特許第6867461号(P6867461)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6867461
(24)【登録日】2021年4月12日
(45)【発行日】2021年4月28日
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/04 20060101AFI20210419BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20210419BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20210419BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20210419BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20210419BHJP
【FI】
   H05B33/04
   G09F9/30 308Z
   G09F9/30 365
   G09F9/30 338
   H01L27/32
   H05B33/14 A
   H05B33/02
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-190125(P2019-190125)
(22)【出願日】2019年10月17日
(65)【公開番号】特開2020-68203(P2020-68203A)
(43)【公開日】2020年4月30日
【審査請求日】2019年10月18日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0126003
(32)【優先日】2018年10月22日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0156316
(32)【優先日】2018年12月6日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ペ, ヨンギュン
(72)【発明者】
【氏名】ユ, ソジュン
【審査官】 藤岡 善行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2019−082553(JP,A)
【文献】 特開2007−136890(JP,A)
【文献】 国際公開第2006/022273(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0197484(US,A1)
【文献】 特開2015−129830(JP,A)
【文献】 国際公開第2018/110529(WO,A1)
【文献】 特開2015−038609(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/04
G09F 9/30
H01L 27/32
H01L 51/50
H05B 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の軸に沿って折り畳まれ得る一つ以上の第1領域及び前記第1領域に隣接した第2領域を備えたベース層と、
前記ベース層の前記第2領域に積層された薄膜トランジスタ、有機発光素子及び機能層と、を含み、
前記第1領域は、前記第2領域に積層された薄膜トランジスタ、有機発光素子及び機能層に代えて充填層を含み、
前記第1領域は、前記第1領域を挟んで互いに離隔された第2領域にあるピクセルの間を連結する導線を含む、表示装置。
【請求項2】
前記充填層は、2MPa以上15MPa以下の弾性係数を有する材料で形成されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記充填層が、前記第2領域の上部にも配されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1領域は、前記第2領域の薄膜トランジスタ、有機発光素子、及び機能層が食刻されて形成された領域である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第2領域には、表示領域及び該表示領域の両側端の非表示領域が含まれる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第2領域は、前記両側端の制御回路ブロックを含む、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記導線は、前記第1領域の曲げ時または折り畳み時に加えられるストレスを低減する形状を有する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1領域が、互いに異なる二方向に延びた、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記充填層は、液体状態、ゾル(sol)状態またはゲル(gel)状態の物質で形成されