(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1のように一端部が本体に揺動自在に連結されたレバーを備えるアプリケーターでは、レバーは本体に対して回動することで本体の側に引き寄せられる。つまり、流動性材料が押し出されている最中にレバーの本体に対する角度が変化する。このため、使用者によるレバーへの力の入れ方が変化する傾向にある。従って、使用者はレバー及び本体が握りにくくなり、流動性材料の押し出しを良好にできない場合がある。
【0005】
このため、レバー及び本体を握り易くしたいという要請がある。この要請に対しては、流動性材料が押し出される最中にレバーの本体に対する角度が変化しない様にすることが考えられる。このようにレバーが動作する構成としては、一対のクランクバーを有する平行クランクを介してレバーを本体に連結させる構成が挙げられる。しかし、平行クランクでは、それぞれのクランクバーが揺動する際にクランクバー間の距離が変化するので、クランクバー間に使用者の手が挟まれることが危惧される。従って、使用者はレバーを操作する際に注意を払う必要があり、アプリケーターの操作性に改善の余地がある。
【0006】
そこで、本発明は、操作性が良好なアプリケーターを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明のアプリケーターは、本体と、それぞれの一端部が前記本体に揺動自在に連結される第1クランクバー及び第2クランクバーを有する平行クランク部と、前記第1クランクバーの他端部及び前記第2クランクバーの他端部がそれぞれ揺動自在に連結されるレバーと、を備え、前記第2クランクバーは、前記第1クランクバーの前記本体に対する回転軸方向における前記第1クランクバーの両側の側面の少なくとも一部を挟み込むように覆うことを特徴とするものである。
【0008】
本発明のアプリケーターによれば、レバーが平行クランク部を介して本体に連結されるため、使用者がレバー及び本体を握ってレバーを本体の側に引き寄せる際に、レバーの本体に対する角度が変化することが抑制され、使用者はレバーに力を良好に伝えることができる。また、第1クランクバーの本体に対する回転軸方向における第1クランクバーの両側の側面の少なくとも一部を第2クランクバーが挟み込むように覆うため、第1クランクバーと第2クランクバーとの間の間隙が露出しにくくなる。従って、第1クランクバーと第2クランクバーとの間に使用者の手が挟まれることが抑制される。このため、使用者は平行クランク部への手の挟まりに注意を払うことが低減でき、操作性が良好なアプリケーターとし得る。
【0009】
さらに、前記第2クランクバーは、少なくとも前記本体から前記レバーまで、前記第1クランクバーの前記両側の側面を覆うことが好ましい。
【0010】
このように構成することで、第1クランクバーと第2クランクバーとの間の間隙がより露出しにくくなり、第1クランクバーと第2クランクバーとの間に使用者の手が挟まれることがより抑制される。
【0011】
さらに、前記第2クランクバーの長手方向と垂直な断面における形状は、略U字状であることが好ましい。
【0012】
このように構成することで、第2クランクバーを1つの部材で構成することができ、部品点数を削減することができる。また、第2クランクバーは、第1クランクバーの上記両側の側面に加えて、第1クランクバーにおけるレバーの側に位置する側面またはレバーと反対の側に位置する側面も覆うことができる。このため、使用者の手が第1クランクバーと第2クランクバーとの間に挟まれることがより抑制される。また、第2クランクバーの捻じれに対する強度が向上され得るため、第1クランクバー及び第2クランクバーの長手方向と垂直な断面における外形の寸法を小さくすることができ、アプリケーターを小型化し得る。
【0013】
さらに、前記本体は、前記平行クランク部に連結される押し出しロッドを保持し、前記第1クランクバーは、前記押し出しロッドに力を伝達するカンチレバーを有することが好ましい。
【0014】
このように構成することで、大きな力が作用する第1クランクバーを第2クランクバーで保護することができ、アプリケーターの耐久性が向上される。また、第2クランクバーは第1クランクバーと比較して強度を高くする必要がないため、第2クランクバーの長手方向と垂直な断面における外形の寸法を小さくすることができ、アプリケーターを小型化し得る。また、平行クランク部の強度設計は第1クランクバーを覆う第2クランクバーではなく、長手方向と垂直な断面の形状が複雑になりにくい第1クランクバーに基づいて行うことができ、アプリケーターの設計が容易となる。
【0015】
さらに、前記第2クランクバーは、樹脂から成ることが好ましい。
【0016】
このように構成することで、平行クランク部に柔らかな質感を与えることが容易にでき、意匠性を向上させやすい。また、平行クランク部の製造が容易となり、アプリケーターの生産性が良好となる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、操作性が良好なアプリケーターを提供し得る。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るアプリケーターを実施するための形態が添付図面とともに例示される。以下に例示する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、以下の実施形態から変更、改良することができる。
