(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
トリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンの粘度が25℃において40,000から70,000mPa・sである、請求項1に記載の水中油滴型エマルション。
トリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンの粘度が25℃において51,000から70,000mPa・sである、請求項1または2に記載の水中油滴型エマルション。
トリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンが、ヒドロキシルを末端とするジアルキルポリシロキサンもしくはメトキシを末端とするジアルキルポリシロキサンまたはその混合物の100重量ppm未満を有している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水中油滴型エマルション。
アミノシリコーンが、ヒドロキシルを末端とするアミノシリコーンもしくはメトキシを末端とするアミノシリコーンまたはその混合物の100重量ppm未満を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水中油滴型エマルション。
非イオン性乳化剤の混合物がポリアルキレングリコールのアルキルエーテルとポリアルキレングリコールのアルキルエステルとの混合物である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の水中油滴型エマルション。
【背景技術】
【0002】
コンディショニング剤としてのシリコーンの使用は当分野において既に公知であり、普通に用いられている。それゆえに、それは頭髪のなめらかな触感に作用するヘアトリートメントのために必要である。
【0003】
現在までに最も普通にシャンプーに用いられているコンディショニング剤はカチオン性ポリマー、シリコーン、および/またはシリコーン誘導体であり、それらは洗い髪、ドライ、またはウェットヘアに解きほぐしの容易さ、柔らかさ、および滑らかさを事実上付与し、それらを含有しない対応するクレンジング組成物によって得られうるものと比較して顕著に向上している。加えて、シリコーンおよび/またはシリコーン誘導体は最良の性能結果のためにはエマルションの形態である。
【0004】
パーソナルケア組成物中のシリコーンを記載している従来技術はほとんどない。
特許文献1は、ダメージヘアへの選択的なコンディショニング利益を提供するためのヘアトリートメント組成物の使用について教示している。
【0005】
特許文献2は、シリコーンブレンドの液滴を含むシリコーン成分を含有するヘアトリートメント組成物を記載しており、シリコーンブレンドは、(i)25℃において少なくとも100,000mm2/secの粘度を有する第1のシリコーンのシリコーン成分の50から95重量%と(ii)官能化されている第2のシリコーンのシリコーン成分の5から50重量%とを含む。
【0006】
特許文献3は、洗剤およびコンディショニングヘアケア組成物を記載しており、化粧品的に容認される媒体中に(A)洗浄基剤ならびに(B)少なくとも1つのカチオン性ポリマーと少なくとも1つのアミノ化シリコーンおよび100Pa・s(100,000cSt)未満またはそれに等しい粘度の少なくとも1つの不溶性シリコーンの混合物とを含むコンディショニングシステムを含む。ここの組成物は液体の混合物の形態であり、乳化されている。
【0007】
特許文献4は、水に加えてi)少なくとも1つのコンディショニング界面活性剤とii)一般式Si(CH3)3−O−[Si(CH3)2−O−]x−[Si(CH3)(R−NH−CH2CH2NH2)−O−]y−Si(CH3)3のアミノ官能性シリコーンの乳化された粒子とを含む水系ヘアコンディショニング組成物を記載しており、式中、x+yは約50から約500の数であり、式中、Rは2つから5つの炭素原子を有するアルキレン基であり、その中でアミノ官能性シリコーンは少なくとも1モル%のモルパーセントアミノ官能基を有する。
【0008】
特許文献5において、発明は水系シャンプー組成物を提供しており、水に加えてi)アニオン性、非イオン性、双イオン性、もしくは両性界面活性剤、またはその混合物から選ばれる少なくとも1つの界面活性剤と、ii)アミノ官能化シリコーンと、iii)不溶性の非アミノ官能化シリコーンの乳化された粒子とを含み、その中でシャンプー組成物中の乳化された非アミノ官能性シリコーンの平均シリコーン粒径は2ミクロン未満である。そこで、アミノ官能化シリコーンはエマルション中にない。
【0009】
特許文献6は頭髪化粧品を記載しており、(A)界面活性剤と、(B)1,400〜2,200の平均重合度を有するポリオルガノシロキサンと、(C)アミノ修飾されたポリオルガノシロキサンとを含む。
【0010】
特許文献7は、頭髪または頭皮をクレンジングおよびコンディショニングするためのヘアトリートメント組成物を記載しており、クレンジング界面活性剤とシリコーン成分とを含有し、5マイクロメートル超の平均直径を有するシリコーンブレンドの液滴を含み、シリコーンブレンドは、25℃において100,000mm
2sec
−1未満の粘度を有する第1のシリコーンと官能化されている第2のシリコーンとを含む。シリコーンブレンドは5マイクロメートル超の平均液滴直径D
3,2を有する。
【0011】
