(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態における情報提供システム100の構成図である。第1実施形態の情報提供システム100は、各種の興行(例えば演劇,演奏,映画等)に関する情報をその進行に並行して利用者に提供するためのコンピュータシステムであり、
図1に例示される通り、配信装置10と端末装置20とを具備する。配信装置10は、各種の興行が開催される劇場やホール等の施設Hに設置される。施設Hに来場した利用者は、端末装置20を携帯する。端末装置20は、例えば携帯電話機やスマートフォン等の可搬型の情報処理端末である。なお、実際には施設H内に複数の端末装置20が存在するが、以下の説明では便宜的に任意の1個の端末装置20に着目する。
【0008】
第1実施形態では、事前に用意された複数の台詞が所定の順番で時系列に発音されるショー(例えばキャラクターショー)が施設H内で開催される場合を想定する。利用者は、端末装置20を携帯しながらショーを鑑賞する。端末装置20は、時系列に発音される複数の台詞の各々に関連する情報(以下「関連情報」という)をショーの進行に並行して順次に表示する。具体的には、例えば各台詞を表す文字列(すなわち字幕)が関連情報として端末装置20に表示される。以上の構成によれば、端末装置20の利用者は、端末装置20が順次に表示する関連情報をショーの鑑賞とともに随時に確認することで、ショーの台詞を視覚的に把握することが可能である。したがって、例えば聴覚障碍者でもショーの内容を把握できるという利点がある。
【0009】
図2は、配信装置10の構成図である。
図2に例示される通り、第1実施形態の配信装置10は、制御装置12と記憶装置14と入力装置16と放音装置18とを具備する。制御装置12は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む処理回路であり、配信装置10の各要素を統括的に制御する。記憶装置14は、例えば磁気記録媒体または半導体記録媒体等の公知の記録媒体、あるいは複数種の記録媒体の組合せで構成され、制御装置12が実行するプログラムと制御装置12が使用する各種のデータとを記憶する。第1実施形態の記憶装置14は音響信号Xを記憶する。音響信号Xは、ショーで発音される複数の台詞の音声を表す時間信号である。音響信号Xは、声優等の発声者が発音した音声の収録または公知の音声合成処理で事前に生成される。
【0010】
放音装置18は、例えば施設H内に設置されたスピーカ装置であり、音響信号Xが表す音を再生する。なお、音響信号Xをデジタルからアナログに変換するD/A変換器、および、音響信号Xを増幅する増幅器の図示は便宜的に省略されている。入力装置16は、ショーを運営する管理者からの指示を受付ける操作機器である。例えば入力装置16を適宜に操作することで、管理者は、音響信号Xの再生を随時に指示することが可能である。制御装置12は、入力装置16に対する管理者からの指示に応じて音響信号Xを放音装置18に供給することで、複数の台詞の各々の音声を放音装置18から順次に再生させる。施設H内の舞台における各出演者の演技に並行して音響信号Xを再生することでショーが構成される。
【0011】
図3は、音響信号Xの説明図である。
図3に例示される通り、第1実施形態の音響信号Xは、相異なる複数の台詞Ln(L1,L2,L3,……)の各々について発音期間An(A1,A2,A3,……)を包含する(nは自然数)。任意の1個の台詞Lnに対応する発音期間Anは、台詞Lnを発音した音響成分が存在する区間である。したがって、放音装置18に対する音響信号Xの供給により発音期間An毎に各台詞Lnが順次に発音される。各発音期間Anの時間長は、台詞Lnの長短に応じた可変長である。
【0012】
第1実施形態では、複数の台詞Lnの再生に並行して各台詞Lnの識別情報Dnが配信装置10から端末装置20に配信される。具体的には、任意の1個の台詞Lnが発音される発音期間Anにおいて当該台詞Lnの識別情報Dnが端末装置20に配信される。
図3に例示される通り、識別情報Dnは複数回にわたり反復的に配信装置10から端末装置20に配信される。例えば、識別情報Dnの配信は、発音期間Anの始点から終点にかけて間欠的または連続的に反復される。なお、発音期間Anの開始前から識別情報Dnの配信が開始される構成、または、発音期間Anの終了前に識別情報Dnの配信が終了される構成も採用され得る。すなわち、発音期間Anに重複する期間内で識別情報Dnを複数回にわたり配信する構成が好適であるが、発音期間Anと識別情報Dnを配信する期間とにおける始点または終点の異同は任意である。
【0013】
