(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、圧接部がケーシングに圧接するために、この圧接部に繋がった支持部の位置は、ハウジングのケーシングに対する固定前と固定後とで変動し得る。この変動量が大きいと、固定スクロールと支持部の締結面との間のシール性が低下し、スクロール圧縮機の効率が下がってしまう。
【0005】
本開示の目的は、スクロール圧縮機の効率を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様は、スクロール圧縮機(1)を対象とする。スクロール圧縮機(1)は、筒状のケーシング(10)と、上記ケーシング(10)に収容され、固定スクロール(30)、可動スクロール(40)、およびハウジング(21)を有する圧縮機構(20)と、上記可動スクロール(40)を回転駆動するための駆動軸(60)とを備え、上記ハウジング(21)は、上記駆動軸(60)を回転可能に支持する軸受部(22)と、上記軸受部(22)に連続して径方向外側に延びる本体部(23)と、上記本体部(23)の径方向外側に設けられ、上記ケーシング(10)に圧接する圧接部(24)と、軸方向における上記本体部(23)の上記固定スクロール(30)側の面から該固定スクロール(30)に向けて延びる支持部(25)と
、上記ケーシング(10)に溶接される溶接部(26)とを有し、上記支持部(25)の上記固定スクロール(30)側の端面は、該固定スクロール(30)が締結される締結面(25a)であり、上記本体部(23)および上記支持部(25)の外周面と上記ケーシング(10)の内周面との間に、隙間(G1)が形成されており、上記隙間(G1)の軸方向長さ(L1)は、上記支持部(25)の上記固定スクロール(30)側の端面から上記本体部(23)の該固定スクロール(30)側の面までの軸方向長さ(L2)以上であ
り、上記圧接部(24)の少なくとも一部と、上記溶接部(26)の少なくとも一部とは、上記ケーシング(10)の周方向に並んで配置され、上記溶接部(26)は、上記隙間(G1)を介して上記ケーシング(10)の内部空間(S1)に連通している。
【0007】
第1の態様では、ケーシング(10)から圧接部(24)に作用する径方向の圧力が、径方向に延びる本体部(23)によってしっかりと受けられる。支持部(25)の位置変動が抑制され、締結面(25a)と固定スクロール(30)との間のシール性が高くなる。それにより、スクロール圧縮機(1)の効率を向上させることができる。
【0008】
また、圧接部(24)と溶接部(26)とが軸方向に並んで配置される場合に比べて、ハウジング(21)を当該軸方向において小型化することができ、ひいてはスクロール圧縮機(1)を小型化することができる。
【0009】
また、ハウジング(21)をケーシング(10)に溶接する際に、溶接ガスが隙間(G1)を介してケーシング(10)の内部空間に逃げ、よって溶接不良が生じるのを抑止することができる。
【0010】
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記隙間(G1)の軸方向長さ(L1)は、上記支持部(25)の上記固定スクロール(30)側の端面から上記本体部(23)の該固定スクロール(30)側の面までの軸方向長さ(L2)よりも長いことを特徴とする。
【0011】
第2の態様では、支持部(25)の位置変動がより一層抑制され、締結面(25a)と固定スクロール(30)との間のシール性がより高くなる。それにより、スクロール圧縮機(1)の効率をより一層向上させることができる
。
【0012】
本開示の第
3の態様は、冷凍装置(100)を対象とする。冷凍装置(100)は、上記第1
又は第2の態
様のスクロール圧縮機(1)を備える。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施形態について説明する。本実施形態のスクロール圧縮機(1)は、冷凍装置(100)に適用される。冷凍装置(100)は、空気の温度や湿度を調節する空気調和装置、庫内を冷却する冷却装置、および温水を生成する給湯装置などを含む。
