【実施例】
【0045】
本発明の有利な特性は下記の実施例を参照することにより観察でき、これらの実施例は本発明を例示し、それを限定しない。
【0046】
β-ファルネセンの単独での重合又は1種以上のコモノマーを伴う重合を、セミバッチ法により、メカニカルスターラ及び温度制御手段を備えた丸底フラスコ内で行った。β-ファルネセンを単独で、又は、1種以上のコモノマーとともに、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンテン及びシクロペンタンを含有する混合パラフィン/オレフィン(MPO)流などの溶媒中の50〜60%溶液(全モノマー)として、少量の2-メチル-2-ブテン及びシス-及びトランス-1,3-ペンタジエン(ピペリレン)と一緒に、反応フラスコに添加した。
最適な触媒活性化のために、フィードブレンド中の湿分含有量を400〜600ppmに調整した。
【0047】
例1 ファルネセン及び2-メチル-2-ブテンの共重合
サンプル1を、窒素で30分間パージしたスターラを備えた丸底フラスコ(反応器)中で調製した。反応器に20gのトルエンを加え、内容物を25℃に温めた。93gのβ-ファルネセンを100gのトルエン溶媒とブレンドしてモノマーフィードを調製した。 2.25gのAlCl
3を約0.75gの3つのアリコートに分割した。AlCl
3の0.75gアリコートをトルエン装填物に添加し、次いで、モノマーフィードを撹拌されている反応器に4.5ml/分の速度で連続的に添加した。フィードの半量を添加したときに、0.75gAlCl
3のさらなるアリコートを添加した。最後のモノマーフィードを加えた後に、0.75gAlCl
3の第三のアリコートを加え、混合物をその温度で40分間攪拌した。次いで、100gの水性2-プロパノール(25%)の添加により反応をクエンチした。混合物を攪拌した後に、層を分離させる。有機相を単離し、同量の25%2-プロパノールでもう一回洗浄し、次いで、蒸留水で1回洗浄した。0.2gのテトラキス [メチレン-3-(3’,5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを、蒸留用に備えた3つ口丸底フラスコ中の洗浄された有機相に添加した。混合物を230℃に加熱しながら窒素でパージし、その間に揮発性有機物を回収した。温度が230℃に達したら、窒素をスチームで置き換えた。オリゴマー生成物及びスチーム凝縮物を、1gの樹脂生成物当たり約1gのスチーム蒸留物が得られるまで回収した。サンプル4の特性を表1に示す。
【0048】
例2 ファルネセン、ピペリレン、α-メチルスチレン及び2-メチル-2-ブテンの共重合
サンプル2を、窒素で30分間パージしたスターラを備えた丸底フラスコ(反応器)中で調製した。20gのトルエンを反応器に加え、内容物を30℃に温めた。43.6gのβ−ファルネセン、6.0gの2-メチル-2-ブテン、2.8gのα-メチルスチレン及び2.0gのピペリレン濃厚物を48.1gのMPOとブレンドしてモノマーフィードを調製した。1.0gのAlCl
3を2つの0.5gアリコートに分割した。AlCl
3の0.5gアリコートをトルエン装填物に添加し、次いで、モノマーフィードを撹拌されている反応器に2.5ml /分の一定速度で連続的に添加した。50mLのフィードの添加後に、0.5gのAlCl
3の第二のアリコートを添加した。最後のモノマーフィードを反応混合物に添加した後に、混合物をその温度でさらに45分間撹拌した。次いで、50gの水性2-プロパノール(25%)を添加して反応をクエンチした。混合物を攪拌した後に、層を分離させた。有機相を単離し、同量の25%2-プロパノールでもう一回洗浄し、次いで、蒸留水で1回洗浄した。0.1gのテトラキス[メチレン-3-(3’,5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを、蒸留用に装備された3つ口丸底フラスコ中の洗浄された有機相に添加した。混合物を230℃に加熱しながら窒素でパージし、その間に揮発性有機物を回収した。温度が230℃に達したら、窒素をスチームに置き換えた。オリゴマー生成物及スチーム凝縮物を、1gの樹脂生成物当たり約1gのスチーム蒸留物が得られるまで回収した。サンプル2の特性を表1に示す。
【0049】
例3 ファルネセン、ピペリレン、α-メチルスチレン及び2-メチル-2-ブテンの共重合
