(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ストッパは、前記係合部が移動可能な所定の方向と直交する方向のうち前記第1面と前記第2面とが並ぶ方向に沿って移動されることにより、前記操作部を停止させる状態と、前記操作部の停止を解除する状態とが切り替えられるように構成されている、請求項2に記載のアダプタ。
前記ストッパは、前記第2面側に突出するように形成されており、前記基体の前記第2面側に設けられた係止部に係合することにより、前記操作部を停止させるように構成されている、請求項3に記載のアダプタ。
前記ストッパは、前記操作部と前記係合部との間の接続部が撓み変形することにより移動して、前記操作部を停止させる状態と、前記操作部の停止を解除する状態とが切り替えられるように構成されている、請求項2〜5のいずれか1項に記載のアダプタ。
前記係合部および前記操作部に接続されるとともに、前記第2面に前記手術器具が取り付けられた場合、前記手術器具に当接して前記係合部の移動を規制する規制部をさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載のアダプタ。
前記規制部は、前記手術器具側に突出するように設けられ、前記第2面に前記手術器具が取り付けられた場合、前記手術器具に当接して移動が規制されるように構成されている、請求項8に記載のアダプタ。
前記ロボットアームに設けられた複数の駆動部材の回転を前記手術器具に設けられた複数の被駆動部に伝達するために、前記基体に回転可能に設けられた複数の駆動伝達部材をさらに備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載のアダプタ。
前記ロボットアームの前記取付部には、前記アダプタの前記開口に挿入され、前記アダプタの前記係合部が係合する溝を含む係合凸部が設けられている、請求項14に記載のロボット手術システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
(ロボット手術システムの構成)
図1および
図2を参照して、一実施形態によるロボット手術システム100の構成について説明する。
【0015】
図1に示すように、ロボット手術システム100は、遠隔操作装置10と、患者側装置20と、を備えている。遠隔操作装置10は、患者側装置20に設けられた医療器具(medical equipment)を遠隔操作するために設けられている。患者側装置20によって実行されるべき動作態様指令が術者(surgeon)である操作者Oにより遠隔操作装置10に入力されると、遠隔操作装置10は、動作態様指令をコントローラ26を介して患者側装置20に送信する。そして、患者側装置20は、遠隔操作装置10から送信された動作態様指令に応答して、ロボットアーム21aに取り付けられた手術器具(surgical instrument)40、内視鏡50等の医療器具を操作する。これにより、低侵襲手術が行われる。
【0016】
患者側装置20は、患者Pに対して手術を行うインターフェースを構成する。患者側装置20は、患者Pが横たわる手術台30の傍らに配置される。患者側装置20は、複数のロボットアーム21a、21bを有し、このうち1つのロボットアーム21bに内視鏡50が取り付けられ、その他のロボットアーム21aに手術器具40が取り付けられる。各ロボットアーム21a、21bは、プラットホーム23に共通に支持されている。複数のロボットアーム21a、21bは複数の関節を有し、それぞれの関節には、サーボモータを含む駆動部と、エンコーダ等の位置検出器とが設けられている。ロボットアーム21a、21bは、コントローラ26を介して与えられた駆動信号によりロボットアーム21a、21bに取り付けられた医療器具が所望の動作を行うように制御されるように構成されている。
【0017】
プラットホーム23は、手術室の床の上に載置されたポジショナ22に支持されている。ポジショナ22は、鉛直方向に調整可能な昇降軸を有する柱部24が、車輪を備え床面を移動可能なベース25に連結されている。
【0018】
ロボットアーム21aには、先端部に医療器具としての手術器具40が着脱可能に取り付けられる。手術器具40は、ロボットアーム21aに取り付けられるハウジング43(
図4参照)と、細長形状のシャフト42(
図4参照)と、シャフト42の先端部に設けられたエンドエフェクタ41(
図4参照)とを備えている。エンドエフェクタ41として、例えば、把持鉗子、シザーズ、フック、高周波ナイフ、スネアワイヤ、クランプ、ステイプラーが挙げられるがこれに限られるものではなく、各種の処置具を適用することができる。患者側装置20を用いた手術において、ロボットアーム21aは、患者Pの体表に留置したカニューラ(トロッカ)を介して患者Pの体内に手術器具40を導入する。そして、手術器具40のエンドエフェクタ41は、手術部位の近傍に配置される。
【0019】
ロボットアーム21bには、先端部に医療器具としての内視鏡50が着脱可能に取り付けられる。内視鏡50は、患者Pの体腔内を撮影するものであり、撮影した画像は、遠隔操作装置10に対して出力される。内視鏡50として、3次元画像を撮影することができる3D内視鏡若しくは2D内視鏡が用いられる。患者側装置20を用いた手術において、ロボットアーム21bは、患者Pに体表に留置したトロッカを介して患者Pの体内に内視鏡50を導入する。そして、内視鏡50が手術部位の近傍に配置される。
