(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、採光装置によって採光される太陽光は、天気によってその強度が異なるため、栽培物の成長にばらつきが生じてしまう。
【0006】
一方で、人工光によって必要以上に補光すると、それが栽培物の生長に寄与せずに電力が無駄になってしまう。
【0007】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、栽培物の生長のばらつきを防止して安定的に生産できるとともに、人工光の照明用の電力コストを削減することが可能な水耕栽培システム、水耕栽培制御装置、水耕栽培方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る水耕栽培システムは、水耕栽培ユニットと、採光装置と、人工光照射装置と、採光センサと、制御装置とを有する。上記水耕栽培ユニットは、栽培対象の植物の苗が移植される苗床が配置されたものである。上記採光装置は、上記苗床に対向する放光面に採光口から自然光を採り入れて上記放光面から上記苗に出射させする。上記人工光照射装置は、上記苗に人工光を照射する。上記採光センサは、上記苗床から離間した位置に設けられ、上記放光面から出射する上記自然光の光量を検出する。上記制御装置は、上記検出された光量を基に、上記苗床の上記苗の栽培面に照射される上記自然光の光量の予測値を算出し、当該予測値に基づいて、上記人工光の照射量を制御する。
【0009】
これにより栽培システムは、栽培面に照射される自然光の光量の予測値を基に人工光の照射量を制御することで、自然光のみで栽培する場合の栽培物の生長のばらつきを防止して安定的に生産できるとともに、必要に応じて人工光を照射することで人工光の照明用の電力コストを削減することができる。
【0010】
上記制御装置は、所定期間における上記予測値の積算値の和が所定の目標瞬時光量(瞬時値:単位μmol/m2・s)となるように上記所定期間における上記人工光の照射量を制御してもよい。
【0011】
これにより水耕栽培システムは、目標瞬時光量を設定することで栽培物をより安定的に生産することができる。上記所定期間は例えば1時間でもよいし1日でもよい。
【0012】
上記採光センサは、上記放光面に設けられてもよい。
【0013】
これにより水耕栽培システムは、採光センサを、自然光が栽培面に照射される直前の放光面に設けることで、屋外等に設けられる場合に比べてより正確に栽培面の光量を予測することができる。
【0014】
上記人工光照射装置は、上記放光面に設けられてもよい。この場合上記採光センサは、上記放光面の上記人工光の影響を受けない位置に設けられてもよい。
【0015】
これにより水耕栽培システムは、人工光の照射中も人工光の影響を受けることなく放光面の自然光の光量を検出し栽培面の光量を予測することができる。
【0016】
上記苗床は、水平方向で互いに逆向きに設けられた一対の放光面を挟んで上記水平方向で対向して設けられてもよい。この場合上記採光センサは、上記自然光の非照射時において、当該採光センサが設けられた放光面とは別の放光面に設けられた上記人工光照射装置から上記苗に照射された人工光の反射光の光量を検出可能であってもよい。またこの場合上記制御装置は、上記検出された反射光の光量の推移を基に、上記人工光の照射量を制御してもよい。
【0017】
一般に、苗が成長して葉の面積が大きくなると、葉が光を吸収するために反射率は低下する。したがって水耕栽培システムは、採光センサにより、放光面から照射される自然光の光量を検出するだけでなく、その放光面とは反対側の放光面から苗に照射された人工光の反射光の推移を検出することで、苗の生長度合を把握し、それに応じて人工光の照射量を制御することで苗の生長を管理することができる。
【0018】
また、苗の生長度合は、苗床の反射率と葉の反射率も関係している。
一般に、苗床の反射率が葉の反射率よりも高い場合、葉の生長に伴って苗床から反射する光が減少し、苗床の反射率が低い場合は、葉が生長するに従って、葉から反射する光の量が増加するので、採光センサで検出する反射光が増加する。
【0019】
従って、目標の葉面積に達している場合の反射光を基準としたとき、苗床が葉の反射率よりも高い場合、葉の生長が遅れていると苗床から反射する光が増加するので、基準の反射光よりも高い数値が検出される。
【0020】
また、苗床の反射率が葉の反射率よりも低い場合は、葉の生長が遅れていると葉から反射する光の量が減少するので、基準の反射光よりも低い数値が検出される。
このように、反射率を考慮したうえで、採光センサで検出する反射光と目標の葉面積に達している場合の基準の反射光との誤差を判断し、葉の生長を管理することができる。
【0021】
上記水耕栽培システムは、屋外の自然光の光量を検出する屋外光センサをさらに有してもよい。この場合上記制御装置は、上記採光センサによって検出された自然光の光量の推移と上記屋外光センサによって検出された自然光の光量の推移とに相関が無いと判断された場合に、異常を示す情報を出力してもよい。
