(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において用いられる場合、「1価の有機基」とは、炭素を含有する1価の基を意味する。1価の有機基としては、特に限定されないが、炭化水素基またはその誘導体であり得る。炭化水素基の誘導体とは、炭化水素基の末端または分子鎖中に、1つまたはそれ以上のN、O、S、Si、アミド、スルホニル、シロキサン、カルボニル、カルボニルオキシ等を有している基を意味する。尚、単に「有機基」と示す場合、1価の有機基を意味する。
【0011】
また、「2価の有機基」とは、炭素を含有する2価の基を意味する。かかる2価の有機基としては、特に限定されないが、有機基からさらに1個の水素原子を脱離させた2価の基が挙げられる。
【0012】
本明細書において用いられる場合、「炭化水素基」とは、炭素および水素を含む基であって、炭化水素から1個の水素原子を脱離させた基を意味する。かかる炭化水素基としては、特に限定されるものではないが、1つまたはそれ以上の置換基により置換されていてもよい、C
1−20炭化水素基、例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。上記「脂肪族炭化水素基」は、直鎖状、分枝鎖状または環状のいずれであってもよく、飽和または不飽和のいずれであってもよい。また、炭化水素基は、1つまたはそれ以上の環構造を含んでいてもよい。
【0013】
本明細書において用いられる場合、「炭化水素基」の置換基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子、1個またはそれ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい、C
1−6アルキル基、C
2−6アルケニル基、C
2−6アルキニル基、C
3−10シクロアルキル基、C
3−10不飽和シクロアルキル基、5〜10員のヘテロシクリル基、5〜10員の不飽和ヘテロシクリル基、C
6−10アリール基および5〜10員のヘテロアリール基から選択される1個またはそれ以上の基が挙げられる。
【0014】
本明細書において、「加水分解可能な基」とは、本明細書において用いられる場合、加水分解反応を受け得る基を意味し、すなわち、加水分解反応により、化合物の主骨格から脱離し得る基を意味する。加水分解可能な基の例としては、−OR
h、−OCOR
h、−O−N=CR
h2、−NR
h2、−NHR
h、ハロゲン(これら式中、R
hは、置換または非置換のC
1−4アルキル基を示す)などが挙げられる。
【0015】
(第1の実施態様)
本実施態様は、以下の式(1a)または式(1b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物に関する。
本態様の化合物を反応原料として用いることにより、アルデヒド基を有する化合物をより温和な条件、具体的には加熱還流の不要な条件で提供することができる。アルデヒド基を有する化合物を、他の化合物と反応させることにより、さらに置換基を導入することが可能となる。
【0016】
式(1a)または式(1b):
【化13】
【0017】
式(1a)において、R
F1は、各出現においてそれぞれ独立して、Rf
1−R
F−O
q−である。
【0018】
式(1b)において、R
F2は、−Rf
2p−R
F−O
q−である。
【0019】
上記式において、Rf
1は、各出現においてそれぞれ独立して、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC
1−16アルキル基である。
【0020】
上記1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC
1−16アルキル基における「C
1−16アルキル基」は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、好ましくは、直鎖または分枝鎖のC
1−6アルキル基、特にC
1−3アルキル基であり、より好ましくは直鎖のC
1−6アルキル基、特にC
1−3アルキル基である。
【0021】
上記Rf
1は、好ましくは、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されているC
1−16アルキル基であり、より好ましくはCF
2H−C
1−15パーフルオロアルキレン基であり、さらに好ましくはC
1−16パーフルオロアルキル基である。
【0022】
上記C
1−16パーフルオロアルキル基は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、好ましくは、直鎖または分枝鎖のC
1−6パーフルオロアルキル基、特にC
1−3パーフルオロアルキル基であり、より好ましくは直鎖のC
1−6パーフルオロアルキル基、特にC
1−3パーフルオロアルキル基、具体的には−CF
3、−CF
2CF
3、または−CF
2CF
2CF
3である。
【0023】
上記式において、Rf
2は、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC
1−6アルキレン基である。
【0024】
上記1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されていてもよいC
1−6アルキレン基における「C
1−6アルキレン基」は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、好ましくは、直鎖または分枝鎖のC
1−3アルキレン基であり、より好ましくは直鎖のC
1−3アルキレン基である。
【0025】
上記Rf
2は、好ましくは、1個またはそれ以上のフッ素原子により置換されているC
1−6アルキレン基であり、より好ましくはC
1−6パーフルオロアルキレン基であり、さらに好ましくはC
1−3パーフルオロアルキレン基である。
【0026】
上記C
1−6パーフルオロアルキレン基は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよく、好ましくは、直鎖または分枝鎖のC
1−3パーフルオロアルキレン基であり、より好ましくは直鎖のC
1−3パーフルオロアルキレン基、具体的には−CF
2−、−CF
2CF
2−、または−CF
2CF
2CF
2−である。
【0027】
上記式において、pは、0または1である。一の態様において、pは0である。別の態様においてpは1である。
【0028】
上記式において、qは、各出現においてそれぞれ独立して、0または1である。一の態様において、qは0である。別の態様においてqは1である。
【0029】
上記式(1a)および(1b)において、R
Fは、各出現においてそれぞれ独立して、2価のフルオロポリエーテル基である。
【0030】
R
Fは、好ましくは、式:
−(OC
6F
12)
a−(OC
5F
10)
b−(OC
4F
8)
c−(OC
3F
6)
d−(OC
2F
4)
e−(OCF
2)
f−
で表されるフルオロポリエーテル基である。
上記式中:
a、b、c、d、eおよびfは、それぞれ独立して、0〜200の整数であって、a、b、c、d、eおよびfの和は1以上であり、a、b、c、d、eまたはfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。
【0031】
a、b、c、d、eおよびfは、好ましくは、それぞれ独立して、0〜100の整数であってもよい。
【0032】
a、b、c、d、eおよびfの和は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上であり、例えば15以上または20以上であってもよい。a、b、c、d、eおよびfの和は、好ましくは200以下、より好ましくは100以下、さらに好ましくは60以下であり、例えば50以下または30以下であってもよい。
【0033】
これら繰り返し単位は、直鎖状であっても、分枝鎖状であってもよいが、好ましくは直鎖状である。例えば、−(OC
6F
12)−は、−(OCF
2CF
2CF
2CF
2CF
2CF
2)−、−(OCF(CF
3)CF
2CF
2CF
2CF
2)−、−(OCF
2CF(CF
3)CF
2CF
2CF
2)−、−(OCF
2CF
2CF(CF
3)CF
2CF
2)−、−(OCF
2CF
2CF
2CF(CF
3)CF
2)−、−(OCF
2CF
2CF
2CF
2CF(CF
3))−等であってもよいが、好ましくは−(OCF
2CF
2CF
2CF
2CF
2CF
2)−である。−(OC
5F
10)−は、−(OCF
2CF
2CF
2CF
2CF
2)−、−(OCF(CF
3)CF
2CF
2CF
2)−、−(OCF
2CF(CF
3)CF
2CF
2)−、−(OCF
2CF
2CF(CF
3)CF
2)−、−(OCF
2CF
2CF
2CF(CF
3))−等であってもよいが、好ましくは−(OCF
2CF
2CF
2CF
2CF
2)−である。−(OC
4F
8)−は、−(OCF
2CF
2CF
2CF
2)−、−(OCF(CF
3)CF
2CF
2)−、−(OCF
2CF(CF
3)CF
2)−、−(OCF
2CF
2CF(CF
3))−、−(OC(CF
3)
2CF
2)−、−(OCF
2C(CF
3)
2)−、−(OCF(CF
3)CF(CF
3))−、−(OCF(C
2F
5)CF
2)−および−(OCF
2CF(C
2F
5))−のいずれであってもよいが、好ましくは−(OCF
2CF
2CF
2CF
2)−である。−(OC
3F
6)−は、−(OCF
2CF
2CF
2)−、−(OCF(CF
3)CF
2)−および−(OCF
2CF(CF
3))−のいずれであってもよいが、好ましくは−(OCF
2CF
2CF
2)−である。また、−(OC
2F
4)−は、−(OCF
2CF
2)−および−(OCF(CF
3))−のいずれであってもよいが、好ましくは−(OCF
2CF
2)−である。
【0034】
一の態様において、R
Fは、各出現においてそれぞれ独立して、下記式(f1)、(f2)、(f3)、(f4)または(f5)で表される。
−(OC
3F
6)
d−(OC
2F
4)
e− (f1)
[式中、dは、1〜200の整数であり、eは、1である。]
−(OC
4F
8)
c−(OC
3F
6)
d−(OC
2F
4)
e−(OCF
2)
f− (f2)
[式中、cおよびdは、それぞれ独立して0以上30以下の整数であり、eおよびfは、それぞれ独立して1以上200以下の整数であり、
c、d、eおよびfの和は2以上であり、
添字c、d、eまたはfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において任意である。]
−(R
6−R
7)
g− (f3)
[式中、R
6は、OCF
2またはOC
2F
4であり、
R
7は、OC
2F
4、OC