【0020】
遠隔操作装置10は、操作者Oとのインターフェースを構成する。遠隔操作装置10は、ロボットアーム21aに取り付けられた医療器具を操作者Oが操作するための装置である。すなわち、遠隔操作装置10は、操作者Oによって入力された手術器具40および内視鏡50によって実行されるべき動作態様指令をコントローラ26を介して患者側装置20へ送信可能に構成されている。遠隔操作装置10は、たとえば、マスタの操作をしながらも患者Pの様子がよく見えるように手術台30の傍らに設置される。なお、遠隔操作装置10は、例えば動作態様指令を無線で送信するようにし、手術台30が設置された手術室とは別室に設置することも可能である。
【0021】
手術器具40によって実行されるべき動作態様とは、手術器具40の動作(一連の位置及び姿勢)及び手術器具40個別の機能によって実現される動作の態様である。たとえば、手術器具40が把持鉗子である場合には、手術器具40によって実行されるべき動作態様とは、エンドエフェクタ41の手首のロール回転位置及びピッチ回転位置と、ジョーの開閉を行う動作である。また、手術器具40が高周波ナイフである場合には、手術器具40によって実行されるべき動作態様とは、高周波ナイフの振動動作、具体的には高周波ナイフに対する電流の供給であり得る。また、手術器具40がスネアワイヤである場合には、手術器具40によって実行されるべき動作態様とは、束縛動作および束縛状態の解放動作であり得る。また、バイポーラやモノポーラに電流を供給することによって手術対象部位を焼き切る動作であり得る。
【0022】
内視鏡50によって実行されるべき動作態様とは、たとえば、内視鏡50先端の位置及び姿勢、又はズーム倍率の設定である。
【0023】
遠隔操作装置10は、
図1および
図2に示すように、操作ハンドル11と、操作ペダル部12と、表示部13と、制御装置14と、を備えている。
【0024】
操作ハンドル11は、ロボットアーム21aに取り付けられた医療器具を遠隔で操作するために設けられている。具体的には、操作ハンドル11は、医療器具(手術器具40、内視鏡50)を操作するための操作者Oによる操作を受け付ける。操作ハンドル11は、水平方向に沿って2つ設けられている。つまり、2つの操作ハンドル11のうち一方の操作ハンドル11は、操作者Oの右手により操作され、2つの操作ハンドル11のうち他方の操作ハンドル11は、操作者Oの左手により操作される。
【0025】
また、操作ハンドル11は、遠隔操作装置10の後方側から、前方側に向かって延びるように配置されている。操作ハンドル11は、所定の3次元の操作領域内で動かすことができるように構成されている。すなわち、操作ハンドル11は、上下方向、左右方向、および前後方向に動かすことができるように構成されている。
【0026】
遠隔操作装置10と患者側装置20とは、ロボットアーム21aおよびロボットアーム21bの動作の制御においては、マスタスレーブ型のシステムを構成する。すなわち、操作ハンドル11は、マスタスレーブ型のシステムにおけるマスタ側の操作部を構成し、医療器具が取り付けられたロボットアーム21aおよびロボットアーム21bはスレーブ側の動作部を構成する。そして、操作ハンドル11を操作者Oが操作すると、操作ハンドル11の動きをロボットアーム21aの先端部(手術器具40のエンドエフェクタ41)またはロボットアーム21bの先端部(内視鏡50)がトレースして移動するようにロボットアーム21aまたはロボットアーム21bの動作が制御される。
【0027】
また、患者側装置20は、設定された動作倍率に応じてロボットアーム21aの動作を制御するよう構成されている。たとえば、動作倍率が1/2倍に設定されている場合、手術器具40のエンドエフェクタ41は、操作ハンドル11の移動距離の1/2の移動距離を移動するよう制御される。これによって、精細な手術を精確に行うことができる。
【0028】
操作ペダル部12は、医療器具に関する機能を実行するための複数のペダルを含んでいる。複数のペダルは、凝固ペダルと、切断ペダルと、カメラペダルと、クラッチペダルと、を含んでいる。また、複数のペダルは、操作者Oの足により操作される。
【0029】
凝固ペダルは、手術器具40を用いて手術部位を凝固させる操作を行うことができる。具体的には、凝固ペダルは、操作されることにより、手術器具40に凝固用の電圧が印加されて、手術部位の凝固が行われる。切断ペダルは、手術器具40を用いて手術部位を切断させる操作を行うことができる。具体的には、切断ペダルは、操作されることにより、手術器具40に切断用の電圧が印加されて、手術部位の切断が行われる。
【0030】
カメラペダルは、体腔内を撮像する内視鏡50の位置及び姿勢を操作するために用いられる。具体的には、カメラペダルは、内視鏡50の操作ハンドル11による操作を有効にする。つまり、カメラペダルが押されている間は、操作ハンドル11により内視鏡50の位置および姿勢を操作することが可能である。たとえば、内視鏡50は、左右の操作ハンドル11の両方を用いることにより操作される。具体的には、左右の操作ハンドル11の中間点を中心に左右の操作ハンドル11を回動させることにより、内視鏡50が回動される。また、左右の操作ハンドル11を共に押し込むことにより、内視鏡50が奥に進む。また、左右の操作ハンドル11を共に引っ張ることにより、内視鏡50が手前に戻る。また、左右の操作ハンドル11を共に上下左右に移動させることにより、内視鏡50が上下左右に移動する。
