(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付される図面とともに詳細に後述されている実施形態を参照すれば明確になるであろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施形態等に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で実現されることができ、ただし、本実施形態等は、本発明の開示が完全なようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。明細書の全体にわたって同一参照符号は、同一構成要素を称する。
【0016】
また、本明細書において記述する実施形態は、本発明の理想的な例示図である断面図及び/又は概略図を参考して説明されるであろう。したがって、製造技術及び/又は許容誤差などにより例示図の形態が変形されることがある。また、本発明に図示された各図面において各構成要素は、説明の便宜を考慮して多少拡大または縮小されて図示されたものでありうる。明細書の全体にわたって同一参照符号は、同一構成要素を称する。
【0017】
以下、本発明の実施形態に係る調理器を説明するために、図面を参考して本発明について説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態に係る調理器を示した斜視図である。
【0019】
図1に示されたように、本発明の一実施形態に係る調理器1は、エンクロージャ10、容器20(
図12参考)、及び本体30を備える。
図1に示されたように、エンクロージャ10は、容器20の取っ手220が外部に露出された状態で容器20を囲み、本体30に装着される。容器20とエンクロージャ10とは共に本体30に脱着可能に設けられる。
【0020】
以下では、エンクロージャ10、容器20、本体30の順序に各構成について具体的に説明する。
【0021】
図2及び
図3は、
図1のエンクロージャを示した斜視図であり、
図4は、
図1のエンクロージャの断面図である。
【0022】
図2〜
図4に示されたように、エンクロージャ10は、下端が開口したドームの形態を形成する。したがって、エンクロージャ10は、環形で四方を囲む側面111と上部を閉鎖するループ113とを備える。
【0023】
側面111のうちの一部には、開口した下端から延びる取っ手通過ホール112が形成される。
【0024】
図4に示されたように、エンクロージャ10は、真空流路122(第2の真空流路)を形成するチューブを備えることができる。そして、真空流路122は、側面111及びループ113に沿ってエンクロージャ10の内部に設けられることができる。
【0025】
エンクロージャ10は、真空流路122を固定し、真空流路122をエンクロージャ10の内部空間と隔離するためのカバー部材121をさらに備えることができる。カバー部材121は、側面111と一体に形成されることができる。
【0026】
真空流路122の一端122aは、エンクロージャ10の下部に向かって露出されるように形成される。
【0027】
図4に示されたように、真空流路122は、側面111の下端から上端を経てループ113に沿って形成され、ループ113の中央部に備えられる真空操作部114を経て、エンクロージャ10の内部空間に向かって他端122bが露出されるように形成される。
【0028】
エンクロージャ10は、真空操作部114の下部に備えられて、真空操作部114の操作により昇降される吸着部115を備えることができる。真空流路122の他端122bは、吸着部115の中央に露出されることができ、吸着部115とともに昇降されることができる。このために、真空流路122の他端122b及び他側は、柔軟な材質で形成されることが好ましい。
【0029】
吸着部115は、真空操作部114の操作により下降して、後述する容器20の蓋210に形成された吸着部収容端211に密着される。これについての具体的な内容は後述する。
【0030】
図5は、本発明の一実施形態に係る調理器の容器を示した斜視図であり、
図6は、
図5の収容槽の内部を示した部分切り欠き斜視図であり、
図7は、
図5の収容槽及び取っ手を示した側面図であり、
図8は、
図5の蓋を示した展開斜視図であり、
図9は、
図5の蓋の断面図である。
【0031】
図5に示されたように、容器20は、蓋210、取っ手220、及び収容槽230を備える。
【0032】
