【実施例】
【0095】
本発明の化合物の調製
通則
特に断りのない限り、全ての反応は、化学研究室で一般的な方法を用いて市販装置で行なわれる。空気及び/又は湿気に敏感な出発物質は、保護ガス下で貯蔵され、対応反応及びそれを用いる操作は保護ガス(窒素又はアルゴン)下で行なわれる。
本発明の化合物は、ソフトウェアAutonom(Beilstein)又はMarvin Sketchを用いてCAS規則に準拠して命名される。化合物を構造式でもその命名法によっても表してある場合、矛盾が生じた場合には構造式が決定的である。
マイクロ波反応は、Biotage製イニシエーター/反応器又はCEM製Explorer又はAnton Paar製Synthos 3000若しくはMonowave 300で、密封容器(好ましくは2、5又は20μmL)内にて、好ましくは撹拌しながら行なわれる。
【0096】
クロマトグラフィー
薄層クロマトグラフィーは、既製シリカゲル60 TLCプレートでMerck製ガラス(蛍光指示薬F-254を有する)上で行なわれる。
本発明の化合物例の分取高速クロマトグラフィー(RP HPLC)は、Waters製カラム(名称:XTerra Prep. MS C18、5μm、30×100mm又はXTerra Prep. MS C18、5μm、50×100mm OBD又はSymmetrie C18、5μm、19×100mm又はSunfire C18 OBD、19×100mm、5μm又はSunfire Prep C 10μm OBD 50×150mm又はX-Bridge Prep C18 5μm OBD 19×50mm)又はX-Bridge Prep C18 10μm OBD 50×150mm)、Agilent(名称:Zorbax SB-C8 5μm PrepHT 21.2×50mm)及びPhenomenex(名称:Gemini C18 5μm AXIA 21.2×50mm又はGemini C18 10μm 50×150mm)を用いて行なわれる。0.1%のHCOOHを水に添加しながら(酸性条件)、H
2O/アセトニトリル又はH
2O/MeOHの様々なグラジエントを用いて化合物が溶出される。塩基性条件のH
2O/アセトニトリルグラジエント下のクロマトグラフィーも同様に、以下のように水をアルカリ性にしながら利用される:5mLのNH
4HCO
3溶液(1LのH
2O中158g)及び2mLのNH
3(MeOH中7M)が補充されてH
2Oを含めて1Lになる。
中間化合物の分析HPLC(反応コントロール)は、Agilent製カラム(名称:Zorbax SB-C8、5μm、21.2×50mm又はZorbax SB-C8 3.5μm 2.1×50mm)、Phenomenex(名称:Gemini C18 3μm 2×30mm)及びWaters(名称:XBridge(商標)C18、3.5μm、2.1×50mm、XBridge(商標)C18、5μm、2.1×50mm、XBridge(商標)C18、2.5μm、2.1×20mm又はSunfire(商標)C18、3.5μm、2.1×50mmを用いて行なわれる。分析機器は、いずれの場合も質量検出器も装備されている。
【0097】
HPLC質量分析/UV分光測定
本発明の化合物例を特徴づけるための保持時間/MS-ESI
+は、HPLC-MS装置(質量検出器付き高速液体クロマトグラフィー)を用いて生成される。注入ピークで溶出する化合物は保持時間t
Ret.=0.00が与えられる。
【0098】
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【0099】
[この文献は図面を表示できません]
【0100】
[この文献は図面を表示できません]
【0101】
[この文献は図面を表示できません]
【0102】
[この文献は図面を表示できません]
【0103】
[この文献は図面を表示できません]
【0104】
[この文献は図面を表示できません]
【0105】
[この文献は図面を表示できません]
【0106】
[この文献は図面を表示できません]
【0107】
[この文献は図面を表示できません]
【0108】
[この文献は図面を表示できません]
【0109】
[この文献は図面を表示できません]
【0110】
[この文献は図面を表示できません]
【0111】
[この文献は図面を表示できません]
【0112】
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【0113】
[この文献は図面を表示できません]
【0114】
ベンズアルデヒド誘導体の合成
リチオ化による
【0115】
【化34】
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【0116】
Int-000の合成(方法AA):
無水THF(5ml)中の1-クロロ-2-フルオロ-3-メチル-ベンゼン(500mg;0.003mol)の撹拌溶液にn-BuLi(1.750ml;ヘキサン中2.5m)を-78℃で加える。反応混合物を30分撹拌した後にDMF(0.200ml)を加える。反応混合物を2時間以内でrtに戻した後にNH
4Cl飽和水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出し、減圧下で乾燥させる。残留固体をカラムクロマトグラフィー(100-200メッシュ)で精製する。
上記手順に従って下記ベンズアルデヒド誘導体を調製する。
【0117】
【化35】
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【0118】
還元-再酸化による
【0119】
【化36】
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【0120】
Int-001の合成(方法AB)。
水素化ホウ素ナトリウム(805.00mg、0.02mol)をrtで無水THF(20mL)中の2-クロロ-4,5-ジメチル安息香酸メチル(705.00mg、3.55mmol)の撹拌溶液に加える。反応混合物を15分間撹拌し、メタノール(3.60ml)を加えて混合物を70℃で4時間撹拌する。HPLC/MSが完全な変換を示す。反応混合物を水中に注いでDCMで抽出する。有機層をMgSO4上で乾燥させ、減圧下で濃縮する。残渣をIsolute上に装填してクロマトグラフ処理する。
上記手順に従って下記ベンジルアルコール誘導体を調製する。
【0121】
【化37】
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【0122】
Int-002の合成(方法AC)。
(2-クロロ-4,5-ジメチル-フェニル)-メタノール(526.00mg、0.003mol)をDCMに溶かし、二酸化マンガン(3.05g、0.031mol)を加えて混合物をr.tで2日間撹拌する。HPLC/MSが完全な変換を示す。混合物を濾過し、減圧下で濃縮し、さらに精製せずに使用する。
上記手順に従って下記ベンズアルデヒド誘導体を調製する。
【0123】
【化38】
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【0124】
インドールカルボキシラート中間体の合成 ヘメツバーガー・クニッテル合成
【0125】
【化39】
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【0126】
Int-003の合成(方法AD)
ナトリウムエトキシド(エタノール中25%、293.3g、906mmol)及び2-クロロ-4-メチルベンズアルデヒド(35.0g、226mmol)にTHF(70mL)/エタノール(700mL)中のエチルアジドアセタート(116.8g、906mmol)を-30℃で加え、周囲温度で1時間撹拌する。氷水を加え、濾過により固体を収集する。
様々なアルデヒドから出発する類似様式で下記アジドエステルが入手可能である。
【0127】
【化40】
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【0128】
【化41】
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【0129】
Int-013の合成(方法AE)
キシレン(20mL)中のInt-004(26.0g、265.7mmol)をキシレン(520mL)に160℃で20分かけて添加し、この温度で3時間撹拌する。反応混合物を真空中で濃縮し、ペンタン(100mL)と粉砕する。
Int-014の合成(方法AF)
トルエン(250mL)中のInt-008(1.40g、4.43mmol)にロジウム(II)ヘプタフルオロブチラート二量体(482mg、2.19mmol)を加えて60℃で一晩撹拌する。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製する。
所与の合成方法を適用する類似様式で下記インドールは入手可能である。
