(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記有機EL素子部は、前記一対の電極のうちの一方の電極と、前記有機EL層と、前記一対の電極のうちの他方の電極とが、この順序で積層された積層体であり、かつ、前記基板側の電極が、透明電極である、請求項1から5のいずれか一項に記載の有機EL装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、「第1の有機EL装置」は、ボトムエミッションタイプの有機EL装置を意味する。また、本明細書において、「第2の有機EL装置」は、トップエミッションタイプの有機EL装置を意味する。
【0011】
以下、本発明の有機EL装置について、図を用いて説明する。本発明は、下記の実施形態によって何ら限定および制限されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、図においては、説明の便宜上、各部の構造は適宜簡略化して示す場合があり、各部の寸法比等は、実際とは異なり、模式的に示す場合がある。各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用できる。
【0012】
[実施形態1]
実施形態1は、本発明の第1の有機EL装置(ボトムエミッションタイプの有機EL装置)の一例である。
図1に、本実施形態の有機EL装置を示す。
図1(A)は、本実施形態の有機EL装置の構成の一例を示す平面図であり、
図1(B)は、
図1(A)に示す有機EL装置のI−I方向から見た断面図である。
図1(A)および(B)に示すように、本実施形態の有機EL装置100は、基板110と、有機EL素子部120と、電荷蓄積部130と、整流部140とを含む。有機EL素子部120は、基板110の一方の表面(
図1においては、上面)上に配置されている。電荷蓄積部130は、有機EL素子部120上に配置されている。有機EL素子部120は、一対の電極121、122と、有機EL層123とを有する。有機EL層123は、基板110、有機EL素子部120の一対の電極121、122および電荷蓄積部130のいずれかにより、外気から遮断されるように内部に封止されている。有機EL素子部120の構成および有機EL層123の封止の詳細については、後述する。整流部140は、任意の構成部材であり、有してもよいし、有さなくてもよい。また、
図1において、電荷蓄積部130と整流部140の積層順を、入れ替えてもよい。
図1には、平面形状が長方形状である有機EL装置100を例示したが、有機EL装置の平面形状は、この例に限定されず、例えば、長方形状以外の平行四辺形状(正方形状、菱形状を含む。)、台形状、五角形状、六角形状等、長方形状以外の多角形状;円形状;楕円形状;およびそれらに近い形状(例えば、略長方形状)等であってもよい。なお、本発明において、有機EL素子部120の発光は、通常の通電による発光を主照明と呼び、電荷蓄積部130からの給電による発光を副照明または残光照明と呼ぶ。
【0013】
基板110は、有機EL層123の発光を透過させる透過率の高いものであることが好ましい。基板110の形成材料としては、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、ソーダライムガラス、硼珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、石英ガラス等のガラス;ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリイミド;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル系樹脂;ポリエーテルサルフォン;ポリ炭酸エステル;等があげられる。基板110の大きさ(長さおよび幅)は、特に制限されず、例えば、所望の有機EL装置100の大きさに応じて、適宜設定すればよい。基板110の厚さも、特に制限されず、その形成材料、使用環境等に応じて、適宜設定できるが、一般的には1mm以下である。
【0014】
有機EL素子部120の一対の電極121、122は、例えば、陽極121と陰極122との組合せであり、陽極121は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)等の透明電極であり、陰極122は、例えば、金属(例えば、アルミニウム等)等の対向電極である。有機EL層123は、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、有機ELを含む発光層、電子輸送層、電子注入層が、順次積層された積層構造等である。ボトムエミッションタイプである本実施形態の有機EL装置100の場合、例えば、有機EL素子部120は、
図1に示すように、基板110側から、透明電極(陽極)121と、有機EL層123と、対向電極(陰極)122とが、この順序で積層された積層体であることが好ましい。
