(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術は、単にスイッチがオンされた場合に演出出力を行うものであり、面白味に欠ける問題があった。
また、演出出力を行う仕組みとしては種々の機構が知られているが、玩具という性質上、常に目新しい演出出力を行う仕組みが求められている。
本願が解決しようとする課題は、演出出力の新たな仕組みを有した新しい演出出力玩具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の演出出力玩具は、磁気センサと、前記磁気センサに対する距離が変化する所定の経路に沿って第1の磁石を位置変更可能に有する可動部と、前記磁気センサの検出結果に応じた演出出力を行う演出出力部と、を備え、前記可動部は、前記第1の磁石が前記経路上において前記磁気センサの検出範囲内となる第1の状態と、前記第1の磁石が前記経路上において前記磁気センサの検出範囲外となる第2の状態と、を取り得る。
また、本発明の演出出力玩具は、本体部と、前記本体部に配置される磁気センサと、前記本体部に配置され、所定の回転軸を軸中心として軸回転する可動部と、前記可動部に設けられる第1の磁石と、前記磁気センサの検出結果に応じた演出出力を行う演出出力部と、を備え、前記可動部は、前記軸回転によって前記第1の磁石を周方向に位置変更することで前記磁気センサに対する当該第1の磁石の距離を変更し、当該第1の磁石が当該周方向上において当該磁気センサの検出範囲内となる第1の状態と、当該第1の磁石が当該周方向上において当該磁気センサの検出範囲外となる第2の状態と、を取り得る。
【0006】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記可動部が、前記経路に沿って位置変更可能な位置であって、前記第1の磁石とは異なる位置に第2の磁石を有し、前記第1の磁石のみが前記経路上において前記磁気センサの検出範囲内となる前記第1の状態と、前記第1の磁石および前記第2の磁石が前記経路上において前記磁気センサの検出範囲外となる前記第2の状態と、前記第2の磁石のみが前記経路上において前記磁気センサの検出範囲内となる第3の状態と、を取り得てもよい。
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記可動部は、 前記周方向上において位置変更可能な位置であって、前記第1の磁石とは異なる位置に第2の磁石を有し、前記第1の磁石のみが前記周方向上において前記磁気センサの検出範囲内となる前記第1の状態と、前記第1の磁石および前記第2の磁石が前記周方向上において前記磁気センサの検出範囲外となる前記第2の状態と、前記第2の磁石のみが前記周方向上において前記磁気センサの検出範囲内となる第3の状態と、を取り得てもよい。
【0007】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記第1の磁石と前記第2の磁石とが、前記磁気センサに検出される極性が異なる向きに前記可動部に配置されており、前記磁気センサは、磁気の検出および検出した磁気の極性を検出可能であり、前記演出出力部は、前記磁気センサによって検出された磁気の極性の違いによって異なる演出出力を行ってもよい。
【0008】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記可動部が動作可能に取り付けられた本体部、を更に備え、前記磁気センサは、前記本体部に配置されてもよい。
【0009】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記可動部が、所定の回転軸を軸中心として軸回転する回転体であり、当該軸回転によって前記第1の磁石を周方向に位置変更してもよい。
【0010】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記第1の磁石が、前記可動部の周縁部に配置されてもよい。
【0011】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記可動部が動作可能に取り付けられた本体部、を更に備え、前記磁気センサは、前記本体部に配置され、前記可動部は、所定の回転軸を軸中心として軸回転する回転体であり、当該軸回転によって前記第1の磁石と前記第2の磁石とを周方向に位置変更し、前記第1の磁石および前記第2の磁石は、前記可動部が前記第1の状態又は前記第3の状態から前記第2の状態を経由して前記第3の状態又は前記第1の状態へ遷移可能となるように前記可動部に配置されてもよい。