シリコーンエマルションに基づくパーソナルケアの分野における近年の発展にもかかわらず、製品は満足のいくものではない。現行でパーソナルケア組成物に用いられているシリコーンエマルションは、良好な滑らかさおよび触感特性を与えるエマルション中のより高粘度のシリコーンを通常は有しているが、重い触感および頭髪へのビルドアップという欠点を有しており、すすぎの間の頭髪からの除去の間に問題を招く。このように、より高粘度のシリコーンエマルションと類似の良好な触感および滑らかさ特性ならびに低減された重い触感およびビルドアップをもまた有するであろう、より低粘度のシリコーンを有する組成物の需要がある。パーソナルケア用途に用いられるエマルションは主に大滴エマルションでもまたあり、ゆえにシリコーン付着はあまり一様ではなく、所望の性能は達成されない。このように、現時点においては、上で挙げられた化粧品特性の1つ以上に対して改善された性能を見せる新しい製品の要求、強い需要が尚ある。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の態様の1つに従って、350nm未満のD
50粒径を有する水中油滴型エマルションが提供され、25℃において40,000から100,000mPa・s未満の粘度を有するトリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンと25℃において1,000から15,000mPa・sの粘度およびポリマーのグラムあたりKOHの2から10mgのアミン価を有するアミノシリコーンとを含むシリコーン混合物、1つ以上の非イオン性乳化剤を含む乳化剤の混合物(乳化剤の混合物は10から16のHLB値を有する)、ならびに水を含む。
【0019】
水中油滴型エマルションにおいて、トリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンの粘度は好ましくは25℃において40,000から70,000mPa・s、より好ましくは25℃において51,000から70,000mPa・sである。アミノシリコーンは、好ましくは、ポリマーのグラムあたりKOHの2から8mgのアミン価、より好ましくはポリマーのグラムあたりKOHの3.5から8mgのアミン価を有する。乳化剤の混合物は1つ以上のカチオン性乳化剤をさらに含む。非イオン性乳化剤の混合物は、好ましくは、ポリアルキレングリコールのアルキルエーテルとポリアルキレングリコールのアルキルエステルとの混合物である。水中油滴型エマルションは好ましくはバイオサイドをさらに含む。
【0020】
別の態様に従って、シリコーン混合物は、25℃において40,000から100,000mPa・s未満の粘度を有するトリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンと25℃において1,000から15,000mPa・sの粘度およびポリマーのグラムあたりKOHの2から10mgのアミン価を有するアミノシリコーンとを含む混合物である。
【0021】
液、その混合物、および液によって調製されたエマルションの粘度は25℃においてアントン・パールレオメーターモデルMCR101、シングルギャップシリンダー型:CC27スピンドルによって測定され、25℃における2分間の剪断速度1s
−1が25℃において1000から15,000mPa・sの間の粘度について用いられる。
【0022】
アントン・パールレオメーターモデルMCR101、25−6コーン(コーンプレート型:25mmdia./6
0コーン)、および「ゼロギャップ」設定がなされ、25℃における2分間の剪断速度1s
−1が25℃において40,000から100,000mPa・s未満の間の粘度について用いられる。3回の測定がそれぞれの試料についてなされ、粘度値は60secsでとられる。MCRレオメーターシリーズ製品はUSP(US薬局方協会)912−回転レオメーター法に従って働く。
【0023】
トリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンは、好ましくは式
R’
3SiO(R’
2SiO)
pSiR’
3 (I)
のものであり、式中、R’は同じであるかまたは異なり、1つから18個の炭素原子を有する一価炭化水素基であり、pは500から2000、好ましくは1000から2000の数である。
トリアルキルシリルを末端とする(または末端をブロックされたもしくはα,ω位)ジアルキルポリシロキサンは、25℃において40,000から100,000mPa・s未満の粘度、好ましくは25℃において40,000mPa・sから70,000mPa・sの粘度、より好ましくは25℃において51,000から70,000mPa・sの粘度を有する。トリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンは、ヒドロキシルもしくはメトキシを末端とするジアルキルポリシロキサン、またはヒドロキシルおよびメトキシを末端とするジアルキルポリシロキサン両方の混合物の100重量ppm未満、より好ましくは70重量ppm未満を有する。本発明に従うトリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンは好ましくは直鎖状であるが、式(I)中のR’
2SiO
2/2単位(D単位)に加えてRSiO
3/2単位(T単位)またはSiO
4/2単位(Q単位)を含有し得、式中、R’は同じであるかまたは異なり、1つから18個の炭素原子を有する一価炭化水素基である。
【0024】
アミノシリコーンは、好ましくは式
XR
2Si(OSiAR)
n(OSiR
2)
mOSiR
2X (II)
のものであり、式中、Aは式−R
1−[NR
2−R
3−]
XNR