【0020】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態におけるアプリケーターの一例を示す側面図である。
図1に示すように、本実施形態のアプリケーター1は、本体10と、押し出しロッド21と、平行クランク部40と、レバー50とを主な構成として備える。押し出しロッド21は本体10に保持され、レバー50は平行クランク部40を介して本体10に連結される。
【0021】
図2は、
図1のアプリケーター1の構成を示す分解図である。
図3は、押し出しロッド21の軸を通るアプリケーター1の断面図である。なお、
図3では、レバー50が本体10から離れた状態が示されている。また、
図3では、理解の容易のため、アプリケーター1の主要な構成を示し、本体10の内部に形成される複数のリブの一部は省略されている。
【0022】
図2に示すように、本実施形態では、本体10は、端部カバー11と、一対の側部カバー12,13とから成る。端部カバー11は、円筒状の部材であり、一端に外径が小さくされた嵌合部14を有する。また、端部カバー11は、他端に、端部カバー11の径方向における一部分が切りかかれた保持部15を有する。保持部15は、内側が削られて肉厚が薄くされ、嵌合部14と反対側の端部にリブ16が形成されている。この保持部15に、セメントなどの流動性材料が入れられた不図示のカプセルが保持される。
【0023】
一対の側部カバー12,13は対向して配置され、側部カバー12は周縁部に側部カバー13の側へ突出する接合部12Aを有し、側部カバー13は周縁部に側部カバー12の側へ突出する接合部13Aを有する。一対の側部カバー12,13は、端部カバー11の嵌合部14を挟み込むように重ね合わされた上で、それぞれの接合部12A,13Aが密着するように接合される。そして、
図3に示すように、本体10の内部には、端部カバー11及び一対の側部カバー12,13によって囲われた空間である収容部17が形成される。
【0024】
本体10には、収容部17と外部空間とを連通させる3つの開口17A,17B,17Cが形成される。開口17A,17Bは、本体10における一対の側部カバー12,13の接合部12A,13Aに形成される。開口17Cは端部カバー11に形成され、開口17Cの縁は端部カバー11の貫通孔を形成する内周面における保持部15の側の縁によって規定される。開口17A及び開口17Cは、一つの直線が開口17A及び開口17Cを貫通する様な位置に形成される。
【0025】
本体10は、側部カバー13の内側面から側部カバー12の内側面へ向けて突出して収容部17を端部カバー11の筒軸方向と概ね垂直な方向に横切るように形成される3つの当接壁30,31,32を有する。当接壁30には、当接壁30の板厚方向に当接壁30を貫通し、端部カバー11の筒軸が貫通する円形の貫通孔30Aが形成される。当接壁31には、当接壁31の板厚方向に当接壁31を貫通し、端部カバー11の筒軸が貫通する円形の貫通孔31Aが形成される。当接壁31は、当接壁30よりも端部カバー11の側に位置する。なお、当接壁30,31,32は、側部カバー12の内側面から側部カバー13の内側面へ向けて突出する構成とされても良く、側部カバー12の内側面から側部カバー13の内側面へ向けて突出する壁と側部カバー13の内側面から側部カバー12の内側面へ向けて突出する壁とによって構成されても良い。
【0026】
一対の側部カバー12,13は、図示せぬねじによって接合される。なお、一対の側部カバー12,13は、接着剤によって接合されても良く、一方の部材に形成される突起等が他方の部材に形成される溝等に係止されるロック構造を用いて接合されても良い。端部カバー11は、図示せぬねじによって一対の側部カバー12,13に接合される。なお、端部カバー11は、接着剤によって一対の側部カバー12,13に接合されても良い。また、端部カバー11は、端部カバー11の外周面に形成される突起が一対の側部カバー12,13の内側面に形成される溝に嵌合することで側部カバー12,13に係止されても良い。
【0027】
なお、端部カバー11は、端部カバー11の筒軸を通る面で二分割されて、分割された一方の部分が側部カバー12と一体とされ、分割された他方の部分が側部カバー13と一体とされても良い。このように端部カバー11の分割された一方の部分が側部カバー12と一体とされ、他方の部分が側部カバー13と一体とされることで、部品点数を削減することができ、アプリケーター1のコストを低減することができる。
【0028】
図2、
図3に示すように、本体10の内部空間である収容部17には、押し出しロッド21を有する押し出し機構20の主要な部分が収容される。本実施形態では、押し出し機構20は、押し出しロッド21と、プッシュプレート22、コイルばね23、及びコイルばね24を主要な構成として備える。
【0029】