【0022】
これにより水耕栽培システムは、通常は屋外光と連動する放光面の光量が屋外光と連動していないことが検出された場合には、異常情報を出力することで、照射量制御の精度を向上させることができる。ここで上記両推移に相関が無くなる原因としては、例えば採光センサに直射光が当たったり、苗や人の影になって採光量が減少したり等の事態が想定される。
【0023】
本発明の他の形態に係る水耕栽培システムは、水耕栽培ユニットと、採光装置と、人工光照射装置と、採光センサとを有する。上記水耕栽培ユニットは、栽培対象の植物の苗が移植される苗床が配置されたものである。上記採光装置は、上記苗床に対向する放光面に採光口から自然光を採り入れて上記放光面から上記苗に出射させる。上記人工光照射装置は、上記苗に人工光を照射する。上記採光センサは、上記放光面の上記人工光の影響を受けない位置に設けられ、上記放光面から出射する上記自然光の光量を、上記人工光の照射量の制御のために検出する。
【0024】
本発明のまた別の形態に係る水耕栽培制御装置は、受信部と制御部とを有する。上記受信部は、栽培対象の植物の苗が移植される苗床から離間した位置に設けられた採光センサから、上記苗床に対向する放光面に採光口から採り入れられて当該放光面から上記苗に出射する自然光の光量の検出値を受信する。上記制御部は、上記受信された検出値を基に、上記苗床の上記苗の栽培面に照射される上記自然光の光量の予測値を算出し、当該予測値に基づいて、上記苗に照射される人工光の照射量を制御する。
【0025】
本発明のまた別の形態に係る水耕栽培方法は、
水耕栽培ユニットに、栽培対象の植物の苗が移植される苗床を配置し、
上記苗床に対向する放光面に外部から自然光を採り入れて上記放光面から上記苗に出射させ、
上記苗床から離間した位置に設けられた採光センサによって検出された、上記放光面から出射する上記自然光の光量を基に、上記苗床の上記苗の栽培面に照射される上記自然光の光量の予測値を算出し、
上記予測値に基づいて、上記苗に照射される人工光の照射量を制御することを含む。
【0026】
本発明のさらに別の形態に係るプログラムは、水耕栽培制御装置に、
栽培対象の植物の苗が移植される苗床から離間した位置に設けられた採光センサから、上記苗床に対向する放光面に採光口から採り入れられて当該放光面から上記苗に出射する自然光の光量の検出値を受信するステップと、
上記受信された検出値を基に、上記苗床の上記苗の栽培面に照射される上記自然光の光量の予測値を算出するステップと、
上記予測値に基づいて、上記苗に照射される人工光の照射量を制御するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、本発明によれば、栽培物の生長のばらつきを防止して安定的に生産できるとともに、人工光の照明用の電力コストを削減することができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0030】
[システムの構成]
図1は、本実施形態に係る水耕栽培システムの構成を横断面から示した図である。
【0031】
この水耕栽培システムは、レタス、グリーンリーフ、サラダ菜、ミズ菜、ホウレンソウ、ハーブ類等の葉物野菜等の植物を栽培するためのシステムである。
【0032】
同図に示すように、水耕栽培システム100は、制御装置10と、水耕栽培ユニット11と、採光装置13とを有し、これらは植物工場内に設けられる。
【0033】
水耕栽培ユニット11は、苗床で種から育てられた、栽培対象の上記葉物野菜の苗Vが移植された栽培パネル12を有する。栽培パネル12は水耕栽培ユニット11において縦(垂直方向)に配置されている。栽培パネル12は、苗が移植される苗床の一例である。苗床は、栽培パネル12のようなパネル状のもの以外に、例えば筒状とされてもよい。
【0034】
栽培パネル12としては、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン等の合成樹脂からなるボード(発砲ボードを含む)、植物繊維、樹脂繊維、無機繊維等の繊維素材からなる繊維ボード、及び木材等が用いられるが、軽量であるとともに、生育した苗Vの重さに耐え得る強度を有していれば得に限定されない。
栽培パネル12の形状は特に限定されず、板、柱、筒、棚田状、傾斜など、植物の苗を保持することが可能であればよい。
【0035】
栽培パネル12には、移植された苗Vを保持する複数の植え付け孔(図示せず)が穿設されており、当該植え付け孔は、苗Vの収穫期の大きさを考慮した適切な間隔で配列されている。
【0036】
栽培パネル12の一方の面は栽培面12aとされ、他方の面は液肥供給面とされる。液肥(固形又は液状の肥料を水に溶かした液体肥料)Lは、液肥タンク20からポンプ21によって液肥供給パイプ22を介して液肥供給口23まで供給され、当該液肥供給口23から液肥供給面を伝わって苗Vの根に行き渡るようになっている。
【0037】
