特許第6864512号(P6864512)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6864512
(24)【登録日】2021年4月6日
(45)【発行日】2021年4月28日
(54)【発明の名称】薄葉紙収納箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/08 20060101AFI20210419BHJP
   B65D 5/02 20060101ALI20210419BHJP
   B65D 5/54 20060101ALI20210419BHJP
   A47K 10/20 20060101ALI20210419BHJP
   A47K 10/42 20060101ALI20210419BHJP
【FI】
   B65D83/08 A
   B65D5/02 H
   B65D5/54 301A
   A47K10/20 A
   A47K10/42 A
【請求項の数】2
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-53603(P2017-53603)
(22)【出願日】2017年3月17日
(65)【公開番号】特開2018-154383(P2018-154383A)
(43)【公開日】2018年10月4日
【審査請求日】2019年8月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】夘野 絢子
【審査官】 種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−168095(JP,A)
【文献】 特開2007−253966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/08
A47K 10/20
A47K 10/42
B65D 5/02
B65D 5/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取出し口を有する上面部、底面部、一対の側面部、一対の妻面部、前記上面部の側端縁から延出された上面側フラップ、前記底面部の側端縁から延出された底面側フラップ、および前記底面側フラップに下向きに円弧状に形成された破断用切込線を有し、
前記上面部、底面部、一対の側面部、および一対の妻面部により六面体状に形成され、
前記妻面部は、前記上面側フラップおよび前記底面側フラップが重畳するようにそれぞれ折り曲げられることにより形成された衛生薄葉紙収納箱において、
前記上面側フラップは、前記破断用切込線の円弧状の位置と対応する位置に、上向きに円弧状に形成された切り欠き部を有し、
前記上面側フラップの下端部は、波状に形成され、前記切り欠き部は、波の一部であることを特徴とする薄葉紙収納箱。
【請求項2】
前記切り欠き部の最大幅に対する最大高さの比が、0.03〜0.60である請求項1に記載の薄葉紙収納箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄葉紙収納箱に関する。
【背景技術】
【0002】
ティシュペーパーなどの薄葉紙は、薄葉紙収納箱の内部空間に収納されており、薄葉紙収納箱の内部空間に収納された薄葉紙は、薄葉紙収納箱の上面部などに設けられた取出し口から取り出されて使用される。
【0003】
薄葉紙収納箱は、通常、直方体状の紙製の箱であるため、薄葉紙収納箱を使用後そのままの状態で廃棄すると嵩張ってしまう。そのため、薄葉紙収納箱は解体して扁平に潰した状態で廃棄することが望ましい。
【0004】
薄葉紙収納箱の一対の側面は、一般に、上面側フラップおよび底面側フラップで形成されている。そして、底面側フラップには、薄葉紙収納箱が解体しやすいように、ミシン目により形成された破断用切込線が設けられている。薄葉紙収納箱の解体時には、破断用切込線の内側の領域(上面側フラップと破断用切込線との間の領域)に指を押し込んで破断用切込線の一部を破断した後、上面側フラップを引き上げて、残りの破断用切込線を破断する。これにより、上面側フラップと糊付けなどで接着された底面側フラップが上面側フラップから切り離され、薄葉紙収納箱の一対の側面が開口する。そして、薄葉紙収納箱を筒状とすることにより、薄葉紙収納箱を折り畳める状態としている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0005】
薄葉紙収納箱を解体する方法として、例えば、特許文献1には、接着剤の付着箇所を外フラップの一箇所のみとして、内フラップと外フラップとを局部的に接合し、接着剤の付着量を減少させたテッシュペーパー収納箱が提案されている。このテッシュペーパー収納箱では、薄葉紙収納箱の解体時に内フラップと外フラップとを接着する接着剤が剥がしやすいため、容易に薄葉紙収納箱を解体できる。
【0006】