サンプル3を、窒素で30分間パージしたスターラを備えた丸底フラスコ(反応器)中で調製した。20gのトルエンを反応器に添加し、内容物を30℃に温めた。42.1gのβ−ファルネセン、2.5gの2-メチル-2-ブテン、5.5gのα-メチルスチレン及び2.0gのピペリレン濃厚物を、48.1gのMPOとブレンドし、モノマーフィードを調製した。1.0gのAlCl
3を2つの0.5gアリコートに分割した。 AlCl
3の0.5gアリコートをトルエン装填物に添加し、次いで、モノマーフィードを撹拌されている反応器に2.5ml/分の一定速度で連続的に添加した。50mLのフィードの添加後に、0.5gのAlCl
3の第二のアリコートを添加した。最後のモノマーフィードを反応混合物に添加した後に、混合物をその温度でさらに45分間撹拌した。次いで、50gの水性2-プロパノール(25%)を添加して反応をクエンチさせた。混合物を攪拌した後に、層を分離させる。有機相を単離し、同量の25%2-プロパノールでもう一回洗浄し、次いで、蒸留水で1回洗浄した。0.1gのテトラキス[メチレン-3-(3’,5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを、蒸留用に装備した3つ口丸底フラスコ中の洗浄された有機相に添加した。混合物を230℃に加熱しながら窒素でパージし、その間に揮発性有機物を回収した。温度が230℃に達したら、窒素をスチームで置き換えた。オリゴマー生成物及びスチーム凝縮物を、1gの樹脂生成物当たりに約1gのスチーム蒸留物が得られるまで回収した。サンプル3の特性を表1に示す。
【0050】
例4 ファルネセン、ピペリレン、α-メチルスチレン及び2-メチル-2-ブテンの共重合
サンプル4を、窒素で30分間パージしたスターラを備えた丸底フラスコ(反応器)中で調製した。30gのトルエンを反応器に加え、内容物を30℃に温めた。28.9gのファルネセン、13.2gの2-メチル-2-ブテン、7.7gのα-メチルスチレン及び40.4gのピペリレン濃厚物を111gのMPOとブレンドし、モノマーフィードを調製した。 2.5gのAlCl
3を約0.6gの4つのアリコートに分けた。AlCl
3の0.6gアリコートをトルエン装填物に添加し、次いで、2.5ml/分の一定速度でモノマーフィードを撹拌されている反応器に連続的に添加した。70mLのフィードの添加後に、0.6gのAlCl
3のさらなるアリコートを添加した。すべての開始剤及びフィードが添加されるまでこのシーケンスを続けた。最後のモノマーフィードを添加した後に、混合物をその温度でさらに45分間撹拌した。次いで、100gの水性2-プロパノール(25%)の添加により反応をクエンチした。混合物を攪拌した後に、層を分離させる。有機相を単離し、同量の25%2-プロパノールでもう一回洗浄し、次いで、蒸留水で1回洗浄した。0.3gのテトラキス[メチレン-3-3',5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを、蒸留用に装備された3つ口丸底フラスコ中の洗浄された有機相に添加した。混合物を230℃に加熱しながら窒素でパージし、その間に揮発性有機物を回収した。温度が230℃に達したら、窒素をスチームで置き換えた。オリゴマー生成物及びスチーム凝縮物を、1gの樹脂生成物当たりに約1gのスチーム蒸留物が得られるまで回収した。サンプル4の特性を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
サンプル5を、窒素で30分間パージしたスターラを備えた丸底フラスコ(反応器)中で調製した。ヘプタン及びトルエンの各5gを反応器に加え、内容物を25℃に温めた。104.2gのβ−ファルネセン、3.6gの2-メチル-2-ブテン、39.4gのα-メチルスチレン及び36.1gのピペリレン濃厚物を180gのトルエンとブレンドしてモノマーフィードを調製した。3.4gのAlCl
3を4等分のアリコートに分割した。AlCl
3の第一のアリコートをヘプタン/トルエン装填物に添加し、次いで、2.5ml/分の一定速度で、撹拌されている反応器へモノマーフィードを連続的に添加した。109mLのフィードの添加後に、第二のアリコートのAlCl
3を添加した。フィード及びAlCl
