【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、1つの態様によれば、本発明は、少なくとも1つの医療器具の保管のためのカセットであって、該カセットは、少なくとも1枚のスプリング板材であって、該スプリング板材は、医療器具を内部に保持する少なくとも1つの保持手段であって、該保持手段は、上記医療器具を受容するために当該スプリング板材を貫通する通路を形成する開孔と、上記通路に隣接して配置されて付勢スプリング力を及ぼすことで上記医療器具を上記通路内に保持する少なくとも1つのスプリング要素とを備える少なくとも1つの保持手段を備えるスプリング板材を備えてなり、かつ、上記保持手段を含めて上記スプリング板材は、金属もしくは金属合金で作成される、カセットを提供する。
【0012】
本発明に関連して使用される“板材(sheet)”という語句は、その長さおよび幅よりも厚みが小さい好適には平坦である構造に関連し、かつ、それを貫通する“通路”という語句によれば、該通路はスプリング板材の厚みを貫通延在することが意味される。
【0013】
したがって、本発明は、全体的に金属もしくは金属合金で形成することができる保持手段を提供することから、エラストマ・グロメットの使用に伴う問題を回避する。このことは、上記通路に隣接して位置させるとともに内部に医療器具を解除可能に保持すべく構成された少なくとも1つのスプリング要素により、上記スプリング板材における通路内に、ドリル、挿入処置具、レンチ、パンチ、タップなどの如き少なくとも1つの医療器具を着脱自在に保持することにより達成される。したがって、捕捉力は、金属もしくは金属合金により提供され、エラストマ材料によってではない。
【0014】
上記医療器具を上記保持手段内に保持するために、上記通路の断面は、上記少なくとも1つの隣接するスプリング要素により、単一もしくは複数のスプリング要素の変形下でのみ、医療器具が上記保持手段内に挿入され得るという程度まで制限される。したがって、概略的に、隣接する単一もしくは複数のスプリング要素により部分的に画成される上記通路の断面もしくは直径は、上記少なくとも1つのスプリングがその非作動位置に在るときに、上記医療器具の直径よりも少なくとも僅かだけ小寸である。“器具直径”および“器具断面”により、上記保持手段内に収容されるべき器具の部分の断面および直径が参照されることは言うまでもない。
【0015】
上記保持手段内に医療器具を挿入するとき、医療器具の外側面は上記少なくとも1つのスプリング要素と接触することになり、その結果として、上記スプリング要素は、上記スプリング板材の平面における方向に圧縮および/または偏向される。上記スプリング要素のこの圧縮および/または偏向(および、上記スプリング要素がその非作動位置に復帰することを企図するという事実)は、付勢的なスプリング力に帰着し、これにより、医療器具は上記通路内に保持される。したがって、上記少なくとも1つのスプリング要素の配置によれば、摩擦嵌合接続関係を生成することにより、上記スプリング板材の保持手段内への医療器具の解除可能な捕捉が可能とされる。上記摩擦接続関係の捕捉力は好適には、たとえば、医療器具をその長手軸心に沿い上記保持手段から単に引張ることにより上記保持手段から該医療器具の比較的に容易な回収を可能にする程度まで制限される。但し、上記捕捉力は、医療器具の偶発的な転位が阻止されるように、洗浄、殺菌、梱包、搬送および保管の如き種々の事象の過程の間において上記保持手段が上記医療器具を上記スプリング板材内に安全に保持することを可能にする。
【0016】
したがって、本発明のカセットは、該カセット内に保管された少なくとも1つの医療器具の整理、保護、および、十分な洗浄および殺菌を可能とする。上記スプリング板材は、確実な様式での医療器具の保持を許容しつつ、使用のために器具を上記カセットから容易に取り外すことも可能にする。
【0017】
上記スプリング板材の平面における上記通路の断面は、特定の医療器具を収容するに適した、たとえば、円形、楕円形、多角形などの任意の形状であってもよい。
【0018】
好適には、上記通路の断面は、上記医療器具に接触する2つ以上の接触表面の領域を備えてなり、上記接触表面のうちの1つは、上記少なくとも1つのスプリング要素の表面により形成され、かつ、上記接触表面は上記通路の周縁部の回りで相互から離間される。これは、上記通路の断面の回りに形成された非接触の領域に帰着する。これらの領域は、医療器具が上記通路内に保持されたときでも、それを通る洗浄流体の流れを可能にする流路を生成する。上記保持手段と医療器具との間の接触の領域は、最小限度に維持されると同時に、器具の適切な支持を確実とすべきである。好適には、上記通路の上記断面は、複数の凹所が介設された3つの接触表面の領域を備える。一実施例において、上記接触表面の領域は、医療器具の円筒状シャフトに接触するために凹状円弧であり、かつ、各凹所は、これらの円弧同士の間に配置された陥没部により形成される。代替実施例において、上記接触の領域は、上記通路内へと突出する凸状の突起により提供され得る。
【0019】
