【文献】
Intel Corporation,Further discussion of layer 2 parameter configuration for ProSe[online],3GPP TSG−RAN WG2#87 R2−143222,インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_87/Docs/R2−143222.zip>,2014年 8月22日
【文献】
Panasonic,D2D synchronization procedure[online],3GPP TSG−RAN WG1#78b R1−144101,インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_78b/Docs/R1−144101.zip>,2014年10月10日
【文献】
LG Electronics Inc.,Providing PPP information to Relay UE,3GPP TSG−RAN WG2 Meeting #91bis R2−154317,3GPP,2015年9月26日アップロード,インターネット<https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_91bis/Docs/R2−154317.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の実施形態は、決定された送信電力が不適切であるという従来技術の問題を解決するための、データ送信方法および装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、データ送信方法が提供され、本方法は、
第1の装置により、送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータを取得するステップと、
第1の装置により、少なくとも1つのパラメータに従って送信電力を決定するステップと、
第1の装置により、送信電力を用いてデータを送信するステップと
を含み、
少なくとも1つのパラメータは、データ送信に使用されるリソースプール、送信対象メッセージもしくはサービスのタイプ、送信対象メッセージもしくはサービスの送信間隔または送信頻度、メッセージパケットのサイズ、送信対象メッセージもしくはサービスの優先度、送信対象メッセージもしくはサービスの識別情報(ID)、送信側のID、受信側のID、送信側のタイプ、または受信側のタイプのうちの少なくとも1つを含む。
【0008】
可能な実施態様では、第1の装置により、少なくとも1つのパラメータに従って送信電力を決定するステップは、
第1の装置により、少なくとも1つのパラメータに従って、少なくとも1つのパラメータに対応する第1の送信電力パラメータを決定するステップと、
第1の装置により、第1の送信電力パラメータに従って送信電力を決定するステップと
を含む。
【0009】
可能な実施態様では、第1の装置により、第1の装置の送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータを取得するステップは、
第1の装置により、基地局による構成によって少なくとも1つのパラメータを取得するステップ、または、
第1の装置により、第2の装置によって送信された信号を使用して少なくとも1つのパラメータを取得するステップ、または、
第1の装置により、同期ソースによって送信された信号を使用して少なくとも1つのパラメータを取得するステップ、または、
第1の装置により、事前構成によって少なくとも1つのパラメータを取得するステップ
を含む。
【0010】
可能な実施態様では、第1の送信電力パラメータは、開ループ電力制御パラメータ、経路損失補償係数、経路損失、最大送信電力、または電力補償値のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
可能な実施態様では、第1の装置により、第1の送信電力パラメータに従って送信電力を決定するステップは、
第1の装置により、第1の送信電力パラメータおよび第2の送信電力パラメータに従って送信電力を決定するステップであって、第2の送信電力パラメータは、送信電力を計算するために使用されるパラメータ内の第1の送信電力パラメータを除くパラメータを含む、ステップ
を含む。
【0012】
可能な実施態様では、本方法は、
第1の装置により、基地局による構成によって第2の送信電力パラメータを取得するステップ、または、
第1の装置により、第2の装置によって送信された信号を使用して第2の送信電力パラメータを取得するステップ、または、
第1の装置により、同期ソースによって送信された信号を使用して第2の送信電力パラメータを取得するステップ、または、
第1の装置により、事前設定によって第2の送信電力パラメータを取得するステップ
をさらに含む。
【0013】
可能な実施態様では、本方法は、第1の装置により、第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定するステップをさらに含み、
第1の装置により、第1の送信電力パラメータに従って送信電力を決定するステップは、
第1の装置により、経路損失に従って送信電力を決定するステップをさらに含む。
【0014】
可能な実施態様では、指定された装置は、
同期ソース、または、
第1の装置に最も近く、かつネットワークカバレッジ内にあるユーザ機器(UE)、もしくは第1の装置から最も遠く、かつネットワークカバレッジ内にあるUE、もしくはネットワークカバレッジ内で最小の信号測定値を有するUE、もしくはネットワークカバレッジ内で最大の信号測定値を有するUE、もしくは信号測定値がネットワークカバレッジ内の指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちで最小の信号測定値を有するUE、もしくは信号測定値がネットワークカバレッジ内の指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちで最大の信号測定値を有するUE、または、
第1の装置に隣接する装置において、第1の装置から最も遠く、かつ装置間(D2D)機能をサポートするUE、もしくは第1の装置に最も近く、かつD2D機能をサポートするUE、もしくは最大の信号測定値を有し、かつD2D機能をサポートするUE、もしくは最小の信号測定値を有し、かつD2D機能をサポートするUE、もしくは第1の装置に隣接する装置において、信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちでD2D機能をサポートし、かつ最大の信号測定値を有するUE、もしくは第1の装置に隣接する装置において、信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちでD2D機能をサポートし、かつ最小の信号測定値を有するUE、または、
第1の装置に隣接する装置において、第1の装置から最も遠く、かつ車両のインターネット(Internet of Vehicles)機能をサポートするUE、もしくは第1の装置に最も近く、かつ車両のインターネット機能をサポートするUE、もしくは最大の信号測定値を有し、かつ車両のインターネット機能をサポートするUE、もしくは最小の信号測定値を有し、かつ車両のインターネット機能をサポートするUE、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちで車両のインターネット機能をサポートし、かつ最大の信号測定値を有するUE、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちで車両のインターネット機能をサポートし、かつ最小の信号測定値を有するUE、または、
第1の装置に最も近い路側ユニット(RSU)、もしくは第1の装置から最も遠いRSU、もしくは最小の信号測定値を有するRSU、もしくは最大の信号測定値を有するRSU、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるRSUのうちで最小の信号測定値を有するRSU、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるRSUのうちで最大の信号測定値を有するRSU、または、
第1の装置に最も近いモバイル端末、もしくは第1の装置に隣接する装置のうちで第1の装置から最も遠いモバイル端末、もしくは最小の信号測定値を有するモバイル端末、もしくは最大の信号測定値を有するモバイル端末、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるモバイル端末のうちで最小の信号測定値を有するモバイル端末、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるモバイル端末のうちで最大の信号測定値を有するモバイル端末
を含む。
【0015】
別の可能な実施態様では、指定された装置は、基地局によって指定された通信装置である。
【0016】
さらに別の可能な実施態様では、指定された装置は、所定の規則に従って第1の装置によって決定された通信装置である。