第1実施形態では、端末装置20に対する識別情報Dnの配信に、空気振動としての音波を伝送媒体とする音響通信が利用される。具体的には、音響信号Xの発音期間Anのうち時間軸上の相異なる複数の位置に識別情報Dnの音響成分が含有される。識別情報Dnの音響成分は、当該識別情報Dnを適用した変調処理で生成された変調成分である。例えば、所定の周波数の正弦波等の搬送波を識別情報Dnにより変調する周波数変調、または、拡散符号を利用した識別情報Dnの拡散変調が、識別情報Dnの変調処理として好適である。
【0014】
以上の例示の通り、台詞Lnの音響成分と識別情報Dnの音響成分とを各発音期間Anに含有する音響信号Xが
図2の放音装置18に供給される。したがって、台詞Lnの音響成分と識別情報Dnの音響成分とが放音装置18から順次に放音される。識別情報Dnの音響成分の周波数帯域は、利用者が通常の環境で聴取する音の周波数帯域を上回る範囲(例えば18kHz以上かつ20kHz以下)に設定される。したがって、台詞Lnの音響成分は利用者に聴取および知覚される一方、識別情報Dnの音響成分は利用者に殆ど知覚されない。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の放音装置18は、台詞Lnの音響成分を放音する音響機器として機能するほか、空気振動としての音波を伝送媒体とする音響通信で当該台詞Lnの識別情報Dnを周囲に送信する送信機としても機能する。
【0015】
図4は、ショーの進行と端末装置20の動作との関係の説明図である。
図4に例示される通り、配信装置10は、複数の台詞Lnの発音(すなわちショーの進行)に並行して各台詞Lnの識別情報Dnを音響通信により順次に送信する。具体的には、前述の通り、発音期間Anにおける台詞Lnの再生に並行して、発音期間An内で当該台詞Lnの識別情報Dnの配信が反復される。以上の通り、第1実施形態では、発音期間An内で複数回にわたり識別情報Dnが配信されるから、端末装置20が識別情報Dnを受信できない可能性が低減される。
【0016】
図5は、端末装置20の構成図である。
図5に例示される通り、端末装置20は、制御装置21と記憶装置23と収音装置25と入力装置27と表示装置29とを具備する。制御装置21は、例えばCPUを含む処理回路であり、端末装置20の各要素を統括的に制御する。記憶装置23は、例えば磁気記録媒体または半導体記録媒体等の公知の記録媒体、あるいは複数種の記録媒体の組合せで構成され、制御装置21が実行するプログラムと制御装置21が使用する各種のデータとを記憶する。第1実施形態の記憶装置23は、
図6に例示される情報テーブルTを記憶する。例えば、移動体通信網やインターネット等の通信網を介して端末装置20が管理サーバ(図示略)から受信した情報テーブルTが記憶装置23に記憶される。
【0017】
図6に例示される通り、情報テーブルTは、ショーで発音され得る複数の台詞Lnの各々について識別情報Dn(D1,D2,D3,……)と関連情報Rn(R1,R2,R3,……)とが登録されたデータテーブルである。第1実施形態における各台詞Lnの関連情報Rnは、当該台詞Lnの文字列を表すテキストデータである。識別情報Dnは、前述の通り台詞Lnを識別するための符号であるが、関連情報Rnを識別するための符号とも換言され得る。
【0018】
図6に例示される通り、第1実施形態の情報テーブルTには、相前後する2個の台詞(Ln,Ln+1)の対毎に時間差Q[n,n+1](Q[1,2],Q[2,3],Q[3,4],……)が登録される。時間差Q[n,n+1]は、台詞Lnと台詞Ln+1との間の時間である。具体的には、
図3に例示される通り、任意の1個の時間差Q[n,n+1]は、第n番目の台詞Lnが発音される発音期間Anの始点と直後の台詞Ln+1が発音される発音期間An+1の始点との間隔である。したがって、放音装置18による台詞Lnの発音の開始から時間差Q[n,n+1]だけ経過した時点で台詞Ln+1の発音が開始される。例えば、最初の台詞L1の発音の開始から時間差Q[1,2]だけ経過した時点で第2番目の台詞L2の発音が開始され、台詞L2の発音の開始から時間差Q[2,3]だけ経過した時点で第3番目の台詞L3の発音が開始される。なお、識別情報Dnと関連情報Rnと時間差Q[n,n+1]との対応さえ特定できれば、相互に別個の複数のテーブルで情報テーブルTを構成することも可能である。
【0019】
図5の収音装置25(マイクロホン)は、周囲の音を収音して音響信号Yを生成する音響機器である。具体的には、収音装置25は、配信装置10の放音装置18が再生した音(すなわち台詞Lnの音響成分と識別情報Dnの音響成分との混合音)を表す音響信号Yを生成する。なお、収音装置25が生成した音響信号Yをアナログからデジタルに変換するA/D変換器の図示は便宜的に省略した。