また、特許文献2には、衛生用紙収納用カートンの一方のフラップに形成された解体用切込線を破断した後、他方のフラップを持ち上げて、衛生用紙収納用カートンを解体する方法などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4142238号公報
【特許文献2】特開2010−168095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の技術では、薄葉紙収納箱の解体時に、薄葉紙収納箱の側面を構成する底面側フラップの破断用切込線の内側の領域を指で押圧して破断用切込線を破断する際、上面側フラップの平坦な下端部に指が接触するため、指の負担が大きい。そのため、破断用切込線を指で押圧し難く、破断用切込線を破断し難い場合がある。
【0009】
特に、高齢者などのように力の弱い人の場合は大きな力を出すことができないので、破断用切込線を破断し難く、指の負担が大きいと、薄葉紙収納箱の解体に困難を伴う場合がある。
【0010】
本発明の一態様は、解体時に指の負担を小さくしながら破断用切込線を破断することができる衛生薄葉紙収納箱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様による薄葉紙収納箱は、取出し口を有する上面部、底面部、一対の側面部、一対の妻面部、前記上面部の側端縁から延出された上面側フラップ、前記底面部の側端縁から延出された底面側フラップ、および前記底面側フラップに下向きに円弧状に形成された破断用切込線を有し、前記上面部、底面部、一対の側面部、および一対の妻面部により六面体状に形成され、前記妻面部は、前記上面側フラップおよび前記底面側フラップが重畳するようにそれぞれ折り曲げられることにより形成された衛生薄葉紙収納箱において、前記上面側フラップは、前記破断用切込線の円弧状の位置と対応する位置に、上向きに円弧状に形成された切り欠き部を有する。
【0012】
第1の態様によれば、切り欠き部は、破断用切込線の円弧状の位置と対応する位置に、上向きに円弧状に形成されているので、指の形状にフィットしやすい。そのため、底面側フラップの破断用切込線の内側の領域(上面側フラップの下端部と破断用切込線とにより囲まれる部分)に指を押し込む時に、指に上面側フラップの下端部が食い込み難い。また、薄葉紙収納箱の外側に上面側フラップを引き上げて、上面側フラップと底面側フラップとを切り離す時も、同様に、指に上面側フラップの下端部が食い込み難い。よって、指に負担(場合によっては痛み)を感じ難くすることができる。すなわち、指に優しいので、指の負担を小さくしながら破断用切込線を破断させることができる。また、切り欠き部は上面側フラップに形成されているので、上面側フラップの下端部より上面部側に破断用切込線の内側の領域を形成することができる。そのため、薄葉紙収納箱の高さが低くなっても、破断用切込線の内側の領域の押し込み易さを維持することができる。
【0013】
第2の態様では、前記切り欠き部の最大幅に対する最大高さの比が、0.03〜0.60である。このような構成とすることにより、妻面部の上面側フラップと底面側フラップとを切り離す際、指が切り欠き部によりフィットしやすくなるので、指の負担をより小さくすることができる。
【0014】
第3の態様では、前記上面側フラップの下端部は、波状に形成され、前記切り欠き部は、波の一部である。このような構成とすることにより、上面側フラップの下端部の形状を変形しても、上面側フラップの下端部を指にフィットし易い形態とすることができるので、指の負担を軽減することができる。また、薄葉紙収納箱の外観のデザイン性を高めることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一態様による薄葉紙収納箱は、解体時に指の負担を小さくしながら破断用切込線を破断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱の一例を示す斜視図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱の展開図である。
図3】薄葉紙収納箱の妻面部の上面側フラップを押し込んでいる状態の一例を示す図である。
図4】他の構成の上面側フラップを備えた妻面部の部分斜視図である。
図5】他の構成の上面側フラップを備えた妻面部の部分斜視図である。
図6】本発明の第2の実施形態に係る薄葉紙収納箱の一例を示す部分斜視図である。
図7】他の構成の破断用切込線を形成した底面側フラップで形成された妻面部の正面図である。
図8】本発明の第3の実施形態に係る薄葉紙収納箱の一例を示す部分斜視図である。
