(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6863989
(24)【登録日】2021年4月5日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】自動車用操作ユニット
(51)【国際特許分類】
B60K 37/06 20060101AFI20210412BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20210412BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20210412BHJP
H01H 13/02 20060101ALI20210412BHJP
H01H 9/16 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
B60K37/06
B60R16/02 630Z
B60K35/00 Z
H01H13/02 B
H01H9/16 G
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-532515(P2018-532515)
(86)(22)【出願日】2016年9月6日
(65)【公表番号】特表2018-529586(P2018-529586A)
(43)【公表日】2018年10月11日
(86)【国際出願番号】EP2016070989
(87)【国際公開番号】WO2017045975
(87)【国際公開日】20170323
【審査請求日】2019年8月26日
(31)【優先権主張番号】102015217660.6
(32)【優先日】2015年9月15日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】508066083
【氏名又は名称】ベーア−ヘラー サーモコントロール ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100120329
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 一規
(72)【発明者】
【氏名】パンクラッツ,ハリ
(72)【発明者】
【氏名】ベシュニット,アレクサンダー
【審査官】
菅野 京一
(56)【参考文献】
【文献】
特表2013−513865(JP,A)
【文献】
特開2013−180605(JP,A)
【文献】
特開2012−175107(JP,A)
【文献】
特開2008−186188(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面を有する筐体(26)と、
前記筐体(26)の前記前面に配置され、重心(40)及び操作面(14)を有する操作要素(12)であって、
実質的に前記操作面(14)に直交するように延びる垂直の移動軸(18)と、それを実質的に横断するように延びる横移動軸(20)とに沿って前記筐体(26)の上及び/又は内部にばねにより弾性設置された操作要素(12)と、
前記垂直の移動軸(18)の方向における前記操作要素(12)の作動動作を検出するための1以上のセンサ(28)と、
前記操作要素(12)の認識済み作動動作の場合には少なくとも前記横移動軸(20)においても行われる前記操作要素(12)のフィードバック動作のために、前記筐体(26)の上及び/又は内部に設置されたアクチュエータ(32)であって、
有効な移動軸(38)に沿って前後に移動するよう適合された前記操作要素(12)と機械的に連結され制御されるよう適合された駆動要素(34)を含む、アクチュエータ(32)と、
前記センサ(28)と前記アクチュエータ(32)とに接続された分析/制御部(30)とを含む、特には種々の車載機器を操作するための娯楽情報システムである自動車用操作ユニットであって、
前記操作要素(12)の前記重心(40)が前記アクチュエータ(32)の駆動要素(34)の前記有効な移動軸(38)上に位置し、
前記駆動要素(34)の前記有効な移動軸(38)が、前記操作要素(12)の前記垂直移動軸(18)及び前記横移動軸(20)に対して鋭角をなしていることを特徴とする操作ユニット。
【請求項2】
