特許第6862712号(P6862712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6862712光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6862712
(24)【登録日】2021年4月5日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 11/02 20060101AFI20210412BHJP
   G02B 6/02 20060101ALI20210412BHJP
   G02B 6/38 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   G01M11/02 F
   G02B6/02 481
   G02B6/38
   G01M11/02 K
   G01M11/02 N
   G01M11/02 J
【請求項の数】8
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-154613(P2016-154613)
(22)【出願日】2016年8月5日
(65)【公開番号】特開2018-21869(P2018-21869A)
(43)【公開日】2018年2月8日
【審査請求日】2019年1月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100136722
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼木 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100174399
【弁理士】
【氏名又は名称】寺澤 正太郎
(72)【発明者】
【氏名】林 哲也
【審査官】 平田 佳規
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−095377(JP,A)
【文献】 特開2003−255174(JP,A)
【文献】 特開2012−008006(JP,A)
【文献】 特開2012−202827(JP,A)
【文献】 OSA/OFC/NFOEC 2009,2009年,OTuC3
【文献】 2015年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会講演論文集2,(社)電子情報通信学会,2015年 8月25日,p.308
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 11/00 − 11/02
G01J 1/00
G01N 21/41 − 21/45
G02B 6/00 − 6/02
G02B 6/24
G02B 6/255− 6/27
G02B 6/30 − 6/43
H04B 3/46 − 3/493
H04B 10/07 − 10/079
H04B 17/00 − 17/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコアと一つの共有クラッドとを有し、前記複数のコアのうち一つが中心コアとして前記共有クラッドの中心に配置され、合計の空間モード数は前記複数のコアの数以上であり、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上である結合型マルチコア光ファイバに係る光学特性の評価を行う光ファイバ評価方法であって、
前記結合型マルチコア光ファイバの両端に、前記結合型マルチコア光ファイバと同一形状且つ同一寸法のクラッドを有し、該クラッドの中心に1つのコアを有する第一および第二の1コアダミーファイバの一端をそれぞれ対向させ、
前記結合型マルチコア光ファイバのクラッドの外径と前記第一および第二の1コアダミーファイバのクラッドの外径とを基準として、前記結合型マルチコア光ファイバと前記第一および第二の1コアダミーファイバとを調心し、前記結合型マルチコア光ファイバの中心コアと、前記第一および第二の1コアダミーファイバのコアとを対向させた状態で、前記結合型マルチコア光ファイバと前記第一および第二の1コアダミーファイバとを接続し
前記第一および第二の1コアダミーファイバと接続された前記結合型マルチコア光ファイバの少なくとも前記中心コアに対して、前記第一の1コアダミーファイバを介して光源からの光を入力すると共に、前記第一の1コアダミーファイバおよび前記結合型マルチコア光ファイバの複数の空間モードを通過し、前記複数の空間モードからのパワーが混ざった状態で少なくとも前記中心コアから出射した光を、前記第二の1コアダミーファイバを介して光測定部で測定する、光ファイバ評価方法。
【請求項2】
前記第一および第二の1コアダミーファイバはシングルモードであり、
前記第一および第二の1コアダミーファイバが接続された前記結合型マルチコア光ファイバの少なくとも前記中心コアに対して、前記第一の1コアダミーファイバを介して前記光源からの光を入力すると共に前記結合型マルチコア光ファイバの前記中心コアからの光を前記光測定部で測定することで、前記結合型マルチコア光ファイバにおける前記中心コアの透過スペクトルを測定し、
前記透過スペクトルを解析することで、前記結合型マルチコア光ファイバのモード分散を評価する、請求項1に記載の光ファイバ評価方法。
【請求項3】
前記第一および第二の1コアダミーファイバが接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して入力される光は単一偏波であり、
前記第一および第二の1コアダミーファイバが接続された前記結合型マルチコア光ファイバからの光を、偏光フィルタ又は偏波スプリッタを通過させることで、前記光測定部では前記結合型マルチコア光ファイバにおける前記中心コアの1偏波の透過スペクトルを測定する、請求項に記載の光ファイバ評価方法。
【請求項4】
前記第一の1コアダミーファイバはシングルモードファイバであって、前記第二の1コアダミーファイバはマルチモードファイバであって
記マルチモードファイバのコア半径は、前記結合型マルチコア光ファイバにおいて最も外側に設けられたコアの外周とクラッドの中心との間の距離の最大値よりも大きい、請求項1に記載の光ファイバ評価方法。
【請求項5】
複数のコアと一つの共有クラッドとを有し、前記複数のコアのうち一つが中心コアとして前記共有クラッドの中心に配置され、合計の空間モード数は前記複数のコアの数以上であり、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上である結合型マルチコア光ファイバに係る光学特性の評価を行う光ファイバ評価方法であって、
前記結合型マルチコア光ファイバの一端に、前記結合型マルチコア光ファイバと同一形状且つ同一寸法のクラッドを有し、該クラッドの中心に1つのコアを有するシングルモードである1コアダミーファイバの一端を対向させ、
前記結合型マルチコア光ファイバの他端は開放端であり、
前記結合型マルチコア光ファイバのクラッドの外径と前記1コアダミーファイバのクラッドの外径とを基準として、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとを調心し、前記結合型マルチコア光ファイバの中心コアと、前記1コアダミーファイバのコアとを対向させた状態で、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとを接続し、
