特許第6864192号(P6864192)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6864192
(24)【登録日】2021年4月6日
(45)【発行日】2021年4月28日
(54)【発明の名称】走行体システム
(51)【国際特許分類】
   B60L 5/00 20060101AFI20210419BHJP
   B60L 9/08 20060101ALI20210419BHJP
   B60M 7/00 20060101ALI20210419BHJP
   H01L 21/677 20060101ALI20210419BHJP
   B61B 13/00 20060101ALI20210419BHJP
【FI】
   B60L5/00 B
   B60L9/08
   B60M7/00 X
   H01L21/68 A
   B61B13/00 T
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-528414(P2019-528414)
(86)(22)【出願日】2018年6月1日
(86)【国際出願番号】JP2018021197
(87)【国際公開番号】WO2019008966
(87)【国際公開日】20190110
【審査請求日】2019年12月20日
(31)【優先権主張番号】特願2017-132625(P2017-132625)
(32)【優先日】2017年7月6日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】304027349
【氏名又は名称】国立大学法人豊橋技術科学大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】水谷 豊
(72)【発明者】
【氏名】石川 和広
(72)【発明者】
【氏名】早川 雅章
(72)【発明者】
【氏名】大平 孝
(72)【発明者】
【氏名】坂井 尚貴
(72)【発明者】
【氏名】國吉 大輝
(72)【発明者】
【氏名】寺本 慎
【審査官】 今井 貞雄
(56)【参考文献】
【文献】 特許第5988409(JP,B1)
【文献】 特開2012−171765(JP,A)
【文献】 特開2012−114406(JP,A)
【文献】 特許第5777139(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 5/00−5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1本以上の金属レールと、前記金属レールの走行面上に設けた電気絶縁体と、前記電気絶縁体に設けられており交流電圧が印加される2本の導電体と、を有する枠体軌道と、
前記枠体軌道内に配置され、第1の車輪及び第2の車輪を有し且つ前記2本の導電体上を走行する走行体と、
前記2本の導電体のそれぞれに交流電圧を印加し、一方の導電体と前記第1の車輪で第1のコンデンサを形成し、他方の導電体と前記第2の車輪で第2のコンデンサを形成する電圧印加装置と、を備え、
前記走行体は、前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサから交流電力を取り出す受電装置と、取り出した交流電力を整流し直接的に又は間接的に受け取る走行駆動モータとを有
前記2本の導電体は、幅方向に僅かな間隔を空けて平行にレイアウトされ、高周波の交流電力が差動伝送される、
走行体システム。
【請求項2】
前記枠体軌道は、前記2本の導電体の上に設けられた第2の電気絶縁体をさらに有し、
前記第1の車輪及び前記第2の車輪は、前記第2の電気絶縁体の上を走行する、請求項1に記載の走行体システム。
【請求項3】
前記第2の電気絶縁体が樹脂基板であり、前記導電体が前記樹脂基板に形成された金属薄膜である、請求項2に記載の走行体システム。
【請求項4】
前記走行体は、前記第1の車輪及び前記第2の車輪を含めて合計4つの車輪を有する、請求項1〜のいずれかに記載の走行体システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行体システムに関し、特に、金属レールと車輪との間のコンデンサから交流電力を取り出して走行モータを駆動する走行体システムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両への給電方式として、いわゆるタイヤ給電が知られている。タイヤ給電とは、レールとタイヤ内金属体との容量性結合を利用した無線電力伝送技術である。