3F
6、OC
4F
8、OC
5F
10およびOC
6F
12から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2または3つの基の組み合わせであり、
gは、2〜100の整数である。]
−(OC
6F
12)
a−(OC
5F
10)
b−(OC
4F
8)
c−(OC
3F
6)
d−(OC
2F
4)
e−(OCF
2)
f− (f4)
[式中、eは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、dおよびfは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であって、a、b、c、d、eおよびfの和は少なくとも1であり、また、a、b、c、d、eまたはfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
−(OC
6F
12)
a−(OC
5F
10)
b−(OC
4F
8)
c−(OC
3F
6)
d−(OC
2F
4)
e−(OCF
2)
f− (f5)
[式中、fは、1以上200以下の整数であり、a、b、c、dおよびeは、それぞれ独立して0以上200以下の整数であって、a、b、c、d、eおよびfの和は少なくとも1であり、また、a、b、c、d、eまたはfを付して括弧でくくられた各繰り返し単位の存在順序は式中において任意である。]
【0035】
上記式(f1)において、dは、好ましくは5〜200、より好ましくは10〜100、さらに好ましくは15〜50、例えば25〜35の整数である。上記式(f1)は、好ましくは、−(OCF
2CF
2CF
2)
d−(OC
2F
4)
e−または−(OCF(CF
3)CF
2)
d−(OC
2F
4)
e−で表される基であり、より好ましくは、−(OCF
2CF
2CF
2)
d−(OC
2F
4)
e−で表される基である。
【0036】
上記式(f2)において、eおよびfは、それぞれ独立して、好ましくは5以上200以下、より好ましくは10〜200の整数である。また、c、d、eおよびfの和は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上であり、例えば15以上または20以上であってもよい。一の態様において、上記式(f2)は、好ましくは、−(OCF
2CF
2CF
2CF
2)
c−(OCF
2CF
2CF
2)
d−(OCF
2CF
2)
e−(OCF
2)
f−で表される基である。別の態様において、式(f2)は、−(OC
2F
4)
e−(OCF
2)
f−で表される基であってもよい。
【0037】
上記式(f3)において、R
6は、好ましくは、OC
2F
4である。上記(f3)において、R
7は、好ましくは、OC
2F
4、OC
3F
6およびOC
4F
8から選択される基であるか、あるいは、これらの基から独立して選択される2または3つの基の組み合わせであり、より好ましくは、OC
3F
6およびOC
4F
8から選択される基である。OC
2F
4、OC
3F
6およびOC
4F
8から独立して選択される2または3つの基の組み合わせとしては、特に限定されないが、例えば−OC
2F
4OC
3F
6−、−OC
2F
4OC
4F
8−、−OC
3F
6OC
2F
4−、−OC
3F
6OC
3F
6−、−OC
3F
6OC
4F
8−、−OC
4F
8OC
4F
8−、−OC
4F
8OC
3F
6−、−OC
4F
8OC
2F
4−、−OC
2F
4OC
2F
4OC
3F
6−、−OC
2F
4OC
2F
4OC
4F
8−、−OC
2F
4OC
3F
6OC
2F
4−、−OC
2F
4OC
3F
6OC
3F
6−、−OC
2F
4OC
4F
8OC
2F
4−、−OC
3F
6OC
2F
4OC
2F
4−、−OC
3F
6OC
2F
4OC
3F
6−、−OC
3F
6OC
3F
6OC
2F
4−、および−OC
4F
8OC
2F
4OC
2F
4−等が挙げられる。上記式(f3)において、gは、好ましくは3以上、より好ましくは5以上の整数である。上記gは、好ましくは50以下の整数である。上記式(f3)において、OC
2F
4、OC
3F
6、OC
4F
8、OC
5F
10およびOC
6F
12は、直鎖または分枝鎖のいずれであってもよく、好ましくは直鎖である。この態様において、上記式(f3)は、好ましくは、−(OC
2F
4−OC
3F
6)
g−または−(OC
2F
4−OC
4F
8)
g−である。
【0038】
上記式(f4)において、eは、好ましくは、1以上100以下、より好ましくは5以上100以下の整数である。a、b、c、d、eおよびfの和は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上、例えば10以上100以下である。
【0039】
上記式(f5)において、fは、好ましくは、1以上100以下、より好ましくは5以上100以下の整数である。a、b、c、d、eおよびfの和は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上、例えば10以上100以下である。
【0040】
一の態様において、上記R
Fは、上記式(f1)で表される基である。
【0041】
一の態様において、上記R
Fは、上記式(f2)で表される基である。
【0042】
一の態様において、上記R
Fは、上記式(f3)で表される基である。
【0043】
一の態様において、上記R
Fは、上記式(f4)で表される基である。
【0044】
一の態様において、上記R
Fは、上記式(f5)で表される基である。
【0045】
上記R
Fにおいて、fに対するeの比(以下、「e/f比」という)は、0.1〜10であり、好ましくは0.2〜5であり、より好ましくは0.2〜2であり、さらに好ましくは0.2〜1.5である。本態様において、fは1以上の整数である。
【0046】
例えば、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物の末端に、Si原子に結合した加水分解可能な基を導入し最終生成物を形成する場合、該最終生成物は基材の表面処理剤として用いることができる。e/f比を上記の範囲とすることにより、最終生成物から得られる表面処理層の滑り性、摩擦耐久性および耐ケミカル性(例えば、(人の)汗に対する耐久性)は、より向上する。e/f比がより小さいほど、表面処理層の滑り性および摩擦耐久性はより向上する。一方、e/f比を0.1以上にすることにより、最終生成物の安定性をより高めることができる。e/f比がより大きいほど、最終生成物の安定性はより向上する。
【0047】
一の態様において、e/f比は、好ましくは0.2〜0.9であり、より好ましくは0.2〜0.85であり、さらに好ましくは0.2〜0.8である。
【0048】
一の態様において、耐熱性の観点から、上記e/f比は、好ましくは0.4以上であり、より好ましくは0.4〜1.5である。
【0049】
一の態様において、耐熱性の観点から、上記e/f比は、例えば0.9〜5.0であり、0.9〜2.0であってもよく、0.9〜1.5であってもよい。上記e/f比の下限値は、好ましくは、1.0以上であり、例えば1.1以上、1.3以上であってもよい。
【0050】
上記R
F1およびR
F2部分の数平均分子量は、特に限定されるものではないが、例えば500〜30,000、好ましくは1,500〜30,000、より好ましくは2,000〜10,000である。本明細書において、R
F1およびR
F2の数平均分子量は、
19F−NMRにより測定される値とする。
【0051】
別の態様において、R
F1およびR
F2部分の数平均分子量は、500〜30,000、好ましくは1,000〜20,000、より好ましくは2,000〜15,000、さらにより好ましくは2,000〜10,000、例えば3,000〜8,000であり得る。
【0052】
本態様の式(1a)または(1b)で表される化合物は、R
F1またはR
F2に、−C(=O)Nで表される基が直接結合している。このような構造を有することにより、本態様の化合物の反応性は良好になり、本態様の化合物を反応原料として用いて、アルデヒド基を有する化合物をより温和な条件で提供することができる。上記構造を有することにより、本態様の化合物を反応原料として用いた場合に、該反応を容易に制御し得る。
【0053】
R
1およびR
2は、各出現においてそれぞれ独立して、置換されていてもよい1価の有機基であるか、または、互いに結合して形成された、置換されていてもよいヘテロ環構造を有する基である。
【0054】
一の態様において、R
1およびR
2は、各出現においてそれぞれ独立して、置換されていてもよい1価の有機基である。
【0055】
一の態様において、R
1およびR
2は、互いに結合して形成された、置換されていてもよいヘテロ環構造を有する基である。
【0056】
R
1およびR
2において、1価の有機基とは、例えば、炭素原子を1〜10含有する1価の基である。
【0057】
R
1、R
2における1価の有機基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ベンゾトリアゾール基、ピロール基、モルホリノ基、ベンジル基、フェニル基、フェノキシ基等を挙げることができ、これらの基(具体的には水素原子)は置換基により置換されていてもよい。R
1およびR
2が1価の有機基である場合、R
1およびR
2は好ましくは非置換の1価の有機基である。
【0058】
R
1およびR
2が1価の有機基である場合、R
1およびR
2は、各出現においてそれぞれ独立して、好ましくは、アルキル基またはアルコキシ基であり、より好ましくはC
1−10アルキル基(好ましくは、C
1−4アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基)、C
1−10アルコキシ基(好ましくは、C
1−4アルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基)であり、さらに好ましくは、メチル基、メトキシ基である。
【0059】
一の態様において、R
1およびR
2が1価の有機基である場合、R
1およびR
2は、いずれか一方がアルキル基、他方がアルコキシ基である。具体的には、R
1およびR
2は、いずれか一方が、C
1−10アルキル基、他方がC
1−10アルコキシ基であり、好ましくは、いずれか一方が、C
1−4アルキル基(具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基)、他方がC
1−4アルコキシ基(具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基)であり、より好ましくは、いずれか一方がメチル基、他方がメトキシ基である。