前記操作要素(12)の前記横移動軸(20)と、前記アクチュエータ(32)の前記駆動要素(34)の前記有効な移動軸(38)とが、前記操作面(14)に実質的に直交して延びる共通の垂直面に架け渡されていることを特徴とする請求項1に記載の操作ユニット。
【請求項3】
前記筐体(26)は前記操作要素(12)の下に設置スペースを含み、また、前記アクチュエータ(32)の前記駆動要素(34)の前記有効な移動軸(38)と前記操作要素(12)の前記横移動軸(20)との間の角度を可能な限り小さくするため、前記アクチュエータ(32)は、前記設置スペースが許す限り前記操作要素の直下に、及び/又は、前記設置スペースが許す限り前記操作要素(12)の前記重心(40)から離間して配置されることを特徴とする請求項2に記載の操作ユニット。
【請求項4】
前記操作要素(12)の両側に配置された、前記操作要素(12)のための有効なばね軸(42)を有するリターンスプリング要素(24)であって、前記横移動軸(20)上、又は前記アクチュエータ(32)の前記駆動要素(34)の前記有効な移動軸(38)上又はこれに並行して位置する、もしくは前記アクチュエータ(32)の前記駆動要素(34)の前記有効な移動軸(38)及び前記操作要素(12)の前記横移動軸(20)が架け渡される前記平面に実質的に直交する平面(44)上に位置しかつ前記横移動軸(20)と対称に配置された、リターンスプリング要素(24)を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の操作ユニット。
【請求項5】
前記アクチュエータ(32)は、第1励起コイル(52)を含む第1ステータ(48)と、駆動要素(34)としての電機子(46)とを有する電機子型の電磁石として構成され、
前記電機子(46)は、前記第1励起コイル(52)によって生成された磁束が前記電機子(46)を通過する際に測定電圧が印加される測定コイル(56)を備え、
前記第1励起コイル(52)と前記測定コイル(56)とが前記分析/制御部(30)に接続され、
前記分析/制御部(30)によって力が制御及び/又は調節されるように適合され、それにより前記電機子(46)が前記第1ステータ(48)に向かって移動するよう適合される、及び/又は、それにより前記電機子(46)の静止位置からの撓み動作ならびに前記電機子(46)の静止位置への戻り動作が制御及び/又は調節されるよう適合されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の操作ユニット。
【請求項6】
前記電機子型の電磁石は、第2励起コイル(54)を有する第2固定子(50)を含み、前記2つの固定子(48、50)は前記電機子(46)の両側に配置され、前記第2励起コイル(54)は前記分析/制御部(30)にも接続され、前記分析/制御部(30)によって、それぞれの力が制御及び/又は調節されるように適合され、それにより前記電機子(46)が前記第1及び/又は前記第2固定子(48、50)に向かってそれぞれの方向に移動するよう適合される、及び/又は、前記電機子(46)の静止位置からの前記撓み動作ならびに前記電機子(46)の静止位置への戻り動作が制御されるよう適合されることを特徴とする請求項5に記載の操作ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば種々の車載機器を操作するための娯楽情報システムであってよい自動車用操作ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車載機器向けの機能を選択可能にする種々のメニュー駆動式記号フィールドが表示されるように設計された表示アセンブリを有する操作ユニットが、ますます一般的になりつつある。操作者は、機能の選択について、その有効化後に、例えば操作要素のさらなる能動移動という形で触覚による確認を受け取る。この触覚フィードバックは、操作要素の操作面全体にわたって可能な限り同質になるよう設計される。
【0003】
独国特許出願公開第10 2008 035 907号より、垂直方向にばねにより弾性設置された操作要素を有するタッチセンサー式入力装置が周知である。独国特許出願公開第10 2009 007 243号より、横方向にばねにより弾性設置された、入力装置の操作要素が周知である。更に、独国特許出願公開第100 43 805号では、内燃機関のバルブ操作用の電気機械アクチュエータが開示されており、該アクチュエータは測定コイルを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2008 035 907号
