特許第6865215号(P6865215)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6865215無線通信装置、無線通信方法および集積回路
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6865215
(24)【登録日】2021年4月7日
(45)【発行日】2021年4月28日
(54)【発明の名称】無線通信装置、無線通信方法および集積回路
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/12 20090101AFI20210419BHJP
   H04W 4/40 20180101ALI20210419BHJP
   H04W 72/02 20090101ALI20210419BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20210419BHJP
   H04W 76/14 20180101ALI20210419BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20210419BHJP
【FI】
   H04W72/12
   H04W4/40
   H04W72/02
   H04W72/04 131
   H04W72/04 136
   H04W76/14
   H04W92/18
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-517396(P2018-517396)
(86)(22)【出願日】2015年11月5日
(65)【公表番号】特表2018-536332(P2018-536332A)
(43)【公表日】2018年12月6日
(86)【国際出願番号】CN2015093894
(87)【国際公開番号】WO2017075783
(87)【国際公開日】20170511
【審査請求日】2018年9月5日
【審判番号】不服2020-3869(P2020-3869/J1)
【審判請求日】2020年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン リレイ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】ローア ヨアキム
(72)【発明者】
【氏名】フェン スジャン
(72)【発明者】
【氏名】星野 正幸
【合議体】
【審判長】 中木 努
【審判官】 永田 義仁
【審判官】 國分 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/142113(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/152581(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/122630(WO,A1)
【文献】 特開2015−185959(JP,A)
【文献】 国際公開第2017/026511(WO,A1)
【文献】 LG Electronics,Discussion on resource structure for PC5−based V2V,3GPP TSG−RAN WG1#82b R1−155416,2015年 9月25日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_82b/Docs/R1−155416.zip>
【文献】 Huawei, HiSilicon,Multiplexing of SA and data,3GPP TSG−RAN WG1#82b R1−156101,2015年10月 7日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_82b/Docs/R1−156101.zip>
【文献】 ZTE,Resource allocation enhancement for V2V based on PC5,3GPP TSG−RAN WG1#82b R1−155231,2015年 9月28日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_82b/Docs/R1−155231.zip>
【文献】 Qualcomm Incorporated,V2V System Level Performance,3GPP TSG−RAN WG1#82b R1−155755,2015年 9月26日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_82b/Docs/R1−155755.zip>
【文献】 Huawei, HiSilicon,Impact of SA transmissions,3GPP TSG−RAN WG1#82 R1−154361,2015年 8月15日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_82/Docs/R1−154361.zip>
【文献】 Ericsson,Discussion on V2V Scheduling, Resource Pools and Resource Patterns,3GPP TSG−RAN WG1#82b R1−155909,2015年 9月25日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_82b/Docs/R1−155909.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直接通信のデータが割り当てられる複数のサブフレームのうち、1つ以上のサブフレームに、前記直接通信のデータと、前記複数のサブフレームを通知する制御情報とを配置する処理回路と、
前記直接通信のデータ及び前記制御情報を送信する送信機と、
を具備し、
前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化される場合は前記制御情報にタイミングアドバンスフィールドを含まず、前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化されない場合は前記制御情報にタイミングアドバンスフィールドを含む、
無線通信装置。
【請求項2】
前記直接通信のデータと多重化される前記制御情報は1つのサブフレーム内の複数のPRBに配置される、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記複数のPRBは異なる周波数を用いる、
