(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当する部分には同一符号を付して、その説明が原則的に繰り返さないものとする。
【0020】
[実施の形態1]
まず、本発明の実施の形態1では、3台の給湯器を並列に連結して構成される、強制排気式の燃焼加熱型の給湯システムを説明する。本実施の形態1に従う給湯システム110の各給湯器は燃焼ガスの潜熱を回収可能な潜熱回収式の給湯器であってもよい。また、給湯システム110を構成する給湯器は3台に限定されず、2台または4台以上でもよい。
【0021】
(給湯システムの構成)
図1は、本発明の実施の形態1に従う給湯システム110の全体構成を示す図である。実施の形態1に従う給湯システム110は、部屋2の内部に設置されている。
【0022】
図1を参照して、給湯システム110は、給湯器1a,1b,1cと、各給湯器に給水するための給水管3と、各給湯器から湯水を送出するための給湯管4と、弁5a,5b,5cと、制御装置100と、検知装置18と、リモートコントローラ(以下、リモコン)105とを備える。以降、給湯器1a,1b,1cを総称する場合は、給湯器1と呼ぶ。
【0023】
給湯器1a,1b,1cは、水道水等から給水を受ける給水管3に対して並列に接続されている。給水管3は、各給湯器の入水口120に水を供給する。給湯器1a,1b,1cは、給湯路である給湯管4に対して並列に接続されている。すなわち、給湯器1a,1b,1cは、給水管3および給湯管4を介して連結されている。給湯管4には、少なくとも1個の給湯栓(給湯カラン)6が設けられている。
【0024】
弁5a,5b,5cは、それぞれ、給湯器1a,1b,1cの出湯口130と給湯管4との間に接続されている。弁5は、たとえば電磁式開閉弁である。なお、弁5は給湯器1内に内蔵してもよい。また、後述する給湯器1の水量サーボ弁132およびバイパス流量調整弁141が全閉止機能を備えているものであれば、弁5は省略できる。
【0025】
制御装置100は、給湯器1a,1b,1cを統括制御する。制御装置100は、また、弁5a,5b,5cの各々の開閉を制御する。制御装置100と、後述する各給湯器1の給湯制御部19とは通信線L1により接続されている。制御装置100は、通信線L1を介して給湯制御部19と双方向に通信する。制御装置100は、後述する運転台数制御に用いた指令を、各給湯器1の給湯制御部19に送信することにより、各給湯器1に燃焼作動、燃焼停止等の動作を実施させる。制御装置100には、検知装置18が配線L14,L15により接続されている。制御装置100にはさらに、リモコン105が通信線L2および電力線L10により接続されている。
【0026】
リモコン105は、制御装置100に対してユーザが各種指令を出すために用いられる。各種指令には、給湯システム110の運転オン/オフ指令および設定湯温指令が含まれる。リモコン105は、また、ユーザに対して、給湯システム110の運転状態を報知するために用いられる。
【0027】
図1に示すように、給湯システム110を収容する部屋2内には、部屋2内の一酸化炭素(CO)濃度を検知し、検知したCO濃度に基づいて警報を出力するように構成された警報器200が設置されている。万一給湯システム110からの排気が部屋2内に逆流した際には、警報器200が排気に含まれるCOに基づいて警報を出力する。
【0028】
また、
図1に示すように、給湯システム110が設置されている部屋2の外部には、集合排気ダクト9が設置されている。集合排気ダクト9は、各給湯器1の排気ダクト8と接続されることにより、給湯器1a,1b,1cからの排気をまとめて導出するように構成されている。集合排気ダクト9の下流端は屋外と連通している。
【0029】
集合排気ダクト9内部には、外部ファン91と風圧スイッチ92とが設置されている。制御装置100が外部ファン91を回転させることにより、集合排気ダクト9内の排気が屋外に排出される。風圧スイッチ92は、集合排気ダクト9内の排気の風圧が所定値以下を示すとき、電気的に導通状態(オン)から非導通状態(オフ)に遷移するように構成される。
