【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の発明者らは、3つのコウモリ由来のB型肝炎ウイルスコア抗原(すなわち、カグラコウモリ(roundleaf bat)HBV(RBHBV)コア抗原(RBHBcAg);テントコウモリ(tent−making bat)HBV(TBHBV)コア抗原(TBHBcAg);及びキクガシラコウモリ(horseshoe bat)HBV(HBHBV)コア抗原(HBHBcAg))に基づいて、標的ポリペプチドを提示するための新しいポリペプチド担体(ペプチド担体)の類を開発している。したがって、本発明は、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子を提供する。そのような核酸分子は、それに挿入された標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を有することができ、ポリペプチド担体及び標的ポリペプチド(例えば、標的抗原、又は抗原における標的エピトープ)を含む組換えタンパク質として発現することができる。さらに、産生された組換えタンパク質は、VLPを効果的に形成することができ、VLPの表面上にそれに挿入された標的ポリペプチドを提示することができ、その結果、標的ポリペプチドが生物体における免疫系により効果的に認識され、それにより、生物体において、標的ポリペプチドに対する特異的免疫応答の発生を誘導することができる。したがって、本発明のポリペプチド担体は、標的ポリペプチド、例えば、標的抗原由来のペプチド断片(例えば、エピトープ)を提示するためのワクチンのための担体として用いることができ、本発明のポリペプチド担体及び標的ポリペプチドを含む組換えタンパク質は、生物体において標的ポリペプチドに対する特異的免疫応答を誘導するためのワクチンとして用いることができる。
【0007】
加えて、本出願の発明者らはまた、驚くべきことに、RBHBcAgタンパク質、TBHBcAgタンパク質、及びHBHBcAgタンパク質のC末端が、リシン豊富な領域であり、VLPのアセンブリーに必要ではないことを見出した。したがって、本発明のポリペプチド担体は、RBHBcAgタンパク質、TBHBcAgタンパク質、及びHBHBcAgタンパク質のC末端を含まなくてもよい。例えば、本発明のRBHBcAg担体は、RBHBcAgタンパク質の位置145〜189のアミノ酸が部分的に、又は完全に除去され得(例えば、RBHBcAgタンパク質の位置150〜189のアミノ酸が除去され得る)、本発明のTBHBcAg担体は、TBHBcAgタンパク質の位置149〜188のアミノ酸が部分的に、又は完全に除去され得(例えば、TBHBcAgタンパク質の位置154〜188のアミノ酸が除去され得る)、本発明のHBHBcAg担体は、HBHBcAgタンパク質の位置145〜189のアミノ酸が部分的に、又は完全に除去され得る(例えば、HBHBcAgタンパク質の位置150〜189のアミノ酸が除去され得る)。
【0008】
加えて、本出願の発明者らはまた、驚くべきことに、本発明のポリペプチド担体が、ヒトB型肝炎ウイルス由来の抗原エピトープ(例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ)を提示するのに特に適しており、既存のB型肝炎ワクチン(例えば、同じエピトープを含み、且つポリペプチド担体としてヒトHBVのHBcAgを用いることにより構築されたワクチン)の効力より有意に高い効力で、対象においてHBsAgを排除するための非常に強く且つ特異的な免疫応答を誘導し得ることを見出した。したがって、本発明はさらに、ヒトB型肝炎ウイルス由来の抗原エピトープを提示するのに特に適したポリペプチド担体を提供する。
【0009】
したがって、態様において、本発明は、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列又はそのバリアントを含む核酸分子であって、バリアントが、ヌクレオチド配列と少なくとも90%(例えば、少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%)の同一性を有し、又はストリンジェントな条件若しくは高ストリンジェントな条件下でヌクレオチド配列とハイブリダイズする能力があり、ポリペプチド担体が、以下から選択される、核酸分子を提供する:
(1)カグラコウモリHBVコア抗原タンパク質(RBHBcAg;例えば、それのアミノ酸配列は配列番号1に示される)とは(a)RBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基の1個若しくは複数のアミノ酸残基(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個のアミノ酸残基;例えば、位置78〜83のアミノ酸残基、位置78〜82のアミノ酸残基、位置78〜81のアミノ酸残基、又は位置78〜80のアミノ酸残基)が除去され、若しくはリンカー(例えば、可動性リンカー;例えば、配列番号43に示されたリンカー)で置換されている点、及び(b)任意で、1〜40個のアミノ酸残基(例えば、1〜5個、5〜10個、10〜15個、15〜20個、20〜25個、25〜30個、30〜35個、又は35〜40個のアミノ酸残基)がRBHBcAgタンパク質のC末端において除去されている点で異なるRBHBcAg担体;
(2)テントコウモリHBVコア抗原タンパク質(TBHBcAg;例えば、それのアミノ酸配列は配列番号2に示される)とは(a)TBHBcAgタンパク質のN末端における位置80〜84のアミノ酸残基の1個若しくは複数のアミノ酸残基(例えば、1個、2個、3個、4個、又は5個のアミノ酸残基;例えば、位置80〜84のアミノ酸残基、位置80〜83のアミノ酸残基、又は位置80〜82のアミノ酸残基)が除去され、若しくはリンカー(例えば、可動性リンカー;例えば、配列番号43に示されたリンカー)で置換されている点、及び(b)任意で、1〜35個のアミノ酸残基(例えば、1〜5個、5〜10個、10〜15個、15〜20個、20〜25個、25〜30個、又は30〜35個のアミノ酸残基)がTBHBcAgのC末端において除去されている点で異なるTBHBcAg担体;又は
(3)キクガシラコウモリHBVコア抗原タンパク質(HBHBcAg;例えば、それのアミノ酸配列は配列番号3に示される)とは(a)HBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基の1個若しくは複数のアミノ酸残基(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個のアミノ酸残基;例えば、位置78〜83のアミノ酸残基、位置78〜82のアミノ酸残基、位置78〜81のアミノ酸残基、又は位置78〜80のアミノ酸残基)が除去され、若しくはリンカー(例えば、可動性リンカー;例えば、配列番号43に示されたリンカー)で置換されている点、及び(b)任意で、1〜40個のアミノ酸残基(例えば、1〜5個、5〜10個、10〜15個、15〜20個、20〜25個、25〜30個、30〜35個、又は35〜40個のアミノ酸残基)がHBHBcAgタンパク質のC末端において除去されている点で異なるHBHBcAg担体。
【0010】
好ましい実施形態において、バリアントは、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列と少なくとも90%の同一性、例えば、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の同一性を有する。
【0011】
好ましい実施形態において、バリアントは、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする能力がある。好ましい実施形態において、バリアントは、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列と高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする能力がある。
【0012】
好ましい実施形態において、RBHBcAgタンパク質は、野生型RBHBcAgである。好ましい実施形態において、RBHBcAgタンパク質のアミノ酸配列は、配列番号1に示されている。
【0013】
好ましい実施形態において、RBHBcAg担体は、RBHBcAgタンパク質とは、RBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基の1個又は複数の連続したアミノ酸残基(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個の連続したアミノ酸残基)が除去され、又はリンカーと置換されている点で異なる。例えば、RBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基、位置78〜82のアミノ酸残基、位置78〜81のアミノ酸残基、位置78〜80のアミノ酸残基、位置78〜79のアミノ酸残基、位置79〜83のアミノ酸残基、位置79〜82のアミノ酸残基、位置79〜81のアミノ酸残基、位置79〜80のアミノ酸残基、位置80〜83のアミノ酸残基、位置80〜82のアミノ酸残基、位置80〜81のアミノ酸残基、位置81〜83のアミノ酸残基、位置81〜82のアミノ酸残基、位置82〜83のアミノ酸残基、位置78におけるアミノ酸残基、位置79におけるアミノ酸残基、位置80におけるアミノ酸残基、位置81におけるアミノ酸残基、位置82におけるアミノ酸残基、又は位置83におけるアミノ酸残基が、除去され、又はリンカーと置換され得る。好ましい実施形態において、リンカーは、例えば、可動性リンカーである。そのような可動性リンカーは、当業者により、よく知られており、例えば、GGGGGSGGGGTGSEFGGGGSGGGGS(配列番号43)である。
【0014】