【特許文献2】独国特許出願公開第10 2009 007 243号
【特許文献3】独国特許出願公開第100 43 805号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、操作面を有する1以上の操作要素を備えた自動車用操作ユニットであって、能動的触覚フィードバックを備え、触覚が、接触で作動された操作面上の位置とは無関係に実質的に同じである操作ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために、本発明は自動車用操作ユニットを提案する。当該操作ユニットは、前面と、前面に配置され重心と操作面とを有する操作要素とを有する筐体と、垂直の移動軸に沿った操作要素の作動動作を検出するための1以上のセンサと、筐体の上及び/又は内部に、認識済みの操作要素の作動動作の場合には少なくとも横の移動軸にも沿って設置された、操作要素のフィードバック動作用のアクチュエータと、センサ及びアクチュエータに接続された分析/制御部と、を備える。ここで、制御要素は、実質的に操作面に直交するように延びる垂直の移動軸と、それを実質的に横断するように延びる横の移動軸とに沿って筐体の上及び/又は内部にばねにより弾性設置され、アクチュエータは、有効な移動軸に沿って前後に移動するよう適合された操作要素と機械的に結合され制御されるよう適合された(電磁又は圧電)駆動要素を含み、操作要素の重心はアクチュエータの駆動要素の有効な移動軸上に存在する。
【0007】
本発明によれば、操作要素の作動の能動的触覚フィードバックは、操作要素の操作面に対して鋭角な強制動作によって実現され、この動作は結果的に横方向成分と、操作面に垂直な垂直成分とを含む。作動のために、操作要素は、操作面に実質的に直交して延びる垂直の移動軸に沿って移動される。この作動動作がセンサによって検出されると、横移動成分(例えば左向き又は右向き、上向き又は下向き)を含む操作要素の能動移動が行われる。操作要素は傾斜しないようにすることが重要であるが、しかしながらこれは、通常どおりにアクチュエータが操作要素の重心に接続されていない場合、特別な手段がない限りほぼ不可能である。操作要素は、対応する表示設計及び技術を有するディスプレイ(液晶ディスプレイ等)と、全体の設置深さが大きくなるようなバックライトとを実質的に含む。アクチュエータはこの操作要素の直下に配置されることが理想であるため、能動的触覚フィードバック動作を行うための操作要素の重心を外れた位置で、駆動要素は操作要素と横移動方向で係合する。この場合、対応する手段がないと、操作要素の傾斜の発生が避けられず、望ましくない。周知の解決法は、対応して設計されたばねシステムによる強制的な誘導で、これによって操作要素を操作ユニットの筐体に設置する。これは大きな機械的力を必要とする。
【0008】
したがって、本発明では、操作要素の重心が駆動要素の有効な移動軸上に存在するような形で互いに整列するよう、操作要素とアクチュエータとを機械的に設置することを可能にする。すなわち、操作要素の重心が、駆動要素の有効な移動軸の延長線上に存在する。また、駆動要素の有効な移動軸は、能動的触覚フィードバックのために意図された横移動方向に向かって鋭角に延びている。駆動要素の有効な移動軸に沿って操作要素が移動されることから、操作要素のフィードバック動作は、垂直の移動成分と、横方向の移動成分とを含むが、これには何ら副作用はない。むしろ、操作要素の操作面が、横断方向に平行な移動を行う能動的触覚フィードバックのための空間において整列を維持することが極めて重要である。
【0009】
そのため、一般には、触覚フィードバックのための操作要素の励起により、結果として、横方向の主移動、および操作面に垂直な従移動という形で操作要素の移動が行われる。励起の迎え角によって、垂直移動成分の規模が異なり得る。つまり、一般に、純粋な横方向の移動は発生しない。
【0010】
本発明の手段によれば、能動的触覚フィードバックの動作を、駆動要素の有効な方向が操作要素の重心を通過するような純粋な並進運動として行うことができる。