【0017】
可能な実施態様では、信号測定値は、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、受信信号強度指標(RSSI)、信号対干渉雑音比(SINR)、またはチャネル品質指標(CQI)のうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
前述の実施形態のいずれか1つに基づいて、可能な実施態様では、第1の装置によって送信されたデータは、制御シグナリング、サービスデータ、基準信号、ブロードキャスト信号、または同期信号のうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
この実施形態では、第1の装置の送信電力を決定する場合に、第1の装置は、送信電力に影響を及ぼす少なくとも1つのパラメータを考慮し、送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータに従って第1の装置の送信電力を決定する。送信電力に対する別の要因の影響が考慮されるので、決定された送信電力はより適切である。
【0020】
第2の態様によれば、データ送信方法が提供され、本方法は、
第1の装置により、第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定し、経路損失に従って第1の装置の送信電力を決定するステップと、
第1の装置により、送信電力を使用してデータを送信するステップと
を含む。
【0021】
指定した装置および第1の装置から送信されたデータの詳細については、第1の態様の関連する説明を参照されたい。
【0022】
この実施形態では、第1の装置は、第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定し、経路損失に従って第1の装置の送信電力を決定する。経路損失は第1の装置と指定された装置との間の経路損失であるから、経路損失に基づいて決定された送信電力はより適切である。
【0023】
第3の態様によれば、データ送信方法が提供され、本方法は、
第1の装置により、送信対象データの優先度を決定するステップと、
第1の装置により、送信対象データの優先度が指定された優先度しきい値以上であると判定するステップと、
第1の装置により、第1の装置によって使用可能な最大送信電力または最大送信時間を使用して送信対象データを第1の装置によって送信するステップと
を含む。
【0024】
可能な実施態様では、送信対象データは、第1の装置のデータ、または第2の装置によって送信されて第1の装置によって受信されるデータである。
【0025】
可能な実施態様では、第1の装置により、送信対象データを送信するステップは、
第2の装置によって送信された受信データの転送ホップカウントが指定された第1のしきい値以下であると第1の装置が判定した場合に、第1の装置により、第2の装置によって送信された受信データを転送するステップ、および/または、
第1の装置によって現在並列に処理されているプロセスの量が指定された第2のしきい値以下であると第1の装置が判断した場合に、第1の装置により、第2の装置によって送信された受信データを転送するステップ
を含む。
【0026】
可能な実施態様では、第1の装置により、送信対象データの優先度を決定するステップの後に、本方法は、
第1の装置により、送信対象データの優先度が優先度しきい値よりも低いと判定するステップと、
第1の装置により、第1の装置の最大送信電力よりも小さい送信電力を使用することによって、または最大送信時間よりも少ない送信時間を使用することによって、送信対象データを送信するステップと
を含む。
【0027】
この実施形態では、送信対象データの優先度が指定された優先度しきい値以上であると判定した後に、第1の装置は、第1の装置が使用することができる最大送信電力または最大送信時間を使用することによって送信対象データを送信する。第1の装置は、緊急サービスを送信する際に常に最大送信電力または最大送信時間を使用するので、最高優先順位でサービスの送信が保証される。
【0028】
第4の態様によれば、データ送信装置が提供され、本装置は、
送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータを取得するように構成された取得モジュールと、
少なくとも1つのパラメータに従って送信電力を決定するように構成された判定モジュールと、
送信電力を使用してデータを送信するように構成された送信モジュールと
を含み、
少なくとも1つのパラメータは、データ送信に使用されるリソースプール、送信対象メッセージもしくはサービスのタイプ、送信対象メッセージもしくはサービスの送信間隔または送信頻度、メッセージパケットのサイズ、送信対象メッセージもしくはサービスの優先度、送信対象メッセージもしくはサービスの識別情報(ID)、送信側のID、受信側のID、送信側のタイプ、または受信側のタイプのうちの少なくとも1つを含む。
【0029】
可能な実施態様では、判定モジュールは、少なくとも1つのパラメータに従って、少なくとも1つのパラメータに対応する第1の送信電力パラメータを決定し、第1の送信電力パラメータに従って送信電力を決定する。
【0030】
第1の送信電力パラメータの詳細については、第1の態様の関連する説明を参照されたい。
【0031】
可能な実施態様では、取得モジュールは、基地局による構成によって少なくとも1つのパラメータを取得するか、または、第2の装置によって送信された信号を使用して少なくとも1つのパラメータを取得するか、または、同期ソースによって送信された信号を使用して少なくとも1つのパラメータを取得するか、または、事前設定によって少なくとも1つのパラメータを取得する。
【0032】
可能な実施態様では、判定モジュールは、第1の送信電力パラメータおよび第2の送信電力パラメータに従って送信電力を決定し、第2の送信電力パラメータは、送信電力を計算するために使用されるパラメータ内の第1の送信電力パラメータを除くパラメータを含む。
【0033】
可能な実施態様では、取得モジュールは、基地局による構成によって第2の送信電力パラメータを取得するか、または、第2の装置によって送信された信号を使用して第2の送信電力パラメータを取得するか、または、同期ソースによって送信された信号を使用して第2の送信電力パラメータを取得するか、または、事前設定によって第2の送信電力パラメータを取得する。
【0034】
可能な実施態様では、送信電力を決定する前に、判定モジュールは、判定モジュールが属する第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定する。送信電力を決定する際に、判定モジュールは、第1の送信電力パラメータおよび経路損失に従って送信電力を決定する。
【0035】
指定した装置および第1の装置から送信されたデータの詳細については、第1の態様の関連する説明を参照されたい。
【0036】
この実施形態では、判定モジュールが属する第1の装置の送信電力を決定する場合に、判定モジュールは、送信電力に影響を及ぼす少なくとも1つのパラメータを考慮し、送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータに従って第1の装置の送信電力を決定する。送信電力に対する別の要因の影響が考慮されるので、決定された送信電力はより適切である。
【0037】
第5の態様によれば、データ送信装置が提供され、本装置は、
判定モジュールが属する第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定し、経路損失に従って第1の装置の送信電力を決定するように構成された判定モジュールと、
第1の装置による送信電力を使用してデータを送信するように構成された送信モジュールと
を含む。
【0038】
指定した装置および第1の装置から送信されたデータの詳細については、第1の態様の関連する説明を参照されたい。
【0039】
この実施形態では、判定モジュールが属する第1の装置の送信電力を決定する際に、判定モジュールは、第1の装置と指定された装置との間の経路損失をまず決定し、経路損失に従って第1の装置の送信電力を決定する。経路損失は第1の装置と指定された装置との間の経路損失であるから、経路損失に基づいて決定された送信電力はより適切である。
【0040】
第6の態様によれば、データ送信装置が提供され、本装置は、
送信対象データの優先度を決定するように構成された第1の判定モジュールと、
送信対象データの優先度が指定された優先度しきい値以上であると判定するように構成された第2の判定モジュールと、
第1の装置によって使用可能な最大送信電力または最大送信時間を使用して送信対象データを送信するように構成された送信モジュールと
を含む。
【0041】
可能な実施態様では、送信対象データは、第1の装置のデータ、または第2の装置によって送信されて第1の装置によって受信されるデータである。
【0042】
