(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6864997
(24)【登録日】2021年4月7日
(45)【発行日】2021年4月28日
(54)【発明の名称】ポリマーの塩化プロセス
(51)【国際特許分類】
C08F 8/22 20060101AFI20210419BHJP
C08F 14/06 20060101ALI20210419BHJP
【FI】
C08F8/22
C08F14/06
【請求項の数】6
【外国語出願】
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-148261(P2016-148261)
(22)【出願日】2016年7月28日
(65)【公開番号】特開2017-75298(P2017-75298A)
(43)【公開日】2017年4月20日
【審査請求日】2019年7月26日
(31)【優先権主張番号】2863/MUM/2015
(32)【優先日】2015年7月29日
(33)【優先権主張国】IN
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511269587
【氏名又は名称】リライアンス、インダストリーズ、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】RELIANCE INDUSTRIES LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100125184
【弁理士】
【氏名又は名称】二口 治
(72)【発明者】
【氏名】ムンシ、プラディープ
(72)【発明者】
【氏名】イングル、ニナド ディーパク
(72)【発明者】
【氏名】カパディア、プラディープ パレシュ
(72)【発明者】
【氏名】ジャスラ、ラクシュ ヴィール
【審査官】
佐藤 貴浩
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/178374(WO,A1)
【文献】
特開2007−246852(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/062526(WO,A1)
【文献】
特表昭57−501285(JP,A)
【文献】
特開昭50−148495(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/157617(WO,A1)
【文献】
国際公開第2014/157346(WO,A1)
【文献】
特開昭58−145704(JP,A)
【文献】
特開平03−199274(JP,A)
【文献】
特表2002−509952(JP,A)
【文献】
特表2003−510438(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08F 6/00−246/00
C08G63/91
C08G85/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性媒体中におけるポリマーの塩化プロセスであって、前記プロセスは次の手順より構成される:
閉鎖容器にポリマー粉体と水を充填して懸濁液を作る
前記の懸濁液を含むこの閉鎖容器に、0.5〜2 barの範囲の圧力に至るまで塩素ガスを注入し、反応混合物を得る
前記の反応混合物を攪拌してスラリーを得る
塩素分子を塩素ラジカルに二段階で分解する
・所定強度と波長の光線を前記のスラリーに照射して塩素分子の第一部分を50℃〜60℃の第一所定温度と所定圧力下で分解する
・次に塩素分子第二部分を、前記スラリー温度を第一所定温度から70℃〜100℃の第二所定温度へ徐々に上げて、塩素分子を塩素ラジカルに熱分解させつつ光線の強度を徐々に下げ、95℃以上の温度で、光線の強度を0まで下げる
前記の分解された塩素ラジカルを前記のポリマーと反応させ、塩化ポリマーを含む混合物を得る、
前記の塩化ポリマーを回収する
ここに、前記プロセスは膨潤剤、分散剤および開始剤を使用せずに行われることを特徴とするポリマーの塩化プロセス。
【請求項2】
前記のポリマーはポリ塩化ビニル、ポリブタジエンゴム、ネオジミウムブタジエンゴム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンからなる群から選択される少なくとも一つのものである請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
前記光線の波長が250〜550nmの範囲である請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記ポリマー粉体は、ポリ塩化ビニル(PVC)粒子であって、
前記光線の強度が3 W/ Kg ポリ塩化ビニル(PVC)〜10 W/ Kg ポリ塩化ビニル(PVC)の範囲である請求項1に記載のプロセス。
【請求項5】