図9】本発明の第4の実施形態に係る薄葉紙収納箱の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、理解の容易のため、図面における各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。また、以下の説明において、薄葉紙収納箱の高さ方向の一方を上または上方といい、薄葉紙収納箱の高さ方向の他方を下または下方という場合がある。さらに、本実施形態では、薄葉紙として、ティシュペーパーを用いる場合について説明する。また、本明細書では、3軸方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)の3次元直交座標系を用い、薄葉紙収納箱の幅方向をX方向とし、奥行き方向をY方向とし、高さ方向をZ方向とする。なお、図面は、直方体形状の薄葉紙収納箱であるが、本実施形態では、直方体形状に限らず、立方体形状を含む六面体形状を対象とする。
【0018】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱の一例を示す斜視図であり、図2は、本発明の第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱の展開図である。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Aは、上面部11、底面部12、一対の側面部13、および一対の妻面部14とからなる略直方体(立方体を含む)状に形成された箱体である。薄葉紙収納箱10A内の収容空間には、多数のティシュペーパーTが積層された状態で収納されている。
【0019】
薄葉紙収納箱10Aは、バージンパルプ、古紙パルプなどを原料とするコートボール紙などを用いて形成される。
【0020】
薄葉紙収納箱10Aの外形寸法は、収納されるティシュペーパーTの量や寸法などにより決定されるが、例えば、長手方向(幅)の長さは、100〜250mm程度、好ましくは200〜250mm程度とする。短手方向(奥行き)の長さは、100〜150mm程度、好ましくは100〜130mm程度とする。高さは、40〜150mm程度、好ましくは44〜62mm程度とする。薄葉紙収納箱10Aの坪量は、使用に耐えうる十分な強度を確保する点から、薄葉紙収納箱10Aがコートボール紙で形成される場合には、薄葉紙収納箱10Aの坪量は、310〜400g/m2程度が好ましい。なお、坪量とは、JIS P 8124(1998)の坪量測定方法に準じて測定したものである。
【0021】
薄葉紙収納箱10Aは、上面部11に取出し口16を有する。取出し口16は、収容空間に収容されているティシュペーパーTを上面部11側から取り出す際の取り出し口であり、上面部11の奥行き方向Yの中央から幅方向Xに沿って略長方形状に形成されている。使用時には、取出し口16を通じて、収容空間に収容されているティシュペーパーTが外部へ取り出される。なお、取出し口16の幅方向Xである長さや奥行き方向Yである幅は、ティシュペーパーTの大きさなどに基づいて適宜定めることができる。また、本実施形態では、取出し口16は、薄葉紙収納箱10Aの上面部11の奥行きの中間に幅方向Xに沿って長方形状に形成されているが、これに限定されず、ティシュペーパーTをスムーズに取り出すことができれば、他の形状でもよい。
【0022】
薄葉紙収納箱10Aは、使用前の段階では、上面部11に、ミシン目からなる破断用切目線を介して薄葉紙収納箱10Aと一体となっている蓋部17を有する。使用時には、蓋部17を破断用切目線に沿って切り離し、上面部11に取出し口16を形成する。これにより、収容空間内のティシュペーパーTは、取出し口16から上方に取り出すことができる。なお、本実施形態において、破断用切目線は、使用時において蓋部17を切り離す線を意味する。
【0023】
また、上面部11の取出し口16には、取出し口16を覆うように長手方向にスリット18aを有する樹脂製フィルム18が設けられている。なお、樹脂製フィルム18は、上面部11の裏面に、取出し口16の周囲に塗布された接着剤などにより固定されている。ティシュペーパーTは、このスリット18aを通して外部に取り出される。なお、樹脂製フィルム18の材質としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどを用いることができるが、これらに限定されない。
【0024】
薄葉紙収納箱10Aを構成する上面部11、底面部12および一対の側面部13は、それぞれ、略長方形状に形成されており、折り曲げ可能に連接されている。そして、底面部12の長手端縁には、図2に示すように、側面部13の長手端縁と連結するための台形状の糊代部12aが折り曲げ線12bにて折り曲げ可能に連接されている。
【0025】
薄葉紙収納箱10Aは、図2に示すように、上面部11の両側端縁から延出した上面側フラップ21、底面部12の両側端縁から延出した底面側フラップ22、および一対の側面部13の両側端縁からそれぞれ延出した一対の側面側フラップ23を有している。上面側フラップ21、底面側フラップ22および側面側フラップ23は、それぞれ、略長方形状に形成されており、内側に折り曲げ可能に連接されている。妻面部14は、上面側フラップ21、底面側フラップ22、および側面側フラップ23により形成されている。上面側フラップ21、底面側フラップ22、および側面側フラップ23の各フラップを、それぞれの内側に折り曲げる。そして、底面側フラップ22の上部側に塗布した接着剤により、底面側フラップ22の上部側を上面側フラップ21の下部側に接着させる。また、上面側フラップ21の両側面側に塗布した接着剤により、上面側フラップ21の両端側を側面側フラップ23および底面側フラップ22の上部側の一部に接着させる。これにより、妻面部14が形成される。