可能な実施態様では、第2の装置によって送信された受信データの転送ホップカウントが指定された第1のしきい値以下であると判定した場合に、第2の判定モジュールは、第2の装置によって送信された受信データを転送するように送信モジュールを制御し、および/または、第1の装置によって現在並列に処理されているプロセスの量が指定された第2のしきい値以下であると判断した場合に、第2の判定モジュールは、第2の装置によって送信された受信データを転送するように送信モジュールを制御する。
【0043】
可能な実施態様では、第2の判定モジュールは、送信対象データの優先度が優先度しきい値よりも低いと判定し、第1の装置の最大送信電力よりも小さい送信電力を使用することによって、または最大送信時間よりも少ない送信時間を使用することによって、送信対象データを送信するように送信モジュールを制御する。
【0044】
この実施形態では、送信対象データの優先度が指定された優先度しきい値以上であると判定した後に、第2の判定モジュールは、第1の装置が使用することができる最大送信電力または最大送信時間を使用することによって送信対象データを送信するように送信モジュールを制御する。第1の装置は、緊急サービスを送信する際に常に最大送信電力または最大送信時間を使用するので、最高優先順位でサービスの送信が保証される。
【0045】
第7の態様によれば、プロセッサ、メモリ、および送信機を含むデータ送信装置が提供され、
プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み込み、第4の態様の取得モジュールおよび判定モジュールの機能を実現し、送信機は、プロセッサの制御下で、第4の態様の送信モジュールの機能を実現する。
【0046】
この実施形態では、プロセッサが属する第1の装置の送信電力を決定する場合に、プロセッサは、送信電力に影響を及ぼす少なくとも1つのパラメータを考慮し、送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータに従って第1の装置の送信電力を決定する。送信電力に対する別の要因の影響が考慮されるので、決定された送信電力はより適切である。
【0047】
第8の態様によれば、プロセッサ、メモリ、および送信機を含むデータ送信装置が提供され、
プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み込み、第5の態様の取得モジュールおよび判定モジュールの機能を実現し、送信機は、プロセッサの制御下で、第5の態様の送信モジュールの機能を実現する。
【0048】
この実施形態では、プロセッサが属する第1の装置の送信電力を決定する場合に、プロセッサは、第1の装置と指定された装置との間の経路損失をまず決定し、経路損失に従って第1の装置の送信電力を決定する。経路損失は第1の装置と指定された装置との間の経路損失であるから、経路損失に基づいて決定された送信電力はより適切である。
【0049】
第9の態様によれば、プロセッサ、メモリ、および送信機を含むデータ送信装置が提供され、
プロセッサは、メモリ内のプログラムを読み込み、第6の態様の第1の判定モジュールおよび第2の判定モジュールの機能を実現し、送信機は、プロセッサの制御下で、第6の態様の送信モジュールの機能を実現する。
【0050】
この実施形態では、送信対象データの優先度が指定された優先度しきい値以上であると判定した後に、プロセッサは、第1の装置が使用することができる最大送信電力または最大送信時間を使用することによって送信対象データを送信するように送信モジュールを制御する。第1の装置は、緊急サービスを送信する際に常に最大送信電力または最大送信時間を使用するので、最高優先順位でサービスの送信が保証される。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下では、本明細書の添付図面を参照して、本願の実施形態をさらに詳細に説明する。本明細書に記載した実施形態は、単に本願を説明するために使用しており、本願を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0053】
実施形態1:この実施形態は、データ送信方法を提供する。
図1に示すように、本方法は以下のステップを含む。
【0054】
S11.第1の装置は、送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータを取得する。
【0055】
S12.第1の装置は、少なくとも1つのパラメータに従って送信電力を決定する。
【0056】
S13.第1の装置は、送信電力を用いてデータを送信する。
【0057】
少なくとも1つのパラメータは、データ送信に使用されるリソースプール、送信対象メッセージもしくはサービスのタイプ、送信対象メッセージもしくはサービスの送信間隔または送信頻度、メッセージパケットのサイズ、送信対象メッセージもしくはサービスの優先度、送信対象メッセージもしくはサービスの識別情報(ID)、送信側のID、受信側のID、送信側のタイプ、または受信側のタイプのうちの少なくとも1つを含む。
【0058】
この実施形態では、第1の装置の送信電力を決定する場合に、第1の装置は、送信電力に影響を及ぼす少なくとも1つのパラメータを考慮し、送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータに従って第1の装置の送信電力を決定する。送信電力に対する別の要因の影響が考慮されるので、決定された送信電力はより適切である。
【0059】
この実施形態では、異なる少なくとも1つのパラメータが異なる送信電力に対応するか、または異なる少なくとも1つのパラメータが異なる第1の送信電力パラメータ(電力制御パラメータとも呼ばれる)に対応する。
【0060】
任意選択的に、第1の装置が、少なくとも1つのパラメータに従って送信電力を決定することは、
第1の装置によって、少なくとも1つのパラメータに従って、少なくとも1つのパラメータに対応する第1の送信電力パラメータを決定するステップと、
第1の装置によって、第1の送信電力パラメータに従って送信電力を決定するステップと
を含む。
【0061】
例えば、異なる少なくとも1つのパラメータが異なる送信電力に対応する場合には、少なくとも1つのパラメータを取得した後に、第1の装置は、少なくとも1つのパラメータと送信電力との間の対応関係に従って、少なくとも1つのパラメータに対応する送信電力を直接決定することができる。異なる少なくとも1つのパラメータが異なる第1の送信電力パラメータに対応する場合には、少なくとも1つのパラメータを取得した後に、第1の装置は、少なくとも1つのパラメータと第1の送信電力パラメータとの間の対応関係に従って、少なくとも1つのパラメータに対応する第1の送信電力パラメータをまず決定し、次いで第1の送信電力パラメータに従って送信電力を決定する。
【0062】
D2D通信は、D2D装置ディスカバリとD2D装置通信との2つのタイプに分類される。D2D装置ディスカバリとは、(物理サイドリンクディスカバリチャネル(Physical Sidelink Discovery Channel、PSDCH)上で)ディスカバリ信号のみが送信されることを意味する。D2D装置通信とは、制御シグナリング(すなわち、異なるサイドリンク制御情報(Sidelink Control Information、SCI)フォーマットを有し、物理サイドリンク制御チャネル(Physical Sidelink Control Channel、PSCCH)上で搬送されるスケジューリング割り当て(Scheduling Assignment、SA))およびデータ(物理サイドリンク共有チャネル(Physical Sidelink Shared Channel、PSSCH)上で搬送される)が送信される。LTEのアップリンク(UL)およびダウンリンク(DL)に対して、D2D通信リンクはサイドリンク(Sidelink、SL)と呼ばれる。送信ユーザの観点からは、現在、D2D装置通信にリソースを割り当てるための2つのモードがある。モード1(Mode 1)は、集中制御方法である。D2Dリソースは、基地局または中継局などの中央制御装置によって割り当てられる。このリソースは、スケジューリングによって、使用するために送信側D2D装置に割り当てられる。集中管理ベースのリソース割り当ては、主に、カバレッジ内シナリオに特有のものである。モード2(Mode 2)は、競合ベースの分散型リソース多重化方法である。送信側D2D装置は、競合によってリソースプールから送信リソースを取得する。カバレッジ内シナリオでは、リソースプールは、基地局による分割によって得られるリソースブロック全体であり、すべてのD2D装置がリソースブロック全体のうちの小さなリソースブロックを求めて競合する。カバレッジ外シナリオでは、リソースプールはD2D装置で取得できる所定のシステム帯域幅のブロックであり、すべてのD2D装置は所定のリソース内のリソースを求めて競合する。
【0063】
実施時には、第1の送信電力パラメータに従って、あるいは第1の送信電力および第2の送信電力に従って送信電力を決定することについては、D2Dシステムにおける電力制御公式を参照されたい。説明のための一例として、物理サイドリンク共有チャネル(Physical Sidelink Shared Channel、PSSCH)を使用する。他のチャネルの電力制御公式は、物理サイドリンク共有チャネルの電力制御公式と同様であり、ここでは説明のために1つずつ列挙しない。
