するドレン水の飛び散りを抑制する空気調和機用ドレンポンプユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の観点に係る空気調和機用ドレンポンプユニットは、空気調和機から導水されるドレン水を受け止める受け止め部と、前記受け止め部から落水されるドレン水を貯留するドレンタンクと、前記ドレンタンクに貯留されたドレン水を排水するドレンポンプ装置とを有し、前記受け止め部は、ドレン水を導水する導水管を接続する導水口と、ドレン水に混じって流れ込む前記空気調和機からの空気を膨張させる膨張室と、前記導水口から流入するドレン水を衝突させる衝突部と、前記衝突部に衝突したドレン水を前記ドレンタンクに落水させる落水口とを備え、前記落水口の開口面積は、前記導水口の開口面積より大きく形成されている。
【0009】
このような構成によれば、受け止め部へ流入するドレン水の流速は、衝突部におけるドレン水の衝突により弱められ、ドレン水とともに受け止め部へ流入する空気の動圧は、膨張室における空気の膨張により弱められる。受け止め部に流入したドレン水の流速及び空気の風速は、勢いが弱められた後、通過面積が拡大された落水口から静かにドレンタンクに落水される。
【0010】
第2の観点に係る空気調和機用ドレンポンプユニットによれば、前記衝突部は、前記導水口に対向する前記受け止め部の外壁を構成する壁面であり、前記落水口は、前記受け止め部の外壁を構成する壁面の内の、前記導水口に対向しない壁面に形成されている。
【0011】
このような構成によれば、衝突部は、受け止め部の外壁を構成する壁面を利用した構成であるので、衝突部の構成、延いては受け止め部の構成を簡略化することができる。
第3の観点に係る空気調和機用ドレンポンプユニットによれば、前記落水口は、前記導水口に対向する前記受け止め部の外壁を構成する壁面において、前記導水口に対向する位置を避けて形成され、前記衝突部は、前記導水口に対向する前記受け止め部の外壁を構成する壁面において、前記導水口に対向して形成されている。
【0012】
このような構成によれば、衝突部及び落水口の双方が、受け止め部の外壁を構成する壁面のうちの、導水口に対向する一面の壁面に形成されるので、受け止め部を小型化し、かつ簡略化することができる。
【0013】
第4の観点に係る空気調和機用ドレンポンプユニットによれば、前記衝突部は、前記受け止め部内に設けられた対向部材により構成されている。
このような構成によれば、導水口と落水口との位置関係についての制約が緩和される。衝突部を成す対向部材の構成により、落水口よりドレンタンク内へ落水するドレン水の流速及び空気の風速を調整することができる。
【0014】
第5の観点に係る空気調和機用ドレンポンプユニットによれば、前記落水口は、複数のドレン水落水用の開口から成る。
このような構成によれば、落水口の位置及び落水口の開口面積の設定の融通性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下図面を参照して、各実施形態に係る空気調和機用ドレンポンプユニットについて説明する。なお、本開示は、以下に記載する例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0017】
本開示の空気調和機用ドレンポンプユニットは、従来例として
図10に図示した空気調和システムと同様の、ダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機を用いた空気調和システムに用いられるものである。一般に、ダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機としては、室内熱交換器及びドレンパンを室内送風機の吹出側に設けた所謂押し込み型と、室内熱交換器及びドレンパンを室内送風機の吸込側に設けた所謂吸込み型との2種類がある。本開示の空気調和機用ドレンポンプユニットは、このような2種のダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機の内の、所謂押し込み型の、ダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機のドレン水処理に使用されるものである。
【0018】
所謂押し込み型の、ダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機において、ドレンパンに貯留されたドレン水には高静圧の空気圧が作用する。また、室内送風機から吹き出された空気は、動圧に変換されてドレン水とともにドレン水を導水する導水管に流れ込む。このため、押し込み型の、ダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機のドレン水処理に使用されるドレンポンプユニットでは、導水されるドレン水の流速が早く、ドレン水に混入して流れてくる空気の風速も早いという現象に対応できることが必要である。
【0019】
(第1実施形態)
以下、
図1〜
図4に基づき第1実施形態について説明する。