【0020】
入力装置27は、端末装置20に対する各種の指示のために利用者が操作する操作機器である。例えば利用者が操作する複数の操作子や利用者による接触を検知するタッチパネルが入力装置27として好適に利用される。表示装置29(例えば液晶表示パネル)は、制御装置21による制御のもとで関連情報Rnを表示する。なお、収音装置25および表示装置29の一方または双方を、端末装置20とは別体で構成して端末装置20に接続することも可能である。
【0021】
図5に例示される通り、記憶装置23に記憶されたプログラムを制御装置21が実行することで、関連情報Rnを利用者に提供するための複数の機能(情報抽出部42,時点設定部44,再生制御部46)が実現される。なお、以上に例示した制御装置21の機能を複数の装置に分散した構成、または、制御装置21の機能の一部を専用の電子回路が実現する構成も採用され得る。
【0022】
情報抽出部42は、収音装置25が生成した音響信号Yから各台詞Lnの識別情報Dnを抽出する。具体的には、情報抽出部42は、音響信号Yのうち識別情報Dnを含む周波数帯域の音響成分を例えば帯域通過フィルタで強調し、音響信号Xの生成時の変調処理に対応する復調処理を強調後の音響成分に対して実行することで識別情報Dnを抽出する。放音装置18による台詞Lnの発音毎に、当該台詞Lnの識別情報Dnが順次に抽出される。以上の説明から理解される通り、第1実施形態の収音装置25は、端末装置20の相互間の音声通話や動画撮影時の音声収録に利用されるほか、音響通信による識別情報Dnの受信に利用される。すなわち、収音装置25および情報抽出部42は、複数の台詞Lnの再生に並行して配信装置10から順次に送信される各台詞Lnの識別情報Dnを受信可能な情報受信部50として機能する。
【0023】
時点設定部44は、
図4に例示される通り、複数の台詞Lnの各々に対応する関連情報Rnを利用者に報知すべき時点(以下「報知時点」という)Pnを台詞Ln毎に順次に設定する。任意の1個の台詞Lnに対応する関連情報Rnの報知時点Pnは、当該台詞Lnの発音期間Anに対応した時点(典型的には発音期間An内の時点)に設定される。
【0024】
第1実施形態の時点設定部44は、情報テーブルTで指定された時間差Q[n,n+1]が既定の報知時点Pnから経過した時点を、第(n+1)番目の台詞Ln+1の関連情報Rn+1が再生されるべき報知時点Pn+1として特定する。例えば、
図4に例示される通り、第3番目の台詞L3の報知時点P3は、直前の台詞L2の報知時点P2から時間差Q[2,3]が経過した時点である。具体的には、時点設定部44は、任意の報知時点Pnにてゼロに初期化される計時値(例えば内部タイマによるカウント値)を経時的に増加させ、情報テーブルTで指定された時間差Q[n,n+1]に計時値が到達した時点を関連情報Rn+1の報知時点Pn+1として特定する。ただし、最初の台詞L1について、時点設定部44は、情報受信部50が配信装置10から最初の識別情報D1を受信した時点を報知時点P1として特定する。
【0025】
図5の再生制御部46は、複数の台詞Lnの各々の関連情報Rnを表示装置29に順次に表示させる。具体的には、再生制御部46は、時点設定部44が任意の1個の台詞Lnについて設定する報知時点Pnの到来を契機として、当該台詞Lnの関連情報Rnを表示装置29に表示させる。すなわち、時点設定部44が設定する報知時点Pnの到来毎に、表示装置29に表示される関連情報Rnが更新される。したがって、複数の台詞Lnの再生に並行して各台詞Lnの関連情報Rnが順次に表示される。
【0026】
例えば、
図4に例示される通り、発音期間A1のうち端末装置20が識別情報D1を受信した報知時点P1にて台詞L1の関連情報R1の表示が開始される。そして、報知時点P1から時間差Q[1,2]だけ後方の報知時点P2にて台詞L2の関連情報R2の表示が開始され、報知時点P2から時間差Q[2,3]だけ後方の報知時点P3にて台詞L3の関連情報R3の表示が開始される。以上の通り、第1実施形態では、1個の台詞Lnに対応する関連情報Rnの報知時点Pnから時間差Q[n,n+1]が経過した時点が、直後の台詞Ln+1に対応する関連情報Rn+1の報知時点Pn+1として設定される。すなわち、台詞L2以降の各台詞Lnについては、識別情報Dnの受信を必要とせずに関連情報Rnが順次に再生される。したがって、端末装置20が識別情報Dnを適正に受信できない場合でも、各台詞Lnの再生に連動した適切な時点で台詞Ln毎の関連情報Rnを順次に表示できるという利点がある。
【0027】