【0011】
操作要素の触覚フィードバックの回転移動成分は、触覚フィードバックの後に操作要素を初期位置に戻すリターンスプリング要素によって更に低減される。リターンスプリング要素は操作要素の重心と共通の平面に設置される。ここで、有効なばね軸は、アクチュエータの駆動要素の有効な移動軸と一致する。さもなければ、操作要素の能動的触覚フィードバック動作のパターンは回転成分を含むことになる。設置スペースの面から、通常、有効なばね軸は、アクチュエータの駆動要素の有効な移動軸の両側において、この有効な移動軸と平行に延びており、これにより、初期位置への戻り移動時に操作要素に影響を与える可能性のある不要なモーメントが大幅に打ち消される。
【0012】
更に、触覚を往路及び復路において能動的に制御又は調節することが有利である。このためには、可能であれば、操作要素の移動が、本発明のアプローチによって実現される純粋な並進運動であることも極めて重要である。また、本発明のアプローチは、操作面上の作動位置とは無関係に、触覚が常に同じであることを実質的に保証する。本発明によれば、操作要素が純粋な並進運動を行うための、ばね設置の複雑な構築ソリューションが不要となる。
【0013】
操作要素の横移動軸と、アクチュエータの駆動要素の有効な移動軸とが、操作面に実質的に直交して延びる共通の垂直面に架け渡されていると適切である。
【0014】
本発明の別の側面によれば、筐体は操作要素の下に設置スペースを含み、また、アクチュエータの駆動要素の有効な移動軸と操作要素の横移動軸との間の角度を可能な限り小さくするため、アクチュエータは、設置スペースが許す限り操作要素の直下に、及び/又は、設置スペースが許す限り操作要素の重心から遠くに配置される。アクチュエータの有効な移動軸と操作要素の横移動軸との間の角度が小さいほど、フィードバック動作の横移動成分に対する操作要素の横移動成分が大きくなる。
【0015】
本発明の別の側面によれば、操作ユニットは、有効なばね軸を有する操作要素の両側に配置された操作要素用のリターンスプリング要素を含み、リターンスプリング要素は横移動軸上、又は、アクチュエータの駆動要素の有効な移動軸と操作要素の横移動軸とが架け渡されている平面と実質的に直交して延びる平面上に位置し、かつ横移動軸と平行に配置されている。
【0016】
アクチュエータは、第1励起コイルを含む第1ステータと、駆動要素としての電機子とを有する電機子型の電磁石を有して構成され、電機子は、第1励起コイルによって生成された磁束が電機子を通過する際に測定電圧が印加される測定コイルを備え、第1励起コイルと測定コイルとが分析/制御部に接続され、分析/制御部によって力が制御及び/又は調節されるように適合され、それによりアクチュエータの駆動要素が第1ステータに向かって移動するよう適合される、及び/又は、駆動要素の静止位置からの撓み動作ならびに駆動要素の静止位置への戻り動作が制御及び/又は調節されるよう適合される。
【0017】
本発明の本側面によれば、操作要素の触覚フィードバック用の電磁石として構成されたアクチュエータにおいて、比較的正確かつ安価な力測定が有利に提供される。この目的のために、電磁石は単一電機子又は二重電機子として構成され得る。
【0018】
設置スペースとコスト面の理由から、永久磁石を持たない電磁石(電機子型磁石)が、触覚フィードバック用のアクチュエータとしてしばしば用いられている。このような電機子型磁石のステータは、こうして電磁的に操作される。操作要素の操作面の所望の動作を調整するために、アクチュエータにおける経時的な力の進行は正確に調整可能でなければならない。また、操作要素を前後に移動させる力はそれぞれ積極的にビルドアップすることが求められ得る。これは、2つの電磁ステータ間に共通の電機子を有する、二重電機子磁石によって実現され得る。
【0019】
緩慢に変化する磁場の場合、電磁石の力は実質的に、電機子電流と、電機子とステータとの間の空隙とに依存する。しかしながら、触覚フィードバックの場合の力の進行は非常に動的であり、1kHz超の周波数成分を有する。ここで、通常用いられる機械加工鋼又は磁束を誘導するための電気鋼板の場合の電流と力との関連は自明ではなく、非常に複雑なモデルによってのみ記述可能である。更に、空隙は、機械公差及び操作面の動作のため、正確に把握されず、電機子型磁石の力の作用は大まかに概算することしかできない。