22のアミノ基またはアミノ基のプロトン化アミノ形態であり、Xは同じであるかまたは異なり、RまたはヒドロキシルまたはC
1〜C
6アルコキシ基であり、Rは同じであるかまたは異なり、1つから18個の炭素原子を有する一価炭化水素基であり、R
1は同じであるかまたは異なり、C
1〜C
6アルキレン基、好ましくは式−CH
2CH
2CH
2−または−CH
2CH(CH
3)CH
2−の基であり、R
2は同じであるかまたは異なり、水素原子またはC
1〜C
4アルキル基、好ましくは水素原子であり、R
3は同じであるかまたは異なり、C
1〜C
6アルキレン基、好ましくは式−CH
2CH
2−の基であり、m+nは50から約1000の数、好ましくは約50から600の範囲であり、xは0または1である。アミン官能基のモルパーセントは好ましくは約0.3から約8%の範囲である。
【0025】
本発明の組成物のシリコーン成分に有用なアミノシリコーンの例は、トリアルキルシリルを末端とするアミノシリコーンを包含する。
【0026】
別の態様において、トリアルキルシリルを末端とするアミノシリコーンは、ヒドロキシルを末端とするアミノシリコーンもしくはメトキシを末端とするアミノシリコーンまたはヒドロキシルおよびメトキシを末端とするアミノシリコーン両方の混合物の100重量ppm未満、より好ましくは70重量ppm未満を有する。最も好ましいアミノシリコーンは、トリメチルシリルを末端とするアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマーである。好ましくは、アミノシリコーンの粘度は25℃において1,000から15,000mPa・sである。
【0027】
アミノ基Aは、酸をアミノシリコーンに追加することによって部分的にまたは完全にプロトン化され得、アミノ基の塩形態が得られる。酸の例は、直鎖状または分岐状であり得る3つから18個の炭素原子を有するカルボン酸、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ピバル酸、ソルビン酸、安息香酸、サリチル酸である。酸は、好ましくは、式(II)のアミノシリコーン中のアミノ基Aの1molあたり0.1から2.0molの量で用いられる。
【0028】
炭化水素RおよびR’の例は、アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、1−n−ブチル、2−n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、およびtert−ペンチル基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチル基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−オクチル基およびイソオクチル基、例えば2,2,4−トリメチルペンチル基、ノニル基、例えばn−ノニル基、デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例えばn−ドデシル基、およびオクタデシル基、例えばn−オクタデシル基、アルケニル基、例えばビニルおよびアリル基、シクロアルキル基、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびメチルシクロヘキシル基、アリール基、例えばフェニル、ナフチル、アントリル、およびフェナントリル基、アルカリール基、例えばo−、m−、およびp−トリル基、キシリル基、およびエチルフェニル基、ならびにアラルキル基、例えばベンジル基とα−およびβ−フェニルエチル基である。メチル基が最も好ましい。
【0029】
態様の1つにおいて、アミン価は、電位差計[製造:Veego、モデル:VPT−MG]を用いる酸塩基滴定によって決定される。試料の0.6gが500mlビーカーにとられ、トルエン−ブタノール1:1混合物が追加され、試料を満遍なく混合するために撹拌され、試料溶液は0.1(N)HCl溶液によって滴定される。トルエン−ブタノール1:1混合物によるブランク値の決定もまたされる。アミン価の計算は上で挙げられた電位差計によってされる。
アミン価は式
56.11×(V−V
ブランク)×N/W mgKOH/試料のg
に従って計算され、式中、V=mlでの要求されるHClの体積、V
ブランク=mlでのトルエン−ブタノール1:1混合物によるブランク値(試料なし)のHClの体積、N=HClの規定度、すなわち0.1N、W=グラムでのとられた試料の重量。
【0030】
態様の1つにおいて、乳化剤は非イオン性乳化剤またはそれらのその混合物から特に選択される。本発明に従って用いられ得る乳化剤の例は、非イオン性乳化剤、エトキシル化脂肪族アルコール、ポリオキシエチレン界面活性剤、カルボン酸エステル、ポリエチレングリコールエステル、アンヒドロソルビトールエステルおよびそのエトキシル化誘導体、脂肪酸のグリコールエステル、カルボン酸アミド、モノアルカノールアミン縮合物、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドである。最も好ましい非イオン性乳化剤は最も好ましくはポリアルキレングリコールのアルキルエーテルおよびポリアルキレングリコールのアルキルエステルから選択される。
【0031】
乳化剤は界面活性剤と呼ばれ得、乳化剤および界面活性剤は交換可能に用いられ得る。別の態様において、乳化剤はカチオン性乳化剤をさらに含み得、ハロゲン化テトラアルキルアンモニウム、ハロゲン化テトラアリールアンモニウム、ハロゲン化テトラアルキルアリールアンモニウムから選択され、前記非イオン性乳化剤と一緒に使用される塩、第四級アンモニウム化合物を包含する塩、INCI名ポリクオタニウム1から75を有するポリクオタニウム化合物をもまた包含する。最も好ましいカチオン性乳化剤は塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)である。かかる乳化剤は、AkzoNobelからのArquad、シグマ−アルドリッチからの塩化セチルトリメチルアンモニウム溶液として得られる。