図1には、基板110の一方の表面に1つの有機EL素子部120(有機EL層123)が配置された例を示したが、本実施形態の有機EL装置100はこの例に限定されず、基板110の一方の表面に複数(2以上)の有機EL素子部(有機EL層)が配置されたものであってもよい。
【0015】
図1に示すように、有機EL素子部120と電荷蓄積部130との間に、さらに、平坦化絶縁膜170を配置してもよい。平坦化絶縁膜170を配置すれば、その上に積層される層のレベリングを向上させるとともに、輝度ムラや短絡、絶縁破壊等の欠陥や不具合の発生を抑制可能である。平坦化絶縁膜170は、例えば、酸化アルミニウム等の金属酸化物、酸化シリコン等の無機酸化物、窒化シリコン等の無機窒化物等の薄膜や、有機材料の薄膜等があげられる。平坦化絶縁膜170は、任意の構成部材であり、有してもよいし、有さなくてもよい。
【0016】
電荷蓄積部130は、例えば、一対の電極と、誘電体とを有し、前記一対の電極の一方の電極と、前記誘電体と、前記一対の電極のうちの他方の電極とが、この順序で積層された積層体である。前記一対の電極は、例えば、電極膜135と電極膜132との組合せである。
図1には、電極膜135を、後述の整流部140と共用する有機EL装置100を例示したが、電荷蓄積部130専用の電極膜と、整流部140専用の電極膜とを、別個に設けてもよい。電極膜135および電極膜132としては、例えば、それぞれ、有機EL素子部120の陰極122におけるのと同様の金属等の電極があげられる。誘電体133としては、例えば、酸化アルミニウム等の金属酸化物、酸化シリコン等の無機酸化物、窒化シリコン等の無機窒化物、酸窒化シリコン等の無機酸窒化物の薄膜等があげられる。また、有機EL層123の形成材料も、誘電率を有する誘電体として作用し得るので、電荷蓄積部130の形成に用いてもよい。この場合、正孔や電子の注入材料を用いると、それらの材料へのキャリアの注入障壁が小さく、電荷を蓄積しにくくなるので、それらに代えて、正孔輸送層、発光層または電子輸送層のホスト材料を用いることが好ましい。あるいは、正孔注入層と電子注入層とを、有機EL層123におけるのと逆の順序で形成してもよい。
【0017】
有機EL装置100の各部の同電位の電極同士は、それぞれ、それらの面方向の少なくとも一端において、電気的に接続されていてもよい。
図1では、有機EL素子部120の陽極121と、電荷蓄積部130の電極膜135とが、
図1(B)の左端側で電気的に接続され、有機EL素子部120の陰極122と、電荷蓄積部130の電極膜132とが、
図1(B)の右端側で電気的に接続されているが、これは例示であって、本発明は、これには限定されない。本発明において、陽極121と、電極膜135とは、
図1(B)の左端側に加え若しくは代えて、
図1(B)の右端側、
図1(A)の上端側、または、
図1(A)の下端側で電気的に接続されていてもよく、陰極122と、電極膜132とは、
図1(B)の右端側に加え若しくは代えて、
図1(B)の左端側、
図1(A)の上端側、または、
図1(A)の下端側で電気的に接続されていてもよい。これについては、これ以降の有機EL装置100の各部の同電位の電極同士において同様である。
【0018】
図1(A)および(B)に示すように、有機EL層123は、基板110、陽極121、陰極122および電荷蓄積部130により、外気から遮断されるように内部に封止されている。本実施形態の有機EL装置100において、有機EL層123を外気から遮断されるように内部に封止する構成は、
図1(A)および(B)に示す例に限定されず、他の構成であってもよい。
【0019】
整流部140は、例えば、一対の電極と、有機膜とを有し、前記一対の電極のうちの一方の電極と、前記有機膜と、前記一対の電極のうちの他方の電極とが、この順序で積層された積層体である。前記一対の電極は、例えば、電極膜135と電極膜142との組合せである。電極膜142としては、例えば、有機EL素子部120の陰極122におけるのと同様の金属等の電極があげられる。有機膜143は、例えば、ユニポーラ性の材料で構成される。有機膜143は、例えば、有機EL層123の内の、正孔輸送層または電子輸送層と同様の構成としてもよい。例えば、電極膜142に、正電位を印加する場合、有機膜143には、前記正孔輸送層を用い得る。
【0020】
つぎに、本実施形態の有機EL装置100の製造方法について、例をあげて説明する。ただし、この製造方法は例示に過ぎず、本実施形態の有機EL装置100は、いかなる方法で製造してもよい。
【0021】
まず、基板110の一方の表面上に、陽極121を形成する。陽極121は、例えば、シャドーマスクを介して、前述の陽極121の形成材料を、スパッタ法、化学気相蒸着(CVD)法等の従来公知の方法で成膜することで形成可能である。また、陽極121は、前述の陽極121の形成材料を、基板110の一方の表面上に一様に成膜し、フォトリソグラフィーにより所望の形状にパターニングすることでも形成可能である。
【0022】
