特許第6862610号(P6862610)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6862610ネストコンテナの生成方法及び読み取り可能な記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6862610
(24)【登録日】2021年4月2日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】ネストコンテナの生成方法及び読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/751 20130101AFI20210412BHJP
   H04L 12/70 20130101ALI20210412BHJP
【FI】
   H04L12/751
   H04L12/70 D
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-515114(P2020-515114)
(86)(22)【出願日】2017年12月21日
(65)【公表番号】特表2020-533915(P2020-533915A)
(43)【公表日】2020年11月19日
(86)【国際出願番号】CN2017117699
(87)【国際公開番号】WO2019052076
(87)【国際公開日】20190321
【審査請求日】2020年3月13日
(31)【優先権主張番号】201710841726.1
(32)【優先日】2017年9月18日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510268565
【氏名又は名称】中国科学院声学研究所
【氏名又は名称原語表記】INSTITUTE OF ACOUSTICS, CHINESE ACADEMY OF SCIENCES
(73)【特許権者】
【識別番号】516268194
【氏名又は名称】ペキン ヒリ テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BEIJING HILI TECHNOLOGY CO. LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【弁理士】
【氏名又は名称】池本 理絵
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】シォン,イーチィァン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジンリン
(72)【発明者】
【氏名】リィァオ,イー
(72)【発明者】
【氏名】イェ,シァオヂョウ
(72)【発明者】
【氏名】チォン,ガン
(72)【発明者】
【氏名】ドン,ハオジィァン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,リンファン
【審査官】 鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】 特表2018−500817(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0109995(US,A1)
【文献】 特開2017−028548(JP,A)
【文献】 特開2017−011465(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第103888982(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第101931543(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第102364899(CN,A)
【文献】 特開2014−238885(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/00−12/955
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネストコンテナの生成方法であって、
1つの重み付き無向グラフG(V,E,W)及びネットワーク計測指標集合{Ti}を与え、前記重み付き無向グラフG(V,E,W)におけるノードを分割し、各ネットワーク計測指標Tiのそれぞれを1つのCiレイヤコンテナ集合{Cik}に対応付け、
その中、各ネットワーク計測指標Tiは、具体的には、時間遅延、又はホップ数、又は帯域幅であり、Ti<Ti+1であり、1≦i≦I−1であり、Iは定数であり、0≦k≦K−1であり、KはCiレイヤコンテナの数であり、レイヤ数iをI−1に初期化する、ステップ(1)と、
