特許第6865575号(P6865575)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6865575表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6865575
(24)【登録日】2021年4月8日
(45)【発行日】2021年4月28日
(54)【発明の名称】表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/167 20190101AFI20210419BHJP
   G02F 1/1685 20190101ALI20210419BHJP
【FI】
   G02F1/167
   G02F1/1685
【請求項の数】10
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2016-251703(P2016-251703)
(22)【出願日】2016年12月26日
(65)【公開番号】特開2018-105991(P2018-105991A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2019年11月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】500080214
【氏名又は名称】イー インク コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】山崎 克則
【審査官】 横井 亜矢子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−175598(JP,A)
【文献】 特開2009−186499(JP,A)
【文献】 特開2008−268853(JP,A)
【文献】 特開2010−224140(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0038597(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2011−0067450(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/15−1/19
G02F 1/136−1/1368,1/133
G09G 3/00−3/08,3/12,3/16
G09G 3/19−3/26,3/34,3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素を含む画像表示部を備える基板と、
第1電源線、第2電源線および第3電源線と、
前記画素に対応して設けられている画素電極と、
前記画素に対応して設けられ、第1状態と第2状態のいずれかを保持し出力可能なメモリー回路と、
前記第3電源線と接続されている共通電極と、
第1電位を出力する第1電圧端と、前記第1電位とは異なる第2電位を出力する第2電圧端と、を備える電源部と、
前記第3電源線と、前記第1電圧端と前記第2電圧端のいずれかと、の間を交互に導通する共通電極スイッチ回路と、
前記第1電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには遮断する第1スイッチ回路と、
前記第2電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには遮断する第2スイッチ回路と、
前記第3電源線が前記第2電圧端と導通しているときには前記第1電源線と前記第1電圧端との間を導通し、前記第3電源線が前記第1電圧端と導通しているときには前記第1電源線と前記第1電圧端との間を遮断する第3スイッチ回路と、
前記第1電源線と前記第3電源線との間に設けられる第1コンデンサーと
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
さらに、前記第3電源線が前記第1電圧端と導通しているときには前記第2電源線と前記第2電圧端との間を導通し、前記第3電源線が前記第2電圧端と導通しているときには前記第2電源線と前記第2電圧端との間を遮断する第4スイッチ回路を有する請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
画素を含む画像表示部を備える基板と、
第1電源線、第2電源線および第3電源線と、
前記画素に対応して設けられている画素電極と、
前記画素に対応して設けられ、第1状態と第2状態のいずれかを保持し出力可能なメモリー回路と、
前記第3電源線と接続されている共通電極と、
第1電位を出力する第1電圧端と、前記第1電位とは異なる第2電位を出力する第2電圧端と、を備える電源部と、
前記第3電源線と、前記第1電圧端と前記第2電圧端のいずれかと、の間を交互に導通する共通電極スイッチ回路と、
前記第1電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには遮断する第1スイッチ回路と、
前記第2電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには遮断する第2スイッチ回路と、
前記第3電源線が前記第2電圧端と導通しているときには前記第1電源線と前記第1電圧端との間を導通し、前記第3電源線が前記第1電圧端と導通しているときには前記第1電源線と前記第1電圧端との間を遮断する第3スイッチ回路と、
前記第2電源線と前記第3電源線との間に設けられる第2コンデンサーと
を有することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
さらに、前記第3電源線が前記第1電圧端と導通しているときには前記第2電源線と前記第2電圧端との間を導通し、前記第3電源線が前記第2電圧端と導通しているときには前記第2電源線と前記第2電圧端との間を遮断する第4スイッチ回路を有する請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
さらに、
走査線と、
データ線と、
前記画素に対応して設けられ、前記走査線および前記データ線と前記メモリー回路との
間に設けられている画素スイッチング素子と、
を有する請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
さらに、前記画素電極と前記共通電極との間に設けられている電気光学物質層を有する
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
画素を含む画像表示部を備える基板と、
第1電源線、第2電源線および第3電源線と、
第1電位と、前記第1電位とは異なる第2電位と、前記第1電位および前記第2電位の間の高低関係と同じ高低関係を有する第3電位および第4電位と、を出力する電源部と、
前記第1電源線に前記第1電位を供給し、前記第2電源線に前記第2電位を供給し、前記第3電源線に前記第3電位および前記第4電位を交互に供給する電源変調部と、
前記画素に対応して設けられている画素電極と、
前記画素に対応して設けられ、第1状態と第2状態のいずれかを保持し出力可能なメモリー回路と、
前記第3電源線と接続されている共通電極と、
前記第1電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには遮断する第1スイッチ回路と、
前記第2電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには遮断する第2スイッチ回路と、
を有し、
前記電源変調部は、前記第3電源線に前記第4電位が供給されているときには前記第1電源線と前記電源部との間を導通し、前記第3電源線に前記第3電位が供給されているときには前記第1電源線と前記電源部との間を遮断する第3スイッチ回路を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
前記電源変調部は、さらに、前記第3電源線に前記第3電位が供給されているときには前記第2電源線と前記電源部との間を導通し、前記第3電源線に前記第4電位が供給されているときには前記第2電源線と前記電源部との間を遮断する第4スイッチ回路を備える請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
画素を含む画像表示部を備える基板と、
第1電源線、第2電源線および第3電源線と、
前記第1電源線と前記第3電源線との間および前記第2電源線と前記第3電源線との間にそれぞれ電位差を印加する電源部と、
前記画素に対応して設けられている画素電極と、
前記画素に対応して設けられ、第1状態と第2状態のいずれかを保持し出力可能なメモリー回路と、
前記第3電源線と接続されている共通電極と、
前記第1電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには遮断する第1スイッチ回路と、
前記第2電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには遮断する第2スイッチ回路と、
を有する表示装置を駆動する方法であって、
前記第1電源線と前記第3電源線との間および前記第2電源線と前記第3電源線との間のいずれかに電位差を印加する第1ステップと、
前記第1ステップにおいて前記第1電源線および前記第2電源線のうち前記第3電源線との間で電位差を形成した電源線を電気的に浮いた状態にする第2ステップと、
を有し、
前記第1ステップにおいて、前記第1電源線と前記第3電源線との間および前記第2電源線と前記第3電源線との間のいずれかに充電し、
前記第2ステップにおいて、前記第1ステップで充電された電荷の放電により前記画素電極と前記共通電極との間に電界を生じさせる、
ことを特徴とする表示装置の駆動方法。
【請求項10】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気泳動表示装置は、消費電力が小さいため、長時間の表示が可能な表示装置である。このような電気泳動表示装置としては、画素内にスイッチング用のトランジスターとメモリー回路とを設けた装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
すなわち、特許文献1に記載されている電気泳動表示装置は、走査線と、データ線と、第1制御線と、第2制御線と、画素に設けられている画素電極と、画素に設けられている画素スイッチング素子およびメモリー回路と、画素電極に対向する対向電極と、を備えている。そして、画素電極と対向電極との間に電気泳動分散液を設けるとともに、画素電極と対向電極との間に電界を発生させることにより、電気泳動分散液中の電気泳動粒子を泳動させ、表示を行う。
【0004】
このような電気泳動表示装置では、表示の切り換えを行う際、例えば、画素電極の電位を一定にした状態で、対向電極の電位を周期的に変位させる駆動を行うことにより、画素電極と対向電極との間に電位差を生じさせる。この電位差により電界が発生し、電気泳動粒子が泳動することによって表示が切り替わる。
【0005】
ここで、図16は、従来の電気泳動表示装置の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。図16のVcomは対向電極の電位であり、Vpix(L)はメモリー回路に保持された画像データがローレベルであるときに画素電極に供給される電位であり、Vpix(H)はメモリー回路に保持された画像データがハイレベルであるときに画素電極に供給される電位である。
【0006】
図16に示すタイミングチャートでは、画素電極の電位Vpix(H)を0とし、対向電極の電位Vcomを0とVとの間で周期的に切り替えるとき、画素電極と対向電極との間の電位差Vpix(H)−Vcomは0とVとの間で周期的に切り替わる。一方、画素電極の電位Vpix(L)をVとし、対向電極の電位Vcomを0とVとの間で周期的に切り替えるとき、画素電極と対向電極との間の電位差Vpix(L)−Vcomは、やはり0とVとの間で周期的に切り替わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−86402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のように画素電極と対向電極との間の電位差が周期的に切り替わるとき、画素電極と対向電極との間の電位差がVである期間には電気泳動粒子を泳動させることができる一方、電位差が0である期間では電気泳動粒子を泳動させることができない。このため、電位差が0である期間を含む分、表示の書き換えに要する時間が長くなっている。