図6に示されたように、収容槽230は、底面231と側壁232とを備える。側壁232は、底面231の縁から上方に延長形成されて、底面231とともに食べ物などの加工対象を収容する収容空間240を形成する。
【0033】
底面231上には、加工対象を加工する加工部材として、複数のブレードB1、B2、B3が備えられ得る。複数のブレードB1、B2、B3は、底面231上に回転可能に設けられる。本実施形態では、加工部材の一例として、複数のブレードB1、B2、B3を提示しているが、実施形態によってブレードの他に、搾汁用スクリュー、混練用フック、泡立て器などの加工部材が設けられ得る。
【0034】
側壁232の上端の一側には、スパウト232aが形成され得る。スパウト232aは、加工以後に半液体または液体状態となった加工物をカップなどの他の容器に注ぐときに、加工物がスパウト232aを介して流れ出ることができるように導く。
【0035】
側壁232の上端の他側には、後述する蓋210のフラップ213と噛み合うラッチ232bが形成され得る。本実施形態では、蓋210側に1つのフラップ213が形成され、収容槽230側に1つのラッチ232bが形成される例を図示したが、実施形態によって、フラップ213及びラッチ232bの数は、1つ以上になることもできる。
【0036】
図6に示されたように、収容槽230は、底面231の下部から下方に延長形成される本体挿入端233をさらに備えることができる。本体挿入端233は、後述する本体30の容器設置端310の容器挿入ホール311に挿入されて、容器20が本体30に定着及び固定されるようにする。このために、本体挿入端233の外郭形状と容器挿入ホール311の外郭形状とは、相互対応するように形成されることができる。
【0037】
図5〜
図7に示されたように、取っ手220は、側壁232の外側に突出形成されて、ほぼ上方に延長形成される。取っ手220は、側壁232の外側に突出形成される基底部221と、基底部221から上方に延長形成される把持部222とを備える。把持部222は、ユーザが容器20を持ち上げて移動させるときに手で把持する部分である。本実施形態に係る容器20は、既存のブレンダーなどに使用される容器とは異なり、取っ手220が上方に延長形成される。
【0038】
基底部221は、側壁232の高さの1/2以下の地点である側壁232の下部側から外側に突出形成される。
図4及び
図7に示されたように、基底部221は、底面231と隣接した高さで側壁232の外側に突出形成されることができる。
【0039】
把持部222は、側壁232と離間した状態で基底部221から上方に延びる。把持部222と側壁232との間の空間は、エンクロージャ10の側面111のうち、取っ手通過ホール112が形成された部分が進入する空間である。
【0040】
把持部222の外側面は、側壁232と向き合う第1の外側面222aと、側壁232と向き合わない第2の外側面222bとを備える。第1の外側面222aは、第2の外側面222bに比べて側壁232と隣接する面であり、第2の外側面222bは、第1の外側面222aに比べて側壁232から遠く位置した面である。
【0041】
ユーザが把持部222を把持したとき、第1の外側面222aは、ユーザが指で握りしめる部分である。したがって、
図5及び
図6に示されたように、第1の外側面222aは、側壁232に向かって突出される湾曲面を含むように形成される。
【0042】
それに対し、第2の外側面222bは、ユーザの手のひらが接する部分である。したがって、第2の外側面222bは、側壁232の反対側に突出される湾曲面を含むように形成されることができるが、第1の外側面222aの湾曲面の曲率が第2の外側面222bのものより大きい曲率を有するように形成されることが好ましい。
【0043】
本実施形態では、把持部222がほぼ鉛直方向に上方に延長形成される例を図示したが、把持部222の延長方向は、実施形態によって変わることができる。例えば、把持部222の一部は、上部へ行くほど、側壁232に隣接するように側壁232側に向かって傾く形状で製作されることができる。
【0044】
図5に示されたように、蓋210は、収容槽230の開口した上端を覆って収容槽230内部の収容空間240を密閉させる。蓋210は、収容槽230に脱着可能に結合される。
【0045】
図8及び
図9に示されたように、蓋210は、収容槽230の側壁232上端に定着される蓋ボディー部212を備える。
【0046】
蓋ボディー部212の一側には、スパウト閉鎖部214が形成される。スパウト閉鎖部214は、蓋210が収容槽230に結合されるときにスパウト232a上に定着してスパウト232aを密閉させる。
