(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6865729
(24)【登録日】2021年4月8日
(45)【発行日】2021年4月28日
(54)【発明の名称】マルチパーツ対称ヒューズ・アッセンブリ
(51)【国際特許分類】
H01H 85/045 20060101AFI20210419BHJP
H01H 85/055 20060101ALI20210419BHJP
H01H 85/147 20060101ALI20210419BHJP
【FI】
H01H85/045 B
H01H85/055
H01H85/147
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-244091(P2018-244091)
(22)【出願日】2018年12月27日
(65)【公開番号】特開2019-145494(P2019-145494A)
(43)【公開日】2019年8月29日
【審査請求日】2019年3月13日
(31)【優先権主張番号】15/862,790
(32)【優先日】2018年1月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514037697
【氏名又は名称】リテルヒューズ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】ネイサン・シー・シーグウォルト
(72)【発明者】
【氏名】ダスティン・カーツ
【審査官】
太田 義典
(56)【参考文献】
【文献】
特開平07−057613(JP,A)
【文献】
実開昭50−146045(JP,U)
【文献】
特開2011−238489(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 85/00−85/62
H01H 69/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒューズ・アッセンブリであって、
第1端部フィッティングと第2端部フィッティングとの間に延在する一組の可融要素を含むコア;および
コアを取り囲むハウジング
を有して成り、
前記ハウジングが、
第1内部キャビティを規定する第1壁を有する第1セクション;および
第1セクションに連結された第2セクション
を有して成り、
前記第1壁が第1L字形スロットおよび第1L字形リッジを含み、
前記第2セクションが第2内部キャビティを規定する第2壁を有し、前記第2壁が第2L字形スロットおよび第2L字形リッジを含み、
第1L字形スロットが第2L字形リッジと係合し、第2L字形スロットが第1L字形リッジと係合し、
第1セクションが第1壁を通る第1の一組の開口部を含み、第2セクションが第2壁を通る第2の一組の開口部を含み、第1の一組の開口部が第2の一組の開口部と整列しており、
第1壁が第1の一組の開口部の外周に沿って延在する第1開口タブを含み、第2壁が第2の一組の開口部の外周に沿って延在する第2開口タブを含み、
第1開口タブおよび第2開口タブが、ハウジングの第1内部キャビティおよび第2内部キャビティに向かう第1端部フィッティングの動きを最小限にし、かつハウジングの第1内部キャビティおよび第2内部キャビティに向かう第2端部フィッティングの動きを最小限にする、ヒューズ・アッセンブリ。
【請求項2】
第1端部フィッティングおよび第2端部フィッティングの各々が、
内表面および外表面を有するブロック・セクション;ならびに
ブロック・セクションの外表面から延在する端部セクション
を有して成り、
端部セクションが、第1壁を通る第1の一組の開口部と第2壁を通る第2の一組の開口部とを通るように延在する、請求項1に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項3】
端部セクションが係合面を規定する側部スロットを含み、係合面がブロック・セクションの外表面と面する、請求項2に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項4】
係合面が、コアをハウジングに連結するためおよびハウジングに対するコアの回転を最小限にするため第1開口タブおよび第2開口タブと当接している、請求項3に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項5】
ブロック・セクションが外周面を含み、一組の可融要素のコネクタ要素が外周面に直接連結される、請求項2に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項6】
第1壁が第1内表面および第1外表面を有し、第1L字形スロットおよび第1L字形リッジが第1内表面と第1外表面との間に延在する、請求項1に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項7】
