(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6868086
(24)【登録日】2021年4月13日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】ロタンドンを有効成分とする香味発現増強剤
(51)【国際特許分類】
A23L 27/00 20160101AFI20210426BHJP
A23L 27/10 20160101ALI20210426BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20210426BHJP
A23L 2/52 20060101ALI20210426BHJP
A23L 2/38 20210101ALI20210426BHJP
C12G 3/04 20190101ALI20210426BHJP
A23F 3/16 20060101ALI20210426BHJP
A23F 5/24 20060101ALI20210426BHJP
【FI】
A23L27/00 Z
A23L27/10 C
A23L2/00 B
A23L2/52
A23L2/38 K
C12G3/04
A23F3/16
A23F5/24
【請求項の数】18
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-227814(P2019-227814)
(22)【出願日】2019年12月18日
【審査請求日】2019年12月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591011410
【氏名又は名称】小川香料株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127926
【弁理士】
【氏名又は名称】結田 純次
(74)【代理人】
【識別番号】100140132
【弁理士】
【氏名又は名称】竹林 則幸
(74)【代理人】
【識別番号】100106769
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 信輔
(72)【発明者】
【氏名】藤田 孝
(72)【発明者】
【氏名】畑野 公輔
(72)【発明者】
【氏名】眞田 慎吾
【審査官】
大木 みのり
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2018/153499(WO,A1)
【文献】
特開2016−198025(JP,A)
【文献】
特開2016−198026(JP,A)
【文献】
特開2018−184507(JP,A)
【文献】
特表2013−534927(JP,A)
【文献】
特開2017−209028(JP,A)
【文献】
特表2004−512052(JP,A)
【文献】
特開平03−164136(JP,A)
【文献】
J. Agric. Food Chem., 2019, 67(50), pp.13848-13859, Epub 2019 Apr 22
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 27
A23L 2
A23F 3
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/WPIDS/FSTA/AGRICOLA/CABA(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロタンドンを有効成分とするビール風味アルコール飲料またはビール風味ノンアルコール飲料の香味発現増強剤であって、ビール風味アルコール飲料またはビール風味ノンアルコール飲料中のロタンドンの濃度が0.0001ppbから100ppbにおいてビール風味アルコール飲料またはビール風味ノンアルコール飲料の飲みごたえ、ふくらみ及び刺激を増強する、香味発現増強剤。
【請求項2】
ロタンドンを有効成分とするストレートティーの香味発現増強剤であって、ストレートティー中のロタンドンの濃度が0.0001ppmから10ppmにおいてストレートティーの紅茶の茶葉感、グリーン感及びフローラル感を増強する、香味発現増強剤。
【請求項3】
ロタンドンを有効成分とする緑茶の香味発現増強剤であって、緑茶中のロタンドンの濃度が0.0001ppmから100ppmにおいて緑茶の茶葉感、高級感及びグリーン感を増強する、香味発現増強剤。
【請求項4】
ロタンドンを有効成分とするミルクコーヒー、ミルクティー又は牛乳のいずれかの香味発現増強剤であって、ミルクコーヒー、ミルクティー又は牛乳中のロタンドンの濃度が0.0001ppmから10ppmにおいてミルクコーヒー、ミルクティー又は牛乳のミルクの濃厚感を増加する、香味発現増強剤。
【請求項5】
ロタンドンを有効成分とするココア飲料の香味発現増強剤であって、ココア飲料中のロタンドンの濃度が0.0001ppbから100ppbにおいてココア飲料の濃厚感及びカカオ感を増加する、香味発現増強剤。
【請求項6】