【0031】
クラッチペダルは、ロボットアーム21aと、操作ハンドル11との操作接続を一時切断し手術器具40の動作を停止させる場合に用いられる。具体的には、クラッチペダルが操作されている間は、操作ハンドル11を操作しても、患者側装置20のロボットアーム21aが動作しない。たとえば、操作により操作ハンドル11が移動可能な範囲の端部近傍に来た場合に、クラッチペダルが操作されることにより、操作接続を一時切断して、操作ハンドル11を中央位置付近に戻すことができる。そして、クラッチペダルの操作を中止するとロボットアーム21aと操作ハンドル11とが再び接続され、中央付近で操作ハンドル11の操作を再開することができる。
【0032】
表示部13は、内視鏡50が撮像した画像を表示することができるものである。表示部13は、スコープ型表示部または非スコープ型表示部からなる。スコープ型表示部とは、たとえば、覗き込むタイプの表示部である。また、非スコープ型表示部とは、通常のパーソナルコンピュータのディスプレイのような覗き込むタイプではない平坦な画面を有する開放型の表示部を含む概念である。
【0033】
スコープ型表示部が取り付けられた場合、患者側装置20のロボットアーム21bに取り付けられた内視鏡50により撮像された3D画像が表示される。非スコープ型表示部が取り付けられた場合にも、患者側装置20に設けられた内視鏡50により撮像された3D画像が表示される。なお、非スコープ型表示部が取り付けられた場合、患者側装置20に設けられた内視鏡50により撮像された2D画像が表示されてもよい。
【0034】
図2に示すように、制御装置14は、例えば、CPU等の演算器を有する制御部141と、ROMおよびRAM等のメモリを有する記憶部142と、画像制御部143とを含んでいる。制御装置14は、集中制御する単独の制御装置により構成されていてもよく、互いに協働して分散制御する複数の制御装置により構成されてもよい。制御部141は、操作ハンドル11により入力された動作態様指令を、操作ペダル部12の切替状態に応じて、ロボットアーム21aによって実行されるべき動作態様指令であるか、または、内視鏡50によって実行されるべき動作態様指令であるかを判定する。そして、制御部141は、操作ハンドル11に入力された動作態様指令が手術器具40によって実行されるべき動作態様指令であると判断すると、動作態様指令をロボットアーム21aに対して送信する。これによって、ロボットアーム21aが駆動され、この駆動によってロボットアーム21aに取り付けられた手術器具40の動作が制御される。
【0035】
また、制御部141は、操作ハンドル11に入力された動作態様指令が内視鏡50によって実行されるべき動作態様指令であると判定すると、当該動作態様指令をロボットアーム21bに対して送信する。これによって、ロボットアーム21bが駆動され、この駆動によってロボットアーム21bに取り付けられた内視鏡50の動作が制御される。
【0036】
記憶部142には例えば手術器具40の種類に応じた制御プログラムが記憶されていて、取り付けられた手術器具40の種類に応じて制御部141がこれらの制御プログラムを読み出すことにより、遠隔操作装置10の操作ハンドル11及び/又は操作ペダル部12の動作指令が個別の手術器具40に適合した動作をさせることができる。
【0037】
画像制御部143は、内視鏡50が取得した画像を表示部13に伝送する。画像制御部143は、必要に応じて画像の加工修正処理を行う。
【0038】
(アダプタおよび手術器具の構成)
図3〜
図15を参照して、一実施形態によるアダプタ60および手術器具40の構成について説明する。
【0039】
図3に示すように、ロボットアーム21a(21b)は、清潔区域において使用されるため、ドレープ70により覆われる。ここで、手術室では、手術により切開した部分および医療機器が病原菌や異物などにより汚染されることを防ぐため、清潔操作が行われる。この清潔操作においては、清潔区域および清潔区域以外の区域である汚染区域が設定される。手術部位は、清潔区域に配置される。操作者Oを含む手術チームのメンバーは、手術中、清潔区域に殺菌されている物体のみが位置するよう配慮し、かつ、汚染区域に位置している物体を清潔区域に移動させるときは、この物体に滅菌処理を施す。同様に、操作者Oを含む手術チームのメンバーがその手を汚染区域に位置させたときは、清潔区域に位置している物体に直接接触する前に、手の滅菌処理を行う。清潔区域において用いられる器具は、滅菌処理が行われる、または、滅菌処理されたドレープ70により覆われる。
【0040】
ドレープ70は、ロボットアーム21aと、手術器具40との間に配置される。具体的には、ドレープ70は、アダプタ60と、ロボットアーム21aとの間に配置される。アダプタ60は、ロボットアーム21aの取付部211にドレープ70を介して取り付けられる。つまり、アダプタ60は、ロボットアーム21aとの間にドレープ70を挟み込むためのドレープアダプタである。また、アダプタ60には、手術器具40が取り付けられる。ロボットアーム21aは、手術器具40のエンドエフェクタ41を駆動させるために、アダプタ60を介して手術器具40に動力を伝達する。
