(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6863554
(24)【登録日】2021年4月5日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】膨張圧力に応じた液体流量制御を伴う散布ノズルアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B05B 1/30 20060101AFI20210412BHJP
A01M 7/00 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
B05B1/30
A01M7/00 J
【請求項の数】13
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-551323(P2017-551323)
(86)(22)【出願日】2016年3月31日
(65)【公表番号】特表2018-511470(P2018-511470A)
(43)【公表日】2018年4月26日
(86)【国際出願番号】US2016025201
(87)【国際公開番号】WO2016161079
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2019年3月28日
(31)【優先権主張番号】62/141,472
(32)【優先日】2015年4月1日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595170502
【氏名又は名称】スプレイング システムズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100094318
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 行一
(74)【代理人】
【識別番号】100165526
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 寛
(72)【発明者】
【氏名】ポールセン, ゲイリー, エー.
(72)【発明者】
【氏名】カバナ, カリ
【審査官】
清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2012/0118998(US,A1)
【文献】
実開昭61−102257(JP,U)
【文献】
実開昭50−085065(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00−1/36
A01M 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
散布ノズルアセンブリ(11)であって、
選択的に制御可能な圧縮液体供給部に結合する為の装着部(30a)および少なくとも一つの放出オリフィス(40)を有する液体放出部(30b)を有し、中央流路(31)を画成するノズル本体(30)と、
前記ノズル本体(30)の中央流路(31)と流体連通する液体流路(51)を有する、前記ノズル本体(30)内に配置されるオリフィス部材(50)と、
を備え、
前記オリフィス部材(50)は、円筒部(65)と小径ハブ(66)とを有し、前記円筒部(65)は、前記小径ハブ(66)より直径が大きく、前記オリフィス部材(50)の液体流路(51)は、円錐台通路部(51a)を含み、前記円錐台通路部(51a)の2分の1が、前記円筒部(65)を介して連通し、前記円錐台通路部(51a)の2分の1が、前記小径ハブ(66)を介して連通し、前記円錐台通路部(51a)は、前記液体供給部から前記オリフィス部材(50)を通って誘導される液体流を加速させる為に、前記オリフィス部材(50)の放出オリフィス(52)と連通する、下流方向で内側にテーパが付けられた構成を有し、
前記オリフィス部材(50)は、弾性かつ圧力応答性の変形可能な材料で形成され、20−60psi(1.4−4.1バール)から選択的に制御可能な圧縮される前記液体供給部の圧力増加の際、前記オリフィス部材(50)の前記放出オリフィス(52)および前記液体流路(51)は、オリフィス部材(50)およびノズル本体(30)を通る流量が少なくとも75パーセントだけ予測通りに増加させるように変形可能であり、
前記オリフィス部材(50)への圧縮液体供給部の供給中断の際に前記オリフィス部材(50)の液体流路(51)および放出オリフィス(52)は、当初の形状に戻る、散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項2】