ロタンドンを有効成分とするチョコレートの香味発現増強剤であって、チョコレート中のロタンドンの濃度が0.0001ppbから100ppbにおいてチョコレートの濃厚感及びカカオ感を増加する、香味発現増強剤。
【請求項7】
ロタンドンを有効成分とするバニラアイスの香味発現増強剤であって、バニラアイス中のロタンドンの濃度が0.0001ppbから100ppbにおいてバニラアイスの濃厚
感、甘さ及びボリューム感を増加する、香味発現増強剤。
【請求項8】
ロタンドンを有効成分とするコンソメスープの香味発現増強剤であって、コンソメスープ中のロタンドンの濃度が0.0001ppbから100ppbにおいてコンソメスープの香り、うま味、塩味及びボリューム感を増加する、香味発現増強剤。
【請求項9】
ロタンドンを有効成分とするマーガリンの香味発現増強剤であって、マーガリン中のロタンドンの濃度が0.0001ppbから100ppbにおいてマーガリンの芳醇なバター感及び塩味感を増加する、香味発現増強剤。
【請求項10】
ロタンドンが0.0001ppbから100ppb濃度になるように添加することを特徴とする、ビール風味アルコール飲料またはビール風味ノンアルコール飲料における飲みごたえ、ふくらみ及び刺激を増強する方法。
【請求項11】
ロタンドンが0.0001ppmから10ppm濃度になるように添加することを特徴とする、ストレートティーにおける紅茶の茶葉感、グリーン感及びフローラル感を増強する方法。
【請求項12】
ロタンドンが0.0001ppmから100ppm濃度になるように添加することを特徴とする、緑茶における緑茶の茶葉感、高級感及びグリーン感を増強する方法。
【請求項13】
ロタンドンが0.0001ppmから10ppm濃度になるように添加することを特徴とする、ミルクコーヒー、ミルクティー又は牛乳のいずれかにおけるミルクの濃厚感を増強する方法。
【請求項14】
ロタンドンが0.0001ppbから100ppb濃度になるように添加することを特徴とする、ココア飲料におけるココア飲料の濃厚感及びカカオ感を増強する方法。
【請求項15】
ロタンドンが0.0001ppbから100ppb濃度になるように添加することを特徴とする、チョコレートにおけるチョコレートの濃厚感及びカカオ感を増強する方法。
【請求項16】
ロタンドンが0.0001ppbから100ppb濃度になるように添加することを特徴とする、バニラアイスにおけるバニラアイスの濃厚感、甘さ及びボリューム感を増強する方法。
【請求項17】
ロタンドンが0.0001ppbから100ppb濃度になるように添加することを特徴とする、コンソメスープにおける香り、うま味、塩味及びボリューム感を増強する方法。
【請求項18】
ロタンドンが0.0001ppbから100ppb濃度になるように添加することを特徴とする、マーガリンにおける芳醇なバター感及び塩味感を増強する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロタンドンを有効成分として含有する、飲食品の香味発現増強剤、飲食品の香味発現増強方法、香味発現が増強された飲食品の製造方法に関する。
本発明によれば、飲食品、特にビール風味飲食品、コーヒー風味飲食品、茶風味飲食品または調理加工食品にロタンドンを添加するだけで、これらの飲食品の香味発現が増強され、結果的に、飲食品本来のおいしさを増強することができる。
なお、本明細書において特に明記しない限り、濃度の単位(%、ppm、ppb、ppt)は、質量基準である。
【背景技術】
【0002】
飲食品、特に加工食品の購買意欲を刺激する要因として、パッケージデザイン、コマーシャルなどのマーケティング戦略とともに、味や香りが消費者の購買意欲に大きな影響を与える要素であると考えられる。
特に、加工食品は、長期の保存期間を担保するための高度な加熱殺菌や、限られた条件内(用いる原料や使用する量など)で一定以上の品質を保つために、様々な処方開発や製造工程が実施されている。
【0003】
さらに、近年の加工食品には、その食品が本来有する好ましい自然な風味、コク、ボリューム感、重厚感、果汁感、果実感などの風味(本物感あるいは本物らしさ、ナチュラル感)が望まれているため、その本物感を、これらの加工食品で再現する、もしくは増強することは重要な課題となっている。
【0004】
上記課題を解決する方法として、これまで以下の方法が提案されている。
例えば、ビセニン−2を用いることにより、果実風味の無果汁飲料や、果汁含量の低い果汁飲料に対し、高果汁飲料のような風味、コク、ボリューム感、濃厚感などの果汁感を付与する方法である(特許文献1)。
【0005】
また、焙煎コーヒーを水、極性有機溶媒又はこれらの混合物で抽出して得られる抽出物を分画処理して得られた分画分子量10000以上の画分を用いて、乳、乳製品、乳若しくは乳製品を含有する飲食物又は乳製品代用品の香味を損なわずに「こく」やボリューム感を付与・増強する方法が提案されている(特許文献2)。
【0006】