タイヤ給電として、路面に交流電力が供給される2本の導体が設置され、この2本の導体と車両の2つのタイヤ内のスチールベルトとがコンデンサを形成し、両タイヤに近接してスチールベルトと容量結合した2つの電極から交流電力が取り出され、整流されてバッテリに蓄電される技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5777139号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のタイヤ給電方式走行体システムでは、軌道を構築する2本の金属レールが給電レールとして利用される。そして、レールに対して、高周波の交流電力が供給されている。
そのため、作業者がレールに不用意に接触した場合に、感電の可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、タイヤ給電方式の走行体システムにおいて、作業者の安全性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0007】
本発明の一見地に係る走行体システムは、枠体軌道と、走行体と、電圧印加装置とを備えている。
枠体軌道は、互いに対向した状態で平行にレイアウトされた断面L字形状の第1の金属レール及び第2の金属レールを有する。
走行体は、枠体軌道内に配置され、第1の車輪及び第2の車輪を有し且つ第1の金属レール及び第2の金属レールの水平な走行面上を走行する。
電圧印加装置は、第1の金属レール及び第2の金属レールの少なくとも走行面に交流電圧を印加し、第1の金属レールと第1の車輪とによって第1のコンデンサを形成し、第2の金属レールと第2の車輪とによって第2のコンデンサを形成する。
走行体は、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサから交流電力を取り出す受電装置と、取り出した交流電力を整流し直接的に又は間接的に受け取る走行駆動モータとを有している。
枠体軌道は、第1の金属レール及び第2の金属レールの鉛直な壁体の表面の一部を少なくとも覆う電気絶縁体を有する。
この走行体システムでは、電気絶縁体が第1の金属レール及び第2の金属レールを覆っているので、作業員は、電気絶縁体に触れたとしても、第1の金属レール及び第2の金属レールには触れにくい。したがって、作業者が感電する可能性が低い。
【0008】
本発明の他の見地に係る走行体システムは、枠体軌道と、走行体と、電圧印加装置とを備えている。
枠体軌道は、1本以上の金属レールと、金属レールの走行面上に設けた電気絶縁体と、電気絶縁体に設けられており交流電圧が印加される2本の導電体と、を有する。
走行体は、枠体軌道内に配置され、第1の車輪及び第2の車輪を有し且つ2本の導電体上を走行する。
電圧印加装置は、2本の導電体それぞれに交流電圧を印加し、一方の導電体と第1の車輪で第1のコンデンサを形成し、他方の導電体と第2の車輪で第2のコンデンサを形成する。
走行体は、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサから交流電力を取り出す受電装置と、取り出した交流電力を整流し直接的に又は間接的に受け取る走行駆動モータとを有している。
この走行体システムでは、枠体軌道を構成する金属レールが、電気絶縁体によって導電体から電気的に絶縁されている。したがって、枠体軌道が帯電しない。したがって、作業員が誤って枠体軌道に触れたとしても感電する可能性が低い。
【0009】
枠体軌道は、2本の導電体の上に設けられた第2の電気絶縁体をさらに有していてもよい。
第1の車輪及び第2の車輪は、第2の電気絶縁体の上を走行してもよい。
この走行体システムでは、感電可能性がさらに低くなる。
【0010】
第2の電気絶縁体が樹脂基板であり、導電体が樹脂基板に形成された金属薄膜であってもよい。
この走行体システムでは、第2の電気絶縁体と導電体とを一体に形成することができ、製造、運搬、取付が容易になる。つまり、量産性が向上する。
【0011】
2本の導電体は、幅方向に僅かな間隔を空けて平行にレイアウトされ、高周波の交流電力が差動伝送されてもよい。
この走行体システムでは、差動伝送により高周波電力を供給するので、システムの周囲に存在する電気機器に悪影響を及ぼすリスクが小さい。
【0012】
走行体は、第1の車輪及び第2の車輪を含めて合計4つの車輪を有していてもよい。
この走行体システムでは、走行体は安定走行する。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るタイヤ給電方式の走行体システムでは、作業者の安全性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態の搬送システムの要部側面図。
図2】搬送システムの要部平面図。
図3】ローカル台車の側面図。
図4】ローカル台車の模式的平面図。
図5】ローカル台車の模式的正面図。
図6】受電タイヤの概略断面図。
図7】第2実施形態のローカル台車の模式的平面図。
図8】第2実施形態のローカル台車の模式的正面図。
図9図8の部分拡大図。
図10】第3実施形態のローカル台車の模式的平面図。
図11】第3実施形態のローカル台車の模式的正面図。
