【文献】
ポケットモンスター サン・ムーン 公式ガイドブック 上・下セット 完全ストーリー攻略+完全アローラ図,株式会社オーバーラップ,2016年12月14日,初版 第1刷,p.58−61、111−114
【文献】
「セガNET麻雀 MJ」新キャラ限定 SP キャラガチャ」開催中!,麻雀コンシェルジュ [online],2016年 8月29日,特に「SPキャラ」に関する記載を参照、[2020年12月1日検索],URL,https://casinoconcierge.cc/news-20160829-a
【文献】
[5/23 11:00 追記]アバターラインナップ更新!,Ash Tale(アッシュテイル) [online],2019年 5月23日,特に「衣装アバター」に関する記載を参照、[2020年12月1日検索],URL,https://ashtale.x-legend.co.jp/notice/detail.php?news_id=7830
【文献】
モンスターハンター4 オフィシャルハンターズガイド,株式会社カプコン,2013年10月31日,初版,p.008−009、154−162
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プレイヤ端末は、前記一覧表示された複数の前記ゲーム媒体の中から、同一種類の前記ゲーム媒体を複数選択するプレイヤ入力を受付ける請求項1に記載のゲームシステム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<<第1の実施形態>>
<ゲームシステムの概要>
本実施形態のゲームシステムは、抽選で決定したゲーム媒体(カード、アイテム等)をプレイヤに付与するゲームシステムである。ゲームシステムは、所定の条件を満たすと抽選を行い、プレイヤに付与するゲーム媒体を決定する。そして、付与すると決定したゲーム媒体が所定のゲーム媒体である場合、ゲームシステムはさらに抽選を行い、そのゲーム媒体を複数の表示データのいずれで表示するか決定する。付与すると決定されたゲーム媒体は、複数の表示データの中の決定された表示データで表示される。
【0012】
所定のゲーム媒体は、複数のゲーム媒体の中の一部であり、特別な演出効果付き表示や特別な演出効果なし表示等の複数の表示パターンで表示することができる。上記表示データを決定する抽選は、当該ゲーム媒体をいずれの表示パターンで表示するかの抽選である。
【0013】
このように、本実施形態のゲームシステムは、「付与するゲーム媒体を決定する抽選」に加えて、「所定のゲーム媒体を複数の表示データのいずれで表示するか決定する抽選」を行うことで、ゲーム媒体をプレイヤに付与する処理にさらにゲーム性を加える。
【0014】
なお、ゲームシステムが提供するゲームの内容は特段制限されない。例えば、各ゲーム媒体にキャラクタが紐付けられており、取得したゲーム媒体に紐付くキャラクタを育成するゲームや、ゲーム媒体を利用して敵キャラクタと戦闘するゲーム等が例示される。
【0015】
<ゲームシステムの全体像>
図1に示すように、ゲームシステムはサーバ10と複数のプレイヤ端末20とを有する。サーバ10と各プレイヤ端末20とは、通信ネットワークを介して互いに通信可能に構成される。ゲームシステムは、いわゆるクライアント−サーバ型のオンライゲームを提供する。すなわち、サーバ10とプレイヤ端末20との間で情報の送受信を行いながら、ゲームの進行及び管理が行われる。
【0016】
<ハードウエア構成>
次に、サーバ10及びプレイヤ端末20のハードウエア構成を説明する。プレイヤ端末20は、各プレイヤが操作する端末であり、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、携帯電話、ゲーム機等が例示される。
【0017】
サーバ10及びプレイヤ端末20の各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0018】
図2は、サーバ10及びプレイヤ端末20のハードウエア構成を例示するブロック図である。
図2に示すように、サーバ10及びプレイヤ端末20各々は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。サーバ10及びプレイヤ端末20は周辺回路4Aを有さなくてもよい。なお、サーバ10及びプレイヤ端末20は物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよいし、物理的及び/又は論理的に一体となった1つの装置で構成されてもよい。サーバ10及びプレイヤ端末20が物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成される場合、複数の装置各々が上記ハードウエア構成を備えることができる。
【0019】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサ、カメラ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク、物理ボタン、タッチパネル等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0020】
<機能構成>
次に、サーバ10及びプレイヤ端末20の機能構成を説明する。
【0021】
“サーバ10”
以下、本実施形態のサーバ10の特徴的な処理、具体的には「抽選でゲーム媒体をプレイヤに付与する処理」を中心に説明し、その他の処理の説明は適宜省略する。
【0022】
図3に、サーバ10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、サーバ10は、記憶部11と、通信部12と、付与媒体決定部13と、所持媒体リスト情報更新部14と、表示データ決定部15と、表示制御情報更新部16とを有する。
【0023】
記憶部11は、ゲームシステムにより実現されるゲームに関する各種情報を記憶する。
【0024】
例えば、記憶部11は、
図4に示すようなゲーム媒体リスト情報を記憶する。ゲーム媒体リスト情報は、プレイヤに付与可能なゲーム媒体のリストである。本実施形態では、ゲーム媒体はカードである。各カードには1人のキャラクタが紐付けられている。図示するように、ゲーム媒体リスト情報は、媒体種類情報と、グループと、画像ファイル識別情報と、変化後媒体種類情報と、変化後画像ファイル識別情報とを互いに紐付けている。なお、ゲーム媒体リスト情報はその他の項目の情報を含んでもよいし、例示した項目の中の一部を含まなくてもよい。
【0025】
「媒体種類情報」は、複数のゲーム媒体を互いに識別する情報である。付与するゲーム媒体を決定する抽選では、ゲーム媒体リスト情報に含まれる複数の媒体種類情報の中の1つが選択されることになる。
【0026】
「グループ」は、複数のゲーム媒体各々が属するグループを示す情報である。本実施形態のゲーム媒体は、レアリティの高低に応じて複数のグループに分けられる。本実施形態では、レアリティが最も高い第1グループと、レアリティが次に高い第2のグループと、レアリティが最も低い第3グループとに分けられる。なお、グループの数はあくまで一例であり、これに限定されない。
【0027】
「画像ファイル識別情報」は、各ゲーム媒体を画像表示するための表示データ(画像ファイル)を識別する情報である。画像ファイル識別情報は、例えばファイル名等で示される。
【0028】
なお、本実施形態のゲームシステムでは、第1グループに属するゲーム媒体、すなわち、レアリティの高いゲーム媒体は、特別な演出効果付き表示と、特別な演出効果なし表示の2つの表示パターンで表示することができる。このため、図示するように、第1グループに属する媒体種類情報には、複数の表示パターンに対応する複数の画像ファイルが登録されている。
【0029】
ここで、特別な演出効果付き表示と特別な演出効果なし表示の例を示す。特別な演出効果なし表示は、例えば、
図5に示すようにキャラクタの静止画のイラストの表示であり、特別な演出効果付き表示は、例えば、
図6に示すように、アニメーションや音声を付けたキャラクタの表示である。
【0030】
例えば、特別な演出効果なし表示のための画像ファイルは、ビットマップ画像やベクタ画像などの種々の2次元画像データとすることができる。そして、特別な演出効果付き表示のための画像ファイルは、モーフィング処理が施されたアニメーション付きの画像データや動画データ、3Dポリゴンで作成されたモーション付きの3Dデータとすることができる。
【0031】
