(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1及び第2の二酸化炭素貯蔵部のうちの少なくとも一方は、前記二酸化炭素の前記第1及び第2の部分の少なくとも一方と周囲の水との間の熱伝達を抑制するように構成された断熱ウォータージャケット付きタンクを有する、請求項1に記載の二酸化炭素サイクル発電システム。
前記二酸化炭素の前記第1及び第2の部分のうちの一方又は双方が、二酸化炭素の液体及び二酸化炭素の気体を有する、請求項1に記載の二酸化炭素サイクル発電システム。
請求項1に記載の二酸化炭素サイクル発電システムを含んだ無人潜水機(UUV)であって、前記二酸化炭素サイクル発電システムは、当該UUVの動作に電力供給するために当該UUV内の1つ以上のバッテリに貯蔵される電力を生成するように構成される、UUV。
前記2キャリアチャープ通信システムは、前記タービンを通る前記二酸化炭素の前記少なくとも一部の前記流れに結合される圧力パルス共振器と、該圧力パルス共振器に隣接した周波数共振器の環状アレイと、該周波数共振器の環状アレイの外部のヘルムホルツ共振器とを有する、請求項8に記載の二酸化炭素サイクル発電システム。
請求項8に記載の二酸化炭素サイクル発電システムを含んだ無人潜水機(UUV)であって、1つ以上の遠隔受信器にデータを送信するために前記2キャリアチャープ通信システムを使用するように構成されたUUV。
当該UUVは、ロープで繋がれて、複数の異なる深さサイクルのうちの選択された深さサイクルに従った深さ間を循環するように構成される、請求項10に記載のUUV。
前記第1及び第2の二酸化炭素貯蔵部のうちの少なくとも一方は、前記二酸化炭素の前記第1及び第2の部分のうちの少なくとも一方と周囲の水との間の熱伝達を抑制するように構成された断熱ウォータージャケット付きタンクを有する、請求項12に記載の方法。
前記二酸化炭素サイクル発電システムは、前記二酸化炭素サイクル発電システムを含んだ無人潜水機(UUV)内の1つ以上のバッテリに貯蔵される電力を生成し、前記1つ以上のバッテリが、前記UUVの動作に電力供給する、請求項12に記載の方法。
前記2キャリアチャープ通信システムは、前記タービンを通る前記二酸化炭素の前記少なくとも一部の前記流れに結合される圧力パルス共振器と、該圧力パルス共振器に隣接した周波数共振器の環状アレイと、前記周波数共振器の環状アレイの外部のヘルムホルツ共振器とを有する、請求項19に記載の方法。
前記二酸化炭素サイクル発電システムを含んだ無人潜水機(UUV)が、1つ以上の遠隔受信器にデータを送信するために前記2キャリアチャープ通信システムを使用する、請求項19に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0006】
最初に理解されるべきことには、例示的な実施形態が図面に示されて以下に説明されるが、本開示の原理は、現在知られているか否かにかかわらず、数多の技術を用いて実装され得る。本開示は、決して、図面に示されて以下に説明されるこれらの例示的な実装及び技術に限定されるべきでない。また、特に断らない限り、図面に描かれた物品は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【0007】
本開示は、UUVに電力を供給しながら、そのタービン電力変換器を通じて長距離水中通信能力を提供する革新的アプローチを提示する。本開示のアプローチは、延長された航続時間の水中ミッションのための電力を提供し、約20ポンド(lb)の二酸化炭素を用いて33分間の動力サイクルにわたって500ワット(W)に至る又はそれを上回る電力を提供する。二酸化炭素は、典型的な空気圧モータを通る空気の密度の6倍で使用され、密度と温度の利点をもたらす。開示される発電システムはまた、通信のための現場(in−situ)電力を提供し、燃料電池に使用される物質に対して要求されるものよりも低い圧力での二酸化炭素の輸送のみを必要とする。さらに、容器から、燃料電池の場合よりもかなり低い圧力が要求され、燃料電池の場合の少なくとも8000ポンド/平方インチ(psi)に対して、約1200psi程度である。
【0008】
本開示に従った電力変換は多用途であり、ベーンロータと、流体オリフィスを有するインパルスタービンと、全てのケースで(オリフィスを介する)チョーク流れ入力を有し、オプションで複数のステージを有する軸流タービンという、3つのアプローチの各々が何れも、使用される二酸化炭素発電サイクルに適している。本開示の主要な動力サイクルは、海洋熱と、トランスクリティカルな二酸化炭素気体/液体圧力−体積サイクルでの圧縮(圧縮仕事)とを使用して、発電機を駆動し、バッテリを充電することができる。使用される二酸化炭素発電サイクルの一バージョンは、ランキン(Rankine)サイクルとオットー(Otto)サイクルとの複合サイクルである。記載される二酸化炭素サイクル発電システムは、持続可能であり、保守管理又は修理なしで推定2年にわたって稼働し得るものであり、これは、主としてバッテリによって制限され、また、大抵の冷凍システムに匹敵する。