押し出しロッド21は、概ね円柱状の部材であり、押し出しロッド21の軸が端部カバー11の筒軸と概ね一致し、かつ押し出しロッド21が押し出しロッド21の軸方向に移動できるように本体10に保持される。押し出しロッド21の一端は、開口17Aから本体10の外部に突出する。この本体10の外部に突出した一端には、一端部に摘み部25が固定される。押し出しロッド21は、摘み部25から軸方向へ所定の間隔をあけて、押し出しロッド21の径が最大とされる大径部26と、大径部26に接続し径が大径部26の径よりも小とされる小径部27とを有する。
【0030】
小径部27は、上述の当接壁30の貫通孔30A及び当接壁31の貫通孔31Aを貫通する。小径部27における大径部26と反対側の端部は更に径が小とされ、この径が小とされる部位には円筒状の部材であるカラー28が取り付けられる。カラー28の外径は、小径部27の径と概ね同じであり、カラー28の内径は、小径部27の径が小とされた部位の径よりも大とされる。カラー28の内部には、小径部27の径が小とされた部位が挿通され、カラー28は小径部27に回転自在に取り付けられている。カラー28は、当接壁31よりも端部カバー11の側に位置する。
【0031】
プッシュプレート22は、板状の部材である。プッシュプレート22は、当接壁30と当接壁31との間に配置される。プッシュプレート22には、プッシュプレート22の板厚方向にプッシュプレート22を貫通する円形の貫通孔22Aが形成される。プッシュプレート22は、貫通孔22Aから貫通孔22Aの径方向に所定の間隔をあけて受圧部22Bを有する。
【0032】
貫通孔22Aの径は、大径部26の径より小とされ、かつ小径部27の径より大とされる。貫通孔22Aには、押し出しロッド21の小径部27が挿通される。従って、プッシュプレート22が押し出しロッド21の軸に対して概ね垂直である場合には、プッシュプレート22は、小径部27を押し出しロッド21の軸方向に移動できる。一方、プッシュプレート22が押し出しロッド21の軸に対して傾倒した場合には、プッシュプレート22と押し出しロッド21との間に大きな摩擦抵抗が生じ、プッシュプレート22の小径部27における押し出しロッド21の軸方向への移動が抑制される。なお、プッシュプレート22は、押し出しロッド21を軸とした回動が抑制されるように収容部17に収容される。
【0033】
コイルばね23は、収縮可能な状態でプッシュプレート22と当接壁31との間に配置され、コイルばね23の一端はプッシュプレート22に当接し、他端は当接壁31に当接する。また、コイルばね23には、押し出しロッド21の小径部27が挿通される。
【0034】
このようにして収容部17に収容されるプッシュプレート22には、プッシュプレート22がコイルばね23の側に移動した際、コイルばね23の弾性力がプッシュプレート22を押し戻すように作用する。このため、プッシュプレート22の押し出しロッド21の軸に対する傾倒が抑制される。なお、コイルばね23のばね定数やサイズは適宜設定できる。
【0035】
摩擦板29は、板状部材であり、大径部26の外周面に当接している。摩擦板29は、収縮された状態で収容部17に収容されるコイルばね24の弾性力によって、大径部26の外周面に押し付けられている。従って、押し出しロッド21における軸方向へ動く際の静止摩擦力が高められ、押し出しロッド21のがたつきが抑制されている。なお、コイルばね24のばね定数やサイズは適宜設定できる。
【0036】
図1から
図3に示すように、レバー50を本体10に連結させる平行クランク部40の本体10の側の端部は、開口17Bを介して本体10の収容部17に収容されている。一方、平行クランク部40のレバー50の側の端部は、レバー50の内部に収容されている。
【0037】
平行クランク部40は、第1クランクバー41、及び第2クランクバー42を有する。本実施形態では、第1クランクバー41は、四角柱状の部材である。
図2に示すように、第1クランクバー41の長手方向の一端部には、第1クランクバー41を長手方向と垂直な方向に貫通する貫通孔41Aが形成されている。第1クランクバー41の長手方向の他端部には、貫通孔41Aと概ね同一方向に第1クランクバー41を貫通する貫通孔41Bが形成されている。貫通孔41Aには、ピン43が挿通される。貫通孔41Aに挿通されたピン43は、一端が側部カバー12に保持され、他端が側部カバー13に保持されることで、本体10に取り付けられる。ピン43は、その軸方向が押し出しロッド21の軸方向と概ね垂直となるように配置される。こうして、第1クランクバー41の一端部は、本体10に、ピン43を回転軸として揺動自在に連結される。
【0038】
また、第1クランクバー41は、貫通孔41Aの近傍に、貫通孔41Aの貫通方向と概ね垂直な方向に延びるカンチレバー44を有する。カンチレバー44は、第1クランクバー41が本体10に近づく様に回動する際、プッシュプレート22の受圧部22Bにおける当接壁30が位置する側の表面に当接するように形成される。なお、上述の当接壁32は、プッシュプレート22と対向し、当接壁32とプッシュプレート22とでカンチレバー44を挟み込むように配置されている。そして、カンチレバー44は、第1クランクバー41が本体10から離れる様に回動する際、所定の回動角度で当接壁32に当接する。従って、本体10に対する第1クランクバー41の回動において、第1クランクバー41が本体10から離れる方向への回動が、所定の回動角度において規制される。なお、第1クランクバー41は、円柱状の部材であっても良く、中空の筒状の部材であっても良い。
