(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るコンテナ荷役車両の側面図
【
図2】本発明の第1実施形態に係るコンテナ荷役車両の平面図
【
図3】本発明の第1実施形態に係るコンテナ荷役車両の背面図
【
図4】
図1のコンテナ荷役車両に備えられた特装ユニットの斜視図
【
図5】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたアダプタ(不使用時)の背面図
【
図6】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたアダプタ(使用時)の背面図
【
図7】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたアダプタを標準コンテナに装着した様子を表す斜視図
【
図9】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたコンテナ案内装置の標準コンテナ積載時の姿勢の側面図
【
図10】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたコンテナ案内装置の標準コンテナ積載時の姿勢の背面図
【
図11】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたコンテナ案内装置の標準コンテナ積載時の姿勢の平面図
【
図12】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたコンテナ案内装置の標準コンテナ積載前の姿勢の側面図
【
図13】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたコンテナ案内装置の標準コンテナ積載前の姿勢の背面図
【
図14】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたコンテナ案内装置の標準コンテナ引き上げ時の姿勢の側面図
【
図15】
図1のコンテナ荷役車両に備えられたコンテナ案内装置の標準コンテナ引き上げ時の姿勢の背面図
【
図16】
図1のコンテナ荷役車両に備えられた倒伏姿勢の固縛装置を周辺要素と共に表した側面図
【
図17】
図1のコンテナ荷役車両に備えられた倒伏姿勢の固縛装置を周辺要素と共に左斜め前から見た斜視図
【
図18】
図1のコンテナ荷役車両に備えられた起立姿勢の固縛装置を周辺要素と共に左斜め前から見た斜視図
【
図19】
図1のコンテナ荷役車両に備えられた起立姿勢の固縛装置を周辺要素と共に表した背面図
【
図20】
図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
【
図21】
図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
【
図22】
図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
【
図23】
図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
【
図24】
図1のコンテナ荷役車両による標準コンテナの積み込み作業の様子を表す図
【
図25】本発明の第2実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置を模式的に表した側面図
【
図26】本発明の第2実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置を模式的に表した平面図
【
図27】本発明の第3実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置の第1係合部材が倒伏姿勢時の様子を模式的に表した側面図
【
図28】本発明の第3実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置の第1係合部材が倒伏姿勢時の様子を模式的に表した平面図
【
図29】本発明の第3実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置の第1係合部材が倒伏姿勢時の様子を模式的に表した斜視図
【
図30】本発明の第3実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置の第1係合部材が起立姿勢時の様子を模式的に表した側面図
【
図31】本発明の第3実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置の第1係合部材が起立姿勢時の様子を模式的に表した平面図
【
図32】本発明の第3実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置の第1係合部材が起立姿勢時の様子を模式的に表した斜視図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0011】
<第1実施形態>
−コンテナ荷役車両−
図1は本発明の第1実施形態に係るコンテナ荷役車両の側面図、
図2は平面図、