【0009】
本発明の目的は、電極間に印加する電圧を高めなくても表示の書き換えをより短時間で行い得る表示装置および表示装置の駆動方法、ならびに、表示の書き換え速度が速い電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の表示装置は、画素を含む画像表示部を備える基板と、
第1電源線、第2電源線および第3電源線と、
前記画素に対応して設けられている画素電極と、
前記画素に対応して設けられ、第1状態と第2状態のいずれかを保持し出力可能なメモリー回路と、
前記第3電源線と接続されている共通電極と、
第1電位を出力する第1電圧端と、前記第1電位とは異なる第2電位を出力する第2電圧端と、を備える電源部と、
前記第3電源線と、前記第1電圧端と前記第2電圧端のいずれかと、の間を交互に導通する共通電極スイッチ回路と、
前記第1電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには遮断する第1スイッチ回路と、
前記第2電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには遮断する第2スイッチ回路と、
前記第3電源線が前記第2電圧端と導通しているときには前記第1電源線と前記第1電圧端との間を導通し、前記第3電源線が前記第1電圧端と導通しているときには前記第1電源線と前記第1電圧端との間を遮断する第3スイッチ回路と、
を有することを特徴とする。
【0011】
これにより、電極間に印加する電圧を高めなくても表示の書き換えをより短時間で行い得る表示装置が得られる。また、逆に、表示の書き換えに要する時間を長くすることなく、表示装置の消費電力を抑えることができる。
【0012】
本発明の表示装置では、さらに、前記第3電源線が前記第1電圧端と導通しているときには前記第2電源線と前記第2電圧端との間を導通し、前記第3電源線が前記第2電圧端と導通しているときには前記第2電源線と前記第2電圧端との間を遮断する第4スイッチ回路を有することが好ましい。
【0013】
これにより、電極間に印加する電圧を高めなくても表示の書き換えをより短時間で行い得る表示装置が得られるという効果を表示内容によらず享受することができる。
【0014】
本発明の表示装置では、前記第1電源線と前記第3電源線との間に設けられる第1コンデンサーを有することが好ましい。
【0015】
これにより、十分な電気エネルギーを第1コンデンサーに蓄えることができる。その結果、電源部から直接的に電圧が印加されない期間においても、表示の書き換えの高速化を図ることができる。
【0016】
本発明の表示装置では、前記第2電源線と前記第3電源線との間に設けられる第2コンデンサーを有することが好ましい。
【0017】
これにより、十分な電気エネルギーを第2コンデンサーに蓄えることができる。その結果、電源部から直接的に電圧が印加されない期間においても、表示の書き換えの高速化を図ることができる。
【0018】
本発明の表示装置では、さらに、
走査線と、
データ線と、
前記画素に対応して設けられ、前記走査線および前記データ線と前記メモリー回路との間に設けられている画素スイッチング素子と、
を有することが好ましい。
【0019】
これにより、データ線から供給される画像信号に基づく画像データをメモリー回路に入力するように動作することができる。
【0020】
本発明の表示装置では、さらに、前記画素電極と前記共通電極との間に設けられている電気光学物質層を有することが好ましい。
【0021】
これにより、画素電極と共通電極との間に印加する電圧を高めなくても電気光学物質層に含まれる電気泳動粒子の泳動に要する時間を短縮し、表示の書き換えをより短時間で行い得る表示装置が得られる。
【0022】
本発明の表示装置は、画素を含む画像表示部を備える基板と、
第1電源線、第2電源線および第3電源線と、
第1電位と、前記第1電位とは異なる第2電位と、前記第1電位および前記第2電位の間の高低関係と同じ高低関係を有する第3電位および第4電位と、を出力する電源部と、
前記第1電源線に前記第1電位を供給し、前記第2電源線に前記第2電位を供給し、前記第3電源線に前記第3電位および前記第4電位を交互に供給する電源変調部と、
前記画素に対応して設けられている画素電極と、
前記画素に対応して設けられ、第1状態と第2状態のいずれかを保持し出力可能なメモリー回路と、
前記第3電源線と接続されている共通電極と、
前記第1電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには遮断する第1スイッチ回路と、
前記第2電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには遮断する第2スイッチ回路と、
を有し、
前記電源変調部は、前記第3電源線に前記第4電位が供給されているときには前記第1電源線と前記電源部との間を導通し、前記第3電源線に前記第3電位が供給されているときには前記第1電源線と前記電源部との間を遮断する第3スイッチ回路を備えることを特徴とする。
【0023】
これにより、電極間に印加する電圧を高めなくても表示の書き換えをより短時間で行い得る表示装置が得られる。また、逆に、表示の書き換えに要する時間を長くすることなく、表示装置の消費電力を抑えることができる。
【0024】
本発明の表示装置では、前記電源変調部は、さらに、前記第3電源線に前記第3電位が供給されているときには前記第2電源線と前記電源部との間を導通し、前記第3電源線に前記第4電位が供給されているときには前記第2電源線と前記電源部との間を遮断する第4スイッチ回路を備えることが好ましい。
【0025】
これにより、電極間に印加する電圧を高めなくても表示の書き換えをより短時間で行い得る表示装置が得られるという効果を表示内容によらず享受することができる。
【0026】
本発明の表示装置の駆動方法は、画素を含む画像表示部を備える基板と、
第1電源線、第2電源線および第3電源線と、
前記第1電源線と前記第3電源線との間および前記第2電源線と前記第3電源線との間にそれぞれ電位差を印加する電源部と、
前記画素に対応して設けられている画素電極と、
前記画素に対応して設けられ、第1状態と第2状態のいずれかを保持し出力可能なメモリー回路と、
前記第3電源線と接続されている共通電極と、
前記第1電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには遮断する第1スイッチ回路と、
前記第2電源線と前記画素電極との間に設けられ、前記メモリー回路からの出力が前記第2状態であるときには導通し、前記メモリー回路からの出力が前記第1状態であるときには遮断する第2スイッチ回路と、
を有する表示装置を駆動する方法であって、
前記第1電源線と前記第3電源線との間および前記第2電源線と前記第3電源線との間のいずれかに電位差を印加する第1ステップと、
前記第1ステップにおいて前記第1電源線および前記第2電源線のうち前記第3電源線との間で電位差を形成した電源線を電気的に浮いた状態にする第2ステップと、
を有することを特徴とする。
【0027】
これにより、第1ステップにおいて充電し、第2ステップにおいて放電することにより、電源部から直接的に電圧が印加されていない期間においても表示を書き換えることができる。その結果、表示の書き換え速度の高速化が図られる。
【0028】
本発明の表示装置の駆動方法では、前記第1ステップにおいて、前記第1電源線と前記第3電源線との間および前記第2電源線と前記第3電源線との間のいずれかに充電し、
前記第2ステップにおいて、前記第1ステップで充電された電荷の放電により前記画素電極と前記共通電極との間に電界を生じさせることが好ましい。
これにより、表示の書き換え速度の高速化が図られる。
【0029】
本発明の電子機器は、本発明の表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、表示の切り替え速度が速い電子機器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の表示装置の第1実施形態を適用した電気泳動表示装置を示す断面図である。
図2図1に示すアクティブマトリクス回路基板および共通電極を示すブロック図である。
図3図2に示すアクティブマトリクス回路基板のうち1つの画素および共通電極における回路構成を示す図である。
図4】画像データが「L」(第1状態)である場合において、図3に示すアクティブマトリクス回路基板を含む表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
図5】画像データが「H」(第2状態)である場合において、図3に示すアクティブマトリクス回路基板を含む表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
図6図3に示す回路構成の一部を変形させた変形例を示す図である。
図7】本発明の表示装置の第2実施形態に含まれるアクティブマトリクス回路基板のうち1つの画素および共通電極における回路構成を示す図である。
図8図7に示すアクティブマトリクス回路基板を含む表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
図9図7に示すアクティブマトリクス回路基板を含む表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
図10】本発明の表示装置の第3実施形態に含まれるアクティブマトリクス回路基板のうち1つの画素および共通電極における回路構成を示す図である。
図11】本発明の表示装置の第4実施形態に含まれるアクティブマトリクス回路基板のうち1つの画素および共通電極における回路構成を示す図である。
図12】本発明の電子機器の実施形態が適用された腕時計の正面図である。
図13図12に示す腕時計の側断面図である。
図14】本発明の電子機器の実施形態が適用された電子ペーパーの構成を示す斜視図である。
図15】本発明の電子機器の実施形態が適用された電子ノートの構成を示す斜視図である。
図16】従来の電気泳動表示装置の駆動シーケンスを示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0032】
≪第1実施形態≫
<表示装置>
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
【0033】
図1は、本発明の表示装置の第1実施形態を適用した電気泳動表示装置を示す断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。また、図1に示すように、電気泳動表示装置1の表示面内において互いに直交する2方向を「X軸方向」および「Y軸方向」とし、これらの2方向に直交する方向を「Z軸方向」とする。
【0034】
図1に示す電気泳動表示装置1は、粒子の泳動を利用して所望の画像を表示する表示装置である。この電気泳動表示装置1は、電極基板120や画素電極121を含むバックプレーン10と、対向基板201や共通電極202を含むフロントプレーン20と、を備えている。
【0035】
このうち、バックプレーン10は、平板状の電極基板120と、電極基板120の上面に設けられた複数の画素電極121と、この電極基板120に設けられたアクティブマトリクス回路基板100と、を備えている。また、電極基板120の上面のうち、画素電極121が設けられている領域を特に「画像表示部103」といい、画像表示部103のうち画素電極121を含んでマトリクス状に配列している領域を「画素102」という。
【0036】
一方、フロントプレーン20は、平板状の対向基板201と、対向基板201の下面に設けられた共通電極202と、共通電極202の下方に設けられ粒子71と分散媒72とを含む分散液70が充填された電気泳動物質層7(電気光学物質層)と、を備えている。
