特許第6863870号(P6863870)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6863870-粘着シート 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6863870
(24)【登録日】2021年4月5日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】粘着シート
(51)【国際特許分類】
   C09J 7/38 20180101AFI20210412BHJP
   C09J 7/24 20180101ALI20210412BHJP
   C09J 133/06 20060101ALI20210412BHJP
   C09J 11/06 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   C09J7/38
   C09J7/24
   C09J133/06
   C09J11/06
【請求項の数】6
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2017-196968(P2017-196968)
(22)【出願日】2017年10月10日
(65)【公開番号】特開2019-70078(P2019-70078A)
(43)【公開日】2019年5月9日
【審査請求日】2020年7月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】梅澤 昌弘
【審査官】 田澤 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−042939(JP,A)
【文献】 特開平10−046127(JP,A)
【文献】 特開2016−210863(JP,A)
【文献】 特開2016−047924(JP,A)
【文献】 特開2016−098335(JP,A)
【文献】 特開2009−224621(JP,A)
【文献】 特開2005−179481(JP,A)
【文献】 特開2002−047463(JP,A)
【文献】 特開2000−281988(JP,A)
【文献】 特開2002−363513(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00−201/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩化ビニル系樹脂を含む基材と、アクリル系共重合体および架橋剤を含む粘着剤組成物から形成される粘着剤層と、を含み、
前記アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートと、カルボキシ基含有不飽和単量体と、を含む単量体混合物を共重合して得られ、
前記カルボキシ基含有不飽和単量体の含有量は、単量体混合物に対して5質量%を超え20質量%以下であり、
前記粘着剤層のガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に20分浸漬した際のゾル分の重量平均分子量が25万以上である、粘着シート。
【請求項2】
前記粘着剤層のガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に対するゲル分率が80%以上である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記アクリル系共重合体の重量平均分子量が50万以上である、請求項1または2に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記塩化ビニル系樹脂を含む基材がカレンダー成形で製膜されてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着シート。
【請求項5】
カレンダー成形で塩化ビニル系樹脂を含む基材を得、
該基材上にアクリル系共重合体および架橋剤を含む粘着剤組成物から形成される粘着剤層を形成することを有する粘着シートの製造方法であって、
前記アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートおよびカルボキシ基含有不飽和単量体を含む単量体混合物を共重合して得られ、
前記カルボキシ基含有不飽和単量体の含有量は、単量体混合物に対して5質量%を超え20質量%以下であり、
前記粘着剤層のガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に20分浸漬した際のゾル分の重量平均分子量が25万以上である、粘着シートの製造方法。
【請求項6】
塩化ビニル系樹脂を含む基材と、アクリル系共重合体および架橋剤を含む粘着剤組成物から形成される粘着剤層と、を含む、粘着シートの耐溶媒性向上方法であって、
前記溶媒が、ガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)であり、
前記アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートおよびカルボキシ基含有不飽和単量体を含む単量体混合物を共重合して得られ、
前記カルボキシ基含有不飽和単量体の含有量は、単量体混合物に対して5質量%を超え20質量%以下であり、
前記粘着剤層のガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に20分浸漬した際のゾル分の重量平均分子量が25万以上である、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シートに関する。
【背景技術】
【0002】
二輪車などの車両の樹脂パーツには、基材フィルムに色、文字、模様などを印刷して装飾効果を持たせた装飾用粘着シートであるマーキングフィルムが用いられている。マーキングフィルムは、基材のフィルム(例えば、ポリ塩化ビニル(PVC))に粘着剤層を積層させ、粘着剤層面を被着体に貼付して使用される。
【0003】
車輌の樹脂パーツに用いられるマーキングフィルムは、ガソリンに接触する機会が多く、耐ガソリン性が高いことが要求される。このため、耐ガソリン性を高めるという観点から、種々の試みが行われてきた。
【0004】
例えば、特許文献1では、カルボキシル基含有モノマーのモル%と、アクリル酸アルキルエステルのアルキル基の平均炭素数の比が1.5〜4.5であり、架橋後のゲル分率が40〜90%である、粘着剤を用いることが記載されている。また、特許文献2では、粘着剤に用いられるアクリル系共重合体において、カルボキシル基含有モノマーおよび水酸基含有モノマーを用いて得られるアクリル系共重合体によって、耐ガソリン性が向上するとある。
【0005】
ところで、近年環境問題への意識の高まりから、ガソリンの代替燃料として植物由来のバイオエタノールを利用する試みが進められている。既存のガソリンエンジン車にそのままエタノールを利用すると不具合が生じることが予想されるため、エタノールをガソリンに添加したエタノール混合ガソリンが用いられており、エタノールを3%程度混合した混合ガソリン(E3燃料)やエタノールを10%程度混合した混合ガソリン(E10燃料)などが利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−46127号公報