前記オリフィス部材(50)の液体流路(51)は、前記円錐台通路部(51a)の上流端部と連通し、前記円錐台通路部(51a)の上流端部より大径を有する円筒通路部(70)を前記円筒部(65)内に含む、請求項1に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項3】
前記オリフィス部材(50)の前記円錐台通路部(51a)は、20および40度の角度で形成される、請求項1に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項4】
前記オリフィス部材(50)は、エチレンポリプロピレンゴム、フルオロカーボンゴムから形成される、請求項1に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項5】
前記小径ハブ(66)は、内側にテーパが付けられた円錐台端部(68)を有する、請求項1に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項6】
前記小径ハブ(66)の前記テーパが付けられた円錐台端部(68)は、前記円筒部(65)から前記小径ハブ(66)の軸方向の長さの2分の1未満の軸方向の長さを有する、請求項5に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項7】
前記オリフィス部材(50)は、前記オリフィス部材(50)に対して選択的に制御可能な圧縮される前記液体供給部の圧力が20psiから60psi(1.4から4.1バール)に制御されて増加すると、前記オリフィス部材(50)を通る液体流が少なくとも130%だけ増加するような弾性材料で形成される、請求項1に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項8】
前記オリフィス部材(50)の前記放出オリフィス(52)に対して下流で配置された衝突要素(55)を含み、前記オリフィス部材(50)からの圧縮された液体流ストリームが前記衝突要素(55)に誘導され、前記液体の噴霧化が容易にされ、前記衝突要素(55)は、前記オリフィス部材(50)の前記小径ハブ(66)を囲んで配置された環状装着プレート(59)から延びる脚部(58)によって前記オリフィス部材(50)の前記放出オリフィス(52)に対向し離間されて支持される衝突プレート(56)である、請求項1に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項9】
前記ノズル本体(30)は、前記衝突要素(55)の下流に膨張チャンバ(31b)を画成し、前記衝突要素(55)は、前記膨張チャンバ(31b)の直径より大きな軸方向の長さを有する、請求項8に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項10】
前記ノズル本体(30)は、環状の液体供給ステム(20)によって、前記選択的に制御可能な圧縮される前記液体供給部と連通して支持され、前記液体供給ステム(20)は、環状ビード(20a)を有し、前記オリフィス部材(50)の円筒部(65)は、前記液体供給ステム(20)および前記ノズル本体(30)の間に密封ガスケットを形成する、請求項1に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項11】
散布ノズルアセンブリ(11)であって、
選択的に制御可能な圧縮液体供給部に結合する為の装着部(30a)と、少なくとも一つの放出オリフィス(40)を有する液体放出部(30b)とを有し、中央流路(31)を画成するノズル本体(30)と、
前記ノズル本体(30)の中央流路(31)と流体連通する液体流路(51)を有する、前記ノズル本体(30)内部に配置されるオリフィス部材(50)であって、前記オリフィス部材(50)は、円筒部(65)と小径ハブ(66)とを有し、前記円筒部(65)は、前記小径ハブ(66)より大径を有し、前記オリフィス部材(50)の液体流路(51)は、前記円筒部(65)および前記小径ハブ(66)の両方と少なくとも部分的に連通する円錐台通路部(51a)を含み、前記円錐台通路部(51a)は、前記オリフィス部材(50)を通って誘導される液体流を加速させるオリフィス部材(50)の放出オリフィス(52)と連通する下流方向で内側にテーパが付けられた構成を有する、前記オリフィス部材(50)と、
前記オリフィス部材(50)の前記放出オリフィス(52)に対して下流側で対向して配置された衝突要素(55)であって、前記オリフィス部材(50)からの圧縮された液体流ストリームが前記液体の噴霧を容易にするように誘導され、前記衝突要素(55)は、前記小径ハブ(66)を囲んで配置された環状装着プレート(59)から延びる脚部(58)によって前記オリフィス部材(50)の前記放出オリフィス(52)に対向し離間されて支持される衝突プレート(56)を含む、前記衝突要素(55)と、
