(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6865411
(24)【登録日】2021年4月8日
(45)【発行日】2021年4月28日
(54)【発明の名称】包装用容器
(51)【国際特許分類】
B65D 43/04 20060101AFI20210419BHJP
B65D 1/34 20060101ALI20210419BHJP
【FI】
B65D43/04 200
B65D1/34
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-18431(P2017-18431)
(22)【出願日】2017年2月3日
(65)【公開番号】特開2018-122924(P2018-122924A)
(43)【公開日】2018年8月9日
【審査請求日】2020年1月24日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 日報ビジネス株式会社、包装タイムス(No.2778 第2面)、平成29年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】390041058
【氏名又は名称】シーピー化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095647
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 俊明
(72)【発明者】
【氏名】込山 和馬
【審査官】
小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】
特開2014−201353(JP,A)
【文献】
特許第5938505(JP,B1)
【文献】
特開2015−131645(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0197021(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 43/04
B65D 1/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と蓋体の対応する位置にそれぞれ容器本体嵌合部と蓋体嵌合部を備えた包装用容器であって、前記蓋体は蓋体嵌合部の外周に上側フランジ部を有し、この上側フランジ部の外側に向けて折曲部を介して一部に窪みを有する摘み部を形成し、この窪みに対応して容器本体には前記窪みが接触する部分を有し、この窪みが接触する部分は容器本体嵌合部の上部から外側に向けて開いた状態のフランジ部の一部に設けられた凹部であり、当該凹部に前記窪みが接触するとともに、前記摘み部の周縁部を前記容器本体側に近づけることで前記窪みを支点として前記折曲部を折曲し、当該折曲部に近接した嵌合部の嵌合を解除する構造を有することを特徴とした包装用容器。
【請求項2】
包装用容器は矩形である請求項1に記載の包装用容器。
【請求項3】
嵌合部の嵌合を解除する構造は、容器本体および蓋体のそれぞれの隅部に設けた請求項2に記載の包装用容器。
【請求項4】
蓋体の窪みが接触する容器本体の凹部は、下向きに傾斜するコーナー面の一部に設けられた請求項1に記載の包装用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、樹脂シート成形品である包装用容器の蓋体と容器本体との閉蓋構造に係り、閉蓋状態から容易に蓋体を開蓋することができる構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
樹脂シート成形からなる容器本体と蓋体の構造はその内容物によって様々であるが、汁気がある食品を収納する際に用いられる密閉構造の内嵌合容器や外嵌合容器の場合には、容器本体と蓋体が密に閉蓋されているため、食品の購入者が容易に開蓋をすることが困難な場合がある。そこで、この種の容器であっても容易に開蓋をすることができる構造が提案されてきた。
【0003】