【特許文献2】特開2016−210863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献においては、耐ガソリン性については検討がなされているものの、エタノールを混合した混合ガソリンについての粘着シートの耐性については検討されていない。ガソリンは極性が低いが、エタノールを混合することで、溶媒の極性が高くなるため、耐ガソリン性と耐エタノール混合ガソリン性は必ずしも一致しないものと考えられる。
【0008】
したがって、本発明の目的は、エタノール混合ガソリンに対する耐性の高い粘着シートを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の粘着シートは、塩化ビニル系樹脂を含む基材と、アクリル系共重合体および架橋剤を含む粘着剤組成物から形成される粘着剤層と、を含み、アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートと、カルボキシ基含有不飽和単量体と、を含む単量体混合物を共重合して得られ、カルボキシ基含有不飽和単量体の含有量は、単量体混合物に対して5質量%を超え20質量%以下であり、粘着剤層のガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に20分浸漬した際のゾル分の重量平均分子量が25万以上である、粘着シートである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の粘着シートは、エタノール混合ガソリンが付着した場合であっても、粘着性能が維持され、耐エタノール混合ガソリン性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】粘着シートの一実施形態を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の第一実施形態は、塩化ビニル系樹脂を含む基材と、アクリル系共重合体および架橋剤を含む粘着剤組成物から形成される粘着剤層と、を含み、アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートと、カルボキシ基含有不飽和単量体と、を含む単量体混合物を共重合して得られ、カルボキシ基含有不飽和単量体の含有量は、単量体混合物に対して5質量%を超え20質量%以下であり、粘着剤層のガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に20分浸漬した際のゾル分の重量平均分子量が25万以上である、粘着シートである。
【0013】
以下、ガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に20分浸漬した際のゾル分の重量平均分子量を単にゾル分とする。
【0014】
延伸性が高く、車両など曲面の多い被着体への貼付性が良好であること、種々の添加剤を添加しやすいこと、コストが安いことなどから、樹脂パーツ用のマーキングフィルムの基材としては、塩化ビニル系基材が用いられることが多い。ガソリンに対しても塩化ビニルは膨潤しやすいことは知られているが、本発明者はエタノール混合ガソリンの場合、ガソリンよりも基材がより膨張しやすく、かような膨張に起因して、粘着剤層および基材の界面、粘着剤層および被着体の界面において、浮きや剥がれが生じやすいことを見出した。
【0015】
これに対し、粘着剤層のゾル分が25万以上であることで、エタノール混合ガソリンが付着した場合であっても、粘着剤層および基材間、または粘着剤層および被着体間における、浮きが低減される。すなわち、エタノール混合ガソリンに対する耐性が高い粘着シートとなる。本実施形態がかような効果を奏するメカニズムの詳細は不明であるが、以下のように考えられる。
【0016】
エタノール混合ガソリンが塩化ビニル系基材に接触すると、塩化ビニル系基材が大きく膨潤することで、粘着剤層とともに厚さ方向に引っ張られる力が加わる。厚さ方向の力がかかることで、粘着剤層が被着体から部分的に浮いたり、剥がれたりする。さらに、被着体からの浮きが発生すると、浮きが発生した箇所にエタノール混合ガソリンが侵入しやすくなるが、侵入したエタノール混合ガソリンに対する耐性が低いと、さらなる浮きやひいては剥がれにつながる。
【0017】
したがって、エタノール混合ガソリンに対して塩化ビニル系基材が膨潤した際に基材から印加される応力に対して緩和性が高いことが粘着剤層に求められる。
【0018】
本実施形態のようにゾル分が25万以上であることで、架橋されていないものが多く残っていると考えられ、ゆえに粘着剤が柔らかいために、エタノール混合ガソリンに対して塩化ビニル系基材が膨潤した際に粘着剤層が基材から印加される応力に対する緩和性(応力緩和性)が高くなると考えられる。ゆえに、本実施形態の粘着シートは、エタノール混合ガソリンに粘着シートが接触した際の浮き・剥がれが生じにくくなると考えられる。
【0019】
以下、本実施形態について詳細に説明する。
【0020】
なお、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等は、室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%の条件で測定する。
【0021】
図1は、粘着シートの一実施形態を示す断面模式図である。図1の粘着シート10において、剥離ライナー11、粘着剤層12、基材13、および印刷層14を示す。剥離ライナー11は、被着体に粘着シートを貼付する前に使用され、粘着剤層12を保護し、粘着性の低下を防止する機能を有する部材である。粘着剤層12は、粘着剤組成物から形成され、被着体に直接貼付される部材である。印刷層14は、色、文字、模様などの装飾や宣伝などを目的として印刷される層である。
【0022】
以下、各構成部材について説明する。
【0023】
<粘着剤層>
本実施形態において、粘着剤層をガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に20分浸漬した際のゾル分の重量平均分子量が25万以上である。ゾル分が25万未満であると、顕著に耐エタノール混合ガソリン性が低下する(例えば、後述の比較例1と、実施例3、5との比較)。
【0024】
粘着剤層のゾル分は、エタノール混合ガソリンに粘着シートが接触した際の浮き・剥がれが生じにくくなることから、50万以下であることが好ましい。粘着剤のゾル分は、耐エタノール混合ガソリン性の観点からは、ゾル分は25万〜50万であることが好ましく、25万〜40万であることがより好ましく、26万〜39万であることがさらに好ましく、26万〜33万であることが特に好ましい。
【0025】
粘着剤層のゾル分は、例えば、粘着剤組成物において、架橋剤のアクリル系共重合体に対する添加量を調整することで制御することができる。本実施形態においては、添加される架橋剤の量が通常に比べて少ない。架橋剤量が少ないことで、架橋される重合体量が全体として少なくなり、その結果、未反応の重合体が多く残り、ゾル分が高くなる。よって、耐エタノール混合ガソリン性が高い。具体的には、架橋剤の添加量が、エポキシ系架橋剤の場合、アクリル系共重合体100質量部に対して、0.05質量部以下であることが好ましく、0.01質量部を超えて0.05質量部以下であることがより好ましく、0.013質量部以上0.05質量部以下であることが特に好ましい。