【0032】
HLB値は典型的には室温(25℃)における値を対象とする。温度が変動すると、界面活性剤/乳化剤のHLB値もまた変動し得る。非イオン性界面活性剤/乳化剤のHLB値の計算は、Griffin, W. C., "Calculation of HLB Values of non-ionic Surfactants", Journal of COSMETIC SCIENCE, Vol. 5, No. 4, January 1954, 249-256 (1954)によって導入された乳化剤分類のHLBシステムの条件に従って提供される等式HLB=(E+P)/5、E=オキシエチレン含量の重量パーセンテージ、P=多価アルコール含量(グリセロール、ソルビトールなど)の重量パーセンテージに従って計算される。
【0033】
イオン性界面活性剤/乳化剤では、個々の界面活性剤/乳化剤分子のHLB値は、Davies JT (1957), "A quantitative kinetic theory of emulsion type, I. Physical chemistry of the emulsifying agent", Gas/Liquid and Liquid/Liquid Interface (Proceedings of the International Congress of Surface Activity): 426-38に記載されたようにデイビス式を適用して計算され得る。
【0034】
式に従って、HLBは、界面活性剤/乳化剤の構造成分によって与えられる親水性/疎水性寄与を合計することによって導出される。
HLB=(親水基数)−n(CH
2基あたりの基数)+7
限定的でない例、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウムは次の構造を有する。
CH
3−(CH
2)
13N
+−(CH
3)
3Cl
−
疎水基−CH
2/−CH
3の原子団寄与 −0.475
親水基N
+−(CH
3)
3Cl
−の原子団寄与 22.0
HLB=22−(14×0.475)+7=22.4
いくつかのカチオン性乳化剤の概算HLB値は、Cationic emulsifiers in cosmetics, K. M. GODFREY, J. Soc. Cosmetic Chemists 17 17-27 (1966)の表IVにおいて与えられている。
【0035】
10〜16の間のHLB値を有する乳化剤混合物は、エマルションプロセスをより単純にするために好適である。公知のHLBの2つの乳化剤AおよびBが使用のためにこのようにブレンドされるときに、HLB
混合は混合物の要求されるHLBであると言われる。これは等式(W
AHLB
A+W
BHLB
B)/(W
A+W
B)=HLB
混合によって表され、式中、W
A=用いられる第1の乳化剤(A)の量(重量)、W
B=第2の乳化剤(B)の量(重量)、HLB
A、HLB
B=乳化剤AおよびBの割り当てられたHLB値、HLB
混合=混合物のHLB。
【0036】
このカテゴリーの最も有用な乳化剤は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、およびポリオキシアルキレンソルビタンエステルである。10〜16の間のHLB値を有するいくつかの有用な乳化剤は、ポリエチレングリコールオクチルエーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、ポリエチレングリコールトリデシルエーテル、ポリエチレングリコールセチルエーテル、ポリエチレングリコールステアリルエーテル、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールドデシルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールセチルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールステアリルフェニルエーテル、モノステアリン酸ポリエチレングリコールソルビタン、およびモノオレイン酸ポリエチレングリコールソルビタンである。10〜16の間のHLB値を有する非イオン性乳化剤は、プロセスをより単純にするために本発明において大きな重要性を有する。
別の態様において、乳化剤は最も好ましくは非イオン性乳化剤の混合物である。
【0037】
本発明に用いられる乳化剤はステアレス6、ステアリン酸PEG100、トリデセス−3、およびトリデセス−10である。
ステアレス6は化学式CH
3(CH2)
18(OCH2CH2)
6−OHであり(HLB値9.3)、ステアリン酸PEG100は化学式CH
3(CH
2)
16CO(OCH
2CH
2)
100OHであり(HLB値18.8)、トリデセス−3は化学式CH
3(CH
2)
12(OCH
2CH
2)
3−OHであり(HLB値6.66)、トリデセス−10は化学式CH
3(CH
2)
12(OCH
2CH
2)
10−OHである(HLB値13.25)。
【0038】
本発明に従う組成物は水中油滴型エマルションである。エマルションにおいては、1つの液体(分散相)が他方(連続相)の中に分散される。発明の水中油滴型エマルションに従って、シリコーン混合物(分散相)は連続水相中に分散される。