第2壁が第2内表面および第2外表面を有し、第2L字形スロットおよび第2L字形リッジが第2内表面と第2外表面との間に延在する、請求項1に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項8】
第1セクションが第2セクションと略同一である、請求項1に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項9】
ヒューズ・アッセンブリであって、
第1端部フィッティングと第2端部フィッティングとの間に延在する一組の可融要素を含むコア;および
コアを取り囲むハウジング
を有して成り、
前記ハウジングが、
第1内部キャビティを規定する第1端壁および第1側壁を有する第1セクション;ならびに
第1セクションに連結された第2セクション
を有して成り、
前記第1端壁が第1L字形スロットおよび第1L字形リッジを含み、
前記第2セクションが、第2内部キャビティを規定する第2端壁および第2側壁を有し、
前記第2端壁が第2L字形スロットおよび第2L字形リッジを含み、第1L字形リッジが第2L字形スロット内へと延在し、第2L字形リッジが第1L字形スロット内へと延在し、
第1セクションが第1端壁を通る第1の一組の開口部を含み、第2セクションが第2端壁を通る第2の一組の開口部を含み、第1の一組の開口部が第2の一組の開口部と整列しており、第1端部フィッティングおよび第2端部フィッティングが第1の一組の開口部および第2の一組の開口部を通るように延在し、
第1端壁が第1の一組の開口部の外周に沿って延在する第1開口タブを含み、第2端壁が第2の一組の開口部の外周に沿って延在する第2開口タブを含み、
第1開口タブおよび第2開口タブが、ハウジングの第1内部キャビティおよび第2内部キャビティに向かう第1端部フィッティングの動きを最小限にし、かつハウジングの第1内部キャビティおよび第2内部キャビティに向かう第2端部フィッティングの動きを最小限にする、ヒューズ・アッセンブリ。
【請求項10】
第1端部フィッティングおよび第2端部フィッティングの各々が、
内表面および外表面を有するブロック・セクション;
ブロック・セクションの外表面から延在する端部セクション
を有して成り、
端部セクションが、第1壁を通る第1の一組の開口部と第2壁を通る第2の一組の開口部とを通るように延在し、
端部セクションが、ブロック・セクションの外表面と面する係合面を規定する側部スロットを含む、請求項9に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項11】
係合面が、コアをハウジングに連結するためにおよびハウジングに対するコアの回転を最小限にするために第1開口タブおよび第2開口タブと当接する、請求項10に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項12】
ブロック・セクションが外周面を含み、一組の可融要素のコネクタ要素が外周面に直接連結される、請求項10に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項13】
第1端壁および第1側壁が第1内表面および第1外表面を有し、第1L字形スロットが第1内表面と第1外表面との間に延在し、
第2端壁および第2側壁が第2内表面および第2外表面を有し、第2L字形スロットが第2内表面と第2外表面との間に延在する、請求項9に記載のヒューズ・アッセンブリ。
【請求項14】
スクエアボディ・ヒューズであって、
第1端部フィッティングと第2端部フィッティングとの間に延在する一組の可融要素を含むコア;ならびに
一組の可融要素がハウジング内に収容され、かつ第1端部フィッティングおよび第2端部フィッティングがハウジングの外側に部分的に延在するように、コアを取り囲むハウジング
を有して成り、
前記ハウジングは、第1内部キャビティを規定する第1端壁および第1側壁を有する第1セクション;ならびに
第1セクションに連結された第2セクション
を有して成り、
前記第1端壁が第1L字形スロットおよび第1L字形リッジを含み、
前記第2セクションが、第2内部キャビティを規定する第2端壁および第2側壁を有し、
前記第2端壁が第2L字形スロットおよび第2L字形リッジを含み、第1L字形リッジが第2L字形スロット内へと延在し、第2L字形リッジが第1L字形スロット内へと延在し、
第1端部フィッティングおよび第2端部フィッティングの各々が、
内表面および外表面を有するブロック・セクション;ならびに
ブロック・セクションの外表面から延在する端部セクション
を有して成り、
端部セクションが、第1壁を通る第1の一組の開口部と第2壁を通る第2の一組の開口部とを通るように延在し、
端部セクションがブロック・セクションの外表面と面する係合面を規定する側部スロットを含み、
係合面が、コアをハウジングに連結するためおよびハウジングに対するコアの回転を最小限にするため開口タブと当接する、スクエアボディ・ヒューズ。
【請求項15】
第1端壁および第1側壁が第1内表面および第1外表面を有し、第1L字形スロットが第1内表面と第1外表面との間に延在し、