上記スプリング板材を貫通する上記通路の直径は、その長さに沿う種々の段階において、一定のままであり、減少し、または、増大する。このことは、上記通路の直径は、段状変化部に委ねられることを意味する。但し、好適には、上記通路の直径および断面は、その長さに沿い一定のままである。
【0020】
上記保持手段の上記少なくとも1つのスプリング要素は、上記スプリング板材に対して挿入、締着、溶接、または、別の手段で取付けられた別体的な構成要素であり得る。たとえば、上記スプリング要素は、上記開孔内のもしくはその傍らの溝もしくは空洞内へと挿入されるとともに、積極的(形状)嵌合または非積極的(摩擦)嵌合により所定位置に保持され得る。
【0021】
但し、好適には、上記少なくとも1つのスプリング要素は、上記スプリング板材と一体片にて一体的に形成される。このように、上記スプリング要素と上記スプリング板材との間には、細菌、流体、塵埃などが進入し得る接合箇所はなく、さらに良好な洗浄が許容される。これに加え、上記スプリング板材において一体的に形成されたスプリング要素の配置によれば、該スプリング要素の製造が促進されるとともに、上記スプリング要素自体の安定性が相当に高められる。結果として、上記スプリング板材の製造コストは低下させることができるとともに、全体的な寿命が延ばされる。
【0022】
この実施例において、上記少なくとも1つのスプリング要素および上記スプリング板材は、一体構造(monolithic structure)を形成する。たとえば、好適には、水流またはレーザによる切断処置により、または、射出成形もしくは機械加工により、上記スプリング板材を切断することにより、該スプリング板材と一体片にて一体的に形成されたスプリング要素が調製され得る。上記少なくとも1つのスプリング要素が上記スプリング板材と一体的に形成されたとき、多くの場合、上記スプリング要素は、上記通路の長さ、すなわち上記スプリング板材の厚みに亙り延在することから、上記通路の長さに沿って器具に対する付勢力を供給する。
【0023】
上記少なくとも1つのスプリング要素は、該スプリング要素が隣接する通路内への付勢力を及ぼすように、上記スプリング板材の平面内で偏向および/または圧縮され得る任意の形状を有し得る。いくつかの実施例において、上記スプリング要素は、付加的に、上記スプリング板材の平面に対して直交する方向においても圧縮および/または偏向され得る。
【0024】
好適実施例において、上記少なくとも1つのスプリング要素は、上記スプリング板材に対して接続され好適には該スプリング要素と一体的に形成された取付端部と、反対側の端部に配置された自由端部とを有する舌部を備えてなり、上記舌部は、好適には上記自由端部の領域において、上記医療器具に当接して医療器具を上記通路内に保持するように設計された接触表面を有する。
【0025】
上記舌部の上記接触表面は、該舌部の中央長手軸心に関して中心合わせされ得る。この実施例において、上記舌部は通常、上記軸心に沿い非線形に延在し、たとえば、上記舌部は“ジグザグ”または“屈曲した”形状を有し得る。但し、上記舌部の接触表面の箇所は、好適には、その直交軸心、すなわち、上記接触表面の平面に対して直交して延在する軸心が、所定角度、好適には、45°〜135°の角度、さらに好適には約90°の角度にて、上記舌部の長手軸心に対して配向されるように設定される。上記医療器具が上記通路内に挿入されて上記接触表面と接触されたとき、この角度によれば、上記スプリング要素は、上記スプリング板材の平面内で上記取付端部に対して偏向されることで、上記付勢力を生成する。
【0026】
医療器具が上記通路内へと挿入されたとき、上記舌部の上記接触表面は上記器具の外側面に係合するとともに、これにより、上記通路の直径が広幅化されて上記器具の挿入を可能にするように、上記舌部は、その非作動位置から、上記スプリング板材の平面内で横方向に偏向される。上記スプリング要素がその非作動位置に復帰することを試みるときに、上記接触表面により上記器具に対して付与される付勢力は、上記器具を上記保持手段内に保持する。
【0027】
上記舌部のスプリング特性、特に屈曲特性は、該舌部の長さ、幅および/または厚みを変更することにより調節され得る。これに加え、上記舌部は、該舌部の大きな屈曲機能を可能にする1つ以上のスロットを備え得る。
【0028】
代替的な好適実施例によれば、上記少なくとも1つのスプリング要素は、当該スプリング・ブリッジが上記通路内へと突出するように、いずれかの端部にて、上記スプリング板材に対して取付けられた取付端部であって、好適には一体片にてそれと一体的に形成された取付端部を有するスプリング・ブリッジにより形成される。このように、上記スプリング・ブリッジは、“⊂”または“⊃”形状を形成する。この実施例において、上記接触表面は、上記スプリング・ブリッジの外側面上に配置される。したがって、上記通路内への医療器具の挿入時に、上記接触表面は上記医療器具の外側面に対して当接するとともに、上記スプリング・ブリッジはそれにより、上記スプリング板材の平面内における上記方向にて、上記医療器具の長手軸心から離間して径方向に圧縮および/または偏向される。