【0130】
【化42】
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【0131】
アザインドールの合成
【0132】
【化43】
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【0133】
Int-023の合成(方法AG)
無水THF(25mL)中の2,4-ジクロロ-6-メチル-ニコチン酸エチルエステル(2.5g、0.01mol)の撹拌溶液にDIBALH(21mL、0.021mol、トルエン中1.0M)を0℃でゆっくり添加する。反応混合物をrtに戻して撹拌を16時間続ける。反応混合物を0℃に冷却し、塩化アンモニウム飽和水溶液を加える。酢酸エチルを加えて層を分ける。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を除去する。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製する。
【0134】
【化44】
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【0135】
Int-024の合成(方法AH)
DCM(20mL)中の(Int-023;2,4-ジクロロ-6-メチル-ピリジン-3-イル)-メタノール(1.2g、6.0mmol)の撹拌溶液にPCC(2.7g、12.0mmol)を0℃で加えて反応混合物をrtに戻す。rtでさらに2時間撹拌を続ける。反応混合物をcelite(登録商標)プラグで濾過する。減圧下で溶媒を除去し、粗固体をカラムクロマトグラフィーで精製する。
【0136】
【化45】
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【0137】
Int-025の合成(方法AI)
無水THF(8mL)中のtert-ブトキシカルボニルアミノ-(ジメトキシ-ホスホリル)-酢酸メチルエステル(Int-024;782mg、2.63mmol)の撹拌溶液にn-BuLi(ヘキサン中2.5M、2.1mL、5.3mmol)を0℃で15分間内に添加する。同温度でさらに30分間撹拌を続けた後、無水THF(2mL)に溶解した2,4-ジクロロ-6-メチル-ピリジン-3-カルバルデヒド(500mg、2.6mmol)を反応混合物に0℃で加える。1時間撹拌を続け、反応混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液でクエンチし、水相を酢酸エチルで抽出する。相を分け、有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過し、真空中で溶媒を除去する。粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製する。
【0138】
【化46】
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【0139】
Int-026の合成(方法AJ)
2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-3-(2,4-ジクロロ-6-メチル-ピリジン-3-イル)-アクリル酸メチルエステル(Int-025;6.0g、16.6mmol)を無水1,4-ジオキサン(60mL) に溶かし、メチルアミン(THF中2M、25mL、50mmol)酢酸パラジウム(II)(373mg、2mmol)、BINAP(1.04g、2mmol)、及び炭酸セシウム(10.8g、33mmol)を加えて反応混合物をアルゴンで脱気する。反応混合物を加熱して16時間還流させ、rtに冷まし、固体を濾別する。酢酸エチルによる洗浄後、混ぜ合わせた有機抽出物を濃縮し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製する。
【0140】
【化47】
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【0141】
シュウ酸ジアルキルの縮合経由の合成
【0142】
【化48】
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【0143】
Int-027の合成(方法AK)。
エタノール(100mL)中の1-ブロモ-2-クロロ-4-メチル-5-ニトロベンゼン(25.0g、100mmol)を周囲温度でタノール(200mL)中のナトリウムエトキシド(13.57g、110mmol)に加える。シュウ酸ジエチル(16.03g、110mmol)を加えて周囲温度で16時間撹拌する。氷水を加える。生成固体を濾過で収集し、水と粉砕する。
【0144】
【化49】
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【0145】
Int-28の合成(方法AL)。
氷酢酸(120mL)/水(80mL)中のInt-027(11.0g、31mmol)に亜鉛末(20.4g、314mmol)を75℃で少しずつ加える。混合物をこの温度で変換が完了するまで撹拌してから周囲温度に冷ます。混合物を水とEtOAcに分配し、20分間撹拌し、濾過する。有機層を真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製する。
【0146】
【化50】
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【0147】
インドール-2-カルボン酸中間体の合成
【0148】
【化51】
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【0149】
Int-29の合成(方法BA)
DMF(120mL)中のInt-013(12.0g、50.5mmol)及びK
2CO
3(13.96g、101mmol)にヨウ化メチル(14.34g、101mmol)を0℃で加え、周囲温度で4時間撹拌する。氷水を加える。生成固体を濾過で収集した後に水及びペンタンと粉砕する。
類似様式で下記インドールを調製する。
【0150】
【化52】
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【0151】
【化53】
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【0152】
Int-41の合成(方法BB)
THF(70mL)/水(25mL)中のInt-029(12.0g、47.7mmol)に水酸化リチウム一水和物(8.01g、191mmol)を0℃で加えて周囲温度で2時間撹拌する。4N HCl(10mL)を加え、混合物をEtOAcで徹底的に抽出する。混ぜ合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空中で濃縮する。残渣をエーテル及びペンタンと粉砕する。
類似様式で下記インドールカルボン酸を調製する。
【0153】
【化54】
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【0154】
インドールコア誘導体化
【0155】
【化55】
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【0156】
Int-054の合成(方法BC)。
ジオキサン(3mL)中のInt-044(200mg、0.86mmol)、2m K
2CO
3水溶液(986μL)、トリメチルボロキシン(138μL、0.99mmol)、及びPd(dppf)Cl
2-CH
2Cl
2(42mg、0.05mmol)を80℃で3時間撹拌する。反応混合物を濾過し、真空中で濃縮する。水を加え、2N HClを用いてpHを5に調整する。固体を濾過により収集し、真空中で乾燥させる。
【0157】
【化56】
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【0158】
【化57】
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【0159】
Int-055の合成(方法BD)。
DMSO(18mL)/水(2mL)中のInt-042(1.0g、2.98mmol)、K
2CO
3(0.83g、5.96mmol)、1-メチル-1H-ピラゾール-4-ボロン酸、ピナコールエステル(1.24g、5.96mmol)、及びPd(dppf)Cl
2-CH
2Cl
2(243mg、0.30mmol)を75℃で1時間撹拌する。反応混合物を濾過し、真空中で濃縮する。水を加え、2N HClを用いてpHを4に調整する。固体を濾過により収集し、カラムクロマトグラフィーで精製する。
類似様式で下記ピラゾリルインドールを調製する。
【0160】
【化58】