【0037】
また、フロントプレーン20は、電極基板120と共通電極202との間を離間させるとともに、画素102同士を隔離する隔壁91と、隔壁91の外縁側を封止する封止部92と、を備えている。
【0038】
したがって、電気泳動表示装置1(表示装置)は、アクティブマトリクス回路基板100と、画素電極121と共通電極202との間に設けられている電気泳動物質層7(電気光学物質層)と、を有する。
【0039】
以下、各部の構成について順次説明する。
電極基板120および対向基板201は、それぞれシート状(平板状)の部材である。これらは、可撓性を有するもの、または、硬質なもののいずれであってもよい。
【0040】
電極基板120および対向基板201の構成材料としては、例えば、各種樹脂材料、各種ガラス材料等が挙げられる。このうち、対向基板201は、特に透光性を有する材料で構成される。これにより、図1に示す対向基板201の上面が表示面となる。
【0041】
また、画素電極121や共通電極202の他、回路に含まれる素子や配線等は、導電性材料によって構成される。この導電性材料としては、例えば、Al、Cuのような各種金属材料、各種導電性高分子材料、ITO(インジウム・スズ酸化物)、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)のような各種導電性酸化物材料等が挙げられる。このうち、共通電極202は、特に透光性を有する材料で構成される。
【0042】
また、隔壁91および封止部92の構成材料としては、それぞれ、例えば各種樹脂材料が挙げられる。なお、隔壁91は、必要に応じて設けられればよく、省略されてもよい。
【0043】
分散液70は、粒子71と分散媒72とを含んでいる。
本実施形態では、粒子71が、負に帯電した黒粒子71aと正に帯電した白粒子71bの2種類を含んでいるとともに、分散媒72が透明である例について説明する。すなわち、本実施形態に係る分散液70は、透明な分散媒72に黒粒子71aと白粒子71bとが分散してなるものである。なお、以下の説明において粒子71とは、黒粒子71aと白粒子71bの双方を指すものとする。
【0044】
なお、分散液70の構成は、上記のものに限定されない。例えば、粒子71が呈する色は特に限定されず、黒や白以外の色であってもよい。また、粒子71は1種類のみの粒子で構成されていてもよく、互いに呈する色が異なる3種類以上の粒子を含んでいてもよい。
【0045】
また、粒子71が1種類の粒子で構成されている場合には、分散媒72が粒子71とは異なる色を呈していればよい。この場合、粒子71が呈する色は、特に限定されず、例えば分散媒72が淡色または白色を呈している場合には、濃色または黒色であるのが好ましく、反対に、分散媒72が濃色または黒色を呈している場合には、淡色または白色であるのが好ましい。
【0046】
このような分散液70は、前述した隔壁91で分離形成された小胞部分(前述した画素102に対応する部分)に充填され、電気泳動物質層7の一部を構成する。
【0047】
粒子71としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化クロム、酸化ジルコニウム等の酸化物系粒子や、窒化ケイ素、窒化チタン等の窒化物系粒子、硫化亜鉛等の硫化物系粒子、硼化チタン等の硼化物系粒子、クロム酸ストロンチウム、アルミン酸コバルト、亜クロム銅、ウルトラマリン等の無機顔料粒子、アゾ系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、ペリレン系等の有機顔料粒子等を用いることができる。また、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル等で構成された樹脂粒子の表面に顔料を塗布した複合粒子を用いることもできる。
また、上述した粒子の表面に、各種表面処理を施した粒子であってもよい。
【0048】
分散媒72としては、特に限定されないものの、例えば沸点が100℃以上であり絶縁性が高い液体が好ましく用いられる。具体的には、例えば各種水、ブタノールやグリセリン等のアルコール類、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸ブチル等のエステル類、ジブチルケトン等のケトン類、ペンタン等の脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン等の芳香族複素環類、アセトニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、カルボン酸塩、シリコーンオイルまたはその他の各種油類等が挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
【0049】
なお、隔壁91を形成せず、電極基板120と共通電極202との間に複数のマイクロカプセルを配置し、そのマイクロカプセル中に分散液70を封入するようにしてもよい。すなわち、このマイクロカプセルをシート状に並べることで、電気泳動物質層7を構成するようにしてもよい。
【0050】
このマイクロカプセルの構成材料としては、例えば、ゼラチン、アラビアゴムとゼラチンとの複合材料、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリエーテルのような各種樹脂材料が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0051】
<アクティブマトリクス回路基板>
次に、アクティブマトリクス回路基板100について説明する。
【0052】
図2は、図1に示すアクティブマトリクス回路基板および共通電極を示すブロック図である。図3は、図2に示すアクティブマトリクス回路基板のうち1つの画素および共通電極における回路構成を示す図である。
【0053】
図2、3に示すアクティブマトリクス回路基板100は、複数の画素102をマトリクス状に配列してなる画像表示部103と、画像表示部103の外部に設けられた走査線駆動回路106と、データ線駆動回路107と、電源変調部108および電源部109を含む電源回路119と、制御部110と、を備えている。このうち、電源変調部108には、共通電極スイッチ回路1081と、第3スイッチ回路1082と、第4スイッチ回路1083と、が設けられている。また、電源部109には、電源1091と、一例としてVの電位(第1電位)を出力する第1電圧端1092と、一例として0[V]の電位(第2電位)を出力する第2電圧端1093と、が設けられている。
【0054】
画像表示部103では、複数本の走査線104(scan)がX軸方向に延びている。一方、画像表示部103では、複数本のデータ線105(data)がY軸方向に延びている。そして、走査線104とデータ線105の交差点近傍にそれぞれ画素102が設けられている。
【0055】
また、全ての画素102に共通の配線として、第1電源線111(L1)と、第2電源線112(L2)と、第3電源線113(L3)と、第5電源線115(Vss)と、を有している。
【0056】
また、全ての画素102に共通の電極として、図3に示す共通電極202を有している。
【0057】
図3に示す画素102には、駆動用TFT124(画素スイッチング素子)と、メモリー回路125と、第1スイッチ回路126と、第2スイッチ回路127と、画素電極121と、画素電極121と共通電極202との間に設けられた電気泳動物質層7と、が設けられている。これらは、個々の画素102に対応して設けられている。なお、TFTは、Thin Film Transistorである。
【0058】
ここで、画素102に設けられる配線について説明する。
画素102には、図3に示すように、走査線104(scan)、データ線105(data)、第1電源線111(L1)、第2電源線112(L2)、第3電源線113(L3)、および第5電源線115(Vss)が配置されている。
【0059】
このうち、走査線104は、駆動用TFT124のオンタイミングを規定する選択信号を供給する。
【0060】
また、データ線105は、1ビットの画像データを規定する画像信号を供給する。
なお、本実施形態では、画像データとして「L」(第1状態)を規定する場合にはローレベル(低電位)の画像信号を供給し、画像データとして「H」(第2状態)を規定する場合にはハイレベル(高電位)の画像信号を供給するものとする。
【0061】
すなわち、アクティブマトリクス回路基板100は、走査線104と、データ線105と、画素102に対応して設けられ走査線104およびデータ線105とメモリー回路125との間に設けられている駆動用TFT124(画素スイッチング素子)と、を有している。これにより、データ線105から供給される画像信号に基づく画像データをメモリー回路125に入力するように動作することができる。
【0062】
また、第1電源線111は、第1スイッチ回路126を介して、粒子71を泳動させる駆動信号を画素電極121に供給する。
【0063】
一方、第2電源線112は、第2スイッチ回路127を介して、粒子71を泳動させる駆動信号を画素電極121に供給する。
【0064】
なお、本実施形態では、一例として、第1電源線111からは駆動信号Vpix(L1)としてVの電位(第1電位)が、第2電源線112からは駆動信号Vpix(L2)として0[V]の電位(第2電位)が、それぞれ供給されるものとする。
【0065】
また、第3電源線113は、共通電極202に接続されており、共通電極202に共通電位信号Vcomを供給する。
【0066】
なお、本実施形態では、一例として、V(第1電位)と0[V](第2電位)の2値の電位からなるパルス波形の共通電位信号Vcomが第3電源線113から供給されるものとする。言い換えると、第3電源線113に供給される2値の電位のうち、低い方の電位を基準電位、すなわち0[V]としている。
【0067】
第1電源線111や第3電源線113に供給されるVの電位は、特に限定されないが、一般には5V以上20V以下程度とされる。
【0068】
また、第5電源線115は、メモリー回路125に定電位の電位信号を供給する。これにより、メモリー回路125において画像信号を保持することができる。
【0069】
なお、第5電源線115に供給される電位は、特に限定されないが、一般に0[V]とされる。
【0070】
共通電極202は、前述したように第3電源線113に接続されている。そして、電気泳動表示装置1は、画素電極121と共通電極202との間に設けられている電気泳動物質層7を有する。
【0071】
電気泳動物質層7は、画素電極121と共通電極202との間に挟持されており、これらの間に生じた電位差に伴う電界によって粒子71を泳動させ、表示面に画像を表示する。すなわち、粒子71が有する電荷の極性と電界の方向に応じて、帯電した粒子71の泳動方向が決まる。例えば、共通電極202の電位に対して画素電極121の電位が高くなるように設定すると、画素電極121から共通電極202に向かう電界が生じるため、正に帯電している白粒子71bは共通電極202側へ泳動し、負に帯電している黒粒子71aは画素電極121側へ泳動する。本実施形態では、表示面が対向基板201側に設定されているので、このような粒子71の泳動によって表示面には白色が表示される。一方、共通電極202の電位に対して画素電極121の電位が低くなるように設定すると、共通電極202から画素電極121に向かう電界が生じるので、正に帯電している白粒子71bは画素電極121側へ泳動し、負に帯電している黒粒子71aは共通電極202側へ泳動する。これにより、表示面には黒色が表示される。
【0072】
次に、画素102に設けられる回路等について説明する。
駆動用TFT124は、例えばN型MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスターである。そして、駆動用TFT124のゲート電極は走査線104に接続され、ソース電極はデータ線105に接続され、ドレイン電極はメモリー回路125の入力端子に接続されている。
【0073】
メモリー回路125は、駆動用TFT124のドレイン電極と第5電源線115との間に設けられたコンデンサー1251を備えている。
【0074】
