特許第6866906号(P6866906)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイキン工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000002
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000003
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000004
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000005
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000006
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000007
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000008
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000009
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000010
  • 特許6866906-冷凍サイクルシステム 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6866906
(24)【登録日】2021年4月12日
(45)【発行日】2021年4月28日
(54)【発明の名称】冷凍サイクルシステム
(51)【国際特許分類】
   F25B 49/02 20060101AFI20210419BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20210419BHJP
   F24F 11/36 20180101ALI20210419BHJP
   F24F 11/56 20180101ALI20210419BHJP
【FI】
   F25B49/02 A
   F25B49/02 B
   F25B49/02 520M
   F25B1/00 396A
   F24F11/36
   F24F11/56
【請求項の数】8
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2019-130643(P2019-130643)
(22)【出願日】2019年7月12日
(65)【公開番号】特開2021-14960(P2021-14960A)
(43)【公開日】2021年2月12日
【審査請求日】2020年7月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀一
(72)【発明者】
【氏名】松岡 慎也
【審査官】 久島 弘太郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2017/002213(WO,A1)
【文献】 特開昭60−259866(JP,A)
【文献】 特開2012−193884(JP,A)
【文献】 特開2017−009267(JP,A)
【文献】 特開2017−009268(JP,A)
【文献】 特開2017−076268(JP,A)
【文献】 特開2017−053571(JP,A)
【文献】 米国特許第06279332(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 49/02
F24F 11/36
F24F 11/56
F25B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒回路(6)を有する冷凍サイクル装置(1)と、
ユーザの操作を受け付け、前記冷凍サイクル装置に対して、前記ユーザの操作に応じた操作信号(C)を送信する操作信号送信部(48)と、
冷媒の漏洩を検知する検知部(34)と、
前記検知部が前記冷媒の漏洩を検知すると、音及び光の少なくとも一方を発して前記冷媒の漏洩を報知する報知部(70,70a)と、
前記操作信号送信部が前記冷凍サイクル装置に対して前記操作信号を送信する時に、前記報知部に音及び光の少なくとも一方を発するテスト動作を実行させる処理部(44b,71)と、
を備える冷凍サイクルシステム(100)。
【請求項2】
前記操作信号送信部は、前記冷凍サイクル装置に前記操作信号を送信するリモートコントローラである、
請求項1に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項3】
前記リモートコントローラは前記報知部を有する
請求項2に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項4】
前記操作信号は、前記冷凍サイクル装置の起動信号及び前記冷凍サイクル装置の停止信号の少なくとも一方である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項5】
前記テスト動作の際に前記報知部が音及び光の少なくとも一方を発している時間は、前記検知部が前記冷媒の漏洩を検知している時に前記報知部が音及び光の少なくとも一方を発している時間より短い、
請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項6】
前記報知部は、音による報知を行い、
前記テスト動作の際に前記報知部が発する音の音量は、前記検知部が前記冷媒の漏洩を検知している時に前記報知部が発する音の音量よりも小さい、
請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項7】
前記検知部が出力する前記冷媒の検知結果に応じた検知信号(DS)を受信し、受信した前記検知信号に基づいて前記冷媒の漏洩を判断する判断部(44c)と、
前記操作信号送信部が前記冷凍サイクル装置に対して前記操作信号を送信する時、テスト信号(TS)を前記判断部に対して出力する、前記検知部とは異なる出力部(44e,48a3,244e)と、
を更に備え、
前記テスト信号は、前記判断部が受信すると、前記判断部が前記冷媒が漏洩していると判断する信号であり、
前記処理部は、前記テスト信号に応じて前記判断部が前記冷媒の漏洩を判断した時に、前記報知部に前記テスト動作を実行させる、
請求項1から6のいずれか1項に記載の冷凍サイクルシステム。
【請求項8】
前記冷媒は可燃性である、
請求項1から7のいずれか1項に記載の冷凍サイクルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷凍サイクルシステム、特には、冷媒漏洩検知時に冷媒漏洩を報知する報知部を備えた冷凍サイクルシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
冷凍サイクル装置からの冷媒漏洩対策のため、冷媒漏洩検知時に音や光で冷媒漏洩を報知する報知部を含む冷凍サイクルシステムが用いられる場合がある。報知部には、冷媒漏洩発生時に正常に動作することが求められる。
【0003】
特許文献1(特開2012−193884号公報)には、冷媒漏洩の報知用のLED及びブザーが正常に動作するかを点検するため、テスト用スイッチを設け、このスイッチを操作してLEDやブザーの動作確認を行うことが開示されている。このような構成とすることで、LEDやブザーが動作すべき時に動作しない事態の発生を抑制できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1(特開2012−193884号公報)の構成では、報知部の点検するため、テスト用スイッチをわざわざ操作する必要がある。したがって、空調システムの管理者が意識してテスト用スイッチを操作しなければ、報知部が点検されないまま空調装置が運用され続けるおそれがある。
【0005】
そこで、意識的な点検動作を行わなくても報知部の点検が可能な、点検動作の省力化が可能な空調システムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1観点の冷凍サイクルシステムは、冷凍サイクル装置と、操作信号送信部と、検知部と、報知部と、処理部と、を備える。冷凍サイクル装置は、冷媒回路を有する。操作信号送信部は、冷凍サイクル装置に対する操作信号を送信する。検知部は、冷媒の漏洩を検知する。報知部は、検知部が冷媒の漏洩を検知すると、音及び光の少なくとも一方を発して冷媒の漏洩を報知する。処理部は、操作信号送信部が冷凍サイクル装置に対して操作信号を送信する時に、報知部に音及び光の少なくとも一方を発するテスト動作を実行させる。
【0007】
第1観点の冷凍サイクルシステムでは、冷凍サイクル装置に対する操作信号の送信の際に、報知部の動作点検を行うことができる。そのため、冷凍サイクルシステムの管理者等が、わざわざ特殊な操作を行うこと無く報知部の動作点検を実行でき、冷凍サイクルシステムの管理の手間を低減できる。
【0008】
第2観点の冷凍サイクルシステムは、第1観点の冷凍サイクルシステムであって、操作信号送信部は、冷凍サイクル装置に操作信号を送信するリモートコントローラである。
【0009】
第2観点の冷凍サイクルシステムでは、リモートコントローラを用いて冷凍サイクル装置に対する操作を行う時に報知部の動作点検が行われる。そのため、報知部が正常に動作するか否かを日常的に点検でき、実際の冷媒漏洩時に報知部が動作しない不具合が生じにくい。
【0010】