【0009】
遠隔UUVの動作のために生成された電力は、余剰エネルギーを生み出し、オプションで、UUV通信のための通信キャリアを提供する音響共振器の(貯蔵損失前の)直接電力駆動の使用を可能にする。高密度の(二酸化炭素)流体及び
水圧によって音響アクチュエータが動作され得る。音響発振器上に圧力パルスが作り出されるデュアルキャリア音響通信方式が使用され得る。必要な通信基盤は、二酸化炭素サイクルによって駆動される主キャリア連続波(CW)と圧電駆動デジタルチャープとの、2キャリアシステムを必要とするのみである。600メートル(m)に至る周期的な潜水により、通信システムは、音響深度及びチャネルの範囲内で動作することができる。
【0010】
図1は、本開示の実施形態に従った可変内部・外部容積二酸化炭素(CO
2)サイクル発電システムを例示する図である。当業者が認識するように、簡潔さ及び明瞭さのために、後の図に関連して示されるものを含めて、一部の機構及びコンポーネントについては明示していない。二酸化炭素サイクル発電システム100は好ましくは、例えば水中グライダーなどのUUV内に組み込まれる。UUVの構造は、簡潔さ及び明瞭さのために、
図1には示していない。二酸化炭素サイクル発電システム100は、2つの可変容積
水圧シリンダ101及び102を使用し、これらの各々が、シールされるとともに、図示のように上側容積を変える可動ピストンをその中に含んでいる。2つの移送制御バルブ104、105を有する移送接続103が、これら2つの
水圧シリンダ101、102の上端に接続しており、2つの
水圧シリンダ101と102との間での二酸化炭素ガスの通行を選択的に可能にする。また、移送接続103には、更に詳細に後述するタービン及びチャープ発生器106も接続されている。
水圧シリンダ101、102各々の底付近に、ピストンより下で、流体注入口/排出口ポータル(
図1では見えない)が設けられ、それぞれ、注水口/排水口制御バルブ107、108によって選択的に開閉される。
【0011】
少なくとも
水圧シリンダ101、102及び制御バルブ104、105、107、108は各々、民生品(commercial off-the-shelf;COTS)を使用し得る。必要とされる最大圧力は典型的に約1500psiに過ぎないが、
水圧シリンダ101及び102は好ましくは3000ポンド/平方インチ(psi)定格にされる。本開示の原理は、2つの
水圧シリンダを参照して例示されるが、実施形態は、例えば、
図1に示される2つの
水圧シリンダ101又は102のうちの1つの代わりに、協調動作する2つの別々の
水圧シリンダを使用してもよい。
【0012】
図1A−
図1Hは、
図1の二酸化炭素サイクル発電システムの動作中に圧力がどのように利用されるかを例示している。動作中、一方の
水圧シリンダ101内のピストンの上方の上側容積は二酸化炭素ガス109を含み、ピストンの下方の下側容積は海水110を含む。同様に、他方の
水圧シリンダ102内のピストンの上方の上側容積は二酸化炭素ガス111を含み、ピストンの下方の下側容積は海水112を含む。各シリンダ101、102内の二酸化炭素ガス109、111の量は、標準温度及び圧力で、およそ10キログラム(kg)とし得る。動作中、二酸化炭素サイクル発電システム100によって使用される海熱エネルギーカルノーブレイトン(Carnot−Brayton)サイクルは、0.25キロワット時(kWhr)の二酸化炭素サイクル発電システムで、各
水圧シリンダ101、102内の10kgの二酸化炭素を用いて500Wのエネルギーを生成し得る。
【0013】
図示した二酸化炭素サイクル発電システム100の動作サイクルは、外部圧力又は10−20barに対応する水深で始まり、そこでは、海水温度は典型的に摂氏5−8度(℃)である。
図1Aに示すように、
水圧シリンダ101の注水口/排水口制御バルブ107が開かれ、深みの海水が
水圧シリンダ101の下側容積に入ることを可能にする。外部の海水の圧力が、
水圧シリンダ101内のピストンを上に駆動し、
水圧シリンダ101内のピストンより上の二酸化炭素ガスの圧力を上昇させる。斯くして、
水圧シリンダ101内の二酸化炭素ガス109(例えば、約400psi)と
水圧シリンダ102内の二酸化炭素ガス111(例えば、約350psi)との間の約25−50psiの圧力差が作り出される。同じ深さにある間に、注水口/排水口制御バルブ107がなおも開いたままで、移送制御バルブ104及び105が開かれる。圧力差により、二酸化炭素ガスが
水圧シリンダ101から移送接続103とタービン及びチャープ発生器106とを通って
水圧シリンダ102内に流れる。このガス流が、タービン及びチャープ発生器106に動力を供給し、それが代わって、バッテリ又はそれに類するものに貯蔵される電力を生み出し得る。二酸化炭素サイクル発電システム100を含んだUUVは、