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【0161】
【化59】
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【0162】
Int-057の合成(方法BE)。
4-クロロ-6-ヨード-1-メチル-1H-インドール-2-カルボン酸メチルエステル(Int-046;370mg、1.06mmol)、N-メチル-ピペラジン(425mg、4.23mmol)、ヨウ化銅(I)(60mg、0.32mmol)、L-プロリン(73.0mg、0.64mmol)、及び炭酸セシウム(690.0mg、2.12mmol)を脱気DMSOに溶かし、90℃で1時間撹拌する。水を加えて濾過により固体を収集する。逆相カラムクロマトグラフィーにより精製生成物を得る。
アリールピラゾールカルボキシラート及び類似中間体の合成
ピラゾール環形成
【0163】
【化60】
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【0164】
Int-058の合成(方法CA)
金属ナトリウム(60%、15.06g、376mmol)を無水エタノール(300mL)に添加してから無水THF中の1-(4-フルオロフェニル)-エタノン(40.0g、289mmol)を0℃で加えてこの温度で10分間撹拌する。シュウ酸ジエチル(50.78g、347mmol)を加えて周囲温度で16時間撹拌する。2N HClを加える。生成固体を濾過により収集して乾燥させる。
類似様式で下記ジケントンを調製する。
【0165】
【化61】
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【0166】
Int-060の合成(方法CB)
エタノール(300mL)中のInt-058(60.0g、252mmol)にメチルヒドラジン(13.9g、302mmol)及び酢酸(126g、126mmol)を加えて周囲温度で3時間撹拌する。ほとんどのエタノールを蒸発させ、水を加える。混合物をEtOAcで徹底的に抽出する。混ぜ合わせた有機層を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空中で濃縮する。異性体混合物をカラムクロマトグラフィーで精製する。
類似様式で下記アリールピラゾールを調製する。
【0167】
【化62】
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【0168】
一般的方法BBを用いてカルボン酸Int-062及びInt-063を調製する。
【0169】
【化63】
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【0170】
ハロ-ピラゾール官能化
【0171】
【化64】
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【0172】
エタノール/DME混合物(1/10;2.2mL)中の3-ブロモ-1-メチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(0.5g、2.44mmol)、Cs
2CO
3(水中2M、1.8mL、3.7mmol)、インドール-7-ボロン酸、ピナコールエステル(712mg、2.93mmol)、及びPd(PPh
3)
2Cl
2(86mg、0.12mmol)を80℃で16時間撹拌する。反応混合物を濾過し、真空中で濃縮する。水を加え、2N HClを用いてpHを4に調整する。固体を濾過により収集し、カラムクロマトグラフィーで精製する。
【0173】
【化65】
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【0174】
例01-001〜02-017の合成
【0175】
【化66】
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【0176】
Int-065の合成(方法DA)
無水MeCN(10mL)中のInt-041(300mg、1.34mmol)にエチルジイソプロピルアミン(432μL、2.68mmol)及びHATU(624mg、1.61mmol)を加えて周囲温度で20分間撹拌する。(1R)-1-(4-ヨードフェニル)エタンアミン(331mg、1.34mmol)を加えて16時間撹拌する。水を加える。生成固体を濾過により収集し、水と粉砕する。
類似様式で下記アミドを調製する。
【0177】
【化67】
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【0178】
01-012の合成(方法DB)。
Int-065(400mg、0.44mmol)、DABSO(123mg、0.49mmol)、Pd(OAc)
2(10mg、0.04mmol)、ブチルジ-1-アダマンチルホスフィン(32mg、0.09mmol)、トリエチルアミン(150μL、1.33mmol)及び2-プロパノール(900μL)をアルゴンで脱気し75℃で2時間撹拌する。混合物を冷ましてブロモ酢酸メチル(127μL、1.33mmol)を加える。混合物を周囲温度で一晩撹拌する。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水とジクロロメタンに分配する。水層をジクロロメタンで徹底的に抽出する。混ぜ合わせた有機層を1N HClで洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空中で濃縮する。残渣をカラムクロマトグラフィー又はRP-HPLC/MSで精製する。
類似様式で下記スルホニルアセタートを調製する。
【0179】
【化68】
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【0180】
【化69】
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【0181】
例03-001〜04-004の合成
【0182】
【化70】
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【0183】
03-009の合成(方法DC)
THF(6mL)中の01-012(260mg、0.56mmol)に1N LiOH(2.25mL、2.25mmol)を周囲温度で加えて2時間撹拌する。混合物を濃縮し、水を加え、2N HClを用いてpHを4に調整する。混合物をEtOAcで徹底的に抽出する。混ぜ合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空中で濃縮する。
必要ならば残渣をRP-HPLC/MSで精製する。
類似様式で下記スルホニル酢酸を調製する。
【0184】
【化71】
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【0185】
【化72】
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【0186】
例05-001〜06-008の合成
【0187】
【化73】
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【0188】
05-009の合成(方法DD)。
DMF(5mL)中の01-012(244mg、0.54mmol)及びK
2CO
3(83mg、0.60mmol)にヨウ化メチル(36μL、0.57mmol)を加えて周囲温度で一晩撹拌する。混合物を濃縮し、水を加え、水層をEtOAcで徹底的に抽出する。混ぜ合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、真空中で濃縮する。
残渣をカラムクロマトグラフィー又はRP-HPLC/MSで精製する。
類似様式で下記分岐スルホニル酢酸を調製する。
【0189】
【化74】
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【0190】
【化75】
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【0191】
例07-001〜08-003の合成
【0192】
【化76】
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【0193】
方法DCを用いてカルボン酸07-001〜08-003を調製し、RP-HPLC/MSで精製する。
【0194】
【化77】
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【0195】
【化78】
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【0196】