第3観点の冷凍サイクルシステムは、第2観点の冷凍サイクルシステムであって、リモートコントローラは報知部を有する。
【0011】
第3観点の冷凍サイクルシステムでは、冷凍サイクル装置に対する操作をリモートコントローラから送信する際に、報知部が正常に動作しているかを手元で確認できるので、報知部の動作点検が容易である。
【0012】
第4観点の冷凍サイクルシステムは、第1観点から第3観点のいずれかの冷凍サイクルシステムであって、操作信号は、冷凍サイクル装置の起動信号及び冷凍サイクル装置の停止信号の少なくとも一方である。
【0013】
第4観点の冷凍サイクルシステムでは、報知部が正常に動作するか日常的に点検でき、実際の冷媒漏洩時に報知部が動作しない不具合が起こりにくい。
【0014】
第5観点の冷凍サイクルシステムは、第1観点から第4観点のいずれかの冷凍サイクルシステムであって、テスト動作の際に報知部が音及び光の少なくとも一方を発している時間は、検知部が冷媒の漏洩を検知している時に報知部が音及び光の少なくとも一方を発している時間より短い。
【0015】
第5観点の冷凍サイクルシステムでは、報知動作とテスト動作とが異なるため、冷凍サイクルシステムのユーザが、実際の冷媒漏洩と報知部の動作点検とを誤判断する可能性を低減できる。
【0016】
第6観点の冷凍サイクルシステムは、第1観点から第5観点のいずれかの冷凍サイクルシステムであって、報知部は、音による報知を行う。テスト動作の際に報知部が発する音の音量は、検知部が冷媒の漏洩を検知している際に報知部が発する音の音量よりも小さい。
【0017】
第6観点の冷凍サイクルシステムでは、報知動作とテスト動作とが異なるため、冷凍サイクルシステムのユーザが、実際の冷媒漏洩と報知部の動作点検とを誤判断する可能性を低減できる。
【0018】
第7観点の冷凍サイクルシステムは、第1観点から第6観点のいずれかの冷凍サイクルシステムであって、判断部と、出力部と、を更に備える。判断部は、検知部が出力する冷媒の検知結果に応じた検知信号を受信し、受信した検知信号に基づいて冷媒の漏洩を判断する。出力部は、操作信号送信部が冷凍サイクル装置に対して操作信号を送信する時、テスト信号を判断部に対して出力する。出力部は、検知部とは異なる。テスト信号は、判断部が受信すると、判断部が冷媒が漏洩していると判断する信号である。処理部は、テスト信号に応じて判断部が冷媒の漏洩を判断した時に、報知部にテスト動作を実行させる。
【0019】
第7観点の冷凍サイクルシステムでは、報知部が動作するか否かの点検だけではなく、冷媒漏洩の判断部から報知部までを含めた漏洩報知回路の総合的な点検ができ、冷媒漏洩の報知に関し信頼性の高い冷凍サイクルシステムを実現できる。
【0020】
第8観点の冷凍サイクルシステムは、第1観点から第7観点のいずれかの冷凍サイクルシステムであって、冷媒は可燃性である。
【0021】
第8観点の冷凍サイクルシステムでは、報知部が頻繁に点検され冷媒漏洩の報知に関して高い信頼性を有するため、可燃性の冷媒が利用される場合であっても高い安全性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】冷凍サイクルシステムの一実施例に係る空調システムのブロック図であり、冷媒センサによる冷媒漏洩検知時の信号の流れを矢印で示している。
図2図1の空調システムが有する空調装置の概略構成図である。
図3図1の空調システムの利用側ユニットの概略縦断面図である。
図4図1の空調システムにおける、漏洩報知回路のテスト時の信号の流れを矢印で示している。
図5】冷凍サイクルシステムの他の実施例に係る空調システムのブロック図であり、漏洩報知回路のテスト時の信号の流れを矢印で示している。
図6a図1の空調システムの冷媒漏洩報知装置の判断部が信号を受信した時の冷媒漏洩報知装置の動作のフローチャートの例を示している。
図6b図1の空調システムの冷媒漏洩報知装置の判断部が信号を受信した時の冷媒漏洩報知装置の動作のフローチャートの他の例を示している。
図7】変形例Aに係る空調システムのブロック図である。
図8】変形例Eの空調システムのブロック図であり、冷媒漏洩報知装置における漏洩報知回路のテスト時の信号の流れを矢印で示している。
図9】変形例Fの空調システムのブロック図であり、冷媒漏洩報知装置における漏洩報知回路のテスト時の信号の流れを矢印で示している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の冷凍サイクルシステムの一実施形態について説明する。
【0024】
(1)全体概要
本開示の冷凍サイクルシステムは、冷凍サイクル装置と、冷媒漏洩報知装置80と、を有する。冷凍サイクル装置は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを利用して、冷却又は加熱の対象を冷却又は加熱する装置である。冷媒漏洩報知装置80は、冷媒センサ34により冷媒を検知し、冷媒漏洩検知時に音及び光の少なくとも一方で冷媒の漏洩を報知する装置である。本実施形態の冷凍サイクルシステムは、冷凍サイクル装置の一例としての空調装置1と、冷媒漏洩報知装置80と、を有する空調システム100である。空調装置1は、冷媒回路6を有し、空調対象空間の空気調和を行う装置である。
【0025】
なお、空調システム100は冷凍サイクルシステムの一例に過ぎず、本開示の冷凍サイクルシステムは空調システム100に限定されない。例えば、本開示の冷凍サイクルシステムは、冷凍サイクルを利用して庫内の空間を冷却する冷蔵装置又は冷凍装置を冷凍サイクル装置として有する冷蔵システム又は冷凍システムであってもよい。また、本開示の冷凍サイクルシステムは、冷凍サイクルを利用して水等の液体を加熱する給湯装置又は床暖房装置を冷凍サイクル装置として有する給湯システム又は床暖房システムであってもよい。
【0026】
初めに、図1及び図2を参照しながら、本開示の冷凍サイクルシステムの一例である空調システム100について説明する。図1は、空調システム100のブロック図である。図2は、空調システム100の空調装置1の概略構成図である。なお、図1では、冷媒回路6を構成する機器やファン15,33等の空調装置1の各種機器の描画は省略している。
【0027】
(2)詳細構成
以下に、空調装置1及び冷媒漏洩報知装置80の詳細について説明する。
【0028】
(2−1)空調装置
空調装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことにより、空調対象空間の冷房及び暖房を行う装置である。空調対象空間は、例えば、オフィスビル、商業施設、住居等の建物内の空間である。なお、空調装置1は、空調対象空間の冷房及び暖房の両方の用途に用いられる装置でなくてもよく、冷房及び暖房の一方だけの用途に用いられる装置であってもよい。
【0029】
空調装置1は、図2のように、主として、熱源側ユニット2と、利用側ユニット3と、液冷媒連絡配管4及びガス冷媒連絡配管5と、リモートコントローラ48と、を有する。熱源側ユニット2は、熱源側制御装置42を有する。利用側ユニット3は、利用側制御装置44を有する。リモートコントローラ48は、制御装置48aを有する。熱源側制御装置42、利用側制御装置44及び制御装置48aは、協働して空調装置1の各部の動作を制御する空調制御部として機能する。利用側制御装置44は、冷媒漏洩報知装置80のコントローラとしても機能する。液冷媒連絡配管4及びガス冷媒連絡配管5は、熱源側ユニット2と利用側ユニット3とを接続する冷媒連絡配管である。空調装置1では、熱源側ユニット2と利用側ユニット3とが冷媒連絡配管4、5を介して接続されることで、冷媒回路6が構成される。
【0030】
限定するものではないが、冷媒回路6に封入されている冷媒は、可燃性の冷媒である。可燃性の冷媒には、米国のASHRAE34 Designation and safety classification of refrigerantの規格又はISO817 Refrigerants- Designation and safety classificationの規格でClass3(強燃性)、Class2(弱燃性)、Subclass2L(微燃性)に該当する冷媒を含む。
【0031】
例えば、冷媒として、R1234yf、R1234ze(E)、R516A、R445A、R444A、R454C、R444B、R454A、R455A、R457A、R459B、R452B、R454B、R447B、R32、R447A、R446A、およびR459Aのいずれかが採用される。
【0032】
本実施形態では、使用される冷媒はR32である。なお、本開示の構成は、冷媒が可燃性ではない場合にも有用である。
【0033】
空調装置1は、図2のように熱源側ユニット2を1台有する。また、空調装置1は、図2のように、利用側ユニット3を1台有する。ただし、空調装置1は、熱源側ユニット2に対して互いに並列に接続される複数台の利用側ユニット3を有してもよい。また、空調装置1は、熱源側ユニット2を複数台有してもよい。
【0034】
以下に、熱源側ユニット2と、利用側ユニット3と、冷媒連絡配管4,5と、リモートコントローラ48と、について更に説明する。なお、熱源側制御装置42については、熱源側ユニット2の他の構成と分けて説明する。また、利用側制御装置44については、利用側ユニット3の他の構成と分けて説明する。
【0035】
(2−1−1)熱源側ユニット
熱源側制御装置42を除く熱源側ユニット2の構成の一例について、図2を参照しながら説明する。
【0036】
熱源側ユニット2は、空調対象空間の外、例えば、建物の屋上や建物の壁面近傍等に設置される。
【0037】