【0026】
また、粘着剤層のゾル分は、アクリル系共重合体を構成するモノマー組成比にも依存する。具体的には、アクリル系共重合体を形成する粘着剤組成物に含まれる単量体混合物中、カルボキシ基含有不飽和単量体が単量体混合物中、5質量%を超えることが重要である。カルボキシ基含有不飽和単量体が5質量%以下であると、耐エタノール混合ガソリン性が著しく低下する(後述の比較例7および8)。これは、共重合体の極性が低くなるので、Fuel Cに溶けやすくなる結果、耐エタノール混合ガソリン性も低下するためと考えられる。
【0027】
また、アクリル系共重合体の重量平均分子量が高ければ、エタノール混合ガソリンに溶出するゾル分の重量平均分子量が高くなる傾向にある。このような観点からは、アクリル系共重合体の重量平均分子量が50万以上であることが好ましい。
【0028】
なお、ゾル分は、浸漬する溶媒によって大きく変化する。これは、溶媒の極性によって溶媒中に溶出する成分が異なるためである。したがって、例えば、ガソリンに浸漬させた場合のゾル分の重量平均分子量と、エタノール混合ガソリンに浸漬させた場合のゾル分の重量平均分子量とは必ずしも一致しない。
【0029】
ゾル分は後述の実施例に記載の方法によって測定される。
【0030】
粘着剤層のエタノール混合ガソリンに対するゲル分率は、80%以上であることが好ましい。ゲル分率が80%以上であることで、架橋の程度が良好であり、適切な凝集力を有する。一方、ゲル分率は95%以下であることが好ましい。凝集力の観点からはゲル分率は高いほど好ましいが、一般的に粘着剤層のゲル分率と粘着剤層が有する応力緩和性はトレードオフの関係にあるため、ゲル分率が高すぎると、応力緩和性が低下し、エタノール混合ガソリンに接触して塩化ビニル系樹脂を含む基材が膨潤した際に発生する応力に耐えることができなくなる場合がある。この場合、被着体からの浮きや剥がれが生ずる場合がある。ゲル分率は、83〜95%であることが好ましく、88〜91%であることがより好ましい。
【0031】
エタノール混合ガソリンに対するゲル分率は後述の実施例に記載の方法によって測定される値を採用する。
【0032】
ゲル分率は架橋の程度を示すので、ゲル分率を制御する方法としては、アクリル系共重合体100質量部に対する架橋剤の含有量を制御することが挙げられる。架橋剤量を低減することで、ゲル分率は低くなり、架橋剤量を増加させることで、ゲル分率は高い方向となる。
【0033】
粘着剤層は粘着剤組成物より形成される。
【0034】
粘着剤層の厚さは、粘着性能が発揮されれば特に限定されるものではないが通常5〜100μmである。
【0035】
粘着剤層の形成方法は、特に限定されるものではないが、基材上に粘着剤組成物を直接塗工して形成してもよく、また、剥離ライナー上に粘着剤層を形成した後、これを基材と貼合してもよい。具体的には、剥離ライナー上に粘着剤組成物を塗布し、粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材に転写する方法などが挙げられる。
【0036】
粘着剤組成物の基材または剥離ライナーへの塗布方法は特に限定されず、例えばロールコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアコーターなどの公知の塗布装置を用いて塗布することができる。
【0037】
粘着剤組成物の塗布厚としては、通常10〜100μm、好ましくは20〜60μmである。粘着剤組成物を基材または剥離ライナー上に塗布後、乾燥処理を行うことによって、粘着剤層が形成される。この際の乾燥条件としては特に限定されず、通常60〜150℃にて10〜90秒の条件で行われる。
【0038】
<粘着剤組成物>
粘着剤組成物は、アクリル系共重合体および架橋剤を含む。
【0039】
(アクリル系共重合体)
アクリル系重合体とは、重合の際に用いられる単量体混合物の主成分がアルキル(メタ)アクリレートであるものを指す。ここで、主成分とは、単量体混合物中、50質量%以上(上限100質量%)であることを指し、60質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートまたはメタクリレート」を指し、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸またはメタクリル酸」を指す。
【0040】
本実施形態のアクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートおよびカルボキシ基含有不飽和単量体を含む単量体混合物を共重合して得られる。
【0041】
アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基としては、直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基のいずれであってもよい。アルキル基は炭素数1〜24のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜18のアルキル基であることがより好ましい。
【0042】
アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、以下に制限されないが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−n−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、被着体への粘着性の観点から、アルキル(メタ)アクリレートとしては、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートであることが好ましく、n−ブチル(メタ)アクリレートであることがより好ましく、n−ブチルアクリレートであることが特に好ましい。これらのアルキル(メタ)アクリレートは1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0043】
アルキル(メタ)アクリレートの含有量は、単量体成分の合計(単量体混合物)に対して、70質量%以上95質量%未満であることが好ましく、80質量%以上95質量%未満であることがより好ましい。
【0044】