【0041】
図4に示すように、アダプタ60は、基体61と、複数の駆動伝達部材62と、ガイドレール63と、先行ガイドレール64と、電極アレイ65と、アーム係合部66と、を備えている。また、
図5に示すように、アダプタ60は、複数の開口67と、複数の位置決孔68とを備えている。また、アダプタ60は、Z2方向側に配置された第1面60aがロボットアーム21aに取り付けられる。また、アダプタ60は、Z1方向側に配置された第2面60bに手術器具40が取り付けられる。
【0042】
図5に示すように、手術器具40のハウジング43のZ2方向側に配置された取付面40aがアダプタ60に取り付けられる。また、手術器具40は、複数の被駆動部44と、2つの案内溝45と、2つの可動部材46と、先行案内溝47と、電極アレイ48とを備えている。
【0043】
図4に示すように、ドレープ70は、本体部71と、取付部72とを備えている。本体部71は、フィルム状に形成されている。取付部72は、樹脂成型により形成されている。取付部72は、ロボットアーム21aおよびアダプタ60が係合する部分に貫通口が設けられている。貫通口は、係合する部分ごとに対応するように設けられていてもよい。また、貫通口は、複数の係合する部分に対応するように設けられていてもよい。
【0044】
ロボットアーム21aの取付部211には、アダプタ60が取り付けられる。また、ロボットアーム21aは、駆動部材212と、係合凸部213a、213b、213cと、ボス214とを備えている。係合凸部213bおよび213cは、それぞれ、2つずつ設けられている。
【0045】
複数の係合凸部213a、213b、213cの各々には、溝2131が設けられている。係合凸部213a、213b、213cは、アダプタ60に係合するために設けられている。つまり、ロボットアーム21aの係合凸部213a、213b、213cの溝2131に、アダプタ60の係合部661a、661b、661cがそれぞれ係合する。複数の溝2131は、各々Y2方向に開口するように形成されている。
【0046】
図5に示すように、手術器具40の複数の被駆動部44は、回転駆動されることにより、エンドエフェクタ41を駆動させる。具体的には、被駆動部44とエンドエフェクタ41とは、シャフト42内に通されたワイヤにより接続されている。そして、被駆動部44が回転されることにより、ワイヤが引っ張られてエンドエフェクタ41が駆動される。また、被駆動部44は、ハウジング43内において、シャフト42とギアにより接続されている。そして、被駆動部44が回転されることにより、シャフト42が回転される。
【0047】
たとえば、被駆動部44は、4つ設けられている。1つの被駆動部44の回転により、シャフト42が回転される。また、他の3つの被駆動部44の回転により、エンドエフェクタ41が駆動される。4つの被駆動部44は、X方向に2つ配列され、Y方向に2つ配列されている。
【0048】
案内溝45は、Y方向に沿って延びるように設けられている。また、案内溝45は、X方向に対向するように2つ設けられている。2つの案内溝45は、略平行に設けられている。案内溝45は、それぞれ、アダプタ60のガイドレール63が挿入されてアダプタ60への取り付けを案内する。案内溝45は、可動部材46がX方向に移動することにより、幅が変化する。つまり、可動部材46が内側に移動することにより、案内溝45の幅が拡張される。また、可動部材46が外側に移動することにより、案内溝45の幅が縮小される。可動部材46は、案内溝45の幅を狭める方向(外側方向)に向けて付勢されている。具体的には、可動部材46は、バネにより付勢されている。可動部材46は、ボタン461を作業者が押すことにより、案内溝45の幅を広げる方向(内側方向)に移動する。
【0049】
先行案内溝47は、Y方向に沿って延びるように設けられている。また、先行案内溝47は、2つの案内溝45の間に設けられている。また、先行案内溝47は、2つの案内溝45と略平行に延びるように形成されている。また、先行案内溝47は、X方向における取付面40aの略中央に設けられている。
【0050】
電極アレイ48は、アダプタ60の電極アレイ65を介してロボットアーム21aに接続される。また、電極アレイ48は、ハウジング43内に設けられた基板に接続されている。つまり、手術器具40をアダプタ60を介してロボットアーム21aに取り付けることにより、手術器具40の基板と、ロボットアーム21aとが接続される。ハウジング43内の基板は、手術器具40の種類や手術器具40の使用回数を管理するためなどに用いられる。
【0051】
図4〜
図6に示すように、アダプタ60は、ロボット手術システム100のロボットアーム21aに手術器具40を取り外し可能に接続するために設けられている。基体61は、ロボットアーム21aに取り付けるための第1面60aと、手術器具40の取付面40aが装着される第2面60bと、を含んでいる。また、アダプタ60は、ロボットアーム21aに着脱自在に設けられている。また、アダプタ60は、ロボットアーム21aから手術器具40に駆動力を伝達する。
【0052】