【0020】
測定コイルと、そこで低下する誘導電圧によって電機子を通過する磁束を測定する本発明のアプローチでは、電機子の力と動きを制御及び/又は調節可能である。更に、電機子の動きは、電機子の前後運動のそれぞれの端部におけるオーバーランが回避可能であるように、意図的に鈍らせることが可能である。
【0021】
上述のとおり、電磁的に操作される2つのステータの間に電機子が配置されると更に有利である。本発明の本実施形態において、電機子はこのように、第2励起コイルを有する第2ステータを含み、2つのステータは電機子の両側に配置され、第2励起コイルは分析/制御部にも接続され、分析/制御部によって、それぞれの力が制御及び/又は調節されるように適合され、それにより電機子が第1及び/又は第2ステータに向かってそれぞれの方向に移動するよう適合される、及び/又は、電機子の静止位置からの撓み動作ならびに電機子の静止位置への戻り動作が制御されるよう適合される。
【0022】
以下、図面を参照し、例示的実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】表示要素及びばねによる弾性設置として構成された操作要素、ならびに操作要素を作動するための能動的触覚フィードバックを有する、車載機器用操作ユニットの模式的側面図。
【
図2】ステータと電機子とを有する電機子型磁石として構成された電磁石の、電磁的特徴の基本的な説明図。
【
図3】2つの電磁石として構成された、能動的触覚フィードバック用アクチュエータの斜視図。
【
図4】
図3に図示した電磁石の考えうる回路構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、操作要素12を含む操作ユニット10の模式的側面図である。本例示的実施形態において操作要素12は、複数の記号フィールド16が表示されるよう適合された操作面14を有する表示アセンブリとして構成されている。一般に、操作要素12はバックライト型である。
【0025】
垂直方向の作動動作(両矢印18)を実行するため、及びこのような作動動作を横方向に確認する(
図1の両矢印20)ために、操作要素12は第1ばね22及び第2ばね24を介して筐体26に弾性設置される。センサ28は、操作要素が垂直の移動軸18に沿って移動したかどうかを判定可能である。これは、分析/制御部30によって確認され、その際、分析/制御部30は、駆動要素34を含む電磁石として構成されたアクチュエータ32を制御する。アクチュエータ32の固定ステータ部36は筐体26上で支持され、アクチュエータ32の駆動要素34は操作要素12と機械的に連結されている。駆動要素34の有効な移動軸は両矢印38で示されている。
【0026】
操作要素12の設計が大型かつ複雑になるほど、重量が増え、より大きな設置スペースを占有する。触覚フィードバックが操作面14の全体にわたって同質であることが求められるならば、操作要素12は触覚フィードバックのための並進運動のみを実行するべきである。理論上、これは、アクチュエータ32の駆動要素34を操作要素12の重心40に係合させるという非常に単純な方法で実現可能である。しかしながら、与えられた設置スペースではこれは実行不可能である。
【0027】
操作要素12が触覚フィードバックのための並進運動のみを実行することが意図される場合、比較的単純な設計ソリューションは、アクチュエータ32の駆動要素34の有効な移動軸38上に操作要素12の重心40が位置するような形でアクチュエータ32を配置することである。これは
図1に示されている。
図1はまた、作動動作が認識され、触覚フィードバックによって操作要素12の作動が確認された際に、操作要素12が能動的に移動する様子を図示している。なお、第2ばね要素24及び/又はこれらの有効なばね軸42は、重心40ならびにアクチュエータ32の有効な移動軸38が位置する平面上に配置されるのが理想であり、ここでアクチュエータ32の有効軸及び第2ばね24は、同一線上に位置する。
【0028】
操作要素12の横移動軸20、及びアクチュエータ32の駆動要素34の有効な移動軸38が架け渡される平面が、この平面44に実質的に直交して延びる。
図1においてこの平面は紙面である。
【0029】
