(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ヒンジ継ぎ手周りの回転の角度を測定するステップは、前記車両内にセンサを設けることを含み、前記センサは、前記ヒンジ継ぎ手周りの回転の角度を測定するように構成されている、請求項1に記載の方法。
ホイールエンコーダおよび慣性計測ユニット(IMU)データを含んだ複数のセンサの読み取り値を解析することによって、前記らせん形の経路の全てのループが終端となり、且つ次のループが開始することを決定するステップをさらに含んでいる、請求項5に記載の方法。
前記表面は円筒管を含み、前記車両の配向を決定するステップは、前記管の中心線に対する4つの可能性のある配向の決定に対応しており、前記方法は、ヒンジ角度の以前の測定値を記録して、前記車両の開始時の配向および以前の配向の変化に基づき、前記4つの可能性のある配向のうちのどれが前記車両の真の配向であるかを決定するステップをさらに含んでいる、請求項1に記載の方法。
前記第1のホイールは、第1の軸の周りに回転する磁気駆動ホイールであり、前記第2のホイールは、前記第1の軸に直交した第2の軸の周りに回転する磁気オムニホイールであり、前記オムニホイールは、該オムニホイールの外周の周りに配置された複数のローラを含み、各ローラは、前記磁気駆動ホイールの回転と同じ方向に回転する、請求項1に記載の方法。
前記ヒンジ継ぎ手は、第1の車台セクションと第2の車台セクションとの間に配置されており、これにより前記第1のおよび第2の車台セクションは、少なくとも1つの方向において互いに対して回転可能とされ、前記第1のおよび第2の回転止め具は、前記第1のおよび第2の車台セクションの各々の合致面である、請求項11に記載の方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
絶対基準技法の一部の例には、全地球測位システム(GPS)および慣性計測装置(IMUs)が含まれる。GPSは、地球上の測位には十分に機能するが、小規模の用途ではより高い分解能/精度を必要とする場合が多く、GPSが提供するのは測位のみであり、配向データは提供することができない。一方IMUは、配向データの点では優れた動作をするが、測位に関してはそれほどの機能は果たさない。結論として、計測を必要とする配向角度が装置を取り巻く重力場の方向に平行な軸を囲む場合、IMUの性能は有意に損なわれることを強調することは有意義である。
【0005】
本発明は、これらのおよびその他の問題に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、ある表面に対する車両の配向を決定するための方法が提供される。方法は、第1の車台セクションと、第2の車台セクションと、第1の車台セクションと第2の車台セクションとが少なくとも第1の方向に互いに対して回転することができるように、第1の車台セクションと第2の車台セクションとを接続するヒンジ継ぎ手とを有する車両を用意するステップを含む。車両は、第1の車台セクションと第2の車台セクションの一方に搭載された第1のホイールと、第1の車台セクションと第2の車台セクションの他方に搭載された第2のホイールと、をさらに含む。方法はさらに、少なくともヒンジ継ぎ手と第1および第2のホイールの中心それぞれとの間の距離、ならびにホイールの各々の直径を規定する車両の幾何学的データを提供するステップをさらに含む。方法は、表面の曲率を規定する表面幾何学的データを提供するステップと、ヒンジ継ぎ手周りの回転の角度を測定するステップと、をさらに含む。方法はまた、車両の幾何学的データ、表面の幾何学的データおよび測定された回転角度に基づいてその表面に対する車両の配向を決定するステップを含む。
【0007】
別の一態様によれば、第1のホイールは磁気駆動ホイールである。
【0008】
別の一態様によれば、第2のホイールは磁気駆動ホイールである。
【0009】
別の一態様によれば、車両は、湾曲面をらせん形の経路で横断することが可能である。
【0010】
本発明の別の態様によれば、表面の曲率を表す規定された幾何学的データを有する表面に対する車両の配向を決定するためのシステムが提供される。システムは、第1の車台セクションと、第2の車台セクションと、第1の車台セクションと第2の車台セクションが少なくとも第1の方向において互いに対して回転することができるように第1の車台セクションと第2の車台セクションを接続するヒンジ継ぎ手とを有する車両を含む。車両は、第1の車台セクションと第2の車台セクションの一方に搭載された第1のホイールと、第1の車台セクションと第2の車台セクションの他方に搭載された第2のホイールと、ヒンジ継ぎ手周りの回転角度を測定するように構成されたセンサと、をさらに含む。システムは、規定された車両の幾何学的データ、表面の幾何学的データ、およびヒンジ継ぎ手周りの測定された回転角度に基づいて表面に対する車両の配向を決定するように構成されたプロセッサをさらに含む。
【0011】
別の一態様によれば、規定された車両の幾何学的データは、少なくともヒンジ継ぎ手と第1および第2のホイールの中心それぞれとの間の距離、ならびにホイールの直径を含む。
【0012】
別の一態様によれば、第1のホイールは磁気駆動ホイールである。
【0013】
別の一態様によれば、第2のホイールは磁気駆動ホイールである。
【0014】
別の一態様によれば、車両は、湾曲面をらせん形の経路で横断することが可能である。
【0015】
本発明の別の態様によれば、ある表面を有する対象に対する装置の配向を決定するための方法が提供される。方法は、対象の表面に接触することが可能な少なくとも第1および第2の要素と、対象の表面に対する装置の配向に依存した少なくとも1つの変数を測定することが可能な第3の要素と、を有する装置を用意するステップを含む。方法は、装置の幾何学形状を規定する幾何学的データを提供するステップと、表面の曲率を規定する表面の幾何学的データを提供するステップと、変数を測定するステップとをさらに含む。方法は、装置の幾何学的データ、表面の幾何学的データおよび測定した変数に基づいて対象の表面に対する装置の配向を決定するステップを含む。
【0016】
別の一態様によれば、第1および第2の要素は第1および第2の脚である。
【0017】
別の一態様によれば、第1および第2の脚は、対象の表面に密着するように構成されたグリッパ要素を含む。
