【実施例】
【0040】
本発明を以下の例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。以下の例において中間層コーティング液は、分散媒に、シリカ微粒子の水分散体と、非イオン系界面活性剤と、場合により、酸化チタン粉末、PMMA粉末、シリカ粒子の水分散体もしくはシリコーン樹脂またはこれらの組合せと、を適宜混合して作製した。使用した原料は以下の通りである。なお、以下に表記する平均粒子径は、後述する方法で中間層を形成した後に、シリカ微粒子の場合は、塗膜の断面を走査型電子顕微鏡観察したときに、20万倍の視野に入る任意の100個の粒子の長さを測定した個数平均値として算出された値、その他の粒子あるいは粉末の場合は、中間層の表面を走査型電子顕微鏡観察したときに、5千倍の視野に入る任意の100個の粒子の長さを測定した個数平均値として算出された値である。また、結晶子径はX線回折法(XRD)により求めた。
・シリカ微粒子の水分散体(平均粒子径:15nm、固形分含有率:30%、塩基性)
・シリカ粒子の水分散体(平均粒子径:700nm、固形分含有率:25%、中性)
・酸化チタン粉末1(結晶子径7nm、比表面積300m
2/g、平均粒子径1.2μm)
・PMMA粉末(平均粒子径:3μm)
・界面活性剤:ポリオキシエチレン変性非イオン系界面活性剤
・分散媒:イオン交換水
・シリコーン変性アクリル樹脂:シリコーン変性アクリル樹脂エマルジョンの水分散体
【0041】
以下の例において光触媒層コーティング液は、分散媒に、シリカ微粒子の水分散体と、非イオン系界面活性剤と、酸化チタン粉末または酸化チタン微粒子の水分散体と、場合によりシリカ粒子の水分散体、アミン系分散剤またはPMMA粉末と、を適宜混合して作製した。使用した原料は以下の通りである。なお、以下に表記する平均粒子径は、後述する方法で光触媒層を形成した後に、シリカ微粒子の場合は、塗膜の断面を走査型電子顕微鏡観察したときに、20万倍の視野に入る任意の100個の粒子の長さを測定した個数平均値として算出された値、その他の粒子あるいは粉末の場合は、光触媒層の表面を走査型電子顕微鏡観察したときに、5千倍の視野に入る任意の100個の粒子の長さを測定した個数平均値として算出された値である。また、結晶子径はX線回折法(XRD)により求めた。
・シリカ微粒子の水分散体(平均粒子径:15nm、固形分含有率:30%、塩基性)
・酸化チタン粉末1(結晶子径7nm、比表面積300m
2/g、平均粒子径1.2μm)
・酸化チタン粉末2(結晶子径15nm、比表面積225m
2/g、平均粒子径1.8μm)
・酸化チタン粉末3(結晶子径6nm、比表面積280m
2/g、平均粒子径1.0μm)
・酸化チタン微粒子の水分散体(平均粒子径40nm、固形分含有量17.5%、塩基性)
・シリカ粒子の水分散体(平均粒子径:700nm、固形分含有率:25%、中性)
・PMMA粉末(平均粒子径:3μm)
・界面活性剤:ポリオキシエチレン変性非イオン系界面活性剤
・アミン系分散剤(塩基性)
【0042】
光触媒塗装体の作製
中間層および光触媒層を備えた光触媒塗装体を以下の通り製造した。まず、基材としてアルミ板を用意した。アルミ板の表面は、ポリエステル塗料が塗装されており、中間層コーティング液および光触媒層コーティング液を塗装する前の60度光沢値は35であった。このアルミ板に中間層コーティング液B1〜B4、B6、B7〜B9のいずれかを約5g/m
2の塗布量でバーコーターにて塗装し、150℃で30秒乾燥し中間層を得た。コーティング液B5は、約10g/m
2の塗布量でエアスプレーにて塗装し、80℃で2分乾燥し中間層を得た。
【0043】
次に光触媒層コーティング液T1〜T12を、中間層上に5g/m
2の塗布量でバーコーターにて塗装し、150℃で30秒乾燥し光触媒層を得た。こうして、中間層と光触媒層を形成して、光触媒塗装体を得た。各光触媒塗装体について、中間層(中間層コーティング液)の組成、および光触媒層(光触媒層コーティング液)の組成を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
(中間層コーティング液B1)
中間層コーティング液B1は、分散媒にシリカ微粒子の水分散体および界面活性剤を添加し、自転公転攪拌機にて攪拌することによって調製した。なおコーティング液中のシリカ微粒子の濃度は6質量%、界面活性剤の濃度は0.8質量%であった。