好ましい実施形態において、RBHBcAg担体は、RBHBcAgタンパク質とは、(1)RBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基の1個又は複数の連続したアミノ酸残基(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個の連続したアミノ酸残基)が除去され、又は上記で定義されているようなリンカーと置換されている点;及び(2)RBHBcAgタンパク質のC末端における1〜40個のアミノ酸残基が除去されている点で異なる。好ましい実施形態において、1〜5個、5〜10個、10〜15個、15〜20個、20〜25個、25〜30個、30〜35個、又は35〜40個のアミノ酸残基が、RBHBcAgタンパク質のC末端において除去されている;例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、又は40個のアミノ酸残基が除去されている。
【0015】
好ましい実施形態において、TBHBcAgタンパク質は野生型TBHBcAgである。好ましい実施形態において、TBHBcAgタンパク質のアミノ酸配列は、配列番号2に示されている。
【0016】
好ましい実施形態において、TBHBcAg担体は、TBHBcAgタンパク質とは、TBHBcAgタンパク質のN末端における位置80〜84のアミノ酸残基の1個又は複数の連続したアミノ酸残基(例えば、1個、2個、3個、4個、又は5個の連続したアミノ酸残基)が除去され、又はリンカーと置換されている点で異なる。例えば、TBHBcAgタンパク質のN末端における位置80〜84のアミノ酸残基、位置80〜83のアミノ酸残基、位置80〜82のアミノ酸残基、位置80〜81のアミノ酸残基、位置81〜84のアミノ酸残基、位置81〜83のアミノ酸残基、位置81〜82のアミノ酸残基、位置82〜84のアミノ酸残基、位置82〜83のアミノ酸残基、位置83〜84のアミノ酸残基、位置80におけるアミノ酸残基、位置81におけるアミノ酸残基、位置82におけるアミノ酸残基、位置83におけるアミノ酸残基、又は位置84におけるアミノ酸残基が、除去され、又はリンカーと置換され得る。好ましい実施形態において、リンカーは、例えば、可動性リンカーである。そのような可動性リンカーは、当業者により、よく知られており、例えば、GGGGGSGGGGTGSEFGGGGSGGGGS(配列番号43)である。
【0017】
好ましい実施形態において、TBHBcAg担体は、TBHBcAgタンパク質とは、(1)TBHBcAgタンパク質のN末端における位置80〜84のアミノ酸残基の1個又は複数の連続したアミノ酸残基(例えば、1個、2個、3個、4個、又は5個の連続したアミノ酸残基)が除去され、又は上記で定義されているようなリンカーと置換されている点;及び(2)TBHBcAgタンパク質のC末端における1〜35個のアミノ酸残基が除去されている点で異なる。好ましい実施形態において、1〜5個、5〜10個、10〜15個、15〜20個、20〜25個、25〜30個、又は30〜35個のアミノ酸残基が、TBHBcAgタンパク質のC末端において除去されている;例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、又は35個のアミノ酸残基が除去されている。
【0018】
好ましい実施形態において、HBHBcAgタンパク質は、野生型HBHBcAgである。好ましい実施形態において、HBHBcAgのアミノ酸配列は、配列番号3に示されている。
【0019】
好ましい実施形態において、HBHBcAg担体は、HBHBcAgタンパク質とは、HBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基の1個又は複数の連続したアミノ酸残基(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個の連続したアミノ酸残基)が除去され、又はリンカーと置換されている点で異なる。例えば、HBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基、位置78〜82のアミノ酸残基、位置78〜81のアミノ酸残基、位置78〜80のアミノ酸残基、位置78〜79のアミノ酸残基、位置79〜83のアミノ酸残基、位置79〜82のアミノ酸残基、位置79〜81のアミノ酸残基、位置79〜80のアミノ酸残基、位置80〜83のアミノ酸残基、位置80〜82のアミノ酸残基、位置80〜81のアミノ酸残基、位置81〜83のアミノ酸残基、位置81〜82のアミノ酸残基、位置82〜83のアミノ酸残基、位置78におけるアミノ酸残基、位置79におけるアミノ酸残基、位置80におけるアミノ酸残基、位置81におけるアミノ酸残基、位置82におけるアミノ酸残基、又は位置83におけるアミノ酸残基が、除去され、又はリンカーと置換され得る。好ましい実施形態において、リンカーは、例えば、可動性リンカーである。そのような可動性リンカーは、当業者により、よく知られており、例えば、GGGGGSGGGGTGSEFGGGGSGGGGS(配列番号43)である。
【0020】
好ましい実施形態において、HBHBcAg担体は、HBHBcAgタンパク質とは、(1)HBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基の1個又は複数の連続したアミノ酸残基(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、又は6個の連続したアミノ酸残基)が除去され、又は上記で定義されているようなリンカーと置換されている点;及び(2)HBHBcAgタンパク質のC末端における1〜40個のアミノ酸残基が除去されている点で異なる。好ましい実施形態において、1〜5個、5〜10個、10〜15個、15〜20個、20〜25個、25〜30個、30〜35個、又は35〜40個のアミノ酸残基が、HBHBcAgタンパク質のC末端において除去されている;例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、又は40個のアミノ酸残基が除去されている。
【0021】
当業者により知られているように、制限酵素切断部位の導入は、特に有利である。したがって、好ましい実施形態において、本発明の核酸分子において、制限酵素切断部位が、除去される1個又は複数のアミノ酸残基をコードするヌクレオチドの位置に導入される。好ましい実施形態において、本発明の核酸分子において、制限酵素切断部位は、リンカーをコードするヌクレオチド配列内に、及び/又はその末端の一方若しくは両方に導入される。好ましい実施形態において、1つ又は複数の制限酵素切断部位が、本発明の核酸分子内に、及び/又はその末端の一方若しくは両方に導入される。様々な制限酵素切断部位が、当業者に知られており、それらには、EcoR I、BamH I、Hind II、Hind III、Hpa I、Hpa II、Mbo I、及びMbo IIなどの制限酵素により認識される酵素切断部位が挙げられるが、それらに限定されない。
【0022】
好ましい実施形態において、ポリペプチド担体は、配列番号4〜9から選択されるアミノ酸配列を有する。
【0023】
好ましい実施形態において、核酸分子は、配列番号12〜17から選択されるヌクレオチド配列を含む。
【0024】
好ましい実施形態において、核酸分子は、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の挿入のために用いられる。例えば、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、除去される1個若しくは複数のアミノ酸残基をコードするヌクレオチドの位置に挿入され、或いはリンカーをコードするヌクレオチド配列内に、又はその末端の一方若しくは両方に挿入される。好ましい実施形態において、インフレーム様式で、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列へ挿入される。好ましい実施形態において、制限酵素切断部位のおかげで、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列へ挿入される。
【0025】
好ましい実施形態において、核酸分子はさらに、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含み、標的ポリペプチドが、ポリペプチド担体に対して異種性であり、且つ標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、除去される1個若しくは複数のアミノ酸残基をコードするヌクレオチドの位置に挿入され、或いはリンカーをコードするヌクレオチド配列内に、又はその末端の一方若しくは両方に挿入される。好ましい実施形態において、インフレーム様式で、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列内に挿入される、好ましい実施形態において、制限酵素切断部位のおかげで、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列内に挿入される。
【0026】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、抗原、又は抗原性エピトープを含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、エピトープペプチド、例えば、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。