を備え、
前記オリフィス部材(50)は、柔軟かつ圧力応答性の変形可能な材料で形成され、20−60psi(1.4−4.1バール)から前記液体供給部の圧力増加の際、前記オリフィス部材(50)の前記放出オリフィス(52)および前記液体流路(51)は、前記オリフィス部材(50)およびノズル本体(30)を通る流量が少なくとも75%だけ予測通りに増加できるように変形可能であり、前記オリフィス部材(50)への圧縮液体の供給中断の際に前記オリフィス部材(50)の液体流路(51)および放出オリフィス(52)は、それらの当初の形状に戻る、散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項12】
前記オリフィス部材(50)の前記円筒部(65)は、前記小径ハブ(66)の軸方向の長さより大きな軸方向の厚さを有する、請求項11に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【請求項13】
前記環状装着プレート(59)は、装着部(30a)の周りで前記小径ハブ(66)を囲む、請求項12に記載の散布ノズルアセンブリ(11)。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[0001]この特許出願は、参考のために組み込まれる、2015年4月1日に提出された米国仮出願第62/141,472号の利益を請求する。
【0003】
[0002]本発明は、全体的に液体散布ノズルアセンブリに関し、より具体的には、肥料、殺虫剤などのような農薬を散布する際に特に有用な散布ノズルアセンブリに関する。
【0005】
[0003]長さが100フィートに及ぶ散布ブームを引っ張る比較的大きなトラクタから農薬を散布することが常習になっている。そのような散布ブームは、多数の個別散布ノズルを含み、これらは、ブームの全長に沿って横に間隔をあけて配置され、各々は、ブームが畑を通って運搬されるとき化学物質の個々の散布放出を誘導する。
【0006】
[0004]そのような農業用散布器は、現在、比較的高度なGPS制御に基づくシステムをよく使い、各散布ノズルに対する液体流をモニタして制御し、畑を通って散布される化学物質量をマッピングする。そのようなシステムにおいて、畑の異なる場所で異なる量の液体化学物質の(縁列に沿った又は散布領域の再使用のような)散布を、制御してモニタすることが可能である。散布される液体量も同様に、散布ブームの移動速度に従って制御可能である。特別な種蒔き要求と協同して異なる量の液体を誘導させる必要があり、種蒔きの変化に応じて液体を分配する割合を変えることも同様に望まれる。
【0007】
[0005]散布ノズルを通る流量は、通常、送り液体の圧力を変更することによって増減される。しかしながら、この技術による流量変動の範囲は限られている。それ故に、ノズルの流量を著しく増加させるため、散布ブーム上のノズルの各々の散布先端部に変更が必要であり、これは、時間がかかり、代替サイズの散布先端部の在庫を必要とし、これは、費用がかかる。散布先端部を交換することなく流量および散布放出を変える為に複数の提案がなされてきたが、そのような提案は、比較的に複雑であり、操作に信頼性がなく、比較的に高価である。
【0009】
[0006]本発明は、散布ノズルアセンブリの散布先端部を変えることなく放出散布の流量を大幅に増減させることを可能にするように適合された散布ノズルアセンブリを提供することを目的とする。
【0010】
[0007]他の目的は、供給液体の圧力を変更することによって液体流量および散布放出力を単独で著しく変更するように操作可能な上記のように特徴付けられた散布ノズルアセンブリを提供することである。
【0011】
[0008]更なる目的は、農業種蒔きと協同して使用される液体肥料を含む、農薬の選択された可変量を誘導する際に特に有用な上記種類の散布ノズルアセンブリを提供することである。
【0012】
[0009]さらに他の目的は、比較的に構成が簡単で、それ自体、経済的な製造に役立つ形式の散布ノズルアセンブリを提供することである。
【0013】
[0010]本発明の、他の目的及び利点は、以下の詳細な説明を読み、図面を参照する際に、より明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
[0011]
【
図1】
図1は、電動トラクタによって引っ張られる本発明に従う散布ノズルアセンブリを有する例示的ブームの斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示された散布ブームの一部の拡大斜視図である。
【
図3】
図3は、散布ブームの液体供給導管を形成する従属形態において支持される本発明に従う散布ノズルアセンブリの一つの拡大縦断面図である。