図9に示されたように、スパウト閉鎖部214の下部には、スパウト232aとの密閉力を向上させるためのシーリング部材214aが備えられ得る。
【0047】
蓋ボディー部212の他側には、フラップ213が形成される。フラップ213は、一側が蓋ボディー部212に固定され、他側は、少なくとも1回以上折れることができるように形成される。フラップ213は、蓋210が収容槽230に結合されるときに容器20のラッチ232bと結合されて、蓋210が収容槽230に固定されるようにする。
【0048】
蓋ボディー部212の下部には、環形シーリング部材215が外側に露出形成される。環形シーリング部材215は、蓋210が収容槽230に結合された状態で収容槽230の側壁232の内側面に密着される。環形シーリング部材215は、蓋210が収容槽230に固定されるようにするとともに、収容空間240が効果的に密閉されるようにする。
【0049】
蓋ボディー部212の中央部には、吸着部収容端211が形成される。吸着部収容端211は、蓋ボディー部212の上端より低い高さを形成して、蓋ボディー部212の上端と段差を形成する。蓋ボディー部212の上端と吸着部収容端211との間の高さ差のために形成される空間は、エンクロージャ10が、容器20が設けられた本体30に設けられる場合、エンクロージャ10の吸着部115が収容される空間となる。
【0050】
吸着部収容端211の中央部には、チェックバルブ216が設けられるチェックバルブ設置空間211aが形成される。チェックバルブ設置空間211aの底面211dには、第1の貫通ホール211bと第2の貫通ホール211cとが形成される。第1の貫通ホール211bは、チェックバルブ216のポスト216dが挿入される空間であり、第2の貫通ホール211cは、収容槽230内部の空気が排気される通路である。
【0051】
チェックバルブ設置空間211aの底面211dの下部には、第1の上部隔壁211eと第2の上部隔壁211fとが下方に延長形成される。第1の上部隔壁211eと第2の上部隔壁211fとは、環形で形成され、第1の貫通ホール211bを中心に同心配置されることができる。第1の上部隔壁211eと第2の上部隔壁211fとは、後述するフィルタリング部材217とともに上下に屈曲形成される排気流路を形成する。これについての具体的な内容は後述する。
【0052】
図8及び
図9に示されたように、蓋210は、チェックバルブ216を備える。
【0053】
チェックバルブ216は、バルブボディ216b、216c、ラグ216a及びポスト216dを備える。
【0054】
図9に示されたように、チェックバルブ216のポスト216dは、第1の貫通ホール211bに挿入される。ポスト216dの下端は、第1の貫通ホール211bを通過して第1の貫通ホール211bの周辺にフック結合され得るようにフック形状で形成されることができる。したがって、チェックバルブ216は、上方に引っ張る力が所定大きさ以上とならない限り、離脱されない。
【0055】
バルブボディ216b、216cは、第1の貫通ホール211bより広い直径を有し、チェックバルブ設置空間211aの底面211dに定着される。バルブボディ216b、216cの中心部216bは、チェックバルブ設置空間211aの底面211dを加圧して第1の貫通ホール211bを密閉させるように設けられることができる。
【0056】
バルブボディ216b、216cの周辺部216cは、第2の貫通ホール211cを覆うように位置する。周辺部216cは、軟性の材質で形成され、チェックバルブ設置空間211aに真空圧が提供されれば、上方に曲がり、第2の貫通ホール211cを開放させる。
【0057】
ラグ216aは、バルブボディ216b、216cから上方に延長形成される。洗浄などの過程でチェックバルブ216を蓋210から分離しようとする場合、ユーザは、ラグ216aを握って引っ張り、チェックバルブ216を蓋210から分離することができる。
【0058】
一方、
図8及び
図9に示されたように、蓋210は、フィルタリング部材217を備える。
【0059】
フィルタリング部材217は、フィルタボディ217a、複数の流入ホール217b、水平隔壁217c、及び下部隔壁217dを備える。
【0060】
フィルタボディ217aは、フィルタリング部材217の最外郭を形成する。フィルタボディ217aは、ほぼ円筒状を有し、外側面には、複数の突起(符号なし)が形成され、内側面には、ねじ山(符号なし)が形成され得る。第1の上部隔壁211eの外側面には、フィルタボディ217aのねじ山と対応するねじ山が形成され得る。