前記1コアダミーファイバと接続された前記結合型マルチコア光ファイバの中心コアに対して前記1コアダミーファイバを経由して光源から出射する光を入力すると共に、前記結合型マルチコア光ファイバの前記中心コアから出射した後方散乱光を光測定部において測定する、光ファイバ評価方法。
【請求項6】
前記結合型マルチコア光ファイバと前記第一の1コアダミーファイバとの調心は、V溝が設けられた調心部材のV溝を用いて、前記結合型マルチコア光ファイバおよび前記第一の1コアダミーファイバの端面同士を突き合わせることで行う、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光ファイバ評価方法。
【請求項7】
波長掃引された光又は所定の周波数で変調された光を前記第一の1コアダミーファイバと接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して入力すると共に前記結合型マルチコア光ファイバからの光を光測定部で測定することで、前記結合型マルチコア光ファイバにおける群遅延の波長依存性を測定することで、前記結合型マルチコア光ファイバの波長分散を評価する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の光ファイバ評価方法。
【請求項8】
複数のコアと一つの共有クラッドとを有し、前記複数のコアのうち一つが中心コアとして前記共有クラッドの中心に配置され、合計の空間モード数は前記複数のコアの数以上であり、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上である結合型マルチコア光ファイバに係る光学特性の評価を行う光ファイバ評価装置であって、
光源と、
前記結合型マルチコア光ファイバと同一形状且つ同一寸法のクラッドを有する、該クラッドの中心に1つのコアを有する第一および第二の1コアダミーファイバと、
光測定部と、を有し、
前記第一および第二の1コアダミーファイバの一端を、それぞれ前記結合型マルチコア光ファイバの両端のそれぞれに対向させて、前記結合型マルチコア光ファイバのクラッドの外径と前記第一および第二の1コアダミーファイバのクラッドの外径とを基準として、前記結合型マルチコア光ファイバと前記第一および第二の1コアダミーファイバとを調心し、前記結合型マルチコア光ファイバの中心コアと、前記第一および第二の1コアダミーファイバのコアとを対向させた状態で、前記結合型マルチコア光ファイバと前記第一および第二の1コアダミーファイバとを接続し、
前記光源から出射する光を前記第一の1コアダミーファイバを介して前記結合型マルチコア光ファイバの少なくとも前記中心コアに対して入力すると共に、前記第一の1コアダミーファイバおよび前記結合型マルチコア光ファイバの複数の空間モードを通過し、前記複数の空間モードからのパワーが混ざった状態で少なくとも前記中心コアから出射した光を、前記第二の1コアダミーファイバを介して前記光測定部において測定する、光ファイバ評価装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバにおける性能の評価を行う方法が種々検討されている。例えば、非特許文献1,2では、結合型マルチコア光ファイバに係る評価を行ったことが示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Roland Ryf他,”Coherent 1200-km 6 x 6 MIMO Mode-Multiplexed Transmission over3-Core Microstructured Fiber”, ECOC Postdeadline papers Th.13.C.1(2011)。
【非特許文献2】Taiji Sakamoto他,”Fiber Twisting- and Bending-Induced Adiabatic/Nonadiabatic Super-ModeTransition in Coupled Multicore Fiber”, J. Lightwave Technol. 34(4), 1228-1237(2016)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
結合型マルチ光ファイバの性能評価を行う場合には、測定対象の結合型マルチコア光ファイバと測定に用いる光ファイバとの間でのコア軸調心が必要である。しかしながら、コア軸調心は精密な位置合わせが要求されるため、作業効率の観点から改善の要望があった。
【0005】
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、コア軸調心を行わずに結合型マルチ光ファイバの性能評価を行うことが可能な光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明は、
(1)複数のコアと一つの共有クラッドとを有し、前記複数のコアのうち一つが中心コアとして前記クラッドの中心に配置され、合計の空間モード数は前記複数のコアの数以上であり、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上である結合型マルチコア光ファイバに係る光学特性の評価を行う光ファイバ評価方法であって、
前記結合型マルチコア光ファイバの一端に、前記結合型マルチコア光ファイバと同一形状且つ同一寸法のクラッドを有し、該クラッドの中心に1つのコアを有する1コアダミーファイバの一端を対向させ、
前記結合型マルチコア光ファイバのクラッドの外径と前記1コアダミーファイバのクラッドの外径とを基準として、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとを調心し、前記結合型マルチコア光ファイバの中心コアと、前記1コアダミーファイバのコアとを対向させた状態で、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとが接続され、
前記1コアダミーファイバと接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して光源からの光を入力すると共に、前記1コアダミーファイバ及び前記結合型マルチコア光ファイバを通過した光を光測定部で測定する、光ファイバ評価方法、
及び、
(2)複数のコアと一つの共有クラッドとを有し、前記複数のコアのうち一つが中心コアとして前記クラッドの中心に配置され、合計の空間モード数は前記複数のコアの数以上であり、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上である結合型マルチコア光ファイバに係る光学特性の評価を行う光ファイバ評価装置であって、
光源と、
前記結合型マルチコア光ファイバと同一形状且つ同一寸法のクラッドを有する、該クラッドの中心に1つのコアを有する1コアダミーファイバと、
光測定部と、を有し、
前記1コアダミーファイバを前記結合型マルチコア光ファイバの一端に対向させて、前記結合型マルチコア光ファイバのクラッドの外径と前記1コアダミーファイバのクラッドの外径とを基準として、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとを調心し、前記結合型マルチコア光ファイバの中心コアと、前記1コアダミーファイバのコアとを対向させた状態で、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとを接続し、
