(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
産業用ネットワークにおけるマスターと接続される通信インタフェースと、前記通信インタフェースを介して前記マスターから伝送される制御データに基づいた処理を実行する制御部と、前記制御部と接続される揮発性記憶部と、前記制御部と接続される不揮発性記憶部と、を備えるスレーブにおけるログ情報を記憶する方法であって、
前記制御部による前記制御データに基づく処理の実行中において、前記ログ情報を前記揮発性記憶部に記憶する第1記憶工程と、
前記第1記憶工程を開始した後、前記マスターとの間の通信を継続できない通信異常が発生したか否かを判断する通信異常判断工程と、
前記通信異常判断工程の結果、前記通信異常が発生したと判断したことに応じて、前記ログ情報を前記揮発性記憶部から取得して前記不揮発性記憶部へ記憶する第2記憶工程と、
を含む、ログ情報を記憶する方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の部品装着システム10の概略構成を示す平面図である。
図2は、部品装着機20及びローダ13の概略構成を示す斜視図である。なお、以下の説明では、
図1の左右方向をX方向と称し、上下方向(前後方向)をY方向と称し、X方向及びY方向に垂直な方向をZ方向と称して説明する。
【0011】
図1に示すように、部品装着システム10は、生産ライン11と、ローダ13と、管理コンピュータ15とを備えている。生産ライン11は、X方向に並べられた複数の部品装着機20を有し、基板17に対する電子部品の装着等を行う。基板17は、例えば、
図1に示す左側の部品装着機20から右側の部品装着機20へと搬出され、搬送中に電子部品の装着等を実行される。
【0012】
図2に示すように、部品装着機20は、装置本体部21と、基板搬送装置22と、フィーダ台23と、ヘッド部25と、ヘッド移動機構27とを備える。基板搬送装置22は、装置本体部21の上部に設けられ、基板17をX方向に搬送する。フィーダ台23は、装置本体部21の前面に設けられ、側面視がL字状の台である。フィーダ台23は、X方向に複数配列されたスロット(図示略)を備える。フィーダ台23の各スロットには、電子部品を供給するフィーダ29が装着される。フィーダ29は、例えば、電子部品を所定のピッチで収容するテープから電子部品を供給するテープフィーダである。
【0013】
ヘッド部25は、フィーダ29から供給された電子部品を吸着する吸着ノズル(図示略)を備え、吸着ノズルで吸着した電子部品を基板17に装着する。ヘッド移動機構27は、装置本体部21上において、X方向及びY方向の任意の位置にヘッド部25を移動させる。詳述すると、ヘッド移動機構27は、ヘッド部25をX方向に移動させるX軸スライド機構27Aと、ヘッド部25をY方向に移動させるY軸スライド機構27Bとを備える。X軸スライド機構27Aは、Y軸スライド機構27Bに取り付けられている。Y軸スライド機構27Bは、駆動源としてリニアモータ(図示略)を有している。X軸スライド機構27Aは、Y軸スライド機構27Bのリニアモータの駆動に基づいてY方向の任意の位置に移動する。また、X軸スライド機構27Aは、駆動源としてリニアモータ(図示略)を有している。ヘッド部25は、X軸スライド機構27Aに取り付けられ、X軸スライド機構27Aのリニアモータの駆動に基づいてX方向の任意の位置に移動する。従って、ヘッド部25は、X軸スライド機構27A及びY軸スライド機構27Bの駆動にともなって装置本体部21上の任意の位置に移動する。また、X軸スライド機構27Aは、後述する産業用ネットワークに接続される第1スレーブ51(
図3参照)を備える。
【0014】
また、ヘッド部25は、X軸スライド機構27Aにコネクタを介して取り付けられ、ワンタッチで着脱可能であり、種類の異なるヘッド部25、例えば、ディスペンサヘッド等に変更できる。従って、本実施形態のヘッド部25は、装置本体部21に対して着脱可能となっている。また、ヘッド部25には、基板17を撮影するためのマークカメラ66(
図3参照)が下方を向いた状態で固定されている。マークカメラ66は、ヘッド部25の移動に伴って、基板17の任意の位置を上方から撮像可能となっている。マークカメラ66が撮像した画像データGDは、装置本体部21の本体制御装置41(
図3参照)において画像処理される。本体制御装置41は、画像処理によって、基板17に関する情報、装着位置の誤差等を取得する。
【0015】
また、ヘッド部25は、産業用ネットワークに接続される第2スレーブ61(
図3参照)を備える。第2スレーブ61は、各種のセンサなどの素子が接続され、素子に入出力される信号を処理する。また、ヘッド部25には、吸着ノズルに吸着保持した電子部品を撮像するパーツカメラ67が設けられている。パーツカメラ67が撮像した画像データGDは、装置本体部21の本体制御装置41(