つぎに、陽極121上に、有機EL層123を形成する。有機EL層123は、例えば、従来公知の材料を用いて、抵抗加熱による真空蒸着法、MBE(分子線エピタキシー)法、レーザーアブレーション法等の従来公知の方法でシャドーマスクを介して形成可能である。また、有機EL層123の形成に高分子材料を用いる場合、前記高分子材料を液状にしてインクジェット等の印刷により陽極121上に有機EL層123を形成することも可能である。また、感光性塗布液にして、スピンコートまたはスリットコートし、フォトリソグラフィーにより陽極121上に有機EL層123を形成することも可能である。
【0023】
つぎに、有機EL層123上に、陰極122を形成する。陰極122は、前述の陰極122の形成材料を用いて、例えば、真空蒸着法、スパッタ法等の従来公知の方法により形成可能である。
【0024】
つぎに、陰極122上に、平坦化絶縁膜170を形成する。平坦化絶縁膜170は、例えば、前述の平坦化絶縁膜170の形成材料を用いて、スパッタ法等により形成可能である。
【0025】
つぎに、平坦化絶縁膜170上に、前述の陰極122の形成と同様にして、電極膜132を形成する。
【0026】
つぎに、電極膜132上に、前述の誘電体133の形成材料を用いて、前述の平坦化絶縁膜170の形成と同様にして、誘電体133を形成する。
【0027】
つぎに、誘電体133上に、前述の陰極122の形成と同様にして、電極膜135を形成する。
【0028】
つぎに、電極膜135上に、前述の有機EL層123の形成と同様にして、有機膜143を形成する。
【0029】
つぎに、有機膜143上に、前述の陰極122の形成と同様にして、電極膜142を形成する。
【0030】
図2に、本実施形態の有機EL装置100の等価回路図を示す。
図2において、左上の「+」および左下の「−」は、外部電源から供給される電力の種類を示す。前記「+」は、
図1(A)および(B)における電極膜142に電気的に接続されていることを示す。また、前記「−」は、
図1(A)および(B)における陰極122および電極膜132に電気的に接続されていることを示す。本実施形態の有機EL装置100によれば、電源が入れられた有機EL層123の発光(主照明)時に、電荷蓄積部130に蓄電される。ここで、停電・消灯等により、電源が遮断されている場合、主照明を点灯させることができない。そうすると、副照明の点灯モードに切り替わり、電荷蓄積部130に蓄電された電気エネルギーが有機EL層123に供給され、一定期間点灯することができる。
【0031】
このように、本実施形態の有機EL装置100によれば、蓄電された電気エネルギーを有機EL層123に供給する電荷蓄積部130を備えることにより、例えば、停電・消灯時に、蓄電された電気エネルギーを利用して、強制的に、有機EL層123を発光させることができる。つまり、停電・消灯時の自動的な点灯も可能となるため、安全性を確保することができる。
【0032】
また、一般的な有機EL装置では、有機EL層123を、酸化等の劣化から保護するために、基板110に対向する封止基板によりキャップして外気から遮断し、基板110と前記封止基板との間に、不活性ガス、シリコーン等の充填剤を充填している。これに対し、本実施形態の有機EL装置100では、前述のように、有機EL層123が、基板110、有機EL素子部120の一対の電極121、122および電荷蓄積部130のいずれかにより、外気から遮断されるように内部に封止されている。このため、本実施形態の有機EL装置100では、前記封止基板および前記充填剤が不要となり、薄型化が図れる。また、本実施形態の有機EL装置100では、前記封止基板および前記充填剤の形成工程も不要となり、製造工程を簡易化できる。さらに、本実施形態の有機EL装置100は、有機EL素子部120上に、電荷蓄積部130および整流部140を順次積層した構造であるため、基板110の一方の表面上において、有機EL層123の面積を大きくすることが可能であり、この結果、点灯面積および光束を大きくできる。
【0033】
本実施形態の有機EL装置100は、例えば、照明装置、光源、表示装置等、幅広い用途に用いることが可能である。
【0034】
[実施形態2]
実施形態2は、本発明の第2の有機EL装置(トップエミッションタイプの有機EL装置)の一例である。
図3の断面図に、本実施形態の有機EL装置を示す。
図3に示すように、本実施形態の有機EL装置100は、実施形態1と同様に、基板110と、有機EL素子部120と、平坦化絶縁膜170と、電荷蓄積部130と、整流部140とを含み、平坦化絶縁膜170および整流部140が任意の構成部材である点も、実施形態1と同様である。ただし、実施形態1では、基板110側から、有機EL素子部120と、平坦化絶縁膜170と、電荷蓄積部130と、整流部140とが、この順序で積層されているのに対し、本実施形態では、それとは逆に、基板110側から、整流部140と、電荷蓄積部130と、平坦化絶縁膜170と、有機EL素子部120とが、この順序で積層されており、また、各部の構成も、実施形態1と上下が逆転している。すなわち、実施形態1では、