【0029】
本発明の上記保持手段は、複数のスプリング要素を備えることが可能である。たとえば、上記保持手段は、上記通路の各側における2つのスプリング要素を備えることができる。上記通路内への医療処置具の挿入時に、各スプリング要素は逆方向に偏向および/または圧縮されるとともに、次に各々が上記器具に対して付勢力を供給し、該付勢力はそれを、対向するスプリング要素の接触表面に向けて押圧する。このように、上記医療器具は、各スプリング要素間に保持される。
【0030】
但し、好適には、本発明の上記少なくとも1つの保持手段は、単一のスプリング要素を備える。これにより、上記スプリング板材の設計および製造が簡素化される。この実施例において、上記保持手段の単一のスプリング要素は、付勢スプリング力を及ぼして上記医療器具を上記通路の内壁部に対して押圧する。したがって、器具が上記通路内に保持されたときに、それを流体が通過することを可能にするために、上記通路の内壁部上には、少なくとも1つの接触表面の領域、好適には、相互から円周方向に離間された少なくとも2つの領域が形成される。したがって、上記通路の実効直径は、上記通路の内壁部上と、弾性的に押し戻されることで上記医療器具が上記通路内に嵌合するための十分なスペースを提供する上記スプリング要素上と、における夫々の接触表面により制限される。
【0031】
一実施例において、上記少なくとも1つの保持手段の上記開孔は、上記スプリング板材の側縁部に向けて開放されることで、医療器具の挿入を可能にするために横方向に開放された通路を形成する。この好適実施例において、上記スプリング板材は、上記カセット内で垂直に位置決めされることが好適である。すなわち、上記スプリング板材は、上記カセットの水平面に対して実質的に直交して延在する。
【0032】
代替的な好適実施例によれば、上記少なくとも1つの保持手段の上記開孔は、医療器具が上記通路と同軸的な軸心に沿って該開孔内に挿入されるように、閉鎖断面を有する。この好適実施例においては、上記通路が上記スプリング板材を上側表面から下側表面まで貫通延在するように、上記板材は本質的に、上記カセットの水平面に対して平行に配向されることが好適である。
【0033】
水平および垂直な配向に対する全ての参照は、上記カセットが、その正しい配向において平坦表面上に、すなわち、その下側表面を平坦表面に向けて、位置決めされたときにおける、各構成要素の配向を指している。
【0034】
好適には、上記カセットは、外側ハウジングを形成する基部トレイおよびカバー部材を備えてなり、上記少なくとも1枚のスプリング板材は、上記外側ハウジング内に配置される。好適には、上記基部トレイおよび上記カバー部材は、金属もしくは金属合金で作成される。これにより、上記カセットが異なる加熱速度および冷却速度を有する複数の材料を備えるときに生じ得る上述の問題が回避される。
【0035】
この好適実施例において、上記保持手段の上記開孔が上記スプリング板材の側縁部に向けて開放されたとき、上記スプリング板材が上記基部トレイから、該基部トレイに対して実質的に直交する方向に突出することから上記カセット内で垂直に位置させるように、上記スプリング板材の1つの縁部は上記基部トレイに対して固定されることが好適である。この実施例においては、医療器具が上記開孔内へと横方向に挿入され得ることで、上記器具の長手軸心が、実質的に、上記スプリング板材の平面に対して直交し、かつ、上記基部トレイの平面に対して平行に配向されるように、特に、上記開孔は上記スプリング板材の頂縁部に対し、すなわち、上記基部トレイから離間した方を向く縁部に対して開放されることが好適である。
【0036】
この実施例においては、上記スプリング板材における少なくとも1つの保持手段が、該保持手段内に医療器具が一旦確実に締着されたならユーザに対して物理的フィードバックを提供し得る形状であることがさらに好適である。この物理的フィードバックは、たとえば、上記通路の内壁部上の突出するデテントもしくは突起であって、上記器具を上記通路内に正しく着座させるためには上記器具の最大直径が該突起を越えて押し込まれなければならないデテントもしくは突起を配置することにより達成され得る。このように、上記医療器具は、上記開孔内に横方向に押し込まれ得るとともに、上記医療器具の最大直径が上記突起を乗り越えるにつれ、ユーザには、たとえば、揺動、弾性係止、または、抵抗減少などの物理的な感覚が提供され、上記スプリング要素の変形下で上記医療器具が上記開孔内に正しく着座されかつ係止されたことがユーザに対して伝えられる。
【0037】