採光装置13は、自然光(太陽光)を取り入れることが可能な構造であればよく、光ダクト、天窓などが用いられる。太陽光追尾装置、ルーバーなどを備えていてもよい。例えば、光ダクトとして構成される場合、自然光(太陽光)を採り入れる採光口14と、水平方向で対向する一対のアクリル板15と、採光口14とアクリル板15の間に設けられた拡散板16を有する。
アクリル板15の素材はアクリルに限定されず、ポリカーボネート、ビニールなど透明な素材であればよい。また、アクリル板15の形状は板状に限定されず、フィルム状など種々の形状のものが用いられる。このアクリル板等の透明仕切りは、栽培空間の空調効率を向上させるために設置することが好ましいが、作業性やコスト面を考慮して設置しなくてもよい。
【0038】
採光口14から採り入れられた太陽光は、拡散板16によって拡散され、アクリル板15の間で反射を繰り返しながら、アクリル板15の外側の面(放光面15a)から放光(出射)され栽培パネル12の苗Vに照射される。一対のアクリル板15の各放光面15aは、水平方向で互いに逆向きに設けられている。
【0039】
また、上記栽培パネル12は、上記一対のアクリル板15を挟んで地面と水平方向で対向して設けられている。
【0040】
アクリル板15の放光面15aには、上記苗Vに人工光を照射する人工光照射装置としてのLED17が設けられている。当該LEDは、上記苗Vに対して照射される光が、太陽光のみでは所定の目標値に達しない場合に、上記太陽光を補光する役割を担う。
【0041】
当該LED17による補光は、採光装置13による放光面15aからの太陽光の照射と並行して実行されるほか、太陽光が照射されない夜間においても行われる。
【0042】
また同じくアクリル板15の放光面15aには、当該放光面15aから出射した太陽光の光量を検出する採光センサ18が設けられている。当該採光センサ18は、上記栽培パネルから離間した位置であって、同じ放光面15aに設けられたLED17から照射される人工光の影響を受けない位置、例えば採光センサ18の受光部がアクリル板15側を向いており、同じ放光面15aに設けられたLED17から照射される人工光を受光しない位置に配置されている。
【0043】
また水耕栽培ユニット11の外部には、屋外の自然光(太陽光)の光量を検出する屋外光センサ19が設けられている。
【0044】
制御装置10は、上記LED17及び上記採光センサ18と接続されている。制御装置10は、上記採光センサ18によって検出された放光面15aにおける太陽光の光量を受信し、当該検出された太陽光の光量を基に、栽培パネル12の苗Vの栽培面12aに照射される太陽光の光量の予測値を算出する。そして制御装置10は、当該予測値に基づいて、LED17から照射される人工光の照射量を制御することが可能である(以下、この制御を調光制御処理ともいう)。具体的には、制御装置10は、所定期間(1時間、1日等)における、栽培面12aの光量の予測値の積算値との和が所定の目標瞬時光量となるように、当該所定期間におけるLED17からの人工光の照射量を制御する。当該調光制御処理の詳細については後述する。
【0045】
また制御装置10は、上記ポンプ21にも接続され、液肥の供給及び供給量を制御する。また制御装置10は上記屋外光センサ19にも接続され、屋外光センサ19によって検出された屋外光の光量を受信する。
【0046】
詳細は後述するが、制御装置10は、上記採光センサ18によって検出された太陽光の光量の推移と、上記屋外光センサ19によって検出された太陽光の光量の推移とを比較して、それらの間に相関が無いと判断された場合に、異常を示す情報を出力することも可能である。
【0047】
また上記採光センサ18は、上記自然光の非照射時(例えば夜間や雨天時)において、当該採光センサ18が設けられたアクリル板15に対向するもう一方のアクリル板15の放光面15aに設けられたLED17から苗Vに照射された人工光の反射光の光量を検出することも可能である。
【0048】
そして、詳細は後述するが、上記制御装置10は、当該検出された反射光の光量の推移を基に、苗Vの生長度合を把握し、それに応じてLED17から照射される人工光の照射量を制御することも可能である。
【0049】
[制御装置のハードウェア構成]
図2は、上記制御装置10のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3、入出力インタフェース5、及び、これらを互いに接続するバス4を備える。
【0050】
CPU1は、必要に応じてRAM3等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら制御装置10の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM2は、CPU1に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM3は、CPU1の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0051】