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記充填層が、ポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane)で構成されている、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記充填層は、13MPa以上14MPa以下の弾性率と50cps以上1000cps以下の粘度を有する材料で形成されている、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記充填層は、液晶分子をさらに含む、請求項9に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第2領域の機能層の最上層にはバンクが備えられ、
前記バンクの上部には、前記充填層の流動を制御する補助構造物が備えられた、請求項9に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な情報を映像として画面に表示する表示装置は、情報通信時代の核心技術であり、さらに薄く、さらに軽く、携帯が可能でありながらも、高性能な方向に発展している。そこで、有機発光素子の発光量を制御して映像を表示する有機発光表示装置等が脚光を浴びている。
【0003】
有機発光素子は、電極の間の薄い発光層を利用した自発光素子であり、薄膜化が可能であるという長所がある。一般的な有機発光表示装置は、基板に画素駆動回路及び有機発光素子が形成された構造を有し、有機発光素子から放出された光が基板またはバリア層を通過しながら映像を表示することとなる。
【0004】
有機発光表示装置は、別途の光源装置なしに実現されるため、フレキシブル(flexible)、ベンダブル(bendable)、フォルダブル(foldable)表示装置の実現が容易である。このとき、プラスチックまたは薄膜金属(metal foil)等のフレキシブル材料が有機発光表示装置の基板に使用される。
【0005】
ところで、近年では、様々な形態に変形され得る表示装置への需要が増加しており、それによって、有機発光表示装置をフォルダブルまたはローラブル表示装置等で実現する研究も盛んに進行している。しかし、従来のフォルダブルまたはローラブル表示装置は、構造/材料的な特性と限界によって、改善すべき部分が依然として多く存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、フレキシブル表示装置の折り畳み構造、及びそれに使用される耐久性向上構造を提案することを目的とする。ただし、本発明の課題は、ここに記載したものに限定されない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例は、所定の軸に沿って折り畳まれ得る一つ以上の第1領域及び前記第1領域に隣接した第2領域を備えたベース層と、前記ベース層の前記第2領域に積層された薄膜トランジスタ、有機発光素子及び機能層と、を含み、前記第1領域は、前記第2領域に積層された薄膜トランジスタ、有機発光素子及び機能層に代えて充填層を含む、表示装置である。前記第1領域には、前記第2領域に積層された薄膜トランジスタ、有機発光素子、及び機能層が存在せず、その代わりに該当空間を満たした充填層が含まれる。
他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施例によれば、フレキシブル表示装置の折り畳み構造、及びそれに使用される耐久性向上構造を得ることができる。ただし、本発明の効果は、ここに記載したものに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】電子装置に含まれ得る例示的なフレキシブル表示装置を示す。
図2a】本発明の一実施例に係るフレキシブル表示装置の平面図である。
図2b】本発明の一実施例に係るフレキシブル表示装置の平面図である。
図2c】本発明の一実施例に係るフレキシブル表示装置の平面図である。
図3図2cのI−I’線に沿った断面図である。
図4図2cのII−II’線に沿った断面図である。
図5a】本発明の他の実施例に係るフレキシブル表示装置の平面図である。
図5b】本発明の他の実施例に係るフレキシブル表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかしながら、本発明は、以下において開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で実現され、本実施例の記載は、単に、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は、請求項の記載により定義される。
【0011】