構造的に多様なアルコール09-001〜10-007から誘導されるエステルの合成
【0197】
【化79】
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【0198】
09-013の合成(方法DE)
MeCN(500μL)中の03-009(50mg、0.11mmol)、DMAP(14mg、0.11mmol)及びN,N‘-ジシクロヘキシルカルボジイミド(34mg、0.17mmol)にイソブチルアルコール(51μL、0.55mmol)を加えて周囲温度で48時間撹拌する。混合物を濾過し、真空中で濃縮する。残渣をDMSO/MeOHに溶かしてRP-HPLC/MSで精製する。
類似様式で下記スルホニルアセタートを調製する。
【0199】
【化80】
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【0200】
【化81】
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【0201】
スルホキシドエステル誘導体11-001〜11-010の合成
【0202】
【化82】
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【0203】
Int-077の合成(方法EA)。
Nikolovska-Coleskaらから採用した手順を用いる(J. Med. Chem. 2014, 57, 4111-4133)。
アルゴン雰囲気下でチオグリコール酸メチル(34μL、0.37mmol)を無水THF(2mL)中のCs
2CO
3(120mg、0.37mmol)の懸濁液に加える。混合物を室温で10分間撹拌する。この時、ZnCl
2の溶液(130μL、0.13mmol、Et2O中1M)を加えて混合物を室温でさらに10分間撹拌する。一方、アルゴン雰囲気下にて別のフラスコ内で、Pd(OAc)
2(4.1mg、0.018mmol)及びキサントホス(22mg、0.37mmol)を無水THF(1mL)中で予混合し、室温で約20分間撹拌する。チオール、Cs
2CO
3、及びZnCl
2の混合物にInt-067(90mg、0.19mmol)、LiI(12mg、0.09mmol)、及び触媒と配位子の予混合溶液を加える。混合物をアルゴン下で60℃にて2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、RP-クロマトグラフィー(MeCN/水30-98%、酸性モディファイヤー)で精製した。
【0204】
11-001の合成(方法EB)
DCM中のInt-077(310mg、0.67mmol)に、mCPBA(77%;164mg、0.73mmol)を加えて周囲温度で30分間撹拌する。混合物をDCM(30mL)で希釈し、NaHCO
3飽和水溶液で洗浄する。有機層を乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、減圧下で溶媒を除去する。残渣をDMSO/MeCNに溶かしてRP-クロマトグラフィー(MeCN/水20-98%、酸性モディファイヤー)で精製する。
類似様式で下記スルホキシニルアセタートを調製する。SFC分離によってジアステレオマー富化誘導体を調製する。
【0205】
【化83】
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【0206】
スルホキシド酸誘導体12-001〜12-010の合成
【0207】
【化84】
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【0208】
一般的方法DCを用いてカルボン酸12-001〜12-010を調製する。SFC分離によってジアステレオマー富化誘導体を調製する。
【0209】
【化85】
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【0210】
スルホキシドエステル誘導体13-001〜13-011の合成
一般手順の方法DEに従ってスルホキシ酢酸(solfoxyacetate)エステルの下記例を調製する。
【0211】
【化86】
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【0212】
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【0213】
生物学的データ
3-ホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(PHGDH)蛍光強度アッセイ
このアッセイを用いて、3-ホスホグリセリン酸(3-PG)及びNADの3-ホスホヒドロキシピルビン酸及びNADHへの反応を触媒するPHGDHの酵素活性を抑制する化合物を同定する。
蛍光強度読み取りで測定できるレサズリンのレゾルフィンへのジアホラーゼ媒介還元のための共役反応に生成NADHを使用する。
大腸菌でN末端HISタグ及びTEV切断部位を用いてPHGDH酵素の全長バージョンを発現させた。
3-ホスホグリセリン酸基質はSigmaから購入した。NAD、ジアホラーゼ及びレサズリンはSigma Aldrichから購入した。
Labcyte Echo 55xを備えたAccess Labcyte Workstationを用いてDMSO溶液から化合物をアッセイプレート(黒色、低容積、平底384ウェル、Corning)上に分注する。100μMという選択した最高アッセイ濃度のため、10mMのDMSO化合物保存液から150nlの化合物溶液を移す。各化合物について一連の11種の濃度(10 1:5ステップ)を移す。
あらゆるウェルが合計150nlの化合物溶液を有するようにDMSOを加える。
2つの異なるNAD/3-PG比(最終アッセイ濃度)でアッセイを行なった:
PHGDH_HIGH_NAD/3-PG:250μM NAD/500μM 3-PG
PHGDH_500_NAD/3-PG:500μM NAD/500μM 3-PG
【0214】
アッセイ緩衝液(125mM Tris-HCl、pH 7.5;56.25mM 硫酸ヒドラジンpH 9.0;2.5mM EDTA;アッセイ特有NAD濃度;0.0125% Tween20)中のPHGDHタンパク質(最終アッセイ濃度100ng/ml)5μlを150nlの化合物に添加する。
アッセイ特有の3-PG濃度、レサズリン(25μMの最終アッセイ濃度)及びジアホラーゼ(35μg/mlの最終アッセイ濃度)を含む混合物10μlを加える。プレートを室温で維持する。240分のインキュベーション時間後、PerkinElmer Envision HTS Multilabel Readerで530-560nmの励起波長及び590nmの発光波長を用いて蛍光シグナルを測定する。
各プレートはネガティブコントロール(試験化合物の代わりに希釈DMSO;PHGDHタンパク質との記載反応)及びポジティブコントロール(試験化合物の代わりに希釈DMSO;PHGDHタンパク質の代わりに緩衝液との記載反応)を含む。ネガティブ及びポジティブコントロール値は標準化のために使用する。
PHGDH活性の公知抑制剤を内部コントロールとして使用する。
MEGALAB IC50アプリケーションで4パラメーターロジスティックモデルを用いてIC50値を計算及び解析する。
【0215】
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【0216】
13C
3セリンアッセイMDA-MB-468
細胞株:
MDA-MB-468 (ATCC: HTB-132)
試薬:
培地I:DMEM Lonza BE12-604F+10% FCS
培地II:DMEMグルコースフリー(Gibco # A14430-01)+10%FCS+1%ピルビン酸Na (Gibco # 11360)+1% Glutamax I(Gibco # 35050)+13C グルコース(Aldrich # 389374) (20mM最終濃度)
【0217】
アッセイプロトコル:
細胞を75mLのフラスコ内で培地I中で培養する。
日1:180μLの培地I中5000個の細胞/ウェルを96ウェルプレートに播種した。5%CO
2インキュベーター内で37℃にて一晩プレートを一晩インキュベートした。
日2:試験化合物から10mMのDMSO保存液を培地Iで段階予希釈した(希釈スキーム参照:最初のウェルでは20μLのDMSO保存液を180μLの培地Iで希釈する。この1000μM溶液から培地Iでさらに7回の1:3(1+2)希釈液を調製する)。これらの予希釈液20μLを日1の96ウェルプレートに二通り移す。CO
2インキュベーター内37℃での1時間のインキュベーション後に培地を除去し、100μLのPBS(室温に調節した)を加え、その後再び除去する。
次に180μLの培地IIをウェル毎に加え、培地II中の試験化合物の段階希釈液20μL(前述したように)を上述したようにウェル毎に移した。CO