本態様の構造の式(1a)および(1b)で表される化合物には、アミド基(すなわち−C(=O)Nで表される基)の酸素原子と、アミド基の窒素原子の近隣に(例えば、アミド基の窒素原子に隣接して)存在する酸素原子とが存在する。このような構造を有することにより、本態様の化合物を用いた反応の制御が特に容易になり得る。これは、このような構造を有することにより、本態様の化合物の反応性が特に良好になり得るためと考えられる。
また、本態様の化合物を反応原料として用い、金属触媒、具体的には、グリニャー試薬または有機リチウム化合物(例えばアルキルリチウム)を併せて用いた場合、金属原子、例えばMgまたはLiと、上記の2つの酸素原子とが配位すると考えられる。その結果、上記反応の制御はより容易になり得る。
さらに、本態様の構造の化合物は、化合物の安定性の面から有利である。
【0060】
上記互いに結合して形成されたヘテロ環構造は、言い換えると、R
1およびR
2が結合したN原子、R
1、およびR
2により形成された環構造である。例えば、R
1およびR
2で表される基が、上記の互いに結合して形成されたヘテロ環構造を有する場合、式(1a)および(1b)は、以下のように表される。以下の式において、「W」が互いに結合して形成されたヘテロ環構造であり、該ヘテロ環構造(具体的には、水素原子)は置換されていてもよい。上記ヘテロ環構造は、環構造内に不飽和結合を有していてもよい。不飽和結合としては、例えば、炭素−炭素不飽和結合、炭素−窒素不飽和結合、窒素−窒素不飽和結合等を挙げることができる。
【0061】
なお、以下の記載は、式(1b)において、2個存在するR
1およびR
2において、一方のみが環構造を有し、他方が1価の有機基である場合を除くものではない。
【化14】
【0062】
Wは、環構造に炭素原子を2〜10含む基であってもよい。
【0063】
Wは、5〜10員のヘテロ環、または、環構造内にヘテロ原子を含む縮合環であってもよい。
【0064】
本実施態様において、上記5〜10員のヘテロ環におけるヘテロ環は、単環から形成される化合物である。すなわち、上記ヘテロ環は、縮合環でない。
【0065】
一の態様において、Wは、環構造にヘテロ原子を1〜4含む基であってもよい。該1〜4のヘテロ原子には、カルボニル基に直接結合したN原子も含まれる。
【0066】
好ましくは、Wは、環構造に炭素原子を2〜10含む基であり、かつ、環構造にヘテロ原子を1〜4含む基である。
【0067】
上記ヘテロ原子としては、N原子、O原子、およびS原子、好ましくはN原子、およびO原子を挙げることができる。
【0068】
一の態様において、Wが、カルボニル基に直接結合したN原子以外に、さらにヘテロ原子を含む場合、該ヘテロ原子はO原子、または1またはそれ以上のN原子である。
【0069】
上記縮合環としては、R
1とR
2とが互いに結合して形成された環構造を有する基であって、該環構造として5〜10員のヘテロ環、好ましくは、5〜7員のヘテロ環を縮合環として含む基を挙げることができる。これらの環構造は、環構造内に不飽和結合を有していてもよい。
【0070】
縮合環は、2個以上の環構造が2個またはそれ以上の原子を共有して結合し形成されたものであり、具体的には、上記5〜10員のヘテロ環と、該ヘテロ環以外の環構造とが、隣り合った2個の原子を共有して結合し形成されたものであり得る。上記ヘテロ環以外の環構造としては、5〜10員の環構造を挙げることができ、好ましくは、5〜7員の環構造、より好ましくは5員または6員の環構造を挙げることができ、詳細には、ベンゼン環、含窒素六員環等を挙げることができ、好ましくはベンゼン環である。なお、含窒素六員環とは、例えば、以下のような構造を挙げることができる。以下において、「#」を付した原子は、5〜10員のヘテロ環と共有する原子である。
【化15】
【0071】
一の態様において、R
1およびR
2が、互いに結合して形成された環構造を有する基である場合、該環構造として、5〜10員のヘテロ環(好ましくは5〜7員のヘテロ環)、または、環構造内にヘテロ原子を含む縮合環を挙げることができる。該縮合環は、5〜10員のヘテロ環(好ましくは5〜7員のヘテロ環)を含むことが好ましく、さらに、該5〜10員のヘテロ環と、ベンゼン環または含窒素六員環とが縮合した環構造であることが好ましい。これらの環構造は、環構造内に不飽和結合を有していてもよい。
【0072】
上記5〜10員のヘテロ環としては、例えば、以下の構造を挙げることができる。なお、以下の構造においては、「*」は結合手であり、式(1a)または(1b)のC=O基と結合する。
【化16】
【0073】
上記縮合環としては、例えば、以下の構造を挙げることができる。なお、以下の構造においては、「*」は結合手であり、式(1a)または(1b)のC=O基と結合する。
【化17】
【0074】
好ましい態様において、R
1およびR
2は、それぞれ独立して、C
1−10のアルコキシ基またはC
1−10のアルキル基から選ばれる少なくとも1つであるか、または、R
1およびR
2が互いに結合して、該R
1およびR
2が結合する窒素原子と共に、以下の構造式:
で表される基を形成する(各構造式中、*は結合手である)。
【0075】
別の好ましい態様において、R
1およびR
2は、いずれか一方がメチル基、他方がメトキシ基であるか、R
1およびR
2が互いに結合して、該R
1およびR
2が結合する窒素原子と共に、以下の構造式:
で表される基を形成する(各構造式中、*は結合手である)。
【0076】
一の態様において、式(1b)で表される化合物は、R
1およびR
2をそれぞれ2つ有し、その双方が1価の有機基である。
【0077】
一の態様において、式(1b)で表される化合物は、R
1およびR
2をそれぞれ2つ有し、その双方が互いに結合して環構造を形成する。
【0078】
一の態様において、式(1b)で表される化合物は、R
1およびR
2をそれぞれ2つ有し、一方が1価の有機基であり、他方が互いに結合して環構造を形成する。
【0079】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(1a)で表される。
【0080】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(1b)で表される。
【0081】
一の態様において、式(1a)で表される化合物および式(1b)で表される化合物の合計100質量部に対して、式(1a)で表される化合物は、0〜40質量部含まれていてもよい。
【0082】
式(1a)または(1b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物は、公知の方法を組み合わせることにより製造することができる。以下に、本実施態様の、式(1a)または(1b)で表される化合物の合成に適した方法の一例を、1つの実施態様として記載する。
【0083】
本実施態様の式(1a)または(1b)で表される化合物の製造方法は、以下の式(1a’)または(1b’):
【化18】
のカルボキシル基と、アミン化合物とを反応させ、式(1a)または(1b):
【化19】
で表される化合物を合成する工程(1)、
を含む。
【0084】
式(1a’)および(1b’)において、R
F1およびR
F2は、式(1a)および(1b)におけるR
F1およびR
F2とそれぞれ同じである。
【0085】
工程(1)におけるアミン化合物は、式(1a’)または(1b’)と反応することにより、式(1a)または(1b)における−NR
1R
2で表される基となり得る化合物である。R
1、R
2は、式(1a)および(1b)における記載と同意義である。
【0086】
上記アミン化合物としては、より具体的には、N,O−ジメチルヒドロキシアミン、ピロール、モルホリン、もしくはベンゾトリアゾール、またはその塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩、銀塩、各種カルボン酸塩)を挙げることができる。
【0087】
工程(1)は、適当な触媒の存在下、適当な溶媒中で行われ得る。適当な溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン(例えば、AK−225:AGC株式会社製)、クロロホルム、ジクロロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の各種有機溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。2種以上を組み合わせて用いる場合には、例えば、DMSO、またはDMF等の高極性溶媒を少なくとも1種類、並びに、AK−225、HFE7200、HFE7300等の上記高極性溶媒以外の溶媒であって、適度な有機化合物の溶解性を有する溶媒を少なくとも1種類を用いることが好ましい。
【0088】
適当な触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、ピリジン、コリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、トリエチルアミン、ヒューニッヒ塩基等のアミン系塩基等を挙げることができる。
【0089】
工程(1)における反応は、特に限定されないが、例えば、−78〜200℃で行い得る。工程(1)における反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.1〜168時間であってもよい。工程(1)における反応圧力は、特に限定されないが、例えば、0〜100MPa(ゲージ圧)であり、簡便には常圧である。
【0090】
工程(1)において、さらに、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、塩化スルフリル、塩化オキサリル等のハロゲン化剤;トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、無水トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の脱水剤またはその塩(例えば、ハロゲン化塩、好ましくは、トシルクロリド、トリフルオロメタンスルホン酸クロリド、メシルクロリド等);および、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロフォスファート(HATU)、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリスジメチルアミノホスホニウム塩等のBOP試薬、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDCI)、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノモルホリノカルベニウムヘキサフルオロホスファート(COMU)等の縮合剤等の化合物を用いることができる。
【0091】
上記工程(1)は、例えば、以下のような反応であってもよい。