【
図4】
図4は、例示的散布ノズルアセンブリの拡大された斜視図である。
【
図5】
図5は、例示的散布ノズルアセンブリの正面図である。
【
図6】
図6は、
図5の6−6線の面で切断された例示的散布ノズルアセンブリの縦断面図である。
【
図7】
図7は、例示的散布ノズルアセンブリの側面図である。
【
図8】
図8は、
図7の8−8線の面で切断された散布ノズルアセンブリの縦断面図である。
【
図8A】
図8Aは、本発明に従う散布ノズルアセンブリの代替実施形態の縦断面図である。
【
図9】
図9は、例示的散布ノズルアセンブリの液体衝突要素の拡大された斜視図である。
【
図10】
図10は、例示的散布ノズルアセンブリのオリフィス部材の拡大された縦断面図である。
【
図11】
図11は、
図10に描かれた円形領域で切断されたオリフィス部材の拡大された断面図である。
【
図12】
図12は、従来技術の散布ノズルアセンブリに関して本発明に従う散布ノズルアセンブリの動作特性を示す描写である。
【
図13】
図13は、本発明の代替実施形態に従う液体誘導型散布ノズルアセンブリを有する種蒔き機の側面図である。
【
図15】
図15は、下流端部に付けられた流体導管装着ステムを有する本発明に従う散布ノズルアセンブリの他の代替実施形態の側面図である。
【
図16】
図16は、
図15に示された散布ノズルアセンブリの縦断面図である。本発明は、様々な変形および代替構成の余地があるが、その一定の例示的実施形態が図面に示され、以下に詳細に説明される。[0028] しかしながら、本発明を開示された特定形態に限定する意図はなく、むしろ、本発明は、変形例、代替構成、均等物であって、本発明の精神及び範囲に入る全てをカバーすることを理解されたい。
【0015】
[0029]以下、
図1および
図2を参照すると、トラクタ13又は他の類似物によって引っ張られるとき、散布ブーム10の幅に対応したストリップに沿って畑に化学物質又は他の液体を散布する為に複数の液体散布ノズルアセンブリ11を有する例示的な散布ブームが示されている。散布ブーム10は、この場合、横に延びる支持部材12を含み、支持部材12は、液体供給導管14を運び、液体供給導管14は、トラクタ13によって運ばれる液体供給タンク17に結合されている。技術的に知られているように、適したポンプおよび制御装置または制御装置で操作可能なスロットルバルブが、散布ノズルアセンブリ11に対する液体の圧力制御、ここでは、流量の為に設けられている。
【0016】
[0030]散布ノズルアセンブリ11は、各々が、
図3に描写されるように、それぞれ装着および液体供給ステム20によって液体供給導管14から従属状態で支持されている。各ステム20は、ニップル21を有し、ニップル21は、その下側の孔を通って供給導管14へと延びている。導管14内部の圧縮された液体は、ニップル21に入り、散布ノズルアセンブリ11と連通したステム20内の中央通路22を下方に通過する。導管14にステム20を固定するため、ステム20の最上部は、この場合、第1クランプ要素24を形成し、第1クランプ要素24は、導管14の下半分の周りに位置し、第2クランプ要素(図示せず)と協働し、第2クランプ要素は、本願発明と同一出願人に譲渡され開示内容が本願に参考のために組み込まれる米国特許第4527745号に示されるように、慣例的に導管の反対側を囲んでクランプしている。
【0017】
[0031]例示された散布ノズルアセンブリ11は、最も良く
図3−
図8に描写されるように、各々が、略円筒体30を備え、略円筒体30は、中央通路31を画成し、上流装着部および液体入口部30aおよび下流液体放出部30bを含む。装着および液体入口ステム20に取り外せるように接続するノズル本体30にとって、ステム20は、ノズル本体30の装着部30a内部で協働するため、径方向に対向するラジアルカミング及びロッキング(camming and locking)用ラグを有し、前に参照された米国特許第4,527,745号に開示されるように、ノズル本体30の相対的回転に付随するものとして、ステム20を用いてノズル本体30の急速結合分離および離脱を可能にする。ノズル本体30の装着部30aは、外側に延びるラジアルウィング39を用いて形成され、ステム20からのノズル本体30の装着および分解中のノズル本体30の回転を容易にする。
【0018】
[0032]例示されたノズル本体30の下流液体放出部30bは、下流円錐台端部30cおよび閉じられた横断底壁30dによって形状が円筒になっている。円錐台端部30cは、中央通路31の内側にテーパが付けられた円錐台端部31aを画成する。円錐台部31aは、この例の場合、周囲に間隔をあけて配置された複数の放出オリフィス40を備えて形成され、外側に広がる円錐パターンで液体散布ストリームを誘導する。放出オリフィス40は、この場合、数が7つであり、ノズル本体の片側に約150度の円弧で配置されている。これに対して、放出オリフィス40は、ノズル本体30の全周の周りに形成可能であり、あるいは、その代わりに、液体散布パターンを直接下方パターンで誘導する為に、ノズル本体30の底壁30dに形成可能である。