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記可動部は、前記第1の磁石と前記第2の磁石とを周方向に位置変更し、前記第1の磁石および前記第2の磁石は、前記可動部が前記第1の状態又は前記第3の状態から前記第2の状態を経由して前記第3の状態又は前記第1の状態へ遷移可能となるように前記可動部に配置されてもよい。
【0012】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記第1の磁石と前記第2の磁石とが、前記回転軸を挟んで対称となる位置に配置され、前記第2の状態は、前前記第1の磁石と前記第2の磁石との間の前記経路に沿った中途部が前記磁気センサの検出範囲内となった状態であってもよい。
【0013】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記第1の磁石および前記第2の磁石が、前記可動部の周縁部に配置されてもよい。
【0014】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記磁気センサが、前記本体部において、前記回転軸の軸方向から見て前記経路と重なる位置に配置されてもよい。
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記磁気センサは、前記本体部において、前記回転軸の軸方向から見て前記周方向上の位置変更の経路と重なる位置に配置されてもよい。
【0015】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記本体部に接続され、使用者の腕に装着するためのバンド部、を更に備え、前記可動部が、前記本体部の上で回転可能なベゼル部を構成し、全体形状が腕時計形状であってもよい。
【0016】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記可動部が、前記本体部と対向する対向面において被係合部を有し、前記本体部は、前記可動部が何れかの状態を取ったときに前記被係合部に係合可能な係合部を有してもよい。
【0017】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記本体部が、前記可動部の状態のそれぞれと対応する絵柄が描かれた表示面を有し、前記可動部は、前記軸回転によって前記表示面の絵柄の中から択一的に絵柄を示し、前記可動部によって示された絵柄が前記可動部の現在の状態に対応する絵柄となるように、前記可動部の状態と前記表示面における前記絵柄の位置とが定められてもよい。
【0018】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記可動部が、一部に前記表示面を露出させる窓部が形成されたカバー部材を有し、前記窓部において前記可動部の現在の状態に対応する絵柄が表示されるように、前記カバー部材における前記窓部の位置と前記表示面における前記絵柄の位置とが定められてもよい。
【0019】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、前記演出出力部の演出出力を制御する制御回路部、を前記本体部に内蔵して備えてもよい。
【0020】
また、本発明に係る演出出力玩具においては、識別情報を保持する保持体から前記識別情報を読み取る読取部を備え、前記演出出力部は、前記磁気センサの検出結果と、前記読取部によって読み取られた識別情報との組み合わせに応じた演出出力を行ってもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、演出出力のための新たな仕組みを有する演出出力玩具を実現することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施形態について、全体形状が腕時計形状の演出出力玩具を例に挙げて説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
【0024】
[全体構成について]
図1は、本実施形態における演出出力玩具1を示す正面図であり、
図2は、演出出力玩具1の側面図である。
図1等に示すように、演出出力玩具1は、本体部としての本体ケース10と、本体ケース10の上で回転可能な可動部としてのベゼル部50と、本体ケース10を使用者の腕(手首)に装着するためのバンド部8とを備える。また、演出出力玩具1は、本体ケース10の側面において、使用者が操作入力を行うための第1の操作ボタン11や第2の操作ボタン13を備える。