図3参照)において画像処理される。本体制御装置41は、画像処理によって、吸着ノズルにおける電子部品の保持位置の誤差等を取得する。
【0016】
また、
図2に示すように、部品装着機20の前面には、上部ガイドレール31と、下部ガイドレール33と、ラックギヤ35と、非接触給電コイル37とが設けられている。上部ガイドレール31は、X方向に延びる断面U字状のレールであり、開口部が下を向いている。下部ガイドレール33は、X方向に延びる断面L字状のレールであり、垂直面が部品装着機20の前面に取り付けられ、水平面が前方に伸び出している。ラックギヤ35は、下部ガイドレール33の下部に設けられ、X方向に延び、前面に複数の縦溝が刻まれたギヤである。部品装着機20の上部ガイドレール31、下部ガイドレール33及びラックギヤ35は、隣接する部品装着機20の上部ガイドレール31、下部ガイドレール33及びラックギヤ35と着脱可能に連結することができる。このため、部品装着機20は、生産ライン11に並んだ部品装着機20の数を増減することができる。非接触給電コイル37は、上部ガイドレール31の上部に設けられ、X方向に沿って配置されたコイルであり、ローダ13への電力の供給を行う。
【0017】
ローダ13は、部品装着機20に対するフィーダ29の補充及び回収を自動で行う装置であり、フィーダ29をクランプする把持部(図示略)を備える。ローダ13には、上部ガイドレール31に挿入される上部ローラ(図示略)と、下部ガイドレール33に挿入される下部ローラ(図示略)とが設けられている。また、ローダ13には、駆動源としてモータが設けられている。モータの出力軸には、ラックギヤ35と噛み合うギヤが取り付けられている。ローダ13は、部品装着機20の非接触給電コイル37から電力の供給を受ける受電コイルを備えている。ローダ13は、非接触給電コイル37から受電した電力をモータに供給する。これにより、ローダ13は、モータによってギヤを回転させることで、X方向(左右方向)へ移動することができる。また、ローダ13は、上部ガイドレール31及び下部ガイドレール33内でローラを回転させ、上下方向や前後方向の位置を保持しながらX方向へ移動することができる。
【0018】
管理コンピュータ15は、部品装着システム10を統括的に管理する装置である。例えば、生産ライン11の部品装着機20は、管理コンピュータ15の管理に基づいて、電子部品の装着作業を開始する。部品装着機20は、基板17を搬送しながらヘッド部25によって電子部品の装着作業を行う。また、管理コンピュータ15は、フィーダ29の残りの電子部品の数を監視する。管理コンピュータ15は、例えば、フィーダ29の補給が必要であると判断すると、補給が必要な部品種を収容したフィーダ29をローダ13にセットする指示を画面に表示する。ユーザは、画面を確認して、フィーダ29をローダ13にセットする。管理コンピュータ15は、所望のフィーダ29がローダ13にセットされたことを検出すると、ローダ13に対して補給作業の開始を指示する。ローダ13は、指示を受けた部品装着機20の前方まで移動し、ユーザによってセットされたフィーダ29を把持部で挟持してフィーダ台23のスロットに装着する。これにより、新たなフィーダ29が部品装着機20に補給される。また、ローダ13は、部品切れになったフィーダ29を把持部で挟持してフィーダ台23から引き出して回収する。このようにして、新たなフィーダ29の補給及び部品切れとなったフィーダ29の回収を、ローダ13によって自動的行うことができる。
【0019】
次に、部品装着機20が備える多重通信システムについて説明する。
図3は、部品装着機20に適用される多重通信システムの構成を示すブロック図である。
図3に示すように、部品装着機20は、当該装置を設置する場所に固定的に設けられる装置本体部21と、装置本体部21に対して相対的に移動する可動部(X軸スライド機構27A及びヘッド部25)との間のデータ伝送が多重通信システムによって行われる。尚、
図3に示す多重通信システムの構成は、一例であり適宜変更可能である。例えば、Y軸スライド機構27Bに設けられた各装置のデータを、多重通信システムにより伝送しても良い。
【0020】
装置本体部21は、本体制御装置41と、マスター43と、第1多重処理装置45等を有している。X軸スライド機構27Aには、装置本体部21のマスター43によって制御される第1スレーブ51が設けられている。また、ヘッド部25には、マスター43によって制御される第2スレーブ61が設けられている。マスター43は、産業用ネットワークに接続される第1スレーブ51及び第2スレーブ61を制御する制御データCDの伝送を統括的に制御する。産業用ネットワークは、例えば、EtherCAT(登録商標)である。なお、本開示の産業用ネットワークとしては、EtherCAT(登録商標)に限らず、例えば、MECHATROLINK(登録商標)−IIIやProfinet(登録商標)等の他のネットワーク(通信規格)を採用できる。
【0021】