入出力インタフェース5には、表示部6、操作受付部7、記憶部8、通信部9等が接続される。
【0052】
表示部6は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro Luminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。表示部6には、例えば上記採光センサ18や屋外光センサ19の検出値や、LED17の出力値等の制御画面等が表示されてもよい。
【0053】
操作受付部7は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部7がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部6と一体となり得る。
【0054】
記憶部8は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)等のフラッシュメモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部8には、上記OSや各種アプリケーション、各種データに加えて、本実施形態における調光制御処理に必要なソフトウェアプログラム及びデータが記憶される。
【0055】
記憶部8に記憶されるデータには、上記採光センサ18で検出された放光面光量、屋外光センサ19で検出された屋外光量、上記検出された放光面光量の所定期間(例えば1時間及び1日)における積算光量、当該放光面光量を基に算出された栽培面光量(予測値)、当該栽培面光量の目標値、及び目標値と栽培面光量との差分値、1日毎の使用電力値等のデータが含まれる。
【0056】
通信部9は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記LED17、採光センサ18、屋外光センサ19との間の通信に用いられる。
【0057】
[水耕栽培システムの動作]
次に、以上のように構成された水耕栽培システム100の動作について説明する。当該動作は、上記制御装置10のCPU1等のハードウェアと、記憶部8に記憶されたソフトウェア、及び制御装置10に接続されたLED17、採光センサ18、屋外光センサ19との協働により実行される。
【0058】
図3は、上記水耕栽培システムによる調光制御処理の概略的な流れを示したフローチャートである。
【0059】
同図に示すように、まず、上記採光センサ18により、放光面15aの瞬時光量が測定される(ステップ31)。当該測定値は、制御装置10へ送信され記憶部8に記憶される。
【0060】
続いて制御装置10は、上記測定された放光面15aの瞬時光量から、栽培面12aの瞬時光量を予測する(ステップ32)。当該予測処理には、栽培面12aの瞬時光量と放光面15aの瞬時光量との関係を示すデータ(後述)が用いられる。
【0061】
続いて制御装置10は、所定期間(1時間、1日等)における上記栽培面12aの光量の予測値(積算値)を、当該所定期間における栽培面12aの光量の目標値から減ずることで、栽培面12aにおける不足光量(補光量)を算出する(ステップ33)。
【0062】
続いて制御装置10は、上記不足光量を基に、当該不足光量を照射するのに必要なLED17の出力量を決定する(ステップ34)。当該決定には、LED17による補光量とLED17の出力との相関データ(後述)が用いられる。
【0063】
そして制御装置10は、上記決定した出力値によって苗Vに人工光を照射(補光)するようLED17を制御する(ステップ35)(調光制御処理)。
【0064】
図4は、上記栽培面12aの瞬時光量(PPFD)と放光面15aの瞬時光量(PPFD)との関係を示したグラフである。同図では、採光装置13によって採光される太陽光のみを苗Vに照射した場合の瞬時光量(同図実線)と、LED17の人工光のみを苗Vに照射した場合の瞬時光量(同図破線)とがそれぞれ示されている。
【0065】
同図に示すように、太陽光のみが照射される場合、栽培面12aにおける瞬時光量は、放光面15aにおける瞬時光量よりもやや少なくなっている。これは、放光面15aと栽培面12aとの距離の分だけ光が減衰するためであると考えられる。
【0066】
一方、LED17の人工光のみが照射される場合、栽培面12aにおける瞬時光量は、放光面15aにおける瞬時光量よりも著しく大きくなっている。これは、LED17によって放光面15aから照射される光のほとんどが栽培パネル12やアクリル板15によって繰り返し反射されて栽培面12aに照射されるためであると考えられる。したがって、葉の生長に伴い、栽培パネル12やアクリル板15からの反射光が減少すると、LED17のグラフの傾きも減少する。
【0067】
そして、同図に示すように、栽培面12aに照射される瞬時光量の目標値が例えば100または150(μmol/m2・s)に設定される場合、放光面15aにおける瞬時光量と各目標値との差が、上記LED17による補光量となる。