図12図11の部分拡大図。
図13】第4実施形態のローカル台車の模式的平面図。
図14】第4実施形態のローカル台車の模式的正面図。
図15図14の部分拡大図。
図16】第5実施形態のローカル台車の模式的平面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1.第1実施形態
(1)搬送システムの全体
図1図3を用いて、第1実施形態の搬送システム1を説明する。図1は、第1実施形態の搬送システム1の要部側面図である。図2は、搬送システム1の要部平面図である。図3は、ローカル台車5の側面図である。
搬送システム1は、天井走行車3を有している。天井走行車3は、例えば半導体工場内で工程間搬送と工程内搬送とを行う。
【0016】
搬送システム1は、ローカル台車5を有している。ローカル台車5は、個々の処理装置19に対するFOUP等の物品Aの供給と搬出を行い、あるいは隣接した数台の処理装置19に対する物品Aの供給と搬出を行う。
搬送システム1は、第1軌道7を有している。第1軌道7は、天井走行車3の軌道であり、金属レールと導電体とを有している。
【0017】
搬送システム1は、第2軌道9を有している。第2軌道9は、ローカル台車5の軌道であり、図2に示す第1金属レール11A及び第2金属レール11Bからなる。物品Aは、第1金属レール11A及び第2金属レール11B間の隙間を上下に通過できる。ローカル台車5は第2軌道9の上方を走行するが、第2軌道9の下方を走行してもよい。
処理装置19は1又は複数個のロードポート13を備える。処理装置19の前面に平行に第1軌道7及び第2軌道9とバッファ15が延びている。
天井17は、クリーンルームなどの天井である。支柱21、23、25により、第1軌道7及び第2軌道9とバッファ15とが支持されている。
【0018】
バッファ15は、物品Aを仮置きし、第2軌道9の下方に、第1軌道7及び第2軌道9と平行に配置されている。バッファ15の高さレベルは、物品Aが仮置きされているバッファ15の上部を、物品Aを搬送しているローカル台車5が通過できるように設定されている。
第1軌道7が最も高い位置にあり、その例えば直下に第2軌道9があり、第1軌道7及び第2軌道9は平行で上下に重なっている。第1軌道7及び第2軌道9の直下にこれらと平行にバッファ15があり、ロードポート13は第1軌道7及び第2軌道9の直下にある。
【0019】
搬送システム1は、ローカルコントローラ27を有する。ローカルコントローラ27は、ローカル台車5を制御し、光通信などでローカル台車5と通信する。なおローカルコントローラ27は地上側に設けられてもよい。
【0020】
天井走行車3は、昇降台29と、昇降台29を昇降させるホイスト(図示せず)とを有しており、鉛直方向に沿って物品Aを移載する。天井走行車3は光通信部31を備える。光軸が上下方向を向き、かつローカル台車5の走行経路を通過する光での光通信により、光通信部31は、ロードポート13の側に設けた光通信部33との間で物品Aの受け渡し前のインターロックを行う。さらに天井走行車3にはローカルコントローラ27との通信手段(図示せず)を設けられている。当該通信手段は、バッファ15との間で物品Aを受け渡しする際に、ローカルコントローラ27と通信する。
処理装置19は、加工装置、検査装置などである。処理装置19の前面にはロードポート13が設けられている。天井走行車3、ローカル台車5、及び地上を移動する人がロードポート13との間で物品Aを受け渡しする。処理装置19の前面にはロードポート13の他に、ディスプレイ37と操作パネル39などが設けられている。ディスプレイ37と操作パネル39は、処理装置19の稼働状況を監視し、かつ人手で処理装置19を制御できるようにする。
【0021】
第2軌道9の第1金属レール11Aと第2金属レール11Bとの間の幅は、物品Aの奥行きよりも大きい。物品Aは昇降台29と共に第1金属レール11Aと第2金属レール11Bとの間の隙間を鉛直方向に通過できる。さらにバッファ15では、ロードポート13の上部に隙間43が設けられている。隙間43は、物品Aがバッファ15を鉛直方向に通過できるようにする。あるいはまた、ロードポート13の直上部を外すようにバッファ15が配置される。これらのため、第1軌道7及び第2軌道9とロードポート13とが鉛直方向に重なるように配置されても、天井走行車3はロードポート13及びバッファ15に対して物品Aの受け渡しができる。同様にローカル台車5はバッファ15及びロードポート13に対し、物品Aの受け渡しができる。従って平面視で搬送システム1が占める床面積を最小にできる。
【0022】
図3を用いて、ローカル台車5の構造を説明する。ローカル台車5は、走行モータ45(走行駆動モータの一例)を有している。ローカル台車5は、第1受電タイヤ63、第2受電タイヤ65、駆動タイヤ67を有しており、第2軌道9上を走行する(後述)。