前記温度を徐々に上げて光線の強度を徐々に下げる手順は、1時間から8時間の間で行う請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記塩化ポリマーはインへレント粘度が0.1〜0.2 dL/gの範囲、固有粘度が0.8〜0.82 dL/gの範囲にある請求項1に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明はポリマーの塩化プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
発明技術の背景
塩素処理は樹脂系ポリマー、殊に、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、天然ゴムの物性を改善することが知られている。
【0003】
天然ゴム、ポリイソプレン、ポリエチレン、ポリプロピレンの塩化物等の塩化ポリマーは、塗料、接着剤、印刷用インク用の結合剤として使用されている。塩化ポリマーは通常、塩素ガス又は四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、テトラクロロエタン等の塩化炭化水素を溶媒として使用し調製されている。
【0004】
ポリ塩化ビニル (PVC)粒子の水性媒体を使用した塩素ガスによる塩素処理は三相 (気液固)系である。第一段階でPVC粒子の表面が塩素化され
るが、PVC粒子の孔内部の塩素処理も効率の塩素処理歩留り及び均質な塩素処理のためには望ましい。このためポリマーの孔内部での塩素の拡散と光線の通過は重要である。塩素ガスの拡散は孔内部で発生するが、孔内部への光線通過度は低い。PVCの孔内部への光線通過度は低いので塩素
ラジカル形成が阻害される。塩素
ラジカルが粒子外部の溶液中に生成されると、
ラジカルはポリマーの孔内部
に拡散するまでに寿命が短く他の
ラジカルとの
再結合が発生する。
【0005】
さらに、光線への長時間暴露はポリマー連鎖を劣化させる場合があり、ポリマーを光線により少なく暴露させることが望ましい。
【0006】
従って、先行技術の不利な点を回避するポリマーの塩素処理プロセス開発の必要性が認識される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
発明の目的
本発明の目的の一部は少なくとも1つの実施例を本明細書において取り上げることでじゅうぶんであるが、以下のものである。
【0008】
本発明はポリマーの塩化プロセスを提供することが本発明の目的である。
【0009】
本発明のもう一つの目的はポリマーの塩素処理に熱照射と光照射の相乗的組み合わせを提供することである。
【0010】
さらに本発明のもう一つの目的はポリマーを最小限の光線に暴露して塩化する重合化プロセスを提供することである。
【0011】
本発明のその他の目的と優位性は本発明の範囲をこれに限定することは意図されていない次の悦明によってさらに明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
発明の要約
本発明は水性溶液中でのポリマーの塩素処理プロセスを目的とするものであって、このプロセスは閉鎖された反応
容器にポリマー粉体と水を封入して懸濁液を得る。塩素ガスをこの懸濁液を含む閉鎖
容器に、所定の圧力に至るまで注入し、反応混合物を得る。この反応混合物を攪拌してスラリーを得る。閉鎖
容器中の塩素分子は
二段階で塩素
ラジカルに
分解される: i) 所定の強度と波長の光線を所定の第一温度及び圧力下で照射して塩素分子の最初の部分を分解する、次に、 ii) スラリーの温度を第一の所定温度から第二の所定温度へ
徐々に上げて塩素分子第二部分をさらに分解するが、この際、塩素分子を塩素
ラジカルに熱的に分解させると同時に、光線の強度を
徐々にゼロまで下げる。分解された塩素
ラジカルはポリマーと反応でき、塩化ポリマーを含む混合物ができる。塩化ポリマーを混合物から回収する。
【0013】
本発明のプロセスは膨潤剤、分散剤や開始剤を使用せずに行われる。
【0014】
ポリマーはポリ塩化ビニル、ポリブタジエンゴム、ネオジミウムブタジエンゴム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンからなる群から選択される少なくとも一つのものである。所定圧力は0.5〜2 barの範囲である。第一所定温度はポリマー軟化温度未満である。第二所定温度はポリマー軟化温度
超である。光線の波長は250〜550 nmの範囲、光線の強度は3 W/Kg PVC〜10 W/Kg PVCの範囲である。
【0015】
温度を
徐々に上げて光線の強度を
徐々に下げる手順は、1時間から8時間の間で行う。
【0016】
本発明のプロセスで得られる塩化ポリマーはインヘレント粘度の範囲が0.1〜0.2 dL/g、固有粘度の範囲が0.8〜0.82 dL/gであることを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0017】
発明の詳細な説明
塩素処理は樹脂系ポリマー、殊に、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、天然ゴムの物性を改善することが知られている。塩化ポリマーは塗料、接着剤、印刷用インク用結合剤としての使用が可能である。塩化ポリマーは通常、塩素ガス又は四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、テトラクロロエタン等の塩化炭化水素を溶媒として使用し調製されている。