カルボキシ基含有不飽和単量体としては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつカルボキシ基を有するものであれば特に限定されない。カルボキシ基含有不飽和単量体としては、具体的には、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、ケイ皮酸などの不飽和カルボン酸、例えば、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和ジカルボン酸モノエステル、例えば、2−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸、2−メタクリロイルオキシエチルピロメリット酸などの不飽和トリカルボン酸モノエステル、例えば、カルボキシエチルアクリレート(β−カルボキシエチルアクリレートなど)、カルボキシペンチルアクリレートなどのカルボキシアルキルアクリレート、アクリル酸ダイマー(商品名:アロニックス(登録商標)M−5600、東亞合成(株)製)、アクリル酸トリマー、例えば、無水イタコン酸、無水マレイン酸、無水フマル酸などの不飽和ジカルボン酸無水物などが挙げられる。中でも、粘着性を向上させる観点からは、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸を用いることが好ましく、(メタ)アクリル酸を用いることがより好ましく、少なくともアクリル酸を用いることがさらに好ましい。これらのカルボキシ基含有不飽和単量体は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0045】
カルボキシ基含有不飽和単量体の含有量は、単量体混合物中、5質量%を超え20質量%以下である。アクリル系共重合体を形成する粘着剤組成物に含まれる単量体混合物中、カルボキシ基含有不飽和単量体が5質量%以下であると、粘着剤の極性が低下することでFuel Cに溶けやすくなり、エタノール混合ガソリンに対しても溶けやすくなる。その結果、被着体との密着性が低下し、粘着性が低下する。ゆえに、エタノール混合ガソリンに対する耐性が低くなる。また、カルボキシ基含有不飽和単量体が20質量%を超えると、タックが低下し、粘着性能が低下する。カルボキシ基含有不飽和単量体は、単量体混合物に対して、5質量%を超え15質量%以下であることが好ましく、5質量%を超え10質量%以下であることがより好ましく、7〜10質量%であることが特に好ましい。
【0046】
単量体混合物は、その他、アルキル(メタ)アクリレートに重合可能な他の不飽和単量体であってもよい。他の不飽和単量体としては、水酸基含有不飽和単量体、アミノ基を有する不飽和単量体、グリシジル基を有する不飽和単量体、シリル基を有する不飽和単量体、アミド基を有する不飽和単量体、リン酸基を有する不飽和単量体、スルホン酸基を有する不飽和単量体、フェニル基を有する不飽和単量体、2−アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、スチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリロニトリル、ビニルピリジン等が挙げられる。
【0047】
水酸基含有不飽和単量体としては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつ水酸基を有するものであれば特に限定されない。アルキル(メタ)アクリレートとの共重合性の点からは、水酸基含有不飽和単量体は、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルであることが好ましい。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、および(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどが挙げられる。中でも、粘着性を向上させる観点からは、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、または(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチルを用いることが好ましく、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルを用いることがより好ましい。これらの水酸基含有不飽和単量体は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
【0048】
アミノ基を有する不飽和単量体としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−tert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(メタ)アクリレート等のアミノ基を有するアクリルモノマーなどが挙げられる。
【0049】
グリシジル基を有する不飽和単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するアクリルモノマーなどが挙げられる。
【0050】
シリル基を有する不飽和単量体としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエチル)シラン、ビニルトリアセチルシラン、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等のシラン基を有するビニルモニマーなどが挙げられる。
【0051】
アミド基を有する不飽和単量体としては、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有するアクリルモノマーなどが挙げられる。
【0052】
リン酸基を有する不飽和単量体としては、2−メタクリロイルオキシエチルジフェニルホスファート(メタ)アクリレート、トリメタクリロイルオキシエチルホスファート(メタ)アクリレート、トリアクリロイルオキシエチルホスファート(メタ)アクリレート等のリン酸基を有するアクリルモノマーなどが挙げられる。
【0053】
スルホン酸基を有する不飽和単量体としては、スルホプロピル(メタ)アクリレートナトリウム、2−スルホエチル(メタ)アクリレートナトリウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基を有するアクリルモノマーなどが挙げられる。
【0054】
フェニル基を有する不飽和単量体としては、ウレタン(メタ)アクリレート等のウレタン基を有するアクリルモノマー;p−tert−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)アクリレート等のフェニル基を有するアクリルビニルモノマーなどが挙げられる。
【0055】
これらその他の不飽和単量体は、単独で使用してもよいし2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0056】
その他の単量体の単量体混合物に対する含有量としては、0〜10質量%であることが好ましく、0〜5質量%であることがより好ましい。
【0057】
なお、本実施形態においては、単量体混合物が実質的に水酸基含有不飽和単量体を含まないことが好ましい。したがって、単量体混合物は、実質的に水酸基含有不飽和単量体を含まないことが好ましい。ここで、「実質的に水酸基含有不飽和単量体を含まない」とは、不純物程度に水酸基含有不飽和単量体が含まれることは許容するものであり、具体的には、「実質的に水酸基含有不飽和単量体を含まない」とは、モノマー混合物質量中、0.01質量%以下、好ましくは0.005質量%以下含むことを指す(下限は0質量%)。
【0058】