熱源側ユニット2は、主として、アキュムレータ7と、圧縮機8と、流向切換機構10と、熱源側熱交換器16と、熱源側膨張機構12と、液側閉鎖弁13及びガス側閉鎖弁14と、熱源側ファン15とを有している(図2参照)。なお、熱源側ユニット2は、ここで説明する機器の一部を有していなくてもよい。例えば、空調装置1が空調対象空間の冷房のみを行う場合、熱源側ユニット2は流向切換機構10を有していなくてもよい。また、熱源側ユニット2は、必要に応じ、ここで説明する以外の機器を有してもよい。
【0038】
熱源側ユニット2は、冷媒回路6を構成する各種機器を接続する冷媒管として、吸入管17、吐出管18、第1ガス冷媒管19、液冷媒管20、及び第2ガス冷媒管21を主に有する(図2参照)。吸入管17は、流向切換機構10と圧縮機8の吸入側とを接続する。吸入管17には、アキュムレータ7が設けられている。吐出管18は、圧縮機8の吐出側と流向切換機構10とを接続する。第1ガス冷媒管19は、流向切換機構10と熱源側熱交換器16のガス側とを接続する。液冷媒管20は、熱源側熱交換器16の液側と液側閉鎖弁13とを接続する。液冷媒管20には、熱源側膨張機構12が設けられている。第2ガス冷媒管21は、流向切換機構10とガス側閉鎖弁14とを接続する。
【0039】
圧縮機8は、吸入管17から冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を吸入し、図示しない圧縮機構で冷媒を圧縮して、圧縮した冷媒を吐出管18へと吐出する機器である。
【0040】
流向切換機構10は、冷媒の流向を切り換えることで、冷媒回路6の状態を、第1状態と、第2状態との間で変更する。本実施形態では、流向切換機構10は、四方切換弁であるが、これに限定されるものではなく、複数の弁と配管とにより構成されてもよい。冷媒回路6が第1状態にある時、熱源側熱交換器16が冷媒の放熱器(凝縮器)として機能し、利用側熱交換器32が冷媒の蒸発器として機能する。冷媒回路6が第2状態にある時、熱源側熱交換器16が冷媒の蒸発器として機能し、利用側熱交換器32が冷媒の放熱器として機能する。流向切換機構10が冷媒回路6の状態を第1状態とする場合には、流向切換機構10は、吸入管17を第2ガス冷媒管21と連通させ、吐出管18を第1ガス冷媒管19と連通させる(図2の流向切換機構10内の実線参照)。流向切換機構10が冷媒回路6の状態を第2状態とする場合には、流向切換機構10は、吸入管17を第1ガス冷媒管19と連通させ、吐出管18を第2ガス冷媒管21と連通させる(図2中の流向切換機構10内の破線参照)。
【0041】
熱源側熱交換器16は、内部を流れる冷媒と熱源側ユニット2の設置場所の空気(熱源空気)との間で熱交換を行わせる機器である。熱源側熱交換器16は、タイプを限定するものではないが、例えば、図示しない複数の伝熱管とフィンとを有するフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。熱源側熱交換器16の一端は、第1ガス冷媒管19と接続される。熱源側熱交換器16の他端は、液冷媒管20と接続される。
【0042】
熱源側膨張機構12は、冷媒回路6において熱源側熱交換器16と利用側熱交換器32との間に配置される。熱源側膨張機構12は、熱源側熱交換器16と液側閉鎖弁13との間の液冷媒管20に配置されている。熱源側膨張機構12は、液冷媒管20を流れる冷媒の圧力や流量の調節を行う。本実施形態では、熱源側膨張機構12は開度可変の電子膨張弁である。ただし、熱源側膨張機構12は感温筒式の膨張弁やキャピラリチューブ等であってもよい。
【0043】
アキュムレータ7は、流入する冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離する気液分離機能を有する容器である。また、アキュムレータ7は、運転負荷の変動等に応じて発生する余剰冷媒の貯留機能を有する容器である。
【0044】
液側閉鎖弁13は、液冷媒管20と液冷媒連絡配管4との接続部に設けられている弁である。ガス側閉鎖弁14は、第2ガス冷媒管21とガス冷媒連絡配管5との接続部に設けられている弁である。液側閉鎖弁13及びガス側閉鎖弁14は、空調装置1の運転時には開かれている。
【0045】
熱源側ファン15は、熱源側ユニット2の外部の熱源空気を図示しない熱源側ユニット2のケーシング内に吸入して熱源側熱交換器16に供給し、熱源側熱交換器16において冷媒と熱交換した空気を熱源側ユニット2のケーシング外に排出するためのファンである。熱源側ファン15は、例えばプロペラファンである。ただし、熱源側ファン15のファンのタイプは、プロペラファンに限定されず、適宜選択されればよい。
【0046】
(2−1−2)利用側ユニット
利用側制御装置44を除く利用側ユニット3の構成の一例について、図2及び図3を参照しながら説明する。図3は、空調システム100の利用側ユニット3の概略縦断面図である。
【0047】
利用側ユニット3は、例えば、空調対象空間に設置されるユニットである。本実施形態では、利用側ユニット3は、天井埋込式のユニットである。ただし、利用側ユニット3のタイプは、天井吊下式、壁掛式、又は床置式のユニットであってもよい。
【0048】
また、利用側ユニット3は、空調対象空間の外に設置されてもよい。例えば、利用側ユニット3は、屋根裏、機械室等に設置されてもよい。この場合、利用側熱交換器32において冷媒と熱交換した空気を、利用側ユニット3から空調対象空間へと供給する空気通路が設置される。空気通路は、例えばダクトである。ただし、空気通路のタイプは、ダクトに限定されるものではなく適宜選択されればよい。
【0049】
利用側ユニット3は、利用側膨張機構31、利用側熱交換器32、利用側ファン33、及びケーシング35を主に有する(図2及び図3参照)。
【0050】
利用側膨張機構31は、冷媒回路6において熱源側熱交換器16と利用側熱交換器32との間に配置される。利用側膨張機構31は、利用側熱交換器32と液冷媒連絡配管4とを接続する冷媒配管に配置されている。利用側膨張機構31は、冷媒配管を流れる冷媒の圧力や流量の調節を行う。本実施形態では、利用側膨張機構31は開度可変の電子膨張弁であるが、これに限定されるものではない。
【0051】
利用側熱交換器32では、利用側熱交換器32を流れる冷媒と、空調対象空間の空気との間で熱交換が行われる。利用側熱交換器32は、タイプを限定するものではないが、例えば、図示しない複数の伝熱管とフィンとを有するフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。利用側熱交換器32の一端は、冷媒配管を介して液冷媒連絡配管4と接続される。利用側熱交換器32の他端は、冷媒配管を介してガス冷媒連絡配管5と接続される。
【0052】
利用側ファン33は、利用側ユニット3のケーシング35内に空調対象空間内の空気を吸入して利用側熱交換器32に供給し、利用側熱交換器32において冷媒と熱交換した空気を空調対象空間へと吹き出す機構である。利用側ファン33は、例えばターボファンである。ただし、利用側ファン33のタイプは、ターボファンに限定されるものではなく適宜選択されればよい。
【0053】
ケーシング35の内部には、利用側膨張機構31、利用側熱交換器32及び利用側ファン33が収容されている。ケーシング35の底部には、化粧板36が設けられている。ケーシング35内の中央部には、利用側ファン33が配置されており、利用側ファン33の四方を取り囲むように利用側熱交換器32が設けられている。利用側熱交換器32の下方には、利用側熱交換器32における凝縮水を受けるドレンパン38が配置されている。利用側ファン33の下方には、ドレンパン38に周囲を取り囲まれるようにベルマウス37が設けられている。利用側ファン33が運転されると、化粧板36の中央部に設けられた吸込口36bから空気が吸い込まれる。吸込口36bから吸い込まれた空気は、ベルマウス37を通過して利用側ファン33に吸い込まれ四方に吹き出す。利用側ファン33から四方に吹き出す空気は、利用側ファン33の四方を取り囲むように配置されている利用側熱交換器32を通過し、化粧板36の周縁に設けられた吹出口36aから空気を吹き出す。
【0054】
(2−1−3)液冷媒連絡配管及びガス冷媒連絡配管
液冷媒連絡配管4及びガス冷媒連絡配管5は、熱源側ユニット2と利用側ユニット3とを接続する冷媒連絡配管である。液冷媒連絡配管4及びガス冷媒連絡配管5は、現地で施工される配管である。
【0055】
(2−1−4)熱源側制御装置
熱源側制御装置42は、熱源側ユニット2の各種機器の制御を行う。熱源側制御装置42は、マイクロコントローラユニット(MCU)や各種の電気回路や電子回路を有している(図示省略)。MCUは、CPU、メモリ、I/Oインタフェース等を含む。MCUのメモリには、MCUのCPUが実行するための各種プログラムが記憶されている。なお、以下で説明する熱源側制御装置42の各種機能は、ハードウェアで実現されても、ソフトウェアで実現されても、ハードウェアとソフトウェアとが協働することで実現されてもよい。
【0056】
熱源側制御装置42は、圧縮機8、流向切換機構10、熱源側膨張機構12及び熱源側ファン15を含む、熱源側ユニット2の各種機器と電気的に接続されている(図2参照)。また、熱源側制御装置42は、熱源側ユニット2に設けられた図示しないセンサと電気的に接続されている。限定するものではないが、センサには、吐出管18及び吸入管17に設けられた温度センサや圧力センサ、熱源側熱交換器16に設けられた温度センサ、液冷媒管20に設けられた温度センサ、熱源空気の温度を計測する温度センサ等を含む。
【0057】
さらに、熱源側制御装置42は、通信線46により利用側制御装置44と接続されている。熱源側制御装置42と利用側制御装置44とは、通信線46を介して、空調装置1の制御信号のやり取りを行う。空調装置1の制御信号とは、空調装置1の各種機器を制御するための信号である。