【0025】
本体ケース10は、アッパーケース20と、ロアケース40とがねじ止め等により組み付けられて構成されている。
図3は、本体ケース10からベゼル部50を取り外した状態(すなわち、アッパーケース20の上面)を示す図であり、
図4は、本体ケース10からアッパーケース20を取り外した状態(すなわち、ロアケース40の上面)を示す図である。
図4では、内部の主要構成要素の概略を破線で示している。
【0026】
アッパーケース20は、本体ケース10の上部を構成するものであり、所定の形状とされた遊戯媒体9を挿脱可能に収容する媒体挿入部21を有する(
図2参照)。遊戯媒体9は、当該遊戯媒体9の識別情報を保持した保持体である。本実施形態の遊戯媒体9は、例えばICタグやICメモリ等の記憶媒体を内蔵して、識別情報を読み出し可能に記憶する。
【0027】
また、
図3に示すように、アッパーケース20は、中心付近を上下に(表面から裏面にかけて)貫通する貫通口23を有し、本体ケース10からベゼル部50を取り外した状態において、ロアケース40の上面に設けられたベゼル軸穴45や発光部471,473が上方に露出する。
【0028】
また、アッパーケース20は、その上面において、ベゼル部50の凹部691a,691b,691c(
図6を参照)に係合可能な係合部としての弾性突起部25と、後述する演出音を外部に放音するためのスピーカ口27a(27)と、を有する。
【0029】
そして、このアッパーケース20の上面が表示面30とされ、複数(
図3では3種類)の異なる絵柄311,313,315が予め描かれている。本実施形態では、表示面30を周方向に4分割したうちの上・下・左の3つの領域に対し、後述する第1〜第3の各状態のそれぞれに対応する絵柄311,313,315が印刷されたステッカーを貼付する等して、表示面30の所定位置に所定の絵柄311,313,315が描かれる。
【0030】
ロアケース40は、内側に収容空間が形成された概略円筒状の箱体であり、
図4等に示すように、制御基板41やスピーカ42、内蔵バッテリー43等を適所に収容する。これによれば、本体ケース10の下部を構成するロアケース40において、後述する第1の磁石611および第2の磁石613から離してその移動経路L1の内側となる位置(即ち、
図4等に示した方向で見たときに第1の磁石611および第2の磁石613とは重ならない位置)に制御基板41やスピーカ42等を収容することができ、磁気の影響を受け難い配置が実現できる。
【0031】
制御基板41は、演出出力を制御する制御回路部として、例えば、CPU(Central Processing Unit)411やICメモリ413、読取素子415、出力アンプ回路417等を搭載する。その他にも、必要な電子部品を適宜搭載することができる。
【0032】
CPU411は、ICメモリ413に記憶されているプログラムやデータを読み出して演算処理し、演出出力玩具1の動作を統括的に制御する。
【0033】
読取素子415は、遊戯媒体9から識別情報を読み取るためのものである。例えば、読取素子415は、制御基板41上において媒体挿入部21に挿入された遊戯媒体9を読取可能な位置に配置され、当該遊戯媒体9からNFC(Near Field Communication:近距離無線通信)を利用して識別情報を読み出す。なお、遊戯媒体9に識別情報を保持させる方式は特に限定されるものではなく、識別情報をコード化して遊戯媒体9の表面に印刷し、これを光学的に読み取る構成としてもよい。
【0034】
出力アンプ回路417は、スピーカ42へ演出音の音信号を出力する。そして、スピーカ42は、スピーカ口27(27a,27b)の下方となるロアケース40内の位置に配置され、出力アンプ回路417からの音信号に従ってスピーカ口27を介して所定の演出音を放音する。
【0035】
また、
図4に示すように、ロアケース40は、その上面において、中心位置に形成されたベゼル軸穴45と、その近傍に配置された2つの発光部471,473と、縁部の所定位置に配置された磁気センサ49とを有する。
【0036】
ベゼル軸穴45には、ベゼル部50のベゼル軸63(
図6を参照)が挿通され、図示しない軸受けを介してベゼル軸63が軸回転可能に保持される。
【0037】
発光部471,473は、例えばフルカラーLED(Light Emitting Diode)を用いて構成され、演出出力部として所定の演出光を発光する。なお、発光部471,473は、それぞれが異なる演出光を発光可能な構成であればよく、例えば一方を赤色のLEDとし、他方を緑色のLEDとする等、単色のLEDを組み合わせて配置した構成としてもよい。