3のこのシーケンスをさらに2回繰り返した。最後のモノマーを反応混合物に添加した後に、混合物をその温度でさらに60分間撹拌した。次いで、175gの水性2-プロパノール(25%)の添加により反応をクエンチした。混合物を攪拌した後に、層を分離させる。有機相を単離し、同量の25%2-プロパノールでもう一回洗浄した。0.1gのテトラキス[メチレン-3-(3’,5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを、蒸留用に装備した3つ口丸底フラスコ中の洗浄された有機相に添加した。混合物を230℃に加熱しながら窒素でパージし、その間に揮発性有機物を回収した。温度が230℃に達したら、窒素をスチームで置き換えた。オリゴマー生成物及びスチーム凝縮物を、1gの樹脂生成物当たり約1gのスチーム蒸留物が得られるまで回収した。サンプル5の特性を表1-Bに示す。
【0053】
例5の水素化は、2リットルのステンレススチール圧力反応器(Parr Instrument Company, Moline, ILからのモデル4530)中で行った。例5に記載の方法で得られた樹脂160gをヘプタンに溶解して50質量%の溶液を製造した。6.8gのニッケル触媒(Ni5336P, BASF)(全フィード溶液の2%)とともに、この溶液を、スターラ及び窒素及び水素ガスを導入するための手段を装備した圧力反応器に移した。反応器をシールし、攪拌を開始し、窒素を繰り返し加圧しそして解放することにより反応器をパージした。反応器の温度が70℃に達したら、繰り返しの加圧及び解放により水素で反応器をパージした。反応器温度が180℃に達したら、圧力を250psigに制御し、その間、発熱反応の結果として、温度の徐々の増加を観察した。次いで、250psigの水素圧下で反応温度を220℃に制御した。1時間後、加熱を除き、反応器を室温に冷却した。上記と同じように反応器を窒素でパージした後に、反応混合物をろ過し、固体触媒を除去した。
【0054】
無色の生成物溶液を、蒸留用に装備した3つ口丸底フラスコに移した。0.3gのテトラキス[メチレン-3-(3',5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを溶液に添加した。この溶液を230℃に加熱しながら窒素でパージし、その間に揮発性有機物を回収した。温度が230℃に達したら、窒素をスチームで置き換えた。オリゴマー生成物及びスチーム凝縮物を、1gの樹脂生成物当たりに約1gのスチーム蒸留物が得られるまで回収した。水素化生成物(サンプル6)の特性を表1-Bに示す。
【0055】
【表2】
【0056】
ファルネセン含有樹脂の接着適用試験
種々のC5樹脂のファルネセン含有類似体は、スチレンブロックコポリマー(SBC)としてスチレンイソプレン直鎖トリブロックコポリマーを利用する伝統的なホットメルト感圧接着剤組成物において評価した。比較サンプルとして使用されるC5樹脂は、様々な等級のWingtack(Total Petrochemicals and Refining, Inc.製、Houston, TX)であり、主としてピペリレンからなるモノマー流から誘導された。
樹脂は、以下の成分から構成された典型的な「一般目的」配合物中でスクリーニングされた。
【0057】
【表3】
【0058】
接着剤配合物の様々なサンプル中に取り込まれる粘着付与樹脂は以下のものを含んだ。
【表4】
【0059】
窒素ブランケットの下で350°F(177℃)のオープントップシグマブレードミキサー中で接着剤組成物を配合した。全ての混合時間を60分未満で維持し、SBCの分解を最小化した。最初に、SBC及び十分なIrganox1010酸化防止剤(AO)を合わせて、最終接着剤配合物中約1質量%のIrganoxを生じ、100rpmで約5〜10分間素練りした。樹脂の約1/3から1/2を混合しながら数分にわたってゆっくりと加えた。組成物をさらに10〜15分間混合した。残りの樹脂を数分にわたってゆっくりと添加し、さらに10〜15分間混合した。最後に、混合しながら油を数分にわたってゆっくりと添加し、さらに10分間混合した。冷却時の接着剤の取り出しを容易にするために剥離型コーティングでコーティングした適切な容器に接着剤組成物を移した。
【0060】
接着剤組成物のサンプルを0.9ミル(22ミクロン)の乾燥厚さで2ミル(50ミクロン)のPET上にコーティングした。接着剤をコーティングしたPETを剥離紙にラミネートし、試験前に24時間の相対湿度50%及び最低73°Fの条件に付した。 1インチ幅のストリップを切断し、感圧テープ評議会(PSTC)によって詳述された方法により試験した。
【0061】