図3は背面図である。これらの図に示したコンテナ荷役車両(以下、コンテナ荷役車両を単に荷役車両と記載する)は、車両1と、特装ユニット10を備えている。本願明細書では、
図2の図示状態における左側、右側、下側、上側をコンテナ荷役車両の前、後、左、右とする。また、車両の車台3に対してコンテナを積み込んだり下したりする作業を「荷役作業」と記載する。車両1は自走車両であり、前部に運転室2を備え、この運転室2の後側に車台3を備えている。
【0012】
図4は特装ユニット10の斜視図である。同図では構成の視認性のため、他の図面と異なりダンプフレームA2(後述)が立ち上がったダンプ姿勢の特装ユニット10を図示している。特装ユニット10は荷役作業をするために車台3の上部に取り付けた特装ユニットであり、
図1−
図4に示したように荷役装置A、コンテナ案内装置B、固縛装置C、ジャッキD、アダプタE等を備えている。ジャッキDは荷役作業時に車台3の後部の沈み込みを抑制するための装置である。荷役装置A、アダプタE、コンテナ案内装置B、固縛装置Cの構成について次に説明する。
【0013】
−荷役装置−
荷役装置Aはコンテナを車台3上に引き上げたり車台3から下したりする装置であり、ベースフレームA1、ダンプフレームA2(
図2等)、荷役アームA3、駆動部A4、ガイドローラA5を備えている。
【0014】
ベースフレームA1は水平な矩形状に構成されて前後に延びる荷役装置Aの基礎構造体であり、車台3の上部に重ねて固定してある。ダンプフレームA2は積載したコンテナの内容物をダンプ排出するために車台3上でコンテナをチルトアップさせるためのフレームであり、左右方向(車幅方向)に延びる軸A6を介してベースフレームA1の後端部に回動自在に連結されている。ダンプフレームA2はベースフレームA1よりも前後方向の長さが短く、ベースフレームA1の後部に配置されている。
【0015】
荷役アームA3は文字通り荷役作業用のアームであり、基部アームA7及びフックアームA8を備えている。基部アームA7は直線的に前後に延びる筒状のアームであり、左右に延びる軸A9を介してダンプフレームA2の前部(先端部)に回動自在に連結され、車台3上で前後に回動する。フックアームA8は後部が前後に延び前部が立ち上がったL字型のアームであり、後部が基部アームA7にスライド自在に挿入されている。フックアームA8の先端(上端)には、標準コンテナX(
図7等)に掛けるフックFが設けられている。特に図示していないがフックアームA8の起立部分の上部は下部に対して油圧シリンダ(不図示)により前後に回動自在に形成され、この回動軌跡上でフックFの高さや前後位置等が変えられるように構成される場合がある。本実施形態では基部アームA7に対してフックアームA8がスライドする構成を例示しているが、基部アームA7に対してフックアームA8がスライドする代わりに回動する構成とする場合もある。また、荷役アームA3は基部アームA7とフックアームA8に分割せずに一体のL字型のアームとして構成される場合もある。
【0016】
なお、標準コンテナXはISO規格等の標準規格に沿って製作されたコンテナであり、例えば海上コンテナである。標準コンテナXは荷役車両による荷役作業を想定して製作されておらず、通常はクレーンやフォークリフト等の別体の荷役機械で船やトレーラ、鉄道等の輸送手段に積載される。直方体状に形成された標準コンテナXには、各面に凹部を備えた隅金具が8つの角部にそれぞれ設けられている。後の説明の便宜上、これら隅金具の各凹部のうち、標準コンテナXの上面の四隅の上向きの凹部を凹部X1(
図7)、左右の側面の四隅の左右方向の外側を向いた凹部を凹部X2(
図7)とする。
【0017】
駆動部A4は荷役アームA3を駆動するものであり、基部アームA7を回動させる左右一対の油圧シリンダA10の他、図示していないがフックアームA8を基部アームA7に対してスライドさせる油圧シリンダやこれらシリンダを駆動する油圧装置を備えている。左右の油圧シリンダA10の基端はベースフレームA1に、先端は基部アームA7の後部にそれぞれ回動自在に連結されている。フックアームA8をスライドさせる油圧シリンダは基部アームA7の内部に収容されており、基端が基部アームA7に、先端がフックアームA8に連結されている。
【0018】
上記のガイドローラA5は専用コンテナ(不図示)をガイドするためのローラであり、ダンプフレームA2を支持する軸A6の左右両端に設けられている。「専用コンテナ」とは、荷役車両による荷役作業を想定して製作されたコンテナであり、アダプタEを用いずに荷役作業ができるように構成されている。ガイドローラA5はコンテナ案内装置Bによる標準コンテナXの案内面(積載された標準コンテナXの下面)よりも低位置に配置されており、荷役作業時を含めて標準コンテナXに干渉しないようになっている。なお、専用コンテナの詳細については、特許第3853051号公報等で参照できる。
【0019】