【0038】
磁気センサ49は、例えばホールセンサを用いて構成され、磁気を検出するとともに、当該検出した磁気の極性を検出することができる。この磁気センサ49は、ベゼル部50が有する2つの磁石611,613(
図6を参照)を検出するためのものである。ここで、
図4には、ベゼル部50を本体ケース10の上で軸回転させたときの各磁石611,613の移動経路L1を一点鎖線で示している。
図4に示すように、磁気センサ49は、ロアケース40の上面縁部において、ベゼル軸63の軸方向から見て移動経路L1と重なる位置に配置されている。すなわち、磁気センサ49は、アッパーケース20を間に介して各磁石611,613と対向可能な位置に設けられている。
【0039】
ベゼル部50は、円板状のカバー部材60の外周部に円環状のベゼル70を嵌め込んだ構造の回転体であり、本体ケース10に取り付けられた際、カバー部材60によってアッパーケース20の表示面30を覆う構成となっている。
図5は、ベゼル部50の表面を示す図であり、
図6は、ベゼル部50の裏面を示す図である。
【0040】
図6等に示すように、ベゼル部50は、第1の磁石611と、第2の磁石613と、回転軸としてのベゼル軸63とを有する。
【0041】
第1の磁石611および第2の磁石613は、本体ケース10と対向する対向面であるカバー部材60の裏面において、その周縁部(裏面の縁部)の所定位置に所定向きで配置されている。さらに、本実施形態では、各磁石611,613の移動経路L1が周縁部に位置する。これにより、回転可能なベゼル部50に配置された各磁石611,613の移動経路L1を長く確保することが可能となる。したがって、磁気センサ49による第1の磁石611の検出可能な位置と磁気センサ49による第1の磁石611の非検出位置との間の移動経路の長さを確保することが容易になり、磁気センサ49による第1の磁石611の誤検知を防止または抑制できる。また、磁気センサ49による第2の磁石613の検出可能な位置と磁気センサ49による第2の磁石613の非検出位置との間の移動経路の長さを確保することが容易になり、磁気センサ49による第2の磁石613の誤検知を防止または抑制できる。また、ロアケース40の内側に形成される制御基板41やスピーカ42、内蔵バッテリー43等を収容する収容空間をより大きく確保することができる。
【0042】
さらに、第1の磁石611と第2の磁石613とは、裏面縁部においてその移動経路L1となる同一円周上の位置に配置され、本実施形態では、各磁石611,613は、移動経路L1上で最も遠くなるように、ベゼル軸63を挟んで対称となる位置に配置される。言い換えると、第1の磁石611と第2の磁石613とは、互いに周方向に180度離れた位置関係で配置される。第1の磁石611と第2の磁石613とをこのような配置関係とすることにより、磁気センサ49による第1の磁石611の検出可能な位置と磁気センサ49による第2の磁石613の検出可能な位置との間の長さを確保することが容易になり、磁気センサ49による第1の磁石611および第2の磁石の誤検知を防止または抑制できる。
【0043】
また、各磁石611,613は、一端側がN極、他端側がS極の円筒磁石であり、磁気センサ49によって検出される極性が異なるように逆向きに配置される。即ち、各磁石611,613の磁気センサ49に対向する面がそれぞれ異なるように配置される。本実施形態では、本体ケース10の側とされる下側の極性が、例えば第1の磁石611はS極、第2の磁石613はN極となる向きで、それぞれカバー部材60の裏面に配置される。各磁石611,613の磁気センサ49に対向する面がそれぞれ異なるように配置されることにより、磁気センサ49にS極が対向している状態と磁気センサ49にN極が対向している状態と磁気センサ49に磁石が対向していない状態との3つの状態を磁気センサ49により容易に検出することができる。
【0044】
ベゼル軸63は、カバー部材60の裏面において、その中心位置に立設されている。ベゼル部50は、このベゼル軸63を貫通口23からロアケース40のベゼル軸穴45に挿通することで本体ケース10に取り付けられ、ベゼル軸63を軸中心とした軸回転が可能とされる。そして、当該軸回転によって、移動経路L1に沿った各磁石611,613の周方向への位置変更を可能にしている。したがって、ベゼル部50を回すことで、第1の磁石611のみを磁気センサ49の検出範囲内となるように近づけたり、検出範囲外まで遠ざけたりすることができると共に、第2の磁石613のみを磁気センサ49の検出範囲内となるように近づけたり、検出範囲外まで遠ざけたりすることができる。