【0027】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAg、又はHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体は、RBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープ(例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ))を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はTBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープ(例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ))を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はHBHBcAgであり、エピトープペプチドは、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープ(例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ))を含み、又はそれである。
【0028】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAgタンパク質、又は前記HBsAgタンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、HBVは、HBV遺伝子型A、B、C、及びDから選択される。好ましい実施形態において、HBsAgタンパク質のエピトープは、HBsAgタンパク質の位置113〜135のアミノ酸である。
【0029】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HIV GP120タンパク質、又は前記GP120タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、GP120タンパク質の位置361〜375のアミノ酸を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質、又はヒトPD−L1タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質の位置147〜160のアミノ酸を含み、又はそれである。
【0030】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号20〜22及び60〜62から選択されるアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、核酸分子は、配列番号23〜40及び69〜74から選択されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含み、又はそれからなる。
【0031】
別の態様において、本発明は、上記で定義されているような本発明の核酸分子を含むベクターに関する。
【0032】
標的ポリヌクレオチド(例えば、本発明の核酸分子)の挿入のためのベクターは、当技術分野においてよく知られており、それには、クローニングベクター及び発現ベクターが挙げられるが、それらに限定されない。好ましい実施形態において、本発明のベクターは、真核生物の発現ベクター又は原核生物の発現ベクターであり得る。好ましい実施形態において、本発明のベクターは、例えば、プラスミド、コスミド、又はファージなどである。
【0033】
別の態様において、本発明はさらに、核酸分子又はベクターを含む宿主細胞に関する。そのような宿主細胞には、大腸菌(E. coli)細胞などの原核細胞、並びに酵母細胞、昆虫細胞、植物細胞、及び(例えば哺乳動物細胞、例えば、マウス細胞、ヒト細胞などの)動物細胞などの真核細胞が挙げられるが、それらに限定されない。本発明の宿主細胞は、293T細胞などの細胞系でもあり得る。
【0034】
別の態様において、本発明は、以下のステップを含む、標的ポリペプチドを提示するための方法に関する:
(1)組換えタンパク質をコードする核酸分子を得るように、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を、本発明の核酸分子へ(特に、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列へ)挿入するステップ;及び
(2)ステップ(1)における組換えタンパク質をコードする核酸分子を発現させて、組換えタンパク質を産生するステップ。
【0035】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ポリペプチド担体に対して異種性である。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、除去される1個若しくは複数のアミノ酸残基をコードするヌクレオチドの位置に挿入され、或いはリンカーをコードするヌクレオチド配列内に、又はその末端の一方若しくは両方に挿入される。好ましい実施形態において、インフレーム様式で、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列内に挿入される。好ましい実施形態において、制限酵素切断部位のおかげで、標的ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列が、ポリペプチド担体をコードするヌクレオチド配列内に挿入される。
【0036】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、抗原、又は抗原性エピトープを含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、エピトープペプチド、例えば、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。
【0037】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAg、又はHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体は、RBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はTBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はHBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。
【0038】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAgタンパク質、又は前記HBsAgタンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、HBVは、HBV遺伝子型A、B、C、及びDから選択される。好ましい実施形態において、HBsAgタンパク質のエピトープは、HBsAgタンパク質の位置113〜135のアミノ酸である。
【0039】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HIV GP120タンパク質、又は前記GP120タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、GP120タンパク質の位置361〜375のアミノ酸を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質、又はヒトPD−L1タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質の位置147〜160のアミノ酸を含み、又はそれである。
【0040】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号20〜22及び60〜62から選択されるアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質をコードする核酸分子は、配列番号23〜40及び69〜74から選択されるアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含み、又はそれからなる。
【0041】
別の態様において、本発明は、ポリペプチド担体及び標的ポリペプチドを含む組換えタンパク質に関し、ポリペプチド担体が、上記で定義されているのと同じ意味を有し、標的ポリペプチドが、ポリペプチド担体に挿入されている。
【0042】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、除去される1個若しくは複数のアミノ酸残基の位置に挿入され、或いは、リンカー内に、又はその末端の一方若しくは両方に挿入される。
【0043】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、抗原、又は抗原性エピトープを含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、エピトープペプチド、例えば、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAg、又はHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。
【0044】
好ましい実施形態において、ポリペプチド担体は、RBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はTBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はHBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HIV、PDL1、又はHBV(特に、ヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。
【0045】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAgタンパク質、又は前記HBsAgタンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、HBVは、HBV遺伝子型A、B、C、及びDから選択される。好ましい実施形態において、HBsAgタンパク質のエピトープは、HBsAgタンパク質の位置113〜135のアミノ酸である。