前記光源から出射する光を前記1コアダミーファイバと接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して入力すると共に、前記1コアダミーファイバ及び前記結合型マルチコア光ファイバを通過した光を前記光測定部において測定する、光ファイバ評価装置、
である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、コア軸調心を行わずに結合型マルチ光ファイバの性能評価を行うことが可能な光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】光ファイバの後方散乱を評価する評価装置の構成を示す図である。
図2】評価対象の光ファイバと1コアダミーファイバとの接続例を説明する図である。
図3】評価対象の光ファイバと1コアダミーファイバとの接続として不適切な例を説明する図である。
図4】後方散乱の評価方法について説明する図である。
図5】カットバック法による光ファイバの損失を評価する評価装置の構成を示す図である。
図6】光ファイバの曲げ損失を評価する評価装置の構成を示す図である。
図7】光ファイバのモード分散を評価する評価装置の構成を示す図である。
図8】光ファイバの波長分散を評価する評価装置の第1の構成を示す図である。
図9】光ファイバの波長分散を評価する評価装置の第2の構成を示す図である。
図10】光ファイバのカットオフ波長を評価する評価装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本願に係る光ファイバ評価方法は、(1)複数のコアと一つの共有クラッドとを有し、前記複数のコアのうち一つが中心コアとして前記クラッドの中心に配置され、合計の空間モード数は前記複数のコアの数以上であり、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上である結合型マルチコア光ファイバに係る光学特性の評価を行う光ファイバ評価方法であって、前記結合型マルチコア光ファイバの一端に、前記結合型マルチコア光ファイバと同一形状且つ同一寸法のクラッドを有し、該クラッドの中心に1つのコアを有する1コアダミーファイバの一端を対向させ、前記結合型マルチコア光ファイバのクラッドの外径と前記1コアダミーファイバのクラッドの外径とを基準として、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバのクラッドとを調心し、前記結合型マルチコア光ファイバの中心コアと、前記1コアダミーファイバのコアとを対向させた状態で、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとが接続され、前記1コアダミーファイバと接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して光源からの光を入力すると共に、前記1コアダミーファイバ及び前記結合型マルチコア光ファイバを通過した光を光測定部で測定する。
【0011】
上記のファイバ評価方法によれば、1コアダミーファイバと結合型マルチコア光ファイバとの位置合わせは、両者のクラッドの外径を基準とした所謂外径調心によって行われる。したがって、上記のファイバ評価方法では、コア軸調心を行わずに結合型マルチ光ファイバの性能評価を行うことが可能となる。
【0012】
(2)また、本願発明は、上述の(1)に記載の光ファイバ評価方法において、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとの調心は、V溝が設けられた調心部材のV溝を用いて、前記結合型マルチコア光ファイバ及び前記1コアダミーファイバの端面同士を突き合わせることで行う。
【0013】
上記のファイバ評価方法では、1コアダミーファイバと結合型マルチコア光ファイバとの調心を、V溝を有する調心部材を利用して簡便に行うことができる。
【0014】
(3)本願発明は、上述の(1)〜(2)に記載の光ファイバ評価方法において、前記1コアダミーファイバはシングルモードであり、2つの前記1コアダミーファイバを前記結合型マルチコア光ファイバの両端に対してそれぞれ接続し、前記2つの1コアダミーファイバが接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して、前記2つの1コアダミーファイバを介して前記光源からの光を入力すると共に前記結合型マルチコア光ファイバからの光を前記光測定部で測定することで、前記結合型マルチコア光ファイバにおける前記中心コアの透過スペクトルを測定し、前記透過スペクトルを解析することで、前記結合型マルチコア光ファイバのモード分散を評価する。
【0015】
上記の光ファイバ評価方法では、コア軸調心を行わずに結合型マルチ光ファイバのモード分散に係る性能評価を行うことが可能となる。
【0016】
(4)本願発明は、上述の(3)に記載の光ファイバ評価方法において、前記2つの1コアダミーファイバが接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して入力される光は単一偏波であり、前記2つの1コアダミーファイバが接続された前記結合型マルチコア光ファイバからの光を、偏光フィルタ又は偏波スプリッタを通過させることで、前記光測定部では前記結合型マルチコア光ファイバにおける前記中心コアの1偏波の透過スペクトルを測定する。
【0017】
上記のように偏波フィルタ又は偏波スプリッタを用いて1偏波の透過スペクトルを測定する構成とした場合、結合型マルチ光ファイバのモード分散に係る性能評価をより精度良く行うことができる。
【0018】
(5)本願発明は、上述の(1)〜(2)に記載の光ファイバ評価方法において、前記1コアダミーファイバは、シングルモードファイバと、マルチモードファイバと、の2つのファイバであって、前記シングルモードファイバは、前記結合型マルチコア光ファイバにおいて前記光源からの光を入力する側の端部に接続し、前記マルチモードファイバは、前記結合型マルチコア光ファイバから前記光測定部に対して光を出力する側の端部に接続し、前記マルチモードファイバのコア半径は、前記結合型マルチコア光ファイバにおいて最も外側に設けられたコアの外周とクラッドの中心との間の距離の最大値よりも大きく、前記2つの1コアダミーファイバが接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して、前記2つの1コアダミーファイバを介して前記光源からの光を入力すると共に前記結合型マルチコア光ファイバからの光を前記光測定部で測定することで、前記結合型マルチコア光ファイバの損失を評価する。
【0019】
上記の光ファイバ評価方法では、コア軸調心を行わずに結合型マルチ光ファイバの損失に係る性能評価を行うことが可能となる。
【0020】
(6)本願発明は、上述の(1)〜(2)に記載の光ファイバ評価方法において、波長掃引された光又は所定の周波数で変調された光を前記1コアダミーファイバと接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して入力すると共に前記結合型マルチコア光ファイバからの光を光測定部で測定することで、前記結合型マルチコア光ファイバにおける群遅延の波長依存性を測定することで、前記結合型マルチコア光ファイバの波長分散を評価する。
【0021】
上記の光ファイバ評価方法では、コア軸調心を行わずに結合型マルチ光ファイバの波長分散に係る性能評価を行うことが可能となる。