なお、本実施形態に係る荷役車両においては、荷役作業時にはダンプフレームA2は水平姿勢のまま荷役アームA3のみが前後に回動し、ダンプ作業時には荷役アームA3と一体となってダンプフレームA2が回動する。この動作を可能とするために、ダンプフレームA2に対して荷役アームA3をロックしたりロックを解除したりするダンプロック装置(不図示)が設けられている。ダンプロック装置は、ロックピンやこれに係脱可能なロック用フック等からなる。ロックピンはダンプフレームA2の先端部に設けられており、ロック用フックは荷役アームA3の基部アームA7の両側面に回動自在に設けられている。ロックピンに対するロック用フックの係脱は基部アームA7に対するフックアームA8のスライド動作が利用される。例えばロック用フックはロックピンに係止される方向にバネ等の力を受けており、フックアームA8が後端付近までスライドするとフックアームA8に作動ロッドが押されてロック用フックがロックピンから外れる構成が例示できる。この場合、フックアームA8が後端付近まで後退すると荷役アームA3とダンプフレームA2とのロックが解除され、油圧シリンダA10の伸縮によってダンプフレームA2に対して荷役アームA3が前後に回動する。反対にフックアームA8が前進すると荷役アームA3とダンプフレームA2とがロックされ、この状態で油圧シリンダA10が伸縮すると、荷役アームA3と共にダンプフレームA2がチルトアップ及びチルトダウンする。このようなダンプロック装置の構成については特許第5284541号公報等に記載されている。
【0020】
−アダプタ−
図5は不使用時のアダプタEの背面図、
図6は使用時のアダプタEの背面図、
図7は標準コンテナXにアダプタEを装着した様子を表す斜視図、
図8は
図7のVIII部の拡大図である。
図6は
図7に示した状態のアダプタEを抜き出し、標準コンテナXの表示を省略した図に等しい。これらの図に示したアダプタEは、標準コンテナXを車台3に積載するために標準コンテナXに装着する一種のアタッチメントである。このアダプタEは、本体フレームE1、バーE2、左右の伸縮機構E3、第1上部連結部材E4、第2上部連結部材E5、左右の下部連結部材E6等を備えている。このアダプタEは、不使用時にはベースフレームA1の前部に設けた支持ポストA11(
図1等)に固定されている。
【0021】
本体フレームE1は、フレームE11−E13でπ字型に構成されている。フレームE12は左右一対設けられており、上部が互いに一定距離を空けてフレームE11の下面に溶接等で連結されている。フレームE13も左右一対設けられており、それぞれ対応するフレームE12と伸縮機構E3とを連結している。バーE2は荷役装置AのフックFを掛けるために本体フレームE1に取り付けたもので、両端が本体フレームE1の左右のフレームE12の上部に溶接等で連結されている。
【0022】
左右の伸縮機構E3は、中空部材E31、ロッドE32、ストッパE33をそれぞれ備えている。中空部材E31は上下に延びる姿勢で本体フレームE1に支持されている。ロッドE32は中空部材E31に昇降自在に挿入されている。ストッパE33は第1上部連結部材E4及び第2上部連結部材E5の昇降範囲の下限を規制するためのものであり、ロッドE32の外周面(本実施形態では前面及び背面)に突出して設けられている。ロッドE32に対するストッパE33の位置は、左右の伸縮機構E3で高さ方向に異なっている。
【0023】
第1上部連結部材E4及び第2上部連結部材E5は標準コンテナXの上部に連結するものであり、下向きの凸部E41,E51を後部に備えている。本実施形態ではロッドE32の先端(上端)に第1上部連結部材E4及び第2上部連結部材E5が設けられており、標準コンテナXの前側の凹部X1に凸部E41,E51が嵌まる構成である。
【0024】
下部連結部材E6は標準コンテナXの下部に連結するものであり、左右の中空部材E31の下部にそれぞれ設けられている。左右の下部連結部材E6はそれぞれ、
図8に示したようにプレートE61及びピンE62を備えている。プレートE61は軸E63を介して中空部材E31に回転自在に取り付けられている。軸E63は中空部材E31に取り付けられた軸受E66(
図5等)に支持されており、この軸受E66に対して回転自在であると共に軸方向にスライド可能である。プレートE61にはピン穴E64,E65が設けられている。中空部材E31の側面にはピンE34が設けられている。ピン穴E64にピンE34を通した状態からプレートE61を車幅方向の外側に引き出し、軸E63を中心に回転させてピン穴E65にピンE34を挿し込む(
図8)。これにより、ピンE62が凹部X2に挿し込まれて下部連結部材E6が標準コンテナXに連結される。
【0025】
−コンテナ案内装置−
図9は標準コンテナ積載時の姿勢のコンテナ案内装置Bの側面図、
図10はその背面図、
図11は平面図である。また
図12は標準コンテナ積載前の姿勢のコンテナ案内装置Bの側面図、
図13はその背面図である。
図14は標準コンテナ引き上げ時の姿勢のコンテナ案内装置Bの側面図、
図15はその背面図である。
【0026】
コンテナ案内装置BはアダプタEを用いた荷役作業の対象となる標準コンテナX(
図7等)を支持しガイドする装置であり、特装ユニット10の後部の左右に設けられている。これら左右のコンテナ案内装置Bはそれぞれ、ベースB10、ベッドB20、ガイド部材B30を備えている。なお、
図9−
図15には左右のコンテナ案内装置Bのうち左側のものを代表して示している。右側のコンテナ案内装置Bは、左側のコンテナ案内装置Bと左右対称の構成であり、その点を除いて左側のコンテナ案内装置Bと同一構成である。
【0027】
ベースB10はコンテナ案内装置Bの基礎構造体であり、フレームA12(