【0058】
熱源側制御装置42は、図1のように、熱源側ユニット2の各種機器の制御を行う機能部として熱源側空調制御部42aを有する。熱源側空調制御部42aは、利用側制御装置44の利用側空調制御部44aや、制御装置48aと共に、空調装置1の動作を制御する空調制御部として機能する。空調制御部は、リモートコントローラ48に対する指示や、熱源側ユニット2や利用側ユニット3に設けられた各種センサの計測値等に基づき、空調装置1の各種機器の動作を制御する。
【0059】
例えば、空調制御部は、冷房運転時に、流向切換機構10の動作を制御して、冷媒回路6の状態を熱源側熱交換器16が冷媒の放熱器として機能し利用側熱交換器32が冷媒の蒸発器として機能する前述の第1状態に切り換える。冷房運転時には、空調制御部は、圧縮機8、熱源側ファン15及び利用側ファン33を運転する。また、冷房運転時には、空調制御部は、各種センサの計測値や設定温度等に基づき、圧縮機8、熱源側ファン15及び利用側ファン33のモータの回転数や、熱源側膨張機構12及び利用側膨張機構31の例である電子膨張弁の開度を所定開度に調節する。また、空調制御部は、暖房運転時に、流向切換機構10の動作を制御して、冷媒回路6の状態を熱源側熱交換器16が冷媒の蒸発器として機能し利用側熱交換器32が冷媒の放熱器として機能する前述の第2状態に切り換える。暖房運転時には、空調制御部は、圧縮機8、熱源側ファン15及び利用側ファン33を運転する。また、暖房運転時には、空調制御部は、各種センサの計測値や設定温度等に基づき、圧縮機8、熱源側ファン15及び利用側ファン33のモータの回転数や、熱源側膨張機構12及び利用側膨張機構31の例である電子膨張弁の開度を所定の開度に調節する。
【0060】
冷房運転時や暖房運転時の空調装置1の各種機器の動作の具体的な制御については、様々な制御の態様が一般に知られているため、説明が煩雑になるのを避けるため、ここでは説明を省略する。
【0061】
また、熱源側空調制御部42aは、冷媒漏洩報知装置80の冷媒センサ34が冷媒の漏洩を検知すると、熱源側ユニット2の各種機器に対し漏洩時制御を行う。熱源側空調制御部42aの行う漏洩時制御は、例えば、停止中の熱源側ユニット2の圧縮機8及び熱源側ファン15の起動を禁止する制御である。また、熱源側空調制御部42aの行う漏洩時制御は、運転中の熱源側ユニット2の圧縮機8及び熱源側ファン15を停止する制御である。漏洩時制御として運転中の熱源側ユニット2の圧縮機8及び熱源側ファン15を停止する際、熱源側空調制御部42aは、通常の空調運転停止時と同様の態様で、圧縮機8及び熱源側ファン15を停止させてもよい。あるいは、熱源側空調制御部42aは、通常の空調運転停止時とは異なる態様で、圧縮機8及び熱源側ファン15を停止させてもよい。
【0062】
(2−1−5)利用側制御装置
利用側制御装置44は、マイクロコントローラユニット(MCU)や各種の電気回路や電子回路を有している(図示省略)。MCUは、CPU、メモリ、I/Oインタフェース等を含む。MCUのメモリには、MCUのCPUが実行するための各種プログラムが記憶されている。なお、以下で説明する利用側制御装置44の各種機能は、ハードウェアで実現されても、ソフトウェアで実現されても、ハードウェアとソフトウェアとが協働することで実現されてもよい。また、以下で説明する利用側制御装置44の各種機能の一部は、利用側制御装置44とは別に設けられた制御装置により実行されてもよい。例えば、後述する冷媒漏洩報知装置80のコントローラとしての機能は、利用側制御装置44とは別に設けられた制御装置により実行されてもよい。
【0063】
利用側制御装置44は、利用側膨張機構31及び利用側ファン33を含む、利用側ユニット3の各種機器と電気的に接続されている(図2参照)。また、利用側制御装置44は、利用側ユニット3に設けられた図示しないセンサと電気的に接続されている。限定するものではないが、センサには、利用側熱交換器32や利用側熱交換器32に接続される液側の冷媒配管に設けられた温度センサや、空調対象空間の温度を計測する温度センサ等を含む。
【0064】
利用側制御装置44は、上述のように通信線46により熱源側制御装置42と接続されている。また、利用側制御装置44は、通信線46によりリモートコントローラ48と通信可能に接続されている。
【0065】
また、利用側制御装置44は、冷媒センサ34と、信号線96により通信可能に接続されている。利用側制御装置44は、冷媒センサ34の出力する検知信号DSを、信号線96を介して受信する。
【0066】
利用側制御装置44は、機能部として各種情報を記憶する記憶部44gを有する。また、利用側制御装置44は、利用側空調制御部44aを機能部として有する。さらに、利用側制御装置44は、冷媒漏洩報知装置80のコントローラとして機能する、報知制御部44b、判断部44c、受付部44d、出力部44e、及び判定部44fを機能部として有する。機能部44b〜44fについては、後述する。
【0067】
利用側空調制御部44aは、利用側ユニット3の各種機器の動作を制御する。利用側空調制御部44aは、熱源側空調制御部42aや、制御装置48aと共に、空調装置1を制御する空調制御部として機能する。空調制御部については前述したため説明は省略する。
【0068】
また、利用側空調制御部44aは、冷媒漏洩報知装置80の冷媒センサ34が冷媒漏洩を検知すると、利用側ユニット3の各種機器に対し漏洩時制御を行う。利用側空調制御部44aの行う漏洩時制御は、例えば、停止中の利用側ユニット3の利用側ファン33の起動を禁止する制御である。また、利用側空調制御部44aの行う漏洩時制御は、運転中の利用側ユニット3の利用側ファン33の起動を禁止する制御である。なお、漏洩時制御として運転中の利用側ファン33を停止する際、利用側空調制御部44aは、通常の空調運転停止時と同様の態様で、利用側ファン33を停止させてもよい。あるいは、利用側空調制御部44aは、通常の空調運転停止時とは異なる態様で、利用側ファン33を停止させてもよい。
【0069】
(2−1−6)リモートコントローラ
リモートコントローラ48は、操作信号送信部の一例である。リモートコントローラ48は、空調装置1を操作するための機器である。リモートコントローラ48は、空調装置1の操作用の各種の信号を利用側制御装置44に対して送信する。リモートコントローラ48は、設置位置を限定するものではないが、例えば空調対象空間の壁に取り付けられている。リモートコントローラ48は、利用側制御装置44と、通信線46により通信可能に接続されている。
【0070】
なお、リモートコントローラ48は、壁等の所定の位置に固定されていなくてもよい。リモートコントローラ48は、携帯可能なリモートコントローラであって、利用側制御装置44と無線通信により通信可能に構成されていてもよい。
【0071】
リモートコントローラ48は、マイクロコントローラユニット(MCU)や各種の電気回路及び電子回路(図示省略)を有する制御装置48aを備える。MCUは、CPU、メモリ、I/Oインタフェース等を含む。MCUのメモリには、MCUのCPUが実行するための各種プログラムが記憶されている。なお、以下で説明する制御装置48aの各種機能は、ハードウェアで実現されても、ソフトウェアで実現されても、ハードウェアとソフトウェアとが協働することで実現されてもよい。制御装置48aは、例えば、判断部48a1及び送信部48a2として機能する。
【0072】
また、リモートコントローラ48は、操作部48dと、表示部48bと、スピーカ48cと、を備える。表示部48b及びスピーカ48cは、冷媒漏洩報知装置80の報知部70として機能する。
【0073】
操作部48dは、人が空調装置1に対する各種操作を行うための機能部である。操作部48dは、例えば、各種のスイッチを含む。操作部48dは、表示部48bとしてのディスプレイに設けられたタッチパネルを含んでもよい。また、空調装置1が音声操作式である場合には、操作部48dは音声指示を受け付けるマイクを含んでもよい。また、操作部48dは、人が直接操作するものではなく、例えば人がスマートフォン等の携帯端末から送信する信号を空調装置1に対する操作として受け付けてもよい。
【0074】
リモートコントローラ48は、操作部48dに対する操作に応じて、空調装置1に対して各種の信号を送信する。具体的には、操作部48dに対する操作が行われると、制御装置48aの判断部48a1は、操作部48dが受けた操作内容を判断する。限定するものではないが、操作部48dの受ける操作内容には、例えば、空調装置1の運転開始操作、空調装置1の運転停止操作、利用側ユニット3の風向及び風量の設定操作、空調装置1の設定温度の設定操作等を含む。制御装置48aの送信部48a2は、判断部48a1が判断した操作内容に応じた信号を、通信線46を介して利用側制御装置44に送信する。例えば、判断部48a1が判断した操作内容が空調装置1の運転開始操作であれば、送信部48a2は、運転開始指示信号を、通信線46を介して利用側制御装置44に送信する。
【0075】
また、操作部48dは、冷媒漏洩報知装置80にテスト動作の実行を指示する出力指示信号の送信のトリガにも用いられる。空調システム100では、操作部48dに対する操作に応じて、リモートコントローラ48が、空調装置1の操作用の信号として、所定の種類の操作信号Cを送信する際、報知部70は音及び光の少なくとも一方を発するテスト動作を実行する。
【0076】