【0026】
薄葉紙収納箱10Aの成形方法は、特に限定されず、従来より公知の成形方法などを用いて形成することができる。本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Aの成形方法の一例について説明する。図2に示す上面部11、底面部12、および一対の側面部13をそれぞれ折り曲げる。また、糊代部12aを折り曲げて底面部12と連接していない側の側面部13の裏面の長手端の縁に糊付けして、底面部12と側面部13とを連結する。これにより、妻面部14の形成されていない筒状の箱体が形成される。
【0027】
次に、側面側フラップ23を、対向配置される側面側フラップ23と対向するように、それぞれ内側に折り曲げる。次に、底面側フラップ22を折り曲げた後、上面側フラップ21の裏面(内側面)の端部が底面側フラップ22の外面端部に重畳するように、上面側フラップ21を折り曲げる。次いで、上面側フラップ21の内面の両端側に設けられた接着部G1によって上面側フラップ21が底面側フラップ22および側面側フラップ23に対して接着される。底面側フラップ22の外面端部の所定部位に設けられた接着部G2によって上面側フラップ21が底面側フラップ22に対して接着される。上面側フラップ21、底面側フラップ22、および一対の側面側フラップ23が重畳するように取り付けられることにより、妻面部14が形成される。これにより、図1に示す薄葉紙収納箱10Aが形成される。
【0028】
底面側フラップ22は、下向き(底面部12側)に円弧状に形成された破断用切込線L1(以下、単に、破断用切込線L1という。)を有する。破断用切込線L1は、ミシン目で形成されている。本実施形態では、破断用切込線L1のうち、下向きに円弧状に形成されている箇所を円弧状切込線L1−1とし、円弧状切込線L1−1から側面部13側に向かって直線状に延びている箇所を延伸切込線L1−2とする。円弧状切込線L1−1は、底面部12の中央に向かって凸状に形成された凸状先端部25を有する。凸状先端部25が破断用切込線L1を破断するときの起点となり、薄葉紙収納箱10Aの解体時には、破断用切込線L1の凸状先端部25の周辺を指で押圧することにより、円弧状切込線L1−1は凸状先端部25から破断される。
【0029】
本実施形態では、上面側フラップ21は、破断用切込線L1の円弧状の位置(円弧状切込線L1−1)と対応する位置に、上向きに円弧状に形成された切り欠き部31を有する。
【0030】
切り欠き部31は、円弧状に形成されているので、指の形状にフィットしやすい。そのため、底面側フラップ22の破断用切込線L1の内側の領域R(上面側フラップ21の下端部21aと破断用切込線L1とにより囲まれる部分)に指を押し込む時に、指に上面側フラップ21の下端部21aが食い込み難い。また、薄葉紙収納箱10Aの外側に上面側フラップ21を引き上げて(引き出して)、上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す時も、同様に、指に上面側フラップの下端部が食い込み難い。よって、指に負担(場合によっては痛み)を感じ難くすることができる。すなわち、指に優しいので、破断用切込線L1は破断させ易くなる。
【0031】
また、上面側フラップ21に切り欠き部31を形成することで、上面側フラップ21の下端部21aより上面部11側に破断用切込線L1の内側の領域Rを形成することができる。そのため、薄葉紙収納箱10Cの高さが低くなっても、破断用切込線L1の内側の領域Rを押し込み易い状態、および上面側フラップ21と底面側フラップ22との切り離し易い状態を維持することができる。
【0032】
切り欠き部31の最大幅wに対する最大高さhの比(h/w)は、0.03〜0.60であることが好ましい。h/wがこの範囲内であれば、破断用切込線L1の内側の領域Rに指を押し込む際、および妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す際、指が切り欠き部31によりフィットし易くなるので、指の負担をより小さくすることができる。
【0033】
次に、薄葉紙収納箱10Aの使用後の薄葉紙収納箱10Aの解体方法について説明する。
【0034】
下向きに円弧状に形成されている破断用切込線L1の内側の領域R(上面側フラップ21の下端部21aと破断用切込線L1とにより囲まれる部分)に指を押し込んで、図3に示すように、破断用切込線L1(円弧状切込線L1−1)を上面側フラップ21の下端部21aまで破断する。これにより、破断用切込線L1の内側の領域Rを円弧状切込線L1−1に沿って、上面側フラップ21の下端部21aまで切り離す。