【0018】
別の一態様によれば、第3の要素は、回動軸(pivot)を介して装置に接続された第3の脚と、回動軸周りの第3の脚の回転を測定するように構成されたセンサとを含む。
【0019】
別の一態様によれば、第3の脚は、対象の表面に密着するように構成された第3のグリッパ要素を含む。
【0020】
別の一態様によれば、変数は、回動軸周りの第3の脚の回転の度合いである。
【0021】
別の一態様によれば、第3の要素は、第1および第2の脚を装置に接続する第1および第2の回動軸と、第1および第2の脚の回転をそれぞれ測定するように構成された第1および第2のセンサとを含む。
【0022】
別の一態様によれば、変数は、第1および第2の脚のそのそれぞれの回動軸周りの回転の度合いを含む。
【0023】
別の一態様によれば、第3の要素は、装置に対して直線に並進するように構成されており、装置に対する並進を測定するように構成されたセンサをさらに含む。
【0024】
別の一態様によれば、第3の要素は、対象の表面に密着するように構成された第3のグリッパ要素を含む。
【0025】
別の一態様によれば、変数は第3の要素の直線的な並進の量である。
【0026】
別の一態様によれば、第3の要素は装置によって支持され、装置と対象の表面の間の距離を測定するように構成される非接触の距離センサである。
【0027】
別の一態様によれば、変数はセンサと表面の間の距離である。
【0028】
本発明の別の態様によれば、表面の曲率を表す規定された幾何学的データを有する表面を有する対象に対する装置の配向を決定するためのシステムが提供される。システムは、対象の表面に接触することが可能な少なくとも第1および第2の要素と、対象の表面に対する装置の配向に依存した少なくとも1つの変数を測定することが可能な第3の要素と、を有する装置を含む。システムは、規定された装置の幾何学的データ、表面の幾何学的データおよび測定された変数に基づいて表面に対する装置の配向を決定するように構成されたプロセッサをさらに含む。
【0029】
別の一態様によれば、第1および第2の要素は、第1および第2の脚である。
【0030】
別の一態様によれば、第1および第2の脚は、対象の表面に密着するように構成されたグリッパ要素を含む。
【0031】
別の一態様によれば、第3の要素は、回動軸を介して装置に接続された第3の脚と、回動軸周りの第3の脚の回転を測定するように構成されたセンサとを含む。
【0032】
別の一態様によれば、第3の脚は、対象の表面に密着するように構成された第3のグリッパ要素を含む。
【0033】
別の一態様によれば、変数は、回動軸周りの第3の脚の回転の度合いである。
【0034】
別の一態様によれば、第3の要素は、第1および第2の脚を装置に接続する第1および第2の回動軸と、第1および第2の脚の回転をそれぞれ測定するように構成された第1および第2のセンサとを含む。
【0035】
別の一態様によれば、変数は、第1および第2の脚のそのそれぞれの回動軸周りの回転の度合いを含む。
【0036】
別の一態様によれば、第3の要素は、装置に対して直線に並進するように構成されており、装置に対する並進を測定するように構成されたセンサをさらに含む。
【0037】
別の一態様によれば、第3の要素は、対象の表面に密着するように構成された第3のグリッパ要素を含む。
【0038】
別の一態様によれば、変数は第3の要素の直線的な並進の量である。
【0039】
別の一態様によれば、第3の要素は装置によって支持され、装置と対象の表面の間の距離を測定するように構成された非接触の距離センサである。
【0040】
別の一態様によれば、変数はセンサと表面の間の距離である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明は、既知の幾何学形状を有する表面に関連する、例えばロボット車両、ピンサなどの移動中の装置の配向を決定するためのシステムおよび方法に関する。既知の湾曲面に接触する(例えばその上を走行中の)機械装置(例えば車両)に関して、この機械装置の構造および機械装置の測定される変化に基づいて機械装置の配向を決定することができる。例えば機械装置は、機械装置の本体が触れている(または横断する)表面の曲率に合うように自律的に調節することを可能にするために、その全体的な形状を測定可能な方法で(能動的または受動的に)力学的に変えることができるように形成することができる。これに加えて、機械装置は、その変化の間、十分に規定された構造を維持する(例えば、機械装置の部品は互いに対して回転することはできるが、機械装置自体の長さは変わらない)。このような機械装置を使用して、測定された変化をある数理モデルに通すことで、湾曲面の特定の特徴に対する機械装置の絶対的な配向を計算することができる。十分に規定された構造を維持しない機械装置は、この数理モデルに対して複数の解が生じる場合があり、そのため車両の配向の計算が不可能になる場合があることに留意されたい。したがって機械装置は、重複する定義を提供する構造(例えば複数のピンサを有するグリッパなどの多重にヒンジ留めされた機械装置であり、これは配向情報だけでなく位置を決定するのに使用することもできる)を有することができる。例示し易くするために、一実施形態によるシステムおよび方法をロボット調査車両に関連して記載する。しかしながらシステムおよび方法は、そのように限定されるものではなく、他の装置にも適用することができる。
【0043】
移動ロボット学において、位置確認データは、基準座標系に対する対象の位置および配向を決定するデータとして理解される。適切なナビゲーション、経路計画、マッピングおよびこの分野におけるその他のタスクに関して正確な位置確認データが必要とされる。本発明によるシステムおよび方法は、車両が上を進む表面に対する車両の配向を決定するための手段を提供する。配向情報は、以下でより詳細には考察するように他のデータと組み合わせることで車両の正確な位置、車両がどのくらい進んだか、およびその進行の軌道経路を決定することができる。
【0044】
図1Aおよび