重みがTiよりも大きい辺を削除し、ステップ(1)における重み付き無向グラフG(V,E,W)を複数のサブグラフに分割し、前記サブグラフのそれぞれを1つの連通成分とし、前記複数のサブグラフをノード数に応じて昇順で配列し、前記サブグラフのそれぞれをGcm=(Vcm,Ecm,Wcm)とし、
その中、1≦m≦Mであり、Mはサブグラフ数であり、mはサブグラフ番号であり、且つサブグラフ番号mを1に初期化し、前記複数のサブグラフにおいてp個の遊離ノードが存在すると、直接的にすべての遊離ノードをアンカーとして設定し、それぞれ独立するCiレイヤコンテナを形成し、且つj’=j+p、m=m+pとし、アンカー数jを1に初期化する、ステップ(2)と、
ステップ(2)における前記サブグラフGcmにおけるCiレイヤコンテナに追加されていないすべてのノードを集合Lとする、ステップ(3)と、
ステップ(3)における集合Lから1つのノードを現在のアンカーとして選択して、ajと記す、ステップ(4)と、
前記現在のアンカーajを開始点とし、集合Lにおける、且つ現在のアンカーajを含む(Ci+1)レイヤコンテナ内にある、それと連通する経路がTi未満であるすべてのノードを幅広く優先サーチし、現在のアンカーajをアンカーとするCiレイヤコンテナを形成する、ステップ(5)と、
j’=j+1とし、集合Lが空集合であるか否かを判定し、集合Lが空集合であると、次のステップに進み、集合Lが空集合ではないと、ステップ(3)に戻り、前記集合Lが空集合になるまで処理を繰り返す、ステップ(6)と、
m=m+1とし、すべての前記サブグラフが処理済みであるか否かを判定し、すべての前記サブグラフが処理済みであると、次のステップに進み、前記サブグラフが処理済みではないと、ステップ(3)に戻り、すべての前記サブグラフが処理済みになるまで処理を繰り返す、ステップ(7)と、
i=i−1とし、i=1を満たすか否かを判定し、i=1を満たすと、処理を終了してすべての前記Ciレイヤコンテナが構築済みとなり、i=1を満たさないと、ステップ(2)に戻り、すべての前記Ciレイヤコンテナが構築済みになるまで処理を繰り返す、ステップ(8)と、
を含むネストコンテナの生成方法。
【請求項2】
トップダウン方式により前記Ciレイヤコンテナを構築してネストし、前記Ciレイヤコンテナのレイヤ数は徐々に小さくなる、ことを特徴とする請求項1に記載のネストコンテナの生成方法。
【請求項3】
前記ステップ(4)において、集合Lにおける帯域幅と、コンピューティングと、記憶等のパフォーマンス指標が最適なノードを現在のアンカーとして選択する、ことを特徴とする請求項1に記載のネストコンテナの生成方法。
【請求項4】
前記ステップ(1)における重み付き無向グラフG(V,E,W)において、Vは、独立するアドレスを有するネットワークエレメント装置を含むノード集合であり、Eは、計測記録におけるノード間の辺集合あり、Wは、計測記録におけるノード間の重み集合である、ことを特徴とする請求項1に記載のネストコンテナの生成方法。
【請求項5】
前記ステップ(1)において、i=1の場合は、C1レイヤコンテナは、最下位のコンテナであり、複数のネットワークエレメント装置により構成され、C2レイヤコンテナは、複数のC1レイヤコンテナにより構成され、以下同様に、第Iのレイヤは、最上位のコンテナCIであり、複数の(CI−1)レイヤコンテナにより構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のネストコンテナの生成方法。
【請求項6】
コンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される際に、請求項1−5のいずれか1項に記載されたネストコンテナの生成方法が実現される、ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、名称が「同じレイヤにおいて交差せずにフルカバレッジングを実現するネストコンテナの生成方法及び読み取り可能な記憶媒体」であり、2017年9月18日に出願された中国特許出願第No.201710841726.1号に基づく優先権を主張し、この中国特許出願のすべての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、ネットワーク技術及びネットワーク通信の技術分野に属し、具体的には、同じレイヤにおいて交差せずにフルカバレッジングを実現するネストコンテナの生成方法及び読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、モバイルインターネットの急速な発展に伴って、モバイル装置は爆発的に増えつつあり、ネットワーク規模が拡大するだけでなく、ネットワークのダイナミクスが急激に増えている。