【0046】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HIV GP120タンパク質、又はGP120タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、GP120タンパク質の位置361〜375のアミノ酸を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質、又はヒトPD−L1タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質の位置147〜160のアミノ酸を含み、又はそれである。
【0047】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号20〜22及び60〜62から選択されるアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体は、配列番号4〜9から選択されるアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号23〜40及び69〜74から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0048】
別の態様において、本発明は、本発明の組換えタンパク質を含み、又はそれからなるウイルス様粒子に関する。
【0049】
別の態様において、本発明は、本発明の組換えタンパク質、又は本発明のウイルス様粒子、及び任意で、1つ又は複数の薬学的に許容される媒体又は賦形剤(例えば、アジュバント)を含む医薬組成物(例えば、ワクチン)に関する。好ましい実施形態において、本発明の組換えタンパク質、又は本発明のウイルス様粒子は、医薬組成物において有効量で存在する。例えば、本発明の医薬組成物は、HBV感染、又はHBV感染に関連した疾患(例えば、B型肝炎)の予防又は処置に有効な量で、組換えタンパク質又はウイルス様粒子を含み得る。
【0050】
別の態様において、本発明は、HBV感染、又はHBV感染に関連した疾患(例えば、B型肝炎)を予防又は処置するための方法であって、それを必要としている対象に本発明の組換えタンパク質又はウイルス様粒子又は医薬組成物を投与するステップを含み、標的ポリペプチドがHBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープを含む、方法に関する。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAg、又はHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。
【0051】
好ましい実施形態において、ポリペプチド担体は、RBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はTBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はHBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。
【0052】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAgタンパク質、又は前記HBsAgタンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、HBVは、HBV遺伝子型A、B、C、及びDから選択される。好ましい実施形態において、HBsAgタンパク質のエピトープは、HBsAgタンパク質の位置113〜135のアミノ酸である。
【0053】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号22及び60〜62から選択されるアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号35〜40及び69〜74から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0054】
好ましい実施形態において、本発明の組換えタンパク質又はウイルス様粒子又は医薬組成物は、HBV感染、又はHBV感染に関連した疾患(例えば、B型肝炎)を予防又は処置するのに有効な量で投与される。
【0055】
別の態様において、本発明は、HBV感染、又はHBV感染に関連した疾患(例えば、B型肝炎)を予防又は処置するための薬物の製造における組換えタンパク質又はウイルス様粒子の使用に関し、標的ポリペプチドが、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープを含む。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAg、又はHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。
【0056】
好ましい実施形態において、ポリペプチド担体は、RBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はTBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はHBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。
【0057】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAgタンパク質、又はHBsAgタンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、HBVは、HBV遺伝子型A、B、C、及びDから選択される。好ましい実施形態において、HBsAgタンパク質のエピトープは、HBsAgタンパク質の位置113〜135のアミノ酸である。
【0058】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号22及び60〜62から選択されるアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号35〜40及び69〜74から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0059】
別の態様において、本発明は、HBV感染、又はHBV感染に関連した疾患(例えば、B型肝炎)の予防又は処置における使用のための、本発明の組換えタンパク質又はウイルス様粒子又は医薬組成物に関し、標的ポリペプチドが、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープを含む。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAg、又はHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。
【0060】
好ましい実施形態において、ポリペプチド担体は、RBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はTBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、ポリペプチド担体はHBHBcAg担体であり、エピトープペプチドは、HBV(特にヒトHBV)由来の抗原性エピトープ、例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含み、又はそれである。
【0061】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトHBVのHBsAgタンパク質、又はHBsAgタンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。好ましい実施形態において、HBVは、HBV遺伝子型A、B、C、及びDから選択される。好ましい実施形態において、HBsAgタンパク質のエピトープは、HBsAgタンパク質の位置113〜135のアミノ酸である。
【0062】
好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号22及び60〜62から選択されるアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号35〜40及び69〜74から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0063】
別の態様において、本発明は、HIV感染、又はHIV感染に関連した疾患(例えば、AIDS)を予防又は処置するための方法であって、それを必要としている対象に本発明の組換えタンパク質又はウイルス様粒子又は医薬組成物を投与するステップを含み、標的ポリペプチドがHIVの抗原性エピトープを含む、方法に関する。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HIV由来の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HIV GP120タンパク質、又はGP120タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。
【0064】
好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、GP120タンパク質の位置361〜375のアミノ酸を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号20に示されたアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号23〜28から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0065】