駆動伝達部材62は、基体61に回転可能に設けられている。具体的には、駆動伝達部材62は、Z方向に延びる回転軸線を中心に回転可能に設けられている。つまり、駆動伝達部材62は、第1面60aおよび第2面60bに垂直な回転軸線回りに回転可能に設けられている。駆動伝達部材62は、ロボットアーム21aの取付部211に設けられた複数の駆動部材212の回転を、手術器具40に設けられた複数の被駆動部44に伝達する。駆動伝達部材62は、ロボットアーム21aの駆動部材212および手術器具40の被駆動部44に対応するように複数設けられている。また、複数の駆動伝達部材62は、ロボットアーム21aの駆動部材212および手術器具40の被駆動部44に対応する位置に各々配置されている。また、駆動伝達部材62は、
図9〜
図11に示すように、基体61の係合部661a〜661c、操作部663およびストッパ664が配置されている以外の部分に回転可能に設けられている。
【0053】
図6に示すように、ガイドレール63は、第2面60bに設けられている。また、ガイドレール63は、Y方向に沿って延びるように設けられている。また、ガイドレール63は、X方向に対向するように2つ設けられている。2つのガイドレール63は、略平行に設けられている。また、2つのガイドレール63は、手術器具40の取付面40aに略平行に設けられた2つの案内溝45に対応するように設けられている。第2面60bのガイドレール63は、それぞれ、取付面40aの案内溝45を対応させてスライドさせることにより、複数の駆動伝達部材62の各々と、取付面40aに設けられた複数の被駆動部44の各々とが対応するように案内するように構成されている。
【0054】
先行ガイドレール64は、第2面60bに設けられている。また、先行ガイドレール64は、Y方向に沿って延びるように設けられている。また、先行ガイドレール64は、2つのガイドレール63の間に設けられている。また、先行ガイドレール64は、2つのガイドレール63と略平行に延びるように形成されている。また、先行ガイドレール64は、X方向における第2面60bの略中央に設けられている。また、先行ガイドレール64は、取付面40aに設けられた先行案内溝47に対応して設けられている。つまり、先行ガイドレール64は、2つのガイドレール63よりも先行して手術器具40を案内する。
【0055】
電極アレイ65は、手術器具40の電極アレイ48とロボットアーム21aとに接続される。
【0056】
図8に示すように、基体61は、第1面60a側(Z2方向側)の第1基体部材61aと、第2面60b側(Z1方向側)の第2基体部材61bとを含んでいる。第1基体部材61aは、駆動伝達部材62が配置される円筒部612と、アーム係合部66が配置される空間611とを有している。第1基体部材61aおよび第2基体部材61bは、係合することにより接続される。第1基体部材61aには、複数の開口67(
図5参照)が設けられている。開口67は、第1基体部材61aをZ方向に貫通する貫通孔として形成されている。第2基体部材61bは、空間611に配置されたアーム係合部66を覆うように配置される。
【0057】
図9〜
図11に示すように、アーム係合部66は、ロボットアーム21aの係合凸部213a〜213cに係合する。具体的には、アーム係合部66は、第1面60aに設けられた開口67にZ方向に挿入された係合凸部213a〜213cと係合する。また、アーム係合部66は、係合部661a、661b、661cと、規制部662と、操作部663と、ストッパ664と、接続部665と、を含んでいる。また、アーム係合部66は、付勢部材666によりY1方向に付勢されている。係合部661bおよび661cは、それぞれ、2つ設けられている。
【0058】
アーム係合部66の係合部661a〜661cは、基体61に対して所定の方向に沿って移動可能に構成されている。具体的には、係合部661a〜661cは、基体61に対してY方向に移動可能である。係合部661a〜661cは、Y1方向に移動されることにより、それぞれ、係合凸部213a〜213cと係合する。一方、アーム係合部66は、Y2方向に移動されることにより、係合凸部213a〜213cとの係合が解除される。本実施形態では、係合部661a〜661cは、第1面60aとロボットアーム21aの取付部211とが対向する方向(Z方向)と交差する方向(Y方向)から進入した進入位置(
図9および
図11参照)と複数の開口67から退避した退避位置(
図10参照)との間を移動可能である。また、付勢部材666は、係合部661a〜661cを退避位置から進入位置に向かう方向(Y1方向)に付勢する。
【0059】
これにより、第1面60aとロボットアーム21aの取付部211とが対向する方向と交差する方向(アダプタ60とロボットアーム21aとの係合方向(Z方向)とは異なる第1面60aに沿った方向(Y方向))に係合部661a〜661cを移動させることにより、係合状態と解除状態とを切り替えることができる。
【0060】
規制部662は、係合部661a〜661cおよび操作部663に接続されている。また、規制部662は、第2面60bに手術器具40が取り付けられた場合、手術器具40に当接して係合部661a〜661cの移動を規制する。これにより、手術器具40が取り付けられている場合に、ロボットアーム21aとアダプタ60との係合が解除されるのを抑制することができるので、アダプタ60とともに手術器具40がロボットアーム21aから外れるのを抑制することができる。
【0061】