なお、特別な演出効果付き表示と特別な演出効果なし表示との間に差があり、特別な演出効果付き表示のプレミアム感が確保できていればよく、特別な演出効果付き表示及び特別な演出効果なし表示の具体例は上記例に限定されない。
【0032】
ところで、第2グループ及び第3グループに属するゲーム媒体、すなわち、レアリティがあまり高くないゲーム媒体は、特別な演出効果なし表示の1つの表示パターンで表示される。このため、
図4に示すように、第2グループ及び第3グループに属する媒体種類情報には、1つの表示パターンに対応する1つの画像ファイルが登録されている。
【0033】
以下、第1グループに属するゲーム媒体を「第1のゲーム媒体」といい、第2グループ及び第3グループに属するゲーム媒体を「第2のゲーム媒体」という場合がある。
【0034】
図4に戻り、「変化後媒体種類情報」は、媒体種類情報で識別される各ゲーム媒体の変化後のゲーム媒体を識別する情報である。本実施形態のゲームシステムでは、媒体種類情報で識別される各ゲーム媒体は、所定の条件を満たすと、他のゲーム媒体に変化する。ゲーム媒体を変化させる所定の条件は、例えば、ゲームで設計されている所定の処理(例:特訓、練習、自分磨き等)をゲーム媒体に紐付くキャラクタに対して行うことであってもよいし、その他であってもよい。
【0035】
なお、変化前後のゲーム媒体に紐付くキャラクタは同一であってもよい。そして、変化前後のゲーム媒体が示すキャラクタのイラストが互いに異なったり(例:衣装が変化する、髪型が変化する等)、各キャラクタのステータス(スターランク、レベル、ライフ等の任意のパラメータ)が互いに異なったりしてもよい。その他、変化前後のゲーム媒体に紐付くキャラクタは異なってもよい。
【0036】
「変化後画像ファイル識別情報」は、変化後の各ゲーム媒体を画像表示するための表示データ(画像ファイル)を識別する情報である。変化後画像ファイル識別情報は、例えばファイル名等で示される。なお、画像ファイル識別情報と同様の理由で、第1グループに属する変化後媒体種類情報には、複数の表示パターンに対応する複数の画像ファイルが登録されている。そして、第2グループ及び第3グループに属する変化後媒体種類情報には、1つの表示パターンに対応する1つの画像ファイルが登録されている。
【0037】
次に、記憶部11が記憶する他の情報を説明する。記憶部11は、
図7に示すように、プレイヤ毎に所持媒体リスト情報を記憶する。所持媒体リスト情報は、各プレイヤが所持しているゲーム媒体のリストである。図示するように、所持媒体リスト情報は、所持媒体識別情報と、媒体種類情報と、変化後媒体種類情報と、グループと、スターランクと、レベルと、ライフとを互いに紐付けている。なお、所持媒体リスト情報は画像ファイル識別情報や変化後画像ファイル識別情報等のその他の項目の情報を含んでもよいし、例示した項目の中の一部を含まなくてもよい。
【0038】
「所持媒体識別情報」は、各プレイヤが所持しているゲーム媒体を互いに識別する情報である。
【0039】
「媒体種類情報」、「変化後媒体種類情報」及び「グループ」は、上述の通りである。
【0040】
「スターランク」、「レベル」及び「ライフ」は、各ゲーム媒体に紐付くキャラクタのステータスを示すパラメータであり、例えば、ゲームで設計されている所定の処理(例:特訓、練習、自分磨き、オーディション参加等)をゲーム媒体に紐付くキャラクタに対して行うことで変化する。
【0041】
なお、図示するように、各プレイヤは、同一のゲーム媒体を重複して所持することができる。図示する例の場合、媒体種類情報「1001」が互いに異なる所持媒体識別情報「001」及び「002」に紐付けられている。これは、プレイヤ識別情報「CACB003」で識別されるプレイヤは、媒体種類情報「1001」で識別されるゲーム媒体を2つ所持していることを示す。
【0042】
記憶部11が記憶する他の情報を説明する。記憶部11は、
図8に示すように、プレイヤ毎に表示制御情報を記憶する。表示制御情報は、各プレイヤが所持しているゲーム媒体を複数の表示データの中のいずれで表示するか(すなわち、複数の表示パターンの中のいずれで表示するか)を示す。本実施形態では、表示制御情報は、各プレイヤが所持しているゲーム媒体の媒体種類情報と、各ゲーム媒体に紐付く複数の表示データ(例:画像ファイル)の中の一部を特定する表示データ特定情報とを紐付けた情報である。図示する例の場合、表示データ特定情報は、特別な演出効果付き表示に対応する「1」と、特別な演出効果なし表示に対応する「0」のいずれかとなる。「1」が設定されている場合、特別な演出効果付き表示のための表示データが特定される。一方、「0」が設定されている場合、特別な演出効果なし表示のための表示データが特定される。
【0043】
なお、本実施形態では、上述の通り、第1のゲーム媒体は複数の表示パターンで表示される一方、第2のゲーム媒体は1つの表示パターンで表示される。このため、本実施形態では、表示制御情報は、各プレイヤが所持している第1のゲーム媒体各々を、複数の表示データのいずれで表示するかを示す。本実施形態では、表示制御情報は、各プレイヤが所持している第2のゲーム媒体に関する情報を含まない。
【0044】
ところで、上述の通り、本実施形態のゲームシステムでは、プレイやは同一のゲーム媒体を重複して取得し、所持することができるが、所持している複数の同一の第1のゲーム媒体は同一の表示パターンで表示させることとする。このため、
図8に示すように、第1のゲーム媒体の媒体種類情報毎に、表示データ特定情報を管理する。
【0045】
図3に戻り、通信部12は、通信ネットワークを介して複数のプレイヤ端末20各々と通信し、情報の送受信を行う。
【0046】
付与媒体決定部13は、プレイヤに付与するゲーム媒体を決定する。具体的には、付与媒体決定部13は、所定のプレイヤがゲーム媒体を付与するための条件を満たすと、そのプレイヤに付与するゲーム媒体を決定する抽選を行い、抽選で選択された1つのゲーム媒体をそのプレイヤに付与するゲーム媒体として決定する。当該抽選で、
図4に示すゲーム媒体リスト情報に含まれる複数の媒体種類情報の中の1つが選択される。
【0047】
「ゲーム媒体を付与するための条件」は、本実施形態では「プレイヤからのリクエストの受付け」であるが、「プレイヤが所定のステージをクリア」、「プレイヤのキャラタの所定のパラメータが所定の値に達した(例:レベルが10に到達)」等の他の条件とすることもできる。
【0048】
ここで、プレイヤに付与するゲーム媒体を決定する抽選について説明する。まず、ゲーム媒体リスト情報(
図4参照)に含まれる複数の媒体種類情報各々が選択される確率は、予め定められている。例えば、第1グループに属するゲーム媒体が選択される確率が最も低く、第2グループに属するゲーム媒体が選択される確率が次に低く、第3グループに属するゲーム媒体が選択される確率が最も高くなる。同一グループに属する複数のゲーム媒体の上記確率は、同一であってもよいし、互いに異なってもよい。当該抽選は、選択確率の条件を満たせばよく、抽選の具体的な手法は特段制限されない。以下の実施形態で抽選処理の具体例を示す。
【0049】
所持媒体リスト情報更新部14は、新たな所持媒体識別情報と、付与媒体決定部13により付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報とを紐付けて、所持媒体リスト情報(
図7参照)に登録する。付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報が既に所持媒体リスト情報に登録されている場合であっても、所持媒体リスト情報更新部14は、新たな所持媒体識別情報に紐付けてその媒体種類情報を登録する。
【0050】
表示データ決定部15は、付与媒体決定部13により付与すると決定されたゲーム媒体が第1のゲーム媒体に該当する場合、当該第1のゲーム媒体を複数の表示データのいずれで表示するか抽選処理で決定する。当該抽選により、当該第1のゲーム媒体を特別な演出効果付き表示、及び、特別な演出効果なし表示のいずれの表示パターンで表示するかが決定される。
【0051】
なお、表示データ決定部15は、付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報が第1のゲーム媒体に該当する場合であっても、付与すると決定されたゲーム媒体が表示制御情報において第1の表示データ(特別な演出効果付き表示のための表示データ)で表示することが示されている場合(すなわち、付与すると決定された第1のゲーム媒体の媒体種類情報と、第1の表示データを特定する表示データ特定情報とが紐付けて表示制御情報に登録されている場合)、付与すると決定されたゲーム媒体の表示データを決定する処理を実行しない。