【0061】
フィルタリング部材217は、第1の上部隔壁211eの外側面とフィルタボディ217aの内側面とのねじ結合により設けられる。フィルタボディ217aの外側に形成された複数の突起は、フィルタリング部材217を設ける過程でフィルタボディ217aとユーザの手との間のグリップ力を向上させるための構成である。
【0062】
フィルタリング部材217が設けられた状態で下部隔壁217dは、第1の上部隔壁211eと第2の上部隔壁211fとの間に位置する。このとき、第1の上部隔壁211eは、フィルターリング部材217の水平隔壁217cに触れず、離間した状態を維持し、下部隔壁217dは、チェックバルブ設置空間211aの底面211dと触れず、離間した状態を維持する。
【0063】
下部隔壁217dは、フィルタボディ217aの内側空間に環形を形成できる。下部隔壁217dは、下部隔壁217dとフィルタボディ217aを連結する水平隔壁217cによりフィルタボディ217aに支持される。
【0064】
水平隔壁217cには、水平隔壁217cを貫通する複数の流入ホール217bが形成される。
【0065】
チェックバルブ216及びフィルタリング部材217が共に設けられた蓋210が収容槽230に結合された状態で、チェックバルブ設置空間211aを介して真空圧が提供されれば、収容空間240内の空気は、複数の流入ホール217bを介して蓋210を介して排気される。このとき、収容空間240内の加工物の一部がフィルタリング部材217に流入する場合が発生する。複数の流入ホール217bを介して流入した空気と加工物は、第1の上部隔壁211eと下部隔壁217dとの間の流路に沿って上昇し、その後、下部隔壁217dと第2の上部隔壁211fとの間の流路に沿って下降する。このとき、加工物は、慣性及び/又は重力により第2の貫通ホール211c側に進むことができず、フィルタボディ217aの底に収集され、空気のみが第2の貫通ホール211cを通過して蓋210の外部に排気される。
【0066】
チェックバルブ設置空間211aを介して真空圧供給が中断されれば、チェックバルブ設置空間211aが大気圧状態となり、チェックバルブ設置空間211aに比べて収容空間240の圧力が低くなる。したがって、チェックバルブ設置空間211aと収容空間240との間の圧力差のため、バルブボディ216b、216cの周辺部216cは、第2の貫通ホール211cを覆い、底面211dに密着されて外部空気が収容空間側に流入することを遮断する。
【0067】
ユーザは、容器20を洗浄するとき、フィルタリング部材217を分離してフィルタボディ217a内に残存する加工物を除去できる。
【0068】
図10は、
図1の本体を示した斜視図であり、
図11は、
図1の本体を示した側面図であり、
図12は、本発明の一実施形態に係る調理器の本体に容器が設けられた状態を示した斜視図である。
【0069】
図10に示されたように、本体30は、全面に操作部301、302が備えられる。操作部301、302は、ダイヤル操作部301とボタン操作部302とを備えることができる。例えば、ダイヤル操作部301は、条理メニュー選択、調理器1の作動時間調節、加工部材B1、B2、B3の回転速度調節などの機能を果たすように構成されることができ、ボタン操作部302は、調理器1の作動モードを選択できるように構成されることができる。
【0070】
調理器1は、加工部材B1、B2、B3を作動させて加工対象を加工する第1のモード、収容空間240の内部を音圧雰囲気で形成させる第2のモード、収容空間240の内部を音圧雰囲気で形成させた後、加工部材B1、B2、B3を作動させて加工対象を加工する第3のモードで作動されることができ、ボタン操作部302を操作して、調理器1が第1のモード、第2のモード、第3のモードのうち、いずれか1つで作動されるようにすることができる。第2のモードで使用する場合、容器20は、加工部材B1、B2、B3がない容器が使用されることもできる。
【0071】
図10に示されたように、本体30の後面側には、本体30に電源を供給する電源コード303が備えられる。
【0072】
本体30の上面には、容器設置端310が形成される。
【0073】
容器設置端310は、容器20が定着されて本体30に設けられるようにする構成であり、同時に、エンクロージャ10が本体30に固定されるようにする構成である。容器設置端310の外郭形状は、エンクロージャ10の開口した下端の形状とマッチングされるように形成される。
【0074】