本実施形態に係るメモリー回路125は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)方式のメモリー回路であって、1ビットの画像データを保持可能な1入力1出力のメモリー回路である。保持された画像データは、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1に供給される。
【0075】
第1スイッチ回路126は、P型MOSトランジスター1261を含んでいる。具体的には、P型MOSトランジスター1261のソース電極は第1電源線111に接続され、ドレイン電極は第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通出力端子P2に接続され、ゲート電極は共通入力端子P1に接続されている。
【0076】
第2スイッチ回路127は、N型MOSトランジスター1271を含んでいる。具体的には、N型MOSトランジスター1271のソース電極は第2電源線112に接続され、ドレイン電極は共通出力端子P2に接続され、ゲート電極は共通入力端子P1に接続されている。
【0077】
画素電極121は、前述したように、共通出力端子P2に接続されている。これにより、共通出力端子P2を介して駆動信号が画素電極121に供給される。
【0078】
次に、画像表示部103の外部に設けられる回路等について説明する。
走査線駆動回路106は、複数の走査線104に接続されており、駆動用TFT124のオンタイミングを規定する選択信号を、走査線104を介して駆動用TFT124のゲート電極に供給する。
【0079】
また、データ線駆動回路107は、複数のデータ線105に接続されており、1ビットの画像データを規定する画像信号を、データ線105を介して駆動用TFT124のソース電極に供給する。
【0080】
また、電源変調部108は、第1電源線111、第2電源線112、第3電源線113、および第5電源線115に接続されており、これらの各配線と電源部109とを電気的に接続および切断する。すなわち、電源変調部108には、図2に示すように電源部109が接続されている。これにより、電源部109とこれらの電源線との間の電気的接続が、電源変調部108によって制御される。
【0081】
ここで、図3のうち画素102の右側には、電源変調部108に含まれた、第1電源線111、第2電源線112および第3電源線113と電源部109とを電気的に開閉する回路を選択的に図示している。図3に示すように、電源変調部108は、共通電極スイッチ回路1081(SWcom)と、第3スイッチ回路1082(SW3)と、第4スイッチ回路1083(SW4)と、を備えている。そして、第1電源線111、第2電源線112および第3電源線113は、これらの共通電極スイッチ回路1081、第3スイッチ回路1082および第4スイッチ回路1083により、電源部109との間で電気的に接続および切断される。
【0082】
このうち、共通電極スイッチ回路1081は、1回路2接点型のスイッチを含み、図3に示すように、第3電源線113の接続先を接点1081aと接点1081bとの間で切り替えることができる。また、接点1081aは、第3スイッチ回路1082および第1電圧端1092と接続されている。一方、接点1081bは、第4スイッチ回路1083および第2電圧端1093と接続されている。
【0083】
共通電極スイッチ回路1081の動作によって、第3電源線113と接点1081aとを接続すると、電源1091の正極と共通電極202との間が電気的に接続される。一方、共通電極スイッチ回路1081の動作によって、第3電源線113と接点1081bとを接続すると、電源1091の負極と共通電極202との間が電気的に接続される。
【0084】
共通電極スイッチ回路1081は、第3電源線113を接点1081aと接続する期間と、第3電源線113を接点1081bと接続する期間と、を交互に切り替えるように動作する。すなわち、共通電極スイッチ回路1081では、第3電源線113が、第1電圧端1092と第2電圧端1093のいずれかに対して、交互に導通する。これにより、共通電極202には、Vの電位(第1電位)と0[V]の電位(第2電位)とが交互に供給されることとなる。
【0085】
第3スイッチ回路1082は、1回路1接点型のスイッチを含み、図3に示すように、第1電源線111と電源部109の第1電圧端1092との間を電気的に開閉する。第3スイッチ回路1082の開閉によって、第1スイッチ回路126にVの電位(第1電位)を供給する状態と、第1電源線111が電気的に浮いている状態(フロート状態)と、を切り替えることができる。
【0086】
そして、第3スイッチ回路1082は、共通電極スイッチ回路1081と協調して動作する。具体的には、共通電極スイッチ回路1081において第3電源線113が第2電圧端1093と導通しているときには、第3スイッチ回路1082において第1電源線111と第1電圧端1092との間を導通し、共通電極スイッチ回路1081において第3電源線113が第1電圧端1092と導通しているときには、第3スイッチ回路1082において第1電源線111と第1電圧端1092との間を遮断する。
【0087】
第4スイッチ回路1083は、1回路1接点型のスイッチを含み、図3に示すように、第2電源線112と電源部109の第2電圧端1093との間を電気的に開閉する。第4スイッチ回路1083の開閉によって、第2スイッチ回路127に0の電位(第2電位)を供給する状態と、第2電源線112が電気的に浮いている状態(フロート状態)と、を切り替えることができる。
【0088】
そして、第4スイッチ回路1083は、共通電極スイッチ回路1081と協調して動作する。具体的には、共通電極スイッチ回路1081において第3電源線113が第1電圧端1092と導通しているときには、第4スイッチ回路1083において第2電源線112と第2電圧端1093との間を導通し、共通電極スイッチ回路1081において第3電源線113が第2電圧端1093と導通しているときには、第4スイッチ回路1083において第2電源線112と第2電圧端1093との間を遮断する。
【0089】
なお、これらの走査線駆動回路106、データ線駆動回路107および電源変調部108は、それぞれその動作が制御部110によって制御される。具体的には、制御部110は、図示しない外部の上位制御装置から入力される信号に基づいて、走査線駆動回路106、データ線駆動回路107および電源変調部108の動作を制御する。
【0090】
また、電源部109は、前述したように、電源1091と、Vの電位(第1電位)を出力する第1電圧端1092と、0[V]の電位(第2電位)を出力する第2電圧端1093と、を備えている。
【0091】
<表示装置の駆動方法>
次に、本発明の表示装置の駆動方法の第1実施形態について説明する。以下、図1〜3に示す電気泳動表示装置1の駆動方法について説明する。
【0092】
図1〜3に示す電気泳動表示装置1は、電極基板120(基板)と、第1電源線111、第2電源線112および第3電源線113と、電源部109と、画素電極121と、メモリー回路125と、共通電極202と、第1スイッチ回路126と、第2スイッチ回路127と、を有する。
【0093】
そして、本実施形態に係る電気泳動表示装置1の駆動方法は、第1電源線111と第3電源線113との間および第2電源線112と第3電源線113との間のいずれかに電位差を印加する第1ステップと、第1電源線111および第2電源線112を電気的に浮いた状態にする第2ステップと、を有する。以下、各ステップについて順次説明する。
【0094】
第1ステップでは、表示の書き換えにあたり、まず、駆動用TFT124をオンにして、データ線105から画像信号を供給する。これにより、メモリー回路125に画像データが保持される。
そして、メモリー回路125に保持された画像データが第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127に入力されると、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127では互いに異なる挙動を示す。
【0095】
例えば、メモリー回路125から共通入力端子P1に対して出力される画像データが「L」である場合、第1スイッチ回路126は導通状態となる。一方、出力される画像データが「H」である場合、第1スイッチ回路126は遮断状態となる。
また、メモリー回路125から共通入力端子P1に対して出力される画像データが「H」である場合、第2スイッチ回路127は導通状態となる。一方、出力される画像データが「L」である場合、第2スイッチ回路127は遮断状態となる。
【0096】
したがって、以下、画像データが「L」(第1状態)であるか、「H」(第2状態)であるか、に場合を分けて説明する。
【0097】
まず、画像データが「L」である場合について説明する。
図4は、画像データが「L」(第1状態)である場合において、図3に示すアクティブマトリクス回路基板100を含む表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【0098】
まず、図4に示すように、0[V]とVの2値の電位からなるパルス波形の共通電位信号Vcomを共通電極202に供給する。具体的には、期間T1では0[V]の電位を供給し、期間T2ではVの電位を供給し、期間T3では再び0[V]の電位を供給する。
このような電位の供給パターンは、図3に示す共通電極スイッチ回路1081の動作によって形成される。すなわち、期間T1および期間T3では第3電源線113を接点1081bと接続し、期間T2では第3電源線113を接点1081aと接続する。これにより、図4に示すパルス波形の共通電位信号Vcomが形成される。
【0099】
画像データが「L」である場合、第2スイッチ回路127は遮断状態になるため、第1スイッチ回路126が導通状態となる。これにより、共通出力端子P2は、第1電源線111と導通することとなる。
【0100】
また、第3スイッチ回路1082は、前述したように、共通電極スイッチ回路1081と協調して動作する。具体的には、共通電極スイッチ回路1081において第3電源線113が第2電圧端1093と導通しているとき、すなわち期間T1にあるとき、第3スイッチ回路1082がオンになり、第1電源線111と第1電圧端1092との間を導通する。
【0101】
その結果、第3スイッチ回路1082、第1電源線111、第1スイッチ回路126および共通出力端子P2を介して、第1電圧端1092から画素電極121に対して、図4に示すように電位Vの駆動信号Vpix(L1)が供給される。
【0102】
期間T1では、共通電極202の電位は0[V]であるため、画素電極121と共通電極202との間に大きさVの電位差Vpix(L1)−Vcomが印加される(第1ステップ)。この電位差Vpix(L1)−Vcomにより生じた電界に応じて電気泳動物質層7に含まれている粒子71が泳動する。
【0103】
一方、画素電極121と共通電極202との間に電気泳動物質層7が介挿されている構成は、電気泳動物質層7を誘電体とするコンデンサーとみなすことができる。このため、期間T1では、画素電極121と共通電極202とを端子として電気泳動物質層7に充電される。換言すれば、第1ステップにおいて、第1電源線111と第3電源線113との間に充電される。
【0104】
次に、期間T1から期間T2への遷移に伴い、共通電極スイッチ回路1081の接続先を切り替える。これにより、共通電位信号Vcomが0[V]からVへと変化する。
【0105】
それとともに、第3スイッチ回路1082を、共通電極スイッチ回路1081と協調して動作させる。具体的には、共通電極スイッチ回路1081において第3電源線113が第1電圧端1092と導通しているとき、すなわち期間T2では、第3スイッチ回路1082をオフにして、第1電源線111と第1電圧端1092との間を遮断する。
【0106】
その結果、第1電源線111は、電気的に浮いた状態(フロート状態)となる(第2ステップ)。このとき、期間T1において電気泳動物質層7に充電されていた電荷が、粒子71の泳動に寄与する。したがって、電源部109から直接的に電圧が印加されていない期間T2においても、第1ステップで充電された電荷の放電により画素電極121と共通電極202との間に電界を生じさせ、粒子71を泳動させる(表示を書き換える)ことができる。このため、期間T2においても泳動させた分、粒子71の泳動距離を従来よりも長くすることができる。すなわち、従来よりも泳動速度(表示の書き換え速度)の高速化を図ることができる。