例えば、蓋体の一部に水平方向外側に突出する形状の舌片を形成し、この舌片を摘み上げて開蓋する構成が知られている。しかしながら、舌片は容器本体の外側まで延長しているので搬送時に余分な面積をとらなければならないだけでなく、内容物を収容した状態で売り場に陳列すると、購入者が近傍を通過する際に舌片を引っ掛けてしまうという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5938505号公報
【特許文献2】特開2014−051325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、特許文献1に記載するような開蓋のための構造が提案されている。この構成では、容器本体か蓋体の嵌合部の外側のいずれかに傾斜面を有する摘み片を形成し、これに対抗するもう一方側に押下げ片を形成し、この押下げ片に設けられた膨出部を摘み片の傾斜部に押し付けるように指で摘んで当該部分を開蓋するものである。また、特許文献2に記載の構造は、容器本体のコーナー本体フランジ部の上面部の外側部分に、外側に向けて上り勾配で傾斜する傾斜面部を形成し、蓋体フランジ部には閉蓋した場合に傾斜面部の上に重なるように当接することにより外側に向けて上り勾配で傾斜する摘み部を形成するものであり、この摘み部を引き上げて開蓋を行うようにしている。
【0006】
特許文献1に記載されている発明では、内部膨出部を傾斜面に沿ってスライドさせながら開蓋を行うものであり、そのために摘み片部と押下げ片部を指で挟むようにすることで開蓋が可能であるが、なお改良の余地がある。一方、特許文献2に記載されている発明では摘み部を持ち上げるようにして開蓋を行うものであるから、開蓋時には容器本体に急激に衝撃が加わるため、内容物をこぼしてしまう可能性がある。
【0007】
本発明はこれら従来の問題を解決するもので、基本的には特許文献1に記載されたように指で挟み込んで開蓋を行う構造であり、さらに確実かつ容易に開蓋を行うことが可能な包装用容器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために本発明では、容器本体と蓋体の対応する位置にそれぞれ容器本体嵌合部と蓋体嵌合部を備えた包装用容器であって、前記蓋体は蓋体嵌合部の外周に上側フランジ部を有し、この上側フランジ部の外側に向けて折曲部を介して一部に窪みを有する摘み部を形成し、この窪みに対応して容器本体には前記窪みが接触する部分を有し、前記摘み部の周縁部を前記容器本体側に近づけることで前記窪みを支点として前記折曲部を折曲し、当該折曲部に近接した嵌合部の嵌合を解除する構造を有するものとした。ここで、蓋体の摘み部に設けられた窪みは、閉蓋時には容器本体の一部に接触しており、開蓋時に摘み部を指で挟んだ場合にはその力の支点として機能する。そして、折曲部を力点として力が加わることによって折曲部は山折り状態に変形する方向に引き上げられ、その結果として容器本体と蓋体の嵌合部の嵌合が解除される。また、摘み部を押し下げることに続いて摘み部を容器方向に幾分押し込むことによって、容器本体に対する蓋体の嵌合の解除はさらに確実になる。
【0009】
より具体的な構造として、蓋体の窪みが接触する容器本体の部分は、容器本体嵌合部の上部から外側に向けて開いた状態のフランジ部から外周に向けて徐々に上り勾配で傾斜する傾斜面を採用した。この場合、蓋体の摘み部に形成した窪みは容器本体の傾斜面の一部に当接することになり、この当接部を支点として折曲部に変形を引き起こす。
【0010】
さらに別の具体的な構造として、蓋体の窪みが接触する容器本体の部分は、容器本体嵌合部の上部から外側に向けて開いた状態のフランジ部一部に設けられた凹部であり、当該凹部に前記窪みが接触することとした。
【0011】
包装用容器を矩形とすることにより、嵌合部の嵌合を解除する構造を容器本体および蓋体のそれぞれの隅部に設けることが最適となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、容器本体と蓋体を内嵌合であり、外嵌合であれ、密に閉蓋されている場合でも、隅部に設けられた構造を指で挟むようにすれば隅部から封止状態が解除されるので、容易に開蓋を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の包装用容器の容器本体と蓋体を重ねた一実施形態を示す斜視図。