以下の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に限定されるものではない。また、本明細書の全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指すものとする。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要にぼかす恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略するものとする。また、本明細書において「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「〜だけ」が使用されない限り、他の要素が付加されてもよい。また、構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数の場合を含むものとする。また、構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても、誤差の範囲を含むものと解釈する。
【0012】
位置関係についての説明である場合、例えば、「〜上に」、「〜上部に」、「〜下部に」、「〜隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合には、「すぐ」または「直接」が使用されない限り、二部分の間に一つ以上の他の要素が配置されていてもよい。素子または層が異なる他の素子または層の「上(on)」であると記載されるものは、他の素子または層のすぐ上または中間に、更なる他の層または更なる他の素子が介在した場合のいずれも含むものとする。また、ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合には、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結または接続され得るが、各構成要素の間に他の構成要素が「介在」するか、各構成要素が他の構成要素を通して「連結」、「結合」または「接続」されてもよいと理解されるべきである。
【0013】
本明細書において、第1及び第2等の序数が様々な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これにより限定されない。これらの序数は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において第1の構成要素は、本発明の技術的思想内で第2の構成要素であってもよい。
【0014】
図面で示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明の構成は、図示された構成の大きさ及び厚さに必ずしも限定されるものではない。以下、添付の図面を参照して、本発明の様々な実施例を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施例である表示装置であって、電子装置に含まれ得る例示的なフレキシブル表示装置を示す。
【0016】
ここで、前記フレキシブル(flexible)表示装置は、可撓性(flexibility)が付与された表示装置を意味するものであり、折り畳むことができる(foldable)表示装置、曲げることができる(bendable)表示装置、巻くことができる(rollable)表示装置等と同じ意味で使用され得る。図1に示す表示装置100は、少なくとも一つの表示領域(Active Area)を含むことができる。例えば、フォルダブル表示装置は、屈曲線(BL:Bending Line)を基準に左右(または上下)に区分される多数の表示領域を有し得る。前記表示領域には、ピクセルのアレイ(array)が形成される。また、図1に示すように、一つ以上の非表示領域(Inactive Area)が前記表示領域の周囲に配置され得る。即ち、前記非表示領域は、表示領域の一つ以上の側面に隣接して配置され得る。図1において、前記非表示領域は、四角形の表示領域を囲んでいる。しかしながら、表示領域の形態及び表示領域に隣接した非表示領域の形態/配置は、図1に示す例に限定されない。前記表示領域及び前記非表示領域は、表示装置100を搭載した電子装置のデザインに適した形態であればよい。前記表示領域の例示的形態は、五角形、六角形、円形及び楕円形等である。
【0017】
前記表示領域内の各ピクセルは、ピクセル回路と対応する。前記ピクセル回路は、バックプレーン(backplane)上の一つ以上のスイッチングトランジスタ及び一つ以上の駆動トランジスタを含むことができる。各ピクセル回路は、前記非表示領域に位置したゲートドライバ及びデータドライバ等の一つ以上の制御回路と通信するために、ゲートライン及びデータラインと電気的に連結され得る。
【0018】
前記制御回路は、図1に示すように、前記非表示領域にTFT(Thin Film Transistor)で実現され得る。このような制御回路は、GIP(Gate−In−Panel)と称され得る。また、データドライバIC(Integrated Circuit)等のいくつかの部品は、分離された印刷回路基板に搭載され、FPCB(Flexible Printed Circuit Board)、COF(Chip−On−Film)、TCP(Tape−Carrier−Package)等の回路フィルムを利用して前記非表示領域に配置された連結インターフェース(パッド/バンプまたはピン等)と結合され得る。
