【課題を解決するための手段】
【0006】
以下で説明するように、上述の目的は、添付の請求項のうちの1つまたはこれらの組み合わせに係る方法および繊維製品、および/または、以下に記載の1つまたは複数の態様を有する方法および繊維製品によって達成される。
【0007】
本発明の一態様は、靴下用丸編機またはニットウェア用編機を用いて筒状編地を得る工程と、編機によって作成された筒状編地を支持体の外面に被せて引き伸ばす工程と、支持体に被せた筒状編地の外面の少なくとも第1部分に熱接着剤を適用し、熱接着剤を筒状編地に固着させる工程と、熱接着剤が適用された筒状編地を切開して平面編地を得る工程と、平面編地を所定の切断線に沿って切断して、1つまたは複数の生地パーツを得る工程と、上記平面編地または複数の編地から得られた複数の生地パーツを縫い合わせて繊維製品を得る工程とを含むことを特徴とする縫製繊維製品の製造方法である。
【0008】
本発明の別の態様は、靴下用丸編機またはニットウェア用編機を用いて筒状編地を得る工程と、筒状編地を支持体の外面に被せて、筒状編地の内面の少なくとも一部が支持体に当接し、外面が開放されるように筒状編地を所定の張力で引き伸ばす工程と、支持体に被せた筒状編地の外面の少なくとも第1部分に熱接着剤を適用し、第1部分の弾性および/または変形性を低下させるために熱接着剤を加熱下で筒状編地に固着させる工程と、熱接着剤が適用された筒状編地を切開して平面編地を得る工程とを含むことを特徴とする平面編地の作成方法である。
【0009】
本発明のさらに別の態様は、前述の態様に係る方法に従って平面編地を得る工程と、平面編地を所定の切断線に沿って切断して、縫製繊維製品の1つまたは複数の生地パーツを得る工程と、平面編地から得られた複数の生地パーツを縫い合わせて繊維製品を得る工程とを含むことを特徴とする縫製繊維製品、特にジャケット、ズボン、男性用スーツ、女性用ドレスなどの複数の生地パーツを縫い合わせて製造される繊維製品の製造方法である。
【0010】
本発明の別の態様は、靴下用丸編機またはニットウェア用編機を用いて筒状編地を作成し、筒状編地を支持体の外面に被せて引き伸ばし、支持体に被せた筒状編地の外面の少なくとも第1部分に熱接着剤を適用し、熱接着剤を筒状編地に固着させ、熱接着剤が適用された筒状編地を切開し、筒状編地を切開して得られた平面編地を所定の切断線に沿って切断して、複数の生地パーツを得る工程と、複数の生地パーツを縫い合わせて繊維製品を得る工程とを含むことを特徴とする縫製繊維製品、特にジャケット、ズボン、男性用スーツ、女性用ドレスなどの複数の生地パーツを縫い合わせて製造されたる繊維製品の製造方法である。
【0011】
本発明の一態様において、前述の態様に係る繊維製品の複数の生地パーツは、1つの平面編地、または種類および機能が異なる複数の編地から得られる。
【0012】
本発明の別の態様において、平面編地を得る工程は、既製の平面編地を調達することで行われる。
【0013】
本発明の別の態様において、筒状編地を得る工程は、既製の筒状編地を調達することで行われる。
【0014】
本発明の別の態様において、熱接着剤を筒状編地に固着させる工程は、筒状編地の外面の全体または大部分に熱接着剤を適用し、熱接着剤を加熱した後、熱接着剤を冷却または放熱することで行われる。
【0015】
本発明の別の態様において、筒状編地は、ジャージ編みで形成される。
【0016】
本発明の別の態様において、筒状編地は、ジャカード編みで形成される。
【0017】
本発明の別の態様において、筒状編地の少なくとも一部は、トリミングナイフで加工された糸を用いたジャカード編みで形成される。
【0018】
本発明の別の態様において、筒状編地に適用される熱接着剤は、被覆生地に結合されている。
【0019】
本発明の別の態様において、筒状編地に適用される熱接着剤は、被覆生地に結合されている。
【0020】
本発明の別の態様において、筒状編地に適用される熱接着剤は、筒状編地よりも高い剛性を有する被覆生地に結合されている。
【0021】
本発明の別の態様において、熱接着剤は、被覆膜の形態である。
【0022】
本発明の別の態様において、熱接着剤を筒状編地に固着させる工程は、支持体の形状に少なくとも部分的に適合する少なくとも1つの加圧要素を加熱し、上記加圧要素で熱接着剤を筒状編地に押し付けることで行われる。
【0023】
本発明の別の態様において、筒状編地の外面の第1部分は、筒状編地の長手方向に沿って延びている。
【0024】
本発明の別の態様において、筒状編地の外面の第1部分は、筒状編地の円筒形状の少なくとも1つの母線を含む。
【0025】
本発明の別の態様において、筒状編地は支持体に被せる前に裏返され、熱接着剤は筒状編地の裏面または内面に対応する面に適用される。
【0026】
本発明の別の態様は、支持体から筒状編地または平面編地を取り出す工程を含む。
【0027】
本発明の別の態様において、筒状編地を切開する工程は、手動で行われる。
【0028】
本発明の別の態様において、筒状編地を切開する工程は、自動的におよび/または適切な切断装置によって行われる。
【0029】
本発明の別の態様において、熱接着剤が適用された筒状編地を切開して平面編地を得る工程は、支持体から筒状編地を取り出す前に行われる。
【0030】