【0030】
検知装置18は、通信線L3および電力線L11により警報器200と接続される。検知装置18は、電力線L12,L13により風圧スイッチ92と接続される。検知装置18は、警報器200および風圧スイッチ92からの出力に基づいて、排気の異常を監視する。検知装置18は、制御装置100に監視結果を出力する。検知装置18の詳細な構成については後述する。
【0031】
なお、
図1の例では、制御装置100および検知装置18を、給湯器1a,1b,1cの外部に設置した構成としているが、給湯器1a,1b,1cのいずれかの内部に制御装置100および検知装置18の少なくとも一方を設置してもよい。
【0032】
次に、
図2を参照して、各給湯器の構成について説明する。
図2は、
図1に示した給湯器1の詳細な構成を示す図である。
図2を参照して、給湯器1は、入水管12と、燃焼缶体10と、ガス供給管16と、ファン17と、出湯管13と、バイパス管14と、給気ダクト7と、排気ダクト8と、給湯制御部19とを備える。
【0033】
入水管12は、入水口120からの水を燃焼缶体10に送るために用いられる。入水管12には、入水の流量および温度を測定する入水流量センサ121および入水温度センサ122が接続されている。
【0034】
燃焼缶体10は、バーナ15および熱交換器11を含む。バーナ15は、給湯運転時に燃料を燃焼させる燃焼部に相当する。熱交換器11は、バーナ15の燃焼動作により生じた燃焼排気と入水管12から供給される湯水との間で熱交換を行なう。これにより、熱交換器11の伝熱管内を流れる湯水は加熱される。
【0035】
ガス供給管16はバーナ15に燃料ガスを供給する。ガス供給管16には、バーナ15へのガス供給量を調整するための元ガス電磁弁161およびガス比例弁162、ならびに複数の燃焼制御弁163が接続されている。
【0036】
ファン17はバーナ15の燃焼時に作動し、バーナ15に燃焼用の空気を送りこむ。ファン17は、また、バーナ15の燃焼で生じた排気を排気ダクト8に排出する。
【0037】
出湯管13は、熱交換器11により加熱された湯水を出湯口130に送るために用いられる。出湯管13には、熱交換器11から出力される湯水の温度を測定する出湯温度センサ131、水量サーボ弁132、湯水混合弁133、出湯口130から送出される湯水の温度を測定する給湯温度センサ134、バイパス流量調整弁141が接続されている。
【0038】
バイパス管14は、熱交換器11から送出された湯水に対し水を混合するために用いられる。バイパス管14には、バイパス流量センサ142が備えられる。
【0039】
給気ダクト7は、部屋2内の空気を、給湯器1の中に取り込むために用いられる。排気ダクト8は、給湯器1内で生成された排気を、集合排気ダクト9に排出するために用いられる。
【0040】
給湯制御部19は、制御装置100と通信線L1を介して双方向に通信を行なう。給湯制御部19は、制御装置100から通信線L1を経由して与えられる制御指令に従って、バーナ15およびファン17を含む給湯器1の各部を制御する。制御指令には、給湯運転の開始/停止を指示するための指令(開始指令、停止指令)および、運転条件を指示するための指令(目標給湯温度など)が含まれる。給湯制御部19は、また、給湯器1の運転状態を制御装置100に送信する。給湯制御部19による給湯器1の制御については後述する。
【0041】
なお、
図1では通信線L1〜L3を有線として表記したが、制御装置100と各給湯制御部19との間の通信、制御装置100とリモコン105との間の通信、および制御装置100と警報器200との間の通信の各々に無線通信を用いてもよい。
【0042】
(給湯システムの制御)
次に、実施の形態1に従う給湯システム110の制御について説明する。
【0043】