図1Bに示すように、差圧がゼロに近づくまでその深さ(10−20bar、5−8℃)にとどまる。圧力平衡化は、二酸化炭素ガスが移送接続103を通って第1の
水圧シリンダ101から第2の
水圧シリンダ102へと流れて、タービン及びチャープ発生器106に動力を供給することをもたらす。
【0014】
なおも深みにある間に、
図1Cに示すように、移送制御バルブ104、105が閉じられ、
水圧シリンダ101内の二酸化炭素ガス109を、実質的には又は完全には奪われないとしても、少なくとも部分的に奪われたままにする。
図1Cに示すように注水口/排水口制御バルブ107をなおも開いたままにして、二酸化炭素サイクル発電システム100を含んだUUVが水面に浮上し、
水圧シリンダ101内の二酸化炭素ガス109が体積増加することを可能にし、その時点で、
図1Dに示すように、注水口/排水口制御バルブ107が閉じられる。表面又はその近くでは、外圧は1−2barであり、温度は約25−28℃である。
水圧シリンダ101内のピストンより上の二酸化炭素ガスは、
水圧シリンダ101のほぼ全容積を占めるが、二酸化炭素ガス全体のうちの大部分は、他方の
水圧シリンダ102内に収容されている。
【0015】
二酸化炭素サイクル発電システム100を含んだUUVは、次いで、先ほどの深さ(10−20barの圧力に対応する)まで潜水する。その深さで、二酸化炭素サイクル発電システム100は、
図1Eに示すように、
水圧シリンダ102の注水口/排水口制御バルブ108を開き、続いて、
図1Fに示すように、移送制御バルブ104及び105を開く。上述した圧力差及びガス流が、ここでは逆に起こり、二酸化炭素ガスが
水圧シリンダ102から移送接続103とタービン及びチャープ発生器106とを通って
水圧シリンダ101内に流れ、タービン及びチャープ発生器106に動力を供給する。タービン及びチャープ発生器106は、先ほどのガス移送中の回転方向とは逆に回転してもよいし、あるいは、バルブを設けて、タービン及びチャープ発生器106が同じ回転方向で回転するように流れを自動的に経路変更してもよい。
【0016】
なおもその深さにある間に、
図1Gに示すように、移送制御バルブ104及び105が再び閉じられ、
水圧シリンダ102内の二酸化炭素ガス111を、実質的には又は完全には奪われないとしても、少なくとも部分的に奪われたままにする。
図1Gに示すように注水口/排水口制御バルブ108をなおも開いたままにして、二酸化炭素サイクル発電システム100を含んだUUVが再び水面に浮上し、
水圧シリンダ102内の二酸化炭素ガス111が体積増加することを可能にし、その時点で、
図1Hに示すように、注水口/排水口制御バルブ108が閉じられる。二酸化炭素サイクル発電システム100を含んだUUVが前回水面浮上した時とは対照的に、
水圧シリンダ102内のピストンより上の二酸化炭素ガスは、
水圧シリンダ102のほぼ全容積を占めるが、二酸化炭素ガス全体のうちの大部分は
水圧シリンダ101内に収容されている。二酸化炭素サイクル発電システム100を含んだUUVは、その後、先ほどの深さまで潜水し、
図1Aに示したように注水口/排水口制御バルブ107を開くことによって、このサイクルを再始動することになる。
【0017】
図2は、
図1の二酸化炭素サイクル発電システムの動作中に生じる二酸化炭素ガスサイクルについての圧力(P)対体積(V)プロットである。比較のため、蒸気に関する周知のP−V図は、比較的高い温度T
hにある水蒸気が、比較的高い圧力にもあって、ボイラー内で比較的小さい体積状態を占める初期状態又は第1状態から進行するサイクルを含む。エネルギー(熱)が加えられ、水蒸気が、温度T
hでの等温膨張を受けて、より低い圧力及びより大きい体積の第2状態にされる。得られた高温蒸気は、タービンを通るように経路付けられ、そこで、水蒸気は、比較的高い温度Thから、更に低い圧力及び僅かに大きい体積にあるが比較的低い温度Tlにある第3状態へと、断熱膨張を受け、同時に仕事又は動力出力を生み出す。蒸気は、次いで、凝縮器又はそれに類するものの中で等温圧縮を受け、より小さい体積及び僅かに高い圧力を持つ第4状態へと収縮しながら熱を出力する。最後に、蒸気は、(例えば、ポンプで送り込まれることによって)断熱圧縮を受け、元の第1状態の圧力、体積及び温度に戻る。
【0018】
改良二酸化炭素ガス動力サイクルは、上述した蒸気サイクルに類似した閉じたシステムである。改良二酸化炭素ガス動力サイクルにおいては、蒸気サイクルに関する上述の初期状態に概ね対応する初期状態201が、UUVが水面又はその付近にあるときに生じ、二酸化炭素ガスのうちの大部分が
水圧シリンダ101内にある。水面近くの比較的温かい海水が、
水圧シリンダ101、102内の二酸化炭素ガスに熱を伝達する。移送制御バルブ104、105が開かれて、二酸化炭素ガスが
水圧シリンダ101からタービン及びチャープ発生器106を通って