【0092】
以下の式(1a’)または(1b’):
【化20】
で表される化合物から、以下の式(1a”)または(1b”):
【化21】
で表される化合物を形成し(工程1−1)、
上記式(1a”)または(1b”)で表される化合物から、以下の式(1a)または(1b):
【化22】
で表される化合物を合成する(工程1−2)。
【0093】
式(1a”)および(1b”)において、Z
1は、各出現においてそれぞれ独立して、ハロゲン原子、またはアルコキシド基を表し、好ましくは、−F、−Cl、−Br、または−Iであり、より好ましくは、−Clである。
【0094】
式(1a”)および(1b”)において、R
F1およびR
F2は、式(1a)および(1b)におけるR
F1およびR
F2とそれぞれ同じである。
【0095】
工程(1−1)は、適当な触媒の存在下、適当な溶媒中で行われ得る。適当な溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、メタキシレンヘキサフロライド(mXHF)、AK225、HFE7200、HFE7300、パーフルオロヘキサン等のフッ素系溶媒を挙げることができる。これらの溶媒は、単独で、または、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
適当な触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、DMAP等を挙げることができる。
【0096】
工程(1−1)における反応は、特に限定されないが、例えば、−78〜200℃で行い得る。工程(1−1)における反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.1〜168時間であってもよい。工程(1−1)における反応圧力は、特に限定されないが、例えば、0〜100MPa(ゲージ圧)であり、簡便には常圧である。
【0097】
工程(1−1)において、式(1a’)または(1b’)の末端のカルボン酸と反応させる化合物としては、例えば、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、塩化スルフリル、塩化オキサリル等のハロゲン化剤を用いることができる。
【0098】
工程(1−2)は、適当な触媒の存在下、適当な溶媒中で行われ得る。適当な溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、ハイドロクロロフルオロカーボン(例えば、AK−225:AGC株式会社製)、クロロホルム、ジクロロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の各種有機溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で、または、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
適当な触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、ピリジン、コリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン(DMAP)、トリエチルアミン、ヒューニッヒ塩基等のアミン系塩基等を挙げることができる。
【0099】
工程(1−2)における反応は、特に限定されないが、例えば、−78〜200℃で行い得る。工程(1−2)における反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.1〜168時間であってもよい。工程(1−2)における反応圧力は、特に限定されないが、例えば、0〜100MPa(ゲージ圧)であり、簡便には常圧である。
【0100】
本実施態様の式(1a)または式(1b)で表される化合物からは、比較的温和な条件下で、具体的には加熱還流を行う必要がなく、アルデヒド基を有する化合物を形成することができる。さらに、本実施態様の式(1a)または式(1b)で表される化合物からは、他の官能基(例えば、ケトン基、アルキン基、ビニル基等)を有する化合物を形成し得る。式(1a)または式(1b)で表される化合物を用いることにより、温和な条件、例えば0℃〜室温の環境下で、上記のような他の官能基を有する化合物を形成し得る。
これは、−C(=O)Nで表される基を有することにより、本実施態様の化合物の反応性は良好になり、本態様の化合物を反応原料として用いた場合に、該反応を容易に制御し得るためと考えられる。
【0101】
以下、第2〜5の実施態様として、フルオロポリエーテル基含有化合物について、それぞれ説明するが、これらのフルオロポリエーテル基含有化合物は、第1の実施態様の式(1a)または(1b)で表される化合物を中間体として用いて形成され得る化合物である。
【0102】
(第2の実施態様)
本実施態様は、以下の式(2a)または(2b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物に関する。
本態様によれば、分子構造中に、炭素−炭素不飽和結合を複数有する新たなフルオロポリエーテル基含有化合物を提供することができる。本態様の化合物を用いると、様々な官能基を有する化合物の形成が可能になる。したがって、式(2a)または(2b)で表される化合物は、合成反応における中間体として特に有用である。
【0103】
式(2a)または(2b):
【化23】
【0104】
R
F1およびR
F2は、第1の実施態様のR
F1およびR
F2とそれぞれ同意義である。
【0106】
好ましくは、X
2は、C
1−3アルキレン基である。X
2において、上記アルキレン基は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよい。
【0107】
X
2において、C
1−3アルキレン基としては、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH(CH
3)−、−CH(CH
3)CH
2−、−CH
2CH(CH
3)−を挙げることができ、好ましくは、−CH
2−である。
【0108】
一の態様において、上記X
2は、それぞれ独立して、フッ素原子、C
1−3アルキル基およびC
1−3フルオロアルキル基(好ましくは、C
1−3パーフルオロアルキル基)から選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。
【0109】
なお、上記X
2として記載する構造は、右側がA
2に結合する。
【0110】
A
2は、各出現においてそれぞれ独立して、CまたはSiである。
【0111】
一の態様において、A
2は、C原子である。
【0112】
一の態様において、A
2は、Si原子である。
【0113】
R
21は、それぞれ独立して、炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する炭化水素基である。炭素−炭素不飽和結合は、すなわち、炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合である。
【0114】
R
21は、例えば、−Y
21−CH=CH−Y
22、−Y
21−CC−Y
22(ここで、−CC−は、炭素−炭素三重結合を表す)で表される基であり、好ましくは−Y
21−CH=CH−Y
22で表される基である。
【0116】
好ましくは、Y
21は、C
1−3アルキレン基である。Y
21において、上記アルキレン基は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよい。
【0117】
Y
21において、C
1−3アルキレン基としては、例えば、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH(CH
3)−、−CH(CH
3)CH
2−、−CH
2CH(CH
3)−を挙げることができ、好ましくは、−CH
2−である。
【0118】
Y
22は、水素原子または1価の有機基であり、好ましくは水素原子である。
【0119】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(2a)で表される。
【0120】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(2b)で表される。
【0121】
本実施態様の、式(2a)または(2b)で表される化合物は、上記のように分子鎖中に炭素−炭素不飽和結合を複数有する。
このような構造を有することにより、式(2a)または(2b)で表される化合物は、合成反応における中間体としても有用に使用し得る。具体的には、炭素−炭素不飽和結合に他の官能基を導入し得るため、本態様の化合物を用いると、様々な官能基を有する化合物の形成が可能になる。
【0122】
一の態様において、式(2a)または(2b)で表される化合物には、炭素−炭素不飽和結合に、具体的には、R
21の炭素−炭素不飽和結合に、加水分解可能な基に結合したSi原子を含む基を導入し得る。このようなSi原子を含む基を有する化合物は、例えば、基材の表面処理に用い得る表面処理剤として有用に使用し得る。
【0123】
式(2a)または(2b)で表される化合物の合成方法としては、特に限定されないが、例えば以下の方法を挙げることができる。
【0124】
式(2a)または(2b)で表される化合物の合成方法としては、式(1a)または(1b):
【化24】
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物に、以下の式(2c):
【化25】
で表される化合物を有機リチウムとともに加え、
式(2a)または式(2b):
【化26】
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物を得る工程(2−1)、
を含む方法を挙げることができる。
【0125】
工程(2−1)は、有機リチウムを用いて行われる。有機リチウムとしては、アルキルリチウムを挙げることができる。アルキルリチウムとしては、特に限定されないが、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等を挙げることができる。
本態様では、このように有機リチウムと、式(2c)で表される化合物とを用いており、式(2c)で表される化合物の炭素−炭素三重結合側の末端にリチウムの導入された化合物が形成される。このリチウムの導入された化合物は、求核性が高い化合物であり、この化合物を、式(1a)または(1b)で表されるアミド基を有する化合物に反応させることによって、式(2a)または(2b)で表される化合物を容易に合成し得る。
【0126】
式(2c)で表される化合物と有機リチウムとの混合比は、通常用い得る比とすることができ、特に限定されないが、例えば、モル比で1:1〜1:2で用いることができる。