図1(B)に示すように、基板110側から、陽極121、有機EL層123、陰極122、平坦化絶縁膜170、電極膜132、誘電体133、電極膜135、有機膜143および電極膜142が、この順序で積層されているのに対し、本実施形態では、
図3に示すように、基板110側から、電極膜142、有機膜143、電極膜135、誘電体133、電極膜132、平坦化絶縁膜170、陰極122、有機EL層123および陽極121が、この順序で積層されている。なお、
図3において、整流部140と電荷蓄積部130の積層順を、入れ替えてもよい。また、
図3への記載を省略しているが、本実施形態の有機EL装置100は、さらに、陽極121上に、
図3における有機EL層123の右端側を外気から遮断するように、封止膜が配置されている。前記封止膜としては、例えば、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜等があげられる。
【0035】
本実施形態では、平面図を省略しているが、有機EL層123は、陰極122、陽極121および前記封止膜により、外気から遮断されるように内部に封止されている。
【0036】
つぎに、本実施形態の有機EL装置100の製造方法について、例をあげて説明する。ただし、この製造方法は例示に過ぎず、本実施形態の有機EL装置100は、いかなる方法で製造してもよい。
【0037】
まず、基板110の一方の表面上に、電極膜142を形成する。電極膜142は、前述の電極膜142の形成材料を用いて、例えば、真空蒸着法、スパッタ法等の従来公知の方法により形成可能である。
【0038】
つぎに、電極膜142上に、有機膜143を形成する。有機膜143は、従来公知の材料を用いて、抵抗加熱による真空蒸着法、MBE(分子線エピタキシー)法、レーザーアブレーション法等の従来公知の方法でシャドーマスクを介して形成可能である。また、有機膜143の形成に高分子材料を用いる場合、前記高分子材料を液状にしてインクジェット等の印刷により電極膜142上に有機膜143を形成することも可能である。
【0039】
つぎに、有機膜143上に、前述の電極膜142の形成と同様にして、電極膜135を形成する。
【0040】
つぎに、電極膜135上に、誘電体133を形成する。誘電体133は、例えば、前述の誘電体133の形成材料を用いて、スパッタ法等により形成可能である。
【0041】
つぎに、誘電体133上に、前述の電極膜142の形成と同様にして、電極膜132を形成する。
【0042】
つぎに、電極膜132上に、前述の平坦化絶縁膜170の形成材料を用いて、前述の誘電体133の形成と同様にして、平坦化絶縁膜170を形成する。
【0043】
つぎに、平坦化絶縁膜170上に、前述の電極膜142の形成と同様にして、陰極122を形成する。
【0044】
つぎに、陰極122上に、前述の有機膜143の形成と同様にして、有機EL層123を形成する。
【0045】
つぎに、有機EL層123上に、前述の陽極121の形成材料を、スパッタ法、化学気相蒸着(CVD)法等の従来公知の方法で成膜することで、陽極121を形成する。
【0046】
つぎに、陽極121上に、前述の封止膜の形成材料を用いて、前述の誘電体133の形成と同様にして、前記封止膜を形成する。
【0047】
本実施形態の有機EL装置100の等価回路図は、
図2に示す実施形態1の等価回路図と同じである。
図2における左上の「+」は、
図3における電極膜142に電気的に接続されていることを示す。また、
図2における左下の「−」は、
図3における陰極122および電極膜132に電気的に接続されていることを示す。実施形態1と同様に、本実施形態の有機EL装置100においても、電源が入れられた有機EL層123の発光(主照明)時に、電荷蓄積部130に蓄電される。ここで、停電・消灯等により、電源が遮断されている場合、主照明を点灯させることができない。そうすると、副照明の点灯モードに切り替わり、電荷蓄積部130に蓄電された電気エネルギーが有機EL層123に供給され、一定期間点灯することができる。
【0048】
このように、実施形態1と同様に、本実施形態の有機EL装置100によっても、蓄電された電気エネルギーを有機EL層123に供給する電荷蓄積部130を備えることにより、例えば、停電・消灯時に、蓄電された電気エネルギーを利用して、強制的に、有機EL層123を発光させることができる。つまり、停電・消灯時の自動的な点灯も可能となるため、安全性を確保することができる。
【0049】
また、本実施形態の有機EL装置100では、前述のように、有機EL層123が、有機EL素子部120の一対の電極121、122および前記封止膜により、外気から遮断されるように内部に封止されている。このため、本実施形態の有機EL装置100でも、実施形態1と同様に、前記封止基板および前記充填剤が不要となり、薄型化が図れる。また、本実施形態の有機EL装置100でも、実施形態1と同様に、前記封止基板および前記充填剤の形成工程も不要となり、製造工程を簡易化できる。さらに、本実施形態の有機EL装置100は、整流部140上に、電荷蓄積部130および有機EL素子部120を順次積層した構造であるため、基板110の一方の表面上において、有機EL層123の面積を大きくすることが可能であり、この結果、点灯面積および光束を大きくできる。