ローカル台車5は、ホイスト49を有している。ホイスト49は、吊持材51を巻き取りあるいは繰り出すことにより、昇降台50により支持された物品Aを昇降させる。
【0023】
ローカル台車5は、光通信部57を有している。光通信部57は、天井走行車3の光通信部31と同様にして、ロードポート13の光通信部33との間で、インターロックのための通信を行う。
ローカル台車5は、走行距離が短く、物品の横送り等の機構を備えず、走行ルートの選択、他の台車との干渉の回避などの情報処理機構を備えない簡素なものである。例えば1台のローカル台車5を第2軌道9に沿って走行させ、処理装置19の前面と前面からやや離れた位置との間を、ローカルコントローラ27の制御で往復させる。そして、ローカル台車5は、天井走行車の第1軌道7の直下の第2軌道9を走行するので、追加の床面積を必要としない。また第2軌道9での第1金属レール11A及び第2金属レール11B間の隙間は、物品Aの奥行きよりも大きいので、第2軌道9を鉛直方向に通過するように物品Aを受け渡しできる。
【0024】
本実施形態での天井走行車3とローカル台車5の制御を示す。
天井走行車3は図示しない上位コントローラにより制御される。ローカルコントローラ27は上位コントローラ及び天井走行車3、ローカル台車5との間で通信する。天井走行車3及びローカル台車5がロードポート13との間で物品Aを受け渡しする場合、光通信部31、33、57を用いてインターロックを行う。
ロードポート13の直上にローカル台車5が存在すると、天井走行車3は、光通信ができずインターロックが成立しない。そこで、ローカル台車5が他の位置へ移動するまで、物品Aの受け渡しを遅らせる。バッファ15と天井走行車3との間の物品Aの受け渡しは、天井走行車3とローカルコントローラ27との間の通信によりインターロックを成立させる。またローカル台車5は、ローカルコントローラ27からの指示により、バッファ15と物品Aを受け渡しする。このときに、受け渡し前のインターロックは行わない。
【0025】
以上の通信により、バッファ15のどの位置にどの物品が所在するかの在庫データが得られ、ローカルコントローラ27が記憶する。バッファ15の物品Aはローカルコントローラ27が管理する。そしてロードポート13とのインターロックは天井走行車3及びローカル台車5との直接通信、あるいはローカルコントローラ27を介しての通信により成立させる。
【0026】
(2)ローカル台車走行システム
図4図6を用いて、ローカル台車5並びに第1金属レール11A及び第2金属レール11Bを用いたローカル台車走行システム101(走行体システムの一例)を説明する。
図4は、ローカル台車5の模式的平面図である。図5は、ローカル台車5の模式的正面図である。図6は、受電タイヤ63の概略断面図である。
ローカル台車5は、ローカル台車本体61と、第1受電タイヤ63と、第2受電タイヤ65と、駆動タイヤ67とを有している。
【0027】
第1受電タイヤ63(第1の車輪の一例)と第2受電タイヤ65(第2の車輪の一例)は、それぞれ第1金属レール11A及び第2金属レール11B(軌道の一例)に接触して走行するものであり、受電用のタイヤである。
第1受電タイヤ63は、図6に示すように、それぞれ、路面に対する接触部に当たる弾性体層68と、その内部に設けられたタイヤ内導体としてのホイール69(金属の軸体の一例)とを有している。言い換えると、第1受電タイヤ63は、ホイール69の外周面を中実の弾性体層68で被覆したソリッドタイヤである。
弾性体層68は、具体的にはウレタンゴムタイヤである。
ホイール69は、図6に示すように、外周側の円筒部69aと、その内側の円盤部69bと、そこから延びるシャフト69cとを有している。
なお、第2受電タイヤ65の構造は第1受電タイヤ63と同じである。
【0028】
第1金属レール11A及び第2金属レール11Bに交流電力を供給されると、第1金属レール11A及び第2金属レール11Bと第1受電タイヤ63及び第2受電タイヤ65とのそれぞれの間で容量結合が発生し、それによりローカル台車5に電力が供給される。具体的には、第1金属レール11A及び第2金属レール11Bに接触することで、第1金属レール11Aと第1受電タイヤ63のホイール69との間に第1コンデンサが形成され、第2金属レール11Bと第2受電タイヤ65のホイール69との間に第2コンデンサが形成される。
【0029】
弾性体層68は、ウレタンゴムからなる。つまり、弾性体層68は、例えば、ε=6.5〜7.1、tanδ=0.015〜0.017の範囲にある。この場合、容量結合が強くなり、電力伝送が効率的である。
弾性体層68は、ウレタンゴム以外の材料からなっていてもよい。例えば、塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂、その他樹脂、天然ゴムであってもよい。以下、その場合の好ましい2つの条件を説明する。