第2端壁および第2側壁が第2内表面および第2外表面を有し、第2L字形スロットが第2内表面と第2外表面との間に延在する、請求項14に記載のスクエアボディ・ヒューズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して保護デバイス部品の分野に関し、より具体的にはマルチパーツ対称ヒューズボディに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒューズは、電気回路用の過電流保護デバイスであり、特定の回路状態が発生する際にて、電力システムを保護し回路および関連部品へのダメージを防ぐために広く使用されている。可融要素またはアッセンブリはヒューズの端子要素間に連結され、特定の電流条件が発生する際にて、可融要素又はアッセンブリは崩れて(又は分解し;disintegrate)、溶融し又は構造的に故障し、ヒューズ端子間に電流路を開く。ライン側回路は、ヒューズを介して負荷側回路から電気的に絶縁されて、過電流状態から負荷側回路に対するダメージを防止する。
【0003】
ヒューズは単一の要素又は多数の要素でよく、後者は性能上の利点を有するが、より複雑で製造コストがかかる。これは、部分的に、複雑な固定を必要としエラーの可能性を増大させる多数のパーツを有することによる。これらの課題を考慮して、多要素の電気ヒューズの改良が望まれている。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施形態による一手法では、ヒューズ・アッセンブリは第1端部フィッティング(又は端部取付具、端部継手、端部接続具;end fitting)と第2端部フィッティングとの間に延在する一組の(又は一連の又は一式の;a set of)可融要素(又は可溶要素;fusible elements)を含むコア、およびコアを囲むハウジングを含み、ハウジングは第1内部キャビティを規定する第1壁を有する第1セクション(又は部分又は区域;section)と第1セクションに連結された第2セクションを含み、第1壁は第1スロット(又は細長い穴又は溝穴又は長穴;slot)および第1リッジ(又は隆起部又は尾根部又は突起部;ridge)を含み、第2セクションは第2内部キャビティを規定する第2壁を有し、第2壁は第2スロットおよび第2リッジを含み、第1スロットは第2リッジと係合し、第2スロットは第1リッジと係合し得る。
【0005】
本開示の実施形態による別の手法では、ヒューズは、第1端部フィッティングと第2端部フィッティングとの間に延在する一組の可融要素を有するコア、およびコアを囲むハウジングを含み得る。ハウジングは第1内部キャビティを規定する第1端壁(又は端面壁;end wall)および第1側壁を有する第1セクション、ならびに第1セクションに連結された第2セクションを含み、第1端壁は第1スロットおよび第1リッジを含み得る。第2セクションは、第2内部キャビティを規定する第2端壁および第2側壁を有し、第2端壁は第2スロットおよび第2リッジを含み、第1リッジは第2スロット内へと延在し、第2リッジは第1スロット内へと延在する。
【0006】
本開示の実施形態による更に別の手法では、スクエアボディ・ヒューズは、第1端部フィッティングと第2端部フィッティングとの間に延在する一組の可融要素を含むコア、ならびに一組の可融要素がハウジング内に収容され、第1端部フィッティングおよび第2端部フィッティングはハウジングの外側に部分的に延在するように、コアを囲むハウジングを含み得る。ハウジングは、第1内部キャビティを規定する第1端壁、および第1側壁を有する第1セクションを含み、第1端壁は第1スロットおよび第1リッジを含み得る。ハウジングは、第1セクションに連結された第2セクションを更に含み、第2セクションは第2内部キャビティを規定する第2端壁および第2側壁を有し、第2端壁は第2スロットおよび第2リッジを含み、第1リッジは第2スロット内へと延在し、第2リッジは第1スロット内へと延在する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
添付の図面は、その原理の実用的な適用のためにこれまでに考案された開示された実施形態の例示的な手法を例示している。
【0008】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に従ったヒューズ・アッセンブリの斜視図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態に従ったハウジングの一部が取り除かれた
図1のヒューズ・アッセンブリの斜視図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態に従った
図1のヒューズ・アッセンブリのコアの斜視図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施形態に従った
図1のヒューズ・アッセンブリのハウジングの斜視図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態に従った