実施の形態1に従う給湯システム110では、制御装置100は、各給湯器1の給湯制御部19と連携して、運転台数制御および異常監視動作を実行する。
【0044】
運転台数制御とは、負荷に応じて給湯器1の運転台数を決定し、その決定に基づいて不要な給湯器1を停止状態とする制御である。なお、運転台数制御については、連結給湯システムにおいて周知の制御手法を適用することが可能である。運転台数制御は、給湯システム110の給湯運転時に行なわれる。給湯運転は、リモコン105におけるスイッチ(運転入/切スイッチ)操作によって運転入状態とされ、給湯器1に所定の最低作動水量以上の通水が検出されると、開始される。
【0045】
リモコン105において所望の給湯温度が設定され、給湯システム110の給湯運転が開始されると、制御装置100は、要求される給湯量に応じて、給湯運転を行なう給湯器1(以下、燃焼給湯器とも称する)の台数を決定し、その決定した台数に基づいて燃焼給湯器を選択する。制御装置100は、燃焼給湯器の給湯制御部19に対して、給湯運転の開始を指示するための開始指令を送信する。
【0046】
制御装置100は、さらに、燃焼給湯器に対応する弁5を閉状態から開状態に切替える。これにより、燃焼給湯器の燃焼動作により加熱された湯水が、給湯栓6から給湯されるようになる。なお、弁5の開閉は給湯器1ごとに、給湯制御部19が制御装置100からの開始指令および停止指令に応じて制御する構成としてもよい。
【0047】
制御装置100は、リモコン105において設定された給湯温度を目標給湯温度として、燃焼給湯器の給湯制御部19に送信する。これにより、燃焼給湯器の給湯制御部19は、出湯温度が目標給湯温度となるように、バーナ15の燃焼量を制御するとともに、この燃焼量に対応する回転速度でファン17を回転させる。
【0048】
なお、全ての燃焼給湯器からの出湯量の総和が、当該全ての燃焼給湯器の能力の上限の総和に近い場合には、制御装置100は、給湯運転を停止している給湯器1(以下、非燃焼給湯器とも称する)のうちの1台に対して給湯運転の開始を指示する。制御装置100は、当該非燃焼給湯器の給湯制御部19に対して開始指令および目標給湯温度を送信するとともに、当該非燃焼給湯器に対応する弁5を閉状態から開状態に切替える。
【0049】
一方、2台以上の燃焼給湯器が運転している状態で、給湯量が減少した場合には、制御装置100は、1台の燃焼給湯器の給湯制御部19に対して停止指令を送信するとともに、当該燃焼給湯器に対応する弁5を開状態から閉状態に切替える。
【0050】
ここで、上述した運転台数制御の実行中において、制御装置100は、非燃焼給湯器のファン17も回転させる。具体的には、制御装置100は、非燃焼給湯器に選択された給湯器1の給湯制御部19に対して、停止指令とともに、ファン17のみを回転させる指令を出す。このことにより、非燃焼給湯器内の圧力を集合排気ダクト9内の圧力より低くならないように調整できる。
【0051】
このファン17の制御、および、前述の集合排気ダクト9の外部ファン91による排気の促進により、集合排気ダクト9からの逆流は防止される。
【0052】
しかしながら、このような構成においては、ファン17および外部ファン91の運転に異常が生じると、排気の異常が生じてしまうおそれがある。具体的には、集合排気ダクト9からの排気が、該異常給湯器1内に逆流してしまう可能性がある。給湯器1内に逆流した排気は、さらには、給気ダクト7を介して部屋2内に流入するおそれがある。
【0053】
そこで、本実施の形態1に従う給湯システム110では、万一このような排気の異常が生じた際に速やかに検知するために、警報器200および集合排気ダクト9内の風圧スイッチ92という複数の検知素子を用いている。そして、少なくとも一方の検知素子が該異常を検知すると、燃焼給湯器での燃焼を停止するように構成している。
【0054】
しかし、このような構成においては、検知素子を増やすと、排気の異常の検知精度は高まる一方で、制御装置100において、各検知素子の出力を受けるための信号入力部(端子台)が増えてしまう。その結果、制御装置が大型化および複雑化するという問題が生じる。