【0039】
エマルションの安定性は45℃における3ヶ月間のエマルションの循環によって決定され、安定性はエマルションの特性の変化がないことによって決定されるであろう。上の条件で特性が変化するかまたは油および水相が分離する場合には、エマルションは不安定であると言われる。
【0040】
トリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンはトータルの水中油滴型エマルション組成物の38から42重量パーセントの量であり、アミノシリコーンはトータルの水中油滴型エマルション組成物の8から12重量パーセントの量である。非イオン性乳化剤の混合物はトータルの水中油滴型エマルション組成物の10から12重量パーセントである。任意のカチオン性乳化剤はトータルの水中油滴型エマルション組成物の0.5から1.5重量パーセントである。水はトータルの水中油滴型エマルション組成物の35から42重量パーセントである。バイオサイドはトータルの水中油滴型組成物の0.5から1重量パーセントである。
【0041】
エマルション粒径はマルバーンUKからのゼータサイザー装置、モデルNano−ZSを用いることによって測定され、これは光子相関分光(PCS)法に基づく。粒径のD
50値(平均の流体力学的粒子直径)が測定され、評価アルゴリズムは「キュムラント解析」である。
【0042】
エマルション試料の0.5gを250mlビーカーにとり、DM水の100mlがそれに注加され、それから適切に混合されて、試料試験溶液を得る。試料試験溶液はキュベットセルに注加され、装置のスロットに入れられて、エマルションの粒径を測定する。D
50は累積分布の50%における粒子直径の値として定義される。例えば、D
50=170nmの場合には、試料中の粒子の50%が170nmよりも大きく、50%が170nmよりも小さいか、または前記エマルション中の全ての液滴の約50体積%が170nmである。D
50粒径は体積で表される。
【0043】
別の態様に従って、350nm未満のD
50粒径(平均の流体力学的粒子直径)を有する水中油滴型エマルションが提供され、25℃において51,000から70,000mPa・sの粘度を有するトリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンと25℃において1,000から15,000mPa・sの粘度およびポリマーのグラムあたりKOHの3.5から8mgのアミン価を有するアミノシリコーンとを含むシリコーン混合物、ならびに1つ以上の非イオン性乳化剤を含む10から16のHLB値を有する乳化剤の混合物、ならびに水を含む。
【0044】
別の態様に従って、エマルションを調製する方法が提供され、25℃において51,000から70,000mPa・sの粘度のトリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンと25℃において1,000から15,000mPa・sの粘度およびポリマーのグラムあたりKOHの3.5から8mgのアミン価のアミノシリコーンとを、15℃から40℃の温度、好ましくは25℃において混合して、混合シリコーン液を得ることと、それから、1つ以上の非イオン性乳化剤を含む乳化剤の混合物(乳化剤の混合物は10から16のHLB値を有する)を混合シリコーン液に追加して、シリコーン−乳化剤混合物を得ることと、それから、シリコーン−乳化剤混合物をホモジナイゼーションし、次に段階的に水、好ましくは脱ミネラル水を追加して、350nm未満のD
50粒径(平均の流体力学的粒子直径)を有する水中油滴型エマルションを得ることとを含む。
【0045】
エマルションを調製する方法は、バイオサイドを追加することをさらに含む。乳化剤の混合物の調製の方法は、1つ以上の非イオン性乳化剤を混合することによって調製される。バイオサイドは、微生物コンタミネーションに対抗してエマルションを保存するために追加された。微生物コンタミネーションに対抗してエマルションを保存し、前記エマルションを得るために、バイオサイドはエマルション組成物の2%まで追加される。バイオサイドの数量は、製造者によって推奨されるバイオサイドの種類に依存する。中和後のエマルションのpHは好ましくは4から6である。
【0046】
本発明の水中油滴型エマルションは、好ましくはヘアケア組成物中に用いられ、好ましくは量はヘアケア組成物に基づいて3から10重量パーセントの範囲である。
【0047】
ヘアケア組成物のさらなる構成成分は、例えば、界面活性剤、脂肪アルコール、レオロジー調整剤、パール剤、有機酸、香料、保存料、ビタミン、日焼け止め、塩、染料、および当業者に公知のヘアケア組成物のさらなる成分である。
【0048】
ヘアケア組成物はシャンプー、リンス、クリーム、またはスプレーの形態であり得る。かかる組成物は、ドライおよびウェットコーミング性両方、ならびにウェットおよびドライヘアにおける手触りの触感をもまた改善する。組成物は、洗浄の間に、洗浄後に、プレまたはアフタートリートメントとしてブリーチの間または直接もしくは酸化染料によるカラーリングの間に、および髪のパーマネントシェーピング(例えばパーマネントウエーブ)の間に適用され得る。本発明は、より良好なコンディショニング特性を他の望ましい特性と併せて付与するエマルションを含むヘアケア組成物をさらに提供する。より良好なコンディショニング特性は、ウェットコーミング力の低減、ドライの触感または滑らかさの改善、ドライコーミング力の低減、重い触感(fee)の低減、低減されたビルドアップ、艶の改善を包含するが、これに限定されない。
【0049】
摩擦およびコーミング力の測定