【0022】
(7)本願発明は、上述の(1)〜(2)に記載の光ファイバ評価方法において、前記1コアダミーファイバはシングルモードであって、前記1コアダミーファイバは、前記結合型マルチコア光ファイバの一端に接続されると共に、前記結合型マルチコア光ファイバの他端は開放端であり、前記1コアダミーファイバと接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して、前記1コアダミーファイバを経由して光源からの光を入力すると共に、前記結合型マルチコア光ファイバからの光を前記1コアダミーファイバを経由して前記光測定部で測定することで、前記結合型マルチコア光ファイバの後方散乱を評価する。
【0023】
上記の光ファイバ評価方法では、コア軸調心を行わずに結合型マルチ光ファイバの後方散乱に係る性能評価を行うことが可能となる。
【0024】
本願に係る光ファイバ評価装置は、(8)複数のコアと一つの共有クラッドとを有し、前記複数のコアのうち一つが中心コアとして前記クラッドの中心に配置され、合計の空間モード数は前記複数のコアの数以上であり、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上である結合型マルチコア光ファイバに係る光学特性の評価を行う光ファイバ評価装置であって、光源と、前記結合型マルチコア光ファイバと同一形状且つ同一寸法のクラッドを有する、該クラッドの中心に1つのコアを有する1コアダミーファイバと、光測定部と、を有し、前記1コアダミーファイバを前記結合型マルチコア光ファイバの一端に対向させて、前記結合型マルチコア光ファイバのクラッドの外径と前記1コアダミーファイバのクラッドの外径とを基準として、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとを調心し、前記結合型マルチコア光ファイバの中心コアと、前記1コアダミーファイバのコアとを対向させた状態で、前記結合型マルチコア光ファイバと前記1コアダミーファイバとを接続し、前記光源から出射する光を前記1コアダミーファイバと接続された前記結合型マルチコア光ファイバに対して入力すると共に、前記1コアダミーファイバ及び前記結合型マルチコア光ファイバを通過した光を前記光測定部において測定する。
【0025】
上記の光ファイバ評価装置によれば、1コアダミーファイバと結合型マルチコア光ファイバとは、両者のクラッドの外径を基準とした所謂外径調心によって行われる。したがって、上記のファイバ評価装置では、コア軸調心を行わずに結合型マルチ光ファイバの性能評価を行うことが可能となる。
【0026】
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明に係る光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0027】
本実施形態に係る光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置においては、評価対象となる光ファイバは、複数のコアと一つの共有クラッドとを有し、複数のコアのうち一つが中心コアとしてクラッドの中心に配置され、合計の空間モード数は複数のコアの数以上であり、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上である結合型マルチコア光ファイバである。以下の実施形態では、上記の結合型マルチコア光ファイバについて、「評価対象の光ファイバ」もしくは「光ファイバF」という場合がある。
【0028】
本実施形態に係るファイバ評価方法及びファイバ評価装置では、上記の評価対象の光ファイバの評価を行うために、結合型マルチコア光ファイバの一端に、結合型マルチコア光ファイバと同一形状・同一寸法のクラッドを有し、クラッドの中心に1つのコアを有する1コアダミーファイバの一端を対向させる。そして、結合型マルチコア光ファイバのクラッドの外径と1コアダミーファイバのクラッドの外径とを基準に結合型マルチコア光ファイバと1コアダミーファイバとを調心して、結合型マルチコア光ファイバの中心コアと、1コアダミーファイバのコアとを対向させる。その後、1コアダミーファイバを介して、結合型マルチコア光ファイバに対して光源からの光を導入するか、もしくは、結合型マルチコア光ファイバからの光を光測定部で受光する構成を備える。このような構成を備えることで、外径調心のみにより、上記の結合型マルチコア光ファイバの特性を評価することができる。
【0029】
上記の構成を有する光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置では、結合型マルチコア光ファイバの特性に係る複数のパラメータの評価を行うことができる。具体的には、結合型マルチコア光ファイバの伝送損失、曲げ損失、モード分散、及び、波長分散、が評価対象となる。評価対象のパラメータに応じて、周辺の装置構成や具体的な評価方法が異なるため、上記のパラメータ毎に装置構成及び評価方法を説明する。なお、装置構成が共通する場合には、共通部分に係る説明は省略する。
【0030】
(1.損失評価方法)
損失の評価方法について説明する。損失の評価方法としては、後方散乱評価法及びカットバック評価法の二種類の伝送損失評価法と、一種類の曲げ損失評価法と、が挙げられる。以下、各評価法について説明する。
【0031】
(1−1.後方散乱評価法)
光ファイバの伝送損失の評価に用いられる評価装置を図1に示す。評価装置1は、図1に示すように、光源10と、光測定部20と、光源10と光測定部20との間に設けられ、光源10から出射した光を分岐する分岐部30と、分岐部30で分岐された光を評価対象の光ファイバFに対して入力すると共に、評価対象の光ファイバFからの光を受光して分岐部30から光測定部20に対して出力する1コアダミーファイバ40Aと、を有する。
【0032】
光源10は、特に限定されないが、例えば、ハロゲンランプ、又は、波長可変レーザ装置等を用いることができる。伝送損失を評価する場合、光源10はパルス光を出射する機能を有していることが求められる。
【0033】
また、光測定部20としては、例えば、光パワーメータ、光スペクトルアナライザ(OSA)等を用いることができる。
【0034】
1コアダミーファイバ40Aは、評価対象の光ファイバFと同一形状・同一寸法のクラッドを有し、クラッドの中心に1つのコアを有する光ファイバである。そして、評価対象の光ファイバFとは、光ファイバFのクラッドの外径と1コアダミーファイバ40Aのクラッドの外径とを基準とした外径調心によって調心される。外径調心は、例えば、平板にV溝が形成された公知の調心部材を用いて行うことができる。V溝を有する調心部材を利用すると、調心を簡便に行うことができる。なお、図1で用いられる1コアダミーファイバ40Aは、シングルモードである。また、1コアダミーファイバ40Aの直径は、評価対象の光ファイバFに応じて決められるが、例えば、直径125μm、又は、直径124μm〜126μmとすることができる。
【0035】
光ファイバFと1コアダミーファイバ40Aの接続例について、図2及び図3を参照しながら説明する。評価装置1では、光ファイバFの一方の端部に対して1コアダミーファイバ40Aが接続されているが、後述の他の評価装置では、光ファイバFの両端に1コアダミーファイバが接続される場合もある。したがって、図2及び図3では、1コアダミーファイバが光ファイバFの両端に接続されている場合について説明する。