具体的には、規制部662は、手術器具40側に突出するように設けられている。また、規制部662は、第2面60bに手術器具40が取り付けられた場合、手術器具40に当接して移動が規制されるように構成されている。つまり、手術器具40をY方向にスライド移動させてアダプタ60に対して取り付けると、手術器具40のハウジング43のY1方向側の端部が規制部662に当接する。手術器具40は、アダプタ60に固定されると、Y方向に移動できなくなるので、規制部662もY方向への移動が規制される。これにより、手術器具40が取り付けられている場合に、手術器具40により規制部662の移動を規制することができるので、規制部662の移動を規制するための部材を別途設ける必要がない。
【0062】
また、
図5および
図7に示すように、基体61には、係合部661a〜661cが進入位置に移動された場合に、規制部662が配置される開口部662aを含んでいる。開口部662aは、基体61の外周面に細長形状に形成されている。これにより、係合部661a〜661cが進入位置に移動したことを開口部662aに規制部662が位置することを確認することにより容易に確認することができる。また、開口部662aを細長形状にすることにより、指などが開口部662aに入って規制部662に接触するのを抑制することができるので、指などが開口部662aを介して規制部662に接触することに起因して規制部662が移動する誤操作を抑制することができる。
【0063】
図10および
図11に示すように、ロボットアーム21aの取付部211のY方向におけるY1方向側端部近傍に設けられた係合凸部213aは、アーム係合部66のY方向におけるY1方向側端部近傍に設けられた係合部661aと係合する。ロボットアーム21aの取付部211のY方向における中央近傍に設けられた2つの係合凸部213bは、アーム係合部66のY方向における中央近傍に設けられた2つの係合部661bと各々係合する。ロボットアーム21aの取付部211のY方向におけるY2方向側端部近傍に設けられた2つの係合凸部213cは、アーム係合部66のY方向におけるY2方向側端部近傍に設けられた2つの係合部661cと各々係合する。
【0064】
また、係合部661a〜661c、操作部663およびストッパ664は、一体的に形成されている。これにより、係合部661a〜661c、操作部663およびストッパ664を別個に設ける場合に比べて、部品点数を抑制することができるとともに、構成を簡素化することができる。
【0065】
また、アーム係合部66は、係合部661a〜661cと、規制部662と、操作部663と、ストッパ664と、接続部665とが一体的に形成されている。アーム係合部66は、たとえば、樹脂材料により形成されている。これにより、操作部663の移動により、複数の係合部661a〜661cが一体的に移動される。
【0066】
係合部661a〜661cが進入位置から退避位置に向かう方向に撓むように形成されていてもよい。この場合、係合部661a〜661cの寸法精度を撓みにより吸収することができるので、ガタつきを抑制しながら係合部661a〜661cを係合させることができる。
【0067】
操作部663は、係合部661a〜661cに接続されている。また、操作部663は、付勢部材666の付勢力に抗して係合部661a〜661cを退避位置に移動させるために設けられている。操作部663は、作業者によりY2方向に引っ張られて操作される。操作部663は、アーム係合部66のY2方向側の端部に設けられている。操作部663は、作業者がY2方向に引くことにより、係合部661a〜661cをY2方向に移動させて、係合状態を解除するために設けられている。
【0068】
また、操作部663は、複数の係合部661a〜661cを一体的に移動させる。これにより、共通の操作部663への操作により複数の係合部661a〜661cの係合状態および解除状態を一括して切り替えることが可能である。
【0069】
ここで、本実施形態では、ストッパ664は、係合部661a〜661cが退避位置から進入位置に移動しないように操作部663を停止させる。これにより、アダプタ60の係合部661a〜661cを予め退避位置に位置するように操作部663を移動させた状態で、操作部663の位置をストッパ664により維持することができるので、ロボットアーム21aに対してアダプタ60を係合させる際には、撓ませるなどの力を加える必要がない。つまり、力を加える動作と、ロボットアーム21aにアダプタ60を係合させる動作とを別個に行うことができるので、力を加えながら、ロボットアーム21aに対してアダプタ60を係合させる場合と比べて、アダプタ60をロボットアーム21aに容易に着脱することができる。また、ロボットアーム21aにアダプタ60を当接させた状態で、ストッパ664を解除することにより、付勢部材666により係合部661a〜661cを進入位置に移動させることができる。これらの結果、ロボットアーム21aに対してアダプタ60を容易に着脱することができる。
【0070】
また、ストッパ664は、係合部661a〜661cが移動可能な所定の方向(Y方向)と直交する方向(Z方向)に沿って移動されることにより、操作部663を停止させる状態と、操作部663の停止を解除する状態とが切り替えられるように構成されている。これにより、付勢部材666により係合部661a〜661c(操作部663)を付勢する方向と直交する方向にストッパ664を移動させて、操作部663を停止させる状態と、操作部663の停止を解除する状態とを切り替えることができるので、操作部663を停止させる状態から停止を解除する状態に切り替える際に、付勢部材666の付勢力に抗する方向に操作部663を操作する必要がない。その結果、ストッパ664の状態を切り替える際に要する力が大きくなるのを抑制することができるので、ストッパ664の操作部663を停止させる状態と、操作部663の停止を解除する状態とを容易に切り替えることができる。