【0019】
前記表示装置100は、様々な信号を生成するか、または表示領域内のピクセルを駆動するための、様々な付加要素を含むことができる。前記ピクセルを駆動するための付加要素は、インバータ回路(図示しない)、マルチプレクサ(MUX:multiplexer)、静電気放電(ESD:Electro Static Discharge)回路等を含むことができる。前記表示装置100は、ピクセル駆動以外の機能と関連した付加要素も含むことができる。例えば、前記表示装置100は、タッチ感知機能、ユーザ認証機能(例:指紋認識)、マルチレベル圧力感知機能、触覚フィードバック(tactile feedback)機能等を提供する付加要素を含むことができる。これらの付加要素は、前記非表示領域及び/または前記連結インターフェースと連結された外部回路に位置し得る。
【0020】
前記表示装置100の様々な部分は、屈曲線BLに沿って曲げられ得る。前記屈曲線BLは、水平に(例:図1のX軸方向)、垂直に(例:図1のY軸方向)、または対角線に延び得る。従って、前記表示装置100は、要求されるデザインに基づいて、水平、垂直、または対角線方向に曲げられ得る。
【0021】
上述のように、前記表示装置100の一つ以上の辺は、前記屈曲線BLに沿って中央部分(central portion)から離れるように曲げられ得る。前記屈曲線BLは、前記中央部分を横切って延びるか、前記表示装置100の一つ以上の頂点(corner)から対角線に延び得る。このような構造は、前記表示装置100がフォルダブル(foldable)表示装置となるか、または折り畳まれる両面に表示がなされる表示装置となるようにすることができる。さらには、多数個の屈曲線BLが密に存在すると、前記表示装置は、少なくとも一部分を巻いてローラブルとすることも(rollable)できる。
【0022】
いくつかの実施例において、表示装置100の屈曲部分は、イメージを表示できる表示領域を含むことができる。このような表示領域を補助表示領域と呼ぶ。即ち、表示領域の少なくとも一部のピクセルが屈曲部分に含まれるように屈曲線BLが表示領域内に置かれ得る。
【0023】
図2aから図2cは、本発明の一実施例に係るフレキシブル表示装置の平面図である。
【0024】
以下では、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display)を一例として、本発明の実施例に係る表示装置及びその表示領域を説明する。前記表示装置100は、屈曲線BLに沿って配置された耐久性向上構造を有する。前記耐久性向上構造を通して例示された有機発光表示装置は、折り畳むことができ(foldable)、または巻くことができる(rollable)表示装置にさらに好適に使用され得る。
【0025】
従来のフォルダブルまたはローラブル表示装置は、構造/材料的な特性と限界によって改善する部分が多く存在した。代表的には、フォルダブルまたはローラブル表示装置が薄いほど曲げられる曲率は増加するが、屈曲部分にある無機膜または金属性素子に損傷(クラック等)が生じ、この損傷が伝播する、といった現象が発見された。また、その対応策として屈曲部分をパターニングすると、表示装置の剛性が低くなる、といった問題があった。従って、表示装置の厚さを一定以下にして最大限の柔軟性を確保することには大きな困難さがあった。
【0026】
そこで、本発明の発明者らは、フォルダブルまたはローラブル表示装置の折り畳み半径をさらに小さくすることができ、同時にそれによる剛性の低下を予防する耐久性向上構造を考案した。前記耐久性向上構造は、折り畳み領域Bに沿って設けられた食刻(etched)部分と、前記食刻部分を満たす充填層と、を含むことができる。
【0027】
図2aは、本発明の一実施例に係る表示装置の部分平面図である。図2aは、図1に示す表示装置から上下部分の一部を省略したものである。
【0028】
表示装置100の表示領域A/Aには、ベース層と、その上に設けられた薄膜トランジスタ、有機発光素子、及び機能層(絶縁層または平坦化層等)が配置され得る。前記表示領域A/A上には、薄膜トランジスタ、有機発光素子、及び各種の機能層(layer)が位置している。薄膜トランジスタは、前記ベース層の一面(第1面)に配置される。前記ベース層がプラスチックからなる場合、プラスチックフィルムまたはプラスチック基板と称され得る。、有機発光素子である有機発光ダイオードは、前記薄膜トランジスタ上に配置される。前記有機発光ダイオードは、ベース層上に設けられたピクセル回路及び制御回路、前記ベース層上の連結インターフェースと連結された外部の他の駆動回路により制御される。前記有機発光ダイオードは、特定色相(例:red、green、blue)の光を放出する有機発光物質層を含む。いくつかの実施例において、前記有機発光物質層は、白色光(本質的には、様々な色相の光の組み合わせ)を放出できる積層構造を有し得る。
【0029】