このように、触覚フィードバックのための操作要素12の純粋な並進運動は、横方向成分及び垂直成分の両方を含む。このフィードバック動作が純粋に横方向でないことは、操作要素12の操作面14全体にわたって触覚が同質であるべきという点について重要ではない。操作要素12が、触覚フィードバックのために一切の回転動作を実行しないということ、すなわち、この空間内で操作要素12の平行移動があるということが極めて重要である。
【0030】
上述のとおり、特に設置スペース及びコストの理由から、操作要素の触覚フィードバック用のアクチュエータとしては、電磁石がしばしば用いられる。この電磁石によって加えられた力を概算するには大きな労力が必要であり、原則として電磁石の電流と空隙とに依存する。
図2を参照し、電磁石の場合に適用可能な条件を以下に詳述する。
【0031】
図2では、ステータ及び電機子が透過性の高い材料(通常、機械加工鋼又は電気鋼板)で形成され、電圧を印加された励起コイルによって磁場が発生している電磁石が図示されている。
【0032】
このような電磁石の力は、通常、励起電流と空隙のサイズとから算出される。しかしながら、触覚フィードバックの場合の力の進行は非常に動的であり、1kHz超の周波数成分を有する。ここで、通常用いられる機械加工鋼又は磁束を誘導するための電気鋼板の場合の電流と力との関連は自明ではなく、非常に複雑なモデルによってのみ記述可能である。更に、空隙は、機械公差及び操作面の動作のため、正確に把握されず、アクチュエータの力の作用は大まかに概算することしかできない。一般に、電圧測定は電流測定よりも安価であることから、空隙内の磁束密度を検出するためにマックスウェルの引張強度の公式と測定コイルとを用いることで、この問題は回避可能である。
【0034】
実用に際して、空隙の磁束密度の不均質性が相対的に低いことは補正係数で説明され、ひいては、測定コイルによる力測定を単純に実現することにつながる。
【0036】
誘導電圧の積分は、通常システム内に存在するマイクロコントローラによってデジタル的に行うことができる。これにより、制御プロセス中いつでも力を把握可能になる。
【0037】
図3は、アクチュエータ32の斜視図である。このアクチュエータ32は2つの電磁石として構成され、第1ステータ48と第2ステータ50との間に配置された電機子46として機能する駆動要素34が、有効な移動軸38に沿った逆向きの2方向に力を発生可能である。
【0038】
第1及び第2ステータ48、50は筐体26に取り付けられ、電機子46は操作要素12に固定的に接続されている。第1ステータ48は第1励起コイル52を含み、第2ステータ50は第2励起コイル54を含む。電機子46は測定コイル56に包囲されている。電機子46の両側には、第1及び第2空隙58、60がそれぞれ位置している。電機子46に働く力はそれぞれ一方向に配向されるため、励起コイル52、54には同時にではなく交互に電圧が印加される。電機子46に測定コイル56を配置することで、有効な移動軸38に沿った有効方向の両方において正確かつ安価な力測定が可能になる。
【0039】
一例として、測定コイル56によって誘導された電圧の制御及び分析は、分析/制御部30の一部であってよいマイクロコントローラ62によって行われ得る。マイクロコントローラ62を含む回路構成の例を
図4に示す。2つの励起コイル52、54を交互に制御するために、測定コイル56で誘導された電圧はまず単純なローパスフィルタ64で平滑化されて、測定された信号からPWMクロッキング(通常20kHz超の周波数)が除去される。その後、マイクロコントローラ62が誘導電圧を検出してデジタル的に積分する。ローパスフィルタ64の遮断周波数は、力の進行のうち最も高い周波数成分よりも十分に高い必要がある。
【符号の説明】
【0040】
10:操作ユニット
12:操作要素
14:操作要素の操作面
16:記号フィールド
18:操作要素の垂直の移動軸
20:操作要素の横移動軸
22:ばね要素
24:ばね要素
26:筐体
28:センサ
30:制御部
32:アクチュエータ
34:アクチュエータの駆動要素
36:アクチュエータのステータ部
38:アクチュエータの有効な移動軸
40:操作要素の重心
42:有効なばね軸
44:平面
46:電機子
48:ステータ
50:ステータ
52:励起コイル
54:励起コイル
56:測定コイル
58:空隙
60:空隙
62:マイクロコントローラ
64:ローパスフィルタ