【0064】
モード1では、電力制御コマンド(Transmit power command、TPC)が0に設定されている場合は、P
PSSCH=P
CMAX,PSSCH、P
SSCHであり、または、
電力制御コマンドが1に設定されている場合は、P
PSSCH=min{P
CMAX,PSSCH,10log
10(M
PSSCH)+P
O_PSSCH,1+α
_PSSCH,1・PL}[dBm]であり、
P
PSSCHはPSSCHチャネルの送信電力を示し、P
CMAX,PSSCHはPSSCHの最大許容送信電力を示し、M
PSSCHはPSSCHチャネルの帯域幅を示し、P
O_PSSCH,1は、PSSCHチャネルのものであって、モード1に対応する開ループ電力制御パラメータを示し、PLは経路損失(Path Loss)を示し、α
PSSCH,1はモード1に対応する経路損失補償係数を示す。
【0065】
モード2では、P
PSSCH=min{P
CMAX,PSSCH,10log
10(M
PSSCH)+P
O_PSSCH,2+α
_PSSCH,2・PL}[dBm]であり、
P
PSSCHはPSSCHチャネルの送信電力を示し、P
CMAX,PSSCHはPSSCHの最大許容送信電力を示し、M
PSSCHはPSSCHチャネルの帯域幅を示し、P
O_PSSCH,2は、PSSCHチャネルのものであって、モード2に対応する開ループ電力制御パラメータを示し、PLは経路損失を示し、α
PSSCH,2はモード2に対応する経路損失補償係数を示す。
【0066】
第1の装置の最大許容送信電力は、次の式を使用して計算される。
P
CMAX_L≦P
CMAX≦P
CMAX_H、ここで、
P
CMAX_H=min{P
EMAX,P
powerClass}であり、ここで、P
EMAXは、システムによって構成され、超えられない最大送信電力を示し、ここでP
powerClassは最大電力送信能力を示し、P
CMAX_L=min{P
EMAX−ΔT
C,P
PowerClass−max(MPR+A-MPR,P-MPR)−ΔT
C}であり、ここでMPRは最大電力削減であり、A-MPR(Additional MPR)は付加的な最大電力削減を示し、P-MPR(Power Management MPR)は、電力管理に基づく最大電力削減を示し、ΔT
Cは電力補償を示し、ここでΔT
Cの値は通常1.5dBまたは0dBである。
【0067】
LTEシステムにおけるD2D電力制御とアップリンク電力制御機構との間の相違点は、以下の通りである。
【0068】
D2D電力制御では、各チャネルはP
O(チャネルの開ループ電力制御パラメータ)およびα(経路損失補償係数)を有し、各リソース割り当てモードはP
Oおよびαを有する。例えば、モード1(Mode 1)はP
O_PSSCNH,1およびα
PSSCNH,1に対応し、モード2はP
O_PSSCNH,2およびα
PSSCNH,2に対応する。D2Dでは、UEと基地局との間の経路損失が、サイドリンク(Sidelink、SL)上のUEの経路損失補償として使用される。D2Dでは、最大送信電力P
CMAXの下限P
CMAX_Lが計算される際に補償係数ΔT
ProSeが加算され、P
EMAXが独立して構成される。
【0069】
以下に、少なくとも1つのパラメータのそれぞれについて詳細に説明する。
【0070】
1.データ送信に使用されるリソースプールは、SAリソースプール、データリソースプール、またはディスカバリリソースプールなどの異なる種類のリソースプールであってもよく、あるいは異なるSAリソースプール(現在、最大4つの異なるSAリソースプールが存在する)、異なるデータリソースプール(現在、最大4つの異なるデータリソースプールが存在する)、または異なるディスカバリリソースプール(現在、最大4つの異なるディスカバリリソースプールがある)などの、同じタイプのリソースプール内の異なるリソースプールであってもよい。
【0071】
少なくとも1つのパラメータがデータ送信に使用されるリソースプールである場合には、異なるリソースプールは、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応することができる。このアプリケーションのこの実施形態では、異なるリソースプールは、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応する。したがって、異なるリソースプールが異なる第1の送信電力パラメータに対応する実施例では、Mode2のリソース割り当てモードが使用される場合に、リソースを選択する前に、UEは、まず、送信されたデータに従って、かつ異なるリソースプールが異なる第1の送信電力パラメータに対応することに従ってリソースプールを選択し、それからリソースプールからリソースを選択する。例えば、UEが緊急サービスを送信する必要がある場合に、UEは、比較的大きな送信電力に対応するリソースプール内のリソースを使用して緊急サービスを送信することができる。
【0072】
2.送信対象メッセージまたはサービスのタイプには、以下のものが含まれる。(1)サービスが、安全(Safety)関連サービスおよび非安全(Non-Safety)関連サービスを含む、安全関連サービスであるかどうか、(2)メッセージまたはサービスが周期的にトリガされるか、またはイベントトリガされるかどうか、(3)協調認識メッセージ(Cooperative Awareness Message、CAM)または分散環境通知メッセージ(Decentralized Environment Notification Message、DENM)、(4)前方衝突警告(Forward Collision Warning、FCW)、制御喪失警告(Control Loss Warning、CLW)、緊急車両警告(emergency vehicle warning、EVW)、ES(Emergency Stop、緊急停止)、協調適応クルーズ制御(Cooperative Adaptive Cruise Control、CACC)、キュー警告(Queue Warning、QW)、誤道路運転警告(Wrong Way Driving Warning、WWDW)、衝突前検知警告(Pre-crash Sensing Warning、PSW)、カーブスピード警告(Curve Speed Warning、CSW)、歩行者衝突に対する歩行者への警告(Warning to Pedestrian against Pedestrian Collision)、および脆弱な道路の利用者(Vulnerable Road User、VRU)安全性などの異なる具体的なメッセージ。
【0073】
少なくとも1つのパラメータが送信対象メッセージまたはサービスのタイプである場合には、異なるタイプの送信対象メッセージまたはサービスが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。
【0074】
3.少なくとも1つのパラメータが、送信対象メッセージまたはサービスの送信間隔または送信頻度である場合には、異なる送信間隔が、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応しているか、あるいは異なる送信頻度が、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。送信間隔は、2回の送信の間の間隔を示す。例えば、送信間隔の値は40ms、160ms、または320msである。送信頻度は、ある時間内にメッセージを送信する回数を示す。例えば、送信頻度の値は、2回/40msまたは4回/40msである。
【0075】
4.少なくとも1つのパラメータがメッセージパケットのサイズである場合には、メッセージパケットの異なるサイズが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。メッセージパケットのサイズは、送信する必要があるデータのビット数によって表される。メッセージパケットのサイズは、送信する必要があるデータのビット数であってもよく、あるいは範囲であってもよい。
【0076】
5.少なくとも1つのパラメータが送信対象メッセージまたはサービスの優先度である場合には、異なる優先度の送信対象メッセージまたはサービスが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。例えば、サービスデータは8つの優先度に分類され、各優先度が異なる第1の送信電力パラメータに対応している。
【0077】
6.少なくとも1つのパラメータが送信対象メッセージまたはサービスのIDである場合には、異なるメッセージまたはサービスのIDが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。メッセージまたはサービスのIDは、異なるメッセージ/サービスを識別するために使用されるIDである。
【0078】
7.少なくとも1つのパラメータが送信側のIDである場合には、異なる送信側のIDが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。送信側のIDは、異なる送信側を識別するために使用されるIDである。
【0079】