図3を参照すると、本発明の一実施形態によるロボット車両10が示されている。ロボット車両10は、第1の車台セクション12と、第2の車台セクション14とを含む。駆動ホイール16が第1の車台セクション12に接続され、オムニホイール18が第2の車台セクション14に接続される。ホイール16および18ならびに/または車台セクションは、車両と強磁性/磁性誘導可能な材料(例えば磁場の存在下で引力を生成する材料、例えば鋼管)の間に引力をもたらす磁石を含むことができる。磁石は、それらが、車両が強磁性/磁性誘導可能な表面に沿って進む際、垂直および/または上下逆さの位置で進行することを可能にするのに十分な引力を提供するように選択することができる。第1の車台セクションおよび第2の車台セクションは、ヒンジ20を介して一緒に接続される。ヒンジ20は、複数の異なるタイプであってよく、例えばナックル/ピンヒンジ、ボールと爪のヒンジなどが含まれる。他のタイプの構造体を使用して、2つの車台セクションの間に自由度を形成することもできる。例えば可撓性の材料(例えば可撓性のプラスチック)を使用して2つの車台セクションを一緒に接続し、2つの車台セクションの間に自由度を提供することができる。ヒンジ20が、第1の車台セクションと第2の車台セクションの間に動きの自由度を提供することで、それらは矢印「A」によって示されるように互いに対して回転することができる。特定の動きの自由度によって第1の車台セクション12と第2の車台セクション14の間の回転が可能になり、湾曲面を横断するために車両に動きの柔軟性を与えるが、駆動ホイール16およびオムニホイール18は湾曲面1(例えば鋼管)に接触しておりこの面に対して垂直に配向された状態のままである。
【0045】
次に
図1Bを参照すると、簡素化されたスケッチが、駆動ホイール16およびオムニホイール18の配向を示しており、ヒンジ留めされた車台は図示していない。矢印「D」によって示される好ましい進行方向を有するロボット車両の一実施形態において、ロボット車両10の駆動ホイール16は、車両を前方に進ませるモータに応答して矢印「R1」によって示される方向でその軸周りに回転する。オムニホイール18の回転の軸は、
図1Bに示されるように駆動ホイール16に直交するように規格上配向される(および2つのホイールは直交する面内にある)。オムニホイール18は、オムニホイール18の外周を囲むように配置された複数のローラ22を含む。ローラ22は、矢印「R2」によって示されるように駆動ホイール16と同一方向に回転するように(すなわちR1はR2と同じ方向である)オムニホイール18上に設置される(例えばピンまたは軸を介して)。したがって駆動ホイール16が駆動される際、オムニホイール18は、駆動されない従動ホイールとして機能することができる。ローラ22は、駆動ホイール16が駆動される際受動的に回転し、これによりローラは受動的なオムニホイール18の摩擦を低下させる目的を果たしつつ、車両が矢印「D」によって示される駆動方向に進むことを可能にするが、少なくともそれは、車両10があるレベル面に沿って移動する際に生じる。
【0046】
オムニホイール18は、ロボット車両10を制御するためにステアリング、すなわち回転を提供する。車両10は、上記に述べたモータを使用して、またはオムニホイールとモータ間の従来式のリンク装置を使用することによって第2のモータ(いずれも別個に示されていない)を使用してオムニホイール18を駆動することによって操縦することができる。オムニホイールは、矢印「R3」によって示される方向に回転する。オムニホイールの回転によって、車両を矢印「S」によって示される方向に向きを変えるまたは導く。オムニホイール18の回転を制御することによって、車両10のステアリングが可能になる。ヒンジ20は、オムニホイールが「S」の方向に駆動される際に最小からゼロの降伏度を有するように構築され、その結果車両は、車両が折り曲がることなく方向「S」に回転することができ、その結果オムニホイール18の「S」方向の動きを、ヒンジ20を介して駆動ホイールに伝達される動きの結果として駆動ホイール16の再配向と相関させることができる。
【0047】
したがって駆動ホイール16は、車両の前後の移動を可能にするように制御することができ、オムニホイール18は、受動的な抵抗が小さい従動ホイールであるか、または能動的な車両の操縦機構として働くかのいずれかである。ホイール16、18は、車両10の様々なタイプの操縦をもたらすために別々にまたは同時に始動および駆動させることができる。
【0048】
車両のホイールの構成は、比較的小さい設置面積を維持しながら優れた可動性と安定性を提供する。これによりロボットを狭い領域内に適合させ、例えば4つのホイール付きの車両などの従来の構成では不可能でなくとも達成するのが難しい操縦性を有することが可能になる。例えば記載した構成を有する車両を構築することで、8インチの直径から完璧に平坦な表面に及ぶ表面に対して効果的であり得る。駆動ホイール16は、車両に安定性を与える。詳細には、駆動ホイールは、ホイールと、その上で車両10を移動させることができる強磁性面の間に引張り力を形成する強力な磁石を含み、この構造上の構成が、車両が傾斜に抵抗するのを助ける。これに加えて、駆動ホイールは、比較的幅広で平坦な構成を有することができ、これはさらに車両に安定性を与える。
【0049】
図3を参照すると、車両10が湾曲した強磁性の面1を横断するのが示されており、この面は単なる一例として鋼管であってよい。駆動ホイール16およびオムニホイール18は各々磁石を有することができる。例えば磁石は、これらのホイールの各々のハブの中に含まれる場合がある、あるいは二重のオムニホイール(
図3に示されるように)の場合、2つのハブの間に含まれる場合がある。駆動ホイールとオムニホイールをそれぞれの車台セクションに接続することによって、各々の車台セクションが、強磁性/磁性誘導可能な材料の面(例えば磁場の存在下で引力を生成する材料、例えば鋼管)に(ホイール内の磁石を介して)引き寄せられる。あるいは、またはこれに加えて、車台セクションそれ自体が、各々の車台セクションと強磁性表面の間に引力を形成する磁石を含む場合もある。したがって車両が湾曲したまたはでこぼこのある表面を横断する際、車台セクションの各々を、この表面に磁気的に引き寄せることができる。その一方でヒンジ20によって、車台セクションが互いに対して回転することが可能になる。このような構成によって、駆動ホイール16およびオムニホイール18は、車両10が沿って進む表面に接触した状態で、かつこの表面に垂直であることを維持する。2つのホイールが、2つの車台セクションの間でおおよそゼロ度の回転を有して同一の平面上に配置される位置にセクションが戻るのを助けるための推進力を提供するために、2つの車台セクション12、14の間にばね24が延在し、接続される場合もある。