【0052】
そして、表示データ決定部15は、付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報が第1のゲーム媒体に該当する場合であって、付与すると決定されたゲーム媒体が表示制御情報において第1の表示データ(特別な演出効果付き表示のための表示データ)で表示することが示されていない場合(すなわち、付与すると決定された第1のゲーム媒体の媒体種類情報と、第1の表示データを特定する表示データ特定情報とが紐付けて表示制御情報に登録されていない場合)、付与すると決定されたゲーム媒体の表示データを決定する処理を実行する。
【0053】
上述の通り本実施形態では、所持している複数の同一の第1のゲーム媒体は同一の表示パターンで表示させる。表示データ決定部15を上述のように構成すれば、既に所持しており、かつ、特別な演出効果付き表示で表示することとなっている第1のゲーム媒体が新たに付与された場合、表示データ決定部15は表示データを決定する処理を行われない。このため、その第1のゲーム媒体に紐付けられた表示制御情報は更新されず、その第1のゲーム媒体においては、特別な演出効果付き表示での表示が維持される。一方で、特別な演出効果付き表示で表示することとなっていない第1のゲーム媒体が新たに付与された場合、表示データ決定部15は表示データを決定する処理を行う。このため、当該処理で特別な演出効果付き表示のための表示データが決定された場合には、その第1のゲーム媒体に紐付けて登録されている表示制御情報が更新される。結果、以降、その第1のゲーム媒体においては、特別な演出効果付き表示での表示が維持される。
【0054】
このように、表示データ決定部15を上述のように構成することで、一度ある第1のゲーム媒体を特別な演出効果付き表示で表示することが決定されると、以降、その表示が維持される。また、特別な演出効果付き表示で表示することが決定されていない第1のゲーム媒体においては、同一の第1のゲーム媒体が付与される毎に、表示パターンを特別な演出効果付き表示に変更するチャンスが与えられる。このように、抽選で特別な演出効果付き表示が一度決定された場合にはその後は特別な演出効果付きでの表示を継続し、特別な演出効果付き表示が決定されていない場合にはその後に同一の第1のゲーム媒体が付与される毎にその第1のゲーム媒体を特別な演出効果付きで表示するためのチャンス(抽選)を与えるように表示データ決定部15を構成することで、ゲーム媒体を取得するための抽選を行うプレイヤのモチベーションを増大させることができる。すなわち、ある第1のゲーム媒体を所持していても、特別な演出効果付き表示となっていない場合には、特別な演出効果付き表示に変化させるために、新たな抽選を行うことが期待される。なお、一度特別な演出効果付き表示となった場合には、その後の抽選で特別な演出効果なし表示に変化することがないので、新たな抽選を行うことの妨げにならない。
【0055】
なお、表示データ決定部15は、付与媒体決定部13により付与すると決定されたゲーム媒体が第2のゲーム媒体に該当する場合、当該抽選処理を実行しない。第2のゲーム媒体は1つの表示パターンのみで表示されるので、当該抽選処理は不要である。
【0056】
表示データ決定部15による当該抽選で特別な演出効果付き表示、及び、特別な演出効果なし表示各々が選択される確率は同じであってもよいし、異なってもよい。当該抽選は、選択確率の条件を満たせばよく、抽選の具体的な手法は特段制限されない。例えばM個の異なる数各々に、特別な演出効果付き表示、及び、特別な演出効果なし表示のいずれかを紐付けたテーブルを予め用意しておいてもよい。そして、表示データ決定部15は、関数から出力された値に紐付けられた表示パターンでの表示を決定してもよい。関数は、例えば、乱数を利用してM個の異なる数の中のいずれかをランダムに出力するものであってもよい。
【0057】
表示制御情報更新部16は、表示データ決定部15による上記抽選処理での決定内容に基づき、表示制御情報を更新する。本実施形態では、表示制御情報更新部16は、付与媒体決定部13により付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報と、表示データ決定部15により決定された表示データを特定する表示データ特定情報とを紐付けて、表示制御情報(
図8参照)に登録する。
【0058】
例えば、付与媒体決定部13により付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報が表示制御情報に登録されていない場合、すなわち初めてそのゲーム媒体を付与された場合、表示制御情報更新部16は、付与媒体決定部13により付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報と、表示データ決定部15により決定された表示データを特定する表示データ特定情報とを紐付けて、新たに表示制御情報に登録する。
【0059】
一方、付与媒体決定部13により付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報が表示制御情報に登録されている場合、すなわちそのゲーム媒体の付与が2回目以降である場合、表示制御情報更新部16は、表示制御情報において登録されているその媒体種類情報に紐付けられた表示データ特定情報を、表示データ決定部15により決定された表示データを特定する表示データ特定情報に更新する。
【0060】
なお、表示データ決定部15が表示データを決定する処理を行わなかった場合、表示制御情報更新部16は当該登録処理を実行しない。
【0061】
次に、
図9のフローチャートを用いて、サーバ10の処理の流れの一例を説明する。通信部12がプレイヤ端末20からゲーム媒体付与のリクエストを受信すると、
図9の処理が実行される。
【0062】
まず、付与媒体決定部13は、プレイヤに付与するゲーム媒体を決定する抽選を行う(S10)。当該抽選で、
図4に示すゲーム媒体リスト情報に含まれる複数の媒体種類情報の中の1つが選択される。
【0063】
次いで、所持媒体リスト情報更新部14は、そのプレイヤに紐付く所持媒体リスト情報(
図7参照)に、新たな所持媒体識別情報と、付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報とを紐付けて登録する更新処理を行う(S11)。
【0064】
そして、付与すると決定されたゲーム媒体が第1のゲーム媒体である場合(S12のYes)、表示データ決定部15は、付与すると決定されたゲーム媒体が表示制御情報において第1の表示データ(特別な演出効果付き表示のための表示データ)で表示することが示されているか判断する(S13)。本実施形態では、表示データ決定部15は、表示制御情報(
図8参照)を参照し、その第1のゲーム媒体の媒体種類情報と、特別な演出効果付き表示のための表示データ(第1の表示データ)を特定する表示データ特定情報「1」とが紐付けて登録されているか判断する。
【0065】
表示データ特定情報「1」を紐付けて登録されていない場合(S13のNo)、表示データ決定部15は、付与すると決定された第1のゲーム媒体を複数の表示データのいずれで表示するか決定する抽選処理を行う(S14)。S14の表示データを決定する処理は、付与すると決定された第1のゲーム媒体を特別な演出効果付き表示、及び、特別な演出効果なし表示のいずれの表示パターンで表示するか決定する処理と同義である。
【0066】
次いで、表示制御情報更新部16は、S14の抽選結果に基づき、そのプレイヤに紐付く表示制御情報(
図8参照)を更新する(S15)。
【0067】
例えば、S10で付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報が表示制御情報に登録されていない場合、すなわち初めてそのゲーム媒体を付与された場合、表示制御情報更新部16は、S10で付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報と、S15で決定された表示データを特定する表示データ特定情報とを紐付けて、新たに表示制御情報に登録する。
【0068】
一方、S10で付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報が表示制御情報に登録されている場合、すなわちそのゲーム媒体の付与が2回目以降である場合、表示制御情報更新部16は、表示制御情報においてS10で付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報に紐付けられている表示データ特定情報を、S15で決定された表示データを特定する表示データ特定情報に更新する。