さらに、桜の葉を、5〜99.5(w/w)%のエタノール水溶液の存在下で、液化状態または亜臨界もしくは超臨界状態の二酸化炭素で抽出することによって得られる抽出物を用い、飲食品もしくは飲食品に含まれる香料の香味に華やかさ、甘さ、ボリューム感などを付与するとともに、より自然で天然らしい、好ましいものに変える方法(特許文献3)なども提案されている。
【0007】
上記のように、飲食品に好ましい香味を付与または増強する方法が提案されているが、いずれも、無果汁飲料や乳製品といった特定の飲食品に関するものであり、不特定多数の飲食品に適用可能という汎用性に乏しい点で使いづらいという問題点、あるいは、製法が複雑であるためコスト的に不利であるという問題点がある。
そこで、多種多様な飲食品に適用可能で汎用性に優れ、自然で好ましい濃厚な香味を付与でき、製造コスト的に有利な濃厚感付与増強剤の提供が要望されている。
【0008】
一方、ロタンドンは、コショウ、タイムやマジョラムなどのハーブ、ブドウ、ワインなどの香気成分として報告されているが、このように、ロタンドンが飲食品中の香気成分と
して報告された例は少なく、かつ限定的である。
また、ロタンドンが果実のフレッシュ感、果汁感を増強することが報告されている(特許文献4)が、具体的には、りんご、もも、なし、マンゴー、パイナップル、グアバの各果汁といった果実香味を有する飲食品における効果しか確認されていない。
したがって、果実風味を有する飲食品以外の様々な飲食品に対するロタンドンの香味増強効果は知られていない。
【0009】
また、ロタンドンと4−(4−メチル−3−ペンテニル)−2(5H)−フラノンを併用した残香性(香気の長時間持続)向上剤、これを配合した高残香性香料組成物の報告があるが、ロタンドン単独では効果がないことが明らかになっている。(特許文献5)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−238829号公報
【特許文献2】特開2008−54507号公報
【特許文献3】特開2015−42148号公報
【特許文献4】特開2016−198026号公報
【特許文献5】特開2018−184507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、飲食品が本来有している、もしくは商品設計時の好ましい香味を引き立たせる香味発現増強剤、飲食品に当該香味発現増強剤を添加することにより香味の発現を改善する方法および当該発現増強剤により香味の発現が向上した飲食品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、飲食品にロタンドンを特定量添加するだけで、飲食品の製品設計(原材料や製法など)を大きく変更することなく、簡便に香味の発現を向上させることを見出し、本発明の完成に至った。
【0013】
すなわち本発明は、以下に示すとおりのものである。
〔1〕ロタンドンを有効成分として含有することを特徴とする、飲食品の香味発現増強剤(ただし、柑橘・果実の香味発現増強剤を除く)。
〔2〕香味発現増強剤中にロタンドンを0.1ppb〜1質量%含有することを特徴とする、上記の香味発現増強剤。
〔3〕上記の香味発現増強剤を含有することを特徴とする飲食品。
〔4〕ロタンドンの含有量が0.1ppt〜10ppmであることを特徴とする、上記の飲食品。
【0014】
〔5〕飲食品を製造する工程において、ロタンドンを飲食品中に0.1ppt〜10ppmになるように添加することを特徴とする、香味発現が増強された飲食品の製造方法。
〔6〕ロタンドンを有効成分として含有することを特徴とする、ビール風味飲食品、コーヒー風味飲食品または茶風味飲食品用の香味発現増強剤。
〔7〕香味発現増強剤中に有効成分を0.1ppb〜1質量%含有することを特徴とする、上記の香味発現増強剤。
〔8〕上記の香味発現増強剤を含有することを特徴とするビール風味飲食品、コーヒー風味飲食品または茶風味飲食品。
〔9〕ロタンドンの含有量が0.1ppt〜10ppmであることを特徴とする、上記のビール風味飲食品、コーヒー風味飲食品または茶風味飲食品。
〔10〕飲食品を製造する工程において、ロタンドンを飲食品中に0.1ppt〜10ppmになるように添加することを特徴とする、香味発現が増強されたビール風味飲食品、コーヒー風味飲食品または茶風味飲食品の製造方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明の香味発現増強剤は、高い力価を有する。従って、香味発現増強剤自体の匂いや味の特徴が感知されずに、ふくらみ、天然感、コク、ボリューム感、飲みごたえ、本物感、ロースト感、グリーン感、炭酸感、などといった飲食品が本来有している香味を増強する効果を有する。
飲食品が本来持っている、もしくは期待されている香味を、安価にかつ簡便に増強でき、かつ汎用性が高いことは、飲料メーカーや加工食品メーカーにとっての利便性が高い。
【0016】
特に、乳や乳製品、若しくは乳製品を含有する飲食品、乳製品代用品といった乳風味飲食品に対し、乳本来の独特な好ましい香味やコク、ボリューム感を付与することができる。
調理加工食品、特に、シチュー、カレー、ソース、鍋、スープといった煮込み料理の豊かな味わい、すなわち、おいしさの厚み、広がり、まろやかさを増強することができる。