好ましい実施形態において、本発明の組換えタンパク質又はウイルス様粒子又は医薬組成物は、HIV感染、又はHIV感染に関連した疾患(例えば、AIDS)を予防又は処置するのに有効な量で投与される。
【0066】
別の態様において、本発明は、HIV感染、又はHIV感染に関連した疾患(例えば、AIDS)を予防又は処置するための薬物の製造における本発明の組換えタンパク質又はウイルス様粒子の使用に関し、標的ポリペプチドが、HIV由来の抗原性エピトープを含む。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HIV由来の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HIV GP120タンパク質、又はGP120タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれらから選択される。
【0067】
好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、GP120タンパク質の位置361〜375のアミノ酸を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号20に示されたアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号23〜28から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0068】
別の態様において、本発明は、HIV感染、又はHIV感染に関連した疾患(例えば、AIDS)の予防又は処置における使用のための、本発明の組換えタンパク質又はウイルス様粒子又は医薬組成物に関し、標的ポリペプチドが、HIV由来の抗原性エピトープを含む。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HIV由来の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、HIV GP120タンパク質、又はGP120タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。
【0069】
好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、GP120タンパク質の位置361〜375のアミノ酸を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号20に示されたアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号23〜28から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0070】
別の態様において、本発明は、癌(例えば、非小細胞肺癌)を予防又は処置するための方法であって、それを必要としている対象に本発明の組換えタンパク質又はウイルス様粒子又は医薬組成物を投与するステップを含み、標的ポリペプチドがヒトPD−L1タンパク質の抗原性エピトープを含む、方法に関する。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質、又はヒトPD−L1タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。
【0071】
好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質の位置147〜160のアミノ酸を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号21に示されたアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号29〜34から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0072】
好ましい実施形態において、本発明の組換えタンパク質又はウイルス様粒子又は医薬組成物は、癌(例えば、非小細胞肺癌)を予防又は処置するのに有効な量で投与される。
【0073】
別の態様において、本発明は、癌(例えば、非小細胞肺癌)を予防又は処置するための薬物の製造における組換えタンパク質又はウイルス様粒子の使用に関し、標的ポリペプチドが、ヒトPD−L1タンパク質の抗原性エピトープを含む。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質、又はヒトPD−L1タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。
【0074】
好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質の位置147〜160のアミノ酸を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号21に示されたアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号29〜34から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0075】
別の態様において、本発明は、癌(例えば、非小細胞肺癌)の予防又は処置における使用のための、組換えタンパク質又はウイルス様粒子又は医薬組成物に関し、標的ポリペプチドが、ヒトPD−L1タンパク質の抗原性エピトープを含む。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質の抗原性エピトープを含むエピトープペプチドである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質、又はヒトPD−L1タンパク質のエピトープ(例えば、直線状エピトープ)を含むエピトープペプチドを含み、又はそれである。
【0076】
好ましい実施形態において、エピトープペプチドは、ヒトPD−L1タンパク質の位置147〜160のアミノ酸を含み、又はそれである。好ましい実施形態において、標的ポリペプチドは、配列番号21に示されたアミノ酸配列を有する。好ましい実施形態において、組換えタンパク質は、配列番号29〜34から選択されるアミノ酸配列を含み、又はそれからなる。
【0077】
別の態様において、本発明は、組換えタンパク質をコードするポリヌクレオチド、及びポリヌクレオチドを含むベクターに関する。
【0078】
標的ポリヌクレオチド(例えば、本発明の核酸分子)の挿入のためのベクターは、当技術分野においてよく知られており、それには、クローニングベクター及び発現ベクターが挙げられるが、それらに限定されない。好ましい実施形態において、本発明のベクターは、真核生物の発現ベクター又は原核生物の発現ベクターであり得る。好ましい実施形態において、本発明のベクターは、例えば、プラスミド、コスミド、又はファージなどである。
【0079】
別の態様において、本発明はさらに、ポリヌクレオチド又はベクターを含む宿主細胞に関する。そのような宿主細胞には、大腸菌細胞などの原核細胞、並びに酵母細胞、昆虫細胞、植物細胞、及び(例えば哺乳動物細胞、例えば、マウス細胞、ヒト細胞などの)動物細胞などの真核細胞が挙げられるが、それらに限定されない。本発明の宿主細胞は、293T細胞などの細胞系でもあり得る。
【0080】
別の態様において、本発明はさらに、本発明の宿主細胞を組換えタンパク質を発現するのに適した条件下で培養するステップ、及び組換えタンパク質を回収するステップを含む、組換えタンパク質を調製するための方法に関する。
【0081】
本発明における関連用語の定義及び説明
本発明において、他に規定がない限り、本明細書で用いられる科学的及び技術的用語は、当業者によって一般的に理解されているような意味をもつ。さらに、本明細書で用いられる細胞培養、分子遺伝学、核酸化学、及び免疫学の実験操作ステップは、対応する分野で広く用いられる日常的ステップである。加えて、本発明をより良く理解するために、関連用語の定義及び説明が以下の通り、提供される。
【0082】
本明細書で用いられる場合、用語「カグラコウモリHBVコア抗原タンパク質(RBHBcAg)」及び「RBHBcAgタンパク質」は、カグラコウモリHBV(RBHBV)由来のコア抗原タンパク質を指し、それは、当業者によく知られている(例えば、NCBI GENBANK受託番号:KC790373.1を参照)。
【0083】
本明細書で用いられる場合、RBHBcAgタンパク質のアミノ酸配列が言及される時、それは、配列番号1に示された配列を参照することにより記載される。例えば、句「RBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基」は、配列番号1に示されたポリペプチドの位置78〜83のアミノ酸残基を指す。しかしながら、変異又はバリエーション(例えば、置換、欠失、及び/又は付加が挙げられるが、それらに限定されない。例えば、異なる遺伝子型又は遺伝子サブタイプのRBHBcAgタンパク質)が、RBHBcAgタンパク質のアミノ酸配列に天然で存在し、又はそれへ、その生物学的性質に影響することなく、人工的に導入され得ることを、当業者は理解している。したがって、本発明において、用語「RBHBcAgタンパク質」は、配列番号1に示された配列、及びそれの天然又は人工的バリアントを含む、全てのそのような配列を含むことを意図する。加えて、RBHBcAgタンパク質の配列断片が記載される時、それらは、配列番号1の配列断片だけでなく、それの天然又は人工的バリアントの対応する配列断片も含む。例えば、句「RBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基」は、配列番号1の位置78〜83のアミノ酸残基、及びそれのバリアント(天然又は人工的バリアント)の対応する断片を含む。本発明によれば、句「対応する配列断片」又は「対応する断片」は、その配列が最適化アラインメントに供された時、すなわち、その配列が最高パーセンテージの同一性を得るようにアラインメントされた時の配列の同等の位置に位置する断片を指す。