【0039】
第2クランクバー42は、第1クランクバー41と概ね平行に延びている。
図4は、
図1の平行クランク部40の長手方向に垂直な断面図である。本実施形態では、
図2、
図4に示すように、第2クランクバー42は、一対の側板45,46、及び底板47を有する。一対の側板45,46は、対向して配置される。底板47は、一対の側板45,46における長手方向に沿った縁部のうち本体10の側とは反対の側の縁部を接続している。従って、第2クランクバーの長手方向と垂直な断面における形状は、略U字状である。第2クランクバー42は、第1クランクバー41の本体10に対する回転軸方向、つまり、ピン43の軸方向における第1クランクバー41の両側の側面の少なくとも一部を一対の側板45,46で挟み込むように覆っている。また、第2クランクバー42は、第1クランクバー41における本体10の側とは反対の側に位置にする側面の少なくとも一部を底板47で覆っている。従って、第1クランクバー41の露出が抑制され、第1クランクバー41が第2クランクバー42よって保護されている。さらに、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間の間隙の露出が抑制されている。
【0040】
また、
図2に示すように、第2クランクバー42の長手方向の一端部には、第2クランクバー42の一対の側板45,46を板厚方向に連続して貫通する一対の貫通孔42Aが形成されている。第2クランクバー42の長手方向の他端部には、貫通孔42Aと同様に、一対の側板45,46を板厚方向に連続して貫通する一対の貫通孔42Bが形成されている。一対の貫通孔42Aには、ピン48が挿通される。一対の貫通孔42Aに挿通されたピン48は、ピン43と同様に、一端が側部カバー12に保持され、他端が側部カバー13に保持されることで、本体10に取り付けられる。ピン48は、その軸方向がピン43の軸方向と概ね平行となるように配置される。こうして、第2クランクバー42の一端部は、本体10に、ピン48を回転軸として揺動自在に連結される。
【0041】
なお、第2クランクバー42は、底板47を有さず、対向して配置される一対の側板45,46から構成されても良い。しかし、第1クランクバー41の保護やコストの低減の観点から、第2クランクバー42は、上述のように、長手方向と垂直な断面における形状が略U字状となるように形成されることが好ましい。長手方向と垂直な断面における形状が略U字状となるように第2クランクバー42が形成されることで、部品点数を削減することができ、アプリケーター1の組み立てにかかるコストを低減することができる。また、第2クランクバー42の捻じれに対する強度が向上され得る。従って、第1クランクバー41及び第2クランクバー42の長手方向と垂直な断面における外形の寸法を小さくすることができ、アプリケーター1を小型化し得る。なお、底板47は、一対の側板45,46における長手方向と垂直な方向の縁部のうち本体10の側の縁部を接続しても良い。つまり、第2クランクバー42は、第1クランクバー41における本体10の側に位置する側面の少なくとも一部を底板47で覆う様に形成されても良い。また、第2クランクバー42は、第1クランクバー41が内部に挿通される筒状の部材とされも良い。また、第1クランクバー41が有するカンチレバー44は、第2クランクバー42に形成されても良い。
【0042】
本実施形態では、
図2、
図3に示すように、レバー50は、一対の側板51,52、底板53、及び端板54を有する。一対の側板51,52は、対向して配置される。底板53は、一対の側板51,52における長手方向に沿った縁部のうち本体10の側とは反対の側の縁部を接続している。端板54は、一対の側板51,52及び底板53における長手方向の一端の縁部を接続している。従って、レバー50の長手方向と垂直な断面における形状は略U字状であり、レバー50の長手方向と平行な断面における形状も略U字状である。レバー50は、端板54を有するので、側板51,52の倒れ込みを抑制することができ、レバー50の強度を向上し得る。
【0043】
レバー50の一対の側板51,52は、レバー50の長手方向における端板54が位置する側と反対側の端部が、その端及び底板53に向かって先細りとなるように形成されている。レバー50の底板53は、レバー50の長手方向における端板54が位置する側と反対側の端部が、外側に傾斜するように形成されている。
【0044】
図2に示すように、レバー50は、レバー50の長手方向における端板54が位置する側の端部に、一対の側板51,52を板厚方向に連続して貫通する一対の貫通孔50Aが形成されている。また、レバー50は、貫通孔50Aの近傍に、貫通孔50Aと同様に、一対の側板51,52を板厚方向に連続して貫通する一対の貫通孔50Bが形成されている。
【0045】