アクリル系共重合体の製造方法は、特に制限されず、重合開始剤を使用する溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、逆相懸濁重合法、薄膜重合法、噴霧重合法など従来公知の方法を用いることができる。また、重合開始剤により重合を開始させる方法の他に、放射線、電子線、紫外線等を照射して重合を開始させる方法を採用することもできる。中でも重合開始剤を使用する溶液重合法が、分子量の調節が容易であり、また不純物も少なくできるために好ましい。例えば、溶剤として酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトンなどを用い、単量体の合計量100質量部に対して、重合開始剤を好ましくは0.01〜0.50質量部を添加し、窒素雰囲気下で、例えば反応温度60〜90℃で、3〜10時間反応させることで得られる。
【0059】
重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物;tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−tert−ブチルパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド等の有機過酸化物;過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの無機過酸化物が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
【0060】
また、アクリル系共重合体分子量を適切に制御する目的で、モノマー溶液中に連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤としては、例えば、n−ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、β−メルカプトプロピオン酸、β−メルカプトプロピオン酸オクチル、β−メルカプトプロピオン酸メトキシブチル、トリメチロールプロパントリス(β−チオプロピオネート)、チオグリコール酸ブチル、プロパンチオール類、ブタンチオール類、チオホスファイト類等のチオール化合物や四塩化炭素などのハロゲン化合物などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
【0061】
アクリル系共重合体の分子量は、特に制限されるものではないが、重量平均分子量(Mw)が50万以上であることが好ましい。アクリル系共重合体の重量平均分子量が50万以上であることで、耐エタノール混合ガソリン性が一層向上する。アクリル系共重合体の重量平均分子量は、大きければ大きいほど好ましいが、製造上、通常200万以下となる。アクリル系共重合体の重量平均分子量は、50万〜100万であることがより好ましく、55万〜85万であることがさらに好ましい。本明細書において重量平均分子量(Mw)はゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法により標準ポリスチレン換算分子量として測定されたものを用いる。具体的には下記実施例に記載の方法により測定された値を採用する。
【0062】
アクリル系共重合体のMw/Mnは、5〜20であることが好ましい。
【0063】
(架橋剤)
粘着剤組成物は、硬化性の観点から、架橋剤を含むことが好ましい。架橋剤としては、公知の架橋剤が使用できる。例えば、以下に制限されないが、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤などが挙げられる。エタノール混合ガソリンに対する耐性が高いことから、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤を用いることが好ましく、高い粘着性能が可能となるため、エポキシ系架橋剤を用いることがより好ましい。
【0064】
イソシアネート系架橋剤としては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプエート、リジンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート;ならびにジイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、ジイソシアネート化合物のビウレット体やイソシアヌレート体などのイソシアネート誘導体が挙げられる。中でも、イソシアネート系架橋剤としては、芳香族ジイソシアネートおよびその誘導体であることが好ましい。
【0065】
また、エポキシ系架橋剤としてはポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、アルコール型エポキシ樹脂等が挙げられる。具体的には、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(商品名:TETRAD−X、三菱ガス化学社製)や1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロへキサン(商品名:TETRAD−C、三菱ガス化学社製)などがあげられる。
【0066】
金属キレート系架橋剤としては、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、鉄、亜鉛、コバルト、マンガン、ジルコニウム等の金属のアセチルアセトネート錯体等が挙げられる。
【0067】
架橋剤は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
【0068】
架橋剤の添加量は、ゾル分が25万以上となるように適宜設定されるが、エポキシ系架橋剤の場合、アクリル系共重合体100質量部に対して、0.05質量部以下であることが好ましく、0.01質量部を超え0.05質量部以下であることがより好ましく、0.013質量部以上0.05質量部以下であることが特に好ましい。
【0069】
粘着剤組成物は、従来公知のその他の添加剤をさらに含みうる。かような添加剤としては、例えば、粘着付与剤、充填剤、顔料、紫外線吸収剤などが挙げられる。粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂、ポリテルペン系樹脂などの天然樹脂、C5系、C9系、ジシクロペンタジエン系などの石油樹脂、クマロンインデン樹脂、キシレン樹脂などの合成樹脂などが挙げられる。充填剤としては、例えば、亜鉛華、シリカ、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
【0070】
<基材>
基材は塩化ビニル系樹脂を含む。かような基材であることで、延伸性が高く、車両など曲面の多い被着体への貼付性が良好となり、種々の添加剤を添加しやすくなる。本実施形態によれば、基材がエタノール混合ガソリンに接触した際に膨潤しやすい塩化ビニルフィルムであっても、エタノール混合ガソリンが粘着シートに付着した場合に発生する浮きが抑制される。
【0071】
塩化ビニル系樹脂には、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルモノマーおよび塩化ビニルモノマーと共重合可能な他のモノマーとの共重合体(以下、塩化ビニル共重合体とも称する)が含まれる。
【0072】