請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記複数のサブフレームはビットマップを用いて基地局から前記無線通信装置へ指示され、前記ビットマップの各ビットは対応するサブフレームが前記直接通信のデータの送信に用いられるか否かを指示する、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記ビットマップの長さを超える対応関係にあるサブフレームに対して、前記ビットマップのパターン繰り返すことにより前記ビットマップの各ビットと前記サブフレームとの対応付けが行われる、
請求項4に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化される場合は前記制御情報に時間リソースパターン情報を含まず、前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化されない場合は前記制御情報に時間リソースパターン情報を含む、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項7】
直接通信のデータが割り当てられる複数のサブフレームのうち、1つ以上のサブフレームに、前記直接通信のデータと、前記複数のサブフレームを通知する制御情報とを配置する処理ステップと、
前記直接通信のデータ及び前記制御情報を送信する送信ステップと、
を具備し、
前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化される場合は前記制御情報にタイミングアドバンスフィールドを含まず、
前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化されない場合は前記制御情報にタイミングアドバンスフィールドを含む、
無線通信方法。
【請求項8】
前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化される場合は前記制御情報に時間リソースパターン情報を含まず、前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化されない場合は前記制御情報に時間リソースパターン情報を含む、
請求項7に記載の無線通信方法。
【請求項9】
直接通信のデータが割り当てられる複数のサブフレームのうち、1つ以上のサブフレームに、前記直接通信のデータと、前記複数のサブフレームを通知する制御情報とを配置する処理と、
前記直接通信のデータ及び前記制御情報を送信する処理と、
を制御し、
前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化される場合は前記制御情報にタイミングアドバンスフィールドを含まず、
前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化されない場合は前記制御情報にタイミングアドバンスフィールドを含む、
集積回路。
【請求項10】
前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化される場合は前記制御情報に時間リソースパターン情報を含まず、前記直接通信のデータと前記制御情報とが多重化されない場合は前記制御情報に時間リソースパターン情報を含む、
請求項9に記載の集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信の分野に関し、特に、無線通信装置、無線通信方法および集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
V2Xは、車両間の通信(V2V)、車両と歩行者との間の通信(V2P)、車両とインフラストラクチャとの間の通信(V2I)、または車両とネットワークとの間の通信(V2N)を意味する。D2D(Device to Device)シナリオと比較して、V2Xには、(1)最大120km/h、さらにはそれ以上と、相対的に高速であること、及び、(2)グループ内のUE(ユーザ機器(User Equipment))密度が相対的に高いこと、の2つの異なる特性がある。上記の特性、特に第2の特性に起因して、リソース割り当て(resource allocation)が、これまで3GPP(the 3rd Generation Partner Project)で議論されている重大な問題の1つとなっている。
【発明の概要】
【0003】
1つの非限定的かつ例示的な実施形態は、V2Xネットワークなどのような、互いに直接通信することができる複数の無線装置を含む無線通信ネットワークにおけるリソース割り当てメカニズムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の第1の一般的な態様では、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワークにおける無線装置であって、データと、スケジューリング割り当てメッセージとを、送信情報へ多重化する処理回路と、スケジューリング割り当て期間内において、送信情報を、無線通信ネットワーク内の他の無線装置に送信する送信機とを備え、スケジューリング割り当てメッセージは、上記スケジューリング割り当て期間または以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線装置が提供される。
【0005】
本開示の第2の一般的な態様では、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む通信ネットワークにおける無線装置であって、スケジューリング割り当て期間内に送信情報を通信ネットワーク内の他の無線装置から受信する受信機と、送信情報からスケジューリング割り当てメッセージを逆多重化し、スケジューリング割り当てメッセージに基づいて送信情報からデータを復号する処理回路とを備え、スケジューリング割り当てメッセージは、上記スケジューリング割り当て期間または以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線装置が提供される。
【0006】
本開示の第3の一般的な態様では、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワークにおける無線装置の無線通信方法であって、通信方法は、データと、スケジューリング割り当てメッセージとを、送信情報へ多重化するステップと、スケジューリング割り当て期間内において、送信情報を、通信ネットワーク内の他の無線装置に送信するステップとを含み、スケジューリング割り当てメッセージは、上記スケジューリング割り当て期間または以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線通信方法が提供される。
【0007】
本開示の第4の一般的な態様では、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む通信ネットワークにおける無線装置の無線通信方法であって、スケジューリング割り当て期間内に送信情報を通信ネットワーク内の他の無線装置から受信するステップと、送信情報からスケジューリング割り当てメッセージを逆多重化し、スケジューリング割り当てメッセージに基づいて送信情報からデータを復号するステップとを含み、スケジューリング割り当てメッセージは、上記スケジューリング割り当て期間または以前のスケジューリング割り当て期間内におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線通信方法が提供される。