【0045】
即ち、ベゼル部50は、その軸回転に伴い第1の磁石611と第2の磁石613とを磁気センサ49によって別々に検出可能とするため、詳細を後述するように、第1の磁石611のみが磁気センサ49の検出可能範囲内となる第1の状態と、第1の磁石611および第2の磁石613が磁気センサ49の検出可能範囲外となる第2の状態と、第2の磁石613のみが磁気センサ49の検出可能範囲内となる第3の状態と、を取り得る構成となっている。
【0046】
また、
図5等に示すように、ベゼル部50の表面側には、本体ケース10に対する位置合わせのためのポジションマーカ65が配置されている。例えば、ポジションマーカ65は、後述する第1の状態における位置が12時の位置となるように、例えばカバー部材60の表面に配置される。
【0047】
また、カバー部材60には、本体ケース10に取り付けられた際に表示面30を部分的に露出させる窓部67が形成されている。後述するように、この窓部67には、ベゼル部50の軸回転に伴いアッパーケース20の表示面30に描かれた絵柄311,313,315が表示される。
【0048】
以上のように構成される演出出力玩具1は、使用者がベゼル部50を回したことでその状態が第1〜第3の各状態間で遷移した場合に、磁気センサ49の検出結果に応じた演出出力を行う。また、窓部67において現在の状態に応じた絵柄の表示を行う。
【0049】
[磁石の検出について]
先ず、磁気センサ49による第1の磁石611および第2の磁石613の検出について説明する。
図7は、本実施形態におけるベゼル部50の第1の状態を示す図であり、
図8は、第3の状態を示す図であり、
図9は、第2の状態を示す図である。
【0050】
本実施形態では、
図7に示すように、ベゼル軸63の軸方向から見て第1の磁石611が磁気センサ49と重なったときのベゼル部50の軸回転位置(ベゼル軸63の本体ケース10に対する向き)を第1の状態とし、
図8に示すように、ベゼル軸63の軸方向から見て第2の磁石613が磁気センサ49と重なったときのベゼル部50の軸回転位置を第3の状態とする。
【0051】
また、
図9に示すように、ベゼル軸63の軸方向から見て、第1の磁石611と第2の磁石613との間の移動経路L1に沿った中途部が磁気センサ49と重なったときのベゼル部50の軸回転位置を、第2の状態とする。例えば、中途部は、第1の磁石611および第2の磁石613から等距離となる位置(各磁石611,613のそれぞれと周方向に90度離れた位置)とすることができる。
【0052】
これによれば、ベゼル部50が第1の状態を取ると、第1の磁石611が磁気センサ49と最近接して磁気センサ49の検出範囲内となる。一方で、第2の磁石613は、磁気センサ49から離れて磁気センサ49の検出範囲外となり、しかも、移動経路L1上で磁気センサ49から最も離れた位置に位置付けられる。同様に、ベゼル部50が第3の状態を取ると、第2の磁石613が磁気センサ49と最近接して磁気センサ49の検出範囲内となる一方、第1の磁石611は磁気センサ49の検出範囲外となって、移動経路L1上で磁気センサ49から最も離れた位置に位置付けられる。また、ベゼル部50が第2の状態を取ったときには、第1の磁石611および第2の磁石613の両方が磁気センサ49の検出範囲外となる。加えて、第1の磁石611と第2の磁石613とは、移動経路L1上で各磁石611,613の両方が磁気センサ49から最も遠くなる位置に位置付けられる。したがって、第1の状態では第1の磁石611のみを磁気センサ49が確実に検出し、第3の状態では第2の磁石613のみを磁気センサ49が確実に検出することができる。また、第2の状態では、何れの磁石611,613も磁気センサ49によって検出されないようにして、磁気センサ49による誤検知を防止または抑制できる。
【0053】
ここで、第1〜第3の各状態は、第1の状態又は第3の状態から第2の状態を経由して第3の状態又は第1の状態へと遷移可能な関係となっている。すなわち、ベゼル部50は、
図9に示す第2の状態から矢印A51の方向へ90度回すと第1の状態となり、逆に矢印A53の方向へ90度回せば、第3の状態となる。このような遷移可能な関係にすることにより、磁気センサ49による第1の磁石611の検出可能な位置と磁気センサ49による第1の磁石611および第2の磁石613の非検出位置との間の移動経路の長さと、磁気センサ49による第2の磁石613の検出可能な位置と磁気センサ49による第1の磁石611および第2の磁石613の非検出位置との間の移動経路の長さとを同時に確保することが容易になり、磁気センサ49による第1の磁石611および第2の磁石613の誤検知を防止または抑制できると同時に、磁気センサ49による第1の磁石611および第2の磁石613の非検出状態であることの誤検知を防止または抑制できる。