また、表示装置100の非表示領域I/Aには、ベース層上に設けられた制御回路(例:GIP)ブロック(block)、これに関連する素子、及び各種の信号配線等が配置され得る。
【0030】
前記表示装置100のベース層は、第1領域Bと第2領域Cとに区分され得る。前記第1領域Bは、所定の軸BLに沿って折り畳まれ得るように設けられた領域である。前記第1領域Bは、表示装置100に一つ以上設けられ得る。そして、前記第2領域Cは、前記第1領域Bに隣接した領域であって、第1領域Bに比べて曲がりの程度が少ない部分である。フォルダブル表示装置の場合、前記第2領域Cは、実質的に曲げられない部分である。即ち、前記第2領域Cは、従来の表示装置と同様に形成された領域であり、前記第1領域Bは、前記第2領域Cの間にある折り畳み可能領域である。ここで、第1領域Bと第2領域Cは、図面のように、表示領域A/Aだけではなく、非表示領域I/Aにまで形成される。従って、前記第1領域B及び第2領域Cは、表示領域A/A及びその両側端の非表示領域I/Aまで含まれ得る。
【0031】
前記第1領域Bは、表示装置の変形(折り畳まれ、又は巻かれる)時に実際に屈曲する部分であるので、大きなストレス(応力)を受け得る。従って、前記第1領域Bには、様々なストレス低減構造が適用される。このために、前記第2領域Cに積層された構成要素の少なくとも一部は、前記第1領域Bに存在しない。例えば、前記第1領域Bには、薄膜トランジスタ、有機発光ダイオード及び機能層(例:バッファ層、絶縁層、平坦化層)の少なくともいずれか一つ又は全てが配置されなくていなくてもよい。即ち、前記第1領域Bには、屈曲をさらに容易にするために、最小限の層(layer)だけが配置され得る。一例として、前記折り畳み領域Bにおいては、薄膜トランジスタ、有機発光素子及び制御回路と対応する機能層の少なくともいずれか一つ又は全てが除去され、ベース層だけが残され得る。前記機能層は、一連の食刻(etching)工程を通して除去され得る。また、ベース層だけが残された空間は、充填層で満たされ得る。前記充填層は、前記第1領域Bに加えられる応力に耐える弾性力を有し得る。このように、表示装置の一面に一種のスリット(slit)を形成し、該スリット内を弾性力のある物質で満たして充填層を設けると、変形応力が前記スリットに集中して他の部分への応力が抑えられて損傷が最小化される。同時に、パターニングされて薄くなった部分が充填層により補強されることで表示装置全体の剛性が大きくなり得る。このような折り畳み部分の耐久性強化構造により、両方向(inward/outward)の折り畳みが可能な表示装置もさらに容易に実現され得る。
【0032】
前記第1領域Bは、図2aに示すように、折り畳み軸BLと並んだストライプ(stripe)形態としてもよい。または、前記第1領域Bは、図2bに示すように、互いに異なる2方向の折り畳み軸BL1及び折り畳み軸BL2と並んだメッシュ(mesh)形態であってもよい。図2bは、本発明の一実施例に係る他の表示装置の部分平面図である。図2bでは、図2aと異なり、前記第1領域Bは、互いに異なる二以上の方向に延びている。このとき、第2領域は、さらに多くの断片に分けられ得る。
【0033】
前記第1領域Bの個数と間隔(pitch)は、フレキシブル表示装置の折り畳み特性に鑑みて設計され得る。例えば、ローラブル表示装置は、一部分だけが折り畳まれるフォルダブル表示装置よりさらに多くの第1領域Bが設けられ得る。また、同じローラブル表示装置であっても要求される曲率半径がさらに小さければ、さらに狭い間隔で第1領域Bが配置され得る。
【0034】
前記第1領域Bの幅(width)は、折り畳み曲率半径(folding radius)と関係があるので、これに基づいて定められ得る。また、前記第1領域Bの幅が大きすぎると、視認性に問題が生じ得るため、前記第1領域Bの幅は、ユーザの視認性に影響を与えない水準に定められ得る。
【0035】
図2cは、図2aのX1部分を拡大して示した図である。上述したように、第2領域Cには、表示領域のピクセルR、G、B及び非表示領域の制御回路(例:GIP)が含まれ得る。
【0036】
前記第1領域Bは、第1領域Bを挟んで第2領域Cに配置されたピクセルR、G、Bの間を連結する電気的な導線を含んでいる。前記導線108は、表示装置の曲がりまたは折り畳み時に加えられる応力(stress)を低減させる形態を有し得る。例えば、前記導線108は、図2cに示された形状の他にも波形状、矩形波形状、のこぎり波形状等、応力の分散に適した形状で実現され得る。
【0037】
図3及び図4は、いずれも図2cの一部分を示す断面図である。
【0038】
図3は、図2cのI−I’線における断面図である。図3に示す有機発光表示装置である表示装置100は、耐久性強化構造を含んでいる。
【0039】
前記有機発光表示装置である表示装置100では、ベース層101上に薄膜トランジスタ、有機発光素子、及び各種の機能層(layer)が位置している。
【0040】