【0046】
(中間層コーティング液B2)
中間層コーティング液B2は、分散媒に界面活性剤を添加後、酸化チタン粉末1を添加し、自転公転攪拌機にて攪拌した。その後シリカ微粒子の水分散体を添加し、さらに自転公転攪拌機にて攪拌することによって調製した。なおコーティング液中のシリカ微粒子の濃度は5.7質量%、酸化チタンの濃度は0.3質量%、界面活性剤の濃度は0.8質量%であった。
【0047】
(中間層コーティング液B3)
中間層コーティング液B3は、分散媒にシリカ微粒子の水分散体、シリカ粒子の水分散体および界面活性剤を混合し、自転公転攪拌機にて攪拌することによって調製した。なおコーティング液中のシリカ微粒子の濃度は5.7質量%、シリカ粒子の濃度は0.3質量%、界面活性剤の濃度は0.8質量%であった。
【0048】
(中間層コーティング液B4)
中間層コーティング液B4は、分散媒に界面活性剤を添加後、PMMA粒子を添加し自転公転攪拌機にて攪拌した。その後シリカ微粒子の水分散体を混合し、さらに自転公転攪拌機にて攪拌することによって調製した。なおコーティング液中のシリカ微粒子の濃度は5.6質量%、PMMA粒子の濃度は0.4質量%、界面活性剤の濃度は0.8質量%であった。
【0049】
(中間層コーティング液B5)
中間層コーティング液B5は,市販のシリコーン変性アクリル樹脂を水で希釈して調製した。なおコーティング液中のシリコーン変性アクリル樹脂は20質量%であった。
【0050】
(中間層コーティング液B6)
中間層コーティング液B6は,シリカ微粒子の水分散体の濃度を3質量%にした以外、B1と同様に調製した。
【0051】
(中間層コーティング液B7)
中間層コーティング液B7は,シリカ微粒子の水分散体の濃度を15質量%にした以外、B1と同様に調製した。
【0052】
(中間層コーティング液B8)
中間層コーティング液B8は、シリカ微粒子の水分散体の濃度を1.5質量%にした以外、B1と同様に調製した。
【0053】
(中間層コーティング液B9)
中間層コーティング液B9は、シリカ微粒子の水分散体の濃度を12質量%にした以外、B1と同様に調製した。
【0054】
(光触媒層コーティング液T1)
光触媒層コーティング液T1は、分散媒にアミン系分散剤を添加後、酸化チタン粉末1を添加し、自転公転攪拌機にて攪拌した。その後シリカ微粒子の水分散体、界面活性剤を添加後、さらに自転公転攪拌機にて攪拌して調製した。なおコーティング液中の酸化チタンの濃度は0.2質量%、シリカ微粒子の濃度は5.8質量%、界面活性剤の濃度は0.6質量%であった。
【0055】
(光触媒層コーティング液T2)
光触媒層コーティング液T2は、分散媒に酸化チタン微粒子の水分散体、シリカ微粒子の水分散体および界面活性剤を添加した後、自転公転攪拌機にて攪拌して調製した。なおコーティング液中の酸化チタンの濃度は0.2質量%、シリカ微粒子の濃度は5.8質量%、界面活性剤の濃度は0.6質量%であった。
【0056】
(光触媒層コーティング液T3)
光触媒層コーティング液T3は、分散媒に酸化チタン微粒子の水分散体、シリカ粒子の水分散体、シリカ微粒子の水分散体および界面活性剤を添加した後、自転公転攪拌機にて攪拌して調製した。なおコーティング液中の酸化チタンの濃度は0.2質量%、シリカ微粒子の濃度は5.5質量%、シリカ粒子の濃度は0.3質量%、界面活性剤の濃度は0.6質量%であった。
【0057】
(光触媒層コーティング液T4)
光触媒層コーティング液T4は、分散媒に界面活性剤およびPMMA粒子を添加し、自転公転攪拌機にて攪拌した。その後酸化チタン微粒子の水分散体およびシリカ微粒子の水分散体を添加し、さらに自転公転攪拌機にて攪拌して調製した。なおコーティング液中の酸化チタンの濃度は0.2質量%、シリカ微粒子の濃度は5.4質量%、PMMAの濃度は0.4質量%、界面活性剤の濃度は0.6質量%であった。
【0058】
(光触媒層コーティング液T5)
光触媒層コーティング液T5は、酸化チタン粉末の濃度を0.1質量%、シリカ微粒子の濃度を5.9質量%にした以外、T1と同様に調製した。
【0059】
(光触媒層コーティング液T6)
光触媒層コーティング液T6は、酸化チタン粉末の濃度を0.3質量%、シリカ微粒子の濃度を5.7質量%にした以外、T1と同様に調製した。
【0060】