第1クランクバー41の他端部は、レバー50の一対の側板51,52の間に、貫通孔41Bが一対の貫通孔50Aと概ね一致するように配置される。第1クランクバー41の貫通孔41B、及びレバー50の一対の貫通孔50Aには、ピン55が挿通され、レバー50には、第1クランクバー41の他端部が揺動自在に連結される。
【0046】
ピン55には、ピン55の外周面が全周に亘って概ね同じ深さで窪んだ2つの溝部56,57が形成されている。溝部56は、ピン55が第1クランクバー41の貫通孔41B及びレバー50の貫通孔50Aに挿通された際に、第1クランクバー41とレバー50の側板51との間に位置するように形成される。一方、溝部57は、ピン55が第1クランクバー41の貫通孔41B及びレバー50の貫通孔50Aに挿通された際に、第1クランクバー41とレバー50の側板52との間に位置するように形成される。
【0047】
第2クランクバー42の他端部は、第1クランクバー41と同様に、レバー50の一対の側板51,52の間に、第2クランクバー42の一対の貫通孔42Bがレバー50の一対の貫通孔50Bと概ね一致するように配置される。第2クランクバー42の一対の貫通孔42B、及びレバー50の一対の貫通孔50Bには、ピン58が挿通され、レバー50には、第2クランクバー42の他端部が揺動自在に連結される。
【0048】
ピン58はピン55と同様の構成であり、ピン58には外周面が全周に亘って概ね同じ深さで窪んだ2つの溝部59,60が形成されている。溝部59は、ピン58が第2クランクバー42の貫通孔42B及びレバー50の貫通孔50Bに挿通された際に、第2クランクバー42の側板45とレバー50の側板51との間に位置するように形成される。一方、溝部60は、ピン58が貫通孔42B及び貫通孔50Bに挿通された際に、第2クランクバー42の側板46と側板52との間に位置するように形成される。なお、ピン58の溝部59は、ピン55溝部56と概ね同一平面上に位置するように形成される。一方、ピン58の溝部60は、ピン55の溝部57と概ね同一平面上に位置するように形成される。
【0049】
図3に示すように、ピン55の中心C1とピン58の中心C2との距離は、ピン43の中心C3とピン48の中心C4との距離と概ね同じ大きさとされる。また、ピン55の中心C1とピン58の中心C2とを通り、ピン55の軸方向と垂直な直線L1は、ピン43の中心C3とピン48の中心C4とを通り、ピン43の軸方向と垂直な直線L2と概ね平行とされる。従って、第1クランクバー41がピン43を回転軸として回動した際、第1クランクバー41と第2クランクバー42との距離は変化するものの、第2クランクバー42は第1クランクバー41と概ね平行である状態が維持されてピン48を回転軸として回動する。そして、レバー50は、直線L1と直線L2とが概ね平行である状態が維持されて移動する。従って、レバー50が移動した際に、レバー50の本体10に対する角度が変化することが抑制される。
【0050】
図2に示すように、ピン55とピン58とは、2つのU字止め輪61,62によってレバー50に取り付けられる。U字止め輪61,62は、同一形状の板状の部材である。
【0051】
以下ではU字止め輪61の構成について説明し、U字止め輪62の構成についての説明は省略する。
図5は、U字止め輪61の一例を示す図であり、U字止め輪61がピン55及びピン58に嵌合している状態を示す図である。U字止め輪61は一端が接合されて他端が離間した一対の腕部63,64から成り、U字止め輪61を平面視した形状は略U字状である。U字止め輪61は、一対の腕部63,64でピン55及びピン58を径方向から挟み込む。この際、一対の腕部63,64の一部がピン55の溝部56及びピン58の溝部59に嵌る。そして、U字止め輪61は、ピン55及びピン58に嵌合される。
【0052】
U字止め輪61は、腕部63と腕部64とが接合された一端の側にピン55が嵌合される第1嵌合部65を有し、腕部63と腕部64とが離間された他端の側にピン58が嵌合される第2嵌合部66を有する。第1嵌合部65は、ピン55の中心C1よりも一端の側に、腕部63,64の内側縁67,68の少なくとも一部がピン55の溝部56の底面と当接する当接部69,70を有する。一方、第2嵌合部66は、ピン58の中心C2よりも他端の側に、腕部63,64の内側縁67,68の少なくとも一部がピン58の溝部59の底面と当接する当接部71,72を有する。
【0053】
U字止め輪61は、内側縁67,68が、ピン55の中心C1よりも一端の側でピン55の溝部56の底面と当接し、中心C2よりも他端の側でピン58の溝部59の底面と当接する。従って、U字止め輪61の板厚方向と垂直な方向におけるU字止め輪61のがたつきが抑制される。また、U字止め輪61は、平面視においてピン55及びピン58と重なっていない部位がレバー50の側板51と第2クランクバー42の側板45との間に保持される。従って、ピン55及びピン58のそれぞれの軸方向への移動が抑制される。こうして、ピン55及びピン58は、U字止め輪61によってレバー50に取り付けられる。
【0054】