【0017】
コーヒー、ココア、茶飲料(緑茶、ウーロン茶、紅茶)等の嗜好飲料に対して、豆や茶葉等が本来有している特有の自然で好ましい香味やふくらみなどを付与することができる。
ビール風味飲料には、ふくらみ、自然な飲みごたえ、ホップ感、アルコール感を増強することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明を実施の形態に即して詳細に説明する。
〔A〕香味発現増強剤
(1)香味発現増強
本発明の香味発現増強とは、飲食品が本来有する好ましい味や香りのみを増強することをいう。一般に、味や香りを増強するためには、呈味成分や香気成分を増量することで対応することが考えられる。
しかし、単に、目的の呈味成分や香気成分を増量するだけでは、全体のバランスが変わり、飲食品が本来持っている味や香り、加工食品の場合は開発設計時の味や香りが変調するおそれがあるうえ、場合によっては原料価格の増加も伴う。
【0019】
本発明の香味増強剤は、飲食品に添加するだけで香味の発現を増強することができる。そのメカニズムは不明だが、官能評価の解析から、コショウに含まれるピペリンのような刺激によるものではなく、ロタンドンの添加により飲食品の呈味のメリハリが向上したことにより呈味のバランスが向上することに起因すると考えられる。
【0020】
したがって、ロタンドン以外の香味料の添加有無にかかわらず、飲食品に本来含まれている香味の発現を増強できるので、本発明の香味発現増強剤は飲食品に幅広く使用することができる。
【0021】
(2)必須有効成分
本発明の香味発現増強剤に含まれる必須有効成分は、下記の構造を有するロタンドン(Rotundone;CAS 18374-76-0)、すなわち、(3S,5R,8S)−5−イソプロペニル−3,8−ジメチル−3,4,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−1(2H)−アズレノンである。
【化1】
【0022】
ロタンドンは、ローズマリー、マジョラム、コショウ、ブドウに含まれる微量成分の一つであることが知られている。
また、J. Agric. Food Chem., 65, 4464-4471 (2017)に記載されるように、グアイオール(guaiol;CAS 489-86-1)を原料とするロタンドンの合成方法が知られている。
【0023】
香味発現増強剤の調製に使用する溶媒は、特に限定されるものではないが、水、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの脂肪族アルコール、グリセリン、プロピレングリコールなどの多価アルコールの他、トリアセチン、トリエチルシトレート、食用油脂、中鎖脂肪酸トリグリセリドなどを、単独又は混合して使用することができる。
本発明の香味発現増強剤は、添加する対象の飲食品の形態に応じて適宜、剤形を変えて使用することができる。例えば、乳化剤を利用して乳化組成物として、又、賦形剤を利用して粉末として飲食品に添加することができる。
また、本発明の香味発現増強剤は、飲食品製造における各工程で常法に従い、適宜添加することができる。
【0024】
(3)付加的成分
また、必要に応じて、飲食品用の各種香料などを付加的成分として適宜配合することができる。
例えば、「特許庁公報 周知慣用技術集(香料) 第II部 食品用香料」(平成12(2000)年1月14日発行、日本国特許庁)等に記載された香料原料(精油、エッセンス、コンクリート、アブソリュート、エキストラクト、オレオレジン、レジノイド、回収フレーバー、炭酸ガス抽出精油、合成香料)、各種植物エキス、酸化防止剤等が例示され、それぞれ本発明の効果を損なわない量で香味発現増強剤に配合することができる。
【0025】
香味発現増強剤に含まれるロタンドンの量は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1ppb〜1質量%、より好ましくは1ppb〜1質量%、さらに好ましくは10ppb〜0.5質量%である。
【0026】
〔B〕飲食品
本発明の香味発現増強剤は、各種の飲食品に幅広く適用することができる。
例えば、牛乳、乳製品を含有する飲食物、乳製品代用品といった乳風味飲食品においては、乳本来の独特な好ましい香味や「こく」(深みのある濃厚な味わい)、ボリューム感、こってり感を向上させることができる。
また、食品においては、調理加工食品、例えば、クリームシチューやビーフシチューなどのシチュー類;カレー;ミートソース、デミグラスソース、ホワイトソース、トマトソースなどのソース類といった、複数の食材を使い、煮込み、味付けなどの調理加工を行った食品(洋食、和食、中華を問わない)が呈する濃厚、豊かな味わい、おいしさの厚み、まろやかさ、各種食材から滲み出た呈味物質が混ざって醸し出される煮込み感を向上させることができる。
【0027】
一方、コーヒー又はコーヒー風味飲食品、ココア、茶風味飲食品(緑茶、ウーロン茶、紅茶など)等の嗜好飲料においては、豆や茶葉等が本来有している特有の自然で好ましい香味やふくらみ、豊潤さ、ボリューム感、コク、深み、コーヒー豆感、ロースト感を向上させることができる。