【0050】
図2Aおよび
図2Bを参照すると、湾曲面および水平の平面上にあるロボット車両の概略図が示される。
図2Aに示されるように、車台セクションがヒンジ20周りに回転することで、ホイールは湾曲面2(例えば管)に接触している。ヒンジ20なしでは、車台は直線の構成内にとどまり、ホイールの一方が湾曲面に接触しない、または一部が湾曲面に接触するのみである場合がある。ホイールの1つまたは2つが進行する表面との接触を維持できないことは、車台の磁石と表面の間の引力に有意な降下が生じることになり得る。これは、例えば車両が垂直または上下逆さの面を横断する際などに悲惨な結果になる可能性があり、車両は表面との磁気的な足がかりを維持できず、表面から分離することになる。車両の分離は、落下する結果として被る車両の損傷につながり、その範囲にいる作業者に対して危険をもたらす可能性がある、および/または車両が動けなくなることになり、これによりさらなる問題を呈する可能性もあり得る。
図2Bに示されるように、車両10は湾曲面2上に配置されるが、車両は湾曲面の軸に平行して(例えば管の流れの方向「F」に平行に)配向される。車両は湾曲面の尾根に配置されるため、前後のホイールは、同一平面上に配置される。したがってヒンジ周りの回転の度合いはゼロである。
【0051】
ヒンジ20は、回転止め具26および28を含むことができる。これらは、例えば第1の車台セクションおよび第2の車台セクションの各々にある合致面であってよい。回転止め具は、例えば車両が平面上にあるときなどのヒンジ20周りの意図しない回転を阻止する。例えばヒンジは、平面上にあるとき車両が折り曲がり、そのためヒンジ継ぎ手は表面上を引きずられるのを阻止することができる。
【0052】
図2Aに示されるように、車両は、管の流れの軸または方向に直交するように配向される。このような構成において、参照番号30によって示されるように回転の角度または度合いがヒンジ周りに存在する。車両が湾曲面の軸に直交する場合、ヒンジの間の角度は、その最大となる。
図2Bに示されるように、車両10は湾曲面上に配置されるが、車両は湾曲面の軸に平行して(例えば管の流れの方向に平行して)配向される。車両は湾曲面の尾根に位置決めされるため、前方ホイールと後方ホイールは、同一平面上に位置決めされる。したがってヒンジ周りの回転の度合いはゼロである。この配向において、ヒンジ周りの角度は、その最小、すなわちゼロである。車両が表面の軸に直交する配向から、表面の軸に平行である配向へと移行する際、ヒンジ周りの角度はその最大からその最小へと縮小する。ヒンジ周りの角度の値を測定することによって、以下でより詳細に考察するように湾曲面に対する車両の配向を決定することができる。
【0053】
この角度の度合いの値は、車両の幾何学形状、車両が上に配置される湾曲面(例えば管)の直径、湾曲面に対する車両の配向の関数である。車両の幾何学形状は、ホイールの直径およびホイールとヒンジの間の距離を含むことができ、測定することが可能であり、既知であり、かつロボットによって行われる調査において一定のままである係数である。これに加えて、調査のために車両が上に配備される表面(例えば湾曲した管)の直径は、測定することが可能であり、既知であり、かつロボットによって行われる調査において一定のままである係数である。これに加えて、ヒンジ周りの角度は、センサを介して(例えば電位差計、エンコーダ、ひずみゲージ、一方が駆動モジュールに設置され、他方はステアリングモジュールに設置された2つの慣性計測装置における短期間にわたる相対的な差、または他の好適なセンサなどを使用して)測定することができる。車両および表面に関連する既知の一定の係数を、ヒンジ周りの測定された角度と組み合わせて使用することで車両の配向を計算することができる。
【0054】
以下の例は、特定の幾何学形状、この例では管の湾曲面を横切る特定の幾何学形状の車両の配向を計算する方法を例示する。例示の計算を使用して、構造体内の欠陥が発見され得る場所を決定するために、車両の位置を判定し調査データが収集されている場所を識別するのに有用な車両の位置確認データを決定することができる。位置確認スキームによって、車両が管に対するその位置および配向を常にかつ正確に決定することが可能になる。したがって調査データがこのとき管の幾何学形状に正確にマッピングされることで、操作者が受信するセンサデータにおいて気づいたどんなことも位置を正確に決定し、それを突き止めることが可能になる。車両の位置を正確に決定し、その位置を調査データに関連付ける能力によって、厚さ測定および腐食マップのために信頼できる超音波スキャンを生成することが可能になる。
【0055】
管の完全なスキャンおよび広範囲にわたる腐食マップを提供するために、車両は管の周りでらせん形の経路を自発的にたどることができる。らせん形の経路は、ラスタ化された(ジグザグの)スキャン経路または円形のスキャン経路に対して有意な利点をもたらす。円形のスキャン経路では、ループが完成した後で、典型的なクローラの軸方向の位置を管の軸に沿って増分させる必要がある。円形スキャンを完成させ、その後進行させるこのような工程は、管の所望される長さが覆われるまで繰り返される。縦方向のラスタ化されたスキャンでは、管の所望される長さがスキャンされた後で、クローラは、その角度位置を増分させ、その後別の線形スキャンを行う必要がある。この工程は所望される領域が覆われるまで繰り返される。このようなクローラの大抵は、高度に可動性ではなく、代わりに、所望されるスキャン領域を覆うためにクローラがX-Y移動において(円周方向および縦方向)移動することができる固定プラットフォームを提供する支持ブラケットを使用する。これは、所望されるスキャン領域へのアクセスが、支持ブラケットを提供するための特定の要件であることを意味している。上記に記載した車両10は高度に可動性であり、固定支持ブラケットは必要としない。むしろ、それはこのようなブラケットなしで管の上を自由にあちこち移動することができる。したがって所望される領域にアクセスできる必要はなく、そのため車両は管に沿っていずれの地点にも配備することができ、その後それは所望される場所へと走行させることができる。このような能力を有することによって、車両があまり制限されない動作および方向転換を行うことが可能になる。さらに車両の可動性によって、車両が超音波スキャンを実施する間、車両がらせん形の経路を行き来することが可能になる。