本発明の別の態様において、熱接着剤が適用された筒状編地を切開して平面編地を得る工程は、支持体から筒状編地を取り出した後に行われる。
【0031】
本発明の別の態様において、熱接着剤が適用された筒状編地を切開して平面編地を得る工程は、筒状編地をその母線に沿って切断することで行われる。
【0032】
本発明の別の態様において、熱接着剤が適用された筒状編地を切開して平面編地を得る工程は、筒状編地の外面の少なくとも第1部分を切断することで行われる。
【0033】
本発明の別の態様において、平面編地を所定の切断線に沿って切断して1つまたは複数の生地パーツを得る工程は、型紙や型板を用いて行われる。
【0034】
本発明の別の態様において、靴下用丸編機またはニットウェア用編機を用いて筒状編地を得る工程には、筒状編地の少なくとも一部に、ポケット、および/またはフラウンス、および/またはレリーフ、および/またはテリー編地、および/または厚みの異なる編地、および/または種々の色の糸で形成された色の異なる編地を形成する工程が含まれる。
【0035】
本発明の別の態様において、靴下用丸編機またはニットウェア用編機を用いて筒状編地を得る工程には、筒状編地の少なくとも一部に、トリミングナイフで加工された糸を用いてジャカード編みおよび/またはジャカード柄を形成する工程が含まれる。
【0036】
本発明の別の態様において、支持体に被せた筒状編地の外面に熱接着剤を適用する工程は、筒状編地の外面に熱接着剤を塗布することで行われる。
【0037】
本発明の別の態様において、支持体に被せた筒状編地の外面に熱接着剤を適用する工程は、筒状編地の外面に熱接着剤を噴霧することで行われる。
【0038】
本発明の別の態様において、支持体に被せた筒状編地の外面に熱接着剤を適用する工程および筒状編地に適用した熱接着剤を加熱する工程は、熱接着剤を加熱して筒状編地に適用することで行われる。
【0039】
本発明の別の態様において、支持体に被せた筒状編地の外面に熱接着剤を適用する工程は、筒状編地を熱接着剤に浸漬することで行われる。
【0040】
本発明の別の態様において、支持体に被せた筒状編地の外面に熱接着剤を適用する工程および筒状編地に適用した熱接着剤を加熱する工程は、筒状編地を熱接着剤に浸漬した後加熱することで行われる。
【0041】
本発明の別の態様において、平面編地または複数の編地から得られた複数の生地パーツを縫い合わせて繊維製品を得る工程は、生地パーツの熱接着剤が適用された面が繊維製品の内側に配置されるように行われる。
【0042】
本発明の別の態様は、加熱された熱接着剤が適用された筒状編地の外面を被覆生地で被覆して、筒状編地と被覆生地が熱接着剤で接着されて形成された二重生地を得る工程を含む。
【0043】
本発明の別の態様は、熱接着剤が適用された筒状編地の表面または被覆生地に所定の柄を印刷する工程を含む。
【0044】
本発明の別の態様において、筒状編地は、一列針床式の編機によって作成される。
【0045】
本発明の別の態様において、筒状編地は、二列針床式の編機によって作成される。
【0046】
本発明の別の態様において、筒状編地は、二本針筒式の編機によって作成される。
【0047】
本発明の別の態様は、ネクタイ、スカーフ、セーター、スカートなどの繊維製品の製造に用いられる。
【0048】
本発明の別の態様において、丸編機は小径型である。
【0049】
本発明の別の態様において、丸編機の直径は、3.5〜22インチである。
【0050】
本発明の別の態様において、丸編機の直径は、5〜13インチである。
【0051】
本発明の別の態様において、丸編機は、直径が3.5〜6インチの靴下用編機である。
【0052】
本発明の別の態様において、丸編機の針密度は、1インチ当たり10〜28本である。
【0053】
本発明の別の態様において、丸編機は、ニットウェア用編機であり、および/または、直径が10〜22インチである。
【0054】
本発明の別の態様において、丸編機は、緯編地を作成可能に構成される。
【0055】
本発明の別の態様において、丸編機は、シームレス(無縫製)編機である。
【0056】
本発明の別の態様において、丸編機は、一列針床式である。
【0057】
本発明の別の態様において、丸編機は、二列針床式である。
【0058】
本発明の別の態様において、丸編機は、二本針筒式である。
【0059】
本発明の別の態様において、丸編機は、筒状編地の少なくとも一部にテリー編地を形成可能に構成される。
【0060】
本発明のさらに別の態様は、上述の態様に係る方法によって製造された繊維製品である。
【0061】
本発明のさらに別の態様は、1つまたは複数の平面編地から裁断された複数の生地パーツを有し、上記生地パーツの少なくとも1つは、靴下用丸編機またはニットウェア用編機によって作成され、かつ表面の少なくとも一部に加熱下で適用された熱接着剤を備える筒状編地の一部からなることを特徴とする繊維製品である。
【0062】
本発明のさらに別の態様は、複数の生地パーツが、靴下用丸編機またはニットウェア用編機によって作成され、かつ表面の少なくとも一部に加熱下で適用された熱接着剤を備える筒状編地の一部からなり、生地パーツの表面の全体または大部分には、加熱下で適用された熱接着剤が配置され、熱接着剤は、生地パーツを縫い合わせた繊維製品の内側に配置されることを特徴とする繊維製品である。