【0036】
図2(A)〜図2(C)は、本実施形態に係る評価装置に係る光ファイバFに対して1コアダミーファイバが好適に接続されている例を示している。具体的には、図2(A)では、光ファイバFの両端にシングルモードの1コアダミーファイバ40Aが外径調心により接続されている。この場合、光ファイバFにおけるクラッドFCの中心に設けられた中心コアF1と、1コアダミーファイバ40Aにおけるクラッド401の中心に設けられたコア402とが対向する。また、光ファイバFにおけるクラッドFCの中心以外に設けられたコアF2は、1コアダミーファイバ40Aにおけるクラッド401と対向する。評価装置1では、図2(A)に示すように、1コアダミーファイバ40Aと光ファイバFとが外径調心によって接続される。
【0037】
図2(B)は、光ファイバFの一端にシングルモードの1コアダミーファイバ40Aが外径調心により接続されていて、他端にマルチモードの1コアダミーファイバ40Bが外径調心により接続されている例を示している。マルチモードの1コアダミーファイバ40Bは、後述の他の評価方法に用いられる。この場合、光ファイバFと1コアダミーファイバ40Aとの関係は、図2(A)と同じである。また、光ファイバFにおけるクラッドFCの中心に設けられた中心コアF1及び中心以外のコアF2は、1コアダミーファイバ40Bにおけるクラッド403の中心に設けられたコア404と対向する。すなわち、マルチモードファイバのコア半径は、光ファイバFにおいて最も外側に設けられたコアの外周とクラッドの中心との間の距離の最大値よりも大きくされている。
【0038】
図2(C)では、光ファイバFの両端にマルチモードの1コアダミーファイバ40Bが外径調心により接続されている。この場合も、図2(B)と同様に、光ファイバFのコアF1,F2が1コアダミーファイバ40Bのコア404と対向する。
【0039】
図3(A)〜図3(C)は、評価対象の光ファイバと1コアダミーファイバ40A(シングルモード)との接続として不適切な例を示している。図3(A)では、評価対象の光ファイバGに含まれる1つのコアG1が1コアダミーファイバ40Aのコア402と対向している例を示している。図3(A)に示す例では、そもそも光ファイバGはクラッドの中心にコアを備えておらず、外径調心ではなくコア軸調心が行われている。
【0040】
図3(B)は、中心にコアF1を有する光ファイバFと、1コアダミーファイバ40Aとが対向しているが、中心以外のコアF2がコア402と対向している例を示している。この場合も、外径調心ではなくコア軸調心を行われている。図3(A)及び図3(B)に示すように、コア軸調心により評価対象の光ファイバを1コアダミーファイバ40Aと接続することは可能である。しかしながら、調心作業に必要な時間が長くなり、光ファイバの検査コストを大幅に上昇させる要因となる。
【0041】
図3(C)は、クラッドの中心にコアを備えていない光ファイバGと1コアダミーファイバ40Aとを外径調心によって接続した例を示している。この場合、コア間の接続が行われず、光ファイバGの評価を行うことができない。
【0042】
図3に示す例は、いずれも本実施形態に係る評価装置を用いて光ファイバの評価を行う場合の1コアダミーファイバとの接続としては不適切な例である。したがって、図2に示すように、外径調心によってコア間の接続が行うことができるように、クラッドFCの中心にコアF1が設けられる結合型マルチコア光ファイバが評価対象の光ファイバFとして選択される。
【0043】
図1に戻り、評価装置1を用いての光ファイバFの伝送損失の評価方法について説明する。評価装置1では、光ファイバFと1コアダミーファイバ40Aとを外径調心により接続した後、光源10からパルス光を出射する。光源10からのパルス光は分岐部30により、1コアダミーファイバ40Aに入射し、1コアダミーファイバ40Aを経て光ファイバFの中心のコアF1に入射する。光源10からの光は、光ファイバF内の僅かな距離(数十m以下程度)を伝搬する間に中心コアF1から周囲の他のコアF2に分配される。その結果、光の強度が平衡状態に達した状態で、コアF1,F2中を伝搬する。また、この光ファイバF中を伝搬するパルス光は、光ファイバFの長手方向に沿った各位置で後方散乱される。この後方散乱光は、1コアダミーファイバ40Aにおいて受光される。この後方散乱光は、分岐部30を経由して、光測定部20に到達する。光測定部20は、この後方散乱光の強度の継時変化を測定する。光ファイバFにおいて後方散乱の起こる位置の違いが、後方散乱光の観測される(パルス発振を基準とした)時間の違いとして表れる。上記のように、光源10からの光の全コア(F1,F2)に分配され平衡状態に達する位置から先の部分における光の減衰の様子から、光ファイバFにおける全モードの伝送損失平均値を評価する。
【0044】
図4は、光測定部20において検出される光の強度の変化について、横軸を時間として、縦軸を光の強度として示したものである。光源10からの1つのパルス光の発振時を基準として、光測定部20では、まず、1コアダミーファイバ40Aから出射される光を検出する(P0)、その後、光測定部20では、パルス光が1コアダミーファイバ40Aと光ファイバFとの接続部に到達した際の接続部における反射光のピーク(P1)、光ファイバFに入射した光の中心コアF1からコアF2への分配によるパワー結合(P2)、分配後に光ファイバFを進む光の後方散乱の変化(P3)、光ファイバFの開放端での反射光のピーク(P4)、をこの順に検出する。伝送損失は、分配後に光ファイバFを進む光の後方散乱の変化(P3)を測定することで、評価することができる。すなわち、評価装置1では、後方散乱光の変化(P3)に基づいて、光ファイバFの伝送損失を評価する。これにより、光ファイバFに係る伝送損失を評価することができる。
【0045】
(1−2.カットバック評価法)
光ファイバFに係る光ファイバのカットバック法による損失の評価に用いられる評価装置を図5に示す。図5(A)及び図5(B)に示すように、評価装置2は、光源10と、光測定部20と、光源10からの光を評価対象の光ファイバFに対して入力する1コアダミーファイバ40Aと、光ファイバFからの光を受光して光測定部20に対して出力する1コアダミーファイバ40Bと、を有する。1コアダミーファイバ40Aはシングルモードである。1コアダミーファイバ40Aは、評価対象の光ファイバFにおける中心コアF1とモードフィールド径が整合していることが好ましい。また、1コアダミーファイバ40Bはマルチモードであり、光ファイバFの全伝搬モードの光を受光することができる。1コアダミーファイバ40A,40Bは、光ファイバFに対して外径調心により接続される。
【0046】
光源10は、特に限定されないが、例えば、ハロゲンランプのような広帯域光源、又は、波長可変レーザ装置等を用いることができる。また、波長可変透過フィルタと広帯域光源とを組み合わせて波長可変光源とすることもできる。波長可変光源を光源10として採用した場合、光測定部20には光パワーメータを用いることができる。また、広帯域光源を光源10として採用した場合、光測定部20には光スペクトルアナライザ(OSA)を用いることができる。
【0047】
評価装置2を用いての光ファイバFのカットバック法による損失の評価方法について説明する。まず、図5(A)に示すように、光源10から測定光を出力し、入力側の1コアダミーファイバ40Aを介して光ファイバFに対して入力する。そして、光ファイバFから受光側の1コアダミーファイバ40Bを介して光測定部20に達した光の強度の波長依存性を測定する。このときの光ファイバFの長さをL1とする。