本体制御装置41は、例えば、CPUを主体として構成される処理回路であり、マスター43によって収集した制御データCDや、第1多重処理装置45で受信した画像データGD等を入力し、次の制御内容(装着する電子部品の種類や装着位置など)を決定する。また、本体制御装置41は、決定した制御内容に応じた制御データCDをマスター43から送信させる。マスター43は、産業用ネットワークを介して第1スレーブ51及び第2スレーブ61へ制御データCDを送信する。
【0022】
X軸スライド機構27Aは、上記した第1スレーブ51の他に、リレー53やセンサ55を有している。第1スレーブ51は、リレー53やセンサ55などの各装置で入出力される信号を処理する。リレー53は、例えば、X軸スライド機構27Aのリニアモータのブレーキを駆動する駆動信号を出力するリミットスイッチである。リレー53は、駆動信号を出力してブレーキを駆動することで、例えば、X軸スライド機構27Aのオーバーランを抑制する。センサ55は、例えば、装置本体部21に設定された基準高さの位置に基づいて、基板17の上面の高さを計測する基板高さセンサである。第1スレーブ51は、装置本体部21のマスター43から受信した制御データCDに基づいてリレー53等を制御する。また、第1スレーブ51は、センサ55等の出力信号を処理して制御データCDとしてマスター43に向けて送信する。
【0023】
ヘッド部25は、上記した第2スレーブ61、パーツカメラ67、マークカメラ66の他に、リレー63、センサ65等を有している。第2スレーブ61は、ヘッド部25に設けられたリレー63やセンサ65等の各装置で入出力される信号を処理する。第2スレーブ61は、装置本体部21のマスター43から受信した制御データCDに基づいてリレー63等を制御する。また、第2スレーブ61は、センサ65等の出力信号を、制御データCDとしてマスター43に向けて送信する。
【0024】
次に、上記した産業用ネットワークの制御データCDやパーツカメラ67等の画像データGDを伝送する多重通信について説明する。本実施形態の部品装着機20は、装置本体部21、X軸スライド機構27A及びヘッド部25の間のデータ伝送を多重通信によって実行する。
図3に示すように、装置本体部21は、上記した本体制御装置41などの他に、第1多重処理装置45と、GbE−PHY47,48とを有する。GbE−PHY47,48は、例えば、論理層と物理層のインタフェースとして機能するICである。GbE−PHY47は、X軸スライド機構27Aが有するGbE−PHY59と、LANケーブル71を介して接続されている。同様に、GbE−PHY48は、ヘッド部25が有するGbE−PHY69と、LANケーブル72を介して接続されている。LANケーブル71,72は、例えば、Gigabit Ethernet(登録商標)の通信規格に準拠したLANケーブルである。
【0025】
装置本体部21の第1多重処理装置45は、LANケーブル71を通じて、X軸スライド機構27Aの第2多重処理装置57との間で多重化データを送受信する。また、装置本体部21の第1多重処理装置45は、LANケーブル72を通じて、ヘッド部25の第3多重処理装置68との間で多重化データを送受信する。第1〜第3多重処理装置45,57,68は、産業用ネットワークの制御データCDや、パーツカメラ67の画像データGD等を、例えば、時分割多重化方式(TDM:Time Division Multiplexing)で多重化して伝送する。第1多重処理装置45等は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの論理回路で構成されている。
【0026】
X軸スライド機構27Aの第2多重処理装置57は、GbE−PHY59に接続されている。また、第2多重処理装置57は、第1スレーブ51に接続されており、第1スレーブ51との間で制御データCDを入出力する。第2多重処理装置57は、制御データCDと他のデータを多重化し、LANケーブル71を通じて第1多重処理装置45(装置本体部21)へ送信する。
【0027】
また、ヘッド部25の第3多重処理装置68は、GbE−PHY69に接続されている。また、第3多重処理装置68は、マークカメラ66及びパーツカメラ67に接続されている。マークカメラ66及びパーツカメラ67は、例えば、GigE-vision(登録商標)等の画像伝送規格により、撮像した画像データGDを第3多重処理装置68に出力する。マークカメラ66及びパーツカメラ67は、例えば、装置本体部21の本体制御装置41から多重通信を介してトリガ信号を受信するのに応じて撮像を行い、撮像した画像データGDを第3多重処理装置68に出力する。また、第3多重処理装置68は、第2スレーブ61に接続されており、第2スレーブ61との間で制御データCDを入出力する。第3多重処理装置68は、画像データGDや制御データCD等の各種データを多重化し、LANケーブル72を通じて第1多重処理装置45へ送信する。
【0028】