図1に示すように、本開示のドレンポンプユニット1は、押し込み型の、ダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機からのドレン水を排水するものである。ドレンポンプユニット1は、ドレン水を受け止める受け止め部10と、ドレンタンク21を収容する本体部20と、ドレンタンク21に貯留されたドレン水を排出するドレンポンプ装置31を備えたポンプ部30と、本体部20の上部を閉蓋する上蓋部40とを有する。なお、以下の説明において、ドレンポンプユニット1の前後、左右、上下方向を言うときは、
図2に記載した方向を言うものとする。
【0020】
受け止め部10は、押し込み型の、ダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機から勢いよく流入するドレン水を受け止める部分である。受け止め部10の機能は、流入するドレン水を一時的に受け止め、ドレン水の飛び散りを抑制しながら、ドレン水をドレンタンク21へ落水させることにある。
【0021】
受け止め部10は、上蓋部40の左側部分の上面に取り付けられている。受け止め部10は、天井埋め込み型空気調和機からドレン水とともに流入する空気を膨張させて、空気の動圧を静圧に変換する膨張室11を備えている。受け止め部10は、膨張室11と、導水管12に接続される導水口13と、導水口13から流入するドレン水をドレンタンク21に落水させる落水口14とを備えている。また、受け止め部10は、導水口13から勢いよく流入するドレン水がそのまま落水口14からドレンタンク21に流入しないようにするために衝突部15を備えている。衝突部15は、導水口13から流入するドレン水を、落水口14へ流れる前に衝突させて流速を弱める。
【0022】
第1実施形態における受け止め部10において、膨張室11は、直方体形状であって、内部に所定容積の密閉状空間部を形成する容器である。この密閉状空間部の容積は、流入する空気の動圧を所定の静圧に変換する膨張機能を備える大きさに設定されている。導水口13は、膨張室11の左側面略中央部に形成されている。落水口14は、
図3及び
図4に示すように、膨張室11の下面に形成されている。落水口14は、短管状のものが3個形成されている。3個の落水口14の開口面積は、導水口13の開口面積より大きくなるように、この実施形態では約3倍に設定されている。衝突部15は、導水口13に対面する膨張室11の外壁を構成する壁面である。膨張室11は、骨格となる樹脂製容器が形成され、この容器の外表面部に断熱材が取り付けられたものである。
【0023】
本体部20は、直方体の上部開放の本体ケース22内にドレンタンク21を収納したものである。
ドレンタンク21は、左方からドレン水の落水受部23、貯留部24、予備貯留部25の三つの部分により構成されている。落水受部23は、受け止め部10から落水されるドレン水を受ける部分である。落水受部23は、ドレン水がドレンタンク21に最初に流入する部分であり、貯留部24への案内機能を有する。貯留部24は、ドレン水を一定量貯留してドレンポンプ装置31を支障なく作動させる。これにより、天井埋め込み型空気調和機で発生したドレン水が支障なく排出される。予備貯留部25は、何らかの事情により貯留部24からドレン水が溢れる場合に、溢れるドレン水を一時的に貯留する部分である。
【0024】
ドレンタンク21は、上面を硬質の樹脂製板で形成し、その下面を断熱材で形成している。ドレンタンク21は、本体ケース22内に嵌合的に組み付けされる外形寸法に形成されている。ドレンタンク21は、本体ケース22内に嵌め込みやすいように側面がテーパ状に形成されている。
【0025】
本体ケース22は、鋼板製ケース22aを内表面とし、鋼板製ケース22aの外表面に断熱材22bを取り付けたものである。鋼板製ケース22aの左右には、ドレンポンプユニット1自体を吊り下げるためのねじ棒26を固定する取付部22cが設けられている。ねじ棒26は、取付部22cの水平部に形成された切欠孔に通され、上下からナット27が締め付けられて水平部に固定されている。
【0026】
ポンプ部30は、ドレンポンプ装置31を備えている。
ドレンポンプ装置31は、駆動源としてのポンプモータ32と、ポンプモータ32により駆動されるインペラーユニット33とにより構成される。ポンプモータ32は、上蓋部40に取り付けられている基板34上にマウントされている。基板34は、比較的厚肉の硬質の樹脂製板であって、上蓋部40の中央部分に、前後方向に延びるように嵌め込まれて、取り付けられている。
【0027】
ポンプモータ32は、駆動軸が基板34の下方に延びており、その先端部にインペラーユニット33が取り付けられている。
インペラーユニット33は、貯留部24に貯留されたドレン水を汲み上げるものである。インペラーユニット33は、貯留部24に所定量のドレン水が貯留されたときに、浸漬される位置に設置される。インペラーユニット33は、インペラケーシング33a内にインペラ33bが取り付けられており、インペラケーシング33aのインペラ33bの下方部にドレン水吸込み用の開口(不図示)が設けられている。インペラケーシング33aは、円盤状に形成されており、前方上面に吐出口(不図示)が上方に向けて立ち上げられ、基板34の上面に設けられている吐出ノズル33c(
図2参照)へ接続されている。吐出ノズル33cは、
図2に示すように、モータカバー32aの前方に位置する。
【0028】
基板34の下方におけるインペラーユニット33の周辺部に、第1フロートスイッチ35と第2フロートスイッチ36とが設けられている。