【0015】
図1に示すように、冷凍装置(100)は、冷凍サイクルを行う冷媒回路(101)を備える。冷媒回路(101)は、スクロール圧縮機(1)と、凝縮器(102)と、膨張機構(103)と、蒸発器(104)とを有する。冷媒回路(101)では、スクロール圧縮機(1)で圧縮された冷媒が凝縮器(102)で放熱し、膨張機構(103)で減圧される。減圧された冷媒は、蒸発器(104)で蒸発し、スクロール圧縮機(1)に吸入される。
【0016】
図2および
図3に示すように、スクロール圧縮機(1)は、ケーシング(10)と、圧縮機構(20)と、電動機(50)と、駆動軸(60)とを備える。
【0017】
ケーシング(10)は、両端が閉塞された縦長の円筒状に形成される。ケーシング(10)内には、上側から順に圧縮機構(20)と電動機(50)とが収容される。ケーシング(10)内を軸方向(上下方向)に延びる駆動軸(60)によって圧縮機構(20)と電動機(50)とが連結される。
【0018】
ケーシング(10)には、吸入管(11)と、吐出管(12)とが設けられる。吸入管(11)は、ケーシング(10)の上部を軸方向に貫通して圧縮機構(20)に接続される。吸入管(11)は、圧縮機構(20)に低圧の流体(例えば、ガス冷媒)を導入する。吐出管(12)は、ケーシング(10)の胴部を径方向に貫通してケーシング(10)の内部空間と連通する。吐出管(12)は、ケーシング(10)内の高圧の流体をケーシング(10)外に導出する。
【0019】
圧縮機構(20)は、ケーシング(10)内に収容される。圧縮機構(20)は、吸入管(11)を経由して導入された流体を圧縮してケーシング(10)内に吐出するように構成される。圧縮機構(20)の構成について、詳しくは後述する。
【0020】
電動機(50)は、ケーシング(10)内に収容され、圧縮機構(20)の下方に配置される。電動機(50)は、固定子(51)と、回転子(52)とを有する。固定子(51)は、実質的に円筒状に形成されてケーシング(10)に固定される。回転子(52)は、固定子(51)の内周に回転可能に挿通される。回転子(52)の内周には、駆動軸(60)が挿通されて固定される。
【0021】
駆動軸(60)は、主軸部(61)と、偏心軸部(62)とを有する。主軸部(61)は、ケーシング(10)の軸方向(上下方向)に延びる。偏心軸部(62)は、主軸部(61)の上端に設けられる。偏心軸部(62)の外径は、主軸部(61)の外径よりも小さい。偏心軸部(62)の軸心は、主軸部(61)の軸心に対して所定距離だけ偏心している。
【0022】
次に、
図2〜
図5を参照して、圧縮機構(20)の構成について説明する。
【0023】
図2および
図3に示すように、圧縮機構(20)は、ハウジング(21)と、固定スクロール(30)と、可動スクロール(40)とを備える。ハウジング(21)は、ケーシング(10)内に設けられる。固定スクロール(30)は、ハウジング(21)に固定される。可動スクロール(40)は、ハウジング(21)と固定スクロール(30)との間に配置される。可動スクロール(40)は、固定スクロール(30)に噛み合わされて固定スクロール(30)に対して偏心回転運動を行うように構成される。
【0024】
ハウジング(21)は、ケーシング(10)内に固定され、ケーシング(10)の内部空間を軸方向に2つの空間に区画する。ハウジング(21)の上側の空間が第1空間(S1)を構成する。ハウジング(21)の下側の空間が第2空間(S2)を構成する。第1空間(S1)は、内部空間を構成している。
【0025】
ハウジング(21)は、ケーシング(10)の内周面に固定される。
図3および
図4に示すように、ハウジング(21)は、軸受部(22)と、本体部(23)と、圧接部(24)と、支持部(25)と、溶接部(26)とを含む。
【0026】
軸受部(22)は、実質的に円筒状に形成された部分である。軸受部(22)は、駆動軸(60)を回転可能に支持する。軸受部(22)の上面には、軸受部(22)の弾性変形を可能とする弾性溝(22a)が形成される。