インターネットのネットワーク装置の接続関係が複雑であるため、仮想化技術を用いて物理ネットワーク上に1つの仮想ネットワークを構築する必要があり、ノード間のロジック関係を確立することで、物理装置の異種性、ダイナミクス等に起因する問題を回避する。実際には、仮想ネットワークの構造及びその整合性は仮想ネットワーク上に構築されたアプリケーションの実行効率、アドレッシング効率、拡張性、リアルタイム性等に直接的に関連し、特にノード位置の正確性の要件が高いサービス又は時間遅延やジッターに敏感なサービス、例えばストリーミングメディアライブ等の場合、ダイナミクス、モバイル性に起因する問題はますます顕著になる。
【0004】
構造及びノードメンテナンス方式に応じて、従来の仮想ネットワークは非構造化及び構造化の2種類に分類されている。非構造化の仮想ネットワークは、隣接するノードが任意であり、ネットワークにおける情報リソースの格納位置がネットワーク自体のトポロジーとは無関係である一方、構造化の仮想ネットワークは、隣接するノードが規則的であり、トポロジー構造が厳密に制御されている。構造化の仮想ネットワークは、ノードの効果的な組織及びトポロジー構造の制御性によって、ネットワークトラフィック制御及びアドレッシング効率性能の点において非構造化の仮想ネットワークより優れ、注目されつつある。しかしながら、従来の構造化の仮想ネットワークは、モバイルアクセスと、パーベイシブコンピューティングと、分散型情報処理と、大量のストリーミングメディア等の新たなアプリケーションの発展ニーズを満足できず、異種性と、ダイナミクスと、モバイル性と、不整合性等の問題を解決できず、従って、情報センターネットワークを含む将来の大規模な高ダイナミクスのネットワーク環境に適応するように構造化の仮想ネットワークを構築することは、学界や産業界においてまだ解決されていない問題となる。
【0005】
コンテナ(Container)技術は、高性能のスケーラブルなアプリケーション管理サービスを提供することで、ユーザーによる管理クラスターの構築作業を簡略化し、仮想化、記憶、ネットワーク及びセキュリティをシームレスに統合する。典型的なDockerコンテナを例とする場合、オープンソースのアプリケーションエンジンであり、開発者がアプリケーションを移植可能なコンテナにパッケージ化した上で、任意の人気Linuxマシンに公開し、仮想化も実現可能である。サンドボックスメカニズムを完全的に使用し、お互いには何のインタフェースもなく、パフォーマンスオーバーヘッドがほとんどなく、プログラミング言語に依存せずに、マシン及びデータセンターにおいて簡単に実行できる。しかしながら、従来のコンテナの生成方法では、ネストの形式によって大量の異種ノードからなる大規模な構造化仮想ネットワークを構築することができないため、将来の大規模な高ダイナミクスのネットワーク環境に適応することが困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来のコンテナの生成方法における上記問題を解決するために、同じレイヤにおいて交差せずにフルカバレッジングを実現するネストコンテナの生成方法を提供することを目的とし、ネットワーク計測結果に応じてノード分割と、情報及びリソースの組織とを行う方法によって、異種性と、ダイナミクスと、モバイル性と、地理的分布等に起因するネットワーク問題を解決し、ネットワークノード管理における時間遅延感度と、複雑性と、拡張性と、柔軟性等のニーズを満たし、情報センターネットワークを含む将来のネットワークの発展に適応する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を実現するために、本発明は同じレイヤにおいて交差せずにフルカバレッジングを実現するネストコンテナの生成方法を提供し、具体的には、
1つの重み付き無向グラフG(V,E,W)及びネットワーク計測指標集合{Ti}を与え、前記重み付き無向グラフG(V,E,W)におけるノードを分割し、ネットワーク計測指標Tiのそれぞれを1つのCiレイヤコンテナ集合{Cik}に対応付け、
その中、各ネットワーク計測指標Tiは、具体的には、時間遅延、又はホップ数、又は帯域幅であり、Ti<Ti+1であり、1≦i≦I−1であり、Iは定数であり、0≦k≦K−1であり、KはCiレイヤコンテナの数であり、レイヤ数iをI−1に初期化する、ステップ(1)と、
