【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2006−519078号公報
【特許文献2】登録意匠番号1166202号公報
【特許文献3】特許第4750146号公報
【0004】
しかし、前記ペン型注射器の針ユニットの交換中に針先が看護師に自身に刺さり、院内感染が生じるなどの医療事故が発生している。
一方、前記医療事故を回避するために、看護師の手をカバーするようなラッパ型の交換用器具も使用されているが、大型で嵩張り、また、該交換器具を持参することを失念するおそれがあるなど煩雑である。
【0005】
そこで、別途、専用の器具を用いることなく、安全にペン型注射器から針ユニットを取り外すことができる針ユニットの取り外し方法および医療廃棄物用の容器が提案されている。(特許文献3参照)
【0006】
この先行技術によれば、医療廃棄物用の容器に形成された取外し用凹部に針ケースを挿入し、該針ケースにペン型注射器を押し込んで、針ユニットの針ハウジングに前記針ケースを嵌着させるので、看護師に針先が刺さるなどの事故を防止しながら、針ハウジングの交換を行うことができる。
【0007】
また、別途、針ユニットを取り外すための器具を持ち歩く必要が無くなるので至便である。
【0008】
以下、前記先行技術を図面にしたがって説明する。
【0009】
医療廃棄物用の容器を説明するに先立ち、まず、自己注射に用いるための従来のペン型注射器について説明する。
【0010】
図7Dに示すように、ペン型注射器は、本体ケース30と針ユニット27からなる。針ユニット27は、針25と当該針25の一部を囲繞する針ハウジング26とを有する。針ハウジング26は本体ケース30の先端部に挿入される。
【0011】
前記ペン型注射器を用いて医薬品の投与を行うには、投与量を該ペン型注射器に設定した後、針25を患者の体に挿入して、該ペン型注射器内に予め投入された医薬品を患者の体内に投与する。
【0012】
前記注射を行う毎に、針ユニット27を本体ケース30から取り外し、注射を行う度に新たな針ユニット27を本体ケース30に装着する。
【0013】
針ユニット27;
図6に示す前記針ユニット27は針キャップ24内に収納され、該針キャップ24は針ケース20内に収納された後、カバーフィルム22によって密閉されている。針ケース20は、その先端部分に、使用済の針ユニット27を収納可能な小径部21が形成されている。なお、針ケース20内と針ハウジング26(
図7D)の周囲には、互いに螺合するネジ山が形成されている。
【0014】
針ユニット27の装着方法;
まず、
図6に示すカバーフィルム22を、
図7Aに示すようにはぎ取った後、
図7Bに示すように、針ケース20の挿入孔(針ケースの開口)23内に本体ケース30の先端部31(
図7A)を挿入する。
【0015】
その後、針ケース20を本体ケース30から引き抜くと、
図7Cに示すように、本体ケース30に針ユニット27が装着されると共に、該針ユニット27には、該針ユニット27をカバーする針キャップ24が装着される。前記針キャップ24は、注射時に外して使用する。
【0016】
容器1:
前記針ユニット27は、注射を行う毎に取り外して廃棄される。
以下、針ユニット27の取り外しおよび廃棄を行うための医療廃棄物用の容器1の構造について説明する。
【0017】
図1に示すように、前記容器1は方形状の容器であり、容器本体(収容部)12と、内蓋13および外蓋14からなる蓋部10とを備えている。
前記内蓋13および外蓋14は一体に成形され、内蓋13と外蓋14の間は薄肉部15となっている。内蓋13は、容器本体12の上部に嵌め込まれており、外蓋14は、薄肉部15を中心に回転可能となっている。
【0018】
前記内蓋13は、その上面に使用済の針ユニット27および針ケース20が投入される開口16および針ユニット27の取り外しに用いる有底の取外し凹部17を備えている。針ユニット27の取り外しや、取り外した針ユニット27を、開口16から容器1の内部に投入するには、外蓋14を回動させて開いた状態で行う。