【0035】
その後、押し込んだ指を上面側フラップ21の内面に引っ掛けて、薄葉紙収納箱10Aの外側に上面側フラップ21を引き上げる。上面側フラップ21の内面の両端側には、底面側フラップ22および側面側フラップ23と接着される接着部G1が設けられている。また、底面側フラップ22における破断用切込線L1の内側の領域Rには、上面側フラップ21の下部と重複する位置に、上面側フラップ21と接着される接着部G2が設けられている。そのため、上面側フラップ21を引き上げると、破断されてない残りの破断用切込線L1(延伸切込線L1−2)が上面側フラップ21の下端部21aから水平に底面側フラップ22の側面側端部22b側に向かって破断される。これにより、上面側フラップ21と接着されている部分(接着部G2の部分)を含む底面側フラップ22は、切り離される。また、このとき、上面側フラップ21が底面側フラップ22および側面側フラップ23と接着している接着部G1も剥がされ、上面側フラップ21と底面側フラップ22とが切り離される。これにより、上面側フラップ21と底面側フラップ22とは、破断用切込線L1に沿って切り離され、妻面部14が開口する。
【0036】
本実施形態では、破断用切込線L1の円弧状の位置と対応する位置に、上向きに円弧状に形成された切り欠き部31を有する。上面側フラップ21の下端部21aは指にフィットし易いので、破断用切込線の内側の領域Rを指で押し込む際、指に負担(場合によっては痛み)を感じ難くしながら、破断用切込線を破断することができる。また、妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す際も、指に負担を感じ難くしながら、破断用切込線を破断することができる。
【0037】
一方の妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離した後、他方の妻面部14も、上記と同様にして妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す。これにより、薄葉紙収納箱10Aを筒状にすることができる。その後、薄葉紙収納箱10Aを折り畳むことで、扁平に潰した状態で廃棄することができる。なお、一対の妻面部14は、同時に、上面側フラップ21と底面側フラップ22とに切り離してもよい。
【0038】
このように、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Aによれば、薄葉紙収納箱10Aの解体時に、破断用切込線の内側の領域Rを指で押し込む時に、指に負担を感じ難くすることができるので、指の負担を小さくしながら破断用切込線L1を破断することができる。また、妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す時も、指の負担を小さくしながら破断用切込線L1を破断することができる。よって、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Aによれば、薄葉紙収納箱10Aを解体し易くすることができる。したがって、高齢者などのように力の弱い人でも薄葉紙収納箱10Aの解体を容易に行うことができる。
【0039】
なお、本実施形態では、上面側フラップ21の下端部21aが直線で形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、図4および図5に示すように、上面側フラップ21の下端部21aは、波状に形成されていてもよい。この場合、切り欠き部31は、波の一部を構成する。図4は、上面側フラップ21の下端部21aを大きな波状に形成し、図5は、上面側フラップ21の下端部21aを中程度の波状に形成している。波の大きさは、例えば、薄葉紙収納箱10Aの外観全体の模様との関係などで、図4に示すような大きな波としてもよいし、図5に示すような中程度の波としてもよい。図4および図5に示すように、上面側フラップ21の下端部21aを波状に形成しても、上面側フラップ21の下端部21aを指にフィットし易い形態とすることができるので、指の負担を軽減することができる。また、薄葉紙収納箱10Aの外観のデザイン性を高めることができる。
【0040】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係る薄葉紙収納箱について、図面を参照して説明する。なお、上記実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態に係る薄葉紙収納箱は、第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱において、妻面部の上面側フラップをより小さい力で引き上げて、破断用切込線を破断させる形態を加えたものである。