【0068】
図5は、調光制御時における上記補光量と放光面の瞬時光量との関係を示したグラフである。同図に示すように、調光制御時においては、目標値が例えば100μmol/m2・sと150μmol/m2・sのいずれに設定される場合でも、放光面15aにおける瞬時光量Xと補光量Yとの関係は、Y=X−目標値で表されることが分かる。
【0069】
図6は、上記LED17の出力と補光量との関係を示したグラフである。同図に示すように、LED17の補光量とその出力とには比例関係があることが分かる。
【0070】
制御装置10は、これら
図4〜
図6に示した各関係を示すデータを記憶部8に記憶し、上記放光面15aの瞬時光量から栽培面12aの瞬時光量(予測値)への換算及びLED17による不足光量の補光時のLED17の出力の決定に用いる。
【0071】
[調光制御処理の具体例]
上記調光制御処理の具体的な手法としては、例えば以下の4つの例が挙げられる。
(1)ON/OFF制御:
屋外光量に閾値を設け、屋外光量が閾値未満になった場合にLED17をONにし、屋外光量が閾値以上になった場合にLED17をOFFにする。
(2)目標値制御:
目標の栽培面12aの光量が常に目標値となるように、LED17の出力を0%〜100%との間で制御する。
(3)積算量制御:
1日の必要積算光量(目標値)の不足分を、夜間にLED17によって補光し、1日の光量のうち目標値を上回った光量(過剰分)は、次の日の光量として計算する。
(4)ON/OFF制御+積算量制御:
屋外光量もしくは放光面に設置した採光センサに閾値を設け、光量が閾値未満になった場合にLED17をONにし、光量が閾値以上になった場合にLED17をOFFにするとともに、1日のうちの時間帯毎に栽培面12aの光量の必要積算量(時間帯毎の目標値)に対する過不足を次の時間帯で補正し、一日に必要な積算光量(一日の目標値)を制御する。
【0072】
本実施形態では、これらの手法のうち、(4)ON/OFF制御+積算量制御について説明する。
【0073】
図7及び
図8は、当該ON/OFF制御+積算量制御を概念的に示した図である。
【0074】
図7に示すように、制御装置10は、採光センサ18によって検出された屋外光量Zが閾値Z1以上となった場合(同図t3)には、LED17をOFFにする。
屋外光量Zは屋外光センサ19によって検出された値でもよい。
【0075】
また制御装置10は、
図8に示すように、ある時間帯における栽培面12aにおける光量が目標値Hを上回った場合(X2、X3)には、その過剰分を次の時間帯の栽培面12aの光量として加算して目標値Hの過不足を監視する。
同様に、ある時間帯における栽培面12aにおける光量が目標値を下回った場合(X4)は、その不足分を次の時間帯の栽培面12aの目標値Hに加算して、目標値Hの過不足を監視する。
【0076】
図9は、当該ON/OFF制御+積算量制御による調光制御処理の流れを説明したフローチャートである。以下の説明において、栽培面12aの(積算)光量とは、上述したように放光面15aの(積算)光量を基に予測された光量を指す。
【0077】
同図に示すように、制御装置10は、まず、栽培面12aにおける1日の目標積算光量を設定する(ステップ51)。
【0078】
続いて制御装置10は、N時間目(Nは1日のうちの太陽光の照射時間(hr))の栽培面12aにおける目標積算光量を設定する(ステップ52)。
【0079】
続いて制御装置10は、1時間目の制御を開始する(ステップ53)。
【0080】
続いて制御装置10は、LED17を、屋外光量が閾値Z1以上か否かに応じてON/OFF制御する(ステップ54)。
【0081】
この際、制御装置10は、栽培面12aの光量がN時間における目標積算光量(累積値)を下回った場合には、屋外光量Zに関わらずLED17をONにする。また制御装置10は、栽培面12aの光量(太陽光)とLED17の光量(人工光)との合計が、苗Vの光飽和点(例えばレタスの場合には400μmol/m2・s)を上回った場合には、LED17をOFFにする。
【0082】
続いて制御装置10は、栽培面12aにおける光量に、LED17のON時間を乗じることで、1時間の積算光量の実績を算出する(ステップ55)。
【0083】
続いて制御装置10は、上記実績において、1時間の目標積算光量に不足が存在するか否かを判断する(ステップ56)。
【0084】
上記目標積算光量に不足が存在していると判断した場合(Yes)、制御装置10は、その不足分を次の1時間の目標積算光量に加算する(ステップ57)。
【0085】
一方、上記目標積算光量に超過が生じていると判断した場合(No)、制御装置10は、当該超過分を次の1時間の目標光量から減算する(ステップ58)。
【0086】
続いて制御装置10は、N時間目の制御が完了したか否かを判断し(ステップ59)、当該N時間目の制御が完了していない限り以上のステップ52〜56の処理を、繰り返し実行する。
【0087】