【0084】
本明細書で用いられる場合、用語「野生型RBHBcAg」は、カグラコウモリHBVにおける天然で存在するコア抗原タンパク質を指す。
【0085】
本明細書で用いられる場合、用語「RBHBcAg担体」は、RBHBcAgタンパク質に由来したポリペプチド担体を指す。上記で詳細に記載されているように、RBHBcAg担体は、(a)RBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基の1個又は複数のアミノ酸残基が除去され、又はリンカーで置換されている点、及び(b)任意で、1〜40個のアミノ酸残基がRBHBcAgタンパク質のC末端において除去されている点でRBHBcAgタンパク質と異なる。
【0086】
本明細書で用いられる場合、用語「テントコウモリHBVコア抗原(TBHBcAg)」及び「TBHBcAgタンパク質」は、テントコウモリHBV(TBHBV)由来のコア抗原タンパク質を指し、それは、当業者によく知られている(例えば、NCBI GENBANK受託番号:KC790378.1を参照)。
【0087】
本明細書で用いられる場合、TBHBcAgタンパク質のアミノ酸配列が言及される時、それは、配列番号2に示された配列を参照することにより記載される。例えば、句「TBHBcAgタンパク質のN末端における位置80〜84のアミノ酸残基」は、配列番号2に示されたポリペプチドの位置80〜84のアミノ酸残基を指す。しかしながら、変異又はバリエーション(例えば、置換、欠失、及び/又は付加が挙げられるが、それらに限定されない。例えば、異なる遺伝子型又は遺伝子サブタイプのTBHBcAgタンパク質)が、TBHBcAgタンパク質のアミノ酸配列に天然で存在し、又はそれへ、その生物学的性質に影響することなく、人工的に導入され得ることを、当業者は理解している。したがって、本発明において、用語「TBHBcAgタンパク質」は、配列番号2に示された配列、及びそれの天然又は人工的バリアントを含む、全てのそのような配列を含むことを意図する。加えて、TBHBcAgタンパク質の配列断片が記載される時、それらは、配列番号2の配列断片だけでなく、それの天然又は人工的バリアントの対応する配列断片も含む。例えば、句「TBHBcAgタンパク質のN末端における位置80〜84のアミノ酸残基」は、配列番号2の位置80〜84のアミノ酸残基、及びそれのバリアント(天然又は人工的バリアント)の対応する断片を含む。本発明によれば、句「対応する配列断片」又は「対応する断片」は、その配列が最適化アラインメントに供された時、すなわち、その配列が最高パーセンテージの同一性を得るようにアラインメントされた時の配列の同等の位置に位置する断片を指す。
【0088】
本明細書で用いられる場合、用語「野生型TBHBcAg」は、テントコウモリHBVにおける天然で存在するコア抗原タンパク質を指す。
【0089】
本明細書で用いられる場合、用語「TBHBcAg担体」は、TBHBcAgタンパク質に由来したポリペプチド担体を指す。上記で詳細に記載されているように、TBHBcAg担体は、(a)TBHBcAgタンパク質のN末端における位置80〜84のアミノ酸残基の1個又は複数のアミノ酸残基が除去され、又はリンカーで置換されている点、及び(b)任意で、1〜35個のアミノ酸残基がTBHBcAgタンパク質のC末端において除去されている点でTBHBcAgタンパク質と異なる。
【0090】
本明細書で用いられる場合、用語「キクガシラコウモリHBVコア抗原タンパク質(HBHBcAg)」及び「HBHBcAgタンパク質」は、キクガシラコウモリHBV(HBHBV)由来のコア抗原タンパク質を指し、それは、当業者によく知られている(例えば、NCBI GENBANK受託番号:KC790377.1を参照)。
【0091】
本明細書で用いられる場合、HBHBcAgタンパク質のアミノ酸配列が言及される時、それは、配列番号3に示された配列を参照することにより記載される。例えば、句「HBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基」は、配列番号3に示されたポリペプチドの位置78〜83のアミノ酸残基を指す。しかしながら、変異又はバリエーション(例えば、置換、欠失、及び/又は付加が挙げられるが、それらに限定されない。例えば、異なる遺伝子型又は遺伝子サブタイプのHBHBcAgタンパク質)が、HBHBcAgタンパク質のアミノ酸配列に天然で存在し、又はそれへ、その生物学的性質に影響することなく、人工的に導入され得ることを、当業者は理解している。したがって、本発明において、用語「HBHBcAgタンパク質」は、配列番号3に示された配列、及びそれの天然又は人工的バリアントを含む、全てのそのような配列を含むことを意図する。加えて、HBHBcAgタンパク質の配列断片が記載される時、それらは、配列番号3の配列断片だけでなく、それの天然又は人工的バリアントの対応する配列断片も含む。例えば、句「HBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基」は、配列番号3の位置78〜83のアミノ酸残基、及びそれのバリアント(天然又は人工的バリアント)の対応する断片を含む。本発明によれば、句「対応する配列断片」又は「対応する断片」は、その配列が最適化アラインメントに供された時、すなわち、その配列が最高パーセンテージの同一性を得るようにアラインメントされた時の配列の同等の位置に位置する断片を指す。
【0092】
本明細書で用いられる場合、用語「野生型HBHBcAg」は、キクガシラコウモリHBVにおける天然で存在するコア抗原タンパク質を指す。
【0093】
本明細書で用いられる場合、用語「HBHBcAg担体」は、HBHBcAgタンパク質に由来したポリペプチド担体を指す。上記で詳細に記載されているように、HBHBcAg担体は、(a)HBHBcAgタンパク質のN末端における位置78〜83のアミノ酸残基の1個又は複数のアミノ酸残基が除去され、又はリンカーで置換されている点、及び(b)任意で、1〜40個のアミノ酸残基がHBHBcAgタンパク質のC末端において除去されている点でHBHBcAgタンパク質と異なる。
【0094】
本明細書で用いられる場合、用語「ヒトHBV HBcAg」及び「Hu−HBcAg」は、ヒトB型肝炎ウイルスのコア抗原タンパク質を指し、それは、当業者によりよく知られている(例えば、NCBI GENBANK受託番号:AAO63517.1を参照)。本明細書で用いられる場合、ヒトHBV HBcAgのアミノ酸配列が言及される時、それは、NCBI GENBANK受託番号:AAO63517.1に示された配列により記載される。
【0095】
本明細書で用いられる場合、用語「ヒトHBV HBsAg」及び「Hu−HBsAg」は、ヒトB型肝炎ウイルスの表面抗原タンパク質を指し、それは、当業者によりよく知られている(例えば、NCBI GENBANK受託番号:AAF24729.1を参照)。
【0096】
本明細書で用いられる場合、ヒトHBV HBsAgのアミノ酸配列が言及される時、それは、配列番号44(すなわち、NCBI GENBANK受託番号:AAF24729.1)に示された配列を参照することにより記載される。例えば、句「HBsAgタンパク質の位置113〜135のアミノ酸残基」は、配列番号44に示されたポリペプチドの位置113〜135のアミノ酸残基を指す。しかしながら、変異又はバリエーション(例えば、置換、欠失、及び/又は付加が挙げられるが、それらに限定されない。例えば、異なる遺伝子型又は遺伝子サブタイプのHBsAgタンパク質)が、HBsAgタンパク質のアミノ酸配列に天然で存在し、又はそれへ、その生物学的性質に影響することなく、人工的に導入され得ることを、当業者は理解している。したがって、本発明において、用語「HBsAgタンパク質」は、配列番号44に示された配列、及びそれの天然又は人工的バリアントを含む、全てのそのような配列を含むことを意図する。加えて、HBsAgタンパク質の配列断片が記載される時、それらは、配列番号44の配列断片だけでなく、それの天然又は人工的バリアントの対応する配列断片も含む。例えば、句「HBsAgタンパク質の位置113〜135のアミノ酸残基」は、配列番号44の位置113〜135のアミノ酸残基、及びそれのバリアント(天然又は人工的バリアント)の対応する断片を含む。本発明によれば、句「対応する配列断片」又は「対応する断片」は、その配列が最適化アラインメントに供された時、すなわち、その配列が最高パーセンテージの同一性を得るようにアラインメントされた時の配列の同等の位置に位置する断片を指す。
【0097】
本明細書で用いられる場合、句「Xタンパク質のC末端において除去されたY個のアミノ酸残基」とは、Xタンパク質のC末端における最後のY個のアミノ酸残基が完全に除去されていることを意味する。例えば、句「RBHBcAgタンパク質のC末端において除去された1〜40個のアミノ酸残基」は、RBHBcAgタンパク質のC末端において最後の1〜40個のアミノ酸残基が完全に除去されていることを意味する。
【0098】