【0041】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る薄葉紙収納箱の一例を示す斜視図である。図6に示すように、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Bは、図1に示す本発明の第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱10Aの底面側フラップ22に設けている破断用切込線L1を、下向きに円弧状に形成されている箇所から上面部11側に向かって末広がりに延伸するように形成している。
【0042】
本実施形態では、破断用切込線L1のうち、下向きに円弧状に形成されている箇所を円弧状切込線L1−1とし、円弧状切込線L1−1から上面部11側に向かって末広がりに延伸して箇所を延伸切込線L1−3とする。破断用切込線L1は、円弧状切込線L1−1と延伸切込線L1−3とが変曲点Pで連結されている。本実施形態では、変曲点Pは、上面側フラップ21の下端部21aよりも上側(上面部11側)に位置している。
【0043】
破断用切込線L1が、上記のように形成されているので、薄葉紙収納箱10Bの解体時に上面側フラップ21を引き上げて上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す際、破断用切込線L1は、上面側フラップ21を引き上げる方向と近い方向に破断が進むことになる。そのため、上面側フラップ21を引き上げるための指の力は、破断用切込線L1を破断する力に効率良く分配される。よって、上面側フラップ21に対して大きな引き上げ力が加えられなくても、破断用切込線L1は容易に破断されるので、上面側フラップ21と底面側フラップ22とは破断用切込線L1に沿って容易に切り離される。
【0044】
本実施形態では、延伸切込線L1−2は、上面部11側に向かって上向きに凸状に湾曲して形成されている。上面側フラップ21を引き上げる際、まず、上面側フラップ21の引き上げる方向と破断用切込線L1の破断の進行方向とがほぼ同じ向きであり一致する。そのため、上面側フラップ21を引き上げる力のうち、破断用切込線L1の破断に分配する力を小さくすることができる。これにより、上面側フラップ21を引き上げる力を上面側フラップ21と底面側フラップ22との接着部G1の分離により大きく分配することができる。
【0045】
また、延伸切込線L1−2は、底面側フラップ22の上端部22aまで延びている。破断用切込線L1の破断の進行方向が上面側フラップ21の引き上げ方向と概ね一致する方向となる。そのため、破断用切込線L1の破断が底面側フラップ22の上端部22aに至るまで、上面側フラップ21を引き上げる力を、破断用切込線L1の破断に効率良く分配することができる。
【0046】
本実施形態では、延伸切込線L1−2は、上面部11側に向かって末広がりに曲線状に形成されているので、延伸切込線L1−2は、上面側フラップ21を引き上げる方向と近い方向に破断が進行する。そのため、上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す際に上面側フラップ21を引き上げるための指の力は、延伸切込線L1−2を破断する力に効率良く分配することができる。よって、上面側フラップ21を引き上げる際に大きな力を加えなくても、延伸切込線L1−2を容易に破断することができる。底面側フラップ22は破断用切込線L1に沿って切り離されるので、上面側フラップ21と底面側フラップ22とを容易に切り離すことができる。
【0047】
よって、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Bによれば、薄葉紙収納箱10Bの解体時に、まず破断用切込線の内側の領域Rを指で押し込む時、および妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す時に、指の負担を小さくしながら破断用切込線L1を破断することができる。そして、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Bによれば、小さい力で妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離すことができる。したがって、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Bは、薄葉紙収納箱10Bの解体をより容易に行うことができる。
【0048】