ところで、関連情報Rnの報知時点Pnから時間差Q[n,n+1]だけ経過した時点を例外なく関連情報Rn+1の報知時点Pn+1とする構成(
図7に例示された「対比例」)では、複数の台詞Lnの進行(以下「台詞進行」という)に対して関連情報Rnの表示が遅延する可能性がある。例えば、
図7に例示される通り、発音期間A1の始点から時間δだけ遅延した時点で端末装置20が最初の台詞L1の識別情報D1を受信した場合を想定する。前述の説明の通り、第2番目以降の各関連情報Rnの報知時点Pnは、識別情報D1の受信の時点である報知時点P1を起点として設定される。したがって、第2番目以降の各台詞Lnの関連情報Rnは、当該台詞Lnが発音される発音期間Anの始点(すなわち台詞Lnの発音の開始)から時間δだけ遅延した報知時点Pnで表示装置29に表示される。すなわち、実際のショーにおける台詞進行に対して関連情報Rnの表示が時間δだけ遅延する結果となる。以上の事情を考慮して、第1実施形態では、関連情報Rnの表示が台詞進行に対して遅延した場合に、報知時点Pnを時間的に前方の時点に補正する。すなわち、関連情報Rnの表示の遅延が低減される。
【0028】
図7に例示される通り、台詞Lnの識別情報Dnは、発音期間Anの始点から反復的に配信される。したがって、関連情報Rnの報知時点Pnが台詞Lnの発音期間Anの始点から遅延した状況では、当該発音期間Anの始点から報知時点Pnまでの時間δの期間内に、情報受信部50が識別情報Dnを受信することが可能である。すなわち、台詞Lnに対応する既定の報知時点Pnの到来前に情報受信部50が当該台詞Lnの識別情報Dnを受信した場合には、発音期間Anの始点に対して報知時点Pnが遅延した状況であると推定できる。以上の事情を考慮して、第1実施形態では、台詞Lnの報知時点Pnの到来前に情報受信部50が台詞Lnの識別情報Dnを受信した場合(すなわち、台詞進行に対して報知時点Pnが遅延していると推定される場合)に、報知時点Pnを、識別情報Dnの受信の時点に更新する。
【0029】
例えば、
図7の例示の通り、台詞L1の報知時点P1から時間差Q[1,2]が経過した時点を直後の台詞L2の報知時点P2として時点設定部44が設定した状態を想定する。以上の状態のもとで、台詞L2の報知時点P2の到来前の時点t2にて情報受信部50が当該台詞L2の識別情報D2を受信した場合、時点設定部44は、台詞L2の報知時点P2を当該識別情報D2の受信の時点t2に更新する。すなわち、台詞進行に対して報知時点Pnが遅延した状態では、報知時点Pnが前方の時点(識別情報D2の受信の時点t2)に補正される。そして、時点設定部44は、更新後の報知時点P2から時間差Q[2,3]だけ経過した時点を直後の台詞L3の報知時点P3として設定する。以上の説明から理解される通り、台詞進行に対する関連情報Rnの表示の遅延が低減される。
【0030】
図8は、時点設定部44が報知時点Pnを設定するとともに再生制御部46が関連情報Rnを更新する処理(以下「情報再生処理」という)のフローチャートである。入力装置27に対する利用者からの指示を契機として情報再生処理が開始される。情報受信部50による識別情報Dnの受信は情報再生処理に並行して所定の周期で反復される。
【0031】
情報再生処理を開始すると、時点設定部44は、情報受信部50が最初の台詞L1(n=1)の識別情報D1を受信した時点を初期的な報知時点P1として設定する(SA1)。再生制御部46は、台詞L1の関連情報R1を表示装置29に表示させる(SA2)。
【0032】
時点設定部44は、1個の台詞Lnを指示する変数nに1を加算する(SA3)。そして、時点設定部44は、既定の報知時点Pn-1に対応する台詞Ln-1と直後の台詞Lnとの時間差Q[n-1,n]を情報テーブルTから検索し、報知時点Pn-1から時間差Q[n-1,n]が経過した時点を台詞Lnの報知時点Pnとして設定する(SA4)。例えば、報知時点P1の設定の直後(第1回目)のステップSA4では、報知時点P1から時間差Q[1,2]が経過した時点が台詞L2の報知時点P2として設定される。
【0033】
再生制御部46は、報知時点Pnが到来したか否かを判定する(SA5)。報知時点Pnが到来した場合(SA5:YES)、再生制御部46は、関連情報Rnを情報テーブルTから検索して表示装置29に表示させる(SA6)。すなわち、報知時点Pnの到来を契機として、現時点で表示中の関連情報Rn-1が直後の台詞Lnの関連情報Rnに更新される。関連情報Rnの表示後に処理はステップSA3に移行し、変数nに1が加算されることで処理対象が直後の台詞Lnに更新される。したがって、放音装置18による各台詞Lnの発音に並行して各台詞Lnの関連情報Rnが順次に表示装置29に表示される。