【
図4】同、容器本体と蓋体の隅部を対応させた嵌合前の状態を示す要部断面図。
【
図5】同、容器本体と蓋体の隅部を嵌合させた状態を示す要部断面図。
【
図6】同、嵌合状態を離脱させる場合の動作を示す要部断面図。
【
図7】本発明の第2の実施形態の容器本体と蓋体を重ねたところを示す斜視図。
【
図8】同、第2の実施形態の容器本体を示す平面図。
【
図10】同、第2の実施形態の容器本体と蓋体の隅部を対応させた嵌合前の状態を示す要部断面図。
【
図11】同、第2の実施形態の容器本体と蓋体の隅部を嵌合させた状態を示す要部断面図。
【
図12】同、第2の実施形態の嵌合状態を離脱させる場合の動作を示す要部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す包装用容器の容器本体1と蓋体2を上下方向に距離をおいて重ねたところを示しており、3は容器本体1の底面、4は底面の周囲に立ち上がる本体壁である。一方、蓋体2は基本的構成として、天板5と、その周囲から立ち下がる蓋体壁6を有している。なお、当該実施形態の容器本体1と蓋体2は内嵌合構造であり、容器本体嵌合部7に対して蓋体嵌合部8が密に閉蓋する構成である。これら容器本体1と蓋体2は、それぞれ成形金型を用いた真空成型、圧空成形、真空圧空成形など、公知の成形法によって製造されるものであり、基本的な構造は従来から採用されているものと変わりはない。なお、容器本体1及び蓋体2には、強度補強やその他滑り止めのためにリブが設けられるが、この種のリブは本発明では直接の技術的関連がないので煩雑化を避けるために図示および説明を省略している。
【0015】
次に本発明の重要な構成について説明する。容器本体1において、
図2をさらに参照すると、9は嵌合部7をなすところの逆テーパ壁、10は逆テーパ壁の上部から外側に向けて開いた状態で全周に設けられたフランジ部である。11は容器本体1の上部外周に形成された周縁部であり、容器本体1の一番高い位置を囲うように設けられている。12は容器本体1の隅部において、フランジ部10と周縁部11を接続するように設けられ、外周に向かって徐々に上り勾配で傾斜する傾斜面であり、
図2においては下方になだらかに凹状をなす三角状で出現している。
【0016】
次に、蓋体2の具体的構成について裏側から見たところを示す
図3を用いて説明する。図中、13は蓋体2の下縁を囲うように設けられた下側フランジ部、14は下側フランジ部13の外側から上向きに逆テーパ上に立ち上がる逆テーパ面、15は逆テーパ面14から外側に開いた上側フランジ部である。そして、容器本体1の逆テーパ壁9に対して蓋体2の逆テーパ面14が密に嵌合し、容器本体1のフランジ部10に対して蓋体2の上側フランジ部15が重畳することによって容器本体1と蓋体2が密に内嵌合を実現する。そして、16は上側フランジ部15の外側隅部の、容器本体1の傾斜面12に対応する位置に形成された摘み部であり、具体的には容器本体1の傾斜面12に接触することができるように窪み17が形成されている。そして、一点鎖線で示した折曲部18を境として上下に搖動することが可能に構成している。なお、この構成は、搖動することが重要であるのではなく、閉蓋の際は傾斜面12に当接しながら一点鎖線で示した折曲部18の部分を介して上向きに変形し、動作時には同様に下向きに変形する機能を付与するものである。
【0017】
このような容器本体1と蓋体2の関係を本発明に関連して
図4に示す。また、容器本体1と蓋体2を嵌合させて閉蓋をした状態の隅部を
図5に示す。図示したように、閉蓋が行われている場合には、容器本体1の逆テーパ壁9に対して蓋体2の逆テーパ面14が嵌合しており、容易に開蓋しない構成とされている。そして、蓋体2に形成された摘み部16は、その窪み17が容器本体1の傾斜面12によって上向きに変形した状態で組み合わされることになる。なお、蓋体2の摘み部16については、成形時における金型を考慮して組み合わせる前には上側フランジ部15と面一とし、組み合わせた際に容器本体1の傾斜面に沿って上向きに変形するようにしている。しかしながら、金型の難度を考慮しないのであれば予め上向きに成形することもあるので、摘み部16が上側に変形することについては重要ではない。