【0050】
本実施形態の有機EL装置100も、実施形態1と同様に、例えば、照明装置、光源、表示装置等、幅広い用途に用いることが可能である。
【0051】
[実施形態3]
実施形態3は、本発明の第2の有機EL装置(トップエミッションタイプの有機EL装置)の別の例である。
図4の断面図に、本実施形態の有機EL装置を示す。
図4に示すように、本実施形態の有機EL装置100は、有機EL素子部120の各層の積層順が異なること以外、実施形態2の有機EL装置100と同様である。すなわち、実施形態2では、有機EL素子部120が、平坦化絶縁膜170側から、陰極122、有機EL層123、陽極121の積層順であるのに対し、本実施形態では、平坦化絶縁膜170側から、陽極121、有機EL層123、陰極122の積層順である。本実施形態では、陰極122を、透光性の材料で形成する。前記透光性の材料としては、特に制限されず、例えば、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイに用いられている半透明電極、数十nmの膜厚のアルミニウム等を用い得る。また、
図4への記載を省略しているが、本実施形態の有機EL装置100は、さらに、陰極122上に、
図4における有機EL層123の左端側を外気から遮断するように、封止膜が配置されている。前記封止膜としては、例えば、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜等があげられる。
【0052】
本実施形態では、平面図を省略しているが、有機EL層123は、陽極121、陰極122および前記封止膜により、外気から遮断されるように内部に封止されている。
【0053】
つぎに、本実施形態の有機EL装置100の製造方法について、例をあげて説明する。ただし、この製造方法は例示に過ぎず、本実施形態の有機EL装置100は、いかなる方法で製造してもよい。
【0054】
まず、基板110の一方の表面上に、実施形態2と同様にして、電極膜142、有機膜143、電極膜135、誘電体133、電極膜132および平坦化絶縁膜170を順次形成する。
【0055】
つぎに、平坦化絶縁膜170上に、前述の陽極121の形成材料を、スパッタ法、化学気相蒸着(CVD)法等の従来公知の方法で成膜することで、陽極121を形成する。
【0056】
つぎに、陽極121上に、前述の有機膜143の形成と同様にして、有機EL層123を形成する。
【0057】
つぎに、有機EL層123上に、前述の電極膜142の形成と同様にして、陰極122を形成する。
【0058】
つぎに、陰極122上に、前述の封止膜の形成材料を用いて、前述の誘電体133の形成と同様にして、前記封止膜を形成する。
【0059】
本実施形態の有機EL装置100の等価回路図も、
図2に示す実施形態1の等価回路図と同じである。
図2における左上の「+」は、
図4における電極膜142に電気的に接続されていることを示す。また、
図2における左下の「−」は、
図4における陰極122および電極膜132に電気的に接続されていることを示す。実施形態1および2と同様に、本実施形態の有機EL装置100においても、電源が入れられた有機EL層123の発光(主照明)時に、電荷蓄積部130に蓄電される。ここで、停電・消灯等により、電源が遮断されている場合、主照明を点灯させることができない。そうすると、副照明の点灯モードに切り替わり、電荷蓄積部130に蓄電された電気エネルギーが有機EL層123に供給され、一定期間点灯することができる。
【0060】
このように、実施形態1および2と同様に、本実施形態の有機EL装置100によっても、蓄電された電気エネルギーを有機EL層123に供給する電荷蓄積部130を備えることにより、例えば、停電・消灯時に、蓄電された電気エネルギーを利用して、強制的に、有機EL層123を発光させることができる。つまり、停電・消灯時の自動的な点灯も可能となるため、安全性を確保することができる。
【0061】
また、本実施形態の有機EL装置100では、前述のように、有機EL層123が、有機EL素子部120の一対の電極121、122および前記封止膜により、外気から遮断されるように内部に封止されている。このため、本実施形態の有機EL装置100でも、実施形態1および2と同様に、前記封止基板および前記充填剤が不要となり、薄型化が図れる。また、本実施形態の有機EL装置100でも、実施形態1および2と同様に、前記封止基板および前記充填剤の形成工程も不要となり、製造工程を簡易化できる。さらに、本実施形態の有機EL装置100は、整流部140上に、電荷蓄積部130および有機EL素子部120を順次積層した構造であるため、基板110の一方の表面上において、有機EL層123の面積を大きくすることが可能であり、この結果、点灯面積および光束を大きくできる。
【0062】
[実施形態4]