【0127】
工程(2−1)は、適当な溶媒中で行われ得る。適当な溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、HFE7200、HFE7300等を挙げることができる。これらの溶媒は、単一で、または、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0128】
工程(2−1)は、特に限定されないが、例えば、−78〜200℃で行うことができる。工程(2−1)の反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.1〜168時間であってもよい。工程(2−1)の反応圧力は、特に限定されないが、例えば、0〜100MPa(ゲージ圧)であり、簡便には常圧である。
【0129】
上記のように、式(1a)および(1b)で表される化合物を用いることにより、フルオロポリエーテル基含有化合物に、複数の炭素−炭素不飽和結合を有する基を容易に導入することができる。本方法では、炭素−炭素不飽和結合を有する基を、温和な条件下で、具体的には、加熱を行うことなく、導入し得る。
【0130】
式(2a)および(2b)において、R
F1およびR
F2は、第1の実施態様のR
F1およびR
F2とそれぞれ同意義である。
【0131】
式(2a)および(2b)のX
2、A
2、およびR
21は、それぞれ、式(2c)のX
2、A
2、およびR
21に対応する。
【0132】
式(2c)で表される化合物は、例えば、以下の式(2d)で表される化合物から合成することができる。すなわち、上記方法は、さらに、以下の工程(2−2)である、式(2c)で表される化合物を合成することを含み得る。
式(2d):
【化27】
で表される化合物を、大平−Bestmann試薬と反応させ、式(2c):
【化28】
で表される化合物を合成する工程(2−2)。
【0133】
工程(2−2)における大平−Bestmann試薬は、すなわち(1−ジアゾ−2−オキソプロピル)ホスホン酸ジメチルを意味する。
【0134】
上記工程(2−2)は、適当な触媒の存在下、適当な溶媒中で行われ得る。適当な溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、メタノール、THF、ジオキサンなどの各種有機溶媒等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独で、または、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
適当な触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、カリウム tert−ブトキシド(t−BuOK)、ブチルリチウム(BuLi)等の強塩基、およびジアザビシクロウンデセン、ジアザビシクロノネン(DBN)、トリエチルアミン、ヒューニッヒ塩基などのアミン系塩基等を挙げることができる。
【0135】
式(2a)または(2b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物において、例えば、R
21が−Y
21−CH=CH−Y
22で表され、かつ、Y
22が水素原子である場合、式(2a)または(2b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物をヒドロシリル化することにより、分子末端にSiR
hx(R
hxは加水分解可能な基)を有する化合物が形成され得る。このような化合物は、例えば、基材の表面処理に用い得る表面処理剤として使用し得る。
【0136】
別の態様において、式(2a)または(2b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物において、環化反応を行うことによって、例えば式(2e)または(2f)で表される化合物を形成し得る。
具体的には、式(2a)または(2b)のカルボニル基C=Oに、ヒドロキシルアミン塩酸塩等を反応させ、C=N−OHで表される基を形成し、その後、縮合反応させて、式(2e)または(2f)で表される化合物を形成し得る。
【化29】
【0137】
上記式(2e)または(2f)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物において、例えば、R
21が−Y
21−CH=CH−Y
22で表され、かつ、Y
22が水素原子である場合、ヒドロシリル化することにより、分子末端にSiR
hx(R
hxは加水分解可能な基)を有する化合物が形成され得る。このような化合物は、例えば、基材の表面処理に用い得る表面処理剤として使用し得る。
【0138】
(第3の実施態様)
本実施態様は、以下の式(4a)または(4b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物に関する。
本態様によれば、分子構造中にアルデヒド末端を有するフルオロポリエーテル基含有化合物を提供することができる。本態様の化合物を用いると、様々な官能基を有する化合物の形成が可能になる。
【0139】
式(4a)または(4b):
【化30】
【0140】
式中、R
F1およびR
F2は、第1の実施態様のR
F1およびR
F2とそれぞれ同意義である。
【0141】
本実施態様の、式(4a)または(4b)で表される化合物は、上記のようにアルデヒド基を有している。アルデヒド基を有することにより、本態様の化合物を用いると、様々な官能基を有する化合物の形成が可能になる。したがって、このような構造を有することにより、式(4a)または(4b)で表される化合物は、合成反応における中間体として特に有用である。
【0142】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(4a)で表される。
【0143】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(4b)で表される。
【0144】
一の態様において、式(4a)または(4b)で表される化合物は、例えば、第4の実施態様で示す式(3a)または(3b)で表される化合物の前駆体であり得る。
【0145】
一の態様において、式(4a)または(4b)で表される化合物は、以下の式(4c)または(4d)で表される化合物の前駆体であり得る。式(4c)および(4d)におけるR
F1およびR
F2は、それぞれ、式(4a)および(4b)のR
F1およびR
F2と同じである。
【化31】
【0146】
式(4a)または(4b)で表される化合物の合成方法としては、特に限定されないが、例えば以下の方法を挙げることができる。
【0147】
具体的には、式(4a)または式(4b)で表される化合物は、第1の実施態様の式(1a)または(1b):
【化32】
で表される化合物を、触媒存在下で還元し、式(4a)または式(4b):
【化33】
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物を得る工程、
を含む方法で合成し得る。
【0148】
式(4a)および(4b)において、R
F1およびR
F2は、第1の実施態様のR
F1およびR
F2とそれぞれ同意義である。
【0149】
上記工程は、適当な触媒の存在下、適当な溶媒中で行われ得る。適当な触媒としては、特に限定されないが、例えば、水素化ジイソブチルアルミニウム、水素化アルミニウムリチウム(LAH)等を挙げることができる。適当な溶媒としては、特に限定されないが、例えば、HFE7200、HFE7300等のフッ素系溶媒;THF、ジエチルエーテル等の非フッ素系溶媒等;または、これらのうち2種類以上を含む混合溶媒を挙げることができる。上記溶媒は、2種類以上を組み合わせて用いることが好ましい。
【0150】
上記工程は、特に限定されないが、例えば、−78〜200℃で行い得る。上記工程における反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.1〜168時間であってもよい。上記工程における反応圧力は、特に限定されないが、例えば、0〜100MPa(ゲージ圧)であり、簡便には常圧である。
【0151】
上記のように、式(1a)および(1b)で表される化合物を用いることにより、フルオロポリエーテル基含有化合物に、アルデヒド基を容易に導入することができる。本方法では、アルデヒド基を、温和な条件下で、具体的には、加熱を行うことなく、導入し得る。
【0152】
(第4の実施態様)
本実施態様は、以下の式(3a)または(3b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物に関する。
本態様によれば、分子末端に炭素−炭素三重結合を有する新たなフルオロポリエーテル基含有化合物を提供することができる。本態様の化合物を用いると、様々な官能基を有する化合物の形成が可能になる。
【0153】
式(3a)または(3b):
【化34】
【0154】
式中、R
F1およびR
F2は、第1の実施態様のR
F1およびR
F2とそれぞれ同意義である。
【0155】
本実施態様の、式(3a)または(3b)で表される化合物は、上記のように化合物の末端部分にアルキンを有する。このような構造を有することにより、式(3a)または(3b)で表される化合物を用いると、様々な官能基を有する化合物の形成が可能になる。式(3a)または(3b)で表される化合物は、合成反応における中間体として特に有用であり得る。
【0156】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(3a)で表される。
【0157】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(3b)で表される。
【0158】
一の態様において、式(3a)または(3b)で表される化合物は、以下の式(3c)または(3d)で表される化合物の前駆体であり得る。具体的には、式(3a)または(3b)で表される化合物と、N
3X
2A
2R
213で表される化合物とを反応させることによって、以下の式(3c)または(3d)で表される化合物を合成することができる。
【化35】
【0159】
式(3c)および(3d)におけるR
F1およびR
F2は、式(3a)および(3b)におけるR
F1およびR
F2と同じである。式(3c)および(3d)におけるX
2、A
2、およびR
21は、式(2a)および(2b)におけるX
2、A
2、およびR
21と同意義である。
【0160】
さらに、上記の式(3c)または(3d)で表される化合物において、例えばR
21が−Y
21−CH=CH−Y
22で表され、かつ、Y
22が水素原子である場合、式(3c)または(3d)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物をヒドロシリル化することにより、分子末端にSiR
hx(R