【0054】
前述のように遷移可能な関係にするためには、例えば、ベゼル部50は、第2の状態を基準として反時計回りの90度の軸回転と、時計回りの90度の軸回転(全体としては180度の軸回転)ができればよい。そのため、演出出力玩具1は、ベゼル軸63とこれが挿通されるベゼル軸穴45とで構成されるストッパー機構によって、ベゼル部50の軸回転範囲が規制可能とされている。
図10は、ベゼル軸穴45にベゼル軸63が挿通された状態を示す模式図である。
【0055】
図10に示すように、ベゼル軸63の外周面には、突起631が形成されている。一方、ベゼル軸穴45の内周部には、180度の移動範囲に亘って突起631を周方向へと移動可能に係合する切り欠き部451が形成されている。そして、ベゼル軸穴45にベゼル軸63を挿入し、突起631が切り欠き部451に沿った移動範囲の中間付近に位置する
図10の状態とすることで、ベゼル部50を
図9に示す第2の状態とすることができる。本実施形態では、ベゼル部50の表面に設けられたポジションマーカ65を12時に合わせてベゼル軸63をベゼル軸穴45に挿通することで、ベゼル部50の軸回転位置を第2の状態となる向きに簡単に位置合わせすることができる。
【0056】
また、ベゼル部50を
図9に示す第2の状態から矢印A51の方向へと回すと、ベゼル軸63の突起631が切り欠き部451の一方の端縁453に当接するまで反時計回りに90度動き、
図7に示す第1の状態となる。逆に、ベゼル部50を
図9に示す第2の状態から矢印A53の方向へと回せば、突起631が切り欠き部451の他方の端縁455に当接するまで時計回りに90度動いて、
図8に示す第3の状態となる。何れの場合も、第2の状態にするときと同様の要領でポジションマーカ65を9時方向又は3時方向に合わせることで、各状態への位置合わせが可能である。
【0057】
また、演出出力玩具1は、アッパーケース20の弾性突起部25と、これが係合する被係合部としての凹部691a,691b,691cとによって構成される位置決め機構によって、第1〜第3の何れかの状態でのベゼル部50の位置決めが可能とされている。
【0058】
具体的には、
図6等に示すように、カバー部材60の裏面には、外周縁部に段差を設けることで外縁より小径の凸部69が設けられており、この凸部69の外縁において、3つの凹部691a,691b,691cが形成されている。これら3つの凹部691a,691b,691cは、第1〜第3の各状態においてその何れかが弾性突起部25と対向するように、円周方向に沿って互いに90度離れた位置に設けられる。そして、ベゼル部50が何れかの状態を取ったときには、弾性突起部25が対向する何れかの凹部691a,691b,691cに係合することでベゼル部50が位置決めされる。例えば、
図7に示す第1の状態では、凹部691aに弾性突起部25が係合し、当該第1の状態でベゼル部50が位置決めされる。第3の状態では凹部691bに弾性突起部25が係合し(
図8を参照)、第2の状態では凹部691cに弾性突起部25が係合する(
図9を参照)。このようにすることにより、子供などの手先が器用でない遊戯者がベゼル部50を回して状態を変更させるときにも、状態が変更されるタイミングを遊戯者に容易に伝えることが可能となる。一方で、位置決めされた何れかの状態においてベゼル部50を回す力が加わったときには、弾性突起部25は係合していた凹部691a,691b,691cから離脱し、ベゼル部50の軸回転が可能となる。
図6において、このベゼル部50の軸回転に伴う弾性突起部25の当接位置の軌跡L3を二点鎖線で示している。弾性突起部25には、例えば、ボールプランジャーを用いることができ、ベゼル部50を回したときに各ポジションでのクリック感を実現できる。
【0059】
[演出出力について]
本実施形態では、磁気センサ49の検出結果からベゼル部50の状態を検知し特定する一方で、ベゼル部50の状態毎に異なる演出出力の内容を予め設定しておくことで、磁気センサ49の検出結果に応じた演出出力を行う。
図11は、演出出力の内容を設定した演出出力テーブル501のデータ構成例を示す図である。
【0060】