【0018】
本発明はポリマーの塩化プロセスに関する。本発明のプロセスは膨潤剤、分散剤や開始剤を使用せずに行われる。本発明の塩素処理プロセスは熱エネルギーと光線の相乗効果的組み合わせを使用して光線がポリマーに最小限当たるようにする。
【0019】
本発明の他の一つの局面に従って 膨潤剤、分散剤、開始剤を含まない水性溶液におけるポリマーの塩素処理プロセスを提供する。このプロセスは以下で説明される手順から成る。
【0020】
最初に閉鎖容器にポリマー粉体と水を充填して懸濁液を作る。
【0021】
次に、塩素ガスをこの懸濁液を含む閉鎖
容器に、所定の圧力に至るまで注入し、反応混合物を得る。
【0022】
こうして得た反応混合物を攪拌してスラリーを得る。
【0023】
閉鎖容器内の塩素分子は二段階を経て塩素
ラジカルに分解される。
- 所定強度と波長の光線をスラリーに照射して塩素分子の第一部分を第一所定温度と所定圧力下で分解する。
- 続いて塩素分子第二部分を、スラリー温度を第一所定温度から第二所定温度へ
徐々に上げて、塩素分子を塩素
ラジカルに
熱分解させつつ光線の強度を
徐々に0まで下げる。
【0024】
分解された塩素
ラジカルはポリマーと反応でき、塩化ポリマーを含む混合物ができる。この混合物から塩化ポリマーを回収する。
【0025】
本発明の実施形態に従い、ポリマーはポリ塩化ビニル、ポリブタジエンゴム、ネオジミウムブタジエンゴム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンからなる群から選択される少なくとも一つのものである。
【0026】
本発明の一実施形態に従い、ポリマーはポリ塩化ビニルである。
【0027】
反応炉に導入される塩素ガスによって達せられる所定圧力は0.5〜2 barの範囲にある。
【0028】
第一所定温度はポリマーの軟化温度未満、典型的に50 ℃〜60 ℃の範囲にある。
【0029】
第二所定温度はポリマーの軟化温度より高く、典型的に70 ℃〜100 ℃の範囲にある。
【0030】
ポリマーに照射する光線の波長は250〜550 nmの範囲にある。典型的に可視光線でポリマーに照射するが、必要ならUV光も使用することができる。
【0031】
ポリマーに照射する光線の強度は3 W/ Kg PVC〜10 W/ Kg PVCの範囲であり、典型的に4 W / Kg PVCである。
【0032】
温度を
徐々に上げて光線の強度を
徐々に下げる手順は、1時間から8時間の間で行う。典型的に、光線照射を用いた塩素処理は時間範囲2時間〜4時間、ポリ塩化ビニル塩素処理の熱プロセスは2時間〜4時間かけて行われる。
【0033】
塩化反応はポリマー粉体、水、塩素ガスから構成される反応混合物に光を照射
することにより、塩素分子のCl-Cl結合
の等方性分裂
の開始が促進され、これ
は、塩素
ラジカルを発生させる。
【0034】
塩素処理を一貫してポリマーのC-Hにある水素が塩素で置換される。
塩素ガスを用いるポリ塩化ビニル (PVC)粒子の水性塩素処理は三相 (気液固)系である。第一段階でPVC粒子の表面が塩素化され
るが、PVC粒子の孔内部の塩素処理も効率の塩素処理歩留り及び均質な塩素処理のためには望ましい。このためPVCの孔内の塩素の拡散と光線の通過は重要である。塩素ガスの拡散は孔内部で発生するが、孔内部への光線通過度は低い。PVC孔内部への光線通過度が低いと孔内部での塩素
ラジカルの生成
、および塩化を阻害
する。塩素
ラジカルが粒子外部の溶液で生成されると、
ラジカルは寿命が短く、ポリマーの孔内部
に拡散するまでに他の
ラジカルと
再結合する。しかし、反応温度を上げると塩素
ラジカルは孔内でも発生し、このためポリマーは均質的に塩化される。
【0035】
本発明のプロセスは光線強度を
徐々に下げ、反応温度を
徐々に上げることで、孔内に発生される塩素
ラジカルを反応させ、ポリマーを塩化するものであって、ここに塩素利用度が最大化される。
【0036】
本発明に従う塩化プロセスにおけるポリマーへの光線照射削減はポリマーの熱安定性、ポリマーの色、ポリマーのインヘレント粘度、物性を改善する。
【0037】
本発明のプロセスで得られる塩化ポリマーはインヘレント粘度の範囲が0.1〜
0.2 dL/g、固有粘度の範囲が0.8〜0.82 dL/gであることを特徴とする。
【0038】
本発明のプロセスから得られるポリ塩化ビニルの熱安定性、固有粘度、白色指数は光照射のみを使用した塩化プロセスで得られる塩化ポリ塩化ビニルのものより高い。
【0039】
本発明を以下の限定されることのない実施形態によってさら説明する。但し、以下の例は説明のためにのみ既述されており、本発明の範囲を限定するものとは解釈されてはならない。以下の実験は大規模化して工業/商業スケールにでき、得られる結果は工業スケールまで外挿することができる。
【0040】
実験1:ポリ塩化ビニル塩素処理