塩化ビニルモノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、酢酸ビニルのようなビニルエステル類、エチレンビニルエーテルのようなビニルエーテル類、エチレン、プロピレン、1−ブテン等のα−オレフィン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、塩化ビニリデン等が挙げられる。
【0073】
これらのポリ塩化ビニルまたは塩化ビニル共重合体は塊状重合法、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法などの公知の製造法によって製造することができる。
【0074】
塩化ビニル系樹脂は通常可塑剤と併用される。
【0075】
可塑剤は、塩化ビニル系樹脂シートに柔軟性を付与する目的で添加され、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル等のフタル酸系可塑剤、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル等のアジピン酸系可塑剤、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、リン酸トリキシリル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸オクチルジフェニル、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル、エポキシ化大豆油等が挙げられる。なかでも、優れた印刷適性、粘着物性が得られる点から、可塑剤はフタル酸系可塑剤および/またはアジピン酸系可塑剤であることが好ましく、フタル酸系可塑剤であることがより好ましく、フタル酸ジオクチルであることがさらに好ましい。これらの可塑剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0076】
可塑剤は、塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、例えば、10〜60質量部の割合で用いることが適しており、10〜30質量部が好ましい。
【0077】
プラスチックフィルムは、無延伸フィルム及び延伸(一軸延伸又は二軸延伸)フィルムのいずれをも用いることができる。また、基材の粘着剤層が設けられる面には、下塗り剤の塗布、コロナ放電処理などの表面処理が施されていてもよい。
【0078】
また、基材は、必要に応じて、安定剤、滑剤、充填剤、着色剤、加工助剤、軟化剤、金属粉、防曇剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難撚剤等を適宜に含有していてもよい。安定剤としては、例えば、Ba−Zn系、Cd−Ba系、Sn系等のものが用いられ、或いはこれらがエポキシ化大豆油、エポキシ樹脂等と併用されていてもよい。また、軟化剤としては、例えば、エチレン/酢酸ビニル共重合体やエチレン/酢酸ビニル/一酸化炭素共重合体等が用いられていてもよい。
【0079】
基材の厚みは、通常10〜200μm、好ましくは30〜150μmである。
【0080】
基材の製膜方法としては、カレンダー法、キャスティング法、T−ダイ法、インフレーション法などが挙げられる。特に、生産性が高いため、基材はカレンダー成形で製膜されることが好ましい。カレンダー成形で製膜すると、製造過程で薄く引き伸ばされるため、エタノール混合ガソリンに対する基材の収縮が著しいものとなる。本実施形態の粘着剤層を用いることで、カレンダー成形で製膜した場合であっても、エタノール混合ガソリン浸漬後の応力緩和性が高いために、耐エタノール混合ガソリン性の高いものとなる。
【0081】
<剥離ライナー>
剥離ライナーは、粘着剤層を保護し、粘着性の低下を防止する機能を有する部材である。そして、剥離ライナーは、被着体に貼付する際に粘着シートから剥離される。このため、本発明における粘着シートには、剥離ライナーを剥離した後の、剥離ライナーを有していない粘着シートも包含される。
【0082】
剥離ライナーとしては、特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルムなどのプラスチックフィルム;上質紙、グラシン紙、クラフト紙、クレーコート紙などの紙が挙げられる。
【0083】
剥離ライナーの厚みは、通常10〜400μm程度である。また、剥離ライナーの表面には、粘着剤層の剥離性を向上させるためのシリコーンなどから構成される剥離剤からなる層が設けられてもよい。かような層が設けられる場合の当該層の厚みは、通常0.01〜5μm程度である。
【0084】
<印刷層>
基材上には加飾等を目的として印刷層を有していてもよい。
【0085】
ここでいう印刷層には、文字、模様、数字、シリアル番号などが印刷されたものを指す。
【0086】
印刷層の形成方法は特に限定はなく、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷等の印刷方法や、電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式等、各種のプリンターを使用して画像を描写することもできる。いずれの場合も、インキの密着性を高める目的で、基材の印刷層を設ける面を、予めコロナ放電処理やアンカー剤をコート処理するか、あるいは該面にインキ受理層を設けることが好ましい。
【0087】
<粘着シート>
本実施形態の粘着シートは、エタノール混合ガソリンに対する耐性が高いことから、二輪車などの車両の樹脂パーツに用いられることが好ましい。車両の樹脂パーツの粘着シート貼付面は、低極性樹脂表面であることが多い。このため、本発明の好適な実施形態は、低極性表面に添付される、粘着シートである。
【0088】
低極性表面とは、25℃における水に対する接触角が60°から120°である表面を意味する。低極性表面を有する被着体材料としては、ポリテトラフルオロエチレン(108〜113°)、ポリプロピレン(95〜98°)、ポリエチレン(92〜96°)、ポリトリフルオロエチレン(92°)、ポリトリフルオロクロロエチレン(90°)、ポリスチレン(83〜87°)、ポリ塩化ビニル(83〜87°)、ポリ塩化ビニリデン(80°)、ポリエチレンテレフタレート(71〜81°)、ポリメチルメタクリレート(67〜74°)、ナイロン(ポリアミド)(63〜70°)、ポリカーボネート等の樹脂材料からなる被着体が挙げられる(カッコ内は25℃における水に対する接触角を示す。参照:(株)シーエムシー出版、星埜由典著、「色材用ポリマー応用技術、色材用ポリマーの設計と応用(2002)」)。本実施形態の粘着剤層の粘着性能が高いことから、低極性表面は、ポリプロピレン表面、ポリエチレン表面であることが好ましい。
【0089】
粘着シートの粘着力は、15.0N/mm以上であることが好ましく、17.0N/mm以上であることがより好ましく、17.5N/mm以上であることがさらに好ましい。粘着シートの粘着力の上限は特に限定されるものではないが、通常30N/mm以下である。粘着シートの粘着力は、後述の実施例に記載の方法により測定された値を採用する。
【0090】
<被着体>
本実施形態の粘着シートは、エタノール混合ガソリンに対する耐性が高いことから、被着体としては、エタノール混合ガソリンを用いる用途、例えば、燃料としてエタノール混合ガソリンを用いる移動体の樹脂部、ガソリンタンク、エタノール混合ガソリンを供給するためのノズルの樹脂部などに用いることができる。