【0034】
他方、報知時点Pnが到来していない場合(SA5:NO)、再生制御部46は、情報受信部50が台詞Lnの識別情報Dnを受信したか否かを判定する(SA7)。識別情報Dnを受信した場合(SA7:YES)、時点設定部44は、現段階の報知時点Pn(すなわち直前のステップSA4で設定した暫定的な報知時点Pn)を識別情報Dnの受信の時点に更新する(SA8)。すなわち、報知時点Pnの到来前に識別情報Dnを受信した場合(SA5:NO,SA7:YES)に、時点設定部44は、台詞進行に対する報知時点Pnの遅延が低減されるように報知時点Pnを時間的に前方の時点に補正する。報知時点Pnの更新後に処理はステップSA5に移行する。ステップSA5では、更新後の報知時点Pnの到来(SA5:YES)により関連情報Rnが表示装置29に表示される(SA6)。
【0035】
他方、情報受信部50が識別情報Dnを受信しない場合、報知時点Pnの更新(SA8)は実行されることなく処理はステップSA5に移行する。したがって、台詞進行に対して報知時点Pnが遅延していなければ、
図4の例示のように、最初の報知時点P1を起点として各時間差Q[n-1,n]が経過した報知時点Pn毎に関連情報Rnの表示が順次に更新される。
【0036】
以上に説明した通り、第1実施形態では、報知時点Pn-1から時間差Q[n-1,n]が経過した時点が報知時点Pnとして順次に設定され、報知時点Pnの到来を契機として関連情報Rnが利用者に報知される。したがって、例えば各台詞Lnの識別情報Dnの受信を契機として関連情報Rnを再生する構成と比較すると、端末装置20が識別情報Dnを適切に受信できない場合でも、各台詞Lnの発音に連動した適切な時点で台詞Ln毎の関連情報Rnを順次に再生できるという利点がある。しかも、第1実施形態では、台詞Lnの報知時点Pnの到来前に情報受信部50が台詞Lnの識別情報Dnを受信した場合に、報知時点Pnが識別情報Dnの受信時点に更新されるから、台詞進行に対する関連情報Rnの再生の遅延を抑制できるという利点がある。
【0037】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0038】
実際のショーでは、相前後する台詞Lnの間に、事前に想定されていない突発的な事象(以下「突発的事象」という)が発生し得る。突発的事象は、可変長にわたる事柄であり、例えばショーの出演者による即興的な演技(アドリブ)が典型例である。突発的事象が発生した場合、管理者は、配信装置10の入力装置16に対する操作で音響信号Xの再生の停止を指示し、突発的事象が終了した段階で音響信号Xの再生の再開を指示する。配信装置10の制御装置12は、管理者からの指示に応じて音響信号Xの再生を停止および再開する。以上の説明から理解される通り、突発的事象が発生した場合には台詞進行が停止する。したがって、台詞進行に並行した適切な時点で関連情報Rnを表示するためには、突発的事象の発生時に報知時点Pnを補正する必要がある。
【0039】
図9は、第2実施形態における情報テーブルTの模式図である。
図9に例示される通り、複数の台詞Lnは、突発的事象が発生する可能性がある時点を境界として時間軸上で複数の集合(以下「台詞群」という)Gmに区分される(mは自然数)。各台詞群Gm(G1,G2,……)は、時間軸上で相前後する1個以上の台詞Lnの集合である。
図9では、第1番目から第3番目までの3個の台詞Ln(L1,L2,L3)を第1番目の台詞群G1に区分し、第4番目および第5番目の2個の台詞Ln(L4,L5)を第2番目の台詞群G2に区分した場合が例示されている。情報テーブルTは、台詞群Gmの区分(相前後する台詞群Gmの境界)を指定する。例えば、相前後する台詞群(Gm,Gm+1)の境界を指定するデータ、あるいは、各台詞群Gmの先頭または末尾の台詞を指定するデータ(例えばフラグ)が情報テーブルTに包含される。なお、各台詞群Gmに属する台詞Lnの総数は台詞群Gm毎に相違し得る。
【0040】
前述の通り、突発的事象の時間長は可変長である。したがって、突発的事象の直後の台詞Lnが放音装置18から発音される時点は、突発的事象の時間長に応じて変動し得る。具体的には、突発的事象の時間長が短いほど、直後の台詞Lnは早目の時点で発音される。したがって、台詞群Gmの先頭の台詞Lnの報知時点Pnを、直前の台詞Ln-1の報知時点Pn-1から時間差Q[n-1,n]が経過した時点に固定的に設定する構成では、突発的事象の直後の台詞Lnの発音に対して報知時点Pnが適切な時点とならない可能性がある。例えば、突発的事象の時間長が短い場合(台詞群Gmの先頭の台詞Lnが早目に発音される場合)には、報知時点Pnが台詞Lnの発音に対して遅延し得る。また、突発的事象の時間長が長い場合(台詞Lnが遅目に発音される場合)には、報知時点Pnが台詞Lnの発音に対して過度に先行し得る。以上の事情を考慮して、本実施形態の時点設定部44は、各台詞群Gmの先頭の台詞Lnについては、直前の台詞Ln-1の報知時点Pn-1から時間長Q[n-1,n]が経過した時点ではなく、情報受信部50が台詞Lnの識別情報Dnを受信した時点を報知時点Pnとして設定する。なお、各台詞群Gmの先頭以外の台詞Lnについて報知時点Pnを設定する方法は第1実施形態と同様である。