【0107】
なお、このときに充放電されるのは、画像データが「L」である画素102に位置する電気泳動物質層7である。したがって、電気泳動物質層7に充電されていた電荷が放電された直後の電圧(図4に示す駆動信号Vpix(L1)の初期電圧α)は、以下の式で求められる。
α=VCall/(Call+Cpra
【0108】
ここで、Callは、画像データが「L」である画素102に位置する電気泳動物質層7の総容量である。また、Cpraは、第1電源線111やそれと等電位にある配線等の寄生容量である。
【0109】
以上の式から明らかなように、画像データが「L」である画素102が多いほど、また、第1電源線111等の寄生容量が小さいほど、初期電圧αが高くなる。駆動信号Vpix(L1)に伴う電位差は、電荷の放電に伴って徐々に低下する。
【0110】
なお、第3スイッチ回路1082は、共通電極スイッチ回路1081と協調して動作するが、このときの協調性は、同時であってもよく、多少のずれがあってもよい。後者の場合、第3電源線113に供給される共通電位信号Vcomが0[V]からVへと変化する直前で第3スイッチ回路1082を遮断するようにすればよい。このときの時間のずれ量は、特に限定されないが、一例として、共通電位信号Vcomのパルス波形の半周期の1000分の1以上10分の1以下程度が挙げられる。
【0111】
次に、期間T3に遷移するが、期間T3では前述した期間T1と同様の挙動になるため、再び、第3スイッチ回路1082がオンになり、第1電源線111と第1電圧端1092との間を導通する。
【0112】
その結果、第3スイッチ回路1082、第1電源線111、第1スイッチ回路126および共通出力端子P2を介して、第1電圧端1092から画素電極121に対して、図4に示すように電位Vの駆動信号Vpix(L1)が供給される。そして、これ以降は、期間T2の挙動と期間T3の挙動とを繰り返すこととなる。
【0113】
以上のような第1ステップおよび第2ステップを経ることによって、より長い期間において粒子71の泳動が滞ることがないため、泳動速度(表示の書き換え速度)の高速化が図られることとなる。
【0114】
続いて、画像データが「H」である場合について説明する。
図5は、画像データが「H」(第2状態)である場合において、図3に示すアクティブマトリクス回路基板100を含む表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【0115】
まず、図5に示すように、0[V]とVの2値の電位からなるパルス波形の共通電位信号Vcomを共通電極202に供給する。具体的には、期間T1ではVの電位を供給し、期間T2では0[V]の電位を供給し、期間T3では再びVの電位を供給する。なお、図5では、説明の都合上、期間T1〜T3と共通電位信号Vcomとの関係を図4に対してパルス波形の半波長分ずらしている。
【0116】
画像データが「H」である場合、第1スイッチ回路126は遮断状態になるため、第2スイッチ回路127が導通状態となる。これにより、共通出力端子P2は、第2電源線112と導通することとなる。
【0117】
また、第4スイッチ回路1083は、前述したように、共通電極スイッチ回路1081と協調して動作する。具体的には、共通電極スイッチ回路1081において第3電源線113が第1電圧端1092と導通しているとき、すなわち期間T1にあるとき、第4スイッチ回路1083がオンになり、第2電源線112と第2電圧端1093との間を導通する。
【0118】
その結果、第4スイッチ回路1083、第2電源線112、第2スイッチ回路127および共通出力端子P2を介して、第2電圧端1093から画素電極121に対して、図5に示すように電位0[V]の駆動信号Vpix(L2)が供給される。
【0119】
期間T1では、共通電極202の電位はVであるため、画素電極121の電位は共通電極202の電位に対して−Vとなり、画素電極121と共通電極202との間に大きさVの電位差Vpix(L2)−Vcomが印加される(第1ステップ)。この電位差Vpix(L2)−Vcomにより生じた電界に応じて電気泳動物質層7に含まれている粒子71が泳動する。
【0120】
一方、期間T1では、画素電極121と共通電極202とを端子として電気泳動物質層7に充電される。
【0121】
次に、期間T1から期間T2への遷移に伴い、共通電極スイッチ回路1081の接続先を切り替える。これにより、共通電位信号VcomがVから0[V]へと変化する。
【0122】
それとともに、第4スイッチ回路1083を、共通電極スイッチ回路1081と協調して動作させる。具体的には、共通電極スイッチ回路1081において第3電源線113が第2電圧端1093と導通しているとき、すなわち期間T2では、第4スイッチ回路1083をオフにして、第2電源線112と第2電圧端1093との間を遮断する。
【0123】
その期間、第2電源線112は、電気的に浮いた状態(フロート状態)となる(第2ステップ)。このとき、電気泳動物質層7に充電されていた電荷が、粒子71の泳動に寄与する。したがって、電源部109から直接的に電圧が印加されていない期間T2においても、第1ステップで充電された電荷の放電により画素電極121と共通電極202との間に電界を生じさせ、粒子71を泳動させる(表示を書き換える)ことができる。このため、期間T2においても泳動させた分、粒子71の泳動距離を従来よりも長くすることができる。すなわち、従来よりも泳動速度(表示の書き換え速度)の高速化を図ることができる。
【0124】
なお、このときに充放電されるのは、画像データが「H」である画素102に位置する電気泳動物質層7である。したがって、電気泳動物質層7に充電されていた電荷が放電された直後の電圧(図5に示す駆動信号Vpix(L2)の初期電圧α)は、画像データが「L」である場合と同様、以下の式で求められる。
α=VCall/(Call+Cpra
【0125】
ここで、Callは、画像データが「H」である画素102に位置する電気泳動物質層7の総容量である。また、Cpraは、第2電源線112やそれと等電位にある配線等の寄生容量である。
【0126】
以上の式から明らかなように、画像データが「H」である画素102が多いほど、また、第2電源線112等の寄生容量が小さいほど、初期電圧αが高くなる。駆動信号Vpix(L2)に伴う電位差は、電荷の放電に伴って徐々に低下する。
【0127】
なお、第4スイッチ回路1083は、共通電極スイッチ回路1081と協調して動作するが、このときの協調性は、同時であってもよく、多少のずれがあってもよい。後者の場合、第3電源線113に供給される共通電位信号VcomがVから0[V]へと変化する直前で第4スイッチ回路1083を遮断するようにすればよい。このときの時間のずれ量は、特に限定されないが、一例として、共通電位信号Vcomのパルス波形の半周期の1000分の1以上10分の1以下程度が挙げられる。
【0128】
次に、期間T3に遷移するが、期間T3では前述した期間T1と同様の挙動になるため、再び、第4スイッチ回路1083がオンになり、第2電源線112と第2電圧端1093との間を導通する。
【0129】
その結果、第4スイッチ回路1083、第2電源線112、第2スイッチ回路127および共通出力端子P2を介して、第2電圧端1093から画素電極121に対して、図5に示すように電位0[V]の駆動信号Vpix(L2)が供給される。そして、これ以降は、期間T2の挙動と期間T3の挙動とを繰り返すこととなる。
【0130】
以上のような第1ステップおよび第2ステップを経ることによって、より長い期間において粒子71の泳動が滞ることがないため、泳動速度(表示の書き換え速度)の高速化が図られることとなる。
【0131】
以上のように、本実施形態によれば、画素電極121と共通電極202との間においてゼロより大きい電位差を維持することができる。これにより、粒子71が泳動しない期間を実質的になくしたり、減らしたりすることができる。その結果、画素電極121と共通電極202との間に印加する電圧を高めなくても粒子71の泳動に要する時間を短縮し、表示の書き換えをより短時間で行い得る(粒子71の泳動速度の高速化が図られた)電気泳動表示装置1が得られる。また、逆に、表示の書き換えに要する時間を長くすることなく、画素電極121と共通電極202との間に印加する電圧を下げることができ、電気泳動表示装置1の消費電力を抑えることができる。
【0132】
また、本実施形態によれば、各画素102に共通な第1電源線111、第2電源線112および第3電源線113に対する電位の供給を協調的に変調させるという比較的簡単な構成で、上記のような効果を得ることができる。このため、表示の書き換えの高速化および低消費電力化を図りつつ、アクティブマトリクス回路基板100の低コスト化と高密度化とを両立させることができる。
【0133】
なお、黒粒子71aと白粒子71bのうち、一方の泳動速度は十分に高いのに対し、他方の泳動速度が不十分な場合もある。このような場合には、泳動速度が低い粒子71を表示させるときにのみ、「粒子71が泳動しない期間を実質的になくす」ようにすればよい。
【0134】
したがって、上述した第3スイッチ回路1082と第4スイッチ回路1083のうち、いずれか一方を省略するようにしてもよい。例えば、白粒子71bの泳動速度が遅い場合には、白粒子71bを共通電極202側に引き寄せて白色表示をするときにのみ、表示の書き換えの高速化が図られればよい。したがって、その場合には、第4スイッチ回路1083を省略し、第3スイッチ回路1082のみを設けるようにすれば、白粒子71bを共通電極202側へ泳動させるときの泳動速度を、より高速化することができる。その結果、第4スイッチ回路1083を省略したとしても、黒粒子71aと白粒子71bの双方について泳動速度の高速化を図ることができる。したがって、泳動速度の高速化を図りつつ、アクティブマトリクス回路基板100の構造の簡素化を図ることができる。
【0135】
以上をまとめると、本実施形態に係る電気泳動表示装置1は、画素102を含む画像表示部103を備える電極基板120(基板)と、第1電源線111、第2電源線112および第3電源線113と、画素102に対応して設けられている画素電極121と、画素102に対応して設けられ、画像データとして「L」(第1状態)と「H」(第2状態)のいずれかを保持し出力可能なメモリー回路125と、第3電源線113と接続されている共通電極202と、Vの電位(第1電位)を出力する第1電圧端1092と第1電位とは異なる0[V]の電位(第2電位)を出力する第2電圧端1093とを備える電源部109と、第3電源線113と第1電圧端1092と第2電圧端1093のいずれかとの間を交互に導通する共通電極スイッチ回路1081と、第1電源線111と画素電極121との間に設けられ、メモリー回路125からの出力が「L」であるときには導通し、メモリー回路125からの出力が「H」であるときには遮断する第1スイッチ回路126と、第2電源線112と画素電極121との間に設けられ、メモリー回路125からの出力が「H」であるときには導通し、メモリー回路125からの出力が「L」であるときには遮断する第2スイッチ回路127と、第3電源線113が第2電圧端1093と導通しているときには第1電源線111と第1電圧端1092との間を導通し、第3電源線113が第1電圧端1092と導通しているときには第1電源線111と第1電圧端1092との間を遮断する第3スイッチ回路1082と、を有する。
【0136】
そして、本実施形態に係る電気泳動表示装置1は、画素電極121と共通電極202との間に設けられている電気泳動物質層7(電気光学物質層)を有する。
【0137】
このような本実施形態によれば、前述したように、画素電極121と共通電極202との間に印加する電圧を高めなくても粒子71の泳動に要する時間を短縮し、表示の書き換えをより短時間で行い得る(粒子71の泳動速度の高速化が図られた)電気泳動表示装置1が得られる。また、逆に、表示の書き換えに要する時間を長くすることなく、画素電極121と共通電極202との間に印加する電圧を下げることができ、電気泳動表示装置1の消費電力を抑えることができる。