そして制御装置10は、N時間目の制御が完了したと判断した場合(Yes)、1日の目標積算光量からN時間後の実績値を減じることで、栽培面12aにおける光量の不足分を算出する(ステップ60)。
【0088】
続いて制御装置10は、上記不足分について、LED17による補光条件(照射時間及び照射時間帯)を設定する(ステップ61)。具体的には、制御装置10は、上記不足分の光量をLED17の最大出力時の単位時間当たりの光量で除することで照射時間を算出し、照射時間帯を、例えばN時間の照射直後の時間帯または夜間のいずれかの時間帯に設定する。
【0089】
そして制御装置10は、上記設定された補光条件に従ってLED17による補光を実行することで、1日における調光制御処理を完了し、次の日の調光制御処理へと移る(ステップ62)。
【0090】
図10は、上記1時間における調光制御処理(同図左側)と1日における調光制御処理(同図右側)との関係を示した図である。
【0091】
同図左側に示すように、制御装置10は、ある1時間において、栽培面12aの積算光量が目標積算光量(同図破線で示す)を下回った場合には、屋外光量Zに関わらずLED17を強制的にONにする。
【0092】
また制御装置10は、ある1時間における目標積算光量(X1)に不足分が発生した場合には、当該不足分を次の1時間における目標積算光量(X2)に追加し、また逆にある1時間において目標積算光量からの過剰分が発生した場合には、当該過剰分を次の1時間における積算光量に加算して、各時間で栽培面12aの積算光量が目標積算光量に達するように制御する。
【0093】
しかし、同図右側に示すように、当該1時間毎の制御によって1日の目標積算光量Hに不足分が発生した場合には、上述したように、当該不足分に応じて、LED17による補光の照射時間及び照射時間帯を決定して、補光を実行する。
【0094】
図11は、ON/OFF制御+積算量制御によるLED17の調光制御処理のさらに詳細な流れを示したフローチャートである。
【0095】
同図において、Hsは1時間における目標積算光量、Xsは栽培面12aに照射される太陽光瞬時光量、Xmは当該太陽光の採光積算光量、Xpは1時間のうち現在から残り時間までに栽培面12aに照射が見込まれる当該太陽光の予測積算光量、Lsは栽培面12aに照射されるLED17からの人工光の瞬時光量、Lpは1時間のうち現在から残り時間までに栽培面12aに照射が見込まれる上記人工光の予測積算光量、Lmは上記人工光の積算光量をそれぞれ指す。
【0096】
また同図においては、日中の調光制御処理で不足した分の夜間における調光制御処理は含まれていない。
【0097】
同図に示すように、制御装置10は、1日における太陽光の照射時間(時間帯)の設定値及び現在時刻をそれぞれ入力し(ステップ111、112)、現在時刻が照射時間内か否かを判断する(ステップ113)。
【0098】
現在時刻が照射時間内であると判断した場合(Yes)、制御装置10は、調光制御処理を開始する(ステップ114)。
【0099】
当該調光制御処理の開始に伴い、制御装置10は、LED17の光量積算処理と、太陽光の光量積算処理と、調光時間の制御処理とを並行して実行する。
【0100】
LED17の光量積算処理において、制御装置10はまず、LED17をONにする(ステップ115)。
【0101】
続いて制御装置10は、LED17から逐次入力される瞬時光量を基に、栽培面12aにおける瞬時光量Lsを逐次算出し(ステップ116)、それをそれ以前のLED17の積算光量Lmに加算していく(ステップ117、118)。
【0102】
また太陽光の光量積算処理において、制御装置10は、採光センサ18から逐次入力される放光面15aにおける瞬時光量を基に、栽培面12aにおける瞬時光量Xsを逐次算出し(ステップ119)、それをそれ以前の太陽光の採光積算光量Xmに加算していく(ステップ120、121)。
【0103】
また調光時間の制御処理において、制御装置10は、タイマーからのスキャンタイムを逐次入力して(ステップ122)、それをそれ以前の積算時間tmに加算していく(ステップ123、124)。
【0104】
続いて制御装置10は、上記太陽光の採光積算光量Xmと積算時間tmを基に、1時間におけるその時点からの残り時間に照射が見込まれる太陽光の予測光量Xpを、以下の式によって算出する(ステップ125)。
予測光量:Xp=(Xm÷tm)×(3600−tm)+Xm
【0105】
またそれと共に制御装置10は、上記LED17の積算光量Lmと積算時間を基に、1時間におけるその時点からの残り時間に照射が見込まれる人工光の予測光量Lpを、以下の式によって算出する(ステップ125)。
LED予測光量:Lp=160×(3600−tm)
【0106】
続いて制御装置10は、上記1時間における目標積算光量Hsから上記太陽光の予測光量Xpを引いた値(Hs-Xp)が、上記人工光の予測光量Lpよりも小さいか否かを判断する(ステップ126)。
【0107】