(光触媒層コーティング液T7)
光触媒層コーティング液T7は、酸化チタン粉末の濃度を0.1質量%、シリカ微粒子の濃度を2.9質量%にした以外、T1と同様に調製した。
【0061】
(光触媒層コーティング液T8)
光触媒層コーティング液T8は、酸化チタン粉末の濃度を0.5質量%、シリカ微粒子の濃度を14.5質量%にした以外、T1と同様に調製した。
【0062】
(光触媒層コーティング液T9)
光触媒層コーティング液T9は、分散媒にアミン系分散剤を添加後、酸化チタン粉末2を添加し、自転公転攪拌機にて攪拌した。その後シリカ微粒子の水分散体、界面活性剤を添加後、さらに自転公転攪拌機にて攪拌して調製した。なおコーティング液中のシリカ微粒子の濃度は5.8質量%、酸化チタン粉末の濃度は0.2質量%、界面活性剤の濃度は0.6質量%であった。
【0063】
(光触媒層コーティング液T10)
光触媒層コーティング液T10は、酸化チタン粉末の濃度を0.05質量%、シリカ微粒子の濃度を1.5質量%にした以外、T1と同様に調製した。
【0064】
(光触媒層コーティング液T11)
光触媒層コーティング液T11は、酸化チタン粉末の濃度を0.4質量%、シリカ微粒子の濃度を11.6質量%にした以外、T1と同様に調製した。
【0065】
(光触媒層コーティング液T12)
光触媒層コーティング液T12は、分散媒にアミン系分散剤を添加後、酸化チタン粉末3を添加し、自転公転攪拌機にて攪拌した。その後シリカ微粒子の水分散体、界面活性剤を添加後、さらに自転公転攪拌機にて攪拌して調製した。なおコーティング液中のシリカ微粒子の濃度は5.8質量%、酸化チタン粉末の濃度は0.2質量%、界面活性剤の濃度は0.6質量%であった。
【0066】
(例1:実施例)
B1の中間層コーティング液およびT1の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0067】
(例2)
B2の中間層コーティング液およびT2の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0068】
(例3)
B1の中間層コーティング液およびT3の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0069】
(例4)
B3の中間層コーティング液およびT2の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0070】
(例5)
B1の中間層コーティング液およびT4の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0071】
(例6)
B4の中間層コーティング液およびT2の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0072】
(例7)
B1の中間層コーティング液およびT2の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0073】
(例8)
B5の中間層コーティング液およびT1の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、中間層は約1.5μm、光触媒層は約0.4μmであった。
【0074】
(例9:実施例)
B1の中間層コーティング液およびT5の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0075】
(例10:実施例)
B1の中間層コーティング液およびT6の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0076】
(例11:実施例)
B6の中間層コーティング液およびT7の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.2μmであった。
【0077】
(例12:実施例)
B1の中間層コーティング液およびT8の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、中間層の膜厚は約0.4μm、光触媒層の膜厚は約1.0μmであった。
【0078】
(例13)
B7の中間層コーティング液およびT8の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約1.0μmであった。