図4等)を介して上記のベースフレームA1の左右両側に位置している。ベースB10は、取付部B11、ブラケットB12、ストッパB13を備えている。取付部B11はフレームA12の上部の車幅方向の外側の端部に固定されている。ブラケットB12はベッドB20を回転自在に支持する部材、ストッパB13はベッドB20の回転範囲を制限する部材である。ストッパB13の上面には、側面視で円弧状の凹部B14(
図12等)が設けられている。
【0028】
ベッドB20は標準コンテナXを受け案内する部材であり、前部パーツB21と後部パーツB22に分割されている。前部パーツB21は後部が軸Bs1を介してベースB10のブラケットB12に回転自在に支持されており、左右のプレートB23、複数の連結部材B24、ストッパB25を備えている。左右のプレートB23は前後複数個所で連結部材B24により連結されている。ストッパB25は左右のプレートB23に支持されており、バーB25aを備えている。前部パーツB21が軸Bs1を中心に回転すると、ベースB10のストッパB13の凹部B14にストッパB25のバーB25aが上から着座する。
【0029】
後部パーツB22は前部が軸Bs2を介して前部パーツB21に回転自在に支持されており、左右のプレートB26、複数の連結部材B27、固縛機構B28を備えている。左右のプレートB26は前後複数個所で連結部材B27により連結されている。固縛機構B28は、標準コンテナXが車台3に積載された際に標準コンテナXを固縛するものである。また後部パーツB22はピン(不図示)を介して前部パーツB21に固定される(
図9−
図15ではピンの挿入部Bpを図示してある)。またベッドB20には複数のローラBrが設けられている。これらローラBrがコンテナ案内装置Bの荷受面(標準コンテナXを受ける面)を構成する。水平状態の荷受面は、上記のガイドローラA5の上端よりも高く設定してあり、荷役作業時に標準コンテナXにガイドローラA5が干渉しないようになっている。つまり軸Bs1を中心にしてベッドB20が回転する際、側面視でベッドB20の荷受面からガイドローラA5が出ることがないように構成されている。
【0030】
なお、前部パーツB21と後部パーツB22が連結された状態ではベッドB20の全体の重心は軸Bs1よりも後側に位置し、外力が作用していない状態では
図14及び
図15に示したようにベッドB20は後傾して荷受面を後に向ける。また、後部パーツB22の重心は軸Bs2よりも後側に配置してある。ピンを外して前部パーツB21との連結が解かれると、後部パーツB22は軸Bs2を中心にして前部パーツB21に対して回動し、後部を下向きにした姿勢になる。専用コンテナY(
図19)を対象とした荷役作業をする場合には、このようにしてコンテナ案内装置Bは干渉を避けるために折り畳まれる。
【0031】
ガイド部材B30は標準コンテナXの下部の左右を押えガイドする部材であり、ベッドB20の車幅方向の外側に設けられており、ベッドB20の荷受面より上側に突出している。本実施形態ではガイド部材B30として、1つのコンテナ案内装置Bに2つのガイド部材B31,B32が設けられている。荷受面が水平な状態における左右のガイド部材B31の間隔、左右のガイド部材B32の間隔は標準コンテナXの下面の左右の幅に合わせてあり、標準コンテナXの下面の左右の幅と同程度かそれよりも僅かに広い程度である。
【0032】
本実施形態では、荷受面を水平にした姿勢では、ベッドB20は車両中心線と平行(車台3の車輪軸との直交面と平行)に延び、左右のコンテナ案内装置Bのガイド部材B31は平行になる。左右のガイド部材B32も平行になる。そしてベースB10とベッドB20とを連結する軸Bs1の中心線CLが、車台3の車輪軸に対して傾斜している。この中心線CLの傾斜を表すために、
図10等に車台3の車輪軸に平行な線WLを二点鎖線で示した。この例では、軸Bs1の中心線CLは車幅方向の外側に向かって斜め下前方に延びている。
【0033】
−固縛装置−
図16は倒伏姿勢の固縛装置Cを周辺要素と共に表した側面図、
図17はその左斜め前から見た斜視図、
図18は起立姿勢の固縛装置Cを周辺要素と共に左斜め前から見た斜視図、
図19はその背面図である。本実施形態における荷役車両は、種類の異なる第1コンテナ及び第2コンテナを選択的な対象として荷役作業ができるようになっている。この例では、第1コンテナが専用コンテナY(
図19)であり、第2コンテナが標準コンテナXである。固縛装置Cは第1コンテナである専用コンテナYを車台3に積載した際、積載した専用コンテナYを選択的に固縛する装置であり、ダンプフレームA2の先端(前端)付近の左右両側に設けられている。
【0034】
左右の固縛装置Cは左右対称の構成であり、それぞれシャフトC10、第1係合部材C20、クランクC30を備えている。シャフトC10は中心軸を左右に延ばした姿勢でブラケットC11を介してダンプフレームA2に回転自在に支持されている。本実施形態では、左右のブラケットC11は、ダンプフレームA2の先端部の車幅方向の外側の側面にそれぞれ固定されている。これらブラケットC11により支持される左右のシャフトC10は、ダンプフレームA2の上面よりも上側でかつベースフレームA1の上面よりも下側に位置している。本実施形態では、左右のシャフトC10は同軸上に配置されている。なお、ブラケットC11の上面には、当て板C12が設けられている。
【0035】