なお、本実施形態では、破断用切込線L1は、底面側フラップ22の上端部22aまで延びるように形成されているが、上面側フラップ21が容易に引き出すことができれば、特に限定されない。例えば、図7に示すように、破断用切込線L1は、底面側フラップ22の側面側端部22bまで延びていてもよい。すなわち、破断用切込線L1は、円弧状切込線L1−1と、円弧状切込線L1−1から底面側フラップ22の側面側端部22b側に向かって末広がりに延伸している延伸切込線L1−4とで構成されていてもよい。この場合でも、薄葉紙収納箱10Aの解体時に、上面側フラップ21を引き上げる際、延伸切込線L1−4の破断は、末広がりに湾曲した箇所に至るまでは、上述したように、妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを小さい力で容易に切り離すことができる。また、延伸切込線L1−4が、末広がりに湾曲している箇所から水平になっている箇所においては、それまでの破断の勢いを利用する。これにより、上面側フラップ21と接着されている部分(接着部G2の部分)を含む底面側フラップ22は上面側フラップ21と共に上方(または前方)に持ち上げられる。そのため、水平になっている箇所も、小さい力で破断することができる。
【0049】
なお、本実施形態では、切込み線L2は、断続して形成されているが、これに限定されるものではなく、切込み線L2は連続して形成されていてもよい。
【0050】
本実施形態では、切込み線L2は、湾曲して形成されているが、これに限定されるものではなく、切込み線L2は、先端が先細りとなるように直線状に形成されていてもよい。
【0051】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態に係る薄葉紙収納箱について、図面を参照して説明する。なお、上記実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態に係る薄葉紙収納箱は、第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱において、破断用切込線の内側の領域R(上面側フラップの下端部と破断用切込線とにより囲まれる部分)をより小さい力で押し込んで、破断用切込線を破断させる形態を加えたものである。
【0052】
図8は、本発明の第3の実施形態に係る薄葉紙収納箱の一例を示す斜視図である。図8に示すように、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Cは、図1に示す本発明の第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱10Aの底面側フラップ22に、上面部11側に凸状の切込み線L2を設けたものである。切込み線L2は、破断用切込線L1の内側の領域R(上面側フラップ21の下端部21aと破断用切込線L1とにより囲まれる部分)に設けられている。
【0053】
底面側フラップ22の破断用切込線L1の内側の領域Rに切込み線L2を設けることで、破断用切込線L1の内側の領域Rは、指の押圧方向に変形し易くなる。そのため、破断用切込線L1の内側の領域Rを指で押圧して破断用切込線L1を破断する際、より小さい力で破断用切込線L1の内側の領域Rを薄葉紙収納箱10Bの内側に押し込み易くなる。
【0054】
切込み線L2は、接着部G2と重ならないように配置することが好ましい。本実施形態では、切込み線L2は、破断用切込線L1の内側の領域Rに、凸状に斜めに形成されている。これにより、上面側フラップ21と底面側フラップ22との間の重なり部分に塗布した接着剤の位置が切込み線L2側にずれても、切込み線L2が接着剤で覆われることを低減することができる。
【0055】
さらに、切込み線L2の端部は、破断用切込線L1と間隔を空けて形成されている。これにより、破断用切込線L1を破断する際に、破断用切込線L1の破断に連動して切込み線L2も破断することを抑制することができる。
【0056】
よって、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Cによれば、薄葉紙収納箱10Cの解体時に、まず破断用切込線の内側の領域Rを指で押し込む時、および妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す時に、指の負担を小さくしながら破断用切込線L1を破断することができる。そして、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Cによれば、破断用切込線L1の内側の領域Rを小さい力で押し込むことができる。したがって、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Cは、薄葉紙収納箱10Cの解体をより容易に行うことができる。
【0057】
なお、本実施形態では、切込み線L2は、断続して形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、切込み線L2は連続して形成されていてもよい。
【0058】
本実施形態では、切込み線L2は、湾曲して形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、切込み線L2は、先端が先細りとなるように直線状に形成されていてもよい。