さらなる実施例において、上記保持手段の上記開孔が上記スプリング板材の側縁部に向けて開放されたとき、上記カセットは、少なくとも1枚の補助板材をさらに備えることから、上記スプリング板材および上記補助板材は、上記基部トレイに対して実質的に直交する方向に突出しかつ一定距離だけ離間されるように、上記基部トレイに対して固定される。好適には、上記スプリング板材および補助板材は、上記基部トレイから垂直に突出するとともに、相互に対し、本質的に平行に、または、所定角度にて配置される。上記補助板材は、該板材の側縁部に向けて開放された少なくとも1つの開孔であって、医療器具がその中に受容され得る開孔を備える。上記開孔のサイズおよび形状は、その中に受容されるべき医療器具のサイズおよび形状に従って調節され得る。1枚以上の補助板材を使用すると、医療器具がその長さに沿って支持されることが確実とされるとともに、器具がその長手軸心に沿って傾斜し、それが保持手段から離脱し、もしくは、上記カセット内に収容された他の器具と干渉することが阻止される。上記医療器具は、上記保持手段により、本発明の上記スプリング板材内に保持される。上記少なくとも1枚の補助板材は、当該開孔が器具に対する支持のみを提供するように、スプリング要素または他の捕捉手段なしの開孔を備えることができる。この場合、上記少なくとも1枚の補助板材は、支持板材と称される。代替的に、上記少なくとも1枚の補助板材は、医療器具を保持するための付加的な保持手段を備えることができる。この場合、上記少なくとも1枚の補助板材は、好適には、医療器具が2枚以上のスプリング板材の保持手段内に保持されるように、本発明に係るスプリング板材である。
【0038】
さらなる実施例において、上記保持手段の開孔が上記スプリング板材の側縁部に向けて開放されるとき、当該複数枚のスプリング板材が、上記基部トレイから実質的にそれに対して直交する方向に突出し、かつ、一定距離だけ離間されるように、上記基部トレイに対しては複数枚のスプリング板材が固定される。各スプリング板材は、本発明に係る少なくとも1つの保持手段と、該スプリング板材の側縁部に向けて開放されて捕捉機能を有さない少なくとも1つの付加的開孔とを備える。各スプリング板材は、一方のスプリング板材の保持手段が、第2のスプリング板材の非捕捉開孔と整列されるように配置される。このように、複数枚のスプリング板材が使用されて複数の医療器具を支持することができ、それらの長手軸心は、各スプリング板材に対して実質的に直交して配向される。各器具は、複数枚のスプリング板材内に収容されるが、該器具は、これらのスプリング板材のうちの1枚、もしくは、限られた枚数のスプリング板材の保持手段によってのみ保持される。
【0039】
前述した垂直に配向された単一もしくは複数の板材を基部トレイに対して固定することに加えて、この板材は、上記カセットの他の構成要素に対して固定されることも可能である。たとえば、上記1枚以上のスプリング板材、および、選択的に1枚以上の支持板材は、上記カバー部材の下側部に対して固定され得る。代替的または付加的に、上記カセットは、上記基部トレイに対して平行に該カセット内に保持された付加的な板材を備えることができる。上述された単1枚または複数枚の垂直なスプリング板材、および、単1枚または複数枚の支持板材は、この付加的な板材に対しても取付けられ得る。
【0040】
他の実施例において、上記スプリング板材は好適には、上記基部トレイに対して本質的に平行に配置され、すなわち、上記カセット内で水平に配向される。この実施例において、上記少なくとも1つの保持手段の開孔は、好適には、閉鎖断面を有する。上記水平スプリング板材は好適には、該スプリング板材が取り外されて上記基部トレイに対するアクセスを許容し得るように、上記カセットに対して着脱自在に取付けられる。
【0041】
たとえば、スプリング板材は好適には、該スプリング板材の底部表面から本質的に直角に突出する少なくとも1つの支持脚部であって、上記基部トレイ上に位置させることが意図された支持脚部を備える。上記少なくとも1つの支持脚部により支持されることで、上記スプリング板材は、上記基部トレイに対し、本質的に平行に、但し所定距離にて配置される。このことは、付加的な器具の保管に上記基部トレイを使用することができるという利点を有している。
【0042】
安定的な支持を提供するために、好適には、少なくとも3つの支持脚部が配置される。特に好適な実施例においては、上記スプリング板材の夫々の角隅部に各々が取付けられた4つの支持脚部が配置される。
【0043】
付加的もしくは代替的に、上記スプリング板材は、上記基部トレイの上縁部上に直接的に載置され得る。この実施例において、上記基部トレイは、平坦な基部表面と、それから実質的に垂直に延在する4つの壁部とを備える。これらの上側表面は、当該棚部上に、上記基部トレイの上記基部表面に対して本質的に平行に上記スプリング板材が支持され得る棚部を提供することができる。
【0044】
上述された好適実施例の各々においては、上記保持手段を貫通して挿入された医療器具に対する物理的停止部を提供するために、上記スプリング板材に対して本質的に平行にかつ所定距離に、停止表面が配置されることがさらに好適である。これにより、上記保持手段内における医療器具の正しい位置決めが確実とされるとともに、搬送および保管の間における長寸の器具の安定化および一切の傾斜の阻止が支援される。
【0045】