第1係合部材C20は基部C21と先端部C22とでL字型のフック状に形成された係合部材であり、基部C21がシャフトC10に固定され、ダンプフレームA2に対して起伏自在に構成されている。本実施形態では第1係合部材C20は上記ブラケットC11の上方に位置し、基部C21の下側端面は第1係合部材C20が前後に回転した際に上記ブラケットC11の当て板C12に当たるように形成されている。これにより第1係合部材C20の回動範囲が制限されている。
【0036】
基部C21をシャフトC10から上方向に延ばし、先端部C22を後方に延ばした姿勢(
図18及び
図19の姿勢)の時、第1係合部材C20は専用コンテナYの下部に設けた相手部材Y1(
図19)と係合し得る。以降、この相手部材Y1に係合し得る第1係合部材C20の姿勢を「起立姿勢」と記載する。相手部材Y1は角筒状の部材であり、専用コンテナYの下面における左右の第1係合部材C20に対応して左右に2つ並べて配置されている。荷役作業時に専用コンテナYが荷役アームA3に引かれて前進した際に、左右の相手部材Y1が起立姿勢の左右の第1係合部材C20の先端部C22に被さって係合する。
【0037】
シャフトC10を中心に回転する左右の固縛装置Cの可動部(第1係合部材C20、クランクC30)は、起立姿勢時を含めて重心がシャフトC10よりも後側に位置するように形成されている。そのため外力を受けていない状態では、第1係合部材C20はシャフトC10を中心にして起立姿勢から後方(左から見て時計回り)に回転させようとするモーメントが作用する。第1係合部材C20に作用する外力とは、例えば専用コンテナYがクランクC30に当接し押し倒されることによりシャフトC10を介して伝達される回転力である。このような外力を受けていない場合には、第1係合部材C20は
図16及び
図17に示したように基部C21を後方斜め上に傾斜させ、先端部C22を後方斜め下に傾斜させた姿勢(L字の角部を上に向けた姿勢)になる。以降、この第1係合部材C20の姿勢を「倒伏姿勢」と記載する。倒伏姿勢時は起立姿勢時に比べて固縛装置Cの最高部(本例では第1係合部材C20の最高部)が低くなる。前述したコンテナ案内装置Bの荷受面の高さ(積載された標準コンテナXの下面の高さに実質的に等しい)に対して、起立姿勢の固縛装置Cの最高部の高さは高いが、倒伏姿勢時の固縛装置Cの最高部の高さは低い(
図16)。
【0038】
クランクC30は固縛装置Cの操作部であり、第1係合部材C20と同様にシャフトC10に固定されている。このとき、左右のシャフトC10は対応するブラケットC11から車幅方向の外側に延びており、左右のシャフトC10のそれぞれ車幅方向の外側を向いた先端にクランクC30が固定されている。左右のクランクC30の間隔はベースフレームA1の左右の内法寸法よりも広い。従ってベースフレームA1の上面及び車幅方向の内側の面には切り欠きA1aが設けられており、ダンプフレームA2の傾斜動作時に左右のシャフトC10及びクランクC30が切り欠きA1aを通ってベースフレームA1に干渉しないようになっている。ダンプフレームA2が水平に倒伏した状態の時、中空のベースフレームA1の内部に入り込んだシャフトC10から延びるクランクC30が、切り欠きA1aを介してベースフレームA1の上面から上方に突出する。
図16及び
図17のようにクランクC30が起立した姿勢(本例の場合は鉛直からやや前傾した姿勢)の時、第1係合部材C20は倒伏姿勢となり、この状態からクランクC30を前に倒すと第1係合部材C20が起立姿勢に移行する。左右のクランクC30は前述したガイドローラA5から前方に延ばした直線上に位置している。ガイドローラA5には専用コンテナYの下面に設けた左右の主桁Y2(
図19)が案内されるため、専用コンテナYを引き上げる過程で主桁Y2がクランクC30を前に倒し押える。これにより、専用コンテナYが積載される際に第1係合部材C20が機構的に起立し、相手部材Y1と係合するようになっている。
【0039】
−荷役作業−
・標準コンテナの荷役作業
標準コンテナXを車台3に積み込む場合、荷役車両を標準コンテナXの前方の所定位置に停車させ、まず
図1−
図3の状態において手作業によりアダプタEと支持ポストA11との連結を解く。また、コンテナ案内装置BのベッドB20の前部パーツB21と後部パーツB22をピンで連結し、両者の荷受面を面一にして後に向ける。次にリモコン等の操作装置で所定の操作をしてジャッキDを下すと共にフックアームA8を前進させ、
図20に示したようにアダプタEのバーE2にフックFを掛ける。フックFがバーE2に掛かったら、アダプタEと共にフックアームA8を後退させ、
図21に示したように油圧シリンダA10を延ばして荷役アームA3を後方に回動させる。このようにして車両後方に持ち出したアダプタEを
図22に示したように標準コンテナXの前面に固定する。具体的には、荷役アームA3の回動に伴って車両後方でアダプタEが下降する過程で、まずアダプタEに備わった配置の低い第1上部連結部材E4を標準コンテナXの右肩の凹部X1に掛ける。第1上部連結部材E4が掛かったことを確認したら、更にアダプタEを下降させ、右側の伸縮機構E3を左側の伸縮機構E3と同程度の長さまで伸長させて、今度は高い方の第2上部連結部材E5を標準コンテナXの左肩の凹部X1に掛ける。そして更にアダプタEを下降させて接地させたら、左右の下部連結部材E6を手作業で標準コンテナXに連結する。
【0040】