【0041】
図10は、台詞群Gmの先頭の台詞Lnについて報知時点Pnを設定する処理の説明図である。
図10に例示される通り、直前の台詞群Gm-1の最後の台詞Ln-1から時間長Q[n-1,n]が経過した時点が、台詞群Gmの先頭の台詞Lnの暫定的な報知時点Pnとして設定された状況を想定する。
【0042】
突発的事象Eの時間長が短い場合、音響信号Xの再生(台詞Lnの発音および識別情報Dnの配信)が早目に再開されるから、暫定的な報知時点Pnの到来前に情報受信部50が識別情報Dnを受信し得る。報知時点Pnの到来前に識別情報Dnを受信した場合、時点設定部44は、第1実施形態と同様に、識別情報Dnの受信の時点に報知時点Pnを更新する。
【0043】
他方、突発的事象Eの時間長が長い場合、音響信号Xの再生の再開が遅延するから、情報受信部50が識別情報Dnを受信するのは暫定的な報知時点Pnの到来後となる。台詞群Gmの先頭の台詞Lnについては、識別情報Dnの受信前に報知時点Pnが到来しても当該報知時点Pnでは関連情報Rnを再生せず、時点設定部44は、報知時点Pnの到来後における識別情報Dnの受信の時点に報知時点Pnを更新する。すなわち、報知時点Pnが時間的に後方の時点に補正される。
【0044】
図11は、第2実施形態における情報再生処理のフローチャートである。
図11に例示される通り、第2実施形態の情報再生処理は、第1実施形態の情報再生処理にステップSB1からステップSB4を追加した内容である。報知時点Pnの到来前に情報受信部50が識別情報Dnを受信した場合(SA5:NO,SA7:YES)に識別情報Dnの受信の時点に報知時点Pnを更新する動作(SA8)は、第1実施形態と同様である。
【0045】
報知時点Pnが到来した場合(SA5:YES)、時点設定部44は、現在の変数nに対応する台詞Lnが台詞群Gmの先頭であるか否かを判定する(SB1)。台詞Lnが台詞群Gmの先頭である場合(SB1:YES)、時点設定部44は、台詞Lnの識別情報Dnを受信済であるか否かを判定する(SB2)。報知時点Pnの到来前に識別情報Dnを既に受信している場合(SA5:NO,SA7:YES)には、ステップSB2の判定の結果は肯定となる。台詞Lnが台詞群Gmの先頭以外である場合(SB1:NO)、または、先頭の台詞Lnの識別情報Dnを受信済である場合(SB2:YES)、再生制御部46は、台詞Lnの関連情報Rnを表示装置29に表示させる(SA6)。
【0046】
他方、報知時点Pnは到来したが台詞群Gmの先頭の台詞Lnの識別情報Dnを情報受信部50が受信していない場合(SB2:NO)、時点設定部44は、情報受信部50が識別情報Dnを受信するまで待機する(SB3:NO)。情報受信部50が識別情報Dnを受信すると(SB3:YES)、時点設定部44は、識別情報Dnの受信の時点に報知時点Pnを更新する(SB4)。以上の手順で報知時点Pnを後方に補正すると、再生制御部46は、台詞Lnの関連情報Rnを表示装置29に表示させる(SA6)。関連情報Rnの表示(SA6)後に処理はステップSA3に移行して変数nが更新され、以降の各台詞Lnの発音に並行して関連情報Rnが順次に表示される。
【0047】
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、各台詞群Gmの先頭の台詞Lnの報知時点Pnは、情報受信部50が識別情報Dnを受信した時点に設定される。したがって、相前後する2個の台詞群Gmの間で発生した突発的事象Eが長引いた場合でも、突発的事象Eの終了後には、各台詞Lnの発音に連動した適切な時点で台詞Ln毎の関連情報Rnを順次に再生することが可能である。
【0048】
<第3実施形態>
第2実施形態では、台詞群Gmの先頭の台詞Lnについて設定された報知時点Pnを識別情報Dnの受信の時点に補正した。第3実施形態は、台詞群Gmの先頭の台詞Lnについては、時間差Q[n-1,n]を利用した報知時点Pnの設定を省略し、識別情報Dnの受信の時点を報知時点Pnとして設定する。
【0049】