【0018】
次に、このように組み合わされた容器本体1と蓋体2の隅部に対して、
図6に示したように容器本体1のフレーム部19と、蓋体2の摘み部16の周縁部20を2本の指で挟み込み、これを閉じる方向に力を加えて開蓋を行う。一般的な利用者の取扱いとして、容器本体のフレーム部19を人差し指の腹で支え、周縁部20に親指、あるいはその逆の関係でそれぞれを支持し、フレーム部19を固定しながら周縁部20側をフレーム部19に近づける方向に挟み込む。にこのようにすると、当初は容器本体1の逆テーパ壁9に対して蓋体2の逆テーパ面14が嵌合しているために、加えられた応力は折曲部18付近に集中することになる。そして、さらに力を付加すると応力に負けて折曲部18付近を境にして摘み部16は下向きに折れ曲がるように変形する。つまり、力の関係は、摘み部16の周縁部20を力点とし、窪み17が傾斜面12に接触している部分を支点としてこの原理で折曲部18を作用点として働くことになる。この作用がさらにてこの原理によって蓋体2の逆テーパ面14に作用して、容器本体1の逆テーパ壁9からの嵌合を解除するのである。そして、いったん隅部における容器本体1と蓋体2の嵌合が解除されれば、これを契機として両方向に嵌合状態が開放され、全体の開蓋が実現される。なお、フレーム部19と周縁部20は、双方を指で支持することができる構成であれば図示した構造に限定されるものではなく、説明した機能を発揮できる構成であれば本発明の範囲に含まれる。
【0019】
このように、当該実施形態では傾斜面12の一部に対して窪み17が当接してピボット状に摘み部16を搖動させ、「てこ」の原理によって逆テーパ面14に応力を加えて開蓋を行うものであるが、傾斜面12と窪み17の関係は、開蓋に際しては摘み部16が変形するので窪み17が傾斜面12の低い側に幾分移動することを妨げない。なお、蓋体2には好ましくは対角状に一対の摘み部16が形成されるが、これに対応する容器本体1の傾斜面12は四隅に設けることによって閉蓋時に蓋体2の方向を選ばないので便利である。ただし、傾斜面12は摘み部16に対応して対角位置のみに設けることもあり、さらには傾斜面12と摘み部16を一か所だけに設けることも自由である。
【0020】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図7は別実施形態の包装用容器の全体を示した斜視図で、31は容器本体、32は蓋体である。そして、容器本体31の平面視を
図8に、蓋体32を裏側から見たところの平面視を
図9に示す。まず、容器本体31は、底面33と本体壁34からなり、蓋体31は天板35と蓋体壁36からなる基本的形態については、先の実施形態と同様である。さらに、本発明に直接影響しないリブなどが図面から省略されている点についても、同様である。そして、容器本体嵌合部37と蓋体嵌合部38によって内嵌合構造でそれぞれが密に嵌合する点についても基本的には先の実施形態と同様である。
【0021】
当該別実施形態において、本発明に関連する容器本体31の構成としては、容器本体嵌合部37をなすところの逆テーパ壁39と、この逆テーパ壁39の上部から外側に向けて開いた状態で全周に設けられたフランジ部40と、容器本体31の各隅部に設けられた下向き傾斜のコーナー面41と、このコーナー面41の中央部に設けられた凹部42からなっている。
【0022】
次に蓋体32の構成としては、容器本体31の逆テーパ壁39に対応して設けられた逆テーパ面43と、この逆テーパ面43から外側に開いた上側フランジ部44が形成され、容器本体31の逆テーパ壁39に対して蓋体32の逆テーパ面43が内側嵌合することによって閉蓋を実現している。その際には、容器本体31のフランジ部40に対して蓋体32の上側フランジ部44が重畳することによって確実な嵌合が行われる。45は摘み部であり、その構成は中央部に下向きに形成された窪み46が設けられ、その両側には支点として動作する補助窪み47が設けられている。一点鎖線で示した部分は、開蓋動作時に摘み部45に力を加えることによって変形する折曲部48である。
【0023】