図1のヒューズ・アッセンブリの部分斜視図である。
【0009】
図面は必ずしも原寸に比例していない。図面は単なる表現であり、本開示の特定のパラメータを示すことを意図するものではない。図面は、本開示の例示的な実施形態を示すことを意図しており、その結果として範囲を限定するものとされるべきではない。図面において、同じ番号は同じ要素を表す。
【0010】
更に、いくつかの図中の特定の要素は、説明を明確にするために省略される場合又は縮尺通りに図示されていない場合があり得る。更に、いくつかの参照番号は、明確にするために特定の図面において省略され得る。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示に従った様々な手法を、デバイスおよび方法の実施形態が示されている添付の図面を参照しながら下記にてより十分に説明する。デバイスおよび方法は多くの異なる形態で具現化されてよく、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈されるべきではない。代わりに、これらの実施形態が供されることで、この開示が緻密かつ完全となり、システムおよび方法の範囲が当業者に十分に伝えられ得る。
【0012】
便宜上および明確のため、図面に示される半導体製造デバイスの部品の幾何学的形態および向きに関して、これらの部品およびこれらの構成パーツの相対的な配置および向きを説明するために、「頂部」、「底部」、「上方」、「下方」、「垂直」、「水平」、「横」、および「縦(又は長手;longitudinal)」等の用語を本明細書で用いる。用語は具体的に言及する単語、その派生語、および同様の意味の単語を含む。
【0013】
本明細書で使用する際、単数形で記載され、単語「a」又は「an」ではじまる要素または動作は、複数の要素又は動作も潜在的に含むものとして理解されよう。更に、本開示の「一実施形態」に対する言及は、更なる実施形態の存在を排除し記載された特徴を組み込むものと解釈されることを意図していない。
【0014】
更に、以下の説明および/または特許請求の範囲において、「上に(on)」、「上に重なる(overlying)」、「上に配置された(disposed on)」および「わたって(又は上に又は覆うように;over)」という用語は、以下の説明および特許請求の範囲において使用され得る。「上に(on)」、「上に重なる(overlying)」、「上に配置された(disposed on)」および「わたって(又は上に又は覆うように;over)」は、2つ以上の要素が互いに直接物理的に接触していることを示すために使用され得る。しかしながら、「上に(on)」、「上に重なる(overlying)」、「上に配置された(disposed on)」および「わたって(over)」は、2つ以上の要素が互いに直接接触していないことも意味し得る。例えば、「わたって(over)」は、1つの要素が他の要素の上方にあるが互いに接触せず、2つの要素の間に別の要素を有してよいことを意味し得る。更に、特許請求される主題の範囲は以下の点において限定されないが、用語「および/または」は、「および」を意味してよく、「または」を意味してよく、「排他的な又は」を意味してよく、「1つ」を意味してよく、「全てではないがいくつか」を意味してよく、「どちらでもない」を意味してよく、および/または「両方」を意味してよい。
【0015】
本明細書で詳細に説明されるように、本開示の実施形態は、マルチパーツ対称ハウジング(又は多部品対称ハウジング;multi-part symmetrical housing)を含むヒューズ・アッセンブリを含む。ある実施形態では、ヒューズ・アッセンブリは、第1端部フィッティングと第2端部フィッティングとの間に延在する一組の可融要素を有するコア、およびコアを囲むハウジングを含む。ハウジングは、第1内部キャビティを規定する第1壁を有する第1セクション、および第1セクションに連結された第2セクションを含み、第1壁は第1スロットおよび第1リッジを含み、第2セクションは第2内部キャビティを規定する第2壁を有し得る。第2壁は、第2スロットおよび第2リッジを含み、第1スロットは第2リッジと係合し、第2スロットは第1リッジと係合し得る。ある実施形態では、第1セクションおよび第2セクションは、一組の開口部を通る第1端部フィッティングおよび第2端部フィッティングのための一組の開口部(又は一連の又は一式の開口部;a set of openings)を規定する。
【0016】
本開示のヒューズ・アッセンブリは、先行技術に対して少なくとも以下の技術的利点を供する。第1に、ハウジングの左右対称の半分が相当程度少ない部品を用いて一体的に接合する。例えば、ヒューズ・アッセンブリは、最大16個の少ないネジを使用し、外側キャップを使用しなくてよい。第2に、ヒューズ・ハウジングは組み立て時間を短縮し、コアを取り扱う必要性を除くことにより品質を改善する。例えば、ステーションからステーションへとコアを移動させること、および/または頂部からハウジング内へと供給することを必要としない。第3に、ヒューズ・アッセンブリは、パーツ数の減少により、既存の設計よりも約20%(又はそれ以上)のコスト削減を供し得る。