図12は、第3実施形態における情報再生処理のフローチャートである。
図12に例示される通り、第3実施形態の情報再生処理は、第1実施形態の情報再生処理にステップSC1からステップSC4を追加した内容である。
【0050】
変数nに1を加算すると(SA3)、時点設定部44は、更新後の変数nに対応する台詞Lnが台詞群Gmの先頭であるか否かを判定する(SC1)。台詞Lnが台詞群Gmの先頭でない場合(SC1:NO)、第1実施形態と同様に、時点設定部44は、直前の台詞Ln-1から時間差Q[n-1,n]が経過した時点を報知時点Pnとして設定する(SA4)。報知時点Pnの到来を契機として関連情報Rnを表示する動作(SA6)、および、報知時点Pnの到来前に識別情報Dnを受信した場合に当該受信の時点に報知時点Pnを更新する動作(SA8)は第1実施形態と同様である。
【0051】
他方、台詞Lnが台詞群Gmの先頭である場合(SC1:YES)、時点設定部44は、情報受信部50が台詞Lnの識別情報Dnを受信するまで待機する(SC2:NO)。情報受信部50が識別情報Dnを受信すると(SC2:YES)、時点設定部44は、識別情報Dnの受信の時点を報知時点Pnとして設定し(SC3)、再生制御部46は、台詞Lnの関連情報Rnを表示装置29に表示させる(SC4)。報知時点Pnの設定(SC3)と関連情報Rnの表示(SC4)とが完了すると、処理はステップSA3に移行する。
【0052】
以上の説明から理解される通り、第3実施形態の時点設定部44は、第2実施形態と同様に、台詞群Gmの先頭の台詞Lnについて、直前の報知時点Pn-1から時間長Q[n-1,n]が経過した時点ではなく、情報受信部50が台詞Lnの識別情報Dnを受信した時点を報知時点Pnとして設定する。したがって、第3実施形態においても第2実施形態と同様の効果が実現される。なお、第3実施形態では、台詞群Gmの先頭の台詞Lnについては、直前の台詞Ln-1からの時間差Q[n-1,n]を報知時点Pnの設定に使用しない。したがって、台詞群Gmの先頭の台詞Lnに対応する時間差Q[n-1,n]は情報テーブルTから省略され得る。
【0053】
<変形例>
以上に例示した各態様は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2個以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
【0054】
(1)前述の各形態では、関連情報Rnを表示装置29に表示したが、関連情報Rnの再生方法は以上の例示に限定されない。例えば、台詞Lnを発音した音声を表す音声信号を関連情報Rnとして台詞Ln毎に記憶装置23に記憶し、情報受信部50が受信した識別情報Dnに対応する関連情報Rnが表す音声を、スピーカやヘッドホン等の放音装置から放音することも可能である。なお、関連情報Rnを利用した音声合成で当該台詞Lnの音声を合成することも可能である。以上の説明から理解される通り、再生制御部46は、関連情報Rnを再生装置に再生させる要素として包括される。再生装置は、関連情報Rnを画像として表示する表示装置29のほか、関連情報Rnが示す音声を放音する放音装置も包含する。
【0055】
(2)台詞進行に並行して動画像を再生する場合には、動画像のうち利用者が再生を指示し得る時点として報知時点Pnを利用することも可能である。具体的には、再生制御部46は、例えば記憶装置23に記憶された動画像を表示装置29に表示させ、端末装置20の入力装置27に対する利用者からの指示を契機として、動画像の再生時点を直後の報知時点Pnに変更(すなわち早送り)する。
【0056】
(3)第2実施形態または第3実施形態では、突発的事象Eが発生し得る時点の直前の台詞Ln-1と当該突発的事象Eの直後の台詞Lnとの時間差Q[n-1,n]を、突発的事象Eに想定される時間長の最大値または平均値に設定することも可能である。
【0057】
(4)前述の各形態では、各台詞Lnを表す文字列を関連情報Rnとして再生したが、関連情報Rnの内容は以上の例示に限定されない。例えば、各台詞Lnを他言語に翻訳した翻訳文の文字列または音声を関連情報Rnとして再生する構成や、ショーを解説する文字列または音声を関連情報Rnとして再生する構成も採用され得る。
【0058】