8.少なくとも1つのパラメータが受信側のIDである場合には、異なる受信側のIDが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。受信側のIDは、異なる受信側を識別するために使用されるIDである。
【0080】
SAのID(すなわち、SAに搬送されるIDフィールド)は、データの関連情報を示すために用いられることに留意されたい。したがって、第1の送信電力パラメータがSA IDに関連付けられている場合には、第1の送信電力パラメータは、物理サイドリンク共有チャネル(Physical Sidelink Shared CHannel、PSSCH)上のみのデータの電力制御に使用することができる。
【0081】
9.送信側は以下のうちの少なくとも1つであってもよい。車対歩行者通信(Vehicle-to-Pedestrian、V2P)に対応する歩行者ハンドヘルドモバイル端末、車両間通信(Vehicle-to-Vehicle、V2V)に対応する車両型端末、車両間通信(Vehicle-to-Infrastructure、V2I)に対応する路側ユニット(Road Side Unit、RSU)、または車両対ネットワーク/基地局通信(Vehicle-to-Network、V2N)に対応する基地局/ネットワーク。少なくとも1つのパラメータが送信側のタイプである場合には、異なる送信側のタイプが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。
【0082】
10.受信側は、歩行者ハンドヘルドモバイル端末、車両型端末、RSU、または基地局/ネットワークのうちの少なくとも1つであってもよい。少なくとも1つのパラメータが受信側のタイプである場合には、異なる受信側のタイプが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。
【0083】
少なくとも1つのパラメータが上記のパラメータのうちの少なくとも2つを含む場合には、パラメータの異なる組み合わせが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応していることに留意されたい。例えば、少なくとも1つのパラメータが、データ送信に使用されるリソースプールおよび送信対象メッセージまたはサービスのタイプを含む場合には、異なるリソースプールおよび異なるメッセージもしくはサービスタイプの組み合わせが、異なる送信電力または異なる第1の送信電力パラメータに対応している。
【0084】
任意選択的に、S11において、第1の装置は、以下の4つの任意選択的な方法で第1の装置の送信電力に影響を与える少なくとも1つのパラメータを取得する。
【0085】
方法1:第1の装置は、基地局による構成によって少なくとも1つのパラメータを取得する。
【0086】
例えば、基地局は、送信電力に影響を与える少なくとも1つのパラメータを構成し、ブロードキャストによって少なくとも1つのパラメータをネットワークカバレッジ内の通信装置に送信する。好ましくは、この方法は、第1の装置がネットワークカバレッジ内の通信装置であるシナリオに適用可能である。
【0087】
D2D通信は、カバレッジ内(In Coverage)、部分的カバレッジ(Partial Coverage)、カバレッジ外(Out of Coverage)の3つのシナリオに分類される。
図2に示すように、カバレッジ内シナリオでは、UEは基地局のカバレッジ内にあり、部分的カバレッジシナリオでは、一部のUEが基地局のカバレッジエリアにあって、他のUEは基地局のカバレッジエリア内になく、カバレッジ外シナリオでは、すべてのUEが基地局のカバレッジの外にある。UEが基地局の信号を聞くことができる場合には、そのUEはネットワークカバレッジ内のUEである。UEがネットワークカバレッジ内の別のUEの信号を聞くことができる場合には、そのUEは部分的ネットワークカバレッジ内のUEである。UEが2つのタイプの信号のいずれも受信できない場合には、そのUEはネットワークの外にあるUEである。
【0088】
方法2:第1の装置は、第2の装置によって送信された信号を使用して少なくとも1つのパラメータを取得する。
【0089】
例えば、第2の装置がネットワークカバレッジ内の通信装置である場合には、第2の装置は、基地局によって構成され、かつ送信電力に影響を及ぼす少なくとも1つのパラメータを受信し、その少なくとも1つのパラメータを第1の装置に送信することができるので、第1の装置が少なくとも1つのパラメータを取得する。好ましくは、この方法は、第1の装置が部分的ネットワークカバレッジ内の通信装置であるシナリオに適用可能である。
【0090】
方法3:第1の装置は、同期ソースによって送信された信号を使用して少なくとも1つのパラメータを取得する。
【0091】
例えば、同期ソースは、基地局によって構成され、かつ送信電力に影響を及ぼす少なくとも1つのパラメータを受信し、その少なくとも1つのパラメータを第1の装置に送信して、第1の装置が少なくとも1つのパラメータを取得する。好ましくは、この方法は、第1の装置が部分的カバレッジ内の通信装置であるシナリオ、および第1の装置がカバレッジ外の通信装置であるシナリオに適用可能である。
【0092】
方法4:第1の装置は、事前構成によって少なくとも1つのパラメータを取得する。
【0093】
この方法では、送信電力に影響を及ぼす少なくとも1つのパラメータは、事前構成されたパラメータである。この方法は、第1の装置がネットワークカバレッジ内の通信装置であるシナリオ、第1の装置が部分的ネットワークカバレッジ内の通信装置であるシナリオ、および第1の装置がネットワークカバレッジ外の通信装置であるシナリオに適用可能である。
【0094】
前述の実施形態のいずれか1つに基づいて、第1の送信電力パラメータは、開ループ電力パラメータのうちの少なくとも1つを含む。開ループ電力パラメータは、開ループ電力制御パラメータ、経路損失補償係数、経路損失、最大送信電力、または電力補償値のうちの少なくとも1つのパラメータを含む。
【0095】
任意選択的に、第1の送信電力パラメータは、閉ループ電力パラメータのうちの少なくとも1つをさらに含む。閉ループ電力パラメータは、閉ループ電力制御調整値を含む。
【0096】
任意選択的に、第1の装置によって決定された第1の送信電力パラメータが、送信電力を計算するために使用される送信電力パラメータのいくつかを含む場合には、第1の装置が第1の送信電力パラメータに従って送信電力を決定することは、
第1の装置によって、第1の送信電力パラメータおよび第2の送信電力パラメータに従って送信電力を決定するステップであって、第2の送信電力パラメータは、送信電力を計算するために使用されるパラメータ内の第1の送信電力パラメータを除くパラメータを含む、ステップ
を含む。
【0097】
任意選択的に、本方法は、第1の装置によって、基地局による構成によって第2の送信電力パラメータを取得するステップ、または、第1の装置によって、第2の装置によって送信された信号を使用して第2の送信電力パラメータを取得するステップ、または、第1の装置によって、同期ソースによって送信された信号を使用して第2の送信電力パラメータを取得するステップ、または、第1の装置によって、事前設定によって第2の送信電力パラメータを取得するステップ、をさらに含む。
【0098】
例えば、第1の送信電力パラメータと第2の送信電力パラメータの和は、送信電力を計算するために必要なすべてのパラメータを含む。第1の送信電力パラメータが開ループ電力制御パラメータ、経路損失補償係数、および経路損失を含むと仮定すると、第2の送信電力パラメータは、最大送信電力および電力補償値を含む。第1の装置は、第1の送信電力パラメータおよび第2の送信電力パラメータに従って送信電力を決定する。
【0099】
任意選択的に、本方法は、第1の装置によって、第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定するステップをさらに含む。
【0100】
第1の装置が第1の送信電力パラメータに従って送信電力を決定することは、第1の装置によって、経路損失に従って送信電力を決定するステップをさらに含む。
【0101】
本願のこの実施形態では、第1の任意選択的な方法で、指定された装置は、
同期ソース、または、
第1の装置に最も近く、かつネットワークカバレッジ内にあるUE、もしくは第1の装置から最も遠く、かつネットワークカバレッジ内にあるUE、もしくはネットワークカバレッジ内で最小の信号測定値を有するUE、もしくはネットワークカバレッジ内で最大の信号測定値を有するUE、もしくは信号測定値がネットワークカバレッジ内の指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちで最小の信号測定値を有するUE、もしくは信号測定値がネットワークカバレッジ内の指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちで最大の信号測定値を有するUE、または、