具体的には、送信部48a2は、操作部48dが受けた操作が所定の操作であると判断部48a1が判断し操作信号Cを送信する際、冷媒漏洩報知装置80のテストのための出力指示信号も、通信線46を介して利用側制御装置44に送信する。出力指示信号は、利用側制御装置44の出力部44eに、テスト信号TSを出力させるための信号である。
【0077】
例を挙げれば、操作部48dが受けた操作が空調装置1の運転開始操作であると判断部48a1が判断すると、送信部48a2は、利用側制御装置44に、操作信号Cとして空調装置1の運転開始指示信号を送信する。この際、送信部48a2は、利用側制御装置44に出力指示信号を送信する。
【0078】
また、例えば、操作部48dが受けた操作が空調装置1の運転停止操作であると判断部48a1が判断すると、送信部48a2は、利用側制御装置44に、操作信号Cとして空調装置1の運転停止指示信号を送信する。この際、送信部48a2は、利用側制御装置44に出力指示信号を送信する。
【0079】
また、例えば、操作部48dが受けた操作が利用側ユニット3の風向及び風量の設定操作や、設定温度の設定操作等であると判断部48a1が判断すると、送信部48a2は、利用側制御装置44に、これらの設定変更を指示する信号を操作信号Cとして送信する。この際、送信部48a2は、利用側制御装置44に出力指示信号を送信する。
【0080】
なお、ここでは、操作部48dに対する操作が行われたことをトリガとして、送信部48a2が利用側制御装置44に出力指示信号を送信する。しかし、送信部48a2は、操作部48dに対する操作によらず出力指示信号を送信してもよい。例えば、リモートコントローラ48がタイマ設定により所定のタイミングで操作信号Cとしての空調装置1の運転開始指示信号を送信するように構成されている場合に、送信部48a2は、運転開始指示信号の送信の際に出力指示信号を送信してもよい。
【0081】
表示部48bは、空調装置1の各種設定や空調対象空間の状態を表示する。また、本実施形態では、表示部48bは、冷媒漏洩報知装置80の報知部70としても機能し、図示しないバックライトを点灯や点滅させることで、冷媒の漏洩を光で報知する。さらに、本実施形態では、表示部48bは、冷媒漏洩報知装置80の表示部としても機能し、冷媒の漏洩を報知する内容を文字や図形で表示する。
【0082】
スピーカ48cは、冷媒漏洩報知装置80の報知部70として機能し、冷媒の漏洩を音で報知する。スピーカ48cは、冷媒の漏洩を音で報知する以外に、空調装置1の動作や操作に応じた音を出力してもよい。
【0083】
(2−2)冷媒漏洩報知装置
冷媒漏洩報知装置80は、冷媒センサ34により冷媒を検知し、冷媒漏洩検知時に音及び光の少なくとも一方で冷媒の漏洩を報知する装置である。
【0084】
冷媒漏洩報知装置80は、冷媒センサ34と、報知部70と、コントローラと、リモートコントローラ48と、を主に備える。本実施形態では、報知部70は、リモートコントローラ48に組み込まれている。本実施形態では、空調装置1の利用側制御装置44の一部がコントローラとして機能する。利用側制御装置44は、冷媒漏洩報知装置80のコントローラの機能部として、報知制御部44b、判断部44c、受付部44d、出力部44e、判定部44f及び記憶部44gを有する。
【0085】
初めに冷媒漏洩報知装置80の各種機器、機能部の動作を概略的に説明する。
【0086】
冷媒漏洩報知装置80は、動作モードとして、テスト動作モードと、本動作モードとを備える。テスト動作モードと本動作モードとの主な違いとして、テスト動作モードと本動作モードとでは、報知部70の報知の態様が異なる。
【0087】
冷媒漏洩報知装置80がテスト動作モードで動作する時、報知部70は、音及び光による報知をテスト動作モード用時間t1で中止する。テスト動作モード用時間t1は、限定するものではないが、例えば1秒である。また、冷媒漏洩報知装置80がテスト動作モードで動作する時、報知部70は、第1音量V1の音で報知を行う。
【0088】
冷媒漏洩報知装置80が本動作モードで動作する時、報知部70は、音及び光による報知をテスト動作モード用時間t1より長く継続する。例えば、冷媒漏洩報知装置80が本動作モードで動作する時、報知部70は、音及び光による報知を、図示しない発報解除スイッチが操作されるまで継続する。ただし、これに限定されるものではなく、冷媒漏洩報知装置80が本動作モードで動作する時、報知部70は、発報解除スイッチが操作されなくても、音及び光による報知をテスト動作モード用時間t1より長い本動作モード用時間(例えば10分)で終了してもよい。また、冷媒漏洩報知装置80が本動作モードで動作する時、報知部70は、第2音量V2の音で報知を行う。第2音量V2は、第1音量V1より大きな音量である。
【0089】
冷媒漏洩報知装置80では、冷媒センサ34が出力する検知信号DS(図1中のA1の矢印参照)に基づいて、判断部44cが、冷媒の漏洩が発生しているかを判断する。判断部44cが冷媒が漏洩していると判断した時、報知制御部44bは、報知部70が音及び光で報知動作をするよう、リモートコントローラ48に本動作制御信号を送信する(図1中のA2の矢印参照)。そして、報知部70は、冷媒漏洩報知装置80が本動作モードで動作する時の報知動作を行う。
【0090】
出力部44eは、受付部44dがリモートコントローラ48から送信されてくる出力指示信号を受け付けると(図4中のB1の矢印参照)、判断部44cに対してテスト信号TSを送信する(図4中のB2の矢印参照)。判断部44cは、テスト信号TSが信号として入力されると、冷媒が漏洩していると判断する。そして、テスト信号TSに基づいて判断部44cが冷媒が漏洩していると判断した時、報知制御部44bは、報知部70が音及び光で報知動作をするようリモートコントローラ48にテスト動作制御信号を送信する(図4中のB3の矢印参照)。そして、報知部70は、冷媒漏洩報知装置80がテスト動作モードで動作する時の報知動作を行う。
【0091】
なお、ここでは、判断部44cは、判断部44cが受信している冷媒が漏洩していると判断した信号の種類を自ら判定しない。判断部44cが受信している冷媒が漏洩していると判断した信号が、検知信号DSであるか、テスト信号TSであるかは、判定部44fが判定する。報知制御部44bは、具体的には、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断した際、判定部44fの判定結果に応じて、本動作制御信号及びテスト動作制御信号のいずれかをリモートコントローラ48に送信する。言い換えれば、冷媒漏洩報知装置80は、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断し、判定部44fが判断部44cが受信している冷媒が漏洩していると判断した信号が検知信号DSであると判定すると、本動作モードで動作する。また、冷媒漏洩報知装置80は、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断し、判定部44fが判断部44cが受信している冷媒が漏洩していると判断した信号がテスト信号TSであると判定すると、テスト動作モードで動作する。
【0092】
表示部48bは、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断し、判定部44fが判断部44cが受信している冷媒が漏洩していると判断した信号が検知信号DSであると判定する場合に、冷媒の漏洩を報知する内容を文字や図形で表示する。言い換えれば、冷媒漏洩報知装置80が本動作モードで動作する時、表示部48bは、冷媒の漏洩を報知する内容を文字や図形で表示する。
【0093】
また、表示部48bは、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断し、判定部44fが判断部44cが受信している冷媒が漏洩していると判断した信号がテスト信号TSであると判定する場合に、冷媒漏洩報知装置80がテスト中である旨を表示してもよい。言い換えれば、冷媒漏洩報知装置80がテスト動作モードで動作する時、表示部48bは、冷媒漏洩報知装置80がテスト中である旨を表示してもよい。
【0094】
以下に、冷媒漏洩報知装置80の冷媒センサ34、報知部70及びコントローラについて詳細を説明する。
【0095】
(2−2−1)冷媒センサ
冷媒センサ34は、検知部の一例である。冷媒センサ34は、冷媒を検知するセンサである。本実施形態では、冷媒漏洩報知装置80は、冷媒センサ34を1つだけ有するが、これに限定されるものではなく、複数の冷媒センサ34を有してもよい。
【0096】
冷媒センサ34は、例えば、利用側ユニット3のケーシング35内に設けられる。冷媒センサ34は、図3のように、利用側熱交換器32の下方に配置されるドレンパン38の底面に取り付けられる。なお、冷媒センサ34は、ドレンパン38以外の場所、例えばベルマウス37とドレンパン38との間を接続する部材の底面や、ベルマウス37の底面、ケーシング35の内面等に取り付けられてもよい。また、冷媒センサ34は、利用側ユニット3のケーシング35の外部に設置されてもよい。
【0097】
冷媒センサ34は、例えば半導体式のセンサである。半導体式の冷媒センサ34は、図示しない半導体式の検知素子を有する。半導体式の検知素子は、周囲に冷媒ガスが無い状態と、冷媒ガスが有る状態とで電気伝導性が変化する。そのため、半導体式の検知素子の周囲に冷媒ガスが存在すると、冷媒センサ34は、比較的大きな電流を検知信号DSとして出力する。一方、半導体式の検知素子の周囲に冷媒ガスが存在しない時、冷媒センサ34は、比較的小さな電流を検知信号DSとして出力する。
【0098】
なお、冷媒センサ34のタイプは、半導体式に限定されるものではなく、冷媒ガスを検知可能なセンサであればよい。例えば、冷媒センサ34は、赤外線式のセンサであって、冷媒の検知結果に応じて検知信号DSを出力するセンサであってもよい。