第1多重処理装置45は、GbE−PHY47,48に接続されている。また、第1多重処理装置45は、本体制御装置41と接続されている。第1多重処理装置45は、多重通信を介して第2多重処理装置57や第3多重処理装置68から受信した多重化データを非多重化する。例えば、第1多重処理装置45は、第3多重処理装置68から受信した多重化データを非多重化し、パーツカメラ67の画像データGDを分離する。第1多重処理装置45は、分離した画像データGDを、GigE-vision(登録商標)の規格に準拠したデータ形式で本体制御装置41に出力する。
【0029】
また、第1多重処理装置45は、マスター43と接続されている。マスター43は、リレー53等の装置を制御する制御データCDの送受信を行う産業用ネットワークを構築し、配線の統合(削減)等を実現する。より具体的には、本実施形態の産業用ネットワークにおいて、マスター43から送信された制御データCDは、例えば、第1多重処理装置45、第2多重処理装置57、第1スレーブ51、第2多重処理装置57、第1多重処理装置45、第3多重処理装置68、第2スレーブ61、第3多重処理装置68、第1多重処理装置45、マスター43の各々を循環するように伝送される。例えば、第1スレーブ51は、マスター43から受信した制御データCDに読み取り又は書き込み処理を行い、ヘッド部25の第2スレーブ61に転送する。第1スレーブ51は、制御データCDに予め設定された第1スレーブ51用の読み取りのデータ位置からデータをコピーし、コピーしたデータの内容に応じてリレー53の駆動などを行う。また、第1スレーブ51は、制御データCDに予め設定された第1スレーブ51用の書き込みのデータ位置にリレー53の駆動の完了を示す情報やセンサ55の検出情報などを書き込んでヘッド部25に転送する。このように、第1スレーブ51及び第2スレーブ61は、制御データCDに読み取り又は書き込み処理を行いつつ、制御データCDを高速に交換して伝送する。尚、
図3に示す産業用ネットワークの構成は、一例であり適宜変更可能である。例えば、第2スレーブ61は、第1スレーブ51を介してマスター43と接続される構成でも良い。また、マスター43により制御されるスレーブは、1つ又は3つ以上でも良い。
【0030】
次に、第1スレーブ51の構成について説明する。なお、ヘッド部25の第2スレーブ61は、第1スレーブ51と同様の構成となっている。このため、以下の説明では、第1スレーブ51の構成を説明し、第2スレーブ61の構成についての説明を省略する。
【0031】
図4は、第1スレーブ51のブロック図を示している。
図4に示すように、第1スレーブ51は、外部IF(インタフェースの略)81と、スレーブコントローラ83と、CPU85と、揮発性メモリ87と、不揮発性メモリ89等を有している。外部IF81は、例えば、論理層と物理層のインタフェースとして機能するPHYなどを備え、LANケーブルを介して第2多重処理装置57と接続されている。
【0032】
スレーブコントローラ83は、例えば、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)といった論理回路の構築に使用されるIPコアである。スレーブコントローラ83は、外部IF81と接続され、外部IF81を介してマスター43から制御データCDを受信する。スレーブコントローラ83は、受信した制御データCDに対し読み取り又は書き込み処理を行う。スレーブコントローラ83は、例えば、制御データCDに予め設定された第1スレーブ51用の読み取りのデータ位置からデータをコピーし、コピーしたデータをCPU85へ出力する。
【0033】
CPU85は、デジタル入力IF91、デジタル出力IF92、ADコンバータ93に接続されている。デジタル入力IF91は、デジタル信号を入力するためのインタフェースである。デジタル出力IF92は、デジタル信号を出力するためのインタフェースである。ADコンバータ93は、アナログ信号とデジタル信号との変換を行うインタフェースである。CPU85は、デジタル入力IF91等を介してリレー53やセンサ55(
図3参照)に接続されている。CPU85は、スレーブコントローラ83から入力された制御データCDに基づいてリレー53等を制御する。また、CPU85は、センサ55の出力信号等をスレーブコントローラ83に出力する。スレーブコントローラ83は、制御データCDに予め設定された第1スレーブ51用の書き込みのデータ位置に、CPU85から入力したデータを書き込んで第2スレーブ61に転送する。
【0034】
揮発性メモリ87は、例えば、SRAMであり、CPU85に接続されている。揮発性メモリ87は、CPU85の作業用メモリとして使用される。CPU85は、制御データCDの処理等における一時データを揮発性メモリ87に記憶する。また、不揮発性メモリ89は、スレーブコントローラ83に接続されている。不揮発性メモリ89は、例えば、EEPROMである。なお、不揮発性メモリ89は、EEPROMに限らず、FLASHメモリ、FRAM(登録商標)、MRAM等でも良い。
【0035】