【0056】
らせん形の経路を採用することで、X-Yスキャン動作を採用することと比較して車両のステアリング制御が簡素になる。らせん形の経路では、車両は、所与の速度で前方に前進するように命じられ、軽微なステアリング修正を行うことで所望されるらせん形の経路を達成することができる。これは、複雑なステアリング方向転換を必要とするX-Yスキャン法に対してより効率的な制御方法を提供する。らせん形のスキャン経路は、車両にとってより長期の電池寿命となり得る。らせん形のスキャンと比べて、X-Yスキャンを使用して管をスキャンすることは、全ての走査線の後に必要とされる複雑なステアリングのために過度の電池の消費につながる可能性がある。さらに車両が全ての走査線において重力に対抗して移動することが要求された場合、これは線形スキャンの有意な部分で生じる可能性があるのだが、過剰な電力消費が生じる可能性もある。X-Yスキャン経路におけるクローラの位置確認は、より複雑であり、誤差耐性がより低い。位置の決定における誤差は、X-Y系における全ての走査線の後に必要な複雑なステアリング方向転換において生じやすい。
【0057】
らせん形のスキャン経路において、位置確認は、らせんのピッチの制御および/またはらせんのループの始点/終点の制御を通して達成することができる。らせんのピッチの制御は、らせんのピッチ(各々のループと、次のループの間のスペース)がらせん形の経路全体に沿って一定であることを保証する。らせんのループの始点/終点の制御は、らせんのループが終端し次のループが始まるときを車両が決定することが可能であることを保証する。
【0058】
車両は、各々のループと次のループの間のスペース(らせんのピッチ)が一定であることを保証することができる。したがって、車両は、所望されるらせん形の経路をたどることで取得した調査データを正確な対応する位置にマッピングすることができる。車両が管に沿って進行する際、特定の制御方法を実行することで、らせんのピッチを制御し、ループが互いから同じように離間されることを保証することができる。ピッチの制御によって既知の均一なスキャン経路を提供する。
【0059】
管を取り巻く車両の軌道のピッチは、管に対する車両の配向(縦方向、任意のピッチによるらせん形、または円周方向)をモニタし制御することによって制御することができる。配向角度を測定することによって、制御ループは、この角度が維持され、これによりらせんのピッチが維持されることを保証することができる。管に対する車両の配向は、車両のステアリングモジュールと駆動モジュールの間のヒンジの角度(第1の車台セクションと第2の車台セクションの間の角度)を測定することによって決定することができる。車両セクションの間にヒンジを含むことによって、ヒンジ周りの角度を測定する能力を提供する。ヒンジはまた車両に、車両が様々な曲率の表面および管の直径上で作動することを可能にする自動調節機構を提供する。
【0060】
管に対する車両の配向角度に関する測定の規定を設定することができる。
図5Aおよび
図5Bは、角度(θ)に関する一例の測定規定を図示する。この規定によれば、車両10が管50に直交するように向いている場合、これは結果として車両が円周方向(円形)の経路上を進むことになり、θはゼロ度である。車両が管の流れと同一方向に配向される場合、これは結果として車両が管の長さに沿って進むことになり、θは90度である。したがって管に対する車両の配向が直交から縦方向に変わる際、θはゼロから90度まで増大する。2D横断面における数理モデル化が中央の車両の面によって生じる。これは角度シフトθと同一面である。
図6A〜
図6Bは、異なる値のθに関する車両10に対する管60の断面を示す。
図6Aは、θがゼロの場合の円周方向の経路に関する断面を示す。
図6Bおよび
図6Cに見ることができるように、θが増大することにより管の断面は、その主軸がθに伴って拡大する楕円形になる。
【0061】
図7を参照すると、車両70が線の形態で表されている。車両70は、第1の車台セクション72、第2の車台セクション74、駆動ホイール76、および駆動ホイール76に対して直交して設置されたオムニホイール78を含む。車両は、特定のθの値に関して楕円形の断面を有する管71の上に配置される。車両および管のパラメータは、以下の数学的表記によって表される。
Φ:ヒンジ角度
a:管の楕円形の断面の主軸
b:管の楕円形の断面の短軸
Rl:磁性駆動ホイールの半径
R2:オムニホイールの半径
L:駆動ホイールの回動軸とヒンジの間の事実上剛性のリンク装置の長さ
D:ヒンジとオムニホイールの第1のローラセットの間の距離
W:オムニホイールの幅(2つのローラセットの間の距離)
x
1、y
1:オムニホイールと管の間の第1の接点の座標
x
2、y
2:オムニホイールと管の間の第2の接点の座標
x
h、y
h:ヒンジ地点の座標
【0062】
短軸bは、ロボットの配向θに関わらず管の半径に等しくなる。主軸aは、配向に左右され、以下の式を使用して決定することができる。
【0064】
ヒンジ角度に関して2つの数理モデルを使用することができる。「順モデル」によって所与の車両の配向角度θに関するヒンジ角度Φを決定することが可能になる。「逆モデル」によって所与のヒンジ角度Φに関する車両の配向角度θを決定することが可能になる。
【0065】
順モデル
順モデルに関して、θが既知であるため、上記の式からaを計算することができる。ヒンジ角度Φを計算するために、このモデルにおける6つの未知数(x1、y1、x2、y2、xh、yh)を解くために6つの非線形方程式の1つのシステムが構築される。このように変数に関して解かれたものを使用して、ヒンジ角度Φを計算することができる。6つの方程式は、以下の関係性を利用して書き表される。
1. 楕円における第1のオムニホイールの接触点の位置
2. 楕円における第2のオムニホイールの接触点の位置
3. ヒンジ地点と駆動ホイールの軸の間の距離
4. 2つの接点の間の距離(オムニホイールの幅)
5. 2つの接点の位置に対するヒンジ地点のX座標
6. 2つの接点の位置に対するヒンジ地点のY座標
【0066】
これらの関係性は、以下の方程式として公式化することができる。
【0068】