【0019】
[0033]噴霧化およびノズル本体30を通って誘導される誘導を容易にするため、オリフィス部材または散布先端部50は、中央ノズル本体通路31の円筒部の上流端部付近に装着され、中央ノズル本体通路31は、放出オリフィス40と連通する下流膨張チャンバ31bを画成する。オリフィス部材50は、この場合、形状が環状であり、下流放出オリフィス52を備え、中央に配置された液体通路51を有し、ノズル本体30に連通した液体を膨張チャンバ31bに加速し、誘導する。
【0020】
[0034]オリフィス部材50から放出する液体流ストリームを偏向させ再分配するために、衝突要素55が設けられ、衝突要素55は、衝突プレート56を有し、衝突プレート56は、オリフィス部材50の放出オリフィス52に下流で対向する関係で離間されて配置される。衝突プレート56は、この場合、U状部材の中央プレートによって画成され、U状部材の中央プレートは、環状装着プレート59に対して下流に延びる脚部58を有する。衝突要素55の環状装着プレート59は、周縁部分で支持され、周縁部分は、オリフィス部材50の下流側およびノズル本体30内部の小径カウンタボアの間で固定される(
図3)。
【0021】
[0035]本願実施形態の重要な特徴によると、オリフィス部材50は弾性材料で形成され、液体流路51および放出オリフィス52は、ノズルアセンブリ11を通って誘導される液体の圧力変更に応じて改められ、固定径放出オリフィスを備えた散布先端部およびオリフィス部材と比較すると、オリフィス部材50を通る流量の、相当に大きな圧力応答範囲が可能になる。例示されたオリフィス部材50は、最も良く
図10および
図11に描写されているが、基本的に、上流円筒部65および小径ハブ66を備え、小径刃部66は、その下流側から突出し、内側にテーパが付けられた円錐台端部68を有する。ハブ66は、この場合、上流円筒部65の直径の約3分の1であり、上流円筒部65の軸方向の厚さの約4分の3まで軸方向の長さを延ばしている。テーパが付けられた円錐台端部68は、この場合、ハブの軸方向の長さの2分の1未満、この場合、ハブの軸方向の長さの約5分の2の軸方向の長さを有する。上流円筒部65は、中央液体通路51と連通する比較的に大きな径の液体進入路70を有する。進入路70は、この場合、オリフィス部材50の上流側でカウンタボア形式になっており、上流円筒部65の直径の約2分の1の直径、上流円筒部65の厚さの約2分の1の軸方向深さを有する。中央路51は、短い長さの円筒部51bと連通する内側にテーパが付けられた通路部51aによって画成され、円筒部51bはオリフィス部材の放出オリフィス52を画成する。
【0022】
[0036]この実施形態を踏まえて、オリフィス部材50は、変形可能な弾性材料で形成され、散布ノズルアセンブリ11に対する供給液体の圧力変更に応じた、中央通路51および放出オリフィス52の制御された改変を可能にする。実施例により、オリフィス部材50は、エチレンプロピレンゴム(EPR)、フルオロカーボンゴム(例えば、Viron(登録商標)フルオロカーボン)、他のゴムや弾性材料、または、それらの組合せのような弾性材料で形成されてもよい。材料は、(1)20−60psi範囲の圧力のような通常の農業用散布使用中に受ける圧力の下で予測可能に弾性でなければならず、(2)液体供給が中断され圧力負荷が除去されたとき、オリフィス部材50が当初の形状に戻ることを可能にしなければならない。材料は、20−60psiから液体送り圧力を高めることに付随して、オリフィス部材および散布ノズルアセンブリを通る流量が少なくとも75%だけ予測通りに増加できるように、オリフィス部材およびその放出オリフィスの変形を可能にしなければならない。例示された実施形態において、散布ノズルは、50ショアA硬度を有するEPDM熱硬化性弾性材料で形成され、より明確になるように、20−60psiから液体送り圧力の増加に付随して、ノズルアセンブリを通る流量が少なくとも130%だけ増加される。本願の目的にとって、固定径放出オリフィスを備えた散布先端部およびオリフィス部材は、オリフィス部材であり、あるいは、散布先端部は、農業散布で一般的に被る20−60psiのような液体圧力を受けるとき、認められるほどの変形を受けない。
【0023】
[0037]オリフィス部材材料の弾力性は、オリフィス部材50がシーリングガスケットの二重の目的に役立つことを可能にすることは理解されよう。そのために、装着ステム20の下流終端部は、ステム20上の装着関係へとノズル本体30を回転させることに付随して、しっかりとオリフィス部材50を、ノズル本体30および衝突要素55の両方との密封関係へとクランプする為に、オリフィス部材50の外周部分と係合する形態または環状ビード20a(