不揮発性メモリ89には、各種のプログラムが記憶されている。CPU85は、不揮発性メモリ89から読み出したプログラムを実行することで、制御データCDに係わるデータの処理等を実行する。なお、以下の説明では、CPU85による制御を、単に装置名で記載する場合がある。例えば、「CPU85がトレースログ95を不揮発性メモリ89に記憶する」という記載は、「CPU85が、不揮発性メモリ89のプログラムを実行することで、トレースログ95を不揮発性メモリ89に記憶する処理を実行する」ということを意味する場合がある。
【0036】
また、本実施形態のCPU85は、トレースログ95を揮発性メモリ87に記憶する。トレースログ95は、本開示のログ情報の一例であり、例えば、マスター43との間の通信を継続できない通信異常が発生した場合に、その通信異常の原因を特定するための記録データである。従って、本開示のトレースログ95として記憶するデータは、通信異常の原因の特定に役立つ様々なデータを採用できる。CPU85は、例えば、制御データCDに係わる情報と、制御データCDに基づいた処理を実行した時間とを関連付けてトレースログ95として揮発性メモリ87に記憶する。また、不揮発性メモリ89には、コンフィグ情報97が記憶されている。コンフィグ情報97は、例えば、第1スレーブ51の設定情報であり、スレーブを個々に識別するための固有値、制御データCDの伝送に用いるアドレス情報などである。なお、本開示のログ情報は、上記したトレースログ95に限らず、通信履歴など、直接的には通信異常の原因を特定し得ない情報も含む概念である。ユーザは、ログ情報の内容を見ただけで通信異常の原因を特定できなくとも、ログ情報を詳細に分析する、あるいはログ情報を他の情報と関連付けて解析するなどして、通信異常の原因を特定しても良い。
【0037】
また、本実施形態の不揮発性メモリ89は、記憶領域へアクセスするアクセス権を制限可能な構成となっている。例えば、不揮発性メモリ89に対するアクセス権は、初期設定としてマスター43のみに付与される。この場合、不揮発性メモリ89からのデータの読み出し、及び不揮発性メモリ89へのデータの書き込みは、アクセス権を有するマスター43のみが実行可能となる。これにより、不揮発性メモリ89に対するアクセスの競合や、コンフィグ情報97の改変などを抑制することが可能となる。なお、アクセス権の制御方法は、特に限定されない。例えば、スレーブコントローラ83によって不揮発性メモリ89に対するアクセスをコントロールしても良い。あるいは、例えば、不揮発性メモリ89のメモリコントローラが、不揮発性メモリ89に対するアクセスをコントロールしても良い。
【0038】
次に、上記した構成の部品装着機20における処理について説明する。
図5は、部品装着機20における処理の一例を示している。まず、
図5のステップ(以下、単に「S」と記載する)11において、部品装着機20は、起動処理を行う。部品装着機20は、例えば、部品装着システム10の起動にともなって電源を投入されると、システムを起動する。部品装着機20の本体制御装置41は、システムの起動時に、
図3に示す多重通信回線の確立などを実行する。
【0039】
次に、本体制御装置41は、多重通信回線の確立を検出すると、マスター43による処理を開始させる。マスター43は、確立した多重通信回線を介して各スレーブのコンフィグ情報97を取得し、産業用ネットワークの構築を開始する(S13)。上記したように、本実施形態の第1スレーブ51及び第2スレーブ61は、初期設定として、不揮発性メモリ89に対するアクセスをマスター43のみに許可する設定となっている。マスター43は、例えば、アクセス権を用いて第1スレーブ51の不揮発性メモリ89からコンフィグ情報97を読み出す処理を実行する。マスター43は、例えば、第1スレーブ51及び第2スレーブ61から読み出したコンフィグ情報97に基づいて、産業用ネットワーク上に接続されているスレーブの種類、サポートしている通信プロトコルなどを検出し、制御データCDの送信先アドレスの設定などを行う。
【0040】
次に、マスター43は、第1スレーブ51及び第2スレーブ61へのアクセス権の譲渡を実行する(S15)。本実施形態のCPU85は、通信異常の発生に応じて、トレースログ95を不揮発性メモリ89へ記憶する。しかしながら、上記したように、初期状態では、マスター43のみが不揮発性メモリ89に対するアクセス権を有している。このため、第1スレーブ51や第2スレーブ61のCPU85は、通信異常の発生時に、不揮発性メモリ89への書き込み処理を実行できない。そこで、マスター43は、コンフィグ情報97の取得など、産業用ネットワークの構築に必要な処理を完了させると、アクセス権の譲渡を実行する(S15)。
【0041】