180°剥離接着試験を、1インチ幅の試験片、及び、ステンレススチール(SS)、段ボール紙(CC)及び高密度ポリエチレン(HDPE)試験基材を用いて行った。全ての接着試験結果は、ポンド/インチ幅で報告した。ループタック(Loop Tack)試験は、同じ3つの試験基材を使用して実施し、同じポンド/インチ幅で報告した。室温せん断試験は、幅0.5インチで0.5インチの重なり(全接触面積1/4インチ
2)の試験片を用いて行い、500gの錘及びSSパネルならび両面テープで試験パネルに保持された未漂白クラフト紙を用いて試験した。耐熱性は、せん断接着破壊温度(SAFT)を測定することによって決定し、℃で報告した。SAFT測定のための試験片は幅1インチで、接触面積は1インチ
2で、重量は1000グラムであった。全ての試験は3回実施し、平均結果を報告した。
【0062】
図1〜3に見られるように、ファルネセンをベースとする製品を、そのWingtack対照物と比較している3つのループタックグラフは同様の性能を示す。段ボール紙サンプルの破損モードは、段ボールの100%層間剥離であり、最も望ましい。
【0063】
図4〜6を参照すると、3つのチャートは180°剥離接着試験の結果を示す。変化するレベルの芳香族含有分を含むファルネセンをベースとする接着剤の結果の間である程度のわずかな変化があるが、一般に、それらの値は試験に関与する実験誤差内に本質的にある。ここでも、段ボール紙に対するすべての試験は段ボール紙の離層をもたらした。
【0064】
ステンレススチールを用いた室温せん断試験の結果を下記の表2に示す。
【表5】
【0065】
全てのサンプルは24,300分(405時間)後になおもつる下げられており、そのとき、次のサンプル群の空間を作るための試験装置から取り外されなければならなかった。したがって、従来のC5フィードを用いて製造した樹脂を含む接着剤接着剤と、ファーネセンをベースとする樹脂を用いて製造した樹脂を含む接着剤組成物の間の性能の差異はなかった。
【0066】
試験片をクラフト紙から除去する際の室温せん断結果は結果の変動性を示した:しかしながら、下記の表3に示したすべての値は、接着剤が、使用する粘着付与樹脂に関係なく、一般目的の接着剤として機能することができるのに十分に高かった。
【0067】
【表6】
【0068】
一般に、ファルネセンをベースとするC5樹脂の類似体の性能は商業用C5樹脂と本質的に同一であった。
【0069】
図7に示したレオロジー評価(温度スィープ)をここで参照すると、ファルネセンをベースとする樹脂を含む接着剤及びC5樹脂を含む接着剤は実質的に同一であった。性能は、しかしながら、70℃以上のあたりから異なり始める。レオロジー曲線によると、ファルネセンをベースとする樹脂はより低い耐熱性を有する接着剤を生じさせた。それはより低い温度で流体になることを意味する。別の言い方をすると、ファルネセンをベースとする接着剤は従来のC5樹脂を含む比較の接着剤組成物より低い粘度を有し、そしてより容易にコート可能であり、そして該比較の接着剤組成物と同等以下の温度でスプレイ可能である。このことは消費者にエネルギーを節約させる。というのは、ファルネセンをベースとする樹脂を用いた接着剤組成物をホットメルト接着剤として基材に適用するために、より低い温度が必要とされるからである。
【0070】
図8中の接着剤弾性率(G’及びG”)に注目すると、ファルネセン含有接着剤の交差はC5樹脂含有接着剤よりも約9℃低いこと (103 対112°C)が明らかである。これは、同様に、それぞれ
図9及び10に示されるように、比較接着剤組成物に対する、ファルネセンをベースとする樹脂を含む接着剤のより低い粘度及び耐熱性により反映される(せん断接着破壊温度により測定)。
【0071】
図9に見られるように、ファルネセンをベースとする樹脂を用いるときに、149℃での接着剤の溶融粘度の50%低下がある(137,000から66,000 cps)。これは接着剤粘度の劇的な低下であり、接着剤コータでの適用温度を低減させて、エネルギーを節約することができる。
図10中のSAFTにより測定した接着剤の耐熱性はクラフト紙上で3℃しか低下せず、ステンレススチール上で5℃しか低下しない。
【0072】
部分置換の効果を決定するために、2つの異なる接着剤組成物を調製した: Wingtack Extraを用いて製造した対照サンプル及び粘着付与樹脂としてサンプル4を用いて製造した第二の接着剤組成物(Ex-30F)。接着剤は上記と同一の混合物、50% 樹脂、40% SIS、9% オイル及び1%酸化防止剤を用いて製造した。