水圧シリンダ102に移動するとき、状態が、低下された圧力及び増加された体積の第2状態202に変化する。その後、UUVが降下して深みにある(すなわち、水面付近になく、その代わりに、記載される二酸化炭素発電サイクルの最も低い深さ付近にある)とき、
水圧シリンダ102に関する注水口/排水口制御バルブ108を開くことが、状態203まで圧力を上昇させる(深みの海水の水圧による)。移送制御バルブ104及び105が開かれて、二酸化炭素ガスが
水圧シリンダ102からタービン及びチャープ発生器106を通って
水圧シリンダ101に移動すると、最も低い圧力と最も大きい体積とを持つ状態204が得られ、そこで、二酸化炭素ガスから周囲の比較的冷たい海水に熱が伝達される。深みにおいて、
水圧シリンダ101上の注水口/排水口制御バルブ107が開かれるときの海水圧が、僅かに高い圧力及び遥かに小さい体積にある状態205への遷移を引き起こす。UUVが水面深さに戻ると、状態201に戻るように状態遷移する。
【0019】
図1、1A−1G、及び2は、トッピングサイクルを実装する可変容積二酸化炭素サイクル発電システムに関する。
水圧シリンダ101と102との間での二酸化炭素の移送は、蒸気又は流体(蒸気と液体の組合せ)の何れかを伴い得る。実際、
水圧シリンダ101と102との間での流体の移送に合わせて設計されるシステムは、コールド(受容)サイドへの蒸発とタービン内への膨張を可能にする。発電は、蒸気及び/又は液体の移送が存在するトッピングサイクルを使用するので、可変容積アプローチは、浮力変化に対処するのに十分な余剰電力がある場合に好ましくあり得る。他の例では、可変容積は、バラスト作業の大部分を自動化する方法として好ましくあり得る。水面では、完全な所望深さまで潜水するには不十分な少量の潜水バラストが別個のバラストポンプによって吐出される。潜水においては、或る深さに達したときに可変容積シリンダのうちの一方が変化することが可能にされ、その静水圧で双方が同時ではなく
水圧シリンダ101又は102のうちの一方が圧力に応答することが可能にされて、所望の深さまで潜水し続けるために中立浮力を低下させる。ピストン101又は102は、機械的ストップを用いて動作を停止させる又は底を打つように制御され、それにより、内側方向に動いているピストン101又は102のバラスト低減動作が停止され、それを受けて、中立浮力に達し、潜水運動の浮力が中立になる。上昇するためには、別個のバラストポンプが少量のバラスト水を吐出し、システムが静水圧を低下させることによって上昇を開始し、低下していく動圧に応答して空(エンプティ)のシリンダピストン(101又は102)が動くことが可能にされ、ピストン101又は102が停止して中立浮力の点に達する深さに到達するまで、バラスト荷重が更に低減され、バラストの自動応答によって上昇する。
【0020】
図3は、本開示の一実施形態に従った、固定外部容積・可変内部容積二酸化炭素サイクル発電システムの一実装に関する構造を例示している。上述した(内部の二酸化炭素に関する)可変容積アプローチはバルブを用いて実行されるが、バルブは、一部の状況において実施に支障をきたすことがある。二酸化炭素サイクル発電システム300は、浮力に関して固定容積アプローチを実装する。二酸化炭素サイクル発電システム300は、5つのメインコンポーネントを含んでおり、すなわち、充電フェーズ中に深み(例えば、40°F)で二酸化炭素ガスを凝縮させ、そして、水面(例えば、60−70°F)で海洋熱を吸収する環状の可変容積二酸化炭素タンク301及び302(その中で、中央の空間の周りの外側環状ジャケット内に二酸化炭素ガスが貯蔵される)と、断熱されたメインの二酸化炭素ガスタンク303と、その中を亜臨界の二酸化炭素ガスが通り抜けて発電機負荷を駆動するベーンロータ型空気圧モータ“タービン”と、水面で循環的に取り入れられる温かめの海水を収容するバラストタンク(図示せず)内の一組の熱交換器であって、膨張フェーズ(充電)中に取り除かれた熱を交換する一組の熱交換器と、環状タンク301、302及びメインタンク303内の一組のバルブであり、これらのタンク間の各クロスピース304内に配置され、これらのクロスピースを介してタンク同士を選択的に接続する一組のバルブと、を含んでいる。タンク301、302及び303は、縦方向ミッションのために縦向きにされるとともに、
図1の
水圧シリンダ101及び102と同様の対応部分を実装するが、移送接続103並びに移送制御バルブ104及び105の対応部分は、バルブ及びクロスピースにて且つこれらによって実装される。上述したアプローチとは対照的に、二酸化炭素サイクル発電システム300は、圧力差ではなく、水面付近の海水と深みの海水との間の温度差を利用する。
【0021】
二酸化炭素サイクル発電システム300の動作における1つの検討事項は、
図4に例示するような、非理想的(すなわち、二酸化炭素)ガスについての定格充填率に対する割合であり、
図4は、二酸化炭素ガスに関する圧力、温度及び定格充填パーセンテージを示している。二酸化炭素ガスの所与のタンクについて、圧力は、それ以外は全て等しいとして、%定格充填率に応じて変化する。典型的に、産業用の二酸化炭素ガスタンクは、収容物を予期される温度変化で臨界領域の外に維持するために、容積で30%まで液体で充たされる。