これらの6つの式は、以下のように非線形方程式の1つのシステムとして書き表すことができる。
【0070】
これらの式は、反復ニュートン-ラフソン数値法を使用して解くことができる。各々の反復において、以下のように新たなベクトルXが計算される。
【0072】
この場合J
Fは、このシステムのヤコビ行列F(X)である。
【0074】
上記の方程式を解くことは、ヤコブの逆行列を見つけることを伴い、これは多くの時間を使い、結果として計算リソースを多く要し得る。したがって線形方程式の以下のシステムは、より迅速な結果を求めて使用される場合がある。
【0076】
第1の反復に関して、ベクトルXnは、最初の推測X
0である。解に向かう収束を確実にするために使用されるこの最初の推測は、ヒンジ地点が駆動ホイールの軸と同じy座標を有し、かつヒンジ角度Φが180度であるケースである。このケースにおいて、最初の推測は以下のようになる。
【0078】
非線形システムを解いた後、ヒンジ角度Φがその後以下のようにXについて計算される。
【0080】
順モデルにおける計算のシーケンスに関する概要は、以下のように表すことができる。
【0082】
逆モデル
逆モデルにおいて、ヒンジ角度Φが与えられ(電位差計または他の好適なセンサを用いて測定され)、車両の配向θが計算される。このケースにおいて主軸aは未知である。Φを計算するために、このモデルにおける7つの未知数(x1、y1、x2、y2、xh、yh, a)を解くために7つの非線形方程式のシステムを構築することができる。これらの方程式は順モデルの6つの方程式と同じものに、ヒンジ角度Φの方程式を追加しており、したがって以下のようである。
【0084】
このシステムはまた、ニュートン-ラフソン法を使用して解くことができ、最初の推測は以下のようである。
【0086】
非線形システムを解いた後、車両の配向θを以下のようにXについて計算することができる。
【0088】
逆モデルにおける計算のシーケンスに関する概要は、以下のように表すことができる。
【0090】
らせん形の経路の全てのループが終端し、次のループが始まるときを決定するために、ホイールエンコーダおよびIMUデータ(加速度計、ジャイロスコープおよび磁気計)を含めたセンサ読み取り値の組み合わせを使用することができる。使用される位置確認スキームは、地面に対する管の配向に依拠しており、これは、それがどのセンサが有用な読み取り値を提供するかに影響を与えるためである。管80が
図8Aに示されるように水平方向である場合、加速度計が、管の上の車両10の角度位置を決定するのに有用なデータを提供することになる。重力の方向、および故に加速度計の読み取り値は、車両が管の周りを進む間、変化し続ける。このような変化を有することにより、制御装置が、ロボットが例えば12時の位置にいつ到達するかを知り、らせんのループの終点および次のループの始点を記録するのを補助する。管80が
図8Bに示されるように垂直方向である場合、加速度計は有用でなくなり、これは車両10に対する重力の方向が変わらないためである。したがって加速度計のデータは、加速度計がロボット上に設置される配向に関わらずロボットが管の周りをあちこち移動する間変化しない。これは、ロボットが垂直方向の管の周りを進む際、ロボットの同じ面が常に地面に向いているためである。
【0091】
したがって水平方向の管の場合、マスタマイクロコントローラは、らせん形のループの終点および始点を決定するのに加速度計の値に依存する場合がある。傾斜した管においては、傾斜が垂直方向に近くならない限り加速度計の値を使用することができるが、これは、管が垂直方向または垂直方向に近い場合、このとき加速度計の値は一定に留まるか、またはその変化は有意な決定をするのに十分ではないためである。このようなケースでは、磁気計の読み取り、ホイールエンコーダ値を使用する推測航法および/または外部の視覚的な基準のモニタリングを含めた他の手段を使用することができる。垂直方向の管の場合にこれらのデータを融合するためにカルマンフィルタまたは他の好適なセンサ融合アルゴリズムを使用することができる。
【0092】
したがって上記の方程式は湾曲面上の車両の配向/ヒンジ角度を決定するための一例の方法を提供する。方法は、測定可能な方法で(例えば測定されるヒンジを有する)既知の曲率に合うように自動調節することが可能な車両/機構の様々な構造体に適合させることができる。
【0093】
車両の配向を決定するための方法は、コードを実行するためのメモリを備えたプロセッサを有するコンピュータによって実施することができる。
図4に示されるように、情報プロセッサ102の機能的要素が図示されており、好ましくは、情報プロセッサ102、読み出し専用メモリ(ROM)204、ランダムアクセスメモリ(RAM)206、通信ネットワークにわたって他のコンピューティングデバイスにデータを送信し、そこから受信する1つまたは複数のネットワークインターフェース208、プログラムコード、データベースおよびアプリケーションコードを記憶するためのハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、CD-ROMまたはDVDドライブなどの記憶装置210、キーボード、マウス、トラックボールなどの1つまたは複数の入力デバイス212ならびにディスプレイ214の動作を制御するためにソフトウェアコードを実行するのに使用される1つまたは複数の中央処理装置(CPU)202を含む。情報プロセッサ102の様々な構成要素は、同一の車台の内部に物理的に含まれる必要はなく、さらには単一の場所に配置する必要もない。例えば記憶装置210に属する可能性があるデータベースに関して上記で説明したように、記憶装置210は、情報プロセッサ102の残りの要素から離れた場所に配置される場合もあり、ネットワークインターフェース208経由で通信ネットワーク106を介してCPU202に接続される場合すらある。例えばデータ処理は、ロボットの車内に位置するプロセッサを使用して行われ、リモートコンピュータ端末に送信することができる。
【0094】