【0073】
接着剤を0.9ミルの厚さで剥離ライナー上にコーティングし、そして試験のために2ミルのPETにラミネートした。全ての試験はPSTC試験方法に従って実施した。剥離接着力及びループタックは、ステンレススチール(SS)、HDPE及び段ボール紙上で決定した。せん断接着破壊温度(SAFT)はせん断パネルにラミネートされたステンレススチール及びクラフト紙で決定した。
【0074】
図11及び
図12に見られるように、剥離接着力及びループタックはWingtack Extraサンプル及びサンプル4を用いて製造した樹脂の間で非常に類似していた。
図13に提供されるように、SS上でのSAFTはファルネセン含有樹脂を含む接着剤で約3℃低くなったが、クラフト紙上で試験したときにほぼ同一であった。
【0075】
平行平板レオロジーをTA Instruments Discovery Hybrid Rheometer 2を用いて接着剤に対して決定し、結果を
図15及び
図16に示した。貯蔵弾性率及び損失弾性率は対象の典型的な温度範囲の0℃〜70℃にわたってほぼ同一である。唯一の有意な違いは交差温度である。ファルネセンをベースとする樹脂を含有する接着剤について観察されるように、30%ファルネセン-C5樹脂を含有する接着剤はまた、対照よりも低い交差温度を有するが、差異は9℃(純粋なファルネセン樹脂)から6℃(ファルネセン-C5樹脂)に低減した。
【0076】
このより低い交差温度は、
図14に示すように、300°Fでの接着剤の粘度のほぼ40%の低減を説明する。このより低い粘度は、SAFTが対照とほぼ同一であっても観察される。
【0077】
したがって、ファルネセン延長粘着付与樹脂は、典型的に市販されているC5樹脂を含有する接着剤と比較したときに十分な性能を提供しながら、有意に低い粘度及び類似の耐熱性を有する接着剤を生成した。
【0078】
また、サンプル6の水素化芳香族FENE樹脂を、よく知られ、広く使用されている樹脂であるEscorez 5615(対照)と、単一のスクリーニングメタロセン-ポリオレフィン系接着剤配合物で比較した。サンプル6を含有する接着剤の低温粘度のほうが驚くほどずっと低く、そのことは「低温メルト」型接着剤とするときに有意に利点を与える。低粘度であっても、FENE含有接着剤のSAFTは対照よりわずか5℃低いだけであった(75℃対80℃)。
【0079】
樹脂を、下記の成分から構成される配合物においてスクリーニングした。
【表7】
【0080】
【表8】
【0081】
本発明の好ましい実施形態を本明細書中に示しそして記載したが、このような実施形態は例示のみで提供されていることが理解されるであろう。本発明の主旨から逸脱することなく多くの変更、変化及び置換は当業者になされるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は本発明の主旨及び範囲に入るすべてのこのような変更を網羅することが意図される。
本開示は以下も包含する。
[1] エラストマー及び粘着付与樹脂を含む、接着剤組成物であって、
前記粘着付与樹脂はファルネセンを含むモノマーから誘導されたポリマーを含み、
前記ポリマーは、
ファルネセンモノマー及び溶媒を合わせ、そして場合により、ジエン、枝分かれモノオレフィン及びビニル芳香族化合物からなる群より選ばれる1種以上のコモノマーを添加して、モノマーフィードを提供すること、及び、
前記モノマーフィードをフリーデル-クラフツ触媒と容器内で合わせることにより該モノマーフィードを重合させること、
を含む方法により製造されたものである、接着剤組成物。
[2] 前記モノマーフィードを重合させることは前記モノマーフィード及びフリーデル-クラフツ触媒の両方を前記容器に連続的にフィードすることを含む、上記態様1記載の接着剤組成物。
[3] 前記フリーデル-クラフツ触媒はBF3, AlCl3, SnCl4及びTiCl3からなる群より選ばれる、上記態様1記載の接着剤組成物。
[4] 前記フリーデル-クラフツ触媒はAlCl3及びBF3の少なくとも1つである、上記態様1記載の接着剤組成物。
[5] 前記モノマーフィードはモノマーの総モルに基づいて0〜90モル%のコモノマーを含む、上記態様4記載の接着剤組成物。
[6] 前記モノマーフィードはモノマーの総モルに基づいて0〜40モル%のコモノマーを含む、上記態様4記載の接着剤組成物。
[7] 前記フリーデル-クラフツ触媒はAlCl3である、上記態様1記載の接着剤組成物。
