(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のいくつかの実施形態によれば、アブレーション装置が提供される。装置は、空洞を画定するように成形されているアブレーション電極であって、複数の孔を画定するように成形されている金属性遠位面を含む、アブレーション電極を含む。装置は、孔に流体を送達するように構成されている流体送達チャネルと、アブレーション電極の空洞内に配設されている少なくとも1つの超音波トランスデューサーと、を更に含み、
このトランスデューサーは、孔を通じて超音波を送信するように構成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、孔の全表面積は、遠位面の全表面積の少なくとも20%である。
【0008】
いくつかの実施形態では、孔の全表面積は、遠位面の全表面積の50%未満である。
【0009】
いくつかの実施形態では、遠位面は、少なくとも100個の孔を画定するように成形されている。
【0010】
いくつかの実施形態では、遠位面は、少なくとも200個の孔を画定するように成形されている。
【0011】
いくつかの実施形態では、各孔の表面積は、遠位面の全表面積の0.2%未満である。
【0012】
いくつかの実施形態では、遠位面の厚さは、0.075〜0.5mmである。
【0013】
いくつかの実施形態では、遠位面は、メッシュを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、メッシュの一部分は、アブレーション電極の側壁を画定する。
【0015】
いくつかの実施形態では、トランスデューサーは、遠位面から少なくとも0.5mmの位置に配設されている。
【0016】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの超音波トランスデューサーは、複数の超音波トランスデューサーを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、複数の超音波トランスデューサーは、超音波トランスデューサーのアレイを含む。
【0018】
更に、本発明のいくつかの実施形態によれば、患者の組織をアブレーションするための方法が提供される。アブレーション電極は、患者に挿入され、この電極は複数の孔を画定するように成形されている遠位面を含む。続いて、アブレーション電極の空洞内に配設されている少なくとも1つの超音波トランスデューサーから、孔を通じて少なくとも1つの超音波が送信される。トランスデューサーによって受信された超音波の反射に応じて、患者の組織の厚さが予測される。予測された厚さに応じて、アブレーション電流(ablating current)の特性が設定される。流体が孔を通じてアブレーション電極の外に排出される間、アブレーション電流が、アブレーション電極の少なくとも遠位面から組織内に流れる。
【0019】
いくつかの実施形態では、流体は、塩水を含む。
【0020】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの超音波の送信は、アブレーション電流が流れる間の少なくとも1つの超音波の送信を含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、少なくとも遠位面からアブレーション電流が流れることは、孔の間からアブレーション電流が流れることを含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、組織は、心組織を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、方法は、組織の電気活動を感知するために遠位面を使用することを更に含む。
【0024】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの超音波トランスデューサーは、超音波トランスデューサーのアレイを含み、少なくとも1つの超音波の送信は、超音波トランスデューサーのアレイからの超音波ビームの送信による少なくとも1つの超音波の送信を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサーのアレイからの超音波ビームの送信は、アブレーション電極の長手方向中心軸に対して非ゼロの角度での超音波ビームの送信を含む。
【0026】
更に、本発明のいくつかの実施形態によれば、アブレーション電極を形成するための方法が提供される。その空洞を画定するように成形された要素が提供される。複数の孔を画定するように成形されている面は、要素の遠位端で形成される。少なくとも1つの超音波トランスデューサーが要素の空洞の中に定置され、孔へ流体を送達するように構成されている流体送達チャネルがその要素に連結される。
【0027】