【0008】
一般的なまたは特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、またはそれらの任意の選択的組み合わせとして実装され得ることに留意されたい。
【0009】
開示される実施形態のさらなる利益および利点は、本明細書および図面から明らかになるであろう。利益および/または利点は、そのような利益および/または利点の1つ以上を得るためにすべて提供される必要はない、本明細書および図面の様々な実施形態および特徴によって個別に得ることができる。
【0010】
本開示の前述の特徴および他の特徴は、添付の図面と併せて以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるであろう。これらの図面は、本開示に係るいくつかの実施形態のみを描写し、したがって、その範囲の限定と考えられるべきではないという理解のもと、本開示は、添付の図面を使用することにより、さらに具体的かつ詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の実施形態に係る無線装置におけるリソース割り当てメカニズムを示す概略図
図2】本開示の実施形態に係る無線装置を概略的に示すブロック図
図3】本開示の実施形態に係る無線装置における他のリソース割り当てメカニズムを示す概略図
図4】本開示の実施形態に係る無線装置におけるさらなるリソース割り当てメカニズムを示す概略図
図5】本開示の実施形態に係る時間領域における多重化SAメッセージの位置を示す概略図
図6】本開示の実施形態に係る周波数領域における多重化SAメッセージの位置を示す概略図
図7】本開示の他の実施形態に係る無線装置を概略的に示すブロック図
図8】本開示の実施形態に係る無線通信方法を概略的に示すフローチャート
図9】本開示の他の実施形態に係る無線通信方法を概略的に示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の詳細な説明では、その一部を形成する添付の図面を参照する。図面において、類似の記号は、文脈が別途指示しない限り、一般的には類似の構成要素を特定する。本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置され、置換され、結合され、設計され得、これらのすべてが明示的に企図され、本開示の一部をなすことは容易に理解されるであろう。
【0013】
V2X通信ネットワークでは、上述したように、グループ内に車両などのように相対的により高速な無線装置が多数存在する場合がある。一方では多くの車両が同じリソースプール内で衝突する場合があり、他方では、半二重制約に起因して他の装置をリスンすることができない。
【0014】
本開示の実施形態では、V2X通信ネットワークまたはD2D通信ネットワークなど、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワーク内に適用される無線装置が提供される。本開示の実施形態に係る無線装置は、混雑している可能性のあるスケジューリング割り当て(SA:Scheduling Assignment)リソースプールを考慮すると、LTE(Long Term Evolution)における半静的または半永続スケジューリング(SPS(Semi-static or semi-persistent scheduling))メカニズムと同様のメカニズムを採用する。これは、本明細書を通じて「SPSライクメカニズム(SPS like mechanism)」と呼ぶ。以下、SPSライクメカニズムの詳細について、図1を参照して説明する。
【0015】
図1は、本開示の実施形態に係る無線装置におけるリソース割り当てメカニズムを示す概略図である。図1に示すように、複数のSA期間が存在する。第1のSA期間では、ドット模様のブロックによって示されるSAメッセージが送信され、斜線模様のブロックによって示される関連データがそれに応じて送信される。SAメッセージは、SPSライク送信(SPS like transmission)の開始を通知するために使用される。第2のSA期間のような中間のSA期間では、送信されるSAメッセージは存在しない。最後のSA期間では、SPSライク送信の終了を通知するためにSAメッセージが送信される。さらに、第1のSA期間に送信されるSAメッセージは、複数のSA期間の各々におけるデータ送信リソースを通知するために使用される。
【0016】
図1は、リソース割り当てメカニズムの第1の例を示している。第1のSA期間において、SPSライク送信の開始を通知するためにSAメッセージが送信され、最後のSA期間において、SPSライク送信の終了を通知するために他のSAメッセージが送信され、中間のSA期間ではSAメッセージは送信されない。図示されていない第2の例では、第1のSA期間において、期間などのようなSPSライク送信に関連する情報を通知するためにSAメッセージが送信され、第1のSA期間以外のSA期間ではSAメッセージは送信されない。さらに、第1のSA期間に送信されるSAメッセージは、複数のSA期間の各々におけるデータ送信リソースを通知するためにさらに使用される。
【0017】
上記いずれの例においても、SA期間の一部(第1の例では中間のSA期間、第2の例では第1のSA期間以外のSA期間)ではSAメッセージが送信されないため、一般的に、SPSライク送信中に非常に多数のSAメッセージを抑えることができる。これにより、SA衝突を低減することができ、SAリソースプールにおける半二重問題を緩和することができる。これは、UEまたは車両が他のUEまたは車両からのメッセージを受信する機会が増えることを意味する。
【0018】
しかし、ネットワークのトポロジは頻繁に変化する場合がある。特に、V2Xシナリオでは、図1に示すようなSPSライク送信において、無線装置がネットワークに頻繁に参加するかまたは離れる場合があるため、SAメッセージが送信されないSA期間中にネットワークに新たに参加する無線装置は、SAメッセージの欠如に起因してデータを復号することができない。
【0019】
上記の問題をさらに解決するために、本開示の他の実施形態では、V2X通信ネットワークなど、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワーク内に適用される無線装置が提供される。
【0020】
図2は、本開示の実施形態に係る無線装置を概略的に示すブロック図である。
【0021】