[8] 軟化点が80℃以上である、上記態様1記載の接着剤組成物。
[9] 前記ポリマーは数平均分子量が400〜10,000g/モルである、上記態様1記載の接着剤組成物。
[10] 前記エラストマーはスチレン-イソプレンブロックコポリマー、ポリアクリレート樹脂、ポリエチレンビニルアセテート(EVA)樹脂、ポリスチレンブタジエン樹脂、ランダムスチレン-ブタジエン(SBR)コポリマー、スチレン-ブタジエンブロックコポリマー、スチレン-イソプレン-ブタジエン-スチレン(SIBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレン(SEPS)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)ブロックコポリマー、非晶質ポリオレフィン(APO)樹脂及びそれらの混合物からなる群より選ばれる、上記態様1記載の接着剤組成物。
[11] 前記粘着付与樹脂は少なくとも部分的に水素化されたものである、上記態様1記載の接着剤組成物。
[12] ファルネセンモノマー、及び、ジエン、枝分かれモノオレフィン及びビニル芳香族化合物からなる群より選ばれる1種以上の場合により存在するコモノマーから誘導されたモノマー単位を含み、軟化点が80℃以上である、ファルネセンポリマー。
[13] 前記ファルネセンポリマーは0〜90モル%のコモノマーを含む、上記態様12記載のファルネセンポリマー。
[14] 前記ファルネセンポリマーは0〜40モル%のコモノマーを含む、上記態様12記載のファルネセンポリマー。
[15] 前記コモノマーはスチレン、α-メチルスチレン、2-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン、4-t-ブチルスチレン、4-シクロヘキシルスチレン、4-ドデシルスチレン、2,4-ジイソプロピルスチレン、2,4,6-トリメチルスチレン、2-エチル-4-ベンジルスチレン、4-(フェニルブチル)スチレン、1-ビニルナフタレン、2-ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、4-メトキシスチレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、ジビニルベンゼン、インデン、メチル-インデン、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、ミルセン、ジペンテン、イソブチレン、2-メチル-2-ブテン、2-メチル-1-ブテン、2-メチル-1-ペンテン、2-メチル-2-ペンテン、2,3-ジメチル-1-ブテン、2,3-ジメチル-2-ブテン、3,3-ジメチル-1-ブテン及び3-メチル-2-ペンテンならびにそれらの異性体からなる群より選ばれる1種以上のモノマーを含む、上記態様12記載のファルネセンポリマー。
[16] 数平均分子量が400〜10,000g/モルである、上記態様12記載のファルネセンポリマー。
[17] 前記ファルネセンポリマーは少なくとも部分的に水素化されたものである、上記態様12記載のファルネセンポリマー。
[18] エラストマー及び上記態様12記載のファルネセンポリマーを含む、接着剤組成物。
[19] 前記エラストマーはスチレン-イソプレンブロックコポリマー、ポリアクリレート樹脂、ポリエチレンビニルアセテート(EVA)樹脂、ポリスチレンブタジエン樹脂、ランダムスチレンブタジエン(SBR)コポリマー、スチレン-ブタジエンブロックコポリマー、スチレン-イソプレン-ブタジエン-スチレン(SIBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレン(SEPS)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)ブロックコポリマー、非晶質ポリオレフィン(APO)樹脂及びそれらの混合物からなる群より選ばれる、上記態様18記載の接着剤組成物。
[20] 基材、及び、該基材の少なくとも1つの表面に適用された上記態様1記載の接着剤組成物を含み、前記基材はテープ及びラベルからなる群より選ばれる、物品。
[21] 木材、不織布及びブックバインディングのうちの少なくとも1つに適用された上記態様1記載の接着剤組成物を含む、コート化物品。
[22] 上記態様1記載の接着剤組成物をディスペンスする接着剤ステーションを含む、ケース及びカートン組立ライン。