上記(Hs-Xp)がLpよりも小さいと判断した場合(Yes)、制御装置10は、LED17をONにする(ステップ127)。既にLED17がONである場合には、ON状態が継続される。
【0108】
また、制御装置10は、上記太陽光及び人工光の各瞬時光量Xs及びLsの合計が、上限(苗Vの光飽和点)以上か否かを判断し(ステップ128)、上限以上であると判断した場合(Yes)には、LED17をOFFにする(ステップ129)。
【0109】
また、以上のLED17のON/OFF制御と並行して、制御装置10は、処理対象の1時間が経過したか否かを判断する(ステップ130)。
【0110】
1時間が経過したと判断した場合(Yes)、制御装置10は、目標積算光量Hsから太陽光及び人工光の光量積算値の合計(Xm+Lm)を引いた値を補正分として、次の対象時間における目標積算光量Hs(n+1)に加算して、次の時間の目標積算光量Hs(n+1)を設定する(ステップ131)。なお、制御装置10は、状況によっては、1時間が経過するのを待つことなく、現在時刻で処理を切り替えても構わない。
【0111】
そして制御装置10は、LED17をOFFにし(ステップ132)、上記太陽光の採光積算光量Xm及び積算時間tmをゼロクリアして、処理を次の時間へと切り替える(ステップ133)。
【0112】
制御装置10は、以上の処理を、設定された照射時間が経過するまで実行する。
【0113】
図12は、上記
図11に示したON/OFF制御+積算量制御によるLED17の調光制御処理の実施結果を示した表であり、
図13は、当該調光制御処理の1日の実施結果を示したグラフである。
【0114】
両図に示すように、午前6時から、採光装置13から採り入れられた太陽光の放光面15aから栽培面12aへの照射が開始されるとともに、LED17による栽培面12aへの照射も開始され、両照射とも午後18時まで実施された。
【0115】
なお、1日分の目標積算光量は5mol/m2に設定され、太陽光照射時のLED17の光量は160μmol/m2・sに設定された。
【0116】
図12の表から、上記
図11でも示したように、ある1時間における積算光量が不足していると、その不足分が次の1時間における目標積算光量の補正値として加算され、超過していると、その超過分が次の1時間における目標積算光量の補正値として減算されていることが分かる。
【0117】
また、日中の採光後の夜間(21時〜23時)において、日中の積算光量の不足分の積算光量の平均値が、夜間の時間毎の目標積算光量Hsとして加算され、LED17による補光が実施される。
【0118】
なお、夜間の時間毎の目標積算光量は、LED17が連続通電された場合のLED17の光量分の70%以内になることが条件とされる。
【0119】
このように、制御装置10は、日中においては、各処理対象時間において、栽培面12aにおける光量の予測値に基づいて動的にLED17をON/OFF制御するとともに、各時間の目標積算光量に対する不足分を次の時間の目標積算光量に加算して調光を実行することができる。またそれとともに、制御装置10は、1日の目標積算光量に対する日中の積算光量の不足分を、夜間にLED17による補光で賄うことができる。
【0120】
[苗の成長管理処理]
本実施形態では、制御装置10は、前記各種の調光制御処理に加えて、採光センサ18を用いた苗Vの生長管理処理も実行することができる。以下、この生長管理処理の詳細について説明する。
【0121】
一般的に、植物の葉の面積が大きくなる(すなわち、苗が生長する)にしたがって、栽培面12aからの反射率は減少する。これは、LED17から照射された人工光を葉が吸収する割合が、葉の面積の増加にしたがって大きくなるためであると考えられる。
【0122】
図14は、LED17から照射される人工光の栽培面12a及び放光面15aにおける光量と、苗Vの栽培日数との関係を示したグラフである。なお、同図は、LED17の出力が50%に設定された場合の値を示す。
【0123】
同図に示すように、放光面15aにおいても栽培面12aにおいても、栽培日数が経過する(すなわち、苗Vの葉が大きくなる)にしたがって、光量が減少していくことが分かる。これは、葉の生長によって、LED17から照射された人工光の、栽培パネル12またはアクリル板15からの反射光が減少するためであると考えられる。したがって、葉の生長にしたがってLED17による補光量も多く必要になると考えられる。
【0124】
そこで本実施形態では、制御装置10は、上記採光センサ18を利用して、日照がない時間帯(夜間)にLED17を一定量照射し、栽培面12aからの反射光を測定することで、苗Vの各生長時期における反射光量が確保できているかを判断し、それによりLED17の出力を調整する機構を有する。
【0125】
すなわち、制御装置10は、栽培パネル12が、水平方向で対向する一対の放光面15aを挟んで水平方向で対向して設けられているという位置関係を利用して、一方の放光面15aに設置された採光センサ18を、当該放光面15aに対向する栽培パネルの苗Vに照射される太陽光の照射量の検出のために用いると共に、その放光面15aとは反対側の放光面15aのLED17から当該放光面15aに対向する栽培パネルの苗Vに照射される人工光の反射光の検出のためにも用い、それにより苗Vの生長管理処理を実行することができる。