実施形態4は、本発明の第1の有機EL装置(ボトムエミッションタイプの有機EL装置)の別の例である。
図5の断面図に、本実施形態の有機EL装置を示す。
図5に示すように、本実施形態の有機EL装置100は、平坦化絶縁膜170の形状が異なり、さらに、電荷蓄積部130から有機EL素子部120に供給される電流を調整する電流調整部150を有すること以外、実施形態1の有機EL装置100と同様である。すなわち、本実施形態では、平坦化絶縁膜170上に電流調整部150が形成され、電流調整部150上に平坦化絶縁膜170が再度形成されることで、電流調整部150が、平坦化絶縁膜170の中に挟み込まれている。本実施形態では、平面図を省略しているが、実施形態1の平面図(
図1(A))を援用すると、電流調整部150は、例えば、
図1(A)における上端側および下端側の一方で、陽極121と電気的に接続されており、
図1(A)における上端側および下端側の他方で、電極膜135と電気的に接続されている。電流調整部150としては、例えば、Ta(タンタル)、Cu−Ni(銅ニッケル合金)、ITO、IZO(酸化インジウム−酸化亜鉛)、IGZO(インジウム、ガリウム、亜鉛、酸素から構成されるアモルファス半導体)、Ni−Cr(ニッケルクロム合金)等の比抵抗の高い材料、コンタクト抵抗の高い材料等があげられる。電流調整部150の抵抗値は、例えば、外部電源の電圧値、有機EL装置100やその整流部140との差分、有機EL装置100をどの程度明るくするか等により選択し、設定することができる。一例として、外部電源の電圧の約80%で駆動し、電圧100Vの外部電源を用いて、1個当たり6Vで駆動する有機EL層123と0.6Vの整流部140を有する有機EL装置100を14個直列に繋いだ場合、電流調整部150の抵抗値は、例えば、30〜40Ωの範囲とすることができる。有機EL層123は、連続駆動により変動幅は小さいが徐々に駆動電圧が上がるため、外部電源の電圧に対し、余力を持って駆動することが好ましい。
【0063】
つぎに、本実施形態の有機EL装置100の製造方法について、例をあげて説明する。ただし、この製造方法は例示に過ぎず、本実施形態の有機EL装置100は、いかなる方法で製造してもよい。
【0064】
まず、基板110の一方の表面上に、実施形態1と同様にして、陽極121、有機EL層123、陰極122を順次形成する。
【0065】
つぎに、陰極122上に、平坦化絶縁膜170を形成する。平坦化絶縁膜170は、例えば、前述の平坦化絶縁膜170の形成材料を用いて、スパッタ法等により形成可能である。
【0066】
つぎに、平坦化絶縁膜170上に、電流調整部150を形成する。電流調整部150は、例えば、前述の電流調整部150の形成材料を用いて、スパッタ法、真空蒸着法等により形成可能である。
【0067】
つぎに、電流調整部150上に、再度、平坦化絶縁膜170を形成する。
【0068】
つぎに、平坦化絶縁膜170上に、実施形態1と同様にして、電極膜132、誘電体133、電極膜135、有機膜143、電極膜142を順次形成する。
【0069】
図6に、本実施形態の有機EL装置100の等価回路図を示す。
図6において、左上の「+」および左下の「−」は、外部電源から供給される電力の種類を示す。前記「+」は、
図5における電極膜142に電気的に接続されていることを示す。また、前記「−」は、
図5における陰極122および電極膜132に電気的に接続されていることを示す。
【0070】
本実施形態の有機EL装置100によれば、電流調整部150を備えることで、実施形態1で得られる効果に加え、電荷蓄積部130から有機EL素子部120に供給される電流を小さく、時定数を大きくし、副照明を点灯させる時間を、より長く調整・制御することが可能である。また、電流調整部150は、電荷蓄積部130から有機EL素子部120への突入電流の発生防止や、有機EL素子部120の保護抵抗の役割を果たすこともできる。
【0071】
図5には、電流調整部150が、平坦化絶縁膜170の中に挟み込まれた有機EL装置100を例示したが、本実施形態の有機EL装置100において、電流調整部150は、基板110の一方の表面上のいかなる箇所に配置されてもよい。また、本実施形態では、実施形態1のボトムエミッションタイプの有機EL装置が、さらに、電流調整部を有する例を示したが、実施形態2および3のトップエミッションタイプの有機EL装置も、基板110の一方の表面上のいずれかの箇所に、電流調整部を有することにより、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0072】
[実施形態5]
実施形態5は、本発明の第1の有機EL装置(ボトムエミッションタイプの有機EL装置)のさらに別の例である。
図7の断面図に、本実施形態の有機EL装置を示す。