無線装置200は、データと、スケジューリング割り当てメッセージとを、送信情報へ多重化するように動作可能な処理回路210と、スケジューリング割り当て期間内において、送信情報を、無線通信ネットワーク内の他の無線装置に送信するように動作可能な送信機220とを備えることができる。スケジューリング割り当てメッセージは、スケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用することができる。代替的に、スケジューリング割り当てメッセージは、また、以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用することもできる。これは、受信無線装置(図3を参照して詳細に説明する)が、次のスケジューリング割り当て期間内でスケジューリング割り当てメッセージを受信するのに成功した後に、データをバッファリングし、復号する必要があることを意味する。
【0022】
本発明に係る無線装置200は、任意選択的に、無線装置200内のそれぞれのユニットの様々なデータおよび制御動作を処理するための関連プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)230、CPU230によって様々なプロセスおよび制御を行うために必要な様々なプログラムを格納するROM(Read Only Memory)240、CPU230によるプロセスおよび制御の過程で一時的に生成される中間データを格納するRAM(Random Access Memory)250、および/または、様々なプログラム、データなどを格納する記憶装置260を含んでもよい。上記処理回路210、送信機220、CPU230、ROM240、RAM250および/または記憶装置260などは、データおよび/またはコマンドバス270を介して相互接続され、相互間で信号を転送することができる。
【0023】
上記のそれぞれの構成要素は、本開示の範囲を限定するものではない。本開示の実施形態によれば、上記処理回路210および送信機220の機能はハードウェアによって実施されてもよく、上記CPU230、ROM240、RAM250および/または記憶装置260は必要でなくてもよい。代替的に、上記処理回路210および送信機220の機能はまた、上記のCPU230、ROM240、RAM250、および/または記憶装置260などと組み合わせた機能ソフトウェアによって実施されてもよい。
【0024】
以下、図3を参照して、無線装置200が採用するスケジューリング割り当てメカニズムについて説明する。図3は、本開示の実施形態に係る無線装置における他のリソース割り当てメカニズムを示す概略図である。
【0025】
図3に示すように、図1と同様の複数のSA期間が存在する。本実施形態と図1に示す実施形態との違いは、図1にはSAメッセージを送信するための専用のSA領域が存在し、スケジューリング割り当て期間内のすべてのサブフレームが潜在的にデータを送信することができる、図3に示す本実施形態においては、専用のSA領域は存在しなくてもよい。
【0026】
さらに、本実施形態と図1に示す実施形態との相違点は、図3においては、SAメッセージがデータとともに送信情報へ多重化されることにある。これは、黒い正方形で満たされたブロックによって示されている。送信情報は、SA期間、例えば図3に示すような第2のSA期間内で他の無線装置に送信される。
【0027】
SAメッセージおよびデータの多重化は、物理サイドリンクブロードキャストチャネル(PSBCH:Physical Sidelink Broadcast Channel)などのブロードキャストチャネルを介して無線装置によって指示することができる。この無線装置は、同期ソースとして機能することができる限り、本無線装置または通信ネットワーク内の他の無線装置であってもよい。
【0028】
可能な実施形態では、SAメッセージは、現在のデータ送信リソース(例えば、サブフレーム)が送信情報を送信することを許可されている場合に、現在のSA期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される。
【0029】
他の可能な実施態様では、現在のサブフレームが送信情報を送信することを許可されていない場合、例えば、図3の第1のSA期間のような以前のSA期間においてデータが最初に送信され得る。次いで、例えば、図3の第2のSA期間のような後続のSA期間において、多重化SAメッセージが送信される。そのような場合、SAメッセージは、以前のSA期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される。受信無線装置のために、いくつかのサブフレームがバッファリングされてもよい。データは、多重化SAメッセージが検出された後に復号されてもよい。データの開始は、多重化SAメッセージによって通知することができる。このような実施態様では、無線装置は、データを迅速に送信することができ、待ち時間を低減することができる。
【0030】
図4は、本開示の実施形態に係るさらなるスケジューリング割り当てメカニズムを示す概略図である。図4のスケジューリング割り当てメカニズムもまた、図1を参照して説明したような、SPSライクメカニズムを採用する。本実施形態と、図1に示す実施形態との違いは、図1の中間のSA期間において送信されるSAメッセージが存在しないのに対して、本実施形態では、中間のSA期間においてデータと多重化されたSAメッセージが送信されることにある。図4に示すような中間のSA期間において送信情報が送信されるが、図示しない他の例では、送信情報は、中間のSA期間と最後のSA期間の両方において送信されてもよいことに留意されたい。すなわち、SAメッセージは、図示のようにデータとともに送信情報へと多重化され、送信情報は、第1のSA期間以外の少なくとも1つのSA期間のデータ送信リソースにおいて送信される。複数のSA期間の各々は、データ領域を含む。各データ領域内のデータ送信リソースは、SAメッセージによって示される。
【0031】
SAメッセージは、様々な方法でデータと多重化することができる。例えば、処理回路は、SAメッセージのリソースエレメントを物理層のデータリソースに埋め込んで、送信情報を形成することができる。ここで、データリソースの関連するリソースエレメントがパンクチャされる。他の例では、処理回路は、SAメッセージを、サブフレームの1つのスロットのようなデータ送信リソースの一部にマッピングし、データを、サブフレームの他のスロットのような、データ送信リソースの他の部分にマッピングして、送信情報を形成することができる。データの符号化レートは、上記他のスロットのような、データを送信する他の部分内でマッチングされる。
【0032】
また、図4に示すように、第1のSA期間は、データ送信リソースを通知するための他のSAメッセージが送信されるSA領域を含む。具体的には、SPSライク送信に関連するパラメータを通知するための、例えば、SPSライク送信の開始、SPSライク送信の期間、SPSの時間/周波数リソースなどを通知するための、フィールドまたはいくつかのフィールドの組み合わせが、上記他のSAメッセージ内に追加され得る。代替的に、異なるRNTI(Radio Network Temporary Identity)を使用して、SPSライク送信を通知することができる。