図4に示される機能的要素(参照番号202〜214で示される)は好ましくは、ユーザコンピューティングデバイス104内に好ましくは存在する機能的要素と同一のカテゴリである。しかしながら全ての要素、例えばPDAの場合は記憶装置は存在する必要がなく、種々の要素の能力は、予想されるユーザの要求に適応するように構成される。例えばユーザコンピューティングデバイス104内のCPU202は、情報プロセッサ102内にあるようなCPU202より小さな容量である場合がある。同様に情報プロセッサ102は、ワークステーション104内にある記憶装置210よりずっと高い能力の記憶装置210を含む場合もある。当然のことながら、当業者は、機能的要素の能力は必要に応じて調節することができることを理解するであろう。
【0095】
例えばヒンジの角度を測定するセンサは、電気入力信号をプロセッサに提供することができる。このような信号は、プロセッサ202に入力される前に、例えばコンピュータコードとして実施される事前処理モジュールによってアナログまたはデジタル信号処置を受けることができる。このようなモジュールはアナログデジタル変換器から出力を受信することができ、このアナログデジタル変換器はセンサ、例えばひずみゲージから信号を受信する。車両の配向を決定するのに使用される計算は、ロボット車両に搭載されて配置されるプロセッサによって実施することができる。あるいは、または追加としてセンサデータが(例えばワイヤレス通信を介して)リモートプロセッサ(例えばフィールドラップトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット等)に送信され、車両の配向および位置を決定するための処理を実施する場合もある。
【0096】
車両の配向を決定することは、特にロボット調査の用途において有用である。例えば車両が表面に沿って進む際の車両の軌道を計算するのにこの配向情報を使用することができる。これは車両の絶対的な位置を決定するのに使用することができる。例えば、測定された車両が進んだ距離(例えば駆動ホイールの回転数を数えることによって)と配向情報を組み合わせることで、この面に沿った車両が位置する場所を決定することができる。加えて、配向情報は、車両が表面そのものを調査するのに使用され、車両がこの表面を調査するためにその上を通過する必要がある場合に特に有用である。所望される運動曲線パターンがロボットによって達成されたかどうかを判断するのに配向情報を使用することができる。例えば距離および配向情報をデータポイントとして収集し、車両の進行のマップを構築するために組み合わせることができる。マップは三次元マップ(例えば円柱座標系を使用する)であってよく、または円柱面を平面に変換することによって二次元マップとして表示される場合もある。さらにロボットの軌道をマッピングすることができるため、その位置情報を収集した調査データと組み合わせて、この構造体のマップが調査データに重ねられた詳細なマップを形成することもできる。したがって位置情報と調査情報(例えばその位置における表面の状況)を含むデータポイントを生成することができる。データポイントを使用して、腐食の領域がマップ上に強調された導管路の詳細なマップを形成することができる。本発明のシステムおよび方法がない場合、このようなマップを生み出すのに必要とされる位置確認データは、経時的に集積するであろうドリフトエラーの相対的な参照に基づくことになる。
【0097】
本発明のシステムおよび方法を例えばロボット車両10に内蔵することによって、有意な利益を提供することができる。管上でロボットを操縦することによって管の中心線(または流れ)に対するロボットの絶対的な配向を正確に計算することが可能になるため、システムおよび方法はヒンジの角度を測定するのに使用することができる。この方法は、他の機構、車両および湾曲面に対しても敷衍することができる。この方法は、それが、車両を取り囲む重力の力の方向が、車両が周りを枢動する回転軸と整列される特定の場合においてIMUを遂行する点において独特である。重力の力と回転軸とのこのような整列は、例えばロボットが水平方向の管上の12時の位置に配置され、ロボットが所定の場所で円形に枢動する/ある方向に向かう特定の状況において生じる可能性がある。
【0098】
上記で考察したように、この方法は、ロボット調査車両の制御において特定の用途を有する。例えばロボットが円柱形の管に沿って進む場合、ヒンジ角度の特定の測定値は、管の中心線または流れに対するロボットの4つの可能性のある配向に相当する可能性がある。しかしながらロボットの元々の配向が分かっている場合、システムは、そのデータを記憶し、全ての他の配向の変化を示すデータをさらに記憶するように構成され得る。したがってシステムは、ヒンジ角度のこれ以前の測定値を記録し、最初の配向と、それ以前の配向の変化に基づいて、このような4つの可能性のある現在の配向のうちのどれが正しいものであるかを容易に推測することができる。
【0099】
加えてロボットの幾何学形状が既知であり、管に対するロボットの配向が分かっている場合、ヒンジ周りの測定された角度を使用して管の直径を決定することができる。さらにロボットが未知の直径の管の上に配置される場合もあり、この場合、その固有の駆動ホイールの周りを180度枢動し、ヒンジ周りの角度を測定するセンサから取得したデータをマッピングするように命令される場合もある。システムは、ロボットが回転する際の最大角度を記録することができ、これはロボットが管の流れに対して垂直に配向される際(すなわち、ロボットがあたかも管の円周の周りで円形に走行しようとしている)に生じる。最大の測定角度は、ロボットの幾何学的なデータと組み合わされて、ロボットが上を進んでいる管の直径を決定するのに使用することができる。方法は、測定可能な方法で(例えば測定されるヒンジを有する)既知の曲率に合うように自動調節することが可能な車両/機構の様々な構造体に適応させることができる。車両は、宇宙空間および海上の船殻を含めた船殻を調査するのに使用される場合がある。加えてこのような調査用具が、その円周にわたって独自の曲率を有する構造体上で使用される場合、ヒンジ角度を測定することによって用具の位置を決定することができる。例えば潜水艦の曲率がその船殻にわたって特有であり既知である(例えば放物線としてグラフにおいて表すことができる)場合、測定されたヒンジ角度が艦の配向および位置を計算するのに使用される場合がある。
【0100】
上記で考察したように、記載される技術は車両および他の機構に対してより一般的に使用される可能性がある。例えばヒンジ付きのピンサは、ピンサによって保持される対象の配向を決定するために記載される方法を利用する場合がある。
【0101】