hxは加水分解可能な基)を有する化合物が形成され得る。このような化合物は、例えば、基材の表面処理に用い得る表面処理剤として有用に使用し得る。
【0161】
本実施態様の式(3a)または(3b)で表される化合物の合成方法としては、特に限定されないが、例えば以下の方法を挙げることができる。
【0162】
具体的には、式(3a)または式(3b)で表される化合物は、式(4a)または(4b)で表される化合物:
【化36】
を、大平−Bestmann試薬と反応させ、式(3a)または式(3b):
【化37】
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物を得る工程、
を含む方法で合成し得る。
【0163】
式(3a)および(3b)において、R
F1およびR
F2は、式(4a)および(4b)におけるR
F1およびR
F2とそれぞれ同じである。
【0164】
上記工程は、適当な溶媒中で行われ得る。適当な溶媒としては、特に限定されないが、例えば、HFE7200、HFE7300等のフッ素系溶媒;THF、ジエチルエーテル等の非フッ素系溶媒等、または、これらのうち2種類以上を含む混合溶媒を挙げることができる。
【0165】
上記工程は、特に限定されないが、例えば、−78〜200℃で行い得る。上記工程における反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.1〜168時間であってもよい。上記工程における反応圧力は、特に限定されないが、例えば、0〜100MPa(ゲージ圧)であり、簡便には常圧である。
【0166】
上記のように、式(1a)および(1b)で表される化合物を用いることにより、フルオロポリエーテル基含有化合物の末端に、炭素−炭素三重結合を容易に導入することができる。本方法では、炭素−炭素三重結合を、温和な条件下で、具体的には、加熱を行うことなく、導入し得る。
【0167】
(第5の実施態様)
本実施態様は、以下の式(5a)または(5b)で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物に関する。
本態様によれば、分子構造中に炭素−炭素二重結合を有するフルオロポリエーテル基含有化合物を提供することができる。本態様の化合物を用いると、様々な官能基を有する化合物の形成が可能になる。
【0168】
式(5a)または(5b):
【化38】
【0169】
式中、R
F1およびR
F2は、第1の実施態様のR
F1およびR
F2とそれぞれ同意義である。
【0171】
好ましくは、X
3は、C
1−3アルキレン基である。X
3において、上記C
1−3アルキレン基は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよい。
【0172】
X
3において、C
1−3アルキレン基としては、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH(CH
3)−、−CH(CH
3)CH
2−、−CH
2CH(CH
3)−を挙げることができ、好ましくは、−CH
2CH
2−である。
【0173】
一の態様において、上記X
3は、それぞれ独立して、フッ素原子、C
1−3アルキル基およびC
1−3フルオロアルキル基(好ましくは、C
1−3パーフルオロアルキル基)から選択される1個またはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。
【0174】
なお、上記X
3として記載する構造は、右側がA
3に結合する。
【0175】
A
3は、各出現においてそれぞれ独立して、CまたはSiである。
【0176】
一の態様において、A
3は、C原子である。
【0177】
一の態様において、A
3は、Si原子である。
【0179】
好ましくは、Y
31は、C
1−3アルキレン基である。Y
31において、上記アルキレン基は、直鎖であっても、分枝鎖であってもよい。
【0180】
Y
31において、C
1−3アルキレン基としては、−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−、−CH(CH
3)−、−CH(CH
3)CH
2−、−CH
2CH(CH
3)−を挙げることができ、好ましくは、−CH
2−である。
【0181】
なお、上記Y
31として記載する構造は、左側がA
3に結合する。
【0182】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(5a)で表される。
【0183】
一の態様において、本実施態様のフルオロポリエーテル基含有化合物は、式(5b)で表される。
【0184】
本実施態様の、式(5a)または(5b)で表される化合物は、上記のように分子末端に炭素−炭素二重結合を有する。
このような構造を有することにより、式(5a)または(5b)で表される化合物は、合成反応における中間体としても有用に使用し得る。具体的には、炭素−炭素二重結合に他の官能基を導入し得るため、本態様の化合物を用いると、様々な官能基を有する化合物の形成が可能になる。
【0185】
一の態様において、式(5a)または(5b)で表される化合物には、炭素−炭素二重結合に、加水分解可能な基に結合したSi原子を含む基を導入し得る。このようなSi原子を含む基を有する化合物は、例えば、基材の表面処理に用い得る表面処理剤として有用に使用し得る。
【0186】
式(5a)または(5b)で表される化合物の合成方法としては、特に限定されないが、例えば以下の方法を挙げることができる。
【0187】
式(5a)または(5b)で表される化合物の合成方法としては、式(1a)または(1b):
【化39】
で表されるフルオロポリエーテル基含有化合物に、以下の式(5c):
【化40】
で表される化合物を反応させる工程(5−1)
を含む方法を挙げることができる。
【0188】
工程(5−1)は、適当な溶媒中で行われ得る。適当な溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、HFE7200、HFE7300等を挙げることができる。これらの溶媒は、単一で用いてもよく、複数の種類を組み合わせて用いてもよい。
【0189】
工程(5−1)は、特に限定されないが、例えば、−78〜200℃で行うことができる。工程(5−1)の反応時間は、特に限定されないが、例えば、0.1〜168時間であってもよい。工程(5−1)の反応圧力は、特に限定されないが、例えば、0〜100MPa(ゲージ圧)であり、簡便には常圧である。
【0190】
上記のように、式(1a)および(1b)で表される化合物を用いることにより、フルオロポリエーテル基含有化合物の末端に炭素−炭素二重結合を容易に導入することができる。本方法では、炭素−炭素二重結合を、温和な条件下で、具体的には、加熱を行うことなく、導入し得る。
【0191】
式(5c)において、X
3、A
3、およびY
31は、それぞれ、式(5a)および(5b)のX
3、A
3、およびY
31と同じである。
【0192】
式(5c)において、Halはハロゲン原子を表す。ハロゲン原子とは、すなわち、F、Cl、Br、およびIであり、好ましくは、Brである。
【0193】
以上、実施形態を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【実施例】
【0194】
以下、本開示について、実施例において説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。なお、本実施例において、以下に示される化学式はすべて平均組成を示し、「Me」はCH
3を、「Boc」はtert−ブトキシカルボニル基を、それぞれ表す。
【0195】
(実施例1)ワインレブアミドの合成
CF
3CF
2CF
2(OCF
2CF
2CF
2)
nOCF
2CF
2COOH(nは、25)10.9g(2.73mmol)を、簡易脱水したメタキシレンヘキサフロライド(mXHF) 18mLに溶かした後、該溶液にジメチルホルムアミド(DMF) 40μl(0.514mmol)、および塩化チオニル 1.4mL(19.3mmol)を順に添加し、その後、室温で10分間撹拌した。その後、上記反応液の入った容器をオイルバスにつけ、100℃で5時間撹拌した。5時間後、得られた反応溶液を濃縮乾固することで、酸クロライドであるCF
3CF
2CF
2(OCF
2CF
2CF
2)
nOCF
2CF
2COClを得た。
【0196】
上記で得た酸クロライドを、簡易脱水したAK225(AGC製) 16mLおよび脱水クロロホルム 6mLの混合溶媒に溶解した後、該溶液に、N,O−ジメチルヒドロキシアミンの塩酸塩を添加した。続いて、室温下、ピリジン2.7mL(33.5mmol)を10分かけて滴下した後、上記溶液を60℃で2日間撹拌した。2日後、得られた反応溶液を1N HCl 10mLを用いて2回洗浄した後、水 10mLを用いて1回洗浄した。シリカゲルを2cm敷き詰めた桐山ロートで、洗浄後の反応溶液をろ過し、ろ液を濃縮乾固した。濃縮乾固によって得た生成物を、10mLのAK225に溶解し、その後、該溶液をフィルターろ過した。ろ液を濃縮乾固することにより、以下の式で表される10.15gのワインレブアミドを得た(収率93%)。
【化41】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 3.55 (s, 3H), 4.06 (s, 3H);
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -84.14 - -84.16, -85.60 - -85.89, -86.60, -120.44, -131.39 - -131.49, -132.40
【0197】
(実施例2)モルホリンアミドの合成
CF
3CF
2CF
2(OCF
2CF
2CF
2)
nOCF
2CF
2COOCH
3(nは、25)で表されるメチルエステル 2.2g(0.55mmol)に対してモルホリン 0.479g(5.5mmol)を添加し、30分間、減圧しながら撹拌した後、簡易脱水したAK225 3mLを入れ、室温で3日間撹拌した。3日後、3.5N HCl 10mLで洗浄した後、水 10mLで洗浄した。水洗浄後、硫酸ナトリウム 20gを用いて乾燥した後、桐山ロートでろ過し、ろ液を濃縮乾固後することで、以下の式で表されるモルホリンアミドを2.274g得た(収率100%)。
【化42】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 3.95 (m, 4H), 3.99 (m, 4H);
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -84.13 - -84.17, -85.00 - -86.50, -86.93, -116.94, -131.39 - -131.50, -132.41.