【0033】
以下では、多重化SAメッセージと称される場合がある、データ領域内のデータと多重化されたSAメッセージのフォーマットに関して、いくつかの選択肢が存在し得る。第1の選択肢では、多重化SAメッセージのフォーマットは、第1のSA期間において送信されている上記他のSAメッセージのフォーマットと同じであってもよい。これは以下、「通常SAメッセージ」と称される場合がある。例えば、サイドリンク制御情報(SCI:Sidelink Control Information)フォーマット0を再使用することができる。
【0034】
第2の選択肢において、多重化SAメッセージのフォーマットは、通常SAメッセージのフォーマットに比べてより単純化されてもよい。例えば、多重化SAメッセージの位置がデータの位置を反映することができるため、通常SAメッセージ内のリソース割り当てフィールドは、削除されるか、またはサイズを縮小することができる。
【0035】
他の例では、データおよび多重化SAメッセージが同じデータリソース内で処理される、すなわち、同じタイミングアドバンスを使用するため、通常SAメッセージのタイミングアドバンスフィールドを削除することができる。特に、送信機は、他の無線装置からの受信タイミングに基づき、D2Dネットワークにおけるモード1送信のようなeNode Bスケジューリング送信と、D2Dネットワークにおけるモード2送信のようなUE自律スケジューリング送信の両方において、タイミングアドバンスを有しない下りリンクタイミングを使用して送信情報を送信するように動作可能とすることができる。代替的に、eNode Bスケジューリング送信の場合に、V2Xがセルラキャリアで動作される場合、タイミングアドバンスが第1のSA期間に適用され得る。
【0036】
さらなる例として、図5を参照して後述されるように、多重化SAメッセージが特定の時間リソースパターン(T−RPT:Time-Resource Pattern)インデックスを反映することができる。このため、通常SAメッセージにおける時間リソースパターン(T−RPT)フィールドが除去されるか、またはサイズを縮小することができる。
【0037】
SPSライク送信は、無線装置によってイネーブルまたはディセーブルされてもよく、PSBCHなどのようなブロードキャストチャネルを通じて指示されてもよい。この無線装置は、同期ソースとして機能することができる限り、本無線装置または通信ネットワーク内の他の無線装置であってもよい。
【0038】
さらに、多重化SAメッセージの指示によって、MCS(Modulation and Coding Scheme)などの送信特性を適合することができる。
【0039】
さらに、SPSライク送信では、無線装置から他の無線装置への送信が無線装置によって自律的にスケジューリングされる場合、データ送信リソースは、第1のSA期間に1回、無線装置によって選択することができる。すなわち、UE自律スケジューリング送信の場合、無線装置は、第1のSA期間内で通常SAメッセージを送信し、後続のSA期間内で多重化SAメッセージを送信することができる。無線装置は、第1のSA期間において一回、リソース(SAまたはデータ)を選択するだけである。リソースは、後続のSA期間内で繰り返される。
【0040】
代替的に、データ送信リソースは、無線装置から他の無線装置への送信が基地局によってスケジューリングされる場合、基地局によって選択されてもよい。すなわち、eNode Bに基づくスケジューリング送信の場合、無線装置は、第1のSA期間内で通常SAメッセージを送信し、後続のSA期間内で多重化SAメッセージを送信することができる。ただし、上記の場合とは異なり、リソース選択はeNode Bの方針(guidance)に従う。さらに、実施形態では、SA期間内の多重化SAメッセージを送信するための時間位置が制限され得る。図5は、本開示の実施形態に係る時間領域における多重化SAメッセージの位置を概略的に示す図である。図5に示すように、多重化SAメッセージの時間位置は、第2のT−RPTビットマップが示す最初のいくつかの「1」サブフレームに限定され得る。特に、図5において、ビットマップの値は、例えば、「11100100」である。これは、斜線模様のサブフレーム#1、#2、#3、および#6が送信に利用可能であることを意味する。図5に示すように、このようなビットマップは、SA期間の終わりまで繰り返され、最後のいくつかのサブフレームについては切り捨てられたビットマップが使用される。ビットマップの使用は、受信無線装置および送信無線装置が、いつ第1のビットマップ、第2のビットマップなどを適用するかが分かるように、すべてのUEに対して共通である。当業者であれば、図5に示すビットマップの値は一例にすぎず、ビットマップの他の値も可能であることは理解されたい。
【0041】
図5に示すように、T−RPTパターンを適用するための開始サブフレームは、多重化SAメッセージとデータとの間で合わせられる。T−RPTパターンを適用するタイミングはセル特有またはグループ特有であるため、送信無線装置および受信無線装置は、多重化SAメッセージを送信する時間について同じ理解を有する。送信機は、SA期間内の時間リソースパターン(T−PRT)を適用するサブフレームの一部において送信情報を送信するように動作することができる。サブフレームの一部は、リソース割り当てモード(eNode Bがスケジューリングするか、または、UEが自律的に選択する)に応じて、指定する、事前定義する、または設定することができる。受信機はビットマップの値を事前に知らないため、ビットマップ(時間リソースパターン)の1つの値、例えば「11100100」を推定し、多重化SAメッセージを検出しようとする。復号の複雑さを低減するために、多重化SAメッセージを送信するT−RPTパターンの一部を制限することが可能である。
【0042】
さらに、周波数領域において、多重化SAメッセージは、様々な方法で送信することができる。一例として、多重化SAメッセージは、サブフレーム内の1つのPRBにおいて送信されてもよい。他の例として、多重化SAメッセージは、サブフレーム内のすべての割り当てられているPRBにおいて繰り返し送信されてもよい。さらなる例として、同じ多重化SAメッセージが、サブフレーム内のいくつかのPRBにまたがって送信されてもよい。
【0043】
さらに、実施形態では、SA期間内の多重化SAメッセージを送信するための周波数位置も制限され得る。図6は、本開示の実施形態に係る周波数領域における多重化SAメッセージの位置を概略的に示す図である。一例として、多重化SAメッセージの周波数位置は、T−RPTパターンとリンクされてもよい。例えば、T−RPTパターンが「11100100」である場合、第1のPRB(物理リソースブロック(Physical Resource Block))は、多重化SAメッセージを送信するために使用される。T−RPTパターンが「11000000」である場合、第3のPRBが多重化SAメッセージを送信するために使用される。すなわち、異なるT−RPTパターンは、多重化SAメッセージの異なる周波数位置とリンクされる。したがって、送信機は、データ送信リソースのPRB内で送信情報を送信するように動作することができる。PRBのインデックスは、データ送信リソースのT−RPTインデックスに関連付けられる。