一実施例によれば、上記停止表面は、上記基部トレイの1部により形成される。但し、好適には、それは、上記スプリング板材に関して固定距離に配置された別体的な金属もしくは金属合金の停止板材により形成される。したがって、上記カセットは好適には、上記スプリング板材に対して本質的に平行にかつ所定距離に配置された金属もしくは金属合金製の停止板材をさらに備える。
【0046】
上記停止板材が、上記スプリング板材上の任意の箇所に位置された保持手段に対する停止表面を提供し得るように、上記停止板材は上記スプリング板材と同一の占有面積を有することが好適である。
【0047】
上記停止板材は、連続的表面であり得るか、または、該停止板材は、上記通路と同軸に整列された少なくとも1つの貫通孔であって、医療器具の1部が該貫通孔内に収容されることを可能にするという貫通孔も有し得る。したがって、もし、医療器具が、異なる断面である2つの結合部分、特に、小寸の断面を有する第2部分が結合した大寸断面を有する第1部分を備えるなら、該医療器具上には、中間ショルダが形成される。そのとき、この中間ショルダは、上記停止板材における上記貫通孔が、上記第2部分の直径より大きい直径であるが、上記第1部分の直径よりも小さい直径を有するなら、上記停止表面に当接して担持する担持表面として使用され得る。
【0048】
付加的もしくは代替的に、ピンまたはポストの形態の停止表面も配置され得る。そのとき、停止表面は、上記通路の断面と整列されかつそれに対して本質的に平行に配向された個々のピンもしくはポストの表面により提供される。停止表面のこの設計態様は、上記保持手段に対する上記停止表面の距離が、上記ピンもしくはポストの高さに依存して変更され得るという利点を有している。たとえば、もし、上記スプリング板材が、少なくとも2つの異なる医療器具を保持する少なくとも2つの保持手段を備えるなら、第1のピンまたはポストの表面は、第1の保持手段に対して整列されかつそれに対して本質的に平行にかつ第1距離に位置された第1停止表面を提供し得るとともに、第2のピンもしくはポストの表面は、第2の保持手段に対して整列されかつそれに対して本質的に平行にかつ第2距離に位置された第2停止表面を提供し得、その場合に上記第1および第2の距離は、相互に異なる。
【0049】
この停止ピンもしくはポストは、たとえば、基部トレイもしくはカバー部材などの、上記カセットの任意の適切な表面に対して取付けられ得る。但し、上記停止ピンは、停止板材上に配置されることが好適である。このように、上記停止板材の表面および上記停止ピンの両方が、異なる医療器具に対する停止表面を形成する。
【0050】
したがって、本発明に係る上記停止板材は、好適には、少なくとも1本のピンを備える平坦な金属もしくは金属合金製の板材であり、その場合、上記停止板材の表面、および、上記スプリング板材に臨む上記ピンの表面が、停止表面を形成する。
【0051】
上記停止板材は、上記基部トレイまたはカバーに対して取付けかつ本質的に直交して延在する金属もしくは金属合金製の板材であってもよい。この停止板材は、上記カセット内で垂直に配向されたスプリング板材と組み合わせて使用することができる。
【0052】
但し、停止表面の使用は、カセット内に水平に配向されたスプリング板材と組み合わされることが最も有用であり、それは、器具が保持手段を貫通して過剰に遠位に挿入されることが確実になくなるからである。その様に挿入されると、器具は、スプリング板材の下方にて、たとえば基部トレイ上に保管された任意の別の器具に接触するか、または、別の器具を破損する結果となり得る。
【0053】
好適実施例において、上記カセットは、上記保持手段と同軸に整列された少なくとも1つの案内孔を備える中間板材であって、上記スプリング板材と上記停止板材との間において上記スプリング板材に対して本質的に平行かつ所定距離に位置された中間板材をさらに備える。この中間板材は、上記スプリング板材の少なくとも1つの保持手段の開孔が閉鎖断面を有するときに最も有用である。上記案内孔の断面は、正しく配向されたときに医療器具は上記中間板材に接触せずに該案内孔を貫通通過し得るように、上記保持手段内に保持されるべき上記器具の断面よりも僅かに大寸であるべく適合化される。これにより、上記中間板材における上記案内孔は、上記カセット内への上記医療器具の挿入の間に、該医療器具に対する軸心方向案内を提供する。上記医療器具は、上記中間板材における上記案内孔を貫通通過するとともに、該医療器具は、たとえば、上記停止板材の上側表面、または、この板材に対して固定されたピンもしくはポストなどの、上記停止板材の停止表面上に着座することとなる。上記スプリング板材における上記通路内、および、上記中間板材における上記案内孔内に保持されつつあることにより、上記医療器具は、上記カセット内に所定配向にて確実に保持される。したがって、上記カセットが震動または傾斜されたとしても、上記医療器具は、上記保持手段から容易には離脱されず、該医療器具の取り外しを阻害する可能性がある傾斜姿勢を取ることはできない。
【0054】
好適実施例において、上記少なくとも1つの案内孔は、多角形状の断面、最も好適には、三角形状の断面を有している。この孔を通して医療器具の円筒状シャフトが挿入されたとき、点状の表面接触のみが生じ得る。このように、たとえば、搬送の間における震動により引き起こされた誤整列などの何らかの理由で、器具が上記案内孔に接触したとしても、この接触は、最小限度であり、器具を通過する洗浄流体の循環に干渉しない。