【0022】
図5A−
図5Dは各々、
図4に示される状態遷移中の環状タンク及びメインタンクの内部の状態を、それに対応する、二酸化炭素サイクル発電システムを含んだUUVの位置とともに、図式的に例示している。
図5A−5Dは各々、二酸化炭素サイクル発電システム300を含んだUUVの環状タンク301、302及びメインタンク303の状態501と、相対位置502とを例示している。
【0023】
図4を参照するに、
図5A−5Dにおける配置によって示される状態及び遷移に対応する点(1)から(6)にて一例が与えられる。初期の蒸気サイクルとは異なり、二酸化炭素サイクル発電システム300は、2つのタンクタイプのうちの一方を凝縮及び加圧の双方に用いる閉じたサイクルを使用する。
図4における大部分の動作は、この図の下側の部分である亜臨界領域にあり、海洋熱は75°Fより低い(しかし、必要なときに、バルブを用いて、臨界領域まで圧力が高められる)。
図5Aの配置500にて、サイクルが、67°F付近の水面深さで始まり、そこで、3−4時間、100%定格充填の環状タンクが海水に直に晒されて表面熱を吸収し、環状タンク301、302内の二酸化炭素ガスの温度を67°Fまで至らせる。環状タンク内の全てのバルブが開いており、パーセント充填を100%に維持する。メインタンク303は、先行する潜水から冷えたバラストジャケットを有しており、故に、5−7°Fでの低いパーセント充填にあって、中心タンク圧を低下させるのを助けるので、中心タンク303は、環状タンク301、302からの、より温かい二酸化炭素ガスの移送を受け入れることができる。環状タンク301、302内の二酸化炭素ガスは
図4の点(1)にあり、メインタンク303内の二酸化炭素ガスは点(2)にある。
【0024】
図5Bの配置510にて、二酸化炭素ガスの移送を生じさせるために、環状タンク301、302内で頂部から底部へとバルブを徐々に閉じ、且つ中心タンク303内で完全に開け、環状タンク301、302を中心タンク303よりも高い圧力に維持し、環状タンクパーセント充填を100%超の領域まで高めて強制的に圧力を上げることによって、点(1)及び(2)に関する
図4のパーセント充填特性の差を用いて、環状タンク301、302内の温かい二酸化炭素ガスが、冷たい断熱された中心(メイン)タンク303に移動する。タンク301−303、二酸化炭素ガス体積、及びバルブは、非常に小さいパーセント充填率を100%超まで生み出すことができ、従って移送に必要な圧力を作り出す。環状タンク301、302内の圧力スティンガが、高速液体移送ポンプを使用して、遷移臨界領域への加圧を補助する。移送は、環状タンク301、302の底部から中心タンク303に吸い上げる液体移送であり、これは、環状タンク301、302から幾らかの熱を除去するが、それらのタンクは67°Fの海水で熱的に復元される。パーセント充填は、環状タンク301、302が殆ど空になるまで、より高い圧力を環状タンク301、302内に確保するように制御される。メインタンク303を取り囲むコールドジャケット水は、中心タンク圧力をフルまで下げるのを助け、そして、潜水前に温水とやりとりして宿らされ、中心タンク及びジャケットを可能な限り温かくする。環状タンク301、302内の二酸化炭素ガスは、
図4の点(1)から点(5)に遷移し、メインタンク303内の二酸化炭素ガスは点(2)から点(1)に遷移する。
【0025】
図5Cの配置520にて、二酸化炭素サイクル発電システム300を含んだUUVが、例えば1000メートル(m)などの更に冷たい深さまで降下し、そこで、環状タンク301、302の収容物は、これら環状タンクの中及び周りの対流(例えば、5℃の海水温度)によって冷やされるが、中心タンク303の収容物は、温かいジャケット水及び断熱により温かいままである。深みにて、中心タンクバルブが、パーセント充填率を100%に調節するように頂部から底部へと閉じる一方で、環状タンクバルブは開き、最大化された体積及び最小化されたパーセント充填率をコールドウォール内に作り出す。中心タンク303内の圧力は800−900psiに調節され、もはや冷やされた環状タンク301、302内の圧力は(バルブが全て開いている状態で)約300psiに低下する。二酸化炭素サイクル発電システム300は、この段階で、ジャケット水を用いて蒸発に必要な追加の熱を供給し、タービンを通るチョーク流れを介して圧力差を使用して、温かい二酸化炭素ガスをタービン中に送る用意ができている。環状タンク301、302内の二酸化炭素ガスは
図4の点(2)に遷移し、メインタンク303内の二酸化炭素ガスは点(1)に留まる。
【0026】