なお、第1嵌合部65は、ピン55の中心C1よりも他端の側に、内側縁67,68がピン55の溝部56の底面と当接する部位をさらに有していても良い。また、第2嵌合部66は、ピン58の中心C2よりも一端の側に、内側縁67,68がピン58の溝部59の底面と当接する部位をさらに有していても良い。このように構成することで、U字止め輪61の板厚方向と垂直な方向におけるU字止め輪61のがたつきをより抑制することができる。
【0055】
U字止め輪61,62は、1つの部材でピン55及びピン58をレバー50に取り付けることができる。従って、部品点数を削減することができ、アプリケーター1のコストを低減することができる。
【0056】
また、2つのU字止め輪61,62によってピン55及びピン58をレバー50に取り付けるので、レバー50をピン55の軸方向において2つに分割する必要がなく、部品点数を削減することができ、アプリケーター1のコストを低減することができる。また、レバー50の組み立て工程を削減することができ、アプリケーター1の生産性が向上される。
【0057】
なお、アプリケーター1の各部材を構成する材料は、特に限定されない。生産性等の観点から、一対の側部カバー12,13、摘み部25、カラー28、第2クランクバー42、レバー50等を構成する材料として、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ABS樹脂、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフタルアミド等の樹脂を挙げることができる。また、外部に露出される一対の側部カバー12,13や第2クランクバー42やレバー50を樹脂によって構成することで、これらに柔らかな質感を与えたり、これらを着色したり、これらに模様を付したりすることが容易にできる。従って、アプリケーター1の意匠性を向上させやすく、例えばアプリケーター1を幼児に親しみを持たれるようにすることが容易にできる。また、耐久性等観点から、端部カバー11、押し出しロッド21、プッシュプレート22、摩擦板29、第1クランクバー41、ピン43、ピン48、ピン55、ピン58、U字止め輪61,62を構成する材料として、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、炭素鋼等の金属を挙げることができる。なお、押し出しロッド21が金属から構成され、流動性材料が金属と反応する虞がある場合には、カラー28は上述の樹脂から構成されることが好ましい。このような構成にすることで、流動性材料が押し出しロッド21に付着して押し出しロッド21と反応することを抑制することができ、押し出しロッド21を保護することができ、アプリケーター1の耐久性が向上され得る。
【0058】
次に、アプリケーター1の動作について説明する。
【0059】
図6は、レバー50が本体10に引き寄せられた状態を
図3と同じ視点で示す図である。使用者は、アプリケーター1を扱う際、
図1、
図3に示すようにレバー50が本体10から離間した状態で、例えば片方の手の第2指から第5指をレバー50に引っ掛けるようにして手の平全体でレバー50及び本体10の一部を握る。従って、使用者は、使用者の手の平の一部が平行クランク部40に近傍に位置した状態で、レバー50及び本体10を握ることになる。レバー50が本体10の側に引き寄せられることで、アプリケーター1は、
図3に示す状態から
図6に示す状態になる。
【0060】
図3に示すアプリケーター1が
図6に示すアプリケーター1となるように、レバー50が本体10の側に引き寄せられると、第1クランクバー41は、ピン43を回転軸として本体10に対して第1クランクバー41が本体10に近づくように回動する。また、第2クランクバー42も同様に、ピン48を回転軸として本体10に対して第2クランクバー42が本体10に近づくように回動する。
【0061】
第1クランクバー41が回動することで、プッシュプレート22は、第1クランクバー41のカンチレバー44によって端部カバー11の側に押される。カンチレバー44は、貫通孔22Aから所定の間隔をあけた受圧部22Bに当接するので、プッシュプレート22が押し出しロッド21の軸に対して傾倒する。このため、プッシュプレート22と押し出しロッド21との間に大きな摩擦抵抗が生じ、プッシュプレート22と押し出しロッド21との軸方向への相対的な移動が抑制される。このような状態でプッシュプレート22の受圧部22Bが更にカンチレバー44によって端部カバー11の側に押されると、プッシュプレート22と押し出しロッド21とが一体となって端部カバー11の側に移動する。このようにして、レバー50及び本体10の一部を握る力は、第1クランクバー41のカンチレバー44を介して押し出しロッド21に伝達され、押し出しロッド21が移動される。なお、プッシュプレート22には、コイルばね23の弾性力が作用するため、この弾性力及び押し出しロッド21に作用する静止摩擦力等に打ち勝つ力がプッシュプレート22に作用した場合に、プッシュプレート22と押し出しロッド21とが一体となって端部カバー11の側に移動する。
【0062】
押し出しロッド21が端部カバー11の側に移動することで、押し出しロッド21におけるカラー28が取り付けられている端部が、開口17Cから保持部15へ突出され、保持部15に保持された不図示のカプセル内のセメントなどの流動性材料がカプセルから押し出される。