【0027】
本体部(23)は、軸受部(22)に連続して径方向外側に延びる部分である。本体部(23)は、肉厚の円筒状に形成される。本体部(23)の径方向厚みは、支持部(25)の径方向厚みよりも分厚い。
【0028】
圧接部(24)は、本体部(23)の径方向外側に設けられる部分である。圧接部(24)の外周面は、ハウジング(21)の外周面の一部を構成する。圧接部(24)の軸方向長さ(上下方向長さ)は、ハウジング(21)の軸方向長さよりも短い。圧接部(24)は、ケーシング(10)の胴部に圧接して固定される。
【0029】
支持部(25)は、本体部(23)の上面(換言すると、ケーシング(10)の軸方向における本体部(23)の固定スクロール(30)側の面)から固定スクロール(30)に向けて延びる部分である。支持部(25)は、やや薄肉の円筒状に形成される。支持部(25)の上端面(換言すると、支持部(25)の固定スクロール(30)側の端面)は、固定スクロール(30)が締結される締結面(25a)である。
【0030】
溶接部(26)は、ハウジング(21)の外周面に形成された凹部(27)によって構成される。凹部(27)には、溶接ピン(28)が設けられる。溶接ピン(28)は、ケーシング(10)に形成された溶接用の貫通孔(13)を介した溶接により溶け、ハウジング(21)とケーシング(10)とを互いに固定する。
【0031】
溶接部(26)は、ケーシング(10)の軸方向において複数(この例では、2つ)設けられる(
図3)。溶接部(26)は、ケーシング(10)の周方向において複数(この例では、4つ)設けられる(
図5)。
【0032】
圧接部(24)よりも上側において、ハウジング(21)(具体的には、本体部(23)および支持部(25))の外周面とケーシング(10)の内周面との間には、第1隙間(G1)が形成される。固定スクロール(30)の外周面とケーシング(10)の内周面との間には、第2隙間(G2)が形成される。固定スクロール(30)の外周面は、支持部(25)の外周面と略面一になっている。第1隙間(G1)および第2隙間(G2)は、上側の溶接部(26)と、第1空間(S1)とを連通させる。第1隙間(G1)は、隙間を構成している。
【0033】
第1隙間(G1)の軸方向長さ(L1)は、支持部(25)の内周面の軸方向長さ(L2)よりも長い。換言すると、支持部(25)の上端面(締結面(25a))と圧接部(24)の上端との間の軸方向距離は、支持部(25)の上端面と、本体部(23)の上面との間の軸方向距離よりも長い。あるいは、圧接部(24)の上端は、本体部(23)の上面よりも下側に位置する。さらには、圧接部(24)の下端は、本体部(23)の下面よりも上側に位置する。したがって、ケーシング(10)の径方向において、圧接部(24)の全体が、本体部(23)と並んで配置される。
【0034】
圧接部(24)よりも下側において、ハウジング(21)(具体的には、本体部(23))の外周面とケーシング(10)の内周面との間には、第3隙間(G3)が形成される。第3隙間(G3)は、下側の溶接部(26)と、第2空間(S2)とを連通させる。
【0035】
図3および
図4に示すように、圧接部(24)の少なくとも一部と、溶接部(26)(凹部(27))の少なくとも一部とは、ケーシング(10)の周方向において互いに並んで配置される。圧接部(24)の少なくとも一部と、溶接部(26)(凹部(27))の少なくとも一部とは、ケーシング(10)の周方向において互いに近接して配置される。圧接部(24)の少なくとも一部と、溶接部(26)(凹部(27))の少なくとも一部とは、ケーシング(10)の周方向において互いに実質的に接して配置される。
【0036】
また、圧接部(24)の少なくとも一部と、溶接部(26)(凹部(27))の少なくとも一部とは、ケーシング(10)の軸方向において互いに並んで配置される。圧接部(24)の少なくとも一部と、溶接部(26)(凹部(27))の少なくとも一部とは、ケーシング(10)の軸方向において互いに近接して配置される。圧接部(24)の少なくとも一部と、溶接部(26)(凹部(27))の少なくとも一部とは、ケーシング(10)の軸方向において互いに実質的に接して配置される。