本明細書で用いられる場合、用語「同一性」は、2つのポリペプチド間、又は2つの核酸間の一致の程度を指す。比較のための2つの配列が、ある特定の部位において同じ塩基又はアミノ酸単量体サブユニットを有する(例えば、2つのDNA分子のそれぞれが、ある特定の部位においてアデニンを有し、又は2つのポリペプチドのそれぞれが、ある特定の部位においてリシンを有する)場合、その2つの分子はその部位において同一である。2つの配列間でのパーセント同一性は、比較のための部位の総数で割った、2つの配列によって共有される同一部位の数×100という関数である。例えば、2つの配列の10個の部位のうちの6個が一致している場合には、これらの2つの配列は、60%の同一性を有する。例えば、DNA配列:CTGACTとCAGGTTは、50%の同一性を共有する(6個の部位のうち3個が一致している)。一般的に、2つの配列の比較は、最大同一性を生じ得る様式で行われる。そのようなアラインメントは、Needlemanら(J.Mol.Biol.48:443〜453、1970)の方法に基づいているAlignプログラム(DNAstar,Inc.)などのコンピュータプログラムを用いることにより行うことができる。2つのアミノ酸配列間のパーセント同一性は、PAM120重み残基表、12のギャップ長ペナルティ、及び4のギャップペナルティを用いる、ALIGNプログラム(バージョン2.0)へ組み込まれている、E.Meyers及びW.Miller(Comput.Appl.Biosci.、4:11〜17(1988))のアルゴリズムを用いて決定することができる。加えて、2つのアミノ酸配列間の同一性のパーセンテージは、Blossum 62マトリックスか又はPAM250マトリックスのいずれか、及び16、14、12、10、8、6、又は4のギャップ重み、及び1、2、3、4、5、又は6の長さ重みを用いる、GCGソフトウェアパッケージ(http://www.gcg.comで入手可能)におけるGAPプログラムへ組み込まれているNeedleman及びWunsch(J.Mol.Biol.48:444〜453(1970))のアルゴリズムにより、決定することができる。
【0099】
本明細書で用いられる場合、用語「保存的置換」は、アミノ酸配列を含むタンパク質又はポリペプチドの生物学的活性に不利に影響しないであろう、又は変化させないであろうアミノ酸置換を指す。例えば、保存的置換は、部位特異的変異誘発及びPCR媒介性変異誘発などの当技術分野において知られた標準技術により導入され得る。保存的アミノ酸置換には、アミノ酸残基が、類似した側鎖を有する別のアミノ酸残基、例えば、対応するアミノ酸残基と物理的又は機能的に類似した(例えば、類似したサイズ、形、電荷、共有結合又は水素結合を形成する能力を含む化学的性質などを有する)残基と置換される置換が挙げられる。類似した側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーが当技術分野において定義されている。これらのファミリーには、アルカリ性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リシン、アルギニン、及びヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸及びグルタミン酸)、非荷電極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システイン、トリプトファン)、非極性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン)、β−分岐型側鎖を有するアミノ酸(例えば、スレオニン、バリン、イソロイシン)、及び芳香族側鎖を有するアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が挙げられる。したがって、対応するアミノ酸残基は、好ましくは、同じ側鎖ファミリーからの別のアミノ酸残基と置換される。アミノ酸保存的置換を同定するための方法は、当技術分野においてよく知られている(例えば、Brummellら、Biochem.32:1180〜1187(1993);Kobayashiら、Protein Eng.12(10):879〜884(1999);及びBurksら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:412〜417(1997)(それらは参照により本明細書に組み入れられている)を参照)。
【0100】
本明細書で用いられる場合、用語「ハイブリダイゼーション」は、ある特定の条件(例えば、適切な温度、イオン強度など)下で、相補的塩基対形成の原理に基づいて、相補的配列を有する2つの一本鎖核酸分子をアニールすることにより、二本鎖核酸を形成する過程を指す。核酸ハイブリダイゼーションは、塩基対形成のための相補的配列を有する限り、DNA−DNA間、加えて、DNA−RNA間又はRNA−RNA間で起こり得る。核酸ハイブリダイゼーションのさらなる詳細な説明に関して、例えば、Henegariu Oら、(1999)「核酸標識のための代替方法としてのカスタム蛍光−ヌクレオチド合成(Custom fluorescent−nucleotide synthesis as an alternative method for nucleic acid labeling)」、Nature Biotechnology 18:345〜348;Ezaki Tら、1989、細菌株の間で遺伝的関連性を決定するために放射性同位元素が用いられる膜フィルターハイブリダイゼーションの代替としての微量希釈ウェルにおける蛍光定量的デオキシリボ核酸−デオキシリボ核酸ハイブリダイゼーション(Fluorometric Deoxyribonucleic Acid−Deoxyribonucleic Acid Hybridization in Microdilution Wells as an Alternative to Membrane Filter Hybridization in which Radioisotopes Are Used to Determine Genetic Relatedness among Bacterial Strains)、Int.J. of Systemic Bacteriology 29(3):224〜229;及びHerrington Cら、1998 PCR 3:PCRインサイチュハイブリダイゼーション:実践的アプローチ(PCR 3:PCR in situ hybridization:a practical approach)、3巻 Oxford:Oxford University Pressを参照してください。
【0101】
核酸ハイブリダイゼーションの特異性を保証するために、ストリンジェントな条件又は高ストリンジェントな条件が一般的に用いられる。ストリンジェントな条件及び高ストリンジェントな条件は、分子生物学の分野においてよく知られている。例えば、ストリンジェントな条件は、約45℃、6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中でのハイブリダイゼーション、続いて約50〜65℃、0.2×SSC/0.1%SDS中での1回又は複数回の洗浄を指し得る。高ストリンジェントな条件は、約45℃、6×SSC中でのハイブリダイゼーション、続いて約68℃、0.1×SSC/0.2%SDS中での1回又は複数回の洗浄を指し得る。当業者により知られた他のストリンジェントな条件又は高ストリンジェントな条件に関して、例えば、Ausubel,F.M.ら(編)、1989、生物分子学における現在のプロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)、1巻、Green Publishing Associates,Inc.、及びJohn Wiley & Sons,Inc.、New York、6.3.1〜6.3.6及び2.10.3ページを参照してください。
【0102】
本明細書で用いられる場合、用語「リンカー」は、2つの分子(例えば、タンパク質)を連結するための短いペプチドを指す。そのようなリンカーは当業者によりよく知られており、それには、(Gly)
4、(Gly)
4−Ser、及び((Gly)
4−Ser)
3などの可動性リンカーが挙げられるが、それに限定されない。
【0103】
本発明において、用語「ポリペプチド」及び「タンパク質」は、同じ意味をもち、交換可能に用いることができる。さらに、本発明において、アミノ酸は、一般的に、1文字コード及び3文字コードとして表される。例えば、アラニンはA又はAlaとして表され得る。
【0104】
本明細書で用いられる場合、用語「制限酵素切断部位」は、制限酵素によって認識される酵素切断部位を指す。そのような制限酵素切断部位は、当業者によりよく知られており、それには、EcoR I、BamH I、Hind II、Hind III、Hpa I、Hpa II、Mbo I、及びMbo IIなどの制限酵素により認識される酵素切断部位が挙げられるが、それらに限定されない。
【0105】
本明細書で用いられる場合、用語「抗原性エピトープ」、「抗原エピトープ」、及び「エピトープ」は、免疫グロブリン又は抗体が特異的に結合する抗原上の部分を指す。「エピトープ」はまた、当技術分野において、「抗原決定基」と呼ばれる。エピトープ又は抗原決定基は、一般的に、アミノ酸、糖質、又は糖側鎖などの分子の化学的活性表面群からなり、且つ一般的に、特定の3D構造特性及び特定の電荷特性を有する。例えば、エピトープは一般的に、少なくとも3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、又は15個の連続した、又は不連続なアミノ酸を、「直線状」又は「立体構造的」であり得るそれ固有の立体構造で含む。例えば、分子生物学の方法におけるエピトープマッピングプロトコール(Epitope Mapping Protocols in Methods in Molecular Biology)、66巻、G.E.Morris編(1996)を参照。直線状エピトープにおいて、タンパク質と相互作用分子(例えば、抗体)との間の全ての相互作用部位は、そのタンパク質の一次アミノ酸配列に沿って直線的に存在する。立体構造的エピトープにおいて、相互作用部位は、そのタンパク質のアミノ酸残基によりお互いに間隔があいている。
【0106】
本明細書で用いられる場合、用語「HBsAgエピトープ」は、免疫グロブリン又は抗体が特異的に結合し得るHBsAg上の部分を指す。ヒトHBVのHBsAgの構造及び機能は十分、研究されている。さらに、多くの論文が、ヒトHBVのHBsAg上のエピトープを報告している。例えば、WO 97/39029 A2;WO 85/04103 A1;Xiaoxing Qiuら、The Journal of Immunology、1996、156巻、3350〜3356ページ;WO 2013/185558 A1などを参照。