従って、本実施形態のマスター43は、起動にともなって、不揮発性メモリ89に対するアクセス権を用いて不揮発性メモリ89からコンフィグ情報97を取得する(S13)。マスター43は、コンフィグ情報97を取得した後、アクセス権を第1スレーブ51及び第2スレーブ61の各々へ譲渡する(S15)。これによれば、第1スレーブ51等は、アクセス権を用いて不揮発性メモリ89にアクセスでき、通信異常の発生に応じてトレースログ95を不揮発性メモリ89に記憶できる。また、コンフィグ情報97とトレースログ95を同一の記憶部(不揮発性メモリ89)に記憶することで、第1スレーブ51を製造するのに必要な部品点数の削減や、コストの低減を図ることができる。なお、上記した説明では、マスター43から第1スレーブ51や第2スレーブ61へアクセス権を渡したが、これに限らない。第1スレーブ51及び第2スレーブ61は、マスター43へアクセス権を要求して取得しても良い。
【0042】
次に、部品装着機20は、電子部品を基板17に装着等する装着作業を開始する(S17)。上記した各処理(S11〜S15)を完了した段階では、部品装着機20は、多重通信回線の確立や産業用ネットワークの構築を完了させている。例えば、部品装着機20は、多重通信回線の確立等を完了させ、装着作業を開始できる状態になると、準備が完了した旨を部品装着システム10の管理コンピュータ15へ通知する。管理コンピュータ15は、生産ライン11の各部品装着機20から準備完了の通知を受信すると、装着作業に必要な制御情報を部品装着機20へ送信し、装着作業を開始させる(S17)。ここでいう制御情報とは、生産する基板の種類の情報、電子部品の種類の情報、電子部品を装着する装着位置の情報などである。
【0043】
また、各部品装着機20の第1スレーブ51や第2スレーブ61のCPU85は、産業用ネットワークの構築が完了すると、トレースログ95を揮発性メモリ87へ記憶する処理を開始する(S17)。CPU85は、例えば、トレースログ95として、制御データCDを用いてマスター43から第1スレーブ51等に対して実行を指示したコマンドの情報を記憶する。より具体的には、トレースログ95は、リレー53,63を駆動するコマンドの情報、コマンドの実行時間の情報、コマンドを実行した対象の装置の情報などである。また、トレースログ95は、例えば、マスター43から指示されたコマンドの実行結果の情報でも良い。トレースログ95は、センサ55,65の検出内容や検出時間を示す情報でも良い。
【0044】
従って、本実施形態のCPU85は、マスター43から伝送される制御データCDに係わる情報と、制御データCDに基づいた処理を実行した時間とを関連付けてトレースログ95として揮発性メモリ87に記憶する。これによれば、通信異常の発生後にトレースログ95を解析することで、通信異常が発生する前や発生時に、スレーブ側でどのような処理を、いつ実行していたのかを特定することが可能となる。このため、通信異常の原因の特定を、より精度良く行うことが可能となる。
【0045】
また、本実施形態の第1スレーブ51や第2スレーブ61は、制御データCDに基づいた制御を実行する制御対象の外部装置として、リレー53,63やセンサ55,65に接続されている。CPU85は、制御データCDに係わる情報として、制御データCDに基づいてリレー53,63等に対して実行した制御の情報(コマンドの内容など)、及びセンサ55,65等から取得した情報(検出情報など)を、トレースログ95として揮発性メモリ87に記憶する。これによれば、リレー53,63等の外部装置に対して実行した制御の情報やセンサ55,65等の外部装置から取得した情報を解析することで、通信異常が発生する前や発生時に、制御対象の外部装置が、どのような作動をしていたのかを特定することが可能となる。
【0046】
また、トレースログ95は、産業用ネットワークに接続されていない装置の情報でも良い。CPU85は、X軸スライド機構27Aに搭載されるリニアモータのエンコーダに対するコマンドや、エンコーダから出力される位置情報をトレースログ95として記憶しても良い。あるいは、CPU85は、マークカメラ66やパーツカメラ67がトリガ信号を受信した時間、撮像を行った時間、カメラの照明を点灯した時間等を、トレースログ95として記憶しても良い。
【0047】
また、本実施形態のCPU85は、多重通信回線の接続状態を示す情報を、トレースログ95として揮発性メモリ87に記憶する。例えば、第1スレーブ51のCPU85は、GbE−PHY59の接続状態を定期的に監視し、LANケーブル71の多重通信回線の接続状態を監視する。あるいは、第2多重処理装置57がGbE−PHY59の接続状態を監視している場合など、CPU85は、他の装置が監視している情報を取得してトレースログ95として記憶しても良い。これによれば、トレースログ95に多重通信回線の接続状態の情報を記憶することで、通信異常の原因が、多重通信回線の切断によって生じたのか否かを特定することができる。即ち、通信異常の発生した原因が、多重通信側にあるのか、あるいはスレーブ側にあるのかを切り分けることが可能となる。
【0048】