【0059】
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態に係る薄葉紙収納箱について、図面を参照して説明する。なお、上記実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。本実施形態に係る薄葉紙収納箱は、第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱において、断用切込線の内側の領域(上面側フラップの下端部と破断用切込線とにより囲まれる部分)をより小さい力で押し込みつつ、妻面部の上面側フラップをより小さい力で引き上げて、破断用切込線を破断させる形態を加えたものである。
【0060】
図9は、本発明の第4の実施形態に係る薄葉紙収納箱の一例を示す斜視図である。図9に示すように、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Dは、上記の図1に示す第1の実施形態に係る薄葉紙収納箱10Aに、上記の図6に示す第2の実施形態に係る薄葉紙収納箱10Bの切込み線L2と、上記の図8に示す第3の実施形態に係る薄葉紙収納箱10Cの切り欠き部31とを備えたものである。すなわち、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Dは、底面側フラップ22に破断用切込線L1および切込み線L2を備えると共に、上面側フラップ21に切り欠き部31を備えている。
【0061】
よって、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Dによれば、薄葉紙収納箱10Dの解体時に、まず破断用切込線L1の内側の領域Rを小さい力で押し込むことができると共に、小さい力で妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離すことができる。そして、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Dによれば、妻面部14の上面側フラップ21と底面側フラップ22とを切り離す時、および上面側フラップ21を引き上げる時に指の負担を小さくしながら破断用切込線L1を破断することができる。したがって、本実施形態に係る薄葉紙収納箱10Dは、薄葉紙収納箱10Dの解体における一連の作業(動作)をより、指に優しく、かつ小さい力で容易に行うことができる。
【0062】
以上、上記各実施形態では、薄葉紙としてティシュペーパーを用いて説明したが、これに限定されるものではなく、ペーパータオル、キッチンペーパー、または掃除用ワイプなど他の薄葉紙も用いることができる。
【0063】
なお、収容空間に収容されるティシュペーパーTの大きさは、例えば、上面および底面の形状が、60〜130mm×150〜250mm、高さが20〜110mm程度である。ティシュペーパーのプライ数は、2プライであり、その1プライ当たりの坪量は9.0〜25.0g/m、より好ましくは10.0〜15.0g/mである。また、紙厚は、2プライで100〜160μmであり、より好ましくは120〜140μmである。なお、坪量とは、JIS P 8124(1998)に基づいて測定した値を意味する。紙厚の測定方法としては、例えば、試験片をJIS P 8111(1998)の条件下で十分に調湿した後、同条件下でダイヤルシックネスゲージ(厚み測定器)「PEACOCK G型」(尾崎製作所製)を用いて、2プライの状態で測定する。具体的には、プランジャーと測定台との間にゴミやチリなどがないことを確認して、プランジャーを測定台に設置する。その後、前記ダイヤルシックネスゲージのメモリを移動させて、ゼロ点を合わせる。次いで、プランジャーを上げて試料を試験台の上に置き、プランジャーをゆっくりと下ろし、そのときのゲージを読み取る。このとき、プランジャーをのせるだけとする。プランジャーの端子は、金属製で直径10mm程度の円形の平面が紙平面に対し垂直に当たるようにする。この紙厚の測定時の荷重は、約70gfである。なお、紙厚は、測定を10回行って得られる平均値とする。
【0064】
以上の通り、実施形態を説明したが、上記各実施形態は、例として提示したものであり、上記各実施形態により本発明が限定されるものではない。上記各実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0065】
10A〜10C 薄葉紙収納箱
11 上面部
12 底面部
13 側面部
14 妻面部
16 取出し口
21 上面側フラップ
21a 下端部
22 底面側フラップ
22a 上端部
22b 側面側端部
23 側面側フラップ
31 切り欠き部
L1 破断用切込線
L1−2、L1−3、L1−4 延伸切込線
L2 切込み線
R 破断用切込線の内側の領域
T ティシュペーパー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9