【0198】
(実施例3)
(合成例3−1)アルデヒドの合成
実施例1で得たワインレブアミド4.54g(1.14mmol)を、簡易脱水した10mLのハイドロフルオロエーテル(スリーエム社製、ノベックHFE−7200)に溶解した後、反応溶液を−78℃まで冷却した。続いて、1mol/Lの水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL−H) 2.38mL(2.38mmol)を30分かけてゆっくり滴下した後、反応溶液を、−78℃から室温まで自然昇温させながら、8.5時間撹拌した。8.5時間後、10mLの1N HClを反応溶液に加え、30分撹拌した後、分液により水相を除去した。
その後、HFE7200相を、水 10mLおよび飽和食塩水 10mLを用いて洗浄し、その後、硫酸ナトリウム30gを用いて乾燥した。続いて、乾燥後のHFE7200溶液を桐山ロートを用いてろ過した後、濃縮乾固した。濃縮乾固によって得た生成物4.9gを、パーフルオロヘキサン 10mLに溶解した後、1N HCl 10mL、水 10mLの順で洗浄した。続いて、パーフルオロヘキサン溶液をメタノール 10mL、クロロホルム 10mLの順で洗浄した。洗浄後のパーフルオロヘキサン溶液を濃縮乾固することにより、以下の式で表されるアルデヒド 4.39gを得た(収率97%)。
【化43】
(nは25)
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -83.62 - -83.70, -84.12 - -84.26, -85.45 - -85.97, -86.58 - -86.73, -128.16 - -128.27, -128.51 - -128.61, -131.48 - -132.00, -132.40
【0199】
(合成例3−2)アルキンの合成
合成例3−1で得たアルデヒド 2g(0.5mmol)を、簡易脱水したHFE7200 3mLおよび脱水メタノール 1.5mLの混合溶媒に溶解した後、炭酸カリウム0.306g(2.22mmol)を添加した。続いて、大平−Bestmann試薬 0.2ml(1.33mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。翌朝、反応溶液にパーフルオロヘキサンを20mL加え、クロロホルム 10mLを用いて2回洗浄した。シリカゲルを2cm敷き詰めた桐山ロートを用いて、洗浄後の反応溶液をろ過し、ろ液を濃縮乾固して、以下の式で表されるアルキン2gを得た(収率100%)。
【化44】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 3.16 (t, 1H);
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -84.12 - -84.16, -85.59 - -85.96, -86.90, -89.99, -105.58, -131.40 - -131.63, -132.39
【0200】
(合成例3−3)
アジ化ナトリウム 3.92g(60.3mmol)を脱水アセトニトリル 6mLに懸濁後、反応溶液を0℃まで冷却した。冷却後、該溶液に、トリフルオロメタンスルホニルクロリド 1.4mL(13.3mmol)を10分かけて滴下し、氷浴中で3時間撹拌した。3時間後、反応溶液に、ジクロロメタン 20mL、および水 10mLを加えて5分撹拌した。5分後、ジクロロメタン相を抜出し、再度、水 10mLで洗浄することで、トリフルオロメタンスルホニルアジドのジクロロメタン溶液を得た。
【0201】
H
2NCH
2C(CH
2CH=CH
2)
3 1.1g(6.65mmol)、炭酸カリウム 1.38g(9.98mmol)をメタノール 40mL、および水 20mLの混合溶媒に溶解した後、硫酸銅五水和物 0.166g(0.665mmol)を添加した。続いて、該溶液に上記で合成したトリフルオロメタンスルホニルアジドのジクロロメタン溶液を10分かけて滴下した後、室温で2時間撹拌した。2時間後、反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液 10mL、水 10mLで洗浄し、濃縮乾固した。濃縮乾固によって得た生成物を酢酸エチル 1mL、およびヘキサン 10mLの混合溶媒に溶解した後、シリカゲルを2cm敷き詰めた桐山ロートでこの溶液をろ過し、ろ液を濃縮乾固することで、以下の式で表される化合物を1.06g得た(収率84%)。
【化45】
1H NMR(CDCl
3,400MHz) δ: 2.00-2.05 (m, 6H), 3.16 (s, 2H), 4.90-5.15 (m, 6H), 5.73-5.90 (m, 3H)
【0202】
(合成例3−4)トリアゾールの合成
合成例3−2で得たアルキン1.3827g(0.346mmol)を、AK225 3mL、ジメチルスルホキシド(DMSO) 1.5mL、および水 0.5mLからなる混合溶媒に溶解した。得られた溶液に、合成例3−3で得た化合物 0.132g(0.691mmol)、L−アスコルビン酸ナトリウム 0.0137g(0.0691mmol)、および硫酸銅五水和物 0.0086g(0.0346mmol)を、順に添加し、室温で一晩撹拌した。翌朝、反応液に、AK225を10mL添加した後、水 10mLで洗浄し、濃縮乾固した。濃縮乾固により得た生成物をパーフルオロヘキサン 20mLに溶解後、クロロホルム 10mLで2回洗浄し、硫酸ナトリウム10gを用いて乾燥した。続いて、この溶液を桐山ロートでろ過し、ろ液を濃縮乾固後、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製することで、以下の式で表されるトリアゾール0.883gを得た(収率64%)。
【化46】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 2.35-2.40 (m, 6H), 4.57 (s, 2H), 5.42-5.54 (m, 6H), 6.16-6.27 (m, 3H)
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -84.12 - -84.16, -85.50 - -86.00, -86.58, - -86.59, -89.04 - -89.11, -114.53, -131.39 - -131.96, -132.39
【0203】
(合成例3−5)トリアゾールのヒドロシリル化
合成例3−4で得たトリアゾール 0.883g(0.221mmol)を、簡易脱水したmXHF 1.2mLに溶解後、カールシュテット触媒 60μl(0.277×10
−2mmol)、アニリン 10μl(0.11mmol)を順に添加した。室温で30分撹拌後、反応溶液にトリメトキシシラン 0.2mL(1.57mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。2時間後、簡易脱水したHFE7200を1.5mL添加した。この反応溶液に活性炭を0.04g添加し、室温で30分撹拌した。30分後、フィルター濾過した後、ろ液を濃縮乾固することにより、以下の式で示すトリアゾールのヒドロシリル体を0.93g得た(収率100%)。
【化47】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 0.96-1.00 (m, 6H), 1.55-1.65 (m, 6H), 1.90-1.98 (m, 6H), 4.57 (s, 2H)
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -84.14 - -84.16, -85.50 - -86.00, -86.58, - -86.59, -88.59 - -88.64, -114.50 - -114.30, -131.39 - -131.96, -132.39
【0204】
(合成例4)
(合成例4−1)ビニルの合成
メチルトリフェニスホスホニウムアイオダイド 0.263g(0.65mmol)を脱水テトラヒドロフラン(THF) 3mLに溶解した後、カリウム tert−ブトキシド(t−BuOK)0.073g(0.65mmol)を入れ、室温で1時間撹拌した。1時間後、合成例3−1で得たアルデヒド 1.3g(0.325mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。翌朝、反応溶液にパーフルオロヘキサンを20 mL加え、水 10mLで2回洗浄した後、メタノール 10mLで洗浄した。続いて、クロロホルム 10mLで2回洗浄した後、シリカゲルを2cm敷き詰めた桐山ロートでこの反応溶液をろ過し、パーフルオロヘキサン60mLで抽出した。最後に、この溶液を濃縮乾固することにより下式で表されるビニル0.851gを得た(収率66%)。
【化48】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 6.00-6.03 (m, 1H), 6.28 (d, 2H);
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -84.13, -85.60 〜-86.00, -86.50, -120.26, -131.40 - -131.89, -132.40.