【0048】
次に、図5(B)に示すように、入力端側の長さL2の部分が残るように、光ファイバFを切断する。そして、長さL2の光ファイバFの出力側の端部を受光用の1コアダミーファイバ40Bと外径調心により接続する。その後、改めて、光源10から測定光を出力して、長さL1の光ファイバFを経て光測定部20に達した光の強度の波長依存性の測定を行う。
【0049】
上記の2つの測定により、長さL1の光ファイバFにおける光強度の波長依存性と、長さL2の光ファイバFにおける光強度の波長依存性を得ることができる。光ファイバFに係る2つの光強度の波長依存性の差から、長さ(L1−L2)当たりの光ファイバFの伝送損失の全モード平均値の波長依存性を求めることができる。
【0050】
なお、コア間のパワー結合係数をhとした場合、hL2≧1であることが好ましく、また、hL2≧10であることが更に好ましい。このような関係で評価を行うことで、光ファイバFの特性をより精度良く評価することができる。
【0051】
(1−3.曲げ損失評価法)
光ファイバFに係る曲げ損失の評価に用いられる評価装置を図6に示す。曲げ損失の評価には、カットバック法による損失の評価と同じ構成を用いることができる。すなわち、図6(A)及び図6(B)に示す評価装置2は、光源10と、光測定部20と、光源10からの光を評価対象の光ファイバFに対して入力する1コアダミーファイバ40Aと、光ファイバFからの光を受光して光測定部20に対して出力する1コアダミーファイバ40Bと、を有する。1コアダミーファイバ40Aはシングルモードである。1コアダミーファイバ40Aは、評価対象の光ファイバFにおける中心コアF1とモードフィールド径が整合していることが好ましい。また、1コアダミーファイバ40Bはマルチモードであり、光ファイバFの全伝搬モードの光を受光することができる。1コアダミーファイバ40A,40Bは、光ファイバFに対して外径調心により接続される。
【0052】
光源10は、特に限定されないが、例えば、ハロゲンランプのような広帯域光源、又は、波長可変レーザ装置等を用いることができる。また、波長可変透過フィルタと広帯域光源とを組み合わせて波長可変光源とすることもできる。波長可変光源を光源10として採用した場合、光測定部20には光パワーメータを用いることができる。また、広帯域光源を光源10として採用した場合、光測定部20には光スペクトルアナライザ(OSA)を用いることができる。さらに、線幅が50nm以下の波長固定の光源である発光ダイオードやスーパールミネッセントダイオード等を光源10に採用し、光パワーメータを光測定部20に採用することもできる。
【0053】
評価装置2を用いての光ファイバFの曲げ損失の評価方法について説明する。まず、図6(A)に示すように、光ファイバFを所定の曲げ状態とした上で、光源10から測定光を出力し、入力側の1コアダミーファイバ40Aを介して光ファイバFに対して入力する。そして、光ファイバFから受光側の1コアダミーファイバ40Bを介して光測定部20に達した光の強度(及び光強度の波長依存性)を測定する。
【0054】
次に、光ファイバFにおける入射端(1コアダミーファイバ40Aと接続する側の端部)をz=0とし、入射端からの長手方向の位置をzとした場合に、z≧1/h(好ましくはz≧10/h)となる位置に、評価対象となる曲げC1(図6(B)参照)を付与する。そして、この状態で、光源10から測定光を出力し、入力側の1コアダミーファイバ40Aを介して光ファイバFに対して入力する。そして、光ファイバFから受光側の1コアダミーファイバ40Bを介して光測定部20に達した光の強度(及び光強度の波長依存性)を測定する。
【0055】
これにより、測定対象の曲げC1の有無による光強度(の波長依存性)の差が算出できるので、測定対象の曲げC1に対する光ファイバFの曲げ損失の全モード平均値を評価することが可能となる。なお、曲げC1を設ける位置をz≧1/h(好ましくはz≧10/h)とすることで、光ファイバFの特性をより精度良く評価することができる。
【0056】
(2.モード分散評価方法)
次に、光ファイバFに係るモード分散の評価方法について説明する。モード分散の評価方法には、固定アナライザ法が用いられる。
【0057】
光ファイバFに係るモード分散の評価に用いられる評価装置を図7に示す。図7(A)に示す評価装置3は、光源10と、光測定部20と、光源10からの光を評価対象の光ファイバFに対して入力する1コアダミーファイバ43Aと、光ファイバFからの光を受光して光測定部20に対して出力する1コアダミーファイバ44Aと、を有する。1コアダミーファイバ43A,44Aはシングルモードである。1コアダミーファイバ43A,44Bは、評価対象の光ファイバFにおける中心コアF1とモードフィールド径が整合していることが好ましい。また、光源10と1コアダミーファイバ43Aとの間、及び、1コアダミーファイバ44Aと光測定部20との間には、それぞれ偏光フィルタ51,52が設けられる。偏光フィルタ51を設ける代わりに、出力光が単一偏波となる光源を用いても良い。偏光フィルタ51,52は設けられていなくても良いが、偏光フィルタ51,52を設けることで、精度が向上する。
【0058】
なお、図7(B)に示すように、マルチモードの1コアダミーファイバ40Bも受光用の光ファイバとして用いられる。また、1コアダミーファイバ40Bは、光ファイバFの全伝搬モードの光を受光することができる。1コアダミーファイバ40B,43A,44Aは、光ファイバFに対して外径調心により接続される。
【0059】
光源10と光測定部20との組み合わせとしては、例えば、光源10を波長可変レーザ等の波長可変光源とし、光測定部20を光パワーメータとすることができる。この場合、波長可変レーザから出射されるレーザ光の発振周波数は1MHz以下であることが好ましく、100kHz以下であることが好ましい。また、レーザ光の波長を変化させるステップ幅は10pm以下であることが好ましく、5pm以下が更に好ましく、1pm以下が更に好ましい。上記のようにステップ幅を小さくすることで、大きなモード分散を測定することが可能となる。
【0060】
なお、光源10と光測定部20との他の組み合わせとしては、例えば、光源10に広帯域光源を用いて、光測定部20に光スペクトルアナライザ(OSA)を用いる構成が挙げられる。この場合、OSAの波長分解能は、10pm以下が好ましく、5pm以下が更に好ましく、1pm以下が更に好ましい。
【0061】
評価装置3を用いての光ファイバFのモード分散の評価方法について説明する。まず、図7(A)に示すように、光ファイバFを所定の曲げ状態とした上で、光源10から測定光を出力し、入力側の1コアダミーファイバ43Aを介して光ファイバFに対して入力する。そして、光ファイバFから受光側の1コアダミーファイバ44Aを介して光測定部20に達した光のスペクトルを取得する。光測定部20に達した光のスペクトルは、すなわち、光ファイバFの中心コアF1における透過スペクトルとなる。
【0062】
次に、受光側の1コアダミーファイバ44Aを、マルチモードの1コアダミーファイバ40Bに変更すると共に、偏光フィルタ52を取り除き、図7(B)の構成に変更する。そして、この状態で、光源10から測定光を出力し、入力側の1コアダミーファイバ43Aを介して光ファイバFに対して入力する。そして、光ファイバFから受光側の1コアダミーファイバ40Bを介して光測定部20に達した光のスペクトルを取得する。光測定部20に達した光のスペクトルは、すなわち、光ファイバFの中心コアF1及び周辺のコアF2による全モードの透過スペクトルとなる。