第1の装置に隣接する装置において、第1の装置から最も遠く、かつ装置間D2D機能をサポートするUE、もしくは第1の装置に最も近く、かつD2D機能をサポートするUE、もしくは最大の信号測定値を有し、かつD2D機能をサポートするUE、もしくは最小の信号測定値を有し、かつD2D機能をサポートするUE、もしくは第1の装置に隣接する装置において、信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちでD2D機能をサポートし、かつ最大の信号測定値を有するUE、もしくは第1の装置に隣接する装置において、信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちでD2D機能をサポートし、かつ最小の信号測定値を有するUE、または、
第1の装置に隣接する装置において、第1の装置から最も遠く、かつ車両のインターネット機能(すなわち、V2X)をサポートするUE、もしくは第1の装置に最も近く、かつ車両のインターネット機能をサポートするUE、もしくは最大の信号測定値を有し、かつ車両のインターネット機能をサポートするUE、もしくは最小の信号測定値を有し、かつ車両のインターネット機能をサポートするUE、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちで車両のインターネット機能をサポートし、かつ最大の信号測定値を有するUE、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるUEのうちで車両のインターネット機能をサポートし、かつ最小の信号測定値を有するUE、または、
第1の装置に最も近いRSU、もしくは第1の装置から最も遠いRSU、もしくは最小の信号測定値を有するRSU、もしくは最大の信号測定値を有するRSU、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるRSUのうちで最小の信号測定値を有するRSU、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるRSUのうちで最大の信号測定値を有するRSU、または、
第1の装置に最も近いモバイル端末、もしくは第1の装置に隣接する装置のうちで第1の装置から最も遠いモバイル端末、もしくは最小の信号測定値を有するモバイル端末、もしくは最大の信号測定値を有するモバイル端末、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるモバイル端末のうちで最小の信号測定値を有するモバイル端末、もしくは信号測定値が指定されたしきい値範囲内にあるモバイル端末のうちで最大の信号測定値を有するモバイル端末
を含む。
【0102】
この実施形態では、第1の装置の隣接する装置は、第1の装置の通信範囲内の少なくとも1つの通信装置である。
【0103】
この実施形態では、指定されたしきい値範囲は、経験またはシミュレーションまたはアプリケーション環境に従って指定することができる。
【0104】
V2Xは、D2D技術の主なアプリケーションである。V2Xの特定のアプリケーション要件は、V2X装置のアクセス遅延をさらに低減し、リソース競合問題を解決するために、既存のD2D技術に基づいて最適化される。
図3に示すように、V2Xは、V2V、V2P、およびV2I/Nの3つのアプリケーション要件を具体的には含む。V2Vは、LTEベースの車両間通信である。V2Pは、LTEベースの車両対歩行者(歩行者、自転車に乗っている人、運転手、または乗客を含む)の通信である。V2Iは、LTEベースの車両対路側ユニット(RSU)通信である。さらに、V2Iは、別のタイプのV2Nをさらに含むことができる。V2Nは、LTEベースの車両対基地局/ネットワーク通信である。路側ユニット(RSU)には、端末型RSUと基地局型RSUの2つのタイプが含まれる。端末型RSUは路側に配置されているので、端末型RSUは非移動状態にあり、移動性を考慮する必要はない。基地局型RSUは、基地局型RSUと通信する車両のタイミング同期およびリソーススケジューリングを提供することができる。
【0105】
任意選択的に、信号測定値は、基準信号受信電力(Reference Signal Received Power、RSRP)、基準信号受信品質(Reference Signal Received Quality、RSRQ)、受信信号強度指標(Received Signal Strength Indication、RSSI)、信号対干渉雑音比(Signal to Interference and Noise Ratio、SINR)、またはチャネル品質指標(Channel Quality Indicator、CQI)のうちの少なくとも1つを含む。
【0106】
第2の任意選択的な方法では、指定された装置は、基地局によって指定された通信装置である。
【0107】
例えば、基地局は、指定された装置を指定し、指定された装置を識別するための情報をブロードキャストにより送信する。
【0108】
第3の任意選択的な方法では、指定された装置は、所定の規則に従って第1の装置によって決定される通信装置である。
【0109】
実施時には、所定の規則は、算術平均値に従って指定された装置を決定することができ、または幾何平均値などに従って指定された装置を決定することができる。特定の規則は、本願のこの実施形態に限定されない。
【0110】
例えば、第1の装置がM個の近隣UE(UE1、UE2、…、UE Mと番号を振る)の信号を合計して検出できると仮定すると、
【数1】
番目のUEを指定された装置とし、
【数2】
は最も近い整数への切り捨てを意味する。
【0111】
例えば、第1の装置とネットワークカバレッジ内のUE1、UE2、およびUE3との間の距離がそれぞれL1、L2、およびL3であると第1の装置が判断したと仮定すると、算術平均値はL=(L1+L2+L3)/3で算出される。この場合、Δ1=|L1−L|、Δ2=|L2−L|、およびΔ3=|L3−L|が最初に別々に決定され、Δ1、Δ1、およびΔ3から最小値が決定され、最後に最小値に対応するUEが指定された装置として決定される。
【0112】
例えば、第1の装置とネットワークカバレッジ内のUE1、UE2、およびUE3との間の距離がそれぞれL1、L2、およびL3であると第1の装置が判断したと仮定すると、幾何平均値は
【数3】
で算出される。この場合、Δ1=|L1−L|、Δ2=|L2−L|、およびΔ3=|L3−L|が最初に別々に決定され、Δ1、Δ1、およびΔ3から最小値が決定され、最後に最小値に対応するUEが指定された装置として決定される。
【0113】
前述の実施形態のいずれか1つに基づいて、S13において第1の装置によって送信されたデータは、制御シグナリング、サービスデータ、基準信号、ブロードキャスト信号、または同期信号のうちの少なくとも1つを含む。
【0114】
実施形態2:この実施形態は、別のデータ送信方法を提供する。
図4に示すように、本方法は以下のステップを含む。
【0115】
S41.第1の装置は、第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定し、経路損失に従って第1の装置の送信電力を決定する。
【0116】
S42.第1の装置は、送信電力を用いてデータを送信する。
【0117】
この実施形態では、第1の装置は、第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定し、経路損失に従って第1の装置の送信電力を決定する。経路損失は第1の装置と指定された装置との間の経路損失であるから、経路損失に基づいて決定された送信電力はより適切である。
【0118】
この実施形態における指定された装置は、
図1に示す実施形態1と同じであり、この実施形態における信号測定値は、
図1に示す実施形態1と同じであり、この実施形態における第1の装置によって送信されたデータは、
図1に示す実施形態1と同じである。詳細については、実施形態1の説明を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0119】
この実施形態では、開ループ電力制御パラメータ、経路損失補償係数、最大送信電力、および電力補償値などの、経路損失以外の電力パラメータは、第1の装置によって、基地局による構成によって取得してもよいし、第2の装置から送信された信号を用いて取得してもよいし、同期ソースから送信された信号を用いて取得してもよいし、事前設定によって取得してもよい。
【0120】
実施形態3:この実施形態は、別のデータ送信方法を提供する。
図5に示すように、本方法は以下のステップを含む。
【0121】
S51.第1の装置は、送信対象データの優先度を決定する。
【0122】
S52.第1の装置は、送信対象データの優先度が指定された優先度しきい値以上であると判定する。
【0123】
S53.第1の装置は、第1の装置が使用することができる最大送信電力または最大送信時間を使用して送信対象データを送信する。
【0124】
この実施形態では、送信対象データの優先度が指定された優先度しきい値以上であると判定した後に、第1の装置は、第1の装置が使用することができる最大送信電力または最大送信時間を使用することによって送信対象データを送信する。第1の装置は、緊急サービスを送信する際に常に最大送信電力または最大送信時間を使用するので、最高優先順位でサービスの送信が保証される。
【0125】