【0055】
そこで、本実施の形態1に従う給湯システム110では、制御装置100が警報器200および風圧スイッチ92の出力を単一の信号入力部で監視することができるように、検知装置18を
図3に示すような構成とする。
【0056】
図3は、実施の形態1に従う検知装置の電気回路図である。
図3を参照して、検知装置18は、スイッチSW1、スイッチSW2およびAC電源183を含む。
【0057】
スイッチSW1は、警報器200と通信線L3で接続される。スイッチSW1は、正常時は電気的に導通状態であり、警報器200がCOを検知したことを示す信号を通信線L3を介して受信したときに非導通状態に遷移するように構成される。スイッチSW1は「第1の検知部」に相当する。
【0058】
スイッチSW2は、コイル921と接点922とを有する。コイル921は、電力線L125と電力線L12との間に、風圧スイッチ92と電気的に直列に接続される。風圧スイッチ92は、正常時は電気的に導通状態であり、集合排気ダクト9内の風圧が所定値以下になったときに非導通状態になるように構成される。風圧スイッチ92が電気的に導通状態であるとき、AC電源183から電力線L12,L13,L125および風圧スイッチ92を経由してコイル921に電流が供給される。コイル921が励磁されることにより、接点922が閉じる。すなわち、風圧スイッチ92が電気的に導通状態であるとき、スイッチSW2も電気的に導通状態となる。
【0059】
一方、風圧スイッチ92が電気的に非導通状態であるとき、電力線L12,L13,L125からなる回路に電流が流れなくなるため、コイル921にも電流が流れなくなる。このとき、コイル921は励磁されないので、接点922が開く。すなわち、風圧スイッチ92が電気的に非導通状態であるとき、スイッチSW2も電気的に非導通状態となる。スイッチSW2は「第2の検知部」に相当する。
【0060】
AC電源183は、電力線L11〜L13,L111,L112,L125を介して、警報器200、スイッチSW1,SW2,風圧スイッチ92に電力を供給する。
【0061】
図3に示すように、スイッチSW1およびスイッチSW2は、電源配線31と接地配線32との間に電気的に直列に接続される。スイッチSW1およびスイッチSW2の直列回路C1(「検知部の直列回路」に相当)は、さらに、電源配線31と接地配線32との間に抵抗素子R1と電気的に直列に接続される。直列回路C1と電源配線31との間のノードN2は、配線L15により制御装置100の端子T1に電気的に接続される。直列回路C1と接地配線32との間のノードN1は、配線L14により制御装置100の端子T2に電気的に接続される。端子T2は、マイコン101に接続される。マイコン101は、端子T2に入力されるノードN1の電圧V1を検出することができる。
【0062】
次に検知装置18の動作について説明する。
図4は、排気が正常である正常時の検知装置の電気回路図である。上述したように、正常時は、スイッチSW1,SW2ともに電気的に導通状態であるので、直列回路C1は導通状態である。したがって、直列回路C1および抵抗素子R1には電流が流れる。
【0063】
このとき、電源配線31の電圧をV0、抵抗素子R1の抵抗をR1、直列回路C1の抵抗をR2、ノードN1の電圧V1をV1nとすると、V1nは、次式(1)で表される。
【0064】
V1n={R1/(R1+R2)}・V0 ・・・(1)
図5は、警報器200がCOを検知したときの検知装置の電気回路図である。
図6は、集合排気ダクトにおいて風圧が所定値以下となった状態を検知したときの検知装置の電気回路図である。
図5および
図6に示すように警報器200および風圧スイッチ92の一方で排気の異常が検知されたとき、スイッチSW1,SW2の一方が電気的に導通状態から非導通状態に遷移するため、直列回路C1が遮断される。なお、警報器200および風圧スイッチ92の双方で排気の異常が検知されたときにも、直列回路C1が遮断される。このときのノードN1の電圧V1をV1dとすると、V1dの値は0となる。