容器設置端310の中央部には、容器挿入ホール311が形成される。容器挿入ホール311は、容器設置端310の上面から所定深さの分だけ下方に陥没形成される。容器挿入ホール311の形状は、容器20の本体挿入端233の形状と対応する。
図12に示されたように、容器20は、本体挿入端233が容器挿入ホール311に収容され、本体30に設けられる。したがって、容器挿入ホール311の深さは、本体挿入端233の高さ以下に形成されることが好ましい。
【0075】
図10に示されたように、容器挿入ホール311の底面には、モータ365の出力軸361が露出されるように設けられる。出力軸361は、容器20の加工部材B1、B2、B3と一体に回転するように構成されて、容器20の下端に露出される回転シャフト(図示せず)と結合される。回転シャフトと出力軸361とは、本体挿入端233が容器挿入ホール311に収容され、容器20が本体30に設けられる過程で互いに結合される。
【0076】
容器設置端310の周辺には、エンクロージャ設置端320が形成される。エンクロージャ設置端320は、容器設置端310より低い位置に容器設置端310と段差を形成し、容器設置端310を囲むように形成される。
【0077】
エンクロージャ設置端320は、エンクロージャ10の下端が定着される場所である。より具体的に、エンクロージャ設置端320は、エンクロージャ10の側面111の下端が定着される場所である。エンクロージャ設置端320の外郭形状は、エンクロージャ10の下端の外郭形状とマッチングされるように形成されることができる。エンクロージャ設置端320の幅は、エンクロージャ10の側面111の厚さとほぼ同様に形成されることができる。
【0078】
図10に示されたように、本体30には、容器設置端310の上端とエンクロージャ設置端320とを連結する設置端連結面340が形成される。
【0079】
設置端連結面340は、エンクロージャ10が本体30に設けられた状態でエンクロージャ10の内側壁に接してエンクロージャ10が本体に固定されるようにする。したがって、設置端連結面340の形状は、エンクロージャ10の内側の下部側形状とマッチングされる。
【0080】
容器設置端310の一側には、真空流路連結ホール351が形成される。
図11に示されたように、真空流路連結ホール351の底面には、真空流路364(第1の真空流路)の一端が露出される。
【0081】
真空流路連結ホール351は、エンクロージャ10が本体30に設けられるときに、エンクロージャ10の真空流路122(第2の真空流路)及びカバー部材121が収容される空間を形成する。第1の真空流路364の一端が真空流路連結ホール351の底面上に露出されて、第2の真空流路122の一端122aがエンクロージャ10の下端に露出され、エンクロージャ10が本体30に設けられた状態で、第1の真空流路364と第2の真空流路122とは流体的に連結される。第1の真空流路364の一端と第2の真空流路122の一端のうち、少なくとも1つには、第1の真空流路364と第2の真空流路122とが気密に連結されるようにするシーリング部材またはシーリング構造が備えられ得る。そして、エンクロージャ10が本体30から分離されるとともに、第1の真空流路364と第2の真空流路122との連結が解除されるように構成される。
【0082】
図10に示されたように、本体30の前面側上端には、突出端330が形成される。突出端330は、エンクロージャ設置端320及び容器設置端310から上方に延長形成される。実施形態によって突出端330は、エンクロージャ設置端320または容器設置端310から延長形成されることもできる。
【0083】
図12に示されたように、容器20が本体30に設けられた状態で、突出端330は、取っ手220の基底部221に隣接する高さで形成されることができる。より好ましくは、容器20が本体30に設けられた状態で取っ手220の基底部221が突出端330に定着されるように形成されることができる。
【0084】
突出端330の上面331は、基底部221の下部形状に対応する形状を有することができる。例えば、基底部221の下部が所定の曲率で凸んだ形状である場合、
図10に示されたように、突出端330の上面331は、基底部221の下部の曲率とほぼ同じ曲率で凹んだ形状を有するように形成されることができる。
【0085】
図1に示されたように、容器20及びエンクロージャ10が本体30に設けられた状態で、エンクロージャ10の取っ手通過ホール112には、取っ手220の基底部221とともに突出端330が収容され得る。突出端330は、容器20及びエンクロージャ10が本体30に設けられた状態で、エンクロージャ10の外側面と突出端330の前面は、ほぼ1つの面(平面または曲面)を有するように形成されることができる。