図7に示すように、本実施形態の有機EL装置100は、実施形態4と同様に、基板110と、有機EL素子部120と、平坦化絶縁膜170と、電流調整部150と、電荷蓄積部130と、整流部140とを含み、平坦化絶縁膜170および整流部140が任意の構成部材である点も、実施形態4と同様である。ただし、本実施形態の有機EL装置100は、さらに、ユニポーラ素子160を有する。また、実施形態4では、基板110側から、有機EL素子部120と、平坦化絶縁膜170および電流調整部150と、電荷蓄積部130と、整流部140とが、この順序で積層されているのに対し、本実施形態では、基板110側から、有機EL素子部120と、ユニポーラ素子160と、電流調整部150と、整流部140と、電荷蓄積部130とが、この順序で積層されており、平坦化絶縁膜170が、ユニポーラ素子160の内部に入り込んでいる。
【0073】
ユニポーラ素子160は、例えば、有機膜163と、電極膜162と、平坦化絶縁膜170と、電極膜161とが、この順序で積層された積層体である。有機膜163は、例えば、有機EL層123と同様の構成である。また、電極膜162および電極膜161としては、例えば、それぞれ、有機EL素子部120の陰極122におけるのと同様の金属等の電極があげられる。
【0074】
図7では、電極膜162と電極膜132とが接している部分があるが、実際には、電極膜162と電極膜132との間は、平坦化絶縁膜170と同様の材料等で絶縁されており、電極膜162は、電極膜142のみと、電気的に接続されている。
また、
図7では、電極膜161と電極膜142とが接している部分があるが、実際には、電極膜161と電極膜142との間は、平坦化絶縁膜170と同様の材料等で絶縁されており、電極膜161は、陽極121のみと、電気的に接続されている。
そして、
図7では、電極膜142と電極膜132とが接している部分があるが、実際には、電極膜142と電極膜132との間は、平坦化絶縁膜170と同様の材料等で絶縁されており、電極膜142は、電極膜162のみと、電気的に接続されている。
さらに、
図7では、電極膜135と電極膜132とが接している部分があるが、実際には、電極膜135と電極膜132との間は、平坦化絶縁膜170と同様の材料等で絶縁されており、電極膜132は、陰極122のみと、電気的に接続されている。
【0075】
つぎに、本実施形態の有機EL装置100の製造方法について、例をあげて説明する。ただし、この製造方法は例示に過ぎず、本実施形態の有機EL装置100は、いかなる方法で製造してもよい。
【0076】
まず、基板110の一方の表面上に、実施形態1と同様にして、陽極121、有機EL層123、陰極122を順次形成する。
【0077】
つぎに、陰極122上に、前述の有機EL層123の形成と同様にして、有機膜163を形成する。
【0078】
つぎに、有機膜163上に、前述の陰極122の形成と同様にして、電極膜162を形成する。
【0079】
つぎに、電極膜162上に、平坦化絶縁膜170を形成する。平坦化絶縁膜170は、例えば、前述の平坦化絶縁膜170の形成材料を用いて、スパッタ法等により形成可能である。
【0080】
つぎに、平坦化絶縁膜170上に、前述の陰極122の形成と同様にして、電極膜161を形成する。
【0081】
つぎに、電極膜161上に、電流調整部150を形成する。電流調整部150は、例えば、前述の電流調整部150の形成材料を用いて、スパッタ法、真空蒸着法等により形成可能である。
【0082】
つぎに、電流調整部150上に、前述の陰極122の形成と同様にして、電極膜142を形成する。
【0083】
つぎに、電極膜142上に、前述の有機EL層123の形成と同様にして、有機膜143を形成する。
【0084】
つぎに、有機膜143上に、前述の陰極122の形成と同様にして、電極膜135を形成する。
【0085】
つぎに、電極膜135上に、前述の誘電体133の形成材料を用いて、前述の平坦化絶縁膜170の形成と同様にして、誘電体133を形成する。
【0086】
つぎに、誘電体133上に、前述の陰極122の形成と同様にして、電極膜132を形成する。
【0087】
図8に、本実施形態の有機EL装置100の等価回路図を示す。
図8において、左上の「+」および左下の「−」は、外部電源から供給される電力の種類を示す。前記「+」は、
図7における電極膜135に電気的に接続されていることを示す。また、前記「−」は、
図7における電極膜132に電気的に接続されていることを示す。
【0088】
ユニポーラ素子160は、有機EL素子部120の順方向バイアスの向きと逆方向に並列に配置され、かつ、有機EL素子部120の順方向バイアスの向きと同方向に直列に配置されている。
【0089】
本実施形態の有機EL装置100によれば、ユニポーラ素子160を備えることで、実施形態4で得られる効果に加え、さらに、つぎの効果を得ることができる。すなわち、ユニポーラ素子160の逆方向電圧を、有機EL素子部120の順方向電圧以上とすることにより、通常、ユニポーラ素子160へは電流が流れることはないため、有機EL素子部120の点灯に影響を及ぼすことはない。一方、大きな逆バイアスが有機EL素子部120に印加された場合には、ユニポーラ素子160へ電流が流れるので、有機EL素子部120の破壊を防ぐことが可能である。また、電流調整部150と組合せてオン電圧を調整したユニポーラ素子160を配置することにより、一定以上の大きな順方向バイアス電流が有機EL素子部120に掛かったとしても、ユニポーラ素子160へ電流が流れるようにし、有機EL素子部120の破壊を防ぐことが可能である。