【0065】
したがって、マイコン101は、端子T2に入力されるノードN1の電圧V1がV1nであるとき排気が正常であると判定することができる。一方、電圧V1がV1dであるとき排気の異常を検知したと判定することができる。すなわち、マイコン101は、単一の端子T2で、排気の異常を検知する第1および第2の検知部の出力を監視できる。
【0066】
なお、
図3〜
図6では、抵抗素子R1は直列回路C1と接地配線32との間のノードN1に接続されているが、電源配線31と直列回路C1との間のノードN2に抵抗素子R1を接続してもよい。この場合、マイコン101は、制御装置100の端子T1に接続される。マイコン101は、端子T1に入力されるノードN2の電圧V2に基づいて排気に関する異常を検知することができる。ここで、正常時および排気の異常が検知されたときのノードN2の電圧V2をそれぞれV2nおよびV2dとすると、V2nおよびV2dは、次式(2),(3)でそれぞれ表される。
【0067】
V2n={R2/(R1+R2)}・V0 ・・・(2)
V2d=V0 ・・・(3)
すなわち、マイコン101は、端子T1に入力されるノードN2の電圧V2がV2nであるとき正常であると判定することができ、電圧V2がV2dであるとき排気の異常を検知したと判定することができる。すなわち、マイコン101は、単一の端子T1で、排気の異常を検知する複数の検知部の出力を監視できる。
【0068】
図7は、実施の形態1に従う検知装置の制御処理のフローチャートである。
図7に示される制御処理は、制御装置100のマイコン101により所定の時間間隔で繰り返し実行される。
【0069】
図7を参照して、ステップS01において、マイコン101は、給湯運転がONであるか否かを判定する。ステップS01において給湯運転がONである場合(S01にてYES)、マイコン101は、ステップS02に処理を進め、ノードN1の電圧Vを読み込む。
【0070】
一方、ステップS01において給湯運転がOFFである場合(S01にてNO)、マイコン101は、以降の処理S02〜S06をスキップし、処理をメインルーチンに戻す。
【0071】
ステップS02に続くステップS03において、マイコン101は、電圧V1が電圧V1nに等しいか否かを判定する。ステップS03においてV1=V1nである場合(S03にてYES)、マイコン101は、ステップS06において排気が正常状態であると判定し、処理をメインルーチンに戻す。
【0072】
一方、ステップS03においてV1=V1nでない、すなわちV1=0である場合(S03にてNO)、マイコン101は、ステップS04において、排気の異常を検知したと判定する。ステップS05において、マイコン101は、燃焼給湯器の燃焼を停止させることにより、給湯システムを停止させる。
【0073】
このように、本実施の形態1によれば、給排気の異常を検知したときに電気的に導通状態から非導通状態となるように構成された複数の検知部を、電源配線と接地配線との間に直列に接続する。そして、検知部の直列回路と電源配線または接地配線との間に抵抗素子を設ける。制御装置は、直列回路と抵抗素子との間のノードの電圧を監視することで、排気に関する異常を検知することができる。すなわち、制御装置は、該ノードに接続される単一の端子で、複数の検知部の出力を監視することができる。換言すると、簡易な構成で、給排気の異常を検知する複数の検知部の出力を監視できる。
【0074】
[実施の形態2]
図8および
図9は、実施の形態2に従う給湯システムの構成図、および、検知装置の電気回路図である。
図8、
図9を参照して、実施の形態2に従う給湯システム110bおよび検知装置18bが、実施の形態1に従う給湯システム110および検知装置18と異なる点は、各給湯器1の給気ダクト7にハイリミットスイッチ71が設けられていることである。
【0075】