前記ベース層101は、有機発光表示装置である表示装置100の様々な構成要素を支持する。ベース層101は、透明な絶縁物質、例えば、ガラス、プラスチック等の絶縁物質で形成され得る。基板(アレイ基板)は、その上に形成された素子及び機能層、例えば、スイッチングTFT、スイッチングTFTと連結された駆動TFT、駆動TFTと連結された有機発光素子及び保護膜等を含む概念とも称される。
【0041】
なお、バッファ層(buffer layer)MB、ABがベース層101上に位置し得る。前記バッファ層MB、ABは、ベース層101または下部の層から流出されるアルカリイオン等の不純物から薄膜トランジスタ(TFT)を保護するための機能層である。前記バッファ層MB、ABは、シリコン酸化物(SiOx)、シリコン窒化物(SiNx)、またはこれらの積層からなり得る。
【0042】
図3に示すように、前記ベース層101またはバッファ層MB、AB上に薄膜トランジスタが置かれる。図3に示す薄膜トランジスタは、半導体層102、ゲート絶縁膜103、ゲート電極104、層間絶縁膜105、ソース及びドレイン電極106、108が順次に配置された形態である。半導体層102は、前記ベース層101またはバッファ層MB、AB上に位置する。半導体層102は、ポリシリコン(p−Si)で作られ得、この場合、所定の領域が不純物でドーピングされることもある。また、半導体層102は、アモルファスシリコン(a−Si)で作られてもよく、ペンタセン等の有機半導体物質で作られてもよい。さらに、半導体層102は、酸化物(oxide)で作られてもよい。ゲート絶縁膜103は、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)等の絶縁性無機物で形成され得、その他にも絶縁性有機物等で形成されてもよい。ゲート電極104は、様々な導電性物質、例えば、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)若しくは金(Au)またはこれらの合金等で形成され得る。
【0043】
層間絶縁膜105は、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)等の絶縁物質で形成され得、その他にも絶縁性有機物等で形成されてもよい。層間絶縁膜105及びゲート絶縁膜103の選択的除去により半導体層102のソース及びドレイン領域が露出されるコンタクトホール(contact hole)が形成され得る。
【0044】
ソース及びドレイン電極106、108は、層間絶縁膜105上に電極用物質で単層または多層に形成される。
【0045】
また、平坦化層107が薄膜トランジスタ上に位置し得る。平坦化層107は、薄膜トランジスタを保護し、その上部を平坦化する。平坦化層107は、様々な形態で形成され得るが、BCB(Benzocyclobutene)若しくはアクリル(Acryl)等の有機絶縁膜、またはシリコン窒化膜(SiNx)若しくはシリコン酸化膜(SiOx)等の無機絶縁膜で形成されていてもよく、単層で形成されてもよいし、二層または多層で形成されてもよく、様々な変形が可能である。
【0046】
有機発光素子は、第1電極112、有機発光層114及び第2電極116が順次に配置された形態であってもよい。即ち、有機発光素子は、平坦化層107上に形成された第1電極112と、第1電極112上に位置した有機発光層114と、有機発光層114上に位置した第2電極116とにより構成され得る。
【0047】
第1電極112は、コンタクトホールを通して駆動トランジスタである薄膜トランジスタのドレインであるソース及びドレイン電極108と電気的に連結される。有機発光表示装置である表示装置100が上部発光(top emission)方式である場合、第1電極112は、反射率の高い不透明な導電物質で作られ得る。例えば、第1電極112は、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、金(Au)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)若しくはクロム(Cr)またはこれらの合金で形成され得る。
【0048】
バンク110は、発光領域以外の領域に形成される。これによって、バンク110は、発光領域と対応する第1電極112を露出させるバンクホールを有する。バンク110は、シリコン窒化膜(SiNx)若しくはシリコン酸化膜(SiOx)等の無機絶縁物質または、BCB、アクリル系樹脂若しくはイミド系樹脂等の有機絶縁物質で作られ得る。
【0049】
有機発光層114は、バンク110により露出された第1電極112上に位置する。有機発光層114は、発光層、電子注入層、電子輸送層、正孔輸送層または正孔注入層等を含むことができる。前記有機発光層114は、単色光を発光する単一発光層構造で構成されてもよく、複数の発光層で構成され、白色光を発光する構造で構成されていてもよい。
【0050】
第2電極116が有機発光層114上に位置する。有機発光表示装置である表示装置100が上部発光(top emission)方式である場合、第2電極116は、インジウムティンオキサイド(ITO:Indium Tin Oxide)またはインジウムジンクオキサイド(IZO:Induim Zinc Oxide)等の透明な導電物質により形成されることで、有機発光層114で発光した光を第2電極116の上部に放出させることができる。