いくつかの実施形態では、面の形成は、要素の遠位端に少なくとも100個の穿孔を作製することによって面を形成することを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、面の形成は、要素の遠位端に少なくとも200個の穿孔を作製することによって面を形成することを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、穿孔の作製は、穿孔をレーザー穴開け加工することによって穿孔を作製することを含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、穿孔の作製は、放電加工の使用によって穿孔を作製することを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では面の形成は、要素の遠位端にメッシュを装着することによって面を形成することを含む。
【0032】
本発明は、その実施形態の以下の詳細な説明を図面と併せ読むことによって、更に十分に理解されるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0034】
概観
本発明の実施形態では、体内プローブ(例えば、カテーテル)が患者に挿入され、この体内プローブは、その遠位端にアブレーション電極を備える。アブレーション電極を患者の組織に接触させ、続いてアブレーション電流をアブレーション電極から(例えば、電極の全表面からなど少なくとも電極の遠位面から)組織内に流し、そのようにして組織を抵抗加熱して組織に非導電性損傷を作製する。アブレーション電流を組織内に流す間、潅注流体はアブレーション電極から電極付近の血液中に排出されてもよく、その結果血液を冷却及び希釈して血液が凝固するのを防ぐことに役立つ。
【0035】
多くの場合、アブレーション電流を組織内に流す前及び/又は間に組織の厚さを予測することは、外部の隣接した構造を損傷するリスクを低減しながら経壁損傷を得るために、アブレーション電流の電力及び/又は時間などのアブレーション電流の特性を、予測された厚さに応じて設定することができるという点において有用である。したがって、本発明の実施形態では、超音波トランスデューサーは、アブレーション電極の空洞内に配設されている。トランスデューサーは、組織から反射される超音波を送信し、トランスデューサーによって検出される波の反射に基づき、組織の厚さが予測される。
【0036】
超音波トランスデューサーの位置決めについての1つの選択肢は、アブレーション電極の遠位面内の孔に超音波トランスデューサーを定置することである。しかしながら、そのような孔はトランスデューサーを収容するために比較的大きくする必要があり、そのような孔の存在により、アブレーション電流を印加するために保持される遠位面の表面積が比較的小さくなる。更に、トランスデューサーが孔を塞いで、潅注流体が孔から排出されるのを阻止する恐れがある。たとえトランスデューサーが孔から後退して潅注流体を通すことができるようにしても、そのような大きな孔からの潅注流体の流れを制御することは困難である。
【0037】
本発明の実施形態により提供される、より有利な選択肢は、遠位面が比較的多数の孔を画定するように成形されるようにアブレーション電極の遠位面を「多孔」にすることである。少なくとも1つの超音波トランスデューサーは、その結果、多孔遠位面からわずかに窪んだアブレーション電極の空洞内に配設され得る。したがって、本発明の実施形態は、少なくとも以下の利点を提供する。
(i)遠位面内の孔は、トランスデューサーからの超音波、並びに組織からの反射が、過度に弱められることなく遠位面を通過できるようにする。
(ii)アブレーション電流を組織内に流す間、潅注流体は孔から排出されてもよい。
(iii)アブレーション電流は、多孔遠位面から流れてもよく、及び又は多孔遠位面を使用して組織の電気活動を感知することができる。
(iv)多孔遠位面は、そうしないとトランスデューサーを損傷する恐れがある機械力からトランスデューサーを保護し得る。
(v)フェーズドアレイ超音波技法を使用して組織の厚さを予測することができる。
【0038】
システムの説明
図1を最初に参照すると、この図は、本発明の実施形態による、心臓アブレーション療法のためのシステム20の概略的な図である。手術者28(インターベンショナル心臓内科医など)が、患者26の脈管系を経由して患者の心臓24の室へとカテーテル22など体内プローブを挿入する。例えば、心房細動を治療するために、操作者はカテーテルを左心房に前進させて、カテーテルの遠位端でアブレーション電極30をモニタされ及び/又はアブレーションされる心筋組織と接触させてもよい。
【0039】