【0091】
中でも、本実施形態の粘着シートは、燃料としてエタノール混合ガソリンを用いる移動体の低極性表面に添付されることが好ましい。
【0092】
移動体としては、特に限定されるものではないが、例えば、自動車、航空機、船舶等の移動体が挙げられる。自動車としては、四輪自動車(乗用車、トラック、バス等)、二輪バイク、ブルドーザ、ショベルカー、トラッククレーン、フォークリフトなどが挙げられる。
【0093】
<粘着シートの製造方法>
本発明の第二実施形態は、カレンダー成形で塩化ビニル系樹脂を含む基材を得、該基材上にアクリル系共重合体および架橋剤を含む粘着剤組成物から形成される粘着剤層を形成することを有する粘着シートの製造方法であって、アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートと、カルボキシ基含有不飽和単量体と、を含む単量体混合物を共重合して得られ、カルボキシ基含有不飽和単量体の含有量は、単量体混合物に対して5質量%を超え20質量%以下であり、粘着剤層をガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に20分浸漬した際のゾル分が25万以上である、粘着シートの製造方法である。
【0094】
カレンダー成形とは加熱したロールの間で樹脂を練りながら溶融させ、いくつものロールの間を通して所定の厚さに伸ばす成形方法である。
【0095】
カレンダー成形装置としては、例えば、2本直列カレンダー、3本直列カレンダー、4本直列カレンダー、S型カレンダー、逆L型カレンダー、Z型カレンダー、斜Z型カレンダー等、従来ポリ塩化ビニル等のカレンダー成形に使用されている公知の装置を特に制限なく用いることができる。
【0096】
成形条件としては、特に限定されるものではないが、成形温度が200〜350℃であることが好ましい。
【0097】
粘着剤層の形成方法は特に限定されないが、例えば、粘着剤を剥離ライナー上に塗布した後、基材と貼り合わせる方法が採られる。塗布方法は特に限定されず、例えばロールコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ブレードコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアコーターなどの公知の塗布装置を用いて塗布することができる。粘着剤の塗布厚としては、通常10〜100μm、好ましくは20〜60μmである。粘着剤を剥離ライナー上に塗布後、乾燥処理を行うことによって、粘着剤層が形成される。この際の乾燥条件としては特に限定されず、通常60〜150℃にて10〜60秒の条件で行われる。
【0098】
<粘着シートの耐溶媒性向上方法>
本発明の第三実施形態は、塩化ビニル系樹脂を含む基材と、アクリル系共重合体および架橋剤を含む粘着剤組成物から形成される粘着剤層と、を含む、粘着シートの耐溶媒性向上方法であって、溶媒が、ガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)であり、アクリル系共重合体は、アルキル(メタ)アクリレートと、カルボキシ基含有不飽和単量体と、を含む単量体混合物を共重合して得られ、カルボキシ基含有不飽和単量体の含有量は、単量体混合物に対して5質量%を超え20質量%以下であり、粘着剤層をガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に20分浸漬した際のゾル分が25万以上である、方法である。
【0099】
第一実施形態の構成を有する粘着シートは、ガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)に接触した場合であっても、被着体からの浮きや剥がれが生じにくい。ゆえに該粘着シートを用いることで、溶媒が、ガソリンおよびエタノールの混合溶媒(ガソリン:エタノール=90:10、体積比)である場合の耐溶媒性を向上させることができる。
【実施例】
【0100】
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。また、特記しない限り、各操作は、室温(25℃)で行われる。
【0101】
(実施例1)
1.アクリル系共重合体1の製造
還流器および攪拌機を備えたフラスコに、ブチルアクリレート90質量部、アクリル酸9質量部、メタクリル酸1質量部、過酸化物系開始剤およびトルエン(溶剤)を混合し、窒素置換を行いながら加温し、重合を行って、アクリル系共重合体1を得た(重量平均分子量Mw=650,000、Mw/Mn=10.75)。
【0102】
2.粘着剤層の形成
上記アクリル系共重合体1 100質量部(固形分)およびエポキシ系架橋剤(商品名:TETRAD−C、三菱ガス化学社製)0.027質量部(固形分)を混合して粘着剤組成物を得た。
【0103】
得られた粘着剤組成物を剥離ライナー(厚み:170μm)にナイフコーターを用いて塗工し、90℃で1分乾燥して、剥離ライナー上に膜厚20μmの粘着剤層を形成した。
【0104】
3.基材の製造
塩化ビニル樹脂100質量部に対して、ポリエステル系可塑剤を28質量部、Ba−Zn系安定剤を1.7質量部の割合で混合し、熱ロールで混練してカレンダー成形を行った後、厚さ50μmのPVCフィルム(基材)を得た。
【0105】
4.粘着シートの製造
2.で得られた剥離ライナー上の粘着剤層面を3.で得られたPVCフィルム上に貼付して粘着シートを作製した。
【0106】
(実施例2)
1.アクリル系共重合体2の製造
還流器および攪拌機を備えたフラスコに、ブチルアクリレート90質量部、アクリル酸9質量部、メタクリル酸1質量部、過酸化物系開始剤およびトルエン(溶剤)を混合し、窒素置換を行いながら加温し、重合を行って、アクリル系共重合体2を得た(重量平均分子量Mw=830,000、Mw/Mn=13.6)。
【0107】
2.粘着剤層の形成
上記アクリル系共重合体2固形分100質量部およびエポキシ系架橋剤(商品名:TETRAD−C、三菱ガス化学社製)0.014質量部(固形分)を混合して粘着剤組成物を得た。
【0108】
上記粘着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
【0109】
(実施例3)
実施例2において、エポキシ系架橋剤の添加量を0.014質量部(固形分)から0.027質量部(固形分)に変更したこと以外は、実施例2と同様にして粘着シートを得た。
【0110】
(実施例4)
1.アクリル系共重合体3の製造
還流器および攪拌機を備えたフラスコに、n−ブチルアクリレート89質量部、アクリル酸9質量部、メタクリル酸2質量部、過酸化物系開始剤およびトルエン(溶剤)を混合し、窒素置換を行いながら加温し、重合を行って、アクリル系共重合体3を得た(重量平均分子量Mw=560,000、Mw/Mn=10.07)。
【0111】
上記アクリル系共重合体3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0112】
(実施例5)
1.アクリル系共重合体4の製造