ハイリミットスイッチ71は、給気ダクト7内部の温度が所定の閾値以上となったとき非導通状態に遷移するように構成されている。よって、万一給気ダクト7に排気の逆流が生じたとき、給気ダクト7内の温度が所定閾値以上になると、ハイリミットスイッチ71は電気的に導通状態から非導通状態に遷移する。ハイリミットスイッチ71は「第3の検知部」に相当する。
【0076】
各給湯器1のハイリミットスイッチ71は検知装置18bに接続されている。
図9において、各給湯器1のハイリミットスイッチ71は、電源配線31とスイッチSW1との間に配線L21〜L24で電気的に直列に接続されている。また、各ハイリミットスイッチ71は、電力線L25でAC電源183に接続され、AC電源183から電力を供給される。
【0077】
複数のハイリミットスイッチ71、スイッチSW1およびスイッチSW2は直列回路C1bを構成する。直列回路C1bは、正常時は導通状態であるため、直列回路C1bが挿入された経路に電流を流すことができる。一方、直列回路C1bは、複数のハイリミットスイッチ71、警報器200および風圧スイッチ92のうち、少なくとも1つで排気の逆流が検知されたときには遮断状態となり、上記経路の電流を遮断する。
【0078】
直列回路C1bの抵抗を抵抗R2b、正常時のノードN1の電圧V1bをV1nbとすると、V1nbは、次式(4)で表される。
【0079】
V1nb={R1/(R1+R2b)}・V0 ・・・(4)
一方、複数のハイリミットスイッチ71、警報器200および風圧スイッチ92のうち、少なくとも1つで排気の異常が検知されたときには、直列回路C1bが遮断されるので、このときのノードN1の電圧V1bをV1dbとすると、V1dbの値は0である。
【0080】
すなわち、マイコン101は、端子T2に入力される電圧V1bがV1nbであるとき正常であると判定し、電圧V1bがV1dbであるとき排気の異常を検知したと判定することができる。
【0081】
以上のように、実施の形態2に従う給湯システムは、実施の形態1と同様の作用効果を有する。他の構成については、実施の形態1と同様であるので説明をくり返さない。
【0082】
[実施の形態3]
図10および
図11は、実施の形態3に従う給湯システムの構成図、および、検知装置の電気回路図である。
図10、
図11を参照して、実施の形態3に従う給湯システム110cおよび検知装置18cが、実施の形態1に従う給湯システム110および検知装置18と異なる点は、部屋2の壁面に給気ファン21が設けられ、かつ、給気ファン21の近傍に風圧スイッチ22が設けられていることである。
【0083】
給気ファン21は、部屋2外部の空気を部屋2の中に導入するように構成される。このことにより、各給湯器1の燃焼により消費された部屋2内の酸素を補うことができる。すなわち、給気ファン21からの給気が不十分であると、各給湯器1で不完全燃焼が起こり、排気のCO濃度が上昇するという、排気性状の悪化が起こる可能性がある。この排気性状の悪化は排気の異常の一形態に相当する。
【0084】
風圧スイッチ22は、給気の風圧を検知する。風圧スイッチ22は、給気の風圧が所定値以下を示すと、電気的に導通状態から非導通状態に遷移するように構成される。
【0085】
風圧スイッチ22は、検知装置18cのスイッチSW3と電力線L31,L32,L315で接続される。
図11に示すように、スイッチSW3は、コイル221と接点222とを有する。スイッチSW3は、電源配線31とスイッチSW1との間に電気的に直列に接続され、スイッチSW1、スイッチSW2と共に直列回路C1cを構成する。風圧スイッチ22およびスイッチSW3のコイル221は、電力線L31,L32,L315でAC電源183と接続され、AC電源183から電力を供給される。風圧スイッチ22が導通状態のときには、コイル221が励磁されることにより、接点222が閉じる。すなわち、風圧スイッチ22が電気的に導通状態であるとき、スイッチSW3も電気的に導通状態となる。
【0086】