【0071】
具体的には、ストッパ664は、係合部661a〜661cが移動可能な所定の方向(Y方向)と直交する方向のうち第1面60aと第2面60bとが並ぶ方向(Z方向)に沿って移動されることにより、操作部663を停止させる状態と、操作部663の停止を解除する状態とが切り替えられるように構成されている。これにより、ストッパ664を第2面60b側の部材に係合させることにより、操作部663を容易に停止させることができる。
【0072】
また、ストッパ664は、第2面60b側に突出するように形成されている。また、ストッパ664は、基体61の第2面60b側の部材の周縁部に設けられた係止部664a(
図6参照)に係合することにより、操作部663を停止させるように構成されている。これにより、アダプタ60をロボットアーム21aに当接させる際に、アダプタ60がロボットアーム21aに当接して停止した場合の慣性力或いは衝撃により、ストッパ664がロボットアーム21aの方向に移動されるので、ストッパ664を移動させる操作を行わなくても、ストッパ664の操作部663を停止させる状態を自動で解除することができる。これにより、ロボットアーム21aに対してアダプタ60をより容易に着脱することができる。つまり、ストッパ664は、ロボットアーム21aに取り付けられた際に、係止部664aとの係合が解除されるように移動するように構成されている。たとえば、ストッパ664は、0.5mm以上2mm以下程度第2面60b側に突出している。
【0073】
また、ストッパ664は、操作部663と係合部661a〜661cとの間の接続部665が撓み変形することにより移動して、操作部663を停止させる状態と、操作部663の停止を解除する状態とが切り替えられるように構成されている。これにより、接続部665を撓ませるだけでストッパ664の状態を切り替えることができるので、構造が複雑化するのを抑制することができる。
【0074】
付勢部材666は、Z方向に見て、アダプタ60の略中央に配置されている。付勢部材666は、係合部661a〜661cをY1方向に付勢する。付勢部材666は、たとえば、バネにより構成されている。
【0075】
図5に示すように、開口67は、基体61の第1面60aに複数設けられている。つまり、アダプタ60は、複数個所の係合により、ロボットアーム21aに固定される。たとえば、開口67は、5つ設けられている。また、複数の開口67は、第1面60aの外周側に略等間隔に配置されている。
【0076】
位置決孔68は、第1面60aに設けられている。位置決孔68は、ロボットアーム21aのボス214が嵌り込む。位置決孔68は、複数設けられている。位置決孔68は、第1面60aのY1方向側の端部近傍に設けられている。
【0077】
図12に示すように、駆動伝達部材62は、第1部材621と、付勢部材623を介して第1部材621に対して移動可能に設けられた第2部材622と、を含む。第1部材621は、第2部材622が嵌り込む凹部621aと、第2部材622に係合する係合部621bとを有している。また、第1部材621には、手術器具40の被駆動部44に係合する係合部621cが設けられている。第2部材622は、付勢部材623が収容される凹部622aと、第1部材621に係合する係合部622bとを有している。また、第2部材622は、第1部材621に係合する突起622cが設けられている。また、第2部材622には、ロボットアーム21aの駆動部材212が係合する係合部622dが設けられている。
【0078】
第1部材621と、第2部材622とは、付勢部材623を間に挟んだ状態でZ方向に篏合している。第1部材621は、第2面60b側(Z1方向側)に配置されている。第2部材622は、第1面60a側(Z2方向側)に配置されている。付勢部材623は、第1部材621を第2部材622に対してZ1方向側に付勢している。付勢部材623は、たとえば、バネにより構成されている。
【0079】
(ロボットアームへのアダプタの取り付け)
図9〜
図11および
図13〜
図15を参照して、一実施形態によるロボットアーム21aへのアダプタ60の取り付けについて説明する。
【0080】
図10および
図13に示すように、係合部661a〜661cに接続された操作部663を操作することにより、係合部661a〜661cを退避位置から進入位置に向かう方向に付勢する付勢力に抗して係合部661a〜661cを退避位置に移動させる。これにより、複数の開口67の第2面60b側方向(Z1方向)の空間が開放される。
【0081】
また、ストッパ664により係合部661a〜661cが退避位置から進入位置に移動しないように操作部663を停止させる。具体的には、ストッパ664を係止部664aに係合させる。
【0082】
次に、
図10に示すように、ストッパ664により係合部661a〜661cが退避位置から進入位置に移動しないように操作部663を停止させた状態で、アダプタ60をロボットアーム21aに当接させる。