【0138】
また、本実施形態に係る電気泳動表示装置1は、第3電源線113が第1電圧端1092と導通しているときには第2電源線112と第2電圧端1093との間を導通し、第3電源線113が第2電圧端1093と導通しているときには第2電源線112と第2電圧端1093との間を遮断する第4スイッチ回路1083をさらに有している。
【0139】
これにより、表示内容によらず、上記効果を奏することができる。すなわち、画素電極121と共通電極202との間に印加する電圧を高めなくても粒子71の泳動に要する時間を短縮し、表示の書き換えをより短時間で行い得る(粒子71の泳動速度の高速化が図られた)という効果を表示内容によらず享受することができる電気泳動表示装置1が得られる。
【0140】
(変形例)
ここで、上記実施形態の変形例について説明する。
図6は、図3に示す回路構成の一部を変形させた変形例を示す図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、上記実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
本変形例は、電源回路の構成が異なる以外、上記実施形態と同様である。
【0141】
上記実施形態では、電源変調部108に含まれる共通電極スイッチ回路1081(SWcom)において、第3電源線113の接続先を第1電圧端1092と第2電圧端1093との間で切り替えるようになっている。すなわち、第1電圧端1092には、第1電源線111と第3電源線113の双方が接続され得るようになっており、一方、第2電圧端1093には、第2電源線112と第3電源線113の双方が接続され得るようになっている。
【0142】
しかしながら、第1電源線111に供給される電位と、第3電源線113に供給される電位とは、必ずしも同じ電圧端から供給される必要はなく、互いに異なる電圧端から供給されるようになっていてもよい。すなわち、上記実施形態では、Vの電位(第1電位)が第1電圧端1092から第1電源線111と第3電源線113の双方に出力され、0[V]の電位(第2電位)が第2電圧端1093から第2電源線112と第3電源線113の双方に出力されるようになっているが、本発明はかかる構成に限定されず、第3電源線113には異なる電圧端から電位が供給されるようになっていてもよい。
【0143】
すなわち、本変形例に係る電源部109は、電源1091とは異なる別の電源1094も備えている。この電源1094からは、V(第3電位)と0[V](第4電位)の2値の電位からなるパルス波形の共通電位信号Vcomが第3電源線113に供給されるようになっている。換言すれば、電源部109には、第1電位および第2電位を供給する電源1091と、第3電位および第4電位を供給する電源1094と、が個別に用意されている。このような変形例であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
なお、この場合、第3電位は、第4電位より高電位である。すなわち、第3電位と第4電位との間の高低関係は、第1電位と第2電位との間の高低関係と同じである。
【0144】
したがって、本変形例に係る第3スイッチ回路1082は、第3電源線113に第4電位が供給されているときには、第1電源線111と電源部109との間を導通し、第3電源線113に第3電位が供給されているときには、第1電源線111と電源部109との間を遮断するように構成されている。すなわち、本変形例に係る電気泳動表示装置1は、このような第3スイッチ回路1082を有している。
【0145】
以上をまとめると、本変形例に係る電気泳動表示装置は、画素102を含む画像表示部103を備える電極基板120(基板)と、第1電源線111、第2電源線112および第3電源線113と、第1電位と、第1電位とは異なる第2電位と、第1電位および第2電位の間の高低関係と同じ高低関係を有する第3電位および第4電位と、を出力する電源部109と、第1電源線111に第1電位を供給し、第2電源線112に第2電位を供給し、第3電源線113に第3電位および第4電位を交互に供給する電源変調部108と、画素102に対応して設けられている画素電極121と、画素102に対応して設けられ、画像データとして「L」(第1状態)と「H」(第2状態)のいずれかを保持し出力可能なメモリー回路125と、第3電源線113と接続されている共通電極202と、第1電源線111と画素電極121との間に設けられ、メモリー回路125からの出力が第1状態であるときには導通し、メモリー回路125からの出力が第2状態であるときには遮断する第1スイッチ回路126と、第2電源線112と画素電極121との間に設けられ、メモリー回路125からの出力が第2状態であるときには導通し、メモリー回路125からの出力が第1状態であるときには遮断する第2スイッチ回路127と、を有し、電源変調部108は、第3電源線113に第4電位が供給されているときには第1電源線111と電源部109との間を導通し、第3電源線113に第3電位が供給されているときには第1電源線111と電源部109との間を遮断する第3スイッチ回路1082を備えている。
【0146】
これにより、本変形例に係る電気泳動表示装置は、上記実施形態と同様の効果、すなわち、画素電極121と共通電極202との間に印加する電圧を高めなくても粒子71の泳動に要する時間を短縮し、表示の書き換えをより短時間で行い得る(粒子71の泳動速度の高速化が図られた)電気泳動表示装置1が得られるという効果を奏する。
【0147】
また、第4スイッチ回路1083は、第3電源線113に第3電位が供給されているときには、第2電源線112と電源部109との間を導通し、第3電源線113に第4電位が供給されているときには、第2電源線112と電源部109との間を遮断するように構成されている。すなわち、本変形例に係る電気泳動表示装置は、このような第4スイッチ回路1083を有している。これにより、電気泳動表示装置1は、上記実施形態と同様の効果、すなわち、画素電極121と共通電極202との間に印加する電圧を高めなくても粒子71の泳動に要する時間を短縮し、表示の書き換えをより短時間で行い得る(粒子71の泳動速度の高速化が図られた)電気泳動表示装置1が得られるという効果を奏する。
【0148】
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0149】
図7は、本発明の表示装置の第2実施形態に含まれるアクティブマトリクス回路基板のうち1つの画素および共通電極における回路構成を示す図である。
【0150】
以下、第2実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
【0151】
本実施形態に係るアクティブマトリクス回路基板100は、第1コンデンサー131および第2コンデンサー132を備えること以外、第1実施形態と同様である。
【0152】
まず、アクティブマトリクス回路基板100は、第1電源線111と第3電源線113との間に設けられる第1コンデンサー131を有している。
【0153】
このような第1コンデンサー131を設けることにより、第1電源線111と第3電源線113との間に電位差が形成されている間、第1コンデンサー131に充電することができる。このため、電気泳動物質層7の電気容量が大きくない場合であっても、それに代わって十分な電気エネルギーを第1コンデンサー131に蓄えることができる。その結果、電源部109から直接的に電圧が印加されない期間においても、粒子71をより確実に泳動させることができ、かつ、第1実施形態よりも泳動(表示の書き換え)の高速化を図ることができる。
【0154】
一方、アクティブマトリクス回路基板100は、第2電源線112と第3電源線113との間に設けられる第2コンデンサー132を有している。
【0155】
このような第2コンデンサー132を設けることにより、第2電源線112と第3電源線113との間に電位差が形成されている間、第2コンデンサー132に充電することができる。このため、電気泳動物質層7の電気容量が大きくない場合であっても、それに代わって十分な電気エネルギーを第2コンデンサー132に蓄えることができる。その結果、電源部109から直接的に電圧が印加されない期間においても、粒子71をより確実に泳動させることができ、かつ、第1実施形態よりも泳動(表示の書き換え)の高速化を図ることができる。
【0156】
また、第1実施形態では、電気泳動物質層7に蓄えられる電気エネルギーが、電気泳動表示装置1の表示内容に応じて変化する。これに対し、本実施形態では、第1コンデンサー131や第2コンデンサー132において常に一定の電気エネルギーを蓄えることができる。このため、効果の安定性という観点からも有用である。
【0157】
次に、図7に示すアクティブマトリクス回路基板100を含む電気泳動表示装置の駆動方法について説明する。
【0158】
図8、9は、それぞれ図7に示すアクティブマトリクス回路基板を含む表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
以下、図7に示すアクティブマトリクス回路基板を含む表示装置の駆動方法について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
【0159】
まず、画像データが「L」である場合について説明する。
図8は、画像データが「L」である場合において、図7に示すアクティブマトリクス回路基板100を含む表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。
【0160】
画像データが「L」である場合、第2スイッチ回路127は遮断状態になるため、第1スイッチ回路126が導通状態となる。これにより、共通出力端子P2は、第1電源線111と導通することとなる。
【0161】
期間T1では、共通電極202の電位は0[V]であるため、画素電極121と共通電極202との間に大きさVの電位差Vpix(L1)−Vcomが生じる。この電位差Vpix(L1)−Vcomにより生じた電界に応じて電気泳動物質層7に含まれている粒子71が泳動する。
一方、期間T1では、第1コンデンサー131に充電される。
【0162】
次に、期間T1から期間T2への遷移に伴い、共通電位信号Vcomが0[V]からVへと変化する。
【0163】
それとともに、期間T2では、第3スイッチ回路1082がオフになり、第1電源線111と第1電圧端1092との間を遮断する。
【0164】
その結果、第1電源線111は、電気的に浮いた状態(フロート状態)となる。このとき、期間T1において第1コンデンサー131に充電されていた電荷が、粒子71の泳動に寄与する。したがって、電源部109から直接的に電圧が印加されていない期間T2においても、電気泳動物質層7に電界を発生させ、粒子71を泳動させることができる。このため、期間T2においても泳動させた分、粒子71の泳動距離を従来よりも長くすることができる。すなわち、従来よりも泳動速度の高速化を図ることができる。
【0165】
なお、このとき充電されるのは、全ての画素102に設けられた第1コンデンサー131である。したがって、この第1コンデンサー131に充電されていた電荷が放電された直後には、図8に示すように画素電極121の駆動信号Vpix(L1)がほぼ2Vとなる。駆動信号Vpix(L1)に伴う電位差は、電荷の放電に伴って徐々に低下する。
【0166】
次に、期間T3に遷移するが、期間T3では前述した期間T1と同様の挙動になるため、再び、第3スイッチ回路1082がオンになり、第1電源線111と第1電圧端1092との間を導通する。
【0167】
その結果、第3スイッチ回路1082、第1電源線111、第1スイッチ回路126および共通出力端子P2を介して、第1電圧端1092から画素電極121に対して、図8に示すように電位Vの駆動信号Vpix(L1)が供給される。そして、これ以降は、期間T2の挙動と期間T3の挙動とを繰り返すこととなる。
【0168】
以上のようにすれば、全期間において粒子71の泳動が滞ることがないため、泳動速度の高速化が図られることとなる。
【0169】
次に、画像データが「H」である場合について説明する。