重みがTiよりも大きい辺を削除し、前記ステップ(1)における重み付き無向グラフG(V,E,W)を複数のサブグラフに分割し、前記サブグラフのそれぞれを1つの連通成分とし、前記複数のサブグラフをノード数に応じて昇順で配列し、その中、前記サブグラフのそれぞれをGcm=(Vcm,Ecm,Wcm)とし、1≦m≦Mであり、Mはサブグラフ数、mはサブグラフ番号であり、且つサブグラフ番号mを1に初期化し、前記複数のサブグラフにおいてp個の遊離ノードが存在すると、直接的にすべての遊離ノードをアンカーとして設定し、それぞれ独立するCiレイヤコンテナを形成し、且つj’=j+p、m=m+pとし、アンカー数jを1に初期化する、ステップ(2)と、
ステップ(2)における前記サブグラフGcmにおけるCiレイヤコンテナに追加されていないすべてのノードを集合Lとする、ステップ(3)と、
ステップ(3)の集合Lから1つのノードを現在のアンカーとして選択して、ajと記す、ステップ(4)と、
前記現在のアンカーajを開始点とし、集合Lにおける、且つ現在のアンカーajを含む(Ci+1)レイヤコンテナ内にある、それと連通する経路がTi未満であるすべてのノードを幅広く優先サーチし、現在のアンカーajをアンカーとするCiレイヤコンテナを形成する、ステップ(5)と、
j’=j+1とし、集合Lが空集合であるか否かを判定し、集合Lが空集合であると、次のステップに進み、集合Lが空集合ではないと、ステップ(3)に戻り、前記集合Lが空集合になるまで処理を繰り返す、ステップ(6)と、
m=m+1とし、すべての前記サブグラフが処理済みであるか否かを判定し、すべての前記サブグラフが処理済みであると、次のステップに進み、前記サブグラフが処理済みではないと、ステップ(3)に戻り、すべての前記サブグラフが処理済みになるまで処理を繰り返す、ステップ(7)と、
i=i−1とし、i=1を満たすか否かを判定し、i=1を満たすと、処理を終了してすべての前記Ciレイヤコンテナが構築済みとなり、i=1を満たさないと、ステップ(2)に戻り、すべての前記Ciレイヤコンテナが構築済みになるまで処理を繰り返す、ステップ(8)と、を含む。
【0008】
トップダウン方式により前記Ciレイヤコンテナを構築してネストし、前記Ciレイヤコンテナのレイヤ数は徐々に小さくなる。
【0009】
前記ステップ(4)において、集合Lにおける帯域幅と、コンピューティングと、記憶等のパフォーマンス指標が最適なノードを現在のアンカーとして選択することが好ましい。
上記技術案では、前記ステップ(1)における重み付き無向グラフG(V,E,W)において、Vは、独立するアドレスを有するネットワークエレメント装置を含むノード集合であり、Eは、計測記録におけるノード間の辺集合であり、Wは、計測記録におけるノード間の重み集合である。
【0010】
上記技術案では、前記ステップ(1)において、i=1の場合は、C1レイヤコンテナは最下位のコンテナであり、複数のネットワークエレメント装置により構成され、C2レイヤコンテナは、複数のC1レイヤコンテナにより構成され、以下同様に、第Iのレイヤは、最上位のコンテナCIであり、複数の(CI−1)レイヤコンテナにより構成される。
【0011】
本発明は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、それにコンピュータプログラムを記憶しており、該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される際に、上述の同じレイヤにおいて交差せずにフルカバレッジングを実現するネストコンテナの生成方法が実現される。
【発明の効果】
【0012】
本発明のネストコンテナの生成方法は、時間遅延感度が高く、管理しやすい、拡張性が優れ、柔軟性が高い等の利点を有し、ネットワーク計測結果に応じてノード分割と、情報及びリソースの組織を行う方法であり、異種性と、ダイナミクスと、モバイル性と、地理的分布等に起因するネットワーク問題を解決し、情報センターネットワークを含む将来のネットワーク、特に次世代モバイル通信の発展に適応する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る、同じレイヤにおいて交差せずにフルカバレッジングを実現するネストコンテナの生成方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1に示すように、本発明は同じレイヤにおいて交差せずにフルカバレッジングを実現するネストコンテナの生成方法を提供し、具体的には、下記のステップ(1)〜ステップ(8)を含む。
【0015】
ステップ(1)において、1つの重み付き無向グラフG(V,E,W)及びネットワーク計測指標集合{Ti}を与え、前記重み付き無向グラフG(V,E,W)中のノードを分割し、各ネットワーク計測指標Tiを1つのCiレイヤコンテナ集合{Cik}に対応付け、