第1フロートスイッチ35は、ドレンタンク21の貯留部24内の水位が予め定められた下限水位を超えているときにONとなり、下限水位以下でOFFとなる。第2フロートスイッチ36は、貯留部24内の水位が予め定められた上限水位を超えたときにONとなり、上限水位以下でOFFとなる。第1フロートスイッチ35及び第2フロートスイッチ36のON−OFF動作により、ドレンポンプ装置31のハンチング運転を防止しながら、ドレンポンプ装置31をON−OFF制御している。
【0029】
基板34の上面にマウントされたポンプモータ32は、モータカバー32aにより覆われている。モータカバー32aの上方部分の左右側面及び背面には、冷却用空気の流通を可能とするスリット孔32bが形成されている。
【0030】
基板34の上面におけるモータカバー32aの後方には、ポンプモータ32を制御するための電子部品を実装した基板等が取り付けられている。これら基板等は、部品カバー37により覆われている。
【0031】
上蓋部40は、本体部20の上面を覆う天面と、天面の周縁に形成された垂下壁とを有し、本体部20の上面に被さるように形成されている。上蓋部40は、本体部20と同様に内面壁41を鋼板により形成し、これを基材として外表面を断熱材42で覆っている。上蓋部40は、左方に受け止め部10を載置している。上蓋部40の左方部には、受け止め部10の、3個の落水口14をドレンタンク21内に突出させるように、3個の孔部43が形成されている。上蓋部40の中央部には、前述のようにポンプ部30の基板34を嵌め込み式に載置するように開口部44を有する取付部が形成されている。上蓋部40の右方部には、予備貯留部25内を視認可能とする覗き窓45が形成されている。
【0032】
次に、第1実施形態の作用について記載する。
第1実施形態のドレンポンプユニット1には、押し込み型の、ダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機からのドレン水を受けて貯留するように、導水管12が接続されている。押し込み型の、ダクト接続タイプの天井埋め込み型空気調和機が運転されると、この空気調和機内で発生したドレン水が、導水管12により送られてくる。送られてくるドレン水は、室内送風機吹出側の高静圧の空気圧を受けて送り出されるとともに、室内送風機から吹き出された空気の一部が入り混じった状態となっている。このため、導水口13から流入するドレン水は、動圧の大きい空気が入り混じった状態であって、勢いよく受け止め部10に流入する。
【0033】
導水口13から受け止め部10内に流入したドレン水は、衝突部15に衝突して勢いが弱められる。ドレン水に混じって流入した空気は、受け止め部10の膨張室11で動圧が静圧に変換され、風速が減速される。これにより、空気の混入したドレン水は、流速が弱められた状態となって、落水口14からドレンタンク21の落水受部23に落水され、落水受部23に落水されるときの水の飛び跳ねが抑制される。
【0034】
落水されたドレン水は、落水受部23と貯留部24とが一体に形成されているため、貯留部24に貯留される。そして、貯留部24内の水面が予め定められた第2フロートスイッチ36の上限水位を超えて、第1フロートスイッチ35及び第2フロートスイッチ36がONになったときにドレンポンプ装置31が駆動され、ドレン水が吐出ノズル33cから吐出される。その後は、第1フロートスイッチ35及び第2フロートスイッチ36のON−OFF動作により、ドレンポンプ装置31がチャタリングしないようにON−OFF制御され、ドレン水が排出される。なお、貯留部24が異常水位になったときは、異常を検知する不図示のスイッチが作動し、空気調和機の運転を停止するように構成されている。また、何らかの事情により貯留部24からドレン水が溢れるようなことがあった場合、貯留部24から溢れたドレン水は、予備貯留部25に一時的に貯留されるように構成されている。
【0035】
第1実施形態に係るドレンポンプユニット1は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏することができる。
(1−1)受け止め部10へ流入するドレン水の流速は、衝突部15におけるドレン水の衝突により弱められる。また、ドレン水とともに受け止め部10へ導入される空気の動圧は、膨張室11における空気の膨張により弱められる。受け止め部10に導入されたドレン水の流速及び空気の風速は、勢いが弱められた後、通過面積が拡大された落水口14から静かにドレンタンク21に落水される。これにより、ドレン水がドレンタンク21に落水されるときの水滴の飛散が抑制される。
【0036】
(1−2)衝突部15は、受け止め部10の外壁を構成する壁面を利用した構成であるので、衝突部15の構成、延いては受け止め部10の構成を簡略化することができる。
(1−3)落水口14を、複数のドレン水落水用の開口から構成しているので、落水口14を1個にする場合に比べて、落水口14の位置及び落水口14の開口面積の設定に関する融通性を向上させることができる。
【0037】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るドレンポンプユニット1について
図5及び
図6に基づき説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0038】