【0099】
(2−2−2)報知部
報知部70は、音と光の少なくとも一方で冷媒の漏洩を報知する。本実施形態では、報知部70は、リモートコントローラ48に組み込まれている。報知部70は、光を発する表示部48b及び音を発するスピーカ48cを有し、音と光の両方で冷媒の漏洩を報知する。なお、本実施形態では、リモートコントローラ48の表示部48bが光で報知を行うが、リモートコントローラ48は、表示部48bとは別に、報知部70として光を発するランプを有してもよい。
【0100】
報知部70は、報知制御部44bからリモートコントローラ48にテスト動作制御信号が送信されると、冷媒漏洩報知装置80がテスト動作モードで動作する時の報知動作を行う。報知部70は、報知制御部44bからリモートコントローラ48に本動作制御信号が送信されると、冷媒漏洩報知装置80が本動作モードで動作する時の報知動作を行う。
【0101】
なお、本実施形態では、報知部70は、リモートコントローラ48に組み込まれているが、冷媒漏洩報知装置80は、図5のように、報知部として機能する、リモートコントローラ48とは独立した警報器70aを有してもよい。警報器70aは、ランプ72とスピーカ74とを含む。警報器70aは、利用側制御装置44と信号線47により接続され、信号線47を介して報知制御部44bの本動作制御信号やテスト動作制御信号を受信する。警報器70aは、受信した本動作制御信号やテスト動作制御信号に応じて、光及び音で報知を行う。警報器70aは、利用側ユニット3の化粧板36に取り付けられてもよい。また、警報器70aは、空調装置1とは独立して、空調対象空間の壁や天井に取り付けられてもよい。
【0102】
(2−2−3)コントローラ
冷媒漏洩報知装置80のコントローラとして機能する、利用側制御装置44の、報知制御部44b、判断部44c、受付部44d、出力部44e、及び判定部44fについて詳細を説明する。
【0103】
(2−2−3−1)報知制御部
報知制御部44bは、報知部70の動作を制御する。報知制御部44bは、処理部の一例である。報知制御部44bは、リモートコントローラ48が空調装置1に対する操作信号Cを送信する時に、報知部70に音及び光の少なくとも一方を発するテスト動作を実行させる。
【0104】
報知制御部44bは、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断し、かつ、判定部44fが判断部44cが受信した信号を検知信号DSと判定する場合に、リモートコントローラ48に対して本動作制御信号を送信する(図1参照)。言い換えれば、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断し、かつ、判定部44fが判断部44cが受信した信号を検知信号DSと判定する場合に、報知制御部44bは、冷媒漏洩報知装置80が本動作モードで動作する時の態様で報知部70を動作させる。
【0105】
また、報知制御部44bは、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断し、かつ、判定部44fが判断部44cが受信した信号をテスト信号TSと判定する場合に、リモートコントローラ48に対してテスト動作制御信号を送信する(図4参照)。言い換えれば、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断し、かつ、判定部44fが判断部44cが受信した信号をテスト信号TSと判定する場合に、報知制御部44bは、冷媒漏洩報知装置80がテスト動作モードで動作する時の態様で報知部70を動作させる。なお、テスト信号TSは、リモートコントローラ48が空調装置1に対して操作信号Cを送信する際に、判断部44cに対して出力される信号である。そのため、言い換えれば、報知制御部44bは、リモートコントローラ48が空調装置1に対して操作信号Cを送信する際に、報知部70にテスト動作を実行させる。
【0106】
(2−2−3−2)判断部
判断部44cは、入力される信号に基づいて冷媒の漏洩を判断する機能部である。例えば、冷媒センサ34として半導体方式の冷媒センサが用いられる場合、判断部44cは、入力される信号の電流値の大きさが基準値を超える場合、冷媒が漏洩していると判断する。
【0107】
判断部44cは、入力される検知信号DSの電流値の大きさが基準値を超える場合、冷媒が漏洩していると判断する。
【0108】
また、判断部44cは、出力部44eが出力するテスト信号TSが入力されると、冷媒が漏洩していると判断する。これは、テスト信号TSが、電流値の大きさが基準値を超える信号であるためである。言い換えれば、テスト信号TSは、冷媒漏洩時に冷媒センサ34が出力する検知信号DSに相当する信号である。テスト信号TSは、冷媒センサ34と判断部44cとを接続する電路に入力される信号である。
【0109】
判断部44cは、冷媒が漏洩していると判断すると、冷媒が漏洩していると判断されたことを報知制御部44bや、判定部44fに通知する。
【0110】
(2−2−3−3)受付部
受付部44dは、操作部48dに対し空調装置1の動作を制御するため所定の操作が行われた際にリモートコントローラ48が通信線46を介して送信してくる出力指示信号を受け付ける。
【0111】
(2−2−3−4)出力部
出力部44eは、判断部44cにテスト信号TSが入力されるように、冷媒センサ34と判断部44cとを接続する電路に対してテスト信号TSを出力する。出力部44eは、受付部44dが出力指示信号を受け付けると、前述のように電流値の大きさが基準値より大きなテスト信号TSを出力する。
【0112】
(2−2−3−5)判定部
判定部44fは、判断部44cが受信している信号が、検知信号DSであるか、テスト信号TSであるかを判定する。なお、ここで判断部44cが受信している信号とは、判断部44cが受信し、判断部44cが冷媒が漏洩としていると判断している信号を意味する。要するに、判定部44fは、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断した際、判断部44cが受信した信号が、検知信号DSであるか、テスト信号TSであるかを判定する。
【0113】
判定部44fの判定方法としては、例えば、以下の、判定方法1又は判定方法2が用いられる。なお、ここで説明する判定部44fの判定手法は一例に過ぎず、他の判定方法が用いられてもよい。
【0114】
<判定方法1>
判定方法1では、判定部44fは、判断部44cが信号を受信する前の第1期間以内に、出力部44eがテスト信号TSを出力した場合に、判断部44cが受信した信号はテスト信号TSであると判定する。また、判定部44fは、判断部44cが信号を受信する前の第1期間以内に、出力部44eがテスト信号TSを出力していなかった場合、判断部44cが受信した信号は検知信号DSであると判定する。第1期間は、利用側制御装置44の記憶部44gに予め記憶されていてもよいし、冷媒漏洩報知装置80の管理者等により設定可能に構成されてもよい。第1期間は、限定するものではないが、例えば5秒である。
【0115】
言い換えれば、判定方法1では、判定部44fは、出力部44eがテスト信号TSを出力してから第1期間以内に判断部44cが受信する信号をテスト信号TSと判定する。また、判定部44fは、出力部44eがテスト信号TSを出力してから第1期間以内に判断部44cが受信した信号以外を、検知信号DSと判定する。
【0116】
判定部44fが、判定方法1に基づいて判定を行う場合の、冷媒漏洩報知装置80の動作について、図6aのフローチャートを参照しながら説明する。
【0117】
なお、説明の前提として、判定部44fは、出力部44eのテスト信号TSの出力タイミングを検知し、その時点からの経過時間を取得している。ステップS1の処理は、判定部44fが、判断部44cが送信する冷媒が漏洩していると判断した旨の通知を受けるまで繰り返し行われる。
【0118】
図6aのフローチャートにおいて、ステップS1では、判断部44cが送信する冷媒が漏洩していると判断した旨の通知を判定部44fが受けたか否かが判定される。判定部44fが、判断部44cが送信する冷媒が漏洩していると判断した旨の通知を受けた場合(ステップS1でYES)、処理はステップS2に進む。ステップS1の処理は、判定部44fが、判断部44cが送信する冷媒が漏洩していると判断した旨の通知を受けるまで繰り返し行われる。
【0119】
ステップS2では、判定部44fが、出力部44eがテスト信号TSを出力した後に判断部44cが信号を受信するまでの時間が、第1期間以内か否かを判定する。
【0120】
判定部44fは、出力部44eがテスト信号TSを出力した後に判断部44cが信号を受信するまでの時間が、第1期間以内である場合、判断部44cが受信した信号をテスト信号TSと判定する。そして、処理はステップS3に進む。
【0121】
一方、判定部44fは、出力部44eがテスト信号TSを出力した後に判断部44cが信号を受信するまでの時間が、第1期間以内ではない場合、判断部44cが受信した信号を検知信号DSと判定する。出力部44eが直近にテスト信号TSを出力していない場合には、判定部44fは、出力部44eがテスト信号TSを出力した後に判断部44cが信号を受信するまでの時間が、第1期間以内ではないと判断して、判断部44cが受信した信号が検知信号DSであると判断する。そして、処理はステップS5に進む。
【0122】