【0019】
前記薄肉部15は、容器1の背面側Bに設けられている。容器1内に収納された使用済の針ユニット27や針ケース20などの廃棄を行う場合には、外蓋14を正面側Fに向って回動させ、開口16を閉じた上で、外蓋14の先端に設けた2つの爪18aを折り曲げて、内蓋13上面に設けた2つの嵌合孔18bにそれぞれ押し込み、外蓋14が開かないように閉じる。
【0020】
なお、容器1は、ヒンジ部19aを中心に回転可能な把手19bを備えており、前記把手19bを持って容器1を持ち運ぶことが可能である。
【0021】
前記針ユニット27を本体ケース30から取り外すには、
図5Aに示すように、前記針ケース20に本体ケース30の針ユニット27側を押し込み、
図5Bに示すように、所定の方向に複数回回転させて針ケース20内に針ユニット27の針ハウジング26を螺合させて固定した後、針ユニット27を本体ケース30から取り外し、
図5Cに示すように、前記開口16から容器1内に廃棄する。
【0022】
ここで、本体ケース30を針ケース20に押し込む時に、針25が看護師の指に刺さるなどの医療事故が生じ易い。そこで、
図3に示すように容器1には、内蓋13の上面に、針ケース20を立設するための取外し凹部17を設けている。
図4に示すように、取外し凹部17に立設された針ケース20に本体ケース30の針ユニット27側を押し込み、引き上げることで安全に本体ケース30の先端に針ケース20を装着することができる。
【0023】
取外し凹部17:
図2に示すように、前記取外し凹部17には、針ケース20の小径部21(
図6)が挿入される。取外し凹部17は、針ケース20の小径部21が該凹部17に嵌着せず、かつ、針ケース20が倒れることがないように、市販の針ケースの小径部に合わせて、深さDが6.0mm〜10mmで、直径が5.8mm〜6.8mmに設定されている。
取外し凹部17の上面は、針ケース20の小径部21が入り易いように、若干丸みを帯びた形状に形成されている。
【0024】
図3に示すように、取外し凹部17内に針ケース20の小径部21を差し込むと、
図2の側面17aに針ケース20の小径部21(
図6)の側面が支持されると共に、取外し凹部17の底部17bに前記小径部21の先端部が支持され、
図3に示すように、針ケース20が立設される。
なお、取外し凹部17の平面形状は、必ずしも円形である必要はなく、多角形や楕円形など取外し凹部17内で針ケース20が嵌着せず、かつ、取外し凹部17内で倒れることがない形状であればよい。
【0025】
針ユニット27の取り外し方法:
本体ケース30から針ユニット27を取り外すには、まず、
図3に示すように、前記取外し凹部17に、針ユニット27を収納することが可能な針ケース20の小径部21を挿入し、挿入孔23が上方に向かった状態で、取外し凹部17に当該針ケース20を起立状態に配置する。
【0026】
その後、
図4および
図5Aに示すように、針ユニット27が本体ケース30に螺合された本体ケース30の針25を下に向けた状態で、該本体ケース30を針ケース20に押し込んで、針ユニット27の針ハウジング26に針ケース20を嵌着させる。
【0027】
前記押し込み後、本体ケース30を上方に引き上げると、針ユニット27に針ケース20が嵌着された状態で針ケース20が取外し凹部17から取り外される。
【0028】
その後、
図5Bに示すように、本体ケース30に対して針ケース20を、
図5Bに示す所定の方向に複数回回転させると、針ユニット27が針ケース20内に螺合して固定される。かかる状態で、本体ケース30から針ケース20を引き抜くと、針ユニット27が針ハウジング26に嵌着した状態を維持しながら該針ユニット27が本体ケース30から離脱される。
【0029】
前記離脱後、
図5Cに示すように、前記針ユニット27を針ハウジング26と共に、開口16から医療廃棄容器1内に投入して廃棄する。