【0051】
封止層120が第2電極116上に位置する。前記封止層120は、発光材料及び電極材料の酸化を防止するために、外部からの酸素及び水分の浸透を防ぐ。有機発光素子が水分又は酸素に露出されると、発光領域が縮小される画素収縮(pixel shrinkage)現象が現れるか、または発光領域内に黒点(dark spot)が生じ得る。前記封止層(encapsulation layer)120及び/又は他の保護層(passivation layer)は、ガラス、金属、酸化アルミニウム(AlOx)またはシリコン(Si)をベースとする物質からなる無機膜で構成されるか、または有機膜と無機膜とが交互に積層された構造であってもよい。無機膜は、水分または酸素の浸透を遮断する役割を果たし、有機膜は、無機膜の表面を平坦化する役割を果たす。封止層を多層で形成する理由は、単層に比べて水分及び酸素の移動経路を長く複雑にして、有機発光素子への水分及び酸素の浸透を難しくするためである。前記封止層120は、第1領域Bで切られ得る。前記封止層120は、水分浸透を防ぐための無機膜を含むため、屈曲部分である第1領域Bには、前記封止層120が最小限存在することが好ましい。従って、前記封止層120は、前記第1領域Bの少なくとも一部を覆わない。
【0052】
ところで、前記封止層120の上面には、ユーザのタッチ入力を感知するためのタッチ層が設けられ得る。必要であれば、タッチ感知電極及び/又はタッチ入力感知と対応する他の部品が備えられた、独立した層が前記表示装置100の内部に設けられ得る。前記タッチ感知電極(例:タッチ駆動/感知電極)は、インジウムスズ酸化物、グラフェン(graphene)等の炭素をベースとする物質、炭素ナノチューブ、伝導性高分子、様々な伝導性/非伝導性物質の混合物で作られたハイブリッド物質等の透明伝導性物質で形成され得る。また、金属メッシュ(metal mesh)、例えば、アルミニウムメッシュまたは銀メッシュ等が前記タッチ感知電極として使用され得る。
【0053】
そして、前記封止層120上にはカバー層140が設けられ得る。前記カバー層140は、前記表示装置100を保護するために使用され得、一例として、カバーガラス(cover glass)であってもよい。一方、表示特性、例えば外部光反射、色正確度または輝度等を制御するために、偏光層が前記カバー層140に一体化していてもよい(例:coated−pol)。
【0054】
また、フォルダブル表示装置である前記表示装置100の特定部分での強度及び/又は堅固性を増加させるために、一つ以上の支持層180が前記ベース層101の下部に設けられ得る。前記支持層180は、前記ベース層101の両面のうち有機発光素子のある面(第1面)の反対側の面(第2面)に貼り付けられる。前記支持層180は、ポリエチレンナフタレート(PEN:Polyethylene Naphthalate)、ポリエチレンテレフタレート(PET:Ployethylene Terephthalate)、ポリエチレンエーテルフタレート(polyethylene ether phthalate)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリアリレート(polyarylate)、ポリエーテルイミド(polyether imide)、ポリエーテルスルホン酸(polyether sulfonate)、ポリイミド(polyimide)、ポリアクリレート(polyacrylate)、その他、適したポリマーの組み合わせで構成された薄型プラスチックフィルムで作られ得る。前記支持層180の形成に使用され得る他の適した物質は、薄型ガラス、誘電体で遮蔽された金属ホイル(metal foil)、多層ポリマー、ナノパーティクルまたはマイクロパーティクルと組み合わせられた高分子物質が含まれた高分子フィルム等であってもよい。前記封止層120とカバー層140との間、そして、前記ベース層101と支持層180との間には、接着層が置かれ得る。前記接着層は、熱硬化型または自然硬化型の接着剤であってもよい。例えば、前記接着層は、OCA(Optical Clear Adhesive)またはB−PSA(Barrier−Pressure Sensitive Adhesive)等の物質で構成され得る。
【0055】
一実施例として、有機発光表示装置100は、所定の軸に沿って折り畳まれ得る一つ以上の第1領域B及び第1領域Bに隣接した第2領域Cを備えたベース層101と、前記ベース層101の第2領域Cに積層された薄膜トランジスタ、有機発光素子、及び機能層を含む。第1領域Bは、第2領域Cに積層された薄膜トランジスタ、有機発光素子、及び機能層が存在せず、これらに代えて、該当空間を満たした充填層130を含む。
【0056】