【0090】
図7には、ユニポーラ素子160が、有機EL素子部120と電流調整部150との間に配置された有機EL装置100を例示したが、本実施形態の有機EL装置100において、ユニポーラ素子160は、基板110の一方の表面上のいかなる箇所に配置されてもよい。また、本実施形態では、実施形態1のボトムエミッションタイプの有機EL装置が、さらに、ユニポーラ素子を有する例を示したが、実施形態2および3のトップエミッションタイプの有機EL装置も、基板110の一方の表面上のいずれかの箇所に、ユニポーラ素子を有することにより、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0091】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【0092】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載しうるが、以下には限定されない。
【0093】
(付記1)
基板と、有機EL素子部と、電荷蓄積部とを含み、
前記有機EL素子部は、前記基板の一方の表面上に配置され、
前記電荷蓄積部が、前記有機EL素子部上に配置され、
前記有機EL素子部が、一対の電極と、有機EL層とを有し、
前記有機EL層が、前記基板、前記有機EL素子部の一対の電極および前記電荷蓄積部のいずれかにより、外気から遮断されるように内部に封止されていることを特徴とする有機EL装置。
【0094】
(付記2)
前記電荷蓄積部が、一対の電極と、誘電体とを有し、
前記電荷蓄積部は、前記一対の電極のうちの一方の電極と、前記誘電体と、前記一対の電極のうちの他方の電極とが、この順序で積層された積層体である、付記1記載の有機EL装置。
【0095】
(付記3)
さらに、整流部を含み、
前記整流部は、前記電荷蓄積部上に配置されている、付記1または2記載の有機EL装置。
【0096】
(付記4)
さらに、整流部を含み、
前記整流部は、前記有機EL素子部と前記電荷蓄積部との間に配置されている、付記1または2記載の有機EL装置。
【0097】
(付記5)
前記整流部が、一対の電極と、有機膜とを有し、
前記整流部は、前記一対の電極のうちの一方の電極と、前記有機膜と、前記一対の電極のうちの他方の電極とが、この順序で積層された積層体である、付記3または4記載の有機EL装置。
【0098】
(付記6)
前記有機EL素子部は、前記一対の電極のうちの一方の電極と、前記有機EL層と、前記一対の電極のうちの他方の電極とが、この順序で積層された積層体であり、かつ、前記基板側の電極が、透明電極である、付記1から5のいずれかに記載の有機EL装置。
【0099】
(付記7)
基板と、有機EL素子部と、電荷蓄積部と、封止膜とを含み、
前記電荷蓄積部は、前記基板の一方の表面上に配置され、
前記有機EL素子部は、前記電荷蓄積部上に配置され、
前記封止膜は、前記有機EL素子部上に配置され、
前記有機EL素子部が、一対の電極と、有機EL層とを有し、
前記有機EL層が、前記有機EL素子部の一対の電極および前記封止膜により、外気から遮断されるように内部に封止されていることを特徴とする有機EL装置。
【0100】
(付記8)
さらに、整流部を含み、
前記整流部は、前記基板と前記電荷蓄積部との間に配置されている、付記7記載の有機EL装置。
【0101】
(付記9)
前記整流部が、一対の電極と、有機膜とを有し、
前記整流部は、前記一対の電極のうちの一方の電極と、前記有機膜と、前記一対の電極のうちの他方の電極とが、この順序で積層された積層体である、付記8記載の有機EL装置。
【0102】
(付記10)
前記有機EL素子部は、前記一対の電極のうちの一方の電極と、前記有機EL層と、前記一対の電極のうちの他方の電極とが、この順序で積層された積層体であり、かつ、前記基板側と反対側の電極が、透明電極である、付記7から9のいずれかに記載の有機EL装置。
【0103】
(付記11)
前記基板の一方の表面上のいずれかの箇所に、さらに、前記電荷蓄積部から前記有機EL素子部に供給される電流を調整する電流調整部を有する、付記1から10のいずれかに記載の有機EL装置。
【0104】
(付記12)
前記基板の一方の表面上のいずれかの箇所に、さらに、シングルキャリアのユニポーラ素子を有し、
前記ユニポーラ素子は、前記有機EL素子部の順方向バイアスの向きと逆方向に並列に配置され、かつ、前記有機EL素子部の順方向バイアスの向きと同方向に直列に配置されている、付記1から11のいずれかに記載の有機EL装置。
【0105】
この出願は、2016年11月11日に出願された日本出願特願2016−220241を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。