2インキュベーター内37℃での180分のインキュベーション後に培地を再び慎重に除去した。
100μLのメタノール:H
2O(80:20、v:v、-80℃に予冷した)の添加後、プレートを即座に密封して-80℃で凍結させた。
測定日にプレートを解凍し、遠心分離機にかけ、上清を蒸発させた。サンプルをタンデム質量分析のために100μlの水に再懸濁させた。
LC/MS/MSで多重反応モニタリング(MRM)を利用して
13C
3セリンレベルを解析した。
【0218】
データ解析:
MRMトランジション107.090/75.80 Daで検出されたピーク面積をAnalystソフトウェアで積分した。これらの値から4パラメーターロジスティックモデルを用いてコンピュータでIC50値を計算した。
【0219】
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【0220】
治療的使用
本発明の化合物、それらの互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー、それらの混合物並びに上記全ての形態の塩は、それらの生物学的特性のため、癌等の過剰又は異常な細胞増殖を特徴とする疾患の治療に適切であり得る。
例えば、限定するものではないが、下記癌、腫瘍及び他の増殖性疾患は本発明の化合物で治療可能である:
頭頚部の癌/腫瘍/癌腫:例えば鼻腔、副鼻腔、鼻咽頭、口腔(唇、歯肉、歯槽堤、臼後三角、口腔底、舌、硬口蓋、頬粘膜を含めて)、中咽頭(舌底、扁桃、扁桃柱(tonsillar pilar)、軟口蓋、扁桃窩、咽頭壁を含めて)、中耳、喉頭(声門上、声門、声門下、声帯を含めて)、下咽頭、唾液腺(小唾液腺を含めて)の癌/腫瘍/癌腫;
肺の癌/腫瘍/癌腫:例えば非小細胞肺癌(NSCLC)(扁平上皮癌、紡錘細胞癌、腺癌、大細胞癌、明細胞癌、気管支肺胞上皮癌)、小細胞肺癌(SCLC)(燕麦細胞癌、中間細胞癌、混合型燕麦細胞癌);
縦隔新生物:例えば神経原性腫瘍(神経線維腫、神経鞘腫、悪性シュワン細胞腫、神経肉腫、神経節芽細胞腫、神経節腫、神経芽腫、褐色細胞腫、傍神経節腫を含めて)、胚細胞性腫瘍(セミノーマ、奇形腫、非セミノーマを含めて)、胸腺腫瘍(胸腺腫、胸腺脂肪腫、胸腺癌、胸腺カルチノイドを含めて)、間葉腫瘍(線維腫、線維肉腫、脂肪腫、脂肪肉腫、粘液腫、中皮腫、平滑筋腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、黄色肉芽腫、間葉腫、血管腫、血管内皮腫、血管外皮腫、リンパ管腫、リンパ脈管筋腫症(lymphangiopericytoma)、リンパ管筋腫を含めて);
【0221】
胃腸(GI)管の癌/腫瘍/癌腫:例えば食道、胃(胃癌)、膵臓、肝臓及び胆管の癌/腫瘍/癌腫(肝細胞癌(HCC)、例えば小児HCC、線維層板型HCC、混合型HCC、紡錘細胞HCC、明細胞HCC、巨細胞HCC、癌肉腫HCC、硬化性HCC;肝芽腫;胆管癌;胆管細胞癌;肝嚢胞腺癌;血管肉腫、血管内皮腫、平滑筋肉腫、悪性シュワン細胞腫、線維肉腫、クラツキン腫瘍を含めて)、胆嚢、肝外胆管、小腸(十二指腸、空腸、回腸を含めて)、大腸(盲腸、結腸、直腸、肛門;結腸直腸癌、消化管間質腫瘍(GIST)を含めて)、泌尿生殖器系(腎臓、例えば、腎盂、腎細胞癌(RCC)、腎芽腫(ウィルムス腫瘍)、副腎腫、グラヴィッツ腫瘍;尿管;膀胱、例えば尿膜管癌、尿路上皮癌;尿道、例えば遠位性、球膜様(bulbomembranous)、前立腺性;前立腺(アンドロゲン依存性、アンドロゲン非依存性、去勢抵抗性、ホルモン非依存性、ホルモン不応性)、陰茎)の癌/腫瘍/癌腫;
精巣の癌/腫瘍/癌腫:例えばセミノーマ、非セミノーマ、
婦人科の癌/腫瘍/癌腫:例えば卵巣、卵管、腹膜、子宮頚部、外陰部、腟、子宮体部(子宮内膜、底を含めて)の癌/腫瘍/癌腫;
乳房の癌/腫瘍/癌腫:例えば乳癌(浸潤性乳管、コロイド性、小葉浸潤性、管状、腺嚢、乳頭、髄様、粘液性)、ホルモン受容体陽性乳癌(エストロゲン受容体陽性乳癌、プロゲステロン受容体陽性乳癌)、Her2陽性乳癌、三種陰性乳癌、乳房パジェット病;
内分泌系の癌/腫瘍/癌腫:例えば内分泌腺、甲状腺の癌/腫瘍/癌腫(甲状腺癌/腫瘍;乳頭状、濾胞性、未分化、髄様)、副甲状腺(副甲状腺癌/腫瘍)、副腎皮質(副腎皮質癌/腫瘍)、脳下垂体(プロラクチノーマ、頭蓋咽頭腫を含めて)、胸腺、副腎、松果体、頚動脈小体、膵島細腫瘍、傍神経節、膵内分泌腫瘍(PET;非機能性PET、PPoma、ガストリノーマ、インスリノーマ、VIPoma、グルカゴノーマ、ソマトスタチノーマ、GRFoma、ACTHoma)、カルチノイド腫瘍;
【0222】
軟組織肉腫;例えば線維肉腫、線維性組織球腫、脂肪肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、血管肉腫、リンパ管肉腫、カポジ肉腫、グロムス腫瘍、血管外皮腫、滑膜肉腫、腱鞘巨細胞腫、胸膜及び腹膜の孤在性線維性腫瘍、びまん性中皮腫、悪性末梢神経鞘腫瘍(MPNST)、顆粒細胞腫、明細胞肉腫、色素細胞性シュワン腫、神経叢肉腫(plexosarcoma)、神経芽腫、神経節芽細胞腫、神経上皮腫、骨外性ユーイング肉腫、傍神経節腫、骨外性軟骨肉腫、骨外性骨肉腫、間葉腫、胞状軟部肉腫、類上皮肉腫、腎外性ラブドイド腫瘍、線維形成性小細胞腫瘍;
骨の肉腫:例えば骨髄腫、細網肉腫、軟骨肉腫(中枢性、末梢性、明細胞、間葉性軟骨肉腫を含めて)、骨肉腫(傍骨性、骨膜性、表在性低分化(high-grade surface)、小細胞、放射線誘発骨肉腫、パジェット肉腫を含めて)、ユーイング腫瘍、悪性巨細胞腫瘍、アダマンチノーマ、(線維性)組織球腫、線維肉腫、脊索腫、小円形細胞肉腫、血管内皮腫、血管外皮腫、骨軟骨腫、類骨骨腫、骨芽細胞腫、好酸球性肉芽腫、軟骨芽細胞腫;
中皮腫:例えば胸膜中皮腫、腹膜中皮腫;
皮膚の癌:例えば基底細胞癌、扁平上皮癌、メルケル細胞癌、メラノーマ(皮膚、表在拡大型、悪性黒子、末端黒子型、結節性、眼内メラノーマを含めて)、日光角化症、眼瞼癌;
【0223】
中枢神経系及び脳の新生物:例えば星状細胞腫(脳性、小脳性、びまん性、線維性、未分化、毛様細胞性、原形質、肥胖細胞性(gemistocytary))、神経膠芽腫、神経膠腫、乏突起神経膠腫、乏突起星状細胞腫、上衣腫、上衣芽腫、脈絡叢腫瘍、髄芽腫、髄膜腫、シュワン腫、血管芽腫、血管腫、血管外皮腫、神経腫、神経節腫、神経芽腫、網膜芽細胞腫、神経鞘腫(例えば聴覚)、脊髄軸腫瘍;
リンパ腫及び白血病:例えばB細胞非ホジキンリンパ腫(NHL)(小リンパ球性リンパ腫(SLL)、リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、びまん性大細胞リンパ腫(DLCL)、バーキットリンパ腫(BL)を含めて)、T細胞非ホジキンリンパ腫(未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を含めて)、リンパ芽球性T細胞リンパ腫(T-LBL)、成人T細胞リンパ腫、リンパ芽球性B細胞リンパ腫(B-LBL)、免疫細胞腫、慢性B細胞リンパ性白血病(B-CLL)、慢性T細胞リンパ性白血病(T-CLL)、B細胞小リンパ球性リンパ腫(B-SLL)、皮膚T細胞リンパ腫(CTLC)、原発性中枢神経系リンパ腫(PCNSL)、免疫芽細胞腫(immunoblastoma)、ホジキン病(HD)(結節性 リンパ球優位型HD(NLPHD)、結節性硬化性HD(NSHD)、混合細胞型HD(MCHD)、リンパ球豊富型古典的HD、リンパ球減少型HD(LDHD)を含めて)、大型顆粒リンパ球性白血病(LGL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ性/リンパ芽球性白血病(ALL)、急性前骨髄球性白血病(APL)、慢性リンパ球性性/リンパ性白血病(CLL)、前リンパ球性白血病(PLL)、ヘアリーセル白血病、慢性骨髄性白血病(CML)、骨髄腫、形質細胞腫、多発性骨髄腫(MM)、形質細胞腫、骨髄異形成症候群(MDS)、慢性骨髄単球性白血病(CMML);
原発部位不明癌(CUP)。
【0224】
体内のそれらの特異的位置/起源を特徴とする上記全ての癌/腫瘍/癌腫には、原発性腫瘍とそれに由来する転移性腫瘍の両方が含まれることを意図している。
上記全ての癌/腫瘍/癌腫は、それらの病理組織学的分類によってさらに区別し得る。
上皮癌、例えば扁平上皮癌(SCC)(上皮内癌、表在性浸潤性、疣状癌、偽肉腫、未分化、移行細胞、リンパ上皮)、腺癌(AC)(高分化型、粘液性、乳頭状、多形性巨細胞、管、小細胞、印環細胞、紡錘細胞、明細胞、燕麦細胞、コロイド、腺扁平上皮、粘膜表皮性、腺様嚢胞)、粘液性嚢胞腺癌、腺房細胞癌、大細胞癌、小細胞癌、神経内分泌腫瘍(小細胞癌、傍神経節腫、カルチノイド);オンコサイト癌;
非上皮癌、例えば肉腫(線維肉腫、軟骨肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、血管肉腫、巨細胞肉腫、リンパ肉腫、線維性組織球腫、脂肪肉腫、血管肉腫、リンパ管肉腫、神経線維肉腫)、リンパ腫、メラノーマ、胚細胞性腫瘍、血液腫瘍、混合癌及び未分化癌。