【0079】
(例14)
B1の中間層コーティング液およびT9の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0080】
(例15)
B8の中間層コーティング液およびT10の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.1μmであった。
【0081】
(例16:実施例)
B8の中間層コーティング液およびT7の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、中間層の膜厚は約0.1μm、光触媒層の膜厚は約0.2μmであった。
【0082】
(例17)
B9の中間層コーティング液およびT11の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.8μmであった。
【0083】
(例18:実施例)
B1の中間層コーティング液およびT12の光触媒層コーティング液を用いて、光触媒塗装体を製造し、各種評価を実施した。走査型電子顕微鏡観察により中間層の膜厚および光触媒層の膜厚を測定したところ、それぞれ約0.4μmであった。
【0084】
膜厚測定方法
中間層
中間層の膜厚は、走査型電子顕微鏡にて測定した。破断面を4万倍で観察した。主としてシリカ微粒子からなる部分の任意の5ヶ所の膜厚の平均値をもって中間層の膜厚とした。なお、シリカ粒子、酸化チタン粉末、またはPMMA粒子によって生じる凸部は膜厚測定領域には含めなかった。
【0085】
光触媒層
光触媒層の膜厚は、走査型電子顕微鏡にて測定した。破断面を4万倍で観察した。主としてシリカ微粒子からなる部分、またはシリカ微粒子と酸化チタン微粒子からなる部分の任意の5ヶ所の膜厚の平均値をもって光触媒層の膜厚とした。シリカ粒子、酸化チタン粉末またはPMMA粒子によって生じる凸部は膜厚測定領域に含めなかった。
【0086】
こうして得られた光触媒塗装体について、室温で1日放置後、光沢値、干渉色の有無、ΔE、塗膜の密着性、光触媒活性、耐候性の各項目を評価した。
【0087】
光沢値は光沢計(日本電色製 VG−2000型)にて測定し、塗装前と比較した。光沢増大を抑制する効果は、μmサイズの粒子が実質存在しない例7の値と比較することによって判断した。
【0088】
干渉色の有無は未塗布の基材と比較することにより、目視で評価した。評価指標は以下の通りとした。
○:Excellent:干渉色がほとんどない
△:Good:わずかに干渉色が認められる
×:Poor:干渉色が認められる
【0089】
ΔE*は、日本電色(株)製の測色色差計 ZE−2000を使用して測定した。塗装した基材のL
*、a
*、b
*値(L
*1、a
*1、b
*1とする)と、未塗装の基材のL
*、a
*、b
*値(L
*2、a
*2、b
*2とする)を測定し、式1によって計算した。
(式1)
ΔE
*=((L
*2−L
*1)
2+(a
*2−a
*1)
2+(b
*2−b
*1)
2)
1/2
【0090】
塗膜の密着性は、市販のワイパー(日本製紙クレシア製 ケイドライ)で、500g/cm2の荷重で、10回擦り、塗膜の状況を目視で評価した。評価指標は以下の通りとした。
○:Excellent:塗膜の脱離が認められない
×:Poor:塗膜の脱離が認められる
【0091】
光触媒活性は、ISO 10678に準拠した方法でメチレンブルーの分解活性を評価した。
○:Excellent:充分なメチレンブルー分解活性が認められる
×:Poor:充分なメチレンブルー分解活性が認めらない
【0092】
耐候性は、規格番号:ASTM G90に基づき、装置ACUVEX(登録商標)を用い、スプレーサイクル:Cycle 3の条件下で、米国アリゾナ州にて促進耐候性試験を行い、以下の評価指標により評価した。
○:Slight:促進耐候性試験前後で色調および光沢の変化が目視でわずかに認められた、または認められなかった
×:Severe:促進耐候性試験前後で色調および光沢の大きな変化が目視で認められた
△:Moderate:促進耐候性試験前後での色調および光沢の目視変化が許容範囲内
【0093】
以上の評価結果を表2にまとめた。なお、表2中空白部分は、光触媒塗装体の外観が不良であったため、評価を行わなかったことを示す。
【0094】
【表2】