次に、CPU85は、トレースログ95の記憶を開始すると、通信異常が発生したか否かを判断する(S19)。CPU85は、通信異常が発生したと判断するまで(S19:NO)、S17の処理を繰り返し実行する。部品装着機20は、装着作業を継続する。また、CPU85は、トレースログ95を記憶する処理を継続する。
【0049】
また、上記したように、CPU85は、多重通信回線の接続状態を監視する。CPU85は、多重通信回線の切断を検出すると、通信異常が発生したと判断する(S19:YES)。従って、本実施形態のCPU85は、多重通信回線の切断の発生に応じて通信異常が発生したと判断する(S19:YES)。部品装着機20などのFA分野の作業機では、マスター43を取り付けた機器(装置本体部21など)と、第1スレーブ51等を取り付けた機器(X軸スライド機構27Aなど)を様々なケーブルで接続する。この際、多重通信を用いることで、省配線化を図ることが可能となる。このような構成において、後述するように、多重通信回線の切断の発生に応じてトレースログ95を不揮発性メモリ89に退避することで(S21)、多重通信回線が切断された原因を特定することが可能となる。
【0050】
また、CPU85は、多重通信回線の接続状態の他に、産業用ネットワークの接続状態を監視する。例えば、CPU85は、マスター43から一定時間だけ制御データCDを受信できない状態が継続すると、産業用ネットワークが切断されたと判断し、通信異常が発生したと判断する(S19:YES)。従って、本実施形態のCPU85は、LANケーブル71やLANケーブル72の切断が発生すると、通信異常が発生したと判断する。
【0051】
ここで、部品装着機20で何らかの異状が発生した場合、マスター43と第1スレーブ51等との間の通信が正常に実行できれば、マスター43は、揮発性メモリ87に記憶されたトレースログ95を取得することができる。しかしながら、LANケーブル71等の切断が発生した場合、マスター43は、多重通信回線を介して第1スレーブ51等からトレースログ95を取得できなくなる。この場合、部品装着機20のユーザが、X軸スライド機構27Aやヘッド部25の電源を停止する操作を行うと、揮発性メモリ87に記憶されたトレースログ95が消え、異常の原因を特定できなくなる。そこで、本実施形態のCPU85は、S19で多重通信回線の切断を検出すると(S19:YES)、その時点までに揮発性メモリ87に記憶したトレースログ95を、不揮発性メモリ89に記憶する(S21)。
【0052】
CPU85は、揮発性メモリ87から不揮発性メモリ89へトレースログ95をコピーしても良く、揮発性メモリ87から不揮発性メモリ89へトレースログ95を移動しても良い。第1スレーブ51及び第2スレーブ61は、上記したS15において、マスター43からアクセス権を譲渡されている。CPU85は、このマスター43から譲渡されたアクセス権を用いて、トレースログ95を不揮発性メモリ89へ記憶する処理を実行する。
【0053】
例えば、部品装着機20は、通信異常等を検出すると、警報を鳴らし、X軸スライド機構27Aやヘッド部25で通信異常が発生した旨を通知する。部品装着機20の警報が鳴り部品装着機20が動作を停止すると、ユーザは、例えば、ヘッド部25の交換作業を実行する。本実施形態のヘッド部25は、上記したようにX軸スライド機構27Aに対して着脱可能となっている。例えば、ユーザは、ヘッド部25を予備のヘッド部25に交換して部品装着機20の作業を出来るだけ早く再開させる。あるいは、ユーザは、例えば、部品装着機20の電源を停止して、装置内の状態を確認する。このようなヘッド部25の交換や部品装着機20の電源停止によって、揮発性メモリ87に記憶されたトレースログ95が失われる可能性がある。
【0054】
これに対し、本実施形態のCPU85は、通信異常に合わせてトレースログ95を不揮発性メモリ89へ記憶させる。これにより、部品装着機20の電源停止や、ヘッド部25の交換が行われたとしても不揮発性メモリ89にトレースログ95が記憶され続けることとなる。
【0055】
ユーザは、例えば、通信異常の発生時に使用していたヘッド部25を専用の治具に接続し、トレースログ95の読み出しを行う。これにより、ヘッド部25を交換し部品装着機20による装着作業を継続させ生産効率の向上を図りつつ、交換したヘッド部25からトレースログ95を読み出して異常の原因を解析できる。
【0056】
あるいは、ユーザは、ノートPC等を第1スレーブ51に直接接続して、コンフィグ情報97を不揮発性メモリ89から読み出しても良い。これにより、部品装着機20の電源を停止し、装置を完全に止めた状態でコンフィグ情報97を取得することができる。ユーザは、取得したトレースログ95を解析することで、例えば、どのコマンドの実行時までは正常に動作しており、どのコマンドを実行した際に通信異常が発生したのかを確認することができる。また、部品装着機20では、ヘッド移動機構27やヘッド部25を特定の速度や位置で動作させた場合に、ノイズが発生し、発生したノイズによって通信異常が発生する可能がある。この場合、トレースログ95の内容を確認することで、ノイズの発生条件(移動速度、移動位置、指令を行ったコマンドの組み合わせなど)を解析できる。このようなノイズは、部品装着機20を様々な条件で動作させてみないと発見できない可能性がある。このため、実際に部品装着機20を設置及び動作させ、通信異常時のトレースログ95を確認することで、通信異常を発生させる特定動作を発見することが可能となる。