【0225】
本発明の化合物は、第一選択治療、第二選択治療、又はいずれのさらなる選択治療の状況でも治療計画に使用可能である。
本発明の化合物は、上記疾患の予防、短期又は長期治療に使用可能であり、場合により放射線治療及び/又は外科術と併用してもよい。
当然に、上記には治療を必要とする患者に治療的に有効な用量を投与することによって上記疾患を治療する種々の方法における本発明の化合物の使用、並びに該疾患の治療用薬物の製造のためのこれらの化合物の使用、並びに本発明の該化合物を含む医薬組成物、並びに本発明の該化合物を含む薬物の調製及び/又は製造等も含まれる。
【0226】
他の活性物質との併用
本発明の化合物は、単独で又は1種若しくは数種の他の薬理学的に活性な物質、例えば最先端化合物又は標準治療化合物、例えば、細胞増殖抑制薬、抗血管新生物質、ステロイド薬又は免疫調節薬/チェックポイント阻害薬等と組み合わせて使用し得る。
本発明の化合物と併用投与し得る治療薬(=細胞増殖抑制及び/又は細胞傷害活性物質)としては、限定するものではないが、ホルモン、ホルモン類似体及び抗ホルモン薬(例えば、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、フルベストラント、酢酸メゲストロール、フルトアミド、ニルトアミド、ビカルトアミド、アミノグルテチミド、酢酸シプロテロン、フィナステリド、酢酸ブセレリン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、メドロキシプロゲステロン、オクトレオチド)、アロマターゼ阻害薬(例えばアナストロゾール、レトロゾール、リアロゾール、ボロゾール、エキセメスタン、アタメスタン)、LHRH作動薬及び拮抗薬(例えば酢酸ゴセレリン、リュープロリド(luprolide))、成長因子及び/又はそれらの対応受容体(例えば血小板由来成長因子(PDGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、血管内皮細胞成長因子(VEGF)、上皮成長因子(EGF)、インスリン様成長因子(IGF)、ヒト上皮成長因子(HER、例えばHER2、HER3、HER4)及び肝細胞成長因子(HGF)等の成長因子及び/又はそれらの対応受容体)の阻害薬(阻害薬は、例えば(抗)成長因子抗体、(抗)成長因子受容体抗体及びチロシンキナーゼ阻害薬、例えばセツキシマブ、ゲフィチニブ、アファチニブ、ニンテダニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ボスチニブ、ベバシズマブ及びトラスツズマブ)等である);代謝拮抗薬(例えば葉酸代謝拮抗薬、例えばメソトレキセート、ラルチトレキセド、ピリミジン類似体、例えば5-フルオロウラシル(5-FU)、リボヌクレオシド及びデオキシリボヌクレオシド類似体、カペシタビン及びゲムシタビン、プリン及びアデノシン類似体、例えばメルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビン及びペントスタチン、シタラビン(ara C)、フルダラビン等);抗腫瘍抗生物質(例えばアントラサイクリン系薬剤、例えばドキソルビシン、ドキシル(ペグ化リポソームドキソルビシン塩酸塩、マイオセット(myocet)(非ペグ化リポソームドキソルビシン)、ダウノルビシン、エピルビシン及びイダルビシン、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシン、ストレプトゾシン);白金誘導体(例えばシスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン);アルキル化薬(例えばエストラムスチン、メクロレタミン、メルファラン、クロランブシル、ブスルファン、ダカルバジン、シクロホスファミド、イホスフアミド、テモゾロミド、ニトロソ尿素、例えばカルムスチン及びロムスチン等、チオテパ);有糸分裂阻害薬(例えばビンカアルカロイド、例えばビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン及びビンクリスチン等;及びタキサン、例えばパクリタキセル、ドセタキセル等);血管新生抑制薬(例えばタスキニモド)、チューブリン阻害薬;DNA合成抑制薬、PARP阻害薬、トポイソメラーゼ阻害薬(例えばエピポドフィロトキシン、例えばエトポシド及びエトポフォス等、テニポシド、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン、ミトキサントロン)、セリン/スレオニンキナーゼ阻害薬(例えばPDK 1阻害薬、Raf阻害薬、A-Raf阻害薬、B-Raf阻害薬、C-Raf阻害薬、mTOR阻害薬、mTORC1/2阻害薬、PI3K阻害薬、PI3Kα阻害薬、二重mTOR/PI3K阻害薬、STK 33阻害薬、AKT阻害薬、PLK 1阻害薬、CDK阻害薬、オーロラキナーゼ阻害薬)、チロシンキナーゼ阻害薬(例えばPTK2/FAK阻害薬)、タンパク質間相互作用抑制薬(例えばIAP活性化薬、Mcl-1、MDM2/MDMX)、MEK阻害薬、ERK阻害薬、FLT3阻害薬、BRD4阻害薬、IGF-1R阻害薬、TRAILR2作動薬、Bcl-xL阻害薬、Bcl-2阻害薬、Bcl-2/Bcl-xL阻害薬、ErbB受容体阻害薬、BCR-ABL阻害薬、ABL阻害薬、Src阻害薬、ラパマイシン類似体(例えばエベロリムス、テムシロリムス、リダホロリムス、シロリムス)、アンドロゲン合成抑制薬、アンドロゲン受容体阻害薬、DNMT阻害薬、HDAC阻害薬、ANG1/2阻害薬、CYP17阻害薬、放射性医薬品、プロテアソーム阻害薬、免疫療法薬、例えば免疫チェックポイント阻害薬(例えばCTLA4、PD1、PD-L1、PD-L2、LAG3、及びTIM3結合分子/免疫グロブリン、例えばイピリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ等)、ADCC(抗体依存性細胞媒介細胞傷害性)賦活薬(例えば抗CD33抗体、抗CD37抗体、抗CD20抗体)、t細胞エンゲージャー(t-cell engager)(例えば二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))、例えばCD3 x BCMA、CD3 x CD33、CD3 x CD19)、PSMA x CD3)、腫瘍ワクチン及び種々の化学療法薬、例えばアミホスチン、アナグレリド、クロドロナト、フィルグラスチン、インターフェロン、インターフェロンアルファ、ロイコボリン、プロカルバジン、レバミソール、メスナ、ミトタン、パミドロナート及びポルフィマー等が挙げられる。
【0227】
IAP活性化薬、プロテアソーム阻害薬、免疫療法薬、例えば免疫チェックポイント阻害薬(例えばCTLA4、PD1、PD-L1、PD-L2、LAG3、及びTIM3結合分子/免疫グロブリン、例えばイピリムマブ、ニボルマブ、ペンブロリズマブ)、ADCC(抗体依存性細胞媒介細胞傷害性)賦活薬(例えば抗CD33抗体、抗CD37抗体、抗CD20抗体)、T細胞エンゲージャー(例えば二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE(登録商標))、例えばCD3 x BCMA、CD3 x CD33、CD3 x CD19、PSMA x CD3)及び腫瘍ワクチンとの併用が最も好ましい。
併用治療計画の一部として2種以上の物質又は素を利用するとき、それらは、同一投与経路又は異なる投与経路によって、基本的に同一の時間に(すなわち同時に)又は異なる時間(例えば逐次に、連続して、交互に、継続的に、又は任意の他の種類の交互治療計画に従って)投与可能である。
同一投与経路により同時に物質又は素を投与すべきとき、異なる医薬製剤若しくは組成物として又は併用医薬製剤若しくは医薬組成物の一部としてそれらを投与してよい。また、2種以上の活性物質又は活性素を併用治療計画の一部として使用すべきとき、各物質又は各素は、化合物又は素を単独で使用するときと同量及び同じ投与計画に従って投与してよく、該併用は相乗効果をもたらすことがあり、或いはもたらさないこともある。しかしながら、2種以上の活性物質又は活性素の併用が相乗効果をもたらすと、投与すべき物質又は素の1種、2種以上又は全ての量を減らすことができ、それにもかかわらず所望の治療作用を達成することができる。このことは、例えば1種以上の物質又は素を通常の量で使用するとそれらの使用に伴ういずれもの望まれない副作用の回避、制限又は低減に有用であり、それにもかかわらず所望の薬理学的効果又は治療効果を得ることができる。
当然、上記には、上記併用パートナーとの併用のための本発明の化合物を調製する製剤及び方法が含まれる。また本発明の化合物と併用するための上記併用パートナーを調製する製剤及び方法も含まれる。