【0086】
図11に示されたように、本体30は、内部に真空ポンプ363、第1の真空流路364、モータ365、及び制御部366を備える。
【0087】
モータ365は、出力軸361を回転させる動力を提供する。
【0088】
真空ポンプ363は、第1の真空流路364を介して真空圧を提供する。容器20及びエンクロージャ10が本体30に設けられた状態で、真空ポンプ363が作動すれば、第1の真空流路364、第2の真空流路122を介して蓋210のチェックバルブ設置空間211aに真空圧が提供される。そして、チェックバルブ216の周辺部216cが上方に曲がり、第2の貫通ホール211cを開放すれば、収容槽230の収容空間240まで真空圧が提供されて、収容空間240内部の気体が第2の真空流路122及び第1の真空流路364を介して排気される。
【0089】
制御部366は、操作部301、302、モータ365、及び真空ポンプ363と連結されて、操作部301、302の操作によってモータ365と真空ポンプ363とを制御する。
【0090】
以下では、上述した内容に基づいて本実施形態に係る調理器1の作動について説明する。
【0091】
調理器1の使用のために、ユーザは、容器20を本体30に設ける。加工部材B1、B2、B3を用いて収容空間240内の加工対象を加工する第1のモードで調理器1を作動する場合には、エンクロージャ10の設置は必須でない。
【0092】
しかし、加工部材B1、B2、B3の作動による騷音を低減させたり、収容空間240内部を真空状態で形成する第2のモードまたは第3のモードで調理器1を作動させようとする場合には、エンクロージャ10を本体30に設けなければならない。
【0093】
ユーザは、操作部301、302を操作して調理器1の作動モードなどを選択する。
【0094】
第1のモードが選択されれば、制御部366は、モータ365を回転させて、出力軸361に連結された加工部材B1、B2、B3を回転させ、収容空間240内の加工対象が加工されるようにする。
【0095】
第2のモードが選択され、ユーザがエンクロージャ10の真空操作部114を操作して蓋210の吸着部115を吸着部収容端211に密着させると、制御部366は、真空ポンプ363を作動させて収容空間240内部の空気を排気させ、収容空間240を音圧雰囲気で形成する。真空ポンプ363の作動が終了された後、エンクロージャ10を本体30から分離するために、ユーザは、真空操作部114を操作して吸着部115を上昇させると、エンクロージャ10と容器20の蓋210との間の空間が大気圧雰囲気に切り換えられて、エンクロージャ10を本体30から容易に分離させることができる。
【0096】
第3のモードが選択され、ユーザがエンクロージャ10の真空操作部114を操作して、蓋210の吸着部115を吸着部収容端211に密着させると、制御部366は、真空ポンプ363を作動させて収容空間240内部の空気を排気させ、収容空間240を音圧雰囲気で形成した後、モータ365を回転させて出力軸361に連結された加工部材B1、B2、B3を回転させ、収容空間240内の加工対象が加工されるようにする。
【0097】
本実施形態に係る調理器1は、容器20の取っ手220が収容槽230の側面下端から外側に突出されて上方に延びる形状を有するので、ドーム状の1つのエンクロージャ10を用いて、取っ手220を除いた容器20の全体を覆うことができる。したがって、騷音の遮蔽能力が高いだけでなく、エンクロージャ10を上部と下部とに区分される構造で形成しなくても良い。
【0098】
また、エンクロージャ10は、容器20の取っ手220が外部に位置するように容器20を覆うので、エンクロージャ10の大きさをよりコンパクトに形成することができ、調理器1が占める水平面積を減らすことができる。
【0099】
また、エンクロージャ設置端320が容器設置端310の外側下部に形成されて、エンクロージャ10が収容槽230だけでなく、本体30の上端まで覆い、加工部材B1、B2、B3の動作中に発生する騷音をより効果的に遮蔽できる。
【0100】
以下では、他の実施形態に係る容器について説明する。
【0101】
図13〜
図16は、本発明の他の実施形態に係る容器の収容槽及び取っ手を概略的に示した側面図である。説明の都合上、前述した実施形態と類似した部分は、同じ図面符号を使用し、前述した実施形態と共通する部分は、その説明を省略する。
【0102】
図13〜