なお、他の形態では、ステップS2において、判定部44fは、以下のように判定を行ってもよい。この形態では、判定部44fは、出力部44eがテスト信号TSを出力した後に判断部44cが冷媒漏洩があると判断し冷媒漏洩を報知する信号を出力するまでの時間を取得し、取得した時間が所定時間より短い場合、判断部44cが受信した信号をテスト信号TSと判定する。また、判定部44fは、出力部44eがテスト信号TSを出力した後に判断部44cが冷媒が漏洩していると判断した旨の通知を行うまでの時間が、所定時間より長い場合、判断部44cが受信した信号が検知信号DSであると判定する。出力部44eが直近にテスト信号TSを出力していない場合には、判定部44fは、出力部44eがテスト信号TSを出力した後に判断部44cが冷媒が漏洩していると判断した旨の通知を行うまでの時間が所定時間より長いと判断して、判断部44cが受信した信号を検知信号DSと判定する。なお、所定時間は、前述の第1期間と、判断部44cが冷媒漏洩の判断に要する時間と、を考慮して決定されればよい。判断部44cが冷媒漏洩の判断に要する時間が、第1期間に比べてごく短い場合には、判断部44cが冷媒漏洩の判断に要する時間は無視されてもよい。
【0123】
冷媒漏洩報知装置80の動作に関する説明に戻る。
【0124】
ステップS3では、報知制御部44bは、通信線46を介して、報知部70を有するリモートコントローラ48に、テスト動作制御信号を送信する。そして、報知部70は、テスト動作制御信号を受けて、冷媒漏洩報知装置80がテスト動作モードで動作する際の態様で報知動作を行う(ステップS4)。言い換えれば、報知部70は、テスト動作モード用時間t1の間、表示部48bを点灯又は点滅させ、スピーカ48cから警報音を発する。この時、報知部70のスピーカ48cは、第1音量V1で警報音を発する。
【0125】
一方、ステップS5では、報知制御部44bは、報知部70を有するリモートコントローラ48に、本動作制御信号を送信する。そして、報知部70は、本動作制御信号を受けて、冷媒漏洩報知装置80が本動作モードで動作する際の態様で報知動作を行う(ステップS6)。言い換えれば、報知部70は、図示しない発報解除スイッチが操作されるまで、表示部48bを点灯又は点滅させ、スピーカ48cから警報音を発する。この時、報知部70のスピーカ48cは、第1音量V1より大きな第2音量V2で警報音を発する。
【0126】
<判定方法2>
判定方法2では、判定部44fは、受付部44dが出力指示を受け付けてから第2期間以内に判断部44cが受信する信号はテスト信号TSであると判定する。一方、判定部44fは、判断部44cが受信した信号のうち、受付部44dが出力指示を受け付けてから第2期間以内に受信した信号以外は、検知信号DSであると判定する。第2期間は、利用側制御装置44の記憶部44gに予め記憶されていてもよいし、冷媒漏洩報知装置80の管理者等により設定可能に構成されてもよい。第2期間は、限定するものではないが、例えば5秒である。
【0127】
判定部44fが、判定方法2に基づいて判定を行う場合の、冷媒漏洩報知装置80の動作について、図6bのフローチャートを参照しながら説明する。
【0128】
なお、説明の前提として、判定部44fは、受付部44dが出力指示信号を受け付けたタイミングを検知し、その時点からの経過時間を取得している。
【0129】
図6bのフローチャートにおいて、ステップS11では、判断部44cが送信する冷媒が漏洩していると判断した旨の通知を判定部44fが受けたか否かが判定される。判定部44fが、判断部44cが送信する冷媒が漏洩していると判断した旨の通知を受けた場合(ステップS11でYES)、処理はステップS12に進む。ステップS11の処理は、判定部44fが、判断部44cが送信する冷媒が漏洩していると判断した旨の通知を受けるまで繰り返し行われる。
【0130】
ステップS12では、判定部44fが、受付部44dが出力指示信号を受け付けた後、判断部44cが信号を受信するまでの時間が、第2期間以内か否かを判定する。
【0131】
判定部44fは、受付部44dが出力指示信号を受け付けた後に判断部44cが信号を受信するまでの時間が、第2期間以内である場合、判断部44cが受信した信号をテスト信号TSと判定する。そして、処理はステップS13に進む。
【0132】
一方、判定部44fは、受付部44dが出力指示信号を受け付けた後に判断部44cが信号を受信するまでの時間が、第2期間以内ではない場合、判断部44cが受信した信号を検知信号DSと判定する。そして、処理はステップS15に進む。
【0133】
ステップS13〜S16の処理は、図6aのフローチャートのステップS3〜S6の処理とそれぞれ同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0134】
(3)特徴
(3−1)
本実施形態の空調システム100は、空調装置1と、リモートコントローラ48と、冷媒センサ34と、報知部70と、報知制御部44bと、を備える。空調システム100は、冷凍サイクルシステムの一例である。空調装置1は、冷凍サイクル装置の一例である。リモートコントローラ48は、操作信号送信部の一例である。冷媒センサ34は、検知部の一例である。報知制御部44bは、処理部の一例である。空調装置1は、冷媒回路6を有する。リモートコントローラ48は、空調装置1に対する操作信号Cを送信する。冷媒センサ34は、冷媒の漏洩を検知する。報知部70は、冷媒センサ34が冷媒の漏洩を検知すると、音及び光の少なくとも一方を発して冷媒の漏洩を報知する。報知制御部44bは、リモートコントローラ48が空調装置1に対して操作信号Cを送信する時に、報知部70に音及び光の少なくとも一方を発するテスト動作を実行させる。
【0135】
本実施形態の空調システム100では、空調装置1に対する操作信号Cの送信する際に、報知部70の動作点検を行うことができる。そのため、空調システム100の管理者等が、わざわざ特殊な操作を行うこと無く報知部70の動作点検を実行でき、空調システム100の管理の手間を低減できる。
【0136】
また、本実施形態の空調システム100では、リモートコントローラ48を用いて空調装置1に対する操作を行う際に報知部70の動作点検が行われる。そのため、報知部70が正常に動作するか否かを日常的に点検でき、実際の冷媒漏洩時に報知部70が動作しない不具合が生じにくい。
【0137】
(3−2)
本実施形態の空調システム100では、リモートコントローラ48は、報知部70を有する。
【0138】
本実施形態の空調システム100では、空調装置1に対する操作をリモートコントローラ48から送信する際に、報知部70が正常に動作しているかを手元で確認できるので、報知部70の動作点検が容易である。
【0139】
(3−3)
本実施形態の空調システム100では、操作信号Cは、空調装置1の起動信号及び空調装置1の停止信号の少なくとも一方である。
【0140】
本実施形態の空調システム100では、報知部70が正常に動作するか日常的に点検でき、実際の冷媒漏洩時に報知部70が動作しない不具合が起こりにくい。
【0141】
(3−4)
本実施形態の空調システム100では、テスト動作の際に報知部70が音及び光の少なくとも一方を発している時間は、冷媒センサ34が冷媒の漏洩を検知している時に報知部70が音及び光の少なくとも一方を発している時間より短い。
【0142】
本実施形態の空調システム100では、テスト動作と実際の冷媒の漏洩を報知する本動作とで報知部70の動作時間が異なるため、空調システム100のユーザが、報知部70の点検と実際の冷媒漏洩とを誤判断する可能性を低減できる。
【0143】
また、本実施形態の空調システム100では、テスト時には報知部70の報知が短時間で終了するため、報知部70の発する音や光が空調システム100の利用者に与える不快感が抑制されやすい。
【0144】
(3−5)
本実施形態の空調システム100では、報知部70は、音による報知を行う。テスト動作の際に報知部70が発する音の音量は、冷媒センサ34が冷媒の漏洩を検知している時に報知部70が発する音の音量よりも小さい。
【0145】
本実施形態の空調システム100では、テスト動作と実際の冷媒の漏洩を報知する本動作とで警報音の音量が異なるため、空調システム100のユーザが、実際の冷媒漏洩と報知部70の動作点検とを誤判断する可能性を低減できる。
【0146】
また、本実施形態の空調システム100では、テスト時に報知部70の発する音の音量が小さく抑えられるため、報知部70の発する音が空調システム100の利用者に与える不快感が抑制されやすい。
【0147】
(3−6)
本実施形態の空調システム100では、判断部44cと、出力部44eと、を備える。判断部44cは、冷媒センサ34が出力する冷媒の検知結果に応じた検知信号DSを受信し、受信した検知信号DSに基づいて冷媒の漏洩を判断する。出力部44eは、リモートコントローラ48が空調装置1に対して操作信号Cを送信する時、テスト信号TSを判断部44cに対して出力する。出力部44eは、冷媒センサ34とは異なる。テスト信号TSは、判断部44cが受信すると、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断する信号である。報知制御部44bは、テスト信号TSに応じて判断部44cが冷媒の漏洩を判断した時に、報知部70にテスト動作を実行させる。
【0148】
本実施形態の空調システム100では、報知部70が動作するか否かの点検だけではなく、冷媒漏洩を判断する判断部44cから報知部70までを含めた漏洩報知回路の総合的な点検ができ、冷媒漏洩の報知に関し信頼性の高い空調システム100を実現できる。
【0149】
(3−7)
本実施形態の空調システム100では、冷媒は可燃性である。
【0150】
本実施形態の空調システム100では、報知部70が頻繁に点検され冷媒漏洩の報知に関して高い信頼性を有するため、可燃性の冷媒が利用される場合であっても高い安全性を実現できる。