さらに、本発明は、本発明の少なくとも1種の化合物と、上記疾患及び障害の治療に用いる他の薬剤から成る群より選択される1種以上の他の成分と、後述するデバイスとを含むキットをも包含する。
【0228】
製剤
本発明の化合物の投与に適した製剤は当業者に明白であり、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、座剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、液剤−特に注射(皮下、静脈内、筋肉内)及び注入用液(注射剤)−エリキシル剤、シロップ剤、サシェ剤、乳剤、吸入剤又は分散性粉末が挙げられる。医薬的に活性な化合物の含量は、全体として組成物の0.1〜90wt.-%、好ましくは0.5〜50wt.-%の範囲内で、すなわち以下に規定する用量範囲を達成するのに十分な量でなければならない。必要ならば、規定用量を1日数回与えてよい。
適切な錠剤は、例えば、本発明の活性物質を既知賦形剤、例えば不活性な希釈剤、担体、崩壊剤、アジュバント、界面活性剤、結合剤及び/又は潤沢剤と混合することによって得ることができる。錠剤は、数層含んでもよい。
従ってコーティング錠は、錠剤に類似して作製したコアを錠剤コーティングに一般的な物質、例えばコリドン又はシェラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタン又は糖でコーティングすることによって調製可能である。遅延放出を達成するか又は配合禁忌を防止するため、コアがいくつかの層から成ってもよい。同様に錠剤コーティングは、おそらく錠剤について上述した賦形剤を用いて、遅延放出を達成するためにいくつかの層から成ってよい。
【0229】
本発明の活性物質又はその組み合わせを含有するシロップ剤又はエリキシル剤は、さらに甘味剤、例えばサッカリン、シクラメート、グリセロール又は糖等及び風味向上剤、例えばバニリン又はオレンジエキス等の香味料を含有してよい。それらは、懸濁アジュバント又は増粘剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース等、湿潤剤、例えば、脂肪アルコールとエチレンオキシドの縮合生成物、又は保存剤、例えばヒドロキシベンゾアートを含有してもよい。
注射及び注入用溶液は、通常の方法、例えば等張剤、保存剤、例えばp-ヒドロキシベンゾアート、又は安定剤、例えばエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩の添加によって、場合により乳化剤及び/又は分散剤を用いて、さらに希釈剤として水を使用する場合、例えば、有機溶媒を可溶化剤又は溶解助剤として任意に使用してよく、注射バイアル若しくはアンプル又は注入ボトルに移す。
本発明の活性物質又は活性物質の組み合わせを含有するカプセル剤は、例えば活性物質を不活性な担体、例えばラクトース又はソルビトール等と混合し、それらをゼラチンカプセルに詰めることによって調製可能である。
適切な座剤は、例えばこの目的で提供される担体、例えば中性脂肪又はポリエチレングリコール若しくはその誘導体と混合することによって作製可能である。
【0230】
使用し得る賦形剤としては、例えば、水、医薬的に許容される有機溶媒、例えばパラフィン(例えば石油留分)、植物油(例えば落花生油又はゴマ油)、一価又は多価アルコール(例えばエタノール又はグリセロール)、担体、例えば天然鉱物粉末(例えばカオリン、クレー、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば高度に分散したケイ酸及びケイ酸塩)、糖(例えばショ糖、ラクトース及びグルコース)、乳化剤(例えばリグニン、亜硫酸廃液、メチルセルロース、デンプン及びポリビニルピロリドン)及び潤沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及びラウリル硫酸ナトリウム)が挙げられる。
製剤は、通常の方法、好ましくは経口又は経皮経路、最も好ましくは経口経路で投与される。経口投与のため、当然に錠剤は上記担体とは別に、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム及びリン酸二カルシウム等の添加剤を例えばデンプン、好ましくはジャガイモデンプン、ゼラチン等の種々の添加剤と共に含有してよい。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルク等の潤沢剤を錠剤化プロセスのために同時に使用してよい。水性懸濁液の場合、活性物質を上記賦形剤に加えて種々の風味向上剤又は着色剤と併用してよい。
非経口使用のためには、活性物質と適切な液体担体の溶液を使用してよい。
【0231】
1日に利用可能な式(I)の化合物の用量範囲は、通常は1mg〜2000mg、好ましくは1〜1000mgである。
静脈内使用のための用量は、様々な注入速度で1mg〜1000mg、好ましくは様々な注入速度で5mg〜500mgである。
しかしながら、体重、年齢、投与経路、疾患の重症度、薬物への個体の反応、その製剤の性質及び薬物を投与する時間又は間隔(1日に1用量又は複数用量で連続的又は間欠的)に応じて、規定量から逸脱する必要があることもある。従って、場合によっては上記最小用量未満の使用で十分なことがある一方、他の場合には上限を超えなければならいこともある。大量投与のときには、それらを1日全体にわたっていくつかのより少ない用量に分割するのが賢明なことがある。
【0232】
下記製剤例は、本発明の範囲を限定することなく本発明を説明する。
医薬製剤の例
A)
錠剤 1錠当たり
式(I)の活性物質 100mg
ラクトース 140mg
トウモロコシデンプン 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム
5mg
500mg
微粉砕活性物質、ラクトース及びトウモトコシデンプンの一部を一緒に混合する。混合物をふるい分けしてから水中のポリビニルピロリドン溶液で湿らせ、混練し、湿式造粒して乾燥させる。これらの顆粒、残りのトウモトコシデンプン及びステアリン酸マグネシウムをふるい分けし、一緒に混合する。混合物を圧縮して適切な形状とサイズの錠剤を作製する。
【0233】
B)
錠剤 1錠当たり
式(I)の活性物質 80mg
ラクトース 55mg
トウモロコシデンプン 190mg
微結晶性セルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ナトリウムカルボキシメチルデンプン 23mg
ステアリン酸マグネシウム
2mg
400mg
微粉砕活性物質、トウモトコシデンプンの一部、ラクトース、微結晶性セルロース及びポリビニルピロリドンを一緒に混合し、混合物をふるい分けし、残りのトウモトコシデンプン及び水で細工して顆粒を形成し、乾燥させてふるい分けする。ナトリウムカルボキシメチルデンプン及びステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、混合物を圧縮して適切なサイズの錠剤を形成する。
【0234】
C)
錠剤 1錠当たり
式(I)の活性物質 25mg
ラクトース 50mg
微結晶性セルロース 24mg
ステアリン酸マグネシウム
1mg
100mg
活性物質、クトース及びセルロースを一緒に混合する。混合物をふるい分けしてから、水で湿らせ、混練し、湿式造粒して乾燥させるか又は乾式造粒するか又は直接ステアリン酸マグネシウムと最終ブレンドし、適切な形状とサイズの錠剤に圧縮する。湿式造粒のときには、さらなるラクトース又はセルロース及びステアリン酸マグネシウムを加えて混合物を圧縮して適切な形状とサイズの錠剤を作製する。
【0235】
D)
アンプル溶液
式(I)の活性物質 50mg
塩化ナトリウム 50mg
注射用水 5mL
活性物質を水にそれ自体のpH又は場合によりpH 5.5〜6.5で溶かし、塩化ナトリウムを加えて溶液を等張性にする。得られた溶液を熱源なしで濾過し、濾液を無菌条件下でアンプルに移してから滅菌して融着によりシールする。アンプルは5mg、25mg及び50mgの活性物質を含有する。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕下記式(I)
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(式中、
nは1又は2であり;
A1、A2、A3及びA4は、-N=及び-CR13=から独立に選択され、独立に選択されたA1、A2、A3及びA4のどれも-N=でないか又は1若しくは2つが-N=であり得;
R13は、水素、ハロゲン、-C1-3アルキル、-O-C1-3アルキルであり;
R1は、水素、-C1-3アルキル及び-C1-3アルキル-OHから成る群より選択され;
R2は、
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(式中、