【0063】
レバー50及び本体10の一部を握る力がレバー50から解放されると、コイルばね23の弾性力によってプッシュプレート22は、当接壁30の側へ押し戻される。なお、コイルばね23の一端は、プッシュプレート22における貫通孔22Aの周縁の近傍であって、周縁を囲う部位に当接する。このため、前述の様にプッシュプレート22は、押し出しロッド21の軸に対して傾倒されにくく、プッシュプレート22と押し出しロッド21との間に大きな摩擦抵抗が生じにくい。従って、押し出しロッド21が移動することなく、プッシュプレート22がコイルばね23の弾性力によって当接壁30の側へ押し戻される。
【0064】
この際、カンチレバー44はプッシュプレート22によって押され、第1クランクバー41が本体10に対して第1クランクバー41が本体10から離れる方向に回動し、アプリケーター1は
図3に示す状態となる。なお、第1クランクバー41の本体10から離れる方向への回動は、上述の当接壁32にカンチレバー44が当接することで止まるので、レバー50は本体10から所定の距離以上に離れることが抑制される。従って、レバー50が本体10から大きく離れることがなく、レバー50及び本体10の一部を握りにくくなることが抑制される。
【0065】
押し出しロッド21は、レバー50及び本体10の一部が握られる度に、所定の距離だけ端部カバー11の側に移動する。押し出しロッド21が移動することで、プッシュプレート22は大径部26の側へ移動する。プッシュプレート22の貫通孔22Aの径は大径部26の径よりも小とされるので、プッシュプレート22は小径部27における大径部26の側の端部までしか移動できない。このため、プッシュプレート22が小径部27における大径部26の側の端まで移動すると、押し出しロッド21の端部カバー11の側への移動が抑制される。従って、押し出しロッド21の保持部15への突出量の上限を設定することができ、アプリケーター1の破損を抑制することができる。
【0066】
押し出しロッド21は、摘み部25が固定された本体10の外部に位置する部位を有するため、使用者は、端部カバー11の側への移動した押し出しロッド21を容易に引き戻すことができる。
【0067】
レバー50は、第1クランクバー41と第2クランクバー42とを有する平行クランク部40によって本体10に連結されおり、上述したように、レバー50が本体10の側に引き寄せられ最中に、レバー50の本体10に対する角度が変化することが抑制される。従って、使用者は、レバー50及び本体10の一部を握り易く、レバー50に力を良好に伝えることができる。
【0068】
以上説明したように、本実施形態のアプリケーター1は、本体10と、それぞれの一端部が本体10に揺動自在に連結される第1クランクバー41及び第2クランクバー42を有する平行クランク部40と、第1クランクバー41の他端部及び第2クランクバーの他端部がそれぞれ揺動自在に連結されるレバー50と、を備える。第2クランクバー42は、第1クランクバーの本体10に対する回転軸としてのピン43の軸方向における第1クランクバー41の両側の側面の少なくとも一部を挟み込むように覆う。
【0069】
このような本実施形態のアプリケーター1によれば、レバー50が平行クランク部40を介して本体10に連結されるため、使用者がレバー50及び本体10を握ってレバー50を本体の側に引き寄せる際に、レバー50の本体10に対する角度が変化することが抑制される。従って、使用者はレバーに力を良好に伝えることができる。また、第1クランクバー41の本体10に対する回転軸としてのピン43の軸方向における第1クランクバー41の両側の側面の少なくとも一部を第2クランクバー42が挟み込むように覆うため、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間の間隙が露出しにくくなる。ここで、レバー50及び本体10を握る際、使用者の手の平の一部は平行クランク部40に近傍に位置している。しかし、第2クランクバー42によって第1クランクバー41と第2クランクバー42との間の間隙が露出しにくくなるので、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間に使用者の手が挟まれることが抑制される。従って、使用者は平行クランク部40への手の挟まりに注意を払うことが低減でき、操作性が良好なアプリケーター1とし得る。
【0070】
また、本実施形態では、第2クランクバー42は、少なくとも本体10からレバー50まで、第1クランクバー41のピン43の軸方向の両側の側面を覆っている。このように構成することで、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間の間隙がより露出しにくくなり、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間に使用者の手が挟まれることがより抑制される。
【0071】