第2実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第1実施形態において受け止め部10の構成を変更したものである。
図5及び
図6に示すように、第2実施形態に係るドレンポンプユニット1は、受け止め部10に設けられる落水口14を1個とし、その開口面積を導水口13の開口面積に比べ大きくしたものである。なお、この場合の1個の落水口14は、第1実施形態の場合と同様に、膨張室11の下面に形成されている。これにより、衝突部15を導水口13に対面する膨張室11の外壁を構成する壁部とし、導水口13から勢いよく流れてくるドレン水及び空気がそのまま落水口14からドレンタンク21に流入しないようにしている。
【0039】
第2実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第1実施形態に係るドレンポンプユニット1の(1−1)及び(1−2)と同様の作用効果を奏するとともに、次の効果を奏することができる。
【0040】
(2−1)落水口14を1個にしたので、落水口14の構成、延いては、受け止め部10の構成を簡略化することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るドレンポンプユニット1について
図7に基づき説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0041】
第3実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第1実施形態において受け止め部10の構成を変更したものである。
図7に示すように、第3実施形態に係るドレンポンプユニット1は、落水口14を、導水口13に対向する受け止め部10の外壁を構成する壁面において、導水口13に対向する位置を避けて2個形成している。また、第3実施形態に係るドレンポンプユニット1は、衝突部15を、導水口13に対向する受け止め部10の外壁を構成する壁面において、導水口13に対向して形成している。このように構成する場合は、導水口13を形成する壁面と、落水口14を形成する壁面の向きを異ならせる必要がないので、膨張室11をヘッダー形状とし、その構成を簡略化している。
【0042】
第3実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第1実施形態に係るドレンポンプユニット1の(1−1)、(1−2)、及び(1−3)と同様の作用効果を奏するとともに、次の効果を奏することができる。
【0043】
(3−1)衝突部15及び落水口14の双方を、導水口13に対向する受け止め部10の外壁を構成する壁面に形成しているので、受け止め部10を小型化し、かつ簡略化することができる。
【0044】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係るドレンポンプユニット1について
図8に基づき説明する。なお、第2実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0045】
第4実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第2実施形態において受け止め部10の構成を変更したものである。
図8に示すように、第4実施形態に係るドレンポンプユニット1は、膨張室11の形状及び落水口14の形状を変更したものである。膨張室11は、一定厚みの略扇形としたものであり扇形の側面に導水口13を設けている。そして、第2実施形態と同様に、衝突部15を導水口13に対向する扇形形状の外壁部を構成する壁面としている。落水口14は、第2実施形態と異なり、四角形の開口部としている。
【0046】
第4実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第2実施形態に係るドレンポンプユニット1の(1−1)、(1−2)、及び(2−1)と同様の作用効果を奏するとともに、次の効果を奏することができる。
【0047】
(4−1)膨張室11及び落水口14の形状は、第1実施形態〜第3実施形態のようなものでなく種々の形状を取り得る。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に係るドレンポンプユニット1について
図9に基づき説明する。なお、第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0048】
第5実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第1実施形態において受け止め部10の構成を変更したものである。
図9に示すように、第5実施形態に係るドレンポンプユニット1は、膨張室11を直方体形状とし、導水口13と落水口14とを対向する外壁に設けている。この場合、導水口13を上面とし、落水口14を下面とする。そして、この対向する外壁間に膨張室11を二分するように対向部材16が設けられている。
【0049】
対向部材16は、空気が混入したドレン水の通過抵抗を調整でき、流入するドレン水を適切に分散できるものであればよい。このような構成部材は、例えば、多数の孔16aが形成された板材である。板材としては、鋼板製でも樹脂製でもよい。孔16aの形状は、丸孔、三角形孔、菱形孔、星形孔、直線状スリット孔、波形スリット孔など適宜のものでよい。孔16aの大きさ、配置状態、及び個数は、ドレン水に混じって流入してくる空気の通過抵抗を所定レベルにするものであって、膨張室11に流入するドレン水を適切に分散できるものであればよく、特定のものに限定されない。