図16に示されたように、本発明の他の実施形態に係る容器20a、20b、20c、20dは、前述した実施形態に係る容器20と比較して取っ手の形状が相違する。
【0103】
図13に図示された実施形態に係る容器20aは、取っ手1220の把持部1222が基底部1221から上方へ行くほど、収容槽の側壁232に隣接するように形成される。
【0104】
したがって、
図13に示されたように、把持部1222の第1の外側面1222a及び第2の外側面1222bが共に上方へ行くほど、収容槽の側壁232に隣接するように形成される。
【0105】
すなわち、把持部1222が基底部1221から鉛直方向に延長されず、収容槽の側壁232に向かって傾くように延長形成される。ただし、エンクロージャ10の側面111が収容槽の側壁232と把持部1222との間に進入するために、把持部1222の上端は、側壁232と離間する。
【0106】
前述した実施形態に係る容器20は、把持部222がほぼ鉛直方向に延長されることに対し、
図13の実施形態に係る容器20aは、把持部1222が収容槽の側壁232に向かって傾くように延長形成されるので、ユーザが容器20aを本体30から分離するときに容器20aをより容易に持ち上げることができる。
【0107】
図14に図示された実施形態に係る容器20bは、取っ手2220の把持部2222が、第1の外側面2222aは上方へ行くほど収容槽の側壁232に隣接するように延長されることに対し、第2の外側面222bはほぼ鉛直方向に延長される。
【0108】
したがって、把持部2222は、下部における第1の外側面2222aと第2の外側面222bとの間の距離D1より上部における第1の外側面2222aと第2の外側面222bとの間の距離D2がさらに遠い。すなわち、把持部2222は、上部へ行くほど、第1の外側面2222aと第2の外側面222bとの間の距離が遠くなるように形成される。
【0109】
図14の実施形態に係る容器20bは、第1の外側面2222aが収容槽の側壁232に向かって傾くように延長形成されるので、ユーザが容器20bを本体30から分離するときに容器20bをより容易に持ち上げることができる。
【0110】
図15の実施形態に係る容器20cは、取っ手3220が基底部3221と把持部3222の他に、段差部3223をさらに備える。段差部3223は、把持部3222の端部から側壁232に向かって延長形成される。ただし、エンクロージャ10の側面111が収容槽の側壁232と把持部3222との間に進入するために、段差部3223は、側壁232と離間するように形成される。
【0111】
段差部3223は、ユーザが把持部3222を手で握りしめるとき、把持部3222の上端で係止顎の機能を果たして、ユーザが容器20cをより安定的に持ち上げることができるようにする。
【0112】
図16の実施形態に係る容器20dも取っ手4220が基底部4221と把持部4222の他に、段差部4223をさらに備える。ただし、本実施形態では、段差部4223が把持部4222の端部から外側方向に延長形成される。すなわち、段差部4223が側壁232から遠ざかる方向に延長形成される。
図16に示されたように、段差部4223は、把持部4222の上端から外側方向に延長された後、下方に延長される形状を有することができる。
【0113】
図16の実施形態に係る容器20dは、ユーザが指を段差部4223と把持部4222との間に進入させて把持部4222を把持するようになり、段差部4223は、把持部4222の上端で係止顎の機能を果たして、ユーザが容器20dをより安定的に持ち上げることができるようにする。
【0114】
本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更せずに、他の具体的な形態で実施され得るということが理解できるであろう。したがって、以上で記述した実施形態等は、あらゆる面において例示的なものであり、限定的でないことと理解しなければならない。本発明の範囲は、上記詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって表され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そして、その均等概念から導き出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれることと解釈されるべきである。
【0115】