カテーテル22は、その近位端でコンソール32に接続される。コンソール32は、標的組織をアブレーションするために、カテーテル22を経由してアブレーション電極30に電力を供給する、高周波(RF)エネルギー発生装置34を備える。潅注ポンプ38は、カテーテル22を通じてアブレーション電極30に食塩水(例えば、生理食塩水)などの潅注流体を供給する。第2の高周波発生器である、RF−US発生器40は、カテーテル22を経由してアブレーション電極の空洞内に配設された超音波トランスデューサーに電力を供給する。更に後述するように、超音波トランスデューサーを使用して心筋組織の厚さを予測する。予測値に応じて、プロセッサ36は、自動で又は操作者28からの入力に応じて、RFエネルギー発生器34を制御することによって電流の大きさ、電力又は時間などのアブレーション電流の特性を設定することができる。
【0040】
処置の前、間、及び/又は後に、心電図(ECG)レコーダー60は、患者のECGを記録することができる。
【0041】
ここで
図2及び3を参照すると、これらの図は、本発明のいくつかの実施形態による、アブレーション電極30(
図1)の概略図である。
【0042】
図2に示されるように、アブレーション電極30は、複数の(かつ特に比較的多数の)孔44を画定するように成形されている遠位面42を備える。例えば、遠位面は、少なくとも100個(例えば、少なくとも200個)の孔を画定するように成形されているので、遠位面42は、多孔であり得る。遠位面42は、典型的には、遠位面を使用してアブレーション電流を組織内に流すような金属製である。特に、アブレーション電流は、孔の間から流れ得る。
【0043】
典型的には、孔44の全表面積は、遠位面42の全表面積A1の少なくとも20%(例えば、少なくとも30%又は40%)であるが、典型的には50%未満である(換言すれば、遠位面42は、典型的には少なくとも20%「開口している」)。例えば、N個の孔が存在し、それぞれが表面積A0を有する場合、N*A0は、A1の20%〜50%であり得る。孔の全表面積は、(i)超音波が過度に弱められることなく遠位面を通過できるよう十分に大きいが、(ii)遠位面が機械的に堅牢であり、アブレーション電流を組織内に流すこと及び/又は組織の電気活動を感知することが更に可能であるよう十分に小さい。典型的には、各孔44に関して、A0は、A1の0.2%未満(例えば、0.15%又は0.1%未満)である。
【0044】
1つの特定の例示的実施形態では、A0は、約0.0044mm2であってもよく、A1は、約4.9mm2であってもよく、Nは、約230であってもよい。そのような例示的実施形態に関して、孔の全表面積は、遠位面の全表面積の20%をわずかに超える。
【0045】
典型的には、波が孔を通過するときの超音波の減衰を低減するために、遠位面は比較的薄い。例えば、遠位面の厚さT0は、少なくとも0.015mm及び/又は0.5mm未満(例えば、0.075〜0.5mm、約0.2mmなど)であってもよい。比較的薄い遠位面の提供はまた、遠位面に多数の孔の形成に要する時間を減少させることもできる。
【0046】
アブレーション電極30の一部分が「切取内部図」である
図3に示されるように、アブレーション電極30は、空洞46を画定するように成形されている。孔44は、所望によりアブレーション電極30の側壁52に沿った他の孔48とともに、空洞46とアブレーション電極を取り囲む領域との間で流体連通をもたらす。いくつかの実施形態では(
図2〜3に示される実施形態とは異なる)、側壁52は多孔である。すなわち、側壁52は、比較的多数の孔48を画定するように成形されている。
【0047】
図3に更に示されるように、少なくとも1つの超音波トランスデューサー50は、空洞46内に配設されている。いくつかの実施形態では、超音波トランスデューサーの一次元アレイ又は二次元アレイなどの複数の超音波トランスデューサーが、空洞46内に配設され、その他の実施形態では、
図3に示されるように、単一の超音波トランスデューサーが、空洞内に配設されている。典型的には、トランスデューサー50は、遠位面42から少なくとも0.5mm(例えば、少なくとも1mm、及び/又は1.5mm未満、1〜1.5mmなど)の距離D0の位置に配設されている(D0は、典型的には超音波トランスデューサーの「デッドゾーン」と少なくとも同じ大きさである)。
【0048】
トランスデューサー50を使用して、孔を通じ組織に向けて超音波56を送信し、組織及び組織の境界から反射を検出することによって患者の組織の厚さを予測する。反射に応じて、組織の厚さが予測される。この予測は、例えばプロセッサ36(
図1)によって実行されてもよい。更に、予測値に応じて、プロセッサ36は、自動で又は操作者28からの入力に応じて、RFエネルギー発生器34を制御することによって電流の大きさ、電力又は時間などのアブレーション電流の特性を設定することができる。
【0049】