【0050】
このように構成することにより、対向部材16は導水されるドレン水を衝突させる衝突部15を形成する。これによりドレン水の流速が弱められる。また、ドレン水とともに流入する空気に対し、対向部材16の手前の室が第1膨張室11aとなり、後ろ側の室が第2膨張室11bとなる。これにより、導水口13から導入する空気の動圧、すなわち風速を弱めることができる。
【0051】
第5実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第1実施形態に係るドレンポンプユニット1の(1−1)及び(1−3)と同様の効果を奏するとともに、次の効果を奏することができる。
【0052】
(5−1)対向部材16を設けることにより、導水口13及び落水口14に対する設計上の制約が緩和される。
(5−2)対向部材16の空気が混入したドレン水の通過抵抗レベルを調整することにより、ドレンタンク21に流入するドレン水の勢いを調整することが容易になる。
【0053】
(第6実施形態)
次に、第6実施形態に係るドレンポンプユニット1について
図10及び
図11に基づき説明する。なお、第5実施形態と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0054】
第6実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第5実施形態において対向部材16を変更したものである。
図10及び
図11に示すように、第6実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第5実施形態における対向部材16の大きさを小さくしたものである。第6実施形態における対向部材16は、導水口13に対向する膨張室11の断面中央部に位置する長方形状の板部材である。対向部材16は、適宜の手段により膨張室11内に固定されるものであって、対向部材16の外周と膨張室11の外壁との間に隙間を有する程度の大きさとしたものである。対向部材16は、第5実施形態の場合と同様のものでよい。
【0055】
このように構成することにより、対向部材16は導水されるドレン水を衝突させる衝突部15を形成する。これによりドレン水の流速が弱められる。また、ドレン水とともに流入する空気に対する膨張室11は、第5実施形態とは異なるものであって、第1〜第4実施形態の場合と同様に1個の膨張室として機能し、導水口13から導入する空気の動圧、すなわち風速を弱めることができる。
【0056】
第6実施形態に係るドレンポンプユニット1は、第5実施形態に係るドレンポンプユニット1と同様に、第1実施形態の(1−1)及び(1−3)、並びに、第5実施形態の(5−1)及び(5−2)と同様の効果を奏することができる。
【0057】
(変更例)
上記各実施形態に関する説明は、本開示に従うドレンポンプユニット1の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に従うドレンポンプユニット1は、例えば以下に示される上記各実施形態の変更例、及び相互に矛盾しない少なくとも2つの変更例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変更例において、上記各実施形態と共通する部分は、上記各実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0058】
・各実施形態において、落水口14の開口面積は、導水口13の開口面積に対し所定の割合で大きいことを条件として、落水口14の個数、及び各落水口14の開口面積は、任意に変更することができる。
【0059】
・落水口14の開口形状についても、落水口14の開口面積が導水口13の開口面積に対し所定の割合で大きいことを条件として、種々の形状を取ることができる。例えば、第1実施形態において、各落水口14の形状を、四角形、楕円形、長円形、三角形などに変更してもよい。
【0060】
・受け止め部10の膨張室11の形状についても、衝突部15が形成されることを条件として種々の形態をとってもよい。例えば、第1実施形態や第2実施形態において、膨張室の直方体の形状を異なるプロポーションにしてもよい。また、第5実施形態及び第6実施形態において、直方体ではなく、球形、ラグビボール形、円筒形などにしてもよい。
【0061】
・各実施形態においてドレンタンク21には、予備貯留部25が設けられていたが、これは、必須のものではない。
・各実施形態においてドレンタンク21は、落水受部23と貯留部24とが区別できる形状となっていたが、そのような区別性は必須のものではなく、一体形状のものであってもよい。
【0062】
・各実施形態において、膨張室11の骨格、ドレンタンク21の上面、及び、ポンプモータ32をマウントする基板34は、それぞれ硬質の樹脂製板部材により形成されていた。しかし、これらを鋼板製板部材により形成してもよい。
【0063】
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。