【0055】
特に好適な実施例において、スプリング板材および停止板材は相互に接続されて、単一ユニットとして位置決めされかつカセットから取り外され得る挟持ユニットを形成する。本発明によれば、単一のカセットは、1つ以上のこの挟持ユニットを収容することができ、各挟持ユニットは、同一のもしくは代替的なスプリング板材および停止板材の構成を備えるとともに、選択的に、1枚以上の中間板材を含む。好適には、上記挟持ユニットの各構成要素は、たとえば溶接により、相互に対して永続的に固定される。
【0056】
特に好適な実施例において、上記挟持ユニットは、スプリング板材、中間板材、および、停止板材を備える。
【0057】
この挟持ユニットは、内部に収容された単一もしくは複数の器具の順序および無菌性を維持し乍ら、カセットから取り外されかつ表面上に独立的に位置され得る。
【0058】
好適には、上記挟持ユニットの上記各板材、すなわち、スプリング板材、停止板材、および、選択的な中間板材は、上記カセット内で水平に配向される。この実施例において、上記スプリング板材は好適には、閉鎖開孔を備える1つ以上の保持手段を備える。
【0059】
好適には、上記挟持ユニットは、1つ以上の支持脚部を備えてなり、各支持脚部は好適には、2つ以上の直径の段状変化部を備えることから、当該中間ショルダ上にて、上記スプリング板材、停止板材、および、選択的な単1枚または複数枚の中間板材が相互に対して固定距離にて位置決めされ得るという2つ以上の中間ショルダを形成する。好適には、各板材は、上記1つ以上の支持脚部の中間ショルダに対して溶接される。付加的な支持を提供するために、上記挟持ユニットの各板材間には支持支柱が選択的に配置され得る。好適には、上記挟持ユニットの各角隅部に1つずつ、4つの支持脚部が配置される。
【0060】
上記支持脚部は、上記挟持ユニットが上記カセット内に収容されたときに、上記基部トレイに接触すべく配置され得る。好適には、上記支持脚部は、上記基部トレイから突出する相補的な支持ポストが挿入されることを可能とするために、少なくとも部分的に中空である。これにより、上記トレイ内における上記挟持ユニットの正確な載置が確実とされ、かつ、上記カセット内での上記挟持ユニットの一切の摺動が阻止される。
【0061】
本発明のスプリング板材は好適には、各々が医療器具を保持するに適した本発明に係る複数の保持手段を含む。上記保持手段は、形状が同一的であり得るか、または、設計者の選択肢および要望に依存して種々の形状で提供され得る。上記複数の保持手段の各々の少なくとも1つのスプリング要素は、異なる形態を有し得る。たとえば、所定数の保持手段は舌部スプリングを備えることができるとともに、さらなる所定数の保持手段は、ブリッジ・スプリングを備えることができる。種々の保持手段の各舌部スプリングおよび各ブリッジ・スプリングもまた、相互に異なる形状を有し得る。異なる器具を保持すべく設計された保持手段は、異なる形状を有することが好適である。このことは、ユーザが、各器具に対して正しい保持手段を特定することを支援する。代替的または付加的に、上記スプリング板材は、異なる色、または、文字、絵文字、または、数字の如き個別的な標識を備えることで、各保持手段を特定し得る。異なる保持手段を明確に区別すると、上記カセット内における各器具の迅速かつ正確な組み付けが許容される。
【0062】
これに加え、上記基部トレイおよび/または上記スプリング板材上には、好適には、ユーザ情報が配置されることで、各医療器具の特定、および/または、医療処置における各医療器具の正しい順序の特定が支援される。これにより、医療処置の前、その間、または、その後における、各医療器具の特定、洗浄、選別、計数、および、グループ化に必要とされる時間が短縮される。
【0063】
種々の長さの複数の器具を保持するためにスプリング板材に複数の保持手段が配置されるとき、上述の中間板材は、補助停止板材としても機能し得る。上記スプリング板材に臨む上記中間板材の表面は、停止表面を形成し得るとともに、代替的または付加的に、上述された形式の停止ピンを備えることができる。さらに、上記中間板材は、医療器具の当接表面が該中間板材に当接して着座するように、隣接部分よりも小さい直径を有する上記器具の部分を収容する貫通孔を備えることができる。
【0064】
本発明の上記保持手段に加え、上記カセットは、医療器具を保持するための付加的な保持手段を備えることも可能である。
【0065】