その中、各ネットワーク計測指標Tiは、具体的には、時間遅延、又はホップ数、又は帯域幅であり、Ti<Ti+1であり、1≦i≦I−1であり、Iは定数であり、0≦k≦K−1であり、KはCiレイヤコンテナの数であり、レイヤ数iをI−1に初期化し、
ステップ(2)において、重みがTiよりも大きい辺を削除し、ステップ(1)における重み付き無向グラフG(V,E,W)を複数のサブグラフに分割し、前記サブグラフのそれぞれを1つの連通成分とし、前記複数のサブグラフをノード数に応じて昇順で配列し、その中、前記サブグラフのそれぞれをGcm=(Vcm,Ecm,Wcm)とし、1≦m≦Mであり、Mはサブグラフ数であり、mはサブグラフ番号であり、且つサブグラフ番号mを1に初期化し、ここで、cはパラメータではなく、cはchildを意味しており、単なるマークとしてサブグラフを表し、GとGcを区別することに主として用いられる。前記複数のサブグラフにおいてp個の遊離ノードが存在すると、直接的にすべての遊離ノードをアンカーとして設定し、それぞれ独立するCiレイヤコンテナを形成し、且つj’=j+p、m=m+pとし、アンカー数jを1に初期化し、
ステップ(3)において、ステップ(2)における前記サブグラフGcmにおけるCiレイヤコンテナに追加されていないすべてのノードを集合Lとして設定し、
ステップ(4)において、ステップ(3)における集合Lから1つのノードを現在のアンカーとして選択して、ajと記し、
ステップ(5)において、前記現在のアンカーajを開始点とし、集合Lにおける、且つ現在のアンカーajを含む(Ci+1)レイヤコンテナ内にある、それと連通する経路がTi未満であるすべてのノードを幅広く優先サーチし、現在のアンカーajをアンカーとするCiレイヤコンテナを形成し、
ステップ(6)において、j’=j+1とし、集合Lが空集合であるか否かを判定し、集合Lが空集合であると、次のステップに進み、集合Lが空集合ではないと、ステップ(3)に戻り、前記集合Lが空集合になるまで処理を繰り返し、
ステップ(7)において、m=m+1とし、すべての前記サブグラフが処理済みであるか否かを判定し、すべての前記サブグラフが処理済みであると、次のステップに進み、前記サブグラフが処理済みではないと、ステップ(3)に戻り、すべての前記サブグラフが処理済みになるまで処理を繰り返し、
ステップ(8)において、i=i−1とし、i=1を満たすか否かを判定し、i=1を満たすと、処理を終了してすべての前記Ciレイヤコンテナが構築済みとなり、i=1を満たさないと、ステップ(2)に戻り、すべての前記Ciレイヤコンテナが構築済みになるまで処理を繰り返す。
【0016】
トップダウン方式により前記Ciレイヤコンテナを構築してネストし、前記Ciレイヤコンテナのレイヤ数は徐々に小さくなる。
【0017】
前記ステップ(4)において、集合Lにおける帯域幅と、コンピューティングと、記憶等のパフォーマンス指標が最適なノードを現在のアンカーとして選択することが好ましい。
上記技術案において、前記ステップ(1)における重み付き無向グラフG(V,E,W)において、Vは、独立するアドレスを有するネットワークエレメント装置を含むノード集合であり、Eは、計測記録におけるノード間の辺集合であり、Wは、計測記録におけるノード間の重み集合である。
【0018】
上記技術案において、前記ステップ(1)において、i=1の場合は、C1レイヤコンテナは、最下位のコンテナであり、複数のネットワークエレメント装置から構成され、C2レイヤコンテナは、複数のC1レイヤコンテナから構成され、以下同様に、第Iのレイヤは、最上位のコンテナCIであり、複数の(CI−1)レイヤコンテナから構成される。
【0019】
本発明は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、それにコンピュータプログラムを記憶しており、該コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される際に、上述の同じレイヤにおいて交差せずにフルカバレッジングを実現するネストコンテナの生成方法が実現される。
【0020】
なお、以上の実施例は単なる本発明の技術案を説明するためのものであり、本発明の技術案を限定するためものではない。実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は、本発明の技術案の主旨及び範囲を逸脱せず本発明の技術案を変更したり、同等置換したりすることができ、これらの変更や同等置換はすべて本発明の特許請求の範囲に属する。
図1