図3)になっている。
【0024】
[0038]この実施形態を更に実施する際、オリフィス部材50の突出ハブ66および中央通路51は、制御された圧力応答性変更の一助になり、液体送り圧力に比例した流量において、比較的に高精度に制御された広範囲の変化を可能にする。オリフィス部材50の中央通路51の内側にテーパが付けられた部分51aは、この場合、20および40度の間、好ましくは約30度の角度αで形成された円錐台構成を有する。30度の円錐テーパを用いて、円錐部の両側は、下流方向に内側に、オリフィス部材の中心軸に対して約15度の角度でテーパになっている。中央通路51の円錐台部51aは、さらに、一部がオリフィス部材50の上流円筒部65を通り、下流突出ハブ66を部分的に通って延びている。例示された実施形態において、円錐台通路部51aの約2分の1、すなわち、上流半分は、オリフィス部材の上流円筒部65内部に配置され、円錐台通路部51aの約2分の1は、小径ハブ66を通って延びている。操作原理は全体的に理解されないが、オリフィス部材50が形成される材料の弾力性、オリフィス部材50およびその中央流路51の構成の観点から、内側にテーパが付けられた円錐通路部51aに作用する液体圧力は、オリフィス部材50を通る液体流量の大きな変動が液体圧力の小さな変更に影響されるように放出オリフィス52の変形に応じた制御圧力を強調する為に円錐通路部51aに流路の中心軸に対して横向きの動的および静的力を生み出すことが考えられる。
【0025】
[0039]固定径オリフィス部材または散布先端部を備えた散布ノズルに関する本発明の散布ノズルアセンブリの驚くべき性能は、
図12に描写されている。ライン71−74は、農業散布で一般的に使用される20および60PSIの液体供給圧力の変更に対して、本発明の譲受人によって、それぞれの素材番号SJ7−03,SJ7−04,SJ7−05,SJ7−06の下に販売された、0.040インチ径、0.048インチ径、0.055インチ径、0.060インチ径の慣例プラスチック射出成形固定放射オリフィススプレー先端部を通る液体流量の変更を表す。一方、ライン75は、本発明に従う0.035インチの放出オリフィス52を備えた弾性オリフィス部材50を用いた散布ノズルアセンブリの同一圧力範囲にわたる流量の変更を表す。たとえ小さな放出オリフィスを備えても、本発明のノズルアセンブリ11を通る流量は、液体供給圧力の同一の変更にわたって、0.3ガロン未満/分から0.7ガロン/分まで変化する。換言すると、対象の散布ノズルアセンブリ11は、ライン72−74によって表されるように、少なくとも3つの慣例の散布先端部またはオリフィス部材に匹敵する圧力応答性液体流量の変更を可能にする。そのような性能の観点から対象の散布ノズルアセンブリ11は、同一オリフィス部材50が相当に大きな流量変更を達する為に使用可能であることから、農業散布において著しい商業的分岐を有することが当業者に理解されよう。これまでは、3つの異なる散布先端部またはオリフィス部材が利用されなければならず、液体散布ブームで多数の散布ノズルを変更するのに時間を費やし、同時に、散布ノズル先端部の在庫増加、その結果、在庫維持費が必要である。
【0026】
[0040]更なる代替実施形態において、
図8Aに描写されるように、前述された部品と類似した部品には、同一参照符合が与えられる場合、放出オリフィス11は、ノズル本体30の円錐台端部30cに形成され、中心軸に対して平行なノズル本体30の下流端部を通り下方に延びる1つ又は複数の放出オリフィス11aと共に、円錐形散布パターンを生成する。ノズルアセンブリ11は、この場合、カミングおよびロッキング用溝36を有するノズル本体30から分離した急速分離装着キャップ37を有し、ノズル本体30を、参照された米国特許第4,527,745号に開示されたものに類似したカミング及びロッキング用ラグを有する液体供給装着ステムに固定する。ノズル本体30の上流端部は、この場合、衝突要素55の環状装着プレート59と共に装着キャップ37によって固定係合する為に、外側に延びた環状フランジ38を有し、環状装着プレート59は、環状フランジ38と装着キャップ37の間に挿入される。オリフィス部材50は、再び、密封要素として更なる目的に役立つ。
【0027】
[0041]
図13および
図14の図面を参照すると、農業用種蒔き機と同時に液体肥料を供給する際に特に利用可能性を有する本発明に従う散布ノズルアセンブリ80の代替実施形態が示されているが、前述された部材に類似する部材には同様の参照符合が与えられている。慣例の種まき機81は、