コーヒー風味飲食品とは、コーヒー豆それ自体(生豆)またはそれから焙煎等の処理の施された加工品を原料とした飲食品をいい、ミルクコーヒーやブラックコーヒーが例示される。
【0028】
ここで、コーヒー豆は、アラビカ種、ロブスタ種等のいずれでも良く、その種類、産地を問わずいかなるコーヒー豆でも利用することができる。本発明にいう、コーヒーには、上記原料の粉砕粉末、抽出物(抽出液もしくはその濃縮物またはその乾燥粉末等)が包含される。
茶風味飲食品は、例えば、緑茶、ウーロン茶、紅茶などがあり、紅茶にはミルクティーやストレートティーが含まれる。また、茶葉の産地、種類や加工方法を問わない。
【0029】
ビール風味(ビールテイスト)飲食品には、ふくらみ、自然な飲みごたえ、ホップ感、アルコール感を向上させることができる。
ビール風味飲食品とは、原料として、大麦、小麦およびこれらの麦芽等、米、トウモロコシ、大豆等の穀物を使用し、その香味がアルコール発酵したビールの風味を再現した発泡性飲料である。
原料は、穀物シロップ、穀物エキス等や、粉砕処理して得られる穀物粉砕物としても用いることができる。また、本発明において用いられる原料としては、1種類の原料であってもよく、複数種類の原料を混合したものであってもよい。
本発明において、ビール風味飲料には、アルコールを含まないノンアルコールタイプと、アルコール分としてスピリッツなどを添加したビール風味アルコール飲料とがある。
【0030】
ロタンドンの添加量は、飲食品の種類にもよるが、総じて飲食品中のロタンドン含有量が、好ましくは0.1ppt〜10ppm、より好ましくは0.001ppb〜10ppm、さらに好ましくは0.01ppb〜5ppmである。
添加量が0.1ppt未満では香味発現効果が発揮できず、一方、10ppmを超えると異味の発生により食品本来の香味特徴が損なわれるからである。
【0031】
次に、製造例、試験例、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記の製造例、試験例、実施例に限定されるものではない。
【0032】
<I> 香味発現増強剤の調製
〔製造例1〕(ロタンドンの調製)
ロタンドン(下記化合物1)は、グアイオール(下記化合物2)を原料として、J. Agric. Food Chem., 65, 4464-4471 (2017)に記載された以下の方法で合成した。なお、原料のグアイオールは市販の試薬を使用した。
【化2】
得られたロタンドンをトリアセチンで希釈することにより、10質量%のロタンドン溶液を作成した。
得られた10質量%のロタンドン溶液を95(v/v)%エタノール水溶液で希釈することで、ロタンドンの濃度が0.1ppb〜1質量%である香味発現増強剤を作成した。
【0033】
<II> 飲食品に対するロタンドンの適正添加量の確認
〔試験例1〕(ミルクコーヒー)
L値20の粉砕した焙煎コーヒー豆48gを10倍量の熱水でドリップしコーヒー抽出液を得た。コーヒー抽出液に牛乳120g、砂糖54g、乳化剤1.5g、コーヒー香料(小川香料(株)社製)1gを混合し、水にて全量を1000部に調整し、ミルクコーヒー生地を調製した。
ミルクコーヒー生地に、ロタンドンを各種濃度になるように添加し、123℃、20分間レトルト殺菌することで、ミルクコーヒーを調製した。
ロタンドンを添加していない無添加品を対照サンプルとして、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0035】
〔実施例1〕
ロタンドンを添加することにより、ミルクコーヒーのミルクの濃厚感、コーヒーの焙煎香が増加して、ミルクコーヒーの香味が増強できた。
また、香味発現増強効果が発揮されるミルクコーヒー中のロタンドンの濃度は0.0001ppmから10ppm、好ましくは0.001ppmから10ppm、より好ましくは0.01ppmから10ppm、さらに好ましくは0.01ppmから5ppm、特に好ましくは0.01から1ppmである。
【0037】
〔試験例2〕(ブラックコーヒー)
市販のコーヒー豆(焙煎度を表すL値は20である)を粉砕し、粉砕コーヒー豆を10倍量の熱湯でドリップしてコーヒー抽出液を得た。得られたコーヒー抽出液を、固形量1.2%になるように水で希釈後、重曹を添加してpH6.3に調整し、容器に充填後121℃、10分間レトルト殺菌することで、ブラックコーヒー飲料を作成した。
前記ブラックコーヒー飲料にロタンドンを添加しない飲料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表4に記載の濃度になるように添加することで、評価サンプルであるコーヒー飲料を作成し、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0039】
〔実施例2〕