以上のアダプタEの移動及び装着の作業が完了したら、リモコン等の操作装置で所定の操作をして荷役アームA3を前方に回動させ、
図23に示したように標準コンテナXを車台3上に引き上げる。荷役アームA3の動作に伴って標準コンテナXは後端下部を支点に前側が持ち上がり、更に荷役アームA3が前方に回動することで車両と標準コンテナXが相対的に近付く。その際、標準コンテナXは重量があり下部にローラも付いていないため、車両の方が後退して標準コンテナXの下側に入り込み、標準コンテナXの下面の左右がコンテナ案内装置Bで受けられる。その後更に荷役アームA3が前方に回動することで、標準コンテナXはコンテナ案内装置Bにガイドされながら車台3の上部に引き上げられる。コンテナ案内装置Bは、引き上げられる標準コンテナXの下面をローラBrで案内しつつ、標準コンテナXの角度変化に伴ってベッドB20の荷受面を水平にしていく。荷役アームA3が水平に倒伏したらフックアームA8を前進させ、
図24に示したように標準コンテナXを車台3上の所定位置まで前進させる。このとき、標準コンテナXの下面は倒伏姿勢の固縛装置Cの上方を通過する。最後にコンテナ案内装置Bに備わった固縛機構B28で標準コンテナXをコンテナ案内装置Bに対して固定して、標準コンテナXの積載作業を完了する。
【0041】
標準コンテナXを荷台から下す荷下し作業は、以上のコンテナ積載作業と逆の手順で行うことができる。
【0042】
・専用コンテナの荷役作業
専用コンテナYを車台3に積み込む場合、標準コンテナXの場合と同じように荷役車両を専用コンテナYの前方の所定位置に停車させる。アダプタEと支持ポストA11は連結しておき、またコンテナ案内装置BのベッドB20の前部パーツB21と後部パーツB22の連結は解いておく。次にリモコン等の操作装置で所定の操作をしてジャッキDを下すと共にフックアームA8を後退させた後、油圧シリンダA10を延ばして荷役アームA3を後方に回動させ、専用コンテナYのバー(不図示)にフックFを掛ける。フックFがバーに掛かったら、リモコン等の操作装置で所定の操作をして荷役アームA3を前方に回動させ、専用コンテナYを車台3上に引き上げる。荷役アームA3の動作に伴って専用コンテナYは後端下部を支点に前側が持ち上がる。専用コンテナYの後端下部にはローラ(不図示)が付いているため、荷役アームA3によって専用コンテナYが前方に引き上げられ、専用コンテナYの左右の主桁Y2がガイドローラA5で受けられる。その後更に荷役アームA3が前方に回動することで、専用コンテナYはガイドローラA5にガイドされながら車台3の上部に引き上げられる。荷役アームA3が水平に倒伏したらフックアームA8を前進させ、専用コンテナYを車台3上の所定位置まで前進させる。この過程で専用コンテナYの主桁Y2が固縛装置CのクランクC30を前方に押し倒すことにより第1係合部材C20が倒伏姿勢から起立姿勢に移行する。専用コンテナYの前進動作の完了時には専用コンテナYの相手部材Y1が第1係合部材C20に係合し、これにより専用コンテナYが固縛装置Cにより固縛され、専用コンテナYの積載作業が完了する。
【0043】
専用コンテナYを荷台から下す荷下し作業は、以上のコンテナ積載作業と逆の手順で行うことができる。
【0044】
−効果−
(1)固縛装置Cはコンテナの非積載時や標準コンテナXの積載時には第1係合部材C20が倒伏姿勢の不使用状態となるが、固縛対象である専用コンテナYが積載される際、専用コンテナYにクランクC30が干渉して起立し、専用コンテナYを固縛する。つまりコンテナを積載する際に固縛装置Cが機構的に作動して、対応関係にある専用コンテナYを選択的に固縛することができる。これにより、専用コンテナYと標準コンテナXのどちらを積載するかを指定する操作をする必要がなく、標準コンテナXを積載する際には自然と第1係合部材C20は倒伏姿勢になり、専用コンテナYを積載する際には自然と起立姿勢になる。従って積載するコンテナの種類を指定する操作が不要になるため作業性が向上すると共に、オペレータが誤操作をすることもなく、積載されたコンテナが正常に固縛されないといった状況に陥ることを抑制できる。誤操作を防止するための複雑なインターロック機能を設ける必要もない。固縛装置Cを駆動するアクチュエータも不要となり、エネルギー効率の向上、荷役車両の低廉化の効果にも期待できる。
【0045】
(2)本実施形態の荷役車両には、専用コンテナYと標準コンテナXのいずれかが選択的に積載される。専用コンテナYが積載される際には、上記の通りクランクC30が専用コンテナYと干渉して第1係合部材C20を起立させ、自然と専用コンテナYが固縛装置Cにより固縛される。他方、標準コンテナXには専用コンテナYの相手部材Y1のような固縛装置Cで固縛するための部位が存在しない。そのためコンテナ案内装置Bに固縛機構B28を設け、隅金具の穴に下から固縛機構B28を嵌め込んで標準コンテナXを固縛する構成を採用している。そもそも標準コンテナXの下面はフラットで専用コンテナYの主桁Y2のような部材もなく、しかも左右の幅が荷役車両の車幅一杯であるため、クランクでフックを跳ね上げるという構成自体が標準コンテナXの固縛機構として採用できない。
【0046】