【0037】
したがって、圧接部(24)の少なくとも一部と、溶接部(26)(凹部(27))の少なくとも一部とは、ケーシング(10)の周方向および軸方向において互いに並んで配置される。圧接部(24)の少なくとも一部と、溶接部(26)(凹部(27))の少なくとも一部とは、ケーシング(10)の周方向および軸方向において互いに近接して配置される。圧接部(24)の少なくとも一部と、溶接部(26)(凹部(27))の少なくとも一部とは、ケーシング(10)の周方向および軸方向において互いに実質的に接して配置される。これにより、ケーシング(10)とハウジング(21)とがより一層強固に互いに固定される。
【0038】
固定スクロール(30)は、ハウジング(21)の軸方向における一方側(この例では、上側)に配置される。固定スクロール(30)は、固定側鏡板(31)と、固定側ラップ(32)と、外周壁部(33)とを有する。
【0039】
固定側鏡板(31)は、概ね円形の板状に形成される。固定側ラップ(32)は、インボリュート曲線を描く渦巻き壁状に形成され、固定側鏡板(31)の前面(この例では、下面)から突出している。外周壁部(33)は、固定側ラップ(32)の外周側を囲むように形成され、固定側鏡板(31)の前面から突出している。外周壁部(33)の下面は、支持部(25)の締結面(25a)に締結される。固定側ラップ(32)の先端面(この例では、下端面)と、外周壁部(33)の先端面とは略面一になっている。
【0040】
固定スクロール(30)の外周壁部(33)には、吸入ポート(図示せず)が形成される。吸入ポートには、吸入管(11)の下流端が接続される。固定スクロール(30)の固定側鏡板(31)の中央部には、固定側鏡板(31)を厚さ方向に貫通する吐出口(34)が形成される。
【0041】
可動スクロール(40)は、可動側鏡板(41)と、可動側ラップ(42)と、ボス部(43)とを有する。
【0042】
可動側鏡板(41)は、概ね円形の板状に形成される。可動側ラップ(42)は、インボリュート曲線を描く渦巻き壁状に形成され、可動側鏡板(41)の前面(この例では、上面)から突出している。ボス部(43)は、円筒状に形成され、可動側鏡板(41)の背面(この例では、下面)の中央部に配置される。可動スクロール(40)の可動側ラップ(42)は、固定スクロール(30)の固定側ラップ(32)と噛み合わされている。
【0043】
このような構成により、固定スクロール(30)と可動スクロール(40)との間には、圧縮室(S20)が形成される。圧縮室(S20)は、流体を圧縮するための空間である。圧縮室(S20)は、吸入管(11)から吸入ポートを通じて吸入された流体を圧縮し、圧縮された流体を吐出口(34)を通じて吐出するように構成される。
【0044】
−実施形態の効果−
本実施形態のスクロール圧縮機(1)は、筒状のケーシング(10)と、上記ケーシング(10)に収容され、固定スクロール(30)、可動スクロール(40)、およびハウジング(21)を有する圧縮機構(20)と、上記可動スクロール(40)を回転駆動するための駆動軸(60)とを備え、上記ハウジング(21)は、上記駆動軸(60)を回転可能に支持する軸受部(22)と、上記軸受部(22)に連続して径方向外側に延びる本体部(23)と、上記本体部(23)の径方向外側に設けられ、上記ケーシング(10)に圧接する圧接部(24)と、軸方向における上記本体部(23)の上記固定スクロール(30)側の面から該固定スクロール(30)に向けて延びる支持部(25)とを有し、上記支持部(25)の上記固定スクロール(30)側の端面は、該固定スクロール(30)が締結される締結面(25a)であり、上記本体部(23)および上記支持部(25)の外周面と上記ケーシング(10)の内周面との間に、隙間(G1)が形成されており、上記隙間(G1)の軸方向長さ(L1)は、上記支持部(25)の上記固定スクロール(30)側の端面から上記本体部(23)の該固定スクロール(30)側の面までの軸方向長さ(L2)以上である。