このような容器本体31と蓋体32の関係を、
図10に示す。容器本体31と蓋体32を嵌合させて閉蓋した状態の隅部について
図11に示す。図示したように、閉蓋が行われている場合には、容器本体31の逆テーパ壁37に対して蓋体32の逆テーパ面43が嵌合しており、容易に開蓋しない構成とされている。そして、蓋体32に形成された摘み部45は、その窪み46が容器本体31の下向きコーナー面41によって上向きに変形した状態で組み合わされ、かつ蓋体32の窪み46が容器本体31の凹部42に入り込んだ状態になっている。なお、蓋体32の摘み部45については、成形時における金型を考慮して組み合わせる前には上側フランジ部44と面一とし、組み合わせた際に容器本体31の下向きコーナー面41に沿って上向きに変形するようにしている。しかしながら、金型の難度を考慮しないのであれば予め上向きに成形することもあるので、摘み部45が上側に変形することについては重要ではない。また、本実施形態では補助窪み47が下向きコーナー面41に接触して摘み部45を上向きに変形させているが、凹部42に対して窪み46が精度よく組み合わされるのであれば、補助窪み47は省略されることもある。また、下向きコーナー面41は、これを下向き傾斜とすることによって嵌合状態において摘み部45の下側に対する変形幅を大きくすることを目的としているが、水平であってもよい。
【0024】
このように組み合わされた容器本体31と蓋体32の隅部に対して、
図12に示したように容器本体31の下向き傾斜のコーナー面41の下縁部49と蓋体2の摘み部45を2本の指で挟み込み、これを閉じる方向に力を加えて開蓋を行う。一般的な利用者の取扱いとして、容器本体の下向きコーナー面41を人差し指の腹で支え、摘み部45の周縁部に親指、あるいはその逆の関係でそれぞれを支持し、下縁部49を固定しながら摘み部45側を下向きコーナー面41に近づける方向に挟み込む。にこのようにすると、当初は容器本体31の逆テーパ壁37に対して蓋体32の逆テーパ面43が嵌合しているために、加えられた応力は折曲部48付近に集中することになる。そして、さらに力を付加すると応力に負けて折曲部48付近を境にして摘み部45は下向きに折れ曲がるように変形する。つまり、力の関係は、摘み部45を支える指付近を力点とし、窪み46が凹部42に接触している部分を支点としてこの原理で折曲部48を作用点として働くことになる。この作用がさらにてこの原理によって蓋体32の逆テーパ面43に作用して、容器本体31の逆テーパ壁37からの嵌合を解除するのである。そして、いったん隅部における容器本体31と蓋体32の嵌合が解除されれば、これを契機として両方向に嵌合状態が開放され、全体の開蓋が実現されることについては、先の実施形態と同様である。
【0025】
その他、摘み部45を設ける部分や下向きテーパ―面41の数などについては、先の実施形態で説明した内容が当てはまる。
【0026】
次に、
図13は本発明のさらに別の実施形態における蓋体の変形例であり、摘み部50が突出して形成される根元の垂直壁51にはリブ52を設けた。開蓋に際しては摘み部50を下向きに変形させるので、その根元には大きい力が加わることになる。そうすると蓋体の垂直壁51が撓んで容易に変形してしまい、摘み部50を押し下げる力が有効に働かない恐れがある。これを補強するためにリブ52が形成されることがある。
図13では蓋体が円形の場合、すなわち包装用容器全体が円形である場合について説明したが、矩形の容器であっても同様のリブを採用することがある。
【0027】
上記実施形態は、
図13を除いて長方形の包装用容器を例に説明したが、容器の全体形状はこれに限定されるものではなく、正方形、六角形、円形など広く採用することが可能である。また、実施形態は全て内嵌合容器を例としたが、外嵌合容器である場合も同様である。
【符号の説明】
【0028】
1・31 容器本体
2・32 蓋体
7 容器本体嵌合部
8 蓋体嵌合部
9・39 逆テーパ壁
10 フランジ部
11 周縁部
12 傾斜面
13 下側フランジ部
14・43 逆テーパ面
15・44 上側フランジ部
16・45 摘み部
17・46 窪み
18 折曲部
19 フレーム部
20 周縁部
41 コーナー面
42 凹部