それに対し、本実施形態では専用コンテナYがクランクC30に当接していない場合には、第1係合部材C20が自然に倒伏姿勢になるように構成されている。倒伏時には第1係合部材C20の最高部がコンテナ案内装置Bの荷受面よりも低くなり、標準コンテナXに干渉しないように配慮されている。これにより標準コンテナXと専用コンテナYを選択的に積載する構成でありながら、上記の基本的効果(1)が得られるようになっている。
【0047】
<第2実施形態>
図25は本発明の第2実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置を模式的に表した側面図、
図26はその平面図である。本実施形態は種類の異なる第1コンテナ及び第2コンテナを選択的な対象として荷役作業をする荷役車両である点で第1実施形態と共通するが、第1コンテナ及び第2コンテナの双方が専用コンテナである点で第1実施形態と相違する。この例では、例えば第1コンテナが4tコンテナ(不図示)、第2コンテナが2tコンテナ(不図示)といったように容積の異なる専用コンテナは固縛対象となる。2t,4t等の容積は一例であり2種類の専用コンテナの容積は特に限定されないが、説明の便宜上、本実施形態及び後の第3実施形態においては、第1コンテナとして2tコンテナ、第2コンテナとして4tコンテナを用いる場合を例に挙げて説明する。
本実施形態における固縛装置Gは、4tコンテナを車台3に積載する際には4tコンテナを選択的に固縛すると共に、2tコンテナを車台3に積載する際には2tコンテナを選択的に固縛するように構成されている。以下、固縛装置Gの具体的な構造について説明する。
【0048】
固縛装置Gの設置位置や支持構造については固縛装置Cと同様であり、左右対称構造の左右の固縛装置Gが設けられている点も第1実施形態と同様である。
図25及び
図26は左側の固縛装置Gを例示している。左右の固縛装置Gはそれぞれ、シャフトG10、第1係合部材G20、第2係合部材G40、クランクG30(
図26)、リンクG50を備えている。
図25ではクランクG30が図示省略されている。
【0049】
シャフトG10は第1実施形態の固縛装置CのシャフトC10と同様の部材であり、図示していないが固縛装置CのブラケットC11に対応するブラケットにより支持されている。本実施形態における第1係合部材G20は、4tコンテナの下部に設けた相手部材と係合する4tコンテナ固縛用の係合部材である。この第1係合部材G20も固縛装置Cの第1係合部材C20と同様のものであり、基部G21と先端部G22とでL字型のフック状に形成されている。シャフトG10にはまた固縛装置Cと同じようにクランクG30が取り付いている。クランクG30の起伏による第1係合部材G20の挙動も固縛装置Cと共通している。ここで、4tコンテナと2tコンテナとでは左右の主桁の間隔に差があり、4tコンテナに比べて2tコンテナは主桁の間隔が狭い。クランクG30は4tコンテナの主桁に干渉し、2tコンテナの主桁には干渉しないように車幅方向の位置が調整されている。
【0050】
第2係合部材G40は、2tコンテナの下部に設けた相手部材と係合する2tコンテナ固縛用の係合部材であり、第1係合部材G20と同様に基部G41と先端部G42とでL字型のフック状に形成されている。この第2係合部材G40は例えば第1係合部材G20と共通のブラケットに対してシャフトG10と平行なピンG43を介して回転自在に連結されている。本実施形態では、第2係合部材G40は第1係合部材G20から前方に延ばした直線上に位置しており、リンクG50を介して第1係合部材G20と連結されている。本実施形態ではリンクG50としてストレートなバー状の部材を例示しており、一端はピンG51を介して第1係合部材G20の基部G21に、他端はピンG52を介して第2係合部材G40の基部G41に回転自在に連結されている。これにより第1係合部材G20と第2係合部材G40が連動する。この例ではシャフトG10及びピンG43,G51,G52を4つの角とする四角形が平行四辺形を形成しており、リンクG50が常時ほぼ水平に前後に延びる姿勢になり、常に固縛装置Gの最高部よりも全体が低くなるようにしてある。
【0051】
リンク50で第1係合部材G20に連結された第2係合部材G40は、
図25に実線で示したように第1係合部材G20が倒伏姿勢のときに起立姿勢となり、基部G41をピンG43から上方向に延ばし、先端部G42を後方に延ばす。この状態から例えばクランクG30を4tコンテナの主桁が前に押し倒すと、同図に二点鎖線で示したように第1係合部材G20が起立姿勢に移行し、これに連動して第2係合部材G40が前に倒れて倒伏姿勢に移行する。また、リンクG50で第1係合部材G20と第2係合部材G40を連結した状態において、クランクG30に外力を加えていないときには第1係合部材G20が倒伏姿勢になるように、固縛装置Gの可動部全体の重心位置が調整されている。倒伏姿勢の第1係合部材G20の最高部は、起立姿勢の第2係合部材G40の先端部G42よりも低い(
図25の実線)。また倒伏姿勢の第2係合部材G40の最高部は、起立姿勢の第1係合部材G20の先端部G22よりも低い(同図の二点鎖線)。
【0052】
その他の構成については第1実施形態と同様である。但し、本実施形態においては標準コンテナXを荷役対象としないので、アダプタEやコンテナ案内装置B等、標準コンテナXの荷役作業に関わる構成は全て省略可能である。また、4tコンテナの相手部材とこれに係合する第1係合部材G20の位置関係、2tコンテナの相手部材とこれに係合する第2係合部材G40の位置関係は、それぞれ対応するように必要に応じて適宜変更され得る。