【0205】
(実施例5)
(合成例5−1)
HOCH
2C(CH
2CH=CH
2)
3 3.6g(21.7mmol)および活性化したモレキュラーシーブス4Å 36gを、ジクロロメタン 50mL中に懸濁した後、ニクロム酸ピリジニウム(PDC) 12.21g(32.5mmol)を3回に分けて添加した。室温で5時間撹拌後、シリカゲルを2cm敷き詰めた桐山ロートを用いて、この溶液をろ過し、ろ液を濃縮乾固することにより、以下の式で表される化合物を3.47g得た(収率98%)。
【化49】
1H NMR(CDCl
3,400MHz) δ: 2.26-2.29 (m, 6H), 5.00-5.11 (m, 6H), 5.66-5.80 (m, 3H), 9.52 (s, 1H).
【0206】
(合成例5−2)メトキシ化合物の合成
メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロライド 17.5g(51.1mmol)をテトラヒドロフラン(THF) 60mLに溶解した。その後、カリウム tert−ブトキシド(t−BuOK) 6.5g(58.0mmol)を加え、該溶液を室温で1時間撹拌した。1時間後、合成例5−1で得た化合物 5.6g(34.1mmol)を添加し、該溶液を室温で4時間撹拌した。4時間後、反応溶液に酢酸エチル 120mLを加え、水 40mLで2回洗浄した後、硫酸ナトリウム 30gを用いて乾燥した。続いて、乾燥後の溶液を桐山ロートでろ過し、ろ液を濃縮乾固した。その後、シリカゲルを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製することで、E体とZ体との混合物であるメトキシ化合物(E体が以下の式で表される)6.26gを得た(収率95%)。
【化50】
1H NMR(CDCl
3,400MHz) δ: 2.05-2.09 (m, 6H), 2.20-2.25 (m, 6H), 3.50-3.54 (m, 6H), 3.99-4.02 (m, 1H), 4.60-4.67 (m, 1H), 5.00-5.10 (m, 12H), 5.75-5.80 (m, 6H), 6.15-6.19 (m, 1H)
【0207】
(合成例5−3)アルデヒドの合成
合成例5−2で得たメトキシ化合物 1.26g(6.55mmol)をTHF 6mLに溶解した後、該溶液に6N HCl 3mLを加え、室温で7時間撹拌した。7時間後、反応溶液に、酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶液(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)20mLを加え、水 100mLで2回洗浄した後、硫酸ナトリウム 20gを用いて乾燥した。続いて、乾燥後の溶液を桐山ロートでろ過し、ろ液を濃縮乾固することにより、以下の式で表される一炭素増炭した化合物1.04gを得た(収率97%)。
【化51】
1H NMR(CDCl
3,400MHz) δ: 2.15-2.17 (m, 6H), 2.30 (s, 2H), 5.00-5.13 (m, 6H), 5.76-5.90 (m, 3H), 9.84 (s, 1H)
【0208】
(合成例5−4)カルボン酸の合成
合成例5−3で得た化合物 0.59g(3.31mmol)を脱水メタノール 10mLに溶解した後、炭酸カリウム 2.02g(14.6mmol)、大平−Bestmann試薬 1.09mL(7.29mmol)を順に入れ、室温で3時間撹拌した。3時間後、反応溶液にジエチルエーテル 20mLを加え、水 100mLで2回洗浄した後、飽和食塩水 10mLで洗浄し、硫酸ナトリウム 20gにより乾燥した。続いて、この溶液を桐山ロートでろ過し、濃縮乾固した。残渣をヘキサン 40mLに溶かした後、シリカゲルを3cm敷き詰めた桐山ロートでこの溶液をろ過し、ろ液を濃縮乾固することで、以下の式で表される化合物を0.6g得た(収率100%)。
【化52】
1H NMR(CDCl
3,400MHz) δ: 1.99 (s, 1H), 2.00-2.15 (m, 8H), 5.00-5.20 (m, 6H), 5.75-5.85 (m, 3H)
【0209】
(合成例5−5)アルキノンの合成
合成例5−4で得た化合物 0.2g(1.15mmol)を、脱水THF 3mLに溶解した後、該溶液をドライアイスおよびアセトンの入った氷浴に浸け、内温を−78℃まで冷却した。冷却後、該溶液にn−BuLi(1.66mol/L) 0.795mL(1.32mmol)を10分かけて滴下し、自然昇温しながら1時間撹拌した。1時間後、再度内温を−78℃まで冷却した後、実施例1で得たワインレブアミド 2.3g(0.574mmol)を簡易脱水したHFE 7200 2mLに溶かした溶液を5分かけて滴下した。滴下後、自然昇温しながら一晩撹拌した。翌朝、反応溶液にパーフルオロヘキサン 20mL、および1N HCl 20mLを加え、30分間撹拌した後、分液により水相を除去した。続いて、パーフルオロヘキサン相を、水 10mLで洗浄後、メタノール 10mLで洗浄した後、クロロホルム 10mLで2回洗浄し、濃縮乾固した。濃縮凝固で得た生成物を、パーフルオロヘキサン:mXHF=10:1の混合溶媒160mLに溶かした。シリカゲルを3cm敷き詰めた桐山ロートでこの溶液をろ過し、ろ液を濃縮乾固することにより、以下の式で表されるアルキノンを0.997g得た(収率43%)。
【化53】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 2.40-2.50 (m, 6 H), 2.67 (s, 2 H), 5.40-5.47 (m, 6 H), 6.07-6.20 (m, 3 H);
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -83.98 - -84.25, -85.40 - -85.60, -86.58, -87.22, -123.66, -131.35 - -131.66, -132.39
【0210】
(合成例5−6)オキシムの合成
合成例5−5で得たアルキノン 0.5g(0.125mmol)をAK225 3mL、およびDMSO 2mLに溶解した後、ヒドロキシルアミン塩酸塩 0.087g,(1.25mmol)、酢酸ナトリウム 0.103g(1.25mmol)をこの順に添加し、バス温度43℃で一晩撹拌した。翌朝、水 10mLで2回洗浄後、硫酸ナトリウム 20gを用いて乾燥した。続いて、この溶液を桐山ロートでろ過後、濃縮乾固することで、E体とZ体との混合物であるオキシムの粗体(Z体が以下の式で表される化合物)0.51gを得た(収率100%)。
得られたオキシムの粗体は精製することなく、次の反応に用いた。
【化54】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 2.40-2.50 (m, 6H), 2.65 (s, 2H), 5.40-5.50 (m, 6H), 6.10-6.25 (m, 3H), 7.00 (s, 1H).
【0211】
(合成例5−7)環化体の合成
合成例5−6で得たオキシムの粗体 0.68g(0.17mmol)を簡易脱水したAK225 3mL、および超脱水クロロホルム 0.5mLに溶解した後、AuCl
3 0.0052g(0.017mmol)を添加し、室温で一晩撹拌した。翌朝、水 10mLで洗浄後、硫酸ナトリウム 20gを用いて乾燥した。続いて、mXHF 5mLに溶かし、シリカゲルを3cm敷き詰めた桐山ロートでこの溶液をろ過し、mXHF 60mLで抽出後、濃縮乾固することで、以下の式で表される環化体0.41gを得た(収率60%)。
【化55】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 2.37-2.50 (m, 6H), 3.00 (s, 2H), 5.40-5.46 (m, 6H), 6.10-6.30 (m, 3H), 7.00 (s, 1H);
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -84.15 - -84.17, -85.00 - -86.00, -87.00, -88.55, -117.50 - -117.70, -131.27 - -131.98, -132.42.
【0212】
(合成例5−8)環化体のヒドロシリル化
合成例5−7で得た環化体 0.4g(0.1mmol)を簡易脱水したmXHF 0.6mLに溶解後、カールシュテット触媒 11μl(0.5×10
−3mmol)、アニリン 3.6μl(0.04mmol)を順に添加した。室温で30分撹拌後、トリメトキシシラン 0.102mL(0.8mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。3時間後、簡易脱水したHFE7200を0.6mL添加した。この反応溶液に活性炭を0.076g添加し、室温で30分撹拌した。30分後、フィルター濾過した後、濃縮乾固することで、以下の式で表されるイソオキサゾールのヒドロシリル体0.38gを得た(収率95%)。
【化56】
(nは25)
1H NMR(mXHF,400MHz) δ: 0.98-1.08 (m, 6H), 1.60-1.77 (m, 6H), 1.91-1.95 (m, 6H), 2.96 (s, 2H), 3.90-4.10 (m, 27H), 7.21 (s, 1H);
19F NMR(mXHF,400MHz) δ: -84.00, -85.00 - -86.00, -88.52, -117.36, -131.40 - -131.69, -132.42.
【0213】
上記のように、実施例1で得た化合物は、上記実施例3、5および合成例4に示すように様々な化合物の反応原料として用いることができた。実施例2で得た化合物についても、実施例1と同様に様々な化合物の反応原料として用いることができる。