図9は、画像データが「H」である場合において、図7に示すアクティブマトリクス回路基板100を含む表示装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。なお、図9では、説明の都合上、期間T1〜T3と共通電位信号Vcomとの関係を図8に対してパルス波形の半波長分ずらしている。
【0170】
画像データが「H」である場合、第1スイッチ回路126は遮断状態になるため、第2スイッチ回路127が導通状態となる。これにより、共通出力端子P2は、第2電源線112と導通することとなる。
【0171】
期間T1では、共通電極202の電位はVであるため、画素電極121と共通電極202との間に大きさVの電位差Vpix(L2)−Vcomが生じる。この電位差Vpix(L2)−Vcomにより生じた電界に応じて電気泳動物質層7に含まれている粒子71が泳動する。
一方、期間T1では、第2コンデンサー132に充電される。
【0172】
次に、期間T1から期間T2への遷移に伴い、共通電位信号VcomがVから0[V]へと変化する。
【0173】
それとともに、期間T2では、第4スイッチ回路1083がオフになり、第2電源線112と第2電圧端1093との間を遮断する。
【0174】
その期間、第2電源線112は、電気的に浮いた状態(フロート状態)となる。このとき、期間T1において第2コンデンサー132に充電されていた電荷が、粒子71の泳動に寄与する。したがって、電源部109から直接的に電圧が印加されていない期間T2においても、電気泳動物質層7に電界を発生させ、粒子71を泳動させることができる。このため、期間T2においても泳動させた分、粒子71の泳動距離を従来よりも長くすることができる。すなわち、従来よりも泳動速度の高速化を図ることができる。
【0175】
なお、このとき充電されるのは、全ての画素102に設けられた第2コンデンサー132である。したがって、この第2コンデンサー132に充電されていた電荷が放電された直後には、図9に示すように画素電極121の駆動信号Vpix(L2)がほぼ−Vとなる。駆動信号Vpix(L2)に伴う電位差は、電荷の放電に伴って徐々に低下する。
【0176】
次に、期間T3に遷移するが、期間T3では前述した期間T1と同様の挙動になるため、再び、第4スイッチ回路1083がオンになり、第2電源線112と第2電圧端1093との間を導通する。
【0177】
その結果、第4スイッチ回路1083、第2電源線112、第2スイッチ回路127および共通出力端子P2を介して、第2電圧端1093から画素電極121に対して、図9に示すように電位0[V]の駆動信号Vpix(L2)が供給される。そして、これ以降は、期間T2の挙動と期間T3の挙動とを繰り返すこととなる。
【0178】
以上のようにすれば、全期間において粒子71の泳動が滞ることがないため、泳動速度の高速化が図られることとなる。
このような第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0179】
≪第3実施形態≫
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
【0180】
図10は、本発明の表示装置の第3実施形態に含まれるアクティブマトリクス回路基板のうち1つの画素および共通電極における回路構成を示す図である。
【0181】
以下、第3実施形態について説明するが、以下の説明では第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
【0182】
第3実施形態は、メモリー回路125、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の構成が異なる以外、第1実施形態と同様である。
【0183】
本実施形態に係るアクティブマトリクス回路基板100は、全ての画素102に共通の配線として、さらに第4電源線114(Vdd)を有している。
【0184】
第4電源線114は、メモリー回路125に高電位側の電位信号を供給する。一方、第5電源線115は、メモリー回路125に低電位側の電位信号を供給する。これにより、メモリー回路125を動作させることができる。
【0185】
なお、第4電源線114に供給される電位は、特に限定されないが、一般には5V以上20V以下程度とされ、第5電源線115に供給される電位は、特に限定されないが、一般に0[V]とされる。
【0186】
本実施形態に係るメモリー回路125は、2つのP型MOSトランジスター1252、1253と、2つのN型MOSトランジスター1254、1255と、を含むC−MOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型SRAM(Static Random Access Memory)である。
【0187】
このうち、P型MOSトランジスター1252のソース電極は第4電源線114に接続され、ドレイン電極は駆動用TFT124のドレイン電極ならびに第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1に接続され、ゲート電極はN型MOSトランジスター1254のゲート電極に接続されている。また、P型MOSトランジスター1253のソース電極は第4電源線114に接続され、ドレイン電極は第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1’に接続され、ゲート電極はN型MOSトランジスター1255のゲート電極に接続されている。
【0188】
また、N型MOSトランジスター1254のソース電極は第5電源線115に接続され、ドレイン電極は駆動用TFT124のドレイン電極ならびに第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1に接続され、ゲート電極はP型MOSトランジスター1252のゲート電極に接続されている。また、N型MOSトランジスター1255のソース電極は第5電源線115に接続され、ドレイン電極は第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1’に接続され、ゲート電極はP型MOSトランジスター1253のゲート電極に接続されている。
【0189】
また、P型MOSトランジスター1252のドレイン電極およびN型MOSトランジスター1254のドレイン電極は、P型MOSトランジスター1253のゲート電極およびN型MOSトランジスター1255のゲート電極に接続されている。
【0190】
さらに、P型MOSトランジスター1252のゲート電極およびN型MOSトランジスター1254のゲート電極は、P型MOSトランジスター1253のドレイン電極およびN型MOSトランジスター1255のドレイン電極に接続されている。
【0191】
本実施形態に係るメモリー回路125は、1ビットの画像データを保持可能なメモリー回路である。保持された画像データは、駆動用TFT124が遮断状態になっても、メモリー回路125に維持される。そして、保持された画像データは、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1、P1’に供給される。
【0192】
本実施形態に係る第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127は、それぞれトランスファーゲートで構成されている。
具体的には、第1スイッチ回路126は、P型MOSトランジスター126aと、N型MOSトランジスター126bと、を含んでいる。
【0193】
このうち、P型MOSトランジスター126aのソース電極は第1電源線111に接続され、ドレイン電極は共通出力端子P2を介して画素電極121に接続され、ゲート電極は駆動用TFT124のドレイン電極ならびに第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1に接続されている。
【0194】
また、N型MOSトランジスター126bのソース電極は第1電源線111に接続され、ドレイン電極は共通出力端子P2を介して画素電極121に接続され、ゲート電極は共通入力端子P1’に接続されている。
【0195】
一方、第2スイッチ回路127は、N型MOSトランジスター127aと、P型MOSトランジスター127bと、を含んでいる。
【0196】
このうち、N型MOSトランジスター127aのソース電極は第2電源線112に接続され、ドレイン電極は共通出力端子P2を介して画素電極121に接続され、ゲート電極は駆動用TFT124のドレイン電極ならびに第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127の共通入力端子P1に接続されている。
【0197】
また、P型MOSトランジスター127bのソース電極は第2電源線112に接続され、ドレイン電極は共通出力端子P2を介して画素電極121に接続され、ゲート電極は共通入力端子P1’に接続されている。
【0198】
次に、図10に示すアクティブマトリクス回路基板100を含む電気泳動表示装置の駆動方法について説明するが、かかる駆動方法は、図4、5を用いて説明した駆動方法と同様であるため、基本的な駆動方法の説明については省略する。
【0199】
一方、本実施形態では、必要に応じて、第1電源線111から供給される駆動信号と第2電源線112から供給される駆動信号とを定期的に入れ替える駆動方法が採用されてもよい。すなわち、一時的に、第1電源線111に供給する駆動信号をVから0[V]に変更し、かつ、第2電源線112に供給する駆動信号を0[V]からVに変更した「駆動信号の反状態」を経た後、再び元の「駆動信号の正状態」に戻すという「駆動信号の交番」を定期的に行うようにしてもよい。
【0200】
このように駆動信号を交番させても、本実施形態に係る第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127は互いに相補的に動作するため、上記と同様のオン/オフ制御が可能になる。
【0201】
それに加え、このような駆動信号の交番によれば、画素102に対応する画像データの偏りに伴う不具合、すなわち、例えば黒色表示または白色表示のいずれかに表示内容が偏ってしまい、第1スイッチ回路126および第2スイッチ回路127のうち一方にのみ電圧が印加され続けてしまうことに伴う不具合の発生が防止される。
【0202】
仮に、一方のスイッチ回路にのみ電圧が印加される状態が続くと、スイッチ回路に含まれる半導体材料の特性が劣化するといった弊害が懸念される。
【0203】
これに対し、駆動信号の交番を定期的に行うことにより、表示内容が偏ってしまっても一方のスイッチ回路にのみ電圧が印加され続けることが防止される。その結果、半導体材料の特性が劣化するのを抑制することができ、かかる弊害の発生を防止することができる。
【0204】
ただし、駆動信号の交番を行うと、「駆動信号の反状態」では、電気泳動物質層7に付与される電界の向きが反対になるため、表示内容も反転してしまうことになる。このような表示内容の反転を避けるためには、駆動信号の交番に同期して、データ線105に供給される画像信号についても反転させるようにすればよい。すなわち、「駆動信号の反状態」にあるときには、それに応じて、本来の表示内容における黒色と白色とを入れ替えた表示内容(諧調を反転させた表示内容)に対応する画像信号をデータ線105に供給するようにすればよい。これにより、電界の向きが反対であっても表示内容は本来意図したものになるため、駆動信号の交番に伴う表示内容への影響を避けることができる。
【0205】
このような駆動信号の交番は、例えば電源変調部108に含まれた図示しない回路によって行うことができる。例えば、第3スイッチ回路1082の接続先を第1電圧端1092と第2電圧端1093との間で入れ替えるスイッチ回路と、第4スイッチ回路1083の接続先を第2電圧端1093と第1電圧端1092との間で入れ替えるスイッチ回路と、を電源変調部108内に設けるようにすればよい。
【0206】
また、画像信号の反転についても、制御部110やそれより上位の装置において行うことができる。
【0207】
なお、上述したような半導体材料の特性劣化の程度は、電圧が印加される時間(電圧印加時間)に依存する。したがって、原則的には、各スイッチ回路における電圧印加時間が折半されるように、駆動信号の交番を行うようにすればよい。