【0083】
その後、
図14に示すように、ストッパ664による操作部663の停止を解除する。そして、
図11および
図15に示すように、アダプタ60(係合部661a、661b、661c)とロボットアーム21a(係合凸部213a、213b、213c)とを係合させる。
【0084】
(ロボットアームへの手術器具の取り付け)
図16〜
図18を参照して、一実施形態によるロボットアーム21aへの手術器具40の取り付けについて説明する。
【0085】
図16に示すように、ロボットアーム21aをドレープ70で覆った状態で、ロボットアーム21aにアダプタ60を取り付ける。アダプタ60は、ロボットアーム21aに対してZ方向に移動させて、ロボットアーム21aに取り付けられる。つまり、アダプタ60は、ロボットアーム21aの取付部211に、第1面60aおよび第2面60bに垂直な方向(Z方向)に移動して取り付けられる。
【0086】
図17および
図18に示すように、ロボットアーム21aに取り付けられたアダプタ60に対して手術器具40を取り付ける。手術器具40は、アダプタ60の先行ガイドレール64および2つのガイドレール63に沿ってY方向に移動させて、アダプタ60に取り付けられる。これにより、手術器具40がアダプタ60を介してロボットアーム21aに取り付けられる。
【0087】
手術器具40をロボットアーム21aから取り外す場合は、手術器具40の可動部材46のボタン461を押しながら、手術器具40をY2方向にスライド移動させることにより、手術器具40がアダプタ60から外される。
【0088】
また、アダプタ60をロボットアーム21aから取り外す場合は、手術器具40がアダプタ60から取り外された状態において、操作部663をY2方向に引っ張ることにより、アダプタ60とロボットアーム21aとの係合が解除される。この状態で、アダプタ60をZ1方向に移動させることにより、ロボットアーム21aからアダプタ60が取り外される。
【0089】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0090】
たとえば、上記実施形態では、アダプタとロボットアームの取付部とを係合部により5箇所で係合させる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アダプタとロボットアームの取付部とを係合部により5箇所以外の複数個所で係合させてもよい。
【0091】
また、上記実施形態では、係合部が移動可能な所定方向と直交する方向のうち第1面と第2面とが並ぶ方向に沿ってストッパを移動することにより、ストッパの操作部を停止させる状態と、操作部の停止を解除する状態とが切り替えられる構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、係合部が移動可能な所定方向と直交する方向のうち第1面および第2面と平行な方向(X方向)や、第1面および第2面と傾斜する方向に沿ってストッパを移動することにより、ストッパの操作部を停止させる状態と、操作部の停止を解除する状態とが切り替えられてもよい。
【0092】
また、上記実施形態では、ストッパが第2面側に突出するように形成されている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ストッパは、第1面側に突出するように形成されていてもよいし、第1面または第2面から突出する凸部に対して係合するように凹んで形成されていてもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、平面視においてアダプタが略円形状を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アダプタの平面視における形状は略円形状でなくてもよい。たとえば、アダプタは、平面視において矩形形状を有していてもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、アダプタに手術器具が取り付けられている場合に、操作部材の移動を手術器具の当接により規制する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アダプタに手術器具が取り付けられている場合に、操作部材の移動を手術器具以外により規制してもよい。
【0095】
また、上記実施形態では、アダプタに4つの駆動伝達部材が設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アダプタに4つ以外の複数の駆動伝達部材が設けられていてもよい。
【0096】
また、上記実施形態では、アダプタの第2面に沿って手術器具をスライド移動させることにより、着脱する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アダプタの第2面に沿った方向以外の方向に手術器具を移動させることにより、着脱させてもよい。たとえば、アダプタに対して手術器具を第2面と垂直な方向に移動させることにより、着脱させてもよい。
【0097】
また、上記実施形態では、アダプタとドレープとが別体に設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、アダプタとドレープとが一体的に設けられている構成でもよい。