【0069】
S15の後、通信部12は、抽選結果をプレイヤ端末20に通知する(S16)。例えば、通信部12は、S10で付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報、そのゲーム媒体に紐付けられた表示データ(画像ファイル)、S14で決定された表示データを特定する表示制御情報等を、ゲーム媒体付与のリクエストを送信してきたプレイヤ端末20に返信する。その他、通信部12は、最新の所持媒体リスト情報や表示制御情報をそのプレイヤ端末20に返信してもよい。
【0070】
一方、S13に戻り、付与すると決定された第1のゲーム媒体の媒体種類情報と、特別な演出効果付き表示のための表示データ(第1の表示データ)を特定する表示データ特定情報「1」とが紐付けて登録されている場合(S13のYes)、S14及びS15の処理を行わず、S16の通知処理を行う。この場合、通信部12は、S10で付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報、そのゲーム媒体に紐付けられた表示データ(画像ファイル)、特別な演出効果付き表示のための表示データ(第1の表示データ)を特定する表示制御情報等を、ゲーム媒体付与のリクエストを送信してきたプレイヤ端末20に返信する。その他、通信部12は、最新の所持媒体リスト情報や表示制御情報をそのプレイヤ端末20に返信してもよい。
【0071】
また、S12に戻り、付与すると決定されたゲーム媒体が第2のゲーム媒体である場合(S12のNo)、S13乃至S15の処理は実行されず、S16の処理が実行される。S16では、通信部12は、抽選結果をプレイヤ端末20に通知する。例えば、通信部12は、S10で付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報、そのゲーム媒体に紐付けられた表示データ(画像ファイル)等を、ゲーム媒体付与のリクエストを送信してきたプレイヤ端末20に返信する。その他、通信部12は、最新の所持媒体リスト情報や表示制御情報をそのプレイヤ端末20に返信してもよい。
【0072】
“プレイヤ端末20”
以下、本実施形態のプレイヤ端末20の特徴的な処理、具体的には「新たに付与されたゲーム媒体を表示する処理」、及び、「所持しているゲーム媒体の中から選択されたゲーム媒体を表示する処理」を中心に説明し、その他の処理の説明は適宜省略する。
【0073】
図10に、プレイヤ端末20の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、プレイヤ端末20は、記憶部21と、入力受付部22と、表示データ特定部23と、表示制御部24と、通信部25とを有する。
【0074】
「新たに付与されたゲーム媒体を表示する処理」
入力受付部22は、入力装置を介して、プレイヤから各種入力を受付ける。入力装置は、タッチパネル、物理ボタン、コントローラ、キーボード、マウス、マイク等が例示されるが、これらに限定されない。例えば、入力受付部22は、ゲーム媒体付与のリクエスト入力を受付けることができる。
【0075】
通信部25は、入力受付部22によるゲーム媒体付与のリクエスト入力受付けに応じて、ゲーム媒体付与のリクエストをサーバ10に送信する。サーバ10は、当該リクエストの受信に応じて、上述した「ゲーム媒体をプレイヤに付与する処理」を実行し、プレイヤに付与するゲーム媒体を決定する。そして、サーバ10は、抽選により決定された内容等を含む通知情報をプレイヤ端末20に返信する。通信部25は、サーバ10から通知情報を受信する。
【0076】
通知情報は、付与媒体決定部13により付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報、そのゲーム媒体に紐付けられた表示データ(画像ファイル)を含む。また、付与すると決定されたゲーム媒体が第1のゲーム媒体である場合には、通知情報は表示データを特定する表示制御情報をさらに含む。
【0077】
表示制御部24は、上記通知情報に基づき、新たに付与されたゲーム媒体をディスプレイに表示させる。この表示を閲覧することで、プレイヤは抽選結果を認識できる。
【0078】
なお、付与すると決定されたゲーム媒体が第1のゲーム媒体である場合、表示制御部24は、通知情報に含まれる表示制御情報で特定される表示データを用いて、その第1のゲーム媒体をディスプレイに表示させる。
【0079】
次に、
図11のフローチャートを用いて、プレイヤ端末20の処理の流れの一例を説明する。入力受付部22がゲーム媒体付与のリクエスト入力を受付けると、
図11の処理が実行される。
【0080】
まず、通信部25は、ゲーム媒体付与のリクエストをサーバ10に送信する(S20)。サーバ10は、当該リクエストの受信に応じて、上述した「ゲーム媒体をプレイヤに付与する処理」を実行し、プレイヤに付与するゲーム媒体を決定する。そして、サーバ10は、抽選により決定された内容を含む通知情報をプレイヤ端末20に返信する。例えば、サーバ10は
図9のフローチャートで示される処理を実行する。
【0081】
その後、通信部25は、サーバ10から通知情報を受信する(S21)。通知情報は、付与媒体決定部13により付与すると決定されたゲーム媒体の媒体種類情報、そのゲーム媒体に紐付けられた表示データ(画像ファイル)を含む。また、付与すると決定されたゲーム媒体が第1のゲーム媒体である場合、通知情報は、さらに、そのゲーム媒体を表示する際に利用する表示データを特定する表示制御情報を含む。
【0082】
その後、表示制御部24は、上記通知情報に基づき、新たに付与されたゲーム媒体をディスプレイに表示させる(S22)。なお、付与すると決定されたゲーム媒体が第1のゲーム媒体である場合、表示制御部24は、通知情報に含まれる表示制御情報で特定される表示データを用いて、その第1のゲーム媒体をディスプレイに表示させる。
【0083】
「所持しているゲーム媒体の中から選択されたゲーム媒体を表示する処理」
記憶部21は、ゲームシステムにより実現されるゲームに関する各種情報を記憶する。例えば、記憶部21は、所持媒体リスト情報(
図7参照)及び表示制御情報(
図8参照)を記憶する。サーバ10が、各プレイヤの所持媒体リスト情報及び表示制御情報を、各プレイヤが操作するプレイヤ端末20に送信する。プレイヤ端末20は、サーバ10から受信した所持媒体リスト情報及び表示制御情報を記憶部21に記憶させる。
【0084】
入力受付部22は、入力装置を介して、プレイヤから各種入力を受付ける。入力装置は、タッチパネル、物理ボタン、コントローラ、キーボード、マウス、マイク等が例示されるが、これらに限定されない。入力受付部22は、所持媒体リスト情報に登録されている所持媒体識別情報の中から1つを選択するプレイヤ入力を受付ける。すなわち、入力受付部22は、プレイヤが所持する複数のゲーム媒体の中から1つを選択するプレイヤ入力を受付ける。
【0085】
表示データ特定部23は、所持媒体リスト情報(
図7参照)に基づき、選択された所持媒体識別情報に紐付けられている媒体種類情報を特定する。そして、特定した媒体種類情報が第1のゲーム媒体の媒体種類情報である場合、表示データ特定部23は、表示制御情報(
図8参照)に基づき、特定した媒体種類情報で識別されるゲーム媒体をいずれの表示データで表示するか特定する。なお、特定した媒体種類情報が第2のゲーム媒体の媒体種類情報である場合、表示パターンは1つであるので、表示データ特定部23は、表示制御情報に基づきいずれの表示データで表示するか特定する処理を実行しなくてよい。
【0086】
表示制御部24は、選択された所持媒体識別情報で識別されるゲーム媒体をディスプレイに表示させる。なお、選択された所持媒体識別情報で識別されるゲーム媒体が第1のゲーム媒体である場合、表示制御部24は、表示データ特定部23により特定された表示データを用いて、その第1のゲーム媒体をディスプレイに表示させる。
【0087】
次に、
図12のフローチャートを用いて、プレイヤ端末20の処理の流れの一例を説明する。
【0088】
まず、入力受付部22は、所持媒体リスト情報に登録されている所持媒体識別情報の中から1つを選択するプレイヤ入力を受付ける(S30)。
【0089】