【0017】
ここで
図1〜3を参照すると、本開示のある実施形態に従ったヒューズ・アッセンブリ100をより詳細に説明する。図示されるように、ヒューズ・アッセンブリ100は、ハウジング104によって囲まれたコア102を含む、マルチパーツ対称スクエアボディ・ヒューズ(又は多部品対称スクエアボディ・ヒューズ又は多部品対称四角形ボディ・ヒューズ;multi-part symmetrical square-body fuse)であり得る。ハウジング104は、2つの対称半体、すなわちジョイント(又は接合部又は結合部又は継ぎ手;joint)113に沿って第2セクション110に連結された第1セクション108を含み得る。図示されるように、第1セクション108は、第1側壁114と一体的に形成された第1端壁112を含み得る。同様に、第2セクション110は、第2側壁120と一体的に形成された第2端壁116を含み得る。第1セクション108は第1端壁112を通る開口部122を含み、第2セクション110は第2端壁116を通る開口部124を含む。第1開口部122および第2開口部124は、コア102が開口部を通って延在できるように、概して整列して(又は一直線上に;aligned)位置付けられ、円形の開口部を一体的に供する。本明細書では主としてスクエアボディ・ヒューズ(四角形ボディ・ヒューズ;square-body fuse)として説明するが、本開示の範囲内で、ハウジング104につき他の幾何学的形態/形状が可能であることは理解されよう。
【0018】
図2〜
図3により良く示されるように、コア102は、第1端部フィッティング132と第2端部フィッティング134との間に延在する一組の可融要素130を含み得る。第1端部フィッティング132および第2端部フィッティング134の各々は、内表面146および外表面148を有するブロック・セクション144、ならびに外表面148から延在する端部セクション150を含み得る。端部セクション150は外周面151および中央開口部153を含み得る。図示されるように、端部セクション150は、第1端壁112の第1開口部122および第2端壁116の第2開口部124をそれぞれ通るように延在し得る。例示的な実施形態では、一組の可融要素130はハウジング104内に収容され(又は含まれ;contained)、第1端部フィッティング132および第2端部フィッティング134はハウジング104の外側に部分的に延在する。
【0019】
更に図示されるように、ブロック・セクション144は外周面152を含み、一組の可融要素130のコネクタ要素154は外周面152に物理的に/電気的に直接連結されている。ある態様では、ブロック・セクション144は略四角形状である一方、端部セクション150は略円形又は管状である。いかなる特定の材料に限定されるものではないが、第1端部フィッティング132および第2端部フィッティング134は電気的におよび熱的に伝導性を有すると理解されよう。
【0020】
ある実施形態では、可融要素130の各々は、導電性ブリッジ140により一体的に接合された複数の固体(又は立体又は連続;solid)セクション138を含み、固体セクション間に供された一組の開口部を含み得る。様々な実施形態では、固体セクション138および/または導電性ブリッジ140は、コネクタ要素154と比較して同じまたは減じられた厚さを有し得る。更に、可融要素130の各々は第1端部フィッティング132と第2端部フィッティング134との間で互いに平行に又は略平行に延在できるように、可融要素130の各々は屈曲または湾曲形状を有し得る。可融要素130の各々は、より小さい断面を有する部分、および/またはスズ、銀、鉛、ニッケル、又はこれらの合金等のより低い融点を有するエリアを有し得る。図示していないが、ハウジング104は、可融要素130に隣接して充填材(又はフィラー;filler)を含み得る。
【0021】
図4を参照して、本開示の実施形態に従ったヒューズ・アッセンブリ100のハウジング104をより詳細に説明する。図示されるように、ハウジング104は、一対の第1端壁112A、112Bおよび第1側壁114を有する第1セクション108を含む。一対の第1端壁112A、112Bおよび第1側壁114は、第1内部キャビティ160を規定する。一対の第1端壁112A、112Bは、1つ以上の第1スロット162および1つ以上の第1リッジ164を含み得る。図示される実施形態では、第1スロット162は略L字形であり、相互に第1セクション108の対向する角部(又は対向するコーナー;corner)に位置付けられている。第1スロット162の各々は、第1端壁112A、112Bおよび第1側壁114を囲むように延在する外周面166の下方に窪んだベース面165を含み得る。同様に、第1リッジ164は略L字形であり、相互に第1セクション108の対向する角部(又は対向するコーナー;opposite corners)に位置付けられている。第1リッジ164の各々は、外周面166からハウジング104の第2セクション110に向かって外向きに延在し得る。図示されるように、第1端壁112A、112Bの各々および第1側壁114は第1内表面167および第1外表面168を有し、第1スロット162および第1リッジ164は第1内表面167と第1外表面168との間に延在する。換言すれば、第1内表面167により規定される平面と第1外表面168により規定される平面とが、第1スロット162および第1リッジ164に対して平行又は略平行に方向づけられてよい。