図5Dの配置530にて、中心タンク303内の上部バルブが閉じて、パーセント充填及び圧力を上昇させる。中心タンク303が空になるにつれて、中心タンクのバルブが頂部から底部へと徐々に閉じ、パーセント充填及び圧力を高く保つ。環状タンクは、低いパーセント充填で且つ低い圧力で充填されて冷えている。中心タンク圧力スティンガは、環状タンクに対する圧力差を継続する。中心のメインタンク303からの温かい二酸化炭素ガスは、ベーンモータタービンに入ってその中を動く直前に冷却効果及び圧力降下を制御するために、(温かい水面バラスト水からの)熱交換器を通過させられる。タービンの下側は、低めのパーセント充填率のままであって圧力を低く保つものである冷たい低圧環状タンク301、302に対して開いている。タービンはUUVのバッテリを充電し、約4時間の充電時間で0.5−2kWの電力を生成する。タービンは、1段のギアを取り付けられて、毎分回転数(RPM)を1500−2000RPMという発電機レベルまで低下させ得る。脈動する出口ベーン容積部を圧力タップすることで、1500−2500ヘルツ(Hz)の間の周波数での通信又はソナーのための比較的高出力の音響アクチュエータとして機能するものである外部のヘルムホルツ共振器及びハンマー/ベルチャープ発生器を駆動することができる。環状タンク301、302内の二酸化炭素ガスは、
図4の点(2)から点(3)を通って点(4)に遷移し、メインタンク303内の二酸化炭素ガスは、点(1)から、点(3)を通り、次いで点(4)を通って点(6)に遷移する。
【0027】
中心タンク303が使い果たされるときには、UUV内のバッテリは完全に充電されているはずであり、通信が行われている。その後、UUVは、冷たいバラストの一部を吹き出して水面に上昇し、偵察及び/又はUUVへの誘導電力伝送を実行する。二酸化炭素サイクル発電システム300のベースライン実施は、100kgの二酸化炭素を収容し、海洋熱から、典型的な中緯度から低緯度の地帯で充電サイクル当たり10−70キロジュール(kJ)の量のエネルギーである全デルタヘッド(Q)を利用する。このように構成されて、二酸化炭素サイクル発電システム300は、1.75時間にわたって1.5kWの充電、又は0.875時間にわたって3kWの充電を生み出す。生成された電力を貯蔵するのに必要なバッテリ容量は、例えば、85%の発電効率及び75%のタービン効率を仮定して、0.875時間にわたって30アンペア(A)で10ボルト(V)など、5kWHrである。このベースラインは、約25ガロンの二酸化炭素であり、これは、体積で34%を液体二酸化炭素で充填したままとして、100%充填率で直径1.5フィート×11フィートのタンクを必要とする。環状タンク301、302の各々は個々に、
図3に示すように、メインタンク303よりも僅かに小さい大きさにされる。
【0028】
二酸化炭素サイクル発電システム300は、使用され得る変換システムに関して融通が利く。複数の非常に小さいステージを有して、より高速で動作する軸流空気タービンは、高電圧巻線を直接駆動する発電機と共に使用され得るとともに、同時に圧電アクチュエータを駆動し得る。圧電アクチュエータは、直接的に動作してもよいし、貯蔵されたエネルギーを介して動作してもよい。インパルスタービンの選択肢は、より大きい直径を必要とし、より遅い速度で作動するが、製造が容易であり、シールされることができ、多段にされることができ(多段で実装する方が単純である)、チョーク流の二酸化炭素ガスインジェクタから動作することができ、高圧でいっそう良好に動作する。上述したベーンロータの選択肢は、100psiでは確立された技術であるが1000psiでは未だ開発されておらず、シール可能であり、COTSコンポーネントで実装されることができ、チョーク流として作用し、より低い圧力又は小型化(大きめの半径も開発され得るが)にいっそう適しており、また、圧力パルスをタップして発振器を駆動し得る。ベーンロータの一実施形態では、バルブスプリングを備えたヘルムホルツ共振器が、二酸化炭素ガス又は
水圧ラインによって駆動され得る。
【0029】
図6は、
図3−4及び5A−5Dに関連して説明した実装についての二酸化炭素発電サイクルを例示している。図示の二酸化炭素発電サイクルにおいては、UUVは、約200mよりも浅い深度で完全に充電された状態601にある。降下中、UUV内の二酸化炭素サイクル発電システムは電力取り出し状態602にある。電力フェーズ603の終了は、UUVが深みに達すると発生する。深みにおいて、二酸化炭素サイクル発電システムは熱交換604を受け、発電サイクルを再始動するための条件605が確立される。そして、UUVは上昇してエネルギー貯蔵庫を再充電し、このサイクルを繰り返す。
【0030】
より単純な固定容積二酸化炭素サイクル発電システムの実装は、内部バルブの使用さえも必要とせず、代わりに、変化する温度を頼りにして、オリフィス又は精密ガスニードルバルブを用いてタンク間で行ったり来たり二酸化炭素を送る。
図6に示すウォータージャケットは、そのようなオリフィスを含む。また、
図6のウォータージャケットは、熱バラストに使用されることにも留意すべきである。