【0044】
受信無線装置の場合、受信無線装置は、特定のT−RPTパターンを推定し、多重化SAメッセージを検出しようとすることができる。受信無線装置は、多重化SAメッセージが検出された場合、それに応じてT−RPTパターンも分かる。図6において、候補1はT−RPTパターン1とリンクされ、候補2はT−RPTパターン2とリンクされる。送信無線装置について、周波数リソース割り当ては、多重化SAメッセージを送信するために、対応するリンクされたPRBを含むべきである。したがって、このような例では、受信無線装置の複雑さは低減され得るが、周波数領域におけるリソース割り当てにはいくつかの制約が存在し得る。
【0045】
他の例として、多重化SAメッセージの周波数位置は、T−RPTパターンにかかわらず固定されてもよい。すなわち、送信機は、データ送信リソースの固定PRBにおいて送信情報を送信するように動作することができる。例えば、PRB 1および13は常に、多重化SAメッセージを送信するための可能性のある候補であり得る。そのような場合、データリソースは候補PRBの1つを含むべきである。
【0046】
本実施形態では、多重化SAメッセージは、SPSライクリソース割り当て(SPS like resource allocation)シナリオで記述されている。しかし、本開示はこれに限定されるものではなく、動的リソース割り当てに適用してもよいし、または、さらには図3に示すようなSAリソースプールのないシナリオに適用してもよいことに留意されたい。
【0047】
また、上記いずれの図においても、1つのSAメッセージを送信するために使用されるSAチャネルまたは1つのトランスポートブロックを送信するために使用されるデータチャネルが繰り返されていることに留意されたい。反復されるSAチャネルまたは反復されるデータチャネルの間には、あるホッピング規則が適用され得る。例えば、図4では、SAチャネルが2回繰り返され、データチャネルが4回繰り返され、多重化SAメッセージが4つの反復データチャネル内で送信される。ただし、これは一例にすぎず、本開示はこれに限定されるものではない。当業者であれば、SAチャネルおよびデータチャネルは、図に示されたもの以外の回数繰り返されてもよく、多重化SAメッセージは、任意の1つまたは複数の反復データチャネルにおいて送信されてもよいことを理解されたい。
【0048】
図3図6を参照して上述したリソース割り当てメカニズムは、D2Dネットワークにおけるモード1送信のような、eNode Bによってスケジューリングされる送信と、D2Dネットワークにおけるモード2送信のような、UE自律送信の両方に適用することができる。SAメッセージをデータと多重化し、データと共に多重化されたSAメッセージをデータチャネル内で送信することによって、SAリソースプールを緩和することができ、新たに参加するUEは、第1のSA期間以外の任意のSA期間において送信される任意のデータを逃さない。
【0049】
図7は、本開示の実施形態に係る無線装置を概略的に示すブロック図である。
【0050】
無線装置700は、スケジューリング割り当て期間内に送信情報を通信ネットワーク内の他の無線装置から受信するように動作可能な受信機710と、送信情報からスケジューリング割り当てメッセージを逆多重化し、スケジューリング割り当てメッセージに基づいて送信情報からデータを復号するように動作可能な処理回路720とを備えることができる。スケジューリング割り当てメッセージは、スケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用することができる。代替的に、スケジューリング割り当てメッセージはまた、以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用することもできる。
【0051】
本発明に係る無線装置700は、任意選択的に、無線装置700内のそれぞれのユニットの様々なデータおよび制御動作を処理するための関連プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)730、 CPU730によって様々なプロセスおよび制御を行うために必要な様々なプログラムを格納するROM(Read Only Memory)740、CPU730によるプロセスおよび制御の過程で一時的に生成される中間データを格納するRAM(Random Access Memory)750、および/または、様々なプログラム、データなどを格納する記憶装置760を含んでもよい。上記受信機710、処理回路720、CPU730、ROM740、RAM750および/または記憶装置760などは、データおよび/またはコマンドバス770を介して相互接続され、相互間で信号を転送することができる。
【0052】
上記のそれぞれの構成要素は、本開示の範囲を限定するものではない。本開示の実施形態によれば、上記受信機710および処理回路720の機能はハードウェアによって実施されてもよく、上記CPU730、ROM740、RAM750および/または記憶装置760は必要でなくてもよい。代替的に、上記受信機710および処理回路720の機能はまた、上記のCPU730、ROM740、RAM750、および/または記憶装置760などと組み合わせた機能ソフトウェアによって実施されてもよい。
【0053】
実施形態では、データ送信リソースは、SA領域およびデータ領域を含むスケジューリング割り当て期間のデータ領域内にある。処理回路は、最初にSA領域からスケジューリング割り当てメッセージのブラインド復号を試みるように動作することができる。次に、処理回路は、データ領域からSAメッセージをブラインド復号するように動作することができる。SAメッセージを復号した後、データはそれに応じて復号される。
【0054】
他の実施形態では、データ送信リソースは、第1のSA期間以外の少なくとも1つのSA期間内にある。各SA期間はデータ領域を含み、各データ領域内のデータ送信リソースは、SAメッセージによって示される。すなわち、上記のようなSPSライクリソース割り当てが適用される。
【0055】
さらなる実施形態では、処理回路は、SAメッセージおよびデータがPSBCHなどのようなブロードキャストチャネルを介して多重化されていないことが示される場合、またはSPSライクリソース割り当てがブロードキャストチャネルを通じてイネーブルされていないことが示される場合、SA領域からのSAメッセージを復号するように動作することができる。
【0056】