前記第1領域Bは、前記第2領域Cの薄膜トランジスタ、有機発光素子及びこれらと対応する機能層が食刻された領域であってよい。即ち、前記第1領域Bは、さらによく曲げられ得るようにその厚さが最小化された領域であり、クラック発生/伝播の原因となる物質を予め除去した領域である。また、前記第1領域Bは、前記除去された層(物質)が存在した空間が弾性物質で満たされ、パターニングによる剛性の低下が補強された領域でもある。
【0057】
前記第2領域Cは、表示領域及びその両側端の非表示領域まで含むことができる。一例として、前記第2領域Cは、その両側端の少なくとも一端に制御回路(例:GIP)ブロックを含むことができる。前記封止層120は、図3に示すように、前記第2領域Cで断絶され得る。即ち、前記封止層120は、前記第2領域の全部または一部を覆わないように備えられ得る。
【0058】
前記充填層130は、前記第1領域Bに加えられる応力に耐える弾性力を有する物質であって、ポリイミド等の高分子化合物(polymer)またはレジン(resin)等であってもよい。このとき、前記充填層130は、2MPa以上15MPa以下の弾性係数(elastic modulus)を有し得る。
【0059】
また、前記充填層130は、液体、ゾル(sol)またはゲル(gel)状態の物質であってもよい。この場合に、前記充填層130は、化学的に安定した不活性物質からなり得る。例えば、前記充填層130は、ポリジメチルシロキサン(Polydimethylsiloxane:PDMS)、液体吸着剤(getter)等の物質で構成され得る。前記PDMSからなる充填層130は、約13MPa〜14MPaの弾性率を有し、50cps〜1000cpsの粘度(viscosity)を有し得る。一方、前記充填層130は、光透過率が90%以上となるように備えられて、視認性の低下を最小化できる。さらには、前記充填層130は、液晶を含んで偏光板(polarizer)の役割も果たすことができる。この場合に、表示装置の全体厚さをさらに薄くすることができ、フォルダブル/ローラブル特性が向上することになる。
【0060】
前記充填層130が、液体、ゾル(sol)またはゲル(gel)である場合には、補助構造物190がさらに備えられ得る。図5aは、本発明の他の実施例に係るフレキシブル表示装置の平面図であり、図5bは、本発明の他の実施例に係るフレキシブル表示装置の断面図である。図5a及び図5bには、補助構造物190が示されている。前記補助構造物190は、表示装置が折り畳まれ、または巻かれるとき、充填層の形態(高さ、分布度等)を維持するために設けられている。即ち、前記補助構造物190は、バンクがオープンされた開口領域EAを除く部分に位置し、充填層の過度な流動を抑制する。前記補助構造物190は、バンク110の上部に低温フォトアクリル(PAC)等の材料で形成され得る。
【0061】
一方、前記充填層130は、図3に示すように、前記第1領域Bだけではなく、前記第2領域Cの上部も覆うことができる。
【0062】
ところで、図4は、図2cのII−II’線における断面図である。図4には、薄膜トランジスタが示されていないが、該当部分に薄膜トランジスタが位置していてもよい。図4に示された各種の機能層は、図3において説明したものと同一である。
【0063】
図4に示された部分は、第1領域Bを挟んで第2領域Cに配置されたピクセルR、G、Bの間を連結する電気的な導線108を含んでいる。前記導線108は、表示装置の曲がりまたは折り畳み時に加えられる応力(stress)を低減させる形態を有し得る。例えば、前記導線108は、図2cに示された菱形の他にも波形状、三角波形状、矩形波形状等、応力の分散に適した形状で実現され得る。
【0064】
前記導線108は、薄膜トランジスタのソースまたはドレイン電極と同じ物質で作られ得る。このとき、前記導線108は、前記ソースまたはドレイン電極の形成工程で同時に作られ得る。
【0065】
前記表示装置100は、折り畳み領域に形成された耐久性向上構造を含むことで、折り畳み信頼性がさらに向上し得る。
【0066】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明したが、本発明は、必ずしも上述の実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で多様に変形して実施され得る。従って、本明細書に開示された実施例は、本発明の技術的思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、上述の実施例によって本発明の技術的思想の範囲が限定されるものではない。本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、当業者により技術的に多様に組み合わせられ得、各実施例が互いに対して独立して実施されるか、または連関して共に実施されてもよい。本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の記載によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術的思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5a
図5b