図3−4、5A−5D及び6を用いて上述した固定容積二酸化炭素サイクル発電システムにおいて、送出側のタンク内での蒸発は、タービンセクション内での蒸発、又は受入側(冷たい側)のタンクの方に近いそれ以外のところでの蒸発よりも望ましくない。
【0031】
図6は、二酸化炭素サイクルの説明に関連して記述されているが、この図はまた、二酸化炭素サイクル発電システムが、以下にさらに詳細に説明する音響センシングシステム及びミッションに電力を供給する使用事例をも示している。通信又は検出に使用される音響は、様々な深さを通して感知されなければならず、このことが、上述の二酸化炭素サイクル発電システムの双方の異形を、そのような音響シグナリングに良く適したものにする。何故なら、UUBが、設計された潜水レートで定期的(例えば、4、6又は8時間ごと)に潜水及び上昇を行うからである。
【0032】
図7Aは、本開示の実施形態に従った二酸化炭素サイクル発電システムの動作中の通信のための2サイクルチャープシフトキーイングの一実装を示している。この構造は、
図1及び
図1A−1Gに見られる一般的な概念図及び説明に関連して示されるが、当業者であれば、
図3−4、5A−5D及び6に関して図示して説明した二酸化炭素サイクル発電システムでの実施のための必要な調整を容易に認識することになる。使用される構造は、
図1の例における
水圧シリンダ101に収容されるとして例示された、二酸化炭素ガス及び/又は液体のウォーム側ボディと、
水圧シリンダ102に収容されるとして例示された、二酸化炭素ガス及び/又は液体のコールド側ボディとを含む。タービン及びチャープ発生器106のタービン部分701から、圧力タップ702が、
水圧シリンダ間を流れる加圧された二酸化炭素ガスの一部を引き出す。加圧されたガスは、リングヘルムホルツ共振器705によって囲まれた高周波共振器の環状アレイ704内に収容されたものであるパルス圧力共振器703を駆動するために使用される。
図7Aの構造は、800mの深さまで動作可能な(バッテリ駆動)圧電デバイスを使用することに対して電力節減を達成し得る直接駆動式の二酸化炭素流体音響変調器を提供する。高圧では、二酸化炭素は密度的に液体に近く、それ故に、タービンにおけるアクチュエータへの
水圧出力が、アクチュエータに対する“より剛性の”リンクと、ラインをアクチュエータに引き回すことの容易さとの一方又は双方に使用され得る。CWキャリアに対して500−2500Hzのパルス周波数が生成され得る。
【0033】
図7Bは、本開示の実施形態に従った二酸化炭素サイクル発電システムの動作中の通信のための2キャリア共振器の一実装を示している。構造において
図7Aの例と同様に、
図7Bの実施形態は、より高い周波数の共振器のアレイ704が圧電デバイスとして実装されることを明示している。
図7Bはまた、ハンマーヘッド706を有する環状ベルによって実装されるリングヘルムホルツ共振器705を示す。
図7Bの設計は、音響結合を提供し、深い動作又は無指向性方位に関係せず、シングルキャリアチャープではなくデュアルキャリアを使用し、また、単一の高出力圧電デバイスではなく圧電デバイスのアレイを使用する。
【0034】
図8は、本開示の実施形態に従った二酸化炭素サイクル発電システムの動作中の通信のための2サイクルチャープシフトキーイングに関する信号トレースを例示している。ヘルムホルツ共振器及びヤヌス−ハマーベル(Janus−Hammer Bell)を駆動するためのデュアル周波数のキャリア周波数として、タービン圧力パルスが利用される。2サイクルチャープシフトキーイングは、
図8の一番上の信号トレースに例示される電力サイクルの2kHz圧力波形を第1のキャリアとして使用して、UUVのために二酸化炭素電力サイクルを使用する。
図8の(上から下に)2番目のトレースとして示される第2の変調された10KHzキャリアが、第1のCWキャリア上で位相ロックループ(PLL)を用いて生成され、シフトキーイングが、第2のキャリア上のデジタル制御アップチャープ又はダウンチャープを識別する。デジタル情報は、100ビット/秒(BPS)及び500Hzで通信され得る。得られた合成チャープ信号が、
図8の3番目のトレースとして示され、対応する出力圧力パルスが、
図8の一番下のトレースとして示されている。受信プロセスは、時間反転法を使用してデュアルキャリア(インターリーブされている)を分析する。チャープ通信システムは、1000mに至る深さで、1000海里(nmi)の距離にわたって、水中での信号伝送を可能にする。チャープパルス長に関する信号範囲及び帯域幅を以下の表1に示す。
【0035】
【表1】
二酸化炭素サイクルは5kWに至る電力レベルを生成するので、UUVに電力供給した後にも、第2のキャリアを駆動するのに十分な電力が(1kWまで)が残る。この通信システムは、ソナーモードのパルスチャープにも適している。記載された通信システムにより、UUVは、効率的な二酸化炭素サイクルを電源として用いて、広帯域ジャミング又は電荷ノイズ自己キャンセルのための広帯域共振器と共に使用することが可能な、500nmiまでの安全な通信を行うことができる。