【0107】
本明細書で用いられる場合、用語「エピトープペプチド」は、エピトープを形成し、又はエピトープとして作用することができる、抗原上のペプチド断片を指す。いくつかの条件下で、単独でのエピトープペプチドには、そのエピトープに対する抗体が特異的に認識/結合し得る。いくつかの他の条件下で、エピトープペプチドは、エピトープペプチドが抗体により特異的に認識されるのを促進するために、ポリペプチド担体に融合しなければならない。エピトープペプチド内に含まれるエピトープは、直線状エピトープ又は立体構造的エピトープであり得る。エピトープペプチドが直線状エピトープを含む場合、それは、抗体においてエピトープを形成する連続したアミノ酸セグメント(すなわち、ペプチド断片)を含み、又はそれであり得る。エピトープペプチドが立体構造的エピトープを含む場合、それは、立体構造的エピトープに関与する全てのアミノ酸残基を包含する連続したアミノ酸セグメント(すなわち、ペプチド断片)を含み、又はそれであり得る。本発明のいくつかの実施形態において、エピトープペプチドは、好ましくは、500個以下のアミノ酸残基の長さ、例えば、400個以下のアミノ酸残基の長さ、300個以下のアミノ酸残基の長さ、200個以下のアミノ酸残基の長さ、100個以下のアミノ酸残基の長さ、90個以下のアミノ酸残基の長さ、80個以下のアミノ酸残基の長さ、70個以下のアミノ酸残基の長さ、60個以下のアミノ酸残基の長さ、50個以下のアミノ酸残基の長さ、40個以下のアミノ酸残基の長さ、30個以下のアミノ酸残基の長さ、又は25個以下のアミノ酸残基の長さを有する。
【0108】
本明細書で用いられる場合、用語「ポリペプチド担体」は、エピトープペプチドの担体として作用し得る、すなわち、エピトープペプチドが、提示され得、それにしたがって、抗体又は免疫系により認識され得るように、特定の位置(例えば、そのタンパク質内、又はそのタンパク質のN末端若しくはC末端)に挿入されたエピトープペプチドを有し得る、そのような担体タンパク質を指す。そのような担体タンパク質は、以前の論文において報告されており、それには、例えば、HPV L1タンパク質(エピトープペプチドが、そのタンパク質の位置130のアミノ酸と位置131のアミノ酸の間、又は位置426のアミノ酸と位置427のアミノ酸の間で挿入され得る;Slupetzky,K.ら、カプシド表面ループ上に外来エピトープを発現するキメラパピローマウイルス様粒子(Chimeric papillomavirus−like particles expressing a foreign epitope on capsid surface loops)[J] J Gen Virol、2001、82:2799〜2804;Varsani,A.ら、HPV−6及びHPV−16のL2マイナーカプシドタンパク質についての共通中和エピトープを提示するキメラヒトパピローマウイルス16型(HPV−16)L1粒子(Chimeric human papillomavirus type 16(HPV−16) L1 particles presenting the common neutralizing epitope for the L2 minor capsid protein of HPV−6 and HPV−16)[J] J Virol、2003、77:8386〜8393参照)、CRM197タンパク質(エピトープペプチドが、そのタンパク質又はそれの断片のN末端又はC末端に連結され得る)などが挙げられる。上記で論じられているように、本発明は、ヒトB型肝炎ウイルス由来の抗原性エピトープ(例えば、ヒトHBV由来のHBsAgのエピトープ)を含むエピトープペプチドを提示するのに特に適している、標的ポリペプチドを提示するためのポリペプチド担体の新しい類を提供する。本発明の実施形態において、リンカー(例えば、可動性又は剛性リンカー)が、エピトープペプチドとポリペプチド担体との間に、それらのフォールディングをそれぞれ、促進するために用いられ得る。
【0109】
本明細書で用いられる場合、用語「組換えタンパク質」は、記載されたそのタンパク質が天然に存在するタンパク質ではないことを意味するのみであり、そのタンパク質を産生又は取得する手段を制限することを意図されない。本発明の組換えタンパク質は、任意の公知の方法により産生され得、その方法には、遺伝子工学方法及び人工的合成方法が挙げられるが、それらに限定されない。
【0110】
本明細書で用いられる場合、用語「ウイルス様粒子」は、ウイルス核酸を含まず、自己複製することができないが、形態及び構造に関して真のビリオンと同じ、又は類似している、ある特定のウイルスの1つ又は複数の構造タンパク質によって形成される中空粒子を指す。
【0111】
本明細書で用いられる場合、用語「薬学的に許容される担体及び/又は賦形剤」は、対象及び活性成分に薬理学的及び/又は生理学的に適合性である担体及び/又は賦形剤を指し、それは、当技術分野においてよく知られており(例えば、Remingtonの薬学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)、Gennaro ARによる編集、第19版、Pennsylvania:Mack Publishing Company、1995参照)、それには、pH調整剤、界面活性剤、アジュバント、及びイオン強度増強剤が挙げられるが、それらに限定されない。例えば、pH調整剤には、リン酸バッファーが挙げられるが、それに限定されない;界面活性剤には、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤(例えば、Tween−80)が挙げられるが、それらに限定されない;及び、イオン強度増強剤には、NaClが挙げられるが、それに限定されない。
【0112】
本明細書で用いられる場合、用語「アジュバント」は、それが、抗原と共に生物体へ送達され、又は前もって生物体へ送達される場合、生物体において抗原に対する免疫応答を増強し、又は免疫応答の型を変化させることができる、非特異的免疫賦活剤を指す。様々なアジュバントがあり、それには、アルミニウムアジュバント(例えば、水酸化アルミニウム)、フロイントアジュバント(例えば、フロイント完全アジュバント及びフロイント不完全アジュバント)、コリネバクテリウム・パルバム(corynebacterium parvum)、リポ多糖、サイトカインなどが挙げられるが、それらに限定されない。フロイントアジュバントは、動物実験において、現在、最も一般的に用いられるアジュバントである。水酸化アルミニウムアジュバントは、より一般的には、臨床試験に用いられる。
【0113】
本明細書で用いられる場合、用語「大腸菌発現系」は、大腸菌(株)及びベクターからなる発現系を指し、大腸菌(株)には、市場で入手できる、GI698、ER2566、BL21(DE3)、B834(DE3)、及びBLR(DE3)が挙げられるが、それらに限定されない。
【0114】
本明細書で用いられる場合、用語「ベクター」は、それに挿入されるポリヌクレオチドを有し得る核酸媒体を指す。ベクターが、それに挿入されたポリヌクレオチドによりコードされるタンパク質の発現を可能にする場合、ベクターは発現ベクターと呼ばれる。ベクターは、宿主細胞への形質転換、形質導入、又はトランスフェクションにより宿主細胞において発現する、輸送される遺伝子材料エレメントを有し得る。ベクターは当業者によりよく知られており、それには、プラスミド、ファージ、コスミド、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、又はP1由来人工染色体(PAC)などの人工染色体;λファージ又はM13ファージなどのファージ、及び動物ウイルスが挙げられるが、それらに限定されない。ベクターとして用いることができる動物ウイルスには、(レンチウイルスを含む)レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス)、ポックスウイルス、バキュロウイルス、パピローマウイルス、及びパポーバウイルス(例えば、SV40)が挙げられるが、それらに限定されない。ベクターは、発現を制御するための複数のエレメントを含み得、そのエレメントには、プロモーター配列、転写開始配列、エンハンサー配列、選択エレメント、及びレポーター遺伝子が挙げられるが、それらに限定されない。加えて、ベクターは、複製開始点を含み得る。
【0115】
本明細書で用いられる場合、用語「宿主細胞」は、ベクターが導入され得る細胞を指し、それには、大腸菌又は枯草菌(Bacillus subtilis)などの原核細胞、酵母細胞又はアスペルギルス(Aspergillus)などの真菌細胞、S2ショウジョウバエ(Drosophila)細胞又はSf9などの昆虫細胞、線維芽細胞、CHO細胞、COS細胞、NSO細胞、HeLa細胞、BHK細胞、HEK 293細胞、又はヒト細胞などの動物細胞が挙げられるが、それらに限定されない。
【0116】
本明細書で用いられる場合、用語「対象」は、哺乳動物、例えば、ヒトなどの霊長類哺乳動物を指す。
【0117】
本明細書で用いられる場合、用語「有効量」は、所望の効果を達成し、又は少なくとも部分的に達成するのに十分である量を指す。例えば、疾患(例えば、HBV感染、又はHBV感染に関連した疾患)を予防するための有効量は、その疾患(例えば、HBV感染、又はHBV感染に関連した疾患)の発生を予防し、抑制し、又は遅らせるのに十分である量を指す;治療的有効量は、疾患及びその疾患を有する患者におけるそれの合併症を治癒し、又は少なくとも部分的に抑制するのに十分である量を指す。そのような有効量の決定は、完全に、当業者の能力の範囲内である。例えば、治療的使用に有効な量は、処置されるべき疾患の重症度、患者における免疫系の一般的な状態、年齢、体重、及び性別などの患者の一般的な状態、薬剤の投与経路、同時に用いられる追加の治療などに依存する。