【0063】
上記の2つの測定で得られた全モードの透過スペクトルと中心コアF1の透過スペクトルと、に基づいて、全モードの光パワーに含まれる中心コアF1の光パワーの比率のスペクトル(中心コアパワー比率スペクトル)を求めることができる。そして、この中心コアパワー比率スペクトルを解析することにより、モード分散を評価することができる。なお、中心コアパワー比率スペクトルからモード分散を評価する際の具体的な解析方法は、シングルモードファイバの偏波モード間のモード分散の評価法として、ITU−T G.650.2に開示されている手法を利用することができる。
【0064】
なお、より簡易的な評価方法として、中心コアパワー比率スペクトルではなく、中心コアF1の透過スペクトルを解析することでモード分散を評価することもできる。この場合は、図7(B)に示すように、マルチモードの1コアダミーファイバ40Bを用いた測定は行わなくてもよい。
【0065】
なお、図7(A)及び図7(B)に示すように、偏光フィルタ51,52を設けるか、もしくは、光源10として単一偏波出力が可能な光源を用いると、光測定部20においては、1偏波の透過スペクトルを測定することができるため、より正確なモード分散の評価を行うことができる。ただし、偏光フィルタ51,52を設けない構成や、光源10として単一偏波出力とは異なる光源を用いた構成とした場合であっても、モード分散の評価を行うことは可能である。また、偏光フィルタ51,52に代えて、偏光スプリッタを用いても良い。
【0066】
(3.波長分散評価方法)
次に、光ファイバFに係る波長分散の評価方法について説明する。光ファイバFの波長分散の評価を行う場合の評価装置の構成として、2つの構成が考えられる。
【0067】
図8に第1の構成例に係る評価装置4を示す。評価装置4は、光源10、光測定部20、シングルモードの1コアダミーファイバ43A(入力側),44A(受光側)、強度変調器61、電気信号源62、位相差評価部63及び制御/解析用コンピュータ64を有する。
【0068】
光源10としては、例えば波長可変レーザ等の波長可変光源が用いられる。光測定部20としては、例えば、フォトディテクタとオシロスコープとを組み合わせて用いることができ、光測定部20で検出された光の強度の信号を電気信号に変換すると共に、その経時変化を測定する機能を有する。
【0069】
強度変調器61は、光源10からの光の強度を所定の周波数で変調する機能を有する。電気信号源62は、強度変調器61における変調に係る電気信号を出力する機能を有する。位相差評価部63は、電気信号源62からの変調に係る電気信号と、光測定部20で測定され電気信号に変換される光の強度変調信号との位相差を評価する機能を有する。制御/解析用コンピュータ64は、上記の各装置の制御を行うと共に、位相差評価部63において検出された位相差等に基づいて、波長分散に係る評価を行う機能を有する。
【0070】
なお、光強度の変調用の電気信号の出力やフォトディテクタから出力される電気信号の観測には、マイクロ波ネットワークアナライザなどを用いることもできる。
【0071】
上記の評価装置4では、光源10から出力された光の強度が、電気信号源62からの電気信号に基づいて、強度変調器61によって所定の周波数で変調された後、1コアダミーファイバ43Aを経て光ファイバFへ入射する。そして、光ファイバFからの光は1コアダミーファイバ44Aを経て光測定部20に入射する。光測定部20では、上記のように、光強度信号が電気信号に変換された後、その経時変化が測定されて、位相差評価部63へ送られる。
【0072】
位相差評価部63では、電気信号源62から強度変調器61へ送られる光強度変調用の電気信号の一部を分岐して参照信号として取得すると共に、この参照信号と、光測定部20において受光される光の強度変化に基づいた変換後の電気信号の強度変化と、の位相差を取得する。これにより、位相差評価部63では、光ファイバF内を光が伝搬したことによる群遅延の全モード平均値が測定される。光源10から出射する光の波長を変化させながらこの測定を繰り返すことで、光ファイバFに係る群遅延の全モード平均値の波長依存性を測定することができる。
【0073】
制御/解析用コンピュータ64において、光ファイバFに係る群遅延の全モード平均値の波長依存性を解析すると、光ファイバFの波長分散の全モード平均値を評価することができる。
【0074】
なお、群遅延の波長依存性からの波長分散の解析方法としては、例えば、単純な数値微分を行っても良いし、数値微分の近似公式を用いても良い。また、多項式で群遅延スペクトルの近似を行い、解析式の微分を用いても良い。さらに、セルマイヤ多項式で群遅延スペクトルの近似を行い、解析式の微分を用いても良い。このような群遅延の波長依存性からの波長分散の解析方法の詳細については、ITU−T G.650.1に開示されている。
【0075】
図9に第2の構成例に係る評価装置5を示す。評価装置5は、光源10、光測定部20、シングルモードの1コアダミーファイバ43A(入力側),44A(受光側)、制御/解析用コンピュータ64、A/D変換部、光スプリッタ66A(入力側),66B(受光側)、及び、参照光路67を有する。
【0076】
光源10には、波長掃引光源が用いられる。また、光測定部20にはバランス型フォトディテクタが用いられる。光源10からの光は、光スプリッタ66Aにより分岐されて、1コアダミーファイバ43Aと、参照光路67とへ出力される。参照光路67には、シングルモード光ファイバが用いられる。参照光路67を経由した光と、1コアダミーファイバ43A、光ファイバF、1コアダミーファイバ44Aを経由した光と、は、光スプリッタ66Bにより合波された後、光測定部20へ入射する。光測定部20で検出した光強度に係る電気信号は、A/D変換部65によりデジタル変換されて制御/解析用コンピュータ64に送られる。
【0077】
図9に示す評価装置5によれば、参照光路67を透過した光と、光ファイバFを透過した光との間の群遅延差を含む光が光測定部20に入射するため、光測定部20によりこれを検出することができる。制御/解析用コンピュータ64では、上記の2つの光の干渉のビート信号をフーリエ解析により取得することで、参照光路67と光ファイバFとの群遅延差(光ファイバFの全モード平均値)の波長依存性と、予め測定しておいた参照光路67の群遅延の波長依存性の差と、に基づいて、光ファイバFの群遅延の全モード平均値の波長依存性を算出することができる。これを解析すると、光ファイバFに係る波長分散の全モード平均値の評価を行うことができる。光ファイバFにおける群遅延の波長依存性からの波長分散の解析方法の詳細については、ITU−T G.650.1に開示されている。
【0078】
(4.カットオフ波長評価方法)
次に、光ファイバFに係るカットオフ波長の評価方法について説明する。カットオフ波長の評価方法には、シングルモード参照法とマルチモード参照法が用いられる。
【0079】
光ファイバFに係るカットオフ波長の評価に用いられる評価装置を図10(A)〜(C)に示す。図10(A)〜(C)に示す評価装置6は、光源10と、光測定部20と、光源10からの光を評価対象の光ファイバFに対して入力する1コアダミーファイバ43Bと、光ファイバFからの光を受光して光測定部20に対して出力する1コアダミーファイバ44Bと、を有する。1コアダミーファイバ43B,44Bはいずれもマルチモードであり、光ファイバFの(伝送損失が大きく実効的にはカットオフされるモードも含めた)全モードに光を入射することができ、また、全モードから光を受光することができる。1コアダミーファイバ43B,44Bは、光ファイバFに対して外径調心により接続される。