【0036】
図9は、本開示の実施形態に従った深度可変ナビゲーションシステムにおける2サイクルチャープシフトキーイング通信の使用を例示している。
図9は、深度可変ナビゲーションソース又は検出システムを提供する部分として、二酸化炭素発電サイクルがどのように利用され得るかを例示している。二酸化炭素サイクル発電システムを含んだUUV910は、底911にロープ(テザー)で繋がれ、水面912付近の浅い位置と深みとの間を循環する。異なる深さサイクル915、916及び917が、UUV910によって使用され得る。UUVは、定期的に又は間欠的に深さサイクル915、916と917の間で切り替えることができ、あるいは、UUV910によって実行されるべき特定の通信機能又は偵察機能に基づいて、異なる深さサイクル915、916及び917のうちの1つを選択することができる。深さを変えることができることは、より高い環境サンプリング密度、3次元でのより良いトモグラフィ推定、検出された物体のより良い群速度推定、より良い幾何学的距離測定、及びより良い物体位置三角測量を提供する。
【0037】
本開示の海洋熱エネルギー変換(ocean thermal energy conversion;OTEC)アプローチは、閉じた二酸化炭素温度−圧力システムによる長寿命の水中発電を可能にして、長航続時間ミッションを可能にし、延長されたUUVグライダーミッション、1000nmi以上の監視フェンスの構築、視程を超えた(beyond line of sight;BLOS)水中通信、及び水中測位システムシグナリング用の戦術的に配備可能な擬似音源、のうちの何れか1つ以上を可能にする。本開示の設計イノベーションは、最適なタービン動作を可能にする圧力平衡化のチョーク流制御、エネルギーを節約するポンプレスディスチャージ、信頼性があり且つ製造が容易な小型の回転ベーンタービン、及びより高効率のトッピングサイクルを含む。電力システムとして、本開示の二酸化炭素ベースのOTEC電力ハーベスティングは、他の長航続時間方式を遥かに超える総エネルギー(kWHr)を、より小さいパッケージで送り届ける。ランキンサイクル二酸化炭素アプローチは、発電システムの中での柔軟な選択を可能にする。本開示の二酸化炭素サイクル発電システム内では、可変容積を用いた効率的なトッピングサイクルによる低電力フラッディングが使用される。
【0038】
本開示の通信システムは、二酸化炭素サイクル駆動による音響アクチュエータが二酸化炭素電力サイクルの一部として動作する高調波発振器である。500−2500Hzの周波数帯域にチューニングされたベーンロータ及びヘルムホルツ共振器が、音響通信用に2つのキャリアを使用し、高電圧の圧電セラミックドライバの代わりに音響発振器上に圧力パルスを生成する。500Hzで540nmi及び750Hzで250nmiの範囲で、2つのキャリア(CW及びチャープ)を結合又はインターリーブして用いるマルチパス信号を用いて、海洋熱及び圧縮の直接変換が通信に活用される。この通信シグナリングは、受動的な時間反転受信法に適しており、効率的に(例えば、貯蔵されたエネルギーによってではなく直接的に駆動されるとき)、多用途性をもって(直接的に駆動される、又は貯蔵エネルギーを使用する、の何れでもよい)動作する。
【0039】
ここに記載されたシステム、装置及び方法には、開示の範囲を逸脱することなく、変更、付加又は省略が為され得る。例えば、システム及び装置の構成要素は、集積されてもよいし、別々であってもよい。また、ここに開示されたシステム及び装置の動作は、より多数の、より少数の、あるいはその他の構成要素によって実行されてもよく、記載された方法は、より多数の、より少数の、あるいはその他のステップを含んでもよい。さらに、ステップ群は如何なる好適順序で実行されてもよい。この文書で使用されるとき、“各”は、セットの各メンバー、又はセットのサブセットの各メンバーを意味する。
【0040】
本出願における記載は、特定の要素、ステップ、又は機能がクレーム範囲に含まれていなければならない必須又は重要な要素であることを意味するものとして読まれるべきでなく、特許される事項の範囲は、許可されたクレームによってのみ定められる。また、これらのクレームは何れも、その特定のクレーム中で“する手段”又は“するステップ”なるそのままの語が、機能を特定する特定の言い回しに続かれて、明示的に使用されない限り、添付のクレーム又はクレーム要素に関して35USC第112節(f)を行使することを意図していない。クレーム内での、例えば(以下に限られないが)“機構”、“モジュール”、“デバイス”、“ユニット”、“コンポーネント”、“要素”、“部材”、“装置”、“機械”、“システム”、“プロセッサ”又は“コントローラ”などの用語の使用は、クレームの特徴自体によって更に改良又は強化されるような、当業者に知られた構造を指すものと理解及び意図されるものであり、35USC第112節(f)を行使することを意図するものではない。