【0126】
図15は、上記葉の反射光量を用いた生長管理処理の流れを示したフローチャートである。当該処理の実行にあたり、制御装置10は、上記記憶部8に、上記葉の栽培日数に応じた反射率(反射光量)に関する基準データを保持している。
【0127】
同図に示すように、制御装置10は、日照がない時間帯(夜間等)においてLED17から、当該LED17が設けられた放光面15a(アクリル板15)に対向する栽培パネル12に人工光を照射する(ステップ161)。この人工光の照射は、上記調光制御処理におけるLED17による補光処理として実行されてもよいし、それとは別に実行されてもよい。
【0128】
続いて制御装置10は、上記LED17が設けられた放光面15a(アクリル板15)に対向する放光面15a(アクリル板15)に設けられた採光センサ18による、上記照射された人工光の反射光量の測定値を取得する(ステップ162)。
【0129】
続いて制御装置10は、当該反射光の測定値が、上記基準データに照らして所定の範囲内にあるか否かを判断する(ステップ163)。例えば、上記基準データにおけるx日目の反射光量が50μmol/m2・sであるとすると、上記測定された反射光量がその±5%以内に収まっている場合には基準範囲内、そうでない場合には基準範囲外と判断される。
【0130】
そして制御装置10は、上記測定された反射光量が基準範囲外と判断された場合、LED17により照射される人工光の1日の目標積算光量を、所定割合(例えば10%)増加させる(ステップ164)。
【0131】
これにより制御装置10は、苗Vからの反射光量によって苗Vの生長度合を把握し、苗Vが適切に成長していないと判断された場合には、LED17からの人工光の照射量を増加させることで、苗Vの生長を管理することができる。
【0132】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、水耕栽培システムは、栽培面12aに照射される太陽光の光量(放光面15aの光量から予測された値)を基に、LED17から照射される人工光の照射量を制御することで、太陽光のみで栽培する場合の苗Vの生長のばらつきを防止して安定的に生産できるとともに、必要に応じて人工光を照射することで人工光の照明用の電力コストを削減することができる。
【0133】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0134】
上述の実施形態において、制御装置10は、上記採光センサ18によって検出された太陽光の光量の推移と、上記屋外光センサ19によって検出された太陽光の光量の推移とを比較し、両者に相関が無いと判断された場合に、異常を示す情報を出力してもよい。
【0135】
すなわち、制御装置10は、通常は屋外光と連動する放光面15aの光量が屋外光と連動していないことが検出された場合には、異常情報を出力することで、調光制御処理の精度を向上させることができる。ここで上記両推移に相関が無くなる原因としては、例えば採光センサ18に直射光が当たったり、苗Vや人の影になって採光量が減少したり等の事態が想定される。水耕栽培システムのユーザは、当該異常情報を受けて、採光センサ18の位置を調節する等の処置を講じることができる。
【0136】
また制御装置10は、上記異常が検出された場合に、各採光センサ18からの出力を分析し、異常値を出力している採光センサ18を特定し、当該採光センサ18からの出力を、少なくとも一定期間、調光制御処理に用いないよう自動的に制御してもよい。
【0137】
上述の実施形態においては、人工光照射装置としてLED17が用いられたが、人工光照射装置はこれに限られず、例えば蛍光灯や有機発光ダイオード(OLED)等が用いられてもよい。
【0138】
上述の実施形態では、1時間及び1日を単位として調光制御処理が実行されたが、制御単位はこれらに限られず、適宜その単位が変更されても構わない。
【0139】
上述の実施形態では、放光面15aは、一対のアクリル板15の各外側の面として設けられたが、放光面15aはアクリル板に設けられる必要は無く、採光装置13を構成する部材のいずれかに設けられていればよい。
【0140】
上述の実施形態では、制御装置10は、水耕栽培ユニット11が設置される場所と同じ場所(植物工場)に設置される例が示されたが、制御装置10は、当該植物工場から離間した位置に設置されていてもよく、例えばインターネット上(クラウド上)にサーバとして設けられていてもよい。その場合、植物工場には、当該インターネット上の制御装置10との間で、上記採光センサ19の検出値やLED17の出力値またはON/OFFコマンド等の上記調光制御処理に必要なデータのやり取りを中継するための制御盤やコンピュータが設けられてもよい。