試験されるべき髪束をとり、石油エーテル(60〜80℃沸点範囲)中に1hr浸ける。1hr後に、それらを大気中で乾燥する。それから、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)の1%の100mlによって洗浄する。再びそれらを大気中で乾燥する。
【0050】
コンディショニング特性を決定するために実施される試験方法は、シャンプー中のシリコーンコンディショナーを髪束に適用した後に、ステーブルマイクロシステムズマシンからのテクスチャーアナライザー(TA−XTプラス)を用いることによって摩擦およびコーミング力を測定することである。金属製の櫛が水平に取り付けられ、ネジによって締められる。ここで、髪束を上部ジグのクリップに留める。櫛の高さは校正される。櫛のスピードは5mm/sであり、試験は10回行われる。コーミング力の結果はミリニュートンで得られる。摩擦測定のためには、400mm長さの標準的な頭髪片がとられ、摩擦プローブアタッチメントを用いることによって測定され、これは60gの重量であり、頭髪との接触面積はおよそ1平方cmであり、頭髪上に置かれ、5mm/sのスピードで動かされて摩擦値を測定し、頭髪の全長が摩擦値を測定され、グラムでこのように得られた摩擦値は400mmの長さによって乗算されて、結果をg・mmで得る。
【0051】
パネル試験
シャンプー中のコンディショナーとして髪束に手動で用いられたときのシリコーンの効果。試験されるべき髪束をとり、石油エーテル(60〜80℃沸点範囲)中に1hr浸ける。1hr後に、それらを大気中で乾燥する。それから、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)の1%の100mlによって洗浄する。再びそれらを大気中で乾燥する。
適用されるべき頭髪化粧品組成物(頭髪のグラムあたり組成物の0.1グラム)の半分がとられ、これを束の全長に渡って30s適用する。これを30s触らずにおく。それから、これを適切に洗い流す。再び、頭髪化粧品組成物の残分を類似のやり方で60s適用し、これを60s触らずにおく。それから、最後にこれを水によって適切に洗い流す。
ウェットの柔らかさを感取し、それを4=可、6=良、8=非常に良、10=優として格付けする。ウェット条件において完全に頭髪が解かれるためのストーク数を計数する。これを大気中で乾燥させる。
ドライの柔らかさを感取し、それを4=可、6=良、8=非常に良、10=優として格付けする。ドライ条件において完全に頭髪が解かれるためのストーク数を計数する。髪束のボリュームに注意し、4=可、6=良、8=非常に良、10=優として格付けする。
【0052】
シリコーン付着試験
ヘアケア組成物による最初の処理後の頭髪試料へのシリコーンの付着の量が、スペクトロXEPOS−EDXRFスペクトロメータ装置を用いるX線回折(XRD)法を用いて決定された。スペクトロの固定式EDXRFスペクトロメータはエネルギー分散型X線蛍光解析法に基づく。付着は25℃において50RHで測定される。ここに試験されるべき髪束、石油エーテル(60〜80℃沸点範囲)中に1hr浸ける。1hr後に、それらを大気中で乾燥する。それから、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)によって洗浄する。再びそれらを大気中で乾燥する。
適用されるべき頭髪化粧品組成物の半分がとられ、これを束の全長に渡って30s適用する。これを30s触らずにおく。それから、これを適切に洗い流す。再び、頭髪化粧品組成物の残分を類似のやり方で60s適用し、これを60s触らずにおく。それから、最後にこれを水によって適切に洗い流す。それぞれのヘアケア組成物について3つの頭髪試料がブレンドされ、頭髪表面の%相対シリコーン濃度を解析された。XRD統計量は5回の測定から生成され、頭髪の重量ppmレベルでの最高および最低の結果は捨てた。
それぞれの頭髪試料は、12%ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)を有する洗剤溶液の0.5mLによって洗浄される。洗剤溶液は、繰り返される下向きの動きによって、上端から下端まで頭髪試料の長さに渡って頭髪試料上に手動で30秒間広げられた。それから、頭髪試料が37.8から43.3℃の間の温度において温流水下に置かれ、30秒間すすがれた。爾後に、頭髪試料はヘアドライヤーを用いて25℃において40〜50相対湿度(RH)で乾燥された。洗浄および乾燥ステップは2回繰り返された。第2の洗浄後の頭髪試料へのシリコーンの付着の量はXRDを用いて決定された。
【0053】
本発明の詳細、その本質、および目的は、次の限定的でない例に関連してより詳細に以下で説明される。
【実施例】
【0054】
例I:発明の例4から6および13〜15、非発明の比較例1から3、7から12、および16から36