図11に示すように、演出出力テーブル501は、演出番号と対応付けて、遊戯媒体9の媒体有無フラグと、遊戯媒体9の識別番号と、ベゼル部50の状態と、演出出力の内容とを設定したデータテーブルである。この演出出力テーブル501には、遊戯媒体9が挿入されていない場合における第1〜第3の各状態に係る演出出力内容が設定されるとともに(演出番号「1」のレコード)、媒体挿入部21に挿入され得る遊戯媒体9の全識別番号毎に、検知された各状態に係る演出出力内容が設定される(演出番号「2」以降のレコード)。
【0061】
媒体有無フラグは、媒体挿入部21に遊戯媒体9が挿入されているか否かのフラグ情報(ON:媒体有り/OFF:媒体無し)である。
【0062】
演出出力内容は、演出音の音データ、演出光の発光色や発光パターン、又はそれらの組合せ等によって定義される。この演出出力内容の具体的な中身は特に限定されないが、本実施形態では、例えば、第1の状態および第3の状態に対応する演出出力内容には、演出音の音データと、演出光の発光色又は発光パターンの両方が互いに異なる組合せで設定される。一方、第2の状態に対応する演出出力内容には、演出音の音データのみが設定される。
【0063】
そして、演出出力玩具1は、使用者がベゼル部50を回したためその状態が遷移した場合に、現在の状態と、媒体挿入部21に遊戯媒体9が挿入されていればその種類とをもとに、演出出力テーブル501の演出出力内容の設定に従って演出音を放音し、或いは演出光を発光する。
【0064】
ここで、本実施形態の演出出力玩具1は、2つの発光部471,473を有しており、ロアケース40の上面中央付近に配置されている。より詳細には、
図7に示すように、一方の発光部471は、ベゼル部50が第1の状態を取ったときの窓部67の扇形の根元付近に配置されている。また、
図8に示すように、他方の発光部473は、ベゼル部50が第3の状態を取ったときの窓部67の扇形の根元付近に配置されている。そして、演出出力玩具1は、第1の状態のときには発光部471を発光させることで窓部67から演出光を射出させ、第3の状態のときには発光部473を発光をさせることで窓部67から演出光を射出させる構成となっている。
【0065】
[絵柄の表示について]
表示面30に描かれた3つの絵柄311,313,315は、それぞれ第1〜第3の各状態に対応している。そして、窓部67においてベゼル部50の現在の状態に対応する絵柄の表示がされるように、窓部67の位置と表示面30における絵柄の位置とが予め定められる。本実施形態では、各状態において窓部67から露出する表示面30の領域が該当する状態に係る絵柄の領域となるように、窓部67および各絵柄311,313,315の領域の形状と大きさも合わせて定められている。
【0066】
具体的には、
図3の3つの絵柄311,313,315のうち、下の領域の絵柄313が第1の状態に対応し、
図7に示す第1の状態では、当該絵柄313が窓部67に表示される。同様に、
図3の上の領域の絵柄311が第3の状態、左の領域の絵柄315が第2の状態にそれぞれ対応しており、
図8に示す第3の状態では窓部67から絵柄311が表示され、
図9に示す第2の状態では窓部67から絵柄315が表示されることとなる。このようにすることで、遊戯者により演出出力玩具1が現在どの演出を出力可能な状態にあるかを容易に視認可能となる。
【0067】
[機能構成について]
図12は、演出出力玩具1の機能構成例を示すブロック図である。
図12に示すように、演出出力玩具1は、操作入力部100と、読取部110と、磁気センサ49と、演出出力部200と、制御部300と、記憶部500とを備える。
【0068】
操作入力部100は、使用者の操作入力に応じた操作入力信号を制御部300へ出力する。例えば、プッシュスイッチや、ダイヤルスイッチ、レバースイッチ等によって実現できる。例えば、
図1の第1の操作ボタン11および第2の操作ボタン13がこれに該当する。
【0069】
読取部110は、媒体挿入部21に挿入された遊戯媒体9から識別情報を読み取って制御部300へ出力する。例えば、
図4の読取素子415がこれに該当する。
【0070】
演出出力部200は、磁気センサ49の検出結果に応じた演出出力を行う。例えば、スピーカ42と、発光部471,473とを含んで構成され、演出出力制御部303の制御のもと、ベゼル部50の状態と、読取部110で読み取った識別情報とに応じた演出音の放音および演出光の発光を行う。
【0071】
制御部300は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現され、装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、読取部110からの識別情報、磁気センサ49からの検出信号等に基づいて各種の演算処理を実行し、演出出力玩具1の動作を統括的に制御する。例えば、