また、本実施形態では、第2クランクバー42は、長手方向と垂直な断面における形状が略U字状となるように形成されている。このように構成することで、第2クランクバー42は、第1クランクバー41におけるレバー50の側に位置する側面またはレバー50と反対の側に位置する側面を覆うことができ、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間に使用者の手が挟まれることがより抑制される。なお、使用者はレバー50に指を引っ掛けてレバー50及び本体10の一部を握るため、使用者は誤って指を第1クランクバー41におけるレバー50の側に位置する側面に当接させる虞がある。従って、第2クランクバー42の断面の形状は、第1クランクバー41におけるレバー50の側に位置する側面を覆うような略U字状であることがより好ましく、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間に使用者の手が挟まれることがより抑制される。
【0072】
また、本実施形態では、
図3に示すように、レバー50が本体10の側へ引き寄せられる前の状態において、ピン55の中心C1及びピン58の中心C2を通ってピン55の軸方向と垂直な直線L1と、ピン55の中心C1及びピン43の中心C3を通ってピン55の軸方向と垂直な直線L3とのなす角度が、鋭角とされる。このような構成の平行クランク部40では、使用者がレバー50及び本体10の一部を握るときに、第1クランクバー41と第2クランクバー42との距離が大きくなるように変化する。ここで、レバー50及び本体10の一部を握るときは、流動性材料をカプセルから押すために使用者は力を入れるため手の平の一部が平行クランク部40に押し付けられ、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間に使用者の手が挟まれ易い。一方、レバー50が本体10から離間されるときは、使用者はレバー50及び本体10の一部を握る力を解放するため手の平の一部が平行クランク部40から離れ、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間に使用者の手が挟まれにくい。従って、上述の様に直線L1と直線L3とのなす角度が鋭角とされることで、使用者がレバー50及び本体10の一部を握るときに、第1クランクバー41と第2クランクバー42との距離が大きくなるように変化し、第1クランクバー41と第2クランクバー42との間に使用者の手が挟まれることがより抑制される。
【0073】
また、本実施形態では、第2クランクバー42によって覆われている第1クランクバー41がカンチレバー44を有している。レバー50及び本体10の一部を握る力がカンチレバー44を介して押し出しロッドに伝達されるため、第1クランクバー41には、第2クランクバー42と比べて大きな力が作用する。このような動力伝達機能を有する第1クランクバー41を第2クランクバー42によって保護することができ、アプリケーター1の耐久性が向上され得る。また、第2クランクバー42は第1クランクバー41と比較して高い強度を有する必要がないため、第2クランクバー42の長手方向と垂直な断面における外形の寸法を小さくすることができ、アプリケーター1を小型化し得る。また、平行クランク部40の強度設計は、第1クランクバー41を覆う第2クランクバー42ではなく、長手方向と垂直な断面の形状が複雑になりにくい第1クランクバー41に基づいて行うことができ、アプリケーター1の設計が容易となる。
【0074】
以上、本発明について、実施形態を例に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0075】
例えば、上記実施形態では、押し出し機構20によって、カプセル内のセメントなどの流動性材料をカプセルから押すアプリケーター1を例に説明したが、流動性材料はカプセルに収容されたものに限定されない。アプリケーターは、本体10に形成されるタンクに充填される流動性材料を押し出しロッド21によって押し出すように構成されても良い。
【0076】
また、上記実施形態では、押し出し機構として、レバー50を引き寄せる力がプッシュプレート22を介して押し出しロッド21に伝達される押し出し機構20を例に説明したが、押し出し機構はこのような構成に限定されない。押し出し機構は、ラックとピニオンを含む複数のギアを備え、レバー50を引き寄せる力が複数のギアを介して押し出しロッド21に伝達される構成であっても良い。
【0077】
また、上記実施形態では、第2クランクバー42は少なくとも本体10からレバー50まで第1クランクバー41のピン43の軸方向の両側の側面を覆っていたが、第2クランクバーは第1クランクバー41のピン43の軸方向の両側の側面の少なくとも一部を挟み込むように覆っても良い。
【0078】
また、上記実施形態では、第2クランクバー42は底板47を有して第2クランクバーの長手方向と垂直な断面における形状は略U字状とされたが、第2クランクバー42は底板47を有さずに対向して配置される一対の側板45,46から構成されても良い。
【0079】
また、上記実施形態では、第1クランクバー41がカンチレバー44を有していたが、第1クランクバー41に替わって第2クランクバー42がカンチレバー44を有しても良い。