いくつかの実施形態では、超音波56は、アブレーション電流が流れる前に送信される。そのような実施形態では、組織の厚さの予測に続いて、アブレーション電流58をアブレーション電極から(例えば、電極の全表面からなど少なくとも電極の遠位面42から)組織内に流す。代替的に又は追加的に、アブレーション電流を組織内に流しながら、少なくとも1つの超音波を送信して、組織の厚さの変化に応じてアブレーション電流の特性を適切に調整できるようにすることができる(そのような変化は、例えば、浮腫が原因で発生することがあり、浮腫はアブレーション処置の間に壁厚を増大させる恐れがある)。例えば、処置を通して断続的に、超音波を送信してもよく、組織の厚さを予測してもよい。
【0050】
アブレーション電流を組織内に流しながら、潅注流体54(例えば、生理食塩水などの塩水)を、孔44及び/又は孔48を通じてアブレーション電極の外に排出してもよい。
図3に示される実施形態では、アブレーション電極30は、トランスデューサー支持体65に孔を有する流体送達チャネル64と連結され、チャネル64は、流体54をポンプ38(
図1)から空洞46に(したがって孔に)送達する。他の実施形態では、トランスデューサー支持体65にある孔を使用して、追加の「横向きの」超音波トランスデューサーを保持し、潅注流体を空洞46内に他の流体送達チャネルを介して流す。
【0051】
いくつかの実施形態では、アブレーション電流を組織内に流す前、間、及び/又は後に、遠位面42を使用して組織の電気活動を感知する。そのような実施形態では、遠位面42を、ECGレコーダー60(
図1に示される)にカテーテル22を介して接続してもよく、ECGレコーダーは組織によって発生される小さい電圧を検出する。
【0052】
アブレーション電極30を製造するために、遠位面42を中空状の要素の遠位端に形成する。例えば、遠位面42は、比較的多数の(例えば、少なくとも100個又は200個の)穿孔を要素の遠位端に作製することによって形成されてもよい。本発明の範囲は、例えば、放電加工及び/又はレーザー穴開け加工を含む穿孔を作製するための任意の好適な技術を含む。アブレーション電極の形成を完了するために、トランスデューサー50をトランスデューサー支持体65と連結し、トランスデューサー支持体65を中空状の要素の空洞内部に定置し、流体送達チャネルを要素と連結する(上記3つの工程を任意の好適な順序で実行してもよい。更に、上記工程はそれぞれ、遠位面の形成前、又は遠位面の形成後に実行されてもよい)。
【0053】
次に、本発明のいくつかの実施形態による、アブレーション電極の概略図である
図4を参照する。上述したように、いくつかの実施形態では、このような超音波トランスデューサーのアレイの、複数の超音波トランスデューサーは、空洞46内に配設されている。例えば、
図4は、超音波トランスデューサーの2次元直線状アレイ66を示す。そのような実施形態では、ビーム操作技法、例えば、フェーズドアレイ超音波技法を使用して、組織の厚さを予測してもよい。例えば、トランスデューサーを使用して、
図4に示されるようにアブレーション電極30の長手方向中心軸62に対して非ゼロの角度で超音波ビームを送信することができる(換言すれば、ビームは、少なくとも部分的に真っ直ぐではなくて側方に向けられ得る)。超音波ビームの反射に応じて、次に組織の厚さを予測してもよい。
【0054】
次に、本発明のいくつかの実施形態による、アブレーション電極30の概略図である
図5を参照する。いくつかの実施形態では、遠位面42を形成するために、孔44を画定するメッシュ68を、(ドラムの上の膜の配置に多少類似して)側壁52の遠位端にレーザー溶接することなどによって、中空状の要素の遠位端に取り付ける。いくつかの実施形態では(図示せず)、メッシュ68はまた、メッシュの一部分が側壁52を画定するように要素の側部に沿ってスキャフォールドにも取り付けられる。
【0055】
当業者であれば、本発明が上記で具体的に図示及び記載されたものに限定されない点を理解するであろう。それよりもむしろ、本発明の範囲は、上述した様々な特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせ、並びに上述の説明を読むことで当業者が想到するであろう、従来技術にはない特徴の変形及び修正を含む。参照により本特許出願に組み込まれた文書は、これらの組み込まれた文書で定義されているあらゆる用語が、本明細書において明示的又は暗示的になされた定義と相反するような場合を除いて、本出願の一体部分と見なされるべきであり、本明細書における定義のみが検討されるべきである。
【0056】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
空洞を画定するように成形されたアブレーション電極であって、複数の孔を画定するように成形される金属性遠位面を備える、アブレーション電極と、
前記孔へ流体を送達するように構成されている流体送達チャネルと、