(容器内に装備される)光源を装備した反応容器に多孔度0.23 mL/gのポリ塩化ビニル粉体630 gを水4000 mLと充填した。次に、反応容器内の圧力が1 atmになるまで塩素ガスを注入して反応混合物を得る。この反応混合物を攪拌してスラリーを得た。スラリーに波長450 nm、強度4 W /kg PVCで光線を70 ℃ で4時間照射した。光線の強度を下げつつスラリーの温度を95 ℃まで4時間かけて上げた。スラリーを4時間攪拌して塩化ポリ塩化ビニル (CPVC)を取得した。塩化PVCはろ過によって回収した。
【0042】
反応進捗度は比例量のスラリーを0.1 N NaOHで滴定して定期的に監視した。反応はポリ塩化ビニル PVCの67%が塩化 (重量ベース)されたのに等しい滴定値になったら照射と温度を停止して終了させた。次に窒素で1時間パージしてスラリーから残留塩素を排除した。次にスラリーをろ過し、pH中性になるまで水で洗浄してウェットケーキを得た。ウェットケーキを減圧下で乾燥させ、最終的に真空内で55 ℃、2時間乾燥させて乾燥固形物を得た。乾燥固形物を粉体化し、この粉体をさらに0.0125 N Ca(OH)2 、CPVC濃度10 mL/g で 10 分洗って中和した。中和された粉体をDI水で洗浄して塩化ポリ塩化ビニル (CPVC)を取得し、これを最終的に3時間70℃で乾燥した。
【0043】
塩化ポリ塩化ビニルを解析して参照方法 IS-15778-2007を使用して塩素%濃度(重量ベース)を判定した。計算は次の算式によった:CPVC中塩素% = [102.9 - 46.2(A/B)]、ここにA = PVCの重量(g)、B = 取得CPVCの重量(g)A gのPVCに含まれる塩素量は0.567 gと見なした。結果は± 0.5 %の範囲で得られた。CPVCの熱安定性(秒)はDIN53381、ISO 182-3に準拠して、PVCサーモマット (Metrohm 895)を使用して導電率計によって測定した。
【0044】
表2
色値はCIEラボ値に従うものであり、白色指数と黄色指数を判定し結果を表2に示す。
【0045】
実験2:塩素の光分解を使用した比較実験
反応容器に630 gにポリ塩化ビニル粉体と水4000 mLを充填した。反応容器内の圧力が1 atmになるまで塩素ガスを注入して、反応混合物を得た。この反応混合物を攪拌してスラリーを得た。スラリーを攪拌しつつ波長450 nmで照射、温度70 ℃にして塩化ポリ塩化ビニルを得た。塩化PVCはろ過によって回収した。
【0046】
実験1と実験2の比較結果を表2に示す。
【0048】
表2から、実験1の塩化ポリ塩化ビニルが4時間後には、実験2の5時間後における塩化ポリ塩化ビニルより等量%の塩化ポリ塩化ビニルに関して熱安定性に優れることは明白である。さらに、実験1の塩化ポリ塩化ビニルが4時間後には、等量%の塩化ポリ塩化ビニルに関して白色指数81.43、固有粘度 0.79のポリ塩化ビニルより白色指数 (86.77)も固有粘度(0.82)も高い。
【0049】
技術進歩:
上記に説明された本発明はポリマーの経済的かつ効率的塩素処理であるポリマーの塩化プロセス実現に限定されることなく、以下を含む数種類の技術進歩を有する。
-これには、光線と塩素を最小限に使用し、最大の塩素処理による歩留りを達せいできることを含む。
-ここに、本プロセスで得られる塩化ポリ塩化ビニルは熱安定性、色、固有粘度、機械的物性に関して物性が改善された。
【0050】
本明細書を一貫して用語「成す」「構成する」やその類語としての「組成する」または「なしている」は記載されている要素、整数または手順または要素、整数または手順の群を含むがその他の要素、整数または手順またはその他の要素、整数または手順の群を除くことことなくこれらを含むことを含意している。
【0051】
「少なくとも」または「少なくとも1つの」という表現の使用は、1つまたは複数の目的物質または結果を得るために、本発明の実施例において使用される場合があることに従い、1つまたは複数の要素または成分または数量の使用を示唆している。本発明のいくつかの実施形態が説明されたが、これらの実施形態は例までとしてのみ記載されているのであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本発明の調製に関する処方または変更は、本発明の範囲内である限り、本発明を検討すれば直ちに、当分野に関する技能を有する者には可能でありうる。このような変種や変更は本発明の意図する範囲に含まれる。
【0052】
異なる物理パラメータ、寸法や数量を表す数値は概数であって、物理パラメータ、寸法や数量に代入された数値より高い値は本発明の範囲に含まれることが意図されている。但し、明細書に逆の記載がなされている場合はこの限りではない。
【0053】
本発明の特定の特長を相当強調してきたが、異なる修正を行うことができ、また、発明の原理から乖離することなく優先実施形態には多くの追加が可能である。本発明または優先実施形態の特質を修正できることは、本発明分野の専門的技能を有する者には明らかであって、この際、以上の説明内容が単に本発明を説明するためのものであり、限定的なものとして解釈されてはならないことを明確に理解する必要がある。