たとえば、好適実施例において、上記カセットは、上記医療器具の表面上に配置された相補的突出部に対するスナップフィット接合(snap-fit connection)の形成を可能にするアンダカットを備えた貫通孔を備える1つ以上の補助的保持手段をさらに備える。上記アンダカットは、上記貫通孔における環状溝、または、環状突出部により形成され得、アンダカットは、上記突出部の遠位側により生成される。この実施例において、上記医療器具は、相補的突出部を備える。少なくとも、上記器具の上記突出部(または、存在する場合には、上記貫通孔の上記突出部)は、これが偏向および/または圧縮されることで、上記貫通孔の上記アンダカットと上記器具の突出部とが整列されるまで上記器具が上記貫通孔内へと挿入されることを許容し、その時点で上記突出部がその元の形状へと、もしくは、それに向けて、弾発復帰するように、弾性的である。これにより、上記器具が正しく挿入されたとの物理的フィードバックがユーザに対して提供されるとともに、上記スナップフィット接合は、上記保持手段と上記器具との間の軸心方向の捕捉を提供する。
【0066】
上記貫通孔は、該貫通孔のスペース内へと径方向内側に突出してアンダカットを形成するリブを備えてなり得、該アンダカットは、たとえば、医療器具の表面上に配置された突起、縁部もしくは締着リングなどの突出部に係合することで、上記医療器具と上記貫通孔との間に弾性嵌合を生成することが意図される。
【0067】
代替的に、上記貫通孔の内壁部上には溝が配置されることで、たとえば、当該医療器具の外側面上でありかつそれから突出する突起、縁部または締着リングなどの突出部を有する医療器具に対するスナップフィット接合を提供し得る。上記貫通孔および上記医療器具の直径、ならびに、上記アンダカットおよび上記突出部の寸法は、上記器具の上記突出部が上記貫通孔の上記アンダカット内へと弾性係止したときに上記器具が上記保持手段内で所定位置に保持されるような寸法とされる。
【0068】
記述されたスナップフィット接合は、上記貫通孔内における上記医療器具の安全な捕捉を可能にするが、上記接触表面と接触することが必要とされるのは、上記医療器具の小さな表面領域のみである。
【0069】
好適実施例において、上記1つ以上の補助的保持手段は、上記少なくとも1つの保持手段に加え、または、それと別体的に、上記スプリング板材上に形成される。好適には、上記1つ以上の補助的保持手段は、上記アンダカットを備える貫通ボアを有する円筒状延長片を備えてなり、これは、それが上記スプリング板材の延長部を形成するように、上記スプリング板材に対して溶接もしくは別の手段で接続される。これにより、上記スプリング板材全体を不必要に厚寸化することなく、上記スナップフィット接合を形成する適切な厚みが確実とされる。代替的または付加的に、上記停止プレートもしくは中間プレート上には、1つ以上の補助的保持手段が位置され得る。
【0070】
上記スプリング要素と同様の様式で、この弾性嵌合貫通孔によれば、上記カセットは、エラストマ構成要素に頼らずに、1つ以上の医療器具を保持し得る。代わりに、上記保持手段は、全体的に金属もしくは金属合金で形成することができる。
【0071】
このことは、それ自体の権利において発明的であると考えられることから、さらなる見地から見て、本発明は、少なくとも1つの医療器具の保管のためのカセットであって、該カセットは、少なくとも1つの保持手段を備え、上記保持手段は、アンダカットを備えた貫通孔を備えて、上記アンダカットは、医療器具の表面上に配置された相補的突出部に対するスナップフィット接合の形成を可能とし、かつ、上記保持手段は、金属もしくは金属合金で作成される、カセットを提供する。
【0072】
好適には、上記カセットはさらに、上述された如きスプリング板材をさらに備える。この態様のさらなる好適実施例は、第1の態様に関して上記および以下に記述されたものと同一である。
【0073】
さらなる代替策において、本発明の上記保持手段は、医療器具ではなく、上記カセットの係止要素を保持すべく適合化され得る。このように、上記スプリング板材は、1つ以上の医療器具に対する間接的な捕捉を提供する。
【0074】
この代替的な保持手段は、各医療器具がカセットの水平面と平行に位置させるように、各医療器具が、上述の形式の垂直なスプリング板材および/または垂直な支持板材内に保持されるというカセットにおいて特に有用である。この実施例において、上記カセットは、医療器具を収容するための形状とされかつ当該支持板材の横側部に向けて開放された1つ以上の開孔を備える1枚以上の支持板材をさらに備えてなり、上記板材は、上記カセット内で垂直に配向され、上記カセットは、上記少なくとも1枚の支持板材に対して移動可能な係止要素であって、それが、上記医療器具が上記少なくとも1つの開孔から取り外すことを阻止する第1位置から、上記医療器具が上記少なくとも1つの開孔から取り外すことが可能な第2位置まで移動させることができる係止要素をさらに備えてなり、上記カセットは、捕捉手段であって、上記係止要素の1部を保持するための通路を自身を貫通させて画成する開孔と、上記係止要素が上記第1位置に在るときに該係止要素の上記1部を上記通路内に保持することで上記第2位置への上記係止要素の移動を阻止する付勢スプリング力を及ぼすために上記開孔に隣接して位置されたスプリング要素とを備える捕捉手段をさらに備える。
【0075】
この実施例において、上記医療器具は、上記捕捉手段のスプリング要素により保持された上記係止要素により捕捉力が提供されるように、スプリング要素を備えない開孔内に支持される。上記捕捉手段は好適には、上記少なくとも1枚の支持板材上に形成されるが、上記カセットの別の構成要素上に配置してもよい。