さらなる実施形態では、SPSライクリソース割り当てがイネーブルされると、他のSAメッセージ(上記のような通常SAメッセージ)が第1のSA期間において送信される。第1のSA期間においてSPSライクリソース割り当てを通知する通常SAメッセージを既に検出した無線装置について、無線装置は、SAリソースプール内の通常SAメッセージに基づいて、始めからSPSライク送信を既に知っているため、後続のSA期間において多重化SAメッセージを検出または監視する必要はない場合がある。後続のSA期間に新たに参加する無線装置について、無線装置は、最初にSAリソースプール内の通常SAメッセージを検出し、次いで、上述のようなデータリソースプール内の多重化SAメッセージを検出する。したがって、本実施形態に係る無線装置によって、新たに参加する無線装置は、SPSライク送信のデータを依然として正しく復号することができる。
【0057】
図8は、本開示の実施形態に係る無線通信方法800を示すフローチャートである。
【0058】
図8に示すように、まず、ブロック810において、データは、スケジューリング割り当てメッセージとともに送信情報へと多重化される。次に、ブロック820において、送信情報は、スケジューリング割り当て期間内に通信ネットワーク内の他の無線装置に送信される。
【0059】
スケジューリング割り当てメッセージは、上記スケジューリング割り当て期間または以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用することができる。
【0060】
無線通信方法の詳細は、無線装置を参照して上述したため、ここでは繰り返さない。
【0061】
図9は、本開示の実施形態に係る他の無線通信方法900を示すフローチャートである。
【0062】
図9に示すように、まず、ブロック910において、スケジューリング割り当て期間において、通信ネットワーク内の他の無線装置からの送信情報が受信される。
【0063】
次に、ブロック920において、送信情報からスケジューリング割り当てメッセージが逆多重化される。ブロック930において、スケジューリング割り当てメッセージに基づいて送信情報からデータが復号される。
【0064】
無線通信方法の詳細は、無線装置を参照して上述したため、ここでは繰り返さない。
【0065】
図8または図9に示す無線通信方法によって、新たに参加するUEは、第1のSA期間以外の任意のSA期間で送信された任意のデータを逃すことはない。
【0066】
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。各実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、集積回路であるLSIとして実現され、各実施の形態で説明した各プロセスはLSIによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIは、データの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、または、LSI内部の回路セルの接続又は設定を再構成可能なリコンフィグラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0067】
本開示の第1の一般的な態様では、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワークにおける無線装置であって、データと、スケジューリング割り当てメッセージとを、送信情報へ多重化する処理回路と、スケジューリング割り当て期間内において、送信情報を、無線通信ネットワーク内の他の無線装置に送信する送信機と、を備え、スケジューリング割り当てメッセージは、上記スケジューリング割り当て期間または以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線装置が提供される。
【0068】
第1の実施形態の無線装置によれば、データ送信リソースは、複数のスケジューリング割り当て期間のうちの第1のスケジューリング割り当て期間以外の少なくとも1つのスケジューリング割り当て期間内に存在し、複数のスケジューリング割り当て期間の各々は、データ領域を含み、各データ領域内のデータ送信リソースは、スケジューリング割り当てメッセージによって通知されることができる。
【0069】
第1の実施形態の無線装置によれば、第1のスケジューリング割り当て期間は、データ送信リソースを割り当てるための他のスケジューリング割り当てメッセージが送信されるスケジューリング割り当て領域を含むことができる。
【0070】
第1の実施形態の無線装置によれば、上記他のスケジューリング割り当てメッセージは、リソース割り当てフィールド、タイミングアドバンスフィールド、および時間リソースパターン(T−RPT)フィールドを含み、これらのフィールドのうちの少なくとも1つは含まれないか、またはスケジューリング割り当てメッセージにおけるサイズが縮小される。
【0071】
第1の実施形態の無線装置によれば、無線装置から他の無線装置への送信が無線装置によって自律的にスケジューリングされる場合、データ送信リソースは、複数のスケジューリング割り当て期間のうちの第1のスケジューリング割り当て期間において一回、無線装置によって選択されることができ、無線装置から他の無線装置への送信が基地局によってスケジューリングされる場合、データ送信リソースは基地局によって選択されることができる。
【0072】
第1の実施形態における無線装置によれば、送信機は、他の無線装置からの受信タイミングに基づく下りリンクタイミングであって、タイミングアドバンスを有しない下りリンクタイミングを用いて送信情報を送信するように動作することができる。
【0073】
第1の実施形態の無線装置によれば、送信機は、スケジューリング割り当て期間に時間リソースパターンを適用するサブフレームの一部において送信情報を送信するように動作することができ、サブフレームの一部は指定される、事前に定義される、または設定される。
【0074】
第1の実施形態の無線装置によれば、送信機は、データ送信リソースの物理リソースブロック(PRB)内で送信情報を送信するように動作することができ、PRBのインデックスは、データ送信リソースのT−RPTインデックスと関連付けられ、または、送信機は、データ送信リソースの固定PRB内で送信情報を送信するように動作することができる。
【0075】
第1の実施形態の無線装置によれば、処理回路は、以下の方法のいずれかにおいて、スケジューリング割り当てメッセージとデータとを、送信情報へ多重化することができる。すなわち、処理回路が物理層においてスケジューリング割り当てメッセージのリソースエレメントをデータ送信リソースに埋め込んで、送信情報を形成し、ここで、データ送信リソースの関連するリソースエレメントがパンクチャされる。処理回路が、スケジューリング割り当てメッセージをデータ送信リソースの一部にマッピングし、データをデータ送信リソースの他の部分にマッピングして送信情報を形成し、ここで、データの符号化レートはデータを送信する他の部分内でマッチングされる。
【0076】