したがって、ハウジング(21)は、圧接部(24)によりケーシング(10)に固定される。支持部(25)の固定スクロール(30)側の端面は、固定スクロール(30)が固定される締結面(25a)である。圧接部(24)と支持部(25)とは、本体部(23)を介して繋がっている。圧接部(24)には、ケーシング(10)から圧力が径方向に作用する。一方、支持部(25)には、支持部(25)とケーシング(10)との間に隙間(G1)があるため、ケーシング(10)から直接には圧力が作用しない。しかし、支持部(25)は圧接部(24)と繋がっているため、ハウジング(21)のケーシング(10)に対する固定前と固定後とで、支持部(25)の位置が圧接部(24)に作用する圧力によって変動し得る。そのような位置変動が大きいと、締結面(25a)と固定スクロール(30)との間のシール性が低下してしまう。これに対し、本実施形態では、上記隙間(G1)の軸方向長さ(L1)が支持部(25)の内周面の軸方向長さ(L2)以上である。換言すると、本体部(23)の固定スクロール(30)側の面(この例では、上面)と固定スクロール(30)との間の軸方向距離は、圧接部(24)の固定スクロール(30)側の端部(この例では、上端部)と固定スクロール(30)との間の軸方向距離以下である。このため、ケーシング(10)から圧接部(24)に作用する径方向の圧力は、径方向に延びる本体部(23)によってしっかりと受けられる。支持部(25)の位置変動が抑制され、締結面(25a)と固定スクロール(30)との間のシール性が高くなる。それにより、スクロール圧縮機(1)の効率を向上させることができる。
【0045】
また、本実施形態のスクロール圧縮機(1)は、上記隙間(G1)の軸方向長さ(L1)が、上記支持部(25)の上記固定スクロール(30)側の端面から上記本体部(23)の該固定スクロール(30)側の面までの軸方向長さ(L2)よりも長い。したがって、支持部(25)の位置変動がより一層抑制され、締結面(25a)と固定スクロール(30)との間のシール性がより高くなる。それにより、スクロール圧縮機(1)の効率をより一層向上させることができる。
【0046】
また、本実施形態のスクロール圧縮機(1)は、上記本体部(23)の径方向厚みが、支持部(25)の径方向厚みよりも分厚い。このため、ケーシング(10)から圧接部(24)に作用する径方向の圧力は、径方向厚みが大きい本体部(23)によってしっかりと受けられる。
【0047】
また、本実施形態のスクロール圧縮機(1)は、上記ハウジング(21)が、上記ケーシング(10)に溶接される溶接部(26)を有し、上記圧接部(24)の少なくとも一部と、上記溶接部(26)の少なくとも一部とが、上記ケーシング(10)の周方向に並んで配置されている。したがって、圧接部(24)と溶接部(26)とがケーシング(10)の軸方向に並んで配置される場合に比べて、ハウジング(21)を当該軸方向において小型化することができ、ひいてはスクロール圧縮機(1)を小型化することができる。
【0048】
また、本実施形態のスクロール圧縮機(1)は、上記溶接部(26)が、上記隙間(G1)を介して上記ケーシング(10)の内部空間に連通している。したがって、ハウジング(21)をケーシング(10)に溶接する際に、溶接ガスが隙間(G1)を介してケーシング(10)の内部空間に逃げ、よって溶接不良が生じるのを抑止することができる。
【0049】
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
【0050】
例えば、第1隙間(G1)の軸方向長さ(L1)と、支持部(25)の内周面の軸方向長さ(L2)とが互いに等しくてもよい。
【0051】
また、例えば、溶接部(26)の数および配置は、上記実施形態のものに限られず、任意に設定可能である。
【0052】
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。