【0076】
上記係止要素は、たとえば、該要素を上記カセットに対して摺動させることにより、上記第1位置から第2位置まで移動され得る。但し好適には、上記係止要素は上記カセットに対してヒンジにより接続されることから、該係止要素は、上記ヒンジの軸心の回りにおける回動により、上記第1位置から上記第2位置まで移動し得る。
【0077】
いくつかの実施例においては、少なくとも1枚の垂直スプリング板材が、器具の1つ以上に対して直接的に付加的な捕捉を提供する。但し、好適には、唯一の捕捉は、上記係止要素により提供される。
【0078】
洗浄プロセスを支援するために、上記スプリング板材の上側表面、存在する場合は停止板材、上記中間板材、上記基部トレイ、および/または、上記カバー部材は、平坦であることが好適である。溝および突出部を備えることで塵埃および流体が集まり、効率的に洗浄することが困難であるという表面よりも、平坦な表面は洗浄が容易である。
【0079】
好適実施例において、上記スプリング板材は複数の付加的な孔を備えることで、洗浄媒体の循環を可能にする。好適には、上記スプリング板材、存在する場合は上記基部トレイ、上記カバー部材、上記停止板材および上記中間板材、および、係止要素は、たとえば、液体状もしくは気体状である洗浄流体が、閉じ状態においてさえも上記カセットを貫通して流れ得るように、穿孔される。本質的に、上記カセットの全ての構成要素が、流体循環孔により穿孔されることが好適である。これらの流体循環孔によって、少なくとも1つの医療器具が内部に保管された上記カセットを、たとえば、ACD機械で洗浄した後に、たとえば、加圧滅菌器で殺菌することが可能となる。
【0080】
好適には、隣接する板材同士における夫々の流体循環孔は、相互からオフセットされるが、上記カセットを通る“視線”を提供する。
【0081】
特に好適な実施例において、上記基部トレイに対して本質的に平行にスプリング板材を位置させるとともに、本明細書で以下においては捕捉板材と称される捕捉手段を備える支持板材は、それが上記基部トレイから、上記カバー部材に向かう方向に突出するように、上記基部トレイに対して固定される。上記少なくとも1枚の捕捉板材は、好適には、上記基部トレイから本質的に直角にて突出するように、たとえば溶接により該基部トレイに対して締着され得るとともに、上記スプリング板材は、上記少なくとも1枚の捕捉板材の上方に位置させる。特に、上記基部トレイまでの上記スプリング板材の距離は、概略的に、上記基部トレイから突出する上記捕捉板材の高さよりも大きい。好適には、上記基部トレイは、該基部トレイに取付けられた複数枚の支持板材を備えてなり、上記捕捉板材および支持板材は、上記基部トレイから延在する垂直リブを形成し、かつ、上記カセットはさらに、少なくとも1つの係止要素を備える。上記スプリング板材は好適には、該スプリング板材、中間板材、および、停止板材、または、代替的に、該スプリング板材および停止板材のみであって、これらが単一ユニットとして上記カセットに挿入されかつ該カセットから取り外し得るように相互に溶接もしくは別の手段で固定された各板材を備える取り外し可能な挟持ユニットの1部である。好適には、上記少なくとも1つの保持手段の開孔は、閉鎖断面を有している。上記挟持ユニットは、上記基部トレイの1つ以上の突出支持ポスト上に載置された少なくとも1つの支持脚部、好適には少なくとも3つの支持脚部上に位置させることで、上記基部トレイの上方の所定距離に上記挟持ユニットを保持する。
【0082】
上記単一もしくは複数の支持脚部は、中間ショルダを備える上述の形式であり得る。代替的に、上記各支持脚部は、上記スプリング板材、基部トレイまたは停止板材からの一体片にて形成することができる。さらなる別の実施例において、上記挟持ユニットは、上記基部トレイの垂直壁部の頂部上に着座すべく設計される。
【0083】
特に好適な実施例によれば、上記カセットは、金属のみによるカセットであり、このことは、上記カセットの全ての構成要素が、金属もしくは金属合金で作成されることを意味する。最も好適には、上記金属は、ステンレス鋼、アルミニウムまたはチタンである。これは、これらの金属は、耐久性、剛性、耐汚染性、抗菌性、化学的不活性、および、耐酸化性の如き、特に適切な特性を有するからである。好適には、上記カセットの1枚以上のスプリング板材は、バネ鋼、特に、たとえば1.4310sなどのバネステンレス鋼である。
【0084】
上記カセットは好適には、上記スプリング板材の保持手段内に保持された少なくとも1つの医療器具、好適には、歯科インプラントの載置において使用される少なくとも1つの歯科用手術処置具を備える。上記歯科用手術処置具は、たとえば、ドリル、タップ、挿入処置具、粘膜用パンチなどであってもよい。好適には、複数のこの器具は、上記スプリング板材内の複数の保持手段内に保持される。
【0085】
本発明の特に好適な実施例は、例示的にのみ以下に記述されるとともに、まさに概略的な図面中に示される。