【0208】
ところで、上記のような課題は、表示を頻繁に書き換える画素102において顕在化し易いものである。このような画素102では、粒子71を頻繁に泳動させる必要があるため、結局、第1スイッチ回路126や第2スイッチ回路127における電圧印加時間が長くなる。その結果、アクティブマトリクス回路基板100の信頼性が低下し易いという課題を招く。
【0209】
例えば、黒色と白色とを表示する電気泳動表示装置1において時計を表示する場合、特に秒表示をする場合には、表示の書き換えが頻繁に発生する。具体的には、デジタル時計表示であっても、アナログ時計表示であっても、時計表示を行う画素の一部では、黒色表示と白色表示とが頻繁に書き換えられる。ところが、表示の書き換えパターンは、画素102の配置によってそれぞれ異なるため、複数の画素102に対して共通した頻度での「駆動信号の交番」を行うためには、その頻度の最適化が必要になる。
【0210】
そこで、このような画素102では、駆動信号の交番頻度を、画素102の表示の書き換え10回ごと、または、表示の書き換え60回ごと、のいずれかの頻度とすることが好ましい。
【0211】
例えばデジタル時計表示の場合、一の位の秒表示を行う画素102では、黒色表示と白色表示との書き換えパターンが10回(10秒)で一巡する。このため、この10回の書き換えに対応した周期、例えば10回の書き換えごとに駆動信号の正状態と反状態とを入れ替えるような周期で駆動信号を交番させる。これにより、第1スイッチ回路126と第2スイッチ回路127との間で、電圧印加時間を均等に割り振ることができる。
【0212】
また、例えばアナログ時計表示の場合、秒表示を行う画素102では、黒色表示と白色表示との書き換えパターンが60回(60秒)で一巡する。このため、この60回の書き換えに対応した周期、例えば60回の書き換えごとに駆動信号の正状態と反状態とを入れ替えるような周期で駆動信号を交番させることにより、第1スイッチ回路126と第2スイッチ回路127との間で、電圧印加時間を均等に割り振ることができる。
【0213】
以上のような駆動方法を採用することにより、表示内容に影響を与えることなく、アクティブマトリクス回路基板100の信頼性をより高めることができる。
なお、このような第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0214】
≪第4実施形態≫
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
【0215】
図11は、本発明の表示装置の第4実施形態に含まれるアクティブマトリクス回路基板のうち1つの画素および共通電極における回路構成を示す図である。
【0216】
以下、第4実施形態について説明するが、以下の説明では第2、第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。なお、前述した第2、第3実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
本実施形態に係るアクティブマトリクス回路基板100は、第1コンデンサー131および第2コンデンサー132を備えること以外、第3実施形態と同様である。
【0217】
第1コンデンサー131は、第2実施形態で前述したように、第1電源線111と第3電源線113との間に設けられている。
【0218】
このような第1コンデンサー131を設けることにより、第1電源線111と第3電源線113との間に電位差が形成されている間、第1コンデンサー131に充電することができる。このため、電気泳動物質層7の電気容量が大きくない場合であっても、それに代わって十分な電気エネルギーを第1コンデンサー131に蓄えることができる。その結果、電源部109から直接的に電圧が印加されない期間においても、粒子71をより確実に泳動させることができ、かつ、第1実施形態よりも泳動の高速化を図ることができる。
【0219】
また、第2コンデンサー132も、第2実施形態で前述したように、第2電源線112と第3電源線113との間に設けられている。
【0220】
このような第2コンデンサー132を設けることにより、第2電源線112と第3電源線113との間に電位差が形成されている間、第2コンデンサー132に充電することができる。このため、電気泳動物質層7の電気容量が大きくない場合であっても、それに代わって十分な電気エネルギーを第2コンデンサー132に蓄えることができる。その結果、電源部109から直接的に電圧が印加されない期間においても、粒子71をより確実に泳動させることができ、かつ、第1実施形態よりも泳動の高速化を図ることができる。
【0221】
また、第3実施形態では、電気泳動物質層7に蓄えられる電気エネルギーが、電気泳動表示装置1の表示内容に応じて変化する。これに対し、本実施形態では、第1コンデンサー131や第2コンデンサー132において常に一定の電気エネルギーを蓄えることができる。このため、効果の安定性という観点からも有用である。
このような第4実施形態においても、第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0222】
<電子機器>
次に、本発明の電子機器の実施形態について説明する。本実施形態に係る電子機器は、前記実施形態に係る表示装置を備えている。
【0223】
図12は、本発明の電子機器の実施形態が適用された腕時計の正面図である。
図12に示す腕時計401(本発明の電子機器の実施形態)は、時計ケース402と、時計ケース402に連結された一対のバンド403と、を備えている。時計ケース402の正面には、電気泳動表示装置405(本発明の表示装置の実施形態)と、秒針421と、分針422と、時針423と、が設けられている。時計ケース402の側面には、操作子としての竜頭410と操作ボタン411とが設けられている。
【0224】
図13は、図12に示す腕時計の側断面図である。
図13に示す時計ケース402の内部には収容部402Aが設けられている。収容部402Aには、ムーブメント404と電気泳動表示装置405とが収容されている。収容部402Aの一端側(時計正面側)には、ガラス製または樹脂製の透明カバー407が設けられている。収容部402Aの他端側(時計裏側)には、パッキン408を介して裏蓋409が螺合され、裏蓋409および透明カバー407により時計ケース402が密封されている。
【0225】
ムーブメント404は、秒針421、分針422および時針423からなるアナログ指針が連結された運針機構(図示せず)を有している。この運針機構がアナログ指針を回転駆動し、設定された時刻を表示する時刻表示部として機能する。
【0226】
電気泳動表示装置405は、ムーブメント404の時計正面側に配置され、腕時計401の表示部を構成する。電気泳動表示装置405の表示面は、ここでは円形状であるが、例えば正八角形状、十六角形状など、他の形状としてもよい。電気泳動表示装置405の中央部には、電気泳動表示装置405の表裏を貫通する貫通孔405Aが形成されている。貫通孔405Aには、ムーブメント404の運針機構(図示せず)の秒車424、二番車425および筒車426の各軸が挿入されている。各軸の先端には秒針421、分針422および時針423がそれぞれ取り付けられている。
【0227】
なお、図12、13に示す電気泳動表示装置405は、例えば文字盤の画像を表示するように構成されているが、文字盤に加え、秒針、分針および時針も表示するように構成されていてもよい。その場合、上述した秒針421、分針422および時針423やムーブメント404等は省略することができる。また、秒針、分針および時針を表示する、いわゆるアナログ表示に代えて、時計のデジタル表示がなされるように構成されていてもよい。
【0228】
本発明の電子機器は、時計以外にも適用される。
図14は、本発明の電子機器の実施形態が適用された電子ペーパーの構成を示す斜視図である。
【0229】
図14に示す電子ペーパー500は、表示部501(本発明の表示装置の実施形態)を備えている。電子ペーパー500は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感および柔軟性を有する書換え可能なシートからなる本体502を備えている。
【0230】
図15は、本発明の電子機器の実施形態が適用された電子ノートの構成を示す斜視図である。
【0231】
図15に示す電子ノート600は、図14に示す電子ペーパー500が複数枚束ねられ、かつ、カバー601に挟まれてなるものである。カバー601は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する表示データ入力手段(図示せず)を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパーが束ねられた状態のまま、表示内容の変更や更新を行うことができる。
【0232】
以上のような腕時計401、電子ペーパー500および電子ノート600等の電子機器は、本発明の表示装置を備えていることで、アクティブマトリクス回路基板100によってもたらされる効果を享受することができるので、表示の切り替え速度が速いものとなる。
【0233】
以上、本発明の表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0234】
例えば、表示装置および電子機器では、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができ、また、他の任意の構成を付加することもできる。具体的には、メモリー回路、スイッチ回路、コンデンサー、ダイオード等は、同様の機能を有する回路や素子等で代替可能である。
【0235】
また、表示装置の駆動方法は、前記実施形態に任意の目的の工程が追加されたものであってもよい。
【0236】
また、表示装置は、電気泳動表示装置に限定されず、電界を利用して表示媒体を駆動して表示を切り替えるその他の表示装置(例えば液晶表示装置等)であってもよい。
【符号の説明】
【0237】
1…電気泳動表示装置、7…電気泳動物質層、10…バックプレーン、20…フロントプレーン、70…分散液、71…粒子、71a…黒粒子、71b…白粒子、72…分散媒、91…隔壁、92…封止部、100…アクティブマトリクス回路基板、102…画素、103…画像表示部、104…走査線、105…データ線、106…走査線駆動回路、107…データ線駆動回路、108…電源変調部、109…電源部、110…制御部、111…第1電源線、112…第2電源線、113…第3電源線、114…第4電源線、115…第5電源線、119…電源回路、120…電極基板、121…画素電極、124…駆動用TFT、125…メモリー回路、126…第1スイッチ回路、126a…P型MOSトランジスター、126b…N型MOSトランジスター、127…第2スイッチ回路、127a…N型MOSトランジスター、127b…P型MOSトランジスター、131…第1コンデンサー、132…第2コンデンサー、201…対向基板、202…共通電極、401…腕時計、402…時計ケース、402A…収容部、403…バンド、404…ムーブメント、405…電気泳動表示装置、405A…貫通孔、407…透明カバー、408…パッキン、409…裏蓋、410…竜頭、411…操作ボタン、421…秒針、422…分針、423…時針、424…秒車、425…二番車、426…筒車、500…電子ペーパー、501…表示部、502…本体、600…電子ノート、601…カバー、1081…共通電極スイッチ回路、1081a…接点、1081b…接点、1082…第3スイッチ回路、1083…第4スイッチ回路、1091…電源、1092…第1電圧端、1093…第2電圧端、1094…電源、1251…コンデンサー、1252…P型MOSトランジスター、1253…P型MOSトランジスター、1254…N型MOSトランジスター、1255…N型MOSトランジスター、1261…P型MOSトランジスター、1271…N型MOSトランジスター、P1…共通入力端子、P1’…共通入力端子、P2…共通出力端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16