【0151】
(4)変形例
上記実施形態の変形例を示す。なお、各変形例の一部又は全部は、互いに矛盾のない限り、他の変形例の一部又は全部と組み合わされてもよい。
【0152】
(4−1)変形例A
上記実施形態では、出力部44eが判断部44cに対してテスト信号TSを出力し、判断部44cが冷媒の漏洩を判断した場合に、報知制御部44bが報知部70にテスト動作を実行させている。
【0153】
しかし、例えば、図7のように空調システム100Aが構成されてもよい。図4に示した空調システム100との違いについて説明する。
【0154】
空調システム100Aは、受付部44d、出力部44e、及び判定部44fは有していない。
【0155】
空調システム100Aの判断部44cの、冷媒センサ34の検知信号DSに基づく冷媒漏洩の判断については、上記実施形態の空調システム100の判断部44cと同様である。ただし、上記実施形態の空調システム100とは異なり、空調システム100Aの判断部44cには、上記実施形態のテスト信号TSは入力されない。
【0156】
空調システム100Aの報知制御部44bは、上記実施形態と同様に、冷媒センサ34が冷媒漏洩を検知した際に、リモートコントローラ48に内蔵された報知部70が光及び音で冷媒漏洩を報知するように報知部70の動作を制御する。一方で、空調システム100Aでは、上記実施形態の空調システム100とは異なり、判断部44cに対してテスト信号TSが入力されないため、報知部70をテスト動作させる際には、報知制御部44bは報知部70の動作を制御しない。
【0157】
空調システム100Aは、リモートコントローラ48が処理部71を有する点で上記実施形態と相違する。処理部71は、判断部48a1による操作部48dに対する操作内容の判断の結果、送信部48a2が利用側制御装置44に操作信号Cを送信する際に、報知部70にテスト動作制御信号Baを送信する。言い換えれば、処理部71は、判断部48a1が操作部48dに対する操作が所定の操作であると判断した場合、報知部70にテスト動作制御信号Baを送信する。報知部70は、テスト動作制御信号Baを受信すると、上記実施形態のテスト動作モードと同様の動作を実行する。
【0158】
空調システム100Aでは、テスト信号TSが判断部44cに入力されないことから、冷媒漏洩の報知の点検を行う際に、判断部44cから報知部70までを含めた漏洩報知回路の総合的な点検は行われない。空調システム100Aでは、リモートコントローラ48が操作信号Cを送信する際に、表示部48bのバックライトの点灯・点滅や、スピーカ74の音出力に関する動作点検が行われる。
【0159】
(4−2)変形例B
報知部70は、冷媒漏洩を報知する手段として、表示部48b及びスピーカ48cのいずれか一方だけを有してもよい。また、報知部70は、表示部48b及びスピーカ48c以外の冷媒漏洩報知手段、例えば振動装置を更に有してもよい。
【0160】
(4−3)変形例C
操作信号送信部は、人が直接操作をするリモートコントローラ48に限定されるものではない。操作信号送信部は、外部機器から指示を受けて、空調装置1に対する各種の信号を送信する信号送信部であってもよい。
【0161】
例えば、操作信号送信部は、携帯端末や設備管理装置と、有線又は無線で通信可能に接続されている。操作信号送信部は、携帯端末や設備管理装置から指示を受けて、空調装置1に対して操作信号Cを含む各種信号を送信するように構成される。そして、操作信号送信部が空調装置1に対して操作信号Cを送信する際に、上記実施形態のリモートコントローラ48と同様に、操作信号送信部が、受付部44dに出力指示信号を送信してもよい。
【0162】
(4−4)変形例D
上記実施形態では、冷媒漏洩報知装置80は2つの動作モードを有するが、これに限定されるものではない。例えば、冷媒漏洩報知装置80は、単一の動作モードを有し、判断部44cに入力される信号の種類によらず、判断部44cが冷媒が漏洩していると判断すると、報知部70に同じ報知動作を行わせてもよい。ただし、冷媒漏洩報知装置80が本動作モードとテスト動作モードとを有することで、ユーザがテストを冷媒漏洩と誤認する可能性を低減できる。
【0163】
(4−5)変形例E
上記実施形態では、リモートコントローラ48から利用側制御装置44に出力指示信号が送信され、利用側制御装置44の出力部44eがテスト信号TSを出力する。
【0164】
これに代えて、空調システム及び冷媒漏洩報知装置は、例えば図8に示す空調システム200及び冷媒漏洩報知装置280のように構成されてもよい。ここでは、空調システム200及び冷媒漏洩報知装置280の、空調システム100及び冷媒漏洩報知装置80との相違点について主に説明し、同様な点についての説明は省略する。以下の説明では、上記実施形態と同様の構成には同じ参照符号を付す。
【0165】
空調システム200及び冷媒漏洩報知装置280は、上記実施形態の空調システム100及び冷媒漏洩報知装置80と、リモートコントローラ248の機能の一部と、利用側制御装置244の機能の一部と、が異なる。
【0166】
リモートコントローラ248は、利用側制御装置244に出力指示信号を送信しない。リモートコントローラ248は、利用側制御装置244に、主に空調装置1の制御用の信号を送信する。空調装置1の制御用の信号には、操作信号Cを含む。操作信号Cは、例えば、空調装置1の運転開始指示信号、空調装置1の運転停止指示信号、利用側ユニット3の風向及び風量や、空調装置1の設定温度の設定変更信号の少なくとも1つを含む。ただし、操作信号Cは、これら以外の空調装置1の制御用の信号であってもよい。
【0167】
利用側制御装置244の受付部244dの機能は、上記実施形態の利用側制御装置44の受付部44dの機能と異なる。具体的には、受付部244dは、各種の空調装置1の制御用の操作信号を受信する。
【0168】
利用側制御装置244は、利用側制御装置44とは異なり、識別部244hを有する。識別部244hは、受付部244dがリモートコントローラ248から受信した各種の空調装置1の制御用の信号を識別する。識別部244hは、空調装置1の空調制御部の一部として機能し、リモートコントローラ248から識別した種類の空調装置1の制御用の信号が送信されてきたことを利用側空調制御部44aに通知する。空調装置1の空調制御部は、識別部244hからの通知に基づいて、空調装置1の各部の動作を制御する。
【0169】
また、利用側制御装置244では、出力部244eの動作が、上記実施形態の利用側制御装置44の出力部44eの動作と一部異なる。具体的には、上記実施形態の出力部44eは、受付部44dが出力指示信号を受け付けた時にテスト信号TSを出力しているのに対し、出力部244eは、受付部244dがリモートコントローラ248から受信した空調装置1の制御用の信号の種類が所定の種類の操作信号Cであると識別部244hが識別した場合に、テスト信号TSの出力指示信号を送信する。
【0170】
(4−6)変形例F
上記実施形態では、リモートコントローラ48から利用側制御装置44に出力指示信号が送信され、出力部44eがテスト信号TSを出力する。
【0171】
これに代えて、空調システム及び冷媒漏洩報知装置は、例えば、図9に示す空調システム300及び冷媒漏洩報知装置380のように構成されてもよい。ここでは、空調システム300及び冷媒漏洩報知装置380の、空調システム100及び冷媒漏洩報知装置80との相違点について主に説明し、同様な点についての説明は省略する。以下の説明では、上記実施形態と同様の構成には、同じ参照符号を付す。
【0172】
空調システム300及び冷媒漏洩報知装置380は、上記実施形態の空調システム100及び冷媒漏洩報知装置80と、リモートコントローラ348の機能の一部と、利用側制御装置344の機能の一部と、が異なる。
【0173】
リモートコントローラ348は、利用側制御装置344に出力指示信号は送信せず、利用側制御装置344の判断部44cに対してテスト信号TSを直接出力する。リモートコントローラ348は、判断部44cに対してテスト信号TSを出力する出力部48a3を有する。出力部48a3は、操作部48dが受けた操作が所定の操作であると判断部48a1が判断して、送信部48a2が操作信号Cを送信する際に、テスト信号TSを判断部44cに送信する(図9中の矢印B2を参照)。なお、図9には、通信線46と別の信号線でテスト信号TSが送信される態様を描画しているが、テスト信号TSの送信には通信線46が利用されてもよい。
【0174】
利用側制御装置344は、受付部44d及び出力部44eを有さない。判定部44fは、例えば上記実施形態で説明した判定方法1と同様な方法で、判断部44cが受信している信号が、検知信号DSであるか、テスト信号TSであるかを判定する。
【0175】
<付記>
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【産業上の利用可能性】
【0176】
冷媒漏洩の報知部の点検の手間を低減可能な冷凍サイクルシステムとして有用である。
【符号の説明】
【0177】
1 空調装置(冷凍サイクル装置)
6 冷媒回路
34 冷媒センサ(検知部)
44b 報知制御部(処理部)
44c 判断部
44e,48a3,244e 出力部
48 リモートコントローラ(操作信号送信部)
70 報知部
70a 警報器(報知部)
71 処理部
100 空調システム(冷凍サイクルシステム)
C 操作信号
DS 検知信号
TS テスト信号
【先行技術文献】
【特許文献】
【0178】
【特許文献1】特開2012−193884号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図7
図8
図9