第1に、弾性体層68は、空気よりも比誘電率(ε)が高い材料からなることが好ましい。つまり、弾性体層68の比誘電率は1より大きいことが好ましい。この場合、容量結合が強くなり、電力伝送が効率的である。
【0030】
第2に、弾性体層68は、誘電正接(tanδ)が小さい材料からなることが好ましい。この場合、コンデンサ内での電気エネルギー損失が少なくなる。
第1受電タイヤ63及び第2受電タイヤ65のホイール69のシャフト69cは、各々、図4及び図5に示すように、絶縁性カバーで被覆された金属製の軸受71によってローカル台車本体61に回転自在に支持されており、さらにシャフト69cに接続された絶縁性の軸73にエンコーダ75が接続されている。
【0031】
駆動タイヤ67(第3の車輪の一例)は、第1金属レール11Aに接触して走行するものであり、走行駆動力を発生するためのタイヤである。駆動タイヤ67は、各々、図4に示すように、軸受71によってローカル台車本体61に回転自在に支持されている。さらに軸73にブレーキ77、走行モータ45が接続されている。第1受電タイヤ63及び第2受電タイヤ65がカーボン粒子をウレタンゴムに含有させていないカーボンレスタイヤで、駆動タイヤ67がカーボン粒子をウレタンゴムに含有させたタイヤである。この場合、第1受電タイヤ63と第2受電タイヤ65はカーボンを含まないので、誘電正接(tanδ)が小さくなり、その結果、コンデンサ内での電気エネルギー損失が少なくなる。一方、駆動タイヤ67はローカル台車本体61から第1金属レール11Aに静電気を逃がす帯電防止機能を実現している。
【0032】
図5に示すように、第1金属レール11A及び第2金属レール11Bは互いに対向した状態で平行にレイアウトされた断面L字状である。第1金属レール11A及び第2金属レール11Bは、水平な走行面を有する走行部105と、そこから上方に延びる鉛直壁107とを有している。鉛直壁107の側面の少なくとも一部、具体的には上端同士は連結プレート109によって連結されている。上記に述べた第1金属レール11A、第2金属レール11B及び連結プレート109によって、枠体軌道103が構成されている。なお、図1〜3では、簡略化のため、枠体軌道103の全体は表現されていない。
【0033】
連結プレート109は、絶縁体からなる。つまり、第1金属レール11A及び第2金属レール11Bが互いに絶縁されている。連結プレート109は、第1金属レール11A及び第2金属レール11Bの鉛直壁107の上面、好ましくは上面全体を覆っている。このように、連結プレート109が第1金属レール11A及び第2金属レール11Bの上側に配置されて第1金属レール11A及び第2金属レール11Bの上方を覆っているので、作業員は、第1金属レール11A及び第2金属レール11Bには触れにくい。したがって、作業者が感電する可能性が低い。
なお、連結プレート109は、走行方向全体にわたって設けられている必要はない。連結プレート109は、部分的に1箇所又は複数箇所に設けられていてもよい。
なお、連結プレート109は、鉛直壁107の上部に加えて鉛直壁107の側方の一部又は全てを覆っていてもよい。
【0034】
ローカル台車走行システム101は、車両に給電するための電圧印加装置81を有している。電圧印加装置81は、第1金属レール11A及び第2金属レール11Bに接続されており、第1金属レール11A及び第2金属レール11Bに交流電圧を印加する。交流電圧は、矩形波を含む。
電圧印加装置81は、信号発生器83と、バラン85と、整合回路87とを有している。バラン85は、5GHzまでの高周波信号を伝達できる。整合回路87は、インピーダンス整合を取る。その整合された交流電力が、第1金属レール11A及び第2金属レール11Bに供給される。なお、電圧印加装置の構成は特に限定されない。
【0035】
ローカル台車5は、受電装置91を有している。受電装置91は、第1コンデンサ及び第2コンデンサから交流電力をホイール69経由で取り出し、取り出した交流電力を整流し直接的に又はバッテリを介して間接的に、走行モータ45に供給する。受電装置91は、整合回路93と、整流回路95とを有している。整合回路93は、インピーダンス整合を行う。整流回路95は、受信した交流電力を直流に整流する。第1受電タイヤ63及び第2受電タイヤ65のホイール69は、整合回路93に接続され、整流回路95は走行モータ45に接続されている。なお、受電装置の構成は特に限定されない。
【0036】
上記の実施形態では、以下の作用効果が得られる。
第1に、第1受電タイヤ63及び第2受電タイヤ65を介在させる電力伝送であるので、効率の良い電力伝送が実現できる。
第2に、ローカル台車走行システム101では、給電に用いられる第1受電タイヤ63及び第2受電タイヤ65をホイール69の外周面を中実の弾性体層68で被覆したソリッドタイヤとしたことで、空気層の介在が無くなるので、容量結合が強くなり、電力伝送が効率的である。
【0037】