ロタンドンを添加することにより、ブラックコーヒーのコーヒーの淹れたての香味、コーヒーの厚みが増加して、ブラックコーヒーの香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮されるブラックコーヒー中のロタンドンの濃度は0.0001ppmから10ppm、好ましくは0.001ppmから10ppm、より好ましくは0.01ppmから10ppm、さらに好ましくは0.01ppmから5ppm、特に好ましくは0.01から1ppmである。
【0041】
〔試験例3〕(ミルクティー)
約350gの湯(80℃)にスリランカ産のウバの紅茶葉を8g、pH調整のためL−アスコルビン酸ナトリウムを0.2g添加して、5分間撹拌抽出した。抽出後、ステンレスメッシュで濾過し、濾液を20℃以下に冷却した。この濾液に牛乳(市販の無調整牛乳)を230g、砂糖を60g、乳化剤を1.5g加えて、全量が1000gになるようにイオン交換水で希釈調整した。これを重曹にてpH6.8に調整した後、123℃で20分間レトルト殺菌を行ってミルクティーを得た。
前記ミルクティーにロタンドンを添加しない飲料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表6に記載の濃度になるように添加することで、評価サンプルであるミルクティーを作成し、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0043】
〔実施例3〕
ロタンドンを添加することにより、ミルクティーのミルクの濃厚感、紅茶の茶葉感が増加して、ミルクティーの香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮されるミルクティー中のロタンドンの濃度は0.0001ppmから10ppm、好ましくは0.001ppmから10ppm、より好ましくは0.01ppmから10ppm、さらに好ましくは0.1ppmから10ppmである。
【0045】
〔試験例4〕(ストレートティー)
80℃の湯400mlに対して、スリランカ産のウバの紅茶葉を7g、L−アスコルビン酸ナトリウム0.2gを添加し、5分間抽出を行った。抽出後、固液分離を行い、砂糖40g、水を加えて1,000mlとし、炭酸水素ナトリウムにてpHを5.5に調整後、121℃で10分間レトルト殺菌することでサンプルを作成した。
前記ストレートティーにロタンドンを添加しない飲料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表8に記載の濃度になるように添加することで、評価サンプルであるストレートティーを作成し、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて
官能評価を行った。
【0047】
〔実施例4〕
ロタンドンを添加することにより、ストレートティーの紅茶の茶葉感、グリーン感、フローラル感が増加して、ストレートティーの香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮されるストレートティー中のロタンドンの濃度は0.0001ppmから10ppm、好ましくは0.001ppmから10ppm、より好ましくは0.01ppmから10ppm、さらに好ましくは0.1ppmから5ppm、特に好ましくは0.1ppmから1ppmである。
【0049】
〔試験例5〕(緑茶)
60℃に調温した水1000gに市販の緑茶葉10gを加え、5分間攪拌抽出を行なった。抽出後、茶葉を100メッシュで分離し、ビタミンCを0.2g配合、水を加えてBrix0.3に調整し、次いで重曹を添加しpHを6.0に調整した。調整後の液を121℃、10分間レトルト殺菌を行った。
前記、緑茶にロタンドンを添加しない飲料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表10に記載の濃度になるように添加することで、評価サンプルである緑茶を作成し、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0051】
〔実施例5〕
ロタンドンを添加することにより、緑茶の茶葉感、高級感、グリーン感が増加して、緑茶の香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮される緑茶中のロタンドンの濃度は0.0001ppmから100ppm、好ましくは0.001から100ppm、好ましくは0.01ppmから10ppm、さらに好ましくは0.1ppmから5ppm、特に好ましくは0.1ppmから1ppmである。
【0053】
〔試験例6〕(ビール風味アルコール飲料)
市販のビール風味アルコール飲料(原材料:麦芽、ホップ、大麦、コーン、スターチ、スピリッツ、アルコール含有量:6%)に、ロタンドンを添加しない飲料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表12に記載の濃度になるように添加することで、評価サンプルであるビール風味アルコール飲料を作成し、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0055】
〔実施例6〕