例えば、プレイヤ端末20は、プレイヤが所持しているゲーム媒体を一覧表示する。なお、上述の通り、プレイヤは同一のゲーム媒体を重複して所持することができるが、この一覧表示では重複した同一のゲーム媒体は別々に表示される。そして、入力受付部22は、一覧表示されたゲーム媒体の中から1つを選択するプレイヤ入力を受付ける。
【0090】
次いで、表示データ特定部23は、所持媒体リスト情報(
図7参照)に基づき、S30で選択された所持媒体識別情報に紐付けられている媒体種類情報を特定する(S31)。
【0091】
そして、S31で特定した媒体種類情報が第1のゲーム媒体の媒体種類情報である場合(S32のYes)、表示データ特定部23は、表示制御情報(
図8参照)に基づき、S31で特定した媒体種類情報で識別されるゲーム媒体をいずれの表示データで表示するか特定する(S33)。
【0092】
そして、表示制御部24は、S31で特定した媒体種類情報で識別されるゲーム媒体を、S33で特定した表示データでディスプレイに表示させる(S34)。例えば、選択されたゲーム媒体が一覧表示されている時よりも拡大表示されてもよいし、一覧表示のウインドウとは別ウインドウで選択されたゲーム媒体が表示されてもよい。
【0093】
一方、S31で特定した媒体種類情報が第2のゲーム媒体の媒体種類情報である場合(S32のNo)、表示制御部24は、S31で特定した媒体種類情報で識別されるゲーム媒体をディスプレイに表示させる(S34)。例えば、選択されたゲーム媒体が一覧表示されている時よりも拡大表示されてもよいし、一覧表示のウインドウとは別ウインドウで選択されたゲーム媒体が表示されてもよい。
【0094】
<作用効果>
次に、本実施形態のゲームシステムの作用効果を説明する。本実施形態のゲームシステムは、「付与するゲーム媒体を決定する抽選」に加えて、「所定のゲーム媒体を複数の表示データのいずれで表示するか決定する抽選」を行うことで、ゲーム媒体をプレイヤに付与する処理にさらにゲーム性を加える。ゲーム媒体をプレイヤに付与する処理にさらにゲーム性が加えられるので、ゲーム媒体を取得するための抽選を行うプレイヤのモチベーションをより増大させることができる。
【0095】
また、本実施形態のゲームシステムでは、一部のゲーム媒体のみ、特別な演出効果付き表示と、特別な演出効果なし表示との2つの表示パターンで表示する。そして、付与すると決定したゲーム媒体がその一部のゲーム媒体である場合のみ、「複数の表示データのいずれで表示するか決定する抽選(複数の表示パターンのいずれで表示するか決定する抽選)」を行う。これにより、ゲーム媒体をプレイヤに付与する処理にさらにゲーム性を加えることができる。結果、ゲーム媒体を取得するための抽選を行うプレイヤのモチベーションをより増大させることができる。
【0096】
また、本実施形態のゲームシステムでは、同一のゲーム媒体を重複して取得し、所持することができるが、所持している同一の第1のゲーム媒体は同一の表示パターンで表示させることとする。このような構成を実現するデータ管理方法として、例えば、
図7に示すように所持している複数のゲーム媒体の情報を個別に(所持媒体識別情報毎に)管理できる所持媒体リスト情報において、第1のゲーム媒体各々に紐付けて表示データ特定情報を管理することもできる。しかし、このようなデータ管理方法の場合、複数の同一のゲーム媒体各々に紐付く表示データ特定情報の同一性を担保する手段などを備える必要があり、処理が複雑になる。
【0097】
そこで、本実施形態では、
図7に示すような所持している複数のゲーム媒体の情報を個別に(所持媒体識別情報毎に)管理できる所持媒体リスト情報とは別に、
図8に示すような媒体種類情報毎に情報を管理できる表示制御情報を用意し、各プレイヤが所持している第1のゲーム媒体の媒体種類情報毎に表示データ特定情報を管理する。このようにすることで、データ管理に関する上記不都合を軽減できる。
【0098】
<<第2の実施形態>>
本実施形態のゲームシステムでは、表示データ決定部15の構成の一部が第1の実施形態と異なる。第1の実施形態で説明した通り、表示データ決定部15は、付与すると決定されたゲーム媒体が表示制御情報において第1の表示データ(特別な演出効果付き表示のための表示データ)で表示することが示されている場合、付与すると決定されたゲーム媒体の表示データを決定する処理を実行しない。このような構成の場合、すでに特別な演出効果付き表示が決定されている第1のゲーム媒体を新たに取得しても、プレイヤのメリットが小さい。結果、新たな抽選を行うモチベーションが損なわれてしまう。そこで、本実施形態の表示データ決定部15は、付与すると決定されたゲーム媒体が表示制御情報において第1の表示データ(特別な演出効果付き表示のための表示データ)で表示することが示されている場合、そのゲーム媒体を付与するプレイヤに所定の報酬を付与する処理を実行する。結果、新たな抽選を行うモチベーションが損なわれる不都合を軽減する。
【0099】
報酬の詳細は特段制限されないが、例えば、そのゲーム媒体に紐付いたプレイヤのステータス(スターランク、レベル、ライフ等の任意のパラメータ)を向上させてもよいし、第2の特別な演出効果付き表示とするか否かの抽選をさらに行い、抽選で当選した場合には、第2の特別な演出効果付き表示でそのゲーム媒体を表示するものであってもよいし、その他であってもよい。例えば、報酬を付与する処理は、そのプレイヤに関する所定のパラメータの更新である。
【0100】
サーバ10のその他の構成は、第1の実施形態と同様である。また、プレイヤ端末20の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0101】
本実施形態のゲームシステムによれば、第1の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態のゲームシステムによれば、特別な演出効果付き表示で表示されることとなっているゲーム媒体が重複して付与された場合、所定の報酬が得られるというゲーム性を、ゲーム媒体をプレイヤに付与する処理にさらに加えることができる。結果、ゲーム媒体を取得するための抽選を行うプレイヤのモチベーションをより増大させることができる。
【0102】
<<第3の実施形態>>
本実施形態のゲームシステムが実現するゲームでは、同一のゲーム媒体(媒体種類情報が同一)を複数所持するプレイヤは、それらの中の1つにそれらの中の他のゲーム媒体を吸収させ、複数のゲーム媒体を合成する合成処理を実行することができる。他のゲーム媒体を吸収したゲーム媒体は、吸収前に比べてステータス(スターランク、レベル、ライフ等の任意のパラメータ)等が向上する。以下、詳細に説明する。
【0103】
図13に、サーバ10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、サーバ10は、記憶部11と、通信部12と、付与媒体決定部13と、所持媒体リスト情報更新部14と、表示データ決定部15と、表示制御情報更新部16と、合成部17とを有する。
【0104】
合成部17は、プレイヤ入力に基づき、そのプレイヤの所持媒体リスト情報(
図7参照)に含まれる所持媒体識別情報の中から、同一の媒体種類情報が紐付けられた複数の所持媒体識別情報を選択する。
【0105】
例えば、プレイヤ端末20は、プレイヤが所持しているゲーム媒体を一覧表示する。なお、上述の通り、プレイヤは同一のゲーム媒体を重複して所持することができるが、この一覧表示では重複した同一のゲーム媒体は別々に表示される。そして、プレイヤ端末20は、一覧表示されたゲーム媒体の中から、合成の基礎とする1つのゲーム媒体を選択するプレイヤ入力を受付ける。また、プレイヤ端末20は、当該基礎と媒体種類情報が一致するゲーム媒体の中から、当該基礎に吸収させる1つ以上のゲーム媒体を選択するプレイヤ入力を受付ける。そして、プレイヤ端末20は、合成の基礎となるゲーム媒体の所持媒体識別情報と、当該基礎に吸収させるゲーム媒体の所持媒体識別情報とを、サーバ10に送信する。この場合、合成部17は、合成の基礎となるゲーム媒体の所持媒体識別情報と、当該基礎に吸収させるゲーム媒体の所持媒体識別情報とを選択する。
【0106】
そして、合成部17は、選択した複数の所持媒体識別情報各々で識別される複数のゲーム媒体を合成する処理を行う。合成する処理により、合成の基礎となるゲーム媒体の各種情報が更新される。例えば、合成の基礎となるゲーム媒体に紐付くステータス(スターランク、レベル、ライフ等の任意のパラメータ)等が向上してもよい。向上量は、当該基礎に吸収させるゲーム媒体に紐付くステータスに基づき決定されてもよい。合成する処理により、基礎に吸収させるゲーム媒体は非所持(すなわち、プレイヤにより所持されていない状態)となる。