さらに、ローカル台車5において、フレキシブル給電線と可撓性の保護カバーを用いた給電構造を廃止できる。これにより、中間移載台車の繰り返し往復走行により給電線断線のおそれがなくなり、保護カバー(ケーブルベア(登録商標))の設置スペースが不要になる。
また、ローカル台車5において、バッテリを廃止でき、それによりローカル台車を軽量化できる。この結果、走行駆動源のモータを定格電流の大きなものにする必要がなくなる。
【0038】
2.第2実施形態
図7図9を用いて、第2実施形態を説明する。図7は、第2実施形態のローカル台車5の模式的平面図である。図8は、第2実施形態のローカル台車5の模式的正面図である。図9は、図8の部分拡大図である。
なお、基本的な構成及び動作は第1実施形態と同じであるので、以下は異なる点を中心に説明する。
【0039】
枠体軌道103Aは、第1金属レール11C及び第2金属レール11Dの走行部105上に設けた電気絶縁体119と、電気絶縁体119に設けられており交流電圧が印加される導電体121と、を有する。具体的には、導電体121は電気絶縁体119の上面に形成されている。なお、導電体121は電気絶縁体119によって覆われていてもよい。
このローカル台車走行システム101では、枠体軌道103Aを構成する第1金属レール11C及び第2金属レール11Dが、電気絶縁体119によって導電体121から電気的に絶縁されている。したがって、枠体軌道103Aの第1金属レール11C及び第2金属レール11D並びに連結プレート109が帯電しない。したがって、作業員が誤って第1金属レール11C及び第2金属レール11D並びに連結プレート109等に触れたとしても感電する可能性が低い。
【0040】
この実施形態では、連結プレート109が導体からなる場合でも、連結プレート109が帯電しないので、感電の可能性が低い。また、連結プレートは省略されてもよい。
この実施形態では、導電体121が第1金属レール11C及び第2金属レール11Dの内側に配置されることで、導電体121からの電磁界放射を少なくできる。
【0041】
3.第3実施形態
第1実施形態及び第2実施形態では、2本の導電体は互いに離れていたが、それらは互いに接近して配置されていてもよい。
図10図12を用いて、そのような実施形態を説明する。図10は、第3実施形態のローカル台車5の模式的平面図である。図11は、第3実施形態のローカル台車の模式的正面図である。図12は、図11の部分拡大図である。
なお、基本的な構成及び動作は第2実施形態と同じであるので、以下は異なる点を中心に説明する。
【0042】
枠体軌道103Bは、金属レール11Eと、走行レール11Fとを有している。金属レール11Eは、断面L字状である。金属レール11Eは、水平な走行面を有する走行部105と、そこから上方に延びる鉛直壁107とを有している。走行レール11Fは、断面L字状であり、走行部と鉛直壁とを有している。
枠体軌道103Bは、金属レール11Eの走行部105上に設けた電気絶縁体119Aと、電気絶縁体119Aに設けられており交流電圧が印加される第1導電体121A及び第2導電体121Bと、を有する。具体的には、第1導電体121Aと第2導電体121Bは電気絶縁体119Aの上面に形成されている。なお、第1導電体121Aと第2導電体121Bは電気絶縁体119Aによって覆われていてもよい。
【0043】
第1導電体121Aと第2導電体121Bとは、幅方向に僅かな間隔を空けて平行にレイアウトされている。このため、両者間での電磁界放射が少なくなる。
第1受電タイヤ63Aと第2受電タイヤ65Aはそれぞれ第1導電体121A及び第2導電体121Bの上を走行する。
駆動タイヤ67Aは、走行レール11Fの上を走行する。
【0044】
第1導電体121Aと第2導電体121Bには、高周波の交流電力が差動伝送される。
そのため、高周波ノイズが発生しにくくなり、そのためローカル台車走行システム101の周囲に存在する電気機器に悪影響を及ぼすリスクが小さくなる。
【0045】
このローカル台車走行システム101では、枠体軌道103Bを構成する金属レール11Eが、電気絶縁体119Aによって第1導電体121A及び第2導電体121Bから電気的に絶縁されている。したがって、枠体軌道103Bの金属レール11E及び連結プレート109が帯電しない。
この実施形態では、連結プレート109が導体からなる場合でも、連結プレート109が帯電しないので、感電の可能性が低い。また、連結プレートは省略されてもよい。
この実施形態では第1導電体121A及び第2導電体121Bが金属レール11Eの内側に配置され、かつ高周波の交流電力が差動伝送されることで、第1導電体121A及び第2導電体121Bからの電磁界放射を少なくできる。
【0046】
4.第4実施形態
第2実施形態及び第3実施形態では、第1受電タイヤ及び第2受電タイヤは導電体に接触していたが、それらの間に絶縁体が配置されていてもよい。
図13図15を用いて、そのような実施形態を説明する。図13は、第4実施形態のローカル台車5の模式的平面図である。図14は、第4実施形態のローカル台車5の模式的正面図である。図15は、図14の部分拡大図である。