ロタンドンを添加することにより、ビール風味アルコール飲料の飲みごたえ、ふくらみ、刺激が増加して、ビール風味アルコール飲料の香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮されるビール風味アルコール飲料中のロタンドンの濃度は0.0001ppbから100ppb、好ましくは0.001から100ppb、より好ましくは0.001ppbから50ppb、さらに好ましくは0.001から10ppb、特に好ましくは0.01ppbから10ppbである。
【0057】
〔試験例7〕(ビール風味ノンアルコール飲料)
市販のビール風味ノンアルコール飲料(原材料:麦芽、ホップ、酸味料、香料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC)、甘味料(アセスルファムK) 〕に、ロタンドンを添加しない飲料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表14に記載の濃度になるように添加することで、評価サンプルであるビール風味ノンアルコール飲料を作成し、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0059】
〔実施例7〕
ロタンドンを添加することにより、ビール風味ノンアルコール飲料の飲みごたえ、ふくらみ、刺激が増加して、ビール風味ノンアルコール飲料の香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮されるビール風味ノンアルコール飲料中のロタンドンの濃度は0.0001ppbから100ppb、好ましくは0.001から100ppb、より好ましくは0.001ppbから50ppb、さらに好ましくは0.01ppbから10ppbである。
【0061】
〔試験例8〕(ココア飲料)
市販のココア粉末を温水で溶解し、室温まで放冷したのち、ロタンドンを添加しない飲料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表16に記載の濃度になるように添加することで、評価サンプルであるココア飲料を作成し、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0063】
〔実施例8〕
ロタンドンを添加することにより、ココア飲料の濃厚感、カカオ感が増加して、ココア飲料の香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮されるココア飲料中のロタンドンの濃度は0.0001ppbから100ppb、好ましくは0.001から100ppb、より好ましくは0.005ppbから50ppb、さらに好ましくは0.01ppbから10ppbである。
【0065】
〔試験例9〕(チョコレート)
市販の板状チョコレートを湯煎で溶融し、ロタンドンを添加しない試料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表18に記載の濃度になるように添加し、テンパリング後、板状のチョコレートに成形し、以下の評価基準で、熟練したパネリス
ト4名にて官能評価を行った。
【0067】
〔実施例9〕
ロタンドンを添加することにより、チョコレートの濃厚感、カカオ感が増加して、チョコレートの香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮されるチョコレート中のロタンドンの濃度は0.0001ppbから100ppb、好ましくは0.001ppbから100ppb、より好ましくは0.005ppbから50ppb、さらに好ましくは0.01ppbから10ppbである。
【0069】
〔試験例10〕(バニラアイス)
市販のバニラアイスをヘラでよく練り、ロタンドンを添加しない試料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表20に記載の濃度になるように添加し、それぞれをプラスチック製プリンカップに充填して凍結させた。凍結後、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0071】
〔実施例10〕
ロタンドンを添加することにより、バニラアイスの濃厚感、甘さ、ボリューム感が増加して、バニラアイスの香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮されるバニラアイス中のロタンドンの濃度は0.0001ppbから100ppb、好ましくは0.001ppbから100ppb、より好ましくは0.005ppbから50ppb、さらに好ましくは0.01ppbから10ppbである。
【0073】
〔試験例11〕(コンソメスープ1)
市販のコンソメスープの素を温水で溶解し、室温まで放冷したのち、ロタンドンを添加しないコンソメスープを対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを表22に記載の濃度になるように添加することで、評価サンプルであるコンソメスープを作成し、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0075】