【0107】
例えば、
図7に示す所持媒体リスト情報において、所持媒体識別情報「001」が合成の基礎とするゲーム媒体として選択され、所持媒体識別情報「002」が当該基礎に吸収させるゲーム媒体として選択されたとする。この場合の合成処理後の所持媒体リスト情報の一例は、
図14に示される。
図14では、所持媒体識別情報「002」で識別されるゲーム媒体は非所持となっている。そして、所持媒体識別情報「001」に紐付くステータス(スターランク、レベル、ライフ等の任意のパラメータ)が
図7の状態から向上している。
【0108】
サーバ10のその他の構成は、第1及び第2の実施形態と同様である。また、プレイヤ端末20の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0109】
本実施形態のゲームシステムによれば、第1及び第2の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態のゲームシステムによれば、同一のゲーム媒体を合成し、ゲーム媒体をグレードアップさせるというゲーム性を加えることができる。なお、本実施形態のゲームシステムでは、第1の実施形態で説明したように、各ゲーム媒体は所定の条件を満たすと他のゲーム媒体に変化する。また、本実施形態のゲームシステムでは、第1の実施形態で説明したように、第1のゲーム媒体を、特別な演出効果付きで表示したり、特別な演出効果なしで表示したりできる。そしてその表示態様は、ゲーム媒体を付与するための抽選に応じて変化し得る。このように、本実施形態のゲームシステムでは、あるユーザが所持しているゲーム媒体は、ゲーム進行により、他のゲーム媒体に変化したり、表示手法が変化したりし得る。しかしながら、
図7の所持媒体リスト情報や
図8の表示制御情報でユーザが所持しているゲーム媒体を管理している本実施形態のゲームシステムによれば、このような変化が有っても、変化前後のゲーム媒体を同一の媒体種類情報に紐付けて管理することができる。このため、このような変化が有ろうとなかろうと、同一のゲーム媒体を正しく特定し、上記合成処理を実現することができる。
【0110】
<<第4の実施形態>>
本実施形態では、付与媒体決定部13による抽選処理の具体例を説明する。
図15及び
図16を参照して、ゲーム媒体の抽選処理の態様の一例を説明する。
【0111】
図15は、抽選処理で用いられる抽選テーブルの一例を示す図である。
図15(A)は、通常テーブルの一例を示す図であり、
図15(B)は、特殊テーブルの一例を示す図である。
図16は、抽選処理の一例を示す概念図である。
図16(A)は、単発抽選の一例を示す図であり、
図16(B)は、連続抽選(図では10連続)の一例を示す図である。
【0112】
「単発抽選」
単発抽選は、
図15に示すような抽選テーブルを用いて一回抽選処理を実行することをいう。例えば、所定のデータベースにおいて、抽選処理に用いられる抽選テーブルが予め保存されている。抽選テーブルには抽選によって付与できるゲーム媒体の識別情報(媒体種類情報)と、当選値と、が紐付いて保存されている。例えば、
図16(A)に示すように、通常テーブルからゲーム媒体を1回抽出してもよいし、通常テーブルに代えて特殊テーブルからゲーム媒体を1回抽出してもよい。具体的に、プレイヤが抽選処理を指示すると、所定の方法で単一の乱数が生成される。得られた乱数を、抽選テーブルの当選値と比較して、それに紐付いているゲーム媒体が付与される。
【0113】
「連続抽選」
連続抽選とは、単発抽選を連続で行うことをいう。単発抽選との相違点は、1回の操作で複数回の抽選処理を実行することができる点である。例えば、所定のデータベースにおいて、抽選処理に用いられる抽選テーブルが予め保存されている。抽選テーブルには抽選によって付与できるゲーム媒体の識別情報と、当選値と、が紐付いて保存されている。プレイヤが抽選処理を指示すると、所定の方法で、所定数(例えば、10連続抽選場合は10個)の乱数が生成される。得られた乱数を、抽選テーブルの当選整理番号値と比較して、それに紐付いているゲーム媒体の全てが付与される。単発抽選と連続抽選とは共通の抽選テーブルを用いる。
【0114】
「単発抽選と比較して、インセンティブのある連続抽選」
上述した連続抽選と同様の処理ではあるが、単発抽選よりも連続抽選を実行する場合にインセンティブを与えるケースである。インセンティブは、レアリティの高いゲーム媒体が当たりやすくなる、特別な演出効果付き表示が選択される確率が高くなる等である。この場合、単発抽選と連続抽選とで異なる抽選テーブルを用いる。
【0115】
例えば、連続抽選で用いる抽選テーブルは、
図15(B)に示すように、高レアリティのゲーム媒体(特殊ゲーム媒体)が付与され易い特殊テーブルとする。そして、単発抽選で用いる抽選テーブルは、
図15(A)に示すように、高レアリティのゲーム媒体が付与され難く、低レアリティのゲーム媒体(通常ゲーム媒体)が付与され易い通常テーブルとする。
【0116】
抽選の実行にはゲーム内通貨が要求されてもよい。そして、連続抽選を実行するために必要なゲーム内通貨量は一定のまま、より多く抽選を実行可能なように構成されてもよい。例えば、単発抽選10回分のゲーム内通貨量の消費で、11連続抽選を実行可能としてもよい。
【0117】
連続抽選を実行した場合にのみ、特別なゲーム媒体が選択されるように上記テーブルを構成してもよい。その他、例えば、10連続抽選の時に、高レアリティのゲーム媒体が確定で選択される特別な単発抽選を実行するためのチケット等を付与してもよい。
【0118】
連続抽選を実行した場合に、所定の条件で、再度無償で連続抽選を実行することができてもよい。例えば、連続抽選を実行して一度も高レアリティのゲーム媒体が選択されなかった場合に、もう一度無償で連続抽選を実行できるように構成してもよい。このとき、2回目以降の連続抽選を実行する際には、プレイヤの操作が必要となる。なお、自動での再抽選については後述する。
【0119】
「2つの抽選テーブルを併用するレアリティ確定抽選」
単発抽選や連続抽選と異なる点について特に説明する。例えば、所定のデータベースにおいて、予め、抽選処理に用いられる抽選テーブルのデータが2種類保存されている。
図15(A)に示すように、1つは通常テーブルであり、
図15(B)に示すように、もう1つは特殊テーブルである。特殊テーブルは、通常テーブルよりも、より高レアリティのゲーム媒体の選択確率が高くなるように設定されている。また、特殊テーブルにおいては低レアリティのゲーム媒体(例えば、
図15(A)及び
図15(B)における通常ゲーム媒体)が選択されないように設定されてもよい。連続抽選を実行するときは、少なくとも1回以上通常テーブルからゲーム媒体が選択され、少なくとも1回以上は特殊テーブルからゲーム媒体が選択される。例えば、
図16(B)に示すように、10連続抽選を実行する場合、最初の9回は通常テーブルからゲーム媒体が選択され、最後の1回は特殊テーブルからゲーム媒体が選択されてもよい。特殊テーブルは、予めゲーム設計者等により作成され、所定のデータベースや記憶媒体等に保存されたものを使用する。
【0120】
「2つの抽選テーブルを持つレアリティ確定抽選(特殊テーブルを作成)」
これは、上述した「2つの抽選テーブルを併用するレアリティ確定抽選」の変形例であり、通常テーブルから作成された特殊テーブルを採用する形態である。連続抽選を実行するときは、少なくとも1回以上通常テーブルからゲーム媒体が選択され、少なくとも1回以上は特殊テーブルからゲーム媒体が選択される点は、上述した「2つの抽選テーブルを併用するレアリティ確定抽選」と同様である。以下では、上述した「2つの抽選テーブルを併用するレアリティ確定抽選」と異なる点について特に説明する。
【0121】
特殊テーブルは、通常テーブルから低レアリティのゲーム媒体が選択される乱数値を削除等することにより、通常テーブルにおける処理内容を特殊テーブルにおける処理内容に変更されることで作成される。
【0122】
「通常テーブルのみで自動で再抽選をするレアリティ確定抽選(全て再抽選)」
抽選テーブルは、通常テーブル又は特殊テーブルのいずれか1つしか用いない。所定のレアリティのゲーム媒体が選択されるまで繰り返し抽選することによって高レアリティ確定抽選とする。再抽選は全ての回で行われる。連続抽選で、高レアリティのゲーム媒体が1つも選択されなかった場合に、再度全ての抽選を行う。抽選の結果は上書きされるため、最後の抽選の結果が、最終的な結果として出力される。他方で、高レアリティのゲーム媒体が1回以上選択された場合、抽選処理を終了する。