【0080】
光源10は、特に限定されないが、例えば、ハロゲンランプのような広帯域光源、又は、波長可変レーザ装置等を用いることができる。また、波長可変透過フィルタと広帯域光源とを組み合わせて波長可変光源とすることもできる。波長可変光源を光源10として採用した場合、光測定部20には光パワーメータを用いることができる。また、広帯域光源を光源10として採用した場合、光測定部20には光スペクトルアナライザ(OSA)を用いることができる。
【0081】
評価装置6を用いての光ファイバFのカットオフ波長の評価方法について説明する。シングルモード参照法においてもマルチモード参照法においても、まず、図10(A)に示すように、光源10から測定光を出力し、入力側の1コアダミーファイバ43Bを介して光ファイバFに対して入力する。そして、光ファイバFから受光側の1コアダミーファイバ44Bを介して光測定部20に達した光の強度P1[dBm]の波長依存性を測定する。このとき、光ファイバFは、カットオフ波長を評価したい状態(ファイバ長、ファイバの曲げ状態、ケーブル化済みか否かなど)におく。
【0082】
次に、シングルモード参照法においては、図10(B)に示すように、P1を測定した状態から、光ファイバFに伝搬モード以外の高次モードが曲げ損失によりフィルタリングされるのに十分な小径の曲げC2を付与して、光ファイバFから受光側の1コアダミーファイバBを介して光測定部20に達した光の強度P2[dBm]の波長依存性を測定する。このときの曲げC2の半径は30mm程度が標準的だが、ファイバの構造に応じて適切に設定することが望ましい。損失差P1−P2は、伝搬モード以外の高次モードがカットオフされている波長帯(長波長側)では0付近の値をとるが、波長が短くなるにつれて高次モードが導波していくようになると増加していく。このとき、損失差P1−P2が所定の値となる波長をカットオフ波長として評価できる。一般的なシングルモードファイバの場合は、この所定の値は0.1dBだが、結合型マルチコア光ファイバにおいては、より小さな値を設定しても良い。この場合、高次モードと伝搬モードの損失差が19.3dBとなる様に所定の値を設定することが望ましい。
【0083】
次に、マルチモード参照法においては、図10(C)に示すように、光源10から測定光を出力し、入力側の1コアダミーファイバ43Aを介して、短い(1m〜2m程度の)1コアマルチモードファイバ(SCMMF)50に対して入力する。そして、1コアマルチモードファイバから受光側の1コアダミーファイバ44Bを介して光測定部20に達した光の強度P3[dBm]の波長依存性を測定する。あるいは、1コアマルチモードファイバ50を介さずに、入力側の1コアダミーファイバ43Aと受光側の1コアダミーファイバ44Bとを直接接続して、光測定部20に達した光の強度をP3として測定しても良い。損失差P3−P1の波長依存性は、伝搬モード以外の高次モードがカットオフされている波長帯(長波長側)では、ある直線で回帰でき、損失差P3−P1は前記直線付近の値をとるが、波長が短くなるにつれて高次モードが導波していくようになると、直線から乖離して直線上の損失差よりも増加していく。このとき、直線上の損失差と損失差P3−P1の差異が所定の値となる波長をカットオフ波長として評価できる。一般的なシングルモードファイバの場合は、この所定の値は0.1dBだが、結合型マルチコア光ファイバにおいては、より小さな値を設定しても良い。この場合、高次モードと伝搬モードの損失差が19.3dBとなる様に所定の値を設定することが望ましい。
【0084】
以上のように、本発明に係る光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置では、1コアダミーファイバと測定対象の光ファイバ(結合型マルチコア光ファイバ)とは、両者のクラッドの外径を基準とした所謂外径調心によって行われる。したがって、上記のファイバ評価装置では、コア軸調心を行わずに結合型マルチ光ファイバの性能評価を行うことが可能となる。
【0085】
上記の光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置は、複数のコアとクラッドとを有し、複数のコアのうち一つが中心コアとしてクラッドの中心に配置され、合計の空間モード数は複数のコアの数以上であり、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上である結合型マルチコア光ファイバの光学特性の評価を好適に行うことができる。すなわち、測定対象の光ファイバFでは、中心コアF1がクラッドFCの中心に設けられていることで、外径調心のみにより、中心コアF1と1コアダミーファイバのコアとを接続が可能となっている。
【0086】
また、測定対象の光ファイバFにおける空間モードの数が複数のコアの数以上であることで、シングルモード導波の1コアダミーファイバと低損失で接続することが可能となる。光ファイバFの空間モード数が複数のコアの数以下だと、光ファイバFの中心コアと1コアダミーファイバのコアが同一構造であったとしても、光ファイバFの複数のコア全体を導波構造とするモードと1コアダミーファイバのモードの電界分布には不整合が生じ接続損失が大きくなってしまう。光ファイバFにおける空間モードの数が複数のコアの数以上であれば、1コアダミーファイバのモードの電界分布は、光ファイバFの複数のコア全体を導波構造とする複数のモードの重ね合せのひとつと整合する様になるので接続損失を低減することができる。このとき、コアモード(1コアしかないと仮定した場合の仮想的な空間モード)のモードフィールド径MFDと1コアダミーファイバのモードフィールド径MFDの差の比の絶対値 2|(MFD−MFD)|/(MFD+MFD)は、0.1以下であることが望ましく、0.05以下であることが更に望ましく、0.01以下であることが最も望ましい。
【0087】
また、測定対象の光ファイバFにおける(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が10以上であることで、光ファイバ全長に対して1/10程度の伝搬長でコア間でもパワー結合が十分に起こり、1つのモードへの入力で光学特性の評価を行っても効率的に全モードの平均値としての光学特性の評価が可能となる。例えば逆に、(ファイバ長)×(コア間のパワー結合係数)が1未満だとすると、ファイバ全長を光が伝搬した後の出射端でもモード間のパワーが十分に混ざっていない状態なので、評価できる光学特性の値は全モードの平均値ではなく、入射モードの値に偏った値となってしまう。
【0088】
なお、本発明に係る光ファイバ評価方法及び光ファイバ評価装置は上記実施形態に限定されない。例えば、上記で説明した光源10及び光測定部20の組み合わせは一例であり、適宜選択することができる。また、評価装置に含まれる他の光学部品に関しても、適宜構成を変更することができる。
【符号の説明】
【0089】
1,2,3,4,5…評価装置、10…光源、20…光測定部、30…分岐部、40A,40B,43A,43B,44A,44B…1コアダミーファイバ、F…光ファイバ。
図1
図2
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図10