本開示の第2の実施形態によれば、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む通信ネットワーク内にある無線装置であって、スケジューリング割り当て期間内に送信情報を通信ネットワーク内の他の無線装置から受信する受信機と、送信情報からスケジューリング割り当てメッセージを逆多重化し、スケジューリング割り当てメッセージに基づいて送信情報からデータを復号する処理回路とを備え、スケジューリング割り当てメッセージは、上記スケジューリング割り当て期間または以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線装置が提供される。
【0077】
第2の実施形態の無線装置によれば、データ送信リソースは、スケジューリング割り当て領域とデータ領域とを含むスケジューリング割り当て期間のデータ領域内に存在し得る。処理回路は、まずスケジューリング割り当て領域からスケジューリング割り当てメッセージのブラインド復号を試みて、その後、データ領域からスケジューリング割り当てメッセージのブラインド復号を行うように動作することができる。
【0078】
第2の実施形態の無線装置によれば、処理回路は、スケジューリング割り当てメッセージおよびデータが、無線通信ネットワーク内の他の無線装置によって送信されているブロードキャストチャネルを介して多重化されていないことが通知される場合、スケジューリング割り当て領域からスケジューリング割り当てメッセージを復号することができる。
【0079】
第2の実施形態の無線装置によれば、データ送信リソースは、複数のスケジューリング割り当て期間のうちの第1のスケジューリング割り当て期間以外の少なくとも1つのスケジューリング割り当て期間内に存在し、複数のスケジューリング割り当て期間の各々は、データ領域を含むことができ、各データ領域内のデータ送信リソースは、スケジューリング割り当てメッセージによって通知することができる。
【0080】
本開示の第3の実施形態によれば、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワークに適用される無線通信方法であって、通信方法は、データと、スケジューリング割り当てメッセージとを、送信情報へ多重化するステップと、スケジューリング割り当て期間において、送信情報を、通信ネットワーク内の他の無線装置に送信するステップとを含み、スケジューリング割り当てメッセージは、上記スケジューリング割り当て期間または以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線通信方法が提供される。
【0081】
本開示の第4の実施形態によれば、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む通信ネットワークにおける無線装置に適用される無線通信方法であって、スケジューリング割り当て期間内に送信情報を通信ネットワーク内の他の無線装置から受信するステップと、送信情報からスケジューリング割り当てメッセージを逆多重化し、スケジューリング割り当てメッセージに基づいて送信情報からデータを復号するステップと、を含み、スケジューリング割り当てメッセージは、上記スケジューリング割り当て期間または以前のスケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線通信方法が提供される。
【0082】
本開示の第5の実施形態によれば、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワーク内にある無線装置であって、複数のスケジューリング割り当て期間のうちの第1のスケジューリング割り当て期間のスケジューリング割り当て領域内でスケジューリング割り当てメッセージを、無線通信ネットワーク内の他の無線装置に送信する送信機を備え、スケジューリング割り当てメッセージは、各スケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線装置が提供される。
【0083】
本開示の第6の実施形態によれば、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワーク内にある無線装置であって、複数のスケジューリング割り当て期間のうちの第1のスケジューリング割り当て期間のスケジューリング割り当て領域内のスケジューリング割り当てメッセージを、無線通信ネットワーク内の他の無線装置から受信する受信機を備え、スケジューリング割り当てメッセージは、各スケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線装置が提供される。
【0084】
本開示の第7の実施形態によれば、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワーク内の無線装置に適用される無線通信方法であって、複数のスケジューリング割り当て期間のうちの第1のスケジューリング割り当て期間のスケジューリング割り当て領域内でスケジューリング割り当てメッセージを、無線通信ネットワーク内の他の無線装置に送信するステップを含み、スケジューリング割り当てメッセージは、各スケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線通信方法が提供される。
【0085】
本開示の第8の実施形態によれば、互いに直接通信可能な複数の無線装置を含む無線通信ネットワーク内の無線装置に適用される無線通信方法であって、複数のスケジューリング割り当て期間のうちの第1のスケジューリング割り当て期間のスケジューリング割り当て領域内のスケジューリング割り当てメッセージを、無線通信ネットワーク内の他の無線装置から受信するステップを含み、スケジューリング割り当てメッセージは、各スケジューリング割り当て期間におけるデータ送信リソースを通知するために使用される、無線通信方法が提供される。
【0086】
加えて、本開示の実施形態はまた、上記のそれぞれの通信方法のステップ(複数可)を実行するためのモジュール(複数可)を含む集積回路を提供することもできる。さらに、本発明の実施形態は、コンピューティング装置上で実行されたときに、上記のそれぞれの通信方法のステップ(複数可)を実行するプログラムコードを含むコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読記憶媒体を提供することもできる。
【0087】
本開示は、本開示の内容および範囲から逸脱することなく、本明細書および既知の技術に提示された説明に基づいて当業者によって様々に変更または修正されることを意図しており、そのような変更および適用は、保護されるように特許請求されている範囲内に入ることに留意されたい。さらに、開示内容を逸脱しない範囲で、上記実施形態の構成要素を任意に組み合わせてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9