【0123】
「通常テーブルのみで自動で再抽選をするレアリティ確定抽選(レアリティ確定回のみ再抽選)」
抽選テーブルは、通常テーブル又は特殊テーブルのいずれか1つしか用いない。所定のレアリティのゲーム媒体が選択されるまで繰り返し抽選することによって高レアリティ確定抽選とする。再抽選はレアリティ確定回のみだけ行われる。連続抽選で、高レアリティのゲーム媒体が1回も選択されなかった場合に、再度レアリティ確定回の抽選を実行する。抽選の結果は上書きされるため、最後の抽選の結果が、最終的な結果として出力される。他方で、高レアリティのゲーム媒体が1回以上選択された場合、抽選処理を終了する。
【0124】
「段階抽選によるレアリティ確定抽選」
図17を参照して説明する。
図17は、段階抽選を用いるレアリティ確定抽選の一例を示す概念図である。2段階抽選を用いることによりレアリティ確定抽選とする。この場合、通常テーブルや特殊テーブルという概念は存在しない。
【0125】
テーブルは1段階目の抽選テーブルと2段階目の抽選テーブルを用いる。1段階目の抽選テーブルは、付与するゲーム媒体のレアリティ(例えば、第1の実施形態で説明したグループ)を選択するためのテーブルである。2段階目の抽選テーブルは、各レアリティ(例:グループ)の中から付与するゲーム媒体を選択するためのテーブルである。
【0126】
まず、1段階目の抽選テーブルを用いた抽選処理で、付与するゲーム媒体のレアリティ(例:グループ)を選択する。
【0127】
次に、矢印A1、A2及びA3で示すように、決定されたレアリティ(例:グループ)の中から1つのゲーム媒体を選択するための抽選テーブルを用いた抽選処理で、付与するゲーム媒体を選択する。
【0128】
レアリティ確定回の抽選では、1段階目の抽選で低レアリティ(例えば第3のグループ)が選択された場合には、矢印A4で示すように、2段階目では、低レアリティの抽選テーブルではなく、より高レアリティ(例えば、第2のグループ)の抽選テーブルを採用して抽選する。つまり、1段階目の抽選の結果に基づいて2段階目の抽選テーブルの変更がなされる。なお、より高いレアリティの抽選テーブルとして、第1のグループの抽選テーブルが採用されてもよい。
【0129】
他方で、1段階目の抽選で高レアリティが選択された場合は、そのまま高レアリティの抽選テーブルを用いて2段階目の抽選が行われてもよい。
【0130】
「選択確率が変動する抽選」
抽選内容や抽選回数等に基づいて選択確率が変動する抽選である。より多くの回数抽選を実行することで、付与されるゲーム媒体が高レアリティのものになる。この場合、レアリティ確定抽選との併用なども可能である。
【0131】
当該例では、ゲーム媒体を抽選することに基づいて、所定のレアリティのゲーム媒体の選択確率を上昇させる。または、抽選回数を計測しておき、所定の回数毎に所定のレアリティのゲーム媒体の選択確率を上昇させる。例えば、10回抽選を実行するたびに選択確率を変更してもよい。また、レアリティを上昇させる処理と同様にして、所定の回数毎に特別な演出効果付き表示の選択確率を上昇させてもよい。
【0132】
選択確率を上昇させるには、以下の方法がある。予め、ゲーム設計者等が抽選テーブルを作成する。そして、当該抽選テーブルを、所定のデータベースや記憶媒体に保存されている高レアリティのゲーム媒体が選択されやすい抽選テーブルに変更するという方法がある。
【0133】
過去の抽選結果を参照して選択確率を変更する方法として以下がある。ゲーム媒体を抽選して、得られた結果を所定数(例えば10回分)保存する。保存された抽選結果について、所定のレアリティのゲーム媒体が含まれているか否かを判断する。所定のレアリティのゲーム媒体が含まれている場合は、ゲーム媒体の選択確率を初期値として、次の抽選を行う。所定のレアリティのゲーム媒体が含まれていない場合は、高レアリティのゲーム媒体が選択される確率を上昇させて、次の抽選を行う。
【0134】
選択確率の変動を参照して選択確率を変更する方法として以下がある。選択確率の上昇は、現在の選択確率に基づいて設定されてもよいし、高レアリティのゲーム媒体の選択確率を判断して判断された選択確率に基づいて設定されてもよい。例えば、高レアリティのゲーム媒体の選択確率が変動して、例えば10%を超えると判断される場合に、高レアリティのゲーム媒体の選択確率が100%になるように、選択確率が変更されてもよい。
【0135】
他の方法としては、抽選テーブルから低レアリティのゲーム媒体が選択される乱数値を削除等することにより作成された新しい抽選テーブルを用いるという方法がある。
【0136】
「その他の特別な抽選」
ボックス抽選は、抽選により付与されるゲーム媒体とそのゲーム媒体の総数とがあらかじめ決まっているものである。全てのゲーム媒体を付与することで、確実に高レアリティのゲーム媒体を付与することができる。なお、特別な演出効果付き表示を紐付けたゲーム媒体を抽選対象に含めることで、確実に特別な演出効果付き表示を付与することもできる。
【0137】
ステップアップ抽選は、抽選を実行する毎に付与されるゲーム媒体やゲーム媒体の付与割合が変化するものである。ステップアップ抽選は、例えば、初回の抽選は低額で低レアリティのゲーム媒体が選択され易く、2回目の抽選はやや低額で中レアリティのゲーム媒体が選択され易く、3回目の抽選は高額で高レアリティのゲーム媒体が確定で選択される、という抽選である。なお、各回の抽選は、単発抽選でもよいし、連続抽選でもよい。また、特別な演出効果付き表示の当選確率を段階的に上昇させてもよい。
【0138】
コンプ抽選は、抽選で付与されるゲーム媒体を複数揃えると、別のゲーム媒体が付与されるというものである。なお、現時点では、景品表示法で規制されており、実務上は実施できない。
【0139】
選択獲得機能付随抽選は、抽選を1回実行することで所定のゲーム媒体が付与される。10連続抽選の場合は、10回分の抽選となるため、所定のゲーム媒体が10個付与される。所定のゲーム媒体を所定数(例えば300個)集めると、当該ゲーム媒体の消費と引き換えに、抽選で付与されるゲーム媒体の中からプレイヤが選択したものが付与される仕組みである。この際に、特別な演出効果付き表示の選択確率を通常時よりも上昇させたり、100%の確率としたりしてもよい。これにより、永遠に目的のゲーム媒体が付与されないということがなくなるメリットがある。
【0140】
サーバ10のその他の構成は、第1乃至第3の実施形態と同様である。また、プレイヤ端末20の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0141】
本実施形態のゲームシステムによれば、第1乃至第3の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、上述のような特徴的な抽選により、抽選を行うプレイヤのモチベーションをより増大させることができる。
【0142】
<<変形例>>
上記実施形態では、ゲーム媒体はカードであった。しかし、ゲーム媒体は、カード以外であってもよい。例えば、ゲーム媒体は、キャラクタが身に着けるアイテム(防具、靴、剣等)等であってもよい。
【0143】
また、上記実施形態では、特別な演出効果付き表示及び特別な演出効果なし表示の複数の表示パターンで表示されるゲーム媒体は、レアリティの高いゲーム媒体であった。しかし、その他の特徴を備えるゲーム媒体を、複数の表示パターンで表示してもよい。
【0144】
また、上記実施形態では、ゲーム媒体は、「特訓の実施」等の所定の条件を満たすと、他のゲーム媒体に変化した。しかし、ゲームシステムが実現するゲームにおいて、このような「ゲーム媒体の変化」という設計は含まれなくてもよい。
【0145】
また、上記実施形態では、第1のゲーム媒体は、特別な演出効果付き表示と、特別な演出効果なし表示との2つの表示パターンで表示された。しかし、第1のゲーム媒体は、3つ以上の表示パターンで表示できてもよい。そして、表示データ決定部15はその中から1つの表示パターンを決定してもよい。
【0146】
また、上記実施形態では、一部のゲーム媒体のみ複数の表示パターンで表示し、その他のゲーム媒体は1つの表示パターンで表示した。しかし、全てのゲーム媒体を複数の表示パターンで表示してもよい。この場合、全てのゲーム媒体に対して、いずれの表示パターンで表示するかを決定する抽選が行われることとなる。
【0147】
また、上記実施形態では、