〔実施例11〕
ロタンドンを添加することにより、コンソメスープの香り、うま味以外に、塩味、ボリューム感が増加して、コンソメスープの香味が増強できた。また、香味発現増強効果が発揮されるコンソメスープ中のロタンドンの濃度は0.0001ppbから100ppb、好ましくは0.001ppbから100ppb、より好ましくは0.05ppbから50ppb、さらに好ましくは0.1ppbから10ppbである。
【0077】
〔試験例12〕(コンソメスープ2)
ロタンドンと他の香料成分(スピラントール、メチオナール)を併用した場合の塩味増強効果について、試験例11と同様に、市販のコンソメスープの素を用いて検討した。香料成分を添加しないコンソメスープを対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドン、スピラントール、メチオナールを表24に記載の濃度になるように添加することで、評価サンプルであるコンソメスープを作成し、以下の評価基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0079】
〔実施例12〕
ロタンドンはスピラントールやメチオナールよりも低い濃度で塩味増強効果を発現するが、他の塩味を増強する香料成分と併用しても、異質な風味を発現せず、コンソメスープの香り、うま味、塩味、ボリューム感を適度に増加するための併用香料として優位性が確認された。
【0081】
〔試験例13〕(マーガリン)
小川香料製のバターフレーバーに種々の濃度でロタンドンを配合し、そのバターフレーバーを市販マーガリン100質量部に対し0.1質量部添加し、本発明のマーガリンを作成し、以下の基準で、熟練したパネリスト4名にて官能評価を行った。
【0083】
〔実施例13〕
ロタンドンを添加することにより、芳醇なバター感が向上し、塩味感も向上した。香味発現増強効果が発揮されるマーガリン中のロタンドンの濃度は0.0001ppbから100ppb、好ましくは0.001ppbから100ppb、より好ましくは0.001ppbから50ppb、さらに好ましくは0.001ppbから10ppb、特に好ましくは0.1ppbから10ppbである。
【0085】
〔実施例14〕(牛乳)
市販の牛乳(無脂乳固形分:8.3%以上、乳脂肪分:3.5%以上)に、ロタンドンを添加しない試料を対照サンプル(以下「無添加品」という)とし、ロタンドンを0.1ppmになるように添加し、ロタンドンを添加していない無添加品を対照サンプルとして、熟練したパネリスト3名にて官能評価を行った。
その結果、パネリスト3名全員が、ロタンドンを添加したサンプルは、明らかに濃厚感が強いと回答し、ミドルからの濃厚さとコクがアップしたと評価した。
【0086】
〔実施例15〕(カレー)
加温した水750gに市販のカレールウ(中辛)120gを溶解させ、冷却後にオニオン香料(小川香料(株)社製)を0.44g添加することで、カレー生地を調製した。カレー生地に、ロタンドンを0.1ppmになるように添加し、ロタンドンを添加していない無添加品を対照サンプルとして、熟練したパネリスト3名にて官能評価を行った。
その結果、パネリスト3名全員が、ロタンドンを添加したサンプルは、明らかに濃厚感が強いと回答し、ミドルからの濃厚さとコクがアップしたと評価した。
【0087】
〔実施例16〕(クリームシチュー)
表27にしたがって、クリームシチュー生地を調製した。クリームシチュー生地に、ロタンドンを0.05ppmになるように添加し、ロタンドンを添加していない無添加品を対照サンプルとして、熟練したパネリスト3名にて官能評価を行った。
【0089】
その結果、パネリスト3名全員が、ロタンドンを添加したサンプルは、明らかに濃厚感が強いと回答し、ミドルからのファッティー(fatty)な呈味感がアップしたと評価した。
【0090】
〔実施例17〕(ミートソース)
表28にしたがって、ミートソース生地を調製した。ミートソース生地に、ロタンドンを0.1ppmになるように添加し、ロタンドンを添加していない無添加品を対照サンプルとして、熟練したパネリスト3名にて官能評価を行った。
【0092】
その結果、パネリスト3名全員が、ロタンドンを添加したサンプルは、明らかに濃厚感が強いと回答し、ミドルからの濃厚さとコクがアップしたと評価した。
【0093】
以上の実施例1〜実施例17の官能評価の結果より、飲食品中のロタンドンの濃度は0.1ppt〜10ppmが好ましく、さらに好ましくは、0.001ppb〜10ppm、最も好ましくは0.01ppb〜5ppmが望ましいことが判明した。
【要約】
【課題】飲食品が本来有している、もしくは商品設計時の好ましい香味を引き立たせる香味発現増強剤、飲食品に当該香味発現増強剤を添加することにより香味の発現を改善する方法および当該発現増強剤により香味の発現が向上した飲食品を提供することである。
【解決手段】ロタンドンを有効成分として含有することを特徴とする、飲食品の香味発現増強剤である。
【選択図】なし