本発明の実施形態に係る調理器は、本体、前記本体の上部に脱着可能に設けられ、加工対象を収容する収容槽と、前記収容槽から側方に突出形成される取っ手を備える容器、及び前記収容槽を囲むように前記本体の上部に脱着可能に設けられるエンクロージャを備え、前記エンクロージャは、下端が開口したドームの形態で形成され、側面のうちの一部には、開口した下端から延びる取っ手通過ホールが形成されて、前記容器とともに前記本体に設けられた状態で前記取っ手の少なくとも一部が前記取っ手通過ホールを介して外部に露出されるようにする。
【0116】
前記取っ手は、前記収容槽の下部側から側方に突出形成される基底部と、前記基底部から上方に延長形成される把持部とを備えることができる。
【0117】
前記容器及び前記エンクロージャが前記本体に設けられた状態で、前記取っ手通過ホールの内部には、前記基底部の少なくとも一部が収容され得る。
【0118】
前記容器及び前記エンクロージャが前記本体に設けられた状態で、前記エンクロージャの側面のうちの一部は、前記収容槽と基底部との間に位置することができる。
【0119】
前記本体は、前記容器が脱着可能に設けられる容器設置端及び前記容器設置端を囲むように形成されて、前記エンクロージャの下端が定着されるエンクロージャ設置端が形成され得る。
【0120】
前記取っ手は、前記収容槽の下部側から側方に突出形成される基底部と、前記基底部から上方に延長形成される把持部とを備え、前記本体は、前記容器設置端及び前記エンクロージャ設置端のうち、少なくとも1つから前記基底部の下端に隣接するように上方に延長形成される突出端をさらに備えることができる。
【0121】
前記容器が前記本体に設けられた状態で、前記基底部は、前記突出端により支持されることができる。
【0122】
前記容器及び前記エンクロージャが前記本体に設けられた状態で、前記取っ手通過ホールの内部には、前記基底部及び前記突出端の少なくとも一部が収容され得る。
【0123】
前記エンクロージャが前記本体に設けられた状態で前記容器設置端は、前記エンクロージャ内部に収容され得る。
【0124】
前記本体は、前記容器設置端の上端と前記エンクロージャ設置端とを連結する設置端連結面をさらに備え、前記エンクロージャが前記本体に設けられた状態で前記設置端連結面は、前記エンクロージャの内側壁に接して前記エンクロージャが前記本体に固定されるようにすることができる。
【0125】
前記本体は、真空ポンプ及び前記真空ポンプと流体的に連結され、前記本体の上部に露出される第1の真空流路をさらに備え、前記エンクロージャは、前記容器及び前記エンクロージャが前記本体に設けられた状態で前記第1の真空流路と前記収容槽の内部空間を流体的に連結する第2の真空流路とをさらに備えることができる。
【0126】
前記第2の真空流路の一端は、前記エンクロージャの下端に向かって露出されるように形成されて、前記エンクロージャが前記本体に設けられるとともに、前記第2の真空流路と前記第1の真空流路とが互いに流体的に連結されることができる。
【0127】
前記第2の真空流路は、前記エンクロージャが前記本体から分離されるとともに、前記第1の真空流路との連結が解除され得る。
【0128】
一方、本発明の実施形態に係る容器は、底面、前記底面上に回転可能に設けられるブレード、前記底面とともに加工対象を収容する収容空間を形成する側壁、及び前記側壁の外側に突出される基底部と、前記基底部から上方に延長形成される把持部とを備える取っ手を備える。
【0129】
前記基底部は、前記側壁の高さの1/2以下の地点で突出形成されることができる。
【0130】
前記基底部は、前記底面と隣接した高さで前記側壁から突出形成されることができる。
【0131】
前記把持部の外側面は、前記側壁と向き合う第1の外側面と前記側壁と向き合わない第2の外側面とを備えることができる。
【0132】
前記第1の外側面は、前記側壁に向かって突出された湾曲面を含むように形成されることができる。
【0133】
前記第1の外側面の曲率は、前記第2の外側面の曲率より大きいことがある。
【0134】
前記第1の外側面は、上部へ行くほど、前記側壁に隣接するように形成される区間を含むことができる。
【0135】
前記把持部のうち、少なくとも一部は、上部へ行くほど、前記第1の外側面と前記第2の外側面との間の距離が遠くなるように形成されることができる。
【0136】
前記把持部の上端は、前記側壁と離間するように形成されることができる。
【0137】
前記取っ手は、前記側壁と離間するように、前記把持部から前記側壁に向かって延びる段差部をさらに備えることができる。
【0138】
前記取っ手は、前記把持部から外側方向に延長される段差部をさらに備えることができる。