図8に示すように、表示制御情報は、各プレイヤが所持している第1のゲーム媒体の媒体種類情報と、第1のゲーム媒体に紐付く複数の表示データ(例:画像ファイル)の中の一部を特定する表示データ特定情報とを紐付けた情報であった。しかし、上記実施形態のように、第1のゲーム媒体は特別な演出効果付き表示と、特別な演出効果なし表示の2つの表示パターンで表示される場合、表示制御情報は、各プレイヤが所持している第1のゲーム媒体の中の、特別な演出効果付き表示で表示される第1のゲーム媒体(又は、特別な演出効果なし表示で表示される第1のゲーム媒体)の媒体種類情報のリストであってもよい。この場合、表示制御情報に登録されているか否かに基づき、その第1のゲーム媒体が特別な演出効果付き表示で表示される否かを判断することができる。
【0148】
なお、本明細書において、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータを取りに行くこと(能動的な取得)」、たとえば、他の装置にリクエストまたは問い合わせして受信すること、他の装置や記憶媒体にアクセスして読出すこと等、および、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置に他の装置から出力されるデータを入力すること(受動的な取得)」、たとえば、外部装置から送信されたデータを受信できる状態で待機しており、外部装置から送信されたデータを受信すること、外部装置から配信(または、送信、プッシュ通知等)されるデータを受信すること、また、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、及び、「データを編集(テキスト化、データの並び替え、一部データの抽出、ファイル形式の変更等)などして新たなデータを生成し、当該新たなデータを取得すること」の少なくともいずれか一方を含む。
【0149】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
1. 所持しているゲーム媒体を互いに識別する所持媒体識別情報と、複数の前記ゲーム媒体を互いに識別する媒体種類情報とを紐付けた所持媒体リスト情報、及び、前記ゲーム媒体を複数の表示データの中のいずれで表示するかを示す表示制御情報を、プレイヤ毎に記憶する記憶部と、
プレイヤに付与する前記ゲーム媒体を決定する付与媒体決定部と、
新たな前記所持媒体識別情報と、付与すると決定された前記ゲーム媒体の前記媒体種類情報とを紐付けて、前記所持媒体リスト情報に登録する所持媒体リスト情報更新部と、
付与すると決定された前記ゲーム媒体を複数の前記表示データのいずれで表示するか抽選処理で決定する表示データ決定部と、
前記抽選処理での決定内容に基づき、前記表示制御情報を更新する表示制御情報更新部と、
を有するサーバ。
2. 1に記載のサーバにおいて、
複数のゲーム媒体は、複数の前記表示データが紐付く第1のゲーム媒体と、1つの前記表示データが紐付く第2のゲーム媒体を含み、
前記記憶部は、前記所持媒体リスト情報に登録されている前記ゲーム媒体の中の前記第1のゲーム媒体に関する前記表示制御情報を記憶し、
付与すると決定された前記ゲーム媒体が前記第1のゲーム媒体に該当する場合、
前記表示データ決定部は、付与すると決定された前記ゲーム媒体を複数の前記表示データのいずれで表示するか決定し、
前記表示制御情報更新部は、前記表示データ決定部による決定内容に基づき、前記表示制御情報を更新し、
付与すると決定された前記ゲーム媒体が前記第2のゲーム媒体に該当する場合、
前記表示データ決定部は、付与すると決定された前記ゲーム媒体を複数の前記表示データのいずれで表示するかを決定する処理を実行せず、
前記表示制御情報更新部は、前記表示制御情報の更新を実行しないサーバ。
3. 1又は2に記載のサーバにおいて、
前記所持媒体リスト情報では、複数の同一の前記媒体種類情報を互いに異なる前記所持媒体識別情報に紐付けて登録することができ、
前記表示データ決定部は、付与すると決定された前記ゲーム媒体が前記表示制御情報において第1の表示データで表示することが示されている場合、付与すると決定された前記ゲーム媒体の前記表示データを決定する処理を実行しないサーバ。
4. 1から3のいずれかに記載のサーバにおいて、
前記所持媒体リスト情報では、複数の同一の前記媒体種類情報を互いに異なる前記所持媒体識別情報に紐付けて登録することができ、
前記表示データ決定部は、付与すると決定された前記ゲーム媒体が前記表示制御情報において第1の表示データで表示することが示されている場合、その前記ゲーム媒体を付与するプレイヤに所定の報酬を付与する処理を実行するサーバ。
5. 1から4のいずれかに記載のサーバにおいて、
プレイヤ入力に基づき、同一の前記媒体種類情報が紐付けられた複数の前記所持媒体識別情報を選択し、選択した複数の前記所持媒体識別情報各々で識別される複数の前記ゲーム媒体を合成する処理を行う合成部を有するサーバ。
6. コンピュータが、
所持しているゲーム媒体を互いに識別する所持媒体識別情報と、複数の前記ゲーム媒体を互いに識別する媒体種類情報とを紐付けた所持媒体リスト情報、及び、前記ゲーム媒体を複数の表示データの中のいずれで表示するかを示す表示制御情報を、プレイヤ毎に記憶しておき、
プレイヤに付与する前記ゲーム媒体を決定し、
新たな前記所持媒体識別情報と、付与すると決定された前記ゲーム媒体の前記媒体種類情報とを紐付けて、前記所持媒体リスト情報に登録し、
付与すると決定された前記ゲーム媒体を複数の前記表示データのいずれで表示するか抽選処理で決定し、
前記抽選処理での決定内容に基づき、前記表示制御情報を更新する処理方法。
7. コンピュータを、
所持しているゲーム媒体を互いに識別する所持媒体識別情報と、複数の前記ゲーム媒体を互いに識別する媒体種類情報とを紐付けた所持媒体リスト情報、及び、前記ゲーム媒体を複数の表示データの中のいずれで表示するかを示す表示制御情報を、プレイヤ毎に記憶する記憶部、
プレイヤに付与する前記ゲーム媒体を決定する付与媒体決定部、
新たな前記所持媒体識別情報と、付与すると決定された前記ゲーム媒体の前記媒体種類情報とを紐付けて、前記所持媒体リスト情報に登録する所持媒体リスト情報更新部、
付与すると決定された前記ゲーム媒体を複数の前記表示データのいずれで表示するか抽選処理で決定する表示データ決定部、
前記抽選処理での決定内容に基づき、前記表示制御情報を更新する表示制御情報更新部、
として機能させるプログラム。
8. サーバと、プレイヤ端末とを有し、
前記サーバは、
所持しているゲーム媒体を互いに識別する所持媒体識別情報と、複数の前記ゲーム媒体を互いに識別する媒体種類情報とを紐付けた所持媒体リスト情報、及び、前記ゲーム媒体を複数の表示データの中のいずれで表示するかを示す表示制御情報を、プレイヤ毎に記憶する記憶部と、
プレイヤに付与する前記ゲーム媒体を決定する付与媒体決定部と、
新たな前記所持媒体識別情報と、付与すると決定された前記ゲーム媒体の前記媒体種類情報とを紐付けて、前記所持媒体リスト情報に登録する所持媒体リスト情報更新部と、
付与すると決定された前記ゲーム媒体を複数の前記表示データのいずれで表示するか抽選処理で決定する表示データ決定部と、
前記抽選処理での決定内容に基づき、前記表示制御情報を更新する表示制御情報更新部と、
前記所持媒体リスト情報及び前記表示制御情報を前記プレイヤ端末に送信する通信部と、
を有し、
前記プレイヤ端末は、
前記所持媒体リスト情報に登録されている前記所持媒体識別情報の中から1つを選択するプレイヤ入力を受付ける入力受付部と、
前記所持媒体リスト情報に基づき、選択された前記所持媒体識別情報に紐付けられている前記媒体種類情報を特定した後、前記表示制御情報に基づき、特定した前記媒体種類情報で識別される前記ゲーム媒体をいずれの前記表示データで表示するか特定する表示データ特定部と、
選択された前記所持媒体識別情報で識別される前記ゲーム媒体を、特定された前記表示データでディスプレイに表示させる表示制御部と、
を有するゲームシステム。
9. 8に記載のゲームシステムにおいて、
新たな前記ゲーム媒体の付与を要求するプレイヤ入力に応じて、
前記付与媒体決定部は、プレイヤに付与する前記ゲーム媒体を決定し、
前記表示データ決定部は、付与すると決定された前記ゲーム媒体を複数の前記表示データのいずれで表示するか決定し、
前記通信部は、付与すると決定された前記ゲーム媒体の前記媒体種類情報と、決定された前記表示データを特定する前記表示制御情報とを前記プレイヤ端末に送信し、
前記表示制御部は、受信した前記媒体種類情報で識別される前記ゲーム媒体を、受信した前記表示制御情報で特定される前記表示データで前記ディスプレイに表示させるゲームシステム。