また、前述の各形態では、時系列に再生される台詞Lnの関連情報Rnを再生する場合を例示したが、情報提供システム100が利用される場面は、前述の各形態で例示したショーには限定されない。例えば、交通機関(例えば電車,バス),展示施設(例えば博物館,美術館),または観光施設等の各種の施設を案内する音声を時系列で発音する場面でも、前述の各形態で例示した情報提供システム100が利用され得る。以上の例示から理解される通り、情報提供システム100は、時系列に発生する複数の事象(例えば台詞Lnや案内の発音)に並行して送信される各事象の関連情報Rnを提供するためのコンピュータシステムとして包括的に表現される。また、台詞Lnの再生や各種の施設の案内は、時系列的に発生する事象として包括され、前述の各形態で例示した台詞群Gmは、複数の事象を区分した事象群の例示である。例えば同内容を別言語(例えば日本語と外国語)で表現した複数の台詞Lnを表示する場合のように、複数の情報を同時または順次(時系列的)に表示することを、1個の事象に含ませることも可能である。
【0059】
(5)前述の各形態では、台詞Lnの音響成分と識別情報Dnの音響成分とを含有する音響信号Xを再生したが、音響信号Xに各台詞Lnの音響成分を含ませない構成も採用され得る。例えば、ショーの出演者の音声を収音した音声信号と、各識別情報Dnの音響成分を表す音響信号とを、ショーの進行に並行して実時間的に混合することで音響信号Xを生成して放音装置18に供給することも可能である。また、前述の各形態では、台詞Lnを再生する放音装置18を識別情報Dnの送信に利用したが、台詞Lnの再生用の放音装置とは別個の放音装置から端末装置20に識別情報Dnを送信することも可能である。
【0060】
(6)前述の各形態では、音波を伝送媒体とする音響通信で識別情報Dnを端末装置20に送信したが、端末装置20に識別情報Dnを送信するための通信方式は音響通信に限定されない。例えば、放音装置18による台詞Lnの放音に同期して、電波や赤外線等の電磁波を伝送媒体とした無線通信で端末装置20に識別情報Dnを送信することも可能である。以上の例示から理解される通り、識別情報Dnの送信には、移動体通信網等の通信網が介在しない近距離無線通信が好適であり、音波を伝送媒体とする音響通信や電磁波を伝送媒体とする無線通信は近距離無線通信の例示である。
【0061】
なお、音響通信には、既存の放音装置18を流用できること、または、通信範囲の制御が容易であること等の種々の利点がある反面、電磁波を伝送媒体とする無線通信と比較して雑音源が多く通信ミスが発生し易いという傾向がある。しかし、前述の各形態の例示のように識別情報Dnを反復的に送信することで、通信ミスの可能性は充分に低減される。他方、識別情報Dnを反復的に送信する構成では、台詞進行に対する関連情報Rnの再生の遅延が発生し得る。以上の事情を考慮すると、台詞進行に対する関連情報Rnの再生の遅延を低減し得る前述の各形態は、識別情報Dnの送信に音響通信を利用した構成にとって特に有効であると言える。
【0062】
(7)前述の各形態では、端末装置20の記憶装置23に事前に記憶された関連情報Rnを再生制御部46が選択的に表示装置29に表示させたが、関連情報Rnの取得先は記憶装置23に限定されない。例えば、複数の関連情報Rnを保持する管理サーバとの間で端末装置20が通信網を介して通信する構成を想定する。以上の構成では、情報抽出部42が抽出した識別情報Dnを指定した情報要求を再生制御部46が管理サーバに送信し、管理サーバは、情報要求で指定された識別情報Dnに対応する関連情報Rnを検索して要求元の端末装置20に送信する。端末装置20の再生制御部46は、管理サーバから受信した関連情報Rnを表示装置29に表示させる。
【0063】
(8)前述の各形態で例示した端末装置20は、前述の通り、制御装置21とプログラムとの協働で実現される。好適な態様に係るプログラムは、複数の台詞Lnの発生に並行して順次に送信される台詞Ln毎の識別情報Dnを受信可能な情報受信部50、複数の台詞Lnの各々に対応する報知時点Pnを順次に設定する時点設定部44、および、報知時点Pnの到来を契機として、当該報知時点Pnに対応する台詞Lnの関連情報Rnを再生装置に再生させる再生制御部46として機能させるプログラムであって、時点設定部44は、相前後する台詞(Ln-1,Ln)間の時間差Q[n-1,n]を指定する情報テーブルTを参照して、台詞Ln-1と直後の台詞Lnとの時間差Q[n-1,n]を特定し、台詞Ln-1の報知時点Pn-1から当該時間差Q[n-1,n]が経過した時点を台詞Lnの報知時点Pnとして設定する一方、台詞Lnの報知時点Pnの到来前に情報受信部50が台詞Lnの識別情報Dnを受信した場合には、台詞Lnの報知時点Pnを当該識別情報Dnの受信時点に更新する。
【0064】
なお、第1実施形態および第2実施形態のプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体や磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体を包含し得る。