前記アブレーション電極の前記空洞内に配設された少なくとも1つの超音波トランスデューサーであって、前記トランスデューサーが前記孔を通じて超音波を送信するように構成されている、超音波トランスデューサーと、を備える装置。
(2) 前記孔の全表面積が、前記遠位面の全表面積の少なくとも20%である、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記孔の前記全表面積が、前記遠位面の前記全表面積の50%未満である、実施態様2に記載の装置。
(4) 前記遠位面が、少なくとも100個の孔を画定するように成形されている、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記遠位面が、少なくとも200個の孔を画定するように成形されている、実施態様4に記載の装置。
【0057】
(6) 前記孔のそれぞれの表面積が、前記遠位面の全表面積の0.2%未満である、実施態様1に記載の装置。
(7) 前記遠位面の厚さが、0.075〜0.5mmである、実施態様1に記載の装置。
(8) 前記遠位面が、メッシュを備える、実施態様1に記載の装置。
(9) 前記メッシュの一部分が、前記アブレーション電極の側壁を画定する、実施態様8に記載の装置。
(10) 前記トランスデューサーが、前記遠位面から少なくとも0.5mmの位置に配設されている、実施態様1に記載の装置。
【0058】
(11) 前記少なくとも1つの超音波トランスデューサーが、複数の超音波トランスデューサーを備える、実施態様1に記載の装置。
(12) 前記複数の超音波トランスデューサーが、超音波トランスデューサーのアレイを備える、実施態様11に記載の装置。
(13) 方法であって、
アブレーション電極を患者に挿入することであって、前記電極は、複数の孔を画定するように成形される遠位面を含む、ことと、
続いて、前記アブレーション電極の空洞内に配設された少なくとも1つの超音波トランスデューサーから、前記孔を通じて少なくとも1つの超音波を送信することと、
前記トランスデューサーによって受信された前記超音波の反射に応じて、前記患者の組織の厚さを予測することと、
前記予測された厚さに応じて、アブレーション電流の特性を設定することと、
(i)前記アブレーション電流を前記アブレーション電極の少なくとも前記遠位面から前記組織内に流し、同時に(ii)流体を、前記孔を通じて前記アブレーション電極の外に排出することと、を含む方法。
(14) 前記流体が塩水を含む、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記少なくとも1つの超音波を送信することが、前記アブレーション電流を流す間に前記少なくとも1つの超音波を送信することを含む、実施態様13に記載の方法。
【0059】
(16) 少なくとも前記遠位面から前記アブレーション電流を流すことが、前記孔の間から前記アブレーション電流を流すことを含む、実施態様13に記載の方法。
(17) 前記組織が心組織を含む、実施態様13に記載の方法。
(18) 前記組織の電気活動を感知するために前記遠位面を使用することを更に含む、実施態様13に記載の方法。
(19) 前記少なくとも1つの超音波トランスデューサーが、超音波トランスデューサーのアレイを含み、前記少なくとも1つの超音波を送信することが、前記超音波トランスデューサーのアレイからの超音波ビームの送信によって前記少なくとも1つの超音波を送信することを含む、実施態様13に記載の方法。
(20) 前記超音波トランスデューサーのアレイからの前記超音波ビームを送信することは、前記アブレーション電極の長手方向中心軸に対して非ゼロの角度で前記超音波ビームを送信することを含む、実施態様19に記載の方法。
【0060】
(21) アブレーション電極を形成する方法であって、
空洞を画定するように成形された要素を提供することと、
複数の孔を画定するように成形される面を、前記要素の遠位端に形成することと、
前記要素の前記空洞の中に少なくとも1つの超音波トランスデューサーを定置することと、
前記孔へ流体を送達するように構成されている流体送達チャネルを前記要素に連結することと、を含む方法。
(22) 前記面を形成することが、前記要素の前記遠位端に少なくとも100個の穿孔を作製することによって前記面を形成することを含む、実施態様21に記載の方法。
(23) 前記面を形成することが、前記要素の前記遠位端に少なくとも200個の穿孔を作製することによって前記面を形成することを含む、実施態様22に記載の方法。
(24) 前記穿孔を作製することが、前記穿孔をレーザー穴開け加工することによって前記穿孔を作製することを含む、実施態様22に記載の方法。
(25) 前記穿孔を作製することが、放電加工の使用によって前記穿孔を作製することを含む、実施態様22に記載の方法。
【0061】
(26) 前記面を形成することが、前記要素の前記遠位端にメッシュを装着することによって前記面を形成することを含む、実施態様21に記載の方法。