還流器および攪拌機を備えたフラスコに、ブチルアクリレート90質量部、アクリル酸10質量部、過酸化物系開始剤およびトルエン(溶剤)を混合し、窒素置換を行いながら加温し、重合を行って、アクリル系共重合体4を得た(重量平均分子量Mw=800,000、Mw/Mn=12.5)。
【0113】
上記アクリル系共重合体4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0114】
(実施例6)
エポキシ系架橋剤(商品名:TETRAD−C、三菱ガス化学社製)0.027質量部(固形分)からイソシアネート系架橋剤(商品名:コロネートL、東ソー社製)2.2質量部(固形分)に変更したこと以外は、実施例5と同様にして粘着シートを得た。
【0115】
(実施例7)
実施例1において、エポキシ系架橋剤の添加量を0.027質量部(固形分)から0.013質量部(固形分)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0116】
(比較例1)
1.アクリル系共重合体5の製造
還流器および攪拌機を備えたフラスコに、ブチルアクリレート90質量部、アクリル酸9質量部、メタクリル酸1質量部、過酸化物系開始剤およびトルエン(溶剤)を混合し、窒素置換を行いながら加温し、重合を行って、アクリル系共重合体5を得た(重量平均分子量Mw=340,000、Mw/Mn=7.48)。
【0117】
2.粘着剤層の形成
上記アクリル系共重合体5 100質量部(固形分)およびエポキシ系架橋剤(商品名:TETRAD−C、三菱ガス化学社製)0.027質量部(固形分)を混合して粘着剤組成物を得た。
【0118】
上記粘着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
【0119】
(比較例2)
実施例1において、エポキシ系架橋剤の添加量を0.027質量部(固形分)から0.054質量部(固形分)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0120】
(比較例3)
実施例1において、エポキシ系架橋剤の添加量を0.027質量部(固形分)から0.081質量部(固形分)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0121】
(比較例4)
実施例2において、エポキシ系架橋剤の添加量を0.014質量部(固形分)から0.054質量部(固形分)に変更したこと以外は、実施例2と同様にして粘着シートを得た。
【0122】
(比較例5)
実施例2において、エポキシ系架橋剤の添加量を0.027質量部(固形分)から0.081質量部(固形分)に変更したこと以外は、実施例2と同様にして粘着シートを得た。
【0123】
(比較例6)
実施例5において、エポキシ系架橋剤の添加量を0.027質量部(固形分)から0.081質量部(固形分)に変更したこと以外は、実施例5と同様にして粘着シートを得た。
【0124】
(比較例7)
1.アクリル系共重合体6の製造
還流器および攪拌機を備えたフラスコに、ブチルアクリレート95質量部、アクリル酸4質量部、メタクリル酸1質量部、過酸化物系開始剤およびトルエン(溶剤)を混合し、窒素置換を行いながら加温し、重合を行って、アクリル系共重合体6を得た(重量平均分子量Mw=860,000、Mw/Mn=15.02)。
【0125】
上記アクリル系共重合体6を用いたこと以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0126】
(比較例8)
比較例7において、エポキシ系架橋剤の添加量を0.027質量部(固形分)から0.054質量部(固形分)に変更したこと以外は、比較例7と同様にして粘着シートを得た。
【0127】
<評価方法>
1.ゲル分率の測定
得られた粘着シートを、23℃、50%RHの条件下で7日間養生した。その後、当該粘着シートを80mm×80mmのサイズにサンプリングして、その粘着剤層をポリエステル製メッシュ(メッシュサイズ200)に包み、粘着剤のみの質量を精密天秤にて秤量した。このときの質量をM1とする。
【0128】
次に、上記ポリエステル製メッシュに包まれた粘着剤を、室温下(23℃)でガソリン:エタノール=90:10(体積比)のエタノール混合ガソリンに20分間浸漬させた。ここで、ガソリンは疑似ガソリンであるFuelC(ASTM D471、トルエン:イソオクタン=1:1(体積比)のトルエンおよびイソオクタンの混合物)を用いた。
【0129】
その後粘着剤を取り出し、温度23℃、相対湿度50%RHの環境下で、24時間風乾させ、さらに80℃のオーブン中にて3時間乾燥させた。乾燥後の粘着剤のみの質量を、精密天秤にて秤量した。このときの質量をM2とする。ゲル分率(%)は、(M2/M1)×100で表される。
【0130】
同様にして、ガソリン(FuelC)、酢酸エチルに浸漬して、ゲル分率(%)を測定した。結果を表1に示す。
【0131】
2.ゾル分の測定
1.のゲル分率の測定で使用した粘着剤浸漬後のエタノール混合ガソリンをエバポレーターで濃縮することにより、ゾル分を得た。次いで、ゾル分をテトラヒドロフランで1質量%溶液になるように希釈した後、GPC測定により重量平均分子量(Mw)を測定した。結果を表1に示す。なお、GPC測定の測定条件は以下のとおりである。
<測定条件>
・GPC測定装置:東ソー社製,HLC−8220 GPC
・GPCカラム(以下の順に通過):東ソー社製
TSK guard column HXL−H
TSK gel GMHXL(×2)
TSK gel G2000HXL
・測定溶媒:テトラヒドロフラン
・測定温度:40℃。
【0132】
3.耐E10性
各粘着シートを25mm幅、50mm長のサンプルとし、剥離ライナーを剥がした後、露出した粘着剤層をポリプロピレンシート(コウベポリシート PP−N−BN:厚さ3mm、日立化成社製)に貼付し、23℃、50%RHの条件下で24時間放置した後、ガソリン:エタノール=90:10(体積比)のエタノール混合ガソリンに20分間浸漬後、下記基準に従い評価した。
【0133】
○:変化なし、
△:浸漬終了直後、塩ビフィルムにしわが発生するも、1時間放置後、元の状態に戻る、
×:塩ビフィルムに、しわ、膨れ、収縮等の変形が生じた。1時間放置後も元に戻らない。
【0134】
結果を下記表1に示す。
【0135】
4.粘着性
各粘着シートを25mm幅、300mm長のサンプルとし、剥離ライナーを剥がした後、露出した粘着剤層をポリプロピレンシート(コウベポリシート PP−N−BN:厚さ3mm、日立化成社製)に貼付し、23℃、50%RHの条件下で24時間放置した。引っ張り試験機(エー・アンド・デイ社製)を用い、剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で粘着力(N/25mm)を測定した。結果を下記表1に示す。
【0136】
【表1】
【0137】
上記実施例の結果より、ゾル分が25万以上である実施例1〜7の粘着シートは、エタノール混合ガソリンに浸漬しても、浮きや剥がれが生じなかった。
【0138】
なお、参考までに、ガソリンに1時間浸漬させた場合のゾル分の重量平均分子量は、実施例1〜7および比較例1〜6ともに3万であり、比較例7は22万、比較例8は12万であった。
【符号の説明】
【0139】
10 粘着シート、
11 剥離ライナー、
12 粘着剤層、
13 基材、
14 印刷層。
図1