この実施形態では、指定された優先度しきい値は、経験またはシミュレーションまたはアプリケーション環境に従って指定することができる。
【0126】
任意選択的に、送信対象データは、第1の装置のデータ、または第2の装置によって送信されて第1の装置によって受信されるデータである。
【0127】
実施時には、送信対象データが第2の装置によって送信され第1の装置によって受信されるデータである場合には、S52において第1の装置が送信対象データを送信することは、
第1の装置が、第2の装置によって送信された受信データの転送ホップカウントが指定された第1のしきい値以下であると判定した場合に、第1の装置によって、第2の装置によって送信された受信データを転送するステップ、および/または、
第1の装置が、第1の装置によって現在並列に処理されているプロセスの量が指定された第2のしきい値以下であると判断した場合に、第1の装置によって、第2の装置によって送信された受信データを転送するステップ
を含む。
【0128】
データの転送ホップカウントは、データソースから開始されてカウントされる値である。データが転送されるたびに、データの転送ホップカウントが1だけ増加する。並行して処理されるプロセスの量は、通信装置の処理能力の制限の下で通信装置によって同時に処理することができるデータプロセスの量である。
【0129】
本願のこの実施形態では、指定された第1のしきい値と指定された第2のしきい値の両方が、経験またはシミュレーションまたはアプリケーション環境に従って指定されてもよい。
【0130】
任意選択的に、第1の装置が、第2の装置によって送信された受信データに搬送された転送ホップカウントが第1のしきい値より大きいと判定した場合には、第1の装置は第2の装置によって送信された受信データを送信しない。
【0131】
任意選択的に、第1の装置が、第1の装置によって現在並行して処理されているプロセスの量が第2のしきい値よりも大きいと判定した場合には、第1の装置は第2の装置によって送信された受信データを送信しない。
【0132】
この実施形態では、第1の装置が送信対象データの優先度を決定した後に、本方法は、
第1の装置によって、送信対象データの優先度が指定されたしきい値よりも低いと判定するステップと、
第1の装置によって、第1の装置の最大送信電力よりも小さい送信電力を使用することによって、または最大送信時間よりも少ない送信時間を使用することによって送信対象データを送信するステップと
をさらに含む。
【0133】
例えば、第1の装置が、送信対象データの優先度が指定されたしきい値よりも低いと判定した場合には、第1の装置は、第1の装置の最大送信電力から指定された電力ステップを減算し、計算によって得られた送信電力を用いて送信対象データを送信する。
【0134】
第1の装置が、送信対象データの優先度が指定されたしきい値よりも低いと判断した場合には、第1の装置は、第1の装置の最大送信時間から指定された時間のステップ(例えば、1)を減算し、計算により得られた送信電力を用いて送信対象データを送信する。
【0135】
前述の方法処理手順は、ソフトウェアプログラムを使用することによって実施することができる。ソフトウェアプログラムは、記憶媒体に格納されてもよい。格納されたソフトウェアプログラムが呼び出されると、前述の方法ステップが実行される。
【0136】
同じアプリケーション思想に基づいて、このアプリケーションの実施形態は、データ送信装置をさらに提供する。この装置による問題解決の原理は、
図1に示すデータ送信方法と同様である。したがって、この装置の実施については、この方法の実施を参照されたい。再度の説明は省略する。
【0137】
実施形態4:この実施形態は、データ送信装置を提供する。
図6に示すように、この装置は、
送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータを取得するように構成された取得モジュール61と、
少なくとも1つのパラメータに従って送信電力を決定するように構成された判定モジュール62と、
送信電力を使用してデータを送信するように構成された送信モジュール63と
を含む。
【0138】
少なくとも1つのパラメータは、データ送信に使用されるリソースプール、送信対象メッセージもしくはサービスのタイプ、送信対象メッセージもしくはサービスの送信間隔または送信頻度、メッセージパケットのサイズ、送信対象メッセージもしくはサービスの優先度、送信対象メッセージもしくはサービスの識別情報(ID)、送信側のID、受信側のID、送信側のタイプ、または受信側のタイプのうちの少なくとも1つを含む。
【0139】
この実施形態では、判定モジュールが属する第1の装置の送信電力を決定する場合に、判定モジュールは、送信電力に影響を及ぼす少なくとも1つのパラメータを考慮し、送信電力を決定するために使用される少なくとも1つのパラメータに従って第1の装置の送信電力を決定する。送信電力に対する別の要因の影響が考慮されるので、決定された送信電力はより適切である。
【0140】
この実施形態では、異なる少なくとも1つのパラメータが異なる送信電力に対応するか、または異なる少なくとも1つのパラメータが異なる第1の送信電力パラメータに対応する。
【0141】
任意選択的に、異なる少なくとも1つのパラメータが異なる第1の送信電力パラメータに対応する場合には、判定モジュール62は、その少なくとも1つのパラメータに従って、その少なくとも1つのパラメータに対応する第1の送信電力パラメータを決定し、第1の送信電力パラメータに従って送信電力を決定する。
【0142】
任意選択的に、取得モジュール61は、基地局による構成によって少なくとも1つのパラメータを取得するか、または、第2の装置によって送信された信号を使用することによって少なくとも1つのパラメータを取得するか、または、同期ソースによって送信された信号を使用することによって少なくとも1つのパラメータを取得するか、または、事前設定によって少なくとも1つのパラメータを取得することができる。
【0143】
この実施形態の第1の送信電力パラメータは、
図1に示す実施形態1と同じである。詳細については、実施形態1の説明を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0144】
前述の実施形態のいずれか1つに基づいて、判定モジュール62によって決定され、少なくとも1つのパラメータに対応する第1の送信電力パラメータが、送信電力を計算するために使用されるパラメータのいくつかを含む場合には、任意選択的に、送信電力を決定する際に、判定モジュール62は、第1の送信電力パラメータおよび第2の送信電力パラメータに従って送信電力を決定する。第2の送信電力パラメータは、送信電力を計算するために使用されるパラメータ内の第1の送信電力パラメータを除くパラメータを含む。
【0145】
取得モジュール61は、基地局による構成によって第2の送信電力パラメータを取得してもよいし、または、第2の装置によって送信された信号を使用して第2の送信電力パラメータを取得よいし、または、同期ソースによって送信された信号を使用して第2の送信電力パラメータを取得してもよいし、または、事前設定によって第2の送信電力パラメータを取得してもよい。
【0146】
前述の実施形態のいずれか1つに基づいて、送信電力を決定する前に、判定モジュール62は、判定モジュール62が属する第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定する。送信電力を決定する際に、判定モジュール62は、第1の送信電力パラメータおよび経路損失に従って送信電力を決定する。
【0147】
この実施形態における指定された装置は、
図1に示す実施形態1と同じであり、この実施形態における信号測定値は、
図1に示す実施形態1と同じであり、この実施形態における送信モジュールによって送信されたデータは、
図1に示す実施形態1の第1の装置によって送信されたデータと同じである。詳細については、実施形態1の説明を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0148】
同じ出願アイデアに基づいて、本願の実施形態は、別のデータ送信装置をさらに提供する。この装置による問題解決の原理は、
図4に示すデータ送信方法と同様である。したがって、この装置の実施については、この方法の実施を参照されたい。再度の説明は省略する。
【0149】
実施形態5:この実施形態は、別のデータ送信装置を提供する。
図7に示すように、この装置は、
判定モジュール71が属する第1の装置と指定された装置との間の経路損失を決定し、経路損失に従って第1の装置の送信電力を決定するように構成された判定モジュール71と、
第1の装置による送信電力を使用してデータを送信するように構成された送信モジュール72と
を含む。
【0150】
この実施形態では、判定モジュールが属する第1の装置の送信電力を決定する際に、判定モジュールは、第1の装置と指定された装置との間の経路損失をまず決定し、経路損失に従って第1の装置の送信電力を決定する。経路損失は第1の装置と指定された装置との間の経路損失であるから、経路損失に基づいて決定された送信電力はより適切である。
【0151】
この実施形態における指定された装置は、