図4の制御基板41に搭載されたCPU411がこれに該当する。
【0072】
また、制御部300は、状態判別部301と、演出出力制御部303とを含む。これらの機能部は、プログラムを実行することによりソフトウェアとして実現される処理ブロックであってもよいし、ASICやFPGA等のハードウェア回路によって実現される回路ブロックであってもよい。
【0073】
状態判別部301は、磁気センサ49から入力される検出信号をもとに、ベゼル部50の現在の状態を特定する。本実施形態では、磁気センサ49が第1の磁石611の極性であるS極を検出した場合は第1の状態とし、第2の磁石613の極性であるN極を検出した場合は第3の状態として、ベゼル部50の現在の状態を特定する。また、磁気センサ49が磁気を検出していないときには、ベゼル部50の現在の状態を第2の状態として特定する。
【0074】
演出出力制御部303は、ベゼル部50の現在の状態に応じた演出出力制御を行う。また、媒体挿入部21に遊戯媒体9が挿入されているときには、ベゼル部50の現在の状態と、当該識別情報との組み合わせに応じた演出出力制御を行う。具体的には、演出出力制御部303は、状態判別部301によって特定されたベゼル部50の現在の状態をもとに、読取部110から識別情報が入力されていればこれを用いて、演出出力テーブル501(
図11を参照)からそれらの組合せに対応する演出出力内容を読み出す。そして、読み出した演出出力内容に従ってスピーカ42から演出音を放音する制御を行う。加えて、特定したベゼル部50の現在の状態が第1の状態のときには発光部471の発光制御を行って窓部67を通して演出光を射出させる一方、第3の状態のときには発光部473の発光制御を行って窓部67を通して演出光を射出させる。
【0075】
記憶部500には、演出出力玩具1を動作させ、演出出力玩具1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
図1では、ICメモリ1152がこれに該当する。
【0076】
この記憶部500には、演出出力テーブル501が格納される。また、制御部300の各部を処理ブロックとして実現する場合には、制御部300が読み出して実行することによって状態判別部301や演出出力制御部303の機能を実現させるためのプログラムが格納される。その他にも、タイマーやカウンタ、閾値、フラグ等の必要なデータが適宜格納される。
【0077】
以上説明したように、本実施形態によれば、磁気センサ49の検出結果からベゼル部50の現在の状態を特定し、特定した状態に応じた演出出力を行うことができる。また、媒体挿入部21に挿入されている遊戯媒体9があれば、その識別情報との組み合わせに応じた演出出力が行える。したがって、磁石および磁気センサを用いた演出出力のための新たな仕組みを有する演出出力玩具1を実現することが可能となり、演出出力玩具1における演出出力の面白味を高めることが可能となる。
【0078】
なお、本発明を適用可能な形態は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
【0079】
例えば、上記した実施形態では、本体ケース10側(アッパーケース20)の表示面30に第1〜第3の各状態にそれぞれ対応する絵柄311,313,315が描かれる一方、この表示面30を覆うベゼル部50側(カバー部材60)に窓部67を設け、ベゼル部50の現在の状態に対応する絵柄を窓部67に表示させる構成を説明したが、可動部(例えばベゼル部)の現在の状態に対応する絵柄が可動部の軸回転によって択一的に使用者に示される構成であれば、その態様は特に限定されない。例えば、上記した実施形態の演出出力玩具1において、カバー部材60を透明な部材で構成する等して全ての絵柄311,313,315が常に見える構成とする。また、矢印形状等の指示マーカをベゼル70の表面等に設け、ベゼル部50の現在の状態に対応する絵柄を当該指示マーカが指し示す構成とすることもできる。その場合は、第1〜第3の各状態のときに指示マーカが対応する絵柄を指し示す位置となるように、指示マーカの位置や各絵柄の位置を調整しておけばよい。
【0080】
また、上記した実施形態では、可動部であるベゼル部50に2つの磁石611,磁石613を設けた演出出力玩具1を例示したが、磁石の数は1つであってもよい。その場合は、移動経路上において当該磁石(第1の磁石)が磁気センサの検出範囲内となる第1の状態と、第1の磁石が磁気センサの検出範囲外となる第2の状態とを取り得るように可動部(例えばベゼル部)を構成し、可動部の状態(つまり磁気センサの検出結果)に応じた演出出力を行う。