なお、基本的な構成及び動作は第3実施形態と同じであるので、以下は異なる点を中心に説明する。
【0047】
枠体軌道103Cは、金属レール11Gと、走行レール11Fとを有している。金属レール11Gは、断面L字状である。金属レール11Gは、水平な走行面を有する走行部105と、そこから上方に延びる鉛直壁107とを有している。走行レール11Fは、断面L字状であり、走行部と鉛直壁とを有している。
枠体軌道103Cは、金属レール11Gの走行部105上に設けた電気絶縁体119Bと、電気絶縁体119Bに設けられており交流電圧が印加される第1導電体121C及び第2導電体121Dと、を有する。第1導電体121Cと第2導電体121Dとは、幅方向に僅かな間隔を空けて平行にレイアウトされている。
【0048】
枠体軌道103Cは、第1導電体121C及び第2導電体121Dの上に設けられた第2の電気絶縁体125をさらに有している。
第1受電タイヤ63A及び第2受電タイヤ65Aは、第1導電体121C及び第2導電体121Dに対応して、第2の電気絶縁体125の上を走行する。
このローカル台車走行システム101では、枠体軌道103Cを構成する金属レール11Gが、電気絶縁体119Bによって第1導電体121C及び第2導電体121Dから電気的に絶縁されている。したがって、枠体軌道103Cの金属レール11G及び連結プレート109が帯電しない。
この実施形態では、第1導電体121C及び第2導電体121Dが第2の電気絶縁体125によって覆われているので、作業者の感電可能性がさらに低くなる。本実施形態の安全対策を施すことにより、人体等価回路に流れる電流が一般環境指針値20mA未満であることが実験的に確認され、作業者が連結プレート109に触れても問題がない。
【0049】
第2の電気絶縁体125は、例えば、FR4基板(ガラスエポキシ基板)からなり、第1導電体121A及び第2導電体121Bは基板の上のパターン配線である。第2の電気絶縁体125は、電気絶縁体119Bに固定されている。この場合、樹脂基板からなる第2の電気絶縁体125と金属薄膜の第1導電体121A及び第2導電体121Bとを一体に形成することができ、製造、運搬、取付が容易になる。つまり、量産性が向上する。また、FR4基板はMCナイロン基板に比べれば、電力伝送特性が優れている。
また、本実施形態の搬送システム1は、安全距離を対策前よりも短くすることができる。安全距離は、作業者の安全を確保するために作業者とシステムとの間に設けるべき距離である。例えば、ICNIRPガイドライン1998によって定められている一般環境指針値(電磁界の周波数が13.56MHzである場合に電界強度が28V/m、磁界強度が0.073A/m)以下の条件を満たす距離で定義される。導電体が全く絶縁されていない対策前の搬送システムでは、安全距離は1300mm以上であった。一方、本実施形態の搬送システム1では、安全距離が垂直方法で540mm、水平方向で460mmであることが実験的に確認された。従って、本実施形態では、工場内で作業者が安全に利用可能なスペースを対策前よりも広くすることができる。
【0050】
5.第5実施形態
第1〜第4実施形態では、ローカル台車は第1受電タイヤ、第2受電タイヤ及び走行駆動タイヤの3個を有していたが、タイヤの数は特に限定されない。例えば、合計4個のタイヤがあってもよい。
図16を用いて、そのようなよう実施形態を説明する。図16は、第5実施形態のローカル台車5の模式的平面図である。
なお、基本的な構成及び動作は第3実施形態及び第4実施形態と同じであるので、以下は異なる点を中心に説明する。
【0051】
枠体軌道は、金属レール11Gと、走行レール11Fとを有している。
枠体軌道は、金属レール11Gの走行部(図示せず)上に設けた電気絶縁体(図示せず)と、電気絶縁体119Bに設けられており交流電圧が印加される第1導電体121C及び第2導電体121Dと、を有する。第1導電体121Cと第2導電体121Dとは、幅方向に僅かな間隔を空けて平行にレイアウトされている。
第1受電タイヤ63Aと第2受電タイヤ65Bはそれぞれ第1導電体121C及び第2導電体121Dの上を走行する。
駆動タイヤ67Aは、第4実施形態とは異なり、金属レール11Gの第1導電体121Cの上を走行する。
【0052】
ローカル台車5は、さらに、従動タイヤ70Aを有している。従動タイヤ70Aは、走行レール11Fの上を走行する。従動タイヤ70Aにはエンコーダ75が接続されている。
上記に述べたように、ローカル台車5は、第1受電タイヤ63A及び第2受電タイヤ65Aを含めて合計4つのタイヤを有している。この実施形態では、ローカル台車5は安定走行する。
なお、駆動タイヤ67Aは第2導電体121Dの上を走行してもよい。
また、駆動タイヤ67Aと従動タイヤ70Aは入れ替わってもよい。
【0053】
6.実施形態の共通事項