上記に記載した方法は、IMUが同様の情報を提供しない用途において有用なデータを提供することができる。例えば自動化された組み立てラインにあるスマートグリッパ(例えばヒンジによって接続された第1のプロングと第2のプロングで構成されるピンサ)を、ごちゃごちゃになった対象(例えば不規則な配向を有する堆積物の中の対象の山)を掴み、その形状に合うように自動調節し、グリッパの本体において測定された変化を使用して対象が掴まれた方向を決定することができるように本発明の原理に従って構築することができる。例えば
図9A〜
図9Hは、対象の配向を決定するのに使用することができるグリッパの複数の形態を示す。
【0102】
図9Aを参照すると、グリッパ910は、2つの脚912と、回動軸916を介してグリッパに接続された第3の脚914とを有する。脚912および脚914の端部は、対象の表面に接触する把持要素918を含む。対象は、凹面、凸面または平面あるいはそれらの組み合わせのいずれかを有する場合がある。把持要素918は、グリッパを対象に接触した状態に維持する。グリッパ要素は、磁力、吸引力、非永続的な接着力またはグリッパの端部を対象に接触させて維持するための他の好適な手段を介して対象との接触を維持することができる。グリッパ910およびその脚ならびに把持要素の幾何学的な詳細は既知である。対象の幾何学的な詳細も既知である。したがって上記に記載される方法によって回動軸916における回転の大きさを測定することによって、グリッパによって保持されている対象の配向を決定することができる。
図9Eに示されるように、グリッパ910は、その表面に沿った様々な配向において対象Xと接触した状態で示される。上記で考察した方法に従って、グリッパに対する対象Xの配向を決定することができる。
【0103】
図9Bを参照すると、グリッパ920は、回動軸926を介して各々グリッパに接続された2つの脚922を有する。脚922の端部は、対象の表面に接触する把持要素928を含む。対象は、凹面、凸面または平面あるいはそれらの組み合わせのいずれかを有する場合がある。把持要素928は、グリッパを対象に接触した状態に維持する。グリッパ要素は、磁力、吸引力、非永続的な接着力またはグリッパの端部を対象に接触させて維持するための他の好適な手段を介して対象との接触を維持することができる。グリッパ920およびその脚ならびに把持要素の幾何学的な詳細は既知である。対象の幾何学的な詳細も既知である。したがって上記に記載される方法によって回動軸926における回転の大きさを測定することによって、グリッパによって保持されている対象の配向を決定することができる。
図9Fに示されるように、グリッパ920は、その表面に沿った様々な配向において対象Xと接触した状態で示される。上記で考察した方法に従って、グリッパに対する対象Xの配向を決定することができる。
【0104】
図9Cを参照すると、グリッパ930は、グリッパに各々接続された2つの脚932と、線形の偏位が可能な要素934とを有する。脚932の端部および要素934は、対象の表面に接触する把持要素938を含む。対象は、凹面、凸面または平面あるいはそれらの組み合わせのいずれかを有する場合がある。把持要素938は、グリッパを対象に接触した状態に維持する。グリッパ要素は、磁力、吸引力、非永続的な接着力またはグリッパの端部を対象に接触させて維持するための他の好適な手段を介して対象との接触を維持することができる。グリッパ930、その脚、並進要素および把持要素の幾何学的詳細は既知である。対象の幾何学的な詳細も既知である。したがって上記に記載される方法によって、回動軸の回転が線形の偏位に置き換えられている要素934の偏位の大きさを測定することによって、グリッパによって保持されている対象の配向を決定することができる。要素934の偏位は、例えばばねひずみゲージ936などのセンサによって測定することができる。
図9Gに示されるように、グリッパ930は、その表面に沿った様々な配向において対象Xに接触した状態で示される。上記で考察した方法に従って、グリッパに対する対象Xの配向を決定することができる。
【0105】
図9Dを参照すると、グリッパ940は、グリッパに各々接続された2つの脚942を有する。脚942の端部は、対象の表面に接触する把持要素948を含む。対象は、凹面、凸面または平面あるいはそれらの組み合わせのいずれかを有する場合がある。把持要素948は、グリッパを対象に接触した状態に維持する。グリッパ要素は、磁力、吸引力、非永続的な接着力またはグリッパの端部を対象に接触させて維持するための他の好適な手段を介して対象との接触を維持することができる。グリッパは、センサ946とセンサと直線に並んだ対象の表面の間の距離を測定することができる非接触センサ946(例えば超音波、光、レーザなど)を含む。グリッパ930、その脚、およびセンサ位置の幾何学的詳細は既知である。対象の幾何学的な詳細も既知である。したがって上記に記載される方法によって、回動軸の回転がセンサによって測定される距離に置き換えられるセンサ946と対象の表面の間の距離を測定することによって、グリッパによって保持されている対象の配向を決定することができる。
図9Hに示されるように、グリッパ940は、その表面に沿った様々な配向において対象Xに接触した状態で示される。上記で考察した方法に従って、グリッパに対する対象Xの配向を決定することができる。
【0106】
図9A〜
図9Hは、装置(例えばグリッパ910、920、930または940)を使用してこの装置と接触する対象の配向を決定することができる実施形態を例示している。方法は、装置に対する対象の配向を決定するために、装置に関する固定幾何学的データ、対象に関する固定幾何学的データ、および少なくとも1つの変数(例えば単独の回動軸の回転、二重の回動軸の回転、線形の並進または距離)を含む。
【0107】
本発明の種々の組み合わせ、代替形態および修正形態は、当業者によって考案され得ることを理解されたい。本発明は、添付の特許請求の範囲内にあるこのような全ての代替形態、修正形態および変形形態を包含することが意図されている。
【0108】
本発明をその好ましい実施形態を参照して特に示し記載してきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく形態および詳細における様々な変更が行われる可能性があることを当業者は理解するであろう。