【0053】
本実施形態においては、4tコンテナを積載する場合には4tコンテナの主桁がクランクG30に干渉し、第2係合部材G40は倒伏して第1係合部材G20が起立し、第1係合部材G20により4tコンテナを自然と固縛できる。2tコンテナを積載する場合には2tコンテナの主桁はクランクG30に干渉せず、第1係合部材G20は倒伏して第2係合部材G40が起立し、第2係合部材G40により2tコンテナを自然と固縛できる。第1実施形態の固縛装置Cは標準コンテナXと区別して専用コンテナYを選択的に固縛する構成であったが、本実施形態によれば2種類の専用コンテナをそれぞれ選択的に固縛できる。また、本実施形態の固縛装置Gを第1実施形態に適用し、同一の荷役車両に3種類のコンテナを選択的に積み込めるようにすることも考えられる。
【0054】
<第3実施形態>
図27は本発明の第3実施形態に係るコンテナ荷役車両に備えられた固縛装置の第1係合部材が倒伏姿勢時の様子を模式的に表した側面図、
図28はその平面図、
図29は左前方から見た斜視図である。
図30はこの固縛装置の第1係合部材が起立姿勢時の様子を模式的に表した側面図、
図31はその平面図、
図32は左前方から見た斜視図である。本実施形態は2種類の専用コンテナを選択的に固縛する点で第2実施形態と共通するが、本実施形態に係る固縛装置Hにはリンクがなく、第1係合部材H20と第2係合部材H40が共にシャフトH10に固定されている点で第2実施形態と異なる。つまり第2実施形態は前後方向に並べた第1係合部材G20と第2係合部材G40をリンクG50で連結し、リンクG50を介して両者が連動する構成であった。それに対し、本実施形態は共通のシャフトH10に第1係合部材H20と第2係合部材H40を固定しシャフトH10を介して両者が連動する構成である。言い換えれば、第1実施形態の固縛装置CのシャフトC10を車幅方向の内側にも延ばし、第1係合部材C20の車幅方向の内側に位置するように追加した係合部材をシャフトC10に固定した構成に相当する。
【0055】
固縛装置Hの設置位置や支持構造については固縛装置Gと同様であり、左右対称構造の左右の固縛装置Hが設けられている点も第2実施形態と同様である。第1係合部材H20及び第2係合部材H40は、大きさや形状については係合相手となる相手材の構成により適宜変更され得るものの、本質的構成は第2実施形態の第1係合部材G20及び第2係合部材G40に等しい。第1係合部材H20は基部H21と先端部H22とで、第2係合部材H40は基部H41と先端部H42とで、それぞれL字型のフック状に形成されている。第2係合部材H40は、第1係合部材H20が倒伏姿勢のときに起立姿勢となるようにシャフトH10に固定されており、
図27等に示したように基部H41をシャフトH10から上方向に延ばし、先端部H42を後方に延ばす。この状態から例えばクランクH30を4tコンテナの主桁が前に押し倒すと、第1係合部材H20が起立姿勢に移行するのに伴って第2係合部材H40が前に倒れて倒伏姿勢に移行する。また、クランクH30に外力を加えていないときには第1係合部材H20が倒伏姿勢になるように、固縛装置Hの可動部全体の重心位置が調整されている。倒伏姿勢の第1係合部材H20の最高部は起立姿勢の第2係合部材H40の先端部H42よりも低く(
図27)、倒伏姿勢の第2係合部材H40の最高部は起立姿勢の第1係合部材H20の先端部H22よりも低くなるように構成されている(
図30)。
【0056】
その他の構成については第2実施形態と同様である。
【0057】
本実施形態においては、第2実施形態と同様、4tコンテナを積載する場合には4tコンテナの主桁がクランクH30に干渉し、第2係合部材H40は倒伏して第1係合部材H20が起立し、第1係合部材H20により4tコンテナを自然と固縛できる。2tコンテナを積載する場合には2tコンテナの主桁はクランクH30に干渉せず、第1係合部材H20は倒伏して第2係合部材H40が起立し、第2係合部材H40により2tコンテナを自然と固縛できる。よって本実施形態においても第2実施形態と同様の効果が得られる。本実施形態の固縛装置Gを第1実施形態に適用し、同一の荷役車両に3種類のコンテナを選択的に積み込めるようにすることも考えられる。
【0058】
<変形例>
以上の各実施形態ではダンプフレームA2に固縛装置を設けた場合を例に挙げて説明したが、ベースフレームA1に固縛装置を設けた構成としても良い。また固縛装置が自重で所定の姿勢になるようにした場合を例に挙げて説明したが、例えばバネ等の弾性体で固縛装置を所定の姿勢に保ち、クランクが対応するコンテナにより押し倒されるとバネの力に抗して固縛装置が姿勢を変える構成としても良い。また固縛装置にフック型の係合部材を設ける構成を例示したが、専用コンテナの相手部材をフック型とし、固縛装置の係合部材をフックのかかる筒型としても良い。また、第1実施形態では標準コンテナXを案内するコンテナ案内装置BのベッドB20の軸Bs1が車輪軸に対して傾斜した態様を説明したが、軸Bs1を車輪軸に平行にしても良い。また、複数種のコンテナを選択的に積載する荷役車両を適用対象とした場合を例に挙げて説明したが、本発明は例えば1種類の専用コンテナのみを荷役対象とする荷役車両にも適用できる。