第2〜第5実施形態は下記の事項を共通に有する。
走行体システム(例えば、ローカル台車走行システム101)は、枠体軌道(例えば、枠体軌道103、枠体軌道103A、枠体軌道103B、枠体軌道103C)と、走行体(例えば、ローカル台車5)と、電圧印加装置(例えば、電圧印加装置81)とを備えている。
枠体軌道は、互いに対向した状態で平行にレイアウトされた断面L字形状の第1の金属レール(例えば、第1金属レール11A、第1金属レール11C)及び第2の金属レール(例えば、第2金属レール11B、第2金属レール11D)を有する。
走行体は、枠体軌道内に配置され、第1の車輪(例えば、第1受電タイヤ63)及び第2の車輪(例えば、第2受電タイヤ65)を有し且つ第1の金属レール及び第2の金属レールの水平な走行面上を走行する。
電圧印加装置は、第1の金属レール及び第2の金属レールの少なくとも走行面に交流電圧を印加し、第1の金属レールと第1の車輪で第1のコンデンサを形成し、第2の金属レールと第2の車輪で第2のコンデンサを形成する。
走行体は、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサから交流電力を取り出す受電装置(例えば、受電装置91)と、取り出した交流電力を整流し直接的に又は間接的に受け取る走行駆動モータ(例えば、走行モータ45)とを有している。
枠体軌道は、第1の金属レール及び第2の金属レールの走行面上に設けた電気絶縁体(例えば、電気絶縁体119、電気絶縁体119A、電気絶縁体119B)と、電気絶縁体に設けられており交流電圧が印加される導電体(例えば、導電体121、第1導電体121A、第2導電体121B、第1導電体121C、第2導電体121D)と、を有する。
この走行体システムでは、枠体軌道を構成する第1の金属レール及び第2の金属レールが、電気絶縁体によって導電体から電気的に絶縁されている。したがって、枠体軌道が帯電しない。したがって、作業員が誤って枠体軌道に触れたとしても感電する可能性が低い。
【0054】
7.他の実施形態
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
受電タイヤは一対ではなく複数対あってもよい。
受電タイヤは中空であってもよい。
【0055】
実施形態の走行体システムは、一例として、半導体搬送や一般物流などのマテリアルハンドリングシステム(MHS)分野に適用することが好ましい。走行台車は凸凹しない軌道を走行するため、車輪は中実のソリッドタイヤを使用しても問題がないからである。しかし、実施形態の走行体システムは、上記分野以外の分野にも広く適用可能である。
実施形態の走行システムは、特に所定の直線範囲を往復する装置に好ましく、例えば、レシプロ式台車、旋盤のローダに適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、金属レール又は導電体と車輪との間のコンデンサから交流電力を取り出して走行モータを駆動する走行体システムに広く適用できる。
【符号の説明】
【0057】
1 :搬送システム
3 :天井走行車
5 :ローカル台車
7 :第1軌道
9 :第2軌道
11A :第1金属レール
11B :第2金属レール
11C :第1金属レール
11D :第2金属レール
11E :金属レール
11F :走行レール
11G :金属レール
13 :ロードポート
15 :バッファ
17 :天井
19 :処理装置
21 :支柱
23 :支柱
25 :支柱
27 :ローカルコントローラ
29 :昇降台
31 :光通信部
33 :光通信部
37 :ディスプレイ
39 :操作パネル
43 :隙間
45 :走行モータ
49 :ホイスト
50 :昇降台
51 :吊持材
57 :光通信部
61 :ローカル台車本体
63 :第1受電タイヤ
63A :第1受電タイヤ
63B :第2受電タイヤ
65 :第2受電タイヤ
65A :第2受電タイヤ
65B :第2受電タイヤ
67 :駆動タイヤ
67A :駆動タイヤ
68 :弾性体層
69 :ホイール
69a :円筒部
69b :円盤部
69c :シャフト
70A :従動タイヤ
71 :軸受
73 :軸
75 :エンコーダ
77 :ブレーキ
81 :電圧印加装置
83 :信号発生器
85 :バラン
87 :整合回路
91 :受電装置
93 :整合回路
95 :整流回路
101 :ローカル台車走行システム
103 :枠体軌道
103A :枠体軌道
103B :枠体軌道
103C :枠体軌道
105 :走行部
107 :鉛直壁
109 :連結プレート
119 :電気絶縁体
119A :電気絶縁体
119B :電気絶縁体
121 :導電体
121A :第1導電体
121B :第2導電体
121C :第1導電体
121D :第2導電体
125 :第2の電気絶縁体
A :物品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図16