Xは、-N=又は-CR7-であり;
R7は、水素、ハロゲン、-C1-3アルキル及び-O-C1-3アルキルから選択され;
R4は、水素、ハロゲン、-C1-3ハロアルキル、-C1-3アルキルから成る群より選択され;
R5は、水素、ハロゲン、-C1-3ハロアルキル、-C1-3アルキルから成る群より選択され;
或いはR4とR5がまとまって、5又は6員ヘテロアリール、5又は6員ヘテロシクリル及びフェニルから選択される環を形成し;
Eは、結合、C1-3アルキレン、C1-3ハロアルキレン、C2-3アルキニレン、5又は6員ヘテロアリーレン及び5又は6員ヘテロシクリレンから選択され;
R6は、水素、ハロゲン、-C1-3アルキルから選択され、-C1-3アルキルは、任意に、-NH2、-N(C1-3アルキル)2及び5又は6員ヘテロシクロアルキルから選択される1つの基で置換されていてもよい)
であり;
或いはR2は、
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(式中、
R8は、インドリル又はフェニルから選択され、この基は、それぞれ任意に、ハロゲン、-C1-3ハロアルキル、-C1-3アルキル、-O-C1-3アルキルから独立に選択される1、2又は3つの置換基で置換されていてもよい)
であり;
R3は、
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であり、zは1又は2であり;
或いはR3は、-C(R9R10)-COO-R11であり、
R9及びR10は、同一であるか又は異なり、水素、-C1-3アルキル、-C1-3アルキル-O-C1-3アルキルから独立に選択され;
或いはR9とR10がまとまって-C3-5シクロアルキル又は6員ヘテロシクロアルキルを形成し、ヘテロシクロアルキルは、任意に-C(O)-C1-3アルキルで置換されていてもよく;
R11は、水素、-C3-6シクロアルキル、4-6員ヘテロシクロアルキル及び-C1-5アルキルから成る群より選択され、-C1-5アルキル基は、任意かつ独立に、R12から選択される1つ又は2つの同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよく;
R12は、-C3-6シクロアルキル、ハロゲン、-OH、-O-C1-4アルキル、-O-C1-4アルキル-O-C1-4アルキル、-O-C1-4アルキル-OH、-OC(O)-C1-4アルキル、-NHCOO-C1-4アルキル、-SO2-C1-3アルキル、-N(C1-3アルキル)2、5又は6員ヘテロアリール及びフェニルから成る群より選択され、フェニル基は、任意に-C1-3ハロアルキルで置換されていてもよく、或いはR12は、4-6員ヘテロシクロアルキルであり、ヘテロシクロアルキルは任意にハロゲン又は-C1-3アルキルで置換されていてもよい)
の化合物、又はその塩。
〔2〕A1、A2、A3及びA4がそれぞれ-CH=である、前記〔1〕に記載の化合物、又はその塩。
〔3〕R1が、水素、-CH3及び-CH2OHの中から選択される、前記〔1〕又は〔2〕に記載の化合物、又はその塩。
〔4〕R1が、-CH3及び-CH2OHの中から選択される、
前記〔3〕に記載の化合物、又はその塩。
〔5〕Xが-CR7-であり、かつ
R7が、水素及び-O-C1-3アルキルから選択される、
前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔6〕R2が、
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であり、かつ
R8は、インドリル及びフェニルから選択され、前記フェニルは任意に-F、-Cl、-O-CH3、-CH3で置換されていてもよい、
前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔7〕R4が、水素、-F及び-Clの中から選択される、
前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔8〕R5が、水素、-F、-Cl、-CF3の中から選択される、
前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔9〕Eが結合であり、かつR6が水素、-C1-3アルキル及びハロゲンから選択され;或いは
Eが5員ヘテロアリーレンであり、かつR6が、6員ヘテロシクロアルキルで置換された-C1-3アルキルであり;或いは
Eが6員ヘテロシクロアルキレンであり、かつR6が-C1-3アルキルであり;或いは
EがC2-3アルキニレンであり、かつR6が水素である、
前記〔1〕〜〔5〕、前記〔7〕及び前記〔8〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔10〕Eが結合であり、かつR6が-C1-3アルキルである、
前記〔9〕に記載の化合物、又はその塩。
〔11〕R3が、-C(R9R10)-COO-R11、
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から成る群より選択され、
zは1又は2であり;
mは1、2、3又は4であり;
R9及びR10は、同一であるか又は異なり、水素、-C1-3アルキル、-C1-3アルキル-O-C1-3アルキルから独立に選択され;
R11は、水素、3-6員シクロアルキル、3-6員ヘテロシクロアルキル、又は直鎖若しくは分岐-C1-5アルキルから成る群より選択され、前記-C1-5アルキルは、任意に、R12から独立に選択される1つ又は2つの同一若しくは異なる置換基で置換されていてもよく;
R12は、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ハロゲン、OH、-O-C1-4アルキル、-O-C1-4アルキル-O-C1-4アルキル、-OC(O)-C1-4アルキル、-NHCOO-C1-4アルキル、-SO2-C1-3アルキル、-N(C1-3アルキル)2、
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、5員及び6員アリール並びにヘテロアリールから成る群より選択される、
前記〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔12〕R11がH又は-C1-5アルキルである、
前記〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔13〕R9及びR10が、同一であるか又は異なり、水素及び-C1-3アルキルから独立に選択される、前記〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔14〕R2が、
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であり、
R7は水素であり;
R4は、-F、-Cl、Br及び-C1-3アルキルから成る群より選択され;
R5は、-F、-Cl及びBrから成る群より選択され;
Eは結合であり、かつR6は-C1-3アルキルである、
前記〔1〕〜〔5〕及び前記〔11〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔15〕R3が、
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から選択される、
前記〔1〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔16〕PHGDHの阻害が治療上の利点を有する疾患及び/又は状態の治療及び/又は予防方法であって、治療的に有効な量の、前記〔1〕〜〔15〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩をヒトに投与することを含む、前記方法。
〔17〕PHGDHの阻害が治療上の利点を有する疾患及び/又は状態の治療及び/又は予防で使用するための、前記〔1〕〜〔15〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔18〕癌、感染症、炎症又は自己免疫疾患の治療及び/又は予防で使用するための、前記〔1〕〜〔15〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩。
〔19〕前記〔1〕〜〔15〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその医薬的に許容される塩、及び医薬的に許容される担体を含む医薬組成物。
〔20〕癌、感染症、炎症又は自己免疫疾患の治療及び/又は予防で使用するための、前記〔1〕〜〔15〕のいずれか1項に記載の化合物、又はその塩であって、前記化合物が、少なくとも1種の他の細胞増殖抑制物質又は細胞傷害活性物質の前、後又はと一緒に投与される、前記化合物、又はその塩。