一方、風圧スイッチ22が給気の風圧の低下を検知し、電気的に導通状態から非導通状態に遷移すると、コイル221にも電流が流れなくなる。このとき、コイル221は励磁されないので接点222が開く。すなわち、風圧スイッチ22が電気的に非導通状態であるとき、スイッチSW3も電気的に非導通状態となる。スイッチSW3は「第4の検知部」に相当する。
【0087】
よって、直列回路C1cは、正常時は導通状態であり、直列回路C1cが挿入された経路に電流を流すことができる。一方、直列回路C1cは、風圧スイッチ22、警報器200、風圧スイッチ92の少なくとも1つで排気の異常が検知されたときには遮断状態となり、上記経路には電流が流れない。
【0088】
直列回路C1cの抵抗を抵抗R2c、正常時のノードN1の電圧V1cをV1ncとすると、V1ncは、次式(5)で表される。
【0089】
V1nc={R1/(R1+R2c)}・V0 ・・・(5)
一方、風圧スイッチ22、警報器200、風圧スイッチ92の少なくとも1つで排気の異常が検知されたときには、直列回路C1cが遮断されるので、このときのノードN1の電圧V1cの値をV1dcとすると、V1dcの値は0である。
【0090】
したがって、マイコン101は、端子T2に入力される電圧V1cがV1ncであるとき正常であると判定することができる。一方、電圧V1cがV1dcであるとき排気の異常を検知したと判定することができる。
【0091】
以上のように、実施の形態3に従う給湯システムは、実施の形態1と同様の作用効果を有する。他の構成については、実施の形態1と同様であるので説明をくり返さない。
【0092】
なお、実施の形態3では、給排気の異常を検知する検知素子として、実施の形態1の警報器200、風圧スイッチ92に加え、さらに風圧スイッチ22を設ける構成としたが、実施の形態2の警報器200、風圧スイッチ92、複数のハイリミットスイッチ71に加え、さらに風圧スイッチ22を設ける構成としてもよい。また、給排気の異常を検知する検知素子は実施の形態1〜3に記載の4種類に限定されず、たとえば風速スイッチ等でもよい。
【0093】
なお、本発明は、2台の給湯器を並列に連結して構成される、いわゆる簡易2連結型の給湯システムにも適用できる。簡易2連結型の給湯システムでは、1台の給湯器1の給湯制御部19が、2台の給湯器1を統括して制御する制御装置の働きも兼ねる。この制御装置の働きを兼ねる給湯制御部19を有する給湯器1をマスタ給湯器、他方の給湯器1がスレーブ給湯器と称する。このような簡易2連結型の給湯システムにおいても、各々の給湯器の排気ダクトが集合排気ダクトに接続される、いわゆるコモンベント方式が知られている。
【0094】
コモンベント方式の簡易2連結方式においては、一般にマスタ給湯器の給湯制御部19に、検知素子に応じた信号入力部(端子台)が設けられる。そのため、給湯制御部19の部品点数が多くなる、また、現場により使われない信号入力部が生じ無駄である、等の課題が懸念されていた。
【0095】
そこで、本発明を適用し、複数の検知部を電気的に直列に接続し、該検知部の直列回路と抵抗素子との間のノードの電圧に基づいて、給排気に関する異常を検知するように構成すれば、マスタ給湯器の給湯制御部19において1つの信号入力部で複数の検知部の出力を監視することができる。すなわち、簡易な構成で、給排気の異常を検知する複数の検知部の出力を監視できる。
【0096】
また、コモンベント方式の給湯システムでは、各給湯器の排気ダクト内に、排気の逆流を防止するための逆止弁を設けたものがある。しかしながら、万一逆止弁に故障が生じても、制御装置は故障を検知することができない場合がある。このような場合であっても、本実施の形態1〜3による給湯システムによれば、検知装置が給排気の異常を検知してくれるため、安全性が保証された状態で、可能な限りシステム稼働を継続することができる。
【0097】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。