【0057】
また、本開示における通信異常は、LANケーブル71の切断等に限らない。CPU85は、例えば、外部IF81の状態を監視し、外部IF81が故障して外部IF81の状態を一定時間取得できない状態が継続すると、通信異常が発生したと判断しても良い。また、CPU85は、マスター43との間の通信を継続できない通信異常の検出として、例えば、自身の処理異常を検出しても良い。CPU85の処理にエラーが発生すると、マスター43は、第1スレーブ51等と通信できない可能性がある。そこで、CPU85は、例えば、プログラムの実行処理でエラーを検出した場合、通信異常を検出したとして(S19:YES)、トレースログ95を不揮発性メモリ89に記憶しても良い(S21)。CPU85における処理異常の検出方法は、特に限定されない。例えば、CPU85の処理を監視するウォッチドッグタイマを用いて処理異常を検出しても良い。
【0058】
因みに、部品装着機20は、作業機の一例である。ヘッド部25は、可動部の一例である。第1スレーブ51及び第2スレーブ61は、スレーブの一例である。リレー53,63、及びセンサ55,65は、外部装置の一例である。外部IF81は、通信インタフェースの一例である。CPU85は、制御部の一例である。揮発性メモリ87は、揮発性記憶部の一例である。不揮発性メモリ89は、不揮発性記憶部の一例である。トレースログ95は、ログ情報の一例である。S13は、取得処理の一例である。S15は、譲渡処理の一例である。S17は、第1記憶処理、第1記憶工程の一例である。S19は、通信異常判断処理、通信異常判断工程の一例である。S21は、第2記憶処理、第2記憶工程の一例である。
【0059】
以上、上記した本実施例によれば以下の効果を奏する。
本実施例の一態様では、CPU85は、マスター43との間の通信を継続できない通信異常が発生した場合に通信異常の原因を特定するためのトレースログ95を揮発性メモリ87に記憶しながら(S17)、通信異常が発生したか否かを判断する(S19)。CPU85は、通信異常が発生したと判断すると(S19:YES)、トレースログ95を揮発性メモリ87から取得して不揮発性メモリ89へ記憶する(S21)。
【0060】
これによれば、CPU85は、正常動作時において、トレースログ95を揮発性メモリ87に記憶する。そして、CPU85は、通信異常の発生に応じて、揮発性メモリ87に記憶されたトレースログ95を、不揮発性メモリ89に記憶する。これにより、仮に、部品装着機20の電源の停止やヘッド部25の交換が行われても、トレースログ95を不揮発性メモリ89に記憶し続けることができる。このため、通信異常により第1スレーブ51等からマスター43へ多重通信回線を介してトレースログ95を取得できない場合であっても、第1スレーブ51等の不揮発性メモリ89からトレースログ95を取り出すことができる。そして、トレースログ95を解析することで、通信異常の原因を特定することが可能となる。
【0061】
尚、本開示は上記の実施例に限定されるものではなく、本願の趣旨を逸脱しない範囲内での種々の改良、変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、CPU85は、トレースログ95として制御データCDに係わる情報を記憶しなくとも良い。
また、CPU85は、多重通信回線を監視しなくとも良い。
また、ヘッド部25は、着脱できない構成でも良い。
また、不揮発性メモリ89は、アクセス権を必要としない記憶素子でも良い。
また、トレースログ95を、コンフィグ情報97が記憶された記憶部とは異なる記憶部に記憶しても良い。
【0062】
また、トレースログ95の記憶処理は、CPU85以外の装置、例えば、スレーブコントローラ83が実行しても良い。
また、多重通信回線は、Gigabit Ethernet(登録商標)に限らず、例えば、光ファイバーケーブルを用いた光通信でも良い。また、多重通信回線は、有線通信に限らず無線通信でも良い。
また、部品装着機20は、多重通信システムを備えなくとも良い。この場合、マスター43は、多重通信回線を介さずに、第1スレーブ51等の間で制御データCDを送受信しても良い。
【0063】
また、上記実施例では本開示における作業機として、電子部品を基板17に装着する部品装着機20を採用した例について説明した。しかしながら、本開示における作業機は、部品装着機20に限定されるものではなく、基板17にはんだを塗布するはんだ印刷装置などの他の作業機を採用することができる。また、作業機は、例えば、工作機械や組立て作業を実施するロボットでも良い。