450gのアミノシリコーン液(トリメチルシリルを末端とするアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー)(実験表1の例において定められている)KOHのmg/gm試料でのアミン価および25℃におけるmPa・sでの粘度を有する)をエマルション槽に移入する。撹拌を開始し、撹拌条件下において、トリメチルシリルを末端とするジメチルシロキサンポリマー液(25℃におけるmPa・sでの粘度)(実験表1の例において定められている)の1800gを同じ槽に移入する。液両方を室温において2hrs混合する。別個の槽に、49gのステアレス6、62gのステアリン酸PEG100を移入し、60℃まで加熱する。両方の乳化剤が液体になるまで温度を維持する。それから、31gのトリデセス−3、350gのトリデセス−10(80%)を追加する(この非イオン性乳化剤混合物はHLB値=11.25を有するであろう)。それから、80gの水および6.2gの氷酢酸を槽に追加し、混合を開始する。全体がクリーム色の糊状物になるまで混合を続ける。全糊状物をエマルション槽に移入する。室温において30分間ホモジナイゼーションする。79.6gの脱ミネラル水を追加し、60分間ホモジナイゼーションする。72.7gの脱ミネラル水を追加し、50分間ホモジナイゼーションする。197.4gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。294.3gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。180gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。180gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。197.4gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。197.4gの脱ミネラル水を追加し、3分間ホモジナイゼーションする。228.5gの脱ミネラル水を追加し、3分間ホモジナイゼーションする。終わりに、40.5gの2−フェノキシエタノールをバイオサイドとして追加し、3分間ホモジナイゼーションする。
実験表1に従って、いくつかの例において、カチオン性乳化剤、45gの塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)が、それを非イオン性乳化剤混合物に混合することによって追加される。カチオン性および非イオン性乳化剤の混合物のHLB値は10および16の間である。
非イオン性乳化剤とカチオン性乳化剤との混合物のHLB値もまた10および16の間である。
【0055】
【表1-1】
【0056】
【表1-2】
【0057】
例II:非発明の比較例II(乳化剤の混合物のHLB値=8.44)
450gのアミノシリコーン液(トリメチルシリルを末端とするアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー)(実験表2の例において定められている)KOHのmg/gm試料でのアミン価および25℃におけるmPa・sでの粘度を有する)をエマルション槽に移入する。撹拌を開始し、撹拌条件下において、トリメチルシリルを末端とするジメチルシロキサンポリマー液(25℃におけるmPa・sでの粘度)(例において定められている)の1800gを同じ槽に移入する。液両方を室温において2hrs混合する。別個の槽に、49gのステアレス6、30gのステアリン酸PEG100を移入し、60℃まで加熱する。両方の乳化剤が液体になるまで温度を維持する。それから、300gのトリデセス−3、100gのトリデセス−10(80%)を追加する(この混合物はHLB値=8.44を有するであろう)。それから、80gの水および6.2gの氷酢酸を槽に追加し、混合を開始する。全体がクリーム色の糊状物になるまで混合を続ける。全糊状物をエマルション槽に移入する。室温において30分間ホモジナイゼーションする。79.6gの脱ミネラル水を追加し、60分間ホモジナイゼーションする。72.7gの脱ミネラル水を追加し、50分間ホモジナイゼーションする。197.4gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。294.3gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。180gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。180gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。197.4gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。197.4gの脱ミネラル水を追加し、3分間ホモジナイゼーションする。228.5gの脱ミネラル水を追加し、3分間ホモジナイゼーションする。終わりに、40.5gの2−フェノキシエタノールをバイオサイドとして追加し、3分間ホモジナイゼーションする。
【0058】
【表2】
【0059】
実験no.37から56のエマルションについては、性能試験は実施されない。なぜなら、これらのエマルションは不安定であり、ゆえに性能評価が困難であるからである。エマルションはHLB値8.44では安定ではないので、アミノ価および粘度についてのアミノシリコーンの変動による実験は、25℃において粘度38000および150000mPa・sのトリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンではさらに実施はされない。
【0060】
例III:非発明の比較例(乳化剤の混合物のHLB値=16.474)