図13に示され、当業者によって理解されるように、横に間隔をあけて配置された列で同時に種を蒔く為に畑の中をトラクタによって引かれる。単一の散布ノズルアセンブリが示されているが、種蒔き機は、その種まき機の横断長さに沿って複数の液体肥料用散布ノズルを含むことが理解されよう。技術的に知られるように、種蒔き機は、ドロップシュート82を有し、ドロップシュート82は、列に沿って間隔があけられた場所に種を分布させる。同時に、肥料は、種が蒔かれた列に加える為、散布ノズルアセンブリ80から誘導される。以前に示されたように、特定の種蒔き用途の為には所定量の特定液体肥料を誘導することが必要であり、また、種蒔き機の移動速度に基づいて液体を分配する割合を制御する必要がある。これまで、これは、しばしば、時間がかかり、複数の散布ノズルや散布の為の散布器用散布先端部の面倒な変更が必要であるという問題を生み出していた。
【0028】
[0042]散布ノズルアセンブリ80は、この場合、ノズル本体30を有し、ノズル本体30は、上流液体入口および装着部30aおよび下流液体分配部30bを有する。ノズル本体30は、装着及び液体供給ステム20上で支持され、装着及び液体供給ステム20は、この場合、米国特許第6,749,134号に開示されたような慣例的な方法で防滴チェックバルブ82によって供給導管から液体を受けるが、米国特許第6,749,134号は、本願の同一譲渡人に譲渡され、その開示内容は参考のため本書に組み込まれる。ノズル本体30のステム20への急速結合分離のため、ノズル本体の装着部30a及びステム20は、それぞれ、前述したように急速結合分離ラグ及び溝を有する。
【0029】
[0043]ノズル本体30は、この場合、開放下流液体誘導部30bを有し、開放下流液体誘導部30bは、本願と同一譲受人に譲渡された出願番号第13/357,881に描写されたように慣例的方法で密封され保持された状態で液体導管84の上流端部を受ける。液体導管84は、開放端部であり、慣例的方法で導管84の下流端部85で支持され、下流散布先端部86を介して、蒔かれた直後の種に肥料を誘導する。
【0030】
[0044]本発明の、この実施形態によると、散布ノズルアセンブリ80は、弾性オリフィス部材50および衝突要素55を有し、衝突要素55は、前述されたものに類似する上流入口及び装着部30a内に支持され、固定放出オリフィスを備えたオリフィス部材及び散布先端部と比べると、オリフィス部材50を通る流量の圧力応答範囲を大きくすることができるように液体を散布する。先に説明された実施形態のように、散布ノズルアセンブリ80は、固定径散布先端部を用いてこれまで可能だったものより広範囲の送り速度にわたって使用可能である。
【0031】
[0045]以下、
図15及び
図16を参照すると、前述された液体導管84のように液体誘導導管に散布液体を誘導する為に有効な本発明に従う他の代替実施形態に係る散布ノズルアセンブリが示されている。再び、説明された部材に類似した部材には、同様の参照符合が与えられている。散布ノズルアセンブリは、この場合、ノズル本体30を含み、ノズル本体30は、オリフィス部材50および衝突要素55を有し、衝突要素55は、前述されたものと同様に上流で支持されている。
図3の実施形態のように、ノズル本体30は、前述されたように液体供給装着ステムとの係合の為にカミング及びロッキング用溝36で形成された上流端部で一体的に形成された装着部30aを有する。
【0032】
[0046]この実施形態に準じて、ノズル本体30の下流端部は、急速分離キャップ37によって液体導管またはホース装着ステム88に結合され、再び、ノズル本体30の下流端部に対して外側にラジアル関係で(in outward radial relation)形成されたカミング及びロッキング用ラグ36aと協働する為にカミング及びロッキング用溝36を有する。急速分離キャップ36は、ステム88の外部フランジ89および環状密封部材90を備えたノズル本体30の下流端部に固定され、環状密封部材90は、外部フランジ89とノズル本体30の間に挿入される。ノズル本体30の下流端部は、この場合、小径環状ビード91を用いて形成され、密封部材90との密封係合を強化する。ステム88は、従来技術の典型であるが、流体導管を上部に位置し保持可能な有刺下流端部92を有する。
【0033】
[0047]前述から、散布先端部を変えることなくノズルを通る相当に大きな範囲の液体流量を可能にする為に適合される散布ノズルアセンブリが設けられることが分かる。散布ノズルアセンブリは、そのような液体流量の変更、供給液体の圧力変化だけによる散布放出力を成し遂げる為に動作可能である。散布ノズルアセンブリは、農業種蒔きと協同して、選択された可変量の液体肥料を含む農薬を誘導するのに特に有用である。散布ノズルアセンブリは、構造が比較的簡単であり、それ自体、経済的な製造に役立つ。