【0022】
第1スロット162および第1リッジ164は、第2セクション110を第1セクション108に連結するために供される。より具体的には、第2セクション110は、第2側壁120の対向する端部に一対の第2端壁116A、116Bを有し得る。第2端壁116A、116Bおよび第2側壁120は第2内部キャビティ170を規定する。一対の第2端壁116A、116Bは、1つ以上の第2スロット172および1つ以上の第2リッジ174を含み得る。図示する実施形態では、第2スロット172は略L字形であり、相互に第2セクション110の対向する角部に位置付けられている。第2スロット172の各々は、第2端壁116A、116Bおよび第2側壁120を囲むように延在する外周面176の下方に窪んだベース面175を含み得る。同様に、第2リッジ174は略L字形であり、相互に第2セクション110の対向する角部(又は対向するコーナー;opposite corner)に位置付けられている。第2リッジ174の各々は、外周面176からハウジング104の第1セクション108に向かって外向きに延在し得る。図示するように、第2端壁116A、116Bの各々および第2側壁120は第2内表面177および第2外表面178を有し、第2スロット172および第2リッジ174は第2内表面177と第2外表面178との間に延在する。換言すれば、第2内表面177により規定される平面と第2外表面178により規定される平面とが、第2スロット172および第2リッジ174に対して平行又は略平行に方向づけられてよい。
【0023】
第1セクション108と第2セクション110との連結の間、第1リッジ164は第2スロット172内へと延在し、第2リッジ174は第1スロット162内へと延在する。スロットおよびリッジは一体的にぴったりと適合する(fit snugly together)大きさにされ得る。例示的な実施形態では、第1セクション108および第2セクション110は同一又は略同一であり、それによってハウジング104の2つの半体が相補的な配置で一体的に適合することが可能となる。
【0024】
更に示されるように、第1端壁112A、112Bは、第1の一組の開口部122の外周181に沿って延在する1つ以上の第1開口タブ180を含む。同様に、第2端壁116A、116Bは、第2の一組の開口部124の外周185から延在する1つ以上の第2開口タブ184を含む。
図5に示すように、第1開口タブ180および/または第2開口タブ184は、コア102の端部セクション150の側部スロット188内へと延在する。ある実施形態では、側部スロット188は、コア102のブロック・セクション144の外表面148に面する係合面189を規定する平坦な凹部であり得る。係合面189および外表面148は、ハウジング104内の所定の位置にコア102を固定するために、第1開口タブ180、第2開口タブ184と係合又は当接する。より具体的には、第1開口タブ180および第2開口タブ184はコア102がハウジング104内に押し込まれることを抑止すると共に、係合面189はコア102の回転を抑止する。
【0025】
ある実施形態では、第1セクション108および第2セクション110は、以下の非限定的な例のうちの1つ以上を用いて更に一体的に固定される:エポキシ、半体を一体的に機械的に結びつけるストラップ、挿入されてその端部で変形するメタルスルーポスト、金属製クリップ若しくは留め具、又は音波溶接。本開示の範囲内で、第1セクション108と第2セクション110とを一体的に固定するための他の手法が可能であることは理解されよう。
【0026】
本開示を特定の手法を参照して説明したが、添付の特許請求の範囲で規定されるように、本開示の領域および範囲から逸脱することなく、記載された手法に対する多数の改良、修正および変更が可能である。従って、本開示は記載された手法に限定されず、特許請求の範囲の文言およびその均等物によって定義される全範囲を有することが意図される。本開示を特定の手法を参照して説明したが、添付の特許請求の範囲で規定されるように、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、記載された手法に対する多数の改良、修正および変更が可能である。従って、本開示は記載された手法に限定されず、特許請求の範囲の文言およびその均等物によって定義される全範囲を有することが意図される。