450gのアミノシリコーン液(トリメチルシリルを末端とするアミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー)(実験表3の例において定められている)KOHのmg/gm試料でのアミン価および25℃におけるmPa・sでの粘度を有する)をエマルション槽に移入する。撹拌を開始し、撹拌条件下において、トリメチルシリルを末端とするジメチルシロキサンポリマー液(25℃におけるmPa・sでの粘度)(例において定められている)の1800gを同じ槽に移入する。液両方を室温において2hrs混合する。別個の槽に、49gのステアレス6、350gのステアリン酸PEG100を移入し、60℃まで加熱する。両方の乳化剤が液体になるまで温度を維持する。それから、31gのトリデセス−3、50gのトリデセス−10(80%)を追加する(この混合物はHLB値=16.474を有するであろう)。それから、180gの水および6.2gの氷酢酸を槽に追加し、混合を開始する。全体がクリーム色の糊状物になるまで混合を続ける。全糊状物をエマルション槽に移入する。室温において30分間ホモジナイゼーションする。179.6gの脱ミネラル水を追加し、60分間ホモジナイゼーションする。172.7gの脱ミネラル水を追加し、50分間ホモジナイゼーションする。297.4gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。394.3gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。280gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。280gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。297.4gの脱ミネラル水を追加し、5分間ホモジナイゼーションする。297.4gの脱ミネラル水を追加し、3分間ホモジナイゼーションする。328.5gの脱ミネラル水を追加し、3分間ホモジナイゼーションする。終わりに、40.5gの2−フェノキシエタノールをバイオサイドとして追加し、3分間ホモジナイゼーションする。
【0061】
【表3】
【0062】
実験no.57から76のエマルションについては、性能試験は実施されない。なぜなら、これらのエマルションは不安定であり、ゆえに性能評価が困難であるからである。エマルションはHLB値16.474では安定ではないので、アミノ価および粘度についてのアミノシリコーンの変動による実験は、25℃において粘度38000および150000mPa・sのトリアルキルシリルを末端とするジアルキルポリシロキサンではさらに実施はされない。
【0063】
不透明シャンプーベースを用いることによって、実験表1のように、実験No1から27のエマルションについて性能試験を実施し、性能試験表において表作成している。所望の配合に利用可能な他のシャンプーベース組成物がある。不透明シャンプーベースの配合は次の通りである。
【0064】
脱ミネラル水(DM水)=976g、ルーブリゾールからの4%カーボポールスラリー(1%glydant中)=400gをとり、温度60から65℃において30分間撹拌する。それから、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(SLES)(30%有効物質)(GalaxyサーファクタントからのLES−70)=1588gおよびコカミドプロピルベタイン(GalaxyサーファクタンツからのCAPB)(36%)=168gをとり、30分間撹拌する。それから、モノステアリン酸グリコール(EGMS)=76gをとり、1時間撹拌する。それから、2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニウム)プロピルエーテルクロリドグアーガム(ローディアからのジャガーC−13S)=8gおよびグリセリン=40gを追加し、45分間撹拌する。それから、ローディアMIRACARE(登録商標)(パール剤)=40gをとり、30min撹拌する。それから、化粧品グレードマイカ=6gを追加し、1hr撹拌する。再び50%NaOH=12gおよびDM水=80gを追加し、30min撹拌する。室温まで冷却し、それからglydant=3.6g、ThorのマイクロケアPM4(保存料)=0.8g、およびMerkからのEDTA二ナトリウム=2gを追加し、30min撹拌する。それから、25%NaClの22gを追加する。例1から27に従うエマルションの6重量%をシャンプーに追加する。
【0065】
【表4】
【0066】
例4、5、6、13、14、および15は発明のものである。なぜなら、それは、所望の粒径ならびに所望の性能結果、すなわちドライコーミング力、摩擦力、パネル試験、およびシリコーン付着に関しての最良の結果を表4のように与えるからである。
【0067】
そして、比較実験1から3および10から12および19から21から、アミノシリコーンのアミン価が2よりも下である場合には、所望の粒径ならびにシリコーン付着、コーミング力、および摩擦力のような性能結果が達成されないということが観察される。
【0068】
再び、比較実験7から9および16から18においては、アミノシリコーンのアミン価は>10であり、これは請求される範囲よりも上である。粒径範囲は尚達成されるということが観察されるが、シリコーン付着はそれぞれ頭髪の430から443重量ppmおよび頭髪の515から545重量ppmの範囲であり、ドライコーミングおよび摩擦力はかなりより高い値にあり、これは要求される性能レベルによれば全く望ましくない。
【0069】
実験22から24からは、アミノシリコーンは請求される範囲内のアミン価を有しているが、トリメチルシリルを末端とするジメチルシロキサンポリマーは25℃において38,000mPaの粘度であり、これは所望の範囲にはないということと、粒径は達成されるが、性能結果は要求されるレベル内ではないということともまた観察される。なぜなら、ドライコーミング力および摩擦力に関しての値がかなり高すぎるからである。
【0070】
この結果および実験は限定的ではなく、この特定の組成に限られない。それらは変動し得、組成の軽微な変動は類似の結果を与え得る。