図1に示す実施形態1と同じであり、この実施形態における信号測定値は、
図1に示す実施形態1と同じであり、この実施形態における送信モジュールによって送信されたデータは、
図1に示す実施形態1の第1の装置によって送信されたデータと同じである。詳細については、実施形態1の説明を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0152】
同じ出願アイデアに基づいて、本願の実施形態は、別のデータ送信装置をさらに提供する。この装置による問題解決の原理は、
図5に示すデータ送信方法と同様である。したがって、この装置の実施については、この方法の実施を参照されたい。再度の説明は省略する。
【0153】
実施形態6:この実施形態は、別のデータ送信装置を提供する。
図8に示すように、この装置は、
送信対象データの優先度を決定するように構成された第1の判定モジュール81と、
送信対象データの優先度が指定された優先度しきい値以上であると判定するように構成された第2の判定モジュール82と、
送信モジュール83が属する第1の装置によって使用することができる最大送信電力または最大送信時間を使用して送信対象データを送信するように構成された送信モジュール83と
を含む。
【0154】
この実施形態では、送信対象データの優先度が指定された優先度しきい値以上であると判定した後に、第2の判定モジュールは、第1の装置が使用することができる最大送信電力または最大送信時間を使用することによって送信対象データを送信するように送信モジュールを制御する。第1の装置は、緊急サービスを送信する際に常に最大送信電力または最大送信時間を使用するので、最高優先順位でサービスの送信が保証される。
【0155】
任意選択的に、送信対象データは、第1の装置のデータ、または第2の装置によって送信されて第1の装置によって受信されるデータである。
【0156】
さらに、送信対象データが第2の装置により送信されて第1の装置により受信されたデータである場合には、第2の装置によって送信された受信データの転送ホップカウントが指定された第1のしきい値以下であり、および/または、第1の装置によって現在並列に処理されているプロセスの量が指定された第2のしきい値以下であると、第2の判定モジュール82が判定した場合に、第2の判定モジュール82は、第2の装置によって送信された受信データを転送するように送信モジュールを制御する。
【0157】
前述の実施形態のいずれか1つに基づいて、送信対象データの優先度が優先度しきい値よりも低いと判定した場合に、第2の判定モジュール82は、第1の装置の最大送信電力よりも小さい送信電力を使用することによって、または最大送信時間よりも少ない送信時間を使用することによって送信対象データを送信するように送信モジュール83を制御する。
【0158】
本願のこの実施形態において提供されるデータ送信装置は、D2Dシステムにおけるデータ送信装置であってもよい。以下では、データ送信装置のハードウェア構成について説明する。
【0159】
一実施形態は、別のデータ送信装置を提供する。
図9に示すように、この装置は、
プロセッサ91と、メモリ92と、送信機93と、通信インターフェース94と、システムバス95と
を含む。
【0160】
プロセッサ91は、システムバス95を用いて通信インターフェース94に接続し、通信インターフェース94と通信する。プロセッサ91は、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、または特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、または本願のこの実施形態を実施するように構成された1つもしくは複数の集積回路であってもよい。
【0161】
通信インターフェース94は、別の通信装置と対話するように構成される。
【0162】
送信機93は、プロセッサ91の制御下でデータを送信するように構成される。
【0163】
メモリ92は、プロセッサ91が動作を実行するときに使用されるデータを格納することができる。
【0164】
データ送信装置がデータを送信する必要がある場合に、以下の3つの任意選択的な実施が含まれる。
【0165】
実施形態7:プロセッサ91は、メモリ92内のプログラムを読み込み、実施形態4における取得モジュール61および判定モジュール62の機能を実現する。この実施形態の送信機93は、実施形態4の送信モジュール63の機能をプロセッサ91の制御下で実現する。詳細については、実施形態4の説明を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0166】
実施形態8:プロセッサ91は、メモリ92内のプログラムを読み込み、実施形態5の判定モジュール71の機能を実現する。この実施形態の送信機93は、実施形態5の送信モジュール72の機能をプロセッサ91の制御下で実現する。詳細については、実施形態5の説明を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0167】
実施形態9:プロセッサ91は、メモリ92内のプログラムを読み込み、実施形態6の第1の判定モジュール81および第2の判定モジュール82の機能を実現する。この実施形態の送信機93は、実施形態6の送信モジュール83の機能をプロセッサ91の制御下で実現する。詳細については、実施形態6の説明を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0168】
当業者は、本願の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解されたい。したがって、本願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせを有する実施形態の形態を使用することができる。さらに、本願は、コンピュータで使用可能なプログラムコードを含む1つまたは複数のコンピュータで使用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光メモリなどを含むがこれらに限定されない)上に実装されるコンピュータプログラム製品の形態を使用してもよい。
【0169】
本願は、本アプリケーションの実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明されている。コンピュータプログラム命令を使用して、フローチャートおよび/またはブロック図における各プロセスおよび/または各ブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図におけるプロセスおよび/またはブロックの組み合わせを実施することができることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、機械を生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または任意の他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供することができ、その結果、コンピュータまたは任意の他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサは、フローチャート内の1つもしくは複数のプロセスおよび/またはブロック図の1つもしくは複数のブロックの特定の機能を実現するための装置を生成する。
【0170】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置が特定の仕方で動作するように命令することができるコンピュータ可読メモリに格納され、コンピュータ可読メモリに格納された命令が命令装置を含むアーティファクトを生成する。命令装置は、フローチャートの1つもしくは複数のプロセスおよび/またはブロック図の1つもしくは複数のブロックの特定の機能を実現する。
【0171】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラム可能なデータ処理装置にロードすることができ、コンピュータまたは別のプログラム可能な装置上で一連の動作およびステップが実行され、それによってコンピュータにより実行される処理が生成される。したがって、コンピュータまたは別のプログラム可能な装置上で実行される命令は、フローチャートの1つもしくは複数のプロセスおよび/またはブロック図の1つもしくは複数のブロックの特定の機能を実現するステップを提供する。
【0172】
本願のいくつかの好ましい実施形態について説明したが、当業者は基本的な発明概念を学ぶとこれらの実施形態を変更および修正を行うことができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、好ましい実施形態ならびに本願の範囲内にあるすべての変更および修正を包含すると解釈することが意図されている。
【0173】
明らかに、当業者は、本願の趣旨および範囲から逸脱することなく、本願に対して様々な修正および変形を行うことができる。本願は、添付の特許請求の範囲およびそれらと等価な技術によって規定される保護の範囲内に入るという条件で、本願のこれらの修正および変形を包含することが意図されている。